JP5443362B2 - 部材の接合位置のずれ量の測定方法、スパークプラグの製造方法 - Google Patents

部材の接合位置のずれ量の測定方法、スパークプラグの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、雌ねじ治具を利用して、測定対象物に接合されている部材の、接合目標位置からのずれ量を測定する測定方法であり、特に、スパークプラグの電極位置のずれ量を測定する測定方法、および、この測定方法を用いたスパークプラグの製造方法に関する。
スパークプラグの主体金具には、中心電極と接地電極が、火花ギャップと呼ばれる空間を隔てて対向するように設けられている。最近では、更なる燃費向上のために、接地電極が、スパークプラグが規定トルクで内燃機関に装着された状態で点火に最適な位置となるように、主体金具に接合されるものもある。なお、「点火に最適な位置」とは、火花ギャップ間でスパークすることにより生成された火炎核の成長が、燃焼室内の混合気の気流によって妨げられない位置を意味する。
一般的に、接地電極の接合位置の確認には、内燃機関のシリンダヘッドにおいてスパークプラグをねじ込む雌ねじ部分と同じ形状の雌ねじを有する雌ねじ治具を用いて確認される。このような雌ねじ治具には、主体金具が雌ねじ部分にねじ込まれた状態において、接地電極の合格角度範囲が記載されている。合格角度範囲とは、接地電極が点火最適位置からずれている場合に、許容されるずれ量(角度)の範囲である。接地電極のずれを確認する確認者は、スパークプラグをシリンダヘッドにねじ込む時のトルクと同一トルクで、主体金具を雌ねじ治具にねじ込み、接地電極の位置が合格角度範囲内であるか否かを視認し、製品(主体金具)の品質を判別している。
特開2002−141156号公報
従来は、確認者は、接地電極の位置が合格角度範囲内であるか否かのみに基づいて品質の判別を行っており、接地電極が点火最適位置からどの程度ずれているか、という客観的な数値評価が行われていなかった。製品の品質確認や、製品のばらつきに基づくスパークプラグの製造設備の精度確認を行う上で、接地電極の位置が合格角度範囲内であるか否かだけでなく、どの程度ずれているかを表す客観的な数値評価を行うことが望まれている。
また、接地電極が合格角度範囲の上限・下限近傍に位置する場合、確認者による目視確認では、確認者の個々の判定に違いが生じることがある。この結果、同じ位置に接地電極が接合されていても、確認者ごとに、合格・不合格の判定が異なることがあり、ずれ量の測定精度が低下し、品質にばらつきが生じるという問題があった。
上述の課題は、スパークプラグに用いられる主体金具に限られるものではなく、所定の位置に部材が接合される種々の製品に共通の課題である。
本発明は上述の課題に鑑みてなされたものであり、測定対象物に接合されている部材の接合目標位置からのずれ量の測定精度の向上を目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
端面を有すると共に前記端面上において自身の中心軸以外の部位に部材が接合されている測定対象物を、前記測定対象物における前記部材の接合目標位置の基準となる基準部が予め形成されている基準面を有する雌ねじ治具に螺合して、前記接合目標位置からの前記部材のずれ量を測定する測定方法であって、前記測定対象物を前記雌ねじ治具に螺合し、前記測定対象物が前記雌ねじ治具に螺合された状態で、前記基準面を含む平面である計測面上に前記部材の先端部を投影したときに、その先端部の投影像のうち予め規定された少なくとも一つの計測点を検出し、前記計測面上における前記基準部を検出し、前記計測面上において、前記測定対象物の中心軸と前記計測点とを結ぶ直線と、前記計測対象物の前記中心軸と前記基準部とを結ぶ直線である基準直線との間の角度に基づき、前記接合目標位置からの前記部材のずれ量を測定する、測定方法。
適用例1の測定方法によれば、測定対象物の中心軸と少なくとも一つの計測点とを結ぶ直線と、中心軸と基準部とを結ぶ基準直線との間の角度に基づいて、接合目標位置からの部材のずれ量が測定される。従って、接合目標位置からの部材のずれ量を角度情報として数値化して確認できる。よって、部材の接合位置のずれ量の評価精度を向上でき、測定対象物の品質のばらつきを抑制できる。
[適用例2]
適用例1の測定方法において、前記測定対象物は、スパークプラグ用の主体金具であり、前記部材は、前記主体金具に接合されている接地電極である。適用例2の測定方法によれば、スパークプラグ用の主体金具に接合されている接地電極の、接合目標位置からのずれ量を精度良く測定できる。従って、主体金具の品質のばらつきを抑制できる。
[適用例3]
適用例1または適用例2の測定方法において、前記少なくとも一つの計測点は、前記先端部の投影像の外縁部上の、予め規定された第1の計測点および第2の計測点を含み、前記ずれ量の測定において、前記測定対象物の中心軸と前記第1の計測点とを結ぶ第1の直線と前記基準直線との間の角度を表す第1の角度情報と、前記測定対象物の中心軸と前記第2の計測点とを結ぶ第2の直線と前記基準直線との間の角度を表す第2の角度情報とに基づき、前記先端部の投影像の中心を算出すると共に、前記測定対象物の中心軸と前記算出された前記先端部の投影像の中心とを結ぶ第3の直線を求め、前記第3の直線と前記基準直線との間の角度を表す第3の角度情報に基づき、前記接合目標位置からの前記部材のずれ量を測定する。適用例3の測定方法によれば、第1の角度情報と第2の角度情報に基づき先端部の投影像の中心が算出されると共に、測定対象物の中心軸と先端部の投影像の中心とを結ぶ第3の直線が求められ、第3の直線と基準直線との間の角度を表す第3の角度情報に基づき、接合目標位置からの部材のずれ量が測定される。従って、先端部の投影像の中心位置を精度良く算出でき、この結果、接合目標位置からの部材のずれ量の測定精度を向上できる。
