JP5438352B2 - 鞍乗り型車両のステアリングダンパ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、走行時におけるハンドルの振れを抑制する鞍乗り型車両のステアリングダンパ装置に関する。
一般に、鞍乗り型車両において、路面状態等の外乱による走行時のハンドルの振れを抑制するために、振れに対して減衰力を発生させるステアリングダンパ装置を備えたものが知られている。この種のものでは、ステアリングシャフトの上端部、すなわち、ハンドルの近傍にステアリングダンパ装置を配置したものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平09−132189号公報
ところで、不整地走行車両(ATV)において、ステアリングシャフトの上端部、すなわち、ハンドル近傍にステアリングダンパを配置すると、この位置には、通常、メータやインジケータなど運転者に視認されるべき部品が配置されているため、これら部品とステアリングダンパとを併設することを要し、当該部品及びステアリングダンパ共にサイズや形状が制約されるといった場合がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、車体フレーム内のスペースを有効に活用し、ステアリングダンパの配置レイアウトの自由度の向上を図った鞍乗り型車両のステアリングダンパ装置を提供することを目的とする。
上述課題を解決するため、本発明は、車両を構成する車体フレーム(4)と、この車体フレーム(4)に操舵自在に取り付けられる前輪(2)と、この前輪(2)に運転者の操舵入力を伝えるステアリングシャフト(27)と、このステアリングシャフト(27)の回転に対し、前輪操舵系(57)に減衰力を与えるステアリングダンパ(36)とを備え、前記前輪(2)のアッパサスペンションアーム(51)が支持されるアッパサスペンションアーム支持部(54)が設けられるフロントパイプ(46)を備え、前記ステアリングダンパ(36)を、前記ステアリングシャフト(27)の下端部であって、前記車体フレーム(4)の最下端のフレーム(42)よりも上方、かつ、前記フロントパイプ(46)の下方に配置したことを特徴とする。
この構成によれば、ステアリングダンパをステアリングシャフトの下端部に配置したため、ステアリングダンパをステアリングシャフトの周囲に配置するものに比べて設置するためのスペースが小さくて済む。このため、車体フレーム内のスペースを有効に活用でき、ステアリングダンパの配置レイアウトの自由度が向上する。更に、比較的重量の大きいステアリングダンパをステアリングシャフトの下端部に配置したことにより、車両の重心を下げることができる。また、ステアリングダンパを車体フレームの最下端のフレームよりも上方に配置したため、このステアリングダンパを飛石等から保護することができる。
また、この構成において、前記ステアリングダンパ(36)は、ダンパケース(72)と、このダンパケース(72)内を回動するベーン(73)とを備え、このベーン(73)の回動軸(76a)と前記ステアリングシャフト(27)とを同軸上に配置した構成としても良い。
この構成によれば、ステアリングダンパのベーンの回動軸とステアリングシャフトとを同軸上に配置したため、ベーンとステアリングシャフトとを同期して作動させるための接合リンク等の部品が不要となり、部品点数の削減と車両の重量増加を抑えることができる。また、ステアリングシャフトに対して作動角度レシオ変化が無く、常に一定の減衰トルクを与えることができる。
この構成において、前記車体フレーム(4)の上部および下部に設けられ、前記ステアリングシャフト(27)の回転を支持する回転支持部材(16,17)と、前記ステアリングシャフト(27)の下端に取り付けられ、タイロッド(40)を介して、前記前輪(2)に連結されるピボットプレート(75b)を有する連結部材(74)とを備え、この連結部材(74)を最下部の前記回転支持部材(17)よりも下方に、かつ、当該回転支持部材(17)に近接して設け、前記連結部材(74)の下端部に前記ステアリングダンパ(36)を取り付けた構成としても良い。
この構成によれば、ステアリングダンパは、最下部の前記回転支持部材よりも下方に、かつ、当該回転支持部材に近接して設けられる連結部材の下端部に取り付けられるため、ステアリングダンパを強固に支持することができ、地面からの反力の影響を低減でき、ベーンの回動を円滑にできる。
また、この構成において、前記車体フレーム(4)は、車体フレーム(4)上部で車体前後方向に沿って延びるともに前方が下方に傾斜する左右一対のアッパフレーム(41,41)と、前記車体フレーム(4)下部で車体前後方向に沿って延びるとともに、前方で前記アッパフレーム(41,41)にそれぞれ連結する左右一対のロアフレーム(42,42)と、前記アッパフレーム(41,41)の前方から下方に傾斜しながら後方に向かって延び、前記ロアフレーム(42,42)に連結される左右一対のフロントサブパイプ(47,47)と、前記アッパフレーム(41,41)から後方に延び、中間部で前記フロントサブパイプ(47,47)と連結し、さらに後方で前記ロアフレーム(42,42)に連結される左右一対のフロントパイプ(46,46)と、前記ロアフレーム(42,42)間に跨いで取り付けられるロアプレート(82)とを備え、これら各フレーム(41,42)、各パイプ(46,47)及びロアプレート(82)で囲まれた空間(A)に前記ステアリングダンパ(36)を配置した構成としても良い。
