JP5034874B2 - 定着装置 - Google Patents

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Description

本発明は,複写機,ファクシミリ,プリンタ等の電子写真方式の画像形成装置に利用される定着装置に関する。さらに詳細には,定着ローラに無端状の定着ベルトを圧接させる定着装置に関するものである。
電子写真方式の画像形成装置では,トナー画像を記録紙に定着させる定着装置が備えられている。近年,定着装置では,装置の低熱容量化(省エネ,ショートウォームアップ)を図るため,定着部材として無端状ベルトを利用するものが提案されている。さらに,無端状ベルトを利用する定着装置の中でも,例えば特許文献1のように,加圧側を無端状ベルトとし,そのベルト内部に加圧部材となる加圧パッドを配置し,トナーを用紙に定着させるのに必要なニップ部を形成する定着装置が開示されている。
また,特許文献1の加圧パッドは,硬度が低い材料からなるソフトパッドと,硬度が高い材料からなるハードパッドとで構成されている。ハードパッドは,ニップ部の出口側に位置し,定着後の用紙を剥離し易くしている。一方,ソフトパッドは,ニップ部の入口側に位置し,定着ローラを押圧するとともに弾性変形し,定着に必要なローラの周回方向のニップ部の幅(以下,「ニップ幅」とする)を確保している。
特開2005−4126号公報
しかしながら,前記した従来の定着装置には,次のような問題があった。すなわち,定着装置では,低熱容量という利点を最大限に発揮させるため,定着ローラを薄肉化,小径化することになる。そのような定着ローラを利用すると,加圧側の無端状ベルトからの押圧力によって定着ローラが湾曲してしまう。その結果,ローラ軸方向中央部付近では,端部と比較してニップ幅が狭くなり,ローラ軸方向に亘って定着ムラが生じる。
本発明は,前記した従来の定着装置が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,ローラ軸方向全域にわたって安定した定着性を有する定着装置を提供することにある。
この課題の解決を目的としてなされた定着装置は,回転自在に配設された加熱回転体と,加熱回転体に圧接し,加熱回転体との間でニップ部を形成し,回転自在に配設された無端状のベルト部材とを有する定着装置であって,加熱回転体の軸方向に沿って配置され,ベルト部材の内側から加熱回転体を押圧し,弾性体からなる第1の加圧パッドと,第1の加圧パッドよりも記録材の搬送方向の下流側に位置し,加熱回転体の軸方向に沿って配置され,ベルト部材の内側から加熱回転体を押圧し,第1の加圧パッドよりも高硬度の部材からなる第2の加圧パッドとを有し,第1の加圧パッドの,記録材の搬送方向の幅であるパッド幅は,加熱回転体の軸方向の端部に比べて中央部が大きく,かつ,第1の加圧パッドの加熱回転体への押圧によりベルト部材と加熱回転体との間で形成されるニップ部の幅は,加熱回転体の軸方向の端部に比べて中央部が大きく,第2の加圧パッドの加熱回転体への押圧力は,加熱回転体の軸方向の中央部に比べて端部が高いことを特徴としている。
本発明の定着装置は,定着ローラ等の加熱回転体と内側から押圧されるベルト部材との間にニップ部を形成するものであって,ベルト部材の内側に2つの加圧パッドを備えている。1つは,記録材の搬送方向の上流側(すなわち,ニップ部の入口側)に位置し,押圧によって弾性変形する第1の加圧パッドであり,もう1つは,記録材の搬送方向の下流側(すなわち,ニップ部の出口側)に位置し,第1の加圧パッドよりも高硬度である第2の加圧パッドである。
このうち,第1の加圧パッドは,弾性変形によって加熱定着に必要なニップ部を形成する。さらに,本発明の第1の加圧パッドは,そのパッド幅を,加熱回転体の軸方向の端部に比べて中央部を大きくしている。すなわち,パッド幅が大きければ,加熱回転体への押し当て面(ニップ面)の面積が大きくなる。これにより,加熱回転体の湾曲によって中央部への圧力が低下したとしても中央部のニップ幅が確保される。よって,ローラの軸方向におけるニップ幅の差が小さく,ニップ幅がローラ軸方向に均一化される。その結果,ローラ軸方向全域にわたって安定した定着性が得られる。