[適用例4]
適用例3の測定方法において、前記先端部の投影像は、4つの頂点を有する略矩形状であり、前記第1の計測点および前記第2の計測点は、前記先端部の投影像の前記4つの頂点のうち、前記測定対象物の中心軸に近い2点である。適用例4の測定方法によれば、略矩形状の先端部の投影像の4つの頂点のうち、測定対象物の中心軸に近い内側の2点が、第1の計測点および第2の計測点として検出される。従って、第1の計測点および第2の計測点が雌ねじ治具の中心軸からほぼ同距離となる、すなわち、ほぼ同心円上に位置するので、各角度情報を精度良く取得できる。よって、ずれ量の測定の精度を向上できる。
[適用例5]
適用例3の測定方法において、前記第1の直線および前記第2の直線は、前記先端部の投影像の外縁部上において互いに異なる位置でそれぞれ外接する直線である。適用例5の測定方法によれば、第1の計測点および第2の計測点は、第1の直線および第2の直線が先端部の投影像の外縁部上において互いに異なる位置でそれぞれ外接するときのそれぞれの接点の位置として検出される。従って、先端部の投影像の外縁部は角部を有していなくても各角度情報を精度良く取得できる。よって、ずれ量の測定の精度を向上できる。
[適用例6]
適用例1ないし適用例5いずれかの測定方法は、更に、前記接合目標位置からの前記部材のずれ量の測定の前に、前記雌ねじ治具の前記基準面とねじ孔との境界に形成された面取り部に基づいて、前記測定対象物の前記中心軸を検出する。適用例6の測定方法によれば、雌ねじ治具の基準面とねじ孔との境界に形成された面取り部に基づいて中心軸が検出される。面取り部が形成されていることにより、計測面に陰影が現れるので、中心軸を中心とする円形のエッジの検出精度を向上できる。よって、中心軸の検出精度を向上できる。
[適用例7]
適用例1ないし適用例6いずれかの測定方法において、前記螺合において、前記測定対象物を、一定トルクで前記雌ねじ治具に螺合する。適用例7の測定方法によれば、測定対象物が装着対象装置に装着される際のトルクと略同一のトルクで雌ねじ治具に螺合される。従って、測定対象物が装着対象装置に実装された状態とほぼ同一の状態で、接合目標位置からの部材のずれ量を測定できる。よって、ずれ量の測定精度を向上できる。
[適用例8]
スパークプラグの製造方法であって、筒状の主体金具の端面に接地電極を接合し、前記接地電極が接合されている主体金具を、前記主体金具における前記接地電極の接合目標位置の基準となる基準部が予め形成されている基準面を有する前記雌ねじ治具に螺合し、前記主体金具が前記雌ねじ治具に螺合された状態で、前記基準面を含む平面である計測面上に前記接地電極の先端部を投影したときに、その先端部の投影像のうち予め規定された少なくとも一つの計測点を検出し、前記計測面上における前記基準部を検出し、前記計測面上において、前記主体金具の中心軸と前記計測点とを通る直線と、前記測定対象物の前記中心軸と前記基準部とを通る直線である基準直線との間の角度に基づき、前記接合目標位置からの前記部材のずれ量を測定し、前記測定されたずれ量が予め規定された許容範囲内であるか否かを判断し、前記ずれ量が前記許容範囲内であると判断された主体金具に、中心電極および端子金具が組み付けられた絶縁体を組み付け、前記接地電極の先端を前記中心電極に対向させるように加工する、スパークプラグの製造方法。
適用例8の製造方法によれば、主体金具の中心軸と少なくとも一つの計測点とを結ぶ直線と、中心軸と基準部とを結ぶ基準直線との間の角度に基づいて、接合目標位置からの電極のずれ量が測定され、ずれ量が許容範囲内であると判断された主体金具に絶縁体を取り付けてスパークプラグが製造される。従って、スパークプラグの品質のばらつきを抑制できる。
本発明において、上述した種々の態様は、適宜、組み合わせたり、一部を省略したりして適用することができる。
第1実施例におけるスパークプラグ100の部分断面図。 第1実施例におけるスパークプラグ100の製造方法を説明するフローチャート。 第1実施例における点火最適位置O1からの接地電極30のずれ量の測定方法を説明するフローチャート。 第1実施例における雌ねじ治具300を例示する説明図。 第1実施例における雌ねじ治具300への主体金具50の螺合状態を示す説明図。 図4(a)におけるA−A断面で切断した雌ねじ治具300の断面図。 第1実施例における接地電極30の点火最適位置O1からのずれ量について説明する説明図。 第1の計測点および第2の計測点のその他の規定方法を説明する説明図。 矩形形状の接地電極が主体金具の中心軸に対して傾いて溶接された状態を例示した説明図。 第1実施例における投影機400を例示する模式図。 第2実施例における雌ねじ治具300aの計測面360aを例示する平面図。
A.第1実施例:
A1.スパークプラグの構成:
