JP6048271B2 - アンテナ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数共振化が可能なアンテナ装置に関する。
従来、通信機器において、アンテナの共振周波数を複共振化するためには、放射電極と誘電体ブロックとを備えたアンテナや、スイッチ,制御電圧源を用いたアンテナ装置が提案されている。
例えば、誘電体ブロックによる従来技術としては、特許文献1では、放射電極を樹脂成型体に形成し、さらに誘電体ブロックを接着剤で一体化することで高効率を得る複合アンテナが提案されている。
また、スイッチ,制御電圧源を用いた従来技術としては、特許文献2では、第1の放射電極と、第2の放射電極と、第1の放射電極の途中部と第2の放射電極の基端部との間に介設され、第2の放射電極を第1の放射電極と電気的に接続又は切断させるためのスイッチと、を備えるアンテナ装置が提案されている。
特開2010−81000号公報 特開2010−166287号公報
しかしながら、上記従来の技術においても、以下の課題が残されている。
すなわち、特許文献1に記載のような誘電体ブロックによる技術では、放射電極を励振する誘電体ブロックを使用しており、機器毎に誘電体ブロック、放射電極パターン等の設計が必要になり、その設計条件によってアンテナ性能が劣化したり、不安定要素が増加する不都合がある。また、放射電極が樹脂成型体の表面に形成されているため、樹脂成型体上に放射電極パターンを設計する必要があり、実装する通信機器やその用途に応じて、アンテナ設計、金型設計が必要になり、大幅なコストの増大を招いてしまう。さらに、誘電体ブロックと樹脂成型体とを接着剤で一体化するので、接着剤のQ値以外にも接着条件(接着剤の厚み、接着面積等)により、アンテナ性能が劣化したり、不安定要素が増加する不都合がある。
また、特許文献2に記載のようなスイッチ,制御電圧源を用いたアンテナ装置の場合、スイッチで共振周波数を切り替えを行うために、制御電圧源の構成やリアクタンス回路等が必要であり、アンテナ構成が機器毎に複雑化し、設計の自由度が無く、容易なアンテナ調整が困難であるという問題があった。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、複共振化した各共振周波数のフレキシブルな調整が可能で、用途や機器毎に応じたアンテナ性能を安価かつ容易に確保できると共に小型化や薄型化が可能なアンテナ装置を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、第1の発明に係るアンテナ装置は、絶縁性の基板本体と、前記基板本体の表面にそれぞれ金属箔でパターン形成された第1エレメント及び第2エレメントとを備え、前記第1エレメントが、基端側に給電点が接続されていると共に前記基板本体のいずれかの一辺に向けて延在する第1延在部と、前記第1延在部の先端に基端が接続され前記第1延在部に直交する方向に延在する第2延在部と、基端がグランドに接続されると共に前記第1延在部に沿って延在し前記第2延在部に先端が接続された第3延在部と、前記第2延在部の先端から前記一辺に向けて延在する第4延在部と、前記第4延在部の先端から前記一辺に沿った方向かつ前記第2延在部から離間する方向に延在する第5延在部と、前記第5延在部の先端から前記第4延在部に沿って前記一辺から離れる方向に延在する第6延在部と、前記第6延在部の先端から前記一辺の延在方向に沿って前記第2延在部から離間する方向に延在する第7延在部とを備え、前記第2エレメントが、前記第2延在部の基端から前記第2延在部と反対方向に延在する第8延在部と、前記第8延在部の先端から前記一辺に向けて延在する第9延在部と、前記第9延在部の先端から前記第2延在部に沿って前記第4延在部に向けて延在する第10延在部とを有していることを特徴とする。
このアンテナ装置では、基板本体の表面にそれぞれ金属箔でパターン形成された上記の第1エレメント及び第2エレメントを備えているので、各エレメント間やグランドとの間の各浮遊容量とを効果的に利用することで、複共振化させることができる。
特に、第1エレメントが、第4延在部と第5延在部と第6延在部とを有してコ字状にエレメントが延在しているので、エレメントが長くなると共に第2延在部の先端と第4〜第6延在部とで囲まれた領域(以下、容量調整開口部と称す)に浮遊容量が生じ、この浮遊容量よって並列共振を発生させることができ、第1エレメントの高インピーダンス化を図ることができる。また、上記容量調整開口部が形成されることで、上下に配された回路等の金属間で生じる浮遊容量をキャンセルして影響を抑制することが可能になる。
