以下、添付の図面に基づき、本発明の実施の形態について説明する。なお、本発明の実施の形態を説明するための各図面において、同一の機能もしくは形状を有する部材や構成部品等の構成要素については、判別が可能な限り同一符号を付すことにより一度説明した後ではその説明を省略する。
まず、図1を参照して、本発明の実施の一形態に係る画像形成装置の全体構成及び動作について説明する。
図1に示す画像形成装置1は、カラーレーザープリンタであり、その装置本体の中央には、4つの作像部4Y,4M,4C,4Kが設けられている。各作像部4Y,4M,4C,4Kは、カラー画像の色分解成分に対応するイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の異なる色の現像剤を収容している以外は同様の構成となっている。
具体的に、各作像部4Y,4M,4C,4Kは、潜像担持体としてのドラム状の感光体5と、感光体5の表面を帯電させる帯電装置6と、感光体5の表面にトナーを供給する現像装置7と、感光体5の表面をクリーニングするクリーニング装置8などを備える。なお、図1では、ブラックの作像部4Kが備える感光体5、帯電装置6、現像装置7、クリーニング装置8のみに符号を付しており、その他の作像部4Y,4M,4Cにおいては符号を省略している。
各作像部4Y,4M,4C,4Kの下方には、感光体5の表面を露光する露光装置9が配設されている。露光装置9は、光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラー等を有し、画像データに基づいて各感光体5の表面へレーザー光を照射するようになっている。
各作像部4Y,4M,4C,4Kの上方には、転写装置3が配設されている。転写装置3は、転写体としての中間転写ベルト30と、一次転写手段としての4つの一次転写ローラ31と、二次転写手段としての二次転写ローラ36と、二次転写バックアップローラ32と、クリーニングバックアップローラ33と、テンションローラ34、ベルトクリーニング装置35を備える。
中間転写ベルト30は、無端状のベルトであり、二次転写バックアップローラ32、クリーニングバックアップローラ33及びテンションローラ34によって張架されている。ここでは、二次転写バックアップローラ32が回転駆動することによって、中間転写ベルト30は図の矢印で示す方向に周回走行(回転)するようになっている。
4つの一次転写ローラ31は、それぞれ、各感光体5との間で中間転写ベルト30を挟み込んで一次転写ニップを形成している。また、各一次転写ローラ31には、図示しない電源が接続されており、所定の直流電圧(DC)及び/又は交流電圧(AC)が各一次転写ローラ31に印加されるようになっている。
二次転写ローラ36は、二次転写バックアップローラ32との間で中間転写ベルト30を挟み込んで二次転写ニップを形成している。また、一次転写ローラ31と同様に、二次転写ローラ36にも図示しない電源が接続されており、所定の直流電圧(DC)及び/又は交流電圧(AC)が二次転写ローラ36に印加されるようになっている。
ベルトクリーニング装置35は、中間転写ベルト30に当接するように配設されたクリーニングブラシとクリーニングブレードを有する。このベルトクリーニング装置35から伸びた図示しない廃トナー移送ホースは、図示しない廃トナー収容器の入り口部に接続されている。
プリンタ本体の上部には、ボトル収容部2が設けられており、ボトル収容部2には補給用のトナーを収容した4つのトナーボトル2Y,2M,2C,2Kが着脱可能に装着されている。各トナーボトル2Y,2M,2C,2Kと上記各現像装置7との間には、図示しない補給路が設けてあり、この補給路を介して各トナーボトル2Y,2M,2C,2Kから各現像装置7へトナーが補給されるようになっている。
一方、プリンタ本体の下部には、記録媒体としての用紙Pを収容した給紙トレイ10や、給紙トレイ10から用紙Pを搬出する給紙ローラ11等が設けてある。ここで、記録媒体には、普通紙以外に、厚紙、はがき、封筒、薄紙、塗工紙(コート紙やアート紙等)、トレーシングペーパ、OHPシート等が含まれる。また、図示しないが、手差し給紙機構が設けてあってもよい。
プリンタ本体内には、用紙Pを給紙トレイ10から二次転写ニップを通過させて装置外へ排出するための搬送路Rが配設されている。搬送路Rにおいて、二次転写ローラ36の位置よりも用紙搬送方向上流側には、二次転写ニップへ用紙Pを搬送する搬送手段としての一対のレジストローラ12が配設されている。
また、二次転写ローラ36の位置よりも用紙搬送方向下流側には、用紙Pに転写された未定着画像を定着するための定着装置20が配設されている。さらに、定着装置20よりも搬送路Rの用紙搬送方向下流側には、用紙を装置外へ排出するための一対の排紙ローラ13が設けられている。また、プリンタ本体の上面部には、装置外に排出された用紙をストックするための排紙トレイ14が設けてある。
