JP2007310210A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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Hiroyuki Kunii
博之 国井
Kunihiko Tomita
邦彦 富田
Koji Kami
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Abstract

【課題】加熱ローラと分離ローラとのニップ幅を軸方向の全域にわたって均一にし、加熱ローラと分離ローラとの間を通過する用紙に加熱ローラから離間する方向の力を軸方向の全域にわたって均等に作用させる。
【解決手段】内部にハロゲンヒータ22が設置された定着ローラ23と、該定着ローラ23における用紙搬送方向上流側に定着ローラ23に対向して設けられ、かつ長手方向に逆クラウン形状をなす加圧ローラ24と、該加圧ローラ24の用紙搬送方向下流側に定着ローラ23に対向して設けられた分離ローラ25とを備え、分離ローラ25は、長手方向で径が異なり、中央部が最も大きく端部に行くほど径が小さくなるような正クラウン形状とし、加圧ローラ24とはクラウン方向を異ならせ、かつ加圧ローラ24よりもクラウン量を大きくする。
【選択図】図2

Description

本発明は、用紙あるいはシートなどの記録媒体に形成された未定着画像を定着する定着装置、および該定着装置を搭載する画像形成装置に関するものである。
電子写真方式の画像形成装置では、記録用紙などのシート上に転写されて担持されているトナー顕像などの未定着画像を加熱定着することにより、複写物や記録物を得ることができ、使用される記録用紙も多種のものが使用される。
電子写真方式のカラー画像形成装置に用いられる定着装置は、定着対象の用紙上に転写された未定着画像のトナー厚さがモノクロ画像形成時に比較して厚いことから、トナーの溶融性能だけでなく、用紙を加熱/加圧するローラからの分離性、および発色性,光沢度,光沢ムラなどの画質でもモノクロ画像よりも高い要求がなされている。
このため、従来のカラー画像形成装置用の定着装置において、互いに圧接する加熱ローラおよび加圧ローラのそれぞれに弾性層(ゴム層など)を配置し、用紙搬送方向における加熱ローラと加圧ローラとのニップ幅が、モノクロ画像形成装置用の定着装置に比較して広くなるようにしている。また、加熱ローラの弾性層の厚みを加圧ローラの弾性層よりも厚くすることにより、ニップの排紙方向を用紙の画像形成面と異なる方向にして、分離性のマージンを上げるようにしている。さらには、補助的な分離部材として分離爪や分離板などによって強制的に加熱ローラから用紙を剥離するものもある。
また、トナー像と接触するローラ面に弾性層を設けることにより、トナー像の凹凸に追従して均一に接触できるようにして、光沢ムラや色ムラなどを防止するようにしている。
通常、定着装置では、加熱ローラが大容量の熱源を用いて加熱され、加熱ローラの表面をカラートナーを充分に溶融できる設定温度にすることによりウォームアップが終了し、画像形成装置が画像形成可能な状態となる。しかし、加熱ローラに前記のように弾性層を設けると、加熱ローラの加熱開始からウォームアップ終了までに長時間を要し、画像形成装置の省電力化および高速化の要求に対処できない。
このような問題を解決するために、モノクロ画像形成装置用の定着装置と同様に、0.3〜3.0mmの肉厚のアルミ管、または0.3〜3mmの肉厚の鉄管などに0.1〜3.0mmのシリコンゴムなどの弾性層を設け、さらに離型性向上のための表面コート(例えば四フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA),四フッ化エチレン樹脂(PTFE))を施した薄肉の加熱ローラと、ニップ幅を確保するために、加圧ローラ側に3.0〜10.0mmのシリコンゴムや発泡シリコンゴムなどの弾性層を用いた定着装置がある。
また、強度を向上するために、加熱ローラの内部にリブを設けているのもある。この場合、加熱ローラの熱容量が小さく、また弾性層も薄いため、昇温時間が比較的短くなり、省電力化が可能である。
ところが、カラー画像形成装置用の定着装置では、前記のように、加熱ローラの弾性層が加圧ローラの弾性層よりも薄いため、ニップの排紙方向が加熱ローラ側になってしまい、用紙上のトナー像が加熱ローラに接触したままで排紙されて巻き付き、ジャムを発生する場合がある。このため前記分離爪あるいは分離板により強制的に分離したとしても、巻き付き力が大きいと、画像面に擦りキズが発生し、画質を著しく低下させる場合がある。