第2の発明に係るアンテナ装置は、第1の発明において、前記第2延在部の先端及び前記第7延在部の基端の少なくとも一方に、対向する前記第7延在部の基端又は前記第2延在部の先端に向けて突出した突出部を有していることを特徴とする。
すなわち、このアンテナ装置では、第2延在部の先端及び第7延在部の基端の少なくとも一方に、対向する第7延在部の基端又は第2延在部の先端に向けて突出した突出部を有しているので、突出部の容量調整開口部への突出量に応じて容量調整開口部内の容量を調整可能であり、インピーダンスをフレキシブルに調整することができ、設計自由度が向上する。また、第2延在部の先端から突出する突出部に受動素子を接続することで、第1エレメントを主として得られる共振周波数及び第2エレメントを主として得られる共振周波数とは別の第3の共振周波数を得ることも可能である。
第3の発明に係るアンテナ装置は、第1又は第2の発明において、前記第2延在部が、前記第5延在部よりも幅広に形成されていることを特徴とする。
すなわち、このアンテナ装置では、第2延在部が第5延在部よりも幅広に形成されているので、第5延在部及び第7延在部に比べてインピーダンスが低い部分である第2延在部が幅広になることで、第1エレメントを主として得られる共振周波数において広帯域化を図ることができる。
第4の発明に係るアンテナ装置は、第1から第3の発明のいずれかにおいて、前記第9延在部が、前記第10延在部よりも幅広に形成されていることを特徴とする。
すなわち、このアンテナ装置では、第9延在部が第10延在部よりも幅広に形成されているので、第10延在部に比べてインピーダンスが低い部分である第9延在部が幅広になることで、第2エレメントを主として得られる共振周波数において広帯域化を図ることができる。
第5の発明に係るアンテナ装置は、第1から第4の発明のいずれかにおいて、前記基板本体の表面に金属箔でパターン形成された第3エレメントを備え、前記第3エレメントが、前記第9延在部に基端が接続され前記第2延在部と反対方向に延在する第11延在部と、前記第11延在部の先端から前記第9延在部の基端側に向けて延在し先端が前記第9延在部の基端を越える第12延在部と、前記12延在部の先端から前記第8延在部に沿って前記第8延在部の基端に向けて延在する第13延在部とを有していることを特徴とする。
すなわち、このアンテナ装置では、基板本体の表面に金属箔で第11延在部から第13延在部によりパターン形成された第3エレメントを備えているので、第1エレメントを主として得られる共振周波数及び第2エレメントを主として得られる共振周波数とは別に、第3エレメントを主として第3の共振周波数を得ることが可能となる。
第6の発明に係るアンテナ装置は、第1から第5の発明のいずれかにおいて、前記第7延在部の途中に誘電体アンテナのアンテナ素子が接続されていることを特徴とする。
すなわち、このアンテナ装置では、所望の共振周波数に自己共振しないローディング素子のアンテナ素子によってエレメント長の短縮化及び高インピーダンス化と、浮遊容量の増大とが可能になり、複共振化の調整が容易になると共に小型化とアンテナ特性の向上とを図ることができる。
また、基板本体の平面内で設計が可能であり、従来の誘電体ブロックや樹脂成型体等を使用する場合に比べて薄型化が可能であると共に、誘電体アンテナであるアンテナ素子の選択によって、小型化および高性能化が可能になる。また、金型、設計変更等によるコストが必要なく、低コストを実現することができる。
第7の発明に係るアンテナ装置は、第1から第6の発明のいずれかにおいて、前記第7延在部に第1受動素子が接続され、前記第9延在部又は前記第10延在部に第2受動素子が接続されていることを特徴とする。
すなわち、このアンテナ装置では、各受動素子の選択によって、各共振周波数をフレキシブルに調整可能であり、設計条件に応じた複共振化が可能なアンテナ装置を得ることができる。このように、アンテナ構成上、各共振周波数をフレキシブルに調整できるため、共振周波数の入れ替えが可能になり、用途や機器に応じて受動素子等による調整箇所を変更可能になっている。
本発明によれば、以下の効果を奏する。
本発明のアンテナ装置によれば、基板本体の表面にそれぞれ金属箔でパターン形成された上記の第1エレメント及び第2エレメントを備えているので、各エレメント間やグランドとの間の各浮遊容量とを効果的に利用することで、少なくとも2つ以上の共振周波数による複共振化させることができる。
