JP5033338B2 - 引戸構造施工方法及び引戸構造 - Google Patents

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Description

本発明は、壁本体に形成された開口の内側に袖壁パネルを配することによって、引戸が引き込まれる袖壁を設ける引戸構造施工方法及び引戸構造に関する。
例えば1枚の引戸(片引戸)を備える引戸構造は、部屋、廊下等を仕切る壁本体に、引戸の移動方向に袖壁が延設された開口が形成してあり、そして、引戸を袖壁に対して引き込み、また引き出すことで壁本体の開口を開閉するようにしてある。
従来の袖壁は、壁本体に一体に形成されており、このため、引戸構造の施工は、まず、開口を有する壁本体及び袖壁の形成、次に壁本体に対する建具枠の取り付け、そして最後に引戸の取り付けの順に行なわれる(特許文献1参照)。
しかしながら、袖壁は壁本体よりも薄く、また、壁本体開口の形状が複雑になることから、壁本体に対する袖壁の一体形成、更には引戸構造の形成のために、煩雑な作業、長時間の作業等を要するという問題がある。しかも袖壁は作業者が壁本体と共に形成するため、高精度に設けるには作業者の熟練を要するという問題がある。
また、袖壁が壁本体に一体形成されているため、壁本体開口の形状を変更すること(袖壁のサイズ変更、袖壁の撤去等)が困難又は不可能という問題がある。
これらの問題を解決するために、壁本体に形成された矩形状の開口の内側周縁に建具枠を取り付け、この建具枠に袖壁パネルを取り付けることによって、壁本体に一体的な袖壁を設ける引戸構造施工方法及び引戸構造が提案されている(特許文献2参照)。
この場合、袖壁パネルは引戸のサイズに応じて簡易に形成することができる。また、引戸構造の施工が、まず、開口を有する壁本体の形成、次に壁本体に対する建具枠の取り付け、次いで建具枠に対する袖壁パネルの取り付け、そして最後に引戸の取り付けの順に行なわれるため、袖壁を容易に形成することができる。更に、袖壁パネルを用いてなる袖壁と壁本体とが別体であることから壁本体開口の形状が単純になる。以上のことから、袖壁の形成作業、更には引戸構造の形成作業が簡易かつ短時間になる。
また、袖壁と壁本体とが別体であるため、壁本体開口の形状を変更することが簡単である。
特開2004−19188号公報 特開2002−322879号公報
特許文献2に開示されている引戸構造は、建具枠の端面に対して袖壁パネルの一面を対向させて取り付けてあり、このため、袖壁パネル端面と壁本体の開口端面とが直接的に対向し、袖壁パネル表面と壁本体表面とが一面的に隣接している。
さて、一般に、壁本体開口の形成精度(寸法、水平面、垂直面等の精度)を向上させることは困難である。このため、袖壁パネル端面と壁本体の開口端面との間には空隙が生じ易い。また、袖壁パネル表面と壁本体表面との間に段差が生じ易い。
このような袖壁パネルと壁本体との間の空隙及び段差は引戸構造の美観を損なう。しかも、この空隙及び段差を低減するための作業は煩雑であり、長時間を要する。
その上、袖壁パネル表面と壁本体表面とが一面的に隣接しているため、袖壁パネルの色柄を壁本体の色柄に合わせる必要があり、引戸構造の意匠性を向上させることができない。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、鴨居、敷居及び縦枠を有する建具枠の少なくとも縦枠と、袖壁パネルの端面とを対向させて、建具枠に袖壁パネルを取り付けることにより、袖壁パネルと壁本体との間の空隙及び段差が美観を損なうことを防止して、意匠性を向上させることができる引戸構造施工方法及び引戸構造を提供することにある。
本発明の他の目的は、壁本体の開口の内側周縁に仮固定された建具枠に、取付補助部材を用いて袖壁パネルを取り付けてから建具枠を本固定する構成とすることにより、建具枠及び袖壁パネルの取付精度を容易に向上させることができる引戸構造施工方法及び引戸構造を提供することにある。
本発明の他の目的は、取付補助部材の位置決めをするための治具を用いることにより、袖壁パネルの取付精度を容易に向上させることができる引戸構造施工方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、袖壁パネルの一面側端部に形成された凹部に取付補助部材を嵌め合わせ、また、取付補助部材に一体に設けられている被覆部が、取付補助部材と袖壁パネルとの間の空隙を覆う構成とすることにより、意匠性を更に向上させることができる引戸構造を提供することにある。
本発明の他の目的は、採光窓が設けられた袖壁パネルを備えることにより、意匠性を向上させつつ、採光も行なうことができる引戸構造を提供することにある。
本発明の他の目的は、物品を掛止することが可能なレールが設けられた袖壁パネルを備えることにより、意匠性を向上させつつ、物品の掛止も行なうことができる引戸構造を提供することにある。
本発明の他の目的は、建具枠の中方立と引戸との間の空隙を塞ぐ空隙低減部材を備えることにより、密閉性を向上させることができる引戸構造を提供することにある。
本発明の更に他の目的は、同色及び/又は同柄の袖壁パネルと引戸とを備えることにより、意匠性を更に向上させることができる引戸構造を提供することにある。
