JP5159996B2 - 抵抗変化型素子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電圧パルスを印加することにより抵抗値が変化する、抵抗変化型素子の製造方法に関する。
近年、デジタル技術の進展に伴って携帯情報機器や情報家電等の電子機器がより一層高機能化している。これらの電子機器の高機能化に伴い、使用される半導体素子の微細化及び高速化が急速に進んでいる。その中でも、フラッシュメモリに代表されるような大容量の不揮発性メモリの用途が急速に拡大している。さらに、このフラッシュメモリに置き換わる次世代の新型不揮発性メモリとして、いわゆる抵抗変化型素子を用いた不揮発性記憶装置の研究開発が進んでいる(例えば、特許文献1参照)。
ここで、抵抗変化型素子とは、電気的信号によって抵抗値が可逆的に変化する性質を有し、さらにはこの抵抗値に対応した情報を不揮発的に記憶することが可能な素子のことをいう。具体的には、抵抗変化型素子は、第1電極層と第2電極層との間に抵抗変化層を備えた構成をしている。バイポーラ型の抵抗変化型素子の場合、抵抗変化型素子の第1電極層と第2電極層に極性が異なるパルス電圧を印加すると、抵抗変化層に抵抗変化現象が発現する。すなわち、負電圧パルスを電極間に印加した場合、抵抗変化層は低抵抗状態となる。逆に、正電圧パルスを電極間に印加した場合、抵抗変化層は低抵抗状態から高抵抗状態に変化する。抵抗変化型素子を用いた不揮発性記憶装置は、抵抗変化層の高抵抗状態と低抵抗状態の少なくとも2値(2状態)を利用して、記録の書き込み、読み出しを行う記憶装置である。
特許文献1では、不揮発性記憶装置の抵抗変化層に関し、酸素含有率の異なるタンタル酸化物層を積層して抵抗変化層に用いた抵抗変化型素子が開示されている。
国際公開第2008/149484号
図17に、酸素含有率の異なるタンタル酸化物層を積層して抵抗変化層に用いた、従来の抵抗変化型素子を搭載した不揮発性記憶装置を示す。ここで、酸素含有率とは、タンタル酸化物を構成する総原子数に対する酸素原子数の比である。
図17に示すように、不揮発性記憶装置20は、第1配線201が形成された基板200と、この基板200上に第1配線201を覆って形成された第1層間絶縁層202と、この第1層間絶縁層202を貫通する第1コンタクトホール203の内部に埋め込まれた第1コンタクトプラグ204とを有している。そして、第1コンタクトプラグ204を被覆して、第1層間絶縁層202上には、第1電極層205と、抵抗変化層206と、第2電極層207とで構成される抵抗変化型素子212が形成されている。第1コンタクトプラグ204を介して、第1配線201と第1電極層205とが電気的に接続されている。さらに、この抵抗変化型素子212を被覆して、第2層間絶縁層208が形成され、この第2層間絶縁層208を貫通する第2コンタクトホール209の内部には、第2コンタクトプラグ210が形成されている。第2コンタクトプラグ210を介して、第2電極層207と第2配線211とが電気的に接続されている。第2コンタクトプラグ210を被覆して、第2層間絶縁層208上には、第2配線211が形成されている。
抵抗変化層206は、第1のタンタル酸化物層206aと第2のタンタル酸化物層206bとの積層構造で構成される。第2のタンタル酸化物層206bの酸素含有率は、第1のタンタル酸化物層206aより高い。ここで、第2のタンタル酸化物層206bを構成する第2のタンタル酸化物材料層206bFは、例えば2.1≦yを満足するTaOで表される組成を有している。また、第1のタンタル酸化物層206aを構成する第1のタンタル酸化物材料層206aFは、例えば0.8≦x≦1.9を満たすTaOで表される組成を有する。第2のタンタル酸化物層206bの酸素含有率は、第1のタンタル酸化物層206aよりも高いため、第2のタンタル酸化物層206bの抵抗率は第1のタンタル酸化物層206aの抵抗率よりも高い。
このような従来の不揮発性記憶装置においては、エンデュランス特性の向上が望まれる。しかしながら、従来の製造方法においては、所望の高エンデュランス特性を有する不揮発性記憶装置が得られないという課題がある。
上記課題を解決するために、本発明は、不揮発性記憶装置のエンデュランス特性を改善することが可能な、抵抗変化型素子の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一形態に係る抵抗変化型素子の製造方法は、基板上に第1電極材料層を形成する工程と、前記第1電極材料層上に第1のタンタル酸化物材料層を形成する工程と、前記第1のタンタル酸化物材料層上に第2のタンタル酸化物材料層を形成する工程と、前記第2のタンタル酸化物材料層上に第2電極材料層を形成する工程と、前記第1のタンタル酸化物材料層を形成する工程の後、前記第2電極材料層を形成する工程の前に、少なくとも前記第1のタンタル酸化物材料層に、前記第1のタンタル酸化物材料層および前記第2のタンタル酸化物材料層の酸素原子の拡散を抑制するための熱処理を行う工程とを含み、前記第1のタンタル酸化物材料層及び前記第2のタンタル酸化物材料層のいずれか一方の酸素含有率は、他方の酸素含有率よりも高い。
また、本発明の一形態に係る抵抗変化型素子の製造方法は、基板上に第1電極材料層を形成する工程と、前記第1電極材料層上に第1の金属酸化物材料層を形成する工程と、前記第1の金属酸化物材料層上に第2の金属酸化物材料層を形成する工程と、前記第2の金属酸化物材料層上に第2電極材料層を形成する工程と、前記第1の金属酸化物材料層を形成する工程の後、前記第2電極材料層を形成する工程の前に、少なくとも前記第1の金属酸化物材料層に、前記第1の金属酸化物材料層および前記第2の金属酸化物材料層の酸素原子の拡散を抑制するための熱処理を行う工程とを含み、前記第1の金属酸化物材料層及び前記第2の金属酸化物材料層のいずれか一方の酸素含有率は、他方の酸素含有率よりも高い。
本発明によれば、不揮発性記憶装置のエンデュランス特性を改善することが可能な、抵抗変化型素子の製造方法を提供することができる。
図1は、実施の形態1に係る抵抗変化型素子の形成工程を示すプロセスフロー図である。 図2は、実施の形態1に係る不揮発性記憶装置の要部の製造方法の工程を示す断面図であって、(a)は基板上に第1配線を形成する工程後の断面図、(b)は第1層間絶縁層を形成する工程後の断面図、(c)は第1コンタクトホールを形成する工程後の断面図、(d)及び(e)は第1コンタクトプラグを形成する工程を示す断面図、(f)は第1電極材料層と、第1のタンタル酸化物材料層と、第2のタンタル酸化物材料層とを形成する工程後の断面図、(g)はアニールを行う工程を示す断面図、(h)は第2電極材料層を形成する工程後の断面図、(i)は第1電極層と、第1のタンタル酸化物層と、第2のタンタル酸化物層と、第2電極層とを形成する工程後の断面図、(j)は第2層間絶縁層を形成する工程後の断面図、(k)は第2コンタクトホールと、第2コンタクトプラグと、第2配線とを形成する工程後の断面図である。 図3は、アニール前後での抵抗変化層の酸素濃度プロファイルをオージェ分光法により分析した結果を示す図である。 図4は、熱処理を与えずに形成した抵抗変化型素子のサイズと初期抵抗値の逆数の平方根との関係を示す図である。 図5は、抵抗変化型素子の初期抵抗値の逆数の平方根の傾きの逆数と第2のタンタル酸化物層の膜厚との関係を示す図である。 図6は、アニールの方式を急熱アニール処理にした場合の、第2のタンタル酸化物層の成膜膜厚と実効膜厚の差と、熱処理条件との関係を示す図である。 図7は、アニールの方式をヒーター加熱アニール処理にした場合の、第2のタンタル酸化物層の成膜膜厚と実効膜厚の差と、熱処理条件との関係を示す図である。 図8は、アニール時の雰囲気を、還元雰囲気あるいは酸素雰囲気にした場合における、第2のタンタル酸化物材料層の膜厚とアニール時間との関係を示す図である。 図9は、不揮発性記憶装置の抵抗変化動作例を示す図である。 図10は、不揮発性記憶装置のエンデュランス特性とアニール条件との関係を示す図である。 図11は、実施の形態2に係る抵抗変化型素子の形成工程を示すプロセスフロー図である。 図12は、実施の形態2に係る不揮発性記憶装置の要部の製造方法の工程を示す断面図であって、(a)は第1電極材料層と、第1のタンタル酸化物材料層とを形成する工程後の断面図、(b)はアニールを行う工程の断面図、(c)は第2のタンタル酸化物材料層と、第2電極材料層とを形成する工程後の断面図、(d)は第1電極層と、第1のタンタル酸化物層と、第2のタンタル酸化物層と、第2電極層とで構成される抵抗変化型素子を形成する工程後の断面図、(e)は第2層間絶縁層を形成する工程後の断面図、(f)は第2コンタクトホールと、第2コンタクトプラグと、第2配線とを形成する工程後の断面図である。 図13は、実施の形態2の変形例に係る抵抗変化型素子の形成工程を示すプロセスフロー図である。 図14は、実施の形態2の変形例に係る不揮発性記憶装置の要部の製造方法の工程を示す断面図であって、(a)は第1電極材料層と、第1のタンタル酸化物材料層とを形成する工程後の断面図、(b)はアニールを行う工程の断面図、(c)は第2のタンタル酸化物材料層を形成する工程後の断面図、(d)はアニールを行う工程の断面図、(e)は第2電極材料層を形成する工程後の断面図、(f)は第1電極層と、第1のタンタル酸化物層と、第2のタンタル酸化物層と、第2電極層とで構成される抵抗変化型素子を形成する工程後の断面図、(g)は第2層間絶縁層を形成する工程後の断面図、(h)は第2コンタクトホールと、第2コンタクトプラグと、第2配線とを形成する工程後の断面図である。 図15は、実施の形態2及び実施の形態2の変形例に係る不揮発性記憶装置の、第2のタンタル酸化物層の成膜膜厚と実効膜厚との差を示す図である。 図16は、実施の形態2及び実施の形態2の変形例に係る不揮発性記憶装置のエンデュランス特性を示す図である。 図17は、従来の抵抗変化型素子を搭載する不揮発性記憶装置の断面図である。 図18は、従来の製造方法に従い形成した、第1のタンタル酸化物材料層と第2のタンタル酸化物材料層との積層膜の酸素濃度プロファイルを、オージェ分光法により分析した結果を示す図である。