この構成によれば、これらパイプ及びフレームによりダンパケースの回動領域が確保されるとともに、当該ダンパケースが保護される。更に、ステアリングダンパは、このステアリングダンパの下方がロアプレートによって保護されるため、例えば、車両走行時の飛石等からステアリングダンパを保護することができる。
また、この構成において、前記ステアリングダンパ(36)は、ダンパケース(72)と、このダンパケース(72)内を回動するベーン(73)とを備え、前記ダンパケース(72)または前記ベーン(73)の回動軸(76a)の一方を前記ステアリングシャフト(27)に連結し、前記ダンパケース(72)または前記ベーン(73)の回動軸(76a)の他方を、前記アッパフレーム(41,41)間を連結するクロスパイプまたは前記ロアプレート(82)のいずれかに固定される構成としても良い。また、この構成において、前記ステアリングダンパ(36)は、前後に離間して設けられる前記アッパサスペンションアーム支持部(54,54)の前後方向における間に配置されても良い。
この構成によれば、ステアリングダンパのダンパケースまたはベーンの回動軸の一方がステアリングシャフトに連結されて回動し、ダンパケースまたはベーンの回動軸の他方が、剛性強度の確保されたクロスパイプもしくはロアプレートに連結されて固定されるため、ステアリングダンパを十分に回動させることができ、ステアリングダンパの減衰性能を十分に確保できる。
本発明によれば、ステアリングダンパをステアリングシャフトの下端部に配置したため、ステアリングダンパをステアリングシャフトの周囲に配置するものに比べて設置するためのスペースが小さくて済む。このため、車体フレーム内のスペースを有効に活用でき、ステアリングダンパの配置レイアウトの自由度が向上する。更に、比較的重量の大きいステアリングダンパをステアリングシャフトの下端部に配置したことにより、車両の重心を下げることができる。また、ステアリングダンパを車体フレームの最下端のフレームよりも上方に配置したため、このステアリングダンパを飛石等から保護することができる。
また、本発明によれば、ステアリングダンパのベーンの回動軸とステアリングシャフトとを同軸上に配置したため、ベーンとステアリングシャフトとを同期して作動させるための接合リンク等の部品が不要となり、部品点数の削減と車両の重量増加を抑えることができる。また、ステアリングシャフトに対して作動角度レシオ変化が無く、常に一定の減衰トルクを与えることができる。
また、本発明によれば、ステアリングダンパは、最下部の前記回転支持部材よりも下方に、かつ、当該回転支持部材に近接して設けられる連結部材の下端部に取り付けられるため、ステアリングダンパを強固に支持することができ、地面からの反力の影響を低減でき、ベーンの回動を円滑にできる。
また、本発明によれば、各パイプ及び各フレームによりダンパケースの回動領域が確保されるとともに、当該ダンパケースが保護される。更に、ステアリングダンパは、このステアリングダンパの下方がロアプレートによって保護されるため、例えば、車両走行時の飛石等からステアリングダンパを保護することができる。
また本発明によれば、ステアリングダンパのダンパケースまたはベーンの回動軸の一方がステアリングシャフトに連結されて回動し、ダンパケースまたはベーンの回動軸の他方が、剛性強度の確保されたクロスパイプもしくはロアプレートに連結されて固定されるため、ステアリングダンパを十分に回動させることができ、ステアリングダンパの減衰性能を十分に確保できる。
以下、本発明の一実施形態を添付した図面を参照して説明する。なお、以下の説明において、前後左右及び上下といった方向の記載は、車体に乗車した乗員(搭乗者)から見た方向に従う。図1は、本発明の実施形態に係る鞍乗り型車両の側面図であり、図2はその上面図である。
この鞍乗り型車両1は、ATV(ALL Terrain Vehicle:不整地走行車両)に分類される4輪車両であり、小型軽量に構成された車体の前後に比較的大径の左右の前輪2及び後輪3を備え、最低地上高を十分に確保して不整地の走破性を高めている。
鞍乗り型車両1は、図1に示すように、車体フレーム4を有し、この車体フレーム4の前部にフロントサスペンション50を介して左右の前輪2が懸架され、車体フレーム4の後部にリヤサスペンション59を介して左右の後輪3が懸架される。
車体フレーム4の略中央部には、複数のエンジンマウント70を介してエンジン(水冷エンジン)5が支持される。このエンジン5のシリンダ部7の後部には、スロットルボディ20が接続され、このスロットルボディ20の後部にはコネクティングチューブ21を介してエアクリーナケース22が接続され、これらがエンジン5の吸気系を構成している。また、エンジン5のシリンダ部7の前方には、排気管23が接続され、この排気管23は、図2に示すように、シリンダ部7の前方に延びた後に車体右方に屈曲して後方に向けて折り返し、シリンダ部7の右側方を後方に延びた後、車体後部に配置されたマフラー24に接続され、これらがエンジン5の排気系を構成している。なお、図2において、符号11はシフトペダルであり、符号12はブレーキペダルであり、符号13、13は足置きステップであり、符号14はバッテリを示している。
図1に示すように、エンジン5の前方には、エンジン冷却用のラジエータ25が配設されている。このラジエータ25は、ゴム製の冷却水配管を介してエンジン5に配管接続され、エンジン5から供給された冷却水を車両前方からの走行風により冷却してエンジン5に戻す。ラジエータ25の背面には、送風ファン25a(図1)が配設され、この送風ファン25aにより外気を強制的にラジエータ25に流して冷却水を冷却するように構成されている。また、ラジエータ25の下方(本例では左側下方)には、冷却水を蓄えるリザーバタンク(図示略)が配設され、ゴム製の冷却水配管を介してラジエータ25に接続されている。
