JP6410147B2 - アンテナ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複共振化が可能なアンテナ装置に関する。
従来、通信機器において、アンテナの共振周波数を複共振化するためには、放射電極と誘電体ブロックとを備えたアンテナや、スイッチ,制御電圧源を用いたアンテナ装置が提案されている。
例えば、誘電体ブロックによる従来技術としては、特許文献1では、放射電極を樹脂成型体に形成し、さらに誘電体ブロックを接着剤で一体化することで高効率を得る複合アンテナが提案されている。
また、スイッチ,制御電圧源を用いた従来技術としては、特許文献2では、第1の放射電極と、第2の放射電極と、第1の放射電極の途中部と第2の放射電極の基端部との間に介設され、第2の放射電極を第1の放射電極と電気的に接続又は切断させるためのスイッチと、を備えるアンテナ装置が提案されている。
特開2010−81000号公報 特開2010−166287号公報
しかしながら、上記従来の技術においても、以下の課題が残されている。
すなわち、特許文献1に記載のような誘電体ブロックによる技術では、放射電極を励振する誘電体ブロックを使用しており、機器毎に誘電体ブロック、放射電極パターン等の設計が必要になり、その設計条件によってアンテナ性能が劣化したり、不安定要素が増加する不都合がある。また、放射電極が樹脂成型体の表面に形成されているため、樹脂成型体上に放射電極パターンを設計する必要があり、実装する通信機器やその用途に応じて、アンテナ設計、金型設計が必要になり、大幅なコストの増大を招いてしまう。さらに、誘電体ブロックと樹脂成型体とを接着剤で一体化するので、接着剤のQ値以外にも接着条件(接着剤の厚み、接着面積等)により、アンテナ性能が劣化したり、不安定要素が増加する不都合がある。
また、特許文献2に記載のようなスイッチ,制御電圧源を用いたアンテナ装置の場合、スイッチで共振周波数を切り替えを行うために、制御電圧源の構成やリアクタンス回路等が必要であり、アンテナ構成が機器毎に複雑化し、設計の自由度が無く、容易なアンテナ調整が困難であるという問題があった。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、複共振化した各共振周波数のフレキシブルな調整が可能で、用途や機器に応じたアンテナ性能を安価かつ容易に確保できると共に小型化や薄型化が可能なアンテナ装置を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、第1の発明に係るアンテナ装置は、絶縁性の基板本体と、前記基板本体の表面及び裏面の少なくとも一方に、それぞれ金属箔でパターン形成されたグランド面、第1エレメント及び第2エレメントとを備え、前記第1エレメントが、前記グランド面に近接した基端側に給電点が設けられて前記グランド面から離間する方向に延在する第1延在部と、前記第1延在部の先端に基端が接続され前記第1延在部に直交する方向に延在する第2延在部とを有し、前記第2エレメントが、前記第2延在部の先端から前記第2延在部に直交する方向であって前記第1延在部の基端側と反対方向に延在する第3延在部と、前記第3延在部の先端から前記第2延在部に沿って前記第2延在部の基端側に向けて延在する第4延在部とを有し、前記第3延在部と前記第2延在部との接続部に、受動素子が接続され、前記第1エレメントが、前記第2延在部の先端から前記第2延在部の延在方向に延在した第5延在部を有していることを特徴とする。
このアンテナ装置では、第3延在部と第2延在部との接続部に、受動素子が接続され、第1エレメントが、第2延在部の先端から第2延在部の延在方向に延在した第5延在部を有しているので、受動素子に特定の共振周波数(主に第1エレメントの第2延在部で得られる共振周波数)に対して高インピーダンスとなるものを選択することで、第1延在部から受動素子までの間と、受動素子から第4延在部までの間とで、異なる2つの共振周波数を得ることができる。
特に、第1エレメントが、第2延在部の先端から第2延在部の延在方向に突出した第5延在部を有しているので、主に第1エレメントの第2延在部で得られる共振周波数における帯域幅や利得等について、第5延在部の長さや幅に応じて得られる浮遊容量により容易に調整することができる。なお、第5延在部は、第2エレメントの第4延在部の方向と逆方向に突出しているため、第2エレメントで得られる共振周波数に対する影響が抑制される。
第2の発明に係るアンテナ装置は、第1の発明において、前記第5延在部が、先端側が基端側よりも前記第3延在部の先端側に幅広に形成されていることを特徴とする。
