JP7073751B2 - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、用紙等の記録材上に形成されたトナー像を当該記録材に定着させる定着装置に関し、また、カラー/モノクロ等の種別を問わず、電子写真方式を利用して画像を形成する画像形成部に当該定着装置を備えてなる複写機、プリンター、ファクシミリ等の画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置においては、熱定着方式の定着装置が設けられることが一般的である。通常、熱定着方式の定着装置は、加圧回転体および加熱回転体を有しており、トナー像が形成された記録材をこれら加圧回転体および加熱回転体によって挟み込むことにより、記録材にトナー像を定着させるものである。
たとえば、特開2014-112144号公報(特許文献1)には、加圧回転体として加圧ローラーを用いるとともに、加熱回転体として無端状の定着ベルトを用いてなる定着装置が開示されている。当該定着装置においては、定着ベルトを間に挟むように加圧回転体に対向してパッド状の固定部材が配置されており、定着動作時において、加圧ローラーによって定着ベルトが固定部材に向けて押し付けられるように構成されている。
これにより、定着動作時において、加圧ローラーと固定部材との間(より厳密には、加圧ローラーと固定部材との間に配置された定着ベルトと加圧ローラーとの間)にニップ部が形成されることになるとともに、加圧ローラーによって定着ベルトが固定部材に向けて押し付けられた状態で当該加圧ローラーが回転駆動されることにより、定着ベルトが加圧ローラーの回転に伴って従動回転することになる。
その結果、記録材がニップ部に供給されて当該ニップ部を通過する際に、記録材上に形成されたトナー像に対して熱および圧力が当該ニップ部において加えられることになり、これによってトナー像が記録材に定着されることになる。
特開2014-112144号公報
ここで、画像形成装置によって記録材に形成される画像の品位を高めるためには、定着装置のニップ部において記録材に加えられる圧力を適切にコントロールすることが必要になる。特に、定着動作時に定着ムラが発生した場合には、自ずと記録材に形成される画像の品位にもムラが生じてしまうことになるため、この定着ムラの発生を可能な限り抑制することが重要になる。
この記録材上に形成されたトナー像に対する定着ムラの発生を抑制するためには、定着ベルトの幅方向(すなわち、加圧ローラーの軸方向)に沿って記録材に対して概ね均等に圧力を付与することが効果的であり、上述した加圧ローラーおよび固定部材の定着動作時における撓みを考慮した設計が不可欠となる。
この点、上記特許文献1に開示の定着装置にあっては、加圧ローラーによって押圧された際に発生する固定部材の撓みを抑制するために、固定部材を裏面側(すなわち、固定部材から見て加圧ローラーが位置する側とは反対側)から支持する金属材料からなる板状の補強部材を設けることとし、当該補強部材によって固定部材に発生する撓みが抑制できるように構成されている。
しかしながら、加圧ローラーの押圧力は非常に高いため、金属材料からなる板状の補強部材を設置した場合であっても、固定部材の撓みを完全に無くすことは難しく、補強部材においても相当程度の撓みが発生してしまうことになる。この補強部材の撓みを防止することで固定部材の撓みを完全に無くすためには、補強部材として非常に厚みの厚いものを用いることが必要になる。
一方で、省エネルギー化の観点からは、定着装置を構成する各種の部材の熱容量を可能な限り小さくすることが好ましく、上記特許文献1に開示されるように補強部材を設ける場合にあっては、当該補強部材の熱容量も十分に小さくすることが必要になる。そのため、上述のように固定部材の撓みを完全に無くすために補強部材の厚みを厚くした場合には、定着装置全体としての熱容量が大幅に増加してしまうことになり、省エネルギー化の目標が達成できない問題が別途発生してしまう。
したがって、本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、省エネルギー化を図りつつ、記録材に形成される画像にムラが発生することが抑制できる定着装置およびこれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明に基づく定着装置は、記録材上に形成されたトナー像を記録材の搬送経路に設けられたニップ部において加熱および加圧することにより、トナー像を記録材に定着させるものであって、加熱源と、加圧ローラーと、加圧パッドと、挟み込み部材とを備えている。上記加熱源は、記録材上に形成されたトナー像を加熱するためのものである。上記加圧ローラーおよび上記加圧パッドは、上記ニップ部が形成されるように、上記搬送経路を間に挟んで互いに対向して配置されている。上記挟み込み部材は、上記加圧パッドから見て上記加圧ローラーが位置する側とは反対側に配置されており、上記加圧パッドが上記加圧ローラーによって押圧された押圧状態において上記加圧ローラーとの間で上記加圧パッドを挟み込むためのものである。上記加圧パッドは、上記加圧ローラーの軸方向と平行な方向である幅方向に沿って延びる長尺板状の部材からなり、上記加圧ローラー側に位置する第1主面と、上記挟み込み部材側に位置する第2主面とを含んでいる。上記挟み込み部材は、上記幅方向に沿って延びるとともに、上記押圧状態において上記加圧パッドに当接する長尺板状の宛がい部を含んでいる。上記本発明に基づく定着装置にあっては、上記ニップ部に設けられた記録材の通過領域に対応する部分の上記第2主面のうちの上記幅方向における中央部が、上記ニップ部に設けられた記録材の通過領域に対応する部分の上記第2主面のうちの上記幅方向における両端部よりも、上記宛がい部側に向けて膨出している。
上記本発明に基づく定着装置にあっては、上記ニップ部に設けられた記録材の通過領域に対応する部分の上記第2主面の全域が、上記押圧状態において上記宛がい部に密着することが好ましい。
上記本発明に基づく定着装置にあっては、上記ニップ部に設けられた記録材の通過領域よりも上記幅方向において外側に位置する上記ニップ部の一対の外側領域に対応する部分の上記第2主面が、上記ニップ部に設けられた記録材の通過領域に対応する部分の上記第2主面のうちの上記幅方向における両端部よりも、それぞれ上記宛がい部側に向けて膨出していることが好ましい。
上記本発明に基づく定着装置にあっては、上記加圧パッドが、上記挟み込み部材に組付けられていてもよい。
上記本発明に基づく定着装置は、さらに、上記挟み込み部材が組付けられたシャーシを備えていてもよく、その場合には、上記挟み込み部材が、上記ニップ部に設けられた記録材の通過領域に対応する部分よりも上記幅方向の外側に位置する両端部において、上記シャーシによって支持されていることが好ましい。
上記本発明に基づく定着装置にあっては、上記押圧状態において上記第2主面に当接する部分の上記宛がい部の表面が、平面状であることが好ましい。
上記本発明に基づく定着装置にあっては、上記加圧パッドが、上記加圧ローラー側に配置されるとともに上記第1主面を規定する第1部材と、上記挟み込み部材側に配置されるとともに上記第2主面を規定する第2部材とを含んでいてもよく、その場合には、上記第2部材が、上記加圧ローラーの押圧方向において上記第1部材に並ぶように配置されるとともに、上記第1部材に対して密着して固定されていることが好ましい。
上記本発明に基づく定着装置にあっては、上記ニップ部に設けられた記録材の通過領域に対応する部分の上記第2主面の膨出量が、記録材の搬送方向において非一様であってもよい。
上記本発明に基づく定着装置にあっては、上記挟み込み部材が、上記加圧ローラーが位置する側とは反対側に向けて上記宛がい部から立設された立壁部をさらに有していてもよく、その場合には、上記立壁部に対向する部分の上記第2主面の膨出量が、上記立壁部に対向しない部分の上記第2主面の膨出量よりも小さいことが好ましい。
上記本発明に基づく定着装置にあっては、上記立壁部が、上記幅方向に沿って延びるように上記宛がい部のうちの記録材の搬送方向における一方の端部にのみ設けられていてもよい。
上記本発明に基づく定着装置にあっては、上記立壁部が、上記幅方向に沿って延びるように上記宛がい部のうちの記録材の搬送方向における両端部にそれぞれ設けられていてもよい。
上記本発明に基づく定着装置にあっては、上記挟み込み部材が、上記加圧ローラーが位置する側とは反対側に向けて上記宛がい部から立設された立壁部をさらに有していてもよく、その場合には、上記立壁部が、上記幅方向に沿って延びるように上記宛がい部のうちの記録材の搬送方向における上流側の端部に設けられていてもよい。その場合においては、上記第2主面が、上記押圧状態において、記録材の搬送方向における上流側の位置に設けられた上記立壁部に対応する位置よりも、記録材の搬送方向における下流側の位置において上記宛がい部に当接することが好ましい。
上記本発明に基づく定着装置にあっては、上記ニップ部に設けられた記録材の通過領域に対応する部分の上記第1主面のうち、記録材の搬送方向における下流側の端部が、上記加圧ローラー側に向けて突出していることが好ましい。
上記本発明に基づく定着装置は、さらに、上記幅方向と平行な方向を軸として上記加圧パッドを取り囲むことにより、記録材の搬送方向に沿って上記ニップ部を挿通するように配置された無端状の定着ベルトを備えていてもよい。その場合には、上記定着ベルトが、上記押圧状態において上記加圧ローラーによって上記加圧パッドに向けて押し付けられるとともに、上記ニップ部以外の位置において上記加熱源によって加熱されることが好ましく、また、上記押圧状態において、上記加圧ローラーが回転駆動されることにより、上記定着ベルトが、上記第1主面上を摺動しつつ上記加圧ローラーに従動して回転するとともに、上記押圧状態において、記録材上に形成されたトナー像が、上記ニップ部において上記定着ベルトに接触することにより、上記加熱源によって加熱された上記定着ベルトによって加熱されることが好ましい。
