JP5439399B2 - 改装サッシユニット及び浴室の改装方法 - Google Patents

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Description

本発明は、浴室用の改装サッシユニット及び浴室の改装方法に関する。
従来、浴室を改装する場合には、浴室がユニット化されたユニットルームを既存の浴室が設けられていた位置に設置する一方で、浴室の窓は改装されることなく、新たに設置したユニットルームの開口と既存の窓枠とを接続する浴室の改装方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−270289号公報
上記のような浴室の改装方法にて改装された浴室は、改装された真新しいユニットルームの中に既存のサッシが見えるため、折角改装したにも拘わらず、既存のサッシが美観を損なうという課題がある。また、既存の浴室窓の開口幅の方がユニットルームの開口幅より広い場合があり、この場合には既存のサッシの内側に拡幅枠を配置して、既存の浴室窓の開口幅とユニットルームの開口幅とを調整している。このため、ユニットルームが改装された後には、既存の窓の開口幅よりユニットルームの開口幅の方が狭くなり、既存のサッシが有する障子の戸先框に設けられた引手が見えず、障子の開閉操作性が低下するという課題がある。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、美観と開閉の操作性とに優れた、浴室の改装サッシユニット及び浴室の改装方法を提供することにある。
かかる目的を達成するために本発明の改装サッシユニットは、浴室ユニットとともに改装される改装サッシユニットであって、既設枠の内周側に設けられる改装サッシの改装枠にて形成される改装枠開口が、前記浴室ユニット側の制約により決定される理想的な最大開口幅より狭くなるように、前記既設枠と前記改装枠との間に介在される中間部材を有し、前記改装枠は、当該改装枠と対向させて配置され、前記浴室ユニットに浴室開口を形成すべく加工された、当該浴室ユニットの壁に直接的または間接的に連結されることを特徴とする改装サッシユニットである。
このような改装サッシユニットによれば、改装枠開口が、浴室ユニット側の制約により決定される理想的な最大開口幅より狭くなるように、既設枠との間に中間部材が介在されるので、浴室ユニット側に形成する浴室開口の幅を最も広くしたとしても、改装枠開口が浴室ユニット側の浴室開口より広くなることはない。そして、浴室ユニット側の浴室開口より狭い改装枠開口を形成する改装枠が、浴室ユニットに浴室開口を形成すべく加工された壁に連結されるので、改装枠にて形成される改装枠開口に合わせて壁を加工して浴室開口を形成することにより、浴室ユニットの浴室開口と改装枠にて形成される改装枠開口とを繋ぐことが可能である。このため、浴室ユニットとともに改装サッシに改装されて美観に優れた浴室を施工することが可能である。また、改装枠開口は浴室ユニット側の浴室開口より狭いので、改装枠に取り付けられる障子の戸先框が浴室ユニットにより隠れることはない。このため、改装サッシの開閉操作性にも優れた改装サッシユニットを提供することが可能である。ここで、浴室ユニット側の制約により決定される理想的な最大開口幅とは、浴室ユニットの汎用性を確保するための規格により制限される設計値から決定される最も大きな開口の幅である。
かかる改装サッシユニットであって、前記浴室ユニット側の制約は、当該浴室ユニットが設置される既設建物の工法、前記浴室ユニットが設置される既設浴室の状態、及び、前記浴室ユニットの寸法のうちのいずれかと、前記壁が備えるべき必要な強度を確保するための壁幅、及び、前記改装枠と前記浴室ユニットとを連結するために必要な幅と、を含むことが望ましい。
このような改装サッシユニットによれば、浴室ユニットが設置される既設建物の工法による制約、浴室ユニットが設置される既設浴室の状態による制約、及び、浴室ユニットの寸法のうちのいずれかによる制約、だけでなく、改装枠と浴室ユニットとを、浴室ユニットの壁の強度を確保し確実に連結して浴室ユニット及び改装サッシを施工することが可能である。このため、様々な既設建物に対する浴室ユニット及び改装サッシの改装において、十分な強度を確保しつつ納まりを綺麗に仕上げることが可能である。ここで、既設建物の工法による制約とは、例えば、在来工法のように柱を用いた工法の場合には、柱間や柱芯間の距離に対応させて設定される浴室ユニットのサイズ的制約、ツーバイフォー工法の場合には、浴室の壁間や壁芯間の距離に対応させて設定される浴室ユニットのサイズ的制約など、各種工法による制約を示している。また、浴室ユニットが設置される既設浴室の状態による制約とは、浴室ユニットが設置される既設浴室が、既設の壁を構成する内装材やタイル、モルタルなどが残存する場合や、内装材やタイル、モルタルなどが除去されて躯体が露出する場合など、既設浴室の状態により相違する浴室ユニットのサイズ的制約を示している。また、浴室ユニットの寸法による制約とは、規格によって特定のいくつかのサイズに予め定められている浴室ユニットのサイズ的制約を示している。また、壁が備えるべき必要な強度を確保するための壁幅とは、浴室の使用に耐えうる強度を備えることが可能な壁幅である。改装枠と浴室ユニットとを連結するために必要な幅とは、改装枠と浴室ユニットとの取り合い部分の見付け方向の幅である。
かかる改装サッシユニットであって、前記改装枠は、前記壁と額縁を介して間接的に連結され、前記額縁は、見込み方向に沿う部位でなる見込み部と見付け方向に沿う部位でなる見付け部とを有しており、前記見込み部と前記改装枠の浴室側の部位とが重ねられて固定され、前記見付け部と前記壁の前記浴室開口の周端部とが重ねられて固定されることが望ましい。
このような改装サッシユニットによれば、改装枠の浴室側の部位と額縁の見込み部と重ねられて固定され、壁の浴室開口の周端部と額縁の見付け部とが重ねられて連結されるので、壁の浴室開口の周端部に見付け部が固定されて浴室外側に延出される額縁の見込み部に改装枠の浴室側の部位を連結することが可能である。このため、壁に形成された浴室開口の周縁部及び改装枠の浴室側端部との間を額縁にて覆って、改装枠と壁との間をより綺麗に仕上げることが可能である。
