JP5435338B2 - マルチバンドアンテナ - Google Patents

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Description

本発明は、無線装置に用いられるアンテナ回路に関し、特には複数の互いに異なる周波数帯において利用可能なマルチバンドアンテナに関するものである。
近年、携帯電話等の無線装置が急速に普及し、通信に使用する帯域も多岐に亘っている。特に、最近の携帯電話では、デュアルバンド方式、トリプルバンド方式、クワッドバンド方式等と呼ばれるように、複数の送受信帯域を一つの通信機器に装備する例が多くなっている。
クワッドバンド方式の携帯電話で使用する通信システムの周波数帯域は、例えばGSM850/900帯(824〜960MHz)、DCS帯(1710〜1850MHz)、PCS帯(1850〜1990MHz)、UMTS帯(1920〜2170MHz)であって、連続する3つの周波数帯であるDCS帯、PCS帯、UMTS帯は、GSM帯の略2〜2.5倍の周波数である。
かかる状況下、携帯電話等の無線装置に内蔵されるアンテナ回路を構成するアンテナとして、複数の送受信帯域に対応できるマルチバンドアンテナが要求されている。
通常アンテナを構成する放射素子(放射電極とも呼ばれる)は、基本となる周波数で共振するとともに、更に高次の周波数でも共振する。例えば1/4波長での共振を基本モードとすれば、高次モードでは3/4波長での共振となる。このような複数の共振を上手く利用することで、GSM帯とDCS帯、PCS帯、UMTS帯に対応したマルチバンドアンテナとすることが行われている。
ここで、最も低周波で共振する周波数(主共振点と呼ぶ場合がある)を含み、高周波回路と整合可能、即ち電圧定在波比VSWRが所定の数値以下となる周波数帯を基本周波数帯とし、それよりも高次の共振を生じる周波数(高次共振点と呼ぶ場合がある)を含む周波数帯を高次周波数帯とする。
最近のマルチバンドアンテナは、先に例示した通信システムをカバーすることが求められるが、基本周波数帯でカバーする周波数帯域幅はGSM850/900帯で136MHz、比帯域幅は約15.3%〔136MHz/892MHz〕であり、高次周波数帯でカバーする周波数帯域幅はDCS帯、PCS帯、UMTS帯で460MHzであり、比帯域幅は約23.7%〔460MHz/1940MHz〕であって、帯域幅が広い。従って、一つの放射素子による共振だけでは十分な帯域幅が確保出来ず、使用が困難である場合があった。
このような帯域幅が得られない問題に対して、特許文献1には、共振周波数が僅かに異なる逆F型アンテナと逆L型アンテナで構成し、共通の給電回路203から直接給電することで、広周波数帯域で動作可能なアンテナとすること、更にアンテナを基本周波数帯用と高次周波数帯用との2層構造とし、計4つの放射素子により基本周波数帯と高次周波数帯において広帯域で動作可能なマルチバンドアンテナとすることが開示されている。
特許文献1に開示されたマルチバンドアンテナの基本的な構成を図3に示す。このようなマルチバンドアンテナでは、近接配置された2つの放射素子211,222を、それぞれ僅かに異なる共振周波数f1res,f2resで動作させる。そのVSWR特性は図5に示す様に、2つの共振を重ね合わせた双峰特性を示し、広周波数帯域で低VSWRとなるが、それぞれの放射素子が独立して共振するため、共振周波数f1res,f2res間でVSWR特性が劣化する領域が発現する(図5中のVSWR波形が重なるA点)。なお図中、f1max,f1minは、第1の送受信系の送受信周波数帯域での、上限周波数と下限周波数を示し、f2max,f2minは、第2の送受信系の送受信周波数帯域での、上限周波数と下限周波数を示す。ここで、第1の送受信系の送受信周波数帯域は第2の送受信系の送受信周波数帯域よりも、相対的に高周波としている。
VSWR波形が重なるA点の周波数fAではVSWR特性が劣化するものの、その程度は電力反射に著しく影響を与える程では無いので、一見、アンテナ特性に影響しないと思われるが、A点及びその前後の周波数において放射利得が低下する問題があった。
このような広帯域化における放射利得の低下に対して、特許文献2では、使用する周波数帯外にA点を移動させることを提案している。
特許文献2のアンテナの構成を図2に示す。二つの放射素子211,222は、一端が共通の給電回路203に接続され他端が開放端となり、回路基板202に形成されたグランド面GNDと平行に同方向に伸長された長さの異なる導体パターンで形成され、それぞれ直列共振モードで動作する2つの逆Lアンテナとして構成されている。
