JP5439792B2 - 空調装置 - Google Patents

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Description

本発明はヒートポンプを利用して空間の空調及び除湿乾燥を行う空調装置に関する。
従来のヒートポンプを利用した浴室などの換気空調装置としては、ヒートポンプを室外機と室内機に分離し、室外機に設けた熱交換器において外気から吸熱(または放熱)を行い、室内機に設けた熱交換器において浴室の空気に放熱(または吸熱)することで浴室を空調するものがある(例えば特許文献1参照)。
以下、その換気空調装置について図6を参照しながら説明する。
特許文献1に例示される換気空調装置は、浴室等の空調対象空間に設置された室内機101内に凝縮器102及び凝縮器102に空調対象空間の空気を供給する循環送風機103を備えると共に、屋外に設置された室外機104内に蒸発器105、蒸発器105に屋外の空気を供給する送風ファン106、冷媒を圧縮するための圧縮機107及び冷媒を減圧するための減圧機構としての膨張弁108を備え、圧縮機107、凝縮器102、膨張弁108、蒸発器105を順に接続するための冷媒回路109が設けられている。暖房運転時には圧縮機107により圧縮昇温された冷媒を凝縮器102に供給し循環送風機103により空調対象空間内の空気を凝縮器102に供給することで空調対象空気を昇温し、再び空調対象空間に吹出すことで空調対象室内を暖房する。この際、凝縮器102で冷却された冷媒は膨張弁108で減圧されることによりさらに温度を下げられて蒸発器105に送られる。蒸発器105では送風ファン106により供給された屋外の空気から吸熱を行い、冷媒の温度を上昇させ、冷媒は再び圧縮機107に戻ることで蒸発器105で吸収した屋外空気の熱を凝縮器102で放熱することで空調対象空間内に投入し暖房を実施している。
特開2002−349930号公報
浴室等で空調機を利用して被乾燥対象物の乾燥を行う際、被乾燥対象物の乾燥が終了したかどうかを自動で判定するためには浴室内空間の湿度を検知することが必要不可欠となる。しかしながら、浴室のような高湿度の空気が存在する空間の湿度を測定するのは難しく、また、測定可能な湿度センサーなどを用いたとしても経年的に使用を続けると湿度センサーの検知部に使用している素材の劣化等が常湿の空間よりも早く進み、湿度センサーにおける湿度の検出値にずれが生じやすいため、高湿空間で使用する湿度センサーは特殊なものを使用する必要がある。このため、一般的に高湿度空間で使用する空調機では湿度センサーによる湿度検知を行わず、乾燥運転の終了はタイマーによる自動停止等に頼っているのが現状である。しかしながら、タイマーによる自動停止の場合、被乾燥対象物の乾燥が完全に終了する前に乾燥運転が終了する場合や、逆に被乾燥対象物の乾燥が終了しているにもかかわらず乾燥運転を継続してしまうなどの問題があり、被乾燥対象物の乾燥終了を自動で検知し、乾燥運転を自動で終了させる手段が求められていた。
本発明は上記のような課題を解決するものであり、湿度センサーを用いることなく空調対象空間内の湿度を推定し、推定した湿度を基に被乾燥対象物の乾燥終了を検知することで乾燥運転を自動で終了することができ、被乾燥対象物の乾燥終了前の乾燥運転停止や乾燥終了後の無駄な乾燥運転の継続を防止し、使用者の利便性を向上すると共に乾燥運転に必要となる電力を低減することが可能となる換気空調装置を提供することを目的としている。
本発明の換気空調装置は上記目的を達成するために、圧縮機と、凝縮器と、減圧機構と、蒸発器と、凝縮器に空調対象空間の空気を送風する凝縮器用ファンと蒸発器に吸熱対象空気を送風するための蒸発器用ファンを用いた冷凍サイクルにより空調対象空間を空調する空調装置において、凝縮器や蒸発器に供給する空調対象空間の空気の風量ごとに風量と圧縮機の吐出圧力の関係を示す関係式を切り替えて圧縮機の吐出圧力の推定を行い、前記圧縮機の吐出圧力と空調対象空間内の空気の温度から空調対象空間の湿度を推定するようにしたものである。
この手段により、空調対象空間内の湿度を推定することで空調対象空間内の乾燥状態を把握することが可能になる。また、圧縮機の吐出圧力を推定することで、凝縮器における冷媒温度を高めながら、高温高湿な空調対象空間への空調時においても吐出圧力が使用上限圧を超えることなく運転を行うことが可能となり、暖房能力を高めながら安全に運転を継続することができる。
また、本発明が講じた第2の解決手段は、事前に取得した特性に基づく吐出圧力と空調対象空間内の空気の温度に対する空調対象空間内の湿度の関係式に基づき空調対象空間内の湿度を推定するようにしたものである。
この手段により、比較的容易な検知手段を用いて空調対象空間内の湿度を推定することが可能となる。
また、本発明が講じた第3の解決手段は、湿度の推定に用いる関係式に減圧機構における減圧量のパラメータを含むようにしたものである。
この手段により、比較的容易に取得可能な検出量を基に空調対象空間内の湿度をより精度良く推定することが可能となる。
また、本発明が講じた第4の解決手段は、湿度の推定に用いる関係式に圧縮機の吸入圧力のパラメータを含むようにしたものである。
この手段により、比較的容易に取得可能な検出量を基に空調対象空間内の湿度をより精度良く推定することが可能となる。