また、浴室ユニットと改装サッシとを改装する浴室の改装方法であって、前記改装サッシの改装枠を改装前から設けられている既設枠の内周側に備える改装枠取付工程と、前記浴室ユニットが有する壁が、取り付けられた前記改装枠と対向するように前記浴室ユニットを設置する浴室ユニット設置工程と、前記改装枠と対向する前記壁に浴室開口を形成する開口形成工程と、前記改装枠と前記壁とを額縁にて連結して、前記改装枠にて形成される改装枠開口と前記壁に形成された前記浴室開口と繋ぐ額縁取付工程と、を有すること特徴とする浴室の改装方法である。
このような浴室の改装方法によれば、浴室ユニットを設置する前に改装枠が取り付けられており、浴室ユニットを設置した後に改装枠と対向する壁に浴室開口を形成するので、取り付けられた改装枠の位置に合わせるとともに改装枠の幅に合わせて浴室ユニットの壁に浴室開口を形成することが可能である。また、改装枠にて形成された改装枠開口と、浴室開口が形成された浴室ユニットの壁とを額縁にて連結するのでより綺麗に仕上げることが可能である。そして、壁の適切な位置に、適切な寸法にて形成された浴室開口と、改装枠にて形成される改装枠開口とが額縁にて繋がるので、額縁の内側に突出する物はない。このため、改装サッシの障子が有する戸先框は隠されないので、開閉の操作性を損なうことなく改装サッシユニットを備えることが可能である。
本発明によれば、美観と開閉の操作性とに優れた、浴室の改装サッシユニット及び浴室の改装方法を提供することが可能である。
本実施形態に係る改装サッシユニットを説明するための縦断面図である。 本実施形態に係る改装サッシユニットを説明するための水平断面図である。 本実施形態に係る改装サッシユニットの改装方法を説明するための水平断面図である。 浴室ユニット側の制約により決定される理想的な最大開口幅及び縦枠接合部材の見付け方向の幅の一例を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態に係る改装サッシユニットについて図面を参照して説明する。
本実施形態の改装サッシユニットは、例えば、浴室がユニット化された浴室ユニットの設置とともに改装される改装サッシと、改装サッシを既設枠に固定するための中間部材及び固定部材とを備えている。また、浴室ユニットの壁と改装サッシユニットとは改装額縁にて繋がれている。
本実施形態では、図1、図2に示すように、建物等に設けられている引き違いタイプの既設サッシの既設枠50の内周側に設けられる改装サッシユニット1について説明する。
以下の説明においては、建物等に取り付けられた状態の既設枠50及び改装サッシ10を室内側から見たときに、上下となる方向を上下方向、左右となる方向を左右方向または見付け方向、室内外方向である奥行き方向を見込み方向として示す。また、改装サッシユニット1及び浴室ユニット80が備える各部材は、単体として説明する場合であっても建物等に設けられた状態で上下方向、見付け方向、見込み方向等となる方向にて方向を特定して説明する。また、既設枠50により形成される既設枠開口、改装枠11により形成される改装枠開口及び浴室ユニット80の壁81に形成する浴室開口82は、いずれも、上側に取り付けられる枠部材より下側や浴室開口82の上縁をなす壁より下側、下側に取り付けられる枠部材より上側や浴室開口82の下縁をなす壁より上側、左側に取り付けられる枠部材より右側や浴室開口82の左縁をなす壁より右側、右側に取り付けられる枠部材より左側や浴室開口82の右縁をなす壁より左側、を、各開口及び枠部材の中央側又は内側として説明する。
以下の実施形態においては、建物に既に設けられている既存の既設枠50と、既設枠50を開口の内側から覆うように改装される改装サッシ10とが登場するが、同じ名称を有する部位、部材には、各名称の前に「既設」または「改装」を付して説明する。例えば、既設枠が有する下枠や縦枠等は、既設下枠、既設縦枠等とし、改装サッシ10が有する縦枠や障子等は、改装縦枠、改装障子等として説明する。
既設サッシの既設枠50は、引き違い障子用の枠体であり、既設サッシの既設障子(不図示)が案内される既設レール51a、51b、52a、52bを有する既設上枠51及び既設下枠52と、既設障子の既設戸先框(不図示)と係合する既設係合片53aを有する左右の既設縦枠53とが矩形状に枠組みされて建物開口に設けられている。尚、既設上枠51、既設下枠52、及び、左右の既設縦枠53は押出成形部材であり、左右の既設縦枠53は、既設障子と係合する既設係合片53aの形状及び位置は異なるものの、互いにほぼ左右対称の形状をなしている。そして、既設上枠51及び既設下枠52と、左右の既設縦枠53とが矩形状に枠組みされた既設枠50の内周側が既設枠開口をなしている。
既設枠50は、既設上枠51が躯体3をなす窓まぐさ3aに固定され、既設下枠52が躯体3をなす窓台3bに固定され、左右の既設縦枠53が躯体3をなす柱3cに固定されている。
既設上枠51は、既設内障子(不図示)を案内するための既設内上レール51aと、既設外障子(不図示)を案内するための既設外上レール51bと、既設網戸(不図示)を案内するための既設網戸上レール51cと、室内側にて鉛直な面を形成する室内側上壁部51dとを有している。既設内上レール51a、既設外上レール51b、既設網戸上レール51cは、上端側にて繋がっており、室内側上壁部51dは既設内上レール51aの室内側に設けられている。また、既設上枠51は、上部に設けられ上方に向かって突出された固定フィン51eにて窓まぐさ3aに固定されている。
既設内上レール51a、既設外上レール51b、既設網戸上レール51cは、いずれも見付け方向の全域に渡って鉛直方向に垂設された板状の部位である。そして、室内側から室内側上壁部51d、既設内上レール51a、既設外上レール51b、既設網戸上レール51cの順で配置され、見込み方向に互いに間隔を隔てて対面するように設けられている。また、既設内上レール51aと既設外上レール51bとの下端は、ほぼ同じ位置まで延出されている。