以下、本発明の実施の態様を実施形態に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態としてのスパークプラグ100の部分断面図である。なお、図1において、スパークプラグ100の軸線方向ODを図面における上下方向とし、下側をスパークプラグ100の先端側、上側を後端側として説明する。
図1に示すように、スパークプラグ100は、絶縁体としての絶縁碍子10と、この絶縁碍子10を保持する主体金具50と、絶縁碍子10内に軸線方向ODに保持された中心電極20と、接地電極30と、絶縁碍子10の後端部に設けられた端子金具40とを備える。
絶縁碍子10は周知のようにアルミナ等を焼成して形成され、軸中心に軸線方向ODへ延びる軸孔12が形成された筒形状を有する。軸線方向ODの略中央には外径が最も大きな鍔部19が形成されており、それより後端側(図1における上側)には後端側胴部18が形成されている。鍔部19より先端側(図1における下側)には、後端側胴部18よりも外径の小さな先端側胴部17が形成され、さらにその先端側胴部17よりも先端側に、先端側胴部17よりも外径の小さな脚長部13が形成されている。脚長部13は先端側ほど縮径され、スパークプラグ100が内燃機関のエンジンヘッド200に取り付けられた際には、その燃焼室に曝される。脚長部13と先端側胴部17との間には段部15が形成されている。
主体金具50は、内燃機関のエンジンヘッド200にスパークプラグ100を固定するための円筒状の金具である。主体金具50は、絶縁碍子10を、その後端側胴部18の一部から脚長部13にかけての部位を取り囲むようにして内部に保持している。主体金具50は低炭素鋼材より形成され、図示しないスパークプラグレンチが嵌合する工具係合部51と、内燃機関の上部に設けられたエンジンヘッド200の取付ネジ孔201に螺合するネジ山が形成された取付ネジ部52とを備えている。
主体金具50の工具係合部51と取付ネジ部52との間には、鍔状のシール部54が形成されている。取付ネジ部52とシール部54との間のネジ首59には、板体を折り曲げて形成した環状のガスケット5が嵌挿されている。ガスケット5は、スパークプラグ100をエンジンヘッド200に取り付けた際に、シール部54の座面55と取付ネジ孔201の開口周縁部205との間で押し潰されて変形する。このガスケット5の変形により、スパークプラグ100とエンジンヘッド200間が封止され、取付ネジ孔201を介したエンジン内の気密漏れが防止される。
主体金具50の工具係合部51より後端側には薄肉の加締部53が設けられている。また、シール部54と工具係合部51との間には、加締部53と同様に薄肉の座屈部58が設けられている。工具係合部51から加締部53にかけての主体金具50の内周面と絶縁碍子10の後端側胴部18の外周面との間には、円環状のリング部材6,7が介在されており、さらに両リング部材6,7間にタルク(滑石)9の粉末が充填されている。加締部53を内側に折り曲げるようにして加締めることにより、リング部材6,7およびタルク9を介し、絶縁碍子10が主体金具50内で先端側に向け押圧される。これにより、主体金具50の内周で取付ネジ部52の位置に形成された段部56に、環状の板パッキン8を介し、絶縁碍子10の段部15が支持されて、主体金具50と絶縁碍子10とが一体にされる。このとき、主体金具50と絶縁碍子10との間の気密性は、板パッキン8によって保持され、燃焼ガスの流出が防止される。座屈部58は、加締めの際に、圧縮力の付加に伴い外向きに撓み変形するように構成されており、タルク9の軸線方向ODの圧縮長を長くして主体金具50内の気密性を高めている。なお、段部56よりも先端側における主体金具50と絶縁碍子10との間には、所定寸法のクリアランスが設けられている。
主体金具50の先端側の面である先端面57において、接地電極30は、主体金具50の中心軸O以外の部位に接合されている。接地電極30は、スパークプラグ100の軸線方向ODを中心とした周方向において、エンジン性能を最大限に発揮できる接地電極の位置(以下、明細書では点火最適位置と呼ぶ)に接合されていることが好ましいが、接地電極30は、必ずしも点火最適位置に一致しなければならないわけではなく、一般的に所定の合格角度範囲内に含まれていれば品質としては良い(合格)とされている。以下に、スパークプラグ100の製造方法について説明する。点火最適位置は、火花ギャップ間でスパークすることにより生成された火炎核の成長が、燃焼室内の混合気の気流によって妨げられない位置、すなわち、火花の生成効率が最も良い位置を表す。なお、主体金具50は特許請求の範囲の「測定対象物」にあたり、接地電極30は、特許請求の範囲の「部材」にあたり、点火最適位置は、特許請求の範囲における「接合目標位置」に当たる。
A2.スパークプラグの製造方法:
図2は、第1実施例におけるスパークプラグ100の製造方法を説明するフローチャートである。主体金具50に接地電極30を接合し(ステップS10)、雌ねじ治具を用いて、主体金具50に接合されている接地電極30の、点火最適位置からのずれ量を測定する(ステップS12)。ずれ量の測定については、後に詳述する。
測定されたずれ量が予め規定された許容範囲内であるか否かを判断し(ステップS14)、ずれ量が許容範囲内であると判断された主体金具50に、中心電極20を備える絶縁体を組み付けて、接地電極30を中心電極20に対向するように曲げ加工する(ステップS16)。このようにして、スパークプラグ100が製造される。ずれ量が許容範囲外であると判断された主体金具50は廃棄される(ステップS18)。