第1発明に係る引戸構造施工方法は、壁本体に形成された開口の内側周縁に、鴨居、敷居及び縦枠を備える建具枠を取り付け、取り付けられた建具枠に袖壁パネルを取り付け、前記建具枠の前記鴨居及び前記敷居に滑動可能に引戸を配する引戸構造施工方法であって、夫々前記鴨居、前記敷居及び前記縦枠となる部材を用いて建具枠を組み立て、前記袖壁パネルを取り付ける前に、前記建具枠を前記開口の内側周縁に仮固定し、仮固定された建具枠の少なくとも前記袖壁パネルを取り付けるべき縦枠の内側に接するように、前記袖壁パネルを取り付けるための取付補助部材を突設し、前記縦枠の内側に前記取付補助部材を突設する際には、棒状の取付補助部材を用い、組み立てられた建具枠の少なくとも前記縦枠と前記袖壁パネルの端面とを対向させて、前記建具枠に前記袖壁パネルを取り付けるべく、突設された取付補助部材に前記袖壁パネルの一面側端部を突き当てつつ、前記建具枠の少なくとも前記縦枠と前記袖壁パネルの端面とを対向させて、前記取付補助部材に前記袖壁パネルを固定し、該袖壁パネルを固定する際には、該袖壁パネルの両面夫々が前記壁本体の外面に面一となる位置よりも内側に位置するように前記袖壁パネルを配置し、前記取付補助部材を介して前記袖壁パネルが取り付けられた前記建具枠を前記開口の内側周縁に本固定することを特徴とする。
発明に係る引戸構造施工方法は、前記建具枠の内側に前記取付補助部材を突設する場合に、前記建具枠に対して前記取付補助部材を位置決めするための治具を用いることを特徴とする。
第3発明に係る引戸構造は、壁本体に形成された開口の内側周縁に、鴨居、敷居及び縦枠を備える建具枠が取り付けられ、取り付けられた建具枠に袖壁パネルが取り付けられ、前記建具枠の前記鴨居及び前記敷居に滑動可能に引戸が配されている引戸構造であって、前記建具枠の少なくとも前記縦枠と前記袖壁パネルの端面とを対向させて、前記袖壁パネルの両面夫々が前記壁本体の外面に面一となる位置よりも内側に位置するように、前記建具枠に前記袖壁パネルが取り付けられており、前記袖壁パネルの対応する一辺に沿う棒状であって、前記袖壁パネルを取り付けるための取付補助部材が前記建具枠の少なくとも前記袖壁パネルを取り付けるべき縦枠の内側に接するように突設されており、前記取付補助部材に、前記袖壁パネルの一面側端部を突き当てて、前記袖壁パネルが固定されていることを特徴とする。
発明に係る引戸構造は、前記一面側端部に凹部が形成されており、該凹部に前記取付補助部材が嵌め合わされており、前記取付補助部材と前記袖壁パネルとの間の空隙を覆う被覆部が前記取付補助部材に一体に設けられていることを特徴とする。
発明に係る引戸構造は、前記袖壁パネルに、採光窓が設けられていることを特徴とする。
発明に係る引戸構造は、前記袖壁パネルに、物品の掛止が可能なレールが設けられていることを特徴とする。
発明に係る引戸構造は、前記建具枠は中方立を有し、該中方立と前記引戸との間の空隙を塞ぐエラストマ製の空隙低減部材が前記中方立に突設されていることを特徴とする。
発明に係る引戸構造は、前記袖壁パネルと前記引戸とが同色及び/又は同柄であることを特徴とする。
第1発明の引戸構造施工方法及び第発明の引戸構造による場合、作業者は、例えば夫々工場生産された鴨居、敷居及び縦枠となる部材、袖壁となる袖壁パネルを1枚又は2枚、並びに1枚又は複数枚の引戸を準備し、準備した部材を用いて建具枠を、例えば床に寝かせて組み立て、組み立てられた建具枠の少なくとも縦枠と袖壁パネルの端面とを対向させて、建具枠に袖壁パネルを取り付ける。
ここで、作業者は、袖壁パネルが1枚の場合は建具枠の一側の縦枠と1枚の袖壁パネルの一側端面とを対向させ、袖壁パネルが2枚の場合は建具枠の両側の縦枠と2枚の袖壁パネル夫々の一側端面とを対向させる。
一般に、壁本体の開口上端の高さは天井の高さよりも低く、壁本体の開口上側には垂れ壁状に壁本体が存在する。この場合、袖壁パネルの上端面と鴨居とを対向させる必要がある。一方、壁本体の開口下端の高さは一般に床の高さに略等しく、壁本体の開口下側には壁本体が存在しない。この場合、袖壁パネルの下端面と敷居とを敢えて対向させる必要はない。
つまり、袖壁パネル端面と壁本体の開口端面とが直接的に対向せず、また、袖壁パネル表面と壁本体表面とが一面的に隣接しないように、袖壁パネルが建具枠に取り付けられていればよい。
更に、建具枠が中方立を有する場合は、袖壁パネルの他側端面が露出して美観を損なわないように、中方立と袖壁パネルの他側端面とを対向させることが好ましい。
鴨居、敷居及び縦枠を備える建具枠は、壁本体に形成された開口の内側周縁に取り付けられる。
壁本体の開口は、例えば矩形状のような単純な形状でよいため、簡易に形成することができる。
作業者は、鴨居、敷居及び縦枠となる部材夫々のサイズの調整を、壁本体又は壁本体に一体に設けられた袖壁のサイズの調整よりも容易に行なうことができる。また、作業者は、建具枠の壁本体に対する取り付けを、例えば従来の袖壁を設けない壁本体の開口の内側周縁に建具枠を取り付ける場合と同様に施工することができる。このとき、建具枠と壁本体との間の空隙が生じても、従来同様、この空隙を、例えばL字状の断面を有するケーシングによって被覆することができ、このケーシングによって、建具枠のサイズと壁本体の厚みとの差を吸収することができる。
