JP6004227B2 - アンテナ装置、無線通信装置、及び電子機器 - Google Patents

アンテナ装置、無線通信装置、及び電子機器 Download PDF

Info

Publication number
JP6004227B2
JP6004227B2 JP2013044484A JP2013044484A JP6004227B2 JP 6004227 B2 JP6004227 B2 JP 6004227B2 JP 2013044484 A JP2013044484 A JP 2013044484A JP 2013044484 A JP2013044484 A JP 2013044484A JP 6004227 B2 JP6004227 B2 JP 6004227B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
branch
radiating element
antenna device
base
elements
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013044484A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014075774A (ja
Inventor
和也 谷
和也 谷
寿晴 石村
寿晴 石村
賢治 西川
賢治 西川
一弥 中野
一弥 中野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Original Assignee
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd filed Critical Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority to JP2013044484A priority Critical patent/JP6004227B2/ja
Publication of JP2014075774A publication Critical patent/JP2014075774A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6004227B2 publication Critical patent/JP6004227B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q5/00Arrangements for simultaneous operation of antennas on two or more different wavebands, e.g. dual-band or multi-band arrangements
    • H01Q5/30Arrangements for providing operation on different wavebands
    • H01Q5/307Individual or coupled radiating elements, each element being fed in an unspecified way
    • H01Q5/342Individual or coupled radiating elements, each element being fed in an unspecified way for different propagation modes
    • H01Q5/357Individual or coupled radiating elements, each element being fed in an unspecified way for different propagation modes using a single feed point
    • H01Q5/364Creating multiple current paths
    • H01Q5/371Branching current paths
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q1/00Details of, or arrangements associated with, antennas
    • H01Q1/12Supports; Mounting means
    • H01Q1/22Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles
    • H01Q1/24Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles with receiving set
    • H01Q1/241Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles with receiving set used in mobile communications, e.g. GSM
    • H01Q1/242Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles with receiving set used in mobile communications, e.g. GSM specially adapted for hand-held use
    • H01Q1/243Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles with receiving set used in mobile communications, e.g. GSM specially adapted for hand-held use with built-in antennas
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q9/00Electrically-short antennas having dimensions not more than twice the operating wavelength and consisting of conductive active radiating elements
    • H01Q9/04Resonant antennas
    • H01Q9/30Resonant antennas with feed to end of elongated active element, e.g. unipole
    • H01Q9/42Resonant antennas with feed to end of elongated active element, e.g. unipole with folded element, the folded parts being spaced apart a small fraction of the operating wavelength

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Variable-Direction Aerials And Aerial Arrays (AREA)
  • Details Of Aerials (AREA)
  • Support Of Aerials (AREA)

