JP6528414B2 - アンテナ装置 - Google Patents
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Description
特に、第2エレメントが、第2延在部の先端から前記一辺に向かう方向に延在し先端が第4延在部よりも前記一辺側に配された第7延在部を有しているので、第2エレメントの開放端が第1エレメントよりも外側に配されることで、第1エレメントとの浮遊容量を効果的に利用すると共に、第2エレメントのインピーダンスが高くなり、第2エレメントを主として得られる共振周波数において広帯域化を図ることができる。
また、第4延在部が第1受動素子を介して隣接するグランド面に接続されることで、第1エレメントとグランド面の内縁部とでループ形状が形成される。これにより、上記ループ形状に高周波電流が流れることで、第4延在部からグランド面へ広がる高周波電流の流れを抑制し、限られたアンテナ占有領域を効率的に利用して高いアンテナ性能を得ることができる。また、実装時の周辺部品等の影響も低減することが可能になる。
すなわち、このアンテナ装置では、第2エレメントが、裏面側領域に形成され、第1エレメント及び第2エレメントが、スルーホールで接続されているので、表面側領域において第1エレメントとグランド面とで囲まれた領域の開口面積を広くすることができ、第1エレメントで主に得られる共振周波数において広帯域化することが可能になる。
すなわち、このアンテナ装置では、第2エレメントが、第7延在部の先端から第4延在部に沿って第4延在部の先端側に向けて延在する第8延在部を有しているので、第2エレメントの先端側を第4延在部の外側に延在させることができ、第2エレメントを主として得られる共振周波数において、より広帯域化を図ることができる。
すなわち、このアンテナ装置では、所望の共振周波数に自己共振しないローディング素子のアンテナ素子によってエレメント長の短縮化及び高インピーダンス化と、浮遊容量の増大とが可能になり、複共振化の調整が容易になると共に小型化とアンテナ特性の向上とを図ることができる。
特に、第4延在部に誘電体アンテナのアンテナ素子が接続されているので、アンテナ素子と第1受動素子とで直列共振が構成され、上記ループ形状に高周波電流が効率的に流れることで、第4延在部からグランド面へ広がる高周波電流の流れをより抑制することができる。
すなわち、このアンテナ装置では、各受動素子の選択によって、各共振周波数をフレキシブルに調整可能であり、設計条件に応じた複共振化が可能なアンテナ装置を得ることができる。このように、アンテナ構成上、各共振周波数をフレキシブルに調整できるため、共振周波数の入れ替えが可能になり、用途や機器に応じて受動素子等による調整箇所を変更可能になっている。
すなわち、本発明のアンテナ装置によれば、基板本体の表面及び裏面の少なくとも一方に、それぞれ金属箔でパターン形成された上記のグランド面、第1エレメント及び第2エレメントを備えているので、各エレメント間及びグランド面との間などで浮遊容量が発生し、限られたアンテナ占有領域において複共振化が可能になる。
特に、第2エレメントが、第2延在部の先端から前記一辺に向かう方向に延在し先端が第4延在部よりも前記一辺側に配された第7延在部を有しているので、第2エレメントの開放端が第1エレメントよりも外側に配されることで、第2エレメントを主として得られる共振周波数において広帯域化を図ることができる。
また、第4延在部が第1受動素子を介して隣接するグランド面に接続され、第1エレメントとグランド面の内縁部とで形成されたループ形状に高周波電流が流れることで、第4延在部からグランド面へ広がる高周波電流の流れを抑制し、限られたアンテナ占有領域で効率的に利用して高いアンテナ性能を得ることができる。
したがって、本発明のアンテナ装置は、省スペースでも複共振化でき、高いアンテナ性能を実現すると共に、高い設置自由度も得ることができる。
上記第1エレメント3及び上記第2エレメント4は、グランド面GNDが形成されていない領域として基板本体2の一辺2aに接して設けられていると共に前記一辺2aに接した部分以外がグランド面GNDに接しているアンテナ占有領域AOAに形成されている。
また、第4延在部E4とグランド面GNDとの接続部分に上記第1受動素子P1が接続され、第3延在部E3に第2受動素子P2が接続されている。さらに、第6延在部E6とグランド面GNDとの間に第3受動素子P3が接続され、第2延在部E2と第7延在部E7との間に第4受動素子P4が接続されている。