つまり、壁本体の開口の形成精度が低い場合でも、建具枠の取り付けによって、袖壁パネルが取り付けられる部分の形成精度を向上させることができ、また、建具枠と壁本体との間の空隙を目隠しすることができる。
1枚又は複数枚の引戸は、壁本体開口の内側周縁に取り付けられた建具枠の鴨居及び敷居に滑動可能に配され、この引戸が袖壁に対して引き込まれ、また引き出されることで、壁本体の開口が開閉する。
このような引戸構造施工方法は、引戸のサイズに応じて袖壁パネルを簡易に形成することができ、しかも、単純な形状の壁本体開口の内側周縁に建具枠を容易に取り付けることができ、この建具枠に袖壁パネルを簡易に取り付けることで容易に袖壁を形成することができる。つまり、袖壁の形成作業、更には引戸構造の形成作業を簡易に、かつ短時間で行なうことができる。
また、袖壁パネルを取り付けるか取り付けないか、又は袖壁パネルのサイズを変更することによって、壁本体開口の形状を容易に変更することができる。
更に、このような引戸構造は、袖壁と壁本体との間に必ず建具枠が介在している。
つまり、袖壁と壁本体とが建具枠によって区切られており、袖壁表面、即ち袖壁パネル表面と壁本体表面とが一面的に隣接していないため、袖壁パネルの色柄を壁本体の色柄に合わせる必要がなく、袖壁パネルの色柄及び壁本体の色柄夫々によって引戸構造の意匠上の美観を向上させることができる。
また、袖壁パネル端面と壁本体の開口端面とが直接的に対向していないため、袖壁パネル端面と壁本体の開口端面との間には空隙が生じない。ここで、袖壁パネルと建具枠との間の空隙は、例えば後述する取付補助部材によって被覆することができる。
更に、袖壁パネル表面と壁本体表面との間に段差が生じたとしても、袖壁パネルと壁本体との間に建具枠が介在しているため、段差の存在が目立たない。
以上のことから、袖壁パネルと壁本体との間の空隙及び段差が引戸構造の美観を損なうことが防止される。
発明の引戸構造施工方法及び発明の引戸構造による場合、作業者は、まず、夫々鴨居、敷居及び縦枠となる部材を準備し、準備した部材を用いて建具枠を組み立て、組み立てられた建具枠を壁本体に形成された開口の内側周縁に仮固定する。
次に、作業者は、仮固定された建具枠の少なくとも縦枠の内側に、袖壁パネルを取り付けるための取付補助部材を突設し、突設された取付補助部材に袖壁パネルの一面側端部を突き当てつつ、建具枠の少なくとも縦枠と袖壁パネルの端面とを対向させて、取付補助部材に袖壁パネルを固定する。ここで、取付補助部材に袖壁パネルを固定することによって、取付補助部材を介して袖壁パネルが建具枠に取り付けられる。取付補助部材は、少なくとも、袖壁パネルを取り付けるべき縦枠の内側に接するように突設される。
最後に、作業者は、袖壁パネルが取り付けられた建具枠を壁本体開口の内側周縁に本固定する。
このような引戸構造施工方法は、壁本体に仮固定された建具枠に袖壁パネルを取り付ける際に、取付補助部材に袖壁パネルの一面側端部を突き当てることによって袖壁パネルを容易に位置決めし、また、袖壁パネルを取付補助部材に押し付けつつ固定することによって、建具枠に対する袖壁パネルの取付作業を容易にし、しかも、建具枠に対する袖壁パネルの取付精度を向上させることができる。
更に、袖壁パネルが取り付けられた建具枠を本固定する際に、建具枠は仮固定されているため、建具枠の取付状態を調整して、建具枠の取付精度を向上させることができる。
取付補助部材は、袖壁パネルの対応する一辺、即ち取付補助部材に突き当てられる袖壁パネルの一面側端部に係る一辺に沿う棒状であることが望ましい。この場合、袖壁パネルの端面と建具枠との間の空隙を、建具枠の内側に突設された取付補助部材で被覆することができる。ここで、少なくとも縦枠の内側に突設された取付補助部材は、袖壁パネルの対応する一辺、即ち取付補助部材に突き当てられる袖壁パネルの一面側端部に係る一辺に沿う棒状であることが望ましい。従って、袖壁パネルの端面と縦枠との間の空隙を、縦枠の内側に突設された取付補助部材で被覆することができる。
仮に、取付補助部材を用いなかった場合、建具枠に対する取付補助部材の位置決めは困難である。また、壁本体に仮固定されている建具枠に、例えば袖壁パネルの側部へ斜めに釘を打ち込んで袖壁パネルを固定する必要があるため、袖壁パネルの確実な取り付けが困難である。
更に、建具枠を壁本体に取り付ける前に、建具枠に袖壁パネルを取り付け、袖壁パネルが取り付けられた建具枠を壁本体に取り付けた場合、袖壁パネルが取り付けられた建具枠の取り回しが悪いため、建具枠の取付精度を向上させることが困難である。
更にまた、建具枠を壁本体に本固定してから建具枠に袖壁パネルを取り付けた場合、袖壁パネルの取り付け時に、壁本体に対する建具枠の取付精度が低下しても、建具枠の取付状態を調整することが困難である。
発明の引戸構造施工方法による場合、壁本体に形成された開口の内側周縁に仮固定された建具枠の内側に、袖壁パネルを取り付けるための取付補助部材を、治具を用いて突設する。
この治具は、建具枠に対する取付補助部材の位置決めを容易にするため、取付補助部材を正確な位置に、容易に突設することができる。また、この取付補助部材に袖壁パネルを突き当てて位置決めするため、袖壁パネルを正確な位置に、容易に固定することができる。つまり、袖壁パネルの取付精度を容易に向上させることができる。
発明の引戸構造による場合、袖壁パネルに関し、取付補助部材に突き合わされる一面側端部に凹部が形成され、この凹部に取付補助部材が嵌め合わされる。
