JP2015146343A - 不揮発性記憶装置およびその製造方法 - Google Patents

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敦史 姫野
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理 伊藤
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慎一 米田
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Abstract

【課題】不揮発性記憶装置において、配線の寄生容量を低減すると共に、抵抗変化素子が剥離する可能性を低減する。【解決手段】第1層間絶縁層12と、第1層間絶縁層12を覆う第2層間絶縁層13と、第2層間絶縁層13の上に形成された複数の抵抗変化素子19と、複数の抵抗変化素子19の少なくとも側面を覆うように記憶領域にのみ形成された第3層間絶縁層14と、第2層間絶縁層13のうち回路領域にある部分と第3層間絶縁層14とを覆うように形成された第4層間絶縁層15と、第1層間絶縁層12および第4層間絶縁層15に形成された配線17,25と、を備え、第2層間絶縁層13および第3層間絶縁層14を構成する材料の比誘電率は、第1層間絶縁層12および第4層間絶縁層15を構成する材料の比誘電率よりも大きい。【選択図】図2

Description

本発明は、不揮発性記憶装置およびその製造方法に関する。より詳しくは、電気的パルスの印加によって抵抗値が可逆的に変化する材料を用いてデータを記憶する不揮発性記憶装置およびその製造方法に関する。
近年、デジタル技術の進展に伴って携帯情報機器や情報家電等の電子機器が、より一層高機能化している。これらの電子機器の高性能化に伴い、使用される半導体素子の微細化および高速化が急速に進んでいる。その中でも、フラッシュメモリに代表される大容量の不揮発性メモリの用途が急速に拡大している。更に、このフラッシュメモリに置き換わる次世代の新型不揮発性メモリとして、いわゆる抵抗変化素子を用いた抵抗変化型の不揮発性記憶装置の研究開発が進んでいる。ここで、抵抗変化素子とは、電気的信号によって抵抗値が可逆的に変化する性質を有し、さらにはこの抵抗値に対応した情報を、不揮発的に記憶することが可能な素子をいう。
特許文献1は、抵抗変化層が、厚み方向において、TaO(但し、0<x<2.5)で表される組成を有する第1の酸素不足型のタンタル酸化物を含む第1の領域と、TaO(但し、x<y<2.5)で表される組成を有する第2の酸素不足型のタンタル酸化物を含む第2の領域と、を有している、不揮発性記憶素子を開示する。
特許文献2は、下部電極を形成する工程の前に、抵抗変化層の端部又は抵抗変化層の端部となる抵抗変化膜の一部を絶縁化させるために酸化する工程を有する、不揮発性半導体記憶素子の製造方法が開示されている。
国際公開第2008/149484号 国際公開第2012/063495号
従来の不揮発性記憶装置では、LSIの微細化に伴って配線の断面積が小さくなる上に、隣接する配線間の距離が短くなるため、配線の抵抗と容量が大きくなってしまう。これにより、LSIの動作速度や消費電力を低下させてしまう。
本発明は、上記の課題に対応するもので、不揮発性記憶装置において、配線の寄生容量を低減することで動作速度を高めると共に、抵抗変化素子が剥離する可能性を低減する。
本発明の不揮発性記憶装置の一態様(aspect)は、第1層間絶縁層と、前記第1層間絶縁層を覆うように形成された第2層間絶縁層と、前記第2層間絶縁層の上に形成された複数の抵抗変化素子と、前記第2層間絶縁層の厚み方向から見て、前記複数の抵抗変化素子が形成されている領域を記憶領域とし、前記複数の抵抗変化素子が形成されていない領域を回路領域とするとき、前記複数の抵抗変化素子の少なくとも側面を覆うように前記記憶領域にのみ形成された第3層間絶縁層と、前記第3層間絶縁層と前記第2層間絶縁層のうち前記回路領域にある部分とを覆うように形成された第4層間絶縁層と、前記第1層間絶縁層のうち少なくとも前記回路領域にある部分に形成された第1配線と、前記第4層間絶縁層のうち少なくとも前記回路領域にある部分に形成された第2配線と、を備え、前記第2層間絶縁層を構成する材料の比誘電率は、前記第1層間絶縁層を構成する材料の比誘電率よりも大きく、かつ、前記第4層間絶縁層を構成する材料の比誘電率よりも大きく、前記第3層間絶縁層を構成する材料の比誘電率は、前記第1層間絶縁層を構成する材料の比誘電率よりも大きく、かつ、前記第4層間絶縁層を構成する材料の比誘電率よりも大きい。
ここで開示する本発明の不揮発性記憶装置の一態様は、不揮発性記憶装置の製造方法等、他の態様にも適応させることができる。
本開示の一態様によれば、不揮発性記憶装置において、配線の寄生容量を低減すると共に、抵抗変化素子が剥離する可能性を低減することができる、という効果を奏する。
なお、開示される実施形態のさらなる利益および利点は、明細書および図面から明らかにされる。利益および/または利点は、明細書および図面が開示する様々な実施形態および特徴によって個別に提供されてもよく、一または複数の利益および/または利点を得るためにすべてを備える必要はない。
図1は、第1実施形態に係る不揮発性記憶装置の概略構成の一例を示す平面図である。 図2は、第1実施形態に係る不揮発性記憶装置の概略構成の一例を示す断面図である。 図3は、第1実施形態の実施例に係る不揮発性記憶装置の製造方法を示す断面図であって、第1配線が形成された第1層間絶縁層を形成する工程を示す図である。 図4は、第1実施形態の実施例に係る不揮発性記憶装置の製造方法を示す断面図であって、第1層間絶縁層を覆うように第2層間絶縁層を形成する工程を示す図である。 図5は、第1実施形態の実施例に係る不揮発性記憶装置の製造方法を示す断面図であって、コンタクトホールを形成する工程を示す図である。 図6は、第1実施形態の実施例に係る不揮発性記憶装置の製造方法を示す断面図であって、コンタクトホール内にコンタクトプラグを形成する工程を示す図である。 図7は、第1実施形態の実施例に係る不揮発性記憶装置の製造方法を示す断面図であって、第2層間絶縁層とコンタクトプラグとを覆うように第1電極材料層と抵抗変化材料層と第2電極材料層とをこの順に形成する工程を示す図である。 図8は、第1実施形態の実施例に係る不揮発性記憶装置の製造方法を示す断面図であって、第2電極材料層の上にレジストマスクを形成する工程を示す図である。 図9は、第1実施形態の実施例に係る不揮発性記憶装置の製造方法を示す断面図であって、パターニングにより抵抗変化素子を形成する工程を示す図である。 図10は、第1実施形態の実施例に係る不揮発性記憶装置の製造方法を示す断面図であって、抵抗変化素子を覆うように比誘電率の高い絶縁材料層を形成する工程を示す図である。 図11は、第1実施形態の実施例に係る不揮発性記憶装置の製造方法を示す断面図であって、比誘電率の高い絶縁材料層を平坦化する工程を示す図である。 図12は、第1実施形態の実施例に係る不揮発性記憶装置の製造方法を示す断面図であって、平坦化された絶縁材料層の上にレジストマスクを形成する工程を示す図である。 図13は、第1実施形態の実施例に係る不揮発性記憶装置の製造方法を示す断面図であって、エッチングにより第3層間絶縁層を形成する工程を示す図である。 図14は、第1実施形態の実施例に係る不揮発性記憶装置の製造方法を示す断面図であって、第3層間絶縁層と、第2層間絶縁層のうち回路領域にある部分とを覆うように、比誘電率の低い絶縁材料層を形成する工程を示す図である。 図15は、第1実施形態の実施例に係る不揮発性記憶装置の製造方法を示す断面図であって、比誘電率の低い絶縁材料層を平坦化する工程を示す図である。 図16は、第1実施形態の実施例に係る不揮発性記憶装置の製造方法を示す断面図であって、デュアルダマシンエッチングによりコンタクトホールと配線溝とを形成する工程を示す図である。 図17は、第1実施形態の実施例に係る不揮発性記憶装置の製造方法を示す断面図であって、コンタクトホールと配線溝との中に、コンタクトプラグと配線とを形成する工程を示す図である。 図18は、第1実施形態の変形例に係る不揮発性記憶装置の製造方法を示す断面図であって、抵抗変化層の側壁部分を酸化する工程を示す図である。