上記本発明に基づく定着装置にあっては、上記加圧パッドと上記定着ベルトとの間の摩擦抵抗を減じるための低摩擦部材が、上記第1主面を覆うように配置されていてもよい。
本発明に基づく画像形成装置は、上述した本発明に基づく定着装置を画像形成のために備えてなるものである。
本発明によれば、省エネルギー化を図りつつ、記録材に形成される画像にムラが発生することが抑制できる定着装置およびこれを備えた画像形成装置とすることができる。
実施の形態1に係る画像形成装置の概略図である。 実施の形態1に係る定着装置の概略斜視図である。 図2に示す定着装置の模式断面図である。 図2に示す定着装置の模式平面図である。 図2に示す定着装置の加圧パッドおよび挟み込み部材の形状を示す模式図である。 図2に示す定着装置の待機時の状態を示す模式断面図である。 図2に示す定着装置の定着動作時の状態を示す模式断面図である。 図2に示す定着装置の要部の定着動作時の状態を示す模式断面図である。 第1変形例に係る定着装置の加圧パッドおよび挟み込み部材の形状を示す模式図である。 第2変形例に係る定着装置の加圧パッドおよび挟み込み部材の形状を示す模式図である。 第3変形例に係る定着装置の加圧パッドおよび挟み込み部材の形状を示す模式図である。 第4変形例に係る定着装置の要部の模式断面図である。 図12に示す定着装置の加圧パッドおよび挟み込み部材の形状を示す模式図である。 実施の形態2に係る定着装置の待機時の状態を示す模式断面図である。 実施の形態2に係る定着装置の定着動作時の状態を示す模式断面図である。 実施の形態3に係る定着装置の待機時の状態を示す模式断面図である。 実施の形態3に係る定着装置の定着動作時の状態を示す模式断面図である。 実施の形態4に係る定着装置の加圧パッドおよび挟み込み部材の形状を示す模式図である。 実施の形態4に係る定着装置の待機時の状態を示す模式断面図である。 実施の形態4に係る定着装置の定着動作時の状態を示す模式断面図である。 実施の形態5に係る定着装置の加圧パッドおよび挟み込み部材の形状を示す模式図である。 実施の形態5に係る定着装置の待機時の状態を示す模式断面図である。 実施の形態5に係る定着装置の定着動作時の状態を示す模式断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。以下に示す実施の形態においては、本発明が適用された画像形成装置および定着装置として、電子写真方式を採用したいわゆるタンデム型のカラープリンターおよびこれに具備された定着装置を例示して説明を行なう。なお、以下に示す実施の形態においては、同一のまたは共通する部分について図中同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る画像形成装置の概略図である。まず、この図1を参照して、本実施の形態に係る画像形成装置1の概略的な構成および動作について説明する。
図1に示すように、画像形成装置1は、装置本体2と、給紙ユニット9とを主として備えている。装置本体2は、記録材としての用紙Sに画像を形成するための部位である画像形成部2Aと、画像形成部2Aに用紙Sを供給するための部位である給紙部2Bとを含んでいる。給紙ユニット9は、画像形成部2Aに供給するための用紙Sを収納するものであり、給紙部2Bに着脱自在に設けられている。
画像形成装置1の内部には、複数のローラー3が設置されており、これにより用紙Sが所定の方向に沿って搬送される搬送経路4が、上述した画像形成部2Aおよび給紙部2Bに跨って構築されている。また、図中に示すように、装置本体2には、画像形成部2Aに用紙Sを供給するための手差しトレイ9aが別途設けられていてもよい。
画像形成部2Aは、たとえばイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(K)の各色のトナー像を形成可能な作像ユニット5と、当該作像ユニット5に含まれる感光体を露光するための露光ユニット6と、作像ユニット5に張架された中間転写ベルト7aと、搬送経路4上であってかつ中間転写ベルト7aの走路上に設けられた転写部7と、転写部7よりも下流側の部分の搬送経路4上に設けられた、後述する本実施の形態に係る定着装置8Aとを主として備えている。
作像ユニット5は、露光ユニット6からの露光を受けてイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(K)の各色のトナー像あるいはブラック(K)のみからなるトナー像を感光体の表面に形成し、これを中間転写ベルト7aに転写する(いわゆる一次転写)。これにより、中間転写ベルト7aには、カラートナー像あるいはモノクロトナー像が形成されることになる。
中間転写ベルト7aは、その表面に形成されたカラートナー像あるいはモノクロトナー像を転写部7へと移送し、給紙部2Bから転写部7へと搬送されてきた用紙Sとともに転写部7において圧接される。これにより、中間転写ベルト7aの表面に形成されたカラートナー像あるいはモノクロトナー像が用紙Sへと転写される(いわゆる二次転写)。
カラートナー像あるいはモノクロトナー像が転写された用紙Sは、その後、定着装置8Aによって加圧および加熱される。これにより、用紙Sにカラー画像あるいはモノクロ画像が形成されることになり、当該カラー画像あるいはモノクロ画像が形成された用紙Sは、その後、装置本体2から排出される。
図2は、本実施の形態に係る定着装置の概略斜視図である。また、図3は、図2に示す定着装置の図2中におけるIII-III線に沿った模式断面図であり、図4は、図2に示す定着装置の模式平面図である。以下、これら図2ないし図4を参照して、本実施の形態に係る定着装置8Aの構成および動作について説明する。なお、図2および図3は、定着装置8Aの定着動作時の状態を示しており、図4は、定着装置8Aの待機時(非定着動作時)の状態を示している。
図2ないし図4に示すように、定着装置8Aは、加圧回転体としての加圧ローラー10と、加熱回転体としての定着ベルト21を含む定着ベルトユニット20と、第1シャーシ31および第2シャーシ32(いずれも図4参照)と、一対の付勢部材33(図4参照)と、用紙Sの搬送を案内するための各種のガイド41~43(図3参照)とを主として備えている。
加圧ローラー10は、たとえばアルミニウム合金または鉄等からなる金属製の芯金11と、当該芯金11を覆うように設けられたたとえばシリコーンゴムまたはフッ素ゴム等からなるゴム製の弾性層12とを含んでいる。加圧ローラー10は、弾性層12を覆うように設けられたたとえばフッ素系樹脂等からなる離型層をさらに有していてもよい。
芯金11は、中実円柱状または中空円筒状等の各種の形状のものが利用でき、その外径は特に制限されるものではないが、たとえば20mm以上100mm以下とされる。弾性層12の厚みおよび離型層の厚みも特に制限されるものではないが、弾性層12の厚みはたとえば1mm以上20mm以下とされ、離型層の厚みはたとえば5μm以上100μm以下とされる。
加圧ローラー10は、定着ベルト21の外周面に対向するように配置されており、その軸方向の両端部は、第1シャーシ31に設けられた軸支部によって回転可能に軸支されている。加圧ローラー10は、図示しないたとえばモーター等の駆動源によって回転駆動される。また、加圧ローラー10は、一対の付勢部材33によって定着ベルトユニット20側に向けて弾性付勢可能に構成されている。
定着ベルトユニット20は、上述した定着ベルト21に加え、加圧パッド22と、挟み込み部材23と、加熱ローラー24と、加熱源25と、補助パッド26とを主として有している。なお、図4おいては、定着ベルト21の一部、加熱ローラー24、加熱源25および補助パッド26の図示を省略している。
定着ベルト21は、無端状であり、耐熱性や強度、表面の平滑性等を考慮してたとえば複数の層にて構成されている。具体的には、定着ベルト21は、たとえばポリイミド樹脂またはステンレス合金あるいはニッケル電鋳等からなる基材層と、たとえばシリコーンゴムまたはフッ素ゴム等からなるゴム製の弾性層と、たとえばフッ素系樹脂等からなる離型層とを含んでいる。これら複数の層は、定着ベルト21の内側から外側に向けて基材層、弾性層、離型層の順で位置している。
定着ベルト21の外径(すなわち外周長)は特に制限されるものではないが、たとえば10mm以上100mm以下とされる。基材層の厚み、弾性層の厚みおよび離型層の厚みも特に制限されるものではないが、基材層の厚みはたとえば5μm以上100μm以下とされ、弾性層の厚みはたとえば10μm以上300μm以下とされ、離型層の厚みはたとえば5μm以上100μm以下とされる。
加圧パッド22は、定着ベルト21の幅方向(すなわち、加圧ローラー10の軸方向)に沿って延在する長尺板状の部材にて構成されており、その大部分が定着ベルト21の内側の空間に配置されている。これにより、加圧パッド22は、定着ベルト21を間に挟んで加圧ローラー10と対向するように定着ベルト21の内周面に向き合っている。加圧パッド22は、加圧ローラー10側に位置する第1主面22aと、加圧ローラー10側とは反対側(すなわち、挟み込み部材23側)に位置する第2主面22bとを含んでいる。
加圧パッド22は、たとえばポリフェニレンスルファイド樹脂またはポリイミド樹脂あるいは液晶ポリマー樹脂等からなる樹脂製の部材、もしくはアルミニウム合金または鉄等からなる金属製の部材にて構成される。また、加圧パッド22は、上述したいずれかの部材と、たとえばシリコーンゴムまたはフッ素ゴム等からなるゴム製の部材との複合部品によって構成されていてもよい。