本発明の一形態に係る抵抗変化型素子の製造方法は、基板上に第1電極材料層を形成する工程と、前記第1電極材料層上に第1のタンタル酸化物材料層を形成する工程と、前記第1のタンタル酸化物材料層上に第2のタンタル酸化物材料層を形成する工程と、前記第2のタンタル酸化物材料層上に第2電極材料層を形成する工程と、前記第1のタンタル酸化物材料層を形成する工程の後、前記第2電極材料層を形成する工程の前に、少なくとも前記第1のタンタル酸化物材料層に、前記第1のタンタル酸化物材料層および前記第2のタンタル酸化物材料層の酸素原子の拡散を抑制するための熱処理を行う工程とを含み、前記第1のタンタル酸化物材料層及び前記第2のタンタル酸化物材料層のいずれか一方の酸素含有率は、他方の酸素含有率よりも高い。
この構成によれば、第1のタンタル酸化物材料層を形成した後、第2電極材料層を形成する前に熱処理を行うことにより、第1のタンタル酸化物材料層及び第2のタンタル酸化物材料層のうち酸素含有率の高い方から低い方に酸素が拡散するのを抑制することができる。これにより、抵抗変化型素子を形成した後に与えられる熱バジェットによる酸素濃度プロファイルの劣化を抑制して、不揮発性記憶装置のエンデュランス特性を改善することができる。
また、前記熱処理の温度は、300℃以上450℃以下であることが好ましい。
この構成によれば、300℃以上450℃以下の温度で熱処理を行うことにより、第1のタンタル酸化物材料層及び第2のタンタル酸化物材料層のうち酸素含有率の高い方から低い方に酸素が拡散するのを効果的に抑制することができる。これにより、抵抗変化型素子を形成した後に与えられる熱バジェットによる酸素濃度プロファイルの劣化を抑制して、不揮発性記憶装置のエンデュランス特性を改善することができる。
また、前記熱処理の時間は、5sec以上600sec以下であることが好ましい。
この構成によれば、5sec以上600sec以下の間熱処理を行うことにより、第1のタンタル酸化物材料層及び第2のタンタル酸化物材料層のうち酸素含有率の高い方から低い方に酸素が拡散するのを効果的に抑制することができる。これにより、抵抗変化型素子を形成した後に与えられる熱バジェットによる酸素濃度プロファイルの劣化を抑制して、不揮発性記憶装置のエンデュランス特性を改善することができる。
また、前記第2のタンタル酸化物材料層を形成する工程の後、前記第2電極材料層を形成する工程の前に、前記熱処理を行う工程を含むことが好ましい。
この構成によれば、第2のタンタル酸化物材料層を形成した後、第2電極材料層を形成する前に熱処理を行うことにより、第2のタンタル酸化物材料層の酸素含有率が低い場合には第2のタンタル酸化物材料層が緻密化し、第2のタンタル酸化物材料層の酸素含有率が高い場合には第2のタンタル酸化物材料層中のタンタルと酸素の結合が強くなり化学的に安定化すると考えられる。これにより、第1のタンタル酸化物材料層及び第2のタンタル酸化物材料層のうち酸素含有率の高い方から低い方に酸素が拡散するのを抑制することができる。したがって、抵抗変化型素子を形成した後に与えられる熱バジェットによる酸素濃度プロファイルの劣化を抑制して、不揮発性記憶装置のエンデュランス特性を改善することが可能である。
また、前記第1のタンタル酸化物材料層を形成する工程の後、前記第2のタンタル酸化物材料層を形成する工程の前に、前記熱処理を行う工程を含むことが好ましい。
この構成によれば、第1のタンタル酸化物材料層を形成した後、第2のタンタル酸化物材料層を形成する前に熱処理を行うことにより、第1のタンタル酸化物材料層の酸素含有率が低い場合には第1のタンタル酸化物材料層が緻密化し、第1のタンタル酸化物材料層の酸素含有率が高い場合には、第1のタンタル酸化物材料層中のタンタルと酸素の結合が強くなり化学的に安定すると考えられる。これにより、第1のタンタル酸化物材料層及び第2のタンタル酸化物材料層のうち酸素含有率の高い方から低い方に酸素が拡散するのを抑制することができる。したがって、抵抗変化型素子を形成した後に与えられる熱バジェットによる酸素濃度プロファイルの劣化を抑制して、不揮発性記憶装置のエンデュランス特性を改善することが可能である。
また、前記第2のタンタル酸化物材料層の酸素含有率は、前記第1のタンタル酸化物材料層の酸素含有率よりも高いことが好ましい。
また、前記熱処理を行う工程において、熱処理を急熱アニール処理により行うことが好ましい。
この構成によれば、昇温時の加熱を急速に行うことができる。例えば、前記熱処理を行う工程の熱処理を、ヒーター上で加熱して行うヒーター加熱アニール処理とした場合には、昇温速度が遅いため所望の温度に至るまでの昇温時間が急熱アニール処理に比べ長くなるため、昇温中に第1のタンタル酸化物材料層及び第2のタンタル酸化物材料層のうち酸素含有率の高い方から低い方に拡散する酸素の量が多くなる。これに対し、前記熱処理を行う工程における熱処理を急熱アニール処理とした場合には、昇温時の加熱を急速に行うことができるため、熱処理中に酸素濃度プロファイルが劣化することを抑制することが可能となる。
また、前記熱処理を行う工程において、熱処理を還元雰囲気で行うことが好ましい。
熱処理を、酸素ガスやオゾンガスなどを含む酸素雰囲気中で行う場合には、第1のタンタル酸化物材料層または第2のタンタル酸化物材料層が酸化されてしまう。この構成によれば、前記熱処理を行う工程おいて、熱処理を、例えば窒素ガスもしくはアルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気又は減圧雰囲気等の還元雰囲気中で行うことにより、熱処理雰囲気中のガスによる第1のタンタル酸化物材料層または第2のタンタル酸化物材料層の酸化を防ぐことが可能となる。
本発明の一形態に係る抵抗変化型素子の製造方法は、基板上に第1電極材料層を形成する工程と、前記第1電極材料層上に第1の金属酸化物材料層を形成する工程と、前記第1の金属酸化物材料層上に第2の金属酸化物材料層を形成する工程と、前記第2の金属酸化物材料層上に第2電極材料層を形成する工程と、前記第1の金属酸化物材料層を形成する工程の後、前記第2電極材料層を形成する工程の前に、少なくとも前記第1の金属酸化物材料層に、前記第1の金属酸化物材料層および前記第2の金属酸化物材料層の酸素原子の拡散を抑制するための熱処理を行う工程とを含み、前記第1の金属酸化物材料層及び前記第2の金属酸化物材料層のいずれか一方の酸素含有率は、他方の酸素含有率よりも高い。
この構成によれば、第1の金属酸化物材料層を形成した後、第2電極材料層を形成する前に熱処理を行うことにより、第1の金属酸化物材料層及び第2の金属酸化物材料層のうち酸素含有率の高い方から低い方に酸素が拡散するのを抑制することができる。これにより、抵抗変化型素子を形成した後に与えられる熱バジェットによる酸素濃度プロファイルの劣化を抑制して、不揮発性記憶装置のエンデュランス特性を改善することができる。
また、前記第2の金属酸化物材料層を形成する工程の後、前記第2電極材料層を形成する工程の前に、前記熱処理を行う工程を含むことが好ましい。
この構成によれば、第2の金属酸化物材料層を形成した後、第2電極材料層を形成する前に熱処理を行うことにより、第2の金属酸化物材料層の酸素含有率が低い場合には第2の金属酸化物材料層が緻密化し、第2の金属酸化物材料層の酸素含有率が高い場合には第2の金属酸化物材料層中の金属と酸素の結合が強くなり化学的に安定化すると考えられる。これにより、第1の金属酸化物材料層及び第2の金属酸化物材料層のうち酸素含有率の高い方から低い方に酸素が拡散するのを抑制することができる。したがって、抵抗変化型素子を形成した後に与えられる熱バジェットによる酸素濃度プロファイルの劣化を抑制して、不揮発性記憶装置のエンデュランス特性を改善することが可能である。
また、前記第1の金属酸化物材料層を形成する工程の後、前記第2の金属酸化物材料層を形成する工程の前に、前記熱処理を行う工程を含むことが好ましい。
この構成によれば、第1の金属酸化物材料層を形成した後、第2の金属酸化物材料層を形成する前に熱処理を行うことにより、第1の金属酸化物材料層の酸素含有率が低い場合には第1の金属酸化物材料層が緻密化し、第1の金属酸化物材料層の酸素含有率が高い場合には、第1の金属酸化物材料層中の金属と酸素の結合が強くなり化学的に安定すると考えられる。これにより、第1の金属酸化物材料層及び第2の金属酸化物材料層のうち酸素含有率の高い方から低い方に酸素が拡散するのを抑制することができる。したがって、抵抗変化型素子を形成した後に与えられる熱バジェットによる酸素濃度プロファイルの劣化を抑制して、不揮発性記憶装置のエンデュランス特性を改善することが可能である。
本発明の実施の形態について詳細に説明する前に、まず、本発明者らが見出した知見について説明する。具体的には、本発明者らは、不揮発性記憶装置の信頼性を向上させるべく鋭意検討を重ねた結果、抵抗変化型素子に与えられる熱バジェットによって第2のタンタル酸化物層の酸素が拡散し、エンデュランス特性の劣化を招くことを見出し、本発明を完成した。以下に、図18を参照しながら当該知見について説明する。ただし、図18及びその説明は、本発明の実施の形態を理解するための一助とするためのものであり、本発明を限定するものではない。