(用語の定義)
本開示の実施形態において、「酸素含有率」は、金属酸化物を構成する総原子数に対する含有酸素原子数の比率で示される。
「酸素不足度」とは、それぞれの金属酸化物において、その化学量論的な組成(複数の化学量論的組成が存在する場合は、そのなかで最も抵抗値が高い化学量論的組成)を有する酸化物を構成する酸素の量に対し、不足している酸素の割合をいう。化学量論的組成の金属酸化物は、他の組成の金属酸化物と比べて、より安定でありかつより高い抵抗値を有している。
例えば、金属がタンタル(Ta)の場合、上述の定義による化学量論的な酸化物の組成はTaであるので、TaO2.5と表現できる。TaO2.5の酸素不足度は0%である。例えばTaO1.5の組成の酸素不足型のタンタル酸化物の酸素不足度は、酸素不足度=(2.5−1.5)/2.5=40%となる。また、酸素過剰型の金属酸化物は、酸素不足度が負の値となる。なお、本明細書中では、特に断りのない限り、酸素不足度は正の値と0と負の値とのいずれをも含むものとして説明する。
酸素不足度の小さい酸化物は、化学量論的組成の酸化物により近いため抵抗値が高く、酸素不足度の大きい酸化物は酸化物を構成する金属により近いため抵抗値が低い。
「酸素不足型の金属酸化物」とは、化学量論的な組成を有する金属酸化物と比較して、酸素の含有量(原子比:総原子数に占める酸素原子数の割合)が少ない金属酸化物を意味する。
「化学量論的な組成を有する金属酸化物」とは、酸素不足度が0%の金属酸化物を指す。例えば、タンタル酸化物の場合、絶縁体であるTaを指す。なお、酸素不足型とすることで金属酸化物は導電性を有するようになる。酸素不足度の小さい酸化物は化学量論的組成の酸化物により近いため抵抗値が高く、酸素不足度の大きい酸化物は酸化物を構成する金属により近いため抵抗値が低い。
「酸素含有率」とは、当該金属酸化物を構成する総原子数に対する含有酸素原子数の比率で示される。Taの酸素含有率は、総原子数に占める酸素原子数の比率(O/(Ta+O))であり、71.4atm%となる。したがって、酸素不足型のタンタル酸化物は、酸素含有率は0より大きく、71.4atm%より小さいことになる。なお、第1金属酸化物を構成する金属と、第2金属酸化物を構成する金属とが同種である場合、酸素含有率は酸素不足度と対応関係にある。すなわち、第2金属酸化物の酸素含有率が第1金属酸化物の酸素含有率よりも大きいとき、第2金属酸化物の酸素不足度は第1金属酸化物の酸素不足度より小さい。また、酸素不足度の大小関係を酸素含有率で言い換えることができる。例えば、第1金属酸化物の酸素不足度が第2金属酸化物の酸素不足度より大きい場合、第1金属酸化物の酸素含有率は第2金属酸化物の酸素含有率より小さい。
「絶縁体」は、一般的な定義に従う。すなわち、抵抗率が10Ωcm以上の材料で構成されるものを示す(非特許文献:出展「集積回路のための半導体工学」工業調査会(1992年)宇佐美晶、兼房慎二、前川隆雄、友景肇、井上森男)。これに対し、「導電体」は、抵抗率が10Ωcm未満の材料で構成されるものを示す。尚、初期ブレイクダウン動作の実行前において、第1金属酸化物と第3金属酸化物の抵抗率は、4から6桁以上異なっている。また、初期ブレイクダウン動作の実行後の抵抗変化素子の抵抗率は、例えば10Ωcm程度である。
「標準電極電位(standard electrode potential)」は、一般的に、酸化しやすさの一つの指標であり、この値が大きければ酸化されにくく、小さければ酸化されやすいことを意味する。尚、電極と酸素不足度の小さい低酸素不足層(第2抵抗変化層)との標準電極電位の差が大きいほど、酸化還元反応が起こりやすくなり、抵抗変化が起こりやすくなる。また、標準電極電位の差が小さくなるにつれて、酸化還元反応が起こりにくくなり、抵抗変化が起こりにくくなることから、酸化のされやすさが抵抗変化現象のメカニズムに大きな役割を果たしているのではないかと推測される。
(事前検討)
本発明者らは、不揮発性記憶装置において、配線の寄生容量を低減すると共に、抵抗変化素子が剥離する可能性を低減すべく、鋭意検討を行った。その結果、以下の知見を得た。なお、以下に述べる知見は、後述の実施形態を理解するための一助とするものである。したがって、本開示はこれらの説明に限定されるものではない。
不揮発性記憶装置では、抵抗変化が安定して発現する状態に遷移させるために、抵抗変化素子に電圧を印加して、酸素含有率の高い抵抗変化層の一部を局所的に短絡させるブレイク(初期ブレイクダウン)が行われる場合がある。この時、抵抗変化素子以外のトランジスタや寄生抵抗成分に不要な電圧が伝わることなく、抵抗変化素子に十分な電圧が印加される必要がある。
このために、抵抗変化素子の下部電極をパターニングする前に、抵抗変化層の側壁を積極的に酸化(熱酸化もしくは酸素プラズマによる酸化等)して絶縁化することで、アクティブな面積(実効面積)を縮小し、リーク電流を低減およびブレイク電圧の低電圧化・短時間化と、コンタクトプラグの酸化防止とを両立させることも考えられる。
LSIの微細化に伴い、配線の断面積が小さくなる上に、隣接する配線間の距離が短くなるため、配線の抵抗と容量がいっそう増加してしまう。LSIの動作速度や消費電力を改善するためには、配線の抵抗や容量を削減することが欠かせない。例えば、動作速度に大きな影響を与える信号遅延は抵抗と容量の積で決まる。抵抗や容量を減らすためには、抵抗の低い配線と、比誘電率の低い材料(低誘電率材料:Low−k材料)からなる低誘電率層(Low−k層)を使う必要がある。
しかしながら、低誘電率層は、密度が低く、層自身の機械的強度が下がり、かつ異種層界面での密着性も大幅に低下する。このような低誘電率層を用いてプロセスを組み上げることは、非常に困難になっている。また、上述のような抵抗変化層の側壁を酸化する工程を採用した場合、酸化工程において低誘電率層が劣化して配線の寄生容量が増大する場合がある。
したがって、微細量産プロセスと親和性を有し、かつ、配線の寄生容量を低減でき、高密度に抵抗変化素子が形成されうるような、不揮発性記憶装置およびその製造方法を提供することが求められる。
かかる新規な課題認識の下、本発明者らは鋭意検討を行い、低誘電率材料からなる第1層間絶縁層で第1配線を覆うと共に、第1層間絶縁層の上に高誘電率材料からなる第2層間絶縁層を設け、第2層間絶縁層の上に抵抗変化素子を形成し、さらに抵抗変化素子の形成されている記憶領域のみを高誘電率材料からなる第3層間絶縁層で覆い、第2層間絶縁層と第3層間絶縁層とを低誘電率材料からなる第4層間絶縁層で覆い、第4層間絶縁層内に第2配線を形成する構成に想到した。
かかる構成によれば、第1配線と第2配線とは低誘電率材料で覆われることから配線の寄生容量を低減できる。抵抗変化素子は高誘電率材料で覆われているために剥離しにくくなる。仮に抵抗変化素子の側壁を酸化する工程が採用された場合でも、低誘電率材料からなる第1層間絶縁層は、高誘電率材料からなる第2層間絶縁層により保護されることから、低誘電率層の劣化も防止できる。
以下、添付図面を参照しつつ、本開示の実施形態について説明する。
以下で説明する実施形態は、いずれも本開示の望ましい一具体例を示すものである。以下の実施形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序等は、あくまで一例であり、本開示を限定するものではない。また、以下の実施形態における構成要素のうち、本開示の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、より望ましい形態を構成する任意の構成要素として説明される。また、図面において、同じ符号が付いたものは、説明を省略する場合がある。また、図面は理解しやすくするために、それぞれの構成要素を模式的に示したもので、形状及び寸法比等については正確な表示ではない場合がある。また、製造方法においては、必要に応じて、各工程の順序等を変更でき、かつ、他の公知の工程を追加できる。