そこで、加圧ローラの用紙搬送方向下流側に、加熱ローラに圧接する分離ローラを設け、加熱ローラと加圧ローラと分離ローラとの3本のローラを設ける定着装置の構成が特許文献1に記載されている。特許文献1の定着装置では、分離ローラの外径を加熱ローラの外径よりも小さくし、また、分離ローラの表面硬度を加熱ローラの表面硬度と同等以上にするようにしている。これは、一対のローラ間を通過した用紙は、外径の小さいローラの周面に巻き付こうとするため、加熱ローラの周面における弾性体を、分離ローラの周面となすニップ部分で凹状に変形させて、用紙を分離ローラ側に向かわせるようにするためである。加圧ローラの周面を加熱ローラの周面に比較して充分に柔軟になるように構成して、広いニップ幅を確保するようにすることにより、カラートナーの溶融性を高めることができと共に、分離ローラによって加熱ローラの周面に対するトナーの離型性、および用紙の分離性を高めることができる。
また特許文献1の定着装置では、分離ローラの外径を加熱ローラよりも小さくする必要があるため、分離ローラを加熱ローラに押圧する際に撓みが生じ、分離ローラと加熱ローラとのなす分離ニップ幅が均一にならず、安定した用紙分離性を確保することができない場合がある。この分離ニップ幅の不均一を防止するために、特許文献2〜4などでは、分離ローラ(剥離ローラ)と加熱ローラとがなす分離ニップに対して、略逆側からバックアップ用のローラを押し付けることによって前記撓みの発生を防止する構成にしている。
実開平4−87866号公報 特開2003−091197号公報 特開2005−173030号公報 特開2005−195649号公報
しかしながら、特許文献2〜4に記載の構成においては、分離ローラにバックアップ用のローラが接触しているため、加熱ローラからの熱が分離ローラを介してバックアップ用のローラに伝熱してしまう。バックアップ用のローラは撓みを防止するために剛性が高くなっており、熱容量も大きいため、加熱ローラからの熱がバックアップ用のローラに吸収され、昇温時間を結果的に長くしてしまい、ユーザの利便性や省エネルギ性を低下させてしまう。
本発明は、前記従来技術の課題を解決し、加熱ローラと分離ローラとのニップ幅を軸方向の全域にわたって均一にし、加熱ローラと分離ローラとの間を通過する用紙に加熱ローラから離間する方向の力を軸方向の全域にわたって均等に作用させることにより、用紙を安定して搬送することができ、省エネルギかつ低コストで定着性能に優れた定着装置、および該定着装置を備えて高画質な画像を得ることが可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、耐熱弾性層を有する定着ローラと、前記定着ローラに圧接する加圧部材と、前記定着ローラと前記加圧部材とのニップよりも記録媒体搬送方向の下流側に配設されて、前記定着ローラに圧接して前記耐熱弾性層を変形させることにより前記定着ローラから記録媒体を分離する分離部材とを備えた定着装置において、前記分離部材を長手方向にクラウン形状をなすローラとし、前記加圧部材と前記分離部材とのクラウン量を前記分離部材が前記加圧部材よりも大であるように設定したことを特徴とし、この構成によって、分離部材が長手方向にクラウン形状をなすローラであり、かつ分離部材のクラウン量が加圧部材よりも大にしたため、分離部材を定着ローラに押圧した際、分離部材に撓みが生じても、分離部材の軸方向において加圧状態およびニップ幅を均一にすることができ、分離性能のバラツキを抑え、記録媒体のジャムおよびしわの発生を防止することができるなど、記録媒体を安定して搬送することができ、省エネルギかつ低コストで定着性能に優れた定着装置が実現する。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の定着装置において、分離部材が正クラウン形状であり、加圧部材のローラ形状が逆クラウン形状であることを特徴とし、この構成によって、加圧部材を逆クラウンにすることにより用紙のしわを防止でき、また分離部材を正クラウンにして撓みによるジャムを防止でき、さらに、逆クラウンから正クラウンのニップを通過するので用紙のカールが矯正され、用紙のカールも防止することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2記載の定着装置において、分離部材を、金属材および/または硬質断熱材から構成したことを特徴とし、金属材を用いることにより、分離部材と定着ローラとでなすニップにおいて、定着ローラに設けた弾性層を効率よく凹状にし、分離ニップによる分離力を向上することができる。また、硬質断熱材を用いることにより、分離部材の見かけ上の熱容量を低減することができ、定着ローラの昇温時間を短縮できる。