すなわち、このアンテナ装置では、第5延在部が、先端側が基端側よりも第3延在部の先端側に幅広に形成されているので、第5延在部の幅広部分と第3延在部との間にも浮遊容量が発生し、より広帯域化や高利得化が可能になる。
第3の発明に係るアンテナ装置は、第1又は第2の発明において、前記第2エレメントが、前記第3延在部の先端から前記第4延在部と反対方向に延在した第6延在部を有していることを特徴とする。
すなわち、このアンテナ装置では、第2エレメントが、第3延在部の先端から第4延在部と反対方向に延在した第6延在部を有しているので、第6延在部と第5延在部との間に浮遊容量が発生し、第4延在部を短くすることができ、全体として幅をコンパクトにすることができる。
第4の発明に係るアンテナ装置は、第1から第3の発明のいずれかにおいて、前記第4延在部に誘電体アンテナのアンテナ素子が接続されていることを特徴とする。
すなわち、このアンテナ装置では、所望の共振周波数に自己共振しないローディング素子のアンテナ素子によってエレメント長の短縮化及び高インピーダンス化と、浮遊容量の増大とが可能になり、複共振化の調整が容易になると共に小型化とアンテナ特性の向上とを図ることができる。
また、基板本体の平面内で設計が可能であり、従来の誘電体ブロックや樹脂成型体等を使用する場合に比べて薄型化が可能であると共に、誘電体アンテナであるアンテナ素子の選択によって、小型化および高性能化が可能になる。また、金型、設計変更等によるコストが必要なく、低コストを実現することができる。
特に、第4延在部に誘電体アンテナのアンテナ素子が接続されているので、グランド面との間に大きな浮遊容量を発生させることができる。
第5の発明に係るアンテナ装置は、第4の発明において、前記第4延在部の先端側が、前記アンテナ素子の幅よりも細く形成されていることを特徴とする。
すなわち、このアンテナ装置では、第4延在部の先端側が、アンテナ素子の幅よりも細く形成されているので、第4延在部の先端側とグランド面との間の浮遊容量を小さくすることで、該浮遊容量の影響によってアンテナ素子でのインピーダンスが低下することを抑制可能である。
第6の発明に係るアンテナ装置は、第4又は第5の発明において、前記アンテナ素子が、前記第1延在部よりも前記第4延在部の先端部側に配されていることを特徴とする。
すなわち、このアンテナ装置では、アンテナ素子が、第1延在部よりも第4延在部の先端部側に配されているので、アンテナ素子と第1延在部及び第2延在部との間に浮遊容量が発生し難く、高インピーダンスである第4延在部の先端部に対する影響を低くすることができる。
第7の発明に係るアンテナ装置は、第1から第6の発明において、前記第4延在部及び前記5延在部の途中に受動素子が接続されていることを特徴とする。
すなわち、このアンテナ装置では、受動素子の選択によって、各共振周波数をフレキシブルに調整可能であり、設計条件に応じた複共振化が可能なアンテナ装置を得ることができる。このように、アンテナ構成上、各共振周波数をフレキシブルに調整できるため、共振周波数の入れ替えが可能になり、用途や機器に応じて受動素子等による調整箇所を変更可能になっている。
本発明によれば、以下の効果を奏する。
本発明のアンテナ装置によれば、基板本体の表面及び裏面の少なくとも一方に、それぞれ金属箔でパターン形成された上記のグランド面、第1エレメント及び第2エレメントを備えているので、各エレメント間及びグランド面との間などで浮遊容量が発生し、特定周波数に対して高インピーダンスな受動素子を選択することによって、2つの共振周波数による複共振化が可能になる。
特に、第1エレメントが、第2延在部の先端から第2延在部の延在方向に突出した第5延在部を有しているので、第1エレメントの第2延在部で得られる共振周波数における帯域幅や利得等を容易に調整することができる。
また、エレメントに接続するアンテナ素子および受動素子の選択によって、各共振周波数をフレキシブルに調整可能であり、設計条件に応じた複共振化が可能になると共に、小型化および高性能化が可能になる。
したがって、本発明のアンテナ装置は、多様な用途や機器に対応した複共振化が容易に可能になると共に、省スペース化を図ることができる。