(第1実施形態)
第1実施形態の不揮発性記憶装置は、第1層間絶縁層と、第1層間絶縁層を覆うように形成された第2層間絶縁層と、第2層間絶縁層の上に形成された複数の抵抗変化素子と、第2層間絶縁層の厚み方向から見て、複数の抵抗変化素子が形成されている領域を記憶領域とし、複数の抵抗変化素子が形成されていない領域を回路領域とするとき、複数の抵抗変化素子の少なくとも側面を覆うように記憶領域にのみ形成された第3層間絶縁層と、第2層間絶縁層のうち回路領域にある部分と前記第3層間絶縁層とを覆うように形成された第4層間絶縁層と、第1層間絶縁層のうち少なくとも回路領域にある部分に形成された第1配線と、第4層間絶縁層のうち少なくとも回路領域にある部分に形成された第2配線と、を備え、第2層間絶縁層を構成する材料の比誘電率および前記第3層間絶縁層を構成する材料の比誘電率は、第1層間絶縁層を構成する材料の比誘電率よりも大きく、かつ、第4層間絶縁層を構成する材料の比誘電率よりも大きい。
第1実施形態の不揮発性記憶装置の製造方法は、第1配線が形成された第1層間絶縁層を形成する工程と、第1層間絶縁層を覆うように第2層間絶縁層を形成する工程と、第2層間絶縁層の上に複数の抵抗変化素子を形成する工程と、第2層間絶縁層の厚み方向から見て、複数の抵抗変化素子が形成されている領域を記憶領域とし、複数の抵抗変化素子が形成されていない領域を回路領域とするとき、抵抗変化素子の少なくとも側面を覆うように記憶領域にのみ第3層間絶縁層を形成する工程と、第2層間絶縁層のうち回路領域にある部分と第3層間絶縁層とを覆うように、第2配線が形成された第4層間絶縁層を形成する工程と、を備え、第2層間絶縁層を構成する材料の比誘電率および前記第3層間絶縁層を構成する材料の比誘電率は、第1層間絶縁層を構成する材料の比誘電率よりも大きく、かつ、第4層間絶縁層を構成する材料の比誘電率よりも大きい。
かかる構成では、配線の寄生容量を低減すると共に、抵抗変化素子が剥離する可能性を低減することができる。
上記不揮発性記憶装置ないしその製造方法において、第2層間絶縁層の厚みが10nm以上50nm以下であってもよい。
かかる構成では、配線の寄生容量をさらに効果的に低減できる。
上記不揮発性記憶装置ないしその製造方法において、第2層間絶縁層を構成する材料のの比誘電率および第3層間絶縁層を構成する材料の比誘電率は3.0より大きく、第1層間絶縁層を構成する材料の比誘電率および第4層間絶縁層を構成する材料の比誘電率は3.0以下であってもよい。
上記不揮発性記憶装置ないしその製造方法において、第2層間絶縁層を構成する材料は、SiO、SiON、SiN、SiCN、FSG、BPSGからなる群より選ばれた少なくとも1つを含み、第3層間絶縁層を構成する材料は、SiO、SiON、SiN、SiCN、FSG、BPSGからなる群より選ばれた少なくとも1つを含んでもよい。
上記不揮発性記憶装置ないしその製造方法において、第1層間絶縁層を構成する材料は、SiOC、SiOCHからなる群より選ばれた少なくとも1つを含み、第4層間絶縁層を構成する材料は、SiOC、SiOCHからなる群より選ばれた少なくとも1つを含んでもよい。
上記不揮発性記憶装置ないしその製造方法において、抵抗変化層は、タンタル酸化物からなるとしてもよい。
上記不揮発性記憶装置ないしその製造方法において、抵抗変化素子は、第1電極と、第2電極と、第1電極と第2電極との間に配置された金属酸化物からなる抵抗変化層とを備え、抵抗変化層は、酸素含有率が異なる複数の層から構成されていてもよい。
上記不揮発性記憶装置ないしその製造方法において、酸素含有率の異なる複数の層は、異なる金属酸化物で構成されていてもよい。
上記不揮発性記憶装置ないしその製造方法において、酸素含有率の異なる複数の層は、同一金属の金属酸化物で構成されていてもよい。
上記不揮発性記憶装置において、抵抗変化素子は、第1電極と、第2電極と、第1電極と第2電極との間に配置された金属酸化物からなる抵抗変化層とを備え、抵抗変化層の側壁部分の酸素含有率が、抵抗変化層の側壁部分以外の中央部分の酸素含有率よりも大きくてもよい。
上記不揮発性記憶装置の製造方法において、抵抗変化素子を形成する工程は、第1電極材料層を形成する工程と、第1電極の上に金属酸化物からなる抵抗変化材料層を形成する工程と、抵抗変化層の上に第2電極材料層を形成する工程と、第1電極材料層と抵抗変化材料層と第2電極材料層とをパターニングして第1電極と抵抗変化層と第2電極とがこの順に積層された構造を形成する工程と、抵抗変化層の側壁部分を酸化することにより、抵抗変化層の側壁部分の酸素含有率を、抵抗変化層の側壁部分以外の中央部分の酸素含有率よりも大きくする工程と、を備えてもよい。
かかる構成では、抵抗変化素子の側壁を酸化する工程が採用されていても、低誘電率層である第1層間絶縁層の劣化を防止できる。
[装置構成]
図1は、第1実施形態に係る不揮発性記憶装置の概略構成の一例を示す平面図である。図2は、第1実施形態に係る不揮発性記憶装置の概略構成の一例を示す断面図である。図2は、図1のA−A線に沿って切った断面を矢印方向に見た図となっている。以下、図1、2を参照しつつ、第1実施形態の不揮発性記憶装置10について説明する。
図1、図2に示す例において、不揮発性記憶装置10は、第1層間絶縁層12と、第2層間絶縁層13と、複数の抵抗変化素子19と、第3層間絶縁層14と、第4層間絶縁層15と、第1配線17と、第2配線25とを備えている。
なお、図1では、基板11と、第1配線17と抵抗変化素子19とを接続する第1プラグ18と、第1配線17と第2配線25とを接続する第2プラグ24とが記載されているが、これらの要素は必須ではなく、他の要素で代替されたり、省略されたりしうる。基板11には、抵抗変化素子19に電気的に接続されるトランジスタ等の能動素子等が形成されていてもよい。
第1層間絶縁層12は、絶縁材料からなる層である。具体的には例えば、基板11の上に堆積された絶縁材料からなる層としうる。第1層間絶縁層12は、低誘電率材料(Low−k材料)で構成されうる。第1層間絶縁層12を構成する材料の比誘電率は、3.0以下であってもよい。第1層間絶縁層12を構成する材料は、SiOC、SiOCHからなる群より選ばれた少なくとも1つを含んでもよい。第1層間絶縁層12の厚みは、例えば、100nm以上500nm以下とすることができる。
本明細書において、「層間絶縁層」は、必ずしも上下に他の層がある必要はない。層間絶縁層は、最下位の層であってもよいし、最上位の層であってもよい。この点は、第1層間絶縁層のみではなく、第2層間絶縁層、第3層間絶縁層、第4層間絶縁層のいずれについても当てはまる。
第2層間絶縁層13は、絶縁材料からなる層である。具体的には例えば、第1層間絶縁層12の上に堆積された絶縁材料からなる層としうる。第2層間絶縁層13は、高誘電率材料(High−k材料)で構成されうる。第2層間絶縁層13を構成する材料の比誘電率は、3.0より大きくてもよい。第2層間絶縁層13を構成する材料は、SiO、SiON、SiN、SiCN、FSG(フッ素[F]を含有するSiO)、BPSG(ホウ素[B]とリン[P]を含有するSiO)からなる群より選ばれた少なくとも1つを含んでもよい。第2層間絶縁層13の厚みは、例えば、10nm以上50nm以下とすることができる。
抵抗変化素子19は、第2層間絶縁層13の上に形成される。抵抗変化素子19は、例えば、電気的パルスの印加によって抵抗値が可逆的に変化する不揮発性記憶素子としうる。抵抗変化素子19は、例えば、ReRAM(Resistance Random Access Memory)であってもよい。また、抵抗変化素子19は、その他、相変化記録を利用したPRAM(Phase change RAM)、磁気記録を利用したMRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)、強誘電体を用いたFeRAM(Ferroelectric Random Access Memory)などでもよい。