続いて、図1を参照して、本実施形態に係るプリンタの基本的動作について説明する。
作像動作が開始されると、各作像部4Y,4M,4C,4Kにおける各感光体5が図示しない駆動装置によって図の時計回りに回転駆動され、各感光体5の表面が帯電装置6によって所定の極性に一様に帯電される。帯電された各感光体5の表面には、露光装置9からレーザー光がそれぞれ照射されて、各感光体5の表面に静電潜像が形成される。このとき、各感光体5に露光する画像情報は所望のフルカラー画像をイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの色情報に分解した単色の画像情報である。このように各感光体5上に形成された静電潜像に、各現像装置7によってトナーが供給されることにより、静電潜像はトナー画像として顕像化(可視像化)される。
また、作像動作が開始されると、二次転写バックアップローラ32が図の反時計回りに回転駆動し、中間転写ベルト30を図の矢印で示す方向に周回走行させる。そして、各一次転写ローラ31に、トナーの帯電極性と逆極性の定電圧又は定電流制御された電圧が印加される。これにより、各一次転写ローラ31と各感光体5との間の一次転写ニップにおいて転写電界が形成される。
その後、各感光体5の回転に伴い、感光体5上の各色のトナー画像が一次転写ニップに達したときに、上記一次転写ニップにおいて形成された転写電界によって、各感光体5上のトナー画像が中間転写ベルト30上に順次重ね合わせて転写される。かくして中間転写ベルト30の表面にフルカラーのトナー画像が担持される。また、中間転写ベルト30に転写しきれなかった各感光体5上のトナーは、クリーニング装置8によって除去される。その後、図示しない除電装置によって各感光体5の表面が除電され、表面電位が初期化される。
画像形成装置の下部では、給紙ローラ11が回転駆動を開始し、給紙トレイ10から用紙Pが搬送路Rに送り出される。搬送路Rに送り出された用紙Pは、レジストローラ12によってタイミングを計られて、二次転写ローラ36と二次転写バックアップローラ32との間の二次転写ニップに送られる。このとき二次転写ローラ36には、中間転写ベルト30上のトナー画像のトナー帯電極性と逆極性の転写電圧が印加されており、これにより、二次転写ニップに転写電界が形成されている。
その後、中間転写ベルト30の周回走行に伴って、中間転写ベルト30上のトナー画像が二次転写ニップに達したときに、上記二次転写ニップにおいて形成された転写電界によって、中間転写ベルト30上のトナー画像が用紙P上に一括して転写される。また、このとき用紙Pに転写しきれなかった中間転写ベルト30上の残留トナーは、ベルトクリーニング装置35によって除去され、除去されたトナーは図示しない廃トナー収容器へと搬送され回収される。
その後、用紙Pは定着装置20へと搬送され、定着装置20によって用紙P上のトナー画像が当該用紙Pに定着される。そして、用紙Pは、排紙ローラ13によって装置外へ排出され、排紙トレイ14上にストックされる。
以上の説明は、用紙上にフルカラー画像を形成するときの画像形成動作であるが、4つの作像部4Y,4M,4C,4Kのいずれか1つを使用して単色画像を形成したり、2つ又は3つの作像部を使用して、2色又は3色の画像を形成したりすることも可能である。
次に、図2に基づき、上記定着装置20の構成について説明する。
図2に示すように、定着装置20は、回転可能な定着回転体としての定着ベルト21と、定着ベルト21に対向して回転可能に設けられた対向回転体としての加圧ローラ22と、定着ベルト21を加熱する加熱源としてのハロゲンヒータ23と、定着ベルト21の内側に配設されたニップ形成部材24と、ニップ形成部材24を支持する支持部材としてのステー25と、ハロゲンヒータ23から放射される光を定着ベルト21へ反射する反射部材26と、定着ベルト21の温度を検知する温度検知手段としての温度センサ27と、定着ベルト21から用紙を分離する分離部材28と、加圧ローラ22を定着ベルト21へ加圧する図示しない加圧手段等を備えている。
上記定着ベルト21は、薄肉で可撓性を有する無端状のベルト部材(フィルムも含む)で構成されている。詳しくは、定着ベルト21は、ニッケルもしくはSUS等の金属材料又はポリイミド(PI)などの樹脂材料で形成された内周側の基材と、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)又はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などで形成された外周側の離型層によって構成されている。また、基材と離型層との間に、シリコーンゴム、発泡性シリコーンゴム、又はフッ素ゴム等のゴム材料で形成された弾性層を介在させてもよい。