仮に、袖壁パネル一面側端部に凹部が形成されていない場合、袖壁パネルの一面からの取付補助部材の突出高さは高くなる。しかしながら、凹部に取付補助部材を嵌め合わせることによって、袖壁パネルの一面からの取付補助部材の突出高さを低減することができ、引戸構造の美観を向上させることができる。
さて、凹部に対する取付補助部材の嵌め合わせによって、袖壁パネル凹部内の端面と、取付補助部材とが直接的に対向する。しかしながら、取付補助部材に一体に設けられている被覆部が、取付補助部材と袖壁パネルとの間の空隙を覆うため、美観を損なう空隙を目隠しすることができ、引戸構造の美観を向上させることができる。
発明の引戸構造による場合、袖壁パネルに採光窓が設けられているため、従来、窓を備えていなかった袖壁に採光窓を設けて、袖壁の意匠上の美観を向上させることができる。
しかも、採光窓を介して採光を行なうことができる。このため、引戸構造を備える部屋、廊下等の明るさを向上させることができる。
発明の引戸構造による場合、袖壁パネルにレールを設けて、袖壁の意匠上の美観を向上させることができる。
しかも、レールに物品を掛止することができる。このため、作業者、使用者等が、例えば物品の掛止が可能な吊り具を袖壁に追加する必要がない。
発明の引戸構造による場合、建具枠の中方立と引戸との間の空隙を、中方立に突設されている空隙低減部材で塞ぐ。このため、壁本体及び引戸構造で仕切られた部屋、廊下等の密閉性が向上し、暖房時の保温性、冷房時の保冷性等を向上させることができる。
このような空隙低減部材はエラストマを用いてなる。エラストマは、合成ゴム、天然ゴム等、常温で非常に大きな弾性を有する高分子物質であり、例えばABS、PP等のような硬質の合成樹脂、木材、木質材等に比べて柔軟であり、容易に撓む。このため、例えば移動する引戸に対して空隙低減部材が擦過した場合でも、引戸が損傷することが防止される。
仮に、空隙低減部材を備えない場合、中方立と引戸との間の空隙から空気が出入りしやすいため、部屋、廊下等の密閉性が低下し、また、隙間風が生じて使用者が不快感を覚えることもある。
発明の引戸構造による場合、袖壁パネルと引戸とが同色及び/又は同柄である。
袖壁と壁本体とが建具枠によって区切られており、袖壁である袖壁パネルの表面と壁本体の表面とが一面的に隣接していないため、袖壁パネルの色柄を壁本体の色柄ではなく引戸の色柄に合わせることができ、これによって、袖壁パネルのデザインと引戸のデザインとに統一性を持たせて、引戸構造の意匠上の美観を更に向上させることができる。
ここで、引戸と袖壁パネルとは、例えば工場生産によって容易に同色及び/又は同柄に形成することができる。
以下、本発明を、その実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
図1は、本発明に係る引戸構造1の構成を示す正面図である。
また、図2は、図1におけるII−II線の断面図(水平断面図)であり、図3は、図2におけるIII −III 線の断面図(縦断面図)である。
図4は、引戸構造1が備える建具枠2の構成を示す分解斜視図であり、本発明に係る引戸構造施工方法における建具枠2の組み立て方法を示す説明図でもある。
引戸構造1は、屋内の2部屋を隔てる壁本体5に備えられ、建具枠2と、建具枠2の内側に配された各1枚の袖壁30及び引戸4を有する右引きの片引戸構造である。
図1〜図3は、袖壁30から引戸4を引き出した(即ち引戸4を閉めた)状態を示している。ここで、袖壁30を構成する袖壁パネル3、及び引戸4は、夫々矩形状であり、木質系の板材で芯材を挟んでなるフラッシュ構造を有する。ただし、袖壁パネル3及び引戸4夫々の内部構造の詳細な図示は省略してある。また、図2及び図3において、後述する掛止レール331,332、幅木44,44等の図示は省略してある。
以下では、引戸4を開ける方向、即ち引戸4の袖壁30への引き込み方向(図1及び図2の右方向、図3の手前方向)を右方向とする。
図2〜図3に示すように、壁本体5は、まぐさ51及び間柱521,522、並びに図示しない支持柱夫々に板材を用いてなる壁板50,50を固定して形成されている。
この壁本体5には、左右側部に間柱521,522、上部にまぐさ51を配して、矩形状の開口5aが形成されている。
図1〜図4に示すように、建具枠2は、上部に鴨居21、下部に敷居22、左右方向中央部に中方立23、左右側部に縦枠241,242を夫々備える矩形状であり、壁本体5の開口5aの内側周縁に、図示しないビスを用いて取り付けられている。
鴨居21、敷居22、中方立23及び縦枠241,242は夫々矩形状であり、木質系の板状部材を用いてなる。
鴨居21の左右方向中央部の一側には、中方立23の上部が嵌合する凹部21aが形成されている。
敷居22は、左右方向中央部を中心に左側と右側とで幅が異なり、右側の幅(最少幅)は、例えば左側の幅(最大幅)の約2/3である。これは、中方立23の下部及び袖壁パネル3の下部を配置すべく、敷居22の一側の一隅に矩形状の切り欠き22bが設けられているためである。また、敷居22の左右方向中央部の切り欠き22b側には、鴨居21の凹部21aに対応して、中方立23の下部が嵌合する凹部22aが形成されている。
鴨居21の幅、敷居22の最大幅、及び縦枠241,242夫々の幅は略等しく、この幅は、壁本体5の厚みより適長短く設けられている。