抵抗変化素子19は、第1電極20と、第2電極22と、第1電極20と第2電極22との間に配置された金属酸化物からなる抵抗変化層21とを備えてもよい。
第1電極20は、例えば、厚さ50〜200nmのタンタル窒化物で構成されうる。この場合、タンタル窒化物が、第1電極材料となる。第1電極20は、タングステン、ニッケル、タンタル、チタン、アルミニウム、窒化チタン等で構成されてもよい。
抵抗変化層21の金属酸化物は遷移金属酸化物を用いてもよい。この場合、遷移金属酸化物に含まれる遷移金属としてタンタルを採用した場合、第1電極20には、タンタルと同等以下の標準電極電位を示す、抵抗変化が起こりにくい材料を用いてもよい。具体的には、第1電極20に、タンタル、タンタル窒化物、チタン、チタン窒化物、およびチタン−アルミニウム窒化物からなる群より選ばれる少なくとも1つの材料を用いることができる。かかる構成では、安定なメモリ特性を実現できる。
第1電極20は、第1プラグ18と物理的に接続していてもよいし、第1プラグ18との間に導電体を介して接続されていてもよい。図1に示す例では、第1電極20は、第1プラグ18と物理的に接続している。
抵抗変化層21は、第1電極20と第2電極22との間に設けられ、第1電極20と第2電極22との間に与えられる電気的信号に基づいて、高抵抗状態と、当該高抵抗状態より抵抗値が低い低抵抗状態との間を可逆的に変化する。
図1に示す例では、抵抗変化層21は、第1電極20と第2電極22とに挟持されており、厚さ5nm以上50nm以下の酸素不足型の酸化タンタルからなる層で構成される。抵抗変化層21は、チタン酸化物、ニッケル酸化物、ハフニウム酸化物、ジルコニウム酸化物、ニオブ酸化物、タングステン酸化物や、アルミニウム酸化物等で構成されてもよい。
抵抗変化層は、単層でもよいし、酸素含有率が異なる複数の層から構成されていてもよい。複数層で構成する場合は、第1金属酸化物で構成される第1抵抗変化層と、第1金属酸化物より酸素含有率が高い第2金属酸化物で構成される第2抵抗変化層とを含む、少なくとも2層を備えていてもよい。
別の言い方をすれば、抵抗変化層21は、第1抵抗変化層と第2抵抗変化層との積層構成となっていてもよい。第1抵抗変化層は、酸素不足型の酸化タンタル(TaO、0<x<2.5)で構成されていてもよい。第2抵抗変化層は、第1抵抗変化層より酸素不足度の小さい酸化タンタル(TaO、x<y)で構成されていてもよい。
上記の例では、第1金属酸化物を構成する第1金属および第2金属酸化物を構成する第2金属が、いずれもタンタル(Ta)である場合を説明したが、これに限るものではない。その他の金属によって第1金属酸化物と第2金属酸化物を構成してもよい。また、異なる金属の金属酸化物で、第1、第2の金属酸化物を構成してもよい。
抵抗変化層21を構成する第1金属酸化物および第2金属酸化物は、それぞれ、遷移金属酸化物およびアルミニウム酸化物からなる群より選ばれる少なくともいずれか1つを含んでもよい。抵抗変化層21を構成する第1金属酸化物および第2金属酸化物は、それぞれ、タンタル酸化物、ハフニウム酸化物、およびジルコニウム酸化物からなる群より選ばれる少なくともいずれか1つを含んでもよい。
第1金属および第2金属としては、タンタル(Ta)以外にも、例えば、チタン(Ti)、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、およびタングステン(W)からなる群より選ばれる少なくとも1つの遷移金属を用いることができる。遷移金属は複数の酸化状態をとることができるため、異なる抵抗状態を酸化還元反応により実現することが可能である。第1金属および第2金属として、アルミニウム(Al)を用いてもよい。
ハフニウム酸化物を用いる場合は、第1抵抗変化層を構成する第1金属酸化物の組成をHfOとし、第2抵抗変化層を構成する第2金属酸化物の組成をHfOとすると、x<yの関係を充足してもよい。さらに、x、yが0.9≦x≦1.6で、かつ、1.8<y<2.0を充足してもよい。
この場合において、ハフニウム酸化物を用いた高酸素不足度層(第1抵抗変化層)は、例えば、Hfターゲットを用い、アルゴンガスおよび酸素ガス中でスパッタリングする反応性スパッタリング法で生成できる。高酸素不足度層の酸素含有率は、上述したタンタル酸化物の場合と同様、反応性スパッタ中のアルゴンガスに対する酸素ガスの流量比を変えることにより容易に調整することができる。なお、基板を加熱することは必須ではなく、基板温度は室温としてもよい。
ハフニウム酸化物を用いた低酸素不足度層(第2抵抗変化層)は、例えば、高酸素不足度層の表面を、アルゴンガスと酸素ガスとの混合ガスのプラズマに暴露することにより形成できる。低酸素不足度層の厚みは、アルゴンガスと酸素ガスとの混合ガスのプラズマへの暴露時間により容易に調整することができる。第2抵抗変化層の厚みは、3〜4nmとしてもよい。
ジルコニウム酸化物を用いる場合は、第1抵抗変化層を構成する第1金属酸化物の組成をZrOとし、第2抵抗変化層を構成する第2金属酸化物の組成をZとすると、x<yの関係を充足してもよい。さらに、x、yが0.9≦x≦1.4で、1.9<y<2.0を充足してもよい。
この場合において、ジルコニウム酸化物を用いた高酸素不足度層(第1抵抗変化層)は、例えば、Zrターゲットを用い、アルゴンガスおよび酸素ガス中でスパッタリングする反応性スパッタリング法で生成できる。高酸素不足度層の酸素含有率は、上述したタンタル酸化物の場合と同様、反応性スパッタ中のアルゴンガスに対する酸素ガスの流量比を変えることにより容易に調整することができる。なお、基板温度は特に加熱することなく室温とすることができる。
ジルコニウム酸化物を用いた低酸素不足度層(第2抵抗変化層)は、例えば、高酸素不足度層の表層部を、アルゴンガスと酸素ガスとの混合ガスのプラズマに暴露することにより形成できる。低酸素不足度層の厚みは、アルゴンガスと酸素ガスとの混合ガスのプラズマへの暴露時間により容易に調整することができる。第2抵抗変化層の厚みは、1〜5nmとしてもよい。
なお、上述したハフニウム酸化物層およびジルコニウム酸化物層は、スパッタリングに変えて、CVD法やALD(Atomic Layer Deposition)法を用いても形成できる。
第2金属酸化物は、第1金属酸化物よりも酸素不足度が小さい(抵抗値が高い)材料を選択してもよい。このような構成とすることにより、第1電極20と第2電極22との間に印加された電圧は、第2抵抗変化層により多く分配されることになる。また、第2電極22と第2抵抗変化層との界面近傍では、反応に寄与できる酸素も豊富に存在する。よって、第2電極22と第2抵抗変化層との界面で、選択的に酸化還元反応が起こり、安定に抵抗変化を実現することができる。その結果、第2抵抗変化層中で発生する酸化還元反応をより起こしやすくすることができる。
第1金属酸化物を構成する第1金属と、第2金属酸化物を構成する第2金属とは、異なる金属が用いられてもよい。
酸素不足型の金属酸化物を含む抵抗変化層における抵抗変化現象は酸素の移動によって発現するため、母体金属の種類が異なっても、少なくとも酸素の移動が可能であればよい。そのため、第1抵抗変化層を構成する第1金属と、第2抵抗変化層を構成する第2金属とは、異なる金属を用いた場合であっても、同様の効果を奏すると考えられる。
第1金属と第2金属とに、異なる金属を用いる場合、第2金属の標準電極電位は、第1金属の標準電極電位より低くてもよい。抵抗変化現象は、抵抗が高い第2抵抗変化層を構成する第2金属酸化物中に形成された微小なフィラメント(導電パス)中で酸化還元反応が起こって、その抵抗値が変化し、発生すると考えられるからである。
