請求項1に記載の発明は、略円弧状の商品案内板が軸体によって上下に複数連結され商品の転がり姿勢を安定化するためのフラッパーが前記軸体に回動自在に軸支された集合体を、前記軸体の装着孔が複数設けられた左右両側板間に取り付けてなる商品収納コラムであって、前記集合体は、前記商品案内板と前記フラッパーとを前記軸体で一体化したフラッパー付構成体を、必要数上下に連結したものであり、前記商品案内板の下端には前記軸体を挿通する断面略円状の全カール部が複数設けられ、前記商品案内板の上端には上に隣接する他の前記フラッパー付構成体の前記軸体に嵌合する断面円弧状の半カール部が複数設けられ、前記フラッパーの支軸挿通部が、前記フラッパーの上側に配される前記商品案内板の前記全カール部が設けられた部位と、前記フラッパーの下側に配される前記商品案内板の前記半カール部が設けられた部位との間の位置で、前記フラッパーの上側に配される前記商品案内板の前記全カール部に挿通する前記軸体により軸支され、前記フラッパー付構成体の連結時に、連結部の上側に配される前記フラッパー付構成体の前記全カール部および前記支軸挿通部と、連結部の下側に配される前記商品案内板の前記半カール部とが前記軸体の軸方向に一列に並んだ状態となり、前記集合体は、前記フラッパー付構成体を必要数上下に連結してから、左右両側板間に取り付けることができるものであり、落下姿勢を制御するフラッパーを必要な箇所に軸体の追加なしで設けることができ、商品案内板とフラッパーとを軸体で一体化したフラッパー付構成体を必要数上下に連結してなる集合体を、左右両側板間に取り付けることにより、商品収納コラムを組み立てることができるので、組み立てに際して多数の軸体を必要としないとともに、容易に組立が可能となるので、安価な商品収納コラムおよび自動販売機を提供することができる。また、一端を全カール部から半カール部としたことにより展開形状がより小さくなるため材料費を削減することが出来る。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、フラッパー付構成体が、フラッパーを上方に付勢するねじりコイルばねを軸体で一体化しており、フラッパーの上側に配される商品案内板の全カール部に挿通する軸体が、ねじりコイルばねのコイル部に挿通しているものであり、商品への姿勢制御力の向上を安価に実現することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、半カール部の開口部は軸体の直径より小さく弾性変形により前記軸体に嵌合するものであり、商品案内板の一端に設けられた半カール部が弾性変形することにより半カール部の間口が拡大して軸体が嵌合するので他端に設けられた全カール部に軸体を係合させた構成体を事前に準備しておくことが可能となり、見かけ上の生産工数を短縮することができるため生産効率を飛躍的に向上することができることから安価な商品収納コラムを提供することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明において、集合体が、商品案内板の下端の全カール部に軸体を挿通してなる構成体を、最下に、連結しているものである。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の商品収納コラムを備えた自動販売機としたことにより、容易かつ安価な製造方法の商品収納コラムを搭載した自動販売機を安価に提供することが出来る。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
本発明の一実施の形態にかかる自動販売機およびこれに採用される商品収納コラムについて、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明では、特に断りのない限り上下方向、幅方向、奥行き方向等の位置関係については、自動販売機やこれに組み込まれる商品収納コラムの通常の設置状態を基準として説明する。
自動販売機1は、図1に示すように断熱性を有する箱状の本体部2の内部に複数の商品収納コラム10(以下、単にコラム10と称す)や、図示しない商品払い出し装置、制御装置等を内蔵した構成とされている。
コラム10は、図2から図5等に示すように2枚の側板11(第1の側板)と側板12(第2の側板)との間に多数の商品案内板13やフラッパー14を側板11,12の長手方向、すなわちコラム10の設置状態において上下方向に並ぶように取り付けることにより、内部にいわゆるサーペンタイン形式の商品案内通路15を形成したものである。
さらに詳細に説明すると、側板11,12は、図2(a)に示すように平面視がほぼ矩形の金属板によって構成されており、多数の装着孔17を有する。装着孔17は、図2(b)に示すように歪な形状とされている。さらに具体的には、装着孔17は、略円形の開口と縦長の長孔状の開口とが連続したような外観の孔であり、軸挿通部17aと軸係合部17bとに大別される。軸挿通部17aは、開口径Dの略円形の開口である。また、軸係合部17bは、軸挿通部17aの下端側の位置において連続し、下方に向けて伸びた長孔
状の開口であり、その開口幅dは、軸挿通部17aの開口径Dよりも小さい。
また、側板11に設けられる装着孔17(以下、必要に応じて装着孔17xと称す)は、側板12に設けられる装着孔17(以下、必要に応じて装着孔17yと称す)よりも一回り大きく形成されている。さらに具体的には、側板11に設けられた装着孔17xを構成する軸挿通部17aの開口径をD1、側板12に設けられた装着孔17yを構成する軸挿通部17aの開口径をD2とした場合、開口径D1は開口径D2よりも大きい。開口径D1は、後に詳述する軸体16(図12参照)のフランジ部16bが通過可能な大きさとされており、開口径D2は、軸体16の軸本体部16aが通過可能な大きさとされている。
また、装着孔17xを構成する軸係合部17bの開口幅をd1、装着孔17yを構成する軸係合部17bの開口幅をd2とした場合、開口幅d1は開口幅d2よりも大きい。開口幅d1は、後に詳述する軸体16の軸本体部16aが通過可能な大きさとされている。また、開口幅d2は、軸体16の軸本体部16aの外径よりも小さい。
図2(a)に示すように、装着孔17は、側板11,12の長手方向に沿って想定される仮想線M1,M2を基準としてほぼ一列に並ぶように設けられている。仮想線M1,M2の間隔x4は、コラム10に形成される商品案内通路15の奥行きに合わせて調整されている。
仮想線M1に沿って形成された装着孔17は、仮想線M2に沿って形成された装着孔17に対して側板11,12の長手方向に長さx5だけずれた位置に設けられている。さらに具体的には、図2(a)に示すように、装着孔17の軸挿通部17aが上方を向く姿勢を基準とした場合、仮想線M1に沿って形成された装着孔17は、仮想線M2に沿って形成された装着孔17に対して長さx5だけ上方にずれた位置に設けられている。本実施の形態において、長さx5は、上下に並ぶ軸挿通部17,17同士の間隔x6の約半分とされている。
図3や図4、図6等に示すように、商品案内板13は、略円弧型に湾曲した湾曲部13a(壁面構成部)を有する板状体によって構成されている。図4に示すように、商品案内板13は、側板11,12の幅方向一端側および他端側において上下方向に一列に並び、湾曲部13aの内周面13bが組み立て状態において商品案内通路15となる側に向くように取り付けられている。また、図4から図6に示すように、フラッパー14は、上下方向に並ぶ2枚の商品案内板13の連結部分を基端部として、上下に並ぶ商品案内板13,13の間、すなわち上方の商品案内板13を構成する湾曲部13aの下端部と、下方の商品案内板13を構成する湾曲部13aの上端部との間から先端側が商品案内通路15側に向けて突出するように支持されている。換言すれば、フラッパー14は、商品案内通路15を横断する向きに突出するように取り付けられている。
商品案内板13は、図9(b)に示すように、側面視した状態において略円弧形に湾曲した金属製の板体によって構成されている。商品案内板13は、コラム10への取り付け状態において上側となる部分に半カール部20を有し、下端側となる部分に全カール部21を有する。また、商品案内板13の下端部には、フラッパー当接部22(当接部)が設けられている。
