JP3995529B2 - 自動販売機の商品収納コラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、左右の側板間に湾曲状のガイド板を上下方向に配列して、蛇行状の商品収納通路を形成するとともに、少なくとも一部のガイド板を、上端側の横軸芯周りで揺動自在で、かつ、商品収納通路内に突出付勢された可動ガイド板から構成してある自動販売機の商品収納コラム、或いは、前記商品収納通路内に、商品長さに応じて通路幅を変更する幅調整板を配設してある自動販売機の商品収納コラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の自動販売機の商品収納コラムでは、図10に示すように、左右の側板2間に、幅調整板の通路幅変更操作領域W1外の商品収納通路部分W2に対応する幅に構成された可動ガイド板50と、幅調整板の通路幅変更操作領域W1に対応する幅に構成された固定ガイド板51とを並設し、可動ガイド板50の上端部にカール形成された筒部50Aと、固定ガイド板51の上端部にカール形成された筒部51Aとに亘って挿通された第1筒軸52を、左右の側板2に形成されている取付け孔55に亘って貫通状態で架設するとともに、固定ガイド板51の下端部にカール加工された筒部51Bに挿通された第2筒軸53を、左右の側板2に形成されている取付け孔56に亘って貫通状態で架設し、更に、各筒軸52,53の両突出端部52a,53aの各々を、側板2の外側面に沿って抜止め状態に折り曲げ加工していた。
【0003】
また、第1筒軸52のうち、可動ガイド板50の上端筒部50Aに切欠き形成された凹部50aに臨む軸部分には、可動ガイド板50を突出付勢する捻じりコイルバネ54を、それの両端部54a,54bを可動ガイド板50に形成した係止片50bと上方側に隣接する他の第2筒軸53とに当て付けた状態で装着するとともに、第2筒軸53のうち、幅調整板の通路幅変更操作領域W1外に位置する部分を、商品との接触に伴う可動ガイド板50の通路外方側への最大揺動位置を当接により規制するストッパーに構成していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の自動販売機の商品収納コラムでは、可動ガイド板50、固定ガイド板51、第1筒軸52、第2筒軸53といった多数の部品が必要で、しかも、可動ガイド板50の上端部50A及び固定ガイド板51の上下両端部51A,51Bをそれぞれ筒状にカール加工する必要があるため、構造の複雑化と製造コストの高騰化を招来していた。
【0005】
しかも、左右の側板2に可動ガイド板50及び固定ガイド板51を組み付ける場合、側板2に形成されている取付け孔55に対して、可動ガイド板50の上端筒部50Aと固定ガイド板51の上端筒部51Aとの軸芯を合わせた状態で第1筒軸52を挿入し、更に、固定ガイド板51の下端筒部51Bと側板2の取付け孔56との軸芯を合わせた状態で第2筒軸53を挿入したのち、側板2の外方に突出する各筒軸52,53の両突出端部52a,53aの各々を抜止め状態に折り曲げ加工するため、組立工数が多く、しかも、多数の部品を順番に組み立てる必要があるため、組立作業に多くの手間を要していた。
【0006】
本発明は、上述の実状に鑑みて為されたものであって、その主たる課題は、可動ガイド板の取付け構造の合理的な改造をもって、所期の商品ガイド機能を確実に発揮させながらも、構造の簡素化と組立作業能率の向上及び製造コストの低廉化とを図ることのできる自動販売機の商品収納コラムを提供する点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1による特徴構成は、左右の側板間に湾曲状のガイド板を上下方向に配列して、蛇行状の商品収納通路を形成するとともに、少なくとも一部のガイド板を、上端側の横軸芯周りで揺動自在で、かつ、商品収納通路内に突出付勢された可動ガイド板から構成してある自動販売機の商品収納コラムであって、前記側板間に亘って架設される上下方向に幅のある板状の取付け基材に、可動ガイド板を揺動自在に枢支する枢支手段と、これに枢支された可動ガイド板に突出側への弾性付勢力を付与した状態で弾性付勢体を保持する保持手段とを設けた点にある。
