JP6380565B2 - アンテナ装置 - Google Patents

アンテナ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6380565B2
JP6380565B2 JP2017006482A JP2017006482A JP6380565B2 JP 6380565 B2 JP6380565 B2 JP 6380565B2 JP 2017006482 A JP2017006482 A JP 2017006482A JP 2017006482 A JP2017006482 A JP 2017006482A JP 6380565 B2 JP6380565 B2 JP 6380565B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antenna
ground pattern
extending portion
antenna device
passive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017006482A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017092978A (ja
Inventor
真介 行本
真介 行本
嶺 斉藤
嶺 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
Priority to JP2017006482A priority Critical patent/JP6380565B2/ja
Publication of JP2017092978A publication Critical patent/JP2017092978A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6380565B2 publication Critical patent/JP6380565B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Details Of Aerials (AREA)

Description

本発明は、複数共振化が可能なアンテナ装置に関する。
従来、通信機器において、アンテナの共振周波数を複共振化するためには、放射電極と誘電体ブロックとを備えたアンテナや、スイッチ,制御電圧源を用いたアンテナ装置が提案されている。
例えば、誘電体ブロックによる従来技術としては、特許文献1では、放射電極を樹脂成型体に形成し、さらに誘電体ブロックを接着剤で一体化することで高効率を得る複合アンテナが提案されている。
また、スイッチ,制御電圧源を用いた従来技術としては、特許文献2では、第1の放射電極と、第2の放射電極と、第1の放射電極の途中部と第2の放射電極の基端部との間に介設され、第2の放射電極を第1の放射電極と電気的に接続又は切断させるためのスイッチと、を備えるアンテナ装置が提案されている。
特開2010−81000号公報 特開2010−166287号公報
しかしながら、上記従来の技術においても、以下の課題が残されている。
すなわち、特許文献1に記載のような誘電体ブロックによる技術では、放射電極を励振する誘電体ブロックを使用しており、機器毎に誘電体ブロック、放射電極パターン等の設計が必要になり、その設計条件によってアンテナ性能が劣化したり、不安定要素が増加する不都合がある。また、放射電極が樹脂成型体の表面に形成されているため、樹脂成型体上に放射電極パターンを設計する必要があり、実装する通信機器やその用途に応じて、アンテナ設計、金型設計が必要になり、大幅なコストの増大を招いてしまう。さらに、誘電体ブロックと樹脂成型体とを接着剤で一体化するので、接着剤のQ値以外にも接着条件(接着剤の厚み、接着面積等)により、アンテナ性能が劣化したり、不安定要素が増加する不都合がある。
また、特許文献2に記載のようなスイッチ,制御電圧源を用いたアンテナ装置の場合、スイッチで共振周波数を切り替えを行うために、制御電圧源の構成やリアクタンス回路等が必要であり、アンテナ構成が機器毎に複雑化し、設計の自由度が無く、容易なアンテナ調整が困難であるという問題があった。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、複共振化した各共振周波数のフレキシブルな調整が可能で、用途や機器毎に応じたアンテナ性能を安価かつ容易に確保できると共に小型化や薄型化が可能なアンテナ装置を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、第1の発明に係るアンテナ装置は、絶縁性の基板本体と、前記基板本体に金属箔でパターン形成されたグランドパターンと、前記グランドパターンが形成されていない領域として前記基板本体上の前記グランドパターンと前記基板本体の少なくとも一辺との間に設けられたアンテナ占有領域と、前記アンテナ占有領域内に金属箔でパターン形成された第1エレメント及び第2エレメントとを備え、前記第1エレメントが、前記グランドパターンに近接した基端側に給電点が設けられていると共に前記アンテナ占有領域が接する前記基板本体のいずれかの一辺に向けて延在する第1延在部と、前記第1延在部の先端から前記アンテナ占有領域が接する前記一辺に沿って延在する第2延在部とを有し、前記第2エレメントが、前記第1延在部の途中に基端が接続され前記第2延在部に沿って延在し、前記第2延在部が、先端側に前記第2エレメントの先端を超えて延在した装荷容量調整部を有し、前記第1エレメントと前記第2エレメントとの開放端が、同一方向に向けて配されていることを特徴とする。