Description

本開示はアンテナ装置に関し、特に、小型でありながらマルチバンドで動作可能なアンテナ装置に関する。本開示はまた、そのようなアンテナ装置を備えた無線通信装置及び電子機器に関する。
近年、携帯電話機及びスマートフォンなどの無線通信装置を用いたワイヤレスサービスが幅広く普及し、それらの高度化に伴って通信品質及び通信速度の向上が要求されている。そこで、新しい通信方式であるLTE(Long Term Evolution)又はLTE−Advancedを採用すること、及び、利用する周波数帯域を拡大することが各国で検討されている。
LTEなどの新たな通信方式は、従来の3Gの広域無線通信方式(Wireless Wide Area Network)に付加されるので、1つの無線通信機器がサポートしなければならない周波数帯の個数が増加することになる。一般に、電波伝搬上で有利なUHF(Ultra High Frequency)帯への要求が高くなっており、このため、各国では、例えば、704〜746MHz、746〜787MHz、1427.9〜1500.9MHz、2.3〜2.4GHz、2.5〜2.69GHzなどの新たな周波数帯を割り当てることが予定されている。
各国で割り当てられて使用される上述のさまざまな周波数帯をサポートしたアンテナ装置を無線通信装置に搭載することにより、国際ローミングが可能となるなど、アンテナ装置の利便性向上が見込める。従って、アンテナ装置のマルチバンド化及び広帯域化の要求が高まっている。
マルチバンド化及び広帯域化を目的とした従来技術のアンテナ装置として、特許文献1〜5のアンテナ装置が知られている。
特許文献1のアンテナ装置は、第1の導線部と、第1の導線部に交差して接続される第2の導線部と、第2の導線部に交差して接続される、第1の導線部に平行な第3の導線部と、第3の導線部に交差して接続される第4の導線部と、第1の導線部、第2の導線部、第3の導線部及び第4の導線部の一つまたは二つに接続され、第1の導線部、第2の導線部、第3の導線部及び第4の導線部のいずれか三つによって囲まれる領域に配設される第1の導体平板と、を備える。また、第1の導体平板の端部は、この第1の導体平板に接続されていない第1の導体に対して平行である。
特許文献2のアンテナ装置は、誘電体基板、接地面、放射部、及び整合回路を備えたマルチバンド折り返しループアンテナである。接地面は誘電体基板上に位置し、接地点を有する。放射部は、支持部、ループストリップ、及び同調パッチを備える。ループストリップは、アンテナの最低共振周波数に対応する波長の約半分の長さを有する。ループストリップは給電端及び接地端を有し、接地端は、接地面上の接地点に電気的に接続されて接地される。ループストリップは3次元的に折り返され、支持部によって支持される。同調パッチは、ループストリップに電気的に接続される。整合回路は誘電体基板上に位置し、その1つの端子はループストリップの給電端に電気的に接続され、そのもう1つの端子は信号源に接続される。
特許文献3のアンテナ装置は、給電側部分素子と、折り返し部分素子と、終端開放部分素子を有する。給電側部分素子は給電箇所において基板から給電される。給電側部分素子は、給電箇所から幅“d”を有して第1分岐箇所に向かうように形成されている。折り返し部分素子は、第1分岐箇所において給電側部分素子から分岐し、折り返し箇所において折り返され、接地端で接地される。終端開放部分素子は、第2分岐箇所において給電側部分素子から分岐し、終端は開放端である。折り返し部分素子の往路と復路は、第1分岐箇所又は接地端と折り返し箇所の間の短絡箇所において短絡される。
特許文献4のアンテナ装置は、高周波放射部、低周波放射部、給電接続部、及び接地接続部を備える。給電接続部は、高周波放射部及び低周波放射部の一方の端子を給電点に電気的に接続する。接地接続部は、高周波放射部及び低周波放射部の他方の端子を接地する。給電接続部は、高周波放射部及び接地接続部を含み第1の周波数帯で共振する第1の折り返しループアンテナを形成し、低周波放射部及び接地接続部を含み第2、第3、及び第4の周波数帯で共振する第2の折り返しループアンテナを形成する。第1及び第2の折り返しループアンテナは、3次元構造を形成するように折り返される。
特許文献5のアンテナ装置は、U字状に折り返した帯状電極を備え、先端側が開放端となり、基端側を給電部に接続して基本周波数帯と高次周波数帯に対応した放射電極を有し、放射電極と同一面上に形成し、放射電極の折り返し部と容量結合するように所定の間隔で配置し、グランドと接続した無給電電極を備える。
国際公開第2009/031229号公報 米国特許出願公開2009/0256763号明細書 特開2008−177668号公報 米国特許出願公開2010/0271271号明細書 特開2010−087752号公報
折り返し構造を有するアンテナ装置は、そのアンテナ素子全体が予め決められた周波数で共振するときには広帯域特性を得やすいが、調整可能な他の複数の周波数を用いて、当該周波数においてアンテナ素子の少なくとも一部が共振するように構成すること(マルチバンド化)は困難である。
折り返し構造を有するアンテナ装置において、アンテナ素子は、折り返しによって平行に延在した部分を有し、この平行に延在した部分の間隔がある程度広いことにより、アンテナ装置の放射インピーダンスは高くなる。さらに、特許文献1〜5に開示されたように、性能改善及び小型化などを目的としてアンテナ素子の先端を折り返して構成することによって、アンテナ素子は、一定の厚みを有する3次元構造を有することになる。従って、従来、折り返し構造を有するアンテナ装置は、その薄型化及び小型化を行ううえでの限界があった。
800MHz帯で動作可能なアンテナ装置を提供する場合、800MHz帯は比較的に長い波長を有するので、結果として、アンテナ装置のサイズは増大する。従って、従来、800MHz帯を含むマルチバンドでアンテナ装置が動作することと、無線通信装置のデザイン性を損なわないようにアンテナ装置を小型化することとの両立は、困難であった。
本開示は、小型でありながら、マルチバンドかつ広帯域で動作可能なアンテナ装置を提供する。本開示はまた、そのようなアンテナ装置を備えた無線通信装置及び電子機器を提供する。
本開示に係るアンテナ装置は、
給電点と、
接地点と、
第1及び第2の基部放射素子と、
第1及び第2の分岐放射素子とを備えたアンテナ装置であって、
前記第1の基部放射素子は、前記給電点に接続された第1の端部と、第2の端部とを有し、
前記第2の基部放射素子は、前記接地点に接続された第1の端部と、第2の端部とを有し、
前記第1及び第2の基部放射素子は、第1の方向に向かって延在する部分であって、互いに近接する部分を含み、
前記第1の基部放射素子は、前記第1の基部放射素子の第2の端部に位置した第1の分岐点において前記第1及び第2の分岐放射素子に分岐し、前記第1の分岐放射素子は前記第1の方向に向かって延在する部分を含み、前記第2の分岐放射素子は前記第1の方向とは逆の第2の方向に向かって延在する部分を含み、
前記第2の基部放射素子の第2の端部は、前記第1の分岐放射素子における前記第1の分岐点とは異なる接続点に接続されることを特徴とする。
本開示に係るアンテナ装置は、小型でありながら、マルチバンドかつ広帯域で動作することができる。また、本開示に係る無線通信装置及び電子機器は、そのようなアンテナ装置を備えたことにより、小型でありながら、マルチバンドかつ広帯域で動作することができる。
第1の実施形態に係るアンテナ装置の概略構成を示す斜視図である。 第1の実施形態の第1の変形例に係るアンテナ装置の概略構成を示す斜視図である。 第1の実施形態の第2の変形例に係るアンテナ装置の概略構成を示す斜視図である。 第1の実施形態の実施例1に係るアンテナ装置の構成を示す図である。 第1の実施形態の実施例2に係るアンテナ装置の構成を示す図である。 第1の実施形態の実施例3に係るアンテナ装置の構成を示す図である。 比較例1及び比較例2に係るアンテナ装置の概略構成を示す図である。 比較例3に係るアンテナ装置の概略構成を示す図である。 実施例1及び比較例3に係るアンテナ装置のVSWRの周波数特性を示すグラフである。 比較例1及び比較例2に係るアンテナ装置のVSWRの周波数特性を示すグラフである。 実施例2及び実施例3に係るアンテナ装置のVSWRの周波数特性を示すグラフである。 第1の実施形態の実施例4に係るアンテナ装置が低域周波数F1(960MHz)で動作するときの電流分布を示す図である。 第1の実施形態の実施例4に係るアンテナ装置が中域周波数F2(1710MHz)で動作するときの電流分布を示す図である。 第1の実施形態の実施例4に係るアンテナ装置が第1の高域周波数F3(2170MHz)で動作するときの電流分布を示す図である。 第1の実施形態の第3の変形例に係るアンテナ装置の概略構成を示す斜視図である。 第1の実施形態の第4の変形例に係るアンテナ装置の概略構成を示す斜視図である。 第1の実施形態の第5の変形例に係るアンテナ装置の概略構成を示す斜視図である。 第1の実施形態の第6の変形例に係るアンテナ装置の概略構成を示す斜視図である。 第1の実施形態の実施例5に係るアンテナ装置の構成を示す図である。 第1の実施形態の実施例6に係るアンテナ装置の構成を示す図である。 第1の実施形態の実施例7に係るアンテナ装置の構成を示す図である。 実施例3及び実施例5に係るアンテナ装置のVSWRの周波数特性を示すグラフである。 実施例6及び実施例7に係るアンテナ装置のVSWRの周波数特性を示すグラフである。 第1の実施形態の実施例8に係るアンテナ装置が第2の高域周波数F4(2600MHz)で動作するときの電流分布を示す図である。 第1の実施形態の第7の変形例に係るアンテナ装置の概略構成を示す斜視図である。 第1の実施形態の第8の変形例に係るアンテナ装置の概略構成を示す斜視図である。 図26のアンテナ装置の等価回路を示す図である。 第1の実施形態の第9の変形例に係るアンテナ装置の概略構成を示す斜視図である。 第1の実施形態の第10の変形例に係るアンテナ装置の概略構成を示す斜視図である。 第1の実施形態の実施例9に係るアンテナ装置の構成を示す図である。 第1の実施形態の実施例10に係るアンテナ装置の構成を示す図である。 図31のアンテナ装置の裏側の構成を示す図である。 第1の実施形態の実施例11に係るアンテナ装置の構成を示す図である。 第1の実施形態の実施例12に係るアンテナ装置の構成を示す図である。 第2の実施形態に係るパーソナルコンピュータ200を開いた状態で示す斜視図である。 図35のパーソナルコンピュータ200を閉じた状態で示す斜視図である。