請求項4に記載の発明は、請求項1または2記載の定着装置において、分離部材を、少なくとも金属性の芯金と該芯金の周囲に設けた硬質断熱材から構成したことを特徴とし、この構成によって、分離部材がクラウン形状で、芯金に硬質断熱材の層を設けることにより、熱容量と撓みを低減し、昇温時間を短縮させ、安定した分離ニップが形成できる。定着ローラとの接触面近傍が低熱伝導率の硬質断熱材で構成されることにより、分離部材への熱伝導を抑え、定着ローラの昇温時間を短縮することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1または2記載の定着装置において、分離部材を、少なくとも中空の金属ローラと該金属ローラ内部に充填された硬質断熱材から構成したことを特徴とし、この構成によって、分離部材を金属製の中空のクラウン形状で、かつ内部に硬質断熱材を充填することにより、見かけ上の熱容量を低減し、昇温時間を短縮させ、安定した分離ニップを形成することができる。また、定着ローラとの接触面が金属ベースであるため請求項4の構成よりも平滑化し易く、凹凸などによる圧ムラが原因の異常画像を防止することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5いずれか1項記載の定着装置において、分離部材のクラウン量を、0.01〜0.5mmに設定したことを特徴とするものである。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6いずれか1項記載の定着装置において、分離部材を少なくとも弾性層と離型層から構成し、該分離部材の弾性層を定着部材の弾性層よりも薄くしたことを特徴とし、この構成によって、分離部材に弾性層を設けることにより、さらに均一なニップ幅を得ることが可能になり、さらに、定着ローラに設けた分離部材よりも弾性層を薄くすることにより、ニップの排紙方向を分離部材側に設定ができ、分離性を維持することができる。
請求項8に記載の発明は、記録媒体に対して画像を形成する画像形成部と、該画像形成部にて画像が形成された記録媒体に対して定着処理を行う定着部とを備えた画像形成装置において、前記定着部として請求項1〜7いずれか1項記載の定着装置を搭載したことを特徴とし、定着部の定着性能が向上し、高画質な画像を得ることが可能になる。
本発明によれば、定着ローラと、加圧部材と、定着ローラから用紙などの記録媒体を分離する分離部材とを備え、該分離部材を長手方向にクラウン形状をなすローラとし、かつ分離部材のクラウン量を加圧部材よりも大であるように設定したことにより、分離部材を定着ローラに押圧した際、分離部材に撓みが生じても、分離部材の軸方向における加圧状態およびニップ幅が均一になり、分離性能のバラツキを抑えることができて、記録媒体のジャムおよびしわの発生を防止することができるなど、記録媒体を安定して搬送することができ、省エネルギかつ低コストが図れ、定着性能に優れた定着装置が実現する。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の実施形態を説明するための電子写真画像形成装置である複写機の概略構成図であり、装置本体内における感光体1の周囲に、帯電チャージャ2,露光部3,トナー現像部4,転写チャージャ5,感光体クリーニング部6が配設されている。
さらに、装置本体の上部には、原稿が載置されるコンタクトガラス7、該コンタクトガラス7上の原稿画像を読み取る画像読取装置8が設けられ、該画像読取装置8により光学的に読み取られた画像情報に基づき感光体1を露光する。また、装置本体の下部には、用紙Pが積載される用紙収納カセット9が設けられている。
前記用紙収納カセット9から記録媒体である用紙Pは、ピックアップコロ10にて給紙され、レジストローラ11により、感光体1に現像されているトナー像の位置とタイミングを合わせて、転写チャージャ5に搬送される。転写チャージャ5によりトナー像が転写された用紙Pは、定着装置12に送られ、加熱,加圧を受けて像定着された後、排出ローラ13により排紙トレイ14に排出される。