本発明に係るアンテナ装置の第1実施形態において、各エレメントの位置関係を示す平面図である。 第1実施形態において、各共振周波数に寄与する主な領域を示す配線図である。 第1実施形態において、アンテナ装置で生じる浮遊容量を示す配線図である。 第1実施形態において、アンテナ素子を示す斜視図(a)、平面図(b)、正面図(c)および底面図(d)である。 第1実施形態において、VSWR特性(電圧定在波比)の測定結果を示すグラフである。 第1実施形態において、放射効率の測定結果を示すグラフである。 本発明に係るアンテナ装置の第2実施形態において、各エレメントの位置関係を示す配線図である。 本発明に係るアンテナ装置の第3実施形態において、各エレメントの位置関係を示す配線図である。
以下、本発明に係るアンテナ装置の第1実施形態を、図1から図6を参照しながら説明する。
本実施形態におけるアンテナ装置1は、図1及び図2に示すように、絶縁性の基板本体2と、基板本体2の表面に、それぞれ銅箔等の金属箔でパターン形成されたグランド面GND、第1エレメント3及び第2エレメント4とを備えている。
上記第1エレメント3は、グランド面GNDに近接した基端側に給電点FPが設けられてグランド面GNDから離間する方向に延在する第1延在部E1と、第1延在部E1の先端に基端が接続され第1延在部E1に直交する方向に延在する第2延在部E2とを有している。
なお、第1延在部E1に直交する方向は、第1延在部E1の基端部が対向するグランド面GNDの端辺に沿った方向であり、この端辺に対向する基板本体2の一辺に沿った方向でもある。また、グランド面GNDから離間する方向は、基板本体2の前記一辺に向かう方向である。
上記第2エレメント4は、第2延在部E2の先端から第2延在部E2に直交する方向であって第1延在部E1の基端側と反対方向に延在する第3延在部E3と、第3延在部E3の先端から第2延在部E2に沿って第2延在部E2の基端側に向けて延在する第4延在部E4とを有している。
さらに、上記第1エレメント3は、第2延在部E2の先端から第2延在部の延在方向に延在した第5延在部E5を有している。
この第5延在部E5は、先端側が基端側よりも第3延在部E3の先端側に幅広に形成されている。すなわち、第5延在部E5は、グランド面GNDから遠ざかる方向に幅広に形成されている部分を有している。
また、第3延在部E3と第2延在部E2との接続部には、第1受動素子P1が接続されている、この第1受動素子P1は、特定の共振周波数(主に第1エレメント3の第2延在部E2で得られる共振周波数)に対して高インピーダンスとなるものが選択される。本実施形態では、主に第1エレメント3の第2延在部E2で得られる共振周波数が2.4GHzであるため、2.4GHzに対して高インピーダンスな第1受動素子P1が採用される。
上記第4延在部E4には、途中に誘電体アンテナのアンテナ素子ATが接続されている。このアンテナ素子ATは、第1延在部E1よりも第4延在部E4の先端部側に配されている。
上記第4延在部E4の途中には、第2受動素子P2が接続されていると共に、第5延在部E5の途中には、第3受動素子P3が接続されている。なお、第2受動素子P2は、第1受動素子P1による高インピーダンス化を微調整するものである。
また、上記第1延在部E1の途中には、第4受動素子P4が接続されている。
上記第1エレメント3は、第1延在部E1の第4受動素子P4よりも先端側に基端が接続され、他端がグランド面GNDの接続パターンG3に接続された第1グランドパターンG1と、第1延在部E1の第4受動素子P4よりも基端側に基端が接続され、他端がグランド面GNDの接続パターンG3に接続された第2グランドパターンG2とを有している。なお、接続パターンG3は、基端がグランド面GNDに接続されている。
上記第1グランドパターンG1には、第5受動素子P5が接続されていると共に、上記第2グランドパターンG2には、第6受動素子P6が接続されている。このように、第4受動素子P4と第5受動素子P5と第6受動素子P6とにより、π型のインピーダンス調整回路を構成している。
上記基板本体2は、一般的なプリント基板であって、本実施形態では、ガラスエポキシ樹脂等からなるプリント基板を採用している。
なお、上記給電点FPは、それぞれ高周波回路(図示略)の給電点に接続される。この給電点FPには、例えば高周波回路に接続された同軸ケーブル(図示略)の芯線が接続され、該同軸ケーブルのグランド線は、近傍のグランド面GNDに接続される。また、グランド面GNDの領域には、高周波回路が実装される。
上記各受動素子は、例えばインダクタ、コンデンサ、抵抗又はジャンパー線が採用される。
上記アンテナ素子ATは、所望の共振周波数に自己共振しないローディング素子であって、例えば図4に示すように、セラミックス等の誘電体121の表面にAg等の導体パターン122が形成されたチップアンテナである。この導体パターン122の両端部が、実装用に第4延在部E4の分断された部分の対向端に接続されることで、アンテナ素子ATが第4延在部E4の一部とされる。
