JP2009241872A - 小型車両のエンジン冷却装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】部品点数を削減して簡易な構成とするとともに、ラジエータグリルの取付作業を容易にできる小型車両のエンジン冷却装置を提供すること。
【解決手段】上下に延出する左右一対のガセットパイプ44,44とエンジン15との間にラジエータ26を配設し、このラジエータ26の前方に、当該ラジエータ26に走行風を導くラジエータグリル26bを設けた鞍乗り型車両1のエンジン冷却装置において、ラジエータ26の前方に位置する左右一対のガセットパイプ44,44は、車体の正面視で相互間距離を高さ位置によって異なるように延出し、ラジエータグリル26bは、当該ラジエータグリル26bを上下方向に分割する複数の横板150を備え、これら横板150にガセットパイプ44,44と嵌合する切り欠き部160をラジエータグリル26bの上端から下端に亘って設けた。
【選択図】図9

Description

本発明は、水冷エンジンを備えた小型車両のエンジン冷却装置に関する。
ATV(ALL Terrain Vehicle)車等の小型車両には、車体フレームに水冷エンジンを搭載し、水冷エンジンの前方にラジエータを配設し、このラジエータの前方にラジエータグリルを配置したものがある。この種のものでは、ラジエータグリルを車体フレームに固定したステーに取り付けるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−243992号公報
しかしながら、従来の構成では、ラジエータグリルに上記ステーへ取り付けるための取付部材を別途設けていたため、部品点数が多くなり構成が煩雑になっていた。また、例えば、フロントクッションが車体中心側にオフセットした車両の場合、フロントクッションとラジエータとの間が狭くなるため、このラジエータの前方にラジエータグリルを取り付ける作業が困難となる恐れがあった。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、部品点数を削減して簡易な構成とするとともに、ラジエータグリルの取付作業を容易にできる小型車両のエンジン冷却装置を提供することにある。
本願発明では、上下に延出する左右一対のフレーム部材とエンジンとの間にラジエータを配設し、このラジエータの前方に、当該ラジエータに走行風を導くラジエータグリルを設けた小型車両のエンジン冷却装置において、前記ラジエータの前方に位置する左右一対の前記フレーム部材は、車体の正面視で相互間距離を高さ位置によって異なるように延出し、前記ラジエータグリルは、当該ラジエータグリルを上下方向に分割する複数の走行風ガイド部材を備え、これら走行風ガイド部材に前記フレーム部材と嵌合する切り欠き部を前記ラジエータグリルの上端から下端に亘って設けたことを特徴とする。
この構成によれば、ラジエータグリルの上端から下端に亘って設けられた切り欠き部がフレーム部材と嵌合するため、取付部材を別途設けることなく、部品点数を削減した簡単な構成でラジエータグリルをフレーム部材に取り付けることができる。また、フレーム部材に切り欠き部を嵌合させるだけでラジエータグリルを取り付けられるため、このラジエータグリルの取付作業を容易に行うことができる。さらに、上下に延出する左右一対のフレーム部材は、車体の正面視で相互間距離を高さ位置によって異なるように延出するため、これらフレーム部材に、ラジエータグリルの切り欠き部を嵌合させることにより、当該ラジエータグリルの高さ方向の位置決めを容易に行うことができる。
この構成において、前記フレーム部材は、前記車体の正面視でV字状あるいは逆V字状を呈する構成としても良い。この構成によれば、フレーム部材の形状を簡素化することができる。
また、この構成において、前記ラジエータグリルは、前記フレーム部材の後方から取り付けられ、前記ラジエータに近接して設けられている構成としても良い。
この構成によれば、ラジエータグリルをラジエータで保持することができる。
また、前記小型車両は、一対のアッパーアームとロアアームとで構成されるダブルウィッシュボーン型懸架装置を備え、前記ロアアームを前記アッパーアームより車体中心方向にオフセットして配置するとともに、当該ロアアームに支持されるフロントクッションを、側面視で前記フレーム部材とラップする位置に配置した構造を有する構成としても良い。この構成によれば、フロントクッションとラジエータとの間が狭い車両であっても、フレーム部材の後方からラジエータグリルを取り付けるため、当該ラジエータグリルの取り付け作業を容易に行うことができる。
また、前記小型車両は、前記フロントクッション上端を支持する上フロントフレームと前記前アーム及び後アームを支持する下フロントフレームとでフロントフレームを構成し、この上フロントフレームと下フロントフレームとを前方にて溶接し、上下フロントフレーム間には、上下に延出する左右一対のフレーム部材を設けた構成としても良い。この構成によれば、フレーム部材が、フロントフレームの補強部材とともにラジエータグリルの取付部材として兼用されるため、車両のフレーム構成を簡素化することができる。
本発明によれば、ラジエータグリルの上端から下端に亘って設けられた切り欠き部がフレーム部材と嵌合するため、取付部材を別途設けることなく、部品点数を削減した簡単な構成でラジエータグリルをフレーム部材に取り付けることができる。また、フレーム部材に切り欠き部を嵌合させるだけでラジエータグリルを取り付けられるため、このラジエータグリルの取付作業を容易に行うことができる。さらに、上下に延出する左右一対のフレーム部材は、車体の正面視で相互間距離を高さ位置によって異なるように延出するため、これらフレーム部材に、ラジエータグリルの切り欠き部を嵌合させることにより、当該ラジエータグリルの高さ方向の位置決めを容易に行うことができる。
