JP5432423B2 - 不揮発性記憶素子及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電圧パルスの印加により、抵抗状態が変化する抵抗変化型の不揮発性記憶素子及びその製造方法に関する。
近年、デジタル技術の進展に伴い、携帯型情報機器及び情報家電などの電子機器が、より一層高機能化している。そのため、不揮発性記憶装置の大容量化、書き込み電力の低減などの低消費電力化、書き込み/読み出し時間の高速化、及び長寿命化などの要求が高まっている。こうした要求に対して、既存のフローティングゲートを用いたフラッシュメモリの微細化には限界があると言われている。一方、抵抗変化材料を記憶部の材料として用いる不揮発性記憶素子(抵抗変化型素子)は、単純な構造で構成することができる。このため、さらなる微細化、高速化及び低消費電力化が期待され、研究開発が進んでいる(例えば、特許文献1参照)。
ここで、抵抗変化型素子とは、電圧パルスの印加により抵抗状態が可逆的に変化する性質を有し、抵抗状態の夫々に情報を対応させることにより、情報を不揮発的に記憶することが可能な素子のことをいう。
より具体的には、抵抗変化型素子は、第1電極層と第2電極層との間に、抵抗変化材料を用いて形成された抵抗変化層を備えた単純な構成をしている。例えば、バイポーラ型の抵抗変化型素子の場合、第1電極層と第2電極層の間(電極間)に極性が異なる電圧パルスを印加すると、抵抗変化層に抵抗変化現象が発現する。すなわち、例えば、負電圧パルスを電極間に印加した場合、抵抗変化層は低抵抗状態となる。逆に、正電圧パルスを電極間に印加した場合、抵抗変化層は高抵抗状態となる。このような抵抗変化型素子は、例えば、低抵抗状態と高抵抗状態の一方に“0”を、他方に“1”を割り当てることにより、2値を記憶できる。抵抗変化型素子を用いた不揮発性記憶装置は、抵抗変化層が高抵抗状態と低抵抗状態の少なくとも2つの状態に変化することを利用して、抵抗変化型素子の夫々に対し、抵抗状態に応じた情報の書き込み、読み出しを行う記憶装置である。
抵抗変化型素子に関する技術としては、例えば、酸素含有率の異なる2つのタンタル酸化物層を積層して抵抗変化層に用いた抵抗変化型素子が開示されている(例えば、特許文献1参照)。尚、酸素含有率の異なる2つのタンタル酸化物層を積層して構成された層を、抵抗変化層として機能させるために、製造後、初期に1度、ブレイク電圧を印加する。ブレイク電圧の電圧値は、一般的に、不揮発性記憶装置の通常動作時において抵抗変化層の抵抗状態を変化させるために印加する電圧パルスの電圧値より、大きい値となっている。
国際公開第2008/149484号
不揮発性記憶装置における更なる低消費電力化の要請に応える為に、抵抗変化型素子に印加するブレイク電圧を更に低電圧化させることが求められている。
そこで、本発明は、酸素不足度の異なる金属酸化物層を積層して抵抗変化層に用いた不揮発性記憶素子に印加するブレイク電圧を従来よりも低減することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一形態に係る不揮発性記憶素子は、第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に介在し、前記第1電極と前記第2電極との間に与えられる電気的信号に基づいて可逆的に抵抗状態が変化する抵抗変化層と、を備え、前記抵抗変化層は、第1金属酸化物で構成される第1抵抗変化層と、前記第1金属酸化物より酸素不足度が小さく、抵抗値が大きい第2金属酸化物で構成される第2抵抗変化層と、を有し、前記第2抵抗変化層中に、前記第2金属酸化物を構成する金属原子同士の金属結合を有する金属−金属結合領域を備える。
また、本発明の一形態に係る不揮発性記憶素子の製造方法は、第1電極層を形成する工程と、前記第1電極層の上に、第1金属酸化物で構成される第1抵抗変化層を形成する工程と、前記第1抵抗変化層の上に、前記第1金属酸化物より酸素不足度が小さく、抵抗値が大きい第2金属酸化物で構成される第2抵抗変化層を形成する工程と、前記第2抵抗変化層中に、前記第2金属酸化物を構成する金属原子同士の金属結合を備える金属−金属結合領域を形成する工程と、前記第2抵抗変化層の上に、第2電極層を形成する工程と、を備える。
上記不揮発性記憶素子は、酸素不足度の異なる金属酸化物層を積層して抵抗変化層に用いた不揮発性記憶素子において、ブレイク電圧を従来よりも低減できる。
図1は、第1実施形態の不揮発性記憶素子を備える不揮発性記憶装置の一構成例を模式的に示す断面図である。 図2Aは、基板上に第1配線を形成する工程を示す工程断面図である。 図2Bは、基板上に、第1配線を覆うように第1層間絶縁層を形成する工程を示す工程断面図である。 図2Cは、第1層間絶縁層を貫通して第1配線を露出するように第1コンタクトホールを形成する工程を示す工程断面図である。 図2Dは、第1コンタクトホールを導電性材料で充填する工程を示す工程断面図である。 図2Eは、第1層間絶縁層の上端面よりも上側にある導電性材料を除去して第1コンタクトプラグを形成する工程を示す工程断面図である。 図2Fは、第1コンタクトプラグを覆うように、第1電極層を構成する第1電極材料層と、第1抵抗変化層を構成する第1金属酸化物層とを形成する工程を示す断面図である。 図2Gは、第1実施形態において、第1金属酸化物層の上面に第2抵抗変化層を構成する第2金属酸化物層を形成する工程を示す断面図である。 図2Hは、第1実施形態において、第2金属酸化物層の一部に金属−金属結合領域を形成する工程を示す断面図である。 図2Iは、第1実施形態において、第1金属酸化物層の上に第2電極層を構成する第2電極材料層を形成する工程を示す断面図である。 図2Jは、第1実施形態において、第1電極材料層と、第1金属酸化物層と、第2金属酸化物層と、第2電極材料層とをパターニングして、第1電極層と、第1抵抗変化層と、第2抵抗変化層と、第2電極層とを形成する工程を示す断面図である。 図2Kは、不揮発性記憶素子を覆う第2層間絶縁層を形成する工程を示す断面図である。 図2Lは、第2層間絶縁層中に形成された第2コンタクトホール中に第2コンタクトプラグを充填し、第2コンタクトプラグの上に第2配線を形成する工程を示す断面図である。 図3は、従来の不揮発性記憶素子、及び、第1実施形態の不揮発性記憶素子において、上部電極であるIr、Ta層、TaO層における酸素プロファイルの違いを示すグラフである。 図4は、従来の不揮発性記憶素子、及び、第1実施形態の不揮発性記憶素子において、上部電極であるIr、Ta層付近の酸素プロファイルの違いを図3から拡大して示した拡大図である。 図5は、第1実施形態の不揮発性記憶素子について、Ta層表面の結合エネルギー分布を示したグラフである。 図6は、第1実施形態の不揮発性記憶素子の抵抗変化特性を示すグラフである。 図7は、従来の不揮発性半導体記憶素子におけるブレイク電圧と、第1実施形態の不揮発性記憶素子におけるブレイク電圧を比較したグラフである。 図8は、第2実施形態の不揮発性記憶素子を備える不揮発性記憶装置の一構成例を模式的に示す断面図である。 図9Aは、第2実施形態の不揮発性記憶素子の製造方法において、第1金属酸化物層の上面に、第2抵抗変化層を構成する第2金属酸化物層を形成する工程を示す工程断面図である。 図9Bは、第2実施形態において、金属−金属結合領域を形成する工程を示す工程断面図である。 図9Cは、第2実施形態において、金属−金属結合領域上に、第2抵抗変化層を構成する第2金属酸化物層と、第2電極層を構成する第2電極材料層とを形成する工程を示す工程断面図である。 図9Dは、第2実施形態において、第1電極材料層と、第1金属酸化物層と、第2金属酸化物層と、第2電極材料層とをパターニングして、第1電極層と、第1抵抗変化層と、第2抵抗変化層と、第2電極層とを形成する工程を示す工程断面図である。 図10は、特許文献1に開示されている不揮発性記憶装置の概略構成の一例を示す断面図である。
先ず、実施形態で用いる用語について説明する。
「酸素含有率」は、金属酸化物を構成する総原子数に対する含有酸素原子数の比率で示される。また、「酸素不足度」とは、それぞれの金属酸化物において、その化学量論的な組成を有する酸化物を構成する酸素の量に対し、不足している酸素の割合をいう。
「酸素不足型の金属酸化物」とは、化学量論的な組成を有する金属酸化物と比較して、酸素の含有量(原子比:総原子数に占める酸素原子数の割合)が少ない金属酸化物をいう。
より具体的には、金属がタンタル(Ta)の場合、金属酸化物の化学量論的な酸化物の組成はTaであるので、TaO2.5と表現できる。TaO2.5の酸素不足度は0%である。例えばTaO1.5の組成の酸素不足型のタンタル酸化物の酸素不足度は、酸素不足度=(2.5−1.5)/2.5=40%となる。また、酸素過剰型の金属酸化物は、酸素不足度が負の値となる。なお、本明細書中では、特に断りのない限り、酸素不足度は正の値、0、負の値も含むものとして説明する。なお、第2金属酸化物を構成する金属が、酸化物として複数の化学量論的組成をとりうる場合、それらのうち最も抵抗値の高い金属酸化物の組成を酸素不足度の基準としてもよい。また、第1金属酸化物を構成する金属が、酸化物として複数の化学量論的組成をとりうる場合、それらのうち、第2金属酸化物を構成する金属酸化物よりも抵抗率の低い酸素不足型の金属酸化物を用いてもよい。