半カール部20は、商品案内板13の上端側に設けられた3つの半カール片20a,20b,20c(軸挿通孔)からなる。半カール片20a,20b,20cは、それぞれ商品案内板13の上端側の部分を切り欠いて形成された片状の部分を湾曲部13aの内周面13b側から外周面13c側に湾曲させて形成された中空の部分であり、円周の1/2よ
り大きく3/4より小さい円弧長を有し、各先端と湾曲部13aの外周面13cとの間に半カール部隙間20x,20y,20zが形成される。そして円周の内側に後で詳述する軸体16を挿通することができる。また、軸体16は半カール部隙間20x,20y,20zに押し付けることにより半カール片20a,20b,20cはそれぞれ直径が大きくなる方向に弾性変形して軸体16が半カール片20a,20b,20c内に嵌まり込むことができる。半カール片20a,20cは、それぞれ商品案内板13の幅方向(図9(a)において左右方向)の両端部よりも少し中心側にずれた位置に設けられている。また、半カール片20bは、商品案内板13の幅方向中央付近に設けられている。
同様に、全カール部21は、商品案内板13の下端側に設けられた3つの全カール片21a,21b,21c(軸挿通孔)からなる。全カール片21a,21b,21cは、上記した半カール片20a〜20cと同様に、商品案内板13の下端側の部分を切り欠いて形成された片状の部分を内周面13b側から外周面13c側に向けて湾曲させた中空の部分であり、軸体16の軸本体部16aを挿通することができる。全カール片21a,21cは、それぞれ商品案内板13の幅方向両端部に設けられており、全カール片21bは、商品案内板13の幅方向中央付近に設けられている。また、全カール部21のうち、全カール片21a,21cが設けられた部分には、貫通孔23,23が設けられている。
さらに詳細には、図9(a)に示すように、商品案内板13の幅方向の一端側(図示状態では左端側)から少し中心側にずれた位置を通り、商品案内板13の幅方向に対して略垂直な仮想線L1を境として、商品案内板13の幅方向の一端(左端)側に全カール片21aが設けられており、仮想線L1を境として商品案内板13の幅方向中心側、すなわち全カール片21aよりも右側の領域に半カール片20aが設けられている。また、商品案内板13の幅方向の他端側(図示状態では右端側)から少し中心側にずれた位置を通り、商品案内板13の幅方向に対して略垂直な仮想線L2を境として、商品案内板13の幅方向の一端(右端)側に全カール片21cが設けられており、仮想線L2を境として商品案内板13の幅方向中心側に半カール片20cが設けられている。また、商品案内板13の幅方向略中央を通り、商品案内板13の幅方向に対して略垂直な仮想線L3を境として右端の領域に全カール片21bが設けられており、仮想線L3を境として左側の領域に半カール片20bが設けられている。
半カール片20a〜20cおよび全カール片21a〜21cの開口形状(断面形状)は、それぞれ正確な円形ではなく、やや歪な形状とされている。さらに詳細に説明すると、半カール片20a〜20cは、図8(a)において二点鎖線で示す境界線で囲まれた円形の領域X1を有するが、この領域X1の境界線が商品案内板13の外周面13cに接することなく、さらに外周面13cよりも外側(図8において左側)に外れており、その分半カール片20a〜20cの開口領域の形状が歪な形状となっている。換言すれば、半カール片20a〜20cは、円形の領域X1を含んでいるが、この領域X1と商品案内板13の外周面13cとの間に非円形の領域Y1が存在しており、その分領域X1の中心C1と商品案内板13の外周面13cとの距離e1が領域X1の半径d1よりも大きくなっている。
また、半カール片20a〜20cは、上記した円形の領域X1と、非円形の領域Y1との境界部分B1が、半カール片20a〜20cの内径側に向けてややくびれた形状とされている。すなわち、半カール片20a〜20cは、領域X1と領域Y1とがなだらかに繋がっている訳ではなく、領域X1,Y1の境界部分B1がわずかに半カール片20a〜20cの内側に向けてへこんで段状となっている。
同様に、全カール片21a〜21cは、図8(b)において二点鎖線で示す境界線で囲まれた円形の領域X2を有する。領域X2の境界線は、商品案内板13の外周面13cに
接しておらず、外周面13cよりも外側に外れており、全カール片21a〜21cの開口形状が歪になっている。すなわち、全カール片21a〜21cは、円形の領域X2含んでいるが、この領域X2と商品案内板13の外周面13cとの間に非円形の領域Y2が存在しており、その分領域X2の中心C2と商品案内板13の外周面13cとの距離e2が領域X2の半径d2よりも大きくなっている。また、全カール片21a〜21cについても、円形の領域X2と、非円形の領域Y2との境界部分B2が、全カール片21a〜21cの内径側に向けてややくびれた形状とされている。全カール片21a〜21cは、境界部分B2がわずかに全カール片21a〜21cの内側にへこんで段状となっている。
上記した領域X1,X2の中心C1,C2および商品案内板13の外周面13cの距離e1,e2と、領域X1,X2の半径d1,d2との差は、常時(待機時)においてフラッパー14と商品案内板13の下端部に設けられたフラッパー当接部22とが当接することにより当該部位に作用する応力を考慮し、最小限に抑制されている。すなわち、待機状態において、フラッパー14とフラッパー当接部22とが当接することにより、フラッパー14等が損傷したり、フラッパー14の姿勢が不安定にならないよう、前記した距離e1,e2と半径d1,d2との差が調整されており、本実施の形態では1mm〜5mmの範囲内で調整されている。
図9(c)や図10(b)に示すように、全カール部21のうち、全カール片21a,21cが設けられた部分には、全カール片21a,21cの内周側と連通した貫通孔23,23が設けられている。貫通孔23は、全カール片21a,21cが設けられた部分のうち、商品案内板13の外周面13c側に露出した位置に設けられており、全カール片21a,21cの径方向に貫通した孔によって構成されている。
図9(c),(d)等に示すように、貫通孔23は、正面視した状態において四角形あるいは菱形状となるように開口している。さらに詳細には、貫通孔23は、商品案内板13の幅方向、すなわち全カール片21a〜21cにおいて軸体16が挿通される方向に伸びる対角線U1と、全カール片21a〜21cの周方向に伸びる対角線U2とを有する四角形あるいは菱形状の開口形状となっている。
フラッパー当接部22は、図9や図8(b)、図10(b)に示すように、商品案内板13の下端側であって、上記した全カール片21a,21b間および全カール片21b,21c間に相当する部分を商品案内板13の内周面13b側から外周面13c側に向けて折り返した部分である。フラッパー当接部22は、図8(b)に示すように、断面形状が略V字型となるように折り返されている。フラッパー当接部22の折り曲げ部分Hは、下方に向けて鋭角となっている。また、図8(b)に示すように、折り曲げ部分H、すなわち湾曲部13aの下端部分と、湾曲部13aの外周面13c側に折り返された部分(折り返し部分13d)との境界に形成される稜線部分を通過する鉛直線Vを想定した場合、上記した領域X2の外延を形成する境界線(二点鎖線で図示)は、鉛直線Vから商品案内板13の外周面13c側、すなわち商品案内板13をコラム10に組み込んだ際に、商品案内通路15の外側となる方向に外れた位置にある。
図11に示すように、フラッパー14は、湾曲した板体によって主要部が構成されている。フラッパー14は、コラム10を組み立てた状態において、図5や図6に示すように片持ち状に支持されるものであり、基端部側の位置から、これに対向する辺側に向かって厚み方向に湾曲した形状とされている。フラッパー14は、図5から図7に示すように組み立てた状態において基端側となる位置に支軸挿通部25を有する。支軸挿通部25には、上記した商品案内板13の全カール部21と同様にカール部25a,25b(軸挿通孔)を有する。カール部25a,25bは、上記した半カール片20a〜20cや全カール片21a〜21cとは異なり、開口形状がほぼ円形とされている。
