JP5729559B2 - アンテナ装置 - Google Patents
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Description
例えば、誘電体ブロックによる従来技術としては、特許文献1では、放射電極を樹脂成型体に形成し、さらに誘電体ブロックを接着剤で一体化することで高効率を得る複合アンテナが提案されている。
すなわち、特許文献1に記載のような誘電体ブロックによる技術では、放射電極を励振する誘電体ブロックを使用しており、機器毎に誘電体ブロック、放射電極パターン等の設計が必要になり、その設計条件によってアンテナ性能が劣化したり、不安定要素が増加する不都合がある。また、放射電極が樹脂成型体の表面に形成されているため、樹脂成型体上に放射電極パターンを設計する必要があり、実装する通信機器やその用途に応じて、アンテナ設計、金型設計が必要になり、大幅なコストの増大を招いてしまう。さらに、誘電体ブロックと樹脂成型体とを接着剤で一体化するので、接着剤のQ値以外にも接着条件(接着剤の厚み、接着面積等)により、アンテナ性能が劣化したり、不安定要素が増加する不都合がある。
また、特許文献2に記載のようなスイッチ,制御電圧源を用いたアンテナ装置の場合、スイッチで共振周波数の切り替えを行うために、制御電圧源の構成やリアクタンス回路等が必要であり、アンテナ構成が機器毎に複雑化し、設計の自由度が無く、容易なアンテナ調整が困難であるという問題があった。
また、アンテナ素子および各受動素子の選択によって、各共振周波数やインピーダンスをフレキシブルに調整可能であり、用途や機器、設計条件に応じた2共振化が可能なアンテナ装置を得ることができる。
また、基板本体の平面内で設計が可能であり、従来の誘電体ブロックや樹脂成型体等を使用する場合に比べて薄型化が可能であると共に、誘電体アンテナであるアンテナ素子の選択によって、小型化および高性能化が可能になる。また、金型、設計変更等によるコストが必要なく、低コストを実現することができる。
すなわち、このアンテナ装置では、第3延在部が、第1エレメントの基端からグランド面から離間する方向であって第1延在部に対して斜め方向に向けて延びているので、第2エレメントとグランド面との間の結合を抑制することができ、グランド面に流れる高周波電流を抑制することができる。
すなわち、本発明のアンテナ装置によれば、第2延在部が、グランド面との間の浮遊容量を発生可能にグランド面に対して間隔を空けて延在し、第2エレメントが、第1エレメントとの間の浮遊容量と、グランド面との間の浮遊容量とを発生可能に、第1エレメントおよびグランド面に対して間隔を空けて延在しているので、複共振化させることができ、各共振周波数をフレキシブルに調整可能であり、設計条件に応じた2共振化が可能であると共に、小型化および高性能化が可能になる。
したがって、本発明のアンテナ装置は、多様な用途や機器に対応した複共振化が容易に可能になると共に、省スペース化と配線および設置の自由度の向上とを図ることができる。
なお、グランド面GNDには、RF回路部品等の実装領域が設けられる。
上記第2延在部E2は、グランド面GNDとの間の浮遊容量を発生可能にグランド面GNDに対して間隔を空けて延在していると共に先端部に誘電体アンテナのアンテナ素子ATが設けられている。
上記第3延在部E3は、第1エレメント3の基端からグランド面GNDから離間する方向であって第1延在部E1に対して斜め方向に向けて延びている。なお、第3延在部E3は、第1延在部E1(または対向するグランド面GNDの端辺)に対して45度の角度で延在していることが好ましい。
上記給電点FPは、同軸ケーブル等の給電手段を介して高周波回路(図示略)の給電点に接続される。この給電手段としては、同軸ケーブル、レセプタクル等のコネクタ、接点が板バネ形状を有する接続構造、接点がピンプローブ形状またはピン形状を有する接続構造、ハンダ付け用のランドを用いた接続構造等の種々の構造が採用可能である。
例えば、給電手段として同軸ケーブルを採用する場合、グランド面GNDの基端側に同軸ケーブルのグランド線が接続されると共に、同軸ケーブルの芯線が給電点FPに接続される。
上記第1受動素子P1〜第4受動素子P4は、例えばインダクタ、コンデンサまたは抵抗が採用される。
すなわち、図3に示すように、第1エレメント3(主に第1延在部E1)と第2エレメント4(主に第4延在部E4)との間の浮遊容量Caと、第2延在部E2(主にアンテナ素子AT)とグランド面GNDとの間の浮遊容量Cbと、第2エレメント4(主に第3延在部E3)とグランド面GNDとの間の浮遊容量Ccとが発生可能である。