不揮発性記憶装置20の抵抗変化現象は、次のような過程によって生じると推定される。不揮発性記憶装置20の第1電極層205と第2電極層207に極性が異なるパルス電圧を印加すると、第2のタンタル酸化物層206bと第1のタンタル酸化物層206aとの間で酸素が移動する。すなわち、第1電極層205を基準にして第2電極層207に負電圧パルスを印加した場合、抵抗率の高い第2のタンタル酸化物層206bから、抵抗率の低い第1のタンタル酸化物層206aへと酸素イオンが移動し、不揮発性記憶装置20は低抵抗状態となる。逆に、第1電極層205を基準にして第2電極層207に正電圧パルスを印加した場合、第1のタンタル酸化物層206aから第2のタンタル酸化物層206bに酸素イオンが移動し、不揮発性記憶装置20は低抵抗状態から高抵抗状態に変化する。
上述したように、不揮発性記憶装置の抵抗変化現象は酸素イオンの移動により発現するものであるため、繰り返し不揮発性記憶装置20を抵抗変化させるサイクリング動作によって、第2のタンタル酸化物層206bと第1のタンタル酸化物層206aの酸素濃度プロファイル(酸素濃度分布)が劣化する問題がある。さらに、サイクリング動作により酸素濃度プロファイルが劣化することで、不揮発性記憶装置20はしだいに抵抗変化動作しにくくなる問題が生じる。したがって、不揮発性記憶装置20を繰り返し抵抗変化動作させることのできる回数(以下、エンデュランス特性と記載する)を向上させるためには、不揮発性記憶装置20を完成させた直後の状態において、抵抗変化層206における酸素濃度プロファイルが劣化していないことが望ましい。
本発明者らは、抵抗変化層206の成膜直後の酸素濃度プロファイルが、不揮発性記憶装置20の製造工程を経ることで劣化してしまうという課題を見出した。不揮発性記憶装置20の製造工程においては、層間絶縁層の成膜、プラグ形成、配線形成、トランジスタ回復などの工程における熱処理により、抵抗変化型素子212に熱バジェットが与えられる。この熱バジェットによって、抵抗変化層206において第2のタンタル酸化物層206bから第1のタンタル酸化物層206aに酸素が拡散するため、抵抗変化層206の酸素濃度プロファイルが当初形成した状態から劣化する。
図18は、従来の製造方法に従い形成した、第1のタンタル酸化物材料層と第2のタンタル酸化物材料層と第2電極材料層との積層膜の酸素濃度プロファイルを、オージェ分光法により分析した結果を示す図である。詳細には、TaOで表される第1のタンタル酸化物材料層と、TaOで表される組成を有する第2のタンタル酸化物材料層と、第2のタンタル酸化物材料層上に第2電極材料層としてのイリジウムを積層した膜の酸素濃度プロファイルを、オージェ電子分光法(AES)により分析した結果を示す。図18では、第2電極材料層としてのイリジウムを成膜した後に、熱バジェットを与えたサンプル(破線)と与えていないサンプル(実線)とを比較して示す。熱バジェットを与えたサンプルについては、第2電極材料層を形成した後に、急熱アニール処理を用いて400℃の窒素雰囲気中で600秒の熱処理を行った。図18からわかるように、熱バジェットを与えたことで、第2のタンタル酸化物材料層におけるAESピーク強度が減衰し、第1のタンタル酸化物材料層におけるAESピーク強度が増加している。すなわち、熱バジェットを与えることにより、第2のタンタル酸化物材料層中の酸素が第1のタンタル酸化物材料層に拡散し、酸素濃度プロファイルが劣化していることが確認できる。
上述のように、不揮発性記憶装置の製造工程での熱バジェットにより、抵抗変化層の酸素濃度プロファイルは劣化する。
本発明は、上記知見に基づいて、完成されたものである。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、本発明について、以下の実施の形態及び添付の図面を用いて説明を行うが、これは例示を目的としており、本発明がこれらに限定されることを意図しない。また、製造方法の説明において、プロセスフローを示し、参照符号を用いて工程を示すことがあるが、これらは説明の簡便化と明確化のために設けられており、必ずしもそれぞれの工程順を厳密に示すものではない。実施の形態に応じて、これらの工程の一部を、省略、追加、入れ替え、または並行して行うこともできる。
また、本発明の実施の形態においては、本発明の特徴である酸素濃度プロファイル劣化を抑制する目的で行う加熱処理をアニール(anneal)と記載し、抵抗変化型素子を形成した後の製造工程で熱バジェットを与える処理を単に熱処理(thermal treatment)と記載して区別する。
(実施の形態1)
[抵抗変化層の製造方法]
本実施の形態に係る不揮発性記憶装置10(図2(k)参照)は、基板100上に、第1配線101と、第1層間絶縁層102と、コンタクトホール103中に形成されたコンタクトプラグ104と、第1電極層105と、抵抗変化層106と、第2電極層107と、第2層間絶縁層108と、コンタクトホール109中に形成されたコンタクトプラグ110と、第2配線111とを備えている。また、抵抗変化層106は、第1のタンタル酸化物層106aと、第2のタンタル酸化物層106bとで構成されている。また、第1電極層105と、抵抗変化層106と、第2電極層107とで抵抗変化型素子112が構成されている。
図1は、実施の形態1に係る抵抗変化型素子112の形成工程を示すプロセスフロー図である。図1に示すように、実施の形態1における抵抗変化型素子112の製造方法は、第1電極層105となる第1電極材料層105Mを形成する工程(A)と、第1のタンタル酸化物層106aとなる第1のタンタル酸化物材料層106aFを形成する工程(B)と、第2のタンタル酸化物層106bとなる第2のタンタル酸化物材料層106bFを形成する工程(C)と、第2のタンタル酸化物材料層106bFを形成した後に熱処理(アニール)を行う工程(T)と、第2電極層107となる第2電極材料層107Mを形成する工程(D)と、第1電極材料層105Mと、第1のタンタル酸化物材料層106aFと、第2のタンタル酸化物材料層106bFと、第2電極材料層107Mとを加工することで、第1電極層105と、第1のタンタル酸化物層106aと、第2のタンタル酸化物層106bと、第2電極層107とで構成される、抵抗変化型素子112を形成する工程(E)とを含む。
ここで、本実施の形態における第1のタンタル酸化物材料層106aFと第2のタンタル酸化物材料層106bFの少なくともいずれかは、酸素不足型のタンタル酸化物材料層により構成され、第1のタンタル酸化物材料層106aF及び第2のタンタル酸化物材料層106bFのいずれか一方の酸素含有率は、他方の酸素含有率よりも高くなっている。酸素不足型のタンタル酸化物材料とは、化学量論的な組成を有する酸化物と比較して酸素の含有率(原子比:総原子数に占める酸素の原子数の割合)が少ない非化学量論的な組成を有する酸化物をいう。抵抗変化層を構成する遷移金属がTa(タンタル)の場合、化学量論的な酸化物の組成はTaであって、その酸素含有率は71.4%である。したがって、酸素不足型のタンタル酸化物材料の酸素含有率は0より大きく、71.4%より小さいことになる。本実施の形態では、第2のタンタル酸化物材料層106bFの酸素含有率が第1のタンタル酸化物材料層106aFの酸素含有率より高い場合を例として説明する。なお、第1のタンタル酸化物材料層106aF及び第2のタンタル酸化物材料層の酸素含有率は、以下に示す実施の形態に限定されるものではなく、例えば第1のタンタル酸化物材料層の酸素含有率の方が第2のタンタル酸化物材料層の酸素含有率より高い場合であっても本実施の形態に含まれる。
図1に示したように、実施の形態1に係る抵抗変化型素子の製造方法は、第2のタンタル酸化物材料層を形成する工程(C)の後で、且つ第2電極材料層を形成する工程(D)の前において、熱処理(アニール)を行う工程(T)を含むことが特徴である。
[不揮発性記憶装置の製造方法]
図2(a)〜(k)は、実施の形態1に係る不揮発性記憶装置の要部の製造方法の工程を示す断面図である。図2(a)は基板100上に第1配線101を形成する工程後の断面図、図2(b)は第1層間絶縁層102を形成する工程後の断面図、図2(c)は第1コンタクトホール103を形成する工程後の断面図、図2(d)及び(e)は第1コンタクトプラグ104を形成する工程を示す断面図、図2(f)は第1電極材料層105Mと、第1のタンタル酸化物材料層106aFと、第2のタンタル酸化物材料層106bFとを形成する工程後の断面図、図2(g)はアニールを行う工程を示す断面図、図2(h)は第2電極材料層107Mを形成する工程後の断面図、図2(i)は第1電極層105と、第1のタンタル酸化物層106aと、第2のタンタル酸化物層106bと、第2電極層107とを形成する工程後の断面図、図2(j)は第2層間絶縁層108を形成する工程後の断面図、図2(k)は第2コンタクトホール109と、第2コンタクトプラグ110と、第2配線111とを形成する工程後の断面図である。以下、図1で示したプロセスフロー図に従い形成した抵抗変化型素子112を搭載する、不揮発性記憶装置10の要部の製造方法を、図2(a)から(k)を用いて説明する。
図2(a)は、第1配線101を形成する工程後の断面図である。本工程では、まず、トランジスタや下層配線などが形成されている基板100上に、アルミニウムで構成される導電層(厚さ:400nm以上600nm以下)をスパッタリング法により形成する。次に、これを所望のマスクを用いたパターニングとドライエッチングにより所望のパターンに加工する。以上により、第1配線101が形成される。