挟み込み部材23は、定着ベルト21の幅方向に沿って延在する長尺板状の部材にて構成されており、加圧パッド22から見て加圧ローラー10が位置する側とは反対側に位置するように、その大部分が定着ベルト21の内側の空間に配置されている。挟み込み部材23は、加圧パッド22を支持するとともに、加圧パッド22を補強するためのものである。
挟み込み部材23は、加圧パッド22の第2主面22bに対向する平板状の宛がい部23aと、当該宛がい部23aから加圧ローラー10が位置する側とは反対側に向けて立設された一対の平板状の立壁部23b,23cとを含む、断面略C字状の形状を有している。なお、一対の立壁部23b,23cのうち、立壁部23bは、後述する用紙Sの搬送方向DR2における上流側の位置に対応する宛がい部23aの端部から立設されており、立壁部23cは、当該用紙Sの搬送方向DR2における下流側の位置に対応する宛がい部23aの端部から立設されている。
挟み込み部材23は、たとえば電気亜鉛めっき鋼板(SECC)等の金属製の部材にて構成される。挟み込み部材23は、幅方向の両端部が第2シャーシ32によって支持されることで当該第2シャーシ32に固定されている。なお、加圧パッド22は、その周囲に設けられた図示しないフック状の係止部等が挟み込み部材23の宛がい部23aの周縁部等に係止されることにより、挟み込み部材23によって軽保持された状態で組付けられている。
加熱ローラー24は、定着ベルト21の幅方向に沿って延在する円筒状の部材にて構成されており、挟み込み部材23から見て加圧ローラー10が位置する側とは反対側に位置するように、その大部分が定着ベルト21の内側の空間に配置されている。これにより、加熱ローラー24の外周面は、定着ベルト21の内周面に向き合っている。加熱ローラー24は、加熱源25にて発生する熱を定着ベルト21に伝熱するためのものである。加熱ローラー24は、その軸方向の両端部が図示しない軸支部によって回転可能に軸支されている。
加熱ローラー24は、たとえばアルミニウム合金等からなる金属製の中空円筒状の部材にて構成される。加熱ローラー24の外径は特に制限されるものではないが、たとえば10mm以上100mm以下とされる。なお、加熱ローラー24は、効率的な伝熱を行なうためにその内周面が黒色層にて覆われていることが好ましく、また、その外周面がフッ素系樹脂等からなる保護層によって覆われていてもよい。
加熱源25は、定着ベルト21の幅方向と平行な方向に沿って延在する一対の棒状ヒーターであるロングヒーターおよびショートヒーターを含んでおり、加熱ローラー24の内側の空間に配置されている。加熱源25は、加熱ローラー24を介して定着ベルト21を加熱するためのものであり、その軸方向の両端部が図示しない保持部によって保持されている。ロングヒーターおよびショートヒーターは、たとえばいずれもハロゲンヒーターからなる。
ロングヒーターは、定着ベルト21の幅方向における略全域に対応した領域に発熱部を有しており、当該発熱部が発熱することにより、主としてその輻射熱によって加熱ローラー24を介して定着ベルト21を加熱するものである。なお、当該発熱部の軸方向長さは、画像形成装置1に供給される各種サイズの用紙のうち、その幅が最大である用紙の当該幅に対応している。なお、このロングヒーターの発熱部の軸方向長さが、後述するニップ部Nを通過する用紙Sの通過領域としての通紙領域R1(図4参照)の幅に概ね相当することになる。
ショートヒーターは、定着ベルト21の幅方向における中央部に対応した領域のみに発熱部を有しており、当該発熱部が発熱することにより、主としてその輻射熱によって加熱ローラー24を介して定着ベルト21を加熱するものである。なお、当該発熱部の軸方向長さは、画像形成装置1に供給される各種サイズの用紙のうち、その幅が最小である用紙の当該幅に対応している。
なお、加熱源25としては、上述したハロゲンヒーター以外にも、IH(電磁誘導加熱)方式の加熱源等を利用することもでき、さらには、これ以外にも、加熱ローラー24または定着ベルト21を抵抗発熱体にて構成することでこれらを加熱源とすることもできる。
補助パッド26は、定着ベルト21の幅方向に沿って延在する長尺板状の部材にて構成されており、その大部分が定着ベルト21の内側の空間に配置されるように、挟み込み部材23に設けられた立壁部23cの外側表面上に固定されている。補助パッド26は、定着ベルト21を案内するためのガイドであるとともに、定着ベルト21の内周面に潤滑剤を塗布するためのものでもある。
より詳細には、補助パッド26は、定着ベルト21の回転方向において後述するニップ部Nよりも下流側の位置に設けられており、塗布部としての潤滑剤供給部26aを有している。この潤滑剤供給部26aは、たとえば潤滑剤が含浸されたフェルトによって構成されており、当該潤滑剤供給部26aに定着ベルト21の内周面が当接することにより、潤滑剤が定着ベルト21の内周面に供給される。これにより、定着ベルト21と加圧パッド22との間の摺動性が向上することになる。
加圧ローラー10を回転可能に軸支する第1シャーシ31と、挟み込み部材23を介して加圧パッド22を支持する第2シャーシ32とは、たとえばコイルバネ等からなる一対の付勢部材33によって接続されている。これにより、一対の付勢部材33が有する付勢力によって第1シャーシ31と第2シャーシ32とが近づく方向に付勢された状態においては、定着ベルト21が加圧ローラー10によって加圧パッド22に対して押し付けられることになり、これによって加圧パッド22が加圧ローラー10によって押圧された押圧状態が実現されることになる。
定着ベルト21は、上述した加圧パッド22、加熱ローラー24および補助パッド26に張架されている。これにより、定着ベルト21は、加圧パッド22の第1主面22a上を摺動するように回転することができ、この回転により、定着ベルト21のうちの加熱ローラー24に接触した部分が加熱源25によって加熱され、その後、定着ベルト21の当該部分が後述するニップ部Nに移動することで、ニップ部Nに供給された用紙S上に形成されたトナー像が、定着ベルト21の当該部分によって加熱されることになる。
図3に示すように、本実施の形態に係る定着装置8Aにおいては、上述したように、加圧ローラー10が、一対の付勢部材33によって定着ベルトユニット20側に向けて付勢された状態において、加圧ローラー10が図示しない上述した駆動源によって図中に示す矢印A方向に向けて回転駆動されることにより、定着ベルト21が、加圧パッド22上を摺動するように図中に示す矢印B方向に向けて従動回転する。
これにより、加圧ローラー10と加圧パッド22との間(より厳密には、加圧ローラー10と定着ベルト21の外周面との間)には、用紙Sが搬送されるニップ部Nが形成されることになる。換言すれば、加圧ローラー10および定着ベルトユニット20は、それらの間に形成されるニップ部Nが用紙の搬送経路4上に位置することとなるように、当該搬送経路4を挟み込むように配置されている。
ここで、加圧ローラー10のうちの、上述した通紙領域R1に対応する部分を除く両端部(当該両端部は、ニップ部Nのうちの通紙領域R1の両外側に位置する一対の外側領域R2(図4参照)に対応する部分である)において、前述の離型層を設けることなく弾性層12を露出させることとすれば、当該部分における定着ベルト21との摩擦抵抗を大きくすることが可能になり、より効率的に定着ベルト21を従動回転させることができる。
また、これに加え、あるいはこれに代えて、定着ベルト21のうちの、上述した通紙領域R1に対応する部分を除く両端部(当該両端部は、ニップ部Nのうちの通紙領域R1の両外側に位置する一対の外側領域R2(図4参照)に対応する部分である)において、前述の離型層を設けることなく弾性層を露出させることとすれば、当該部分における加圧ローラー10との摩擦抵抗を大きくすることが可能になり、より効率的に定着ベルト21を従動回転させることができる。
なお、加圧パッド22が加圧ローラー10によって押圧された押圧状態において、加圧ローラー10と定着ベルトユニット20とが並ぶ方向が、加圧ローラー10の押圧方向DR1に該当することになり、当該押圧方向DR1と直交しかつ加圧ローラー10の軸方向(すなわち、定着ベルト21の幅方向)と直交する方向が、用紙Sの搬送方向DR2に該当することになる。
搬送経路4上の位置であって、用紙Sの搬送方向DR2に沿ってニップ部Nよりも上流側の位置(すなわち、図3中における下方側の位置)には、入口側ガイド41が設けられている。入口側ガイド41は、搬送経路4上を送られてきた用紙Sが確実にニップ部Nに投入されるようにするためのガイドである。
また、搬送経路4上の位置であって、用紙Sの搬送方向DR2に沿ってニップ部Nよりも下流側の位置(すなわち、図3中における上方側の位置)には、分離用ガイド42および出口側ガイド43が設けられている。分離用ガイド42は、ニップ部Nから排出されるに際して定着ベルト21に密着した状態にある用紙Sを当該定着ベルト21から分離するためのガイドであり、出口側ガイド43は、分離用ガイド42によって定着ベルト21から分離された用紙Sを確実に搬送経路4上に戻すためのガイドである。
以上の構成を有することにより、本実施の形態に係る定着装置8Aにあっては、定着動作時において(すなわち、上述した押圧状態において)、用紙S上に形成されたトナー像に対して熱および圧力がニップ部Nにおいて加えられることになり、これによってトナー像が用紙Sに定着されることになる。
ここで、前述したように、単に、加圧パッドを長尺板状の部材にて構成するとともに、挟み込み部材の宛がい部を平板状に構成した場合には、定着動作時における加圧ローラーの押圧力が非常に高いため、加圧パッドに撓みが発生するばかりでなく、これを補強する挟み込み部材の宛がい部にも撓みが発生してしまう。そのため、何らの対策も施さなかった場合には、ニップ部において用紙に対して加えられる圧力の定着ベルトの幅方向に沿った分布が、当該撓みに起因して大きくばらつくことになり、これが定着ムラとなり、形成される画像の品位が大幅に低下してしまうことになる。