例えば、第1抵抗変化層に、酸素不足型のタンタル酸化物を用い、第2抵抗変化層にチタン酸化物(TiO)を用いることにより、安定した抵抗変化動作が得られる。チタン(標準電極電位=−1.63eV)はタンタル(標準電極電位=−0.6eV)より標準電極電位が低い材料である。標準電極電位は、その値が高いほど酸化しにくい特性を表す。第2抵抗変化層に第1抵抗変化層より標準電極電位が低い金属の酸化物を配置することにより、第2抵抗変化層中でより酸化還元反応が発生しやすくなる。その他の組み合わせとして、例えば、第1抵抗変化層に、酸素不足型のタンタル酸化物(TaO)を用い、第2抵抗変化層にアルミニウム酸化物(Al)を用いてもよい。
抵抗変化層21は、側壁部分が酸化されていてもよい。
高酸素不足度層および低酸素不足度層には、抵抗変化を発現する主たる抵抗変化層として、タンタル、ハフニウム、ジルコニウム等の酸化物層、あるいは、アルミニウムの酸化物層が含まれていればよく、これ以外に例えば微量の他元素が含まれていても構わない。抵抗値の微調整等で、他元素を少量、意図的に含めることも可能であり、このような場合も本発明の範囲に含まれるものである。例えば、抵抗変化層に窒素を添加すれば、抵抗変化層の抵抗値が上がり、抵抗変化の反応性を改善できる。
スパッタリングにて抵抗変化層を形成した際に、残留ガスや真空容器壁からのガス放出等により、意図しない微量の元素が抵抗変化層に混入することがあるが、このような微量の元素が抵抗変化層に混入した場合も本発明の範囲に含まれることは当然である。
なお、抵抗変化層21は、必ずしも2層で構成されている必要はなく、3層以上の層から構成されてもよいし、1層で構成されてもよい。
第2電極22は、第1電極20の上方に形成された電極である。第2電極22は、抵抗変化層21の上に形成されている。第2電極22は、例えば、厚さ5nm以上100nm以下のイリジウムや白金、パラジウム等の貴金属材料で構成されうる。第2電極22は、例えば、イリジウム、白金(Pt)、パラジウム(Pd)からなる群より選ばれる少なくとも1つの材料等、抵抗変化層21の第2抵抗変化層を構成する金属、および第1電極20を構成する第1電極材料と比べて標準電極電位がより高い材料で構成してもよい。このような構成とすることにより、第2抵抗変化層内の、第2電極22と第2抵抗変化層との界面近傍において、選択的に酸化還元反応が発生し、安定した抵抗変化現象が実現される。
図2に例示するように、第2層間絶縁層13の厚み方向から見て、複数の抵抗変化素子19が形成されている領域を記憶領域100とし、複数の抵抗変化素子19が形成されていない領域を回路領域200とする。
記憶領域100には、抵抗変化素子、抵抗変化素子と接続されるプラグ、配線等の他、1T1R型の記憶装置では選択トランジスタ等も含まれうる。回路領域200には、例えば、ビット線デコーダ、ワード線デコーダ、電源回路等が含まれうる。
記憶領域100は、第2層間絶縁層13の厚み方向から見て、第3層間絶縁層14が形成されている領域であってもよい。回路領域200は、第2層間絶縁層13の厚み方向から見て、第3層間絶縁層14が形成されていない領域であってもよい。
第3層間絶縁層14は、複数の抵抗変化素子19の少なくとも側面を覆うように記憶領域100にのみ形成される。第3層間絶縁層14は、回路領域200には形成されない。
第3層間絶縁層14は、絶縁材料からなる層である。具体的には例えば、第2層間絶縁層13の上に堆積された絶縁材料からなる層としうる。第3層間絶縁層14は、高誘電率材料(High−k材料)で構成されうる。第3層間絶縁層14を構成する材料の比誘電率は、3.0より大きくてもよい。第3層間絶縁層14を構成する材料は、SiO、SiON、SiN、SiCN、FSG(フッ素[F]を含有するSiO)、BPSG(ホウ素[B]とリン[P]を含有するSiO)からなる群より選ばれた少なくとも1つを含んでもよい。第3層間絶縁層14の厚みは、例えば、100nm以上500nm以下とすることができる。
第3層間絶縁層14は、第2層間絶縁層13と別箇の工程により堆積されてもよい。すなわち、第3層間絶縁層14は、第2層間絶縁層13とは別個の層であってもよい。
第3層間絶縁層14を構成する材料は、第2層間絶縁層13を構成する材料と同じでもよいし、異なっていてもよい。第3層間絶縁層14を構成する材料が第2層間絶縁層13を構成する材料と異なる場合には、回路領域200の第3層間絶縁層14を除去する際に第2層間絶縁層13をエッチングストッパ層として機能させることができる。
記憶領域100における第2層間絶縁層13と第3層間絶縁層14との厚みの合計は、回路領域100における第3層間絶縁層14の厚みよりも大きくてもよい。
第3層間絶縁層14は、複数の抵抗変化素子19の少なくとも側面の一部を覆うと共に、上面の少なくとも一部を覆っていてもよい。図2に示す例では、第3層間絶縁層14が複数の抵抗変化素子19の上面を覆っている。
第4層間絶縁層15は、第3層間絶縁層14と、第2層間絶縁層13のうち回路領域200にある部分とを覆うように形成される。第4層間絶縁層15は、絶縁材料からなる層である。第4層間絶縁層15は、低誘電率材料(Low−k材料)で構成されうる。第4層間絶縁層15を構成する材料の比誘電率は、3.0以下であってもよい。第4層間絶縁層15を構成する材料は、SiOC、SiOCHからなる群より選ばれた少なくとも1つを含んでもよい。第1層間絶縁層12の厚みは、最も厚い部分で、例えば、100nm以上500nm以下とすることができる。
第1配線17は、第1層間絶縁層12のうち少なくとも回路領域200にある部分に形成されている。図1、図2において、第1配線17は、記憶領域100にも形成されているが、第1層間絶縁層12のうち記憶領域100にある部分には第1配線17が形成されていなくてもよい。第1配線17は、例えば、配線溝内に形成されているバリアメタル層上に、例えば銅等を充填することで形成されうる。バリアメタル層は、例えば、厚さ5nm以上40nm以下のタンタル窒化物と、厚さ5nm以上40nm以下のタンタルとが順に堆積されて構成されうる。充填する材料としては、銅の他、アルミニウム、タングステン等を採用しうる。
第1配線17は、基板11に形成されたトランジスタ等(図示せず)と接続されていてもよい。第2配線25がビット線を構成する場合において、例えば、該トランジスタの制御電極(ゲート)がワード線を構成していてもよい。
第2配線25は、第4層間絶縁層15のうち少なくとも回路領域200にある部分に形成されている。図1、図2において、第2配線25は、記憶領域200にも形成されているが、第4層間絶縁層15のうち記憶領域100にある部分には第2配線25が形成されていなくてもよい。第2配線25は、例えば、配線溝内に形成されているバリアメタル層上に、例えば銅等を充填することで形成されうる。バリアメタル層は、例えば、厚さ5nm以上40nm以下のタンタル窒化物と、厚さ5nm以上40nm以下のタンタルとが順に堆積されて構成されうる。充填する材料としては、銅の他、アルミニウム、タングステン等を採用しうる。
第2層間絶縁層13を構成する材料の比誘電率は、第1層間絶縁層12を構成する材料の比誘電率よりも大きく、かつ、第4層間絶縁層15を構成する材料の比誘電率よりも大きい。
第3層間絶縁層14を構成する材料の比誘電率は、第1層間絶縁層12を構成する材料の比誘電率よりも大きく、かつ、第4層間絶縁層15を構成する材料の比誘電率よりも大きい。
なお、不揮発性記憶装置10は、メモリアレイを構成した場合には、通常、多数の抵抗変化素子19を備えているが、図1、図2においては、図面の簡略化のため、4個の抵抗変化素子19およびそれに接続される構成要素を例に図示している。また、理解しやすいように、一部を拡大して示している。
[実施例]
図3〜17は、第1実施形態の実施例に係る不揮発性記憶装置の製造方法を示す断面図である。以下、図3〜17を参照しつつ、実施例にかかる不揮発性記憶装置およびその製造方法について説明する。
なお、通常の場合、基板11上には多数の抵抗変化素子19が形成されるが、図面の簡略化のため、図3〜図17では抵抗変化素子19を4個形成する場合を示している。また、理解しやすいように、構成の一部を拡大して示している。