このアンテナ素子ATは、共振周波数等の設定に応じて、その長さ、幅、導体パターン等が異なる素子を選択しても構わない。また、所望の周波数によっては、アンテナ素子ATに使用している誘電体121を、磁性体、若しくは誘電体と磁性体とを混合した複合材料としても構わない。
上記第1エレメント3と第2エレメント4とは、互いの間の浮遊容量と、グランド面GNDとの間の浮遊容量とを発生可能に、互いに間隔を空けて延在している。
すなわち、図3に示すように、第4延在部E4の先端側とグランド面GNDとの間の浮遊容量Caと、アンテナ素子ATとグランド面GNDとの間の浮遊容量Cbと、第4延在部E4の基端側と第2延在部E2との間の浮遊容量Ccと、第2延在部E2とグランド面GNDとの間の浮遊容量Cdと、第5延在部E5とグランド面GNDとの間のCeと、第5延在部E5と第3延在部E3との間の浮遊容量Cfが発生可能である。
次に、本実施形態のアンテナ装置における各共振周波数について、図5を参照して説明する。
本実施形態のアンテナ装置1では、図5及び図6に示すように、周波数の低い方から、第1の共振周波数f1及び第2の共振周波数f2の順に2つの周波数帯に複共振化される。
以下、これら共振周波数について詳しく説明する。
「第1の共振周波数f1について」
上記第1の共振周波数f1の周波数は、第1延在部E1と第2延在部E2とアンテナ素子ATを含む第2エレメント4と浮遊容量Ca,Cb,Cc,Cdとにより設定および調整することができる。
また、第1の共振周波数f1のインピーダンス調整は、浮遊容量Ca,Cb,Cc,Cdの各浮遊容量の設定で行うことができる。
さらに、最終的な周波数調整は、第1受動素子P1及び第2受動素子P2の選択によりフレキシブルに行うことが可能である。
なお、第1受動素子P1の選択も含めて設計可能であるが、第1受動素子P1は第2の共振周波数に対して高インピーダンスな定数選定をする必要がある。そのため、第1受動素子P1の選択を行い、所望の共振周波数において複共振化された後、第2受動素子P2により、第1の共振周波数f1の最終的な調整を行うことが望ましい。
また、最終的なインピーダンス調整は、第5受動素子P5の選択により第1グランドパターンG1及び接続パターンG3を介してグランド面GND側に流れる高周波電流の流れをコントロールすることで、フレキシブルに行うことが可能である。
このように第1の共振周波数f1は、主に図2中の一点鎖線A1の部分で調整される。
「第2の共振周波数f2について」
上記第2の共振周波数f2の周波数は、第1延在部E1と第2延在部E2と第5延在部E5と浮遊容量Cd,Ceとにより設定および調整することができる。
また、第2の共振周波数f2のインピーダンス調整は、浮遊容量Cd,Ceの各浮遊容量の設定で行うことができる。
さらに、最終的な周波数調整は、第3受動素子P3及び第4受動素子P4の選択によりフレキシブルに行うことが可能である。
なお、最終的なインピーダンス調整は、第6受動素子P6の選択により第2グランドパターンG2及び接続パターンG3を介してグランド面GND側に流れる高周波電流の流れをコントロールすることで、フレキシブルに行うことが可能である。
このように第2の共振周波数f2は、主に図2中の二点鎖線A2の部分で調整される。
このように本実施形態のアンテナ装置1では、第3延在部E3と第2延在部E2との接続部に、第1受動素子P1が接続され、第1エレメント3が、第2延在部E2の先端から第2延在部E2の延在方向に延在した第5延在部E5を有しているので、第1受動素子P1に特定の共振周波数(主に第1エレメント3の第2延在部E2で得られる共振周波数)に対して高インピーダンスとなるものを選択することで、第1延在部E1から第1受動素子P1までの間と、第1受動素子P1から第4延在部E4までの間とで、異なる2つの共振周波数を得ることができる。
特に、第1エレメント3が、第2延在部E2の先端から第2延在部E2の延在方向に突出した第5延在部E5を有しているので、主に第1エレメント3の第2延在部E2で得られる共振周波数における帯域幅や利得等について、第5延在部E5の長さや幅に応じて得られる浮遊容量により容易に調整することができる。なお、第5延在部E5は、第2エレメント4の第4延在部E4の方向と逆方向に突出しているため、第2エレメント4で得られる共振周波数に対する影響が抑制される。
また、第5延在部E5が、先端側が基端側よりも第3延在部E3の先端側に幅広に形成されているので、第5延在部E5の幅広部分と第3延在部E3との間にも浮遊容量Cfが発生し、より広帯域化や高利得化が可能になる。