そして、一方の放射素子を所望の周波数帯内の周波数で共振させ、他方の放射素子を所望の周波数帯域外の低い周波数帯で、且つ各放射素子の共振周波数の間にある放射利得の劣化ピーク部分が、所望周波数帯外よりも低い周波数帯となるように設定する。この様な構成により、特許文献1のマルチバンドアンテナよりも低VSWRとなる周波数帯は狭まるが、所望周波数帯での放射利得は改善される。また一つの放射素子で構成する場合と比較すれば、低VSWR周波数帯、放射利得が向上する。
特開2003−124742号 特開2009−4847号
特許文献1や引用文献2のような、複数の放射素子を有するマルチバンドアンテナを単純化したモデルを図1に示す。このマルチバンドアンテナは、グランド面GNDに立設された共通導体E1と、前記共通導体E1の一端側と接続された水平導体E2,E3を含んで構成され、丁度、開放端側が逆方向に伸長する2つの逆Lアンテナを組み合わせたT型モノポール構造と等価である。
共通導体E1の他端側は給電端となり給電回路203と接続される。そして水平導体E2,E3は異なる長さで構成されており、共通導体E1と接続してそれぞれ1/4波長の長さの放射素子となり、周波数f1res,f2resで共振して直列共振モードで動作する。
図1〜図3で示した構成のマルチバンドアンテナ201は共に、共通の給電回路203からの給電により励振される。給電回路203に複数の長さの異なる放射素子を接続する場合、2つの直列共振の間に原理的に並列共振が発生する。この為、マルチバンドアンテナには、高周波信号の異なる周波数帯において、直列共振モードの他に並列共振モードの共振電流が発生する。この並列共振モードについて特許文献1には記載ないが、特許文献2には、二つのアンテナにおける電流の向きが揃わなくなった場合にアンテナ特性が劣化するとして、並列共振モードについて示唆されている。
これ等のマルチバンドアンテナにおいて、放射素子に分布する共振電流は、異なる周波数において、単純には各図のI1、I2、I3として示した矢印で示すように、3通りの経路で分布することとなる。
第1経路I1は、給電回路203に接続された共通導体E1と、これに繋がる水平導体E2で構成される放射素子による経路であって、所定の波長(周波数f1res)で共振する長さに形成されており、開放端側で電流が最小となるような直列共振モードの電流分布となる。
第2経路I2は、給電回路203に接続された共通導体E1と、これに繋がる水平導体E3で構成される放射素子による経路であって、所定の波長(周波数f2res)で共振する長さに形成されており、開放端側で電流が最小となるような直列共振モードの電流分布となる。
第3経路I3は水平導体E2,E3による経路であって、異なる波長(周波数f1res、f2resとの間のf3res)で共振し、両開放端側で電流が最小となるような並列共振モードの電流分布となる。
一般に直列共振モードでの動作するアンテナでは、放射素子からだけではなくグランド面からも放射する様に設計される。例えば携帯電話では、筐体の金属部分からの放射を利用して、見かけ上のアンテナ体積を増して放射効率を向上している。
一方並列共振モードでは、放射素子211(E1,E2)の一端と放射素子222(E1,E3)の一端間の導体パターンを放射素子233(E2,E3)として利用する。この動作モードでは、給電点やグランド面にはほとんど電流が流れない為、十分な大きさの放射素子を確保出来ない場合に、放射効率・利得が低下してしまう問題がある。従って小型のアンテナでは専ら放射効率に優れる直列共振モードが用いられ、放射素子のみで共振する並列共振モードはあまり用いられていなかった。
また、一方の直列共振から他方の直列共振への遷移周波数に生じる並列共振の周波数fres3を、スミスチャートのリアクタンスの変化により特定し、VSWR特性と比較すると、2つの直列共振fres1,fres2によるVSWR波形が重なるA点の周波数fAとよく一致する。
従ってVSWR波形が重なるA点での放射利得の劣化は、反共振(並列共振モード)に強く影響されていると推察される。
上記の様に従来のマルチバンドアンテナでは、直列共振モードから並列共振モードへ遷移する周波数帯では放射効率が低下する場合がある。従ってVSWR波形の重なり部(並列共振)を移動し、所望周波数帯外よりも低い周波数帯となる周波数で共振するように設定し、放射効率の良い直列共振モードだけを利用するようにして、目的の周波数帯域での放射利得の低下を改善するのは有効な方法であると言えるが、それでもなお幾つかの課題が残される。
第1の問題は、共振の主モードを直列共振とするため、回路基板に配置された状態と筐体内に配置された状態ではアンテナの放射特性が変化する点である。
逆Lアンテナや逆Fアンテナは、1/4波長のアンテナとして構成される。このアンテナは周知のように、給電により励振される放射素子に流れる電流と、グランド面に写像される放射素子イメージによる鏡像電流とによって所定のアンテナ特性を持つようにしたものであって、等価的に2倍の実効長(1/2波長)によるアンテナ特性を得ることができるものである。従ってグランド面の影響を受け易いとも言える。