以下、適宜図面を参照しながら、実施形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、発明者は、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面及び以下の説明を提供するのであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
第1の実施形態
[1.第1の実施形態の基本形態]
[1−1.基本形態のアンテナ装置の概略構成]
まず、図1〜図3を参照して、基本形態のアンテナ装置について説明する。
[1−1−1.基本形態のアンテナ装置(1)]
図1は、第1の実施形態に係るアンテナ装置の概略構成を示す斜視図である。図1のアンテナ装置は、給電点P1と、接地点P2と、第1及び第2の基部放射素子1,2と、第1及び第2の分岐放射素子3,4とを備える。図1他において、基部放射素子1,2(及び後述の接地導体G1)を太線で示し、分岐放射素子3,4(及び後述の分岐放射素子5)を細線で示す。基部放射素子1は、給電点P1に接続された第1の端部と、第2の端部とを有し、基部放射素子2は、接地点P2に接続された第1の端部と、第2の端部とを有する。基部放射素子1,2は、第1の方向に向かって延在する部分であって、互いに近接する部分を含む。図1の例では、基部放射素子1,2は、+x方向に向かって延在する部分であって、y方向に距離d1を有して互いに近接する部分を含む。この部分では、基部放射素子1,2は互いに平行になる。基部放射素子1は、基部放射素子1の第2の端部に位置した第1の分岐点B1において第1及び第2の分岐放射素子3,4に分岐し、分岐放射素子3は第1の方向(図1では+x方向)に向かって延在する部分を含み、分岐放射素子4は第1の方向とは逆の第2の方向(図1では−x方向)に向かって延在する部分を含む。基部放射素子2の第2の端部は、分岐放射素子3における分岐点B1とは異なる接続点A1に接続される。アンテナ装置が第1の周波数(以下、低域周波数という)F1で動作するとき、基部放射素子1,2と分岐放射素子3とが共振する。アンテナ装置が第1の周波数F1より高い第2の周波数(以下、中域周波数という)F2で動作するとき、分岐放射素子4が共振する。
図1のアンテナ装置は、図30〜図34を参照して後述するように、誘電体基板の両面上に形成された導体パターンとして構成されてもよい(プリント回路基板又はフレキシブル回路基板)。この場合、基部放射素子1,2が互いに近接する部分における基部放射素子1,2間の距離d1は、例えば、誘電体基板の厚さに等しく、0.5〜数mm程度になる。誘電体基板は、FR4、ABSなどの樹脂材料、テフロン(登録商標)、ガラスエポキシ樹脂、など、一定の誘電率を持つ材料で構成する。基部放射素子1,2及び分岐放射素子3,4は、高い導電率を有する導体材料からなり、誘電体基板上に導体パターンとして形成されることの他に、誘電体基板へめっきすること、誘電体基板へ粘着シートを貼り付けること、誘電体基板へフレキシブルケーブルを巻きつけること、などにより構成できる。基部放射素子1,2及び分岐放射素子3,4は、導体材料を板金として加工することにより構成されてもよい。誘電体基板の両面に基部放射素子1,2及び分岐放射素子3,4を構成し、誘電体基板の両面をスルーホール導体により接続することで、薄型の一体化されたアンテナ装置を構成することができる。アンテナ装置を誘電体基板上に形成された導体パターンとして構成することにより、アンテナ装置の小型及び薄型化を実現できるという効果がある。
給電点P1は、同軸ケーブル、マイクロストリップラインなど、例えば50Ωの特性インピーダンスを有する高周波で一般的な給電線路(図示せず)を介して無線通信回路(図示せず)に接続される。
図1のアンテナ装置は接地導体G1をさらに備え、接地点P2は、接地導体G1と同電位になるように接続される。接地導体G1は、アンテナ装置を内蔵する無線通信装置の筐体、その回路基板の接地導体、そのシールド導体、液晶ディスプレイなどの部品の内部に含まれる金属部品、などの導体である。図1他では、図示の簡単化のために接地導体G1を線状に示しているが、接地導体G1は、平面状、曲面状、又は他の形状を有してもよい。接地点P2は、例えば、ネジ留め、バネ接触、アルミ又は銅の導電性シートを用いたテープ留め、もしくは、容量結合などの高周波的に導通が得られる構造を用いて、接地導体G1に電気的かつ機械的に接続される。基部放射素子1,2及び分岐放射素子3,4は、例えば、接地導体G1に対して所定距離を有して、ほぼ平行に配置される。
図1のアンテナ装置は、基部放射素子2の端部が分岐放射素子3上の接続点A1に接続されたことにより、互いに平行な部分を含む基部放射素子1,2がその一端で分岐放射素子3により短絡された折り返しアンテナ(folded antenna)の構造を有する。図1に示す例では、基部放射素子1は、+x方向に向かって延在した後で+z方向に折り曲げられ、+z方向に所定長さにわたって進んだ後で+y方向に折り曲げられ、+y方向に距離d1にわたって進んで分岐点B1に至る。また、基部放射素子2は、+x方向に向かって延在した後で+z方向に折り曲げられ、+z方向に所定長さにわたって進んで接続点A1に至る。図1に示す例では、アンテナ装置を折り返しアンテナとして構成するために、基部放射素子1,2は直角に折り曲げられているが、他の角度で折り曲げられてもよく、又は、曲線状に曲げられてもよい。アンテナ装置を折り返しアンテナとして構成したことにより、主に低域周波数F1を含む帯域(例えば800MHz帯)において基部放射素子1,2と分岐放射素子3とが共振するとき、広帯域動作を実現することができる。基部放射素子1,2が互いに近接する部分における基部放射素子1,2間の距離d1、基部放射素子1,2の幅、及び、基部放射素子1,2が互いに近接する部分の長さ又は面積を調整することで、主に低域周波数F1を含む帯域におけるアンテナ装置の放射インピーダンスを調整することができる。
以上説明したように、図1のアンテナ装置は、小型でありながら、周波数F1,F2を含む帯域でマルチバンド動作し、低域周波数F1を含む帯域では広帯域動作を実現することができる。
[1−1−2.基本形態のアンテナ装置(2)]
図2は、第1の実施形態の第1の変形例に係るアンテナ装置の概略構成を示す斜視図である。図2のアンテナ装置は、図1のアンテナ装置の構成に加えて、基部放射素子1上の第2の分岐点B2において分岐した第3の分岐放射素子5をさらに備え、分岐放射素子5は第1の方向に向かって延在する部分を含む。アンテナ装置が第2の周波数F2より高い第3の周波数(以下、高域周波数という)F3で動作するとき、分岐放射素子5が共振する。
分岐放射素子5は、他の基部放射素子1,2及び分岐放射素子3,4と同様に、高い導電率を有する導体材料からなり、誘電体基板上に導体パターンとして形成されること、及びその他の方法などにより構成できる。
分岐放射素子5は、例えば、接地導体G1に対して所定距離を有して、ほぼ平行に配置される。
以上説明したように、図2のアンテナ装置は、小型でありながら、周波数F1,F2,及びF3を含む帯域でマルチバンド動作し、低域周波数F1を含む帯域では広帯域動作を実現することができる。
[1−1−3.基本形態のアンテナ装置(3)]
図3は、第1の実施形態の第2の変形例に係るアンテナ装置の概略構成を示す斜視図である。図3のアンテナ装置は、図2のアンテナ装置の構成に加えて、分岐放射素子4と一体的に形成された第1の結合素子11と、基部放射素子2と一体的に形成された第2の結合素子12とをさらに備える。このような構成によって、結合素子11,12の間に容量結合C1が生じる。
図3において、結合素子11は、x方向の長さL1及びz方向の幅wa1を有し、分岐放射素子4に対して−z方向に設けられている。結合素子12は、x方向の長さL2及びz方向の幅wb1を有し、基部放射素子2に対して+z方向に設けられている。結合素子11の−z側の辺及び結合素子12の+z側の辺は、距離d2(例えば、0.1mm〜0.5mm)を有して互いに近接し、これにより、結合素子11,12は互いに容量的に結合する。結合素子11,12が互いに容量的に結合することにより、分岐放射素子4及び基部放射素子2が互いに容量的に結合する。ただし、中域周波数F2において分岐放射素子4が共振するとき、分岐放射素子4において、分岐点B1に近接した位置に電流が集中し、一方、分岐点B1から遠隔した端部では磁界が支配的になる。従って、分岐放射素子4上の分岐点B1から遠隔した端部ではなく分岐点B1に近接した位置において分岐放射素子4及び基部放射素子2が互いに容量的に結合するように、結合素子11は、分岐放射素子4における分岐点B1から遠隔した端部を避け、分岐放射素子4における分岐点B1に近接した位置に設けられる。結合素子11,12の寸法(L1,L2,wa1,wb1)を調整することで、主に中域周波数F2及び高域周波数F3におけるアンテナ装置の放射インピーダンスを調整することができる。
また、図3のアンテナ装置において、基部放射素子2における接続点A1に近接した部分と、分岐放射素子3における分岐点B1及び接続点A1の間の部分と、結合素子11,12における+x側の辺とによって、微小ループ21が形成される。
[1−2.基本形態のアンテナ装置の具体的構成]
次に、図4〜図6を参照して、基本形態のアンテナ装置の具体的構成について説明する。
[1−2−1.実施例1のアンテナ装置]
図4は、第1の実施形態の実施例1に係るアンテナ装置の構成を示す図である。図4のアンテナ装置は、図1のアンテナ装置(基本形態のアンテナ装置(1))の具体的構成の一例を示す。実施例1では、基部放射素子1,2間の距離d1=0.8mmである。