図2は前記定着装置の概略構成を説明するための構成図であり、本定着装置12は、3つのローラで構成され、内部に熱源であるハロゲンヒータ22が設置された定着ローラ23と、該定着ローラ23における用紙Pの搬送方向上流側に、定着ローラ23に対向して設けられる加圧部材である加圧ローラ24と、該加圧ローラ24の用紙搬送方向下流側に定着ローラ23に対向して設けられる分離部材である分離ローラ25とからなる。定着ローラ23のハロゲンヒータ22は、定着ローラ23の外部に設けられた図示しない温度センサによる温度検知に基づき制御装置によりオン/オフ制御されて、定着ローラ23の表面が任意の温度に制御される。
また、定着ローラ23は、本例では外径がΦ30〜40mmであって、図2(a)に示す一部断面図のように、Al製またはFe製の肉厚0.4〜1.0mmの芯金26上に弾性層27としてシリコンゴムが0.2〜1.0mm設けられており、さらに最外層に10〜50μmのフッ素系樹脂であるPFA製またはPTFE製の離型層28が設けられているものである。芯金26は、撓みの強度を向上するために内部にリング状のリブを設けることにより、芯金26の薄肉化を図ることができ、熱容量の低減化と強度を向上することが可能である。
加圧ローラ24は、外径がΦ20〜40mmであって、図2(b)に示す一部断面図のように、外径がΦ10〜20mmのFe製またはSUS(ステンレス)製の中実芯金29の外側に弾性層30として発泡シリコンゴムが5〜10mm設けられ、最外層に離型層31としてPFA製またはPTFE製のチューブが被覆されている。加圧ローラ24は、図示しない付勢部材により定着ローラ23に加圧され、第1ニップ(定着ニップ)Nを形成する。第1ニップNは、ニップ幅として5〜10mm、面圧が0.5〜2kgf/cm程度となっている。
また、加圧ローラ24は、長手方向の外径が端部よりも中央部の方が小さい逆クラウン形状になっている。このようにすることによって、定着ローラ23と第1ニップNを形成した際に、弾性層30である発泡シリコンゴムの変形量が中央と端部とで差ができる。この結果、用紙Pの搬送速度が中央と端部とにおいて連続的に変化し、中央部が遅く、端部が速くなって、用紙Pに対して中央から端部に引っ張られる力が働き、用紙Pにしわが発生することを防止することができる。
第1ニップNの下流側に、図2(c)に示す一部断面図のように、外径がΦ8〜18mmのFe製またはSUS製の中実芯金32からなる分離ローラ25が配設され、中実芯金32の最外層には、トナーとの離型性を向上させるための離型層33としてPFAまたはPTFEなどのフッ素系樹脂がコーティングにより、あるいはチューブ状のものを被覆することにより設けられている。
分離ローラ25は、図示しない付勢部材により定着ローラ23に押圧され、第2ニップ(分離ニップ)Nを形成する。第2ニップNは、ニップ幅が0.5〜3mm、かつ面圧が2kgf/cm以上になるように設定される。
さらに、分離ローラ25は、図4に示す長手方向の断面図のように、長手方向で径が異なり、中央部が最も大きく(径a)、端部に行くほど径bが小さくなるような正クラウン形状にしており、また、加圧ローラ24よりもクラウン量(a−b)を大きくしている。
また、分離ローラ25において、加圧ローラ2とクラウン方向を異ならせることにより、用紙のカールを矯正する作用が生じる。中央部と端部の径の差(a−b)は、本例では加圧時の撓みを考慮して0.01〜0.5mm程度の外径差になっている。例えば、Fe製で外径Φ12mmの中実ローラの場合、軸長310mm、かつ総荷重20kgfの圧力で押圧させると、中央部と端部とにおいて約0.36mmの撓みが生じる。このため、あらかじめ、この撓み量に応じて中央部の径aを直径Φ12+0.36mmと大きくすることによって、定着ローラ23となす第2ニップNの幅や圧力を均一にすることが可能となる。
さらに第2ニップNにおいて安定なニップ幅を形成するために、芯金32と離型層33間に0.05〜0.2mm程度のシリコンゴムなどの弾性層を設けてもよい。この弾性層は、定着ローラ23の弾性層27の厚みよりも薄く、硬度が高いものを用いる必要があり、このようにすることにより、第2ニップNにおいて、分離ローラ25よりも定着ローラ23の弾性層27の変形を大きくでき、用紙Pの排紙方向を分離ローラ25側にすることができる。
次に、前記構成の実施形態1の定着装置における動作を説明する。
プリント信号を受けると、定着ローラ23が図示しない駆動装置により所定の速度で回転を開始する。それに従動して加圧ローラ24および分離ローラ25が回転する。また、定着ローラ23内のハロゲンヒータ22により定着ローラ23が加熱され、所定の温度130〜180℃で通紙可能状態になる。