上記加圧ローラ22は、芯金22aと、芯金22aの表面に設けられた発泡性シリコーンゴム、シリコーンゴム、又はフッ素ゴム等から成る弾性層22bと、弾性層22の表面に設けられたPFA又はPTFE等から成る離型層22cによって構成されている。加圧ローラ22は、図示しない加圧手段によって定着ベルト21側へ加圧され定着ベルト21を介してニップ形成部材24に当接している。この加圧ローラ22と定着ベルト21とが圧接する箇所では、加圧ローラ22の弾性層22bが押しつぶされることで、所定の幅のニップ部Nが形成されている。また、加圧ローラ22は、プリンタ本体に設けられた図示しないモータ等の駆動源によって回転駆動するように構成されている。加圧ローラ22が回転駆動すると、その駆動力がニップ部Nで定着ベルト21に伝達され、定着ベルト21が従動回転するようになっている。
本実施形態では、加圧ローラ22を中実のローラとしているが、中空のローラであってもよい。その場合、加圧ローラ22の内部にハロゲンヒータ等の加熱源を配設してもよい。また、弾性層が無い場合は、熱容量が小さくなり定着性が向上するが、未定着トナーを押しつぶして定着させるときにベルト表面の微小な凹凸が画像に転写されて画像のベタ部に光沢ムラが生じる可能性がある。これを防止するには、厚さ100μm以上の弾性層を設けることが望ましい。厚さ100μm以上の弾性層を設けることで、弾性層の弾性変形により微小な凹凸を吸収することができるので、光沢ムラの発生を回避することができるようになる。弾性層22bはソリッドゴムでもよいが、加圧ローラ22の内部に加熱源が無い場合は、スポンジゴムを用いてもよい。スポンジゴムの方が、断熱性が高まり定着ベルト21の熱が奪われにくくなるのでより望ましい。また、定着ベルト21と加圧ローラ22は、互いに圧接する場合に限らず、加圧を行わず単に接触させるだけの構成とすることも可能である。
上記各ハロゲンヒータ23は、それぞれの両端部が定着装置20の側板(不図示)に固定されている。各ハロゲンヒータ23は、プリンタ本体に設けられた電源部により出力制御されて発熱するように構成されており、その出力制御は、上記温度センサ27による定着ベルト21の表面温度の検知結果に基づいて行われる。このようなヒータ23の出力制御によって、定着ベルト21の温度(定着温度)を所望の温度に設定できるようになっている。また、定着ベルト21を加熱する加熱源として、ハロゲンヒータ以外に、IH、抵抗発熱体、又はカーボンヒータ等を用いてもよい。
上記ニップ形成部材24は、ベースパッド241と、ベースパッド241の表面に設けられた摺動シート(低摩擦シート)240とを有する。ベースパッド241は、定着ベルト21の軸方向又は加圧ローラ22の軸方向に渡って長手状に配設されており、加圧ローラ22の加圧力を受けてニップ部Nの形状を決めるものである。また、ベースパッド241は、ステー25によって固定支持されている。これにより、加圧ローラ22による圧力でニップ形成部材24に撓みが生じるのを防止し、加圧ローラ22の軸方向に渡って均一なニップ幅が得られるようにしている。なお、ステー25は、ニップ形成部材24の撓み防止機能を満足するために、ステンレスや鉄等の機械的強度が高い金属材料で形成することが望ましい。本実施形態では、ベースパッド241の加圧ローラ22との対向面が平坦面状に形成されており、そのためにニップ部Nはストレート形状になっている。ニップ部Nをストレート形状にすることで、加圧ローラ22による加圧力を軽減することができる。
ベースパッド241は、強度確保のためにある程度硬い材料で、かつ耐熱温度200℃以上の耐熱性材料で構成されている。これにより、トナー定着温度域で、熱によるニップ形成部材24の変形を防止し、安定したニップ部Nの状態を確保して、出力画質の安定化を図っている。ベースパッド241の材料としては、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの一般的な耐熱性樹脂の他、金属、あるいはセラミックなどを使用することが可能である。
摺動シート240は、ベースパッド241の少なくとも定着ベルト21と対向する表面に配設されていればよい。これにより、定着ベルト21が回転する際、この低摩擦シートに対し定着ベルト21が摺動することで、定着ベルト21に生じる駆動トルクが低減され、定着ベルト21への摩擦力による負荷が軽減される。なお、摺動シート240を有しない構成とすることも可能である。
上記反射部材26は、ステー25とハロゲンヒータ23との間に配設されている。本実施形態では、反射部材26をステー25に固定している。反射部材26の材料としては、アルミニウムやステンレス等が挙げられる。このように反射部材26を配設していることにより、ハロゲンヒータ23からステー25側に放射された光が定着ベルト21へ反射される。これにより、定着ベルト21に照射される光量を多くすることができ、定着ベルト21を効率良く加熱することが可能となる。また、ハロゲンヒータ23からの輻射熱がステー25等に伝達されるのを抑制することができるので、省エネルギー化も図れる。