また、前記フレーム部材は、前記車体の正面視でV字状あるいは逆V字状を呈するため、フレーム部材の形状を簡素化することができる。
また、ラジエータグリルは、フレーム部材の後方から取り付けられ、ラジエータに近接して設けられているため、ラジエータグリルをラジエータで保持することができる。
また、フロントクッションとラジエータとの間が狭い車両であっても、フレーム部材の後方からラジエータグリルを取り付けるため、当該ラジエータグリルの取り付け作業を容易に行うことができる。
また、フレーム部材が、フロントフレームの補強部材とともにラジエータグリルの取付部材として兼用されるため、車両のフレーム構成を簡素化することができる。
以下、本発明の一実施形態を添付した図面を参照して説明する。
なお、以下の説明における前後左右等の向きは、特に記載が無ければ車両における向きと同一とする。また、図中矢印FRは車両前方を、矢印LHは車両左方を、矢印UPは車両上方をそれぞれ示す。
図1は、鞍乗り型車両(小型車両)1を示す。この鞍乗り型車両1は、小型軽量に構成された車体の前後に比較的大径の低圧バルーンタイヤである左右一対の前輪2及び後輪3を備え、最低地上高を大きく確保して主に不整地での走破性を高めた所謂ATV(AllTerrain Vehicle)である。
鞍乗り型車両1は車体フレーム4を有する。この車体フレーム4は、複数種のアルミニウム合金材を溶接等により一体に結合したオールアルミニウム製のフレームであり、車体左右中央部の前寄りの部位において比較的前後に長いボックス構造を形成する。この車体フレーム4の上部後端部には、前後に延びるシートフレーム4aの前端部がボルト締結等により一体的に結合され、このシートフレーム4a上に鞍乗りシート31が支持される。
車体フレーム4の前部には、ダブルウィッシュボーン式(独立懸架式)のフロントサスペンション(ダブルウィッシュボーン式懸架装置)5が支持され、このフロントサスペンション5を介して左右の前輪2が車体前部に懸架される。フロントサスペンション5は、車体フレーム4の下部前側の左右両側に上下に揺動可能に連結された左右一対のアッパーアーム6と、左右一対のアッパーアーム6の下方で車体フレーム4の左右両側に上下に揺動可能に連結された左右一対のロアアーム7と、該アッパーアーム6及びロアアーム7の先端部に支持される左右一対のナックル8と、ロアアーム7と車体フレーム4との間に介設される左右一対のフロントクッション9とを備え、左右一対のナックル8に左右の前輪2が回転自在に支持される。
車体フレーム4の後部には、スイングアーム式(車軸懸架式)のリアサスペンション(車軸懸架装置)11が支持され、このリアサスペンション11を介して左右の後輪3が車体後部に懸架される。リアサスペンション11は、センタフレーム52のピボット部(スイングアームピボット部)55に支持されたピボット軸55aを介して上下に揺動自在に連結されたスイングアーム12と、該スイングアーム12の後端部に支持される後輪車軸13と、スイングアーム12と車体フレーム4との間に介設される単一のリアクッション14とを備え、後輪車軸13の両側に左右の後輪3が回転自在に支持される。
車体フレーム4の後部内側には鞍乗り型車両1の原動機としてのエンジン15が搭載されている。エンジン15は車幅方向(左右方向)に沿うクランク軸を有する水冷単気筒エンジンであり、その下部を構成するクランクケース16の上にシリンダ17Aが略垂直に立設されている。シリンダ17A上部のシリンダヘッド17の前側にはエンジン排気系の排気管28aが接続され、排気管28aは前方に延出して曲げられ、シリンダ17Aの右側を通って車体後方に延び、シートフレーム4aの下方でサイレンサ28bに連結されている。シリンダヘッド17の後端側にはエンジン吸気系のスロットルボディ27a及びエアクリーナケース27bが接続されている。
クランクケース16の後部左側にはドライブスプロケット18aが配設され、該ドライブスプロケット18aと後輪車軸13中間部に設けられたドリブンスプロケット18bとに無端状のドライブチェーン18cが掛け回され、このチェーン伝動機構(18a〜18c)を介してエンジン15の動力が左右の後輪3に伝達される。
車体フレーム4前部の左右中央部には、上部が後側に位置するように傾斜するステアリングシャフト21が回転自在に支持される。ステアリングシャフト21の上端部にはバータイプの操向ハンドル22が一体的に取り付けられ、ステアリングシャフト21の下端部には操舵機構(操向機構)のセンターアーム(センター側のステアリングアーム)23が一体的に取り付けられている。センターアーム23には、左右一対のタイロッド24の基端側のボールエンド24aが各々連結され、各タイロッド24の先端側のボールエンド24bが左右のナックル8に各々連結される。このため、操向ハンドル22の操作に伴いステアリングシャフト21が回転すると、この回転がセンターアーム23及びタイロッド24を介して左右の前輪2に伝達され、前輪2の方向(すなわち車両の進行方向)が変更される。
車体フレーム4の前後中間部には燃料タンク25が配設され、燃料タンク25の前方下方にはラジエータ26が配設され、ラジエータ26の後面にはラジエータファン26aが、ラジエータ26の前方にはラジエータグリル26bが配設される。、ラジエータ26の後方下部にはラジエータリザーブタンク26cが配設される。本構成では、ラジエータ26と、このラジエータ26の前方に近接して配置されるラジエータグリル26bとを備えてエンジン冷却装置が構成される。なお、図1中、符号29a,29bは前輪2及び後輪3の上部外周を覆うフロントフェンダ及びリアフェンダを、符号32は主に車体上部前側を覆う車体カバーを、符号33a,33bは鞍乗りシート31とステアリングシャフト21との間において車体カバー32内に収容されるバッテリ及び各種電装部品を、符号34はリアクッション14の下端部をスイングアーム12及び車体フレーム4に連結するリンク機構を、符号35は乗員用の左右ステップをそれぞれ示す。