放射特性の変動を抑えるには、アンテナが配置される筐体構造を考慮した設計が必要であるが、通常、アンテナ設計と筐体設計とは別々に行われるため最適設計は困難である。また筐体設計は特に意匠性を重視し、アンテナへの影響等は考慮され難いため、回路基板に配置された状態で優れた放射特性が得られても、筐体内に配置された状態の無線装置では、所望の特性が得られない問題があった。
グランド面の影響を受け易いことから、筐体構造を考慮してアンテナ設計を行い、筐体の金属部分からの放射を利用して見かけ上のアンテナ体積を増して放射効率を向上しても、近接する人体の影響を強く受けて、アンテナの実行的な放射効率等が大きく損なわれる場合もあった。
また図1で示した様に、放射素子211と放射素子222とが逆方向に伸長する構造では、放射素子211、放射素子222の水平導体E2,E3には逆相の電流が流れる。このため水平導体部での放射が減じられて、実効的な放射はグランド面GNDに立設され給電回路と接続された共通導体E1で得られる放射が主となる。
従って優れた放射効率・利得を得ようとすれば、グランド面に立設される共通導体E1の長さを長くしなければ成らない。しかしながら、特に携帯電話等の小型移動体通信機器においては、アンテナを配置する空間は筐体によって制約されている為、前記導体部の長さを十分に得ることは実際困難であり、結果、放射効率・利得が得られないといった問題があった。これが第2の問題である。
また従来技術のように、同じモードで共振する2つの放射素子を同じ方向に伸長させると、放射素子間でのアイソレーションが得られ難いという第3の問題がある。この構成ではグランド面に流れる鏡像電流が同相となる為に、一方の放射素子について長さ他の設計変更を行うと、他方の放射素子のインピーダンスに影響して整合を乱し、この点でもアンテナ設計を困難とする要因となっていた。
そしてどちらの構成の場合も、グランド面近くに放射素子211、放射素子222の水平導体部を配置すると、十分な放射特性が得られないばかりか、VSWR特性が狭帯域化する第4の問題もあった。
またマルチバンド化の為に、基本周波数帯、高次周波数帯のそれぞれに放射素子が必要であり、マルチバンドアンテナの小型化を阻害する第5の問題もあった。
そこで本発明では、複数の放射素子を備えた小型のマルチバンドアンテナにおいて、VSWR特性が広周波数帯域で、かつ帯域内での放射利得に優れ、更にインピーダンス整合が容易で、放射特性が筐体や人体の影響を受け難いものとし、更にそれを用いた無線装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、周波数帯域の一部が重なる少なくとも2つの送受信系に対応するマルチバンドアンテナであって、給電回路に接続する共通導体に繋がる長さの異なる2つの放射素子を含み、 並列共振モードで動作する第1放射素子と、前記第1放射素子の一部で構成され直列共振モードで動作する第2放射素子を備え、前記2つの送受信系において、第1送受信系の周波数帯域f1bの中心周波数が、第2送受信系の周波数帯域f2bの中心周波数よりも相対的に高周波であり、前記第1放射素子は第1送受信系の周波数帯域f1bにおける上限周波数f1bmaxから第2送受信系の周波数帯域f2bにおける下限周波数f2bminの間で並列共振し、前記第2放射素子は、第1送受信系の周波数帯域f1b及び第2送受信系の周波数帯域f2bの帯域外であって、第2送受信系の周波数帯域における下限周波数f2bminよりも低周波数で直列共振するとともに、第1放射素子の共振周波数f1rと、第2放射素子の共振周波数f2rとの間にあるVSWRのピーク周波数が前記下限周波数f2bminよりも低周波であって、前記VSWRのピーク周波数におけるVSWR値が3以下であることを特徴とするマルチバンドアンテナである。
本発明では、並列共振モードで動作する第1放射素子を両端開放のT型アンテナ構造とし、直列共振モードで動作する第2放射素子を前記第1放射素子の一部で構成された逆Lアンテナ構造とするのが好ましい。
第1放射素子は、グランド面GNDに立設された共通導体E1に接続された水平導体E2,E3で構成される。水平導体E2,E3は異なる長さに形成され、その合計長は、前記第1放射素子では、第1送受信系の周波数帯域f1bにおける上限周波数f1bmaxから第2送受信系の周波数帯域f2bにおける下限周波数f2bminの間(基本周波数帯域)で共振する長さである。好ましくは、第1放射素子によるVSWRが最も小さくなる周波数を周波数f1bmaxから周波数f2bminの略中間周波数とする長さとする。
第2放射素子は共通導体E1と接続された水平導体E2、又は共通導体E1と接続された水平導体E3によって逆Lアンテナ構造に構成される。共通導体E1と水平導体E2との合計長や、共通導体E1と水平導体E3との合計長は、基本周波数帯域よりも低周波数、又は高周波で共振するとともに、第1放射素子の共振周波数f1rと、第2放射素子の共振周波数f2rとの間にあるVSWRのピーク周波数が基本周波数帯域外にある長さに設定される。