エンジン5は、クランクシャフト等を軸支するクランクケース6と、このクランクケース6の上に連結されるシリンダ部7とを備えている。クランクケース6は変速機を収容する変速機ケースを兼ね、クランクケース6は、クランクケース6内の変速機に連結された出力軸を有し、この出力軸の回動が図示せぬチェーン伝動機構を介して車体フレーム4後部のファイナルギヤケース(図示略)に伝達され、このファイナルギヤケースの左右に延びるドライブシャフト10(図2)を介して後輪3が回動駆動される。
車体フレーム4の上部における車幅方向中央部には、図1に示すように、前側から順に、前輪2、2を転舵するステアリングシャフト27、燃料タンク28及び鞍乗り型のシート29がそれぞれ配設されている。ステアリングシャフト27は、車体フレーム4の上部及び下部に設けられるシャフト上支持部(回転支持部材)16及びシャフト下支持部(回転支持部材)17に回動可能に支持されている。ステアリングシャフト27の上端部には、燃料タンク28の斜め上前方に位置するバー型のハンドル30が取り付けられ、ステアリングシャフト27の下端部が操舵機構に連結され、この操舵機構を介してハンドル30により前輪2、2が操舵される。
燃料タンク28は、エンジン5の上方に配置され、この燃料タンク28内の燃料が図示せぬ燃料ポンプを介してスロットルボディ20に配設されたインジェクタ(図示略)に供給され、このインジェクタによりエンジン5内へ燃料が供給される。
鞍乗り型のシート29は、車体前後方向に延出し、その前端が燃料タンク28の上方を覆うタンクカバー31に固定されると共に、車体フレーム4に固定される。
また、車体フレーム4には、車体を覆う樹脂製の車体カバー32と、両前輪2をその上方から後方に渡って覆う樹脂製のフロントフェンダ33と、両後輪3をその前方から上方に渡って覆う樹脂製のリヤフェンダ34とが取り付けられ、車体カバー32は、車体前部を覆うトップカバー35と、車体前部の左右を覆う左右一対のサイドカバー(図示略)とを備えている。
車体フレーム4は、図2に示すように、車体のほぼ前後方向に延出する左右一対のメインフレーム4a、4aと、メインフレーム4a、4aの後部に連結される左右一対のサブフレーム60、60とを有している。メインフレーム4a、4aは、複数種の鋼材(円筒状のパイプフレーム(丸パイプフレーム))を溶接等により結合して形成され、左右一対のアッパフレーム41、41及び左右一対のロアフレーム42、42を主として左右一対の閉ループ構造体を形成し、これらを複数のクロスメンバ4f、4m、4r等を介して結合することで、車幅方向中央部において前後に長いボックス構造を形成している。
左右一対のアッパフレーム41、41は、図1及び図2に示すように、その前端から斜め上方、かつ、互いの間隔を徐々に拡げながら車体後方へ延びる前部傾斜部41a、41aと、前部傾斜部41a、41aの後端から緩やかな傾斜で斜め下方、かつ、略一定の間隔で車体後方へ延びる中間部41b、41bと、中間部41b、41bの後端から中間部41b、41bより急傾斜で斜め下方、かつ、略一定の間隔で車体後方へ延びる後部傾斜部41c、41cとを有し、各々1本の鋼管を曲げて形成されている。
また、アッパフレーム41、41の中間部41b、41bと後部傾斜部41c、41cとの境には、左右一対のサブフレーム60、60が各々連結され、各サブフレーム60、60は、後方へ略水平に延びた後、車体後方で下方へ屈曲して側面視コ字状に曲げられ、その先端が左右一対のロアフレーム42、42に連結される。
各サブフレーム60、60の水平に延びる部分60a、60aはシートレールを兼ねており、この部分60a、60aには、シート29の後端を支持する支持部材を兼ねる上述のクロスメンバ4m(図2)が配設される。
左右一対のロアフレーム42、42は、図1に示すように、アッパフレーム41、41の下方を車体前後方向に各々延出し、アッパフレーム41、41の前部傾斜部41a、41aに連結されて車体後方へ略水平に延びる水平部42a、42aと、水平部42a、42aの後端部から斜め上方に延び、その後端がサブフレーム60、60に連結される後部傾斜部42b、42bとを有し、各々1本の鋼管を曲げて形成されている。
左右一対のサブフレーム60、60は、ロアフレーム42、42の水平部42a、42aと後部傾斜部42bとの境にブラケット71を介して各々連結され、このサブフレーム60間に後輪用のファイナルギヤケース(図示略)が支持される。
また、サブフレーム60とロアフレーム42の後部傾斜部42bには、左右一対のリヤサブフレーム44、44が配設され、このリヤサブフレーム44及びサブフレーム60には、リヤサスペンション59を構成するアッパサスペンションアーム61(図2)、ロアサスペンションアーム62(図2)及びリヤクッション63(図1)を支持するアッパサスペンションアーム支持部64、64、ロアサスペンションアーム支持部65、65及びクッション支持部66が設けられ、これらによってリヤサスペンション59の各構成部品を支持している。
また、図1に示すように、車体前部のアッパフレーム41とロアフレーム42の間には、アッパフレーム41の前端近傍から車体後方へ延びる左右一対のフロントパイプ46、46が設けられる。これらフロントパイプ46、ロアフレーム42の水平部42a及びアッパフレーム41の前部傾斜部41aには、フロントサスペンション(サスペンション装置)50を構成するアッパサスペンションアーム51(図2)、ロアサスペンションアーム52(図2)及びフロントクッション53(図1)を支持するアッパサスペンションアーム支持部54、54、ロアサスペンションアーム支持部55、55及びクッション支持部56、56が設けられ、これらによって、フロントサスペンション50の構成部品を支持している。本構成では、クッション支持部56、56については、アッパフレーム41、41の前部傾斜部41a、41a間に配設されたクロスメンバ4fに形成されている。