A3.接合目標位置からの接地電極のずれ量の測定方法について:
主体金具50に接合されている接地電極30の、点火最適位置からのずれ量を測定する方法について、図3〜図10を参照して説明する。第1実施例では、雌ねじ治具を用いて、主体金具50の接地電極30のずれ量を測定する。図3は、第1実施例におけるずれ量の測定方法を説明するフローチャートである。この測定方法は、図2のステップS12における処理に当たる。
主体金具50を内燃機関に装着する際のトルクと略同一のトルクで、主体金具50を雌ねじ治具300に螺合する(ステップS20)。雌ねじ治具300への主体金具50の螺合について、図4ないし図6を参照して説明する。
図4は、第1実施例における雌ねじ治具300を例示する説明図である。図4(a)は、雌ねじ治具300の斜視図、図4(b)は雌ねじ治具300の側面図である。図4(a)および図4(b)に示すように、雌ねじ治具300は、貫通孔320を有する本体部310と、貫通孔320が開口する両端部において本体部310から半径方向外側に膨出形成されたフランジ部330a,330bとから構成される。フランジ部330aの基準面332には、雌ねじ治具300に螺合された状態の主体金具50における接地電極30の点火最適位置を表す基準部としての溝350が形成されている。貫通孔320の内面には、JIS B8031−1995で規定されるスパークプラグ用のネジで構成された基準雌ねじ331が形成されている。すなわち、雌ねじ治具300に主体金具50が螺合された状態は、内燃機関に主体金具50を螺合した状態と同じとなる。よって、主体金具50を備えるスパークプラグ100を内燃機関に実際に螺合することなく、スパークプラグ100が内燃機関に螺合された状態を確認できる。
図5は、第1実施例における雌ねじ治具300への主体金具50の螺合状態を示す説明図である。図5(a)は、主体金具50の雌ねじ治具300への螺合前の状態を表しており、図5(b)は、主体金具50の雌ねじ治具300への螺合後の状態を表している。図5(a)に示すように、主体金具50は、フランジ部330b側からフランジ部330a側に向けて、貫通孔320にねじ込まれ雌ねじ治具300に螺合される。この結果、図5(b)に示すように、接地電極30は、フランジ部330a側に突き出る。接地電極30のずれ量は、接地電極30側から、主体金具50が螺合された雌ねじ治具300を観察して測定される。以降、第1実施例では、溝350が形成されているフランジ部330aの基準面332を含む平面、すなわち、主体金具50を雌ねじ治具300に螺合した状態において基準面332と主体金具50の先端面57を含む平面を、計測面360と呼ぶ。
図6は、図4(a)におけるA−A断面で切断した雌ねじ治具300の断面図である。フランジ部330aは、図6に示すように、基準面332と貫通孔320との境界(基準面332と貫通孔320とのつなぎ目となる角部)をわずかに平らに加工する面取り加工が施された面取り部340を備える。面取り加工は、C面取り、R面取りなど種々の面取り加工を適用可能である。以上説明した雌ねじ治具300に、主体金具50が螺合されている。
図2に戻り説明を続ける。主体金具50が雌ねじ治具300に螺合された状態で、計測面360を観察し、点火最適位置からの接地電極30のずれ量を測定する(ステップS22)。
図7は、第1実施例における接地電極30の点火最適位置からのずれ量について説明する説明図である。図7(a)は、第1実施例における主体金具50が雌ねじ治具300に螺合された状態における計測面360の平面図であり、図7(b)は、図7(a)におけるX部分の拡大図である。図7(a)および図7(b)において、面30aは、接地電極30の先端面である。以降、明細書では、面30aを先端面30aと呼ぶ。図7(a)、図7(b)において、点P1,P2,P3,P4は、略矩形状の接地電極30の先端面30aの四隅の点を表しており、中心Cは、接地電極30の先端面30aの中心位置を表している。中心軸Oは、雌ねじ治具300の中心軸(主体金具50の軸線)を示している。溝350は、中心軸Oを通る直線に一致するように雌ねじ治具300のフランジ部330aの面に形成されている。このため、溝350を通る直線と接地電極30の先端面30aの中心Cとが一致する位置が、接地電極30の点火最適位置となる。ここで、図7(a)、図7(b)において、溝350を通ると共に中心軸Oを通る直線を基準直線LSとし、また、この基準直線LSと主体金具50における先端面と内周面とで形成される稜線との交点のうち、溝350に近い側の交点を周方向原点O1とする。また、周方向原点O1を、中心軸Oを中心とする周方向の原点とする。第1実施例では、周方向原点O1は、点火最適位置である。以降、明細書では、周方向原点O1を点火最適位置O1とも呼ぶ。図7(a)、7(b)において、雌ねじ治具300の中心軸O(主体金具50の軸線)を中心とする周方向において、図面右回りが正方向を表しており、図面左回りが負方向を表している。なお、図7(b)において、破線で示す矩形枠は、接地電極30が主体金具50の先端面57上において点火最適位置O1に位置する場合の接地電極30を示している。