なお引用文献2のように、二つの水平導体をグランド面と平行で同方向に伸長し、かつ近接して配置される場合には、放射素子の相互干渉によって、第2放射素子の直列共振モードによる共振が一つしか見えなくなる場合がある。
この場合には、第2放射素子を基本周波数帯域よりも低周波数で共振させ、VSWRが劣化するピーク周波数を基本周波数帯域外で下限周波数f2minよりも低周波側とするのが好ましい。
また図2に示したマルチバンドアンテナの様に、第1放射素子の水平導体に接地導体GEを接続して構成しても良い。この様な構成は、丁度、直列共振モードで動作する逆Fアンテナと直列共振モードで動作する逆Lアンテナを組み合わせた構造と等価であり、インピーダンスの調整が容易となる。
この場合も、水平導体E2,E3による第1放射素子を並列モードで動作させ、共通導体E1と接続された水平導体E2、又は共通導体E1と接続された水平導体E3によって構成された第2放射素子を、基本周波数帯域よりも低周波数、又は高周波で共振させるとともに、第1放射素子の共振周波数f1rと、第2放射素子の共振周波数f2rとの間にあるVSWRのピーク周波数を基本周波数帯域外にあるように構成する。従って、一見構成が同じ引用文献1のアンテナとは動作や特性が異なるものとなる。
2つの水平導体E2,E3の構成は、開放端側を図1で示したマルチバンドアンテナの様に異なる方向へ伸長させても良いし、図2で示したマルチバンドアンテナの様に途中で折り返して同方向に伸長させても良い。グランド面と略平行に、水平導体を同じ方向に伸長すれば、放射素子の伸長方向の長さを減じることが出来る。
各導体は樹脂基板の面上に形成された電極パターンや前記樹脂基板に立設された帯状電極で構成される。
また水平導体E2,E3の少なくとも一方の導体に折り返し部を形成すれば、高次共振の周波数を低減することが出来るので、基本周波数帯域(第1送受信系の周波数帯域f1b及び第2送受信系の周波数帯域f2b)よりも相対的に高周波である高次周波数帯域(第3の周波数帯域f3b)において動作させることが出来、これにより少なくとも3つの送受信系に対応したマルチバンドアンテナとすることが出来る。高次共振の周波数は折り返しにより対向する導体間やグランド面との間に生じる静電容量により調整することも出来る。
水平導体E2,E3のそれぞれに折り返し部を形成すれば、第3の周波数帯域f3b、第4の周波数帯域f4bにおいて動作させることが出来、これにより少なくとも4つの送受信系に対応したマルチバンドアンテナとすることが出来る。従って基本周波数帯域、高次周波数帯に対応した放射素子をそれぞれに準備する必要が無く、マルチバンドアンテナを小型に構成することが出来る。
そして前記マルチバンドアンテナを用いて無線通信装置とすれば、無線通信装置の小型化・高性能化に寄与することが出来る。無線通信装置にはマルチバンドアンテナと接続される給電回路や、給電回路を制御する制御回路を含む。
本発明によれば、小型のマルチバンドアンテナにおいて、VSWR特性が広周波数帯域で、かつ帯域内での放射効率・利得に優れ、更にインピーダンス整合が容易で、放射特性が筐体や人体の影響を受け難いものとし、更にそれを用いた無線装置を提供することができる。
また、本発明のマルチバンドアンテナは広帯域で、かつ帯域内での効率・利得に優れるので、これを用いた無線装置は、バッテリーの消費が低減されて、通信時間を長く、また通信エリアの拡大等の通話品質を向上することが出来る。
マルチバンドアンテナの一構成例を説明する為の図である。 マルチバンドアンテナの他の構成例を説明する為の図である。 マルチバンドアンテナの他の構成例を説明する為の図である。 マルチバンドアンテナの他の構成例を説明する為の図である。 従来のマルチバンドアンテナのVSWR特性図である。 本発明の一実施例に係るマルチバンドアンテナのVSWR特性を示す図である。 本発明の一実施例に係るマルチバンドアンテナの構成を説明する為の斜視図である。 本発明の一実施例に係るマルチバンドアンテナの構成を説明する為の正面図である。 本発明の一実施例に係るマルチバンドアンテナの構成を説明する為の裏面図である。 本発明の一実施例に係るマルチバンドアンテナの構成を説明する為の展開図である。 本発明の一実施例に係るマルチバンドアンテナの基本周波数帯での構成を説明する為の展開図である。 本発明の一実施例に係るマルチバンドアンテナの高次周波数帯での構成を説明する為の展開図である。 参考例のマルチバンドアンテナのVSWR特性を示す図である。 本発明の一実施例に係るマルチバンドアンテナの他のVSWR特性を示す図である。 比較例に係るマルチバンドアンテナのVSWR特性を示す図である。 本発明の実施例と比較例に係るマルチバンドアンテナの平均アンテナ利得特性を示す図である。