次に、車体フレーム4の構造を、図2を主にして図3〜図5を用いて説明する。
車体フレーム4は複数種のアルミニウム合金材を溶接等により一体に結合してなり、図2に示すように、フロントサスペンション支持部41Aを有するフロントフレームアッシ41と、リアサスペンション支持部51Aを有するセンタフレームアッシ51と、フロントフレームアッシ41及びセンタフレームアッシ51を連結する左右一対のアッパーメインフレーム61及び左右一対のロアメインフレーム62とを有してなる。フロントフレームアッシ41は、図2及び図3に示すように、上面視で車体後方に行くに従って幅広に形成される上フロントフレーム42と、この上フロントフレーム42の下方に連結されて上フロントフレーム42より幅狭で車体後方に延出する下フロントフレーム43(図2及び図3参照)を有し、概略二分割された構成を有する。
上フロントフレーム42は、図4に示すように、前面視ほぼ縦長楕円状の開口部42aを有し、開口部42aの両側縁には上下に延びた縦延出部42fを有し、上縁にはほぼ水平に延びた横延出部42cを有し、前面視縦長楕円形状に形成されている。上フロントフレーム42は、図2に示すように、側面視では上部が後側に位置するように傾斜して配置される。縦延出部42fの最も幅広となった部位には、図4に示すように、左右一対のクッション上端支持部45が設けられ、左右一対のクッション上端支持部45間には補強用のクロスメンバが渡設されている。左右クッション上端支持部45は、互いに平行な前後壁である一対の支持部を有し(図3参照)、この一対の支持部間には、図1に示すように、フロントクッション9の上端部が入り込み、車体の略前後方向(やや後下がり方向)に貫通するボルト81及び該ボルト81に締結されるナット82で固定され、このボルト81の軸部(連結軸)を介してフロントクッション9が揺動自在に連結される。
下フロントフレーム43は、図2及び図3に示すように、上下に間隔を空けて車体後方に後下がりに延びる上下ビーム部43a,43bを有している。上下ビーム部43a,43bの前半部は互いに略平行に配置される一方、上ビーム部43aの後半部は、前半部よりも急傾斜で後下がりに延び、その後端部が下ビーム部43bの後端部上側に側面視鋭角で合流し一体化する。そして上下ビーム部43a,43bの前端部間及び前後中間部間が、前後柱状部43c,43dを介して連結される。この構成では、前後に長い下フロントフレーム43の前後端部及び前後中間部が一体化されて剛性が高められると共に、上下ビーム部43a,43bの前半部間及び後半部間に下フロントフレーム43を左右に貫通する前後空間部K1,K2が形成されてフロントフレームアッシ41下部の軽量化が図られる。
上下ビーム部43a,43bは上下厚よりも左右幅が広い扁平状をなして前後に延びている。また前後柱状部43c,43dは前後厚よりも左右幅が広い扁平状をなして上下に延びている。前後柱状部43c,43dの上下端部は末端側ほど前後厚を増加させることで、上下ビーム部43a,43bとの結合部分の応力集中を抑えている。下フロントフレーム43の左右幅は後側ほど広くなるように設けられる。下ビーム部43bの後端部に左右一対のロアメインフレーム62が連結される。上下フロントフレーム42,43の後部間には左右一対のガセットパイプ44が渡設される。
上ビーム部43aの前端部上側には上方に突出する前台座部49aが一体に設けられ、該前台座部49a上には上フロントフレーム42の下端部が溶接結合される。また、上ビーム部43aの前後中間部上側には上方に突出する後台座部49bが形成され、該後台座部49b上には左右ガセットパイプ44の下端部が溶接結合される。左右ガセットパイプ44は断面楕円状のアルミニウムパイプからなり、側面視で上部が前側に位置するように傾斜して配置され、かつ前面視では上部が左右外側に開くように傾斜して上下高さ位置で幅の異なる略V字状に配置される。これら左右ガセットパイプ44が、クッション上端支持部45から下方に延出する左右下延出部42dと下フロントフレーム43の後台座部49b両側との間に渡設される。なお、車体フレーム4前部の左右幅は上側ほど広くなり(図4参照)、左右クッション上端支持部45の近傍が最大幅となり、それより上側が若干幅狭となるように設けられる。
ガセットパイプ44、上フロントフレーム42及び上ビーム部43aの前半部は、側面視で概ね正三角形状に配置され、かつこれらの内側にはフロントフレームアッシ41を左右に貫通する上空間部K3が形成される。これによりフロントフレームアッシ41上部の剛性が高められると共に軽量化が図られる。また上フロントフレーム42と前柱状部43cとが側面視で略くの字状に連なり、ガセットパイプ44と後柱状部43dとが側面視で直線状に連なることで、上下に長いフロントフレームアッシ41の前部と前後に長いフロントフレームアッシ41の下部(下フロントフレーム43)との交差部分が堅牢に設けられる。また、上フロントフレーム42と前柱状部43cとが側面視で略くの字状に連なることで、車体フレーム4の下側における車体前後方向の全長が短くなる。
上ビーム部43aの後端部上側には、側面視台形状をなして斜め上後方に突出する左右一対の前エンジン支持部49cが一体形成され、前エンジン支持部49cとロアメインフレーム62との間に左右一対のガセットパイプ43fが渡設される。また、ロアメインフレーム62は、左右のガセットパイプ43fの連結部間が車体幅方向に延びたクロスメンバ43e(図3参照)で補強され、この補強部分に上方に突出するエンジン支持ブラケット63を有している。