そして、図1を参照すれば、画像形成装置では、用紙Pが感光体1に現像されているトナー像の位置とタイミングを合わせて、転写チャージャ5に搬送される。この転写チャージャ5によりトナー像が転写された用紙Pは、定着装置12に搬送され、図2に示すように、加圧ローラ24と定着ローラ23との第1ニップNに達する。
定着装置12におけるニップ部を拡大した図3を参照して説明する。未定着トナー像Tを有する用紙Pは、第1ニップNにおいて熱と圧力によりトナー像Tが定着される。このとき、第1ニップNの排紙方向は、定着ローラ23の表面側になっており、定着ローラ23に沿って排紙される。排紙された用紙Pは、第2ニップNを通過し、分離ローラ25の押圧力により、定着ローラ23の弾性層27が凹状に変形しているため、分離ローラ25の表面側に沿って図3の矢印A方向に排紙される。このとき、前記のようにクラウン形状である分離ローラ25は撓みが補正されているため、軸方向に均一な圧力で押圧し、定着ローラ23の弾性層27を均一に変形させるため、安定した搬送が可能になっており、用紙Pを定着ローラ23の表面より確実に剥離させ、ジャムなどの発生を防止することができる。
また、第1ニップNよりも第2ニップNの面圧を高く設定していることにより、第2ニップN部分でのトナー像Tの表面凹凸の平滑化が行われ、光沢度の向上や光沢ムラを防止して画質を向上することができる。
さらに、本実施形態では、分離ローラ25の撓みを補正する従来のような押圧部材を用いないため、定着ローラ23の熱容量を増やすことなく、所望の温度まで速やかに昇温することができ、装置の大型化やコストを抑えることができる。
図5は分離ローラの変形例1を示す長手方向の断面図であり、この分離ローラ40は、中実芯金41としてFeまたはSUSなどが用いられ、中実芯金41の外層に中空ガラスビーズを樹脂もしくはシリコン系接着材でバインドした硬質断熱層42が設けられた断熱分離ローラの構造になっている。硬質断熱層42としては、細孔状のセラミックである中空セラミックを使用することができる。
前記硬質断熱層42は、弾性体をほとんど含まず、JIS−A硬度が80度以上の硬質とする。さらに中空ガラスビーズや気泡によって空気の含有率が高く、熱伝導率が0.2W/mK以下になっており、断熱性が高いものである。また、硬質断熱層42の厚みは、1mm〜5mmにしており、中実芯金41に対して層厚は、中央部が厚く(図5のa)、端部を薄くし(図5のb)、正クラウン形状にしている。
また、中実芯金41の外周の最外層として、トナーとの離型性を向上させるための離型層43として、PFAまたはPTFEなどのフッ素系樹脂がコーティングにより、あるいはチューブ状のものを被覆することにより設けられている。
さらに、安定なニップ幅を形成するために、離型層43と硬質断熱層42との間に、0.05〜0.2mm程度のシリコンゴムなどの弾性層を設けてもよい。このようにすることにより、硬質断熱層42の表面の粗さを平均化することができる。また、この場合、定着ローラ23の弾性層27の厚みよりも薄く、硬度が高いものを用いる必要があり、このようにしたことにより、第2ニップNで分離ローラ40よりも定着ローラ23の弾性層27の変形を大きくすることができ、用紙の排紙方向を分離ローラ40側にすることができる。
本分離ローラ40を用いることにより、定着ローラ23からの伝熱を抑え、見かけ上の熱容量を小さくすることができるため、図4に示す分離ローラ25のように、金属だけで構成された場合よりも昇温時間を短縮でき、かつ表面を硬質にして撓みを正クラウン形状にすることにより、用紙が最適に補正されるため、均一なニップを構成でき、用紙を安定的に分離することが可能になる。
図6は分離ローラの変形例2を示す長手方向の断面図であり、この分離ローラ50は、中空芯金51としてFeやSUSなどが用いられ、中空芯金51の中空内部に、中空ガラスビーズを樹脂もしくはシリコン系接着材でバインドした硬質断熱材52が充填された断熱分離ローラの構造になっている。硬質断熱材52としては、細孔状のセラミックである中空セラミックも使用することができる。
前記硬質断熱材52は、弾性体をほとんど含まず、JIS−A硬度が80度以上の硬質とする。さらに、中空ガラスビーズや気泡によって空気の含有率が高く、熱伝導率が0.2W/mK以下であって、断熱性が高いものである。
また、中空芯金51の肉厚は1mm〜5mmにしており、外径は中央部が大きく(図6の径a)、端部を小さくし(図6の径b)、正クラウン形状にしている。