中方立23の幅は、縦枠241,242の幅の約1/2である。
縦枠241,242は、上部の一面を鴨居21の長手方向両端面に、下部の一面を敷居22の長手方向両端面に突き当てて固定されている。
鴨居21及び縦枠241,242は、壁本体5の壁面から突出しないようにまぐさ51及び間柱521,522を被覆して固定されている。敷居22は、鴨居21の下方、縦枠241,242の間に配されて床に固定されている。
中方立23は、縦枠241,242に略平行に、鴨居21中央部の凹部21aと敷居22中央部の凹部22aとに上部及び下部を嵌め合わされて、鴨居21及び敷居22に固定されている。
図2及び図3に示すように、鴨居21及び縦枠241,242夫々の幅方向両側端面には、長手方向に溝21b,21b,241a,241a,242a,242aが形成されている。各溝21b,241a,242aには、夫々横断面L字状の棒材を用いてなるケーシング(額縁)250,251,252の一側が嵌入して固定され、ケーシング250,251,252の他側は壁本体5に固定される。
ケーシング250,250,251,251,252,252は、壁本体5と鴨居21及び縦枠241,242との間の空隙を被覆して、引戸構造1の美観を向上させている。
また、ケーシング250,250,251,251,252,252は、溝21b,21b,241a,241a,242a,242aに対する嵌入長さを調整することによって、壁本体5の厚みと鴨居21及び縦枠241,242夫々の幅との差を吸収している。
つまり、ケーシング250,250,251,251,252,252で壁本体5の開口5aの形状と建具枠2外側の形状との差異を吸収している。このため、開口5aの形成精度に関わらず、建具枠2内側の形成精度が向上されている。
建具枠2の鴨居21及び敷居22には、滑動可能に1枚の引戸4が配されており、このために、鴨居21の下面及び敷居22上面の対応する位置には、引戸4が滑動するための滑動レール331,332が左右方向に設けられている。
滑動レール331,332は凹状に形成してあり、この滑動レール331,332に、引戸4の上下端面に左右方向に設けられた突出条部431,432が滑動可能に遊嵌されている。
ところで、中方立23の両側端面には、長手方向に溝23a,23bが形成されている。
引戸4側の溝23aには、アルミニウムを用いてなる横断面コ字状のケースが嵌合され、このケースの内部には、エラストマ製の空隙低減部材231が配されている。空隙低減部材231は横断面コ字状の棒材であり、コ字の両端側が引戸4側へ突出するように中方立23に突設されている。
空隙低減部材231は、前記ケースからの突出長さが調整可能であるように、図示しないネジを用いて前記ケースに取り付けられている。
作業者は、中方立23と引戸4との間の離隔距離に応じて、空隙低減部材231の突出長さを変更することによって、中方立23と引戸4との間の空隙を空隙低減部材231で塞ぐ。このため、壁本体5及び引戸構造1で仕切られた屋内の2部屋の密閉性が向上し、暖房時の保温性、冷房時の保冷性等が向上される。また、エラストマは引戸4に比べて柔軟であり、容易に撓む。このため、空隙低減部材231が引戸4に当接した場合でも、引戸4が損傷することが防止される。
一方、引戸4側の溝23bには、溝23bに沿って溝23bを被覆する棒状の被覆部材26が取り付けられている。
さて、図1〜図3に示すように、建具枠2の内側右方には、袖壁パネル3を取り付けることによって袖壁30が形成されている。
この袖壁パネル3は、引戸4と同色、同柄及び同サイズであり、袖壁パネル3と引戸4とはデザインに統一性が持たされている。袖壁パネル3及び引戸4の厚みは、敷居22の切り欠き22bの幅よりも更に薄い。
袖壁パネル3には矩形状の採光窓321,322が上下方向に適長離隔して設けられており、引戸4にも、対応する位置に矩形状の採光窓411,412が設けられている。
引戸4及び袖壁30となる袖壁パネル3の両方に採光窓411,412及び採光窓321,322が対応する位置に設けられているため、引戸4の開閉にかかわらず、採光窓321,322,411,412からの充分な採光が行なわれる。
採光窓321,322は、袖壁パネル3に形成された矩形状の開口に、モール材(細い縁材)を両面から取り付けて、その間に透光性を有する窓ガラスを嵌め殺しにしてなり、採光窓411,412も同様にして引戸4に形成されている。つまり、採光窓321,322,411,412は、光を透過して採光に寄与するが、空気を通過させて、壁本体5で仕切られた2部屋の密閉性を損なうことはない。
また、採光窓321,322,411,412は、袖壁パネル3及び引戸4の意匠上の美観を向上させている。
袖壁パネル3及び引戸4夫々の下部両面には、薄い板状部材を用いてなる幅木341,342及び幅木44,44(図1に1個だけ図示)が貼付されている。
ただし、袖壁パネル3の幅木342は、幅木342下端の袖壁パネル3下端からの高さが敷居22の厚さに等しくなるよう、袖壁30に引き込まれた引戸4に対抗する側の面(以下、袖壁パネル3の対向面という)に設けられ、幅木341は、引戸4に対向しない側の面(以下、袖壁パネル3の非対向面という)に、幅木341下端を袖壁パネル3下端に一致させて設けられている。