また、本実施形態に係る定着装置20は、さらなる省エネ性及びファーストプリントタイムなどの向上のために、種々の構成上の工夫が施されている。
具体的には、ハロゲンヒータ23によって定着ベルト21をニップ部N以外の箇所において直接加熱できるようにしている(直接加熱方式)。本実施形態では、ハロゲンヒータ23と定着ベルト21の図2の左側の部分の間に何も介在させないようにし、その部分においてハロゲンヒータ23からの輻射熱を定着ベルト21に直接与えるようにしている。
また、定着ベルト21の低熱容量化を図るために、定着ベルト21を薄くかつ小径化している。具体的には、定着ベルト21を構成する基材、弾性層、離型層のそれぞれの厚さを、20〜50μm、100〜300μm、10〜50μmの範囲に設定し、全体としての厚さを1mm以下に設定している。また、定着ベルト21の直径は、20〜40mmに設定している。さらに低熱容量化を図るためには、望ましくは、定着ベルト21全体の厚さを0.2mm以下にするのがよく、さらに望ましくは、0.16mm以下の厚さとするのがよい。また、定着ベルト21の直径は、30mm以下とするのが望ましい。
なお、本実施形態では、加圧ローラ22の直径を20〜40mmに設定しており、定着ベルト21の直径と加圧ローラ22の直径を同等となるように構成している。ただし、この構成に限定されるものではない。例えば、定着ベルト21の直径が加圧ローラ22の直径よりも小さくなるように形成してもよい。その場合、ニップ部Nにおける定着ベルト21の曲率が加圧ローラ22の曲率よりも小さくなるため、ニップ部Nから排出される記録媒体が定着ベルト21から分離されやすくなる。
また、上記のように、定着ベルト21を小径化した結果、定着ベルト21の内側のスペースが小さくなるが、ステー25を両端側において折り曲げられた凹状に形成し、その凹状に形成した部分の内側にハロゲンヒータ23を収容することで、小さいスペース内でもステー25やハロゲンヒータ23の配設を可能にしている。
また、小さいスペース内でもステー25をできるだけ大きく配設するために、ニップ形成部材24を反対にコンパクトに形成している。具体的には、ベースパッド241の用紙搬送方向の幅を、ステー25の用紙搬送方向の幅よりも小さく形成している。さらに、図2において、ベースパッド241の用紙搬送方向上流側端部24a及び下流側端部24bにおけるそれぞれのニップ部N又はその仮想延長線Eに対する高さをh1,h2とし、上流側端部24a及び下流側端部24b以外のベースパッド241の部分におけるニップ部N又はその仮想延長線Eに対する最大高さをh3とすると、h1≦h3、h2≦h3となるように構成している。このように構成することで、ベースパッド241の上流側端部24aと下流側端部24bは、ステー25の用紙搬送方向上流側及び下流側の各折り曲げ部と定着ベルト21との間に介在しないので、各折り曲げ部を定着ベルト21の内周面に近づけて配設することができる。これにより、定着ベルト21内の限られたスペース内でステー25をできるだけ大きく配設できるようになり、ステー25の強度を確保することができるようになる。その結果、加圧ローラ22によるニップ形成部材24の撓みを防止でき、定着性の向上を図れる。
さらにステー25の強度を確保するために、本実施形態では、ステー25が、ニップ形成部材24と接触し用紙搬送方向(図2の上下方向)に延在するベース部25aと、そのベース部25aの用紙搬送方向上流側と下流側の各端部から加圧ローラ22の加圧方向(図2の左側)に向かって延びる立ち上がり部25bとを有するように構成している。すなわち、ステー25に立ち上がり部25bを設けることで、ステー25が加圧ローラ22の加圧方向に延在する横長の断面を有するようになり、断面係数が大きくなって、ステー25の機械的強度を向上させることが可能となる。
また、立ち上がり部25bを加圧ローラ22の加圧方向により長く形成する方が、ステー25の強度が向上する。従って、立ち上がり部25bの先端は、定着ベルト21の内周面に対し、できる限り近接していることが望ましい。しかし、回転中、定着ベルト21には大小なりとも振れ(挙動の乱れ)が生じるので、立ち上がり部25bの先端を定着ベルト21の内周面に近づけすぎると、定着ベルト21が立ち上がり部25bの先端に接触する虞がある。特に、本実施形態のように、薄い定着ベルト21を用いている構成においては、定着ベルト21の振れ幅が大きいので、立ち上がり部25bの先端の位置設定には注意が必要である。