より詳細には、何らの対策も施さなかった場合には、ニップ部の幅方向の中央部において当該圧力が小さくなり、ニップ部の幅方向の両端部において当該圧力が大きくなり、結果としてニップ部の幅方向の中央部においてトナー像の定着が不十分となり、形成される画質にムラが発生してしまう。
そこで、本実施の形態に係る定着装置8Aにおいては、加圧パッド22を補強する挟み込み部材23の厚みを厚くすることなく、加圧パッド22の第2主面22bの形状に特徴をもたせることにより、当該問題の解決を図っている。以下、この点について詳細に説明する。
図5は、図2に示す定着装置の加圧パッドおよび挟み込み部材の形状を示す模式図である。また、図6は、図2に示す定着装置の待機時の状態を示す模式断面図であり、図7は、定着動作時の状態を示す模式断面図である。
ここで、図5(A)は、加圧パッド22および挟み込み部材23をそれぞれ加圧ローラー10側から見た図であり、図5(B)は、加圧パッド22および挟み込み部材23をそれぞれ加熱ローラー24側から見た図である。また、図6(A)および図7(A)は、それぞれ上述した用紙Sの搬送方向DR2におけるニップ部Nの中央部を横断する断面を表わしており、図6(B)および図7(B)は、それぞれ図6(A)中に示すVIB-VIB線および図7(A)中に示すVIIB-VIIB線に沿った断面を表わしており、図6(C)および図7(C)は、それぞれ図6(A)中に示すVIC-VIC線および図7(A)中に示すVIIC-VIIC線に沿った断面を表わしている。
図5および図6に示すように、本実施の形態に係る定着装置8Aにおいては、挟み込み部材23の宛がい部23aのうち、加圧パッド22の第2主面22bに対向する表面が、平面状であるのに対し、加圧パッド22の第2主面22bが、所定の湾曲した形状を有している。
具体的には、加圧パッド22は、加圧ローラー10によって押圧されていない状態(すなわち待機状態)において、ニップ部Nに設けられた通紙領域R1に対応する部分の第2主面22bのうちの幅方向における中央部が、ニップ部Nに設けられた通紙領域R1に対応する部分の第2主面22bのうちの幅方向における両端部よりも、挟み込み部材23の宛がい部23a側に向けて膨出した形状を有している。
より詳細には、加圧パッド22の第2主面22bは、ニップ部Nに設けられた通紙領域R1に対応する部分において、その幅方向の両端部から中央部に向かうにつれて、その膨出量が漸増するように山なりに構成されており、これによりいわゆる正クラウン形状を有している。ここで、加圧パッド22の第2主面22bの幅方向における表面形状は、用紙Sの搬送方向DR2の各位置において同じである。
上述したように、加圧パッド22は、挟み込み部材23によって軽保持された状態にあるため、当該待機状態においては、これら加圧パッド22と挟み込み部材23とは、圧接した状態にはない。そのため、図6(A)および図6(C)に示すように、少なくともニップ部Nに設けられた通紙領域R1に対応する部分の第2主面22bのうちの幅方向における両端部は、挟み込み部材23の宛がい部23aに対して当接していない。
一方で、図7に示すように、加圧パッド22が加圧ローラー10によって押圧された押圧状態となる定着動作時においては、加圧ローラー10が定着ベルト21を加圧パッド22に向けて押し付けるとともに、当該定着ベルト21を介して加圧パッド22が加圧ローラー10によって押圧されることにより、加圧パッド22もまた、挟み込み部材23に向けて押し付けられる。これにより、挟み込み部材23には、相当程度の撓みが発生することになる。
ここで、上述した加圧パッド22の第2主面22bの膨出量を適切に設定しておくことにより、加圧パッド22の第2主面22b側に設けられた膨出部によって挟み込み部材23の撓みによる変位が吸収されることになる。そのため、結果として、ニップ部Nに設けられた通紙領域R1に対応する部分の第2主面22bの全域を宛がい部23aに密着させつつ、加圧パッド22の撓みの発生を抑制することができる。これにより、加圧ローラー10の軸方向(すなわち、定着ベルト21の幅方向)に沿って、ニップ部Nの通紙領域R1において、用紙Sに対して概ね均等に圧力を付与することが可能になる。
したがって、ニップ部Nの幅方向の中央部における圧力不足が未然に防止でき、ニップ部Nの幅方向の全域においてムラなくトナー像の定着が行なえることになり、形成される画質の品位を大幅に向上させることができる。
ここで、上記構成を採用した場合には、挟み込み部材23の宛がい部23aを平板状に構成しつつ、加圧パッド22の第2主面22bに所定の湾曲形状を付与するのみで、ニップ部Nの幅方向における圧力の均一化を図ることができるため、挟み込み部材23の宛がい部23aを十分に薄く構成することが可能になり、当該挟み込み部材23の熱容量を小さく抑えることができる。そのため、定着装置8A全体としての熱容量の増加も抑制できることになり、省エネルギー化の目標も十分に達成できることになる。
さらに、上記構成を採用した場合には、ニップ部Nにおいて用紙Sに加えるべき複雑な圧力分布を比較的容易に実現することができるという副次的な効果を得ることもできる。以下、この点について詳細に説明する。
一般に、良好な品位の画像を得るためには、上述した通紙領域に対応する部分のニップ部の幅方向における圧力の均一化に加え、用紙の搬送方向に沿ったニップ部の圧力分布を適切にコントロールすることが重要である。ここで、用紙の搬送方向に沿ったニップ部の圧力分布は、ニップ部の入口側部分において圧力が相対的に小さく、ニップ部の出口側部分において圧力が相対的に大きいことが望ましい。
これは、トナー像の定着に際して、用紙の表面に付着したトナーをまずは十分に溶融させ、その後、溶融したトナーをより高い圧力にてを用紙に向けて押し付けることにより、高品位の画像を得ることが可能になるためである。仮に、ニップ部の入口側部分において圧力を大きくした場合には、トナーの全体が十分に溶融する前に溶融したトナーの一部が用紙に向けて強く押し付けられてしまうことになり、これが定着ムラの発生の原因となってしまう。
この点、本実施の形態に係る定着装置8Aにおいては、加圧パッド22の第1主面22aの形状に特徴をもたせることにより、当該問題の解決を図っている。図8は、図2に示す定着装置の要部の定着動作時の状態を示す模式断面図である。
具体的には、本実施の形態に係る定着装置8Aにおいては、加圧パッド22の第1主面22aの加圧ローラー10側に向けての突出量が、用紙Sの搬送方向DR2の上流側部分(当該部分は、ニップ部Nの入口側部分に対応する)において概ね一定に構成されており、用紙Sの搬送方向DR2の中央部近傍部分(当該部分は、ニップ部Nの入口側部分と出口側部分との間の中間部分の近傍に対応する)から用紙Sの搬送方向DR2の下流側部分(当該部分は、ニップ部Nの出口側部分に対応する)に向かうにつれて、概ね漸増するように構成されている。
すなわち、加圧パッド22のニップ部Nの通紙領域R1に対応する部分の第1主面22aのうち、用紙Sの搬送方向DR2における下流側の端部22dが、加圧ローラー10側に向けて突出している。
そのため、上記構成を採用することにより、上述したとおりの用紙Sの搬送方向DR2に沿ったニップ部Nの圧力分布の最適化が可能になるため、良好な品位の画像を得ることができる。また、上記構成を採用した場合には、ニップ部Nの出口側部分において溶融したトナーを確実に用紙Sに向けて押し付けることができるため、ニップ部Nの通過後における用紙Sの定着ベルト21からの分離性を高めることもできる。
以上のように、本実施の形態に係る定着装置8Aは、ニップ部Nにおいて用紙Sに加えるべき複雑な圧力分布を、加圧パッド22の第1主面22aの形状と第2主面22bの形状とによってそれぞれ分けて実現したものと言える。より詳細には、加圧パッド22の第1主面22aの形状を上述のとおりに構成することにより、用紙Sの搬送方向DR2に沿ったニップ部Nの圧力分布を適切にコントロールすることを可能にし、結果として定着性および分離性の向上を実現し、一方で、加圧パッド22の第2主面22bの形状を上述のとおりに構成することにより、通紙領域R1に対応する部分のニップ部Nの幅方向における圧力の均一化を可能にし、結果として定着ムラの発生の抑制を実現したものと言える。
換言すれば、本実施の形態に係る定着装置8Aは、加圧パッド22の第1主面22aと第2主面22bとにそれぞれ異なる機能をもたせることにより、ニップ部Nにおいて用紙Sに加えるべき複雑な圧力分布を比較的容易に実現可能にし、これによって定着装置の設計や製造さらには品質管理等を従来に比してより容易に行なうことを可能にしたものと言える。
ここで、図8に示すように、本実施の形態に係る定着装置8Aにおいては、さらに、加圧パッド22が加圧ローラー10によって押圧された押圧状態において、加圧パッド22の第2主面22bが、用紙Sの搬送方向DR2における上流側の位置に設けられた挟み込み部材23の立壁部23bに対応する位置よりも、用紙Sの搬送方向DR2における下流側の位置において挟み込み部材23の宛がい部23aに当接するように構成されている。
すなわち、加圧パッド22のニップ部Nの通紙領域R1に対応する部分の第2主面22bのうち、用紙Sの搬送方向DR2における上流側の端部22cは、用紙Sの搬送方向DR2に沿って、挟み込み部材23の立壁部23bよりも距離dだけ後退した位置に配置されている。
ここで、挟み込み部材23の宛がい部23aのうち、上述した立壁部23bが設けられた部分は、当該立壁部23bが補強リブとして機能することになるため、当該立壁部23bが設けられていない部分よりも、撓みの発生が抑制されることになる。そのため、立壁部23bが設けられた部分の宛がい部23aに加圧パッド22が当接するように構成した場合には、当該部分に対応する位置のニップ部Nにおいて、必要以上の圧力が用紙Sに対して加えられてしまうことになりかねない。