また、フロントパイプ46、46は、アッパサスペンションアーム支持部54の後方で屈曲してこの屈曲部46aを境にして斜め下方に延びてロアフレーム42の水平部42aに連結される。また、フロントパイプ46の屈曲部46aとアッパフレーム41(前部傾斜部41a)との間には、左右のアッパフレーム41から下方へ延びる左右一対のダウンチューブ47、47が連結されると共に、上記屈曲部46a、46aとロアフレーム42、42との間にも、左右のロアフレーム42、42から延びる左右一対のフロントロアチューブ48、48が連結され、これらによってトラス構造を形成してフロント周りのフレーム剛性を高めている。ここで、上述のダウンチューブ47とアッパフレーム41とは、図1に示すように略三角形状の板部材からなるブラケット49を介して接合され、このブラケット49により接合面積を増やしてダウンチューブ47とアッパフレーム41との連結強度を高くしている。本実施形態では、ダウンチューブ47とフロントロアチューブ48とを備えてフロントサブパイプが構成される。
ところで、鞍乗り型車両1は、前輪2、2が路面状況等により左右に振られた際に、ステアリングシャフト27に対して作用する回動方向の反力を減衰させるステアリングダンパ36を備える。このステアリングダンパ36は、図3に示すように、ステアリングシャフト27の下端部に設けられている。
ステアリングシャフト27は、上述のように、車体フレーム4の上部に設けられたシャフト上支持部16と、当該車体フレーム4の下部に設けられたシャフト下支持部17とで支持されている。具体的には、シャフト上支持部16は、左右一対のアッパフレーム41、41の前部傾斜部41a、41aと中間部41b、41bとの境で、当該アッパフレーム41、41間を連結するアッパクロスパイプ43上に設けられている。シャフト上支持部16は、アッパクロスパイプ43に固定された後半割り体16aと、この後半割り体16aにボルト締結される前半割り体16bとを備え、これら前後半割り体16a,16bが形成する円筒状の内周面に、ブッシュ(不図示)等を介して、ステアリングシャフト27の外周面が回動可能に支持される。
一方、シャフト下支持部17は、図3及び図4に示すように、フロントパイプ46の屈曲部46aと前端部46bとの間、より詳述には前後のアッパサスペンションアーム支持部54、54間に設けられ、左右一対のフロントパイプ46、46間に架け渡される側面視台形形状の下支持プレート17aと、この下支持プレート17aの上面部からステアリングシャフト27の軸線S(図3)に沿って上方に突出する筒状のシャフトホルダ17bとを一体的に設けて構成されている。シャフトホルダ17b内周にはボールベアリング17c(図4)の外輪が固定的に保持され、このボールベアリング17cを介して、ステアリングシャフト27の下部がシャフト下支持部17(シャフトホルダ17b)に回動可能に支持される。
ステアリングダンパ36は、シャフト下支持部17を貫通したステアリングシャフト27の下端部であって、車体フレーム4の最下端に位置するロアフレーム42の水平部42aよりも上方に配置されている。このため、車体フレーム4内のスペースを有効に活用して当該ステアリングダンパ36の配置レイアウトの自由度が向上する。
特に、本実施形態では、各アッパフレーム41、41の前部傾斜部41a、41aと、各フロントパイプ46、46と、各フロントロアチューブ48、48と、各ロアフレーム42、42の水平部42a、42aとで囲まれた空間A内に、ステアリングダンパ36をまとまり良く配置することができる。このため、これらフレーム及びパイプにより、ステアリングダンパ36の回動領域が確保されるとともに、当該ステアリングダンパ36を保護することができる。
また、ステアリングダンパ36は、シャフト下支持部17の下方に、当該シャフト下支持部17に近接して配置されている。このため、ステアリングダンパ36内のベーン(後述する)が、シャフト下支持部17に近接しており、地面からの反力の影響を低減し、当該ベーンの回動を円滑にできる。
更に、ステアリングダンパ36は比較的重量が大きいため、このステアリングダンパ36をステアリングシャフトの下端部に配置したことにより、鞍乗り型車両1の重心を下げることができる。
ステアリングダンパ36は、図4に示すように、ダンパケース72と、このダンパケース72内を回動するベーン73と、このベーン73及びステアリングシャフト27を連結する連結部材74とを備える。この連結部材74は、円筒形状に形成された本体部75を備え、この本体部75の上端部には、ステアリングシャフト27の縮径した下端部27aが嵌入される嵌入孔75aが形成されている。また、本体部75の下端面には下方に突出してベーン73に連結される回動軸76aを備える軸部76がボルト77により固定されている。この軸部76は、回動軸76aとステアリングシャフト27とが同一の軸線S上に位置するように取り付けられている。これにより、ステアリングシャフト27が回動すると、このステアリングシャフト27の軸線Sを中心にベーン73が回動する。このため、ベーン73とステアリングシャフト27とを同期して作動させるための接合リンク等の部品が不要となり、部品点数の削減と鞍乗り型車両1の重量増加を抑えることができる。また、ステアリングシャフト27に対して作動角度レシオ変化が無く、常に一定の減衰トルクを与えることができる。