本発明のマルチバンドアンテナの基本構造は従来と同じであるが、ここでは図4に示すT型構造のアンテナに接地導体を設けた構造を基本構成とするマルチバンドアンテナを例に採り説明する。
このマルチバンドアンテナは、共通導体E1と、これに一端が接続し他端が開放端となりグランド面GNDと略平行に配置された平行導体E2,E3と、平行導体E3とグランド面との間に接続される接地導体GEを備える。
平行導体E2,E3はそれぞれグランド面GNDと略平行に、かつ逆方向に延び、それらの長さの和は実質的に基本周波数帯域内で並列共振する共振周波数f1rの波長λ1の略1/2となっており、並列共振モードで動作する第1放射素子233を構成している。第1放射素子233が並列共振する時の電流分布は、その両端で0(零)となり、中央部で最大となる。従って第1放射素子233の中央部では、実質的に電圧が0(零)となり、インピーダンスはショート状態となる。従って接地される接地導体GEは、給電時に電圧が0(零)となる部位の近傍に接続するのが好ましい。また、接地導体GEと平行導体E2との接続点の位置を調整することで、第1放射素子233のインピーダンスを調整することが出来る。
共通導体E1と平行導体E2、共通導体E1と平行導体E3は、直列共振モードで動作する第2放射素子211、第3放射素子222として機能する。共通導体E1と平行導体E2との長さの和は、基本周波数帯域外で直列共振する共振周波数f2rの波長λ2の略1/4となっている。また共通導体E1と平行導体E3との長さの和は、基本周波数帯域外で直列共振する共振周波数f3rの波長λ3の略1/4となっている。
図6は本発明のマルチバンドアンテナのVSWR特性を示す図である。共振周波数f2rと共振周波数f3rとは相対的にどちらが高周波側であっても良いが、その周波数は基本周波数帯域f1bの帯域外であって、必ず一方が基本周波数帯域f2bにおける下限周波数f2minよりも低周波であり、他方が上限周波数f1maxよりも高周波であるように設定する。なお直列共振モードの共振周波数が一つしか現われない場合には、基本周波数帯域f2bにおける下限周波数f2minよりも低周波となるようにする。
図6においては共振周波数f2rを、第2の送受信系の周波数帯域f2bにおける下限周波数f2minよりも低周波とし、そして、直列共振周波数と並列共振周波数との間の周波数帯に現れるVSWRが劣化する点Aもまた、下限周波数f2minよりも低周波としている。共振周波数f3rは、第1の送受信系の周波数帯域f1bにおける上限周波数f1maxよりも高周波としているが、図示は省略している。
なお本実施態様では平行導体E2,E3が逆方向に延びる構成であるが、例えば、平行導体E2を平行導体E3と同じ方向に伸長する様に折り返しても良いし、平行導体E3を平行導体E2と同じ方向に伸長する様に折り返しても良い。更に逆方向に折り返して平行導体E2,E3とが互いに異なる方向に伸長する様に、多重に折り返すように構成しても良い。このような構成によれば、マルチバンドアンテナを小型に構成することが出来るとともに、高次共振の周波数を調整して、少なくとも3つの送受信系に対応したマルチバンドアンテナとすることが出来る。
また平行導体E2,E3を近接させて配置し、相互干渉を生じさせることにより、高周波電流を第2放射素子211、第3放射電極222のいずれか一方に集中させ、直列共振モードによる共振を一つしか見えなくしても良い。この場合の直列共振は、第2アンテナを基本周波数帯域よりも低周波数で共振させ、VSWRが劣化するピーク周波数を基本周波数帯域外の低周波側とするのが好ましい。
従来技術ではマルチバンドアンテナに生じる並列共振を不要モードとしているが、本発明では並列共振モードをアンテナの主動作モードとし、直列共振モードの共振周波数を基本周波数帯域外となる様にするとともに、直列共振モードの共振と並列共振モードの共振との間に遷移的に生じるVSWR劣化ピークの周波数fAを基本周波数帯域外となる様にしている。
直列共振モードで動作する放射素子で生じる共振は、並列共振モードで動作する第1放射素子233で生じる共振よりも鋭い共振特性を示すため、基本周波数帯の下限周波数f2bmin、あるいは上限周波数f1bmaxの近傍となるように共振周波数を設定しても、VSWR劣化ピークの周波数fAを基本周波数帯域f1b外とすることが出来る。
並列共振モードを動作の主モードとするので、各放射素子の水平導体を地板に近接させても、電気的特性が減じられる程度は直列共振モードよりも軽微である。このため給電回路に接続された共通導体E1を短く形成して、低背のマルチバンドアンテナとすることが出来る。