したがって、上記のように構成することにより、ニップ部Nの入口側部分において用紙Sに加えられる圧力が大きくなってしまうことが防止でき、結果として用紙Sの表面に付着したトナーを当該ニップ部Nの入口側部分において十分に溶融させることが可能になる。したがって、このように構成した場合には、用紙Sの搬送方向DR2に沿ったニップ部Nの圧力分布をさらに適切にコントロールすることができることになる。
なお、本実施の形態に係る定着装置8Aにおいては、上述したように、挟み込み部材23が、当該挟み込み部材23の両端部が第2シャーシ32によって支持されることで第2シャーシ32に固定された構成を有している。ここで、挟み込み部材23は、ニップ部Nの通紙領域R1に対応する部分よりも幅方向の外側に位置する両端部において、第2シャーシ32によって支持されていることが好ましい。
これは、仮に、ニップ部Nの通紙領域R1に対応する部分において挟み込み部材23が固定された場合には、加圧パッド22が加圧ローラー10によって押圧された押圧状態において、挟み込み部材23に生じる撓みが複雑化するためであり、その場合には、その複雑化した挟み込み部材23の撓みに応じて加圧パッド22の第2主面22bの膨出形状を設定する必要が生じてしまうためである。
すなわち、上述のとおり、挟み込み部材23が、ニップ部Nの通紙領域R1に対応する部分よりも幅方向の外側に位置する両端部において、第2シャーシ32によって支持されるように構成することにより、より容易に加圧パッド22の第2主面22bの膨出形状を決定することが可能になる。
(第1変形例)
図9は、第1変形例に係る定着装置の加圧パッドおよび挟み込み部材の形状を示す模式図である。以下、この図9を参照して、本変形例に係る定着装置8A1について説明する。なお、図9は、加圧パッド22および挟み込み部材23をそれぞれ加圧ローラー10側から見た図である。
図9に示すように、本変形例に係る定着装置8A1においては、加圧パッド22が、2つの部品を組み合わせた複合部品にて構成されている。具体的には、加圧パッド22は、加圧ローラー10側に配置されるとともに、上述した第1主面22aを規定する第1部材22Aと、挟み込み部材23側に配置されるとともに、上述した第2主面22bを規定する第2部材22Bとを含んでおり、このうちの第2部材22Bが、加圧ローラー10の押圧方向DR1において第1部材22Aに並ぶように配置されるとともに、当該第1部材22Aに対して密着して固定されることで構成されている。
このように構成した場合には、加圧パッド22の第1主面22aと第2主面22bとにそれぞれ異なる機能をもたせる上で、互いに異なる形状の第1主面22aを有する複数種の第1部材22Aと、互いに異なる形状の第2主面22bを有する複数種の第2部材22Bとを予め準備しておくことにより、これらのうちから最適な部材を組み合わせて使用することが可能になるため、たとえば複数種の仕様の異なる定着装置を製造する場合や、設計変更を行なう場合等において、設計や製造さらには品質管理等をより容易に行なうことが可能になる。
(第2変形例)
図10は、第2変形例に係る定着装置の加圧パッドおよび挟み込み部材の形状を示す模式図である。以下、この図10を参照して、本変形例に係る定着装置8A2について説明する。なお、図10は、加圧パッド22および挟み込み部材23をそれぞれ加熱ローラー24側から見た図である。
図10に示すように、本変形例に係る定着装置8A2においては、加圧パッド22の第2主面22bに、複数の凹状部22eが設けられている。当該複数の凹状部22eの各々は、加圧ローラー10の押圧方向DR1と直交する方向においてその各々の全周が出っ張り部22fによって取り囲まれたものであり、本変形例においては、当該出っ張り部22fが格子状に構成されている。そのため、加圧パッド22が加圧ローラー10によって押圧された押圧状態においては、格子状の出っ張り部22fの頂面が、挟み込み部材23の宛がい部23aに密着することになる。
このように構成することにより、ニップ部Nの全域においてばらつきなくほぼ狙い通りに用紙Sに圧力を加えることが可能になるとともに、加圧パッド22の熱容量を低減することが可能になる。したがって、省エネルギー化を図りつつ、用紙Sに形成される画像にムラが発生することが抑制可能になる。ここで、ニップ部Nに設けられた通紙領域R1の全域においてばらつきなくほぼ狙い通りに用紙Sに圧力を加える観点からは、少なくとも上述した複数の凹状部22eが、通紙領域R1に対応する部分の第2主面22bに実質的に均等に設けられていればよい。
(第3変形例)
図11は、第3変形例に係る定着装置の加圧パッドおよび挟み込み部材の形状を示す模式図である。以下、この図11を参照して、本変形例に係る定着装置8A3について説明する。なお、図11は、加圧パッド22および挟み込み部材23をそれぞれ加熱ローラー24側から見た図である。
図11に示すように、本変形例に係る定着装置8A3においては、加圧パッド22の第2主面22bに、複数の突条形状の出っ張り部22fが設けられている。当該複数の突条形状の出っ張り部22fは、加圧ローラー10の押圧方向DR1と直交する方向において各々の両側が凹状部22eによって挟まれてなるものであり、本変形例においては、当該凹状部22eが格子状に構成されている。そのため、加圧パッド22が加圧ローラー10によって押圧された押圧状態においては、複数の突条形状の出っ張り部22fの頂面が、挟み込み部材23の宛がい部23aにそれぞれ密着することになる。
このように構成することにより、ニップ部Nの全域においてばらつきなくほぼ狙い通りに用紙Sに圧力を加えることが可能になるとともに、加圧パッド22の熱容量を低減することが可能になる。したがって、省エネルギー化を図りつつ、用紙Sに形成される画像にムラが発生することが抑制可能になる。ここで、ニップ部Nに設けられた通紙領域R1の全域においてばらつきなくほぼ狙い通りに用紙Sに圧力を加える観点からは、少なくとも上述した複数の突条形状の出っ張り部22fが、通紙領域R1に対応する部分の第2主面22bに実質的に均等に設けられていればよい。
(第4変形例)
図12は、第4変形例に係る定着装置の要部の模式断面図であり、図13は、図12示す定着装置の加圧パッドおよび挟み込み部材の形状を示す模式図である。以下、これら図12および図13を参照して、本変形例に係る定着装置8A4について説明する。なお、図13は、加圧パッド22および挟み込み部材23をそれぞれ加熱ローラー24側から見た図である。
図12に示すように、本変形例に係る定着装置8A4は、加圧パッド22の第1主面22aおよび第2主面22bを覆う低摩擦部材27を備えている。低摩擦部材27は、定着ベルト21の加圧パッド22の第1主面22a上における摺動性を良好に保つための部材であり、たとえばその表面の摩擦抵抗が小さく構成された摺動シートにて構成される。
上記摺動シートとしては、たとえばガラスクロスを基材とし、その表面がフッ素系樹脂等のコート層で覆われたものが一般的であるが、この他にもフッ素繊維の織物やフッ素系樹脂シート等を利用することができる。また、加圧パッド22と別部材にて低摩擦部材27を構成することなく、加圧パッド22の表面をガラスまたはフッ素系樹脂等のコート層で覆うことで加圧パッド22との一体品として構成してもよい。
ここで、本変形例に係る定着装置8A4においては、低摩擦部材27が摺動シートによって構成されており、当該摺動シートが定着ベルト21の幅方向と平行な方向を軸として加圧パッド22を取り囲むように巻き付けられることにより、当該加圧パッド22に組付けられている。
より詳細には、図12および図13に示すように、本変形例に係る定着装置8A4においては、第2主面22bを覆う部分の摺動シートに孔部が設けられており、第2主面22bから挟み込み部材23側に向けて突出することで摺動シートの孔部に挿通される係合ピン22gが加圧パッド22に設けられており、これによって摺動シートが、加圧パッド22に組付けられている。さらに、加圧パッド22に設けられた係合ピン22gは、挟み込み部材23の宛がい部23aに設けられた孔部23dに挿通されており、これにより摺動シートが巻き付けられた状態にある加圧パッド22が、挟み込み部材23によって軽保持されている。
このように構成することにより、定着ベルト21の摺動性を向上させつつ、省エネルギー化と画像ムラの発生の抑制とが実現できることになる。
(実施の形態2)
図14は、実施の形態2に係る定着装置の待機時の状態を示す模式断面図であり、図15は、定着動作時の状態を示す模式断面図である。以下、これら図14および図15を参照して、本実施の形態に係る定着装置8Bについて説明する。なお、本実施の形態に係る定着装置8Bは、上述した実施の形態1に係る定着装置8Aに代えて、上述した実施の形態1に係る画像形成装置1に組み込まれるものである。
ここで、図14(A)および図15(A)は、それぞれ上述した用紙Sの搬送方向DR2におけるニップ部Nの中央部を横断する断面を表わしており、図14(B)および図15(B)は、それぞれ図14(A)中に示すXIVB-XIVB線および図15(A)中に示すXVB-XVB線に沿った断面を表わしており、図14(C)および図15(C)は、それぞれ図14(A)中に示すXIVC-XIVC線および図15(A)中に示すXVC-XVC線に沿った断面を表わしている。
本実施の形態に係る定着装置8Bは、上述した実施の形態1に係る定着装置8Aと同様に、加圧パッド22の第1主面22aと第2主面22bとにそれぞれ異なる機能をもたせることにより、ニップ部Nにおいて用紙Sに加えるべき複雑な圧力分布を比較的容易に実現可能にしたものであるが、このうちの第2主面22bによって発揮される機能が、上述した実施の形態1に係る定着装置8Aの場合と相違している。