これに対して、酸素含有率とは、上述したように、当該金属酸化物を構成する総原子数に対する含有酸素原子数の比率である。Taの酸素含有率は、総原子数に占める酸素原子数の比率(O/(Ta+O))であり、71.4[atm%]となる。したがって、酸素不足型のタンタル酸化物は、酸素含有率は0より大きく、71.4[atm%]より小さいことになる。例えば、第1金属酸化物を構成する金属と、第2金属酸化物を構成する金属とが同種である場合、酸素含有率は酸素不足度と対応関係にある。すなわち、第2金属酸化物の酸素含有率が第1金属酸化物の酸素含有率よりも大きいとき、第2金属酸化物の酸素不足度は第1金属酸化物の酸素不足度より小さい。
次に、従来の不揮発性記憶素子について説明する。
図10は、特許文献1に開示されている従来の不揮発性記憶装置の概略構成の一例を示す断面図である。
図10に示すように、不揮発性記憶装置20は、第1配線201が形成された基板200と、基板200と第1配線201を覆うように形成された第1層間絶縁膜202と、第1層間絶縁膜202を貫通して第1配線201に到達する第1コンタクトホール203の内部に埋め込まれた第1コンタクトプラグ204と、を備えている。
不揮発性記憶装置20は、さらに、第1層間絶縁膜202上に、第1コンタクトプラグ204の露出面を覆うように形成された第1電極層205と、抵抗変化層206と、第2電極層207と、をこの順に積層して構成される抵抗変化型素子212を備えている。第1コンタクトプラグ204を介して、第1配線201と第1電極層205とが電気的に接続されている。
不揮発性記憶装置20は、さらに、抵抗変化型素子212を覆う第2層間絶縁層208と、第2層間絶縁層208を貫通して抵抗変化型素子212の第2電極層207に到達する第2コンタクトホール209の内部に埋め込まれた第2コンタクトプラグ210と、第2コンタクトプラグ210の上面を覆うように形成された第2配線211と、を備えている。第2コンタクトプラグ210を介して、第2電極層207と第2配線211とが電気的に接続されている。
抵抗変化層206は、第1タンタル酸化物層206aと第2タンタル酸化物層206bとの積層構造で構成される。第2タンタル酸化物層206bの酸素含有率は、第1タンタル酸化物層206aより高い。ここで、第2タンタル酸化物層206bを構成する材料は、例えば2.1≦y≦2.5を満足するTaOで表される組成を有している。また、第1タンタル酸化物層206aを構成する材料は、例えば0.8≦x≦1.9を満たすTaOで表される組成を有する。第2タンタル酸化物層206bの酸素含有率は、第1タンタル酸化物層206aの酸素含有率よりも高いため、第2タンタル酸化物層206bの抵抗率は第1タンタル酸化物層206aの抵抗率よりも高い。
(不揮発性記憶素子及びその製造方法の概要)
本発明の一形態に係る不揮発性記憶素子は、第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に介在し、前記第1電極と前記第2電極との間に与えられる電気的信号に基づいて可逆的に抵抗状態が変化する抵抗変化層と、を備え、前記抵抗変化層は、第1金属酸化物で構成される第1抵抗変化層と、前記第1金属酸化物より酸素不足度が小さく、抵抗値が大きい第2金属酸化物で構成される第2抵抗変化層と、を有し、前記第2抵抗変化層中に、前記第2金属酸化物を構成する金属原子同士の金属結合を有する金属−金属結合領域を備える。
上記本発明の一形態に係る不揮発性記憶素子では、第2金属酸化物層の一部に、金属結合を備える金属−金属結合領域を含ませることで、ブレイク電圧を低減している。より具体的には、本発明に係る不揮発性記憶素子は、抵抗変化型素子に対し、ある一定レベルの電圧(ブレイク電圧)を印加すると、金属結合が基点となり、第2抵抗変化層中に酸素欠損が誘起され、この酸素欠損による金属的伝導を示す導電パスが抵抗変化層内に形成される。金属結合を含まない従来の抵抗変化型素子の場合と比較すると、金属結合を含む場合には、予め酸化物層中に酸素欠損が生じている状態と等価であるので、低電圧での導電パス形成が可能となり、低電圧でのブレイクが可能となる。
また、例えば、前記抵抗変化層において、前記金属−金属結合領域は、前記第2電極と前記第2抵抗変化層の界面に存在してもよい。
金属−金属結合領域を、第2抵抗変化層の内部であって、第2電極との界面に構成することにより、第2抵抗変化層内の抵抗状態の変化する領域を、第2の電極との界面近傍に固定することができる。これにより、不揮発性記憶素子の抵抗変化動作を、より安定させることが出来る。
また、例えば、前記抵抗変化層において、前記金属−金属結合領域は、前記第2抵抗変化層の表面を除く内部に存在してもよい。
金属−金属結合領域を、第2抵抗変化層の表面を除く内部に形成することにより、第2電極から第2抵抗変化層に至る導電パスが増えることは無く、第2抵抗変化層内の抵抗状態の変化する領域以外でのリーク電流の抑制を図ることができる。
また、例えば、前記第1金属酸化物、前記第2金属酸化物、及び前記金属−金属結合領域は、それぞれ、遷移金属酸化物またはアルミニウム酸化物から構成されてもよい。
また、例えば、前記第1金属酸化物と、前記第2金属酸化物と、前記金属−金属結合領域とは、タンタル、ハフニウム、または、ジルコニウムを含む材料で構成される。
また、例えば、前記第2抵抗変化層は絶縁物から構成されてもよい。
また、例えば、前記金属−金属結合領域は、前記第2抵抗変化層中のうち前記第2抵抗変化層と前記第2電極との界面近傍に存在し、前記第2抵抗変化層は、前記第2抵抗変化層から第2電極に向かって酸素不足度が段階的に大きくなっていてもよい。
本発明に係る不揮発性記憶素子の製造方法は、第1電極層を形成する工程と、前記第1電極層の上に、第1金属酸化物で構成される第1抵抗変化層を形成する工程と、前記第1抵抗変化層の上に、前記第1金属酸化物より酸素不足度が小さく、抵抗値が大きい第2金属酸化物で構成される第2抵抗変化層を形成する工程と、前記第2抵抗変化層中に、前記第2金属酸化物を構成する金属原子同士の金属結合を備える金属−金属結合領域を形成する工程と、前記第2抵抗変化層の上に、第2電極層を形成する工程と、を備える。
また、例えば、前記金属−金属結合領域を形成する工程では、前記第2抵抗変化層から酸素を脱離させることにより、前記金属−金属結合領域を形成してもよい。
また、例えば、前記第2電極層を形成する工程では、スパッタ法により前記第2電極層を形成し、前記金属−金属結合領域を形成する工程では、前記第2電極層を構成する第2電極材料をターゲットとし、前記第2電極層を形成するときの成膜圧力よりも低い成膜圧力を条件として、スパッタ法を実行してもよい。
また、例えば、前記第2抵抗変化層を形成する工程では、前記第1抵抗変化層を形成する工程の実行後に、前記第2金属酸化物を積層する第1積層工程と、前記金属−金属結合領域を形成する工程の実行後に、前記第2金属酸化物を積層する第2積層工程とを実行してもよい。
以下、本発明の実施形態を、図面を用いて詳細に説明する。なお、各図は、必ずしも各寸法や各寸法比等を厳密に図示したものではない。また、以下で説明する実施形態は、いずれも本発明の実施形態の一具体例を示すものである。以下の実施形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。本発明は、請求の範囲によって特定される。よって、以下の実施形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成として説明される。
(第1実施形態)
第1実施形態の不揮発性記憶素子、及び、第1実施形態の不揮発性記憶素子の製造方法について、図2〜図7を基に説明する。
(抵抗変化型素子の構成)
先ず、本実施形態の不揮発性記憶素子の構成について説明する。ここで、図1は、本実施形態に係る不揮発性記憶素子(抵抗変化型素子113)を備える不揮発性記憶装置10の一構成例を示す断面図である。
図1に示すように、不揮発性記憶装置10は、基板100と、第1配線101と、第1層間絶縁層102と、第1層間絶縁層102内に形成された第1コンタクトホール103の内部に埋め込まれた第1コンタクトプラグ104と、を備えている。不揮発性記憶装置10は、さらに、第1層間絶縁層102上に、第1電極層105と、第1抵抗変化層106aと第2抵抗変化層106bを積層した抵抗変化層106と、第2電極層108と、をこの順に積層して構成される抵抗変化型素子113(本発明に係る不揮発性記憶素子に相当)を備えている。不揮発性記憶装置10には、さらに、抵抗変化型素子113を覆う第2層間絶縁層109と、第2層間絶縁層109内に形成された第2コンタクトホール110の内部に埋め込まれた第2コンタクトプラグ111と、第2コンタクトプラグ111の上面を覆うように形成された第2配線112と、が形成されている。