このアンテナ装置では、基板本体の表面にそれぞれ金属箔でパターン形成された上記のグランドパターン、第1エレメント及び第2エレメントを備えているので、各エレメント間やグランドパターンとの間の各浮遊容量とを効果的に利用することで、複共振化させることができる。
特に、第2エレメントが、第1延在部の途中に基端が接続され第2延在部に沿って延在し、第2延在部が、先端側に第2エレメントの先端を超えて延在した装荷容量調整部を有し、第1エレメントと第2エレメントとの開放端が、同一方向に向けて配されているので、第2エレメントよりも突き出た装荷容量調整部とグランドパターンとの間にも浮遊容量を発生させることができ、装荷容量調整部による容量調整が可能になって主に第1エレメントで得られる共振周波数の設定が容易になる。
さらに、第2エレメントが第1エレメントの第2延在部とグランドパターンとの間に介在するため、第2延在部の装荷容量調整部よりも基端側とグランドパターンとの間に直接的な浮遊容量が発生せず、装荷容量調整部よりも基端側とグランドパターンとの間の距離による依存性は少なくなる。また、第1エレメント3からの放射による高周波電流を、第2エレメント4及び第1延在部E1を介してグランドパターンGNDへ効率的に流すことが可能になる。逆に、第2エレメントからの放射による高周波電流は、一部が第2延在部へ流れて第1延在部を介してグランドパターンへ流れる。このように放射に寄与する高周波電流を効率的に得ることができる。
第2の発明に係るアンテナ装置は、第1の発明において、前記装荷容量調整部が、前記第2エレメント側に広がって幅広に形成された幅広部を有していることを特徴とする。
すなわち、このアンテナ装置では、装荷容量調整部が、第2エレメント側に広がって幅広に形成された幅広部を有しているので、幅広部の幅や長さによって第2エレメントやグランドパターンとの間の浮遊容量を効果的に設けて利用することが可能になる。
第3の発明に係るアンテナ装置は、第1又は第2の発明において、前記第2延在部の途中に誘電体アンテナのアンテナ素子が接続されていることを特徴とする。
すなわち、このアンテナ装置では、所望の共振周波数に自己共振しないローディング素子のアンテナ素子によってエレメント長の短縮化及び高インピーダンス化と、浮遊容量の増大とが可能になり、複共振化の調整が容易になると共に小型化とアンテナ特性の向上とを図ることができる。
また、アンテナ素子と第2エレメントとの間の浮遊容量により、アンテナ素子自体が直接グランドパターンとの間の浮遊容量を発生することが無く、高インピーダンスとなるアンテナ素子と第2エレメントとの間の浮遊容量により、第2エレメントを介してグランドパターンへの高周波電流をより効率的に流すことが可能になる。
また、基板本体の平面内で設計が可能であり、従来の誘電体ブロックや樹脂成型体等を使用する場合に比べて薄型化が可能であると共に、誘電体アンテナであるアンテナ素子の選択によって、小型化および高性能化が可能になる。また、金型、設計変更等によるコストが必要なく、低コストを実現することができる。
第4の発明に係るアンテナ装置は、第1から第3の発明のいずれかにおいて、前記第1延在部に第1受動素子が接続され、前記第2エレメントに第2受動素子が接続されていると共に、前記第1延在部の基端が第3受動素子を介して前記グランドパターンに接続されていることを特徴とする。
すなわち、このアンテナ装置では、各受動素子の選択によって、各共振周波数をフレキシブルに調整可能であり、設計条件に応じた複共振化が可能なアンテナ装置を得ることができる。このように、アンテナ構成上、各共振周波数をフレキシブルに調整できるため、共振周波数の入れ替えが可能になり、用途や機器に応じて受動素子等による調整箇所を変更可能になっている。
第5の発明に係るアンテナ装置は、第3の発明において、前記アンテナ素子よりも先端側の前記第2延在部の途中に、第4受動素子が接続されていることを特徴とする。
すなわち、このアンテナ装置では、第4受動素子に高インピーダンスとなるものを選択することで、主に第2延在部の基端から第4受動素子との間で、別の共振周波数を得ることが可能である。
本発明によれば、以下の効果を奏する。
本発明のアンテナ装置によれば、基板本体の表面にそれぞれ金属箔でパターン形成された上記のグランドパターン、第1エレメント及び第2エレメントを備えているので、各エレメント間及びグランドパターンとの間などで浮遊容量が発生し、少なくとも2つ以上の共振周波数による複共振化が可能になる。