具体的に、本実施形態の場合、立ち上がり部25bの先端と定着ベルト21の内周面との加圧ローラ22の加圧方向の距離dは、少なくとも2.0mm、望ましくは3.0mm以上に設定するのが好ましい。一方、定着ベルト21にある程度厚みがあって振れがほとんど無い場合は、上記距離dは0.02mmに設定することが可能である。なお、本実施形態のように、立ち上がり部25bの先端に反射部材26が取り付けられている場合は、反射部材26が定着ベルト21に接触しないように上記距離dを設定する必要がある。
このように、立ち上がり部25bの先端を定着ベルト21の内周面に対し可能な限り近接するように配設することで、立ち上がり部25bを加圧ローラ22の加圧方向に長く配設することができる。これにより、小径の定着ベルト21を用いた構成においても、ステー25の機械的強度を向上させることが可能となる。
図3は、定着ベルトの端部の構成を示す図である。同図中、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は定着ベルトの回転軸方向から見た側面図を示す。なお、図3の(a)〜(c)では、片側の端部の構成のみを図示しているが、反対側の端部も同様の構成となっているので、以下、図3に基づき片側の端部の構成についてのみ説明する。
図3の(a)又は(b)に示すように、定着ベルト21の端部にはベルト保持部材40が挿入される。ベルト保持部材40は、外周面が部分円筒面状をなす円筒部40aと、円筒部よりも大径のフランジ部40bとを一体に有する。図3の(c)に示すように、ベルト保持部材40の円筒部40aは、ニップ部Nの位置(ニップ形成部材24を配設した位置)で開口したC字形に形成されている。ベルト保持部材40の円筒部40aは定着ベルト21の内周面に緩く嵌合されており、この円筒部40aによって定着ベルト21の端部が回転可能に保持されている。上記ステー25の端部は、このベルト保持部材40に固定され位置決めされている。
上記のようにニップ部Nをストレート形状にしたことに伴い、定着ベルト21には、ニップ部Nの法線方向を短軸とする楕円形状に変形しようとする力が常時作用する。これに伴い、定着ベルト21で生じる歪が増大し、かつ回転中にベルトが曲率変動を伴って繰り返し変形するため、特に対策を講じない場合には、定着ベルト21の端部が破損の起点となって割れ等を生じ、定着ベルト21の耐久性が大幅に低下するおそれがある。これに対し、上記のように定着ベルト21の両端部をベルト保持部材40で保持し、両端部での定着ベルト21の断面形状を円形に拘束することで、かかる不具合を防止することができる。
図3の(a)又は(b)に示すように、定着ベルト21の軸方向端面とそれに対向するベルト保持部材40の対向面(フランジ部40bの端面)との間には、定着ベルト21の端部を保護する保護部材としてのスリップリング41が設けられている。これにより、定着ベルト21に軸方向の寄りが生じた場合に、定着ベルト21の端部がベルト保持部材40に直接当接するのを防止することができ、端部の摩耗や破損を防ぐことができる。スリップリング41は、ベルト保持部材40の円筒部40aの外周に余裕を持って嵌められているため、定着ベルト21の端部がスリップリング41に接触した際に、スリップリング41は定着ベルト21と連れ回り可能となっている。この時、スリップリング41を連れ回りさせる必要は必ずしもなく、スリップリング41が静止していても構わない。スリップリング41の材料としては、耐熱性に優れたいわゆるスーパーエンジニアプラスチック、例えば、PEEK、PPS、PAI、PTFE等を適用することが好ましい。
なお、図示省略するが、定着ベルト21の軸方向両端部には、定着ベルト21とハロゲンヒータ23との間に、ハロゲンヒータ23からの熱を遮蔽する遮蔽部材を配設している。これにより、特に、連続通紙時の定着ベルトの非通紙領域における過剰な温度上昇を抑制することができ、定着ベルトの熱による劣化や損傷を防止することができる。
以下、図2を参照しつつ、本実施形態に係る定着装置の基本動作について説明する。
プリンタ本体の電源スイッチが投入されると、ハロゲンヒータ23に電力が供給されると共に、加圧ローラ22が図2中の時計回りに回転駆動を開始する。これにより、定着ベルト21は、加圧ローラ22との摩擦力によって、図2中の反時計回りに従動回転する。
その後、上述の画像形成工程により未定着のトナー画像Tが担持された用紙Pが、不図示のガイド板に案内されながら図2の矢印A1方向に搬送されて、圧接状態にある定着ベルト21及び加圧ローラ22のニップ部Nに送入される。この時、未定着のトナー画像Tは定着ベルト21側を向いている。そして、ハロゲンヒータ23によって加熱された定着ベルト21による熱と、定着ベルト21と加圧ローラ22との間の加圧力とによって、用紙Pの表面にトナー画像Tが定着される。