[1−2−2.実施例2のアンテナ装置]
図5は、第1の実施形態の実施例2に係るアンテナ装置の構成を示す図である。図5のアンテナ装置は、図2のアンテナ装置(基本形態のアンテナ装置(2))の具体的構成の一例を示す。実施例2のアンテナ装置は、実施例1の構成に対して、分岐放射素子5を加えている点で異なる。なお、分岐放射素子5の長さは14.5mmである。
[1−2−3.実施例3のアンテナ装置]
図6は、第1の実施形態の実施例3に係るアンテナ装置の構成を示す図である。図6のアンテナ装置は、図3のアンテナ装置(基本形態のアンテナ装置(3))の具体的構成の一例を示す。実施例3のアンテナ装置は、実施例2の構成に対して、結合素子11,12を加えている点で異なる。なお、結合素子11,12は距離d2=0.5mmを有して互いに近接し、これにより、結合素子11,12は互いに容量的に結合する。
[1−2−4.実施例4のアンテナ装置]
また、図1〜図3のアンテナ装置は、誘電体基板の両面上に形成された導体パターンとして構成されてもよい(プリント回路基板又はフレキシブル回路基板)。図12〜図14のアンテナ装置は、図3のアンテナ装置を誘電体基板の両面上に形成された導体パターンとして構成した場合の例である。
[1−3.比較例の具体的構成]
[1−3−1.比較例1及び2のアンテナ装置]
図7は、比較例1及び比較例2に係るアンテナ装置の構成を示す図である。比較例1及び比較例2に係るアンテナ装置は、図1のアンテナ装置において、分岐点B1及び接続点A1がほぼ同じ位置にある場合を示す。比較例1では、基部放射素子1,2間の距離d1=4mmであり、比較例2では、基部放射素子1,2間の距離d1=0.8mmである。
[1−3−2.比較例3のアンテナ装置]
図8は、比較例3に係るアンテナ装置の構成を示す図である。比較例3に係るアンテナ装置は、比較例2の構成に対して、基部放射素子1,2の幅を増大させている点で異なる。
[1−4.基本形態のアンテナ装置の効果]
以下、図9〜図11を参照して、基本形態のアンテナ装置の効果(すなわち、分岐点B1及び接続点A1を異なる位置に設けること、分岐放射素子5を設けること、及び、結合素子11,12の間の容量結合C1を用いることの効果)について説明する。
[1−4−1.実施例1のアンテナ装置の特性]
図9は、実施例1及び比較例3に係るアンテナ装置のVSWRの周波数特性を示すグラフである。実施例1に係るアンテナ装置は、分岐点B1及び接続点A1を異なる位置に設けたことにより、低域周波数F1=800MHzと、中域周波数F2=1770MHzとの両方で共振している。実施例1のアンテナ装置が中域周波数F2で共振する理由は、分岐点B1及び接続点A1を異なる位置に設けたことにより、比較例3のアンテナ装置と比較して、基部放射素子1,2の間の容量結合値に変化が生まれるからである。実施例1のアンテナ装置では、分岐点B1及び接続点A1(すなわち、基部放射素子1,2の先端)の間の分岐放射素子3が、折り返しアンテナの一部として放射に寄与するので、中域周波数F2の共振特性が向上する。
[1−4−2.比較例1及び2のアンテナ装置の特性]
図10は、比較例1及び比較例2に係るアンテナ装置のVSWRの周波数特性を示すグラフである。比較例1及び比較例2に係るアンテナ装置は低域周波数F1=750MHzで共振しているが、他の周波数では高調波の共振が観測されるだけであり、従って、マルチバンドで動作することはできない。低域周波数F1で共振するときであっても、素子間結合が強く、狭帯域である。
[1−4−3.実施例2及び3のアンテナ装置の特性]
図11は、実施例2及び実施例3に係るアンテナ装置のVSWRの周波数特性を示すグラフである。実施例2に係るアンテナ装置は、分岐放射素子5を備えたことにより、低域周波数F1及び中域周波数F2に加えて、高域周波数F3=2600MHzで共振している。実施例3に係るアンテナ装置は、結合素子11,12を備えたことにより、中域周波数F2及び高域周波数F3における放射インピーダンスを調整し、中域周波数F2及び高域周波数F3を含む帯域において広帯域動作を実現することができる。また、実施例3に係るアンテナ装置は、結合素子11,12の間の容量結合C1を用いることにより、低域周波数F1においてアンテナ装置のQ値が低下し、低域周波数F1と、それに近接したもう1つの低域周波数F1’とによる広帯域動作を実現することができる。
図3のアンテナ装置によれば、結合素子11,12の間の容量結合C1の大きさを調整することにより、周波数F1,F2,及びF3を含む帯域でマルチバンド動作及び広帯域動作の両方を実現することができる。
[1−4−4.実施例4のアンテナ装置の特性]
図12は、第1の実施形態の実施例4に係るアンテナ装置が低域周波数F1(960MHz)で動作するときの電流分布を示す図である。図13は、第1の実施形態の実施例4に係るアンテナ装置が中域周波数F2(1710MHz)で動作するときの電流分布を示す図である。図14は、第1の実施形態の実施例4に係るアンテナ装置が第1の高域周波数F3(2170MHz)で動作するときの電流分布を示す図である。
図12に示すように、アンテナ装置が低域周波数F1で動作するとき、基部放射素子1,2と分岐放射素子3とが共振する。基部放射素子1,2及び分岐放射素子3からなる折り返しアンテナの全長は、分岐放射素子3の長さによって決まる。アンテナ装置を折り返しアンテナとして構成した結果、アンテナ装置が低域周波数F1で動作するとき、基部放射素子1,2において、給電点P1及び接地点P2の近傍に電流が集中し、また、分岐点B1及び接続点A1の近傍に電流が集中する。これにより、アンテナ装置は高い放射インピーダンスを備え、低域周波数F1を含む帯域(700〜900MHz)では広帯域動作を実現することができる。
図13に示すように、アンテナ装置が中域周波数F2で動作するとき、分岐放射素子4が共振する。このとき、分岐点B1に電流が集中する。分岐放射素子4は、主に分岐点B1から−x方向に向かって延在する部分の長さ及び幅によって決まる所定の電気長を有し、この電気長に応じて所定の中域周波数F2で共振する。
図14に示すように、アンテナ装置が高域周波数F3で動作するとき、分岐放射素子5が共振する。分岐放射素子5は、図3に示すように、微小ループ21に隣接する。なお、分岐放射素子5は基部放射素子1に接続されているが、図12〜図14では、その接続部分の図示を省略している。アンテナ装置が高域周波数F3で動作するとき、結合素子11,12の間の容量結合C1及び微小ループ21において電流が集中し、これにより、微小ループ21に隣接する分岐放射素子5の整合が調整される。分岐放射素子5は、主にその長さによって決まる所定の電気長を有し、この電気長に応じて所定の高域周波数F3で共振する。分岐放射素子5の長さを調整することにより、高域周波数F3におけるアンテナ装置の動作を調整することができる。
図12〜図14に示すように、結合素子11,12は、分岐放射素子4において分岐点B1から分岐放射素子4の全長の一部(例えば約2/3程度)にわたって延在する長さを有する。前述のように、分岐放射素子4において、分岐点B1に近接した位置に電流が集中し、一方、分岐点B1から遠隔した端部では磁界が支配的になる。
[1−5.基本形態のアンテナ装置のまとめ等]
以上説明したように、第1の実施形態に係る基本形態のアンテナ装置は、小型でありながら、マルチバンド動作することができる。また、第1の実施形態に係る基本形態のアンテナ装置は、結合素子11,12の間の容量結合C1を用いることにより広帯域動作を実現することができる。
なお、接続点A1の位置は、分岐放射素子3における分岐点B1とは異なる位置であれば、例えば、分岐放射素子3における分岐点B1から遠隔した端部であってもよい。つまり、接続点A1から+x方向に向かって延在する分岐放射素子3の部分を除去してもよい。
結合素子11,12は、その一辺が互いに対向するように配置されることに限定されず、互いに容量的に結合するのであれば任意の配置が可能である。また、結合素子11,12は、矩形形状に限らず、互いに容量的に結合するのであれば任意の形状を有してもよい。また、結合素子11,12の+x方向の端部の位置は、分岐点B1の位置に一致していなくてもよい。
また、接地導体G1(例えば、アンテナ装置を内蔵する無線通信装置の筐体)における高周波損失が少ない場合には、基部放射素子1,2及び分岐放射素子3,4,5のうちの少なくとも一部と接地導体G1との距離を近づけることによって、放射インピーダンスを調整することもできる。
以上説明した図1他のアンテナ装置では、基部放射素子1,2及び分岐放射素子3,4,5などは直線状に示したが、それに限定されず、その少なくとも一部又は全部が曲線状であってもよい。
[2−1.追加の容量結合を備えたアンテナ装置の概略構成]
次に、図15〜図18を参照して、アンテナ装置に追加の容量結合を設ける変形例について説明する。これらの変形例では、基部放射素子1,2に追加の容量結合を設けている。
[2−1−1.追加の容量結合を備えたアンテナ装置(1)]
図15は、第1の実施形態の第3の変形例に係るアンテナ装置の概略構成を示す斜視図である。図15のアンテナ装置は、図3のアンテナ装置の構成に加えて、基部放射素子1と一体的に形成された第3の結合素子13をさらに備え、結合素子13と結合素子11,12の少なくとも一方との間に容量結合C2が生じる。図15において、結合素子13は、x方向の長さL3及びz方向の幅wb2を有し、基部放射素子1に対して+z方向に設けられている。結合素子12,13は、距離d1を有して互いに近接し、これにより、結合素子12,13は互いに容量的に結合する。結合素子12,13に加えて結合素子11,13が互いに容量的に結合してもよく、それに代わって、結合素子11,13のみが互いに容量的に結合してもよい。図3を参照して前述したように、結合素子11は、分岐放射素子4における分岐点B1から遠隔した端部を避け、分岐放射素子4における分岐点B1に近接した位置に設けられるので、結合素子12はx方向において結合素子11の近傍に設けられ、結合素子13もx方向において結合素子11,12の近傍に設けられる。従って、結合素子13の+x方向の端部は、例えば、分岐点B2に近接して設けられる。