また、本発明が講じた第5の解決手段は、圧縮機の吐出圧力を圧縮機へ入力される電流値から推定するようにしたものである。
この手段により、比較的容易に取得可能な検出量を基に空調対象空間内の湿度をより精度良く推定することが可能となる。
また、本発明が講じた第6の解決手段は、圧縮機の吸入圧力を圧縮機へ入力される電流値から推定するようにしたものである。
この手段により、比較的容易に取得可能な検出量を基に空調対象空間内の湿度をより精度良く推定することが可能となる。
また、本発明が講じた第7の解決手段は、湿度の推定に用いる関係式に圧縮機の吐出温度のパラメータを含むようにしたものである。
この手段により、比較的容易に取得可能な検出量を基に空調対象空間内の湿度をより精度良く推定することが可能となる。
また、本発明が講じた第8の解決手段は、湿度の推定に用いる関係式に圧縮機の吸入温度のパラメータを含むようにしたものである。
この手段により、比較的容易に取得可能な検出量を基に空調対象空間内の湿度をより精度良く推定することが可能となる。
この手段により、空調対象空間内の被乾燥対象物の乾燥状態を、乾燥運転を実施する状態に応じて三つの判定基準を切り替えて判別することで被乾燥対象物の乾燥終了を自動で判別することが可能となる。
本発明によれば、特殊な湿度センサーを用いることなく空調対象空間内の湿度を比較的容易な検出手段により検出した値を基に推定することが可能となる。
また、推定した空調対象空間内の湿度の値を基に空調対象空間内の被乾燥対象物の乾燥状態を判別することで乾燥終了時期を判定し、乾燥運転を自動的に終了させることで被乾燥対象物の乾燥終了前の自動終了や被乾燥対象物の乾燥終了後も運転を継続することに伴う無駄な電力消費を抑えることが可能となる。
本発明の請求項1記載の発明は、圧縮機と、凝縮器と、減圧機構と、蒸発器と、凝縮器に空調対象空間の空気を送風する凝縮器用ファンと蒸発器に吸熱対象空気を送風するための蒸発器用ファンを用いた冷凍サイクルにより空調対象空間を空調する空調装置において、凝縮器や蒸発器に供給する空調対象空間の空気の風量ごとに風量と圧縮機の吐出圧力の関係を示す関係式を切り替えて圧縮機の吐出圧力の推定を行い、前記圧縮機の吐出圧力と空調対象空間内の空気の温度から空調対象空間の湿度を推定するようにしたものであり、この手段により、空調対象空間内の湿度を推定することで空調対象空間内の乾燥状態を把握することが可能になる。また、圧縮機の吐出圧力を推定することで、凝縮器における冷媒温度を高めながら、高温高湿な空調対象空間への空調時においても吐出圧力が使用上限圧を超えることなく運転を行うことが可能となり、暖房能力を高めながら安全に運転を継続することができる。
また、事前に取得した特性に基づく吐出圧力と空調対象空間内の空気の温度に対する空調対象空間内の湿度の関係式に基づき空調対象空間内の湿度を推定するようにしたものであり、比較的容易な検知手段を用いて空調対象空間内の湿度を推定することが可能となる。
また、湿度の推定に用いる関係式に減圧機構における減圧量のパラメータを含むようにしたものであり、比較的容易に取得可能な検出量を基に空調対象空間内の湿度をより精度良く推定することが可能となる。
また、湿度の推定に用いる関係式に圧縮機の吸入圧力のパラメータを含むようにしたものであり、比較的容易に取得可能な検出量を基に空調対象空間内の湿度をより精度良く推定することが可能となる。
また、圧縮機の吐出圧力を圧縮機へ入力される電流値から推定するようにしたものであり、比較的容易に取得可能な検出量を基に空調対象空間内の湿度をより精度良く推定することが可能となる。
また、圧縮機の吸入圧力を圧縮機へ入力される電流値から推定するようにしたものであり、比較的容易に取得可能な検出量を基に空調対象空間内の湿度をより精度良く推定することが可能となる。
また、湿度の推定に用いる関係式に圧縮機の吐出温度のパラメータを含むようにしたものであり、比較的容易に取得可能な検出量を基に空調対象空間内の湿度をより精度良く推定することが可能となる。
また、湿度の推定に用いる関係式に圧縮機の吸入温度のパラメータを含むようにしたものであり、比較的容易に取得可能な検出量を基に空調対象空間内の湿度をより精度良く推定することが可能となる。
また、推定した湿度の値を元に空調対象空間内の被乾燥対象物の乾燥終了時期を、乾燥運転を実施する状態に応じて三つの判定基準を切り替えて判定するようにしたものであり、空調対象空間内の被乾燥対象物の乾燥状態を、乾燥運転を実施する状態に応じて三つの判定基準を切り替えて判別することで被乾燥対象物の乾燥終了を自動で判別することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における空調装置の一例として、換気機能を備えた空調装置が浴室に設置されている居住空間の見取り図である。図1において、屋内の居住空間1は、室内空間としてのリビング2、第一室内空間としての浴室3、第二室内空間としての脱衣室4あるいはトイレ5などに区画されており、浴室3の天井裏には、換気空調装置の本体6が設置されている。この本体6には、本体6と屋外を連通する第一排気ダクト7、脱衣室4の天井に開口した排気口としての第一排気口8と本体6を連通する第二排気ダクト9及びトイレ5の天井に開口した第二排気口10と本体6とを連通する第三排気ダクト11が接続されている。