既設下枠52は、既設内障子(不図示)を案内するための既設内下レール52aと、既設外障子(不図示)を案内するための既設外下レール52bと、既設網戸(不図示)を案内するための既設網戸下レール52cと、室内側にて鉛直な面を形成する室内側下壁部52dとが、見込み方向に互いに間隔を隔てて設けられている。
既設内下レール52a、既設外下レール52b、既設網戸下レール52cは、いずれも見付け方向の全域に渡って上方に突出させて設けられた板状の部位である。そして、室内側から室内側下壁部52d、既設内下レール52a、既設外下レール52b、既設網戸下レール52c、の順で、見込み方向に互いに間隔を隔てて配置されている。また、室内側下壁部52d及び既設内下レール52aと、既設外下レール52bと、既設網戸下レール52cとは、室内側から室外側に向かって順次低くなるように階段状に形成されている。
既設下枠52は、室内側の部位が窓台3b上に載置されるとともに下方に向かって突出された固定フィン52eにて窓台3bに固定されている。
既設縦枠53は、見込み方向に沿う平面でなる既設縦枠本体部53bと、既設縦枠本体部53bから建物開口の中央側に突出され既設障子の既設戸先框が係合される既設係合片53aと、既設縦枠本体部53bの室内側にて室内に臨む面を形成する室内縦壁部53cと、既設枠50の室外側にて配置され既設縦枠本体部53bから既設枠開口の中央側に突出され既設網戸の既設縦框に挿入される既設挿入片53dと、既設挿入片53dと見付け方向において反対側に既設縦枠本体部53bから突出された固定フィン53eと、を有している。
改装サッシユニット1は、新たに取り付けられる改装サッシ10と、改装サッシ10を取り付けるための上枠接合部材35、下枠接合部材36、縦枠接合部材37と、上枠接合部材35を既設枠50に固定するための上枠接合部材固定金具40、改装下枠11bを既設下枠52側に固定するための下枠ブラケット39、改装下枠11b及び下枠接合部材36に固定され下側の改装額縁60を支持する額縁支持部材41と、を有している。ここで、上枠接合部材35、下枠接合部材36、縦枠接合部材37は、中間部材に相当し、上枠接合部材固定金具40、下枠ブラケット39が固定部材に相当する。また、改装サッシ10は、建物等の開口に直接新設可能な一般的なサッシである。すなわち、改装専用のサッシではない。
改装サッシ10の改装枠11も引き違い障子用の枠体であり、改装サッシ10の改装障子12が案内される改装レール13a、13b、14a、14bを有する改装上枠11a及び改装下枠11bと、左右の改装縦枠11cが矩形状に枠組みされている。改装上枠11a、改装下枠11b、及び、左右の改装縦枠11cは押出成形部材であり、左右の改装縦枠11cは改装障子12a、12bとの改装係合片15aを除いて互いに左右対称の形状をなしている。そして、改装上枠11a及び改装下枠11bと、左右の改装縦枠11cとが矩形状に枠組みされた改装枠11の内周側が改装枠開口11dをなしている。
改装上枠11aは、改装上枠本体13と、改装上枠本体13の浴室内側の部位に嵌合されて額縁60と連結される上額縁固定部材17とを有している。
改装上枠本体13は、改装内障子12aを案内するための改装内上レール13aと、改装外障子12bを案内するための改装外上レール13bと、改装網戸70を案内するための改装網戸上レール13cとが、見込み方向に互いに間隔を隔てて設けられている。改装内上レール13aと、改装外上レール13bと、改装網戸上レール13cとは、改装上枠本体13の見付け方向の全域に渡って鉛直方向に垂設されている。また、改装網戸上レール13cは、改装上枠本体13の最も室外側に設けられている。
また、改装上枠本体13は、改装内上レール13aと改装外上レール13bとの間にて分断されており、室外側の部位と室内側の部位とが断熱材72を介して接合されて断熱性が確保されている。
改装上枠本体13の、断熱材72より室外側の部位の上面は、見込み方向の中央より室内側がほぼ水平面をなし、中央より室外側は室外側に向かって低くなるように僅かな傾斜が設けられた滑らかな面をなしている。また、断熱材72より室内側は、室外側の部位より低く窪みが形成されている。このため、改装上枠本体13は、水平面をなす部位より上方に突出しないように形成されている。
上額縁固定部材17は、改装上枠本体13の改装内上レール13aより浴室内側の部位に嵌合される嵌合部17aと、嵌合部17aから浴室内側に延出されて改装額縁60にビス止めされる額縁固定部17bとを有している。
改装下枠11bは、改装下枠本体14と、改装下枠本体14の浴室内側の部位と重なって配置され額縁60と連結される下額縁固定部材19aと、改装下枠本体14の凹部を覆うカバー部材19dと、を有している。
改装下枠本体14は、改装内障子12aを案内するための改装内下レール14aと、改装外障子12bを案内するための改装外下レール14bと、改装網戸70を案内するための改装網戸下レール14cとが、見込み方向に互いに間隔を隔てて設けられている。改装下枠本体14の室内側の端部は、改装サッシ10の室内側に設けられた改装額縁60と対向する平面を有する額縁対向部14dが設けられている。額縁対向部14dの下端は、後述する下枠接合部材36に当接されるとともに、額縁支持部材41の鉛直壁部41aと見込み方向に重なってビス65にて固定される。
額縁対向部14dと改装内下レール14aとを繋ぐ部位のほぼ中央には、下方に延出されて下枠接合部材36に支持される室内側脚部14eと、改装内下レール14aの下方に延出されて下枠接合部材36に支持される中央脚部14fと、改装外下レール14bの下方に延出されて下枠接合部材36に支持される室外側脚部14gと、を有し、中央脚部14fと室外側脚部14gとを下端側にて連結する連結部14hを有している。また、連結部14hから室外側に、改装網戸下レール14cとほぼ同じ位置まで延出された延出部14iが形成され、延出部14iの先端には、下枠接合部材36と係合する下枠係合部14kが設けられている。また、額縁対向部14dの上端部は浴室内側に延出されて改装額縁60に固定される額縁固定部14lが設けられている。