また,第1の加圧パッドの,パッド幅は,加熱回転体の軸方向の中央部から端部に向かって連続的に大きくなることとするとよりよい。すなわち,パッド幅を連続的に変化させることにより,その変化の境界が無くなる。よって,光沢や定着性が部分的に異なることや,パッド幅の境界部にスジノイズが発生することが抑制される。
また,第1の加圧パッドの,パッド幅は,加熱回転体の軸方向の中央部から端部に向かって段階的に大きくなることとしてもよい。すなわち,パッド幅を段階的に変化させることで,所定のパッド幅となるパッドを個別に製造することができる。そのため,ソフトパッドの作成上,部品間のばらつきが抑えられる。
また,本発明の定着装置は,第2の加圧パッドの加熱回転体への押し当て面の,加熱回転体の軸方向の中央部に,凹形状となる凹み部が設けられていることとするとよりよい。すなわち,第2の加圧パッドの中央部に凹み部を設けることで,中央部よりも端部の方が押圧力が高くなる。そのため,中央部よりも端部の方が摩擦力が大きく,両端部付近での搬送力が大きくなる。従って,ニップ部を通過する記録材に対し,ベルト部材の幅方向に引張する力が作用することになり,ニップ部を通過する際の紙しわが抑制される。
本発明によれば,ローラ軸方向全域にわたって安定した定着性を有する定着装置が実現している。
以下,本発明にかかる定着装置を具体化した実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は,電子写真方式の画像形成装置に装着される定着装置に本発明を適用したものである。
本形態の画像形成装置100は,タンデム方式のカラープリンタであり,図1に示すように並列に配置された4つの画像形成ユニットを有するものである。具体的に,本形態の画像形成装置100は,4色の画像形成ユニット1K,1C,1M,1Yを有している。また,その他に露光装置7,中間転写ベルト8,2次転写ローラ50,定着装置9を有している。各画像形成ユニットは,中間転写ベルト8上に各色のトナー像を形成するものである。各画像形成ユニットは,画像形成ユニット1Kがブラック(K),画像形成ユニット1Cがシアン(C),画像形成ユニット1Mがマゼンタ(M),画像形成ユニット1Yがイエロー(Y)の各色に対応し,中間転写ベルト8の回転方向(図1中の矢印方向)の上流側から1Y,1M,1C,1Kの順に配置されている。なお,各画像形成ユニットの配置は図1の順序に限定されるものではない。
また,画像形成ユニット1Kは,図2に示すように,回転ドラム型の電子写真感光体であり,負帯電性の有機光導電体(OPC)である感光体ドラム2を有している。感光体ドラム2は,図2中の矢印方向に一定の速度で回転するようになっている。また,感光体ドラム2の周囲には,その回転方向に沿って,帯電装置3,現像装置4,転写装置5,クリーニング装置6が順次配置されている。なお,帯電装置3と現像装置4との間には,潜像が形成される露光エリアが設けられている。その他の画像形成ユニットについても同様の構成となっている。
続いて,本形態のカラープリンタ100の画像形成動作について説明する。まず,帯電装置3の帯電バイアスにより,感光体ドラム2の表面が−600Vに帯電される。次に,露光エリアにて1ページ目の潜像が形成される。次に,現像装置4により,負帯電性のトナーによる現像が行われ,感光体ドラム2上に1ページ目のトナー像が形成される。次に,転写装置5により,1ページ目のトナー像が中間転写ベルト8上に転写される。すなわち,感光体ドラム2上のトナーは,転写装置5のプラスバイアスにより中間転写ベルト8に転写される。このとき,一部のトナーは,転写されずに感光体ドラム2上に残留し転写残トナーとなる。そして,クリーニング装置6により,転写残トナーが掻き取られて回収される。
このような動作を画像形成ユニットごとに繰り返し,中間転写ベルト8上にそれぞれの色のトナー画像を重ね合わせる。そして,4色のトナー像が重ね合わせられることにより,中間転写ベルト8上にカラー画像が形成される。このカラー画像が2次転写ローラ50にて記録紙に転写される。そして,その記録紙が定着装置9を介して排出トレイに出力される。
続いて,本形態の定着装置9の構成について,図3を参照しつつ説明する。定着装置9は,定着ローラ91と,定着ベルト92と,温度センサ93と,ガイド部材94,94と,搬送ローラ対96とを有している。また,定着ローラ91には,熱源となるヒータランプ911が内蔵されている。ヒータランプ911は1本に限らず複数本であってもよい。定着装置9では,無端状の定着ベルト92が定着ローラ91に圧接することでニップ部Nを形成し,そのニップ部Nを記録材が通過することで記録材上の未定着画像が加熱定着される。