また、本体6内部には換気ファン12が配設されており、屋外と本体6を連通する第一排気ダクト7は換気ファン12の吹出し側に接続され、脱衣室4と本体6を連通する第二排気ダクト9及びトイレ5と本体6を連通する第三排気ダクト11は換気ファン12の吸込側に接続されている。したがって、換気ファン12を運転すると、第一排気口8及び第二排気口10から第二排気ダクト9及び第三排気ダクト11を通じて脱衣室4及びトイレ5の空気が換気ファン12に吸い込まれ、第一排気ダクト7を通じて屋外に排気される。
そして、換気ファン12を連続運転すると屋内の居住空間1内が負圧になるため、室内空間としてのリビング2の屋外に面した壁に開口した給気口13から新鮮な外気が給気されて居住空間1が換気されることになる。この換気運転は建物の機密性が高い場合は連続して行う必要があるため(24時間換気)、換気ファン12は所定の換気量、例えば一時間で居住空間1の約半分の容積に相当する換気量を確保するように連続運転を行う。
また、リビング2には部屋の温度をコントロールするための空調機14が設置されており、夏場は冷房運転、冬場は暖房運転を行って室温を適正に保持している。したがって前述したように年間を通じて連続した換気運転を行っていると、リビングにおいては夏場は空調機14による冷房、冬場は空調機14による暖房を実施することで所定の温度範囲、例えば20℃から30℃にコントロールされた空気が脱衣室4のドア15およびトイレ5のドア15のガラリやアンダーカット部分を通じて第一排気口8および第二排気口10に吸い込まれ、換気空調装置の本体6を介して屋外に排出されることになる。
図2は、換気機能を備えた空調装置の風路構成の概略図で、図2(a)は、換気機能を備えた空調装置の本体6の内部を上から見た風路構成の概略図で、図2(b)は、換気機能を備えた空調装置の本体6を浴室3に取付けた際の内部を側面から見た風路構成の概略図、図3は、換気機能を備えた空調装置の冷媒回路図であり図1、図2に示すように浴室3の天井裏に換気空調装置の本体6が設置されており、本体6の底部に浴室3の天井面に対して吸込口16および吹出口17を開口するとともに吸込口16に着脱自在に塵埃を捕捉するためのフィルター18を配設している。
本体6内の第一風路19には浴室3内の空気を吸い込むための吸込口16、吸込口16から吸い込んだ浴室3内の空気を昇温するための凝縮器20、凝縮器20で昇温された空気を浴室3に吹出すための吹出口17、吸込口16から浴室3内の空気を吸引し凝縮器20を介して吹出口17から再び浴室3内に循環送風するための循環ファン21が設けられており、風の流れを矢印で示すように吸込口16、凝縮器20、循環ファン21、吹出口17の順に循環送風することで浴室3内を暖房することができる。
また、本体6内の第二風路22には第一排気ダクト7が本体6に接続される部分に第一排気口8及び第二排気口10から吸引された脱衣室4及びトイレ5内の空気を本体6内に通風するための第一換気口23、第一換気口23から吸い込んだ脱衣室4及びトイレ5内の空気から吸熱するための蒸発器24、蒸発器24で吸熱された空気を第三排気ダクト11に吹出すための換気吹出口25、第一換気口23から脱衣室4及びトイレ5内の空気を吸引し蒸発器24を介して換気吹出口25から屋外に排気するための換気ファン12が設けられており、風の流れを矢印で示すように第一換気口23、蒸発器24、換気ファン12、換気吹出口25の順に送風することで脱衣室4及びトイレ5内の空気から熱を吸熱した後、屋外に排気することで居住空間1内の換気を行うことができる。
また、本体6内部に、冷媒として例えば、HCFC系冷媒(分子中に塩素、水素、フッ素、炭素の各原子を含む)、HFC系冷媒(分子中に水素、炭素、フッ素の各原子を含む)、炭化水素、二酸化炭素等の自然冷媒などの何れかを充填した冷媒回路26を形設しており、この冷媒回路26中に、冷媒を圧縮する圧縮機27、供給空気と冷媒とを熱交換させる凝縮器20、冷媒を膨張させることで減圧させる減圧機構としての膨張弁28、供給空気と冷媒とを熱交換させる蒸発器24を介設している。圧縮機27の冷媒吐出口には冷媒の吐出温度を検知するための吐出温センサー29が、圧縮機27の冷媒吸入口には冷媒の吸入温度を検知するための吸入温センサー30が設けられており、吐出温センサー29、吸入温センサー30で検出された値は制御手段31で各アクチュエーターの動作制御に利用される。圧縮機27に供給される電力は制御手段31に設けられた電流センサー32にてその電流値を計測しながら供給される。
吸込口16には浴室3からの吸気を閉止するための第一の閉止機構としての第一ダンパ33が設けられており、第一ダンパ33を閉止することで浴室3からの空気の吸引を停止することができる。また、第一換気口23には脱衣室4及びトイレ5からの空気の吸引を閉止するための第三の閉止機構としての第二ダンパ34が設けられており、第二ダンパ34を閉止することで脱衣室4及びトイレ5からの空気の吸引を停止することができる。さらに、第二風路22内の蒸発器24より下流で換気ファン12より上流の第一風路19と隣接する部分には第二風路22と第一風路19を連通する除湿風路35が設けられており、除湿風路35内には第二風路22と第一風路19の連通を閉止するための除湿風路閉止手段としての除湿ダンパ36が設けられている。