下額縁固定部材19aは、改装内下レール14aと額縁対向部14dとの間に配置される浴室側カバー部19bと、浴室カバー部19bから浴室内側に延出されて額縁固定部14lと重ねられ、当該額縁固定部14lとともに改装額縁60に固定される額縁固定部19cとを有している。
改装縦枠11cは、改装縦枠本体15と、改装縦枠本体15の浴室内側の部位に嵌合されて改装額縁60と連結される縦額縁固定部材18とを有している。
改装縦枠本体15は、見込み方向に沿う平面を有する改装縦枠見込部15bと、改装縦枠見込部15bから建物開口の中央側に突出され改装障子12a、12bの改装戸先框12cが係合される改装係合片15aと、改装縦枠見込部15bの室内側の縁部から改装枠11の外周側に突出され縦枠接合部材37の室内側に配置される室内側係合部15cと、改装縦枠見込部15bの室内側の縁部から改装枠11の内周側に突出された縦枠内突出部15dと、改装枠11の最も室外側に配置され改装縦枠見込部15bから改装枠11の内周側に突出され改装網戸70の改装縦框70aに挿入される改装挿入片15eと、改装枠11の室外側の縁部に改装挿入片15eと見付け方向において反対側に突出された改装縦枠縁部15fと、を有している。
縦額縁固定部材18は、改装縦枠本体15の浴室内側の部位に嵌合される嵌合部18aと、嵌合部18aから浴室内側に延出されて改装額縁60にビス止めされる額縁固定部18bとを有している。
上枠接合部材35は、アルミニウム製の押し出し成形部材である。
上枠接合部材35は、既設上枠51の下方を覆い平坦な下面をなして改装上枠本体13が固定される上枠固定板部35aと、上枠固定板部35aの室外側の端部側にて上方に突出させて設けられ既設上枠51に室内側から当接される既設上枠当接部35bと、上枠固定板部35aの室外側の縁から下方に突出させて設けられ改装上枠本体13が室内側から当接される改装上枠当接部35cとを有している。
上枠固定板部35aは、ほぼ平坦な板状をなし、取り付けられた際に既設上枠51の既設内上レール51aより室内側に突出し、突出した部位が既設上枠51と対向して既設内上レール51aとともに躯体3の下方に位置するように形成されている。
上枠接合部材固定金具40は、既設内上レール51a及び既設外上レール51bの下縁に当接され、既設内上レール51aの室内側及び既設外上レール51bの室外側に延び下面が平坦な2つのレール当接部40aと、2つのレール当接部40a間を繋ぎ上方に窪んだ部位が水平面を有する連結部40bと、を備えたアルミニウム製の押出成形部材である。上枠接合部材固定金具40は、連結部40bの水平面をなす水平板部40cと2つの当接部40aとを繋ぐ部位が既設外上レール51bにビス止めされて既設上枠51に固定されている。
下枠接合部材36は、アルミニウム製の押し出し成形部材であり、室外側は既設下枠52に固定された下枠ブラケット39を介して既設下枠52に固定されている。
下枠接合部材36は、室内側にて鉛直面を形成する室内側鉛直壁部36aと、室内側鉛直壁部36aの上下方向における中央より下側から室外側に延出され、改装下枠11bの室内側脚部14eが載置される内脚部載置部36bと、内脚部載置部36bの室外側の縁から垂下された部位の下縁から室外側に延出された下室外側延出部36cと、下室外側延出部36cの室外側縁部に設けられ、改装下枠11bの下枠係合部14kと係合する係合凹部36dと、係合凹部36dから下方に垂設され、既設網戸下レール52cに下枠ブラケット39を介して固定される室外側固定部36eと、室内側鉛直壁部36aの下端側から室内側に向かって下方に傾斜して躯体3に螺合されるビス68にて固定される室内側下固定片36fと、を有している。
下枠ブラケット39は、既設下枠52の既設外下レール52bの室外側に当接されてビス止めされるレール固定部39aと、レール固定部39aがビス止めされた状態で、既設外下レール52bと既設網戸下レール52cとの間に位置して下端が既設下枠52上に載置される下接合部材固定部39bとが上方で繋がったアルミニウム製の押出成形部材である。下枠接合部材36の室外側固定部36eは、レール固定部39aがビス止めされた下枠ブラケット39の下接合部材固定部39bに室外側固定部36eを貫通するビスにて固定されている。
左右の既設縦枠53と改装サッシ10との間に介在される縦枠接合部材37は、同一のアルミニウム製押出成形部材であり、左右の向きが異なるように配置される。ここでは、左の既設縦枠53と左の改装縦枠11cとの間に介在される左の縦枠接合部材37を例に挙げ、左の縦枠接合部材37と右の縦枠接合部材37との対応する部位には同符号を付して説明する。
左の縦枠接合部材37は、水平断面形状が正方形状に近い長方形状をなす中空部37aを有している。縦枠接合部材37の見付け方向の幅は、浴室ユニット80と改装サッシユニット1との取り合い部分における納まり及び施工性、改装された改装サッシ10の開閉操作における良好な操作性を確保、および、浴室ユニット80と改装サッシユニット1の各々の汎用性を考慮して、所定の幅にて形成されている。縦枠接合部材37の見付け方向の幅については、後述する。
長方形状をなす中空部37aの室外側の面をなす室外縦壁部37bは、右側、すなわち改装枠開口11dの中央側に延出されて、改装縦枠11cの改装縦枠縁部15fと係合する係合部37cが形成されている。また、長方形状をなす中空部37aの室内側の面をなす室内縦壁部37dも右側、すなわち改装枠開口11dの中央側に延出されており、延出された先端が、改装縦枠11cが有する改装縦枠見込部15bの左側面に当接される改装縦枠側延出部37eをなしている。また、室内縦壁部37dの左側縁部から室内方向に延出されて躯体3に螺合されるビス68にて固定される室内側縦固定片37fが設けられている。室内側縦固定片37fは、室内側に向かって漸次、改装枠開口11dの中央から離れるように傾斜する傾斜部分を有している。