定着ローラ91は,肉厚が0.4mmの金属芯金(アルミや鉄等)上に,シリコンゴム等の弾性体層が設けられ,さらにその上にPTFEやPFA等のコート層が設けられている。弾性体層は,画質向上のために設けられる。すなわち,弾性体層を具備しない場合,記録材上のトナーによる凹凸(この凹凸はカラー画像で顕著)を潰してしまい,画質劣化を招く。弾性体を具備することで,記録材上のトナーの凹凸に弾性体層がある程度順応し,画質劣化が抑制される。また,コート層は,トナーとの離型性を得るために設けられる。
定着ローラ91の金属芯金は,ハロゲンランプ等のヒータランプ911によって輻射加熱される。なお,熱源は,ハロゲンランプに限らず,例えば,抵抗発熱体に通電するものや,電磁誘導を利用したものであってもよい。
定着ベルト92は,厚さが200μmのポリイミド等の耐熱樹脂基材の表面に,PTFEやPFA等のコート層が設けられている。コート層は,トナーとの離型性を得るために設けられる。
また,定着ベルト92によって囲まれる領域内には,定着ローラ91の幅方向に並行配置され,定着ベルト92を介して定着ローラ91に対向圧接する加圧パッド921,922と,定着ベルト92の周回移動をガイドするガイド部材923A,923Bと,定着ベルト92と加圧パッド921,922との間に挟みこまれる摺動シート924と,加圧パッド921,922を支持し,非回転に固定された支持部材925とを有している。
定着ベルト92内に配置された支持部材925は,ばね部材,カム機構等の付勢部材によって定着ローラ91側に付勢される。そして,支持部材925の付勢に伴って加圧パッド921,922が定着ベルト92を押圧する。これにより,定着ベルト92と定着ローラ91との間に未定着画像を加熱定着するためのニップ部Nが形成される。なお,支持部材925には,必要に応じて,圧接解除機構,圧接力変更機構を設けてもよい。
押圧部材となる加圧パッドは,記録材搬送方向の上流側(ニップ部Nの入口側)に位置する加圧パッド922と,記録材搬送方向の下流側(ニップ部Nの出口側)に位置する加圧パッド921とから構成されている。加圧パッド922は,シリコンゴム等の弾性体からなる(以下,加圧パッド922を「ソフトパッド922」とする)。一方,加圧パッド921は,アルミ,SUS等の金属あるいはPPS,PBT等の耐熱樹脂等,加圧パッド922よりも高硬度の材料からなる(以下,加圧パッド921を「ハードパッド921」とする)。一方,各パッドの形状詳細については後述する。
図4は,加圧パッドの圧接前(図4中の(a))と圧接後(図4中の(b))の状態を示している。なお,図4では,摺動シート924を省略している。
ソフトパッド922は,ハードパッド921に支持されている。そして,圧接前の状態では,図4(a)に示したように,ソフトパッド922がハードパッド921に対して定着ローラ91側に突き出した状態になるように配設されている。図4中のD1は,ソフトパッド922の突き出し量を示している。
圧接後の状態では,図4(b)に示したように,ソフトパッド922およびハードパッド921が定着ベルト92を挟んで定着ベルト91を押圧することで,ニップ部Nが形成される。その際,ソフトパッド922の突き出し部分が変形し,記録材搬送方向の上流側にはみ出した状態になる。図4中のD2は,ソフトパッド922のはみ出し量を,Dnipはニップ部Nの幅(ニップ幅)をそれぞれ示している。
押圧部材となる加圧パッドは,荷重が大きいと,定着ローラ91上の弾性体層の歪が大きくなり,ゴム破壊等の耐久性劣化を招く。一方,定着ニップ部Nの出口付近での,定着ローラ91上の弾性体層の変形が小さいと,画像面側となる定着ローラ91に対する記録材の分離性が悪い。そこで,ソフトパッド922は,定着ローラ91上の弾性体層への負荷を軽減し,低荷重でありながら定着に必要なニップ幅を確保する。一方,ハードパッド921は,記録材の分離に必要なニップ部Nの出口付近における定着ローラ上の弾性体層の変形量を確保する。
図5は,定着ベルト92の通紙センターにおけるニップ圧分布を示している。図5に示すように,ソフトパッド922によって加圧されている部分(ニップ部Nの入口から中央部にかけての部分)は低圧となる。一方,ハードパッド921によって加圧されている部分(ニップ部Nの出口付近の部分)は高圧となる。