図13や図14に示すように商品案内板13の下端に有した全カール片21a〜21cへ軸体16を挿通することにより構成体70が組立てられ、商品案内板13の下端に設けられた全カール片21a〜21cへ上記したフラッパー14の支軸挿通部25と付勢部材なるバネ27のコイル部27aを軸体16により同軸で挿通されてフラッパー付構成体71が組立てられる。
これら複数の構成体70やフラッパー付構成体71が、図5や図6に示すように複数並べた状態で軸体16で連結され、集合体30となり、この状態で側板11,12に取り付けられている。すなわち、集合体30は、コラム10の設置状態において上下に並ぶ商品案内板13,13のうち、上方に位置する商品案内板13の下端部に設けられた全カール部21の各全カール片21a〜21c、下方に位置する商品案内板13の上端側に設けられた半カール部20の各半カール片20a〜20c、並びに、フラッパー14の基端側に設けられた支軸挿通部25のカール部25a,25bとに渡って図12に示すような1本の軸体16を介して組み立てられる。これにより、上下に隣接する商品案内板13,13が連結されると共に、これらの商品案内板13,13の間にフラッパー14が片持ち状に支持された状態となる。そして、このようにして集合体30として組み立てられたものを2つ準備すると共に、これらを構成する軸体16を側板11,12の仮想線M1,M2に沿って一列に並んで形成された装着孔17に係合させ、側板11,12間に軸支された状態とする。
さらに詳細に説明すると、コラム10の組み立てにあたり、側板11,12の仮想線M1,M2に沿って2組の集合体30,30が配され、側板11,12間に軸支される。仮想線M1に沿って配される集合体30と、仮想線M2に沿って配される集合体30は、フラッパー14の取り付け位置や軸体16の挿通方向以外は同一の構成である。以下、仮想線M1に沿って配される構成体70(必要に応じて構成体70aと称す)ないしフラッパー付構成体71(必要に応じて構成体71aと称す)からなる集合体30(必要に応じて集合体30aと称す)および仮想線M2に沿って配される構成体70(必要に応じて構成体70bと称す)ないしフラッパー付構成体71(必要に応じて構成体71bと称す)からなる集合体30(必要に応じて集合体30bと称す)の構造、並びに、集合体30の取り付け構造について詳細に説明する。
図9や図10に示すように、商品案内板13は、境界線L1を境として一方側の領域に全カール片21aを有し、他方側の領域に半カール片20aを有する。また同様に、商品案内板13は、境界線L2,L3を境として一方側に全カール片21b,21cを有し、他方側に半カール片20b,20cを有する。そのため、集合体30の組み立てに当たって上方に位置する構成体70ないしフラッパー付構成体71の下端側と、下方に位置する構成体70ないしフラッパー付構成体71の上端側とを位置合わせして上方に位置する構成体70ないしフラッパー付構成体71の下端に構成された軸体16を半カール片20a〜20cの弾性変形を利用して半カール部隙間20x,20y,20zから嵌合させると、図5や図6に示すように、半カール片20a〜20cと全カール片21a〜21cとが一列に並んだ状態となる。
図13に示すようにフラッパー付構成体71aを組立てる場合は、フラッパー14の支軸挿通部25が、上側に配される商品案内板13の全カール片21bが設けられた部位と、下側に配される商品案内板13の半カール片20cが設けられた部位との間の位置で、バネ27がフラッパー14のカール部25a,25bの間の位置で、上側に配される商品案内板13の全カール片21a〜21cに同軸で軸体16により全カール片21c側より全カール片21a側へと挿通されフラッパー14のカール部25a,25bが、商品案内板13の全カール片21a〜21cやバネ27のコイル部27aとともに一列に並んだ状
態となる。
図14に示すように構成体70aを組立てる場合は、商品案内板13の全カール片21a〜21cに軸体16を全カール片21c側より全カール片21a側へと挿通する。
図5に示すように、集合体30aを組み立てる場合は、上側に配されるフラッパー付構成体71aの全カール片21bが設けられた部位と、下側に配されるフラッパー付構成体71aの半カール片20cが設けられた部位との間の位置に、上側に配されるフラッパー付構成体71aに軸体16で軸支されたフラッパー14の支軸挿通部25が配される。
最下に位置する構成体70aは上記同等に、上側に配されるフラッパー付構成体71aの全カール片21bが設けられた部位と、下側に配される構成体70aの半カール片20cが設けられた部位との間の位置に、上側に配されるフラッパー付構成体71aに軸体16で軸支されたフラッパー14の支軸挿通部25が配される。
また、図13に示すようにフラッパー付構成体71bを組立てる場合は、フラッパー14の支軸挿通部25が、下側に配される商品案内板13の半カール片20aが設けられた部位と、半カール片20bが設けられた部位との間の位置で、バネ27がフラッパー14のカール部25a,25bの間の位置で、上側に配される商品案内板13の全カール片21a〜21cに同軸で軸体16により全カール片21a側より全カール片21c側へと挿通されフラッパー14のカール部25a,25bが、商品案内板13の全カール片21a〜21cやバネ27のコイル部27aとともに一列に並んだ状態となる。
図14に示すように構成体70bを組立てる場合は、商品案内板13の全カール片21a〜21cに軸体16を全カール片21a側より全カール片21c側へと挿通する。
図7に示すように、集合体30bを組み立てる場合は、フラッパー14の支軸挿通部25が、下側に配されるフラッパー付構成体71bの半カール片20aが設けられた部位と、半カール片20bが設けられた部位との間の位置に配される。これにより、フラッパー14のカール部25a,25bが、上記したようにして2枚並べて配置された商品案内板13,13の半カール片20a〜20cや全カール片21a〜21cとともに一列に並んだ状態となる。最下に位置する構成体70bは上記同等に、フラッパー14の支軸挿通部25が、下側に配される構成体70bの半カール片20aが設けられた部位と、半カール片20bが設けられた部位との間の位置に配される。これにより、フラッパー14のカール部25a,25bが、上記したようにして2枚並べて配置された商品案内板13,13の半カール片20a〜20cや全カール片21a〜21cとともに一列に並んだ状態となる。
上記した集合体30aや集合体30bはそれぞれ構成されるフラッパー付構成体71aと構成体70a、フラッパー付構成体71bと構成体70bを連結することで組立てられるが、フラッパー付構成体71a,71bや構成体70a,70bの各上端に設けられた半カール片20a〜20cの弾性変形を利用して、上方に位置するフラッパー付構成体71a,71bの各下端に構成された軸体16に嵌合することで連結するものである。
上記したようにして商品案内板13およびフラッパー14が配されると、フラッパー14の支軸挿通部25においてカール部25a,25bが設けられた部分の間にバネ27が配される。バネ27は、フラッパー14の付勢手段として機能するものであり、いわゆるねじりコイルバネによって構成されている。バネ27は、鋼線(線状体)を円形に折り曲げて形成されたコイル部27aと、この両端につながる第1,2腕部27b,27cを有する。バネ27は、コイル部27aが上記した半カール片20a〜20cや全カール片2
1a〜21c、カール部25a,25bとほぼ一列に並ぶとともに、第1腕部27bが上側に配される商品案内板13の外周面13c側に、第2腕部27cがフラッパー14の裏側に当たるような位置関係となるように配される。
フラッパー付構成体71が組立てられる時は、全カール片21aと21bもしくは必要に応じて全カール片21bと21cの間でフラッパー14の支軸挿通部25においてカール部25a,25bが設けられた部分の間にバネ27のコイル部27aを配し、同軸で軸体16により挿通して軸支するが、その際に併せて第1腕部27bが上側に配される商品案内板13の外周面13c側に、第2腕部27cがフラッパー14の裏側に当たるような位置関係となるように組立てられる。