特に、第2エレメントが、第1延在部の途中に基端が接続され第2延在部に沿って延在し、第2延在部が、先端側に第2エレメントの先端を超えて延在した装荷容量調整部を有し、第1エレメントと第2エレメントとの開放端が、同一方向に向けて配されているので、第2エレメントよりも突き出た装荷容量調整部とグランドパターンとの間にも浮遊容量を発生させることができ、第1エレメントによる容量調整が可能になって主に第1エレメントで得られる共振周波数の設定が容易になる。
また、エレメントに接続するアンテナ素子や受動素子の選択によって、各共振周波数をフレキシブルに調整可能であり、設計条件に応じた複共振化が可能になると共に、小型化および高性能化が可能になる。
したがって、本発明のアンテナ装置は、多様な用途や機器に対応した複共振化が容易に可能になると共に、省スペース化を図ることができる。
本発明に係るアンテナ装置の第1実施形態において、各エレメントの位置関係を示す平面図である。 第1実施形態において、各共振周波数に寄与する主な領域を示す配線図である。 第1実施形態において、アンテナ装置で生じる浮遊容量を示す配線図である。 第1実施形態において、アンテナ素子を示す斜視図(a)、平面図(b)、正面図(c)、底面図(d)及び背面図(e)である。 第1実施形態において、3共振化した際のVSWR特性(電圧定在波比)を示すグラフである。 本発明に係るアンテナ装置の第2実施形態において、アンテナ装置で生じる浮遊容量を示す配線図である。 本発明に係るアンテナ装置の第3実施形態において、各エレメントの位置関係を示す平面図である。 本発明に係るアンテナ装置の実施例において、アンテナ装置の放射パターンを示すグラフである。
以下、本発明に係るアンテナ装置の第1実施形態を、図1から図5を参照しながら説明する。
本実施形態におけるアンテナ装置1は、図1及び図2に示すように、絶縁性の基板本体2と、基板本体2に銅箔等の金属箔でパターン形成されたグランドパターンGNDと、グランドパターンGNDが形成されていない領域として基板本体2上のグランドパターンGNDと基板本体2の少なくとも一辺との間に設けられたアンテナ占有領域AOAと、アンテナ占有領域AOA内に銅箔等の金属箔でパターン形成された第1エレメント3及び第2エレメント4とを備えている。
上記第1エレメント3が、グランドパターンGNDに近接した基端側に給電点FPが設けられていると共にアンテナ占有領域AOAが接する基板本体2のいずれかの一辺(本実施形態では、図1の符号2a)に向けて延在する第1延在部E1と、前記第1延在部E1の先端からアンテナ占有領域AOAが接する前記一辺2aに沿って延在する第2延在部E2とを有している。すなわち、第2延在部E2は、対向するグランドパターンGNDの端辺と基板本体2の一辺2aとの延在方向に沿って延在している。
上記第2エレメント4が、第1延在部E1の途中に基端が接続され第2延在部E2に沿って延在している。すなわち、第1エレメント3と第2エレメント4との開放端は、同一方向に向いている。
上記第2延在部E2が、先端側に第2エレメント4の先端を超えて延在した装荷容量調整部E2aを有している。すなわち、第2延在部E2と第2エレメント4とは、同一方向に向けて延在しているが、第2延在部E2は、装荷容量調整部E2aの長さ分だけ第2エレメント4よりも長く延在している。そして、この装荷容量調整部E2aの部分が、グランドパターンGNDに対向している。
また、第2延在部E2の途中には、誘電体アンテナのアンテナ素子ATが接続されている。このアンテナ素子ATは、第2エレメント4に対向している。
上記第1延在部E1の途中には、第1受動素子P1が接続され、第2エレメント4の基端に第2受動素子P2が接続されていると共に、第1延在部E1の基端が第3受動素子P3を介してグランドパターンGNDに接続されている。
上記第1受動素子P1は、第2エレメント4の接続部よりも先端側に接続されている。
なお、第1延在部E1は、基端から第2エレメント4の接続部までの基端側部E1aと、基端側部E1aの先端から第1受動素子P1を介して先端までの先端側部E1bとで構成されている。上記基端側部E1aは、先端側部E1bよりも幅広に形成され、グランドパターンGND側の部分に第3受動素子P3の接続部と給電点FPとが間隔を空けて設定されている。
また、アンテナ素子ATよりも先端側の第2延在部E2の途中には、第4受動素子P4が接続されている。なお、第4受動素子P4は、アンテナ素子ATよりも先端側に接続されているが、装荷容量調整部E2a側よりもアンテナ素子ATに近い部分に接続されることが好ましい。
上記基板本体2は、一般的なプリント基板であって、本実施形態では、ガラスエポキシ樹脂等からなるプリント基板を採用している。
なお、上記給電点FPは、それぞれ高周波回路(図示略)の給電点に接続される。また、グランドパターンGNDの領域には、高周波回路が実装される。
上記各受動素子は、例えばインダクタ、コンデンサ、抵抗又はジャンパー線が採用される。
上記アンテナ素子ATは、所望の共振周波数に自己共振しないローディング素子であって、例えば図4に示すように、セラミックス等の誘電体121の表面にAg等の導体パターン122が形成されたチップアンテナである。