図2(b)は、第1層間絶縁層102を形成する工程後の断面図である。本工程では、まず、基板100上に第1配線101を被覆する絶縁層としてのプラズマTEOS(オルトケイ酸テトラエチル)をCVD(Chemical Vapor Deposition)法により形成する。次に、表面を平坦化することで第1層間絶縁層102(厚さ:500nm以上1000nm以下)を形成する。以上により、第1層間絶縁層102が形成される。第1層間絶縁層102については、プラズマTEOSの他に、配線間の寄生容量の低減のためにフッ素含有酸化物(例えば、FSG)やlow−k材料を用いてもよい。
図2(c)は、第1コンタクトホール103を形成する工程後の断面図である。本工程では、所望のマスクを用いたパターニングとドライエッチングにより所望のパターンに加工することで、第1層間絶縁層102を貫通して第1配線101に接続される第1コンタクトホール103(直径:50nm以上300nm以下)を形成する。ここでは、第1配線101の幅が第1コンタクトホール103より大きな外形としている。これにより、パターニングの際にマスク合わせずれが生じても、第1配線101と第1コンタクトプラグ104の接触する面積を一定に保つことができる。その結果、例えば、接触面積のばらつきに伴うセル電流の変動を防止できる。
図2(d)は、第1コンタクトプラグ104の導電材料を充填する工程後の断面図である。本工程では、まず、下層に密着層及び拡散バリアとして機能するチタン(Ti)/チタン窒化物(TiN)層(厚さ:各々5nm以上30nm以下)をそれぞれスパッタリング法/CVD法で成膜する。次に、上層にコンタクトプラグの主たる構成要素となるタングステン(W、厚さ:200nm以上400nm以下)をCVD法で成膜する。以上により、第1コンタクトホール103は後に第1コンタクトプラグ104となる積層構造の導電層104M(W/Ti/TiN構造)で充填される。
図2(e)は、第1コンタクトプラグ104を形成する工程後の断面図である。本工程では、化学的機械的研磨法(CMP法)を用いてウエハ全面を平坦化研磨し、第1層間絶縁層102上の不要な導電層104Mを除去して、第1コンタクトホール103の内部に第1コンタクトプラグ104を形成する。
図2(f)は、第1電極材料層105Mを形成する工程、第1のタンタル酸化物材料層106aFを形成する工程、及び第2のタンタル酸化物材料層106bFを形成する工程後の断面図である。まず、第1電極材料層105Mを形成する工程では、第1コンタクトプラグ104を被覆して、第1層間絶縁層102上に、タンタル窒化物(TaN)で構成される第1電極材料層105M(厚さ:20nm以上50nm以下)をスパッタリング法で形成する(図1におけるステップS11)。
続いて、第1のタンタル酸化物材料層106aFを形成する工程では、第1電極材料層105M上に、第1のタンタル酸化物材料層106aFをスパッタリング法により形成する(ステップS12)。第1のタンタル酸化物材料層106aFの形成には、例えば、タンタルで構成されるスパッタターゲットを用いて酸素を含む雰囲気中でスパッタリングする、反応性スパッタ法を用いる。第1のタンタル酸化物材料層106aFの厚さは分光エリプソメトリ法を用いて測定され、その厚さは一例として20nm以上50nm以下である。スパッタリングの条件は、一例として電源出力1000W、成膜圧力0.05Pa、アルゴン流量20sccm、酸素ガス流量21sccmである。第1のタンタル酸化物材料層106aFの組成(TaOにおけるxの値)は、同じ条件で形成した厚さ50nmの第1のタンタル酸化物材料層106aFをRBS法により測定した結果、x=1.22であった。また、組成分析を行ったものと同じ試料を用い、4端子測定法による抵抗値測定を行ったところ、第1のタンタル酸化物材料層106aFの抵抗率は3mΩcmであった。
続いて、第2のタンタル酸化物材料層106bFを形成する工程では、第1のタンタル酸化物材料層106aF上に、第2のタンタル酸化物材料層106bFを形成する(ステップS13)。第2のタンタル酸化物材料層106bFの形成には、例えば、Taで表される組成を有するタンタル酸化物をスパッタターゲットとして用い、スパッタガスにアルゴン(Ar)を用いたRFマグネトロンスパッタリング法により形成する。スパッタリングの条件は、一例としてRF電源出力200W、成膜圧力0.3Pa、アルゴンガス流量300sccm、基板温度を室温としている。第1のタンタル酸化物材料層106aFと積層して抵抗変化を発現させるために有効なタンタル酸化物材料層106bFの厚さは、分光エリプソメトリ法を用いて測定され、その厚さは一例として3nm以上10nm以下である。
また、膜厚を50nmとした第2のタンタル酸化物材料層106bFの抵抗率を4端子測定法により測定しようとしたところ、測定可能な上限値(10Ω/□)を超えていたため、測定できなかった。したがって、第2のタンタル酸化物材料層106bFの抵抗率は、少なくとも5×10mΩcm以上である。また、ALD(Atomic Layer Deposition)法やCVD法を用いて形成することも可能である。
なお、図2(f)に示す工程は、本実施の形態における工程(A)と、工程(B)と、工程(C)とに対応する。
図2(g)は、アニールを行う工程を示す断面図である。本工程では、第1のタンタル酸化物材料層106aF、第2のタンタル酸化物材料層106bFを形成した基板100にアニールを行う(ステップS14)。アニールの方式には、例えば、加熱ヒーター上に基板100を載置して加熱するヒーター加熱アニール処理や、ハロゲンランプで照射することにより昇温時の加熱を急速に行う急熱アニール処理(Rapid Thermal Annealing:RTA)、加熱炉内において加熱する方式などがある。
ここで、急熱アニール処理の場合の昇温速度は、1℃/秒以上60℃/秒以下であり、これに対し、一般的に行われる加熱炉によるアニールの場合の昇温速度は、およそ10℃/分(=0.17℃/秒)である。本実施の形態では、急熱アニール処理を例として説明する。急熱アニール処理を行う装置としては、例えば、米国AG Associate社のHeat Pulse8108を使用する。
急熱アニール処理を行う工程において、窒素雰囲気中で400℃以上450℃以下の温度範囲で、10秒以上600秒以下の処理時間でアニールを行う。なお、図2(g)に示す工程は、本実施の形態における工程(T)に対応する。
図2(h)は、第2電極材料層107Mを形成する工程後の断面図である。本工程では、第2のタンタル酸化物材料層106bF上に第2電極材料層107Mとしてのイリジウム(Ir)をスパッタリング法により形成する(ステップS15)。なお、図2(h)に示す工程は、本実施の形態における工程(D)に対応する。
図2(i)は、抵抗変化型素子112を形成する工程後の断面図である。本工程では、所望のマスクを用いたパターニングとドライエッチングにより加工することで、第1電極材料層105Mと、第1のタンタル酸化物材料層106aFと、第2のタンタル酸化物材料層106bFと、第2電極材料層107Mとを、例えば平面視が正方形形状を有するパターン等の所望のパターンに加工する。これにより、第1電極層105と、第1のタンタル酸化物層106aと、第2のタンタル酸化物層106bと、第2電極層107とで構成される、抵抗変化型素子112を形成する(ステップS16)。なお、抵抗変化型素子112の形成は、第1電極材料層105M、第1のタンタル酸化物材料層106aF、第2のタンタル酸化物材料層106bF、第2電極材料層107Mを同時にパターニング及びドライエッチングして形成する方法に限らず、別々に形成してもよい。また、図2(i)に示す工程は、本実施の形態における工程(E)に対応する。
図2(j)は、第2層間絶縁層108を形成する工程後の断面図である。本工程では、抵抗変化型素子112を被覆して、第2層間絶縁層108(500nm以上1000nm以下)を形成する。第2層間絶縁層108を形成後に、第2層間絶縁層108の残留応力を緩和する目的と第2層間絶縁層108に残留する水分を除去する目的で、例えば、400℃に加熱された加熱炉の中で10分間熱処理を行う。
図2(k)は、第2コンタクトホール109及び第2コンタクトプラグ110を形成する工程後の断面図である。本工程では、図1(a)から(e)と同様の製造方法で、その第2コンタクトホール109及び第2コンタクトプラグ110を形成する。その後、第2コンタクトプラグ110を被覆して、第2配線111を形成する。第2配線111の形成後、第2配線111を構成するアルミニウムの腐食を防止する目的で、例えば400℃に加熱された加熱炉の中で10分間熱処理を行い、不揮発性記憶装置10が完成する。
上述のように、本実施の形態における不揮発性記憶装置10の製造方法では、図2(j)及び図1(k)に示す工程おいて、400℃に加熱された加熱炉の中で10分間熱処理を行う工程を含む。この熱処理により、抵抗変化型素子112に熱バジェットが与えられる。なお、本実施の形態の製造方法は、上述で説明した熱処理工程(熱バジェット)を必ずしも含まずともよい。本実施の形態の効果は、上述の熱処理工程以外の工程を導入することで生じる熱バジェット、及び、その他の種々の要因で加わる熱バジェットに対しても、その効果を奏するものである。以下では、実施例及び比較例の説明に際して、上述の熱処理工程により生じた熱バジェットに基づいて説明するが、これは説明の一例であり、本発明はこれに限定されない。
[アニール工程による酸素濃度プロファイル劣化の有無]