以上のように組立てられたフラッパー付構成体71は、全カール片21aと21bもしくは全カール片21bと21cの間でフラッパー14の支軸挿通部25とバネ27が軸体16の長さ方向に移動可能となることにより、フラッパー付構成体71の下方に構成体70もしくはフラッパー付構成体71を連結させる時、半カール部20の嵌合スペースが軸体16上に存在しないこととなる。上記の構成では、下方に取付ける構成体70もしくはフラッパー付構成体71の半カール片20a〜20cの位置を確認した上で軸体16上のフラッパー14の支軸挿通部25とバネ27の適切な位置へ移動させた後、各半カール片20a〜20cを上方に位置するフラッパー付構成体71に構成された軸体16へ嵌合させて連結させることとなる。
尚、軸体16上のフラッパー14の支軸挿通部25とバネ27の適切な位置への移動調整を排除し更に生産性を向上させるためには、フラッパー14の支軸挿通部25が全カール片21aと21bもしくは全カール片21bと21cの間で軸体16上を移動しない工夫が必要となる。
1つの工夫の仕方としては、フラッパー14の支軸挿通部25におけるカール部25a,25bの断面形状を半カール部20と同じように円周の1/2より長く3/4より小さくなる円弧とし、フラッパー14の裏面とカール部25a,25bの各先端との間に軸体16が嵌合可能な隙間を確保すると共に、軸体16上にカール部25a,25bを取付ける位置で、カール部25aのカール部25b側及びカール部25bのカール部25a側に相当する位置に軸体16の中心から円周方向にかけて半球状で突出した突出部を図8の(b)に示したY2の領域内に収まる形状として軸体16上に2箇所設ける。上記構成により、商品案内板13の下端に設けられた全カール部21と同軸でバネ27を軸体16で挿通した後、2箇所の突出部間にバネ27を位置させて2箇所の突出部間の外側にカール部25a,25bが配される位置でカール部25a,25bが成す隙間から軸体16へ押厚しカール部25a,25bの弾性変形を利用して軸体16に嵌合させてフラッパー14を軸支し取付ける。2箇所の突出部によりカール部25a,25bは軸体16上を移動することなくフラッパー14の支軸挿通部25は軸体16上の適切な位置を保つこととなる。軸体16に設ける2箇所の突起部の高さは前述したように図8の(b)に示したY2の領域内に収まる形状であるが、更にバネ27のコイル部27aに挿通可能な高さでなければならない。トーションバネなるバネ27は通常動作で第1腕部27bと第2腕部27cがなす角度の縮小による復元力を動力として付勢力を得ており、角度の縮小に応じてコイル部27aの直径は弾性変形により小さくなるためこれを見越して軸体16の直径より大きくなる直径に設定されているので、バネ27に対しても軸体16に突起部を設けることが可能となる。
また別の工夫の仕方としては、バネ27の位置を固定するとともにバネ27を介して支軸挿通部25の軸体16上での位置を固定する方法である。まず、バネ27のコイル部27aは鋼線(線状体)を円形に折り曲げて形成されるが、その時に鋼線同士が接すること
なく螺旋状に折り曲げてできたコイル部27a長さをカール部25aとカール部25bとの間の距離にほぼ等しくする。商品案内板13の下部で外周面13c側に接する第1腕部27bを固定する為の切起こし部を商品案内板13に形成する。この切起こしは、外周面13c側へ断面が略三角形状に切押しされた形状であり、第1腕部27bが下方から上方へ挿通可能となる。これにより第1腕部27bの軸体16ないし商品案内板13の左右幅方向での位置が固定されることとなりバネ27の幅方向での位置が固定される。上述したコイル部27a長さがカール部25aとカール部25bとの間の距離にほぼ等しいので、カール部25aとカール部25bとの間にバネ27のコイル部27aを配置すると、支軸挿通部25は軸体16ないし商品案内板13の左右幅方向での位置が固定されることとなる。
以上のようにして集合体30が構成されることにより、構成体70やフラッパー付構成体71が連結される箇所においては、2枚の商品案内板13,13やフラッパー14、バネ27が配置され、上側に配される商品案内板13の全カール片21a〜21c、下側に配される商品案内板13の半カール片20a〜20c、フラッパー14のカール部25a,25b、並びに、バネ27のコイル部27aにわたって軸体16が挿通されて構成された状態となる。
ここで、軸体16は、図12に示すように、筒状で直線的に伸びる中空の軸本体部16aを有し、軸本体部16aの一端側に軸本体部16aの径方向外側に向けて拡がったフランジ部16bを有する。軸本体部16aは、上記した商品案内板13aの幅、すなわち下端側に設けられた全カール部21を構成する全カール片21aの端部から全カール片21cの端部に至る長さよりも少し長い程度とされている。
また、軸本体部16aのフランジ部16bが設けられている側の端部には、軸本体部16aを切り起こす等して形成された突出部16cが設けられている。突出部16cは、図12(c)に示すように、軸本体部16aの長手方向に沿って長さfにわたって伸びたものであり、平面視が略矩形の突起である。
突出部16cは、図9(e)等に示すように、上記した商品案内板13の全カール片21a,21cに設けられている貫通孔23にほぼぴったり収まる大きさとされている。さらに具体的には、突出部16cの長さfは、上記した商品案内板13の全カール片21a,21cに設けられている貫通孔23の開口幅、すなわち対角線U2の長さよりわずかに小さい程度である。そして、図9(e)に示すように貫通孔23に突出部16cを嵌め込んだ状態とすると、突出部16cの角部が貫通孔23の内周部分にほぼ当たった状態となる。そのため、突出部16cを貫通孔23に嵌め込むと、軸体16は、軸本体部16aの長手方向にも、周方向にも動けない状態となり、位置決めされた状態となる。
軸体16aの他端側、すなわちフランジ部16bや突出部16cが設けられているのとは反対側の端部には、切欠部16dが設けられている。切欠部16dは、突出部16cに対して軸本体部16aの周方向に反対側の位置、すなわち周方向に約180度程度ずれた位置に設けられている。切欠部16dは、図12(b)に示すように軸本体部16aの周方向、換言すれば軸本体部16aに対して交差(本実施の形態ではほぼ直交)する方向に伸びるスリット状の切り欠きである。
集合体30の組み立て構造の説明に戻ると、集合体30を構成するフラッパー付構成体71は、軸体16が、上記したようにして全カール片21a〜21c、並びに、カール部25a,25bが並ぶように配置された商品案内板13およびフラッパー14とバネ27のコイル部27aに対して差し込まれる。同様に、集合体30を構成する構成体70は、軸体16が商品案内板13の下端に設けられた全カール片21a〜21cに差し込まれる
。こうして構成された構成体70やフラッパー付構成体71は上方に配されるフラッパー付構成体71の下端に構成された軸体16に、下方に配される構成体70ないしフラッパー付構成体71の上端に設けられた半カール片20a〜20cの先端と外周面13cとが成す半カール部隙間20x,20y,20zを押圧すると、半カール片20a〜20cの断面形状である略円弧形状がその半径を拡大する方向に半カール片20a〜20cが弾性変形して嵌合して、半カール片20a〜20cの内側に軸体16が配される。以上のようにしてフラッパー付構成体71と構成体70ないしフラッパー付構成体71とが連結される結果、集合体30が組立てられることとなる。
側板11,12の仮想線M1を基準として一列に並ぶように配される集合体30aを構成する構成体70aやフラッパー付構成体71aの組み立てに際しては、切欠部16dが設けられている側の端部を先頭として、全カール片21c側から差し込まれる。また逆に、側板11,12の仮想線M2を基準として一列に並ぶように配される集合体30bを構成する構成体70bやフラッパー付構成体71bの組み立てに際しては、切欠部16dが設けられている側の端部を先頭として、全カール片21a側から差し込まれる。軸体16は、全カール片21a〜21c、カール部25a,25b、バネ27のコイル部27aに渡って順次差し込まれる。