第1実施例では、主体金具50の中心軸O、接地電極30の先端面30a上の予め規定された第1の計測点P1および第2の計測点P2を検出し、基準直線LSと、中心軸Oと第1の計測点P1とを結ぶ第1の直線L1との間の周方向角度β1、および、基準直線LSと、中心軸Oと第2の計測点P2とを結ぶ第2の直線L2との間の周方向角度β2を測定し、点火最適位置O1からの接地電極30のずれ量を測定する。具体的には、以下の式1を適用して、接地電極30の先端面の中心Cと、中心軸Oとを結ぶ第3の直線L3と基準直線LSとの間の周方向角度αを算出する。なお、第1実施例において、周方向角度β1、β2は、それぞれ、特許請求の範囲の「第1の角度情報」、「第2の角度情報」に当たり、周方向角度αは、特許請求の範囲の「第3の角度情報」に当たる。
α=(β1+β2)/2 (式1)
周方向原点O1は、接地電極30が目標位置(点火最適位置O1)に位置する場合における接地電極30の中心Cに対応する位置であるため、上記式1を適用して算出された周方向角度αが、接地電極30の点火最適位置からのずれ量である。
第1実施例では、接地電極30の先端面30aの4つの頂点P1、P2,P3およびP4のうち、中心軸Oに近い2点(言い換えれば内側の2点)を第1の計測点P1、第2の計測点P2と規定している。第1の計測点および第2の計測点は、P1,P2に限られず、接地電極30の先端面30a上の点であればよい。先端面30aの外縁部上であれば、エッジであり検出が容易となる点で好ましい。第1の計測点および第2の計測点は、接地電極30の先端面30aの中心Cと主体金具50の中心軸Oとを結ぶ第3の直線の一方の側に位置する点と、他方の側に位置する点との組み合わせであればよい。
図8は、第1の計測点および第2の計測点のその他の規定方法を説明する説明図である。図8(a)および図8(b)は、それぞれ、図7(a)および図7(b)に対応している。図7では、略矩形状の接地電極30の先端面30aの4つの頂点P1、P2,P3およびP4のうち、中心軸Oに近い2点を第1の計測点P1、第2の計測点P2として規定しているが、第1の計測点および第2の計測点を上記以外の方法によっても規定することができる。例えば、図8(a)に示すように、第1の計測点P1および第2の計測点P2は、それぞれ、中心軸Oを通る第1の直線L1、および、第2の直線L2が、先端面30aの外縁部上において互いに異なる位置でそれぞれ外接するときのそれぞれの接点の位置として規定してもよい。このとき、第1の計測点P1および第2の計測点P2は、図8(b)に示すように、一方の計測点が、接地電極30の先端面30aの中心Cと主体金具50の中心軸Oとを結ぶ第3の直線L3の一方の側に位置し、他方の計測点が、第3の直線L3の他方の側に位置するように規定する。図8(a)(b)に示す計測点の規定方法によれば、先端面30aの形状が角部を有さない円形や楕円形等であっても、基準直線LSと第1の直線L1との間の周方向角度β1、および、基準直線LSと第2の直線L2との間の周方向角度β2を測定して、点火最適位置O1からの接地電極30のずれ量を測定することができる。すなわち、図8に示す計測点の規定方法によれば、接地電極30の先端面30aの形状に依存することなくずれ量を測定することができる。
図9は、矩形形状の接地電極が主体金具の中心軸に対して傾いて溶接された状態を例示した説明図である。図9(a)および図9(b)は、それぞれ、図7(a)および図7(b)に対応している。図9(a)(b)に示すように、矩形形状の接地電極30が主体金具50の中心軸Oに対して傾いて溶接された場合には、中心軸Oから接地電極30の先端面30aの頂点P1までの距離よりも、中心軸Oから頂点P4までの距離の方が、中心軸Oから頂点P2までの距離に近似している。よって、接地電極30の先端面30aの頂点P4と頂点P2をそれぞれ第1の計測点および第2の計測点と規定することで、内側の2点である頂点P1と頂点P2をそれぞれ第1の計測点および第2の計測点と規定する場合に比べ、接地電極30の先端面30aの中心Cと主体金具50の中心軸Oとを結ぶ第3の直線L3を精度良く規定することができる。図8(a)(b)で示した計測点の規定方法を図9(a)(b)に示す接地電極30のずれ量の計測に適用によれば、接地電極30の先端面30aの頂点P4と頂点P2をそれぞれ第1の計測点P4および第2の計測点P2と規定することができるため、周方向角度β1、β2から第3の直線L3と基準直線LSとの間の周方向角度αを精度良く取得することができ、ずれ量の測定精度を向上させることができる。
以下に、第1実施例における点火最適位置O1からの接地電極30のずれ量の測定処理の詳細、例えば、第1の計測点P1、第2の計測点P2の検出や中心軸Oの検出ついて、詳細に説明する。この処理は、図3のステップS22における処理に当たる。第1実施例では、投影機400を用いてずれ量を測定する。
まず、主体金具50が雌ねじ治具300に螺合された状態で、計測面360を投影機400で投影し、映し出された計測面360の投影像を表す投影画像データを取得する(ステップS30)。
図10は、第1実施例における投影機400を例示する模式図である。投影機400は、土台部452と、この土台部452の上方に設けられたヘッド部454とを備える。土台部452には、測定対象物設置台456が設けられている。測定対象物設置台456には、雌ねじ治具300を配置する予め規定された位置を示す印(図示無し)が付されており、観察者は、印に沿って雌ねじ治具300を測定対象物設置台456上に配置する。ヘッド部454は、図示しない光源と、投影レンズ462と平面反射鏡464,466とを含む光学系と、ヘッド部454の前面に設けられたスクリーン470とを備える。