なお、上記給電点FPは、それぞれ高周波回路(図示略)の給電点に接続される。この給電点FPには、例えば高周波回路に接続された同軸ケーブル(図示略)の芯線が接続され、該同軸ケーブルのグランド線は、近傍のグランド面GNDに接続される。また、グランド面GNDの領域には、高周波回路が実装される。
上記各受動素子は、例えばインダクタ、コンデンサ、抵抗又はジャンパー線が採用される。
このアンテナ素子ATは、共振周波数等の設定に応じて、その長さ、幅、導体パターン等が異なる素子を選択しても構わない。また、所望の周波数によっては、アンテナ素子ATに使用している誘電体121を、磁性体、若しくは誘電体と磁性体とを混合した複合材料としても構わない。
すなわち、使用周波数、使用する誘電体材料から、アンテナ素子サイズが選定される。また、アンテナ要求性能(アンテナ利得、帯域幅など)により、導体パターン122の巻き数、パターン幅等の最適化を行う。例えば、図4に示すアンテナ素子ATでは、導体パターン122の巻き数によるインピーダンス値、導体パターン122の線間幅による容量値等の設定を行うことで、使用周波数に対するインピーダンスの最適化を行う。
すなわち、図3に示すように、第8延在部E8とアンテナ素子ATとの間の浮遊容量Caと、第3延在部E3と第7延在部E7との間の浮遊容量Cbと、アンテナ素子ATと第2延在部E2及び第5延在部E5との間の浮遊容量Ccと、第2延在部E2とグランド面GNDとの間の浮遊容量Cdと、第5延在部E5とグランド面GNDとの間の浮遊容量Ceと、第6延在部E6とグランド面GNDとの間の浮遊容量Cfと、第8延在部E8とグランド面GNDとの間の浮遊容量Cgと、第7延在部E7とグランド面GNDとの間の浮遊容量Chと、第3延在部E3とグランド面GNDとの間の浮遊容量Ciとが発生可能である。
「第1の共振周波数f1について」
上記第1の共振周波数f1の周波数は、アンテナ素子ATを含む第1エレメント3と浮遊容量Ca,Cb,Cc,Cd,Ce,Cf,Ciとにより設定および調整することができる。
また、第1の共振周波数f1のインピーダンス調整は、浮遊容量Ca,Cb,Cc,Cd,Ce,Cf,Ciの各浮遊容量及び第3受動素子P3の設定で行うことができる。
さらに、最終的な周波数調整は、第1受動素子P1の選択によりフレキシブルに行うことが可能である。
また、最終的なインピーダンス調整は、第2受動素子P2の選択によりフレキシブルに行うことが可能である。
このように第1の共振周波数f1は、主に図2中の一点鎖線A1の部分で調整される。
上記第2の共振周波数f2の周波数は、第2延在部E2と第5延在部E5と第6延在部E6と第2エレメント4と浮遊容量Ca,Cb,Cd,Ce,Cg,Chとにより設定および調整することができる。
また、第2の共振周波数f2のインピーダンス調整は、浮遊容量Ca,Cb,Cd,Ce,Cg,Chの各浮遊容量の設定で行うことができる。
さらに、最終的な周波数調整は、第4受動素子P4の選択によりフレキシブルに行うことが可能である。
また、最終的なインピーダンス調整は、第3受動素子P3の選択によりフレキシブルに行うことが可能である。
このように第2の共振周波数f2は、主に図2中の二点鎖線A2の部分で調整される。
特に、第2エレメント4が、第2延在部E2の先端から前記一辺2aに向かう方向に延在し先端が第4延在部E4よりも前記一辺2a側に配された第7延在部E7を有しているので、第2エレメント4の開放端が第1エレメント3よりも外側に配されることで、第1エレメント3との浮遊容量を効果的に利用すると共に、第2エレメント4のインピーダンスが高くなり、第2エレメント4を主として得られる共振周波数において広帯域化を図ることができる。
また、所望の共振周波数に自己共振しないローディング素子のアンテナ素子ATによってエレメント長の短縮化及び高インピーダンス化と、浮遊容量の増大とが可能になり、複共振化の調整が容易になると共に小型化とアンテナ特性の向上とを図ることができる。
特に、第4延在部E4に誘電体アンテナのアンテナ素子ATが接続されているので、アンテナ素子ATと第1受動素子P1とで直列共振が構成され、上記ループ形状に高周波電流が効率的に流れることで、第4延在部E4からグランド面GNDへ広がる高周波電流の流れをより抑制することができる。