また、軸体16は、図5から図7に示すように、集合体30を構成する商品案内板13のうち、コラム10への組み付け状態において最も下方側に配されるもの(以下、必要に応じて商品案内板13xと称す)の全カール片21a〜21cにも差し込まれているが、フラッパー14とバネ27とが配されていない構成体70が用いられている。
軸体16を差し込む際、軸体16は、軸本体部16aに設けられた突出部16cが、全カール部21に設けられた貫通孔23と係合するように、位置合わせされる。すなわち、上記した集合体30aを形成する場合は、軸本体部16aに設けられた突出部16cが、下軸連通孔21cと連通した貫通孔23と係合可能なように位置合わせされる。また同様に、集合体30bを形成する場合は、突出部16cが、全カール片21aと連通した貫通孔23と係合可能なように位置合わせされる。換言すれば、集合体30(30a,30b)の組み立て状態において、軸体16は、軸本体部16aに設けられた突出部16cが商品案内板13の外周面13c側を向き、切欠部16dが内周面13b側を向く姿勢で挿通される。
軸体16を差し込むと、軸本体部16aに設けられた突出部16cが全カール片21cと連通した貫通孔23と係合する。これにより、軸体16が、軸本体部16aの長手方向に移動しようとしたり、周方向に回転しようとしても、突出部16cの角部が貫通孔23の周部に突き当たり、移動や回転が規制された状態となる。また、図5や図6に示すように、軸体16の先端側は、半カール片20aから突出し、外部に露出した状態となる。そのため、軸本体部16aの先端側に設けられた切欠部16dは、図5に示すように商品収納板13の内周面13b側に向けて開口した状態となる。
上記したようにして軸体16が差し込まれ、2枚の商品案内板13,13およびフラッパー14が軸体16で連結された状態になるとともに、バネ27が軸体16に装着された状態となる。このようにして、図5や図7等に示すように、複数枚(本実施の形態では4枚)の商品案内板13が軸体16で連結されるとともに、これらの連結部分にフラッパー14が装着された集合体30が予め組立てられた構成体70bやフラッパー付構成体71bを介して形成される。
本実施の形態のコラム10は、上記したようにして形成された2組の集合体30(30a,30b)を準備し、これを2枚の側板11,12間に対向配置された状態となるよう
に取り付けることにより形成される。以下、側板11,12に対する集合体30(30a,30b)の取り付け方法について説明する。
コラム10は、図15に示すような組立用治具50を用いて製造される。組立用治具50は、略矩形で平板状のベース部51に対して治具ピン52が立設されると共に、側板支持部材53が配置された構成とされている。治具ピン52は、図15に矢印で示すように、水平に配されたベース部51に対して、ベース部51の長手方向に自由にスライド可能な構成とされている。
治具ピン52は、ベース部51の長手方向に2本並び、ベース部51の短手方向にも2本並ぶように配置されている。各治具ピン52は、それぞれベース部51の長手方向一端側(図15では左下側)に偏在している。ベース部51の長手方向に並ぶ2本の治具ピン52,52の間隔x1は、上記した集合体30を構成する軸体16,16同士の間隔x2(図5、図6等参照)と略同一とされている。また、ベース部51の長手方向に並ぶ治具ピン52の列L1と、これに対してベース部51の短手方向にずれた位置においてベース部51の長手方向に並ぶもう一つの治具ピン52の列L2の間隔x3は、コラム10に形成される商品案内通路15の奥行きx4(図2、図4参照)にあわせて調整されている。
組立用治具50において、列L1を構成する治具ピン52と、列L2を構成する治具ピン52との位置関係は、側板11,12に設けられた装着孔17と同様にベース部51の長手方向にずれた状態とされている。すなわち、図2に示すように、側板11,12に設けられた装着孔17のうち、側板11,12の長手方向に沿って伸びる仮想線M1に沿って存在する装着孔17と、仮想線M1と略平行な仮想線M2に沿って存在する装着孔17とは、側板11,12の長手方向にx5だけずれた位置に存在する。組立用治具50では、図15に示すように、前記したような側板11,12における装着孔17の位置関係にあわせて、列L1を構成する治具ピン52が、列L2を構成する治具ピン52に対して、ベース部51の長手方向にx5だけずれた位置に設けられている。各治具ピン52は、上記したような位置関係を保ったまま、ベース部51に対して水平方向にスライドすることができる。
側板支持部材53は、図15に示すように外観が略直方体でブロック状の部材である。側板支持部材53は、ベース部51の長手方向略中央部付近に、その長手方向がベース部51の長手方向に向くように配されている。
上記したような組立用治具50が準備されると、図16に示すように、ベース部51に対して上方から側板11が配される。この際、側板11は、その長手方向がベース部51の長手方向に向き、各装着孔17の軸係合部17bがベース部51の治具ピン52が設けられている側(図16では左下側)に向く姿勢とされる。
側板11は、上記したような姿勢でベース部51上に配される。この際、図2(a)に示すように、軸挿通部17aが上方を向く姿勢を基準とした場合に、下端側に設けられた装着孔17の軸挿通部17aにベース部51に設けられた4本の治具ピン52が挿通される。すなわち、図16(a)に示すように、仮想線M1に沿って設けられた装着孔17のうち、下端側に存在する2つの装着孔17(17p,17q)の軸挿通部17aのそれぞれに、ベース部51上に配された列L1を構成する治具ピン52,52が挿通される。また、仮想線M2に沿って設けられた装着孔17のうち、下端側に存在する2つの装着孔17(17r,17s)の軸挿通部17aのそれぞれに、ベース部51上に配された列L2を構成する治具ピン52,52が挿通される。
上記したようにして側板11が配されると、図17に示すように、側板11がベース部
51上に配された側板支持部材53の上に乗った状態となる。これにより、ベース部51の表面と側板11との間に、側板支持部材53の厚みに相当する隙間が形成される。また、側板11がセットされると、側板11に設けられた装着孔17p〜17sから側板11に対して略垂直上方に4本の治具ピン52が突出した状態となる。
ベース部51に対する側板11のセットが完了すると、図18に示すように、上記した方法で商品案内板13やフラッパー14を軸体16で構成されたフラッパー付構成体71や商品案内板13の下端に設けられた全カール部に軸体16を挿通して組立てられた構成体70を軸体16と半カール部20を用いて上下に連結して作成された2組の集合体30(30a,30b)が、側板11に対して取り付けられる。さらに具体的には、集合体30a,30bは、図17に示すように、それぞれ商品案内板13の内周面13bが側板11の中心側を向き、軸体16のフランジ部16bが側板11側を向く姿勢とされる。すなわち、図17に示すように組立用治具50のベース部51および側板11を略水平に配する場合、集合体30a,30bはそれぞれ軸体16のフランジ部16b側が下方を向く姿勢とされる。
また、側板11に取り付けられる2つ(一対)の集合体30a,30bのうちの一方の集合体30は、仮想線M1に沿って伸びるように配され、他方の集合体30は、仮想線M2に沿って伸びるように配される。この際、仮想線M1に沿って配される集合体30aを構成する商品案内板13の内周面13bと、仮想線M2に沿って配される集合体30bを構成する商品案内板13の内周面13bとが互いに組み立て状態において商品案内通路15となる側に向くように配される。換言すれば、各集合体30a,30bは、それぞれフラッパー14が互いに他方側の集合体30に向けて突出した姿勢、すなわち集合体30a,30b間に形成された領域内に向けて突出した姿勢として配される。