前エンジン支持部49cの左右両側には左右一対の前エンジン支持プレート49d(図1参照)の基端部がボルト締結等により結合され、該前エンジン支持プレート49dの先端部がエンジン15のクランクケース16の前端部上側にボルト締結等により結合される。すなわち、下フロントフレーム43の前エンジン支持部49cにはエンジン15のクランクケース16の前端部上側が左右前エンジン支持プレートを介して支持される。なお、エンジン15は、クランクケース16の前端部上側の他に、クランクケース16の前端部下側がエンジン支持ブラケット63を介して左右一対のロアメインフレーム62の前部に支持され、シリンダヘッド17の後部が、後エンジン支持部を構成する後エンジン支持プレート52dを介して左右センタフレーム52の上部間に渡設された上クロスメンバ53に支持され、クランクケース16の後端部が左右センタフレーム52下部のスイングアームピボット部55にピボット軸55a(図1参照)を介して支持される。
左右一対のアッパーメインフレーム61は、図2及び図3に示すように、フロントフレームアッシ41の幅が最も広くなった上端部の両側(上フロントフレーム42の後端部42b)と、センタフレームアッシ51の上端部51bの両側(左右センタフレーム52の上端部)との間に渡って前後に延びるもので、その前端部61aが上フロントフレーム42の後端部42bに、後端部61bが左右センタフレーム52の前端部52bにそれぞれ溶接結合される。一対のアッパーメインフレーム61間の幅は、燃料タンク25の配置位置での前端部61aの幅が最も広く(図3参照)、車体後方の後端部61bに向かって漸次幅狭となり後端部61bでは略平行となる。燃料タンク25は、図1に示すように、下半部が最も広がった左右一対のアッパーメインフレーム61間の空間に収まり、上半部が側面視で左右一対のアッパーメインフレーム61の上方に突出して設けられる。燃料タンク25は上面視で左右一対のアッパーメインフレーム61の内側、かつ車体幅方向略中央に位置し、センター振り分けで配置される。
左右一対のアッパーメインフレーム61の略中央上端部には支持部61cが設けられ、燃料タンク25は、該支持部61cの上に燃料タンク25の両側方から突出した固定部材25cを載せ、これらをボルトで結合することにより支持されている。なお、図1において、符号25aは燃料タンク25の後部上端部の給油口に装着される給油キャップを、符号25bは燃料タンク25の前部上端部の開口に装着されて燃料タンク25内の燃料ポンプを支持するポンプホルダをそれぞれ示している。ラジエータ26は左右方向に沿う板状をなし、直立状態よりもやや前傾した姿勢とされ、かつ側面視で燃料タンク25の下方に配置される。ラジエータ26は上端部26dが上フロントフレーム42の上部に支持され、下端部26eが上ビーム部43aの中央部に支持され、上面視では車体幅方向略中央にセンター振り分けで配置される。ラジエータグリル26bは樹脂製であり、ラジエータ26よりもやや傾斜を急にした前傾姿勢で配置され、左右一対のガセットパイプ(フレーム部材)44間に渡設されることで、フロントフレームアッシ41に支持される。
左右一対のロアメインフレーム62は、フロントフレームアッシ41下部の幅が狭くなった下ビーム部43bの後端部両側(下フロントフレーム43の後端部両側)と、センタフレームアッシ51の下端部両側(左右センタフレーム52の下端部)との間に渡って前後に延びるもので、その前端部が下ビーム部43bに、後端部が左右センタフレーム52にそれぞれ溶接結合されている。一対のロアメインフレーム62間の幅は下ビーム部43bの後端部に連結した前端部62a(図3参照)が最も狭く、車体後方に向かって漸次幅広となり、後端部62bでは略平行となる。
センタフレームアッシ51は、図2及び図5に示すように、左右一対のセンタフレーム52と、これらを連結する上下クロスメンバ53,54とを有してなる。左右センタフレーム52は、車体前後中間部の後寄りの部位において上下に延在するもので、互いに左右勝手違い対称に設けられる。左右センタフレーム52の上端部前側には左右一対のアッパーメインフレーム61の後端部61bが溶接結合される。また、左右センタフレーム52の上端部後側には後方に張り出すメンバ支持部58が一体形成され、該メンバ支持部58の左右内側には上クロスメンバ53の端部が溶接結合される。上クロスメンバ53の左右中間部後側には後方に突出する前記クッション上端支持部56が一体形成される。
左右センタフレーム52の下端部は前方に湾曲して延び、その前端部には左右一対のロアメインフレーム62の後端部62bが溶接結合される。また、左右センタフレーム52の下端部の左右内側には下クロスメンバ54(図5参照)の端部が溶接結合される。下クロスメンバ54の左右中間部後側には後方に突出する前記リンク機構支持部57が一体形成される。なお、左右センタフレーム52の下端部の左右外側にはステップ35を支持するステップ支持部52aが設けられ、左右センタフレーム52の上部後側には前記シートフレーム4aの前端部を支持するシートフレーム支持部(図示せず)が設けられる。
左右センタフレーム52の下部にはスイングアームピボット部55が設けられ、スイングアームピボット部55にはスイングアーム12の前端部が左右方向に沿う前記ピボット軸55a(図1参照)を介して上下揺動可能に支持される。センタフレームアッシ51は、左右幅がほぼ等しく上方に延び、その上側の左右幅がやや狭くなるように形成される。左右一対のロアメインフレーム62は上面視では後側ほど互いに離間するように傾斜して設けられ、側面視では略水平となるように設けられる。左右一対のアッパーメインフレーム61は、上面視では前側が最も広く、後ろに向かい徐々に狭く、後端部では互いにほぼ並行に延びて設けられ、側面視では全体に後下がりに傾斜して設けられる。