特に、第1エレメントが、第4延在部と第5延在部と第6延在部とを有してコ字状にエレメントが延在しているので、これらで囲まれた容量調整開口部に浮遊容量が生じ、第1エレメントの高インピーダンス化を図ることができる。
また、エレメントに接続するアンテナ素子や受動素子の選択によって、各共振周波数をフレキシブルに調整可能であり、設計条件に応じた複共振化が可能になると共に、小型化および高性能化が可能になる。
したがって、本発明のアンテナ装置は、多様な用途や機器に対応した複共振化が容易に可能になると共に、省スペース化を図ることができる。
本発明に係るアンテナ装置の第1実施形態において、各エレメントの位置関係を示す平面図である。 第1実施形態において、各共振周波数に寄与する主な領域を示す配線図である。 第1実施形態において、アンテナ装置で生じる浮遊容量を示す配線図である。 第1実施形態において、回路基板のインピーダンス調整回路を示す回路図である。 第1実施形態において、アンテナ素子を示す斜視図(a)、平面図(b)、正面図(c)および底面図(d)である。 第1実施形態において、3共振化した際のVSWR特性(電圧定在波比)を示すグラフである。 本発明に係るアンテナ装置の第2実施形態において、各エレメントの位置関係を示す配線図である。 本発明に係るアンテナ装置の第3実施形態において、各エレメントの位置関係を示す配線図である。 本発明に係るアンテナ装置の第4実施形態において、各エレメントの位置関係を示す配線図である。 発明に係るアンテナ装置の実施例において、アンテナ装置の放射パターンを示すグラフである。
以下、本発明に係るアンテナ装置の第1実施形態を、図1から図6を参照しながら説明する。
本実施形態におけるアンテナ装置1は、図1及び図2に示すように、絶縁性の基板本体2と、基板本体2の表面にそれぞれ銅箔等の金属箔でパターン形成された第1エレメント3及び第2エレメント4とを備えている。
上記第1エレメント3は、基端側に給電点FPが接続されていると共に基板本体2のいずれかの一辺(本実施形態では、図1の符号2a)に向けて延在する第1延在部E1と、第1延在部E1の先端に基端が接続され第1延在部E1に直交する方向に延在する第2延在部E2と、基端がグランドGNDに接続されると共に第1延在部E1に沿って延在し第2延在部E2に先端が接続された第3延在部E3と、第2延在部E2の先端から前記一辺2aに向けて延在する第4延在部E4と、第4延在部E4の先端から前記一辺2aに沿った方向かつ第2延在部E2から離間する方向に延在する第5延在部E5と、第5延在部E5の先端から第4延在部E4に沿って前記一辺2aから離れる方向に延在する第6延在部E6と、第6延在部E6の先端から前記一辺2aの延在方向に沿って第2延在部E2から離間する方向に延在する第7延在部E7とを備えている。
なお、上記第2延在部E2の先端と第4〜第6延在部E4〜E6とで囲まれた領域は、容量調整開口部CAとなる。
上記第2エレメント4は、第2延在部E2の基端から第2延在部E2と反対方向に延在する第8延在部E8と、第8延在部E8の先端から前記一辺2aに向けて延在する第9延在部E9と、第9延在部E9の先端から第2延在部E2に沿って第4延在部E4に向けて延在する第10延在部E10とを有している。
上記第2延在部E2は、第5延在部E5よりも幅広に形成されている。また、第9延在部E9は、第10延在部E10よりも幅広に形成されている。なお、第8延在部E8は、基端部が第2延在部E2と同じ幅広に形成されていると共に先端に向けて漸次幅が狭く形成され、第9延在部E9は基端が、第8延在部E8の先端部と同じ狭い幅で形成され、前記一辺2aに向けて漸次幅が広く形成されている。したがって、第8延在部E8と第9延在部E9との間隔は、第2延在部E2の延在方向に対して斜め方向にスリット状に延びて狭く形成されている。なお、第8延在部E8と第9延在部E9との間のスリットは、設計条件に応じて、第8延在部E8に平行な方向若しくは第9延在部E9に平行な方向に形成しても構わない。
上記第7延在部E7の途中には、誘電体アンテナのアンテナ素子ATが接続されている。
また、第7延在部E7には、途中に第1受動素子P1が接続され、第10延在部E10に第2受動素子P2が接続されている。なお、第2受動素子P2は、第9延在部E9に接続しても構わない。
第1延在部E1は、基板本体2とは別に設けられた回路基板2Bに接続配線11aで接続され、回路基板2Bのインピーダンス調整回路12を介して給電点FPに接続されている。