上記したようにして集合体30を側板11上に配置する際は、集合体30を構成する商品案内板13のうち、コラム10において下端側に配される商品案内板13xの全カール部21に装着された軸体16、並びに、商品案内板13xとこれに対して上方に隣接する商品案内板13yとの境界部分に装着された軸体16に対して組立用治具50の治具ピン52が差し込まれる。すなわち、側板11上に想定される仮想線M1に沿って並ぶ2本の治具ピン52が、仮想線M1に沿って配される集合体30の下端側にある2本の軸体16,16に、フランジ部16b側から差し込まれる。また同様に、仮想線M2に沿って並ぶ2本の治具ピン52は、仮想線M2に沿って配される集合体30の下端側にある2本の軸体16,16に、フランジ部16b側から差し込まれる。
図18に示すように一対の集合体30,30が側板11上にセットされると、図19(a),(b)に示すように、集合体30,30を構成する各軸体16のフランジ部16bが側板11に設けられた装着孔17の軸挿通部17aを通過し、組立用治具50のベース部51の表面と側板11との間に形成された隙間側に向けて突出した状態になる。この際、集合体30の下端側にある2本の軸体16には、図19(a)に示すように治具ピン52が挿通された状態となる。
上記したようにして、集合体30a,30bが側板11に対して略垂直に立設された状態でセットされると、図20に示す状態においてこの集合体30a,30bの上方、すなわち集合体30a,30bを構成する軸体16の切欠部16dが設けられた側の端部側に側板12が配される。この際、側板12についても、側板11と同様に、コラム10として組み立てた際に上方側となる方(図20において右上側)に装着孔17の軸挿通部17aが向き、下方側となる方(図20において左下側)に軸係合部17bが向くように向きが調整される。また、側板12は、仮想線M1に沿って並ぶ装着孔17が側板11側において仮想線M1に沿って並ぶ装着孔17と対向し、仮想線M2に沿って並ぶ装着孔17が
側板11側において仮想線M2に沿って並ぶ装着孔17と対向するように向きが調整される。そして、図20や図21に示すように、集合体30,30を構成する軸体16の先端側(切欠部16d側)が側板12に設けられた各装着孔17の軸挿通部17aに挿通され、集合体30a,30bの幅方向一端側に側板12が乗った状態となる。
側板12が上記したようにしてセットされると、ベース部51側に配された側板11とこれに対して対向配置された側板12との間に、一対の集合体30a,30bが対向配置された状態になる。この状態において、図20に矢印Aで示すように、組立用治具50の治具ピン52を側板11,12に設けられた装着孔17の軸挿通部17a側から軸係合部17b側に向けて水平にスライドさせると、これに連動して集合体30,30が側板11,12の長手方向にスライドし、各軸体16が軸係合部17b側に移動する。また、これに伴い、各軸体16の先端側に設けられた切欠部16dが軸係合部17bに係合した状態になる。
さらに詳細に説明すると、上記したようにして治具ピン52のスライドに伴い、軸体16が側板11,12に対して相対移動すると、図21に示すように、軸体16の先端側が軸挿通部17a側から軸係合部17b側に移動する。ここで、上記したように、軸体16は、突出部16cと商品案内板13の全カール片21aや全カール片21cに設けられた貫通孔23との嵌合構造によって回転が阻止され、スリット状の切欠部16dが、商品案内板13の内周面13b側、すなわち組み立て状態において商品案内通路15となる側に向いている。
また、側板12側に設けられた装着孔17は、軸挿通部17aの開口径D2が軸体16の軸本体部16aの外径よりも大きいが、軸係合部17bの開口幅d2は、軸本体部16aの外径よりも小さくなっている。一方、軸体16は、先端側に設けられたスリット状の切欠部16dがコラム10の組み立て状態において商品案内通路15側を向く姿勢となっている。そのため、切欠部16dの終端部分を繋ぐ仮想線J1や、これに対して平行な軸本体部16aの接線J2は、装着孔17を構成する軸係合部17bの長手方向に沿う方向、すなわち軸体16のスライド方向に伸びている。また、前記した仮想線J1,J2の間隔jは、側板12に設けられた装着孔17を構成する軸係合部17bの開口幅d2以下とされている。そのため、上記したようにして各軸体16の先端部分を側板12の軸挿通部17aに挿通した後、これを軸係合部17b側にスライドさせると、軸本体部16aの基端側(フランジ部16b側)の部分が側板11に設けられた装着孔17の軸係合部17b内に移動すると共に、図21(b)に示すように軸本体部16aの先端部分に設けられた切欠部16dに側板12が挟み込まれた状態となる。これにより、軸体16が、側板12と係合した状態となり、軸本体部16aの長手方向へ移動できない状態となる。
治具ピン52のスライドに伴い軸体16が軸係合部17b側に係合した状態になると、図22に示すように、集合体30を構成する各商品案内板13のうち、コラム10の組立状体において上端側(図22において右下側)に位置する商品案内板13(図5や図6の商品案内板13zに相当)の上端部分を固定すべく、側板11,12に設けられた軸挿通孔18に対して固定軸55が側板12の上方側から差し込まれる。固定軸55は、商品案内板13zの半カール部20を構成する半カール片20a〜20cに渡って挿通され、側板11側に設けられた軸挿通孔18に至るように挿通される。これにより、集合体30,30は、上端側が固定軸55によって固定された状態となる。これにより、コラム10の組み立てが完了する。
上記したようにして組み立てたコラム10は、図3に示すように立設した状態で使用される。コラム10は、商品の投入時や払い出し時に、商品案内通路15内において上方から商品が通過し、これに伴ってフラッパー14が動作する。コラム10は、上記したよう
に商品案内板13の連結用の軸とフラッパー14の支持用の軸として軸体16を共用したものであり、フラッパー14の動作に伴ってフラッパー14や軸体16が所定の動作をし、商品案内板13やフラッパー14に作用する応力が緩和されている。以下、コラム10の動作について、フラッパー14や軸体16の動作を中心として説明する。
コラム10は、商品案内通路15内に缶や瓶、ペットボトル等に封入された商品を投入したり、これらの商品を商品案内通路15から払い出す際に、商品案内通路15内を商品が落下すると、この商品が片持ち状に支持されているフラッパー14に当たる。これにより、フラッパー14は、先端側が下方に向けて傾斜する。
ここで、図23(a)に示すように、上下方向に並ぶ商品案内板13,13を連結し、フラッパー14の基端部を支持している軸体16は、図23(b)に示すように全カール片21a〜21cおよび半カール片20a〜20cの領域X1,X2側、すなわちフラッパー当接部22の先端に相当する折り曲げ部分Hを通る鉛直線Vよりも商品案内通路15の外側に外れた位置に存在している。すなわち、フラッパー14は、鉛直線Vよりも商品案内通路15の外側に外れた位置にある軸体16の軸心Gを中心として回動する。
フラッパー14は、図23(a)に矢印Fで示すような下方に向かう方向への応力が解除されると、フラッパー14の裏側に設けられたバネ27の第2腕部27cから上方に向かう方向への反力を受ける。これにより、フラッパー14は、軸心Gを中心として回動し、やがてフラッパー14を軸支している軸体16に対して上方に位置する商品案内板13の湾曲部13aの下端部に設けられたフラッパー当接部22に突き当たる。これにより、図23(a)に示すように、フラッパー14が元の姿勢に戻る。
本実施の形態のコラム10では、商品案内板13やフラッパー14を軸支している軸体16が商品案内板13の湾曲部13aの下端部を通る鉛直線Vよりも商品案内通路15の外側に偏在しており、その分フラッパー14と商品案内板13の下端部に設けられたフラッパー当接部22とが当接する部位(折り曲げ部分H)と、軸体16の軸心Gとの距離、すなわちH−G間の距離が長くなる。そのため、フラッパー14の作動に伴い、フラッパー14がバネ27によって上方に向けて付勢され、フラッパー14がフラッパー当接部22に当接しても、フラッパー14やフラッパー当接部22にはさほど大きな応力が作用しない。従って、本実施の形態のコラム10は、商品案内板13やフラッパー14が変形したり損傷するといったような不具合が起こりにくい。