【0008】
上記特徴構成によれば、側板間に可動ガイド板を組付ける場合、取付け基材に設けた枢支手段により、可動ガイド板を横軸芯周りで揺動自在に組付けることができるばかりでなく、取付け基材に設けた保持手段により、枢支された可動ガイド板に突出側への弾性付勢力を付与した状態で弾性付勢体を予め組付けることができるので、左右の側板に対しては、可動ガイド板と弾性付勢体とを事前に組付けてある取付け基材を架設するだけで済む。
【0009】
従って、従来の商品収納コラムに比較して、部品点数を削減することができるばかりでなく、カール加工等の複雑な加工数も少なくなり、しかも、左右の側板間に架設される取付け基材に可動ガイド板と弾性付勢体とを予め組付けることによって組立作業性を高めことができるから、所期の商品ガイド機能を確実に発揮させながらも、構造の簡素化と製造コストの低廉化とを図りつつ能率良く容易に組み立てることができる。
【0010】
本発明の請求項2による特徴構成は、左右の側板間に湾曲状のガイド板を上下方向に配列して、蛇行状の商品収納通路を形成し、この商品収納通路内に、商品長さに応じて通路幅を変更する幅調整板を配設するとともに、一部のガイド板を、上端側の横軸芯周りで揺動自在で、かつ、幅調整板の通路幅変更操作領域外の商品収納通路部分内に突出付勢された可動ガイド板から構成してある自動販売機の商品収納コラムであって、
前記側板間に亘って架設される上下方向に幅のある板状の取付け基材に、可動ガイド板を揺動自在に枢支する枢支手段と、これに枢支された可動ガイド板に突出側への弾性付勢力を付与した状態で弾性付勢体を保持する保持手段とを設けるとともに、取付け基材の商品収納通路側に臨む内側面のうち、幅調整板の通路幅変更操作領域に対応する部分が、商品収納通路に投入された商品を下方に移動案内するガイド面に構成されている点にある。
【0011】
上記特徴構成によれば、側板間に可動ガイド板を組付ける場合、取付け基材に設けた枢支手段により、可動ガイド板を横軸芯周りで揺動自在に組付けることができるばかりでなく、取付け基材に設けた保持手段により、枢支された可動ガイド板に突出側への弾性付勢力を付与した状態で弾性付勢体を予め組付けることができるので、左右の側板に対しては、可動ガイド板と弾性付勢体とを事前に組付けてある取付け基材を架設するだけで済む。
【0012】
しかも、取付け基材が上下方向に幅のある板状であることを利用して、幅調整板の通路幅変更操作領域に対応する部分に構成されたガイド面により、最小商品よりも大きな商品を可動ガイド板との協働で下方に確実、スムーズに移動案内することができる。
【0013】
従って、従来の商品収納コラムに比較して、部品点数を削減することができるばかりでなく、カール加工等の複雑な加工数も少なくなり、しかも、左右の側板間に架設される取付け基材に可動ガイド板と弾性付勢体とを予め組付けることによって組立作業性を高めことができるから、所期の商品ガイド機能を確実に発揮させながらも、構造の簡素化と製造コストの低廉化とを図りつつ能率良く容易に組み立てることができる。
【0014】
本発明の請求項3による自動販売機の商品収納コラムの特徴構成は、前記枢支手段が、可動ガイド板の上端部に貫通させた枢支軸と、これの両端部を支持するべく取付け基材に打ち出し形成された軸受け部とから構成されているとともに、前記枢支軸が、軸受け部に対して通路幅方向から抜き差し自在に構成され、更に、前記取付け基材には、枢支軸の差し込み移動を案内する差し込みガイドが打出し形成されている点にある。
【0015】
上記特徴構成によれば、取付け基材に対して可動ガイド板を揺動自在に枢支するための枢支手段が、枢支軸と取付け基材に打ち出し形成された軸受け部とから構成されているから、部品的には枢支軸が増えるだけであり、しかも、この枢支軸を差し込み操作する際に必要となるガイドも、取付け基材に打出し形成されているから、このための部材が増えることも無い。
【0016】
従って、構造の簡素化と製造コストの低廉化とを図りながら、取付け基材に対する可動ガイド板の組立作業を能率良く容易に行なうことができる。
【0017】