本体部75の外周部には、車体後方に向けて延出するアーム部(ピボットプレート)75bが一体に設けられ、このアーム部75bの先端側には、図3に示すように、左右前輪のナックル(不図示)に向けて延びる左右タイロッド40の一端部がそれぞれボールジョイント45を介して連結される。これにより、ハンドル30及びステアリングシャフト27等の回動時には、左右タイロッド40等を介して左右前輪2が同一方向に操舵される。すなわち、ハンドル30、ステアリングシャフト27、アーム部75b、左右タイロッド40及びナックルを備えて、鞍乗り型車両1の操舵機構(前輪操舵系)57が構成される。
ダンパケース72は、図4に示すように、底面が開口された上ケース体78と、この上ケース体78の開口を下方から覆う下ケース体79とを備え、この下ケース体79は、外周上端部に形成される鍔部79aを介して、上ケース体78にボルト77固定されている。これら上ケース体78と下ケース体79とで囲まれた空間にベーン73が回動自在に収容されている。
ベーン73は、軸部76の回動軸76aに固定されている。この回動軸76aは、軸部本体76bから縮径した段付き軸として構成され、ベーン73の略中央に形成された孔部に嵌入される。ベーン73の下面には、回動軸76aよりも大径の支持プレート86が配置され、この支持プレート86はボルト87により回動軸76aに固定される。これにより、ベーン73は、支持プレート86と軸部本体76bの段部76cとの間に挟持され、軸部76と一体にダンパケース72を回動する。
ダンパケース72の上ケース体78の上面には、軸部76の軸部本体76bが貫通する開口部78bが設けられ、この開口部78bと軸部本体76bの外周面との間には環状のシール材84が配置されている。また、下ケース体79の下面には、上記した支持プレート86が通過する程度の大きさに開口した開口部79bが形成され、この開口部79bの周囲における下ケース体79とベーン73との間には、環状のシール材85が配置されている。
上ケース体78の外周部には、図5に示すように、車体前方に延出するアーム部78aが一体に形成され、このアーム部78aにはピローボール80が回動自在に取り付けられている。また、ダンパケース72の下方には、ロアフレーム42、42の水平部42a、42a間に跨がってガードプレート(ロアプレート)82が取り付けられている。
これによれば、車両走行時における車体下方からの飛石等は、ガードプレート82に当たるため、ダンパケース72を保護することができる。
ガードプレート82上には、ピローボール80の下方に対応する位置に支持部81がボルト77により固定され、この支持部81にピローボール80の軸部80aが支持されている。
本実施形態では、ピローボール80の軸部80aは、支持部81及びガードプレート82を貫通し、これら支持部81の上部及びガードプレート82の下部に、それぞれ設けられたナット83、83によって当該ピローボール80の高さ調整が自在に取り付けられている。また、ガードプレート82には、前後に延びる長孔が形成され、この長孔にボルト77を差し込むことにより、支持部81の取り付け位置を前後に調整できるようになっている。また、ピローボール80は、アーム部78a対して回動自在となっているため、例えば、ステアリングシャフト27に外力が働いた場合であっても、ピローボール80が回動して外力を吸収することにより、ダンパケース72内のベーン73の動作を円滑にする。なお、本実施形態では、上ケース体の外周部からアーム部78aを車体前方に延出する構成としているが、車体後方に延出するように構成しても良い。
ベーン73は、図6に示すように、回動軸76aに同心状に連結される円形の本体部73bと、この本体部73bから径方向に突出する突出片73aとを備える。上ケース体78内には、ベーン73の本体部73bが回動した際に、突出片73aが移動する油圧室90が形成される。この油圧室90は、右,左側壁91a,91b、周側壁91cを備えて構成され、ベーン73の突出片73aが右側壁91aから左側壁91bまで回動する。
突出片73aの先端部には、周側壁91cとの間にシール材92が設けられ、油圧室90内には、突出片73aにより区分けされた2つの油圧室空間部90a,90bが形成され、各空間部の容積はベーン73の回動位置によって決まる。また、本体部73bの外周面73b1と、この本体部73bの周囲に位置する上ケース体78の周壁面78bとの間にはシール材93が設けられている。
各油圧室空間部90a,90bは、突出片73aに形成されたバイパス管路94を介して連通されており、これら油圧室空間部90a,90bには、油圧液体、具体的には高粘度の油圧オイルが充填されている。この構成では、側壁91a,91b間をベーン73の突出片73aが回動することにより、この突出片73aに押し退けられた油圧液体が、バイパス管路94を通じて、一方の空間部から他方の空間部へ流動するようになっている。
バイパス管路94の流動容積はチョークスクリュー(不図示)によって調節できるようになっている。このチョークスクリューの先端部はバイパス管路内に延在し、この先端部の位置により流動容積が決まる。このため、チョークスクリューの位置調節を行なうことにより、ベーン73の回動に対する油圧液体の流通抵抗および減衰効果が制御される。このチョークスクリューは、ダンパケース72に形成されて操作容易な調整ノブ(不図示)に連結されていて、運転者が鞍乗り型車両1の減衰効果を調整できるようになっている。