また、本実施の形態の商品収納コラム10は、軸体16の軸心Gが商品案内通路15から離れた位置にあるため、待機状態、すなわちフラッパー14と商品案内板13の下端部に設けられたフラッパー当接部22の折り曲げ部分Hとが当接した状態においても、フラッパー14に対して上向きに過度に大きな応力が作用しない。そのため、本発明の商品収納コラム10は、待機時におけるフラッパー14の姿勢が安定している。
本実施の形態の商品収納コラム10は、待機状態におけるフラッパー14の姿勢が安定しているため、商品案内通路15を商品が通過する際に、フラッパー14に対して商品がほぼ同じ姿勢で接触する。そのため、本実施の形態の商品収納コラム10は、商品案内通路15を商品が通過する際に、フラッパー14に商品が予期せぬ姿勢で衝突して、商品が不適切な姿勢になったり、商品案内通路15内に商品が詰まるといったような不具合が起こりにくい。
上記したように、本実施の形態のコラム10において採用されている商品案内板13は、下端側を鋭角に折り曲げて形成されたフラッパー当接部22を有し、フラッパー14がこのフラッパー当接部22の稜線部分に当接する構成とされている。そのため、本実施の
形態のコラム10は、フラッパー14の作動に伴って商品案内板13の下端部に応力が作用しても、商品案内板13の下端部が損傷を受けにくい。
本実施の形態のコラム10では、上下方向に並べて配された商品案内板13やフラッパー14が同一の軸体16によって側板11,12に対して軸支されている。そのため、本実施の形態のコラム10は、組み立てに際して従来技術のもののように商品案内板13やフラッパー14の取り付けに多数の軸体を必要としない。よって、本実施の形態で説明した製造方法によれば、容易かつ安価に製造可能なコラム10を提供することができる。
本実施の形態のコラム10では、商品案内板13を軸支しているものと同一の軸体16によってフラッパー14を軸支することができる。そのため、本実施の形態のコラム10は、従来技術のコラムのように、フラッパー14を軸支するための軸体を別途商品案内通路の外側に外れた位置に設ける必要がなく、その分デッドスペースの発生を抑制することができる。従って、本実施の形態のコラム10のような構成とすれば、商品の収容能力を向上させることができる。
本実施の形態のコラム10は、商品案内板13やフラッパー14、バネ27を同一の軸体16によって挿通されて組立てられたフラッパー付構成体71と、商品案内板13の下端に設けられた全カール部21に軸体16を挿通されて組立てられた構成体70が予め組立てられた後、商品案内板13の上端に設けられた半カール片20a〜20cの弾性変形を利用して構成体70ないしフラッパー付構成体71らがそれぞれ連結されるので、商品案内通路15の長さや商品案内通路15内に収納する缶、ビンやPETボトルといった商品の種類に応じて構成体70とフラッパー付構成体71の組み合わせや連結数を自在に変えることが可能であり、顧客要望に対して迅速に生産することが可能となり生産性を向上することが出来る。
図4に示すように、上記したコラム10は、商品案内板13を構成する内周面13bを有し、上側に配置される商品案内板13の内周面13bと、下側に配される商品案内板13の内周面13bとが上下方向に連なっている。すなわち、コラム10は、上下に並ぶ商品案内板13,13を同一の軸体16で連結したものである。そのため、コラム10は、図25に示す従来技術の商品収納コラムのように、上方に位置する商品案内板101の下端部を支持する軸体103と、下方に位置する商品案内板101の上端部を支持する軸体103との間に形成される隙間110が存在しない。
さらに具体的には、図5から図7に示すように、コラム10において、上側の商品案内板13は、全カール片21a〜21cが設けられている部分において、下側の商品案内板13を構成する湾曲部13aの上端部分に連なっている。また、下側の商品案内板13の半カール片20a〜20cが設けられている部分において、上側の商品案内板13を構成する湾曲部13aの下端部分に連なっている。また、上側の商品案内板13の下端側において全カール片21a〜21cが設けられた部分を除く部位や、下側の商品案内板13の上端側において半カール片20a〜20cが設けられた部分を除く部位については、両者の間に軸体16が存在しており、これを介して商品案内板13,13が上下方向に連なっている。そのため、上下に並ぶ商品案内板13,13の間には、取り付け等に要するわずかなクリアランスを除いて実質的に隙間が存在していない。
ここで、図25に示す従来技術の商品収納コラムのように、上下に並ぶ商品案内板101,101の間に隙間110が存在している場合、商品案内通路105を通過する商品がこの隙間110に引っかかったり、これにより商品の転がり姿勢が変わってしまう可能性がある。しかし、上記したように、本実施の形態のコラム10では、上下に並ぶ商品案内板13,13の間には実質的に隙間がない。そのため、コラム10では、商品案内通路1
5内を商品が上下方向に通過する際に、商品が商品案内板101,101の間の部分で引っかかったり、当該部分において商品の転がり姿勢が変わってしまうといったような不具合が起こらない。
上記実施の形態では、説明の簡略化のために、例えば図3や図4等に示すように、側板11,12に対して一対の集合体30a,30bを取り付け、商品案内通路15を一つ形成した構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、商品収納コラム10は、例えば図24に示すように、側板11,12の幅方向に、集合体30a,30bに相当するものを複数組(図24では2組)取り付け、商品案内通路15を複数設けた構成としてもよい。
上記したように、本実施の形態の商品収納コラム10では、商品案内板13およびフラッパー14を軸支するために軸体16を共用した構成を採用しており、従来技術のものに比べて商品案内通路15の外側に存在する軸体16の数が少ない。そのため、図24のように複数組の集合体30a,30bを並べて商品案内通路15を複数配する場合であっても、隣接する商品案内通路15,15間のスペースを最小限に抑制することができる。従って、上記した構成によれば、図24に示すように商品案内通路15,15を高密度に配置でき、商品の収容効率の高いコラム10を提供することができる。
なお、上記実施の形態では、上方に位置するフラッパー付構成体71と下方に位置する構成体70もしくはフラッパー付構成体71とが上方に位置するフラッパー付構成体71の下端に構成された軸体16により連結された構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、構成体70もしくはフラッパー付構成体71は商品案内板13やフラッパー14が複数の軸体で軸支された構成とすることも可能である。すなわち、上記した軸体16に代わって、例えば断面形が小さな軸体を複数、軸体16と同様の位置に挿通して軸支した構成体70もしくはフラッパー付構成体71としてもよい。
また、上記実施の形態で示した製造方法では、コラム10の組み立てに際して組立用治具50の治具ピン52を下端側の商品案内板13xの下端部に挿通された軸体16、並びに、商品案内板13xの上端部と商品案内板13yの下端部とを連結する軸体16に挿通し、他の軸体16には治具ピン52は挿通されない。そのため、治具ピン52が挿通されない位置にある軸体16については、上記したような中空のものに代わって中実のものを採用してもよい。
また、上記実施の形態において採用されていた軸体16は、一端側のみにフランジ部16bを有するものであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、組み立て状態において両端にフランジ部16bに相当するものを有する構成としてもよい。さらに具体的には、例えば上記した軸体16と同様に一端にフランジ部16bを有する軸体を準備し、これを用いて側板11,12間に商品案内板13等からなる構成体70もしくはフラッパー付構成体71を複数個連結した集合体30を軸支したのち、軸体の先端側にスリット等を設け、先端部分を径方向外側に広げてフランジ部と同様のものを形成する構成としてもよい。