[2−1−2.追加の容量結合を備えたアンテナ装置(2)]
図16は、第1の実施形態の第4の変形例に係るアンテナ装置の概略構成を示す斜視図である。図16のアンテナ装置は、図15のアンテナ装置の構成に加えて、基部放射素子1,2が互いに近接する部分の複数の位置において、基部放射素子2と一体的に形成された複数の結合素子12,15と、基部放射素子1と一体的に形成された複数の結合素子13,14とをさらに備え、結合素子12,15の間及び結合素子13,14の間にそれぞれ容量結合C2,C3が生じる。図16において、結合素子14は、x方向の長さL4及びz方向の幅wc1を有し、基部放射素子1に対して+z方向に設けられている。結合素子15は、x方向の長さL5及びz方向の幅wc2を有し、基部放射素子2に対して+z方向に設けられている。結合素子14,15は、距離d1を有して互いに近接し、これにより、結合素子14,15は互いに容量的に結合する。複数の結合素子12〜15のいずれかは、アンテナ装置の放射インピーダンスを調整するために、他の結合素子とは異なる寸法を有してもよい。例えば、給電点P1に近接して設けられた結合素子14は、他の結合素子よりも大きなz方向の幅wc1を有してもよい。
[2−1−3.追加の容量結合を備えたアンテナ装置(3)]
図17は、第1の実施形態の第5の変形例に係るアンテナ装置の概略構成を示す斜視図である。図17のアンテナ装置は、図16のアンテナ装置の構成に加えて、結合素子12,15の間において、z方向において連続的に変化する幅を有する結合素子16をさらに備え、結合素子13,14の間において、z方向において連続的に変化する幅を有する結合素子17をさらに備える。このように、基部放射素子1又は2と一体的に形成された複数の結合素子のうちの隣接する2つの結合素子が第1の方向に直交する方向において異なる幅を有するとき、アンテナ装置は、隣接する2つの結合素子の間において、第1の方向に直交する方向において連続的に変化する幅を有する結合素子をさらに備える。
[2−1−4.追加の容量結合を備えたアンテナ装置(4)]
図18は、第1の実施形態の第6の変形例に係るアンテナ装置の概略構成を示す斜視図である。図18のアンテナ装置は、接地導体G1と、基部放射素子1と一体的に形成された第5の結合素子18とをさらに備え、結合素子18と接地導体G1との間に容量結合C4が生じる。図18において、結合素子18は、x方向の長さL6及びz方向の所定幅を有し、基部放射素子1に対して−z方向に設けられている。結合素子18及び接地導体G1は、距離d3を有して互いに近接し、これにより、結合素子18及び接地導体G1は互いに容量的に結合する。
[2−2.追加の容量結合を備えたアンテナ装置の具体的構成]
次に、図19〜図21を参照して、追加の容量結合を備えたアンテナ装置の具体的構成について説明する。
[2−2−1.実施例5のアンテナ装置]
図19は、第1の実施形態の実施例5に係るアンテナ装置の構成を示す図である。図19のアンテナ装置は、図15のアンテナ装置(追加の容量結合を備えたアンテナ装置(1))の具体的構成の一例を示す。実施例5に係るアンテナ装置は、実施例3の構成に対して、基部放射素子1,2の幅を増大させている。図19の基部放射素子1,2は、その全体にわたって互いに容量的に結合している。従って、図19のアンテナ装置は、実質的に結合素子12〜17を含み、図17のアンテナ装置(追加の容量結合を備えたアンテナ装置(3))の具体的構成とみなすこともできる。
[2−2−2.実施例6のアンテナ装置]
図20は、第1の実施形態の実施例6に係るアンテナ装置の構成を示す図である。図20のアンテナ装置は、図16のアンテナ装置(追加の容量結合を備えたアンテナ装置(2))の具体的構成の一例を示す。図20のアンテナ装置は、図16のアンテナ装置を誘電体基板の両面上に形成された導体パターンとして構成した場合の例である。
[2−2−3.実施例7のアンテナ装置]
図21は、第1の実施形態の実施例7に係るアンテナ装置の構成を示す図である。図21のアンテナ装置は、図18のアンテナ装置を誘電体基板の両面上に形成された導体パターンとして構成した場合の例である。結合素子18は、分岐点B2から−x方向に延在するように一体的に形成される。結合素子18は長さL6=32mmを有し、結合素子18及び接地導体G1は、距離d3=5.5mmを有して互いに近接する。この長さL6及び距離d3は、主に低域周波数F1においてアンテナ装置の動作に影響する。
[2−2−4.実施例8のアンテナ装置]
また、図15〜図18のアンテナ装置は、誘電体基板の両面上に形成された導体パターンとして構成されてもよい(プリント回路基板又はフレキシブル回路基板)。図24のアンテナ装置は、図16のアンテナ装置を誘電体基板の両面上に形成された導体パターンとして構成した場合の例である。
[2−3.追加の容量結合を備えたアンテナ装置の効果]
以下、図22及び図23を参照して、追加の容量結合を備えたアンテナ装置の効果について説明する。
[2−3−1.実施例5のアンテナ装置の特性]
図22は、実施例3及び実施例5に係るアンテナ装置のVSWRの周波数特性を示すグラフである。結合素子12〜17が互いに対向する部分の面積を調整することにより容量結合の大きさを調整することができ、これにより、低域周波数F1,F1’における放射インピーダンスを調整できるようになる。その結果、低域周波数F1,F1’を含む帯域(例えば800MHz帯)の帯域幅を拡大することができる。図22によれば、VSWR=3のとき、実施例3の比帯域15.0%に対して、実施例5の比帯域は19.2%に増大する。給電点P1に近接した結合素子14,15と、分岐点B1(すなわち、電流が集中する部分)に近接した結合素子12,13とは、主に低域周波数F1における放射インピーダンスに対して異なる作用を有するので、それぞれの長さ又は面積を調整することで帯域幅を拡大することができる。
また、結合素子14,15は、低域周波数F1,F1’を含む帯域(例えば800MHz帯)だけでなく、3GHz帯の近くの高域周波数を含む帯域にも作用する。図22を参照すると、実施例3に係るアンテナ装置はもう1つの高域周波数3GHzにおいても共振しているが、実施例5に係るアンテナ装置は、結合素子14,15を備えたことにより、低下した周波数F4=2.7GHzを含む帯域で共振している。従って、実施例5に係るアンテナ装置は、周波数F1,F2,F3,F4をそれぞれ含む帯域でマルチバンド動作を実現することができる。アンテナ装置が図22に示すように高域周波数F4で動作するとき、高域周波数F4は、分岐放射素子5により調整することができ、また、図25を参照して後述する分岐放射素子3及び5を近接させて構成する容量結合C5により調整することができる。
[2−3−2.実施例6及び7のアンテナ装置の特性]
図23は、実施例6及び実施例7に係るアンテナ装置のVSWRの周波数特性を示すグラフである。長さL6及び距離d3を調整して容量結合C4を調整することにより、主に低域周波数F1におけるアンテナ装置のQ値を小さくすることができる。図23によれば、VSWR=3のとき、実施例6の比帯域19.8%に対して、実施例7の比帯域は30.7%に増大しているので、図21のアンテナ装置では、低域周波数F1を含む帯域で広帯域動作を実現できていることがわかる。なお、図29のアンテナ装置でも、図21のアンテナ装置と同様の特性が得られる。
[2−3−3.実施例8のアンテナ装置の特性]
図24は、第1の実施形態の実施例8に係るアンテナ装置が第2の高域周波数F4(2600MHz)で動作するときの電流分布を示す図である。図24に示すように、アンテナ装置が高域周波数F4で動作するとき、接続点A1の近傍に電流が集中し、分岐放射素子3,5の間に容量結合が生じ、この容量結合と分岐放射素子3,5とによりループ構造が形成されることにより共振する。
図24に示すように、結合素子11,12は、分岐放射素子4において分岐点B1から分岐放射素子4の全長の一部(例えば約2/3程度)にわたって延在する長さを有する。前述のように、分岐放射素子4において、分岐点B1に近接した位置に電流が集中し、一方、分岐点B1から遠隔した端部では磁界が支配的になる。
図24に示すように、図16のアンテナ装置によれば、周波数F1,F2,F3,及びF4を含む帯域でマルチバンド動作することができる。
[2−4.追加の容量結合を備えたアンテナ装置のまとめ等]
以上説明したように、第1の実施形態に係る追加の容量結合を備えたアンテナ装置は、小型でありながら、マルチバンド動作及び広帯域動作の両方を実現することができる。
[3−1.追加の微小ループを備えたアンテナ装置の概略構成]
次に、図25〜図29を参照して、アンテナ装置に追加の微小ループを設ける変形例について説明する。これらの変形例では、2つの分岐放射素子の先端を近接させて、追加の微小ループを形成している。
[3−1−1.追加の微小ループを備えたアンテナ装置(1)]
図25は、第1の実施形態の第7の変形例に係るアンテナ装置の概略構成を示す斜視図である。図25のアンテナ装置は、図3のアンテナ装置の分岐放射素子5に代えて分岐放射素子5Aを備え、分岐放射素子3,5Aの一部に容量結合C5が生じている。分岐放射素子3,5Aと、基部放射素子2における接続点A1に近接した部分とによって、微小ループ22が形成される。前述したように、アンテナ装置が図22に示すように高域周波数F4で動作するとき、高域周波数F4は、分岐放射素子3及び5Aを近接させて構成する容量結合C5により調整することができる。
[3−1−2.追加の微小ループを備えたアンテナ装置(2)]
図26は、第1の実施形態の第8の変形例に係るアンテナ装置の概略構成を示す斜視図である。図26のアンテナ装置は、図16及び図25のアンテナ装置の組み合わせである。図27は、図26のアンテナ装置の等価回路を示す図である。分岐放射素子3,4,5Aの長さ、及び/又は、容量結合C1〜C3,C5の大きさを調整することにより、アンテナ装置において所望のマルチバンド動作及び広帯域動作を実現することができる。
[3−1−3.追加の微小ループを備えたアンテナ装置(3)]