また、第3延在部E3は、上記回路基板2Bに接続配線11bで接続され、回路基板2Bの受動素子P11を介してグランドGNDに接続されている。すなわち、第3延在部E3は、グランドGNDと接続されたグランドパターンである。
上記回路基板2B上には、図4に示すように、接続配線11aから給電点FPに接続する配線及び接続配線11bからグランドGNDに接続する配線の途中に、インピーダンス調整回路12として受動素子P11及び受動素子P12a〜P12eが実装されている。すなわち、接続配線11bとグランドGNDとの間に接続された受動素子P11と、接続配線11aと給電点FPとの間の配線に直列に接続された受動素子P12と、接続配線11aと給電点FPとの間の配線(受動素子P12の両側)とグランドGNDとの間に並列に接続された2つの受動素子P12b,P12cとが回路基板2B上に実装されている。
上記基板本体2及び回路基板2Bは、一般的なプリント基板であって、本実施形態では、ガラスエポキシ樹脂等からなるプリント基板を採用している。なお、接続配線11a,11bは、ピンプローブ、板状の金属によるバネ接点又はFPC等で形成されている。
上記給電点FPは、回路基板2BのグランドGNDに設けられた高周波回路(図示略)の給電点に接続される。なお、図2、図3及び以降の配線図では、インピーダンス調整回路12及び回路基板2Bを省略して給電点FP及びグランドGNDだけを図示している。
上記各受動素子は、例えばインダクタ、コンデンサ、抵抗又はジャンパー線が採用される。
上記アンテナ素子ATは、所望の共振周波数に自己共振しないローディング素子であって、例えば図5に示すように、セラミックス等の誘電体121の表面にAg等の導体パターン122が形成されたチップアンテナである。
このアンテナ素子ATは、共振周波数等の設定に応じて、その長さ、幅、導体パターン等が異なる素子を選択しても構わない。また、所望の周波数によっては、アンテナ素子ATに使用している誘電体121を、磁性体、若しくは誘電体と磁性体とを混合した複合材料としても構わない。
上記第1エレメント3と第2エレメント4とは、互いの間の浮遊容量と、グランドGNDとの間の浮遊容量とを発生可能に、互いに間隔を空けて延在している。
すなわち、図3に示すように、第2延在部E2とグランドGNDとの間の浮遊容量Caと、第5延在部E5とグランドGNDとの間の浮遊容量Cbと、第2延在部E2及び第4延在部E4と第5延在部E5との間の浮遊容量Ccと、アンテナ素子ATとグランドGNDとの間の浮遊容量Cdと、第7延在部E7とグランドGNDとの間の浮遊容量Ceと、第8延在部E8とグランドGNDとの間の浮遊容量Cf、第9延在部E9と第8延在部E8との間の浮遊容量Cg、第10延在部E10と第2延在部E2との間の浮遊容量Ch、第10延在部E10と第4延在部E4との間の浮遊容量Ciと、第10延在部E10とグランドGNDとの間の浮遊容量Cjと、第1延在部E1と第3延在部E3との間の浮遊容量Ckとが発生可能である。
次に、本実施形態のアンテナ装置における各共振周波数について、図を参照して説明する。
本実施形態のアンテナ装置1では、図5に示すように、周波数の低い方から、第1の共振周波数f1及び第2の共振周波数f2の順に2つの周波数帯に複共振化される。
上記第1の共振周波数f1は、第1エレメント3とアンテナ素子ATと第1受動素子P1と浮遊容量とで決定される。また、上記第2の共振周波数f2は、第2エレメント4と第2受動素子P2と第2延在部E2と浮遊容量とで決定される。
以下、これら共振周波数について、より詳しく説明する。
「第1の共振周波数f1について」
上記第1の共振周波数f1の周波数は、第1エレメント3とアンテナ素子ATと第1受動素子P1と浮遊容量Ca,Cb,Cc,Cd,Ce,Ckにより設定および調整することができる。
また、第1の共振周波数f1のインピーダンス調整は、浮遊容量Ca,Cb,Cc,Cd,Ce,Ckの各浮遊容量の設定で行うことができる。
さらに、最終的な周波数調整は、第1受動素子P1の選択によりフレキシブルに行うことが可能である。
このように第1の共振周波数f1は、主に図2中の破線A1の部分で調整される。
「第2の共振周波数f2について」
上記第2の共振周波数f2の周波数は、第2エレメント4と第2受動素子P2と第2延在部E2と浮遊容量Ca,Cf,Cg,Ch,Ci,Cj,Ckにより設定および調整することができる。
また、第2の共振周波数f2のインピーダンス調整は、浮遊容量Ca,Cf,Cg,Ch,Ci,Cj,Ckの各浮遊容量の設定で行うことができる。
さらに、最終的な周波数調整は、第2受動素子P2の選択によりフレキシブルに行うことが可能である。