本発明の請求項4による自動販売機の商品収納コラムの特徴構成は、前記取付け手段が、弾性付勢体を構成する捻じりコイルバネのコイル部が脱着自在に装着される装着孔と、これに装着された捻じりコイルバネのコイル部を枢支軸に外套可能な姿勢で仮止め保持する仮止め係止片とを取付け基材に形成して構成されている点にある。
【0018】
上記特徴構成によれば、弾性付勢体の一例である捻じりコイルバネを保持するにあたって、取付け基材に装着孔と仮止め係止片とを形成するだけであるから、捻じりコイルバネを保持する為の特別な部材が増えることも無い。しかも、装着孔に装着された捻じりコイルバネのコイル部を枢支軸に外套可能な状態で仮止め保持することができるから、軸受け部に対して枢支軸を通路幅方向から差し込み操作する際、枢支軸に外套可能な位置に捻じりコイルバネを手で持ち続ける必要が無い。
【0019】
従って、構造の簡素化と製造コストの低廉化とを図りながら、取付け基材に対する可動ガイド板及び捻じりコイルバネの組立作業を能率良く容易に行なうことができる。
【0020】
本発明の請求項5による自動販売機の商品収納コラムの特徴構成は、前記取付け基材に、軸受け部に対して通路幅方向の一側方から枢支軸が所定装着位置にまで差し込まれたとき、この枢支軸の先端に当接する当り部が打出し形成されているとともに、所定装着位置に差し込まれた枢支軸の抜出し移動を、取付け基材が架設される一方の側板で阻止するように構成されている点にある。
【0021】
上記特徴構成によれば、取付け基材の軸受け部に対して通路幅方向から所定装着位置に差し込み操作された操作軸の差し込み側への移動は、取付け基材に打出し形成された当り部によって阻止し、操作軸の抜出し側への移動は、取付け基材が架設された一方の側板で阻止することができるから、操作軸を所定装着位置に保持するためのの部材が増えることも無い。
【0022】
従って、構造の簡素化と製造コストの低廉化とを図りながら、取付け基材に対する可動ガイド板の組立作業を能率良く容易に行なうことができる。
【0023】
本発明の請求項6による自動販売機の商品収納コラムの特徴構成は、前記取付け基材の両端部に、側板に形成された第1係止孔の周縁の一部を弾性変形させながら通路幅方向から差し込み自在で、かつ、所定差し込み位置で第1係止孔の周縁の一部に係合する抜止め用の係止凹部を備えた第1掛止部が形成されている点にある。
【0024】
上記特徴構成によれば、可動ガイド板と弾性付勢体とを予め組付けてある取付け基材を左右の側板間に架設する際、取付け基材の両端部に形成された第1掛止部の各々を、側板に形成された第1掛止孔に対してそれの周縁の一部を弾性変形させながら通路幅方向から差し込み操作すると、所定差し込み位置に到達した時点で第1掛止部の係止凹部が第1係止孔の周縁の一部に係合し、左右の側板に対して取付け基材が通路幅方向での相対移動を規制した状態で架設される。
【0025】
従って、側板の第1掛止孔に対して取付け基材の両第1掛止部を差し込むだけの簡単な操作をもって、取付け基材を側板に架設することができるから、構造の簡素化と製造コストの低廉化とを図りながら、組立作業能率の向上を促進することができる。
【0026】
本発明の請求項7による自動販売機の商品収納コラムの特徴構成は、前記取付け基材の両端部に、側板に形成された第2係止孔に対して通路幅方向から差し込み自在な第2掛止部が形成されている点にある。
【0027】
上記特徴構成によれば、側板の第1掛止孔に対して取付け基材の両第1掛止部を差し込み操作したとき、取付け基材の両端部に形成された第2掛止部が、側板の第2係止孔に対して通路幅方向から差し込まれるため、可動ガイド板に作用する衝撃力を両掛止部で分散して受止めることができるとともに、可動ガイド板を所定姿勢に確実に維持することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕
図1に示す自動販売機では、断熱壁で囲繞されるキャビネットの庫内に、飲料缶や飲料瓶、ペットボトル等の複数の商品Gを下方に払い出し可能な状態でほぼ上下方向に沿って積重ね収納するための商品収納通路Sを備えた商品収納コラムを前後方向で二列形成してあるコラムユニットUの三つが、前後方向から吊下げ状態で脱着可能に組付けられているとともに、各商品収納コラムの商品収納通路Sの上部には、商品Gを投入する商品投入口1が前方に向って開口され、各商品収納通路Sの下部には、商品払出指令信号(販売指令信号)に基づいて最下端から二番目に位置する商品Gを受止めながら最下端に位置する商品Gを一つずつ払い出す商品払出機構Aが設けられている。
【0029】
また、前記各商品収納コラムの商品収納通路Sのうち、前から二列目以降に位置する商品収納通路Sの上部と商品投入口1とを斜めに接続するための傾斜導入通路S1を形成する商品導入ガイド4が設けられているとともに、各商品導入ガイド4は、奥側ほど少し下方に位置する傾斜姿勢に構成されていて、商品投入口1から投入された商品Gは、商品導入ガイド4の傾斜底板4A上を転動しながら商品収納通路Sの上部に移入し、商品収納通路S内を蛇行しながら商品払出機構A側へ搬送される。
【0030】
前記各商品収納コラムの商品収納通路S内には、図2、図3に示すように、これの通路幅Wを収納される商品Gの長さに応じて変更するべく、商品収納通路Sの上端近くから下端部にまでに及ぶ長さを有する板金製の幅調整板5が配置されているとともに、前記幅調整板5を通路幅方向に平行又は略平行姿勢のまま移動案内するリンク機構Bが、各商品収納通路Sに臨む一方の側板2と幅調整板5との上下二箇所に亘って枢支連結された二本の金属棒製の揺動リンク6と、幅調整板5の背面に沿う姿勢で揺動リンク6の先端部に亘って枢支連結された板金製の縦リンク7とから構成されている。
【0031】
前記各揺動リンク6の幅調整板5側の第1揺動軸芯X1が、通路幅Wを広げる側に幅調整板5を移動操作したとき、側板2側の第2揺動軸芯X2を中心として各揺動リンク6が下向きに揺動し、かつ、通路幅Wを狭める側に幅調整板5を移動操作したとき、側板2側の第2揺動軸芯X2を中心として各揺動リンク6が上向きに揺動する位置に設けられている。
換言すれば、前記各揺動リンク6の幅調整板5側の第1揺動軸芯X1が、通路幅変更操作領域W1内では側板2側の第2揺動軸芯X2よりも常に下方に位置するように構成されている。
【0032】
また、図1に示すように、二列目の商品収納コラム内に配設される幅調整板5の上部には、商品導入ガイド4の左右一対のガイド側板4Bのうち、幅調整板5と同じ側に位置する可動ガイド側板4Bが上下方向及び通路幅方向に一体的に移動操作可能な状態で固定連結されている。
【0033】
図1に示すように、三列目以降の商品収納コラム内に配設される各幅調整板5の上部には、商品導入ガイド4の左右一対のガイド側板4Bのうち、幅調整板5と同じ側に位置する可動ガイド側板4Bが、上下方向に相対移動可能な弾性挾持状態で嵌合保持されていて、幅調整板5と可動ガイド側板4Bとを一体的に通路幅方向に移動操作できるように構成されている。
【0034】
最前列の商品収納コラム内に配設される幅調整板5の上部には、図1に示すように、これを上下方向及び通路幅方向に移動操作するための円形の指掛け操作孔8が形成されているとともに、二列目の商品収納コラム内に配設される可動ガイド側板4Bには、これと幅調整板5とを上下方向及び通路幅方向に移動操作するための円形の指掛け操作孔9が形成され、更に、各指掛け操作孔8、9の周縁がバーリング加工によって折り曲げ形成されている。
【0035】
前記各商品収納通路Sは、図1、図2に示すように、収納予定商品Gの最大長さよりも若干大きな間隔で固定連結された左右一対の側板2間に亘って、上下方向に沿って配設される多数の湾曲状(円弧状)のガイド板10,11を前後方向に間隔をおいて対向する状態で取付けることにより区画形成されているとともに、前後方向で対向するガイド板10,11同士の高さを互いに半ピッチずつ位置齟齬させることにより、各商品収納通路Sが商品補充時の落下衝撃を緩和可能な蛇行状に構成されている。
【0036】
前記ガイド板10,11のうち、商品収納通路Sの後方側に位置するガイド板10は、図3、図4に示すように、上端側の横軸芯X周りで前後方向に揺動自在で、かつ、幅調整板5の通路幅変更操作領域W1外の商品収納通路部分W2内に弾性付勢体14の弾性力で突出付勢された可動ガイド板から構成されているとともに、商品収納通路Sの前方側に位置するガイド板11は、図3に示すように、商品収納通路Sの通路幅Wに略相当する長さを有し、かつ、それの上下両端部が側板2に直接的又は間接的に固定された固定ガイド板から構成されている。