以上説明したように、本実施形態によれば、車両を構成する車体フレーム4と、この車体フレーム4に操舵自在に取り付けられる前輪2、2と、この前輪2、2に運転者の操舵入力を伝えるステアリングシャフト27と、このステアリングシャフト27の回転に対し、操舵機構57に減衰力を与えるステアリングダンパ36とを備え、このステアリングダンパ36をステアリングシャフト27の下端部に配置したため、ステアリングダンパをステアリングシャフトの周囲に配置するものに比べて設置するためのスペースが小さくて済む。このため、車体フレーム4内のスペースを有効に活用でき、ステアリングダンパ36の配置レイアウトの自由度が向上する。更に、比較的重量の大きいステアリングダンパ36をステアリングシャフト27の下端部に配置したことにより、車両の重心を下げることができる。また、ステアリングダンパ36を車体フレーム4の最下端に位置するロアフレーム42、42の水平部42a、42aよりも上方に配置したため、このステアリングダンパ36を飛石等から保護することができる。
また、本実施形態によれば、ステアリングダンパ36は、ダンパケース72と、このダンパケース72内を回動するベーン73とを備え、このベーン73の回動軸76aとステアリングシャフト27とを同一の軸線S上に配置したため、同期して作動させるための接合リンク等の部品が不要となり、部品点数の削減と鞍乗り型車両1の重量増加を抑えることができる。また、ステアリングシャフト27に対して作動角度レシオ変化が無く、常に一定の減衰トルクを与えることができる。
また、本実施形態によれば、車体フレーム4の上部および下部に設けられ、ステアリングシャフト27の回転を支持するシャフト上支持部16とシャフト下支持部17とを備え、このシャフト下支持部17の下方に、かつ、当該シャフト下支持部17に近接してステアリングダンパ36が配置されるため、このステアリングダンパ36内のベーン73がシャフト下支持部17に近接しているので、地面からの反力の影響を低減でき、ダンパ機能を円滑に保つことができる。
また、本実施形態によれば、各アッパフレーム41、41の前部傾斜部41a、41aと、各フロントパイプ46、46と、各フロントロアチューブ48、48と、各ロアフレーム42、42の水平部42a、42aとで囲まれた空間A内に、ステアリングダンパ36をまとまり良く配置することができるため、これらフレーム及びパイプにより、ステアリングダンパ36の回動領域が確保されるとともに、当該ステアリングダンパ36を保護することができる。更に、ステアリングダンパ36の下方は、各ロアフレーム42、42の水平部42a、42a間に跨って配置されるガードプレート82によって保護されるため、例えば、車両走行時の飛石等からステアリングダンパ36のダンパケース72を保護することができ、このダンパケース72内のベーン73の動作を円滑にする。
また、本実施形態によれば、ステアリングダンパ36のベーン73の回動軸76aをステアリングシャフト27に連結して回動し、ステアリングダンパ36のダンパケース72を、剛性強度の確保されたガードプレート82に固定したため、ステアリングダンパ36のベーン73をダンパケース72内で十分に回動させることができ、ステアリングダンパ36の減衰性能を十分に確保できる。
次に、別の実施形態について説明する。
図7は、この別の実施形態にかかるステアリングダンパを車体左斜め前方から見た斜視図であり、図8は、このステアリングダンパの水平断面図である。
上記した実施の形態では、ステアリングダンパ36のベーン73の回動軸76aをステアリングシャフト27に連結し、ステアリングダンパ36のダンパケース72を車体フレーム4に固定する構成としたが、この別の実施形態では、ステアリングダンパ136は、車体フレーム4に固定されるベーン173(図8)と、このベーン173を収容し、ステアリングシャフト27と一体に回動可能なダンパケース172とを備える構成としている。この別の実施形態において、上記実施形態と同一の構成を有するものは同一の符号を付して説明を省略する。
この別の実施形態においても、図7に示すように、ステアリングダンパ136は、シャフト下支持部17を貫通したステアリングシャフト27の下端部であって、車体フレーム4の最下端に位置するロアフレーム42の水平部42aよりも上方に配置されている。
ステアリングダンパ136は、ステアリングシャフト27の下端部に連結される円筒形状の連結部材174を備え、この連結部材174の外周下端部には、車体後方に向けて延出するアーム部(ピボットプレート)174bが一体に設けられている。また、連結部材の外周下端部の車体前方側には、略三角形状に突出する突出部174c部が一体に形成されている。
この突出部174cには、連結軸120が設けられ、この連結軸120の下端には、連結部材174と間隙を設けてダンパケース172が取り付けられている。このダンパケース172は、車体前方側に略三角形状に膨出した膨出部172aを備え、この膨出部172aに連結軸120の下端が固定されている。これにより、ダンパケース172は、連結軸120を介して連結部材174に連結されるため、ステアリングシャフト27が回動した際に、ステアリングシャフト27の回動に合わせて、連結部材174と一体に回動する。
また、ダンパケース172の下方には、ロアフレーム42、42の水平部42a、42a間に跨がって側面視台形形状のガードプレート(ロアプレート)182が架け渡されている。このガードプレート182上には、ボルト121を介して、支持プレート122が取り付けられ、この支持プレート122にベーン173(図8)が一体に固定されている。このベーン173の外側には、当該ベーン173を収容するダンパケース172が当該ベーン173に対して回動自在に配置されている。このダンパケース172と支持プレート122との間にはシール部材(不図示)が配置されている。
この構成では、ベーン173は、支持プレート122を介して、ガードプレート182に固定することにより、ステアリングシャフト27を介してダンパケース172を回動させた場合に、ベーン173の突出部173aが油圧室90内を相対的に回動する。