摺動シート924は,ポリイミド等の平滑面を有するシート部材であり,加圧パッド(ハードパッド921,ソフトパッド922)と定着ベルト92との摩擦抵抗を低減させるために設けられる。なお,摩擦抵抗を低減する手段としては,摺動シート924の他,定着ベルト92の内側に,PFAやPTFE等の耐熱樹脂の塗膜層を設けたり,ガラスクロスシート等の低摩擦部材を配置したりしてもよい。
本形態の定着装置9は,定着ローラ91が不図示の駆動モータによって回転駆動される。定着ローラ91を回転させることで,定着ベルト92も定着ローラ91に従動して回転する。定着ベルト92は,回転することで全周が加熱され,全周が所定の温度まで昇温する。そして,記録材がニップ部Nに搬送されると,定着ローラ91と記録材との間の摩擦力によって記録材が記録材搬送方向(図3中の矢印方向)に搬送され,記録材上の未定着画像が加熱定着される。
続いて,ソフトパッド922の詳細について説明する。ソフトパッド922は,図6に示すように,SUS製の薄板である基材922Y上に,シリコンゴムの弾性体であるパッド層922Xを有している。パッド層922Xの,基材922Yと接する面と反対の面が,定着ベルト92への押し当て面(ニップ面)となる。さらに,パッド層922Xは,定着ベルト92の幅方向において,両端部に位置する端領域922A,922Cと,中央部に位置する中央領域922Bとを有し,中央領域922Bの記録材搬送方向(図6中の矢印方向)の幅が端領域922A,922Cの幅よりも大きくなるように構成されている。以下,パッド層922Xの,記録材搬送方向の幅を「パッド幅」,押圧方向の幅を「パッド厚」とする。
具体的に,中央領域922Bの弾性部材は,硬度20度(JIS−A)のシリコンゴムをパッド厚4mmで作成し,パッド幅は4.5mmである。一方,端領域922A,922Cの弾性部材は,同じく硬度20度(JIS−A)のシリコンゴムをパッド厚4mmで作成し,パッド幅は4.0mmである。なお,通紙センターからパッド幅の境界までの距離は,50mm〜90mmの範囲内に設定される。
図7は,ソフトパッド922が形成するニップ部Nのローラ軸方向のニップ幅分布を示している。図7に示すように,従来の形態のソフトパッド(すなわち,パッド幅がローラ軸方向に均一のソフトパッド)の場合,定着ローラ91の湾曲によるローラ軸方向の中央部での荷重低下に伴って,中央部のニップ幅が端部と比較して短くなる。一方,本形態のソフトパッド922の場合,中央領域922Bのパッド幅が端領域922A,922Cと比較して大きい。そのため,中央領域922Bのニップ幅の減少が抑制され,端領域922A,922Cと中央領域922Bとのニップ幅の差が小さくなる。その結果,ニップ幅がローラ軸方向に均一化され,定着性の低下が補完される。
なお,中央部のニップ幅を大きくする手段として,中央領域922Bのパッド幅を大きくする他,中央領域922Bのパッド厚を大きくしてもよい。すなわち,図8に示すように,ソフトパッド922の中央領域922Bのパッド厚を端領域922A,922Cのパッド厚よりも大きくなるように構成する。このような構成にすると,中央領域922Bの突き出し量(図4のD1)が端領域922A,922Cよりも大きく,これに伴って押圧時のはみ出し量(図4のD2)も大きくなる。そのため,パッド幅を大きくした場合と同様に,中央領域922Bのニップ幅の減少が抑制され,定着性の低下が補完される。勿論,中央領域922Bについて,パッド幅とパッド厚とをともに端部よりも大きくした構成であってもよい。
[第1の応用例]
第1の応用例のソフトパッドは,そのパッド幅が中央領域から端領域にかけて連続的に変化するように構成されている。この点,中央領域と端領域とで段階的にパッド幅を変化させている実施の形態とは異なる。本応用例のようなソフトパッドは,例えばソフトパッドのパッド層(シリコンゴム)を注型する金型自体の形状を連続的に変化させる方法や,パッド層(シリコンゴム)の焼成後に切削加工により連続的に変化させる方法によって形成する。