図3は、第1配線が形成された第1層間絶縁層を形成する工程を示す図である。まず、図3に示すように、能動素子等があらかじめ形成されている半導体から構成される基板11上に、第1の配線17が形成された第1層間絶縁層12を形成する。
具体的には、基板11上に、プラズマCVD等を用いて、SiOC、SiOCH等で構成される第1層間絶縁層12を形成する。
続いて、形成した第1層間絶縁層12に第1配線17を埋め込み形成するための配線溝をフォトリソグラフィーおよびドライエッチングにより形成する。続いて、形成した配線溝内にタンタル窒化物(5nm以上40nm以下)およびタンタル(5nm以上40nm以下)で構成されるバリアメタル層と、配線材料の銅(50nm以上300nm以下)を、スパッタ法等を用いて堆積させる。そして、電解めっき法等により、銅をシードとして銅をさらに堆積させることで、配線溝を全て配線材料の銅とバリアメタル層とで充填する。続いて、堆積した銅のうち表面の余分な銅および余分なバリアメタル層をCMP法によって除去することにより、表面が平坦で第1層間絶縁層12の表面と同一平面をなすように第1配線17が形成される。
さらに、第1配線17を含む第1層間絶縁層12上にもう一度、プラズマCVD等を用いて、SiOC、SiOCH等で構成される第1層間絶縁層12を堆積する。
図4は、第1層間絶縁層を覆うように第2層間絶縁層を形成する工程を示す図である。図4に示すように、内部に第1配線17が形成された第1層間絶縁層12の上に、プラズマCVD等を用いて、シリコン酸化物やシリコン窒化物、シリコン酸窒化物等で構成される第2層間絶縁層13を形成する。第2層間絶縁層13の厚みは5nm以上100nm以下としうる。
図5は、コンタクトホールを形成する工程を示す図である。図6は、コンタクトホール内にコンタクトプラグを形成する工程を示す図である。第2層間絶縁層13が形成された後、図5〜図6に示すように、第1層間絶縁層12および第2層間絶縁層13に、第1配線17と接続する第1プラグ18を形成する。
具体的には、フォトリソグラフィーおよびドライエッチングにより、第1配線17上の所定の位置に、第1配線17に接続する第1プラグ18を埋め込み形成するための第1コンタクトホール18aを形成する。
続いて、形成された第1コンタクトホール18aを含む第2層間絶縁層13上に、タンタル窒化物(厚み:5nm以上40nm以下)およびタンタル(厚み:5nm以上40nm以下)で構成されるバリアメタル層と、配線材料の銅(厚み:50nm以上300nm以下)とをスパッタ法等を用いて堆積させる。そして、電解めっき法等により、銅をシードとして銅をさらに堆積させることで、第1コンタクトホール18aの全てをバリアメタル層と銅とで充填する。続いて、CMP法によって、第2層間絶縁層13上および第1コンタクトホール18a上の余分な銅および余分なバリアメタル層を除去することにより、表面が平坦で第2層間絶縁層13の表面(上面)と同一平面をなす第1プラグ18が形成される。
このCMP研磨時には、研磨レートの選択比を大きくとることで、比誘電率の高い材料で構成されている第2層間絶縁層13を研磨ストッパー層として使用することができる。第2層間絶縁層13を第1層間絶縁層12の上に配置することなく、比誘電率の低い材料で構成されている第1層間絶縁層12の表面、ならびに第1コンタクトホール18a上の余分な銅と余分なバリアメタル層とをCMP研磨すると、第1コンタクトホール18aが緻密に集まっている記憶領域100の第1層間絶縁層12が過剰に研磨されるエロージョンが発生する。一方、第1コンタクトホール18aが形成されていない回路領域200にはエロージョンが発生しないため、その結果、記憶領域100と回路領域200との間に大きなグローバル段差(パターン密度の違いなどによって生じる数100μmオーダーの広い領域で残る段差)が発生する。しかしながら、図6のように、第2層間絶縁層13を第1層間絶縁層12の上に配置すれば、非誘電率が高い材料で構成される第2層間絶縁層13の表面と、第1コンタクトホール18a上の銅とバリアメタル層との研磨レートの差を小さくできるので、CMP研磨時に発生するエロージョンを抑制できる。これにより、CMP後の平面性も向上する。また、第1層間絶縁層12は、第2層間絶縁層13に覆われているため、比誘電率の低い材料で構成されている第1層間絶縁層12の、CMPによる劣化も低減できる。
図7は、第2層間絶縁層とコンタクトプラグとを覆うように第1電極材料層と抵抗変化材料層と第2電極材料層とをこの順に形成する工程を示す図である。第1プラグ18が形成された後、図7に示すように、第1プラグ18を含む第2層間絶縁層13上に、タンタル窒化物で構成される第1電極材料層20a(厚み:20nm)と、抵抗変化材料層21aと、イリジウムを含む第2電極材料層22a(厚み:40nm)とを順にスパッタ法等を用いて堆積する。
ここで、抵抗変化層21aは、金属タンタルをターゲットに用い、酸素を含むアルゴン雰囲気中でスパッタする反応性スパッタ法により堆積される。
また、抵抗変化膜21aは、酸素含有量の異なる積層からなる構成としてもよい。
図8は、第2電極材料層の上にレジストマスクを形成する工程を示す図である。上部電極材料層22aが形成された後、図8に示すように、抵抗変化素子19をパターニングするためのレジストマスク19aを、フォトリソグラフィーを用いて上部電極材料層22a上に形成する。
図9は、パターニングにより抵抗変化素子を形成する工程を示す図である。レジストマスク19aが形成(図8)された後、図8,図9に示すように、レジストマスク19aを用いて、第2電極材料層22a、抵抗変化材料層21aおよび第1電極材料層20aを順にエッチングして、その後、アッシング処理によりレジストマスク19aを除去することで、抵抗変化素子19を形成する。
このとき、第1層間絶縁層12は、第2層間絶縁層13に覆われている。そのため、抵抗変化素子19をパターニングする際のエッチングに用いるフッ素や塩素、酸素等のエッチングガスやプラズマに第1層間絶縁層12が曝されることがない。また、レジスト除去のためのアッシング処理に用いる酸素ガスやプラズマに第1層間絶縁層12が曝されることがない。よって、比誘電率の低い材料からなる第1層間絶縁層12が、比誘電率の高い材料からなる第2層間絶縁層13により、適切に保護される。
また、抵抗変化素子19の下面が比誘電率の高い材料で覆われており、比誘電率の高い材料からなる第2層間絶縁層13の密度は高いので、抵抗変化素子19が第2層間絶縁層13から剥がれにくい。よって、抵抗変化素子19と第2層間絶縁層13との密着性が高くなるので、高密度に抵抗変化素子が形成される不揮発性記憶装置を提供することができる。
図10は、抵抗変化素子を覆うように比誘電率の高い絶縁材料層を形成する工程を示す図である。抵抗変化素子19が形成された後、図10に示すように、抵抗変化素子19および第2層間絶縁層13上に、プラズマCVD等を用いて、シリコン酸化物やシリコン窒化物、シリコン酸窒化物等で構成される第3層間絶縁層14を形成する。第3層間絶縁層14の厚みは、100nm以上500nm以下としうる。
図11は、比誘電率の高い絶縁材料層を平坦化する工程を示す図である。図10に示すように、プラズマCVD等により第3層間絶縁層14の堆積が行われた直後は、回路領域200と複数の抵抗変化素子19が形成された記憶領域100とで、第3層間絶縁層14の上面の高さが異なる。そのため、図11に示すように、CMPを用いて、記憶領域100と回路領域200の第3層間絶縁層14の上面の高さを揃えて平坦化する。
図12は、平坦化された絶縁材料層の上にレジストマスクを形成する工程を示す図である。ここでは、記憶領域100のみにレジストマスク14aを形成する。
図13は、エッチングにより第3層間絶縁層を形成する工程を示す図である。図12に示すようにレジストマスク14aを形成した後、図13に示すように、ドライエッチング等を用いて、回路領域200の第3層間絶縁層14のみをエッチングする。これにより、回路領域200にのみ、表面に第2層間絶縁層13を露出させる。その後、アッシング処理を行ってレジストマスク14aを除去する。