一般に、定着装置においては、加圧パッドが加圧ローラーによって押圧された押圧状態における押圧力が高まるにつれ、加圧パッドおよびこれを補強する挟み込み部材に撓みが発生するばかりでなく、加圧ローラーにもいわゆるベンディングと称される変形が発生することになる。このベンディングが発生した場合には、加圧ローラーの軸方向の両端部に比較して中央部において定着ベルトに対する押圧力が低下し、結果としてニップ部Nの幅方向の中央部においてトナー像の定着が不十分となり、形成される画質にムラが発生してしまう。
そこで、本実施の形態に係る定着装置8Bにおいては、上述した挟み込み部材23に発生し得る撓みに起因した定着ベルト21の幅方向における圧力の不均一化のみならず、上述した加圧ローラー10のベンディングに起因した定着ベルト21の幅方向における圧力の不均一化をも考慮して、それら問題が発生することが未然に防止されるように、加圧パッド22の第2主面22bが構成されている。
具体的には、図14に示すように、本実施の形態に係る定着装置8Bにおいては、挟み込み部材23の宛がい部23aのうち、加圧パッド22の第2主面22bに対向する表面が、平面状であるのに対し、加圧パッド22の第2主面22bが、所定の湾曲した形状を有している。
より詳細には、加圧パッド22は、上述した実施の形態1の場合と同様に、加圧ローラー10によって押圧されていない状態(すなわち待機状態)において、ニップ部Nに設けられた通紙領域R1に対応する部分の第2主面22bのうちの幅方向における中央部が、ニップ部Nに設けられた通紙領域R1に対応する部分の第2主面22bのうちの幅方向における両端部よりも、挟み込み部材23の宛がい部23a側に向けて膨出した形状を有している。なお、加圧パッド22の当該第2主面22bは、上述した正クラウン形状を有している。
ここで、本実施の形態においては、上述した実施の形態1の場合と比較して、加圧パッド22の第2主面22bの膨出量がより大きく構成されており、これにより、加圧パッド22の第2主面22b側に設けられた膨出部によって挟み込み部材23の撓みによる変位に加えて、ベンディングによる加圧ローラー10の変位が吸収されるように構成されている。
そのため、図15に示すように、加圧パッド22が加圧ローラー10によって押圧された押圧状態となる定着動作時においては、図示する如くのベンディングが加圧ローラー10に発生することになるが(特に図15(A)参照)、加圧パッド22の第2主面22bの膨出量を適切に設定しておくことにより、加圧パッド22の第2主面22b側に設けられた膨出部によって、挟み込み部材23の撓みによる変位と、加圧ローラー10のベンディングによる変位とが吸収されることになる。そのため、結果として、ニップ部Nに設けられた通紙領域R1に対応する部分の第2主面22bの全域を宛がい部23aに密着させつつ、定着ベルト21を介した加圧パッド22と加圧ローラー10と圧接状態を加圧ローラー10の軸方向において均一化させることができる。これにより、加圧ローラー10の軸方向(すなわち、定着ベルト21の幅方向)に沿って、ニップ部Nの通紙領域R1において、用紙Sに対して概ね均等に圧力を付与することが可能になる。
したがって、このように構成することにより、加圧パッド22が加圧ローラー10によって押圧された押圧状態において加圧ローラー10にベンディングが発生する場合においても、ニップ部Nの幅方向の中央部における圧力不足が未然に防止でき、ニップ部Nの幅方向の全域においてムラなくトナー像の定着が行なえることになり、形成される画質の品位を大幅に向上させることができる。
(実施の形態3)
図16は、実施の形態3に係る定着装置の待機時の状態を示す模式断面図であり、図17は、定着動作時の状態を示す模式断面図である。以下、これら図16および図17を参照して、本実施の形態に係る定着装置8Cについて説明する。なお、本実施の形態に係る定着装置8Cは、上述した実施の形態1に係る定着装置8Aに代えて、上述した実施の形態1に係る画像形成装置1に組み込まれるものである。
ここで、図16(A)および図17(A)は、それぞれ上述した用紙Sの搬送方向DR2におけるニップ部Nの中央部を横断する断面を表わしており、図16(B)および図17(B)は、それぞれ図16(A)中に示すXVIB-XVIB線および図17(A)中に示すXVIIB-XVIIB線に沿った断面を表わしており、図16(C)および図17(C)は、それぞれ図16(A)中に示すXVIC-XVIC線および図17(A)中に示すXVIIC-XVIIC線に沿った断面を表わしている。
本実施の形態に係る定着装置8Cは、上述した実施の形態1に係る定着装置8Aと同様に、加圧パッド22の第1主面22aと第2主面22bとにそれぞれ異なる機能をもたせることにより、ニップ部Nにおいて用紙Sに加えるべき複雑な圧力分布を比較的容易に実現可能にしたものであるが、このうちの第2主面22bによって発揮される機能が、上述した実施の形態1に係る定着装置8Aの場合と相違している。
具体的には、本実施の形態に係る定着装置8Bにおいては、用紙Sの搬送をより確実ならしめるために、ニップ部Nのうちの通紙領域R1よりも外側に位置する一対の外側領域R2において、定着ベルト21が加圧ローラー10と挟み込み部材23とによってより大きい圧力で挟み込まれるようにする機能を、加圧パッド22の第2主面22bにもたせたものである。
図16に示すように、本実施の形態に係る定着装置8Cにおいては、挟み込み部材23の宛がい部23aのうち、加圧パッド22の第2主面22bに対向する表面が、平面状であるのに対し、加圧パッド22の第2主面22bが、所定の湾曲した形状を有している。
より詳細には、加圧パッド22は、上述した実施の形態1の場合と同様に、加圧ローラー10によって押圧されていない状態(すなわち待機状態)において、ニップ部Nに設けられた通紙領域R1に対応する部分の第2主面22bのうちの幅方向における中央部が、ニップ部Nに設けられた通紙領域R1に対応する部分の第2主面22bのうちの幅方向における両端部よりも、挟み込み部材23の宛がい部23a側に向けて膨出した形状を有している。
加えて、加圧パッド22は、上述した実施の形態1の場合とは異なり、ニップ部Nに設けられた通紙領域R1よりも幅方向において外側に位置するニップ部Nの一対の外側領域R2に対応する部分の第2主面22bが、ニップ部Nに設けられた通紙領域R1に対応する部分の第2主面22bのうちの幅方向における両端部よりも、それぞれ挟み込み部材23の宛がい部23a側に向けて膨出した形状を有している。
そのため、図17に示すように、加圧パッド22が加圧ローラー10によって押圧された押圧状態となる定着動作時においては、ニップ部Nに設けられた通紙領域R1に対応する部分の第2主面22bの全域を宛がい部23aに密着させつつ、当該通紙領域R1に対応する部分において加圧パッド22に撓みが発生することを抑制できるとともに、ニップ部Nに設けられた一対の外側領域R2に対応する部分において、定着ベルト21が加圧ローラー10と加圧パッド22とによってより大きい圧力で挟み込まれことになる。これにより、定着ベルト21にスリップが生じることが抑制できることになり、より確実に定着ベルト21を従動回転させることが可能になり、結果として用紙Sの搬送を確実ならしめることができる。
したがって、このように構成することにより、ニップ部Nの幅方向の全域においてムラなくトナー像の定着が行なえることになり、形成される画質の品位を大幅に向上させることができるばかりでなく、用紙Sの搬送不良が発生してしまうことが抑制できることになり、用紙Sが詰まったり、用紙Sに皺が生じたり、あるいは、用紙Sが局所的に過加熱されることで定着ムラが発生したりする不具合の発生を未然に防止できることになる。
(実施の形態4)
図18は、実施の形態4に係る定着装置の加圧パッドおよび挟み込み部材の形状を示す模式図である。また、図19は、実施の形態4に係る定着装置の待機時の状態を示す模式断面図であり、図20は、定着動作時の状態を示す模式断面図である。以下、これら図18ないし図20を参照して、本実施の形態に係る定着装置8Dについて説明する。なお、本実施の形態に係る定着装置8Dは、上述した実施の形態1に係る定着装置8Aに代えて、上述した実施の形態1に係る画像形成装置1に組み込まれるものである。
ここで、図18は、加圧パッド22および挟み込み部材23をそれぞれ加圧ローラー10側から見た図である。また、図19(A)および図20(A)は、それぞれ上述した用紙Sの搬送方向DR2におけるニップ部Nの中央部を横断する断面を表わしており、図19(B)および図20(B)は、それぞれ図19(A)中に示すXIXB-XIXB線および図20(A)中に示すXXB-XXB線に沿った断面を表わしており、図19(C)および図20(C)は、それぞれ図19(A)中に示すXIXC-XIXC線および図20(A)中に示すXXC-XXC線に沿った断面を表わしている。
本実施の形態に係る定着装置8Dは、上述した実施の形態1に係る定着装置8Aと同様に、加圧パッド22の第1主面22aと第2主面22bとにそれぞれ異なる機能をもたせることにより、ニップ部Nにおいて用紙Sに加えるべき複雑な圧力分布を比較的容易に実現可能にしたものであるが、このうちの第2主面22bによって発揮される機能が、上述した実施の形態1に係る定着装置8Aの場合と相違している。
すなわち、加圧パッドが加圧ローラーによって押圧された押圧状態においては、上述したように、挟み込み部材にその幅方向に沿って撓みが発生するばかりでなく、用紙の搬送方向に沿っても当該挟み込み部材に撓みが発生する場合がある。この用紙の搬送方向に沿った撓みが挟み込み部材に発生した場合には、用紙の搬送方向に沿ったニップ部の圧力分布を適切にコントロールすることができなくなり、結果として定着性および分離性が低下してしまうおそれがある。
ここで、本実施の形態においては、図18および図19に示すように、挟み込み部材23が、平板状の宛がい部23aと、当該宛がい部23aから立設された一対の平板状の立壁部23b,23cとを含む、断面略C字状の形状を有している。これにより、一対の立壁部23b,23cが補強リブとして機能することになる。