またグランド面GNDが近接すると、基本周波数帯域外に設定される直列共振モードでの放射は、主動作モードである並列共振モードと比べて減じられるとともに、VSWRも大きくなるので、第2放射素子211、第3放射素子222による基本周波数帯域外における無用な高周波信号の入放射を防ぐことが出来る。またグランド面GNDと近接させて直列共振モードでの動作周波数帯を狭帯域とすることで、並列共振モードでの動作周波数帯はいっそう広帯域化することが出来る。
更に平行導体E2,E3を折り返して構成することで、少なくとも3つの送受信系に対応したマルチバンドアンテナとすることが出来る。
共通導体E1、平行導体E2,E3、接地導体GEは、FR4(ガラスエポキシ樹脂基板)などのプリント基板に、エッチングなどの公知の手法によって、低抵抗のCu薄板で形成したり、アルミナや他の誘電体セラミクス材料から成るセラミック基板に、印刷やエッチングなどの公知の手法によって低抵抗のAu,Ag,Cu等の良導体で形成しても良いし、Cuやリン青銅からなる導体薄板で構成しても良い。加工は容易だが外力に対して容易に変形し難いリン青銅などの合金で放射電極を形成すれば、支持体に依らず自由な形状に放射電極を形成することが可能となり好ましい。
またプリント基板やセラミック素体に形成した放射電極を、グランド面を有する他のプリント基板に実装して構成しても良いし、導体薄板と組み合わせて構成しても良い。
以下本発明に係るマルチバンドアンテナについて詳細に説明する。図7はマルチバンドアンテナの斜視図であり、図8はマルチバンドアンテナをDA方向から見た平面図であり、図9はマルチバンドアンテナをDB方向から見た平面図である。なお図9においては、プリント回路基板100aを省略している。
本発明の実施形態のマルチバンドアンテナは、給電回路203と給電線路klを介して接続しグランド面GNDから立設された共通導体E1(導体素子e4a,e4b)と、前記グランド面GNDと略並行に形成された第1平行導体E2(導体素子e2,e3a,e3b,e3c,e3d,e3e)と、第2平行導体E3(導体素子e1a,e1b,e1c,e1d,e1e,e1f,e1g,e1h,e1i,e1j)と、第3平行導体E4(導体素子e6a,e6b)と、接地導体GE(導体素子e5a,e5b)を有している。
マルチバンドアンテナは、プリント回路基板100aの一面側に配置された、他のプリント回路基板100bに設けられた導体素子により構成されている。プリント回路基板100aにはグランド面GNDとなるグランドパターンと給電線路klが設けられている。なおプリント回路基板100aは銅張両面導体基板(ガラスエポキシ基板)であるが、プリント回路基板100bと重なる部位には、その両面にグランドパターンは形成されていない。
プリント回路基板100aと所定の距離を持って略平行に配置されるプリント回路基板100bには、共通導体E1と、第1平行導体E2(導体素子e2,e3a,e3b,e3c,e3d,e3e)と、第2平行導体E3(導体素子e1a,e1b,e1c,e1d,e1e,e1f,e1g,e1h,e1i,e1j)と、第3平行導体E4(導体素子e6a,e6b)と、第1平行導体E3に接続された接地導体GE(導体素子e5a,e5b)が形成されている。
共通導体E1となる導体素子e4aの一端部に接続し、その延長する方向と直交し、図7で左方向に導体素子e1aが、右方向に導体素子e2が右方向に延長する。導体素子e2の端部は、同方向に伸長する導体素子e3aと接続し、導体素子e2,e3aの間には、導体素子e4aと平行に延長する接地導体GEを構成する接地導体e5aが接続されている。導体素子e4a,e5aはそれぞれ導体素子e4b,e5bを介して、プリント回路基板100aに形成された給電線路klとグランド面GNDとに接続されている。
導体素子e1aの端部には、その延長する方向と直交して、図7で右方向に導体素子e1bが、左方向に導体素子e6aが延長するように接続する。導体素子e6aの端部は、一端が自由端となり、導体素子e1aと略平行に伸びる導体素子e6bと接続する。導体素子e1bの端部は、プリント回路基板100bの辺部まで及び、側面に形成された導体素子e1cを介して、裏面に形成された導体素子e1dと接続する。
プリント回路基板100bの裏面側には、コの字状の導体薄板からなる一体の帯状導体(図8、図9でハッチングした部分)が立設されている。本実施例では、帯状導体に厚さ0.2mm、幅1mmの薄板状のCu板金を用いた。帯状導体は、導体素子e1dとはんだ等のろう材で接続され、プリント基板100a側に伸びる導体素子e1eと、導体素子e1eの端部と接続し、二つのプリント回路基板100a,100b間に延びる導体素子e1fと、導体素子e1fの端部と接続し、プリント回路基板100bの裏面に形成された導体素子e1hとろう材で接続される導体素子e1gとで構成される。導体素子e1fは導体素子e1a,e2,e3aの合計長さよりも、長く形成されている。
導体素子e1hは、側面に形成された導体素子e1iを介して、表面に形成され一端が自由端の導体素子e1jと接続する。