このように第2の共振周波数f2は、主に図2中の一点鎖線A2の部分で調整される。
なお、第1の共振周波数f1における最終的なインピーダンス調整は、受動素子P11と受動素子P12cとの選択によりグランドGND側に流れる高周波電流の流れをコントロールすることで、フレキシブルに行うことが可能である。
なお、第2の共振周波数f2における最終的なインピーダンス調整は、受動素子P11と受動素子P12bとの選択によりグランドGND側に流れる高周波電流の流れをコントロールすることで、フレキシブルに行うことが可能である。
このように本実施形態のアンテナ装置1では、基板本体2の表面にそれぞれ金属箔でパターン形成された上記の第1エレメント3及び第2エレメント4を備えているので、各エレメント間やグランドGNDとの間の各浮遊容量とを効果的に利用することで、複共振化させることができる。
特に、第1エレメント3が、第4延在部E4と第5延在部E5と第6延在部E6とを有してコ字状にエレメントが延在しているので、エレメントが長くなると共に第2延在部E2の先端と第4〜第6延在部E4〜E6とで囲まれた容量調整開口部CAに浮遊容量が生じ、この浮遊容量よって並列共振を発生させることができ、第1エレメント3の高インピーダンス化を図ることができる。また、上記容量調整開口部CAが形成されることで、上下に配された回路等の金属間で生じる浮遊容量をキャンセルして影響を抑制することが可能になる。
また、第2延在部E2が第5延在部E5よりも幅広に形成されているので、第5延在部E5及び第7延在部E7に比べてインピーダンスが低い部分である第2延在部E2が幅広になることで、第1エレメント3を主として得られる第1の共振周波数f1において広帯域化を図ることができる。
さらに、第9延在部E9が第10延在部E10よりも幅広に形成されているので、第10延在部E10に比べてインピーダンスが低い部分である第9延在部E9が幅広になることで、第2エレメント4を主として得られる第2の共振周波数f2において広帯域化を図ることができる。
また、所望の共振周波数に自己共振しないローディング素子のアンテナ素子ATによってエレメント長の短縮化及び高インピーダンス化と、浮遊容量の増大とが可能になり、複共振化の調整が容易になると共に小型化とアンテナ特性の向上とを図ることができる。
また、基板本体2の平面内で設計が可能であり、従来の誘電体ブロックや樹脂成型体等を使用する場合に比べて薄型化が可能であると共に、誘電体アンテナであるアンテナ素子ATの選択によって、小型化および高性能化が可能になる。また、金型、設計変更等によるコストが必要なく、低コストを実現することができる。
また、アンテナ素子ATおよび各受動素子の選択によって、各共振周波数をフレキシブルに調整可能であり、設計条件に応じた複共振化が可能なアンテナ装置を得ることができる。このように、アンテナ構成上、各共振周波数をフレキシブルに調整できるため、共振周波数の入れ替えが可能になり、用途や機器に応じて受動素子等による調整箇所を変更可能になっている。
次に、本発明に係るアンテナ装置の第2から第4実施形態について、図7から図9を参照して以下に説明する。なお、以下の各実施形態の説明において、上記実施形態において説明した同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
第2実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、容量調整開口部CAが第2延在部E2、第4延在部E4〜第6延在部E6によって単に矩形状に形成されているのに対し、第2実施形態のアンテナ装置21は、図7に示すように、容量調整開口部CA内に第2延在部E2から突出部E2aが突出している点である。すなわち、第2実施形態では、第1エレメント23が、第2延在部E2の先端から第6延在部E6に向けて突出した突出部E2aを有しており、容量調整開口部CAが狭められている。
したがって、第2実施形態のアンテナ装置21では、第1エレメント23が、第2延在部E2の先端から第7延在部E7の基端に向けて突出した突出部E2aを有しているので、突出部E2aの容量調整開口部CAへの突出量に応じて容量調整開口部CA内の容量を調整可能であり、インピーダンスをフレキシブルに調整することができ、設計自由度が向上する。
なお、他の例として、第7延在部E7の基端から対向する第2延在部E2の先端に向けて突出する突出部E2aをさらに形成しても構わない。すなわち、互いに対向する2つの突出部の互いの突出量によって互いの間隔が決定されて浮遊容量が調整される。なお、本発明の突出部は、第2延在部E2の先端及び第7延在部E7の基端の少なくとも一方に、対向する第7延在部E7の基端又は第2延在部E2の先端に向けて突出した形成されていればよい。