このように第2実施形態のアンテナ装置21では、第2エレメント4が、裏面側領域AOA2に形成され、第1エレメント3及び第2エレメント4が、スルーホールHで接続されているので、表面側領域AOA1において第1エレメント3とグランド面GNDとで囲まれた領域の開口面積を広くすることができ、第1エレメント3で主に得られる第1の共振周波数f1において広帯域化することが可能になる。
第1受動素子P1:0.6pFのコンデンサ
第2受動素子P2:1.2nHのインダクタ
第3受動素子P3:2.5pFのコンデンサ
第4受動素子P4:1.2nHのインダクタ
また、アンテナ占有領域AOA(表面側領域AOA1及び裏面側領域AOA2)のサイズを、6mm×6mmとした。
なお、第1の共振周波数f1は2492.50MHzであり、帯域幅は83.5MHz(VSWR≦3.0)であった。また、第2の共振周波数f2は5712.50MHzであり、帯域幅は1196.5MHz(VSWR≦3.0)であった。
この測定結果からわかるように、全放射効率が、第1の共振周波数f1で−4.8dBであり、第2の共振周波数f2で−1.5dBであった。
また、上述したようにアンテナ素子を接続してエレメントの一部とすることが好ましいが、アンテナ素子を接続せずに、銅箔等の金属箔のみで延在した第4延在部でも構わない。この際、高インピーダンス化するために、第4延在部の少なくとも一部を他の部分よりも幅狭の細いパターンにしたり、ジグザグに折り返しながら全体として一定方向に延在するミアンダパターンとしたりすることが好ましい。
さらに、基板サイズに余裕がある場合には、上記エレメントの一部を線状若しくは板状の金属を折り返した形状のパターンに置き換えても構わない。また、同一の基板本体の表裏面に対してスルーホールを用いて、螺旋状などの形状に旋回させたパターンにしても構わない。
Claims (5)
- 絶縁性の基板本体と、
前記基板本体の表面及び裏面の少なくとも一方に、それぞれ金属箔でパターン形成されたグランド面、第1エレメント及び第2エレメントとを備え、
前記第1エレメント及び前記第2エレメントが、前記グランド面が形成されていない領域として前記基板本体の一辺に接して設けられていると共に前記一辺に接した部分以外が前記グランド面に接しているアンテナ占有領域に形成され、
前記第1エレメントが、前記グランド面の前記一辺に対向する部分に近接した基端側に給電点が設けられ前記一辺に向かう方向に延在する第1延在部と、前記第1延在部の先端に基端が接続され前記第1延在部に直交する方向に延在する第2延在部と、前記第2延在部の先端側に基端が接続され前記一辺に向かう方向に延在する第3延在部と、前記第3延在部の先端から前記第2延在部に沿って前記第2延在部の基端側に向けて延在し先端が第1受動素子を介して隣接する前記グランド面に接続された第4延在部と、前記第1延在部の先端から前記第2延在部と反対方向に延在する第5延在部と、前記第5延在部の先端から前記第1延在部に沿って延在した第6延在部とを有し、
前記第2エレメントが、基端が前記第2延在部の先端に接続されていると共に前記第2延在部の先端から前記一辺に向かう方向に延在し先端が前記第4延在部よりも前記一辺側に配された第7延在部を有し、
前記第3延在部と前記第7延在部とが、互いに間隔を空けて平行に延在していることを特徴とするアンテナ装置。 - 請求項1に記載のアンテナ装置において、
前記アンテナ占有領域として、前記基板本体の表面に配された表面側領域と、前記基板本体の裏面に配されて前記表面側領域に対向した裏面側領域とが設けられ、
前記第1エレメントが、前記表面側領域に形成され、
前記第2エレメントが、前記裏面側領域に形成され、
前記第1エレメント及び前記第2エレメントが、スルーホールで接続されていることを特徴とするアンテナ装置。 - 請求項1又は2に記載のアンテナ装置において、
前記第2エレメントが、前記第7延在部の先端から前記第4延在部に沿って前記第4延在部の先端側に向けて延在する第8延在部を有していることを特徴とするアンテナ装置。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載のアンテナ装置において、
前記第4延在部に誘電体アンテナのアンテナ素子が接続されていることを特徴とするアンテナ装置。 - 請求項1から4のいずれか一項に記載のアンテナ装置において、
前記第3延在部に第2受動素子が接続され、
前記第6延在部と前記グランド面との間に第3受動素子が接続され、
前記第2延在部と前記第7延在部との間に第4受動素子が接続されていることを特徴とするアンテナ装置。
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