このアンテナ素子ATは、共振周波数等の設定に応じて、その長さ、幅、導体パターン等が異なる素子を選択しても構わない。また、所望の周波数によっては、アンテナ素子ATに使用している誘電体121を、磁性体、若しくは誘電体と磁性体とを混合した複合材料としても構わない。
上記第1エレメント3と第2エレメント4とは、互いの間の浮遊容量と、グランドパターンGNDとの間の浮遊容量とを発生可能に、互いに間隔を空けて延在している。
すなわち、図3に示すように、装荷容量調整部E2aとグランドパターンGNDとの間の浮遊容量Caと、アンテナ素子AT先端から装荷容量調整部E2aの基端までと第2エレメント4との間の浮遊容量Cbと、第2エレメント4とグランドパターンGNDとの間の浮遊容量Ccと、アンテナ素子ATと第2エレメント4との間の浮遊容量Cdと、アンテナ素子AT基端から第2延在部E2の基端までと第2エレメント4の基端部及び基端側部E1aとの間の浮遊容量Ceとが発生可能である。
次に、本実施形態のアンテナ装置における各共振周波数について、図を参照して説明する。
本実施形態のアンテナ装置1では、図5に示すように、周波数の低い方から、第1の共振周波数f1、第2の共振周波数f2及び第3の共振周波数f3の順に3つの周波数帯に複共振化される。
上記第1の共振周波数f1は、第1エレメント3とアンテナ素子ATと第1受動素子P1及び第4受動素子P4と浮遊容量とで決定される。また、上記第2の共振周波数f2は、アンテナ素子ATと第1受動素子P1と第4受動素子P4から基端側の第2延在部E2と浮遊容量とで決定される。さらに、上記第3の共振周波数f3は、第2エレメント4、第1エレメント3、第2受動素子P2と浮遊容量とで決定される。
以下、これら共振周波数について、より詳しく説明する。
「第1の共振周波数f1について」
上記第1の共振周波数f1の周波数は、第1エレメント3、アンテナ素子AT、第1受動素子P1、第4受動素子P4及び浮遊容量Ca,Cb,Cc,Cd,Ceにより設定および調整することができる。
また、第1の共振周波数f1のインピーダンス調整は、浮遊容量Ca,Cb,Cc,Cd,Ceの各浮遊容量の設定で行うことができる。
さらに、最終的な周波数調整は、第1受動素子P1及び第4受動素子P4の選択によりフレキシブルに行うことが可能である。
このように第1の共振周波数f1は、主に図2中の二点鎖線A1の部分で調整される。
「第2の共振周波数f2について」
上記第2の共振周波数f2の周波数は、アンテナ素子AT、第1受動素子P1、第4受動素子P4から基端側の第2延在部E2、第1延在部E1及び浮遊容量Cd,Ce,Ccにより設定および調整することができる。なお、第4受動素子P4は、この周波数で高インピーダンスとなるように設定される。
また、第2の共振周波数f2のインピーダンス調整は、浮遊容量Cd,Ce,Ccの各浮遊容量の設定で行うことができる。
さらに、最終的な周波数調整は、第1受動素子P1の選択によりフレキシブルに行うことが可能である。
このように第2の共振周波数f2は、主に図2中の破線A2の部分で調整される。
「第3の共振周波数f3について」
上記第3の共振周波数f3の周波数は、第2エレメント4、第1エレメント3及び浮遊容量Cc,Cd,Ceにより設定および調整することができる。
また、第3の共振周波数f3のインピーダンス調整は、浮遊容量Cc,Cd,Ceの各浮遊容量の設定で行うことができる。
さらに、最終的な周波数調整は、第2受動素子P2の選択によりフレキシブルに行うことが可能である。
このように第3の共振周波数f3は、主に図2中の一点鎖線A3の部分で調整される。
なお、各共振周波数f1,f2,f3における最終的なインピーダンス調整は、第3受動素子P3の選択によりグランドパターンGND側に流れる高周波電流の流れをコントロールすることで、フレキシブルに行うことが可能である。
このように本実施形態のアンテナ装置1では、基板本体2の表面にそれぞれ金属箔でパターン形成された上記のグランドパターンGND、第1エレメント3及び第2エレメント4を備えているので、各エレメント間やグランドパターンGNDとの間の各浮遊容量とを効果的に利用することで、複共振化させることができる。
特に、第2エレメント4が、第1延在部E1の途中に基端が接続され第2延在部E2に沿って延在し、第2延在部E2が、先端側に第2エレメント4の先端を超えて延在した装荷容量調整部E2aを有し、第1エレメント3と第2エレメント4との開放端が、同一方向に向けて配されているので、第2エレメント4よりも突き出た装荷容量調整部E2aとグランドパターンGNDとの間にも浮遊容量Caを発生させることができ、装荷容量調整部E2aによる容量調整が可能になって主に第1エレメント3で得られる共振周波数の設定が容易になる。
さらに、第2エレメント4が第1エレメント3の第2延在部E2とグランドパターンGNDとの間に介在するため、第2延在部E2の装荷容量調整部E2aよりも基端側とグランドパターンGNDとの間に直接的な浮遊容量が発生せず、装荷容量調整部E2aよりも基端側とグランドパターンGNDとの間の距離による依存性は少なくなる。また、第1エレメント3からの放射による高周波電流を、第2エレメント4及び第1延在部E1を介してグランドパターンGNDへ効率的に流すことが可能になる。逆に、第2エレメント4からの放射による高周波電流は、一部が第2延在部E2へ流れて第1延在部E1を介してグランドパターンGNDへ流れる。このように放射に寄与する高周波電流を効率的に得ることができる。