次に、第3実施形態と第2実施形態との異なる点は、第2実施形態では、突出部E2aが金属箔のパターンのみで形成されているのに対し、第3実施形態のアンテナ装置31では、図8に示すように、突出部E2aに第3受動素子P3が接続されている点である。
このように第3実施形態のアンテナ装置31では、第2延在部E2の先端から突出する突出部E2aに第3受動素子P3を接続することで、第3受動素子P3の設定によって、第1エレメント33を主として得られる第1の共振周波数f1及び第2エレメント4を主として得られる第2の共振周波数f1とは別の第3の共振周波数を得ることも可能である。
次に、第4実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、第1エレメント3と第2エレメント4とにより2つの共振周波数を得ているのに対し、第4実施形態のアンテナ装置41では、図9に示すように、第3の共振周波数を得るために、さらに第3エレメント45を設けている点である。
すなわち、第4実施形態のアンテナ装置41では、基板本体2の表面に銅箔等の金属箔でパターン形成された第3エレメント45を備え、第3エレメント45が、第9延在部E9に基端が接続され第2延在部E2と反対方向に延在する第11延在部E11と、第11延在部E11の先端から第9延在部E9の基端側に向けて延在し先端が第9延在部E9の基端を越える第12延在部E12と、第12延在部E12の先端から第8延在部E8に沿って第8延在部E8の基端に向けて延在する第13延在部E13とを有している。
上記第12延在部E12の途中には、第4受動素子P4が接続されている。
したがって、第4実施形態のアンテナ装置41では、さらに第3エレメント45を備えているので、第1エレメント3を主として得られる共振周波数及び第2エレメント4を主として得られる共振周波数とは別に、第3エレメント45を主として第3の共振周波数を得ることが可能となる。
次に、上記第1実施形態のアンテナ装置を実際に作製した実施例について、VSWR特性(電圧定在波比)を測定した結果と、各共振周波数での放射パターンについて測定した結果とを、図6及び図10を参照して説明する。
なお、これらの測定においては、各受動素子は以下のものを用いた。
第1受動素子P1:L=3.9nHのインダクタ
第2受動素子P2:L=2.2nHのインダクタ
受動素子P11:L=2.2nHのインダクタ
受動素子P12a:L=1.0nHのインダクタ
受動素子P12b:L=10nHのインダクタ
受動素子P12c:C=0.5pFのコンデンサ
この測定結果からわかるように、図6及び以下の表1に示すように、第1及び第2の共振周波数f1及びf2のいずれも良好な特性が得られている。
なお、表1において、第1の共振周波数f1の周波数帯は800MHz、第2の共振周波数f2の周波数帯は2000MHzである。
次に、上記実施例のアンテナ装置について、第1の共振周波数f1及び第2の共振周波数f2での放射パターンについて測定した結果を、図10に示す。
なお、第7延在部E7の基端から先端に向かう延在方向(アンテナ素子ATの延在方向)を−Y方向とし、第1延在部E1の基端から先端に向かう延在方向を−X方向とし、基板本体2表面に対する垂直方向をZ方向とした。この際のZX面に対する垂直偏波、水平偏波及び電力利得を測定した。
この結果、ZX面における第1の共振周波数f1の平均電力利得は−4.3dBiであり、第2の共振周波数f2の平均電力利得は−2.6dBiであった。
なお、本発明は上記各実施形態及び実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることができる。
例えば、上各実施形態では、インピーダンス調整回路を基板本体とは別の回路基板に設けて接続配線で接続しているが、インピーダンス調整回路も基板本体に形成しても構わない。
また、第1エレメントの第7延在部にアンテナ素子を設けているが、第2エレメントの第10延在部や第3エレメントの第12延在部又は第13延在部にアンテナ素子を設けてエレメントの短縮化を行い、装置全体の小型化を図っても構わない。
また、上述したようにアンテナ素子を接続してエレメントの一部とすることが好ましいが、アンテナ素子を接続せずに、銅箔等の金属箔のみで延在した第7延在部でも構わない。この際、高インピーダンス化するために、第7延在部の少なくとも一部を他の部分よりも幅狭の細いパターンにしたり、ジグザグに折り返しながら全体として一定方向に延在するミアンダパターンとしたりすることが好ましい。