除湿風路35は第一風路19の吸込口16より下流で凝縮器20より上流の位置に連通されており、除湿ダンパ36開放時には第二風路22内の蒸発器24を通過後の空気が除湿風路35を介して第一風路19内の凝縮器20に通風されるようになっている。除湿ダンパ36閉止時には第一風路19及び第二風路22は隔絶されており、それぞれの風路内を流通する空気は混合されること無く通風される。第二風路22内の第一換気口23より下流で蒸発器24よりも上流の位置には浴室3内の空気を第二風路22内に導入するための第二の吸込口としての第二吸込口37が設けられており、第二吸込口37には第二吸込口37を閉止するための第二の閉止機構としての第三ダンパ38が設けられている。また、第二吸込口37には第二吸込口37から吸引される浴室3内の空気の温度を検知するための吸込温度センサー39が設けられている。前述した各ダンパを各運転モードに応じて適宜開閉することで各運転モードに最適な風路に切替を行うことが可能となる。
次に換気空調装置の運転動作について説明する。表1は各運転パターンにおける各構成要素の動作状態を示す一覧表である。以下、それぞれの運転モードについて詳細に説明する。
Figure 0005439792
まず、暖房運転モードにおいては、第一ダンパ33、第二ダンパ34を開放し、第三ダンパ38、除湿ダンパ36を閉止した状態で運転を行う。この場合、吸込口16から吸引された浴室3内の空気は凝縮器20で昇温された後、循環ファン21で浴室3に循環送風され浴室3内を暖房する。第一換気口23から吸引された脱衣室4及びトイレ5内の空気は蒸発器24で吸熱され温度を下げられた状態で換気ファン12により屋外に排気される。蒸発器24により脱衣室4及びトイレ5内の空気から吸熱された熱は凝縮器20により浴室3内に供給されるため、居住空間1内で空調機14等により空調された熱を換気により屋外に無駄に排出することなく浴室3内に回収することで効率よく暖房を行うことが可能となる。
暖房運転時に圧縮機27に供給される電力は電流センサー32により供給される電流値を検出しながら圧縮機27に供給されている。また、膨張弁28における減圧量は制御手段31にてその開度を制御されており、開度を調整することで減圧量を変更させて冷凍サイクルの運転状態を最適な値に保つように制御されている。
減圧量の制御は、吐出温センサー29にて検出された吐出温、電流センサーにて検出された圧縮機供給電流、膨張弁28の開度から求められる圧縮機27の吐出圧力を基に行われる。通常、暖房運転時には、凝縮器20における冷媒温度がもっとも高くなる状態で運転することによって凝縮器20と熱交換を行う被暖房対象空気の温度を高くすることができるため、暖房能力が最も高くなる。一般的に、凝縮器20における冷媒温度を高くするためには膨張弁28における減圧量を大きくすることで冷媒の循環量を低減させ、吐出温度を上昇させる方法がとられる。ただし、膨張弁28における減圧量を大きくすると圧縮機27における冷媒の吸込温度も低下するため、ある特定の減圧量を境に逆に吐出温度が低下する状態となるため、吐出温センサー29にて検出された吐出温が大きくなる範囲内で減圧量を増加させ、吐出温度が低下した際には減圧量を減少させるように膨張弁28を動作させる。このように膨張弁28を動作させる中で、吐出温度が圧縮機27の使用範囲内で運転されているにもかかわらず、吐出圧力が使用上限圧を超えてしまう場合がある。例えば、浴室のように通常の居室等と違い、高温高湿な状態となる環境で使用する場合、凝縮器20や蒸発器24に供給される空気が高温高湿な状態となり、凝縮器20と蒸発器24における熱収支のバランスが変化し、吐出圧力の上昇が大きくなる状態が発生する。このような状態の場合、吐出温度が上限値に到達しない場合でも膨張弁28の減圧量を低下させ、吐出圧力を低下させる必要がある。
吐出圧力の検出においては、図4(a)に示すように、圧縮機27に供給される電力の電流値(X)と吐出圧力(Y)の間に特定の状態で比例関係(Y=AX)が存在するため、この関係を用いて吐出圧力の推定を行う(下記関係式参照)。電流センサー32により検出された圧縮機27への供給電流を基に供給電流と吐出圧力の関係式より算出する。この関係式においては、事前に取得した試験結果等を基に係数を決定するが、電流値と吐出圧力の関係は吐出温度、膨張弁28における減圧量、凝縮器20に供給される空気の温度に影響を受ける。そこで、吐出圧力を推定するための関係式には前述の吐出温度、減圧量の関数である膨張弁開度、凝縮器20に供給される空気の温度をパラメータとして含め、事前に行った試験により下記に示す関係式の定数を決定する。図4(a)に示すグラフは、吐出温度(例えば80℃程度)、膨張弁の開度(例えば0−540の間で開閉可能な弁の開度を100の開度にした状態)、吸込空気温度(例えば35℃程度)を一定とした場合の圧縮機供給電流値と吐出圧力の関係を示すグラフであるが、この関係式は凝縮器20や蒸発器24のサイズやその他の構成の差異によって得られる定数(下記関係式におけるA〜Cの値)が変化する。このため、事前に実験的にこれらの定数の値を求め、関係式を求めておく必要がある。得られた関係式に運転中におけるそれぞれのパラメータの値を用いることで圧縮機の吐出圧力を推定することが可能となる。