導体素子e3aの端部に接続し、その延長する方向と直交し、図7で右方向に導体素子e3bが延長する。導体素子e3bはプリント回路基板100bの辺部まで及び、側面に形成された導体素子e3cを介して、裏面に形成された導体素子e3dと接続する。導体素子e3dは、導体素子e1c,e1iよりも長く形成されており、帯状導体を潜って延伸し、その端部は図9で左方向に伸長し、端部が自由端の導体素子e3eと接続する。帯状導体を除く各導体素子は、エッチング等によって形成されたCu薄板で構成されている。本実施例ではプリント回路基板100a,100bにおける各部のCu薄板の厚みを0.1mm、幅1mmとした。プリント回路基板100a,100b間の間隔は5mmである。
図10はマルチバンドアンテナを平面に展開した図である。また、図11は図10のマルチバンドアンテナの基本周波数帯での動作を説明する為の図であり、図12は図10のマルチバンドアンテナの高次周波数帯での動作を説明する為の図である。
基本周波数帯での動作は、主として第1放射素子233による並列共振モードである。図11に示す様に、本実施例において第1放射素子233は、導体素子e4a,e4b及び給電線路klを含む共通導体E1と、導体素子e1a〜e1jで構成される水平導体E2と、導体素子e2,e3a〜e3eで構成される水平導体E3を備えている。水平導体E2,E3は幾重にも折り返された構造であるが、基本的な構成はT型アンテナと等価である。水平導体E2と水平導体E3の合計長は、基本周波数帯域(824MHz〜960MHz)内の周波数で並列共振する長さとなっている。
また第2放射素子211は、導体素子e4a,e4b及び給電線路klを含む共通導体E1と、導体素子e1a〜e1jで構成される水平導体E2と、導体素子e5a,e5bからなる接地導体GEと、水平導体E2と接地導体GEを繋ぐ導体素子e2を備えている。水平導体E2は幾重にも折り返された構造であるが、基本的な構成は逆F型アンテナと等価である。水平導体E2と接地導体GEの合計長は、基本周波数帯域(824MHz〜960MHz)外の周波数で直列共振する長さとなっており、本実施例では共振周波数が824MHzよりも低周波数となる様にしている。
水平導体E2と水平導体E3とは近接して配置されており、後述する図13〜15のVSWR特性図では水平導体E3による共振は確認されず、相互干渉によって直列共振モードによる共振は一つしか見えなかった。
高次周波数帯では、第3放射素子244による並列共振モードと、第4放射素子255による直列共振モードで動作させる。図12に示す様に、本実施例において第3放射素子244は、導体素子e4a,e4b及び給電線路klを含む共通導体E1と、導体素子e1aと、導体素子e6a,e6bで構成される水平導体E4と、導体素子e2,e3a〜e3dで構成される水平導体E3を備えている。なお水平導体E3を構成する導体素子e3eは高次周波数では見えない。水平導体E3,E4は幾重にも折り返された構造であるが、基本的な構成は第1放射素子と同様にT型アンテナと等価である。水平導体E2と水平導体E3の合計長は、高次周波数帯域(1710MHz〜2170MHz)内の周波数で並列共振する長さとなっている。
なお実施例では、プリント回路基板100bにおいて、水平導体E2の一部(導体素子e1h〜e1j)と水平導体E3の一部(導体素子e3b〜e3d)を近接して配置することで容量的な結合をより強めている。この様な構成により、第3放射素子244の共振周波数を下げることが出来、水平導体E3,E4の長さを変える事無く、共振周波数を調整することが出来る。
また第4放射素子255は、導体素子e4a,e4b及び給電線路klを含む共通導体E1と、導体素子e1aと、導体素子e6a,e6bで構成される水平導体E4と、導体素子e5a,e5bからなる接地導体GEと、水平導体E2と接地導体GEを繋ぐ導体素子e2を備えている。水平導体E4は幾重にも折り返された構造であるが、第2放射素子222と同様に基本的な構成は逆F型アンテナと等価である。水平導体E4と接地導体GEの合計長もまた、基本周波数帯域(1710MHz〜2170MHz)内の周波数で直列共振する長さとなっている。
同様の構成で、第2放射素子211が基本周波数帯域(824MHz〜960MHz)内の周波数で直列共振する比較例のマルチバンドアンテナを作製した。
各導体部の寸法を表1に纏めて示す。なお、導体素子は幅を持って形成される為、長さは導体素子の幅を2等分する線分を基準としている。端部が他の導体素子と連なる場合はそれぞれの2等分線の交点を基準とし、端部が自由端である場合は2等分線の自由端部を長さの基準とする。
Figure 0005435338