幅木341,342及び幅木44,44は、袖壁パネル3及び引戸4夫々の下部両面を保護し、また、袖壁パネル3及び引戸4の意匠上の美観を向上させている。
袖壁パネル3には、袖壁パネル3の非対向面に、図示しない物品の掛止が可能な掛止レール331,332が設けられている。掛止レール331,332は、左右方向に沿い、上下方向に適長離隔して採光窓321,322の間に配されている。この掛止レール331,332には、例えば掛止レール331,332に掛止されたフックを介して物品が懸吊される。又は、掛止レール331,332に掛止された棚の上に物品が載置される。
掛止レール331,332は、袖壁パネル3の意匠上の美観を向上させている。
引戸4には、掛止レール331,332に対応する部材は備えられていない。
一方、引戸4の両面には、左右方向両側に、上下方向に沿ったレール状の取っ手42,42,…が設けられている。ただし、取っ手42は図1に1本だけ図示されている。この取っ手42,42,…に手を掛けて、使用者は引戸4を開閉する。
また、取っ手42,42,…は、引戸4の意匠上の美観を向上させている。
袖壁パネル3には、取っ手42,42,…に対応する部材は備えられていない。
袖壁30を構成する袖壁パネル3は、袖壁パネル3の左右両側端面と中方立23の縦枠242側の面及び縦枠242の内面(中方立23側の面)とが対向し、袖壁パネル3の上端面と鴨居21の内面(敷居22側の面)とが対向し、袖壁パネル3の下端面が床に接触するよう建具枠2に取り付けられている。
また、袖壁パネル3は、袖壁パネル3の対向面下部(更に詳細には、袖壁パネル3に関し、幅木342の下端から袖壁パネル3下端までの対向面)は、敷居22の切り欠き22b内の袖壁パネル3側端面に接触するよう建具枠2に取り付けられている。袖壁パネル3の厚みは、前述したように敷居22の切り欠き22bの幅よりも更に薄いため、袖壁パネル3の非対向面と建具枠2の側端面とは一面的に隣接しない。
つまり、袖壁パネル3は、上左右端面が建具枠2の内面に対向し、下端面が床に対向するよう建具枠2に囲繞されており、外部に露出している端面を有していない。また、袖壁パネル3と敷居22との間の接触部に幅木342が配されているため、この部分に空隙が生じても、幅木342によって被覆される。以上のことから、引戸構造1の美観が向上されている。
ここで、袖壁パネル3の高さは、床から鴨居21下面までの高さよりも僅かに(約3mm)短く、袖壁パネル3の左右幅は、中方立23の縦枠242側の面から縦枠242の内面までの長さよりも僅かに(約6mm)短く設けられている。つまり、袖壁パネル3のサイズに対する建具枠2のサイズに余裕が持たせてある。このため、袖壁パネル3が大きすぎて建具枠2内に収まりきらないトラブルが防止される。
ただし、袖壁パネル3のサイズが小さいため、袖壁パネル3の上左右端面と建具枠2との間には空隙が生じる。しかしながら、この空隙の引戸4側は後述する取付補助部材61,62,63に被覆され、また、引戸4の逆側は、前述したように袖壁パネル3の表面と建具枠2の表面とが一面的に隣接しないため空隙が目立たない。なお、引戸4の逆側の空隙を被覆する被覆部材を追加してもよい。
取付補助部材61,62,63は、袖壁パネル3を建具枠2に取り付けるために用いられる。
取付補助部材61,62夫々は袖壁パネル3の長辺に沿う断面略矩形の棒状、取付補助部材63は袖壁パネル3の短辺に沿う断面略矩形の棒状であって、建具枠2の内側に突設されている。具体的には、取付補助部材61は中方立23に、取付補助部材62は縦枠242に、取付補助部材63は鴨居21に、夫々ビス留め固定されている。
袖壁パネル3には、袖壁パネル3の対向面及び側端面の一部を欠落させるようにして、対向面側左右方向両端部と対向面側上端部に、長手方向に沿う溝状の凹部311,312,313が形成されている。
袖壁パネル3は、凹部311,312,313に取付補助部材61,62,63を嵌め合わせることによって、袖壁パネル3の対向面側端部を取付補助部材61,62,63に突き当てて固定されている。このため、袖壁パネル3の対向面側から見た場合に、袖壁パネル3の上左右端面と建具枠2との間に生じた空隙が、取付補助部材61,62,63に被覆される。
取付補助部材61,62,63夫々には、凹部311,312,313に嵌め合わされる側の周面に、長手方向に凸条部である被覆部61a,62a,63aが一体に設けられている。この被覆部61a,62a,63aは、袖壁パネル3の対向面に沿って突出し、凹部311,312,313内の袖壁パネル3端面と取付補助部材61,62,63との間の空隙を覆う。
また、取付補助部材61,62,63が凹部311,312,313に嵌め合わされているため、袖壁パネル3の対向面からの取付補助部材61,62,63の突出高さが低減される。
このようにして取付補助部材61,62,63及び凹部311,312,313は、引戸構造1の美観を向上させている。
以上のような引戸構造1においては、引戸4が、壁本体5の開口5aの内側周縁に取り付けられた建具枠2の鴨居21及び敷居22に滑動可能に配され、この引戸4が袖壁30に対して引き込まれ、また引き出されることで、開口5aが開閉する。
図5〜図9は、本発明に係る引戸構造施工方法を示す説明図である。