【0037】
次に、前記可動ガイド板10の支持構造について詳述すると、図4〜図9に示すように、側板2間に亘って架設される上下方向に幅のある板状の取付け基材12に、可動ガイド板10を揺動自在に枢支する枢支手段13と、これに枢支された可動ガイド板10に突出側への弾性付勢力を付与した状態で弾性付勢体の一例である捻じりコイルバネ14を取付ける取付け手段15とを設けるとともに、前記取付け基材12の商品収納通路S側に臨む内側面のうち、幅調整板5の通路幅変更操作領域W1に対応する部分が、商品収納通路Sに投入された商品Gを下方に移動案内するガイド面12aに構成されている。
【0038】
前記枢支手段13は、図5〜図7に示すように、可動ガイド板10の左右両側縁に折り曲げ形成された側縁フランジ部10Aの上端近くに貫通形成された横軸芯Xに沿う枢支孔13Aと、両枢支孔13Aに対して通路幅W方向から抜き差し自在に貫通支持される丸棒状の枢支軸13Bと、これの両端部を通路幅W方向から抜き差し自在に貫通支持するべく、取付け基材12のうち、枢支軸13Bの両端部に対応する部位にV字状に打ち出し形成された軸受け部13Cとから構成されている。
【0039】
前記両軸受け部13Cの通路幅W方向での外側面間寸法L1が、可動ガイド板10の両側縁フランジ部10Aの内側面間寸法L2よりも若干小に構成されていて、両軸受け部13Cの外側面をもって、可動ガイド板10の通路幅W方向での相対移動を阻止する位置決め面に構成されている。
【0040】
前記取付け基材12のうち、両軸受け部13C間に位置する左右の二ケ所には、図5〜図7に示すように、通路幅W方向の一側方から差し込み操作される支軸13Bを横軸芯X上に沿って移動案内する差し込みガイド16が打出し形成されているとともに、各差し込みガイド16が、支軸13Bの差込方向下手側ほど横軸芯X側に近接位置する傾斜姿勢で切り起こし形成された上下一対のガイド片16a,16bから構成され、更に、上方側のガイド片16aが、下方側のガイド片16bよりも支軸13Bの差込方向下手側に偏位する状態で配設されている。
【0041】
前記取付け基材12には、図5〜図7に示すように、両軸受け部13Cに対して通路幅W方向の一側方から枢支軸13Bが所定装着位置にまで差し込まれたとき、この枢支軸13Bの先端に通路幅W方向から当接する当り部17がV字状に打ち出し形成されているとともに、所定装着位置に差し込まれた枢支軸13Bの抜出し移動を、取付け基材12が架設される一方の側板2で阻止するように構成されている。
【0042】
前記取付け手段15について詳述すると、図5〜図7に示すように、取付け基材12のうち、両差し込みガイド16の隣接間における通路幅方向中央位置に、捻じりコイルバネ14のコイル部14aが横軸芯Xに沿う姿勢で脱着自在に入込み装着される横長矩形状の装着孔15aが貫通形成され、この装着孔15aの周縁には、装着孔15a内に入込み装着された捻じりコイルバネ14のコイル部14aに対して通路幅方向から係合することにより、捻じりコイルバネ14のコイル部14aを差し込み操作される枢支軸13Bに外套可能な姿勢で仮止め保持する一対の仮止め係止片15bが形成されているとともに、捻じりコイルバネ14の両端部14b,14cが、商品収納通路Sとは反対側に位置する可動ガイド板10の背面と取付け基材12の外側面とに当て付けられている。
【0043】
前記取付け基材12は、図4、図7、図8に示すように、それの上下両側辺に沿って商品収納通路Sとは反対の外側面側にフランジ部12A,12Bが折り曲げ形成されているとともに、枢支手段13の形成領域よりも少し上方に偏位した部位を折り曲げ中心として、それよりも下側基材部が鉛直姿勢にある状態で上側フランジ部12Aを含む上側基材部が商品収納通路S側に突出位置するように、通路幅W方向視において略くの字状に屈曲形成されている。
【0044】