図28は、第1の実施形態の第9の変形例に係るアンテナ装置の概略構成を示す斜視図である。図28のアンテナ装置は、図18の結合素子18と、図26のアンテナ装置との組み合わせである。結合素子18及び接地導体G1は、距離d3を有して互いに近接し、これにより、結合素子18及び接地導体G1は互いに容量的に結合する。
[3−1−4.追加の微小ループを備えたアンテナ装置(4)]
図29は、第1の実施形態の第10の変形例に係るアンテナ装置の概略構成を示す斜視図である。アンテナ装置は、接地導体G2と、分岐放射素子3,4の少なくとも一方と一体的に形成された第6の結合素子19とをさらに備え、結合素子19と接地導体G2との間に容量結合C6が生じる。図29において、結合素子19は、x方向の長さL7及びz方向の所定幅を有し、分岐放射素子4に対して−z方向に設けられている。結合素子19及び接地導体G2は、距離d4を有して互いに近接し、これにより、結合素子19及び接地導体G2は互いに容量的に結合する。
図28及び図29のアンテナ装置によれば、追加の結合素子18,19を備えたことにより、アンテナ装置のQ値を小さくすることができる。また、図28及び図29のアンテナ装置によれば、アンテナ装置の基部放射素子1,2及び分岐放射素子3,4,5Aの一部が接地導体G1,G2に接近した場合であっても、放射インピーダンスが低下することなく動作可能である。
図28及び図29のアンテナ装置において、容量結合C4,C6は、接地導体G1,G2と一体的に形成された結合素子を用いて形成してもよい。
[3−2.追加の微小ループを備えたアンテナ装置の具体的構成]
次に、図30〜図32を参照して、追加の微小ループを備えたアンテナ装置の具体的構成について説明する。
[3−2−1.実施例9のアンテナ装置]
図30は、第1の実施形態の実施例9に係るアンテナ装置の構成を示す図である。図30のアンテナ装置は、図26のアンテナ装置(追加の微小ループを備えたアンテナ装置(2))の具体的構成の一例を示す。図30のアンテナ装置は、第1の面(表側、すなわち図30の−y側)及び第2の面(裏側、すなわち図30の+y側)を有する誘電体基板31をさらに備える。基部放射素子1は、第1の面上に形成された部分と、第1の面から第2の面に貫通するスルーホール導体32とを含み、分岐放射素子5A及び結合素子12は、第1の面上に形成される。基部放射素子2、分岐放射素子3,4、及び結合素子11は、第2の面上に形成される。分岐点B1は第2の面上のスルーホール導体32の位置に設けられる。図30のアンテナ装置は、結合素子13〜17、容量結合C1〜C3,C5、接地導体GND、などをさらに備えてもよい。
[3−2−2.実施例10のアンテナ装置]
図31は、第1の実施形態の実施例10に係るアンテナ装置の構成を示す図である。図32は、図31のアンテナ装置の裏側の構成を示す図である。図31及び図32のアンテナ装置は、図28のアンテナ装置(追加の微小ループを備えたアンテナ装置(3))の具体的構成の一例を示す。図31及び図32のアンテナ装置は、第1の面(表側、すなわち図31及び図32の−y側)及び第2の面(裏側、すなわち図31及び図32の+y側)を有する誘電体基板31をさらに備える。基部放射素子1は第1の面上に形成され、基部放射素子2及び結合素子11,12は第2の面上に形成される。各分岐放射素子は、第1の面に形成された部分3a,4a,5Aa及び第2の面に形成された部分3b,4b,5Abを含み、第1の面に形成された部分3a,4a,5Aa及び第2の面に形成された部分3b,4b,5Abは、第1の面から第2の面に貫通する複数のスルーホール導体32によって接続される。各分岐放射素子を誘電体基板31の両面に形成したことにより、各分岐放射素子の面積が増大するので、アンテナ装置は周波数F1,F2,F3のそれぞれにおいて広帯域で動作することができる。
[3−3.追加の微小ループを備えたアンテナ装置のまとめ等]
以上説明したように、第1の実施形態に係る追加の微小ループを備えたアンテナ装置は、小型でありながら、マルチバンド動作及び広帯域動作の両方を実現することができる。
[4.その他の実施例]
[4−1.実施例11のアンテナ装置]
図33は、第1の実施形態の実施例11に係るアンテナ装置の構成を示す図である。図33のアンテナ装置は、給電線34を介して給電され、また、ネジ35によって接地導体G3に固定される。図33のアンテナ装置は、誘電体基板31に対して垂直に設けられ、分岐放射素子3,4,5Aの少なくとも1つ(図33では分岐放射素子4)に電気的に接続された板状放射素子33をさらに備える。図33のアンテナ装置は、板状放射素子33を備えたことにより、アンテナ装置のQ値が小さくなり、放射効率が向上する。
[4−2.実施例12のアンテナ装置]
図34は、第1の実施形態の実施例12に係るアンテナ装置の構成を示す図である。図34のアンテナ装置は、接地導体G4a,G4bをさらに備える。接地導体G4b上には、無線通信回路41及び他の回路42が設けられている。無線通信回路41及び他の回路42のための接地導体G4a,G4bがアンテナ装置のための接地導体としても機能する。接地導体G4a,G4bは、第1の面に形成された部分G4a及び第2の面に形成された部分G4bを含み、第1の面に形成された部分G4a及び第2の面に形成された部分G4bは、第1の面から第2の面に貫通する複数のスルーホール導体32によって接続される。接地導体G4a,G4bを複数のスルーホール導体32によって接続したことにより、接地導体G4a,G4bのシールド効果が強化され、他の無線通信回路41及び他の回路42からアンテナ装置への影響が低減される。
第2の実施形態.
以上説明した各アンテナ装置は、携帯電話機などの無線通信装置に内蔵されてもよい。また、以上説明した各アンテナ装置は、パーソナルコンピュータなどの電子機器に内蔵されてもよい。
図35は、第2の実施形態に係るパーソナルコンピュータ200を開いた状態で示す斜視図である。図36は、図35のパーソナルコンピュータ200を閉じた状態で示す斜視図である。図35のパーソナルコンピュータ200は、以上説明したいずれかの実施形態に係るアンテナ装置100を備える。図35に示すように、アンテナ装置100に近接した部分は、金属筐体ではなく、樹脂筐体部分201にて構成される。
まとめ.
従来技術の折り返し構造を有するアンテナ装置は、マルチバンド化が困難であった。また、従来技術の折り返し構造を有するアンテナ装置は、その薄型化及び小型化を行ううえでの限界があった。一方、本開示の各実施形態に係るアンテナ装置によれば、第1の方向に向かって延在する部分であって、互いに近接する部分を含むように基部放射素子1,2を形成することにより、薄型化と広帯域動作を両立することができる。この構造により、基部放射素子1,2及び分岐放射素子3,4,5を、FR4などのプリント回路基板用の一般的な誘電体基板上に形成された導体パターンとして構成することができ、アンテナ装置の厚さを例えば0.8mmなどに薄型化できる。基部放射素子1,2及び分岐放射素子3,4,5を誘電体基板の両面に形成するとき、一方の面において所望周波数の電流が集中する線状部分を設け、もう一方の面において前記線状部分と直交するスリット状の容量結合C1を設ける。本開示の各実施形態に係るアンテナ装置によれば、低域周波数F1を含む帯域(704〜960MHz)において広帯域動作を実現することができ、さらに、中域周波数F2を含む帯域(1710〜2170MHz)及び高域周波数F3を含む帯域(2500〜2700MHz)でも動作し、それぞれの帯域における共振周波数を独立して調整するマルチバンド動作を実現することができる。
本開示の各実施形態に係るアンテナ装置によれば、アンテナ装置の基部放射素子1,2及び分岐放射素子3,4,5の一部が接地導体G1に接近した場合であっても、基部放射素子1,2及び分岐放射素子3,4,5の形状を変化させることで放射インピーダンスを調整することができ、マルチバンドかつ広帯域で動作するアンテナ装置を実現できる。
本開示の各実施形態に係るアンテナ装置は、プリント回路基板を用いて製造できるので、例えば、アンテナ装置を内蔵する無線通信装置の回路基板とアンテナ装置とを一体化することができ、従って、低コストかつ高精度でアンテナ装置を製造することができる。また、アンテナ装置の耐久性も向上する。
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、第1〜第2の実施形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施形態にも適用可能である。また、第1〜第2の実施形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施形態とすることも可能である。
以上のように、本開示における技術の例示として、実施形態を説明した。そのために、添付図面および詳細な説明を提供した。
したがって、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
また、上述の実施形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
本開示は、小型でありながらマルチバンドかつ広帯域で動作するアンテナ装置に適用可能であり、アンテナ装置の周囲の金属部品及び/又は筐体の影響を比較的容易な調整により抑えることができる。本開示は、例えばLTEのための小型のマルチバンドアンテナに適用可能である。本開示は、そのようなアンテナ装置を備えたことにより、小型でありながら、マルチバンドかつ広帯域で動作する無線通信装置及び電子機器に適用可能である。
1,2…基部放射素子、
3,4,5,5A,3a,3b,4a,4b,5Aa,5Ab…分岐放射素子、
11〜19…結合素子、
21,22…微小ループ、
31…誘電体基板、
32…スルーホール導体、
33…板状放射素子、
34…給電線、
35…ネジ、
41…無線通信回路、
42…回路、
200…パーソナルコンピュータ、
201…樹脂筐体部分、
A1…接続点、
B1,B2…分岐点、
C1〜C6…容量結合、
G1,G2,G3,G4a,G4b,GND…接地導体、
P1…給電点、
P2…接地点。