上下フロントフレーム42,43はそれぞれ一体のアルミニウム鋳造部品とされ、左右センタフレーム52及び上下クロスメンバ53,54はそれぞれ一体のアルミニウム鍛造部品とされる。なお、上下フロントフレーム42,43がそれぞれ一体のアルミニウム鍛造部品とされ、左右センタフレーム52及び上下クロスメンバ53,54がそれぞれアルミニウム鋳造部品とされてもよい。上下フロントフレーム42,43、左右センタフレーム52及び上下クロスメンバ53,54の全てがそれぞれ一体のアルミニウム鋳造部品又は鍛造部品とされてもよい。各フレーム61,62及びガセットパイプ44、43fはそれぞれ一体のアルミニウム押し出し材に曲げ加工等を施してなる部品とされる。なお、各フレーム61,62及びガセットパイプ44、43fの一部又は全部がそれぞれ一体のアルミニウム鋳造部品又は鍛造部品とされてもよい。
図6は車体フレーム4前部を周辺構成(フロントサスペンション5等)と共に示す側面図であり、図7は車体正面から見た図である。また、図8はフロントクッション9及びロアアーム7の取り付けられた状態を示す斜視図である。
上フロントフレーム42には、図6及び図7に示すように、その上縁にほぼ水平に延びた横延出部42cが形成されている。この横延出部42cの幅方向中央には、円弧状の凹部42e(図4参照)が形成されており、この凹部42eに前後半割り体64aが取り付けられ、これらの前後半割り体64a内に形成される円筒状の内周面に円筒カラー(図示せず)を介してステアリングシャフト21の上部が回転自在に支持されている。すなわち、横延出部42cには、ステアリングシャフト21の上部を回転可能に支持する上ステアリング支持部64が構成されている。
フロントフレームアッシ41の上ビーム部43aの前半部には、図6に示すように、ステアリングシャフト21の下端部を回転可能に支持する下ステアリング支持部65が設けられている。この下ステアリング支持部65は、上ビーム部43aを上下に貫通するシャフト挿通孔65aを有し、このシャフト挿通孔65a内にベアリング75が保持される。このシャフト挿通孔65aには、ステアリングシャフト21が上方から下方に向かって貫くように挿通され、ステアリングシャフト21下端部をベアリング75を介して回転自在に支持する。すなわち、下ステアリング支持部65は、ベアリング75を保持するベアリングホルダとしても機能している。なお、この下ステアリング支持部65のシャフト挿通孔65aには、ベアリング75の上下に不図示のオイルシールが配設される。
ステアリングシャフト21の下端部21aは、この下端部21aの上方部分よりも小径に形成されており、この小径の下端部21aがベアリング75を貫通して、下ステアリング支持部(ベアリングホルダ)65の下方(前空間部K1内)に突出し、図6に示すように、該下端部に操舵機構(操向装置)のセンターアーム23が取り付けられる。すなわち、前空間部K1は操舵機構(操向装置)の配置スペースとして利用される。なお、図6中、符号65bは上ビーム部43aの下方に突設されてステアリングシャフト21の回動時にセンターアーム23に当接してステアリングシャフト21の最大回動角度(操向ハンドル22の最大転舵角度)を規定するハンドルストッパである。
センターアーム23は、ステアリングシャフト21の下端部21aにナット77で固定される基端部23aから下方へ向かって湾曲するアーム部23bを有している。このアーム部23bの他端部には、左右一対のタイロッド24が、ボールエンド24aを上方に向けて取り付けられ、このボールエンド24aに連なるナット取付部24cが、下方に向けて取り付けられる(図6、図7参照)。なお、タイロッド24のナックル8側のボールエンド24bは、図7に示すように、ボールエンド24bを下方に向けた姿勢でナックル8に取り付けられる。
次に、フロントサスペンション5の構造を説明する。なお、フロントサスペンション5の構造は車体左右で対称であってその構造は同じである。以下の説明では、車体左側について説明し、右側のサスペンションについての説明は省略する。
図6に示すように、上ビーム部43aの前端部両側及び前後中間部両側には、左右外側に張り出す前後アッパーアーム支持部46a,46bがそれぞれ一体形成されている。各アッパーアーム支持部46a,46bは、互いに平行な前後壁である一対の支持部91、92を各々有しており、各一対の支持部91、92間にアッパーアーム6の円筒状の連結部6a、6bが各々入り込み、ボルト93及び該ボルト93に締結されるナット94で固定され、各ボルト93の軸部(連結軸)を介してアッパーアーム6が各々揺動自在に連結される。
下ビーム部43bの前端部両側及び後部両側には、それぞれ左右外側に張り出す前後ロアアーム支持部47a,47bが一体に設けられる。各ロアアーム支持部47a,47bは互いに平行な前後壁である一対の支持部101、102を各々有しており、一対の支持部101,102間にロアアーム7の基端部における円筒状の連結部7a,7bが各々入り込み、ボルト103及び該ボルト103に締結されるナット104で固定され、各ボルト103の軸部(連結軸)を介してロアアーム7が各々揺動自在に連結される。
この場合、前後一対のアッパーアーム支持部46a、46bに締結された各ボルト93の軸心が、上ビーム部43aの前半部の傾斜に沿って同軸配置されると共に、前後一対のロアアーム支持部47a、47bに締結された各ボルト103の軸心が、上ビーム部43aの前半部と平行な下ビーム部43bの後下がりの傾斜に沿って同軸配置される。このため、アッパーアーム6とロアアーム7とがその基端部を平行にして車体フレーム4に揺動自在に支持される。