この別の実施形態によれば、ステアリングダンパ136のダンパケース172をステアリングシャフト27に連結して回動し、ダンパケース172内に収容されるベーン173を、剛性強度の確保されたガードプレート182に固定したため、このベーン173に対してダンパケース172を十分に回動させることができ、ステアリングダンパ136の減衰性能を十分に確保できる。
更に、別の実施形態について説明する。図9は、この別の実施形態にかかるステアリングダンパ236を車体側方から見た側面図であり、図10は、このステアリングダンパ236のダンパケース272の水平断面図である。
この別の実施形態においても、ステアリングダンパ236は、シャフト下支持部17を貫通したステアリングシャフト27の下端部であって、車体フレーム4の最下端に位置するロアフレーム42の水平部42aよりも上方に配置されている。また、ステアリングダンパ236は、ステアリングシャフト27と一体に回動可能なダンパケース272を備え、このダンパケース272には、車体フレーム4に固定されるベーン273(図10)が収容されている。この別の実施形態において、上記実施形態と同一の構成を有するものは同一の符号を付して説明を省略する。
ステアリングダンパ136は、図9に示すように、ステアリングシャフト27の下端部に連結される円筒形状の連結部材174を備え、この連結部材174の外周下端部には、車体後方に向けて延出するアーム部(ピボットプレート)174bが一体に設けられている。
この連結部材274の下面には、ダンパケース272が取り付けられている。このダンパケース272は、底面が開口された上ケース体272aと、この上ケース体272aの開口を下方から覆う下ケース体272bとを備える。これら上ケース体272a及び下ケース体272bは、当該上ケース体272a及び下ケース体272bを貫通するボルト(不図示)によって連結部材274の下面に一体に連結されている。これにより、ダンパケース272は、連結部材274を介して、ステアリングシャフト27と一体に回動する。
これら上ケース体272aと下ケース体272bとで囲まれた空間にベーン273(図10)が回動自在に収容されている。具体的には、このベーン273の上端部は、上ケース体272aの天面に回動可能に軸支され、当該ベーン273の下端部210は、下ケース体272bの底面を貫通して、この底面に回動自在に軸支されている。
ベーンの下端部210には、車体前方に延びるアーム211が連結され、このアーム211の先端部211aには、連結軸213の上端部が取り付けられ、この連結軸213の下端部は、ロアフレーム42、42の水平部42a、42a間に掛け渡されたロアプレート212上に固定されている。アーム211の先端部211aには、ゴム製のブッシュやピローボール等の緩衝部材が介装されており、走行中等にステアリングシャフト27に変位が生じた場合であっても、これら緩衝部材が変位を吸収でき、また、車体フレーム4からステアリングダンパ236に伝わる振動を低減することができるので、ダンパケース272内のベーン273の動作を円滑に保つことができる。
このように、アーム211をロアプレート212(車体フレーム4)に連結することにより、ステアリングシャフト27を介してダンパケース272を回動させた場合に、アーム211に連結されたダンパがダンパケース272内に形成された油圧室内を相対的に回動する。
この別の実施形態では、図10に示すように、ダンパケース272の下ケース体272bの車体前方側には、上記したバイパス管路94内に延在するチョークスクリュー(不図示)の位置調整を行なうための調整ノブ214が設けられている。
また、下ケース体272bの車体前方側の面における調整ノブ214の側方には、油圧室90に連通し、この油圧室90内に油圧オイルを供給する供給口215が形成されている。この供給口215にはキャップが取り付けられており、このキャップを外すことにより車体前方から容易にオイル供給を行うことができる。
これら調整ノブ214及び供給口215は、下ケース体272bの車体前方側の面に設けられているため、車体前方側からのアクセスが容易になる。
この別の実施形態によれば、ステアリングダンパ236のダンパケース272をステアリングシャフト27に連結して回動し、ダンパケース272内に収容されるベーン273を、剛性強度の確保されたロアプレート212に固定したため、このベーン273に対してダンパケース272を十分に回動させることができ、ステアリングダンパ236の減衰性能を十分に確保できる。
なお、上記実施の形態は本発明を適用した一態様であり、本発明は上記実施の形態に限定されないのは勿論である。例えば、上記実施の形態では、ステアリングダンパ36のダンパケース72をガードプレート82に固定した構成としていたが、このダンパケース72をアッパフレーム41、41間を連結するアッパクロスパイプ43に固定する構成としても良い。
また、上記した実施形態では、ステアリングダンパとして、ダンパケース内に形成された油圧室に高粘度の油圧オイルが充填されたオイル式のステアリングダンパを搭載した構成について説明したが、これに限るものではなく、グリス式のステアリングダンパを搭載した構成としても良い。
また、上述の実施形態では、四輪の鞍乗り型車両に本発明を適用する場合を説明したが、これに限らず、二輪車等の各種車両に適用が可能である。
本発明の実施の形態に係る鞍乗り型車両の側面図である。 鞍乗り型車両の上面図である。 ステアリングダンパの配置構成を示す側面図である。 ダンパケース及びベーンの構成を示す側面図である。 ステアリングダンパを車体左斜め前方から見た斜視図である。 ダンパケースの上ケース体の水平断面図である。 別の実施形態にかかるステアリングダンパを車体左斜め前方から見た斜視図である。 別の実施形態にかかるダンパケースの上ケース体の水平断面図である。 更に別の実施形態にかかるステアリングダンパを車体側方から見た側面図である。 別の実施形態にかかるダンパケースの上ケース体の水平断面図である。