Claims (18)

  1. 給電点と、
    接地点と、
    第1及び第2の基部放射素子と、
    第1第2及び第3の分岐放射素子とを備えたアンテナ装置であって、
    前記第1の基部放射素子は、前記給電点に接続された第1の端部と、第2の端部とを有し、
    前記第2の基部放射素子は、前記接地点に接続された第1の端部と、第2の端部とを有し、
    前記第1及び第2の基部放射素子は、第1の方向に向かって延在する部分であって、互いに近接する部分を含み、
    前記第1の基部放射素子は、前記第1の基部放射素子の第2の端部に位置した第1の分岐点において前記第1及び第2の分岐放射素子に分岐し、前記第1の分岐放射素子は前記第1の方向に向かって延在する部分を含み、前記第2の分岐放射素子は前記第1の方向とは逆の第2の方向に向かって延在する部分を含み、
    前記第2の基部放射素子の第2の端部は、前記第1の分岐放射素子における前記第1の分岐点とは異なる接続点に接続され
    前記第3の分岐放射素子は、前記第1の基部放射素子上の第2の分岐点において分岐し、前記第1の方向に向かって延在する部分を含むことを特徴とするアンテナ装置。
  2. 前記第1及び第2の基部放射素子と前記第1の分岐放射素子とは、第1の周波数で共振し、
    前記第2の分岐放射素子は、前記第1の周波数より高い第2の周波数で共振することを特徴とする請求項1記載のアンテナ装置。
  3. 前記第1及び第2の基部放射素子と前記第1の分岐放射素子とは、第1の周波数で共振し、
    前記第2の分岐放射素子は、前記第1の周波数より高い第2の周波数で共振し、
    前記第3の分岐放射素子は、前記第2の周波数より高い第3の周波数で共振することを特徴とする請求項記載のアンテナ装置。
  4. 前記第1及び第3の分岐放射素子の一部は互いに容量的に結合することを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか1つに記載のアンテナ装置。
  5. 給電点と、
    接地点と、
    第1及び第2の基部放射素子と、
    第1及び第2の分岐放射素子と、
    前記第2の分岐放射素子と一体的に形成された第1の結合素子と、
    前記第2の基部放射素子と一体的に形成された第2の結合素子とを備えたアンテナ装置であって、
    前記第1の基部放射素子は、前記給電点に接続された第1の端部と、第2の端部とを有し、
    前記第2の基部放射素子は、前記接地点に接続された第1の端部と、第2の端部とを有し、
    前記第1及び第2の基部放射素子は、第1の方向に向かって延在する部分であって、互いに近接する部分を含み、
    前記第1の基部放射素子は、前記第1の基部放射素子の第2の端部に位置した第1の分岐点において前記第1及び第2の分岐放射素子に分岐し、前記第1の分岐放射素子は前記第1の方向に向かって延在する部分を含み、前記第2の分岐放射素子は前記第1の方向とは逆の第2の方向に向かって延在する部分を含み、
    前記第2の基部放射素子の第2の端部は、前記第1の分岐放射素子における前記第1の分岐点とは異なる接続点に接続され、
    前記第1及び第2の結合素子は互いに容量的に結合することを特徴とするアンテナ装置。
  6. 前記アンテナ装置は、
    前記第1の基部放射素子と一体的に形成された第3の結合素子をさらに備え、
    前記第3の結合素子は前記第1及び第2の結合素子の少なくとも一方に容量的に結合することを特徴とする請求項記載のアンテナ装置。
  7. 給電点と、
    接地点と、
    第1及び第2の基部放射素子と、
    第1及び第2の分岐放射素子とを備えたアンテナ装置であって、
    前記アンテナ装置は、前記第1及び第2の基部放射素子が互いに近接する部分の複数の位置において、
    前記第2の基部放射素子と一体的に形成された複数の第2の結合素子と、
    前記第1の基部放射素子と一体的に形成された複数の第3の結合素子とをさらに備え、
    前記第1の基部放射素子は、前記給電点に接続された第1の端部と、第2の端部とを有し、
    前記第2の基部放射素子は、前記接地点に接続された第1の端部と、第2の端部とを有し、
    前記第1及び第2の基部放射素子は、第1の方向に向かって延在する部分であって、互いに近接する部分を含み、
    前記第1の基部放射素子は、前記第1の基部放射素子の第2の端部に位置した第1の分岐点において前記第1及び第2の分岐放射素子に分岐し、前記第1の分岐放射素子は前記第1の方向に向かって延在する部分を含み、前記第2の分岐放射素子は前記第1の方向とは逆の第2の方向に向かって延在する部分を含み、
    前記第2の基部放射素子の第2の端部は、前記第1の分岐放射素子における前記第1の分岐点とは異なる接続点に接続され、
    前記複数の第2の結合素子及び前記複数の第3の結合素子はそれぞれ互いに容量的に結合することを特徴とするアンテナ装置。
  8. 前記複数の第2の結合素子のうちの隣接する2つの第2の結合素子が前記第1の方向に直交する方向において異なる幅を有するとき、又は、前記複数の第3の結合素子のうちの隣接する2つの第3の結合素子が前記第1の方向に直交する方向において異なる幅を有するとき、前記アンテナ装置は、前記隣接する2つの第2の結合素子又は前記隣接する2つの第3の結合素子の間において、前記第1の方向に直交する方向において連続的に変化する幅を有する第4の結合素子をさらに備えたことを特徴とする請求項記載のアンテナ装置。
  9. 給電点と、
    接地点と、
    第1及び第2の基部放射素子と、
    第1及び第2の分岐放射素子と、
    接地導体と、
    前記第1の基部放射素子と一体的に形成された第5の結合素子とを備えたアンテナ装置であって、
    前記第1の基部放射素子は、前記給電点に接続された第1の端部と、第2の端部とを有し、
    前記第2の基部放射素子は、前記接地点に接続された第1の端部と、第2の端部とを有し、
    前記第1及び第2の基部放射素子は、第1の方向に向かって延在する部分であって、互いに近接する部分を含み、
    前記第1の基部放射素子は、前記第1の基部放射素子の第2の端部に位置した第1の分岐点において前記第1及び第2の分岐放射素子に分岐し、前記第1の分岐放射素子は前記第1の方向に向かって延在する部分を含み、前記第2の分岐放射素子は前記第1の方向とは逆の第2の方向に向かって延在する部分を含み、
    前記第2の基部放射素子の第2の端部は、前記第1の分岐放射素子における前記第1の分岐点とは異なる接続点に接続され、
    前記第5の結合素子は前記接地導体に容量的に結合することを特徴とするアンテナ装置。
  10. 給電点と、
    接地点と、
    第1及び第2の基部放射素子と、
    第1及び第2の分岐放射素子と、
    接地導体と、
    前記第1及び第2の分岐放射素子の少なくとも一方と一体的に形成された第6の結合素子とを備えたアンテナ装置であって、
    前記第1の基部放射素子は、前記給電点に接続された第1の端部と、第2の端部とを有し、
    前記第2の基部放射素子は、前記接地点に接続された第1の端部と、第2の端部とを有し、
    前記第1及び第2の基部放射素子は、第1の方向に向かって延在する部分であって、互いに近接する部分を含み、
    前記第1の基部放射素子は、前記第1の基部放射素子の第2の端部に位置した第1の分岐点において前記第1及び第2の分岐放射素子に分岐し、前記第1の分岐放射素子は前記第1の方向に向かって延在する部分を含み、前記第2の分岐放射素子は前記第1の方向とは逆の第2の方向に向かって延在する部分を含み、
    前記第2の基部放射素子の第2の端部は、前記第1の分岐放射素子における前記第1の分岐点とは異なる接続点に接続され、
    前記第6の結合素子は前記接地導体に容量的に結合することを特徴とするアンテナ装置。
  11. 前記アンテナ装置は、
    前記第2の分岐放射素子と一体的に形成された第1の結合素子と、
    前記第2の基部放射素子と一体的に形成された第2の結合素子と、
    1及び第2の面を有する誘電体基板をさらに備え、
    前記第1及び第2の結合素子は互いに容量的に結合し、
    前記第1の基部放射素子は、前記第1の面上に形成された部分と、前記第1の面から前記第2の面に貫通するスルーホール導体とを含み、
    前記第3の分岐放射素子及び前記第2の結合素子は、前記第1の面上に形成され、
    前記第2の基部放射素子、前記第1及び第2の分岐放射素子、及び前記第1の結合素子は、前記第2の面上に形成され、
    前記第1の分岐点は前記第2の面上の前記スルーホール導体の位置に設けられることを特徴とする請求項に記載のアンテナ装置。
  12. 前記アンテナ装置は、
    前記第2の分岐放射素子と一体的に形成された第1の結合素子と、
    前記第2の基部放射素子と一体的に形成された第2の結合素子と、
    1及び第2の面を有する誘電体基板をさらに備え、
    前記第1及び第2の結合素子は互いに容量的に結合し、
    前記第1の基部放射素子は、前記第1の面上に形成され、
    前記第2の基部放射素子及び前記第1及び第2の結合素子は、前記第2の面上に形成され、
    前記第1、第2、及び第3の分岐放射素子のそれぞれは、前記第1の面に形成された部分及び前記第2の面に形成された部分を含み、前記第1の面に形成された部分及び前記第2の面に形成された部分は、前記第1の面から前記第2の面に貫通する複数のスルーホール導体によって接続されることを特徴とする請求項に記載のアンテナ装置。
  13. 前記アンテナ装置は、
    前記第1の面上に形成され、前記第1の基部放射素子と一体的に形成された第3の結合素子をさらに備え、
    前記第3の結合素子は前記第1及び第2の結合素子の少なくとも一方に容量的に結合することを特徴とする請求項11又は12記載のアンテナ装置。
  14. 前記アンテナ装置は、前記誘電体基板に対して垂直に設けられ、前記第1、第2、及び第3の分岐放射素子の少なくとも1つに電気的に接続された板状放射素子をさらに備えたことを特徴とする請求項11〜13のうちのいずれか1つに記載のアンテナ装置。
  15. 前記アンテナ装置は、接地導体をさらに備え、
    前記接地導体は、前記第1の面に形成された部分及び前記第2の面に形成された部分を含み、前記第1の面に形成された部分及び前記第2の面に形成された部分は、前記第1の面から前記第2の面に貫通する複数のスルーホール導体によって接続されることを特徴とする請求項11〜14のうちのいずれか1つに記載のアンテナ装置。
  16. 給電点と、
    接地点と、
    第1及び第2の基部放射素子と、
    第1及び第2の分岐放射素子と、
    接地導体とを備えたアンテナ装置であって、
    前記第1の基部放射素子は、前記給電点に接続された第1の端部と、第2の端部とを有し、
    前記第2の基部放射素子は、前記接地点に接続された第1の端部と、第2の端部とを有し、
    前記第1及び第2の基部放射素子は、第1の方向に向かって延在する部分であって、互いに近接する部分を含み、
    前記第1の基部放射素子は、前記第1の基部放射素子の第2の端部に位置した第1の分岐点において前記第1及び第2の分岐放射素子に分岐し、前記第1の分岐放射素子は前記第1の方向に向かって延在する部分を含み、前記第2の分岐放射素子は前記第1の方向とは逆の第2の方向に向かって延在する部分を含み、
    前記第2の基部放射素子の第2の端部は、前記第1の分岐放射素子における前記第1の分岐点とは異なる接続点に接続され、
    前記第1の基部放射素子、前記第2の基部放射素子、前記第1の分岐放射素子及び前記第2の分岐放射素子は、前記接地導体に対して、略平行に配置されることを特徴とするアンテナ装置。
  17. 請求項1〜16のうちのいずれか1つに記載のアンテナ装置を備えたことを特徴とする無線通信装置。
  18. 請求項1〜16のうちのいずれか1つに記載のアンテナ装置を備えたことを特徴とする電子機器。
JP2013044484A 2012-09-13 2013-03-06 アンテナ装置、無線通信装置、及び電子機器 Active JP6004227B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013044484A JP6004227B2 (ja) 2012-09-13 2013-03-06 アンテナ装置、無線通信装置、及び電子機器