尚、本実施形態の不揮発性記憶素子は、抵抗変化型素子113で構成される。即ち、基板100と、第1配線101と、第1層間絶縁層102と、第1コンタクトホール103と、第1コンタクトプラグ104と、第2層間絶縁層109と、第2コンタクトホール110と、第2コンタクトプラグ111と、第2配線112とは、任意の構成として説明する。
より詳細には、基板100は、本実施形態では、シリコン基板である。基板100には、本実施形態の不揮発性記憶素子のほか、トランジスタ等が形成されている。
第1配線101は、例えば、銅またはアルミニウムを用いて、基板100上に形成されている。
第1層間絶縁層102は、基板100及び第1配線101を覆うように構成され、本実施形態では、厚さ300〜500[nm]のシリコン酸化膜で構成されている。
第1コンタクトホール103は、第1層間絶縁層102を貫通して第1配線101の表面を露出させるように形成されており、本実施形態では、直径50〜300[nm]の円柱状に形成されている。
第1コンタクトプラグ104は、本実施形態では、タングステンを主成分とした材料で構成されている。第1コンタクトプラグ104は、第1配線101及び第1電極層105と、電気的に接続している。
抵抗変化型素子113を構成する第1電極層105は、後述する第2電極層108を構成する第2電極材料より、標準電極電位が低い第1電極材料で構成されており、本実施形態では、膜厚が5〜100[nm]となっている。ここで、標準電極電位は、その値が高いほど酸化しにくい特性を表す。第1電極材料としては、例えば、後述する第1抵抗変化層106aや第2抵抗変化層106bの材料にタンタル酸化物を用いた場合、例えば、タンタル窒化物(TaN)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、窒化タンタル(TaN)及び窒化チタン(TiN)等、第1の金属酸化物を構成する金属と比べて標準電極電位が、より低い材料で構成してもよい。
抵抗変化型素子113を構成する抵抗変化層106は、第1電極層105の上に形成される第1抵抗変化層106aと、第2抵抗変化層106bと、第2抵抗変化層106b内に存在する金属−金属結合領域107を備えて構成されている。
第1抵抗変化層106aは、酸素不足型の第1金属酸化物で構成される。第1抵抗変化層106aは、本実施形態では、膜厚が5〜100[nm]となっている。第1金属酸化物は、遷移金属酸化物またはアルミニウム酸化物であってもよい。より詳しくは、第1金属酸化物は、タンタル酸化物、ハフニウム酸化物、ジルコニウム酸化物等の遷移金属酸化物、アルミニウム酸化物からなる群から選ばれた少なくとも一つの金属酸化物で構成されてもよい。以下、本実施形態では、第1金属酸化物としてTaO(タンタル酸化物、xはタンタル(Ta)の原子数を1としたときの酸素(O)の原子数)を用いる場合を想定して説明する。ここで、xは、0.8≦x≦1.9を充足してもよい。また、第1抵抗変化層106aの膜厚は、製造プロセスや他の層の膜厚や形状等に応じて適切に設定される。
第2抵抗変化層106bは、第1抵抗変化層106aを構成する第1金属酸化物よりも酸素不足度が小さく、抵抗値が大きい第2金属酸化物で構成される。第2抵抗変化層106bは、本実施形態では、膜厚が2〜10[nm]となっている。ここで、第2金属酸化物は、遷移金属酸化物またはアルミニウム酸化物で構成されてもよい。より詳しくは、第2金属酸化物は、タンタル酸化物、ハフニウム酸化物、ジルコニウム酸化物、アルミニウム酸化物等からなる群から選ばれた少なくとも一つの金属酸化物で構成されてもよい。第2金属酸化物は、第1金属酸化物と同一の金属の酸化物で構成されていても良いし、第1金属酸化物とは異なる金属の酸化物で構成されていても良い。
また、例えば、第2金属酸化物が、第1金属酸化物と同一の金属の酸化物で構成される場合には、第2金属酸化物は、第1金属酸化物よりも酸素含有率の高い金属酸化物で構成されるが、この場合の酸素含有率は特に限定されない。言い換えると、第2金属酸化物の酸素不足度は、第1金属酸化物の酸素不足度よりも小さい値であれば良く、絶縁物となる酸素不足度であってもよい。つまり、第2抵抗変化層106bは、絶縁物から構成されていてもよい。
以下、説明のため、本実施形態では、第2金属酸化物が、TaO(タンタル酸化物、yはTa原子数を1としたときのO原子数)である場合を想定して説明する。この場合、上述したように、本実施形態では、第1抵抗変化層106aを構成する金属酸化物として、TaO(x:Ta原子数を1としたときのO原子数)を想定しているので、x<yを充足してもよい。さらに、yは、2.1≦y≦2.5を充足してもよい。また、第2抵抗変化層106bの膜厚は、製造プロセスや他の層の膜厚や形状等に応じて適切に設定される。
金属−金属結合領域107は、第2金属酸化物を構成する金属同士が結合した金属−金属結合(つまり、金属結合)を有する領域であり、第2抵抗変化層106b内の第2電極層108との界面に形成する。金属−金属結合領域107は、第2抵抗変化層106bと同じ表面積の層状に形成されていてもよいし、第2抵抗変化層106bの表面の一部に存在している形でも良い。また、第2抵抗変化層106bの表面の一部に存在する場合、不連続な複数の領域で構成されていても良い。具体的には、例えば、第2金属酸化物がTaO(タンタル酸化物)の場合、金属−金属結合領域107は、Ta−Ta結合(金属−金属結合の一例、言い換えると、金属結合の一例)を備える領域である。なお、金属−金属結合は、本実施形態では、第2抵抗変化層106b中に形成される。これは、第2抵抗変化層106bの酸素不足度が、第2電極に向かって段階的に大きくなることを意味している。
抵抗変化型素子113を構成する第2電極層108は、第2金属酸化物を構成する金属及び第1電極層105を構成する第1電極材料より、標準電極電位が高い第2電極材料で構成されている。第2電極材料としては、上述したように、第1金属酸化物及び第2金属酸化物としてタンタル酸化物を用いた場合、例えば、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、金(Au)、銅(Cu)及び、銀(Ag)等を用いることができる。即ち、第1金属酸化物及び第2金属酸化物としてタンタル酸化物を用いる場合、第1電極層105の標準電極電位をV、タンタルの標準電極電位をVTa、第2電極層108の標準電極電位をVとすると、VTa<VかつV<Vなる関係を満足してもよい。このような構成とすることにより、第2電極層108と第2抵抗変化層106bの界面近傍の第2抵抗変化層106b中において、選択的に酸化還元反応が発生し、安定した抵抗変化現象が得られる。さらに、安定した抵抗変化現象の観点から、V<VTaとしてもよい。タンタル酸化物以外の金属酸化物を用いる場合は、当該金属の標準電極電位を上記VTaの替わりに用いればよい。また、第2電極層108は、本実施形態では、膜厚が5〜100[nm]となっている。
第2層間絶縁層109は、抵抗変化型素子113を覆うように構成され、本実施形態では、厚さ300〜500[nm]のシリコン酸化膜で構成されている。
第2コンタクトホール110は、第2層間絶縁層109を貫通して抵抗変化型素子113を構成する第2電極層108の表面を露出させるように形成されており、本実施形態では、直径50〜300[nm]の円柱状に形成されている。
第2コンタクトプラグ111は、本実施形態では、タングステンを主成分とした材料で構成されている。第2コンタクトプラグ111は、第2配線112及び第2電極層108と、電気的に接続している。
第2配線112は、例えば、銅またはアルミニウムを用いて、第2コンタクトプラグ111を覆うように、第2層間絶縁層109上に形成されている。
(製造方法)
次に、本実施形態の不揮発性記憶素子の製造方法について説明する。
本実施形態における不揮発性記憶素子の製造方法では、第1電極層105を形成する工程と、第1電極層105の上に、第1金属酸化物で構成される第1抵抗変化層106aを形成する工程と、第1抵抗変化層106aの上に、第1金属酸化物より酸素不足度が小さく、抵抗値が大きい第2金属酸化物で構成される第2抵抗変化層106bを形成する工程と、第2抵抗変化層106b中に、第2金属酸化物を構成する金属原子同士の金属結合を備える金属−金属結合領域107を形成する工程と、第2抵抗変化層106bの上に、第2電極層108を形成する工程とを実行する。尚、本実施形態では、金属−金属結合領域107を形成する工程において、第2抵抗変化層106bを形成する工程で形成された第2抵抗変化層106bから酸素を脱離させることにより、金属−金属結合領域107を形成する。