これらアッパーアーム支持部46a、46bに基端部が各々支持されたアッパーアーム6及びロアアーム支持部47a、47bに基端部が各々支持されたロアアーム7は、図7及び図8に示すように、車体幅方向外側へ延出し、その先端部が、ナックル8の上部及び下部にボールジョイント部6c、7c(図7参照)を介して各々連結される。各ナックル8の外側(車体外方)にはハブ71が回転自在に連結され、各ハブ71に前輪2がボルト締結される。なお、図7中、符号72は、前輪制動用のブレーキディスクである。
次に、フロントサスペンション5の配置について説明する。なお、配置についても車体左右で対称であるため、車体左側のみ説明し、右側の説明を省略する。
図6に示すように、前側に位置するアッパーアーム支持部46aは、上ビーム部43aの前端部(車体の最前部)に配置されている。また、後側のアッパーアーム支持部46bは、ステアリングシャフト21の後方であって、前側のアッパーアーム支持部46aと共にステアリングシャフト21を前後に挟む態様で配置されている。
一方、前側のロアアーム支持部47aは、下ビーム部43bの前端部に配置されており、アッパーアーム支持部46aのほぼ下側に位置している。また、ロアアーム支持部47aの位置は、図6に示すように、ステアリングシャフト21の延長線上に配置されている。このように配置することにより、車体前後方向において下ビーム部43bの前端部を上ビーム部43aの前端部とほぼ同じ位置にすることができる。
一方、後側のロアアーム支持部47bは、後側のアッパーアーム支持部46bよりも車体後側にずらして配置されている。より詳細には、ロアアーム支持部47bは、後柱状部43dと下ビーム部43bとの交点に位置しており、ロアアーム7を支持する力が上フロントフレーム42に分散されるようになっている。
アッパーアーム支持部46a、46bに取り付けられるアッパーアーム6は、図8に示すように、シャフト状に形成された前アーム6Fと後アーム6Rとで構成されている。この前アーム6Fと後アーム6Rは、前輪2側が頂点となる三角形を形成する態様でナックル8に取り付けられる。
一方、ロアアーム支持部47a、47bに取り付けられるロアアーム7は、アッパーアーム6と同様に、前アーム7Fと後アーム7Rとを有しており、この前アーム7Fと後アーム7Rは、前輪2側が頂点となる三角形を形成する態様でナックル8に取り付けられる。このロアアーム7は、前アーム7Fと後アーム7Rとが鋳造によって一体に形成されており、フロントサスペンション5を構成する部品として、比較的に重量のある部品である。また、後アーム7Rは、図8に示すように、車体後方に緩やかに膨らんだ湾曲形状を有している。
このロアアーム7は、従来において、アッパーアーム6の車体前後方向における前側に位置し、ステアリングシャフト21の延長線上に、アッパーアーム6とロアアーム7とが並べて配置されており、アッパーアーム支持部46a、46b、ロアアーム支持部47a、47bもそれに併せて配置されていた。
本実施の形態におけるフロントサスペンション5では、アッパーアーム6及びロアアーム7をアッパーアーム支持部46a、46b、ロアアーム支持部47a、47bに取り付けた状態では、従来構造と比較して、ロアアーム7がアッパーアーム6よりも車体中心側にオフセットする態様で配置されることになる。また、上面視において、ロアアーム7の三角形状がアッパーアーム6の三角形状よりも車体後側に大きくなっている。
また、ロアアーム7には、前アーム7Fと後アーム7Rとを車体前後方向につなぐ補強部材7Mが一体に形成されている。また、この補強部材7Mの後部上面には、フロントクッション9の下端部が取り付けられるクッション下端支持部7Sが設けられている。このクッション下端支持部7Sは、アッパーアーム6とロアアーム7とが取り付けられた状態で、上面視において、アッパーアーム6の三角形状の後方外側に位置している。
フロントクッション9は、図8に示すように、クッション上端支持部45とクッション下端支持部7Sとに取り付けられた状態で、アッパーアーム6の後方(後端側)に取り付けられている。より詳細には、フロントクッション9は、クッション上端支持部45から後アーム6Rの後方を通って下側に延び、クッション下端支持部7Sまで延在する。なお、フロントクッション9は、図6に示すように側面視において、車体フレーム4から車体前方斜め下側に傾斜して取り付けられ、図7に示すように正面視において、車体フレーム4から車体幅方向外側の斜め下側に傾斜して取り付けられる。
また、このフロントクッション9は、図6及び図8に示すように、タイロッド24よりも後方に配置されている。より詳細には、タイロッド24のボールエンド24aは、ステアリングシャフト21からアーム部23bによって車体後側にずらして配置されているが、フロントクッション9の前側に位置している。また、ナックル8側のボールエンド24bも、図6に示すように、側面視において、ボールエンド24aのほぼ下側に位置しており、フロントクッション9の前側に位置している。
ところで、本構成では、上述のように、ロアアーム7をアッパーアーム6よりも車体中心側にオフセットして配置するとともに、フロントクッション9はアッパーアーム6の後方(後端側)を通過して、上フロントフレーム42のクッション上端支持部45とロアアーム7のクッション下端支持部7Sとに取り付けられる。この種の車両では、図6に示すように、フロントクッション9がガセットパイプ44と側面視でラップする位置に設けられるため、フロントクッション9とガセットパイプ44との間が狭く、特にガセットパイプ44の前方から当該ガセットパイプ44にラジエータグリル26bを取り付ける作業が困難となる。
このため、本実施形態では、フロントクッション9とガセットパイプ44とがラップするような車両において、簡易な構成でラジエータグリル26bをガセットパイプ44に容易に取り付けできる構成を有する。