関係式:Y=aX
Y:吐出圧力
X:圧縮機供給電流値
a:定数
a=AX1+BX2+CX3
A〜C:定数
X1:吐出温度
X2:膨張弁開度
X3:吸込空気温度
推定した吐出圧力が圧縮機27の使用上限圧に近づいた場合、膨張弁28における減圧量を低下させ、吐出圧力が使用上限圧を超えないように制御を行う。
ただし、凝縮器20や蒸発器24に供給する空調対象空気の風量が何らかの要因で変化した場合、変化した風量によっては前述の関係式を満たさない場合が発生する。図4(b)は電流値(例えば8A程度)、吐出温度(例えば80℃程度)、膨張弁開度(例えば0−540の間で開閉可能な弁の開度を100の開度にした状態)、空気温度(例えば35℃程度)を一定とした場合の風量と吐出圧力の関係を示す図であるが、前述の電流値、吐出温度、膨張弁開度、空気温度の場合と異なり、風量の変化と吐出圧力の関係が図4(b)に示すように単純な比例関係に無いことが原因であるが、これに対して、供給される風量を複数(例えば図4(b)に示す0〜1m3/min、1〜3m3/min、3m3/min以上の3領域)の領域にわけ、それぞれの領域において前述の関係式を用いることでそれぞれの風量範囲においては関係式を満たすようになるため、風量ごとに関係式を切り替えて吐出圧力の推定を行う。
ここで示した一例では実験で求めた風量と吐出圧力のグラフから、直線近似できる領域に分けることで3つの領域に分けて関係式を求めているが、実験で得られた結果によってはさらに多くの関係式を必要とする場合もある。
このように、圧縮機27の吐出圧力を推定することで、凝縮器20における冷媒温度を高めながら、高温高湿な空調対象空間への空調時においても吐出圧力が使用上限圧を超えることなく運転を行うことが可能となり、暖房能力を高めながら安全に運転を継続することができる。
前述の制御方法は吐出圧力が先に上限値に到達する場合を例に説明したが、実際には吐出温度のみが上限値に到達する場合もある。そこで、吐出温度、吐出圧力の上限値に近いいずれかの値を基に膨張弁28における減圧量の制御を行うことが望ましい。しかしながら、吐出圧力と吐出温度は単位系が違うため使用範囲全体に対する上限値からの差の比を基に制御対象パラメータを設定する。例えば、圧縮機27の仕様範囲に対して上限値から5%程度の範囲に入った場合(例えば、吐出圧力仕様範囲が0〜4MPaに対し3.8MPa以上、吐出温度仕様範囲が0〜100℃に対し95℃以上)に制御対象パラメータとして制御対象を切り替えることが望ましい。吐出圧力、吐出温度の両者が共に上記の範囲に到達していない場合には吐出圧力もしくは吐出温度のいずれかをデフォルトパラメータとして固定して制御を行い、残ったパラメータについては監視のみを行う。このようにすることで吐出圧力、吐出温度のどちらが先に上限値に近づいた場合においても上限値を超えることなく運転を継続することが可能となる。
次に、浴室換気運転モードにおいては、第三ダンパ38を開放し、第一ダンパ33、第二ダンパ34、除湿ダンパ36を閉止した状態で運転を行う。この場合、換気ファン12のみを運転し、循環ファン21の運転は停止する。換気ファン12により第二吸込口37から吸い込まれた浴室3内の空気は換気ファン12により換気吹出口25より屋外に排気される。この際、圧縮機27の運転は行われておらず、蒸発器24における吸熱も行われないため、浴室3内の空気はそのまま屋外に排気されることになる。
次に、他室換気モードにおいては第二ダンパ34を開放し、第一ダンパ33、第三ダンパ38、除湿ダンパ36を閉止した状態で運転を行う。この場合、換気ファン12のみを運転し、循環ファン21の運転は停止する。換気ファン12により第一換気口23から吸引された脱衣室4及びトイレ5内の空気は換気ファン12により換気吹出口25より屋外に排気される。この際、圧縮機27の運転は行われておらず、蒸発器24における吸熱も行われないため、脱衣室4及びトイレ5内の空気はそのまま屋外に排気されることになる。
次に、乾燥運転モードについて解説する。乾燥運転モードでは除湿ダンパ36及び第三ダンパ38を開放し、第一ダンパ33及び第二ダンパ34を閉止した状態で運転を行う。この場合、循環ファン21のみを運転し、換気ファン12の運転は停止する。このような風路構成をとることで、循環ファン21により第二吸込口37から浴室3内の空気が蒸発器24に供給された後、凝縮器20を経て浴室3に供給される。蒸発器24に供給された空調対象空気は蒸発器24表面上で熱を奪われ温度が下がる際に内部に含まれる水分が蒸発器24表面に結露し、絶対湿度が低下した状態で凝縮器20へ供給される。絶対湿度が低下した空調対象空気は凝縮器20において加熱され、温度が上昇することで本体6流入前よりも絶対湿度、相対湿度が共に低下した状態で再び空調対象空間である浴室3に戻される。このように湿度の低下した空気を供給することで被乾燥対象物の乾燥運転を実施する。