浴室窓の改装時に設置される浴室ユニット80は、浴室空間を矩形状に区画する4枚の壁材81aと、4枚の壁材81aにて囲まれた空間の上部を閉塞する天井部材(不図示)と、下部を閉塞する床部材(不図示)及び浴槽(不図示)と、浴室内への出入口に設けられる開閉扉(不図示)等とを有し、ほぼ直方体状に形成された、所謂ユニットバスである。
浴室ユニット80は、建物の躯体3となる柱3c間に配置されて、例えばスラブ上に設置されるが、汎用性が求められるため、その外形サイズは規格により定められている。このため、柱3c間の距離に基づいて、互いに対面する壁81間の見つけ方向における間隔も定められている。
4枚の壁材81aは、いずれも平板状をなす樹脂製の部材であり、矩形状に配置されて隣接する端部同士は接合部材83にて接合されている。
改装額縁60は、改装上枠11aと浴室ユニット80の壁81に設けられた浴室開口82の上縁となる壁81とを繋ぐ上額縁部61と、改装下枠11bと浴室ユニット80の壁81に設けられた浴室開口82の下縁となる壁81とを繋ぐ下額縁部62と、左右の改装縦枠11cと浴室ユニット80の壁81に設けられた浴室開口82の左右の縁となる壁81とを繋ぐ縦額縁部63とが矩形状に枠組みされて構成されている。上額縁部61、下額縁部62、縦額縁部63は、いずれも見込み方向に沿う部位でなる見込み部61a、62a、63aと、見付け方向に沿う部位でなる見付け部61b、62b、63bと、を有しており、上額縁部61の見込み部61aの室外側の端部と、改装上枠本体13に嵌合された上額縁固定部材17の額縁固定部17bとが、下額縁部62の見込み部62aの室外側の端部と、改装下枠本体14の額縁固定部14l及び下額縁固定部材19aの額縁固定部19cとが、縦額縁部63の見込み部63aの室外側の端部と、改装縦枠本体15に嵌合された縦額縁固定部材18の額縁固定部18bと、がそれぞれ重ねられてビス止めされ、見付け部61b、62b、63bと壁81の浴室開口82の周端部とが重ねられてビス止めされる。
本実施形態の改装サッシユニット1及び浴室ユニット80の改装方法は、図3に示すように、まず、図3(a)に示すような既設障子が取り外された既設枠50の内周側に、図3(b)に示すように、改装サッシ10を取り付け(改装枠取付工程)、次に図3(c)に示すように、浴室ユニット80を設置する(浴室ユニット設置工程)。このとき、浴室ユニット80の1枚の壁81が、取り付けられた改装枠11とほぼ対向するように設置する。
次に、図3(d)に示すように、取り付けられた改装枠11のサイズに合わせて、改装枠11と対向している壁81に浴室開口82を形成する(開口形成工程)。その後、図3(e)に示すように、壁81に形成された浴室開口82の周縁部と改装サッシ10の改装枠11とを繋ぐように改装額縁60を固定する(額縁取付工程)。
具体的には、まず、改装枠11を矩形状に枠組みする。
次に、下枠接合部材36を、枠組みされた改装枠11の改装下枠11bに、また、縦枠接合部材37を枠組みされた改装枠11の左右の改装縦枠11cにそれぞれ取り付ける。このとき、改装下枠11bの下枠係合部14kに下枠接合部材36の係合凹部36dを係合させて、改装下枠11bの下側に下枠接合部材36を配置すると、額縁対向部14dが室内側鉛直壁部36aの室外側に配置されるので、額縁対向部14dと室内側鉛直壁部36aとが重なった部位の室内側に、さらに額縁支持部材41の鉛直壁部41aを重ねるとともに、額縁対向部14dに室内側鉛直壁部36a及び鉛直壁部41aを皿ビス65にて固定する。
改装枠11に下枠接合部材36及び左右の縦枠接合部材37が取り付けられた状態では、改装上枠11aの水平面をなす上面より上方に突出する部位はなく、また、左の縦枠接合部材37より左側及び右の縦枠接合部材37のより右側に突出する部位はない。
一方、既設上枠51には上枠接合部材固定金具40を取り付け、さらに上枠接合部材35を取り付けておく。上枠接合部材固定金具40は、既設上枠51の下方から、連結部40bを既設内上レール51aと既設外上レール51bとの間に挿入し、連結部40bの水平面をなす水平板部40cと一方の当接部40aとを繋ぐ部位を既設外上レール51bにビス止めして既設上枠51に固定しておく。既設外上レール51bにビス止めされた上枠接合部材固定金具40は、既設内上レール51aと既設外上レール51bとに押し当てられて安定した状態で既設上枠51に取り付けられる。
次に、既設上枠51に取り付けられた上枠接合部材固定金具40の下方から上枠接合部材35を配置して皿ビスにて固定する。このとき、既設上枠当接部35bに設けられた水密材34を既設上枠51が有する既設網戸レール51cの室内側の面に押圧して圧縮させる。そして、水密材34が圧縮された状態にて、上枠固定板部35aの下方から上枠固定板部35aを貫通する皿ビス65を進入させて上枠接合部材固定金具40の連結部40bに螺合するとともに、上枠固定板部35aの、既設内上レール51aより室内側に突出する部位を窓まぐさ3aまで至る皿ビス67にて固定する。
また、既設下枠52の既設外下レール52aには、見付け方向に適宜間隔を隔てて例えば3カ所に下枠ブラケット39を取り付けておく。
次に、下枠接合部材36及び縦枠接合部材37が取り付けられた改装枠11を、上枠接合部材35及び下枠ブラケット39が取り付けられた既設枠50の内側に室内側から配置する。具体的には、下枠接合部材36及び縦枠接合部材37が取り付けられた改装枠11の下部が室外側に、上部が浴室内側に位置するように改装枠11を傾斜させた状態で、上枠接合部材35が取り付けられた既設上枠51と及び下枠ブラケット39が取り付けられた既設下枠52との間に移動させる。そして、改装枠11に取り付けられた下枠接合部材36を既設下枠52に取り付けられた下枠ブラケット39の上方近傍に位置させて、改装枠11の上部を室内側から室外側に移動させ、改装枠11を既設枠50の内周側に配置する。このとき、下枠接合部材36は窓台3bに載置され、改装上枠11aの上面と上枠接合部材35の下面とが対向する。
そして、改装上枠11aの改装網戸レール13cの室外側の面を改装上枠当接部35cに押圧し改装上枠当接部35cに設けられた水密材34を圧縮させた状態で位置決めする。