さらに、基板サイズに余裕がある場合には、上記エレメントの一部を、線状若しくは板状の金属を折り返した形状のパターンに置き換えても構わない。また、同一の基板本体の表裏面に対してスルーホールを用いて、螺旋状などの形状に旋回させたパターンにしても構わない。
1,21,31,41…アンテナ装置、2…基板本体、2a…基板本体の一辺、3,32,33…第1エレメント、4…第2エレメント、45…第3エレメント、AT…アンテナ素子、CA…容量調整開口部、E1…第1延在部、E2…第2延在部、E2a…突出部、E3…第3延在部、E4…第4延在部、E5…第5延在部、E6…第6延在部、E7…第7延在部、E8…第8延在部、E9…第9延在部、E10…第10延在部、E11…第11延在部、E12…第12延在部、E13…第13延在部、GND…グランド、P1…第1受動素子、P2…第2受動素子、P3…第3受動素子、P4…第4受動素子、P11,P12a,P12b…インピーダンス調整回路の受動素子、FP…給電点

Claims (7)

  1. 絶縁性の基板本体と、前記基板本体の表面にそれぞれ金属箔でパターン形成された第1エレメント及び第2エレメントとを備え、
    前記第1エレメントが、基端側に給電点が接続されていると共に前記基板本体のいずれかの一辺に向けて延在する第1延在部と、前記第1延在部の先端に基端が接続され前記第1延在部に直交する方向に延在する第2延在部と、基端がグランドに接続されると共に前記第1延在部に沿って延在し前記第2延在部に先端が接続された第3延在部と、前記第2延在部の先端から前記一辺に向けて延在する第4延在部と、前記第4延在部の先端から前記一辺に沿った方向かつ前記第2延在部から離間する方向に延在する第5延在部と、前記第5延在部の先端から前記第4延在部に沿って前記一辺から離れる方向に延在する第6延在部と、前記第6延在部の先端から前記一辺の延在方向に沿って前記第2延在部から離間する方向に延在する第7延在部とを備え、
    前記第2エレメントが、前記第2延在部の基端から前記第2延在部と反対方向に延在する第8延在部と、前記第8延在部の先端から前記一辺に向けて延在する第9延在部と、前記第9延在部の先端から前記第2延在部に沿って前記第4延在部に向けて延在する第10延在部とを有していることを特徴とするアンテナ装置。
  2. 請求項1に記載のアンテナ装置において、
    前記第2延在部の先端及び前記第7延在部の基端の少なくとも一方に、対向する前記第7延在部の基端又は前記第2延在部の先端に向けて突出した突出部を有していることを特徴とするアンテナ装置。
  3. 請求項1又は2に記載のアンテナ装置において、
    前記第2延在部が、前記第5延在部よりも幅広に形成されていることを特徴とするアンテナ装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載のアンテナ装置において、
    前記第9延在部が、前記第10延在部よりも幅広に形成されていることを特徴とするアンテナ装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載のアンテナ装置において、
    前記基板本体の表面に金属箔でパターン形成された第3エレメントを備え、
    前記第3エレメントが、前記第9延在部に基端が接続され前記第2延在部と反対方向に延在する第11延在部と、前記第11延在部の先端から前記第9延在部の基端側に向けて延在し先端が前記第9延在部の基端を越える第12延在部と、前記12延在部の先端から前記第8延在部に沿って前記第8延在部の基端に向けて延在する第13延在部とを有していることを特徴とするアンテナ装置。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載のアンテナ装置において、
    前記第7延在部の途中に誘電体アンテナのアンテナ素子が接続されていることを特徴とするアンテナ装置。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載のアンテナ装置において、
    前記第7延在部に第1受動素子が接続され、
    前記第9延在部又は前記第10延在部に第2受動素子が接続されていることを特徴とするアンテナ装置。
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