図示しない光源から照明光H1が照射されると、この照明光H1は、計測面360によって反射されて、この反射光は、矢印H2で示すように、投影レンズ462と平面反射鏡464,466を介して、スクリーン470に照射される。スクリーン470には、図7(a)において説明した計測面360の投影像が映し出される。この投影像を表す投影画像データを生成し、演算装置500に受け渡す。なお、投影画像データは、図7に示す平面図と同様の画像である。
演算装置500は、受け渡された投影画像データを解析し、主体金具50の中心軸Oを検出する(ステップS32)。具体的には、演算装置500は、投影画像データを解析し、面取り部340を検出する。面取り部340は、投影機400から射出される光に対して斜面状に形成されているので、投影図には陰影として現れる。よって、演算装置500は、円形の陰影を検出し、その円の中心位置を算出する。こうして算出された円の中心位置は主体金具50の中心軸Oに当たる。主体金具50は、雌ねじ治具300の貫通孔320に螺合されているので、雌ねじ治具300の軸線が主体金具50の中心軸Oとなる。陰影として表示されている部分は、エッジ検出が容易であるので、面取りをすることにより中心軸Oの検出を容易にできるという利点がある。
演算装置500は、次に、投影画像データを解析し、接地電極30の第1の計測点P1および第2の計測点P2を検出する(ステップS34)。計測点は、投影画像データを解析して、接地電極30のエッジを切り出すことにより検出される。外縁部かつ角部は検出が容易であるため、各計測点の検出を容易にできる。
演算装置500は、点火最適位置O1から第1の計測点P1および第2の計測点P2の周方向角度β1、β2を測定する(ステップS36)。具体的には、演算装置500は、図7(a)に示すように、基準直線LSと第1の直線L1との間の周方向角度β1、および、基準直線LSと第2の直線L2との間の周方向角度β2を測定する。
演算装置500は、周方向角度β1、β2を式1に適用して、接地電極30の点火最適位置O1からのずれ量である周方向角度αを算出する(ステップS38)。
以上説明した第1実施例の測定方法によれば、基準直線LSと、主体金具50の中心軸Oと計測点P1,P2とを結ぶ直線L1,L2との間の周方向角度β1、β2に基づいて、点火最適位置O1からの接地電極30のずれ量が測定される。従って、点火最適位置O1からの接地電極30の接合位置のずれ量を数値化して確認できる。よって、接地電極30の接合位置のずれの評価精度を向上でき、主体金具50の品質のばらつきを抑制できる。
また、第1実施例の測定方法によれば、略矩形状である接地電極30の先端面の4つの頂点P1,P2,P3,P4のうち、主体金具50の中心軸Oに近い内側の2点P1,P2が、第1の計測点および第2の計測点として用いられる。従って、第1の計測点P1および第2の計測点P2が雌ねじ治具300の中心軸Oからほぼ同距離となる、すなわち、ほぼ同心円上に位置するので、周方向角度β1、β2を精度良く取得できる。よって、ずれ量の測定精度を向上できる。
主体金具50の中心軸Oに近い内側の2点P1,P2を、第1の計測点および第2の計測点として用いれば、主体金具50の中心軸Oから遠い外側の2点P3,P4を、第1の計測点および第2の計測点として用いる場合に比べて、周方向角度β1と、周方向角度β2との差分が大きくなるため、第3の直線L3と基準直線LSとの間の周方向角度αを精度良く算出することができる。これにより、ずれ量の測定精度を向上させることができる。
また、第1実施例の測定方法によれば、雌ねじ治具300の基準面332と貫通孔320との境界に形成された面取り部340に基づいて主体金具50の中心軸Oが検出される。面取り部340が形成されていることにより、計測面の投影像に陰影が現れるので、貫通孔320の輪郭を精度良く検出できる。よって、貫通孔320の輪郭から、貫通孔320の中心、すなわち、主体金具50の中心軸Oを精度良く検出できるので、接地電極30の接合位置のずれ量の測定精度を向上できる。
また、第1実施例の測定方法によれば、投影機400を用いて各検出(第1の計測点P1、第2の計測点P2、中心軸Oの検出)が行われる。従って、利用者の負担を軽減できるとともに、各検出の精度を向上できるので、ずれ量の測定精度を向上できる。
また、第1実施例の測定方法によれば、主体金具50が内燃機関に装着される際のトルクと略同一のトルクで、主体金具50が雌ねじ治具300に螺合される。従って、主体金具50が内燃機関に実装された状態とほぼ同一の状態で、点火最適位置からの接地電極30のずれ量を測定できる。よって、ずれ量の測定精度を向上できる。
また、第1実施例のスパークプラグ100の製造方法によれば、点火最適位置からの接地電極30の接合位置のずれ量が許容範囲内であると判断された主体金具50に絶縁碍子10を取り付けてスパークプラグ100が製造される。従って、品質のばらつきの少ないスパークプラグ100を製造できる。
B.第2実施例:
第1実施例では、投影図を表す画像データを解析し、接地電極30のずれ量を数値化して測定しているが、第2実施例では、観察者が視認により、接地電極30の接合位置が予め規定された合格角度範囲内に含まれるか否かを判断した上で、接地電極30の接合位置が合格角度範囲に含まれている主体金具50のみについてずれ量の測定を行う。第2実施例では、雌ねじ治具の計測面上に記載されている合格角度範囲に基づいて、接地電極30のずれを確認する。