前記取付け基材12の下側基材部における商品収納通路S側の角部12bが、商品Gとの接触に伴う可動ガイド板10の通路外方側への最大揺動位置を当接により規制するためのストッパー部に構成されている。
【0045】
前記取付け基材12の上側基材部の左右両端部には、図6〜図9に示すように、側板2に形成されたV字状の第1係止孔18に対して通路幅方向から差し込み自在で、かつ、その差し込み操作に連れて第1係止孔18の周縁の一部、つまり、V字状に囲まれた上側縁部分2aを通過可能な状態にまで通路幅W方向に弾性変形させるカム面19aと、所定差し込み位置で第1係止孔18の周縁の一部、つまり、第1係止孔18の最下端に相当する下側縁部分2bに係合する抜止め用の係止凹部19bとを備えた第1掛止部19が形成されている。
【0046】
更に、前記側板2の上側縁部分2aは、図8、図9に示すように、所定差し込み位置にある取付け基材12の上方への抜出し移動を阻止する弾性押え部に兼用構成されているとともに、取付け基材12の下側基材部の左右両端部には、側板2に形成された変形矩形状の第2係止孔20に対して左右方向(通路幅方向)から差し込み自在な断面L字状の第2掛止部21が一体形成されている。
【0047】
前記第2取付け孔20の周縁には、図4、図8に示すように、それに差し込まれたL字状の第2掛止部21の下側先端と上端側背面が当接する当り部20a,20bが形成されていて、この二点での当接により、側板2の第2取付け孔20と取付け基材12の第2掛止部21との間でのガタ付きを抑制するように構成されている。
【0048】
そして、左右の両側板2の第1掛止孔18及び第2係止孔20に対して、取付け基材12の両第1掛止部19及び第2掛止部21を通路幅方向から差し込むだけの簡単な操作をもって、取付け基材12を両側板2に架設することができるから、構造の簡素化と製造コストの低廉化とを図りながら、組立作業能率の向上を促進することができる。
【0049】
〔その他の実施形態〕
(1)上述の第1実施形態では、前記ガイド板10,11のうち、商品収納通路Sの後方側に位置するガイド板10を、上端側の横軸芯X周りで前後方向に揺動自在で、かつ、幅調整板5の通路幅変更操作領域W1外の商品収納通路部分W2内に弾性付勢体14の弾性力で突出付勢された可動ガイド板から構成したが、商品収納通路Sの後方側に配設される一部のガイド板10を可動ガイド板に構成してもよく、また、商品収納通路Sの前方側に配設されるガイド板11の全て又は一部を可動ガイド板に構成してもよい。
【0050】
(2)上述の第1実施形態では、前記枢支手段13を、可動ガイド板10の側縁フランジ部10Aに貫通形成された枢支孔13Aと、取付け基材12に打ち出し形成された軸受け部13Cと、これらに亘って貫通支持される枢支軸13Bととから構成したが、前記可動ガイド板10に枢支軸13Bを固着又は一体形成して実施してもよい。
要するに、前記枢支手段13としては、可動ガイド板10を揺動自在に枢支することのできるものであれば、如何なる構造に構成してもよい。
【0051】
(3)上述の第1実施形態では、前記可動ガイド板10を商品収納通路S内に突出付勢する弾性付勢体14を捻じりコイルバネから構成したが、板バネ等の他の弾性付勢体を用いて実施してもよく、また、これに伴って、前記枢支手段13に枢支された可動ガイド板10に突出側への弾性付勢力を付与した状態で弾性付勢体14を取付け基材12に取付ける取付け手段15の構造も種々変更可能である。
【0052】
(4)左右の側板2間に取付け基材12を架設するための構造も種々変更可能である。
【0053】
(5)上述の第1実施形態では、商品収納コラムの商品収納通路S内に、これの通路幅Wを収納される商品Gの長さに応じて変更する幅調整板5を配置してある自動販売機の商品収納コラムについて説明したが、幅調整板5が配置されていない自動販売機の商品収納コラムに本発明の技術を適用してもよい。
【0054】
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第1実施形態を示す自動販売機の断面側面図
【図2】コラムユニットの拡大断面側面図
【図3】商品収納コラムの要部の拡大正面図
【図4】商品収納コラムの要部の拡大側面図
【図5】取付け基材に可動ガイド板を組付ける前の一部切欠き正面図