得られた実施例及び比較例のマルチバンドアンテナのVSWR特性と平均アンテナ利得特性を評価した。マルチバンドアンテナの性能評価について説明する。電波暗室内にマルチバンドアンテナから3m離れた位置に測定用アンテナを設け、測定用アンテナを50Ωの同軸ケーブルを介してネットワークアナライザに接続し、アンテナ特性を測定した。具体的にはマルチバンドアンテナが構成されたプリント回路基板において、共通導体が伸長する方向をX、それに直角な方向で水平導体が延びる方向をY、それらに垂直な方向、すなわちプリント回路基板の面に垂直な方向をZとし、XY、ZX、ZY面での平均利得と、VSWRを測定した。
図13は参考例のVSWR特性図であり、図14は本発明の実施例に係るVSWR特性図であり、図15は比較例によるVSWR特性図である。また図16はVSWR特性図を示した各実施例と比較例の平均アンテナ利得特性を示す。なおここで平均アンテナ利得特性とは、マルチバンドアンテナの全方位平均アンテナ利得であって、X,Y,Zの全方位で測定して平均したアンテナ利得を言い、単位はdBiで表される。
図13〜図15の各VSWR特性図中において、点線はVSWR値が3であることを示している。基本周波数帯を含む低周波数側でVSWR値が3以下である周波数帯域は、マーカ1,2で示す基本周波数帯域内に、第1放射素子の共振周波数(図示せず)と、第2放射素子の共振周波数f2rと、VSWR波形の重なり部Aが位置するように、第1、第2放射素子の共振周波数を調整した比較例のマルチバンドアンテナが、実施例よりも広くなっている。しかしながら図16に示した平均アンテナ利得特性では、前記重なり部Aを含む周波数で、平均アンテナ利得が著しく低下した。また、実施例のVSWR特性を見ると、第2放射素子の共振周波数f2rがマーカ1で示す基本周波数帯域の下限周波数に近いほど、基本周波数帯域内でのVSWR値を小さくすることが出来、また平均アンテナ利得は増加した。
E1 共通導体
E2,E3 水平導体
GE 接地導体

Claims (6)

  1. 周波数帯域の一部が重なる少なくとも2つの送受信系に対応するマルチバンドアンテナであって、
    給電回路に接続する共通導体に繋がる長さの異なる2つの放射素子を含み、 並列共振モードで動作する第1放射素子と、前記第1放射素子の一部で構成され直列共振モードで動作する第2放射素子を備え、
    前記2つの送受信系において、第1送受信系の周波数帯域f1bの中心周波数が、第2送受信系の周波数帯域f2bの中心周波数よりも相対的に高周波であり、
    前記第1放射素子は第1送受信系の周波数帯域f1bにおける上限周波数f1bmaxから第2送受信系の周波数帯域f2bにおける下限周波数f2bminの間で並列共振し、
    前記第2放射素子は、第1送受信系の周波数帯域f1b及び第2送受信系の周波数帯域f2bの帯域外であって、第2送受信系の周波数帯域における下限周波数f2bminよりも低周波数で直列共振するとともに、第1放射素子の共振周波数f1rと、第2放射素子の共振周波数f2rとの間にあるVSWRのピーク周波数が前記下限周波数f2bminよりも低周波であって、前記VSWRのピーク周波数におけるVSWR値が3以下であることを特徴とするマルチバンドアンテナ。
  2. 並列共振モードで動作する前記第1放射素子を両端開放のT型アンテナ構造とし、直列共振モードで動作する前記第2放射素子を前記第1放射素子の一部で構成された逆Lアンテナ構造とすることを特徴とする請求項1に記載のマルチバンドアンテナ。
  3. 第1放射素子は、グランド面に立設された共通導体と、前記共通導体に接続され前記グランド面に略平行に設けられた2つの水平導体で構成され、第1水平導体と第2水平導体とは異なる長さに形成され、その合計長は、前記第1放射素子では、第1送受信系の周波数帯域f1bにおける上限周波数f1bmaxから第2送受信系の周波数帯域f2bにおける下限周波数f2bminの間で共振する長さであることを特徴とする請求項1又は2に記載のマルチバンドアンテナ。
  4. 第2放射素子は共通導体と接続された第1水平導体又は第2水平導体によって構成され、共通導体と第1水平導体との合計長や、共通導体と第2水平導体との合計長は、下限周波数f2bminの低周波数、又は上限周波数f1bmaxよりも高周波で共振する長さであることを特徴とする請求項3に記載のマルチバンドアンテナ。
  5. 第1水平導体と第2水平導体の少なく一方を途中で折り返し、同方向に伸長させたことを特徴とする請求項3又は4に記載のマルチバンドアンテナ。
  6. 第2放射素子を折り返し、第1送受信系の周波数帯域f1b及び第2送受信系の周波数帯域f2bよりも相対的に高周波である第3の周波数帯域f3bの間で共振する第3放射素子を構成したことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のマルチバンドアンテナ。
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