図9は,本応用例のソフトパッドにおけるローラ軸方向のパッド幅分布を示している。本応用例のソフトパッドは,パッド幅が連続的に変化していることから,パッド幅の境界が生じない。すなわち,パッド幅を段階的に変化させると,図7に示したように,その境界部分にニップ幅の段差が生じる。一方,パッド幅を連続的に変化させることによってパッド幅の境界がなくなり,ニップ幅の段差が無くなる。これにより,部分的に光沢や定着性が異なるといった問題や,パッド幅の境界部にスジノイズが発生するといった問題が解消される。なお,パッド幅の他,パッド厚が連続的に変化するように構成しても同様の効果が得られる。
[第2の応用例]
第2の応用例のソフトパッドは,中央領域から端領域にかけて多数の領域を備え,そのパッド幅が複数の段階に変化するように構成されている。各領域のパッド幅は,端部に近い領域ほど高い。この点,中央領域と端領域との2領域で構成されている実施の形態とは異なる。本応用例のようなソフトパッドは,例えば各領域を個別に作成した後にそれらを組み合わせて直線的に配置することをによって作成する。
図10は,本応用例のソフトパッドにおけるローラ軸方向のパッド幅分布を示している。本応用例のソフトパッドは,パッド幅が複数の段階に変化していることから,1段階に変化するのみの実施の形態と比較してよりニップ幅の均一化を図ることができる。また,ソフトパッドの作成上,連続的に変化させる第1の応用例と比較して部品間のばらつきが抑えられる。よって,定着品質の安定化が図られる。また,各領域を取り外し可能にすれば,パッド幅調節等のメンテナンスの容易化が図られる。なお,パッド幅の他,パッド厚が複数の段階に変化するように構成しても同様の効果が得られる。
ハードパッド
本形態では,ハードパッド921のニップ面に,図11に示すような凹形状となる中凹921Aを設ける。具体的に,ハードパッド921は,SUS製の薄板である基材921Y上に,ソフトパッド922よりも硬度が高い材質からなるパッド層921Xを有している。
さらに,ハードパッド921のパッド層921Xには,ニップ面のローラ軸方向の中央部に位置する中凹921Aと,ソフトパッド922と係合しローラ軸方向に切り込まれたトレンチ921Bとが設けられている。本形態の中凹921Aの深さは,0.1mm〜0.3mmの範囲内に設定される。
ニップ部N内での記録材の搬送速度は,駆動ローラである定着ローラ91と記録材との摩擦力のピークとなる部分に支配される。本形態では,ハードパッド921が当接する部分がその摩擦力のピークとなる。この摩擦力のピーク値分布がローラの軸方向に均一であると,ニップ部N内で記録材に紙しわが生じ易い。
形態のハードパッド921は,中凹921Aが設けられていることから,中央部よりも端部の方が押圧力が高い。そのため,中央部よりも端部の方が摩擦力が大きく,両端部付近での搬送力が大きい。従って,定着ベルト92ないし記録材に,ベルト幅方向に引張する力が作用することになり,記録材がニップ部Nを通過する際の紙しわがより積極的に抑制される。
なお,ハードパッドに中凹921Aを設けると,中央部のピーク圧が端部のピーク圧より低くなり,定着性のばらつきが懸念される。しかし,本形態では,ソフトパッド922の中央部922Bのパッド幅の調節によりニップ幅を大きくすることができる。そのため,中央部の定着性の低下を補完することができる。すなわち,中凹921Aの深さは,紙しわの抑制と定着性の安定化との兼ね合いによって調節される。
以上詳細に説明したように本形態の定着装置9は,定着ローラ91と定着ベルト92との間に定着用のニップ部Nを形成するものであって,定着ベルト92の内周面側にハードパッド921とソフトパッド922の2つの加圧パッドを備えている。ソフトパッド922は,記録材の搬送方向の上流側(すなわち,ニップ部Nの入口側)に位置し,押圧によって弾性変形するであり,ハードパッド921は,記録材の搬送方向の下流側(すなわち,ニップ部Nの出口側)に位置し,高硬度の部材からなっている。
このうち,ソフトパッド922は,弾性変形によって加熱定着に必要なニップ部Nを形成する。さらに,ソフトパッド922は,そのパッド幅とパッド厚との少なくとも一方を,端領域922A,922Cに比べて中央領域922Bを大きくしている。すなわち,パッド幅が大きければ,ニップ面の面積が大きくなる。また,パッド厚が大きければ,押圧時の変形量が大きくなり,その結果としてニップ面の面積が大きくなる。これにより,定着ローラ91の湾曲によって中央領域922Bへの圧力が低下したとしても中央領域922Bのニップ幅が確保される。よって,ローラ軸方向におけるニップ幅の差が小さく,ニップ幅がローラ軸方向に均一化される。その結果,ローラ軸方向全域にわたって安定した定着性が得られる。従って,ローラ軸方向全域にわたって安定した定着性を有する定着装置が実現している。