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012201477 2012-09-13
JP2012201477 2012-09-13
JP2013044484A JP6004227B2 (ja) 2012-09-13 2013-03-06 アンテナ装置、無線通信装置、及び電子機器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014075774A JP2014075774A (ja) 2014-04-24
JP6004227B2 true JP6004227B2 (ja) 2016-10-05

Family

ID=50232735

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013044484A Active JP6004227B2 (ja) 2012-09-13 2013-03-06 アンテナ装置、無線通信装置、及び電子機器

Country Status (2)

Country Link
US (1) US9698480B2 (ja)
JP (1) JP6004227B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9548535B1 (en) * 2013-03-06 2017-01-17 Amazon Technologies, Inc. Phase-controlled antenna with independent tuning capability
US9825368B2 (en) * 2014-05-05 2017-11-21 Fractal Antenna Systems, Inc. Method and apparatus for folded antenna components
CN107069219B (zh) * 2017-06-06 2023-08-18 常熟市泓博通讯技术股份有限公司 一种全金属壳4g宽频天线
CN111656609B (zh) * 2018-01-31 2024-03-08 松下知识产权经营株式会社 天线装置
DE102018218897A1 (de) * 2018-11-06 2020-05-07 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Dreidimensionale Antennenvorrichtung mit mindestens einem zusätzlichen Radiator

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN87211386U (zh) * 1987-11-16 1988-08-24 上海市东海军工技术工程公司 全频道电视平面接收天线
JP4864733B2 (ja) 2007-01-16 2012-02-01 株式会社東芝 アンテナ装置
WO2009031229A1 (ja) 2007-09-06 2009-03-12 Panasonic Corporation アンテナ素子
TWI411158B (zh) 2008-04-09 2013-10-01 Acer Inc 一種多頻折疊環形天線
JP2010087752A (ja) 2008-09-30 2010-04-15 Hitachi Metals Ltd マルチバンドアンテナ
TWI378599B (en) 2009-04-27 2012-12-01 Htc Corp Multi-loop antenna structure and hand-held electronic device using the same
JP5435338B2 (ja) 2009-06-15 2014-03-05 日立金属株式会社 マルチバンドアンテナ
TWI483469B (zh) * 2010-08-26 2015-05-01 Hon Hai Prec Ind Co Ltd 多頻天線
JP5060629B1 (ja) * 2011-03-30 2012-10-31 株式会社東芝 アンテナ装置とこのアンテナ装置を備えた電子機器
CN102856631B (zh) * 2011-06-28 2015-04-22 财团法人工业技术研究院 天线与其通信装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20140071000A1 (en) 2014-03-13
JP2014075774A (ja) 2014-04-24
US9698480B2 (en) 2017-07-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5060629B1 (ja) アンテナ装置とこのアンテナ装置を備えた電子機器
TWI425713B (zh) 諧振產生之三頻段天線
US9627755B2 (en) Multiband antenna and wireless communication device
TW201436369A (zh) 多頻混合式天線
TWI488356B (zh) 通訊電子裝置及其天線結構
JP6004227B2 (ja) アンテナ装置、無線通信装置、及び電子機器
US9257747B2 (en) Vivaldi-monopole antenna
JP6015944B2 (ja) アンテナ装置、通信装置、及び電子機器
US20190190157A1 (en) Antenna structure and wireless communication device using the same
CN109309279B (zh) 天线结构
US9899738B2 (en) Antenna
TWI668913B (zh) 天線結構
JP2013223022A (ja) アンテナ装置
JP5383831B2 (ja) メタマテリアルを用いた多重帯域及び広帯域アンテナ及びそれを備える通信装置
US11476580B2 (en) Antenna and communication device
JP5309227B2 (ja) メタマテリアルを用いた多重帯域及び広帯域アンテナ及びそれを備える通信装置
US10714833B2 (en) Antenna structure and wireless communication device using same
US9755307B2 (en) Antenna structure and wireless communication device employing same
JP5933631B2 (ja) アンテナアセンブリ
TWI566473B (zh) 寬頻天線及具有該寬頻天線的可攜帶型電子裝置
JP2013211797A (ja) 通信端末
JP5092066B2 (ja) アンテナ装置とこのアンテナ装置を備えた電子機器
JP6147124B2 (ja) 広帯域アンテナ
JP2006345038A (ja) プリントアンテナ
US20200388925A1 (en) Antenna device

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20141006

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20141014

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150528

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160310

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160510

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160622

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160802

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160824

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6004227

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151