作業者は、予め、開口5aを有する壁本体5を形成する。壁本体5の開口5aは単純な矩形状であるため、簡易に形成することができる。
また、作業者は、鴨居21、敷居22、中方立23及び縦枠241,242となる部材、袖壁パネル3並びに引戸4を準備する。これらの部材、袖壁パネル3及び引戸4は工場で高精度に形成されたものである。
作業者は、鴨居21、敷居22及び縦枠241,242となる部材夫々並びに袖壁パネル3のサイズ及び形状を、壁本体5の開口5aのサイズ、施工すべき引戸構造1の態様等に応じて調整する。この調整は、壁本体5又は壁本体5に一体に設けられた袖壁のサイズの調整よりも容易に行なうことができる。
まず、図4に示すように、作業者は鴨居21、敷居22及び縦枠241,242となる部材を床に寝かせて建具枠2を組み立てる。この場合、作業者は、縦枠241,242を鴨居21、敷居22の長手方向両端面に一面側を突き当ててビス留めし、中方立23の上下端部を凹部21a,22aに嵌め合わせてビス留めする。
次に、図5に示すように、組み立てられた建具枠2を、壁本体5に形成された開口5aの内側周縁に、鴨居21を1箇所、敷居22を1箇所、及び縦枠242を2箇所、夫々ビス留めすることによって仮固定する。この場合、開口5aの内側周縁と建具枠2との間の空隙は、飼木を用いて埋められる。また、ケーシング250〜252は、まだ取り付けないでおかれる。
次いで、図6に示すように、作業者は、仮固定された建具枠2の内側に、袖壁パネル3を取り付けるための取付補助部材61,62,63を、夫々複数箇所ビス留めすることによって突設する。
ここで、図7に示すように、例えば壁本体5の間柱522に仮固定されている縦枠242に取付補助部材62を、治具7を用いてビス留め固定する。
治具7は横断面略L字の棒状であり、一側内面を縦枠242側面に沿わせ、他側端面に取付補助部材62を突き当てることによって、縦枠242に対し取付補助部材62を位置決めする。取付補助部材61,63に関しても、治具7を用いて同様に鴨居21及び中方立23夫々に対する位置決めを行なう。
治具7は、建具枠2に対する取付補助部材61,62,63の位置決めを容易にするため、作業者は取付補助部材61,62,63を、正確な位置に、しかも容易に突設することができる。また、後述するように、この取付補助部材61,62,63に袖壁パネル3を突き当てて位置決めするため、作業者は袖壁パネル3を正確な位置に、容易に固定することができる。つまり、治具7を用いることによって、袖壁パネル3の取付精度が容易に向上される。
次に、図8に示すように、建具枠2に突設された取付補助部材61,62,63を凹部311,312,313に嵌め合わせることによって、取付補助部材61,62,63に袖壁パネル3の対向面側端部を突き当てて袖壁パネル3を位置決めしつつ、鴨居21、床、中方立23及び縦枠242と袖壁パネル3の上下左右端面とを対向させる。
そして、袖壁パネル3を取付補助部材61,62,63と切り欠き22b内面に押し付けつつ袖壁パネル3側から袖壁パネル3を取付補助部材61,62,63と床とにビス留め固定し、次いで、取付補助部材61,62,63から袖壁パネル3を取付補助部材61,62,63にビス留め固定する。
袖壁パネル3のビス留め後、幅木341,342となる部材を袖壁パネル3の非対向面及び対向面夫々に両面テープで貼着する。
このように、取付補助部材61,62,63を介して袖壁パネル3が建具枠2に取り付けられることによって、袖壁30が形成される。また、袖壁パネル3と建具枠2との間は取付補助部材61,62,63によって目隠しされ、袖壁パネル3と取付補助部材61,62,63との間は取付補助部材61,62,63の被覆部61a,62a,63aによって目隠しされる。
ここで、取付補助部材61,62,63に対する袖壁パネル3の突き当て及び取り付けは、作業者にとって短時間で施工可能な簡易な作業である。
最後に、図9に示すように、作業者は、袖壁パネル3が取り付けられた建具枠2を壁本体5の開口5aの内側周縁に本固定する。具体的には、鴨居21及び縦枠241,242夫々を5箇所ずつ、壁本体5にビス留めし、敷居22を5箇所、床にビス留めする。このとき、建具枠2は仮固定された状態であるため、作業者は、建具枠2の歪みを矯正して、建具枠2の取付精度を向上させる。また、ケーシング250〜252を取り付けて、建具枠2のサイズと壁本体5の厚みとの差を吸収し、また、建具枠2と壁本体5との間を目隠しする。
それから、作業者は、中方立23に空隙低減部材231を取り付ける。
更に作業者は、鴨居21と敷居22との間に、引戸4を滑動可能に取り付ける。
なお、各部のビス留め後、ビス留めの際に生じたビス穴に、ビス穴キャップを嵌め込んで引戸構造1の美観を向上させることが好ましい。
以上のような引戸構造施工方法は、引戸4のサイズに応じて袖壁パネル3を簡易に形成することができ、しかも、単純な形状の壁本体5開口5aの内側周縁に建具枠2を容易に取り付けることができ、この建具枠2に袖壁パネル3を簡易に取り付けることで容易に袖壁30を形成することができる。つまり、引戸4のサイズに応じた袖壁30の形成作業、更には引戸構造1の形成作業を簡易に、かつ短時間で行なうことができる。
また、袖壁パネル3を取り付けるか取り付けないか、又は袖壁パネル3のサイズを変更することによって、壁本体5開口5aの形状を容易に変更することができる。