また、所望の共振周波数に自己共振しないローディング素子のアンテナ素子ATによってエレメント長の短縮化及び高インピーダンス化と、浮遊容量の増大とが可能になり、複共振化の調整が容易になると共に小型化とアンテナ特性の向上とを図ることができる。
特に、アンテナ素子ATと第2エレメント4との間の浮遊容量により、アンテナ素子AT自体が直接グランドパターンGNDとの間の浮遊容量を発生することが無く、高インピーダンスとなるアンテナ素子ATと第2エレメント4との間の浮遊容量により、第2エレメント4を介してグランドパターンGNDへの高周波電流をより効率的に流すことが可能になる。
また、アンテナ素子ATおよび各受動素子の選択によって、各共振周波数をフレキシブルに調整可能であり、設計条件に応じた複共振化が可能なアンテナ装置を得ることができる。このように、アンテナ構成上、各共振周波数をフレキシブルに調整できるため、共振周波数の入れ替えが可能になり、用途や機器に応じて受動素子等による調整箇所を変更可能になっている。
また、基板本体2の平面内で設計が可能であり、従来の誘電体ブロックや樹脂成型体等を使用する場合に比べて薄型化が可能であると共に、誘電体アンテナであるアンテナ素子ATの選択によって、小型化および高性能化が可能になる。また、金型、設計変更等によるコストが必要なく、低コストを実現することができる。
また、第4受動素子P4に高インピーダンスとなるものを選択することで、主に第2延在部E2の基端(図1における第2延在部E2の右端)から第4受動素子P4との間で、別の共振周波数を得ることが可能である。
このように高インピーダンスに選択する受動素子としては、一番低い共振周波数(本実施形態では第1の共振周波数f1)に使用する受動素子(本実施形態の第4受動素子P4)であることが望ましい。また、この受動素子は、所望の共振周波数(前述の別の共振周波数:第2の共振周波数f2)に対して高インピーダンスにすることが望ましい。この理由としては、所望の共振周波数に対して高インピーダンスになる場合においても、一番低い共振周波数に対して良好なインピーダンスを確保できるからである。そのため、本実施形態では、第4受動素子P4に対して高インピーダンスに選択する設定としている。
次に、本発明に係るアンテナ装置の第2及び第3実施形態について、図6及び図7を参照して以下に説明する。なお、以下の各実施形態の説明において、上記実施形態において説明した同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
第2実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、装荷容量調整部E2aが第4受動素子P4が接続されている部分と同じ細い幅で延在しているのに対し、第2実施形態のアンテナ装置21では、図6に示すように、装荷容量調整部E22aが、第2エレメント4側に広がって幅広に形成された幅広部E22bを有している点である。すなわち、第2実施形態では、装荷容量調整部E22aの先端側に対向するグランドパターンGNDに向けて拡がった略正方形状の幅広部E22bが設けられている。
この幅広部E22bによって、図6に示すように、グランドパターンGNDとの間の浮遊容量Caが大きく得られると共に、浮遊容量Caの他に、幅広部E22bと第2エレメント4との間の浮遊容量Cfが発生する。
したがって、第2実施形態のアンテナ装置21では、第2延在部E22の装荷容量調整部E22aが、第2エレメント4側に広がって幅広に形成された幅広部E22bを有しているので、幅広部E22bの幅や長さによって第2エレメント4やグランドパターンGNDとの間の浮遊容量を効果的に設けて利用することが可能になる。
また、第3実施形態と第2実施形態との異なる点は、第2実施形態では、略正方形状の幅広部E22bが形成されているのに対し、第3実施形態のアンテナ装置31では、図7に示すように、装荷容量調整部E32aにおいて、対向するグランドパターンGNDに向けた方向の幅だけが広く、第2延在部E32の延在方向の幅が狭い幅広部E32bを採用している点である。すなわち、第3実施形態の幅広部E32bは、第2延在部E32の先端部がグランドパターンGNDに向けて同じ幅の状態で90°折れたように見える部分である。
第3実施形態では、幅広部E32bとグランドパターンGNDとの間に浮遊容量Ca1,Ca2が発生すると共に幅広部E32bの基端から装荷容量調整部E32aの基端までとグランドパターンGNDとの間に浮遊容量Ca3が発生する。
このように第3実施形態のアンテナ装置31では、第2実施形態よりも面積が小さい幅広部E32bにより、浮遊容量Ca1,Ca2,Ca3を得ることができる。
第2及び第3実施形態に示すように、幅広部の面積や形状を変更することで、浮遊容量Ca(Ca1,Ca2,Ca3),Cfを調整することが可能である。