【図6】取付け基材に可動ガイド板を組付けたときの正面図
【図7】取付け基材に可動ガイド板を組付ける前の斜視図
【図8】側板に取付け基材を取付ける前の要部の斜視図
【図9】側板に取付け基材を取付けたときの要部の断面図
【図10】従来の自動販売機の商品収納コラムの要部を示す分解斜視図
【符号の説明】
G 商品
S 商品収納通路
W1 通路幅変更操作領域
W2 商品収納通路部分
2 側板
5 幅調整板
10 ガイド板(可動ガイド板)
11 ガイド板(固定ガイド板)
12 取付け基材
12a ガイド面
13 枢支手段
13B 枢支軸
13C 軸受け部
14 弾性付勢体(捻じりコイルバネ)
15 取付け手段
15a 装着孔
15b 仮止め掛止片
16 差し込みガイド
17 当り部
18 第1係止孔
19 第1掛止部
19b 係止凹部
20 第2係止孔
21 第2掛止部
Claims (7)
- 左右の側板間に湾曲状のガイド板を上下方向に配列して、蛇行状の商品収納通路を形成するとともに、少なくとも一部のガイド板を、上端側の横軸芯周りで揺動自在で、かつ、商品収納通路内に突出付勢された可動ガイド板から構成してある自動販売機の商品収納コラムであって、
前記側板間に亘って架設される上下方向に幅のある板状の取付け基材に、可動ガイド板を揺動自在に枢支する枢支手段と、これに枢支された可動ガイド板に突出側への弾性付勢力を付与した状態で弾性付勢体を取付ける取付け手段とを設けてある自動販売機の商品収納コラム。 - 左右の側板間に湾曲状のガイド板を上下方向に配列して、蛇行状の商品収納通路を形成し、この商品収納通路内に、商品長さに応じて通路幅を変更する幅調整板を配設するとともに、少なくとも一部のガイド板を、上端側の横軸芯周りで揺動自在で、かつ、幅調整板の通路幅変更操作領域外の商品収納通路部分内に突出付勢された可動ガイド板から構成してある自動販売機の商品収納コラムであって、
前記側板間に亘って架設される上下方向に幅のある板状の取付け基材に、可動ガイド板を揺動自在に枢支する枢支手段と、これに枢支された可動ガイド板に突出側への弾性付勢力を付与した状態で弾性付勢体を取付ける取付け手段とを設けるとともに、取付け基材の商品収納通路側に臨む内側面のうち、幅調整板の通路幅変更操作領域に対応する部分が、商品収納通路に投入された商品を下方に移動案内するガイド面に構成されている自動販売機の商品収納コラム。 - 前記枢支手段が、可動ガイド板の上端部に貫通させた枢支軸と、これの両端部を支持するべく取付け基材に打ち出し形成された軸受け部とから構成されているとともに、前記枢支軸が、軸受け部に対して通路幅方向から抜き差し自在に構成され、更に、前記取付け基材には、枢支軸の差し込み移動を案内する差し込みガイドが打ち出し形成されている請求項1又は請求項2記載の自動販売機の商品収納コラム。
- 前記取付け手段は、弾性付勢体を構成する捻じりコイルバネのコイル部が脱着自在に装着される装着孔と、これに装着された捻じりコイルバネのコイル部を枢支軸に外套可能な姿勢で仮止め保持する仮止め係止片とを取付け基材に形成して構成されている請求項1,2又は3記載の自動販売機の商品収納コラム。
- 前記取付け基材には、軸受け部に対して通路幅方向の一側方から枢支軸が所定装着位置にまで差し込まれたとき、この枢支軸の先端に当接する当り部が打出し形成されているとともに、所定装着位置に差し込まれた枢支軸の抜出し移動を、取付け基材が架設される一方の側板で阻止するように構成されている請求項1又は請求項2記載の自動販売機の商品収納コラム。
- 前記取付け基材の両端部には、側板に形成された第1係止孔の周縁の一部を弾性変形させながら通路幅方向から差し込み自在で、かつ、所定差し込み位置で第1係止孔の周縁の一部に係合する抜止め用の係止凹部を備えた第1掛止部が形成されている請求項1、2、3,4又は5記載の自動販売機の商品収納コラム。
- 前記取付け基材の両端部には、側板に形成された第2係止孔に対して通路幅方向から差し込み自在な第2掛止部が形成されている請求項6記載の自動販売機の商品収納コラム。
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