なお、引戸構造は、本実施の形態のような1枚の引戸4及び1枚の袖壁パネル3を備える片引戸構造に限るものではない。例えば、2枚の引戸を左右の袖壁に引き分ける構成、2枚以上の引戸を1枚の袖壁に引き込む構成でもよい。ただし、2枚以上の引戸を1枚の袖壁に引き込む構成の場合、1枚の引戸の移動に応じて他の引戸も同一方向へ移動する構成であることが好ましい。
また、袖壁パネル及び引戸に採光窓を設けない構成でもよく、逆に、全面ガラス張りでもよい。更に、袖壁パネル及び引戸の一方にのみ採光窓を設けてもよい。
更にまた、引戸と袖壁パネルとのデザインを更に一致させるために、袖壁パネル(引戸)にも取っ手レール(掛止レール)に相当するレールを設けてもよく、袖壁パネルに掛止レールを設けなくてもよい。また、袖壁パネルの対向面に掛止レールを設けてもよい。
本発明に係る引戸構造の構成を示す正面図である。 図1におけるII−II線の断面図である。 図2におけるIII −III 線の断面図である。 本発明に係る引戸構造が備える建具枠の構成を示す分解斜視図である。 本発明に係る引戸構造施工方法を示す説明図である。 本発明に係る引戸構造施工方法を示す説明図である。 本発明に係る引戸構造施工方法を示す説明図である。 本発明に係る引戸構造施工方法を示す説明図である。 本発明に係る引戸構造施工方法を示す説明図である。
符号の説明
1 引戸構造
2 建具枠
21 鴨居
22 敷居
23 中方立
231 空隙低減部材
241 縦枠
242 縦枠
3 袖壁パネル
30 袖壁
311,312,313 凹部
321,322 採光窓
331,332 掛止レール(レール)
4 引戸
5 壁本体
5a 開口
61,62,63 取付補助部材
61a,62a,63a 被覆部
7 治具

Claims (8)

  1. 壁本体に形成された開口の内側周縁に、鴨居、敷居及び縦枠を備える建具枠を取り付け、
    取り付けられた建具枠に袖壁パネルを取り付け、
    前記建具枠の前記鴨居及び前記敷居に滑動可能に引戸を配する引戸構造施工方法であって、
    夫々前記鴨居、前記敷居及び前記縦枠となる部材を用いて建具枠を組み立て、
    前記袖壁パネルを取り付ける前に、前記建具枠を前記開口の内側周縁に仮固定し、
    仮固定された建具枠の少なくとも前記袖壁パネルを取り付けるべき縦枠の内側に接するように、前記袖壁パネルを取り付けるための取付補助部材を突設し、
    前記縦枠の内側に前記取付補助部材を突設する際には、棒状の取付補助部材を用い、
    組み立てられた建具枠の少なくとも前記縦枠と前記袖壁パネルの端面とを対向させて、前記建具枠に前記袖壁パネルを取り付けるべく、
    突設された取付補助部材に前記袖壁パネルの一面側端部を突き当てつつ、前記建具枠の少なくとも前記縦枠と前記袖壁パネルの端面とを対向させて、前記取付補助部材に前記袖壁パネルを固定し、
    該袖壁パネルを固定する際には、該袖壁パネルの両面夫々が前記壁本体の外面に面一となる位置よりも内側に位置するように前記袖壁パネルを配置し、
    前記取付補助部材を介して前記袖壁パネルが取り付けられた前記建具枠を前記開口の内側周縁に本固定することを特徴とする引戸構造施工方法。
  2. 前記建具枠の内側に前記取付補助部材を突設する場合に、前記建具枠に対して前記取付補助部材を位置決めするための治具を用いることを特徴とする請求項に記載の引戸構造施工方法。
  3. 壁本体に形成された開口の内側周縁に、鴨居、敷居及び縦枠を備える建具枠が取り付けられ、
    取り付けられた建具枠に袖壁パネルが取り付けられ、
    前記建具枠の前記鴨居及び前記敷居に滑動可能に引戸が配されている引戸構造であって、
    前記建具枠の少なくとも前記縦枠と前記袖壁パネルの端面とを対向させて、前記袖壁パネルの両面夫々が前記壁本体の外面に面一となる位置よりも内側に位置するように、前記建具枠に前記袖壁パネルが取り付けられており、
    前記袖壁パネルの対応する一辺に沿う棒状であって、前記袖壁パネルを取り付けるための取付補助部材が前記建具枠の少なくとも前記袖壁パネルを取り付けるべき縦枠の内側に接するように突設されており、
    前記取付補助部材に、前記袖壁パネルの一面側端部を突き当てて、前記袖壁パネルが固定されていることを特徴とする引戸構造。
  4. 前記一面側端部に凹部が形成されており、
    該凹部に前記取付補助部材が嵌め合わされており、
    前記取付補助部材と前記袖壁パネルとの間の空隙を覆う被覆部が前記取付補助部材に一体に設けられていることを特徴とする請求項に記載の引戸構造。
  5. 前記袖壁パネルに、採光窓が設けられていることを特徴とする請求項3又は4に記載の引戸構造。
  6. 前記袖壁パネルに、物品の掛止が可能なレールが設けられていることを特徴とする請求項乃至の何れか一項に記載の引戸構造。
  7. 前記建具枠は中方立を有し、
    該中方立と前記引戸との間の空隙を塞ぐエラストマ製の空隙低減部材が前記中方立に突設されていることを特徴とする請求項乃至の何れか一項に記載の引戸構造。
  8. 前記袖壁パネルと前記引戸とが同色及び/又は同柄であることを特徴とする請求項乃至の何れか一項に記載の引戸構造。
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