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,実施の形態ではプリンタに本発明を適用しているがこれに限るものではない。すなわち,複写機,スキャナ,FAXあるいはワードプロセッサ等であっても定着装置を備えるものであれば適用可能である。また,カラーに限らず,モノクロ画像専用のものであってもよい。また,タンデム方式であっても,4サイクル方式であってもよい。
また,本実施の形態では,ニップ部Nを形成する定着ローラ91が熱源を内蔵し,直接過熱されるものであるがこれに限るものではない。例えば,熱源を有する加熱ローラを定着ローラ91の外周面側に当接させ,定着ローラを外側から加熱する構成であってもよい。また,熱源を有する加熱ローラと,加圧側定着ベルトと対峙する定着ローラと,その2つのローラに券回された加熱側定着ベルトとを有し,加熱側定着ベルトと加圧側定着ベルトとの間にニップ部Nを形成するように構成してもよい。
実施の形態にかかる画像形成装置の構成を示す概略図である。 実施の形態にかかる画像形成ユニットの構成を示す概略図である。 実施の形態にかかる定着装置の構成を示す概略図である。 加圧パッドの圧接前と圧接後の状態を示す概略図である。 定着ベルトの幅方向の中央部における通紙方向のニップ圧分布の概念図である。 ソフトパッドの構成(パッド幅長)を示す概略図である。 ソフトパッドが形成するニップ部におけるローラ軸方向のニップ幅分布の概念図である。 ソフトパッドの構成(パッド厚長)を示す概略図である。 第1の応用例のソフトパッドにおけるローラ軸方向のパッド幅分布の概念図である。 第2の応用例のソフトパッドにおけるローラ軸方向のパッド幅分布の概念図である。 実施の形態にかかるハードパッドの構成を示す概略図である。
符号の説明
9 定着装置
91 定着ローラ(加熱回転体)
92 定着ベルト(ベルト部材)
921 ハードパッド(第2の加圧パッド)
921A 中凹(凹み部)
922 ソフトパッド(第1の加圧パッド)
922A 端領域
922B 中央領域
922C 端領域
100 画像形成装置

Claims (4)

  1. 回転自在に配設された加熱回転体と,前記加熱回転体に圧接し,前記加熱回転体との間でニップ部を形成し,回転自在に配設された無端状のベルト部材とを有する定着装置において,
    前記加熱回転体の軸方向に沿って配置され,前記ベルト部材の内側から前記加熱回転体を押圧し,弾性体からなる第1の加圧パッドと,
    前記第1の加圧パッドよりも記録材の搬送方向の下流側に位置し,前記加熱回転体の軸方向に沿って配置され,前記ベルト部材の内側から前記加熱回転体を押圧し,前記第1の加圧パッドよりも高硬度の部材からなる第2の加圧パッドとを有し,
    前記第1の加圧パッドの,記録材の搬送方向の幅であるパッド幅は,前記加熱回転体の軸方向の端部に比べて中央部が大きく,かつ,前記第1の加圧パッドの前記加熱回転体への押圧により前記ベルト部材と前記加熱回転体との間で形成されるニップ部の幅は,前記加熱回転体の軸方向の端部に比べて中央部が大きく,
    前記第2の加圧パッドの前記加熱回転体への押圧力は,前記加熱回転体の軸方向の中央部に比べて端部が高いことを特徴とする定着装置。
  2. 請求項1に記載する定着装置において,
    前記第2の加圧パッドの前記加熱回転体への押し当て面の,前記加熱回転体の軸方向の中央部に,凹形状となる凹み部が設けられていることを特徴とする定着装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載する定着装置において,
    前記第1の加圧パッドの,パッド幅は,前記加熱回転体の軸方向の中央部から端部に向かって連続的に大きくなることを特徴とする定着装置。
  4. 請求項1または請求項2に記載する定着装置において,
    前記第1の加圧パッドの,パッド幅は,前記加熱回転体の軸方向の中央部から端部に向かって段階的に大きくなることを特徴とする定着装置。
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