位置決めされた、下枠接合部材36及び縦枠接合部材37が取り付けられた改装枠11は、改装上枠11aの下方から、下枠接合部材36の室内側下固定片36fの室内側から、縦枠接合部材37の室内側縦固定片37fの室内側から、それぞれ貫通させたビスを躯体3に螺合して固定する。また、室外側からは、下枠接合部材36の室外側固定部36eを貫通するビスを下枠ブラケット39の下接合部材固定部39bに螺合させて固定する。
このようにして、改装サッシユニット1の改装枠11を取り付けた後に、躯体3の柱3c間に位置させて浴室ユニット80を設置する。このとき、既に取り付けられている改装枠11と浴室ユニット80が有する1枚の壁81とが対向するように浴室ユニット80を配置する。設置された浴室ユニット80の壁81には浴室開口82は設けられていない。このため、浴室ユニット80の、改装枠11と対向するように配置された壁81を加工して浴室開口82を形成する。
浴室開口82の加工にあたっては、浴室ユニット80側の制約を考慮して加工する。浴室開口82の加工については後述する。
次に、浴室ユニット80の壁81に形成された浴室開口82に、矩形状に枠組みした
改装額縁60の見込み部61a、62a、63a側を挿入し、見付け部61b、62b、63bを壁81の浴室開口82の周端部に浴室内側から当接させてビス止めする。このとき、改装額縁60と改装枠11とは、改装額縁60の見込み部61a、62a、63aの室外側の端部と、改装上枠本体13に嵌合された上額縁固定部材17の額縁固定部17b、改装下枠本体14の額縁固定部14l及び下額縁固定部材19aの額縁固定部19c、改装縦枠本体15に嵌合された縦額縁固定部材18の額縁固定部18bと、が改装枠11の内外方向に重なるように配置してビス止めする。また、改装額縁60と浴室ユニット80とは、改装額縁60の見付け部61b、62b、63bと壁81の浴室開口82の周端部とが見込み方向に重なるように配置してビス止めする。
このように改装額縁60にて、改装枠11と浴室ユニット80とが連結されて改装が完了する。
次に、浴室開口82の加工について説明する。
一般的には、浴室の開口は、採光や換気を考慮してできるだけ大きな開口を形成することが望まれる場合がある。このため、既に設けられている既設枠の内周側に改装枠を取り付けるための最小サイズの中間部材を介在させて、既設枠に改装枠を取り付ける場合が多い。
一方、上記実施形態のような浴室ユニットは汎用性を確保するために躯体のサイズに合わせて対向する壁の内側寸法が規格にて定められている。このため、浴室ユニットの浴室開口は浴室ユニットの内側寸法に制約されるので、既設の窓サイズに合わせて開口を形成することはできず、浴室ユニットの内側寸法より狭い幅にしか開口を形成することができない。このように改装された浴室は、改装サッシが有する改装障子の戸先框が、浴室開口の脇の壁にて隠されてしまうため、浴室側からは見ることができず開閉操作しにくいばかりか、戸先框に指がとどかず開閉操作できない虞がある。
このため、改装障子の戸先框が浴室開口の脇の壁にて隠れないように、浴室ユニットの浴室開口に合わせて、既設枠と改装枠との間に介在させる中間部材を増やしたり、また、見付け方向の幅が広い中間部材を介在させることが考えられる。しかしながら、中間部材を増やして連ねると美観が損なわれ、また、見つけ方向の幅が広い中間部材を用いるためには、数多くの種類の幅にて形成された複数種類の中間部材を予め用意する必要があるため、管理が煩雑になるとともに、コストが高騰する虞がある。
このため、形成される改装枠開口が浴室ユニット側の制約により決定される設計上の中央値(理想的な値)より狭くなるような中間部材を、既設枠と改装枠との間に介在させることとした。
このとき、中間部材の幅を、形成される改装開口が浴室ユニット側の制約により決定される設計上の中央値とせずに、形成される改装開口が浴室ユニット側の制約により決定される設計上の中央値より狭くなるような幅とするのは、多くの部材が重ねて取り付けられるからである。具体的には、躯体3に設けられた既設枠50に取り付けられる改装サッシユニット1の改装枠11、上枠接合部材35、下枠接合部材36、縦枠接合部材37、上枠接合部材固定金具40、下枠ブラケット39、及び、躯体3上に設置される浴室ユニット80の部品寸法のばらつきや、それらの取り付けや施工に伴う精度のばらつき、また、壁81に浴室開口82を形成する加工精度のばらつき等が生じるため、これらを積み上げた設計上の寸法公差や誤差等を吸収しなければならないからである。
そこで、本願の発明者は、寸法公差や誤差等を許容しつつも単一の中間部材にて改装枠11を既設枠50に取り付ける方法として、既設枠50に取り付けられる改装サッシ10の改装枠11、及び、躯体3上に設置される浴室ユニット80の部品精度や、それらの取り付けや施工に伴う精度、また、壁81に浴室開口82を形成する際の加工精度などが積み上げられた寸法の誤差等を吸収するための吸収代を、予め中間部材としての縦枠接合部材37に含める構成した。すなわち、浴室ユニット80及び改装サッシユニット1を改装した際に、寸法公差や誤差等により仕上がり寸法が設計上の中央値でなかったとしても、浴室ユニット80側に形成された浴室開口82の幅より改装枠開口11dの幅の方が狭くなるような縦枠接合部材37を用いて、改装枠11を既設枠50の内周側に設けることとした。
具体的には、例えば、浴室ユニット80を設置する躯体3の柱芯3d間の距離が1820mmであり、このサイズに適した浴室ユニット80の柱3c間に沿う方向における内側寸法が1600mmであり、既設枠50にて形成される既設枠開口の幅が1650mmである場合について説明する。このとき、浴室ユニット80の壁81に浴室開口82を加工した後の壁81が備えるべき必要な強度を確保するために必要な、浴室開口82形成後の浴室開口82の脇に残る壁81の部位の必要な幅は、及び、改装枠11と浴室ユニット80とを連結するために必要な見付け方向の幅は、例えば40mmであるとして説明する。