乾燥運転実施時においては、蒸発器24の温度がもっとも低くなる状態が空調対象空気の絶対湿度低減という観点からは望ましい状態といえる。このため、乾燥運転時の運転動作としては蒸発器24の温度がもっとも低くなるように膨張弁28の減圧量を調整することが望ましい。そこで、蒸発器24には蒸発器24の温度を検知するための蒸発器温度センサー40が設けられており、蒸発器温度センサー40で得られた値を基に膨張弁28の開度を決定する。この際、蒸発器24表面には結露した水が多数存在するため、結露水が蒸発器表面に凍結しない範囲(例えば0℃以上)で膨張弁28の開度を制御する。
この際、前述の暖房運転時と同様に、浴室3のような高温高湿の空間を空調対象空間とする場合には膨張弁28における減圧量を増加させることで蒸発器24の温度が目標温度まで低下する前に圧縮機27の吐出圧力が使用上限圧力に到達する場合がある。よって、暖房時と同様に事前に得られた試験結果より冷房時の電流値、吐出温度、膨張弁開度及び吸い込み空気温度と吐出圧力の関係式を求め、検出した検出値から吐出圧力を推定し、吐出圧力が使用上限圧力に近づいた場合には膨張弁28の開度を大きくし減圧量を低減することで吐出圧力が使用上限圧力を超えないように制御を行う。
このような制御を行うことで、乾燥運転時においても圧縮機27の仕様範囲内でもっとも乾燥(除湿)能力が発揮できるように膨張弁28における減圧量を制御することが可能となる。
乾燥運転を実施すると被乾燥対象物の乾燥と共に空調対象空間である浴室3内の絶対湿度が低下していく。このため、浴室3内の湿度の値を検知することで被乾燥対象物の乾燥状態を推定することが可能となる。湿度の推定に当たっては、事前に圧縮機27の吐出圧力、吸入圧力、浴室3内空気の吸込温度を基に、事前に得られた関係式から推定する。図5は吸入圧力(例えば0.8MPa程度)、吸込温度(例えば35℃程度)を一定とした場合の吐出圧力と浴室内湿度の関係を示すグラフであるが、吐出圧力と浴室内湿度の間には比例関係が存在する。同様に、吸入圧力、吸込温度を変化させた場合においても同様の比例関係が存在する。これらのことから、吐出圧力(Pd)、吸入圧力(Ps)、吸込温度(T)と浴室3内の湿度(H)の間には特定の比例関係(H=bPd+cPs+dT)が生じるため、吐出圧力の推定のための関係式と同様に、事前にこの関係を求める(下記関係式のa〜dの値を求める)ことで湿度を推定するための下記の様な関係式が得られる。
関係式:H=bPd+cPs+dT
H:浴室内湿度
Pd:吐出圧力
Ps:吸入圧力
T:吸込空気温度
a〜d:定数
この際、吐出圧力、吸入圧力については前述した吐出圧力の推定方法に基づき推定を行う。このため、湿度の推定に用いる関係式は圧力の推定に用いる関係式同様、圧縮機27への供給電流値、膨張弁28の開度、吐出温度、吸入温度の値をパラメータに含むことになる。上記の関係式の吐出圧力(Pd)及び吸入圧力(Ps)に圧力推定のための関係式を適用し、式を変形すると下記のような関係式が得られることとなる。実際の乾燥運転時にはこれらのパラメータに各センサーの検出値を用いることで浴室3内の湿度を推定することが可能となる。
関係式:H=AX1+BX2+CX3+DX4+EX5
A〜D:定数
X1:圧縮機供給電流値
X2:吐出温度
X3:吸入温度
X4:膨張弁開度
X5:吸込空気温度
また、湿度の推定に用いる関係式に吐出圧力、吸入圧力のパラメータが含まれるため、前述の吐出圧力の推定の際に凝縮器20、蒸発器24への送風量によって複数の関係式が存在することから、湿度推定の関係式も、凝縮器20、蒸発器24への送風量によって複数の関係式が存在することとなる。
被乾燥対象物の乾燥判定にはいくつかの判定基準を設けることができる。第一の判定基準は検出した相対湿度の値が所定の値を下回った場合に被乾燥対象物の乾燥が終了したと判定する基準である。この判定基準は被乾燥対象物の内容が特定の基準を満たすような場合に適用しやすい基準である。例えばほぼ同一の被乾燥対象物を定期的に乾燥させる場合、乾燥終了時の浴室3内の相対湿度が事前の運転で判明している場合はこの基準を用いることで比較的単純に被乾燥対象物の乾燥終了を判定することができる。ただし、浴室3の相対湿度が瞬間的に基準値を下回った際に乾燥終了の判定を行ってしまうと、各センサーの検出値に誤差が生じた場合に乾燥終了の誤検出を行ってしまう場合があるため、推定した相対湿度の値が特定の値(例えば30%程度)を特定の期間(例えば3分以上)下回った場合に乾燥終了として判定する方法が望ましい。
第二の判定基準は、検出した絶対湿度の変化率の値が所定の値を下回った場合に被乾燥対象物の乾燥が終了したと判定する基準である。この判定基準は比較的多種多様な被乾燥対象物に対する乾燥判定を実施する際に適用しやすい基準である。例えば、乾燥運転ごとに被乾燥対象物が変化する場合においても、絶対湿度の変化率が所定の値(例えば0.0001KG/KG’/min)を下回るまで運転を継続することで浴室3内の湿度成分がきちんと低減されるまで運転されるため、被乾燥対象物の乾燥が完了される前に乾燥判定を行ってしまう誤判定を防止することが可能になると共に、乾燥終了時には自動的に乾燥運転を終了させることが可能となる。ただし、浴室3の絶対湿度の変化率が瞬間的に基準値を下回った際に乾燥終了の判定を行ってしまうと、各センサーの検出値に誤差が生じた場合には乾燥終了の誤検出を行ってしまう場合があるため、推定した絶対湿度の変化率が特定の値を特定の期間(例えば3分以上)下回った場合に乾燥終了として判定する方法が望ましい。この場合、被乾燥対象物の乾燥状態としては比較的過乾燥ぎみの傾向が現れるが、被乾燥対象物の乾燥を優先させる場合には適用しやすい基準となる。