B1.接合目標位置からの接地電極のずれ量の測定方法について:
図11は、第2実施例における雌ねじ治具300aの計測面360aを例示する平面図である。図11は、雌ねじ治具300aに、主体金具50が螺合された状態を示している。合格角度範囲Sは、溝333a、溝333bにより表される、周方向原点から所定の角度範囲である。図11において、合格角度A、−Aは、接地電極30の中心Cの周方向原点からの周方向角度の限界角度、すなわち、接地電極30が、スパークプラグ100の品質として許容される限界の位置に接合されている場合の中心Cの周方向原点からの周方向角度を表している。
第2実施例において、合格角度範囲Sを表す溝333a、溝333bは、接地電極30の幅分を含む位置に形成されている。具体的には、溝333aは、合格角度Aの位置に接地電極30の中心Cが位置する場合における、周方向正側の接地電極30の先端面30aのエッジE1の延長線上に形成されている。同様に、溝333bは、合格角度−Aの位置に接地電極30の中心Cが位置する場合における、周方向負側の接地電極30の先端面30aのエッジE2の延長線上に形成されている。言い換えれば、溝333aは、合格角度Aを表す直線Q1からD/2(D:接地電極30の先端面における周方向の幅)だけ周方向正側に形成されており、溝333bは、合格角度−Aを表す直線Q2からD/2だけ周方向負側に形成されている。この結果、合格角度範囲Sは、合格角度Aから合格角度−Aの範囲に、接地電極30の先端面における周方向の幅Dが加算された範囲として表される。
第2実施例では、第1実施例と同様に、主体金具50が雌ねじ治具300に螺合された状態で、計測面360aを投影機で投影し、投影することによって得られた計測面360aの投影像に基づいて、観察者が接地電極30のずれを視認により確認する。図示を省略するが、計測面360aを投影機400によって投影すると、溝333a、溝333bは、面取り部340と同様に、投影図において陰影として現れる。観察者は投影図を視認し、接地電極30の先端面30aのエッジE1が溝333aよりも周方向負側に位置しているか、および、接地電極30の先端面30aのエッジE2が溝333bよりも周方向正側に位置しているかを確認する。エッジE1が溝333aよりも周方向負側に位置し、かつ、エッジE2が溝333bよりも周方向正側に位置している場合には、接地電極30のずれ量は合格角度範囲S内であり、主体金具50の品質は合格と判断される。エッジE1が溝333aよりも周方向正側に位置し、もしくは、エッジE2が溝333bよりも周方向負側に位置している場合には、接地電極30のずれ量は合格角度範囲Sを超えており、主体金具50の品質は不合格と判断される。観察者は、合格と判断した主体金具50についてのみ、接地電極30の接合位置のずれ量を、演算装置500に測定させる。
以上説明した第2実施例の測定方法によれば、演算装置500によるずれ量の測定前に、観察者により、接地電極30の接合位置が、合格角度範囲S内であるか否かが判断され、合格角度範囲S内と判断された主体金具50についてのみ、演算装置500によるずれ量の測定が行われる。従って、観察者による視認によって不合格と判断された主体金具50については、ずれ量の測定が行われることなく廃棄されるため、主体金具50の製造速度を向上できる。
従来、合格角度範囲は、合格角度Aから合格角度−Aの範囲が一般的に利用されていた。しかしながら、接地電極30の先端面30aの中心Cが観察者には明確にわからないため、合格角度範囲Sの上下限付近での目視による合格/不合格の判断が困難であり、観察者によって合格/不合格の判断に差が生じてしまい、結果として、主体金具50の品質にばらつきがでていた。第2実施例の測定方法によれば、合格角度範囲Sは、合格角度Aから合格角度−Aの範囲に、接地電極30の先端面における周方向の幅Dが加算された範囲として表されている。従って、合格角度範囲Sの上下限付近での合格/不合格の判断は、接地電極30のエッジE1、エッジE2を用いて行われるため、観察者の目視による合格/不合格の判断精度を向上できる。
C.変形例
(1)第1実施例では、演算装置500を用いてずれ量の測定が行われているが、例えば、観察者による目視により、ずれ量の測定が行われてもよい。この場合、投影機400のスクリーン470には、中心軸Oと、基準直線LSと、周方向角度を表す目盛りが付されており、観察者は、この目盛りを利用して周方向角度β1、β2を測定し、周方向角度αを算出してもよい。
(2)第1実施例、第2実施例では、投影機400を用いているが、投影機400に代えて、顕微鏡を用いても良い。
(3)第2実施例では、接地電極30が合格角度範囲S内に位置しているか否かの判断を、投影機400によって得られた投影像に基づいて判断しているが、接地電極30が合格角度範囲S内に位置しているか否かの判断については、投影機400を利用せず、観察者が投影機400を介さず直接目視して行っても良い。この場合、接地電極30が合格角度範囲S内に位置している主体金具50のみに対して、投影機400および演算装置500を用いてずれ量の測定が行われるようにすれば、観察者は、全ての主体金具50を投影機400に設置する必要が無くなるので、観察者の負担軽減を図ることができるとともに、製造速度の向上を図ることができる。