ここで、壁が備えるべき必要な強度とは、浴室の使用に耐えうる壁の強度である。また、改装枠11と浴室ユニット80とを連結するために必要な幅とは、改装枠11と浴室ユニット80との取り合い部分における見付け方向の幅である。例えば本実施形態では、改装枠11と浴室ユニット80との間に介在される額縁60を取り付けるために必要な幅であり、浴室開口82が形成される壁材81aと接合部材83とを接合するための取り合い部分の幅と、浴室開口82が形成される壁材81aと額縁60とを接合するための取り合い部分の見付け方向の幅を示している。また、壁材81aと接合部材83との取り合い部分の幅、及び、壁材81aと額縁60との取り合い部分の見付け方向の幅には、壁材81aと接合部材83との間、壁材81aと額縁60との間をシールするシール材64を設けるための幅も含まれる。
この場合には、浴室ユニット80側の制約により決定される浴室開口82の理想的な最大開口幅WMAXは、図4に示すように、柱芯3d間の距離1820mmに適した浴室ユニット80の壁間距離(内側寸法)1600mmから、壁81に浴室開口82を加工した後の壁81の強度を確保するために必要な左右の壁幅40mmを引いた幅となり、(式1)にて示される。
MAX=1600−40×2
=1520 ・・・(式1)
しかしながら、この寸法にて施工した場合には、 躯体3に設けられた既設枠50に取り付けられる改装サッシユニット1の改装枠11、上枠接合部材35、下枠接合部材36、縦枠接合部材37、上枠接合部材固定金具40、下枠ブラケット39、及び、躯体3上に設置される浴室ユニット80の部品寸法のばらつきや、それらの取り付けや施工に伴う精度のばらつき、また、壁81に浴室開口82を形成する加工精度のばらつき等により、浴室開口82の両脇の壁81の幅が40mmより狭くなってしまう虞がある。このため、浴室開口82、及び、縦枠接合部材37を、上記寸法ばらつき等を吸収可能な吸収代を含めたサイズに形成する。
例えば、既設枠50、改装枠11、上枠接合部材35、下枠接合部材36、縦枠接合部材37、上枠接合部材固定金具40、下枠ブラケット39、及び、浴室ユニット80の寸法ばらつきや施工時の施工精度のばらつき、また、壁81に浴室開口82を形成する加工精度などを積み上げた寸法を吸収するための吸収代として、浴室開口82の両脇の壁81に片側あたり20mm必要であるとする。
このため、上記吸収代を含めた浴室開口82の開口幅Wは、最大開口幅WMAXに片側あたり20mmの吸収代を設けた幅となり、(式2)にて示される。
W=1520−20×2
=1480 ・・・(式2)
そして、浴室ユニット80側の寸法に制約されつつも浴室の開口を最大のサイズにするためには、改装枠11にて形成される改装枠開口11dを、浴室ユニット80側の寸法に制約された開口幅Wに合わせればよいので、既設枠50の内周側に1480mm以下の改装枠開口11dが形成されるように、縦枠接合部材37の見付け方向の幅Wを決定する(式3)。
=(1650―1480)/2
=85・・・(式3)
このように、見付け方向の幅が85mm以上の縦枠接合部材37を用いて改装枠11を既設枠50に取り付けることにより、寸法公差や取付誤差などがどのように作用しても取り付けても、改装枠開口11dの方が浴室開口82より狭くなるように施工することが可能である。このため、浴室ユニット80の壁81の強度を確保しつつ改装サッシ10の戸先框が壁81にて隠されることがないように改装することが可能となる。
本実施形態の改装サッシユニット1によれば、改装枠開口11dが浴室ユニット80側の制約により決定される理想的な最大開口幅WMAXより狭くなるように予め形成された縦枠接合部材37が既設枠50との間に介在されるので、浴室ユニット80側に形成する浴室開口82の幅を最も広くしたとしても、改装枠開口11dが浴室ユニット80側の浴室開口82より広くなることはない。そして、浴室ユニット80側の浴室開口82より狭い改装枠開口11dを形成する改装枠11と、浴室ユニット80に浴室開口82を形成すべく加工された壁81とが接合されるので、改装枠11にて形成される改装枠開口11dに合わせて壁81を加工して浴室開口82を形成し、浴室ユニット80の浴室開口82と、改装枠11にて形成される改装枠開口11dとを繋ぐことが可能である。このため、浴室ユニット80とともに改装サッシ10が改装されて美観に優れた浴室に改装することが可能である。
また、改装枠開口11dは浴室ユニット80側の浴室開口82より狭いので、改装枠11に取り付けられる障子の戸先框が浴室ユニット80により隠れることはない。このため、改装サッシ10の開閉操作性にも優れた改装サッシユニット1を提供することが可能である。
また、浴室ユニット80側の制約だけでなく、浴室ユニット80の壁81の強度を確保し、また、躯体3、既設枠50、改装枠11、上枠接合部材35、下枠接合部材36、縦枠接合部材37、上枠接合部材固定金具40、下枠ブラケット39、及び、浴室ユニット80の各々の寸法誤差及びそれらの施工誤差も吸収して、浴室ユニット80及び改装サッシ10を改装することが可能である。このため、浴室ユニット80及び改装サッシ10の納まりを確実に綺麗に仕上げることが可能である。
また、浴室ユニット80側の浴室開口82を形成する壁81は樹脂製の平板なので、中空の押出形成部材である縦枠接合部材37より加工が容易である。このため、浴室ユニット80側の浴室開口82を改装枠11にて形成される改装枠開口11dの幅に合わせて形成することが可能であり、容易に改装することが可能である。
また、改装枠11の改装上枠本体13に嵌合された上額縁固定部材17の額縁固定部17b、改装下枠本体14の額縁固定部14l及び下額縁固定部材19aの額縁固定部19c、改装縦枠本体15に嵌合された縦額縁固定部材18の額縁固定部18bと改装額縁60の見込み部61a、62a、63aの室外側の端部と重ねられて固定され、壁81の浴室開口82の周端部と改装額縁60の見付け部61b、62b、63bとが重ねられて固定されるので、壁81に形成された浴室開口82の周縁部及び改装枠の改装上枠本体13に嵌合された上額縁固定部材17の額縁固定部17b、改装下枠本体14の額縁固定部14l及び下額縁固定部材19aの額縁固定部19c、改装縦枠本体15に嵌合された縦額縁固定部材18の額縁固定部18bとの間を改装額縁60にて覆って、改装枠11と壁81との間をより綺麗に仕上げることが可能である。