次に、ラジエータグリル26bの取付構造について説明する。図9は、ラジエータグリル26bをガセットパイプ44に取り付けた状態を車体斜め左後方から見た斜視図であり、図10は、ラジエータグリル26bの背面図である。
ラジエータグリル26bは、図9に示すように、板状に形成された複数の横板(走行風ガイド部材)150と、これら横板150を連結する複数の縦板152とを備えて、樹脂材料により井桁状に一体に成形されている。
詳述すると、図10に示すように、上側の数枚(本実施形態では5枚)の横板150a〜150eは、ラジエータ26よりも若干幅広であって、下方に向けて段階的に幅広となるように形成されている。また、下側の数枚(本実施形態では3枚)の横板150f〜150hは、横板150a〜150eの幅の略半分程度であって、下方に向けて段階的に幅広となるように形成されている。
これら下側の横板150f〜150hは、上側の最下段に位置する横板150eの両端部に配置され、ラジエータグリル26bは全体として下側中央部が開放した略門型に形成される。これによれば、図9に示すように、ラジエータグリル26bをガセットパイプ44に取り付けた際に、このガセットパイプ44の下端を支持する後台座部49bとの干渉を避けるとともに、ラジエータ26の下方までラジエータグリル26bを延在させることができる。
また、これら複数の横板150は、図1に示すように、全て前上がりに傾斜する角度で配置されており、これによって、車体下方からラジエータ26側に向かってきた泥や土をこれら横板150によって効率よく遮断することができ、ラジエータ26に泥等が付着するのを防止することができる。一方、図10に示すように、複数の横板150間には、縦板152によって隙間が広く確保されているので、車体前方からの風を複数の横板150間を通してラジエータ26に十分に流すことが可能である。
図9に示すように、上側の横板150a〜150eの前端部には、それぞれガセットパイプ44に嵌合する切り欠き部160が形成されている。本構成では、左右2本のガセットパイプ44,44はV字形状に配置されており、各切り欠き部160は当該ガセットパイプ44に対応する位置に形成されている。これによれば、切り欠き部160をガセットパイプ44に嵌合させるだけで、ラジエータグリル26bの高さ方向の位置決めができるとともに、ラジエータグリル26bをガセットパイプ44に簡単に取り付けることができる。
この切り欠き部160には、図11に示すように、ガセットパイプ44と係合する爪部161,162が形成されている。このガセットパイプ44は、断面が楕円状に形成されており、車体外側に位置する爪部161は、車体内側に位置する爪部162よりも前方に長く延出している。この構成により、ラジエータグリル26bの切り欠き部160をガセットパイプ44に押しつけると、各爪部161,162が弾性変形して外側に開いて切り欠き部160内にガセットパイプ44が挿入され、各爪部161,162の弾性力によりガセットパイプ44を保持するようになっている。
このようにしてラジエータグリル26bをガセットパイプ44の後方から当該ガセットパイプ44に取り付ける場合、図9に示すように、ラジエータ26を取り外した状態では、ガセットパイプ44の後方に十分な作業スペースが確保される。このため、フロントクッション9とガセットパイプ44との間が狭い車両であっても、ラジエータグリル26bを容易にガセットパイプ44に取り付けることができる。
さらに、ラジエータグリル26bをガセットパイプ44に取り付けた後、図1に示すように、ラジエータグリル26bに近接してラジエータ26が取り付けられる。これによれば、このラジエータ26とガセットパイプ44とでラジエータグリル26bを挟持することができる。このため、ラジエータグリル26bの各爪部161,162がガセットパイプ44から離脱しても、このラジエータグリル26bはラジエータ26の前面で保持される。
本実施形態によれば、ラジエータ26の前方に、当該ラジエータ26に走行風を導くラジエータグリル26bを設けた鞍乗り型車両1のエンジン冷却装置において、ラジエータ26の前方に車体の正面視でV字状を呈する2本のガセットパイプ44,44を設け、ラジエータグリル26bは、当該ラジエータグリル26bを上下方向に分割する複数の横板150を備え、これら横板150にガセットパイプ44,44と嵌合する切り欠き部160をラジエータグリル26bの上端から下端に亘って設けたため、取付部材を別途設けることなく、部品点数を削減した簡単な構成でラジエータグリル26bをガセットパイプ44に取り付けることができる。また、ガセットパイプ44に各切り欠き部160を嵌合させるだけでラジエータグリル26bを取り付けられるため、このラジエータグリル26bの取付作業を容易に行うことができる。さらに、2本のガセットパイプ44,44は、V字状を呈するように配置されるため、ガセットパイプ44,44の形状を簡素化できるとともに、これらガセットパイプ44,44に、ラジエータグリル26bの切り欠き部160を嵌合させることにより、当該ラジエータグリル26bの位置決めを容易に行うことができる。
また、本実施形態によれば、ラジエータグリル26bは、ガセットパイプ44の後方から取り付けられ、ラジエータ26に近接して設けられているため、ラジエータグリル26bがラジエータ26の前面で保持される。
また、本実施形態によれば、鞍乗り型車両1は、一対のアッパーアーム6とロアアーム7とで構成されるフロントサスペンション5を備え、ロアアーム7をアッパーアーム6より車体中心方向にオフセットして配置するとともに、当該ロアアーム7に支持されるフロントクッション9を、側面視でガセットパイプ44とラップする位置に配置した構造を有することにより、フロントクッション9とガセットパイプ44との間が狭い車両であっても、ガセットパイプ44の後方からラジエータグリル26bを取り付けるため、当該ラジエータグリル26bの取り付け作業を容易に行うことができる。