上記第1の共振周波数f1は、2つの共振周波数のうち低い周波数帯(例えば、2.4GHz帯)のものであり、アンテナ素子ATと、第1受動素子P1および第2受動素子P2と、浮遊容量Caおよび浮遊容量Cbとで決定される。
上記第2の共振周波数f2は、2つの共振周波数のうち高い周波数帯(例えば、5.2GHz帯)のものであり、第2エレメント4と、第3受動素子P3と、浮遊容量Caおよび浮遊容量Ccとで決定される。
すなわち、各共振周波数に対して、第4受動素子P4を用いて、グランド面GND側に流れる高周波電流の流れをコントロールすることで、最終的なインピーダンス調整を行う。
また、第2の共振周波数f2は、主に図3中の破線A2で囲まれた部分で調整される。
このように、アンテナ動作において、各受動素子だけでなく、エレメント間の浮遊容量Caと、エレメントとグランド面GNDとの間の浮遊容量Cb,Ccとを利用することで、アンテナ占有領域の小型化を実現することができる。
また、エレメント間の浮遊容量Caは、密結合であることが望ましい。
また、グランド面GNDと第2エレメント4(第3延在部E3)との間の距離は、長い方が望ましい。
さらに、グランド面GNDとアンテナ素子ATとの間の距離は、長い方が望ましい。
また、基板本体2の平面内で設計が可能であり、従来の誘電体ブロックや樹脂成型体等を使用する場合に比べて薄型化が可能であると共に、誘電体アンテナであるアンテナ素子ATの選択によって、小型化および高性能化が可能になる。また、金型、設計変更等によるコストが必要なく、低コストを実現することができる。
図4に示すように、本発明の実施例では、第1の共振周波数f1:2448MHz、VSWR:1.12、帯域幅(V.S.W.R≦3):288MHzであり、第2の共振周波数f2:5192MHz、VSWR:1.65、帯域幅(V.S.W.R≦3):1847MHzであった。
図6の(a)(b)(c)は、5.2GHz帯域の第2の共振周波数f2における放射パターン(YZ面,XZ面およびXY面)であり、第2の共振周波数f2:5200MHzにおいて三面平均利得が−1.5dBiであった。
また、第4延在部へのアンテナ素子の採用により浮遊容量Caを大きく得ることもできる。
Claims (2)
- 絶縁性の基板本体と、
該基板本体にそれぞれ金属箔でパターン形成されたグランド面と、受動素子が途中に接続された第1エレメント、第2エレメントおよび第3エレメントとを備え、
前記第1エレメントが、前記グランド面側に配した基端に給電点が設けられていると共に前記グランド面から離間する方向に延びる第1延在部と、該第1延在部の先端から前記グランド面に沿った方向に延びる第2延在部とを有し、
前記第2エレメントが、前記第1エレメントの基端から前記第1延在部から離間する方向に延びる第3延在部と、該第3延在部の先端から前記第1延在部に沿ってグランド面から離間する方向に延びる第4延在部とを有し、
前記第3エレメントが、前記第1エレメントの基端から延びて先端が給電点から離間した位置で前記グランド面に接続され、
前記第2延在部が、前記グランド面との間の浮遊容量を発生可能に前記グランド面に対して間隔を空けて延在していると共に先端部に誘電体アンテナのアンテナ素子が設けられ、
前記第2エレメントが、前記第1エレメントとの間の浮遊容量と、前記グランド面との間の浮遊容量とを発生可能に、前記第1エレメントおよび前記グランド面に対して間隔を空けて延在し、
前記第3のエレメントが、前記第1延在部に対して前記第2エレメントと反対側に延び、途中で折れ曲がって前記第1延在部から離間した位置で前記グランド面に接続され、
前記第3エレメントの途中に、受動素子が接続され、
前記第2エレメントと前記グランド面との間に浮遊容量を発生させることを特徴とするアンテナ装置。 - 請求項1に記載のアンテナ装置において、
前記第3延在部が、前記第1エレメントの基端から前記グランド面から離間する方向であって前記第1延在部に対して斜め方向に向けて延びていることを特徴とするアンテナ装置。
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- 2011-06-15 JP JP2011132830A patent/JP5729559B2/ja active Active
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