そのため、加圧パッド22が加圧ローラー10によって押圧された押圧状態においては、挟み込み部材23にその幅方向に沿って撓みが発生するばかりでなく、用紙Sの搬送方向DR2に沿った撓みが発生し得る。この撓みにより、宛がい部23aの用紙Sの搬送方向DR2における中央部は、宛がい部23aの用紙Sの搬送方向DR2における両端部よりも、より大きく変位することになる。
そこで、本実施の形態に係る定着装置8Dにおいては、上述した挟み込み部材23に発生し得る幅方向に沿った撓みに起因した定着ベルト21の幅方向における圧力の不均一化のみならず、挟み込み部材23に発生し得る用紙Sの搬送方向DR2に沿った撓みに起因した定着性および分離性の低下をも考慮して、それら問題が発生することが未然に防止されるように、加圧パッド22の第2主面22bが構成されている。
具体的には、図18および図19に示すように、本実施の形態に係る定着装置8Dにおいては、挟み込み部材23の宛がい部23aのうち、加圧パッド22の第2主面22bに対向する表面が、平面状であるのに対し、加圧パッド22の第2主面22bが、所定の湾曲した形状を有している。
より詳細には、加圧パッド22は、上述した実施の形態1の場合と同様に、加圧ローラー10によって押圧されていない状態(すなわち待機状態)において、ニップ部Nに設けられた通紙領域R1に対応する部分の第2主面22bのうちの幅方向における中央部が、ニップ部Nに設けられた通紙領域R1に対応する部分の第2主面22bのうちの幅方向における両端部よりも、挟み込み部材23の宛がい部23a側に向けて膨出した形状を有している。なお、加圧パッド22の当該第2主面22bは、上述した正クラウン形状を有している。
加えて、加圧パッド22は、加圧ローラー10によって押圧されていない状態(すなわち待機状態)において、ニップ部Nに設けられた通紙領域R1に対応する部分の第2主面22bのうちの用紙Sの搬送方向DR2における中央部が、ニップ部Nに設けられた通紙領域R1に対応する部分の第2主面22bのうちの用紙Sの搬送方向DR2における両端部よりも、挟み込み部材23の宛がい部23a側に向けて膨出した形状を有している。すなわち、上述した実施の形態1の場合とは異なり、ニップ部Nに設けられた通紙領域R1に対応する部分の第2主面22bの膨出量が用紙Sの搬送方向DR2において非一様となるように、加圧パッド22の第2主面22bが構成されている。
ここで、上述した加圧パッド22の第2主面22bの膨出量を適切に設定しておくことにより、加圧パッド22の第2主面22b側に設けられた膨出部によって挟み込み部材23の撓みによる変位がその幅方向のみならず用紙Sの搬送方向DR2においても吸収されることになる。そのため、結果として、ニップ部Nに設けられた通紙領域R1に対応する部分の第2主面22bの全域を宛がい部23aに密着させつつ、加圧パッド22の撓みの発生を抑制することができる。これにより、加圧ローラー10の軸方向(すなわち、定着ベルト21の幅方向)に沿って、ニップ部Nの通紙領域R1において、用紙Sに対して概ね均等に圧力を付与することが可能になるとともに、用紙Sの搬送方向DR2に沿ったニップ部Nの圧力分布を適切にコントロールすることが可能になる。
したがって、このように構成することにより、ニップ部Nの幅方向の全域においてムラなくトナー像の定着が行なえることになるとともに、用紙Sの搬送方向DR2に沿ったニップ部Nの圧力分布を適切にコントロールすることが可能となって定着性および分離性が向上し、結果として形成される画質の品位を大幅に向上させることが可能になる。
(実施の形態5)
図21は、実施の形態5に係る定着装置の加圧パッドおよび挟み込み部材の形状を示す模式図である。また、図22は、実施の形態5に係る定着装置の待機時の状態を示す模式断面図であり、図23は、定着動作時の状態を示す模式断面図である。以下、これら図21ないし図23を参照して、本実施の形態に係る定着装置8Eについて説明する。なお、本実施の形態に係る定着装置8Eは、上述した実施の形態1に係る定着装置8Aに代えて、上述した実施の形態1に係る画像形成装置1に組み込まれるものである。
ここで、図21は、加圧パッド22および挟み込み部材23をそれぞれ加圧ローラー10側から見た図である。また、図22(A)および図23(A)は、それぞれ上述した用紙Sの搬送方向DR2におけるニップ部Nの中央部を横断する断面を表わしており、図22(B)および図23(B)は、それぞれ図22(A)中に示すXXIIB-XXIIB線および図23(A)中に示すXXIIIB-XXIIIB線に沿った断面を表わしており、図22(C)および図23(C)は、それぞれ図22(A)中に示すXXIIC-XXIIC線および図23(A)中に示すXXIIIC-XXIIIC線に沿った断面を表わしている。
本実施の形態に係る定着装置8Eは、上述した実施の形態4に係る定着装置8Dと同様に、挟み込み部材23に発生し得る幅方向に沿った撓みのみならず、挟み込み部材23に発生し得る用紙Sの搬送方向DR2に沿った撓みをも考慮して、加圧パッド22の第2主面22bが構成されてなるものであるが、上述した実施の形態4に係る定着装置8Dとは挟み込み部材23の形状が異なることに伴い、加圧パッド22の第2主面22bの形状が異なっている。
図21および図22に示すように、本実施の形態においては、挟み込み部材23が、平板状の宛がい部23aと、当該宛がい部23aから立設された単一の平板状の立壁部23cとを含む、断面略L字状の形状を有している。ここで、立壁部23cは、用紙Sの搬送方向DR2における下流側の位置に対応する宛がい部23aの端部から立設されたものであり、当該立壁部23cは、補強リブとして機能する。
そのため、加圧パッド22が加圧ローラー10によって押圧された押圧状態においては、挟み込み部材23にその幅方向に沿って撓みが発生するばかりでなく、用紙Sの搬送方向DR2に沿った撓みが発生し得る。この撓みにより、宛がい部23aの用紙Sの搬送方向DR2における上流側部分は、宛がい部23aの用紙Sの搬送方向DR2における下流側部分よりも、より大きく変位することになる。
本実施の形態に係る定着装置8Eにおいては、図21および図22に示すように、挟み込み部材23の宛がい部23aのうち、加圧パッド22の第2主面22bに対向する表面が、平面状であるのに対し、加圧パッド22の第2主面22bが、所定の湾曲した形状を有している。
より詳細には、加圧パッド22は、上述した実施の形態1の場合と同様に、加圧ローラー10によって押圧されていない状態(すなわち待機状態)において、ニップ部Nに設けられた通紙領域R1に対応する部分の第2主面22bのうちの幅方向における中央部が、ニップ部Nに設けられた通紙領域R1に対応する部分の第2主面22bのうちの幅方向における両端部よりも、挟み込み部材23の宛がい部23a側に向けて膨出した形状を有している。なお、加圧パッド22の当該第2主面22bは、上述した正クラウン形状を有している。
加えて、加圧パッド22は、加圧ローラー10によって押圧されていない状態(すなわち待機状態)において、ニップ部Nに設けられた通紙領域R1に対応する部分の第2主面22bのうちの用紙Sの搬送方向DR2における上流側部分が、ニップ部Nに設けられた通紙領域R1に対応する部分の第2主面22bのうちの用紙Sの搬送方向DR2における下流側部分よりも、挟み込み部材23の宛がい部23a側に向けて膨出した形状を有している。すなわち、上述した実施の形態1の場合とは異なり、ニップ部Nに設けられた通紙領域R1に対応する部分の第2主面22bの膨出量が用紙Sの搬送方向DR2において非一様となるように、加圧パッド22の第2主面22bが構成されている。
ここで、上述した加圧パッド22の第2主面22bの膨出量を適切に設定しておくことにより、加圧パッド22の第2主面22b側に設けられた膨出部によって挟み込み部材23の撓みによる変位がその幅方向のみならず用紙Sの搬送方向DR2においても吸収されることになる。そのため、結果として、ニップ部Nに設けられた通紙領域R1に対応する部分の第2主面22bの全域を宛がい部23aに密着させつつ、加圧パッド22の撓みの発生を抑制することができる。これにより、加圧ローラー10の軸方向(すなわち、定着ベルト21の幅方向)に沿って、ニップ部Nの通紙領域R1において、用紙Sに対して概ね均等に圧力を付与することが可能になるとともに、用紙Sの搬送方向DR2に沿ったニップ部Nの圧力分布を適切にコントロールすることが可能になる。
したがって、このように構成することにより、ニップ部Nの幅方向の全域においてムラなくトナー像の定着が行なえることになるとともに、用紙Sの搬送方向DR2に沿ったニップ部Nの圧力分布を適切にコントロールすることが可能となって定着性および分離性が向上し、結果として形成される画質の品位を大幅に向上させることが可能になる。
(その他)
上述した実施の形態1ないし5およびその変形例において示した特徴的な構成は、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて当然に相互に組み合わせることが可能である。
また、上述した実施の形態1ないし5およびその変形例においては、電子写真方式を採用したいわゆるタンデム型のカラープリンターおよびこれに具備される定着装置に本発明を適用した場合を例示して説明を行なったが、本発明の適用対象はこれに限定されるものではなく、電子写真方式を採用した各種の画像形成装置およびこれに具備される定着装置に本発明を適用することができる。
このように、今回開示した上記実施の形態およびその変形例はすべての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって画定され、また特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