以下、本発明に係る不揮発性記憶素子を備える不揮発性記憶装置10の製造方法について、具体的に説明する。
ここで、図2A〜図2Lは、図1に示した不揮発性記憶装置10の製造方法を示す模式的な工程断面図である。
先ず、図2Aに示すように、基板100上に、第1配線101を形成する。より具体的には、第1配線101は、シリコン基板100上に、スパッタ法により、第1配線材料層の一例としてのアルミニウムを厚さ400〜600[nm]に堆積し、所望のマスクとドライエッチングとを用いてパターニングすることにより、所望の形状に加工して形成する。より具体的には、例えば、第1配線101の幅は0.25[μm]、厚さは450[nm]としうる。
引き続き、図2Bに示すように、基板100上に、第1配線101を覆うように第1層間絶縁層102を形成する。より具体的には、第1層間絶縁層102は、ここでは、CVD法により、TEOS(オルトケイ酸テトラエチル)を原料としてシリコン酸化膜を堆積し、CMPにより、平坦化して形成する。第1層間絶縁層102の厚みは、ここでは、500〜1000[nm]である。また、ここでは、CVD法で用いる原料として、TEOS(オルトケイ酸テトラエチル)を用いる場合について説明したが、これに限るものではない。第1層間絶縁層102の材料としては、他にも、配線間の寄生容量を低減するという意味において、フッ素含有酸化物等(例えば、FSG:FluorinatedSilicate Glass)のlow−k材料(低誘電率材料)を用いてもよい。
引き続き、図2Cに示すように、第1層間絶縁層102内に第1コンタクトホール103を形成する。より具体的には、第1コンタクトホール103は、例えば、所望のマスクとドライエッチングとを用い、第1層間絶縁層102をパターニングして形成する。第1コンタクトホール103の直径は、第1配線101の幅よりも小さくしてもよい。このため、本実施形態では、第1コンタクトホール103の直径が、50〜300[nm]である場合を想定している。第1コンタクトホール103の直径を、第1配線101の幅よりも小さくすることにより、パターニングの際にマスク合わせのずれが生じても、第1配線101と第1コンタクトプラグ104との接触面積を一定に保つことができる。その結果、例えば、接触面積のばらつきにより生じる、セル電流の変動を抑制できる。
引き続き、図2Dに示すように、第1コンタクトホール103を充填するように導電性材料層104Mを堆積する。そして、図2Eに示すように、第1層間絶縁層102の上端面よりも上側にある導電性材料層104Mを除去することにより、第1コンタクトプラグ104を形成する。導電性材料層104Mは、本実施形態では、W/Ti/TiNの3層の積層構造となっている。具体的には、先ず、スパッタ法により、チタン酸化物を含む材料を厚さが5〜30[nm]となるように堆積させて、拡散バリアとして機能するチタン窒化物層(TiN層)を形成する。引き続き、CVD法により、チタンを含む材料を厚さが5〜30[nm]となるように堆積させて、密着層として機能するチタン層(Ti層)を形成する。引き続き、CVD法により、コンタクトプラグの主たる構成要素となるタングステンを、厚さが200〜400nmとなるように堆積させる。これにより、第1コンタクトホール103が、積層構造の導電性材料層104Mで充填される。さらに、例えば、CMPにより、第1層間絶縁層102の上端面よりも上側にある導電性材料層104Mを除去して、第1コンタクトプラグ104を形成する。
引き続き、第1層間絶縁層102上に、第1コンタクトプラグ104を覆うように、抵抗変化型素子113を形成する。抵抗変化型素子113は、第1電極層105、抵抗変化層106、第2電極層108を積層して構成される。
図2Fに示すように、第1コンタクトプラグ104を覆うように、第1電極層105を構成する第1電極材料層105Mと、第1抵抗変化層106aを構成する第1金属酸化物で構成された第1金属酸化物層106aFとを形成する(図2Jに示すパターニング工程とあわせて第1電極層を形成する工程及び第1抵抗変化層を形成する工程に相当)。
具体的には、先ず、スパッタ法により、例えば、タンタル窒化物(TaN)を第1電極材料層105Mとして、20〜50[nm]の厚さに堆積する。尚、ここでは、第1電極材料層105Mの堆積方法として、スパッタ法を用いて説明したが、CVD法(ChemicalVapor Deposition)やALD法(Atomic Layer Deposition)を用いても良い。
引き続き、タンタルをターゲットとして用い、酸素を含む雰囲気中でスパッタリングする反応性スパッタ法により、第1金属酸化物層106aFを形成する。第1金属酸化物層106aFは、例えば、TaO(0.8≦x≦1.9)で構成される。より具体的には、反応性スパッタ法の条件は、例えば、電源出力1000[W]、成膜圧力0.05[Pa]、アルゴン流量20[sccm]、酸素ガス流量21[sccm]である。ここで、同条件で形成した厚さ50[nm]の第1金属酸化物層106aFをRBS法により測定した結果、第1金属酸化物層106aFの組成(TaOにおけるxの値)は、x=1.22であった。以下、同条件で作成したTaO層の組成を、TaO1.22と表記する。また、組成分析を行ったものと同じ試料を用い、4端子測定法による抵抗値測定を行ったところ、第1金属酸化物層106aFの抵抗率は3[mΩcm]であった。さらに、第1金属酸化物層106aFの厚さは、例えば、分光エリプソメトリ法を用いた測定値で、20〜50[nm]としうる。尚、本実施形態では、反応性スパッタ法を用いて第1金属酸化物層106aFを形成したが、CVD法、ALD法などを用いても良い。
引き続き、図2Gに示すように、第1金属酸化物層106aF上に、第2金属酸化物で構成される第2金属酸化物層106bFを堆積する(図2Jに示すパターニング工程とあわせて第2抵抗変化層を形成する工程に相当)。第2金属酸化物層106bFは、例えば、第1金属酸化物層106aFの表面の一部を酸素プラズマでプラズマ酸化処理することにより形成する。第2金属酸化物層106bFの厚さは、例えば、4〜7[nm]としうる。プラズマ酸化処理の条件は、例えば、RF電源出力50[W]、基板温度270[℃]、O流量0.3[SLM]である。同条件でプラズマ酸化処理を行うことにより、第2金属酸化物層106bFは、絶縁物であるTa(酸素含有率=71.4%)に近い組成で構成される。尚、上記条件でプラズマ酸化処理して得られた第2金属酸化物層106bFの抵抗率を4端子測定法により測定したが、測定可能な上限値(10[Ω/sq.])を超えていた。したがって、抵抗率は少なくとも5×10[mΩ・cm]以上と考えられる。尚、本実施形態では、第1金属酸化物層106aFの表面をプラズマ酸化処理して第2金属酸化物層106bFを形成したが、熱酸化処理を用いても良いし、スパッタ法、CVD法、及び、ALD法により第2金属酸化物層106bFを堆積するように構成しても良い。
引き続き、図2Hに示すように、第2金属酸化物層106bFの表面上に、金属−金属結合領域107を形成する(金属−金属結合領域を形成する工程に相当)。本実施形態では、第2電極層108を構成する第2電極材料、例えば、イリジウムを、スパッタ法で、第2金属酸化物層106bFの表面上に打ち込む。このように構成すれば、第2金属酸化物層106bFの表面の酸素が放出され、第2金属酸化物層106bFの表面の一部に金属−金属結合領域107が形成される。処理条件は、例えば、RF電源出力1000[W]、成膜圧力0.05[Pa]である。上述したように、本実施形態では、第2金属酸化物層106bFの表面の酸素を放出させることにより、金属−金属結合領域107を形成する。このため、本実施の形態では、金属−金属結合領域107は、表面に近づくほど、酸素不足度が大きくなっている。従って、本実施形態では、第2抵抗変化層106bの酸素不足度が、第2電極に向かって段階的に大きくなっているといえる。
引き続き、図2Iに示すように、第2金属酸化物層106bFの上に、第2電極層108を構成する第2電極材料層108Mを堆積する(図2Jに示すパターニング工程とあわせて第2電極層を形成する工程に相当)。第2電極材料層108Mは、本実施形態では、スパッタ法により、イリジウム(Ir)を80[nm]の厚さに堆積して形成する。処理条件は、例えば、成膜圧力0.2[Pa]である。
尚、本実施形態では、金属−金属結合領域107を形成する工程と、第2電極材料層108Mを堆積する工程とは、圧力を変えて、イリジウム(Ir)をターゲットとするスパッタ法により行われる。この場合、金属−金属結合領域107を形成する工程と第2電極材料層108Mを堆積する工程とは、実質的に、圧力条件の制御のみで、同一の工程として実行できる。このため、方法の異なる新たな工程を追加する場合に比べ、実質的に、工数の増大を抑えることができる。尚、本実施形態では、スパッタ法を用いたが、CVD法やALD法を用いても良い。