第三の判定基準は、検出した相対湿度の変化率の値が所定の値を下回った場合に被乾燥対象物の乾燥が終了したと判定する基準である。この判定基準も前述の絶対湿度の場合と同様、比較的多種多様な被乾燥対象物に対する乾燥判定を実施する際に適用しやすい基準であるが、絶対湿度の場合と異なり、浴室3の雰囲気温度の影響が含まれるため、乾燥終了をより早い段階で判定することが可能となる。ただし、被乾燥対象物の浴室3内への設置方法や被乾燥対象物の種類によっては乾燥終了前に浴室3内の相対湿度が低下する可能性もあり、基準の適用には注意を要する。
前述した三つの判定基準については、適用の際に乾燥運転を実施する状態に応じて判定基準を切り替えて適用することが望ましい。例えば、乾燥運転開始からある特定の期間(例えば運転開始から1時間程度)については被乾燥対象物の乾燥完了の可能性が比較的低いため、より精度の高い第二、第三の判定基準を適用することが望ましい。しかしながら、ある特定の期間(例えば1時間程度)経過後二ついては被乾燥対象物の乾燥完了の可能性が比較的高くなるためより単純な判定基準となる第一の判定基準を適用することが望ましい。
また、より被乾燥対象物の乾燥状態を重視する運転においては第二の判定基準を適用することが望ましく、逆に、乾燥運転にかかる運転時間に重点を置いた運転の場合は第三の判定基準を適用することが望ましい。このように、実際の判定基準は被乾燥対象物に対する条件や使用者の希望に沿って判定基準を切り替えることが望ましい。
次に冷房運転モードについて説明する。冷房運転モードでは、暖房運転モードにおけるダンパー位置にするのと共に、冷媒回路26上に設けられた、冷媒の流通方向を逆転させる四方弁41を切り替えることにより暖房時に凝縮器20として使用していた熱交換器を蒸発器24に、また、暖房時に蒸発器24として使用していた熱交換器を凝縮器20として使用することで空調対象空間の冷房を実施する。
冷房運転実施時においては、蒸発器24の温度がもっとも低くなる状態が空調対象空気の温度低減という観点からは望ましい状態といえる。このため、冷房運転時の運転動作としては蒸発器24の温度がもっとも低くなるように膨張弁28の減圧量を調整することが望ましい。そこで、蒸発器24には蒸発器24の温度を検知するための蒸発器温度センサー40が設けられており、蒸発器温度センサー40で得られた値を基に膨張弁28の開度を決定する。この際、蒸発器24表面には結露した水が多数存在するため、結露水が蒸発器表面に凍結しない範囲(例えば0℃以上)で膨張弁28の開度を制御する。
この際、前述の暖房運転時と同様に、浴室3のような高温高湿の空間を空調対象空間とする場合には膨張弁28における減圧量を増加させることで蒸発器24の温度が目標温度まで低下する前に圧縮機27の吐出圧力が使用上限圧力に到達する場合がある。よって、暖房時と同様に事前に得られた試験結果より冷房時の電流値、吐出温度、膨張弁開度及び吸い込み空気温度と吐出圧力の関係式を求め、検出した検出値から吐出圧力を推定し、吐出圧力が使用上限圧力に近づいた場合には膨張弁28の開度を大きくし減圧量を低減することで吐出圧力が使用上限圧力を超えないように制御を行う。
このような制御を行うことで、冷房運転時においても圧縮機27の仕様範囲内でもっとも冷房能力が発揮できるように膨張弁28における減圧量を制御することが可能となる。
これまで説明した圧縮機27を駆動する各運転モードにおいては、前述のような膨張弁28の制御を行うに当たって、空調対象空間である浴室3の温度によっては、膨張弁28における減圧量を最小にしたにもかかわらず圧縮機27の吐出圧力が上限値を超えてしまう場合がある。このような場合、推定した吐出圧力を基に圧縮機27の運転を停止し、吐出圧力が上限値を超えないように制御を行う。圧縮機27の運転停止後から所定の期間(例えば5分程度)経過した場合には自動的に圧縮機27の運転を再開し、空調を再開する。
乾燥運転モードにおいては、前述の圧縮機27の停止、運転を繰り返す状態は空調対象空間である浴室3内の温度が高いことが原因である場合が大半である。このような状態では蒸発器24の温度は充分に除湿ができる温度まで低下させることができず、浴室3内の空気を除湿することができなくなる。そこで、乾燥運転モードにおいては圧縮機27の停止運転を所定の回数(例えば3回程度)繰り返した場合、換気ファン12の運転を開始し、浴室3から屋外への排気を実施する。排気に伴い、浴室3へは脱衣室4等から比較的低温(例えば20℃程度)の空気が流入し、浴室3内の温度は徐々に低下する。そこで浴室3内の温度が充分に除湿ができる温度(例えば30℃程度)まで低下した場合には換気ファン12の運転を停止し、浴室3への絶対湿度の流入を停止する。このような運転を実施することで継続的に乾燥空気を被乾燥対象物に供給することが可能となり、被乾燥対象物の乾燥時間を短縮することができるようになる。
以上、説明した構成及び動作により、本実施の形態の換気空調装置は浴室等の空調対象空間に衣類などの被乾燥対象物を設置し乾燥空気を供給することで被乾燥対象物の乾燥を行う乾燥運転において、比較的容易な手段で空調対象空間内の湿度を推定することが可能であり、推定した湿度から被乾燥対象物の乾燥状態を推定することが可能となるため、被乾燥対象物の乾燥終了時に自動的に乾燥運転を終了させることが可能となる。