1 画像形成装置、2 装置本体、2A 画像形成部、2B 給紙部、3 ローラー、4 搬送経路、5 作像ユニット、6 露光ユニット、7 転写部、7a 中間転写ベルト、8A~8E,8A1~8A4 定着装置、9 給紙ユニット、9a 手差しトレイ、10 加圧ローラー、11 芯金、12 弾性層、20 定着ベルトユニット、21 定着ベルト、22 加圧パッド、22A 第1部材、22B 第2部材、22a 第1主面、22b 第2主面、22c,22d 端部、22e 凹状部、22f 出っ張り部、22g 係合ピン、23 挟み込み部材、23a 宛がい部、23b,23c 立壁部、23d 孔部、24 加熱ローラー、25 加熱源、26 補助パッド、26a 潤滑剤供給部、27 低摩擦部材、31 第1シャーシ、32 第2シャーシ、33 付勢部材、41 入口側ガイド、42 分離用ガイド、43 出口側ガイド、N ニップ部、R1 通紙領域、R2 外側領域、S 用紙。

Claims (15)

  1. 記録材上に形成されたトナー像を記録材の搬送経路に設けられたニップ部において加熱および加圧することにより、トナー像を記録材に定着させる定着装置であって、
    記録材上に形成されたトナー像を加熱するための加熱源と、
    前記ニップ部が形成されるように、前記搬送経路を間に挟んで互いに対向して配置された加圧ローラーおよび加圧パッドと、
    前記加圧パッドから見て前記加圧ローラーが位置する側とは反対側に配置され、前記加圧パッドが前記加圧ローラーによって押圧された押圧状態において前記加圧ローラーとの間で前記加圧パッドを挟み込むための挟み込み部材とを備え、
    前記加圧パッドは、前記加圧ローラーの軸方向と平行な方向である幅方向に沿って延びる長尺板状の部材からなり、前記加圧ローラー側に位置する第1主面と、前記挟み込み部材側に位置する第2主面とを含み、
    前記挟み込み部材は、前記幅方向に沿って延びるとともに、前記押圧状態において前記加圧パッドに当接する長尺板状の宛がい部を含み、
    前記ニップ部に設けられた記録材の通過領域に対応する部分の前記第2主面のうちの前記幅方向における中央部が、前記ニップ部に設けられた記録材の通過領域に対応する部分の前記第2主面のうちの前記幅方向における両端部よりも、前記宛がい部側に向けて膨出し
    前記ニップ部に設けられた記録材の通過領域よりも前記幅方向において外側に位置する前記ニップ部の一対の外側領域に対応する部分の前記第2主面が、前記ニップ部に設けられた記録材の通過領域に対応する部分の前記第2主面のうちの前記幅方向における両端部よりも、それぞれ前記宛がい部側に向けて膨出している、定着装置。
  2. 記録材上に形成されたトナー像を記録材の搬送経路に設けられたニップ部において加熱および加圧することにより、トナー像を記録材に定着させる定着装置であって、
    記録材上に形成されたトナー像を加熱するための加熱源と、
    前記ニップ部が形成されるように、前記搬送経路を間に挟んで互いに対向して配置された加圧ローラーおよび加圧パッドと、
    前記加圧パッドから見て前記加圧ローラーが位置する側とは反対側に配置され、前記加圧パッドが前記加圧ローラーによって押圧された押圧状態において前記加圧ローラーとの間で前記加圧パッドを挟み込むための挟み込み部材とを備え、
    前記加圧パッドは、前記加圧ローラーの軸方向と平行な方向である幅方向に沿って延びる長尺板状の部材からなり、前記加圧ローラー側に位置する第1主面と、前記挟み込み部材側に位置する第2主面とを含み、
    前記挟み込み部材は、前記幅方向に沿って延びるとともに、前記押圧状態において前記加圧パッドに当接する長尺板状の宛がい部を含み、
    前記ニップ部に設けられた記録材の通過領域に対応する部分の前記第2主面のうちの前記幅方向における中央部が、前記ニップ部に設けられた記録材の通過領域に対応する部分の前記第2主面のうちの前記幅方向における両端部よりも、前記宛がい部側に向けて膨出し
    前記ニップ部に設けられた記録材の通過領域に対応する部分の前記第2主面の膨出量が、記録材の搬送方向において非一様であり、
    前記挟み込み部材が、前記加圧ローラーが位置する側とは反対側に向けて前記宛がい部から立設された立壁部をさらに有し、
    前記立壁部に対向する部分の前記第2主面の膨出量が、前記立壁部に対向しない部分の前記第2主面の膨出量よりも小さい、定着装置。
  3. 前記立壁部が、前記幅方向に沿って延びるように前記宛がい部のうちの記録材の搬送方向における一方の端部にのみ設けられている、請求項に記載の定着装置。
  4. 前記立壁部が、前記幅方向に沿って延びるように前記宛がい部のうちの記録材の搬送方向における両端部にそれぞれ設けられている、請求項に記載の定着装置。
  5. 記録材上に形成されたトナー像を記録材の搬送経路に設けられたニップ部において加熱および加圧することにより、トナー像を記録材に定着させる定着装置であって、
    記録材上に形成されたトナー像を加熱するための加熱源と、
    前記ニップ部が形成されるように、前記搬送経路を間に挟んで互いに対向して配置された加圧ローラーおよび加圧パッドと、
    前記加圧パッドから見て前記加圧ローラーが位置する側とは反対側に配置され、前記加圧パッドが前記加圧ローラーによって押圧された押圧状態において前記加圧ローラーとの間で前記加圧パッドを挟み込むための挟み込み部材とを備え、
    前記加圧パッドは、前記加圧ローラーの軸方向と平行な方向である幅方向に沿って延びる長尺板状の部材からなり、前記加圧ローラー側に位置する第1主面と、前記挟み込み部材側に位置する第2主面とを含み、
    前記挟み込み部材は、前記幅方向に沿って延びるとともに、前記押圧状態において前記加圧パッドに当接する長尺板状の宛がい部を含み、
    前記ニップ部に設けられた記録材の通過領域に対応する部分の前記第2主面のうちの前記幅方向における中央部が、前記ニップ部に設けられた記録材の通過領域に対応する部分の前記第2主面のうちの前記幅方向における両端部よりも、前記宛がい部側に向けて膨出し
    前記ニップ部に設けられた記録材の通過領域に対応する部分の前記第2主面の膨出量が、記録材の搬送方向において非一様であり、
    前記挟み込み部材が、前記加圧ローラーが位置する側とは反対側に向けて前記宛がい部から立設された立壁部をさらに有し、
    前記立壁部が、前記幅方向に沿って延びるように前記宛がい部のうちの記録材の搬送方向における上流側の端部に設けられ、
    前記第2主面が、前記押圧状態において、記録材の搬送方向における上流側の位置に設けられた前記立壁部に対応する位置よりも、記録材の搬送方向における下流側の位置において前記宛がい部に当接する、定着装置。
  6. 前記ニップ部に設けられた記録材の通過領域よりも前記幅方向において外側に位置する前記ニップ部の一対の外側領域に対応する部分の前記第2主面が、前記ニップ部に設けられた記録材の通過領域に対応する部分の前記第2主面のうちの前記幅方向における両端部よりも、それぞれ前記宛がい部側に向けて膨出している、請求項2から5のいずれかに記載の定着装置。
  7. 前記ニップ部に設けられた記録材の通過領域に対応する部分の前記第2主面の全域が、前記押圧状態において前記宛がい部に密着する、請求項1から6のいずれかに記載の定着装置。
  8. 前記加圧パッドが、前記挟み込み部材に組付けられている、請求項1からのいずれかに記載の定着装置。
  9. 前記挟み込み部材が組付けられたシャーシをさらに備え、
    前記挟み込み部材が、前記ニップ部に設けられた記録材の通過領域に対応する部分よりも前記幅方向の外側に位置する両端部において、前記シャーシによって支持されている、請求項1からのいずれかに記載の定着装置。
  10. 前記押圧状態において前記第2主面に当接する部分の前記宛がい部の表面が、平面状である、請求項1からのいずれかに記載の定着装置。
  11. 前記加圧パッドが、前記加圧ローラー側に配置されるとともに前記第1主面を規定する第1部材と、前記挟み込み部材側に配置されるとともに前記第2主面を規定する第2部材とを含み、
    前記第2部材が、前記加圧ローラーの押圧方向において前記第1部材に並ぶように配置されるとともに、前記第1部材に対して密着して固定されている、請求項1から10のいずれかに記載の定着装置。
  12. 前記ニップ部に設けられた記録材の通過領域に対応する部分の前記第1主面のうち、記録材の搬送方向における下流側の端部が、前記加圧ローラー側に向けて突出している、請求項1から11のいずれかに記載の定着装置。
  13. 前記幅方向と平行な方向を軸として前記加圧パッドを取り囲むことにより、記録材の搬送方向に沿って前記ニップ部を挿通するように配置された無端状の定着ベルトをさらに備え、
    前記定着ベルトは、前記押圧状態において前記加圧ローラーによって前記加圧パッドに向けて押し付けられるとともに、前記ニップ部以外の位置において前記加熱源によって加熱され、
    前記押圧状態において、前記加圧ローラーが回転駆動されることにより、前記定着ベルトが、前記第1主面上を摺動しつつ前記加圧ローラーに従動して回転するとともに、前記押圧状態において、記録材上に形成されたトナー像が、前記ニップ部において前記定着ベルトに接触することにより、前記加熱源によって加熱された前記定着ベルトによって加熱される、請求項1から12のいずれかに記載の定着装置。
  14. 前記加圧パッドと前記定着ベルトとの間の摩擦抵抗を減じるための低摩擦部材が、前記第1主面を覆うように配置されている、請求項13に記載の定着装置。
  15. 請求項1から14のいずれかに記載の定着装置を画像形成のために備えてなる、画像形成装置。
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