以上、本発明の種々の実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の構成をとることができる。
5…ガスケット
6…リング部材
8…板パッキン
9…タルク
10…絶縁碍子
12…軸孔
13…脚長部
15…段部
17…先端側胴部
18…後端側胴部
19…鍔部
20…中心電極
30…接地電極
40…端子金具
50…主体金具
51…工具係合部
52…取付ネジ部
53…加締部
54…シール部
55…座面
56…段部
58…座屈部
59…ネジ首
62…投影レンズ
64…平面反射鏡
100…スパークプラグ
200…エンジンヘッド
201…取付ネジ孔
205…開口周縁部
300…治具
300a…治具
310…本体部
320…貫通孔
330a…フランジ部
330b…フランジ部
333a、333b…溝
340…面取り部
350…溝
360…計測面
360a…計測面
400…投影機
452…土台部
454…ヘッド部
456…測定対象物設置台
462…投影レンズ
470…スクリーン
500…演算装置

Claims (8)

  1. 端面を有すると共に前記端面上において自身の中心軸以外の部位に部材が接合されている測定対象物を、前記測定対象物における前記部材の接合目標位置の基準となる基準部が予め形成されている基準面を有する雌ねじ治具に螺合して、前記接合目標位置からの前記部材のずれ量を測定する測定方法であって、
    前記測定対象物を前記雌ねじ治具に螺合し、
    前記測定対象物が前記雌ねじ治具に螺合された状態で、前記基準面を含む平面である計測面上に前記部材の先端部を投影したときに、その先端部の投影像のうち予め規定された少なくとも一つの計測点を検出し、
    前記計測面上における前記基準部を検出し、
    前記計測面上において、前記測定対象物の中心軸と前記計測点とを結ぶ直線と、前記測定対象物の前記中心軸と前記基準部とを結ぶ直線である基準直線との間の角度に基づき、前記接合目標位置からの前記部材のずれ量を測定する、
    測定方法。
  2. 請求項1記載の測定方法であって、
    前記測定対象物は、スパークプラグ用の主体金具であり、
    前記部材は、前記主体金具に接合されている接地電極である、
    測定方法。
  3. 請求項1または請求項2記載の測定方法であって、
    前記少なくとも一つの計測点は、前記先端部の投影像の外縁部上の、予め規定された第1の計測点および第2の計測点を含み、
    前記ずれ量の測定において、
    前記測定対象物の中心軸と前記第1の計測点とを結ぶ第1の直線と前記基準直線との間の角度を表す第1の角度情報と、前記測定対象物の中心軸と前記第2の計測点とを結ぶ第2の直線と前記基準直線との間の角度を表す第2の角度情報とに基づき、前記先端部の投影像の中心を算出すると共に、前記測定対象物の中心軸と前記算出された前記先端部の投影像の中心とを結ぶ第3の直線を求め、
    前記第3の直線と前記基準直線との間の角度を表す第3の角度情報に基づき、前記接合目標位置からの前記部材のずれ量を測定する、
    測定方法。
  4. 請求項3記載の測定方法であって、
    前記先端部の投影像は、4つの頂点を有する略矩形状であり、
    前記第1の計測点および前記第2の計測点は、前記先端部の投影像の前記4つの頂点のうち、前記測定対象物の中心軸に近い2点である、
    測定方法。
  5. 請求項3記載の測定方法であって、
    前記第1の直線および前記第2の直線は、前記先端部の投影像の外縁部上において互いに異なる位置でそれぞれ外接する直線である、
    測定方法。
  6. 請求項1ないし請求項5いずれか記載の測定方法であって、更に、
    前記接合目標位置からの前記部材のずれ量の測定の前に、前記雌ねじ治具の前記基準面とねじ孔との境界に形成された面取り部に基づいて、前記測定対象物の前記中心軸を検出する、
    測定方法。
  7. 請求項1ないし請求項6いずれか記載の測定方法であって、
    前記螺合において、前記測定対象物を、一定トルクで前記雌ねじ治具に螺合する、
    測定方法。
  8. スパークプラグの製造方法であって、
    筒状の主体金具の端面に接地電極を接合し、
    前記接地電極が接合されている主体金具を、前記主体金具における前記接地電極の接合目標位置の基準となる基準部が予め形成されている基準面を有する前記雌ねじ治具に螺合し、
    前記主体金具が前記雌ねじ治具に螺合された状態で、前記基準面を含む平面である計測面上に前記接地電極の先端部を投影したときに、その先端部投影像のうち予め規定された少なくとも一つの計測点を検出し、
    前記計測面上における前記基準部を検出し、
    前記計測面上において、前記主体金具の中心軸と前記計測点とを通る直線と、前記測定対象物の前記中心軸と前記基準部とを通る直線である基準直線との間の角度に基づき、前記接合目標位置からの前記部材のずれ量を測定し、
    前記測定されたずれ量が予め規定された許容範囲内であるか否かを判断し、
    前記ずれ量が前記許容範囲内であると判断された主体金具に、中心電極および端子金具が組み付けられた絶縁体を組み付け、
    前記接地電極の先端を前記中心電極に対向させるように加工する、
    スパークプラグの製造方法。
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