JP6857315B2 - アンテナ装置 - Google Patents
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Description
上記従来のアンテナ装置では、グランドパターンと、グランドパターンに隣接したアンテナ占有領域内でグランドパターンの端辺に沿って延在するアンテナエレメントとの間に生じる浮遊容量を利用して最適化を行っている。しかしながら、小型化等に伴い、グランドパターンの端辺幅が狭く制限があり、十分な浮遊容量を得ることができない場合があった。
すなわち、このアンテナ装置では、第2延在部が、前記一辺に向かう方向に延在するだけでなく第3延在部の延在方向とは逆方向にも延在した幅広部とされているので、第2延在部でも別の共振周波数が発生し、さらに複共振化することができる。
すなわち、このアンテナ装置では、第7延在部に受動素子が接続されているので、この受動素子の選択に応じて全体の最終的なインピーダンス調整が可能になる。
すなわち、このアンテナ装置では、第3延在部の途中に誘電体アンテナのアンテナ素子が接続されているので、所望の共振周波数に自己共振しないローディング素子のアンテナ素子によってエレメント長の短縮化及び高インピーダンス化と、浮遊容量の増大とが可能になり、複共振化の調整が容易になると共に小型化とアンテナ特性の向上とを図ることができる。
すなわち、このアンテナ装置では、第2延在部が、第1延在部及び第3延在部とそれぞれ受動素子を介して接続されているので、受動素子の選択によって、共振周波数をフレキシブルに調整可能であり、設計条件に応じた複共振化が可能なアンテナ装置を得ることができる。このように、アンテナ構成上、各共振周波数をフレキシブルに調整できるため、共振周波数の入れ替えが可能になり、用途や機器に応じて受動素子等による調整箇所を変更可能になっている。
本発明のアンテナ装置によれば、グランドパターンが、第4延在部に対向した部分にL字状の第1切り欠き部を有し、第4延在部が、第1切り欠き部を構成する2辺にそれぞれ対向する位置まで延在しているので、第4延在部と第1切り欠き部の2辺との間で複合的に浮遊容量が発生し、第1エレメントを主として生じる共振周波数の調整及び小型化を行うことができる。特に、第1切り欠き部を構成する2辺のうち第4延在部に沿った辺が、第4延在部の先端に対向した辺よりも長く設定されているので、第4延在部の先端部を深く第1切り欠き部内に延在させることが可能になり、浮遊容量を効果的に発生させることができる。
すなわち、アンテナエレメントに沿ったグランドパターンの端辺幅が狭い場合でも、第1切り欠き部内に延在した第4延在部によって十分な浮遊容量を得ることができる。
したがって、本発明のアンテナ装置は、多様な用途や機器に対応した複共振化が容易に可能になると共に、省スペース化を図ることができる。
上記グランドパターンGNDは、第4延在部E4に対向した部分にL字状の第1切り欠き部G1と、第6延在部E6に対向した部分にL字状の第2切り欠き部G2とを有している。すなわち、グランドパターンGNDは、アンテナ占有領域AOA側の両角部がそれぞれL字状に切り欠かれており、基板本体2の両側辺の一方2b側に第1切り欠き部G1を有し、基板本体2の両側辺の他方2c側に第2切り欠き部G2を有している。
また、第1切り欠き部G1を構成する2辺のうち第4延在部E4に沿った辺G1aが、第4延在部E4の先端に対向した辺G1bよりも長く設定されている。
また、第2切り欠き部G2を構成する2辺のうち第6延在部E6に沿った辺G2aが、第6延在部E6の先端に対向した辺G2bよりも長く設定されている。
上記第1エレメント3は、第1延在部E1に一端が接続され給電点FPから離間した位置で他端がグランドパターンGNDに接続された第7延在部E7をさらに有している。この第7延在部E7は、給電点FPから基板本体2の側辺の一方2b側に離間してグランドパターンGNDに接続されている。