また本浴室の改装方法によれば、浴室ユニット80を設置する前に改装枠11が取り付けられており、浴室ユニット80を設置した後に改装枠11と対向する壁81に浴室開口82を形成するので、取り付けられた改装枠11の位置に合わせるとともに改装枠11の幅に合わせて浴室ユニット80の壁81に浴室開口82を形成することが可能である。また、改装枠11にて形成された改装枠開口11dと、浴室開口82が形成された浴室ユニット80の壁81とを改装額縁60にて繋ぐのでより綺麗に仕上げることが可能である。そして、壁81の適切な位置に、適切な寸法にて形成された浴室開口82と、改装枠11にて形成される改装枠開口11dとが改装額縁60にて繋がるので、改装額縁60の内側に突出する物はない。このため、改装サッシ10の改装障子12a、12bが有する戸先框は隠されないので、開閉の操作性に優れた改装サッシユニット1を備えることが可能である。
上記浴室開口82の加工に関する説明にて用いた寸法は例示であり、これに限るものではない。例えば、上記実施形態においては、壁81の強度を確保するための幅を40mmとし、寸法ばらつきや施工ばらつきなどを吸収するための吸収代を20mmとしたが、これに限るものではない。具体的には、寸法ばらつきや寸法誤差、施工ばらつきや施工誤差、及び、設計公差等を積み上げたときに確実に、改装枠開口11dが浴室開口82より小さくなるように設定されていればよい。
また、上記実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。
上記実施形態においては、浴室ユニット80の壁材81aを、平板状をなす樹脂製の部材としたが、これに限るものではない。たとえば、鋼板であったり石膏ボードを保湿シートにてコーティングした板材など、浴室開口82が形成可能な部材であれば形状及び材質はこれに限らない。
また、上記実施形態においては、浴室開口82の両脇の壁幅及び左右の縦枠接合部材37の見付け方向の幅を、左右同じ幅に形成した例について説明したが、これに限らず、左右の幅は相違しても良い。例えば、浴室開口82の両脇のうちの一方を、壁材81aの接合部材83に額縁60を当接させて設け、この額縁60の見込方向に延びる見込み部63aと重なるように額縁固定部18bが配置されるような幅に形成された縦枠接合部材37を、前記一方側に用いても良い。
また、浴室開口82の両脇のうちの一方の壁の幅及び左右のうちの一方の縦枠接合部材37の見付け方向の幅を、他方の幅より広くしても構わない。
また、上記実施形態においては、改装枠11と浴室ユニット80との間に額縁60が介在されている例について説明したが、改装枠11の浴室側の端部が、浴室開口82の両脇の壁81に直接連結されていても良い。
1 改装サッシユニット、3 躯体、3c 柱、3d 柱芯、10 改装サッシ、
11 改装枠、11a 改装上枠、11b 改装下枠、11c 改装縦枠、
11d 改装枠開口、13 改装上枠本体、14 改装下枠本体、
14l 額縁固定部、15 改装縦枠本体、17 上額縁固定部材、
17b 額縁固定部、18 縦額縁固定部材、18b 額縁固定部、
19a 下額縁固定部材、19c 額縁固定部、35 上枠接合部材、
36 下枠接合部材、37 縦枠接合部材、50 既設枠、60 改装額縁、
61 上額縁部、61a 見込み部、61b 見付け部、62 下額縁部、
62a 見込み部、62b 見付け部、63 縦額縁部、63a 見込み部、
63b 見付け部、80 浴室ユニット、81 壁、82 浴室開口、
MAX 最大開口幅

Claims (4)

  1. 浴室ユニットとともに改装される改装サッシユニットであって、
    既設枠の内周側に設けられる改装サッシの改装枠にて形成される改装枠開口が、前記浴室ユニット側の制約により決定される理想的な最大開口幅より狭くなるように、前記既設枠と前記改装枠との間に介在される中間部材を有し、
    前記改装枠は、当該改装枠と対向させて配置され、前記浴室ユニットに浴室開口を形成すべく加工された、当該浴室ユニットの壁に直接的または間接的に連結されることを特徴とする改装サッシユニット。
  2. 請求項1に記載の改装サッシユニットであって、
    前記浴室ユニット側の制約は、当該浴室ユニットが設置される既設建物の工法、前記浴室ユニットが設置される既設浴室の状態、及び、前記浴室ユニットの寸法のうちのいずれかと、前記壁が備えるべき必要な強度を確保するための壁幅、及び、前記改装枠と前記浴室ユニットとを連結するために必要な幅と、を含むことを特徴とする改装サッシユニット。
  3. 請求項1または請求項2に記載の改装サッシユニットであって、
    前記改装枠は、前記壁と額縁を介して間接的に連結され、
    前記額縁は、見込み方向に沿う部位でなる見込み部と見付け方向に沿う部位でなる見付け部とを有しており、
    前記見込み部と前記改装枠の浴室側の部位とが重ねられて固定され、前記見付け部と前記壁の前記浴室開口の周端部とが重ねられて固定されることを特徴とする改装サッシユニット。
  4. 浴室ユニットと改装サッシとを改装する浴室の改装方法であって、
    前記改装サッシの改装枠を改装前から設けられている既設枠の内周側に備える改装枠取付工程と、
    前記浴室ユニットが有する壁が、取り付けられた前記改装枠と対向するように、前記浴室ユニットを設置する浴室ユニット設置工程と、
    前記改装枠と対向する前記壁に浴室開口を形成する開口形成工程と、
    前記改装枠と前記壁とを額縁にて接合して、前記改装枠にて形成される改装枠開口と前記壁に形成された前記浴室開口と繋ぐ額縁取付工程と、
    を有すること特徴とする浴室の改装方法。
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