さらに、第2実施形態では、第1延在部E1は、基端側部E1aから先端側部E1bへ直線的に延在しているが、第3実施形態では、先端側部E31bが、基端側部E31aの先端(第2エレメント4の接続点)から一旦、第1受動素子P1を介して第2エレメント4の突出延在方向と逆方向に延在した後、アンテナ占有領域AOAが接する前記一辺2aに向けて延在している点でも第2実施形態と異なっている。このように、第1延在部E31全体としてアンテナ占有領域AOAが接する前記一辺2aに向けて延在していれば、途中で屈曲していても構わない。なお、上記第1延在部E31では、先端側部E1bとグランドパターンGNDとの間に浮遊容量Cgが発生する。
また、第2実施形態では、アンテナ占有領域AOAが基板本体2の一辺2aのみに接しているが、第3実施形態では、アンテナ占有領域AOAが基板本体2の角部に配されており、アンテナ占有領域AOAが基板本体2の二辺に接している点でも異なっている。なお、第3実施形態では、アンテナ占有領域AOAが接した基板本体2の二辺のうち一辺2aに沿って第2延在部E32が延在している。
さらに、第3実施形態では、第3受動素子P3と給電点FPとが、第2エレメント4側のグランドパターンGNDに接続されている。なお、第3実施形態のグランドパターンGNDの端辺は、段差状に形成されている。また、第1延在部E31の基端側部E31aは、先端側部E31bと同じ幅に設定され、第3受動素子P3の接続及び給電点FPのためにグランドパターンGNDの段差部に向けて突出された2つの枝部E31cが設けられている。すなわち、基端側部E31aの基端から突出された枝部E31cの先端に第3受動素子P3が接続され、基端側部E31aの途中から突出された枝部E31cの先端が給電点FPとされる。なお、第3受動素子P3が接続された枝部E31cとグランドパターンGNDとの間には、浮遊容量Chが発生する。
次に、第1実施形態のアンテナ装置を実際に作製した実施例について、VSWR特性(電圧定在波比)を測定した結果と、各共振周波数での放射パターンについて測定した結果とを、図5及び図6を参照して説明する。
なお、これらの測定においては、各受動素子は以下のものを用いた。
第1受動素子P1:L=1.0nHのインダクタ
第2受動素子P2:L=1.0nHのインダクタ
第3受動素子P3:L=1.0nHのインダクタ
第4受動素子P4:L=15nHのインダクタ
この測定結果からわかるように、以下の表1に示すように、第1〜第3の共振周波数f1〜f3のいずれも良好な特性が得られている。
なお、表1において、第1の共振周波数f1の周波数帯は1575MHz、第2の共振周波数f2の周波数帯は2440MHz、第3の共振周波数f3の周波数帯は5200MHzである。
次に、上記実施例のアンテナ装置について、第1の共振周波数f1、第2の共振周波数f2及び第3の共振周波数f3での放射パターンについて測定した結果を、図に示す。
なお、第2延在部E2の基端から先端に向かう延在方向(アンテナ素子ATの延在方向)を−Y方向とし、第1延在部E1の基端から先端に向かう延在方向を−X方向とし、基板本体2表面に対する垂直方向をZ方向とした。この際のZX面に対する垂直偏波、水平偏波及び電力利得を測定した。
この結果、ZX面における第1の共振周波数f1の平均電力利得は−7.0dBiであり、第2の共振周波数f2の平均電力利得は−8.0dBiであり、第3の共振周波数f3の平均電力利得は−4.6dBiであった。
なお、本発明は上記各実施形態及び実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることができる。
例えば、上記各実施形態では、第2延在部にアンテナ素子を設けているが、第2エレメントにアンテナ素子を設けてエレメントの短縮化を行い、装置全体の小型化を図っても構わない。
また、上述したようにアンテナ素子を接続してエレメントの一部とすることが好ましいが、アンテナ素子を接続せずに、銅箔等の金属箔のみで延在した第2延在部でも構わない。この際、高インピーダンス化するために、第2延在部の少なくとも一部を他の部分よりも幅狭の細いパターンにしたり、ジグザグに折り返しながら全体として一定方向に延在するミアンダパターンとしたりすることが好ましい。
さらに、基板サイズに余裕がある場合には、上記エレメントの一部を線状若しくは板状の金属を折り返した形状のパターンに置き換えても構わない。また、同一の基板本体の表裏面に対してスルーホールを用いて、螺旋状などの形状に旋回させたパターンにしても構わない。
また、上記第2実施形態では、略正方形状の幅広な装荷容量調整部を設けたが、この装荷容量調整部の中央を抜いて四角枠のループ状の装荷容量調整部としても構わない。この場合、ループ状とされた装荷容量調整部内にも浮遊容量を発生させることが可能になり、周辺部品との容量結合による性能劣化を低減することができる。
1,21,31…アンテナ装置、2…基板本体、2a…基板本体の一辺、3…第1エレメント、4…第2エレメント、AOA…アンテナ占有領域、AT…アンテナ素子、E1,E31…第1延在部、E2,E22,E32…第2延在部、E2a,E22a,E32a…装荷容量調整部、E22b,E32b…幅広部、GND…グランドパターン、P1…第1受動素子、P2…第2受動素子、P3…第3受動素子、P4…第4受動素子、FP…給電点