このとき、第1層間絶縁層12は、第2層間絶縁層13に覆われている、そのため、回路領域200の第3層間絶縁層14をパターニングする際のエッチングに用いるフッ素や塩素、酸素等のエッチングガスやプラズマに第1層間絶縁層12が曝されることがない。また、レジスト除去のためのアッシング処理に用いる酸素ガスやプラズマに第1層間絶縁層12が曝されることがない。よって、比誘電率の低い材料からなる第1層間絶縁層12が、比誘電率の高い材料からなる第2層間絶縁層13により、適切に保護される。
図14は、第3層間絶縁層と、第2層間絶縁層のうち回路領域にある部分とを覆うように、比誘電率の低い絶縁材料層を形成する工程を示す図である。レジストマスク14aが除去された後、図14に示すように、記憶領域100に形成された第3層間絶縁層14および回路領域200に形成された第2層間絶縁層13の上に、プラズマCVD等を用いて、シリコン炭酸化物等の低誘電率材料(Low−k材料)で構成される第4層間絶縁層15を堆積する。第4層間絶縁層15の厚みは100nm以上500nm以下とすることができる。
図15は、比誘電率の低い絶縁材料層を平坦化する工程を示す図である。図14に示すように、プラズマCVD等により第4層間絶縁層15の堆積が行われた直後は、回路領域200と第3層間絶縁層14が形成された記憶領域100とで、第4層間絶縁層15の上面の高さが異なる。そのため、図15に示すように、CMPを用いて、第4層間絶縁層15の上面の高さを揃えて平坦化する。
図16は、デュアルダマシンエッチングによりコンタクトホールと配線溝とを形成する工程を示す図である。第4層間絶縁層15が平坦化された後、図16に示すように、記憶領域100には、第4層間絶縁層15および第3層間絶縁層14中に、抵抗変化素子19の上部電極22と接続するように、第2配線25を埋め込み形成するための第2配線溝25aを形成する。
回路領域200には、第4層間絶縁層15と、第2層間絶縁層13および第1層間絶縁層12中に、第1配線17と接続するように第2プラグ24を埋め込み形成するための第2コンタクトホール24aを形成する。さらに、第4層間絶縁層15中に、第2コンタクトホール24aと接続するように、第2配線25を埋め込み形成するための第2配線溝25aを形成する。
具体的には、第4層間絶縁層15の上面を平坦化した後に、フォトリソグラフィーおよびドライエッチングにより、第2コンタクトホール24aを形成する。さらに、もう一度、フォトリソグラフィーおよびドライエッチングを用いて、第2配線溝25aを形成する。
なお、一般的には、1回目のフォトリソグラフィーおよびドライエッチングにより、第2プラグ24用の第2コンタクトホール24aを先に形成し、2回目のフォトリソグラフィーおよびドライエッチングにより第2配線25用の第2配線溝25aを形成するが、第2配線溝25aを先に形成しても差し支えない。
図17は、コンタクトホールと配線溝との中に、コンタクトプラグと配線とを形成する工程を示す図である。第2コンタクトホール24aと第2配線溝25aとが形成された後、図17に示すように、第2コンタクトホール24aおよび第2配線溝25a内にタンタル窒化物(厚み:5nm以上40nm以下)およびタンタル(厚み:5nm以上40nm以下)で構成されるバリアメタル層と配線材料の銅(厚み:50nm以上300nm以下)とをスパッタ法等を用いて堆積する。そして、電解めっき法等により、銅をシードとして銅をさらに堆積させることで第2コンタクトホール24a並びに第2配線溝25aを全て配線材料の銅とバリアメタル層とで充填する。
続いて、CMP法によって堆積した銅のうち表面の余分な銅と余分なバリアメタル層を除去することにより、表面が平坦で第4層間絶縁層15の表面と同一平面をなす、第2配線25を形成する。
以上のように、本実施例の不揮発性記憶装置の製造方法は、微細量産プロセスと親和性を有し、かつ抵抗変化素子の形成工程による低誘電率層からなる層間絶縁層へのプロセスダメージを抑制できる。このような抵抗変化素子の形成工程による層間絶縁層へのプロセスダメージの抑制は、従来の半導体プロセスでは達成できないものである。さらに、第1配線および第2配線は、低誘電率の層間絶縁層12,15で覆われていることから、配線の寄生容量を低く抑えることができる。抵抗変化素子の少なくとも下面と側面とは比誘電率の高い材料で覆われているため、抵抗変化素子が周囲の部材から剥がれにくい。よって、高密度に抵抗変化素子が形成される不揮発性記憶装置を提供することができる。
[変形例]
図18は、第1実施形態の変形例に係る不揮発性記憶装置の製造方法を示す断面図であって、抵抗変化層の側壁部分を酸化する工程を示す図である。
図9において抵抗変化素子19が形成された後、図18に示すように、パターニングされた抵抗変化素子19を、酸素が存在している雰囲気中での熱処理、もしくは酸素が存在している雰囲気中でのプラズマ処理により、露出した抵抗変化層21の側面の酸素含有量を増加させ、抵抗変化層21よりも酸素含有量が増加した側壁酸化層26を形成してもよい。図18よりも前の工程および図18よりも後の工程については、それぞれ、図1〜図9、図10〜図17と同様とすることができるので、詳細な説明を省略する。
具体的には、酸素が存在している雰囲気中での熱処理、もしくは酸素が存在している雰囲気中でのプラズマ処理、による酸化処理は、処理温度が300℃から400℃の温度範囲とすることができる。
側壁酸化層26は、抵抗変化層21よりも酸素含有量が多いため、抵抗値が高く、抵抗変化素子19のアクティブ面積(上部電極22と下部電極20間に形成され、抵抗変化動作をするフィラメントを形成することが可能な、側壁酸化層26の領域を除く抵抗変化層21)が縮小され、ブレイク電圧の低電圧化およびブレイク時間の短時間化が達成できる。
さらに、側壁酸化層26は、抵抗変化素子19を形成する工程の後に、酸素を含む熱処理もしくは酸素プラズマにより酸素含有量が増加させて高抵抗化し、抵抗変化に寄与しない無効領域としている。このため、抵抗変化素子19を形成する際のエッチングダメージが付与された抵抗変化層21の側端部には、抵抗変化動作をするフィラメントが形成されないので、より安定した動作を得ることができる。
なお、「エッチングダメージ」とは、例えば、酸化物のドライエッチングでは、ドライエッチングされた被エッチング体のエッチング端面でエッチングガスによる還元作用により酸化物から酸素が脱離し、酸化物のエッチング端面の抵抗値が変動することや、ドライエッチングに用いるエッチングガスに例えば、フッ素系ガスを含む混合ガスを用いると、エッチング中にエッチング端面から酸化物にとっては不純物となるフッ素が打ち込まれて酸化物のエッチング端面の抵抗値が変動することである。
そのため、抵抗変化素子を構成する酸化物をドライエッチングによりパターン形成すると、そのエッチング端面には抵抗値を変動させる酸素の脱離や不純物の打込み等によるエッチングダメージが入り、抵抗変化する動作領域がエッチングダメージの入ったエッチング端面付近であるような素子では、酸素量の変動や不純物により動作不良が発生し、動作不良となる。
本変形例においては、第1層間絶縁層12は、第2層間絶縁層13に覆われている、そのため、側壁酸化層26を形成する際の酸素やプラズマに第1層間絶縁層12が曝されることがない。よって、比誘電率の低い材料からなる第1層間絶縁層12が、比誘電率の高い材料からなる第2層間絶縁層13により、適切に保護される。
なお、本変形例においても、上述した実施例と同様に種々の変形が可能である。
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明の精神を逸脱することなく、その構造および/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
本開示の一態様は、不揮発性記憶装置において、配線の寄生容量を低減すると共に、抵抗変化素子が剥離する可能性を低減することができる不揮発性記憶装置として有用である。
10 不揮発性記憶装置
11 基板
12 第1層間絶縁層
13 第2層間絶縁層