図1に示したように、工程(T)におけるアニールは、第1のタンタル酸化物材料層106aFを形成する工程(B)の後、第2電極材料層107Mを形成する工程(D)の前に行う。本実施の形態では、第2のタンタル酸化物材料層106bFを形成した後、第2電極材料層107Mを形成する前に行っている。第2電極材料層107Mを形成する前にアニールすることで、抵抗変化型素子112に熱バジェットが与えられる熱処理を行っても、第2のタンタル酸化物材料層106bFから第1のタンタル酸化物材料層106aFへの酸素拡散が抑制される。よって、抵抗変化層106の酸素濃度プロファイルは劣化しにくいという効果が得られる。
アニール工程を行うことにより酸素の拡散が低減する理由は、スパッタ法により形成されたタンタル酸化物材料層(第1のタンタル酸化物材料層106aF及び第2のタンタル酸化物材料層106bFの少なくともいずれか)が、アニールによって焼き締められ、酸素の拡散が比較的起こりにくい膜質に改善されたためと考えられる。なお、アニールによる焼き締め(sinter)効果は、タンタル酸化物以外の材料で構成された金属酸化物材料層においても同様に得られる。
また、本実施の形態において、第1のタンタル酸化物材料層106aFを形成した後、第2電極材料層107Mを形成する前にアニールを行うことで酸素の拡散が抑制される理由は次のように考えられる。
第2のタンタル酸化物中において、酸素はイオンとして存在する。熱処理によって第2のタンタル酸化物材料層106bFから第1のタンタル酸化物材料層106aFに酸素が原子として拡散する場合、電荷補償のため、第2のタンタル酸化物材料層106bF中に電子が残る。当該電子は第2のタンタル酸化物材料層106bF中の欠陥準位に存在し、当該欠陥準位は第2のタンタル酸化物材料層106bFのバンドギャップ中に存在する。酸素の拡散が進行すると、それに伴って当該欠陥準位に電子が蓄積されていく。ところが、第2のタンタル酸化物材料層106bF中に電子が一定数蓄積されると、チャージアップされた第2のタンタル酸化物材料層106bFによって酸素の拡散が抑制される。
ここで、第2電極材料層107Mを形成する前にアニールを行わず、第2電極材料層107Mを形成した後に熱バジェットが与えられる熱処理を行う場合、酸素の拡散に伴って第2のタンタル酸化物材料層106bF中に残された電子が、第2のタンタル酸化物材料層106bF中の欠陥準位から第2電極材料層107Mの伝導帯へ流出してしまう。そのため、第2のタンタル酸化物材料層106bF中には電子が蓄積されず、第2のタンタル酸化物材料層106bFはチャージアップされない。その結果、上記のような酸素の拡散を抑制する効果が得られない。
一方、第2電極材料層107Mを形成する前にアニールを行い、第2のタンタル酸化物材料層106bFに電子が一定数蓄積できる状態で焼き締めることにより、タンタル酸化物材料層を酸素の拡散が比較的起こりにくい膜質に改善することができる。これにより、第2のタンタル酸化物材料層106bF中に残された電子が、第2のタンタル酸化物材料層106bF中の欠陥準位から第2電極材料層107Mの伝導帯へ流出するのを抑制することができる。
以上の理由により、本実施の形態では、アニール工程を第2電極材料層107Mの形成前に設けることにより、抵抗変化型素子112に熱バジェットが与えられる熱処理を行っても、第2のタンタル酸化物材料層106bFから第1のタンタル酸化物材料層106aFへの酸素の拡散を抑制できる。
なお、この酸素の拡散の抑制効果は、金属酸化物材料層がタンタル酸化物以外の材料で構成される場合においても同様に成り立つと考えられる。具体的には、酸素欠陥に基づく欠陥準位が金属酸化物材料のバンドギャップ中に存在する金属酸化物材料層であれば、同様に成り立つと考えられる。
図3は、アニール前後での抵抗変化層の酸素濃度プロファイルをオージェ分光法により分析した結果を示す図である。詳細には、第1電極材料層105Mと、第1のタンタル酸化物材料層106aFと、第2のタンタル酸化物材料層106bFと、第2電極材料層107Mとを積層した膜の酸素濃度プロファイルを、オージェ分光法により分析した結果を示す図である。図3では、図1で示すプロセスフロー図おけるアニールを行った抵抗変化型素子112(実施例)の酸素濃度プロファイル(図3中の実線)と、アニールを行わなかった抵抗変化型素子212(比較例)の酸素濃度プロファイル(図3中の破線)とを比較している。図3の実施例は、米国AG Associate社のHeat Pulse8108を使用して、急熱アニール処理により、昇温速度を60℃/秒として、400℃の窒素雰囲気中で600秒の間アニールを行った。
図3に示した第2のタンタル酸化物材料層106bFのピークに着目すると、図18で示したような酸素濃度プロファイルの劣化は見られない。したがって、少なくとも上述したアニール条件においては、アニール工程を経たことによる酸素濃度プロファイルの劣化は生じないと考えられる。
[第2のタンタル酸化物層の実効膜厚の定義]
しかしながら、図3に示したようなオージェ分光法による酸素濃度プロファイル分析では、酸素濃度プロファイルの劣化の抑制効果のアニール条件依存性といった詳細な評価はできなかった。そこで本発明者らは、抵抗変化型素子の初期抵抗値から酸素濃度プロファイルの劣化の抑制効果を評価する方法を検討した。
第2のタンタル酸化物材料層106bFの抵抗率は、第1のタンタル酸化物材料層106aFの抵抗率に比べて十分大きい(例えば、1桁以上大きい)ため、抵抗変化型素子112の初期抵抗値は、実質的に抵抗率が大きい第2のタンタル酸化物層106bの抵抗値により決定される。
さらに、第2のタンタル酸化物層106bの抵抗値は、そのサイズと、膜厚と、酸素含有率とにより決定される。抵抗変化型素子112の製造過程において熱処理が行われると、第2のタンタル酸化物層106bから第1のタンタル酸化物層106aへと酸素が拡散され、第2のタンタル酸化物層106bに含まれる酸素含有率が減少する(酸素濃度プロファイルの劣化)。第2のタンタル酸化物層106bに含まれる酸素含有率が減少すると、抵抗変化型素子112の初期抵抗値が減少する。このことから、抵抗変化型素子112の初期抵抗値から酸素濃度プロファイルの劣化が把握できると考えられる。
図4は、熱処理を与えずに形成した抵抗変化型素子112のサイズと、初期抵抗値の逆数の平方根(以下、(1/ρ)1/2と表す)との関係を示す図である。図4に示した例では抵抗変化型素子に熱処理を行っていないことから、酸素濃度プロファイルの劣化は生じていない。図4では、第2のタンタル酸化物層の膜厚を3nm(図4中の黒丸のマーク)、4nm(図4中の黒菱形のマーク)、5nm(図4中の黒三角のマーク)とし、それぞれの第2のタンタル酸化物層106bの膜厚について、抵抗変化型素子112のサイズと、(1/ρ)1/2との関係を示している。ここで、図4の横軸に示す抵抗変化型素子112のサイズとは、平面視において正方形形状を有する抵抗変化型素子112の1辺の長さをいう。
図4に示した結果から、抵抗変化型素子112のサイズに対して(1/ρ)1/2は線形の関係にあり、その傾きは第2のタンタル酸化物層106bの膜厚により異なることがわかる。以下、抵抗変化型素子112のサイズと(1/ρ)1/2とを線形近似したときの傾きをgで表す。
図5に、抵抗変化型素子112の初期抵抗値の逆数の平方根の傾き(g)の逆数(1/g)と第2のタンタル酸化物層106bの膜厚との関係を示す。図5からは、第2のタンタル酸化物層106bの膜厚は、gの逆数に対して線形の関係にあることがわかる。ここで、熱処理によって酸素濃度プロファイルが劣化した第2のタンタル酸化物層106bの膜厚も同様に図5に示す直線上に表されると仮定すると、第2のタンタル酸化物層106bの実効膜厚dは、図5に示す直線の式、すなわち以下の数式(1)により定義できる。
=9.84×10−4×(1/g)+2.21 (1)
ここで、dは第2のタンタル酸化物層106bの実効膜厚を表す。つまり、実効膜厚とは、アニール後の第2のタンタル酸化物層106bの初期抵抗値から、アニール後の第2のタンタル酸化物層106bの膜厚を、アニールを行わないとした場合の抵抗変化型素子112の第2のタンタル酸化物層106bの膜厚へと換算した膜厚である。式(1)で示した第2のタンタル酸化物層106bの実効膜厚dにより、酸素濃度プロファイルの劣化の度合いを評価することが可能である。
[実効高抵抗層膜厚によるアニール効果の検証]
熱処理による酸素濃度プロファイルの劣化により、高抵抗層である第2のタンタル酸化物層106bの実効膜厚(実効高抵抗層膜厚)dは、図2(f)で示す工程において形成した第2のタンタル酸化物材料層106bFの成膜膜厚(実際の膜厚)dよりも薄くなる。ここから、酸素濃度プロファイルの劣化の度合いを、成膜膜厚dと実効膜厚dの差により評価できる。以下、この成膜膜厚と実効膜厚の差をΔdと記載すると、成膜膜厚と実効膜厚の差(以下、「膜減り量」とよぶ)Δdは以下の数式(2)で表される。
Δd=d−d (2)
式(2)によると、膜減り量Δdが小さければ、実効膜厚dは成膜膜厚dに近く、したがって、酸素濃度プロファイルの劣化の度合いが小さいと判断できる。