Claims (4)

  1. 絶縁性の基板本体と、前記基板本体に金属箔でパターン形成されたグランドパターンと、前記グランドパターンが形成されていない領域として前記基板本体上の前記グランドパターンと前記基板本体の少なくとも一辺との間に設けられたアンテナ占有領域と、前記アンテナ占有領域内に金属箔でパターン形成された第1エレメント及び第2エレメントとを備え、
    前記第1エレメントが、前記グランドパターンに近接した基端側に給電点が設けられていると共に前記アンテナ占有領域が接する前記基板本体のいずれかの一辺に向けて延在する第1延在部と、前記第1延在部の先端から前記アンテナ占有領域が接する前記一辺に沿って延在する第2延在部とを有し、
    前記第2エレメントが、前記第1延在部の途中に基端が接続され前記第2延在部に沿っていると共に前記グランドパターンに対向して延在し、
    前記第2延在部が、先端側に前記第2エレメントの先端を超えて前記第2エレメントの先端が向く方向に向けて線状に延在し前記グランドパターンに対向した装荷容量調整部を有し、
    前記第1エレメントと前記第2エレメントとの開放端が、同一方向に向けて配されており、
    前記第2エレメントが、高周波回路に接続された前記給電点からの高周波電流が流れると前記第1エレメントとは異なる周波数で共振して電磁波を放射するエレメントであり、
    前記第2延在部の途中であって前記装荷容量調整部よりも基端側に、受動素子が接続され、
    前記受動素子が、前記第1エレメントのうち前記受動素子から基端側の前記第2延在部と前記第1延在部とで発生する共振周波数に対して高インピーダンスに設定されていることを特徴とするアンテナ装置。
  2. 請求項1に記載のアンテナ装置において、
    前記装荷容量調整部が、前記第2エレメント側に広がって幅広に形成された幅広部を有していることを特徴とするアンテナ装置。
  3. 請求項1又は2に記載のアンテナ装置において、
    前記第2延在部の途中に誘電体アンテナのアンテナ素子が接続されていることを特徴とするアンテナ装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載のアンテナ装置において、
    前記第1延在部に第1受動素子が接続され、
    前記第2エレメントに第2受動素子が接続されていると共に、前記第1延在部の基端が第3受動素子を介して前記グランドパターンに接続されていることを特徴とするアンテナ装置。
JP2017006482A 2017-01-18 2017-01-18 アンテナ装置 Active JP6380565B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017006482A JP6380565B2 (ja) 2017-01-18 2017-01-18 アンテナ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017006482A JP6380565B2 (ja) 2017-01-18 2017-01-18 アンテナ装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013019655A Division JP2014150502A (ja) 2013-02-04 2013-02-04 アンテナ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017092978A JP2017092978A (ja) 2017-05-25
JP6380565B2 true JP6380565B2 (ja) 2018-08-29