引き続き、図2Jに示すように、第1電極材料層105Mと、第1金属酸化物層106aFと、第2金属酸化物層106bFと、第2電極材料層108Mとをパターニングして、第1電極層105と、第1抵抗変化層106aと、第2抵抗変化層106bと、第2電極層108とを形成する。パターニングは、例えば、所望のマスクとドライエッチングとを用いて実行される。これにより、抵抗変化型素子113が形成される。
引き続き、図2Kに示すように、第1層間絶縁層102及び抵抗変化型素子113を覆うように第2層間絶縁層109を形成する工程を示す図である。本実施形態では、第2層間絶縁層109は、第1層間絶縁層102と同じ材料、同じ方法で形成される。さらに、本実施形態では、第2層間絶縁層109を形成後、第2層間絶縁層109の残留応力を緩和すること、及び、第2層間絶縁層109に残留する水分を除去することを目的として、例えば、摂氏400度に加熱された加熱炉の中で、第2層間絶縁層109を10分間熱処理する。
引き続き、図2Lに示すように、第2層間絶縁層109を貫通して抵抗変化型素子113の第2電極層108の表面が露出するように第2コンタクトホール110を形成し、第2コンタクトホール110内に第2コンタクトプラグ111を構成する材料を充填して第2コンタクトプラグ111を形成し、第2コンタクトプラグ111の上に第2配線112を形成する。本実施形態では、第2コンタクトホール110は、第1コンタクトホール103と同じ方法で形成する。また、本実施形態では、第2コンタクトプラグ111は、第1コンタクトプラグ104と同じ材料、同じ方法で形成する。また、本実施形態では、第2配線112は、第1配線101と同じ材料、同じ方法で形成する。
本実施形態では、さらに、第2配線112を形成した後、第2配線を構成するアルミニウムの腐食を抑制することを目的として、例えば、摂氏400度に加熱された加熱炉の中で、素子を10分間熱処理する。
尚、本実施形態では、それぞれの層を積層させたあとで、パターニングして抵抗変化型素子113を形成する場合について説明したが、これに限るものではない。抵抗変化型素子113は、例えば、層間絶縁層に形成されたスルーホールの内部に各層が順次に形成されてもよい。また、複数の層の一部がスルーホールの外部に形成され、他の一部がスルーホールの内部に形成されてもよい。
また、本実施形態では、第1抵抗変化層106aが単層である場合について説明したが、酸素不足度の異なる複数の金属酸化物で構成された複数の層からなる積層構造を有していても良い。
さらに、第1電極層105と第1抵抗変化層106aとの間に、第1抵抗変化層106aを構成する金属酸化物とは酸素含有率の異なる金属酸化物で構成される第4抵抗変化層が形成されていてもよい。あるいは、例えば、第2抵抗変化層106bと第2電極層108との間に、第2抵抗変化層106bを構成する第2金属酸化物と酸素含有率の異なる金属酸化物で構成される抵抗変化層が形成されていてもよい。本実施形態の抵抗変化型素子113は、ReRAM等の不揮発性記憶素子として用いてもよい。
[第1実験例]
第1実験例では、抵抗変化層であるTaOとTaにおける酸素プロファイル、及び、Ta、Oの化学結合状態が第2電極であるイリジウムの成膜条件でどのように変化するかを調査した。
先ず、酸素プロファイル及びTa、Oの化学結合状態を計測する実験対象装置の製造条件について説明する。
実験対象装置は、まず、シリコン窒化膜上に第1抵抗変化層106aに相当するTaOを50[nm]堆積した。反応条件は電源出力1000[W]、成膜圧力0.05[Pa]、アルゴン流量20[sccm]、酸素ガス流量21[sccm]とした。第1抵抗変化層の膜厚は50[nm]とした。タンタル酸化物の酸素含有率は、RBS法で測定した結果、55[%](原子比)であった。このタンタル酸化物をTaOで表すと、x=1.22となる。
次に、第1抵抗変化層106aを、中間酸化層側から酸素プラズマで処理した。処理条件は、RF電源出力50[W]、ウェハ温度270[℃]、O流量0.3[SLM]、57秒とした。これにより得られた第2抵抗変化層106bに相当するTa層の膜厚を、分光エリプソメトリで測定したところ、サンプルのTa層の膜厚は5.1[nm]であった。
次に、第2電極材料であるイリジウムをスパッタ法で堆積した。イリジウムのスパッタ条件は2条件を設定し、RF電源出力1000[W]で、成膜圧力を0.2[Pa]としたサンプルを「Irスパッタ圧力=0.2[Pa]」、成膜圧力を0.05[Pa]に低下させ、タンタル酸化物上に到達するまでの平均自由工程を長くしたサンプルを「Irスパッタ時圧力=0.05[Pa]」とした。
(酸素プロファイル及びTa、Oの化学結合状態の分析)
2つのサンプルIrスパッタ圧力=0.2[Pa]と、サンプルIrスパッタ圧力=0.05[Pa]の夫々について、タンタル、酸素、イリジウムの深さ方向のプロファイルをAES(Auger Electron Spectroscopy、アルバック−ファイ社製 PHI700)で分析した。
ここで、図3は、サンプルIr圧力=0.2[Pa]と、サンプルIr圧力=0.05[Pa]の深さ方向の各種元素プロファイルを分析したものであり、図4は、図3の破線で囲んだ部分を拡大表示したものである。横軸は、AES分析法のスパッタ時間を示すもので、抵抗素子の深さ方向に対応する距離に相当する。縦軸は、ピーク強度を示すもので、値が大きいほど各元素の濃度が高いことを示す。図4に示すサンプルIr圧力=0.2[Pa]とサンプルIr圧力0.05[Pa]とを比較すると、サンプルIr圧力0.05[Pa]では、第2電極(イリジウム)と第2の抵抗変化層(Ta)界面から0.8[nm]の深さにかけて、酸素濃度が低下していることがわかる。
また、サンプルIr圧力=0.05[Pa]について、XPS方法 (X−ray Photoelectron Spectroscopy、アルバック−ファイ社製 Quantum2000)により各元素の結合状態を分析した。その結果を図5に示す。横軸は、照射したX線を基準としたときの光電子の結合エネルギー[eV]、縦軸は観測された光電子検出個数(光電子信号の強度)[任意単位]を示している。図5に示すグラフ中、左側の2つのピーク(26.7eV近傍と28.4eV近傍)は、Ta−O結合の結合エネルギーで光電子が検出されていることを示し、右側の矢印で示す2つのピーク(23.0ev近傍と24.8eV近傍)は、Ta−Ta結合の結合エネルギーで光電子が検出されていることを示している。Ir堆積を行わない状態で、第2の抵抗変化層(Ta)、第1の抵抗変化層(TaO)の各元素の結合状態を同様のXPS法で分析した場合には、Ta、TaOの存在を示すTa−O結合のみが検出されるが、サンプルIr圧力=0.05[Pa]では、Ta−O結合以外に、Ta−Ta結合が検出される。Ir圧力を0.05[Pa]に低下させると、Irイオンの平均自由工程が長くなり、Taに到達する際のエネルギーが増大している為、Taからの酸素脱離が発生していることが明らかとなった。
[第2実験例]
第2実験例では、Irスパッタ圧力を0.2[Pa]と0.05[Pa]に設定して、夫々実際に不揮発性記憶装置(実験対象装置)を製造し、抵抗変化動作の確認とブレイク電圧の比較を行った。
先ず、抵抗変化動作の確認とブレイク電圧の比較を行う実験対象装置の製造条件について説明する。
実験対象装置は、まず、シリコン基板上に、スパッタ法により、アルミニウムを堆積し、マスクとドライエッチングとを用いたパターニングにより、所望の形状に加工して、第1配線(厚さ400〜600[nm])を形成した。第1配線の幅はここでは0.25[μm]とした。
次に、基板上に形成された第1配線を覆うように、TEOSを用いてCVD法により、第1層間絶縁層(厚さ500〜1000[nm])を形成し、第1層間絶縁層の上端面をCMPにより平坦化した。
次に、第1層間絶縁層に、第1コンタクトホール(直径260[nm])を、第1配線の上面が開口するように形成した。さらに、第1コンタクトホール内に、W/Ti/TiNの積層構造を有する導電性材料層で充填し、第1コンタクトプラグとした。Ti層は、スパッタ法により、5〜30[nm]の厚さに形成した。TiN層は、CVD法により、5〜30[nm]の厚さに形成した。また、W層は、CVD法により形成した。
次に、第1コンタクトプラグを覆うように、第1電極層(厚さ400〜600[nm])を形成した。
さらに、第1電極層の上に、タンタルで構成されるターゲットを用い、酸素を含む雰囲気中で反応性スパッタ法を実行することにより、タンタル酸化物で構成される第1抵抗変化層を形成した。反応条件は電源出力1000[W]、成膜圧力0.05[Pa]、アルゴン流量20[sccm]、酸素ガス流量21[sccm]とした。第1抵抗変化層を構成するタンタル酸化物の酸素含有率は、第1実験例の結果から、約55%となり、このタンタル酸化物をTaOで表すと、x=1.22となる。