中空芯金51の外周の最外層には、トナーとの離型性を向上させるための離型層53としてPFAまたはPTFEなどのフッ素系樹脂コーティングにより、あるいはチューブ状のものを被覆することにより設けられている。
さらに、安定なニップ幅を形成するために、中空芯金51と離型層53間に0.05〜0.2mm程度のシリコンゴムなどの弾性層を設けてもよい。この場合、定着ローラ23の弾性層27の厚みよりも薄く、硬度が高いものを用いる必要があり、このようにすることにより、第2ニップNで分離ローラ50よりも定着ローラ23の弾性層27の変形を大きくすることができ、用紙の排紙方向を分離ローラ50側にすることができる。
本分離ローラ50を用いることにより、定着ローラ23からの伝熱を抑え、見かけ上の熱容量を小さくすることができるため、図4に示す分離ローラ25のような金属のみの構成よりも、昇温時間を短縮することができる。また、撓みも中空構造のローラのみの場合よりも小さくすることができ、また、正クラウン形状にすることにより、用紙が最適に補正されるため均一なニップを構成でき、用紙を安定的に分離することが可能になる。また、ローラ表面近傍が金属で構成されているため、変形例1の場合よりも表面の粗さを小さくでき、光沢ムラなどの余裕度を向上できる。
本発明は、複写機,プリンタ,ファクシミリ装置,印刷機などの画像形成装置に搭載され、用紙またはシートなどの記録媒体に、トナーなどの粉体粒子状の像形成物質で形成された未定着画像を定着する定着装置に適用され、特に、省エネルギかつ低コストで定着性能に優れた定着装置として有効である。
本発明の実施形態を説明するための電子写真画像形成装置である複写機の概略構成図 本実施形態の定着装置の概略構成を説明するための構成図であり、(a)〜(c)は各ローラの一部断面図 本実施形態の定着装置におけるニップ部を拡大した示す説明図 本実施形態の定着装置における分離ローラの長手方向の断面図 本実施形態の定着装置における分離ローラの変形例1を示す長手方向の断面図 本実施形態の定着装置における分離ローラの変形例2を示す長手方向の断面図
符号の説明
12 定着装置
22 ハロゲンヒータ
23 定着ローラ
24 加圧ローラ
25 分離ローラ
26 芯金
27 弾性層
28 離型層
29 中実芯金
30 弾性層
31 離型層
32 中実芯金
33 離型層
40 分離ローラ
41 中実芯金
42 硬質断熱層
43 離型層
50 分離ローラ
51 中空芯金
52 硬質断熱材
53 離型層
P 用紙
第1ニップ
第2ニップ

Claims (8)

  1. 耐熱弾性層を有する定着ローラと、前記定着ローラに圧接する加圧部材と、前記定着ローラと前記加圧部材とのニップよりも記録媒体搬送方向の下流側に配設されて、前記定着ローラに圧接して前記耐熱弾性層を変形させることにより前記定着ローラから記録媒体を分離する分離部材とを備えた定着装置において、前記分離部材を長手方向にクラウン形状をなすローラとし、前記加圧部材と前記分離部材とのクラウン量を前記分離部材が前記加圧部材よりも大であるように設定したことを特徴とする定着装置。
  2. 前記分離部材が正クラウン形状であり、前記加圧部材のローラ形状が逆クラウン形状であることを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  3. 前記分離部材を、金属材および/または硬質断熱材から構成したことを特徴とする請求項1または2記載の定着装置。
  4. 前記分離部材を、少なくとも金属性の芯金と該芯金の周囲に設けた硬質断熱材から構成したことを特徴とする請求項1または2記載の定着装置。
  5. 前記分離部材を、少なくとも中空の金属ローラと該金属ローラ内部に充填された硬質断熱材から構成したことを特徴とする請求項1または2記載の定着装置。
  6. 前記分離部材のクラウン量を、0.01〜0.5mmに設定したことを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載の定着装置。
  7. 前記分離部材を少なくとも弾性層と離型層から構成し、該分離部材の弾性層を前記定着部材の弾性層よりも薄くしたことを特徴とする請求項1〜6いずれか1項記載の定着装置。
  8. 記録媒体に対して画像を形成する画像形成部と、該画像形成部にて画像が形成された記録媒体に対して定着処理を行う定着部とを備えた画像形成装置において、前記定着部として請求項1〜7いずれか1項記載の定着装置を搭載したことを特徴とする画像形成装置。
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