また、所望の共振周波数に自己共振しないローディング素子のアンテナ素子ATによってエレメント長の短縮化及び高インピーダンス化と、浮遊容量の増大とが可能になり、複共振化の調整が容易になると共に小型化とアンテナ特性の向上とを図ることができる。
また、基板本体2の平面内で設計が可能であり、従来の誘電体ブロックや樹脂成型体等を使用する場合に比べて薄型化が可能であると共に、誘電体アンテナであるアンテナ素子ATの選択によって、小型化および高性能化が可能になる。また、金型、設計変更等によるコストが必要なく、低コストを実現することができる。
特に、第4延在部E4に誘電体アンテナのアンテナ素子ATが接続されているので、グランド面GNDとの間に大きな浮遊容量を発生させることができる。
さらに、アンテナ素子ATが、第1延在部E1よりも第4延在部E4の先端部側に配されているので、アンテナ素子ATと第1延在部E1及び第2延在部E2との間に浮遊容量が発生し難く、高インピーダンスである第4延在部E4の先端部に対する影響を低くすることができる。
さらに、各受動素子の選択によって、各共振周波数をフレキシブルに調整可能であり、設計条件に応じた複共振化が可能なアンテナ装置を得ることができる。このように、アンテナ構成上、各共振周波数をフレキシブルに調整できるため、共振周波数の入れ替えが可能になり、用途や機器に応じて受動素子等による調整箇所を変更可能になっている。
次に、本発明に係るアンテナ装置の第2及び第3実施形態について、図7及び図8を参照して以下に説明する。なお、以下の各実施形態の説明において、上記実施形態において説明した同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
第2実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、第4延在部E4が同一線幅で延在しているのに対し、第2実施形態のアンテナ装置21は、図7に示すように、第4延在部E4の先端側(先端部E4a)が、アンテナ素子ATの幅よりも細く形成されている。すなわち、第2実施形態では、第4延在部E4の先端部E4aの線幅が、アンテナ素子ATを設置している基端側の線幅に比べて細く形成されている。なお、第4延在部E4の先端部E4aは、グランド面GND側が切り欠かれて幅狭に形成されている。
このように第2実施形態のアンテナ装置21では、第4延在部E4の先端側が、アンテナ素子ATの幅よりも細く形成されているので、第4延在部E4の先端側とグランド面GNDとの間の浮遊容量Caを調整することで、該浮遊容量Caの影響によってアンテナ素子ATでのインピーダンスが低下することを抑制可能である。
次に、第3実施形態と第2実施形態との異なる点は、第2実施形態では、第2エレメント4が、第3延在部E3と第4延在部E4とだけを有しているのに対し、第3実施形態のアンテナ装置31では、図8に示すように、第2エレメント4が、第3延在部E3の先端から第4延在部E4と反対方向に延在した第6延在部E6も有している点である。すなわち、第3実施形態では、第6延在部E6が第5延在部E5に沿って延在すると共に、幅狭な第4延在部E4の先端部E4aが第2実施形態に比べて短く形成されている。
すなわち、第3実施形態のアンテナ装置31では、第2エレメント4が、第3延在部E3の先端から第4延在部E4と反対方向に延在した第6延在部E6を有しているので、第6延在部E6と第5延在部E5との間に浮遊容量Cgが発生し、第4延在部E4を短くすることができ、全体として幅をコンパクトにすることができる。
次に、上記実施形態のアンテナ装置を実際に作製した実施例について、VSWR特性(電圧定在波比)を測定した結果を、図5を参照して説明する。
なお、これらの測定においては、各受動素子は以下のものを用いた。
第1受動素子P1:12nHのインダクタ
第2受動素子P2:1.8nHのインダクタ
第3受動素子P3:1.2nHのインダクタ
第4受動素子P4:ジャンパー線(0Ω抵抗)
第5受動素子P5:6.8nHのインダクタ
第6受動素子P6:1.0pFのコンデンサ
図5からわかるように、第1及び第2の共振周波数f1,f2が、良好な帯域幅を有して得られている。すなわち、第1の共振周波数f1は868MHzであり、帯域幅は92.0MHz(VSWR≦3.0)であった。また、第2の共振周波数f2は2488.33MHzであり、帯域幅は233.4MHz(VSWR≦3.0)であった。
また、次に、上記実施形態のアンテナ装置を実際に作製した実施例について、放射効率特性を測定した結果を、図6に示す。