また、被乾燥対象物の乾燥終了判定基準を複数持つことで、多種多様な状況、使用者のニーズに適合した乾燥終了判定を行うことが可能となる。
なお、以上説明した内容は、発明を実施するための一形態についてのみ説明したものであり、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。
例えば、本実施の形態においては空調対象空間として浴室を例に挙げて説明したが、被乾燥対象物を設置し、乾燥運転を実施することが可能な空間であれば良く、その作用効果に差異を生じない。望ましくは、被乾燥対象物の量に応じて適正な容積の空間であることが望ましく、また、再熱除湿による乾燥運転の特性上、外部との湿度成分の出入りが少ない空間であることが望ましい。
また、本実施の形態では乾燥終了判定の判定基準の適用方法を例を挙げて説明したが、使用者の用途に応じて判定基準の適用方法を切り替えてもその作用効果に差異を生じない。例えば、本実施の形態では特定の期間(例えば1時間程度)経過後については第一の判定基準を適用するとして説明を行ったが、より正確に乾燥判定を実施する場合等は第二、第三の判定基準を適用してもなんら問題は無い。
浴室等の空調対象空間に取り付けた空調装置において冷凍サイクルを用いた乾燥運転を行う際に、空調対象空間の湿度を推定することで被乾燥対象物の乾燥状態を判定することが可能となり、浴室に限らず一般住居内の乾燥を必要とする空間や非居住空間における空調装置などの制御方法としても利用できる。
本発明の居住空間への設置例を示す概略図 (a)は、本発明の実施の形態における換気機能を備えた空調装置の本体6の内部を上から見た風路構成の概略図、(b)は、同換気機能を備えた空調装置の本体6を浴室3に取付けた際の内部を側面から見た風路構成の概略図 同空調装置に用いられる冷媒回路の概略図 同吐出圧力推定に用いられる関係式の概念図 同湿度推定に用いられる関係式の概念図 従来の空調装置における本体構成の概略図
符号の説明
1 居住空間
2 リビング
3 浴室
4 脱衣室
5 トイレ
6 本体
7 第一排気ダクト
8 第一排気口
9 第二排気ダクト
10 第二排気口
11 第三排気ダクト
12 換気ファン
13 給気口
14 空調機
15 ドア
16 吸込口
17 吹出口
18 フィルター
19 第一風路
20 凝縮器
21 循環ファン
22 第二風路
23 第一換気口
24 蒸発器
25 換気吹出口
26 冷媒回路
27 圧縮機
28 膨張弁
29 吐出温センサー
30 吸入温センサー
31 制御手段
32 電流センサー
33 第一ダンパ
34 第二ダンパ
35 除湿風路
36 除湿ダンパ
37 第二吸込口
38 第三ダンパ
39 吸込温度センサー
40 蒸発器温度センサー
41 四方弁
101 室内機
102 凝縮器
103 循環送風機
104 室外機
105 蒸発器
106 送風ファン
107 圧縮機
108 膨張弁
109 冷媒回路

Claims (8)

  1. 圧縮機と、凝縮器と、減圧機構と、蒸発器と、凝縮器に空調対象空間の空気を送風する凝縮器用ファンと蒸発器に吸熱対象空気を送風するための蒸発器用ファンを用いた冷凍サイクルにより空調対象空間を空調する空調装置において、凝縮器や蒸発器に供給する空調対象空間の空気の風量ごとに風量と圧縮機の吐出圧力の関係を示す関係式を切り替えて圧縮機の吐出圧力の推定を行い、前記圧縮機の吐出圧力と空調対象空間内の空気の温度から空調対象空間の湿度を推定することを特徴とする空調装置。
  2. 事前に取得した特性に基づく吐出圧力と空調対象空間内の空気の温度に対する空調対象空間内の湿度の関係式に基づき空調対象空間内の湿度を推定することを特徴とする請求項1に記載の空調装置。
  3. 湿度の推定に用いる関係式に減圧機構における減圧量のパラメータを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の空調装置。
  4. 湿度の推定に用いる関係式に圧縮機の吸入圧力のパラメータを含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の空調装置。
  5. 圧縮機の吐出圧力を圧縮機へ入力される電流値から推定することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の空調装置。
  6. 圧縮機の吸入圧力を圧縮機へ入力される電流値から推定することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の空調装置。
  7. 湿度の推定に用いる関係式に圧縮機の吐出温度のパラメータを含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の空調装置。
  8. 湿度の推定に用いる関係式に圧縮機の吸入温度のパラメータを含むことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の空調装置。
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