引き続き、第1抵抗変化層を、酸素プラズマで処理して第2抵抗変化層を形成した。処理条件は、RF電源出力50[W]、ウェハ温度270[℃]、O流量0.3[SLM]、57秒とした。第1実験例の結果から、第2抵抗変化層の膜厚は、約5.1[nm]となる。
次に、第2抵抗変化層の上に、スパッタ法により、イリジウムで構成される第2電極(厚さ約80[nm])を形成した。その際、イリジウムのスパッタ圧力を、第1実験例と同様に、ウェハ毎に、0.2[Pa]と、0.05[Pa]の2つに設定した。
次に、マスクとドライエッチングにより個々の素子を分離した。個々の素子の大きさは、0.38[μm]×0.38[μm]の略正方形であり、1000個作成した。
次に、全ての素子を覆うように、TEOSを用いてCVD法により、第2層間絶縁層(厚さ500〜1000[nm])を形成した。上端面はCMPにより平坦化した。
最後に、スパッタ法により、アルミニウムを堆積し、マスクとドライエッチングとを用いたパターニングにより、所望の形状に加工して、第2配線(厚さ400〜600[nm])を形成した。第2配線の幅は0.25[μm]とした。
(抵抗変化動作の確認とブレイク電圧の比較)
図6は、Irスパッタ圧力を0.05[Pa]に設定して形成された抵抗変化型素子の抵抗変化特性を示す図である。実験は、第1電極層と第2電極層との電極間に、パルス幅が100[ns]で極性が異なる2種類の電圧パルスを交互に印加し、印加後に抵抗値を測定することにより行った。電極間に2種類の電圧パルスを交互に印加することにより、抵抗変化層の抵抗値は可逆的に変化した。具体的には、抵抗変化層が高抵抗状態の抵抗変化型素子に対し、負電圧パルス(電圧−1.5[V]、パルス幅100[ns])を電極間に印加した場合、抵抗変化層の抵抗値が減少して約10000[Ω](10[Ω]、低抵抗状態)となった。低抵抗状態となった後、正電圧パルス(電圧+2.4[V]、パルス幅100[ns])を電極間に印加した場合、抵抗変化層の抵抗値が増加して100000[Ω](10[Ω]、高抵抗状態)となった。なお、電圧は、第1電極層を基準として第2電極層の電位が高い場合を正電圧と表記している。
以上の結果から、Irスパッタ圧力=0.05[Pa]で堆積した場合も、抵抗変化型素子は安定して抵抗変化動作を示すことが分かった。
次に、Irスパッタ圧力=0.2[Pa]で作成した抵抗変化型素子と、Irスパッタ圧力=0.05[Pa]で作成した抵抗変化型素子の夫々のブレイク特性を評価した。
評価方法は、Irスパッタ圧力=0.2[Pa]とIrスパッタ圧力=0.05[Pa]の夫々について、製造直後の抵抗変化型素子に、負荷抵抗5[kΩ]を直列に接続し、第2抵抗変化層106bの一部を局所的に短絡させて、抵抗変化が開始される状態へされる閾値電圧をブレイク電圧として計測した。
ここで、図7は、Irスパッタ圧力=0.2[Pa]とIrスパッタ圧力=0.05[Pa]夫々の閾値電圧の分布を示している。図7に示すように、Irスパッタ圧力=0.05Paのサンプルのブレイク電圧は、Irスパッタ圧力=0.2Paのサンプルと比較し、低減されていることが判る。
以上の結果から、Ir堆積時のスパッタ圧力を0.05[Pa]に設定し、Ta上にTa−Ta結合を形成することで、ブレイク電圧を低減できることが分かった。
(第2実施形態)
本発明に係る不揮発性記憶素子、及び、本発明に係る不揮発性記憶素子の製造方法の第2実施形態について、図8及び図9を基に説明する。
第2実施形態の不揮発性記憶装置30の抵抗変化型素子113が、第1実施形態の不揮発性記憶装置10の抵抗変化型素子113と異なる点は、金属−金属結合領域107が、第2抵抗変化層106b及び106cの内部に形成されている点である。つまり、第1実施形態では、金属−金属結合領域107が、第2抵抗変化層106bと第2電極層108との界面に存在していたのに対し、第2実施形態では、第2抵抗変化層が層106b及び層106cの2層構造となっており、金属−金属結合領域107が、第2抵抗変化層106b及び106cの間に存在している。
(抵抗変化型素子の構成)
先ず、本実施形態の不揮発性記憶素子の構成について説明する。ここで、図8は、本実施形態に係る不揮発性記憶素子(抵抗変化型素子113)を備える不揮発性記憶装置30の構成例を示す断面図である。
図8に示すように、不揮発性記憶装置30は、基板100と、第1配線101と、第1層間絶縁層102と、第1層間絶縁層102内に形成された第1コンタクトホール103の内部に埋め込まれた第1コンタクトプラグ104と、抵抗変化型素子113と、抵抗変化型素子113を覆う第2層間絶縁層109と、第2層間絶縁層109内に形成された第2コンタクトホール110の内部に埋め込まれた第2コンタクトプラグ111と、第2コンタクトプラグ111の上面を覆うように形成された第2配線112と、が形成されている。
尚、本発明に係る不揮発性記憶素子は、第1実施形態と同様に、抵抗変化型素子113で構成され、基板100と、第1配線101と、第1層間絶縁層102と、第1コンタクトホール103と、第1コンタクトプラグ104と、第2層間絶縁層109と、第2コンタクトホール110と、第2コンタクトプラグ111と、第2配線112とは、本発明の必須構成ではない。基板100、第1配線101、第1層間絶縁層102、第1コンタクトプラグ104、第2層間絶縁層109、第2コンタクトプラグ111、及び、第2配線112の材料や形状等の構成は、上記第1実施形態と同じである。
本実施形態の抵抗変化型素子113は、第1電極層105と、第1抵抗変化層106aと、2層構造の第2抵抗変化層106b及び106cと、第2電極層108と、をこの順に積層して構成され、第2抵抗変化層106b及び106cの間に、金属−金属結合領域107が介在している。尚、第1電極層105及び第2電極層108の材料や形状等の構成は、上記第1実施形態と同じである。
第1抵抗変化層106aは、上記第1実施形態と同様に、酸素不足型の第1金属酸化物で構成され、膜厚が5〜100[nm]となっている。第1金属酸化物は、上記第1実施形態と同様に、遷移金属酸化物またはアルミニウム酸化物で構成されてもよい。より詳しくは、第1金属酸化物は、タンタル酸化物、ハフニウム酸化物、ジルコニウム酸化物、アルミニウム酸化物等からなる群から選ばれた少なくとも一つの金属酸化物で構成されてもよい。以下、第1実施形態と同様に、第1金属酸化物としてTaOを用いる場合を想定して説明する。ここで、xは、0.8≦x≦1.9を充足してもよい。また、第1抵抗変化層106aの膜厚は、製造プロセスや他の層の膜厚や形状等に応じて適切に設定される。
第2抵抗変化層106b及び106cは、本実施形態では、2層構造となっている。第2抵抗変化層106b及び106cを構成する第2金属酸化物は、第1実施形態の第2金属酸化物と同様に、第1抵抗変化層106aを構成する第1金属酸化物よりも酸素不足度が小さく、抵抗値の大きい金属酸化物で構成されている。また、第2金属酸化物は、上記第1実施形態と同様に、遷移金属酸化物またはアルミニウム酸化物で構成されてもよい。より詳しくは、第2金属酸化物は、第1実施形態と同様に、タンタル酸化物、ハフニウム酸化物、ジルコニウム酸化物、アルミニウム酸化物等からなる群から選ばれた少なくとも一つの金属酸化物で構成されてもよい。また、第2金属酸化物は、第1金属酸化物と同一の金属の酸化物で構成されていても良いし、第1金属酸化物とは異なる金属の酸化物で構成されていても良い。以下、説明のため、第2抵抗変化層106bを構成する第2金属酸化物が、TaOy1であり、第2抵抗変化層106cを構成する第2金属酸化物が、TaOy2である場合を想定して説明する。この場合、上述したように、本実施形態では、第1抵抗変化層106aを構成する金属酸化物として、TaOを想定しているので、x<y1、y2を充足してもよい。さらに、y1及びy2は、2.1≦y1、y2≦2.5を充足してもよい。なお、第2抵抗変化層106bおよび106cは、絶縁物から構成されていてもよい。また、第2抵抗変化層106b及び106cは、本実施形態では、膜厚が2〜10[nm]となっている。尚、第2抵抗変化層106b及び106cの膜厚は、製造プロセスや他の層の膜厚や形状等に応じて適切に設定される。
金属−金属結合領域107は、上記第1実施形態と同様に、第2金属酸化物を構成する金属同士が結合した金属−金属結合を有する領域である。本実施形態の金属−金属結合領域107は、第2抵抗変化層106bと106cとの間に形成する。金属−金属結合領域107は、上記第1実施形態と同様に、第2抵抗変化層106b及び106cと同じ表面積の層状に形成されていてもよいし、一部に存在している形でも良い。また、第2抵抗変化層106b及び106cの間の一部に存在する場合、不連続な複数の領域で構成されていても良い。
(製造方法)
次に、本実施形態の不揮発性記憶素子の製造方法について説明する。