トナー画像Tが定着された用紙Pは、ニップ部Nから図2中の矢印A2方向に搬出される。このとき、用紙Pの先端が分離部材28の先端28aに接触することにより、用紙Pが定着ベルト21から分離される。その後、分離された用紙Pは、上述のように、排紙ローラによって機外に排出され、排紙トレイにストックされる。
ところで、上記の構成の定着ベルト21では、その両端のみがベルト保持部材40によって保持されているため、両端部間では定着ベルト21がニップ部Nを除いてフリー変形可能な状態にある。また、ニップ部Nをストレート形状にしたことに伴い、定着ベルト21には楕円状に変形しようと力が常時作用する。そのため、定着ベルト21の回転中は、図5(a)に示すように、定着ベルト21の両端部ではその半径方向断面がほぼ真円形状となるが、両端部の間では、図5(b)に示すように半径方向断面が楕円形となるように変形する。また、円形から楕円形に至るまでの変形度合いは、定着ベルト21の両端部から軸方向中央部に向けて徐々に大きくなる。このように回転中に定着ベルトの半径方向の断面形状が軸方向で変化する構成では、分離部材28の先端28aとこれに対向する定着ベルト21の表面との間の距離g(分離ギャップ)が軸方向で変化する。具体的には、定着ベルト21の両端部での分離ギャップgの幅Ta(図5(a)参照)が、軸方向中央部での分離ギャップgの幅Tb(図5(b)参照)よりも大きくなる。このように分離ギャップgの幅が軸方向でばらつくと、分離不良によるジャムの発生、あるいは分離部材28との接触による定着ベルト21の損傷(異常画像の発生)等を招くおそれがある。
以上の問題に対する対策を施した分離部材28の構成を以下に説明する。
分離部材28は軸方向に延びる長尺状の部材であり、図4に示すように板状の分離部281と、分離部の一端からその直交方向に延びた同じく板状の起立部282とで断面L字型に形成される。起立部282には複数の孔285が設けられている。分離部材28の両端には、当接部283およびブラケット部284が一体形成されている。ブラケット部284を装置本体に突設されたピン(図示せず)に着脱自在に取り付けることで、分離部材28が軸方向の支軸O(図2参照)を中心として回転可能に支持される。また、当接部283をベルト保持部材40(例えばフランジ部40b)に当接させることで、分離部材28がニップ部Nに対して位置決めされる。この位置決め状態では、図2に示すように、分離部材28の分離部281がニップ部Nへの接近方向に延在し、その先端28aが定着ベルト21の表面Sとの間で分離ギャップgを形成する。
図6(a)に、本発明の一実施形態にかかる分離部材28を、分離部281の延在方向から見た正面図(図8(a)も同じ)を示す。また、図6(b)に図6(a)中のB−B線断面図、図6(c)に図6(a)中のC−C線断面図、図6(d)に図6(a)中のD−D線断面図をそれぞれ示す。さらに、図7(a)(b)に分離部材28と定着ベルト21との関係を断面図で示す。図7(a)は定着ベルト21の軸方向両端部における断面図であり、図7(b)は定着ベルト21の軸方向中央部における断面図である。
図6(a)〜(d)および図7(a)(b)に示すように、分離部材28の先端28aには、定着ローラ21の表面Sと対向して該表面Sとの間に分離ギャップgを形成するギャップ形成面28cが形成される。このギャップ形成面28cの厚さは軸方向で異なっており、これに起因してギャップ形成面28cに、軸方向位置を異ならせて後退部28c1と突出部28c2とが設けられる。後退部28c1は、分離部材28(分離部281)の先端28aの厚さ方向(図6(b)のX方向)で定着ベルト21の表面Sからの離反側に配置され、突出部28c2は、後退部28c1よりも前記厚さ方向Xで定着ベルト21の表面Sへの接近側に配置されている。分離部281のギャップ形成面28cの反対側に位置する外側面28eは平坦面状に形成されており、そのため、後退部28c1では分離部281の先端28aが突出部28c2よりも肉薄になっている。なお、図6では、理解の容易化のため、後退部28c1と突出部28c2との間の最大幅Lを誇張して描いているが、実際の最大幅Lは0.1mm〜1.0mmの範囲にある。
本実施形態の分離部材28では、後退部28c1の軸方向両側に突出部28c2が配置されている。後退部28c1および突出部28c2は何れも半径方向に曲率半径を有する曲面状をなし、かつ両者は滑らかに連続している。そのため、分離部材28の先端28aのギャップ形成面28cは、軸方向中央部を後退させた凹曲面状の形態を有する。後退部28c1および突出部28c2の形状寸法は、ギャップ形成面28cの曲面形状が、ギャップ形成面28cと分離ギャップgを介して対向する定着ベルト21の表面Sの軸方向形状(凸曲面状)と一致するように定められる。この場合、後退部28c1および突出部28c2の境界は任意位置にとることができ、図6(a)〜(d)では、一例として該境界をC−C断面付近にとり、これよりも軸方向端部側のギャップ形成面28cを突出部28c2とし、これよりも軸方向中央側のギャップ形成面を後退部28c1とした場合を示している。