この測定結果からわかるように、全放射効率が、第1の共振周波数f1で−1.3dBであり、第2の共振周波数f2で−0.9dBであった。
なお、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることができる。
例えば、上記各実施形態では、第4延在部にアンテナ素子を設けているが、他の延在部にアンテナ素子を設けてエレメントの短縮化を行い、装置全体の小型化を図っても構わない。
また、上述したようにアンテナ素子を接続してエレメントの一部とすることが好ましいが、アンテナ素子を接続せずに、銅箔等の金属箔のみで延在した第4延在部でも構わない。この際、高インピーダンス化するために、第4延在部の少なくとも一部を他の部分よりも幅狭の細いパターンにしたり、ジグザグに折り返しながら全体として一定方向に延在するミアンダパターンとしたりすることが好ましい。
さらに、基板サイズに余裕がある場合には、上記エレメントの一部を線状若しくは板状の金属を折り返した形状のパターンに置き換えても構わない。また、同一の基板本体の表裏面に対してスルーホールを用いて、螺旋状などの形状に旋回させたパターンにしても構わない。
また、上記各実施形態では、一つの基板本体にグランド面、グランドパターン、第1エレメント及び第2エレメントが形成されているが、基板本体を、第1延在部の基端側を除く第1エレメント及び第2エレメントが形成された基板部分と、グランド面、第1延在部の基端側、グランドパターン及びインピーダンス調整回路が形成された基板部分とに分けて2つの基板部分に分割し、これらを互いに接続配線等で電気的に接続して設置しても構わない。
1,21,31…アンテナ装置、2…基板本体、3…第1エレメント、4…第2エレメント、AT…アンテナ素子、E1…第1延在部、E2…第2延在部、E3…第3延在部、E4…第4延在部、E5…第5延在部、E6…第6延在部、FP…給電点、G1…第1グランドパターン、G2…第2グランドパターン、GND…グランド面、P1…第1受動素子、P2…第2受動素子、P3…第3受動素子、P4…第4受動素子、P5…第5受動素子、P6…第6受動素子

Claims (7)

  1. 絶縁性の基板本体と、
    前記基板本体の表面及び裏面の少なくとも一方に、それぞれ金属箔でパターン形成されたグランド面、第1エレメント及び第2エレメントとを備え、
    前記第1エレメントが、前記グランド面に近接した基端側に給電点が設けられて前記グランド面から離間する方向に延在する第1延在部と、前記第1延在部の先端に基端が接続され前記第1延在部に直交する方向に延在する第2延在部とを有し、
    前記第2エレメントが、前記第2延在部の先端から前記第2延在部に直交する方向であって前記第1延在部の基端側と反対方向に延在する第3延在部と、前記第3延在部の先端から前記第2延在部に沿って前記第2延在部の基端側に向けて延在する第4延在部とを有し、
    前記第3延在部と前記第2延在部との接続部に、受動素子が接続され、
    前記第1エレメントが、前記第2延在部の先端から前記第2延在部の延在方向に延在した第5延在部を有していることを特徴とするアンテナ装置。
  2. 請求項1に記載のアンテナ装置において、
    前記第5延在部が、先端側が基端側よりも前記第3延在部の先端側に幅広に形成されていることを特徴とするアンテナ装置。
  3. 請求項1又は2に記載のアンテナ装置において、
    前記第2エレメントが、前記第3延在部の先端から前記第4延在部と反対方向に延在した第6延在部を有していることを特徴とするアンテナ装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載のアンテナ装置において、
    前記第4延在部に誘電体アンテナのアンテナ素子が接続されていることを特徴とするアンテナ装置。
  5. 請求項4に記載のアンテナ装置において、
    前記第4延在部の先端側が、前記アンテナ素子の幅よりも細く形成されていることを特徴とするアンテナ装置。
  6. 請求項4又は5に記載のアンテナ装置において、
    前記アンテナ素子が、前記第1延在部よりも前記第4延在部の先端部側に配されていることを特徴とするアンテナ装置。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載のアンテナ装置において、
    前記第4延在部及び前記5延在部の途中に受動素子が接続されていることを特徴とするアンテナ装置。
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