本実施形態における不揮発性記憶素子の製造方法では、第1電極層105を形成する工程と、第1電極層105の上に、第1金属酸化物で構成される第1抵抗変化層106aを形成する工程と、第1抵抗変化層106aの上に、第1金属酸化物より酸素不足度が小さく、抵抗値の大きい第2金属酸化物で構成される第2抵抗変化層106bを形成する工程と、第2抵抗変化層106b中に、第2金属酸化物を構成する金属原子同士の金属結合を備える金属−金属結合領域107を形成する工程と、第2抵抗変化層106bの上に、第2電極層108を形成する工程と、を実行する。尚、本実施形態では、第2抵抗変化層106bを形成する工程において、第1抵抗変化層106aを形成する工程の実行後に、第2金属酸化物を積層する第1積層工程と、金属−金属結合領域107を形成する工程の実行後に、第2金属酸化物を積層する第2積層工程と、を実行し、金属−金属結合領域107を形成する工程において、第1積層工程の実行後に、第2金属酸化物より酸素不足度の大きい第3金属酸化物を積層することにより、金属−金属結合領域を形成する。
以下、本発明に係る不揮発性記憶素子を備える不揮発性記憶装置30の製造方法について、具体的に説明する。
ここで、図9A〜図9Dは、図8に示した不揮発性記憶装置30の製造方法の一部(特に、第2抵抗変化層106bを形成する工程〜第2電極層108を形成する工程に係る工程)を示す模式的な工程断面図である。
先ず、図2Aに示す工程(第1配線101を形成する工程)〜図2Fに示す工程(第1電極材料層105Mと第1金属酸化物層106aFとを形成する工程、図9Dに示すパターニング工程とあわせて第1電極層を形成する工程及び第1抵抗変化層を形成する工程に相当)を実行する。尚、図2A〜図2Fに示す工程については、上記第1実施形態と同じであるので記載を省略する。
図2Fに示す第1金属酸化物層106aFの形成後、図9Aに示すように、第1金属酸化物層106aF上に、第2金属酸化物で構成される第2金属酸化物層106bFを形成する(第2抵抗変化層を形成する工程の第1積層工程に相当)。第2金属酸化物層106bFは、例えば、第1実施形態の第2金属酸化物層106bFと同様に、第1金属酸化物層106aFの一部を酸素プラズマで基板表面を処理するプラズマ酸化により形成する。第2金属酸化物層106bFの厚さは、例えば、3〜4nmとしうる。プラズマ酸化処理の条件は、例えば、RF電源出力50[W]、基板温度270[℃]、O流量0.3[SLM]である。
同条件でプラズマ酸化処理を行うことにより、第2金属酸化物層106bFは、絶縁物であるTa(酸素含有率=71.4%)に近い組成(TaOy1)で構成される。ここで、上記条件でプラズマ酸化処理して得られた第2金属酸化物層106bFの抵抗率を4端子測定法により測定しようとしたが、測定可能な上限値(10[Ω/sq.])を超えていた。したがって、抵抗率は少なくとも5×10[mΩ・cm]以上と考えられる。
引き続き、図9Bに示すように、第2金属酸化物層106bFの上に、金属−金属結合領域107を形成する(金属−金属結合領域を形成する工程に相当)。具体的には、例えば、タンタルをターゲットとして用いるスパッタ法により形成する。金属−金属結合領域107の厚さは、0.3nmとしうる。反応性スパッタ法の処理条件は、例えば、電源出力1000[W]、成膜圧力0.05[Pa]、アルゴン流量20[sccm]である。
ここで、金属−金属結合領域107と同条件で形成した厚さ50nmのスパッタ膜をRBS法により測定した結果、その組成(TaOにおけるzの値)は、z=1.78であった。以下、同条件で作成したTaO層の組成を、TaO1.78と表記する。また、組成分析を行ったものと同じ試料を用い、4端子測定法による抵抗値測定を行ったところ、その抵抗率は15[mΩcm]であった。
引き続き、図9Cに示すように、第2金属酸化物層106bF及び金属−金属結合領域107の上に第2金属酸化物で構成された層106cFを積層し(第2抵抗変化層を形成する工程の第2積層工程に相当)、層106cFの上に第2電極層を構成する第2電極材料層108Mを堆積する(図9Dに示すパターニング工程とあわせて第2電極層を形成する工程に相当)。
第2金属酸化物層106cFは、例えば、第1金属酸化物層106aFと同様に、タンタルをターゲットとして用い、酸素を含む雰囲気中でスパッタリングする反応性スパッタ法により形成する。反応性スパッタ法の条件は、例えば、電源出力1000[W]、成膜圧力0.05[Pa]、アルゴン流量20[sccm]、酸素ガス流量21[sccm]である。尚、層106cFは、酸素含有率が、67〜71[atm%]と絶縁物であるTa(酸素含有率=71.4%)に近い組成(TaOy2)で構成される。また、層106cFは、抵抗率が10[mΩcm]以上、膜厚が2nmとなっている。
第2電極材料層108Mは、本実施形態では、上記第1実施形態と同様に、スパッタ法により、イリジウム(Ir)を80[nm]の厚さに堆積して形成する。スパッタ法の処理条件は、例えば、成膜圧力0.2[Pa]である。
引き続き、図9Dに示すように、第1電極材料層105Mと、第1金属酸化物層106aFと、第2金属酸化物層106bFと、第2金属酸化物cFと、第2電極材料層108Mとをパターニングして、第1電極層105と、第1抵抗変化層106aと、第2抵抗変化層106b及び106cと、第2電極層108を形成する。パターニングは、例えば、所望のマスクとドライエッチングとを用いて実行される。これにより、抵抗変化型素子113が形成される。
以降、図2Kに示す第2層間絶縁層109を形成する工程と、図2Lに示す第2コンタクトホール110、第2コンタクトプラグ111、及び、第2配線112を形成する工程を実行し、図8に示す不揮発性記憶装置30を形成する。尚、図2Kに示す第2層間絶縁層109を形成する工程と、図2Lに示す第2コンタクトホール110、第2コンタクトプラグ111、及び、第2配線112を形成する工程については、上記第1実施形態と同じであり、記載を省略する。
以上の構成により、第1実施形態と同様に、第2抵抗変化層を構成するTaの内部に、Ta−Ta結合を形成することができ、ブレイク電圧を低減できることが可能となる。
(別実施形態)
(1)上記第1実施形態及び第2実施形態において、第1金属酸化物、第2金属酸化物、及び、金属−金属結合領域を構成する材料として、タンタル、ハフニウム、ジルコニウム、または、アルミニウムを含む金属酸化物材料を想定して説明したが、これに限るものではなく、例えば、チタンを含む材料であっても良い。
(1−1)なお、第1金属酸化物及び第2金属酸化物として、ハフニウム酸化物を用いる場合は、第1金属酸化物の組成をHfOとし、第2金属酸化物の組成をHfOとすると、0.9≦x≦1.6、1.8<y<2.0を充足してもよい。
この場合において、ハフニウム酸化物を用いた第1金属酸化物層106aF(第1ハフニウム酸化物層)は、例えば、Hfターゲットを用い、アルゴンガス及び酸素ガス中でスパッタリングする反応性スパッタリング法で生成できる。
ハフニウム酸化物を用いた第2金属酸化物層106bF(第2ハフニウム酸化物層)は、例えば、アルゴンガスと酸素ガスのプラズマに、第1ハフニウム酸化物層106aFの表面を暴露することにより形成できる。第1ハフニウム酸化物層106aFの酸素含有率は、上述したタンタル酸化物の場合と同様、反応性スパッタ中のアルゴンガスに対する酸素ガスの流量比を変えることにより容易に調整することができる。なお、基板温度は特に加熱することなく室温とすることができる。さらに、第2ハフニウム酸化物層106bFの膜厚は、アルゴンガスと酸素ガスのプラズマへの暴露時間により容易に調整することができる。第2ハフニウム酸化物層106bFの膜厚は3nm以上、4nm以下であってもよい。
第2金属酸化物としてハフニウム酸化物を用いた場合、金属−金属結合領域107は、Hf−Hf結合を備える領域となる。
(1−2)また、第1金属酸化物及び第2金属酸化物として、ジルコニウム酸化物を用いる場合は、第1金属酸化物の組成をZrOとし、第2金属酸化物の組成をZrOとすると、0.9≦x≦1.4、1.9<y<2.0を充足してもよい。
この場合において、ジルコニウム酸化物を用いた第1金属酸化物層106a(第1ジルコニウム酸化物層)は、例えば、Zrターゲットを用い、アルゴンガス及び酸素ガス中でスパッタリングする反応性スパッタリング法で生成できる。
ジルコニウム酸化物を用いた第2金属酸化物層106bF(第2ジルコニウム酸化物層)は、例えば、アルゴンガスと酸素ガスのプラズマに第1ジルコニウム酸化物層106aFの表面を暴露することにより形成できる。第1ジルコニウム酸化物層106aFの酸素含有率は、上述したタンタル酸化物の場合と同様、反応性スパッタ中のアルゴンガスに対する酸素ガスの流量比を変えることにより容易に調整することができる。なお、基板温度は特に加熱することなく室温とすることができる。さらに、第2ジルコニウム酸化物層106bFの膜厚は、アルゴンガスと酸素ガスのプラズマへの暴露時間により容易に調整することができる。第2ジルコニウム酸化物層106bFの膜厚は1nm以上、5nm以下であってもよい。
第2金属酸化物としてジルコニウム酸化物を用いた場合、金属−金属結合領域107は、Zr−Zr結合を備える領域となる。