上記第2延在部E2は、第1延在部E1及び第3延在部E3とそれぞれ受動素子を介して接続されている。すなわち、第2延在部E2は、第1延在部E1と第1受動素子P1を介して接続され、第3延在部E3と第2受動素子P2を介して接続されている。
上記第5延在部E5は、第3受動素子P3を介して第1延在部E1に接続されている。
上記第7延在部E7には、第4受動素子P4が接続されている。本実施形態では、第7延在部E7の基端に第4受動素子P4が接続されている。
なお、グランドパターンGNDの領域には、回路部品等を実装しても構わない。
上記各受動素子は、例えばインダクタ、コンデンサ、抵抗又はジャンパー線が採用される。
例えば、給電手段として同軸ケーブルを採用する場合、給電点FP近傍のグランドパターンGNDに同軸ケーブルのグランド線が接続されると共に、同軸ケーブルの芯線が給電点FPに接続される。
このアンテナ素子ATは、共振周波数等の設定に応じて、その長さ、幅、導体パターン等が異なる素子を選択しても構わない。また、所望の周波数によっては、アンテナ素子ATに使用している誘電体121を、磁性体、若しくは誘電体と磁性体とを混合した複合材料としても構わない。
すなわち、図3に示すように、第4延在部E4と第1切り欠き部G1の辺G1bとの間の浮遊容量Caと、第4延在部E4と第1切り欠き部G1の辺G1aとの間の浮遊容量Cbと、第4延在部E4と第7延在部E7との間の浮遊容量Ccと、アンテナ素子ATを含む第3延在部E3とグランドパターンGNDとの間の浮遊容量Cdと、第3延在部E3の基端側と第1延在部E1との間の浮遊容量Ceと、第2延在部E2と第5延在部E5との間の浮遊容量Cfと、第5延在部E5とグランドパターンGNDとの間の浮遊容量Cgと、第6延在部E6と第2切り欠き部G2の辺G2aとの間の浮遊容量Chと、第6延在部E6と第2切り欠き部G2の辺G2bとの間の浮遊容量Ciとが発生可能である。
なお、この測定においては、各受動素子は以下のものを用いた。
第1受動素子P1:L=6.8nHのインダクタ
第2受動素子P2:L=2.2nHのインダクタ
第3受動素子P3:L=4.7nHのインダクタ
第4受動素子P4:L=8.2nHのインダクタ
上記第1の共振周波数f1の周波数は、アンテナ素子AT及び第2延在部E2を含む第1エレメント3により設定および調整することができる。
また、第1の共振周波数f1のインピーダンス調整は、浮遊容量Ca,Cb,Cc,Cd,Ce,Cf,Cgの各浮遊容量の設定で行うことができる。
さらに、最終的な周波数調整は、第1受動素子P1及び第2受動素子P2の選択によりフレキシブルに行うことが可能である。
このように第1の共振周波数f1は、主に図2中の一点鎖線A1の部分で調整される。
上記第2の共振周波数f2の周波数は、第2延在部E2により設定および調整することができる。
また、第2の共振周波数f2のインピーダンス調整は、浮遊容量Cf,Cgの各浮遊容量の設定で行うことができる。
さらに、最終的な周波数調整は、第1受動素子P1の選択によりフレキシブルに行うことが可能である。
このように第2の共振周波数f2は、主に図2中の二点鎖線A2の部分で調整される。
上記第3の共振周波数f3の周波数は、第2エレメント4により設定および調整することができる。
また、第3の共振周波数f3のインピーダンス調整は、浮遊容量Cf,Cg,Ch,Ciの各浮遊容量の設定で行うことができる。
さらに、最終的な周波数調整は、第3受動素子P3の選択によりフレキシブルに行うことが可能である。
このように第3の共振周波数f3は、主に図2中の破線A3の部分で調整される。
このように本実施形態では、アンテナエレメントに沿ったグランドパターンの端辺幅が狭い場合でも、第1切り欠き部G1内に延在した第4延在部E4と、第2切り欠き部G2内に延在した第6延在部E6とによって十分な浮遊容量を得ることができる。
また、第7延在部E7に受動素子が接続されているので、この受動素子の選択に応じて全体の最終的なインピーダンス調整が可能になる。