また、本実施形態によれば、鞍乗り型車両1は、フロントクッション9の上端を支持する上フロントフレーム42と前アーム6F、7F及び後アーム6R、7Rを支持する下フロントフレーム43とでフロントフレーム41を構成し、この上フロントフレーム42と下フロントフレーム43とを前方にて溶接し、上下フロントフレーム42、43間には、上下に延出する左右一対のガセットパイプ44,44を設けているので、このガセットパイプ44,44が、フロントフレーム41の補強部材とともにラジエータグリル26bの取付部材として兼用されるため、車体フレーム4構成を簡素化することができる。
以上、本発明の実施の形態について述べたが、本発明の技術思想に基づいて各種の変形および変更が可能である。例えば、本実施形態では、フロントクッション9がガセットパイプ44とラップする位置に配置されて、ガセットパイプ44の前方にラジエータグリル26bの取付作業をするスペースが確保できないものについて説明したが、これに限るものではなく、ガセットパイプの前方にラジエータグリルの取付作業をするスペーを十分に確保できるものに適用しても良い。この場合、ラジエータグリル26bはガセットパイプ44の前方から取り付けても良いことは勿論である。
また、本実施形態では、ガセットパイプ44,44が略V字状を呈するように構成されているが、これに限るものではなく、車体の正面視でガセットパイプ44,44の相互間距離を高さ位置によって異なるように延出するのであれば、例えば略逆V字状であっても良いし、菱形形状であっても良い。
また、本発明は、三輪又は四輪を越える車輪数の車両や鞍乗り型ではない車両(スクータ型車両)等にも適用できることは勿論、当該発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能なことは言うまでもない。
本発明の一実施の形態における鞍乗り型車両の左側面図である。 車体フレームの左側面図である。 図2の平面図である。 図2の正面図である。 図2の背面図である。 フロントサスペンションを前側から見た正面図である。 図6の側面図である。 フロントサスペンションを左後方斜め上側から見た斜視図である。 ラジエータグリルをガセットパイプに取り付けた状態を車体斜め左後方から見た斜視図である。 ラジエータグリルの背面図である。 ガセットパイプとラジエータグリルの切り欠き部との係合関係を示す図である。
符号の説明
1 鞍乗り型車両(小型車両)
4 車体フレーム
5 フロントサスペンション(ダブルウィッシュボーン式懸架装置)
6 アッパーアーム
7 ロアアーム
9 フロントクッション
15 エンジン
26 ラジエータ
26a ラジエータファン
26b ラジエータグリル
26c ラジエータリザーブタンク
44 ガセットパイプ(フレーム部材)
150、150a〜150h 横板(走行風ガイド部材)
152 縦板
160 切り欠き部
161 爪部
162 爪部

Claims (5)

  1. 上下に延出する左右一対のフレーム部材とエンジンとの間にラジエータを配設し、このラジエータの前方に、当該ラジエータに走行風を導くラジエータグリルを設けた小型車両のエンジン冷却装置において、
    前記ラジエータの前方に位置する左右一対の前記フレーム部材は、車体の正面視で相互間距離を高さ位置によって異なるように延出し、前記ラジエータグリルは、当該ラジエータグリルを上下方向に分割する複数の走行風ガイド部材を備え、これら走行風ガイド部材に前記フレーム部材と嵌合する切り欠き部を前記ラジエータグリルの上端から下端に亘って設けたことを特徴とする小型車両のエンジン冷却装置。
  2. 前記フレーム部材は、前記車体の正面視でV字状あるいは逆V字状を呈することを特徴とする請求項1に記載の小型車両のエンジン冷却装置。
  3. 前記ラジエータグリルは、前記フレーム部材の後方から取り付けられ、前記ラジエータに近接して設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の小型車両のエンジン冷却装置。
  4. 前記小型車両は、一対のアッパーアームとロアアームとで構成されるダブルウィッシュボーン型懸架装置を備え、前記ロアアームを前記アッパーアームより車体中心方向にオフセットして配置するとともに、当該ロアアームに支持されるフロントクッションを、側面視で前記フレーム部材とラップする位置に配置した構造を有することを特徴とする請求項3に記載の小型車両のエンジン冷却装置。
  5. 前記小型車両は、前記フロントクッション上端を支持する上フロントフレームと前記前アーム及び後アームを支持する下フロントフレームとでフロントフレームを構成し、この上フロントフレームと下フロントフレームとを前方にて溶接し、上下フロントフレーム間には、上下に延出する左右一対のフレーム部材を設けたことを特徴とする請求項4に記載の小型車両のエンジン冷却装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7984780B2 (en) * 2007-08-31 2011-07-26 Honda Motor Co., Ltd. Radiator grille mounting structure
JP2015511551A (ja) * 2012-02-27 2015-04-20 リット モーターズ コーポレイション 車両制御システム
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