なお、上述したハフニウム酸化物層及びジルコニウム酸化物層は、スパッタリングに変えて、CVD法やALD(Atmic Layer Deposition)法を用いても形成できる。
(1−3)第1金属酸化物を構成する第1の金属と、第2金属酸化物を構成する第2の金属とは、異なる金属を用いてもよい。この場合、第2金属酸化物を材料とする第2抵抗変化層106bは、第1金属酸化物を材料とする第1抵抗変化層106aよりも酸素不足度を小さく、つまり抵抗を高くしてもよい。このような構成とすることにより、抵抗変化時に第1電極層105及び第2電極層108間に印加された電圧は、第2抵抗変化層106bに、より多くの電圧が分配され、第2抵抗変化層106b中で発生する酸化還元反応をより起こしやすくすることができる。
また、第1の金属と第2の金属とが互いに異なる材料を用いる場合、第2の金属の標準電極電位は、第1の金属の標準電極電位より低くてもよい。抵抗変化現象は、抵抗が高い第2抵抗変化層106b中に形成された微小なフィラメント(導電パス)中で酸化還元反応が起こってその抵抗値が変化し、発生すると考えられるからである。例えば、第1抵抗変化層106aに、酸素不足型のタンタル酸化物を用い、第2抵抗変化層106bにチタン酸化物(TiO)を用いることにより、安定した抵抗変化動作が得られる。チタン(標準電極電位=−1.63eV)はタンタル(標準電極電位=−0.6eV)より標準電極電位が低い材料である。標準電極電位は、その値が高いほど酸化しにくい特性を表す。第2抵抗変化層106bに第1抵抗変化層106aより標準電極電位が低い金属の酸化物を配置することにより、第2抵抗変化層106b中でより酸化還元反応が発生しやすくなる。その他の組み合わせとして、例えば、第1抵抗変化層106aに、酸素不足型のタンタル酸化物(TaO)を用い、第2抵抗変化層106bにアルミニウム酸化物(Al)を用いてもよい。
なお、先に説明したとおり、酸素不足型の金属酸化物を含む抵抗変化層における抵抗変化現象は酸素の移動によって発現するため、母体金属の種類が異なっても、少なくとも酸素の移動が可能であればよい。そのため、第1抵抗変化層106aを構成する第1の金属と、第2抵抗変化層106bを構成する第2の金属とは、異なる金属を用いた場合であっても、同種の金属を用いた場合と同様の効果を奏すると考えられる。
(2)さらに、第1抵抗変化層106a及び第2抵抗変化層106bには、抵抗変化を発現する主たる抵抗変化層として、タンタル、ハフニウム、ジルコニウム等の酸化物層が含まれていればよく、これ以外に例えば微量の他元素が含まれていても構わない。抵抗値の微調整等で、他元素を少量、意図的に含めることも可能であり、このような場合も本発明の範囲に含まれるものである。例えば、抵抗変化層に窒素を添加すれば、抵抗変化層の抵抗値が上がり、抵抗変化の反応性を改善できる。
したがって、酸素不足型の金属酸化物Mを抵抗変化層に用いた抵抗変化素子について、抵抗変化層を、MO(但し、0<x<2.5)で表される組成を有する酸素不足型の第1金属酸化物を含む第1抵抗変化層と、MO(但し、x<y≦2.5)で表される組成を有する酸素不足型の第2金属酸化物を含む第2抵抗変化層とを有した構成とした場合、前記第1抵抗変化層および前記第2抵抗変化層は、対応する組成の金属酸化物のほかに、所定の不純物(例えば、抵抗値の調整のための添加物)を含むことを妨げない。
また、スパッタリングにて抵抗膜を形成した際に、残留ガスや真空容器壁からのガス放出などにより、意図しない微量の元素が抵抗膜に混入することがあるが、このような微量の元素が抵抗膜に混入した場合も本発明の範囲に含まれることは当然である。
以上、本発明に係る不揮発性素子(抵抗変化型素子)及びその製造方法について、実施形態に基づいて説明したが、本発明は、このような実施形態に限定されない。本発明の主旨を逸脱しない範囲で、当業者が思いつく各種変形を施したり、実施形態における構成要素を任意に組み合わせたりして実現される抵抗変化型不揮発性素子及びその製造方法も、本発明に含まれる。
本発明の不揮発性記憶素子は、酸素不足度の異なる金属酸化物層を積層して抵抗変化層に用いた不揮発性記憶素子として、特に、ブレイク電圧を低減出来る不揮発性記憶素子として有用である。
10 不揮発性記憶装置
20 不揮発性記憶装置
30 不揮発性記憶装置
100 基板
101 第1配線
102 第1層間絶縁層
103 第1コンタクトホール
104 第1コンタクトプラグ
104M 導電性材料層
105 第1電極層
105M 第1電極材料層
106 抵抗変化層
106a 第1抵抗変化層
106aF 第1金属酸化物層
106b 第2抵抗変化層
106bF 第2金属酸化物層
106c 第2抵抗変化層
106cF 第2金属酸化物層
107 金属−金属結合領域
108 第2電極層
108M 第2電極材料層
109 第2層間絶縁層
110 第2コンタクトホール
111 第2コンタクトプラグ
112 第2配線
113 抵抗変化型素子
200 基板
201 第1配線
202 第1層間絶縁膜
203 第1コンタクトホール
204 第1コンタクトプラグ
205 第1電極層
206 抵抗変化層
206a 第1タンタル酸化物層
206b 第2タンタル酸化物層
207 第2電極層
208 第2層間絶縁層
209 第2コンタクトホール
210 第2コンタクトプラグ
211 第2配線
212 抵抗変化型素子

Claims (11)

  1. 第1電極と、
    第2電極と、
    前記第1電極と前記第2電極との間に介在し、前記第1電極と前記第2電極との間に与えられる電気的信号に基づいて可逆的に抵抗状態が変化する抵抗変化層と、を備え、
    前記抵抗変化層は、第1金属酸化物で構成される第1抵抗変化層と、前記第1金属酸化物より酸素不足度が小さく、抵抗値が大きい第2金属酸化物で構成される第2抵抗変化層と、を有し、前記第2抵抗変化層中に、前記第2金属酸化物を構成する金属原子同士の金属結合を有する金属−金属結合領域を備える
    不揮発性記憶素子。
  2. 前記抵抗変化層において、前記金属−金属結合領域は、前記第2電極と前記第2抵抗変化層の界面に存在する
    請求項1に記載の不揮発性記憶素子。
  3. 前記抵抗変化層において、前記金属−金属結合領域は、前記第2抵抗変化層の表面を除く内部に存在する
    請求項1に記載の不揮発性記憶素子。
  4. 前記金属−金属結合領域は、前記第2抵抗変化層中のうち前記第2抵抗変化層と前記第2電極との界面近傍に存在し、
    前記第2抵抗変化層は、前記第2抵抗変化層から第2電極に向かって酸素不足度が段階的に大きくなっている
    請求項1に記載の不揮発性記憶素子。
  5. 前記第1金属酸化物、前記第2金属酸化物、及び前記金属−金属結合領域は、それぞれ、遷移金属酸化物またはアルミニウム酸化物から構成される
    請求項1〜4の何れか一項に記載の不揮発性記憶素子。
  6. 前記第1金属酸化物と、前記第2金属酸化物と、前記金属−金属結合領域とは、タンタル、ハフニウム、または、ジルコニウムを含む材料で構成される
    請求項1〜5の何れか一項に記載の不揮発性記憶素子。
  7. 前記第2抵抗変化層は絶縁物から構成される
    請求項1〜6の何れか一項に記載の不揮発性記憶素子。
  8. 第1電極層を形成する工程と、
    前記第1電極層の上に、第1金属酸化物で構成される第1抵抗変化層を形成する工程と、
    前記第1抵抗変化層の上に、前記第1金属酸化物より酸素不足度が小さく、抵抗値が大きい第2金属酸化物で構成される第2抵抗変化層を形成する工程と、
    前記第2抵抗変化層中に、前記第2金属酸化物を構成する金属原子同士の金属結合を備える金属−金属結合領域を形成する工程と、
    前記第2抵抗変化層の上に、第2電極層を形成する工程と、を備える
    不揮発性記憶素子の製造方法。
  9. 前記金属−金属結合領域を形成する工程では、前記第2抵抗変化層から酸素を脱離させることにより、前記金属−金属結合領域を形成する
    請求項8に記載の不揮発性記憶素子の製造方法。
  10. 前記第2電極層を形成する工程では、スパッタ法により前記第2電極層を形成し、
    前記金属−金属結合領域を形成する工程では、前記第2電極層を構成する第2電極材料をターゲットとし、前記第2電極層を形成するときの成膜圧力よりも低い成膜圧力を条件として、スパッタ法を実行する
    請求項9に記載の不揮発性記憶素子の製造方法。
  11. 前記第2抵抗変化層を形成する工程では、前記第1抵抗変化層を形成する工程の実行後に、前記第2金属酸化物を積層する第1積層工程と、前記金属−金属結合領域を形成する工程の実行後に、前記第2金属酸化物を積層する第2積層工程とを実行する
    請求項8に記載の不揮発性記憶素子の製造方法。

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