さらに、第2延在部E2が、第1延在部E1及び第3延在部E3とそれぞれ受動素子を介して接続されているので、受動素子の選択によって、共振周波数をフレキシブルに調整可能であり、設計条件に応じた複共振化が可能なアンテナ装置を得ることができる。このように、アンテナ構成上、各共振周波数をフレキシブルに調整できるため、共振周波数の入れ替えが可能になり、用途や機器に応じて受動素子等による調整箇所を変更可能になっている。
また、上記実施形態では、第3延在部にアンテナ素子を設けているが、第4延在部、第5延在部又は第6延在部にアンテナ素子を設けてエレメントの短縮化を行い、装置全体の小型化を図っても構わない。
さらに、基板サイズに余裕がある場合には、上記エレメントの一部を線状若しくは板状の金属を折り返した形状のパターンに置き換えても構わない。また、同一の基板本体の表裏面に対してスルーホールを用いて、螺旋状などの形状に旋回させたパターンにしても構わない。
Claims (6)
- 絶縁性の基板本体と、前記基板本体に金属箔でパターン形成されたグランドパターンと、前記グランドパターンが形成されていない領域として前記基板本体上の前記グランドパターンと前記基板本体の少なくとも一辺との間に設けられたアンテナ占有領域と、前記アンテナ占有領域内に金属箔でパターン形成された第1エレメント及び第2エレメントとを備え、
前記第1エレメントが、前記グランドパターンに近接した基端側に給電点が設けられていると共に前記グランドパターンに対向し前記アンテナ占有領域が接する前記基板本体の一辺に向けて延在する第1延在部と、
前記第1延在部の先端側に接続され前記一辺に向けて延在する第2延在部と、
前記第2延在部の先端から前記アンテナ占有領域が接する前記一辺に沿って延在する第3延在部と、
前記第3延在部の先端から前記グランドパターンに向けて延在する第4延在部とを有し、
前記第2エレメントが、前記第1延在部の途中から前記第3延在部と反対方向に向けて延在した第5延在部を有し、
前記グランドパターンが、前記第4延在部に対向した部分にL字状の第1切り欠き部を有し、
前記第4延在部が、前記第1切り欠き部を構成する2辺にそれぞれ対向する位置まで延在し、
前記第1切り欠き部を構成する2辺のうち前記第4延在部に沿った辺が、前記第4延在部の先端に対向した辺よりも長く設定されていることを特徴とするアンテナ装置。 - 請求項1に記載のアンテナ装置において、
前記第2エレメントが、前記第5延在部の先端から前記グランドパターンに向けて延在する第6延在部をさらに有し、
前記グランドパターンが、前記第6延在部に対向した部分にL字状の第2切り欠き部を有し、
前記第6延在部が、前記第2切り欠き部を構成する2辺にそれぞれ対向する位置まで延在し、
前記第2切り欠き部を構成する2辺のうち前記第6延在部に沿った辺が、前記第6延在部の先端に対向した辺よりも長く設定されていることを特徴とするアンテナ装置。 - 請求項1又は2に記載のアンテナ装置において、
前記第2延在部が、前記一辺に向かう方向に延在するだけでなく前記第3延在部の延在方向とは逆方向にも延在した幅広部とされていることを特徴とするアンテナ装置。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載のアンテナ装置において、
前記第1エレメントが、前記第1延在部に一端が接続され前記給電点から離間した位置で他端が前記グランドパターンに接続された第7延在部を有し、
前記第7延在部に受動素子が接続されていることを特徴とするアンテナ装置。 - 請求項1から4のいずれか一項に記載のアンテナ装置において、
前記第3延在部の途中に誘電体アンテナのアンテナ素子が接続されていることを特徴とするアンテナ装置。 - 請求項3に記載のアンテナ装置において、
前記第2延在部が、前記第1延在部及び前記第3延在部とそれぞれ受動素子を介して接続されていることを特徴とするアンテナ装置。
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