図6(a)中の破線で示すように、分離部材28のギャップ形成面28cを従来と同様に平坦面状に形成した場合、定着ベルト21の両端部での分離ギャップの幅t2が軸方向中央部での分離ギャップgの幅t1よりもかなり大きくなる。これに対し、実線で示すように、分離部材28のギャップ形成面28cを凹曲面状に形成すれば、分離部材28の軸方向全体にわたって分離ギャップgの幅t1を均一にすることができる。そのため、分離不良によるジャムの発生や、分離部材28との接触による定着ベルト21の損傷、さらにはこの損傷による異常画像の発生等を防止することができる。分離部281の形状は、突出部28c2が後退部28c1よりも分離部材先端28aの厚さ方向Xに沿って定着ベルト21の表面側に突出している限り任意に選択することができる。
また、図6(a)〜(d)に示す実施形態では、分離部材28のギャップ形成面28cの軸方向全体を凹曲面状に形成する場合を例示しているが、用紙Pの通過領域外でのギャップ形成面28cの形状は任意であり、例えば通過領域外のギャップ形成面28cを軸方向に延びる平坦面状に形成しても構わない。
図8(a)〜(d)に分離部材28の他の実施形態を示す。この実施形態では、図6(a)〜(d)に示す実施形態と同様に、分離部材28の先端28aに後退部28c1、および後退部28c1と軸方向位置の異なる突出部28c2を設け、かつ突出部28c2を後退部28c1よりも分離部材先端28aの厚さ方向Xに沿って定着ベルト21の表面側に突出させている。その一方で、図6(a)〜(d)に示す実施形態と異なり、後退部28c1および突出部28c2が何れも軸方向に延びる平坦面状に形成され、かつ両者が段差28dを介してつなげられている。
このように分離部材28のギャップ形成面28cを段付きの平坦面状に形成し、さらに後退部28c1の軸方向両側に突出部28c2を配置することにより、ギャップ形成面28cの形状を、定着ベルト21の表面Sの形状(凸曲面状)に対応する凹曲面形状に近似させることができる。そのため、分離ギャップgのばらつきを小さくすることができ、図6(a)〜(d)に示す実施形態と同様に、分離不良によるジャムの発生や、分離部材28との接触による定着ベルト21の損傷、さらには異常画像の発生を防止することができる。図6(a)〜(d)に示す実施形態では、分離ギャップgの幅t1が均一であるため、分離性は良好であるもののギャップ形成面28cの寸法測定や寸法管理に難があるが、図8(a)〜(d)に示す形状のギャップ形成面28cであれば、この種の不具合を解消することができる。
図8(a)〜(d)に示す実施形態において、用紙Pの通過領域には、後退部28c1および突出部28c2の双方が配置される。この場合、突出部28c2の少なくとも一部(内側部分)が通過領域に配置されれば足りる。一例として、用紙Pの両端部から5mm内側にずれた位置に段差28dを配置することが考えられる。以上の構成でも、用紙Pの両端部における分離ギャップgの最小幅t2と、用紙Pの軸方向中央部における分離ギャップgの最小幅t1との差を小さくすることができ、上記と同様の作用効果が得られる。この最小幅t1,t2を一致させれば、分離性をさらに向上させることができる。
図8(a)〜(d)に示すように、突出部28c2は、後退部28c1の軸方向一方側および軸方向他方側のそれぞれで複数箇所(図面では二箇所)に設けることもできる。この場合、外側の突出部28c2と内側の突出部28c2の後退部28c1からの突出幅を異ならせて、外側の突出部28c2を内側の突出部28c2よりも定着ベルト21の表面S側に突出させる。これにより、後退部28c1の軸方向両側に一つずつ突出部28c2を配置する場合に比べ、定着ベルト21の表面Sの形状に対する分離部材28のギャップ形成面28cの近似性を高めることができ、各部28c1,28c2での分離ギャップgの最小幅t1,t2,t3のばらつきをさらに抑制し、分離性のより一層の向上を図ることができる。全ての最小幅t1,t2,t3を一致させれば、分離性がさらに高まる。
また、図8(a)〜(d)に示すように、用紙Pよりも幅の大きい用紙P’の通過領域内に後退部28c1および全ての突出部28c2を配置すれば、幅の異なる用紙P,P’のそれぞれについて分離ギャップgのばらつきを防止することができ、サイズの異なる多種多様の用紙Pに対しても安定した分離性を確保することが可能となる。この場合、外側の突出部28c2は、少なくともその一部を用紙P’の通過領域内に配置すれば足りる。
ところで、図8(a)に破線で示すように、定着ベルト21の回転速度を増減させた場合、それに応じて定着ベルト21の表面形状Sも変化する(回転速度を増すと定着ベルト21の膨らみも大きくなる)。従って、回転速度を最大速度とした時でも分離ギャップgの各最小幅t1、t2、t3が分離ギャップgとして最低限必要な幅以上となるように、分離部材28のギャップ形成面28cの形状、あるいは分離部材28の位置決め位置等を設計する必要がある。