Family

ID=58768681

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017006482A Active JP6380565B2 (ja) 2017-01-18 2017-01-18 アンテナ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6380565B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7015980B2 (ja) * 2017-07-20 2022-02-04 三菱マテリアル株式会社 アンテナ装置
JP6857314B2 (ja) * 2017-07-20 2021-04-14 三菱マテリアル株式会社 アンテナ装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI255071B (en) * 2002-01-16 2006-05-11 Accton Technology Corp Dual-band monopole antenna
JP2005020266A (ja) * 2003-06-25 2005-01-20 Nec Tokin Corp 多周波アンテナ装置
JP2005079959A (ja) * 2003-09-01 2005-03-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd アンテナ装置
JP2005295493A (ja) * 2004-03-12 2005-10-20 Mitsubishi Materials Corp アンテナ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017092978A (ja) 2017-05-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101731672B1 (ko) 안테나 장치
KR101720830B1 (ko) 안테나 장치용 기판 및 안테나 장치
JP6380565B2 (ja) アンテナ装置
JP6528414B2 (ja) アンテナ装置
KR101970861B1 (ko) 안테나 장치
JP6048229B2 (ja) アンテナ装置
JP2014150502A (ja) アンテナ装置
JP5716999B2 (ja) アンテナ装置
JP6198049B2 (ja) アンテナ装置
JP6492883B2 (ja) アンテナ装置
JP6098812B2 (ja) アンテナ装置
JP5831753B2 (ja) アンテナ装置用基板及びアンテナ装置
JP6327461B2 (ja) アンテナ装置
JP6032001B2 (ja) アンテナ装置
JP6528505B2 (ja) アンテナ装置
JP6766660B2 (ja) アンテナ装置
JP6187749B2 (ja) アンテナ装置
JP6319572B2 (ja) アンテナ装置
JP6048271B2 (ja) アンテナ装置
JP6410147B2 (ja) アンテナ装置
JP6011328B2 (ja) アンテナ装置
TWI581500B (zh) Antenna device
JP6098811B2 (ja) アンテナ装置
WO2014188467A1 (ja) アンテナ装置用基板及びアンテナ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171102

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171116

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180110

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180329

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180523

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180703

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180716

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6380565

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150