図6は、アニールの方式を急熱アニール処理とした場合において、アニール条件と、第2のタンタル酸化物層の膜減り量Δdとの関係を示す図である。詳細には、図1で示した工程に従い形成された不揮発性記憶装置10の実施例と、アニールを行わずに形成された従来の不揮発性記憶装置20の比較例について、膜減り量Δdとアニール条件との関係を示す図である。図6において、白丸のマークはアニール工程なしの場合(比較例)、黒丸のマークは急熱アニール処理を行った場合(実施例)の膜減り量Δdを示している。図6に示した各実施例では、いずれの場合も、図2(f)で示した工程で形成した第2のタンタル酸化物材料層106bFの成膜膜厚を6nmとし、アニールは窒素雰囲気中において昇温速度を60℃/秒とした急熱アニール処理を行った。また、各実施の形態では、アニールの温度と時間の組み合わせをそれぞれ、400℃かつ10秒、425℃かつ10秒、450℃かつ10秒、400℃かつ600秒と変えて急熱アニール処理を行った。また、熱処理はいずれのサンプルも400℃、10分行った。
図6に示した結果から、アニール工程を行わなかった比較例では、第2のタンタル酸化物層206bの膜減り量Δdは1.8nmであった。一方、急熱アニール処理を行った実施例では、いずれのアニール条件の場合も、膜減り量Δdは1nm以下であった。これより、急熱アニール処理によって酸素濃度プロファイルの劣化が抑制されていることが確認できる。また、図6に示した結果から、アニール温度が400℃以上450℃以下、アニール時間が10秒以上600秒以下の範囲で、酸素濃度プロファイルの劣化を抑制する効果が好適に得られることが確認できる。
また、アニール処理の温度を425℃、アニール処理の時間を10secとしたときの膜減り量Δdの値、および、アニール処理の温度を450℃、アニール処理の時間を10secとしたときの膜減り量Δdの値を用いて、膜減り量Δdのアニール処理の温度に対する関係を線形外挿した。そして、膜減り量Δdがアニール工程なしのときの値である1.8nm未満となるようなアニール処理の温度の下限値を見積もった。この見積もりによると、膜減り量Δdを1.8nm未満にするには、アニール処理の温度を560Kよりも大きくする必要があった。すなわち、アニール処理の温度は、約300℃以上必要であると考えられる。
また、急熱アニール処理における昇温速度は60℃/sec以下である。この昇温速度で300℃まで加熱するには5秒かかる。したがって、アニール処理の時間は、昇温時間を含めて5秒以上必要であると考えられる。
[急熱アニール処理とヒーター加熱アニール処理との違い]
図7は、アニールの方式をヒーター加熱アニール処理にした場合の、熱処理条件と、第2のタンタル酸化物層106bの膜減り量Δdと、の関係を示す図である。詳細には、アニール方式を急熱アニール処理とした場合とヒーター加熱アニール処理とした場合の、第2のタンタル酸化物層106bの膜減り量Δdの値とアニール条件の関係を示す。図7において、白丸のマークはアニール工程なしの場合、黒丸のマークは急熱アニール処理を行った場合、黒三角のマークはヒーターでの加熱アニール処理を行った場合のΔdをそれぞれ示している。図7に示すヒーター加熱アニール処理を行った各実施例では、アニール温度をそれぞれ400℃、425℃、450℃と変え、アニール時間はいずれも600秒としている。合わせて、図7に、アニールを行わない従来の製造方法である不揮発性記憶装置20のΔdの値を示す。
図7に示されるように、ヒーター加熱アニール処理を行った実施例は、いずれも急熱アニール処理を行った実施例に比べて、第2のタンタル酸化物層106bの膜減り量Δdの値が大きい。すなわち、ヒーター加熱アニール処理は、急熱アニール処理に比べて酸素濃度プロファイルの劣化を抑制する効果が小さいことがわかる。この理由は、ヒーター加熱アニール処理では急熱アニール処理に比べて昇温速度が遅く所望の温度に至るまでの昇温時間が長くなり、昇温期間に第2のタンタル酸化物層106bから第1の酸化物層106aへ酸素が拡散し、加熱中に酸素濃度プロファイルが劣化したためと考えられる。したがって、図1で示したアニールを行う工程(T)では、急熱アニール処理を用いることでより高い酸素濃度プロファイルの劣化を抑制する効果が得られる。ただし、ヒーター加熱アニール処理を用いた場合でも、膜減り量Δdの値はアニール工程を行わなかった比較例と比べて小さいことから、ヒーター加熱アニール処理でも酸素濃度プロファイルの劣化を抑制する効果が得られる。
[還元雰囲気におけるアニールの効果]
図8は、図2(g)で示したアニール工程における雰囲気を、還元(窒素)雰囲気もしくは酸化雰囲気にした場合における、第2のタンタル酸化物材料層106bFの膜厚とアニール時間との関係を示す図である。図8において、黒菱形のマークは還元雰囲気、黒四角のマークは酸化雰囲気中でアニールを行った場合の第2のタンタル酸化物層106bの膜厚を示している。なお、アニール温度は400℃として、第2のタンタル酸化物材料層106bFの膜厚は分光エリプソメトリ法を用いて測定した。また、アニール時間は、酸化雰囲気についてはそれぞれ0秒、10秒、50秒とし、還元雰囲気についてはそれぞれ10秒、50秒としている。ここで、還元雰囲気とは、第1のタンタル酸化物材料層106aFあるいは第2のタンタル酸化物材料層106bFに、外部から酸素が供給されない状態をいう。
図8で示した結果から、酸化雰囲気でのアニールにより、第2のタンタル酸化物材料層106bFの膜厚が厚くなっていることが確認できる。これは、酸化雰囲気でアニールしたことにより、第1のタンタル酸化物材料層106aFが酸化され、タンタル酸化物にさらに酸素が結合するために膜厚が厚くなるためである。したがって、本実施の形態のアニールは、窒素ガスもしくはアルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気又は減圧雰囲気等の還元雰囲気中で行うことが望ましい。
[抵抗変化動作例]
次に、本実施の形態1の不揮発性記憶装置10のメモリとしての動作例、すなわち情報の書き込み/読み出しをする場合の動作例について説明する。
図9は、不揮発性記憶装置の抵抗変化動作例を示す図である。詳細には、不揮発性記憶装置10の第1電極層105と第2電極層107との間に、極性が異なるパルス電圧を印加することで抵抗値を変化させたときの、高抵抗状態、低抵抗状態の抵抗値を示す。
極性が異なる2種類のパルス電圧を印加することで、不揮発性記憶装置10の抵抗値が図9に示すように変化する。本動作例においては、負電圧パルス(電圧:−1.8V、パルス幅100ns)を電極間に印加した場合、不揮発性記憶装置10は、高抵抗状態(抵抗値:約10Ω)から低抵抗状態(抵抗値:約10Ω)へ減少する。他方、正電圧パルス(電圧2.4、パルス幅100ns)を電極間に印加した場合、不揮発性記憶装置10は、低抵抗状態から高抵抗状態へ増加する。また、図9に示すように、抵抗変化型素子112において高抵抗状態と低抵抗状態を繰り返して書き込みをした場合、抵抗値の変化は、高抵抗状態と低抵抗状態の2値がそれぞれ安定して検出されている。したがって、本実施の形態に示した抵抗変化型素子112では、高抵抗状態の抵抗値がしだいに低下することなく、安定した抵抗変化動作を繰り返していることが分かる。なお、ここでは、抵抗変化動作例として、抵抗値が2値の値で変化する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、3値以上で変化してもよい。
[エンデュランス特性の検証]
次に、図9で示した抵抗変化動作をさらに繰り返す、エンデュランス特性の評価を行った。図10は、不揮発性記憶装置10のエンデュランス特性とアニール条件との関係を示す図である。詳細には、図2で示した製造方法を用いて形成した不揮発性記憶装置10の、サイクリング動作後のパス率とアニール条件との関係を示す図である。ここで、図10に示す白菱形のマークはアニール工程なしの場合、黒丸のマークはアニールを行った場合を示している。
エンデュランス特性の検証には、128bitのメモリアレイを10回サイクリング動作させ、128bit中何bitが10回サイクリング動作可能であったか、その比率をサイクリング動作後のパス率と記載する。図10に示したエンデュランス特性の検証結果では、アニール工程を含まない従来の製造方法で形成した不揮発性記憶装置20のサイクリング動作後のパス率を1とし、図2で示した製造方法を用いて形成した不揮発性記憶装置10のサイクリング動作後のパス率を、不揮発性記憶装置20のサイクリング動作時のパス率との比で示してある。また、図10では、アニールを行った場合については、アニール温度とアニール時間の組み合わせを、それぞれ、400℃かつ10秒、400℃かつ600秒、450℃かつ10秒と変えている。
図10から、図2(g)におけるアニール工程により、サイクリング動作後のパス率が改善していることが確認できる。アニールしたサンプルのサイクリング動作後のパス率は、アニール工程なしのサンプルのサイクリング動作後のパス率の2倍以上である。
以上の結果から、本実施の形態における図1(g)で示したアニール工程により、酸素濃度プロファイルの劣化が抑制され、その結果不揮発性記憶装置10のエンデュランス特性が改善されることが確認できた。
(実施の形態2)
[抵抗変化型素子の製造方法]
次に、実施の形態2について説明する。以下では、実施の形態1と同じ構成については、同じ符号を用い、重複する部分については説明を省略する。
本実施の形態に係る不揮発性記憶装置11(図12(f)参照)は、基板100上に、第1配線101と、第1層間絶縁層102と、コンタクトホール103中に形成されたコンタクトプラグ104と、第1電極層105と、抵抗変化層126と、第2電極層107と、第2層間絶縁層108と、コンタクトホール109中に形成されたコンタクトプラグ110と、第2配線111とを備えている。また、抵抗変化層126は、第1のタンタル酸化物層126aと、第2のタンタル酸化物層126bとで構成されている。また、第1電極層105と、抵抗変化層126と、第2電極層107とで抵抗変化型素子132が構成されている。