図9に、定着装置20の他の実施形態を示す。この実施形態の定着装置20は、加熱源としてのハロゲンヒータ23を3本備えている。この場合、ハロゲンヒータ23ごとに発熱領域を異ならせることで、種々の幅の用紙幅に対応した範囲で定着ベルト21を加熱することが可能となっている。また、ニップ形成部材24を囲むように板金250が設けられており、この板金250を介してニップ形成部材24がステー25に支持されている。それ以外の構成については、上記図2に示す実施形態の構成と基本的に同様である。
この実施形態においても、図6(a)〜(d)、および図9(a)〜(d)に示す実施形態と同様に、分離部材28の先端28aの厚さを軸方向で異ならせて、先端28aに後退部28c1および後退部28c1と軸方向位置の異なる突出部28c2を設け、かつ突出部28c2を後退部28c1よりも分離部材先端28aの厚さ方向Xに沿って定着ベルト21の表面側に突出させる。これにより、上記実施形態と同様に分離ギャップgのばらつきを抑制することが可能となる。
以上に述べた本発明にかかる定着装置20の特徴を以下に列挙する。
本発明の定着装置20では、分離部材28の先端28aの厚さを異ならせることで、先端28aに後退部28c1および後退部28c1と軸方向位置の異なる突出部28c2を設けている。また、突出部28c2を後退部28c1よりも分離部材先端28aの厚さ方向Xに沿って定着ベルト表面S側に突出させてしている。そのため、後退部28c1と突出部28c2の位置関係や個々の形状を適宜調節することで、分離部材28の先端28aの形状を、回転する定着ローラ21の表面Sの形状に対応させることができる。従って、回転中の定着ベルト21の半径方向断面が軸方向の複数個所で異なる形状となるような場合であっても、分離部材28のギャップ形成面28cと定着ベルト21との間の分離ギャップgのばらつきを軽減し、あるいは分離ギャップgを均一化することが可能となる。従って、定着装置20でのジャムの発生を防止し、あるいは分離部材28との接触による定着ベルト21の損傷、さらには画像異常を防止することができる。
後退部28c1の軸方向両側に突出部28c2を配置することにより、定着ベルト21の両端のみをベルト保持部材40で保持し、そのために定着ベルト21の両端部が真円形状となり(図5(a)参照)、かつその間の部分が楕円形に変形する(図5(b)参照)ような場合でも、確実に分離ギャップgのばらつきを抑えることができる。
後退部28c1および突出部28c2を用紙Pの通過領域内に配置することにより、少なくとも用紙Pの通過領域では分離ギャップgのばらつきを防止することが可能となり、分離性が向上する。
後退部28c1および突出部28c2をそれぞれ曲面状に形成し、かつ両者を滑らかに連続させれば、後退部28c1および突出部28c2の形状を適宜定めることで、分離部材28のギャップ形成面28cの形状を、これと対向する定着ベルト21の表面Sの形状に近似させることができる。
この場合において、後退部28c1および突出部28c2を、これらに対向する回転中の定着ベルト表面Sとの間の分離ギャップgが等しくなるように形成することで、分離部材28の分離性がさらに高まる。
後退部28c1および突出部28c2をそれぞれ平坦面状に形成することにより、分離部材28の先端28aの寸法測定や寸法管理を容易に行うことができ、量産時における分離部材28の品質の安定化を図ることができる。
この場合において、後退部28c1および突出部28c2を、これらに対向する回転中の定着ベルト表面Sとの間の分離ギャップの最小幅t1,t2、t3が等しくなるように形成することにより、分離ギャップgのばらつきを実用上十分な程度に抑制できる。また、後退部28c1の軸方向一方側および軸方向他方側のそれぞれに、後退部28c1に対する突出幅の異なる複数の突出部28c2を設けることで、定着ベルト21の表面Sに対する分離部材28のギャップ形成面28cの近似性が増し、分離性が向上すると共に、用紙幅の異なる多種多様のP、P’に対しても分離ギャップgのばらつきを抑制することができ、良好な分離性が得られる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態のように、省エネ性などの向上のために定着ベルトを薄く小径化した定着装置に限定されるものではない。また、本発明に係る定着装置は、図1に示すカラーレーザープリンタに限らず、モノクロ画像形成装置や、その他のプリンタ、複写機、ファクシミリ、あるいはこれらの複合機等に搭載することも可能である。また、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。