14 第3層間絶縁層
14a レジストマスク
15 第4層間絶縁層
17 第1配線
18 第1プラグ
18a 第1コンタクトホール
19 抵抗変化素子
19a レジストマスク
20 第1電極
20a 第1電極材料層
21 抵抗変化層
21a 抵抗変化材料層
22 第2電極
22a 第2電極材料層
24 第2プラグ
24a 第2コンタクトホール
25 第2配線
25a 第2配線溝
26 側壁酸化層
100 記憶領域
200 回路領域

Claims (20)

  1. 第1層間絶縁層と、
    前記第1層間絶縁層を覆うように形成された第2層間絶縁層と、
    前記第2層間絶縁層の上に形成された複数の抵抗変化素子と、
    前記第2層間絶縁層の厚み方向から見て、前記複数の抵抗変化素子が形成されている領域を記憶領域とし、前記複数の抵抗変化素子が形成されていない領域を回路領域とするとき、前記複数の抵抗変化素子の少なくとも側面を覆うように前記記憶領域にのみ形成された第3層間絶縁層と、
    前記第2層間絶縁層のうち前記回路領域にある部分と前記第3層間絶縁層とを覆うように形成された第4層間絶縁層と、
    前記第1層間絶縁層のうち少なくとも前記回路領域にある部分に形成された第1配線と、
    前記第4層間絶縁層のうち少なくとも前記回路領域にある部分に形成された第2配線と、
    を備え、
    前記第2層間絶縁層を構成する材料の比誘電率および前記第3層間絶縁層を構成する材料の比誘電率は、前記第1層間絶縁層を構成する材料の比誘電率よりも大きく、かつ、前記第4層間絶縁層を構成する材料の比誘電率よりも大きい、
    不揮発性記憶装置。
  2. 前記第2層間絶縁層の厚みが10nm以上50nm以下である、
    請求項1に記載の不揮発性記憶装置。
  3. 前記第2層間絶縁層を構成する材料の比誘電率および前記第3層間絶縁層を構成する材料の比誘電率は3.0より大きく、
    前記第1層間絶縁層を構成する材料の比誘電率および前記第4層間絶縁層を構成する材料の比誘電率は3.0以下
    である、
    請求項1または2に記載の不揮発性記憶装置。
  4. 前記第2層間絶縁層を構成する材料は、SiO、SiON、SiN、SiCN、FSG、BPSGからなる群より選ばれた少なくとも1つを含み、
    前記第3層間絶縁層を構成する材料は、SiO、SiON、SiN、SiCN、FSG、BPSGからなる群より選ばれた少なくとも1つを含む、
    請求項1ないし3のいずれかに記載の不揮発性記憶装置。
  5. 前記第1層間絶縁層を構成する材料は、SiOC、SiOCHからなる群より選ばれた少なくとも1つを含み、
    前記第4層間絶縁層を構成する材料は、SiOC、SiOCHからなる群より選ばれた少なくとも1つを含む、
    請求項1ないし4のいずれかに記載の不揮発性記憶装置。
  6. 前記抵抗変化素子は、第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に配置された金属酸化物からなる抵抗変化層とを備え、
    前記抵抗変化層の側壁部分の酸素含有率が、前記抵抗変化層の前記側壁部分以外の中央部分の酸素含有率よりも大きい、
    請求項1ないし5のいずれかに記載の不揮発性記憶装置。
  7. 前記抵抗変化素子は、第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に配置された金属酸化物からなる抵抗変化層とを備え、
    前記抵抗変化層は、酸素含有率が異なる複数の層から構成されている、
    請求項6に記載の不揮発性記憶装置。
  8. 前記酸素含有率の異なる複数の層は、異なる金属酸化物で構成されている、
    請求項7に記載の不揮発性記憶装置。
  9. 前記酸素含有率の異なる複数の層は、同一金属の金属酸化物で構成されている、
    請求項7に記載の不揮発性記憶装置。
  10. 前記抵抗変化層は、タンタル酸化物からなる、
    請求項1ないし7のいずれかに記載の不揮発性記憶装置。
  11. 第1配線が形成された第1層間絶縁層を形成する工程と、
    前記第1層間絶縁層を覆うように第2層間絶縁層を形成する工程と、
    前記第2層間絶縁層の上に複数の抵抗変化素子を形成する工程と、
    前記第2層間絶縁層の厚み方向から見て、前記複数の抵抗変化素子が形成されている領域を記憶領域とし、前記複数の抵抗変化素子が形成されていない領域を回路領域とするとき、前記抵抗変化素子の少なくとも側面を覆うように前記記憶領域にのみ第3層間絶縁層を形成する工程と、
    前記第2層間絶縁層のうち前記回路領域にある部分と前記第3層間絶縁層とを覆うように、第2配線が形成された第4層間絶縁層を形成する工程と、を備え、
    前記第2層間絶縁層を構成する材料の比誘電率および前記第3層間絶縁層を構成する材料の比誘電率は、前記第1層間絶縁層を構成する材料の比誘電率よりも大きく、かつ、前記第4層間絶縁層を構成する材料の比誘電率よりも大きい、
    不揮発性記憶装置の製造方法。
  12. 前記第2層間絶縁層の厚みが10nm以上50nm以下である、
    請求項11に記載の不揮発性記憶装置の製造方法。
  13. 前記第2層間絶縁層を構成する材料の比誘電率および前記第3層間絶縁層を構成する材料の比誘電率は3.0より大きく、
    前記第1層間絶縁層を構成する材料の比誘電率および前記第4層間絶縁層を構成する材料の比誘電率は3.0以下
    である、
    請求項11または12に記載の不揮発性記憶装置の製造方法。
  14. 前記第2層間絶縁層を構成する材料は、SiO、SiON、SiN、SiCN、FSG、BPSGからなる群より選ばれた少なくとも1つを含み、
    前記第3層間絶縁層を構成する材料は、SiO、SiON、SiN、SiCN、FSG、BPSGからなる群より選ばれた少なくとも1つを含む、
    請求項11ないし13のいずれかに記載の不揮発性記憶装置の製造方法。
  15. 前記第1層間絶縁層を構成する材料は、SiOC、SiOCHからなる群より選ばれた少なくとも1つを含み、
    前記第4層間絶縁層を構成する材料は、SiOC、SiOCHからなる群より選ばれた少なくとも1つを含む、
    請求項11ないし14のいずれかに記載の不揮発性記憶装置の製造方法。
  16. 前記抵抗変化素子を形成する工程は、
    第1電極材料層を形成する工程と、
    前記第1電極の上に金属酸化物からなる抵抗変化材料層を形成する工程と、
    前記抵抗変化層の上に第2電極材料層を形成する工程と、
    前記第1電極材料層と前記抵抗変化材料層と前記第2電極材料層とをパターニングして第1電極と抵抗変化層と第2電極とがこの順に積層された構造を形成する工程と、
    前記抵抗変化層の側壁部分を酸化することにより、前記抵抗変化層の側壁部分の酸素含有率を、前記抵抗変化層の前記側壁部分以外の中央部分の酸素含有率よりも大きくする工程と、を備える
    請求項11ないし15のいずれかに記載の不揮発性記憶装置の製造方法。
  17. 前記抵抗変化素子は、第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に配置された金属酸化物からなる抵抗変化層とを備え、
    前記抵抗変化層は、酸素含有率が異なる複数の層から構成されている、
    請求項16に記載の不揮発性記憶装置の製造方法。
  18. 前記酸素含有率の異なる複数の層は、異なる金属酸化物で構成されている、
    請求項17に記載の不揮発性記憶装置の製造方法。
  19. 前記酸素含有率の異なる複数の層は、同一金属の金属酸化物で構成されている、
    請求項17に記載の不揮発性記憶装置の製造方法。
  20. 前記抵抗変化層は、タンタル酸化物からなる、
    請求項11ないし17のいずれかに記載の不揮発性記憶装置の製造方法。
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