図11は、実施の形態2に係る抵抗変化型素子132の形成工程を示すプロセスフロー図である。図11に示すように、実施の形態2に係る抵抗変化型素子132の製造方法は、第1電極層105となる第1電極材料層105Mを形成する工程(A’)と、第1のタンタル酸化物層126aとなる第1のタンタル酸化物材料層126aFを形成する工程(B’)と、第1のタンタル酸化物材料層126aFの形成後に熱処理(アニール)を行う工程(T’)と、第2のタンタル酸化物層126bとなる第2のタンタル酸化物材料層126bFを形成する工程(C’)と、第2電極層107となる第2電極材料層107Mを形成する工程(D’)と、第1電極材料層105Mと、第1のタンタル酸化物材料層126aFと、第2のタンタル酸化物材料層126bFと、第2電極材料層107Mとを所望のパターンに加工することで、第1電極層105と、第1のタンタル酸化物層126aと、第2のタンタル酸化物層126bと、第2電極層107とで構成される、抵抗変化型素子132を形成する工程(E’)とを含む。
実施の形態2に係る不揮発性記憶装置11の製造方法は、第1のタンタル酸化物材料層126aFを形成した後であって、且つ第2のタンタル酸化物材料層126bFを形成する前においてアニールを行う工程(T’)を含む点が実施の形態1と異なる。なお、本実施の形態においても、第2のタンタル酸化物材料層106bFの酸素含有率が第1のタンタル酸化物材料層106aFの酸素含有率より高い場合を例として説明する。なお、第1のタンタル酸化物材料層106aF及び第2のタンタル酸化物材料層の酸素含有率は、以下に示す実施の形態に限定されるものではなく、例えば第1のタンタル酸化物材料層の酸素含有率の方が第2のタンタル酸化物材料層の酸素含有率より高い場合であっても本実施の形態に含まれる。
[不揮発性記憶装置の製造方法]
図12(a)〜(f)は、実施の形態2に係る不揮発性記憶装置11の要部の製造方法の工程を示す断面図である。図12(a)は第1電極材料層105Mと、第1のタンタル酸化物材料層126aFとを形成する工程後の断面図、図12(b)はアニールを行う工程の断面図、図12(c)は第2のタンタル酸化物材料層126bFと、第2電極材料層107Mとを形成する工程後の断面図、図12(d)は第1電極層105と、第1のタンタル酸化物層126aと、第2のタンタル酸化物層126bと、第2電極層107とで構成される抵抗変化型素子132を形成する工程後の断面図、図12(e)は第2層間絶縁層108を形成する工程後の断面図、図12(f)は第2コンタクトホール109と、第2コンタクトプラグ110と、第2配線111とを形成する工程後の断面図である。以下、図11で示すプロセスフロー図に従い形成した抵抗変化型素子132を搭載する不揮発性記憶装置11の要部の製造方法を、図12(a)から(f)を用いて説明する。図12においては、図2と共通する箇所については同じ符号を用いて説明する。また、第1コンタクトプラグ104を形成する工程までは、図2で示した工程と同じであるため省略する。
図12(a)は、第1電極材料層105Mと、第1のタンタル酸化物材料層126aFと、第2のタンタル酸化物材料層126bFとを形成する工程後の断面図である。第1コンタクトプラグ104を形成した後、本工程では、まず、第1コンタクトプラグ104を被覆して、第1層間絶縁層102上に、タンタル窒化物(TaN)で構成される第1電極材料層105M(厚さ:20nm以上50nm以下)をスパッタリング法で形成する(図11におけるステップS21)。
続いて、第1電極材料層105M上に、第1のタンタル酸化物材料層126aFをスパッタリング法により形成する(ステップS22)。第1のタンタル酸化物材料層126aFの形成には、タンタルで構成されるスパッタターゲットを用いて酸素を含む雰囲気中でスパッタリングする、所謂反応性スパッタ法を用いる。第1のタンタル酸化物材料層126aFの厚さは分光エリプソメトリ法を用いて測定され、その厚さは一例として20nm以上30nm以下である。スパッタリング条件は、一例として、電源出力1000W、成膜圧力0.05Paとし、アルゴン流量を20sccm、酸素ガス流量を21sccmとしている。なお、図12(a)に示す工程は、本実施の形態における工程(A’)と、工程(B’)とに対応する。
図12(b)は、第1のタンタル酸化物材料層126aFを形成した基板100にアニールを行う工程の断面図である。本実施の形態では、アニールの方式として例えば急熱アニール処理を行う。アニールを行う工程において、好適には、窒素雰囲気中で400℃以上450℃以下の温度範囲において、10秒以上600秒以下の時間でアニールを行う(ステップS23)。なお、図12(b)に示す工程は、本実施の形態における工程(T’)に対応する。
図12(c)は、第2のタンタル酸化物材料層126bF及び第2電極材料層107Mを形成する工程後の断面図である。本工程では、まず、第1のタンタル酸化物材料層126aF上に、第2のタンタル酸化物材料層126bFを形成する(ステップS24)。第2のタンタル酸化物材料層126bFの形成には、例えば、Taで表される組成を有するタンタル酸化物をスパッタターゲットとして用い、スパッタガスにアルゴン(Ar)を用いたRFマグネトロンスパッタリング法により形成する。スパッタリングの条件は、一例としてRF電源出力を200W、成膜圧力0.3Pa、アルゴンガス流量300sccm、基板温度を室温としている。第1のタンタル酸化物材料層126aFと積層して抵抗変化を発現させるために有効な第2のタンタル酸化物材料層126bFの厚さは、分光エリプソメトリ法を用いて測定され、一例として3nm以上10nm以下である。
続いて、第2のタンタル酸化物材料層126bF上に第2電極材料層107Mとしてのイリジウム(Ir)をスパッタリング法により形成する(ステップS25)。なお、図12(c)に示す工程は、本実施の形態における工程(C’)と工程(D’)とに対応する。
図12(d)は、抵抗変化型素子132を形成する工程後の断面図である。本工程では、所望のマスクを用いたパターニングとドライエッチングにより加工することで、第1電極材料層105Mと、第1のタンタル酸化物材料層126aFと、第2のタンタル酸化物材料層126bFと、第2電極材料層107Mとを、例えば平面視が正方形形状を有する形状等所望のパターンに加工する。これにより、第1電極層105と、第1のタンタル酸化物層126aと、第2のタンタル酸化物層126bと、第2電極層107とで構成される抵抗変化型素子132を形成する(ステップS26)。なお、図12(d)に示す工程は、本実施の形態における工程(E’)に対応する。
図12(e)は、第2層間絶縁層108を形成する工程後の断面図である。本工程では、抵抗変化型素子132を被覆して、第2層間絶縁層108(500nm以上1000nm以下)を形成する。第2層間絶縁層108を形成後に、第2層間絶縁層108の残留応力を緩和する目的と第2層間絶縁層108に残留する水分を除去する目的で、例えば、400℃に加熱された加熱炉の中で10分間熱処理を行う。
図12(f)は、第2コンタクトホール109及び第2コンタクトプラグ110を形成する工程後の断面図である。本工程では、図12(a)から(e)と同様の製造方法で、その第2コンタクトホール109及び第2コンタクトプラグ110を形成する。その後、第2コンタクトプラグ110を被覆して、第2配線111を形成する。第2配線111の形成後、第2配線111を構成するアルミニウムの腐食を防止する目的で、例えば、400℃に加熱された加熱炉の中で10分間熱処理を行い、不揮発性記憶装置11が完成する。
上述のように、本実施の形態2における不揮発性記憶装置11の製造方法では、図12(e)及び図12(f)に示す工程において、400℃に加熱された加熱炉の中で10分間熱処理を行う工程を含む。この熱処理により、抵抗変化型素子132に熱バジェットが与えられる。
図11に示したように、工程(T’)におけるアニールは、第2のタンタル酸化物材料層126bFを形成する工程(C’)の前に行う。第2のタンタル酸化物材料層126bFを形成する前にアニールすることで、抵抗変化型素子132に熱バジェットが与えられる熱処理を行っても、抵抗変化層126の酸素濃度プロファイルは劣化しにくいという効果が得られる。
[抵抗変化型素子の製造方法の変形例]
ここで、実施の形態2の変形例について説明する。図13は、実施の形態2の変形例に係る抵抗変化型素子の形成工程を示すプロセスフロー図である。図11に示した実施の形態2に係る抵抗変化型素子の形成工程を示すプロセスフロー図では、実施の形態1の図2(g)で示したような、第2のタンタル酸化物材料層126bFを形成した後のアニール工程を設けていない。しかしながら、さらに酸素濃度プロファイルの劣化を抑制し、エンデュランス特性を改善する目的で、第2のタンタル酸化物材料層126bFの形成後にさらにアニールを行ってもよい。このようにアニール工程を2回行う抵抗変化型素子152の製造工程のプロセスフロー図を、図13に示す。
図13に示すように、本実施の形態2における抵抗変化型素子152の製造方法の変形例は、第1電極層105となる第1電極材料層105Mを形成する工程(A’)と、第1のタンタル酸化物層146aとなる第1のタンタル酸化物材料層146aFを形成する工程(B’)と、工程(B’)の後に熱処理(アニール)を行う工程(T’)と、第2のタンタル酸化物層146bとなる第2のタンタル酸化物材料層146bFを形成する工程(C’)と、工程(C’)の後にさらに熱処理(アニール)を行う工程(T’’)と、第2電極層107となる第2電極材料層107Mを形成する工程(D’)と、第1電極材料層105Mと、第1のタンタル酸化物材料層146aFと、第2のタンタル酸化物材料層146bFと、第2電極材料層107Mとを所望のパターンに加工することで、第1電極層105と、第1のタンタル酸化物層146aと、第2のタンタル酸化物層146bと、第2電極層107とで構成される、抵抗変化型素子を形成する工程(E’)とを含む。