上記実施の形態で示した製造方法で採用した組立用治具50では、各集合体30(30a,30b)毎に治具ピン52を2本ずつ割り当て、これらを集合体30の下端側に配された商品案内板13xの下端部に挿通された軸体16、並びに、商品案内板13xの上端部と商品案内板13yの下端部とを連結する軸体16に挿通する構成である。すなわち、上記した製造方法では、集合体30の下端側に配される商品案内板13xの上端側および下端側に挿通された軸体16に治具ピン52を挿通すると共に、この治具ピン52をスライドさせることによって集合体30全体をスライドさせ、各軸体16を側板11,12に
設けられた装着孔17に係合させる方法が採用されている。
ここで、集合体30において最も下端側に配される商品案内板30xは、仮に集合体30を構成する商品案内板13の数量が上記実施の形態に示したものよりも増減したとしても必ず存在するものである。そのため、上記したように、商品案内板30xの上下に挿通された軸体16に治具ピン52を挿通し、これをスライドさせることとすれば、仮に集合体30を構成する商品案内板13の数量、すなわち商品案内板13からなる構成体70もしくはフラッパー付構成体71の連結数がコラム10の大きさに合わせて変動しても、同一の組立用治具50を用いてコラム10を組み立てることができる。従って、上記実施の形態で示した製造方法は、コラム10の大きさ、すなわち構成体70もしくはフラッパー付構成体71の連結数によらず、同一の組立用治具50でコラム10を組み立て可能であり、汎用性に優れている。
本実施の形態のコラム10では、フラッパー14を付勢する手段としてねじりコイルバネからなるバネ27を採用しており、これのコイル部27aに商品案内板13やフラッパー14を軸支するために挿通された軸体16を挿通した構成とされている。また、バネ27の第1腕部27bがフラッパー14の裏面側に当接し、第2腕部27cが上方に位置する商品案内板13の外周面13c側に当接する構成とされている。そのため、本実施の形態のコラム10は、フラッパー14の付勢手段たるねじりコイルバネを設置するために別途、軸体16等の部材を設ける必要がない。従って、本実施の形態によれば、装置構成が簡略で製造容易なコラム10を提供することができる。
上記実施の形態では、バネ27の第2腕部27cを商品案内板13の外周面13cに当接可能な位置に配する構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば側板11,12等に当接可能な構成としてもよい。また、バネ27の第1,2腕部27b,27cは、フラッパー14や、商品案内板13、側板11,12に対して直接的に当接するものであっても、パッド等の他部材を介して間接的に当接するものであってもよい。
側板11,12に装着孔17が設けられており、装着孔17は、軸体16のフランジ部16bを挿通可能な軸挿通部17aと、軸本体部16aが係合可能な軸係合部17bとが連通した構成とされている。そのため、コラム10は、商品案内板13やフラッパー14を軸体16で一体化したフラッパー付構成体71や商品案内板13を軸体16で一体化した構成体70を上下に組み合わせて連結させた集合体30とした状態において、この軸体16の端部に設けられたフランジ部16bを側板11,12に設けられた装着孔17の軸挿通部17aに挿通し、その後軸体16を軸係合部17b側にスライドさせて係合させるだけで集合体30を側板11,12に対して取り付けることができる。また、メンテナンス等の何らかの理由で集合体30を側板11,12から取り外す場合は、軸係合部17bに係合している軸体16を軸挿通部17a側にスライドさせることにより、集合体30を取り外すことができ、必要に応じて、連結部として嵌合された軸体16から半カール片20a〜20cを外すことで構成体70もしくはフラッパー付構成体71に分解可能であり、更に軸体16の突出部16cを商品案内板13の下端に設けられた全カール片21aない21cに有した貫通穴23から外すことで商品案内板13やフラッパー14に分解することもできる。そのため、コラム10は、商品案内板13やフラッパー14の取り付けや取り外しを容易に実施することができる。
また、本実施の形態のコラム10では、側板11,12が、装着孔17を構成する軸挿通部17aが上方に向き、軸係合部17bが下方に向くように設けられている。そのため、コラム10は、装着孔17内における軸体16の係合具合や、商品案内通路15を商品が通過する際の振動等の影響を受けても、対向配置された集合体30a,30bの商品案
内板13同士の間隔が増減せず、ほぼ一定に維持される。
なお、商品案内通路15の奥行きを一定に保つという観点からすれば好ましくないが、商品案内通路15の奥行きが多少変動してもよい場合は、装着孔17を側板11,12の幅方向、すなわちコラム10の奥行き方向に軸挿通部17aと軸係合部17bとが並んだ構成としてもよい。かかる構成とした場合は、集合体30の取り付け時に軸体16のフランジ部16bを軸挿通部17aに挿通した状態で、集合体30を側板11,12の幅方向にスライドさせることにより、集合体30を側板11,12間に軸支させることができる。
本実施の形態で示した自動販売機1は、上記した構成のコラム10を内蔵したものであるため、容易かつ安価に製造することができる。
本実施の形態のコラム10の製造方法では、商品案内板13やフラッパー14を軸体16で一体化したフラッパー付構成体71もしくは商品案内板13を軸体16で一体化した構成体70を必要数上下に連結して集合体30とし、その後、連続して、側板11,12に対して一括して取り付ける。すなわち、商品案内板13は上下両端面にそれぞれカール部を備え、一端面は軸体を挿通する断面略円状の全カール部21と、他端面は連結する商品案内板13の軸体16に嵌合する断面円弧状の半カール部20とし、全カール部21に軸体16を挿通した構成体の半カール部20を他の構成体の軸体16に順次嵌合して上下に複数の構成体を連結する商品案内板連結組立工程と、連結した複数の構成体を左右両側板に組み込む商品案内通路組立工程とを連続して行うものである。
これにより、それぞれの組立工程を独立して行うものに比べ、商品収納コラムの製造に必要なスペース、作業者を減らすことができるとともに、多品種の商品収納コラムの製造に対する自由度を高めることができ、低コストで効率的に商品収納コラムを製造することができる。
なお、商品案内板連結組立工程と、連結した複数の構成体を左右両側板に組み込む商品案内通路組立工程とを連続して行うとは、同一作業者が上記工程を連続して行ってもよいし、複数作業者が同一作業領域で上記工程を連続して行ってもよい。
本実施の形態のコラム10の製造方法では、軸体16に突出部16cが設けられており、商品案内板13やフラッパー14を軸体16で挿通して一体化したフラッパー付構成体71もしくは商品案内板13を軸体16で挿通して一体化した構成体70とする際に、軸体16に設けられた突出部16cが商品案内板13の全カール片21aや全カール片21cに設けられた貫通孔23に係合する。そのため、構成体70もしくはフラッパー付構成体71を必要数上下に連結して成る集合体30を形成する際に、軸体16の端部に設けられたスリット状の切欠部16dが所定の方向に向いて開口した状態とすることができる。従って、本実施の形態のコラム10の製造方法によれば、軸体16の端部に設けられた切欠部16dに装着孔17を構成する軸係合部17bの周縁部分を係合させることができ、商品案内板13やフラッパー14を容易かつ確実に所定の姿勢で取り付けることができる。
なお、上記実施の形態では、軸体16に設けられた突出部16cを商品案内板13の全カール部21に設けられた貫通孔23に係合させる構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、貫通孔23と同様の切欠等を商品案内板13の他の部位等に設け、これに突出部16cを係合させる構成としてもよい。