1 鞍乗り型車両
2 前輪
4 車体フレーム
16 シャフト上支持部(回転支持部材)
17 シャフト下支持部(回転支持部材)
27 ステアリングシャフト
36、136、236 ステアリングダンパ
41 アッパフレーム
41a 前部傾斜部
41b 中間部
41c 後部傾斜部
42 ロアフレーム
42a 水平部
42b 後部傾斜部
43 アッパクロスパイプ
44 リヤサブフレーム
46 フロントパイプ
47 ダウンチューブ(フロントサブパイプ)
48 フロントロアチューブ(フロントサブパイプ)
57 操舵機構(前輪操舵系)
72、172、272 ダンパケース
73、173、273 ベーン
73a、173a、273a 突出片
73b、173b、273b 本体部
74、174、274 連結部材
75 本体部
75a 嵌入孔
75b アーム部
76 軸部
76a 回動軸
77 ボルト
78 上ケース体
78a アーム部
79 下ケース体
79a 鍔部
80 ピローボール
80a 軸部
81 支持部
82、182 ガードプレート(ロアプレート)
84、85 シール材
84 ナット
90 油圧室
90a 油圧室空間部
91a 右側壁
91b 左側壁
91c 周側壁
92、93 シール材
94 バイパス通路
212 ロアプレート
A 空間
S 軸線

Claims (6)

  1. 車両を構成する車体フレーム(4)と、この車体フレーム(4)に操舵自在に取り付けられる前輪(2)と、この前輪(2)に運転者の操舵入力を伝えるステアリングシャフト(27)と、このステアリングシャフト(27)の回転に対し、前輪操舵系(57)に減衰力を与えるステアリングダンパ(36)とを備え、
    前記前輪(2)のアッパサスペンションアーム(51)が支持されるアッパサスペンションアーム支持部(54)が設けられるフロントパイプ(46)を備え、前記ステアリングダンパ(36)を、前記ステアリングシャフト(27)の下端部であって、前記車体フレーム(4)の最下端のフレーム(42)よりも上方、かつ、前記フロントパイプ(46)の下方に配置したことを特徴とする鞍乗り型車両のステアリングダンパ装置。
  2. 前記ステアリングダンパ(36)は、ダンパケース(72)と、このダンパケース(72)内を回動するベーン(73)とを備え、このベーン(73)の回動軸(76a)と前記ステアリングシャフト(27)とを同軸上に配置したことを特徴とする請求項1に記載の鞍乗り型車両のステアリングダンパ装置。
  3. 前記車体フレーム(4)の上部および下部に設けられ、前記ステアリングシャフト(27)の回転を支持する回転支持部材(16,17)と、前記ステアリングシャフト(27)の下端に取り付けられ、タイロッド(40)を介して、前記前輪(2)に連結されるピボットプレート(75b)を有する連結部材(74)とを備え、この連結部材(74)を最下部の前記回転支持部材(17)よりも下方に、かつ、当該回転支持部材(17)に近接して設け、前記連結部材(74)の下端部に前記ステアリングダンパ(36)を取り付けたことを特徴とする請求項1または2に記載の鞍乗り型車両のステアリングダンパ装置。
  4. 前記車体フレーム(4)は、車体フレーム(4)上部で車体前後方向に沿って延びるともに前方が下方に傾斜する左右一対のアッパフレーム(41,41)と、前記車体フレーム(4)下部で車体前後方向に沿って延びるとともに、前方で前記アッパフレーム(41,41)にそれぞれ連結する左右一対のロアフレーム(42,42)と、前記アッパフレーム(41,41)の前方から下方に傾斜しながら後方に向かって延び、前記ロアフレーム(42,42)に連結される左右一対のフロントサブパイプ(47,47)と、前記アッパフレーム(41,41)から後方に延び、中間部で前記フロントサブパイプ(47,47)と連結し、さらに後方で前記ロアフレーム(42,42)に連結される左右一対のフロントパイプ(46,46)と、前記ロアフレーム(42,42)間に跨いで取り付けられるロアプレート(82)とを備え、これら各フレーム(41,42)、各パイプ(46,47)及びロアプレート(82)で囲まれた空間(A)に前記ステアリングダンパ(36)を配置したこと特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の鞍乗り型車両のステアリングダンパ装置。
  5. 前記ステアリングダンパ(36)は、ダンパケース(72)と、このダンパケース(72)内を回動するベーン(73)とを備え、前記ダンパケース(72)または前記ベーン(73)の回動軸(76a)の一方を前記ステアリングシャフト(27)に連結し、前記ダンパケース(72)または前記ベーン(73)の回動軸(76a)の他方を、前記アッパフレーム(41,41)間を連結するクロスパイプまたは前記ロアプレート(82)のいずれかに固定されることを特徴とする請求項4に記載の鞍乗り型車両のステアリングダンパ装置。
  6. 前記ステアリングダンパ(36)は、前後に離間して設けられる前記アッパサスペンションアーム支持部(54,54)の前後方向における間に配置されることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の鞍乗り型車両のステアリングダンパ装置。
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