図14(a)〜(h)は、実施の形態2の変形例に係る不揮発性記憶装置12の要部の製造方法の工程を示す断面図である。図14(a)は第1電極材料層105Mと、第1のタンタル酸化物材料層146aFとを形成する工程後の断面図、図14(b)はアニールを行う工程の断面図、図14(c)は第2のタンタル酸化物材料層146bFを形成する工程後の断面図、図14(d)はアニールを行う工程の断面図、図14(e)は第2電極材料層107Mを形成する工程後の断面図、図14(f)は第1電極層105と、第1のタンタル酸化物層146aと、第2のタンタル酸化物層146bと、第2電極層107とで構成される抵抗変化型素子152を形成する工程後の断面図、図14(g)は第2層間絶縁層108を形成する工程後の断面図、図14(h)は第2コンタクトホール109と、第2コンタクトプラグ110と、第2配線111とを形成する工程後の断面図である。
図13に示したプロセスフロー図に従い形成する、図14に示した不揮発性記憶装置12の製造方法は、図14(a)、(b)、(g)、(h)については図12(a)、(b)、(e)、(f)で示したものと同様であるため詳細な説明を省略する。
図14(c)は、第2のタンタル酸化物材料層146bFを形成する工程後の断面図である。図14(b)に示したアニールを行う工程の後、本工程では、第1のタンタル酸化物材料層146aF上に、第2のタンタル酸化物材料層146bFを形成する(図13におけるステップS24)。第2のタンタル酸化物材料層146bFの形成には、例えば、Taで表される組成を有するタンタル酸化物をスパッタターゲットとして用い、スパッタガスにアルゴン(Ar)を用いたRFマグネトロンスパッタリング法により形成する。スパッタリングの条件は、一例としてRF電源出力200W、成膜圧力0.3Pa、アルゴンガス流量300sccm、基板温度を室温としている。第1のタンタル酸化物材料層146aFと積層して抵抗変化を発現させるために有効なタンタル酸化物材料層146bFの厚さは、分光エリプソメトリ法を用いて測定され、その厚さは一例として3nm以上10nm以下である。
また、膜厚を50nmとした第2のタンタル酸化物材料層146bFの抵抗率を4端子測定法により測定しようとしたところ、測定可能な上限値(10Ω/□)を超えていたため、測定できなかった。したがって、第2のタンタル酸化物材料層106bFの抵抗率は、少なくとも5×10mΩcm以上である。
なお、図14(c)に示す工程は、本実施の形態における工程(C’)に対応する。
図14(d)は、アニールを行う工程の断面図である。本工程では、第1のタンタル酸化物材料層146aF、第2のタンタル酸化物材料層146bFを形成した基板100にアニールを行う。本変形例では、アニールの方式として急熱アニール処理を行う。アニールを行う工程において、窒素雰囲気中で400℃以上450℃以下の温度範囲で、10秒以上600秒以下の処理時間でアニールを行う(ステップS27)。なお、図14(d)に示す工程は、本実施の形態における工程(T’’)に対応する。
その後、図14(e)〜(h)に示すように、第2電極材料層107Mを形成する工程(D’)及び抵抗変化型素子を形成する工程(E’)を行うことにより、不揮発性記憶装置12が完成する。なお、不揮発性記憶装置12の製造方法では、図14(g)及び図14(h)に示す工程において、400℃に加熱された加熱炉の中で10分間熱処理を行う工程を含む。この熱処理により、抵抗変化型素子132に熱バジェットが与えられる。
図13に示したように、工程(T’)におけるアニールは、第1のタンタル酸化物材料層146aFを形成する工程(B’)後、第2のタンタル酸化物材料層146bFを形成する工程(C’)の前、及び、第2のタンタル酸化物材料層146bFを形成する工程(C’)後、第2電極材料層107Mを形成する工程(D’)の前に行う。このように、第1のタンタル酸化物材料層146aF及び第2のタンタル酸化物材料層146bFそれぞれの形成後にアニールすることで、抵抗変化型素子152に熱バジェットが与えられる熱処理を行っても、抵抗変化層146の酸素濃度プロファイルは劣化しにくいという効果が得られる。
[実効高抵抗層膜厚によるアニール効果の検証]
図15は、実施の形態2及び実施の形態2の変形例に係る不揮発性記憶装置の、アニール条件と、第2のタンタル酸化物層の成膜膜厚dと実効膜厚(実効高抵抗層膜厚)dとの差(膜減り量)Δdを示す図である。詳細には、図11及び図13で示したプロセスフロー図に従い、工程(T’)においてアニールを行って形成された不揮発性記憶装置11の実施例と、工程(T’)及び工程(T’’)においてアニールを行って形成された不揮発性記憶装置12について、膜減り量Δdの値を示す図である。図15において、白丸のマークはアニール工程なしの場合、黒四角のマークは工程(T’)においてアニールを行った場合、黒三角のマークは工程(T’)及び工程(T’’)においてアニールを行った場合のΔdを示している。図15に示した実施例では、いずれも成膜した第2のタンタル酸化物材料層126bFの膜厚を6nmとし、アニールは昇温速度を60℃/秒とした急熱アニール処理を用いて、400℃の窒素雰囲気中で600秒行った。また、図15では、アニール工程を含まない従来の不揮発性記憶装置の製造方法で形成した第2のタンタル酸化物層の膜減り量Δdを合わせて示す。
図15に示した結果から、図11に示すプロセスフロー図に従い第1のタンタル酸化物材料層126aFを形成した後にアニールを行った不揮発性記憶装置11では、アニール工程のない従来の不揮発性記憶装置20に比べて膜減り量Δdが小さく、酸素濃度プロファイルの劣化が抑制されていることがわかる。
また、図13に示すプロセスフロー図に従い第1のタンタル酸化物材料層146aFを形成した後及び第2のタンタル酸化物材料層146bFを形成した後の2回アニールを行った不揮発性記憶装置12では、成膜膜厚と実効膜厚の差Δdがより小さく、より酸素濃度プロファイルの劣化が抑制されていることがわかる。
[エンデュランス特性の検証]
図16は、実施の形態2及び実施の形態2の変形例に係る不揮発性記憶装置のエンデュランス特性を示す図である。詳細には、図11及び図13で示したプロセスフロー図に従い形成した不揮発性記憶装置11のエンデュランス特性を示す図である。エンデュランス特性の検証は、実施の形態1に示したものと同じ方法を用いて行った。
図16に示した結果から、図11に示すプロセスフロー図に従い第1のタンタル酸化物材料層126aFを形成後にアニールを行ったことで、アニール工程のない不揮発性記憶装置20に比べてサイクリング動作時のパス率が向上しており、エンデュランス特性が改善されていることがわかる。
また、図13に示したプロセスフロー図に従い第1のタンタル酸化物材料層146aFを形成した後及び第2のタンタル酸化物材料層146bFを形成した後の2回アニールを行った不揮発性記憶装置12では、サイクリング動作時のパス率がより向上しており、よりエンデュランス特性が改善されていることがわかる。このように、図13で示したプロセスフロー図に従い製造した不揮発性記憶装置12では、エンデュランス特性の改善効果がより高くなることがわかる。
以上、本発明の不揮発性記憶装置の製造方法について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲内で当業者が思いつく各種変形を施したものも本発明の範囲内に含まれる。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、複数の実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
例えば、上記した実施の形態では、抵抗変化層を構成する金属としてタンタルを用い、抵抗変化層の第1の金属酸化物層及び第2の金属酸化物層として第1のタンタル酸化物層及び第2のタンタル酸化物層を有する抵抗変化素子について説明したが、第1の金属酸化物層及び第2の金属酸化物層を構成する金属は、タンタル以外の金属酸化物であってもよい。
ここで、金属酸化物には、遷移金属酸化物を用いることが好ましい。遷移金属は複数の酸化状態をとることができるため、異なる抵抗状態を酸化還元反応により実現することが可能であるためである。遷移金属としては、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、タングステン(W)等を用いることができる。
例えば、ハフニウム酸化物を用いる場合、第1のハフニウム酸化物層の組成をHfOとした場合にxが0.9以上1.6以下であり、且つ、第2のハフニウム酸化物層の組成をHfOとした場合にyがxの値よりも大である場合に、抵抗変化層の抵抗値を安定して高速に変化させることが確認できている。この場合、第2のハフニウム酸化物層の膜厚は、3nm以上4nm以下が好ましい。
また、ジルコニウム酸化物を用いる場合、第1のジルコニウム酸化物層の組成をZrOとした場合にxが0.9以上1.4以下であり、且つ、第2のジルコニウム酸化物層5の組成をZrOとした場合にyがxの値よりも大である場合に、抵抗変化層の抵抗値を安定して高速に変化させることが確認できている。この場合、第2のジルコニウム酸化物層の膜厚は、1nm以上5nm以下が好ましい。
また、第1の金属酸化物層を構成する第1の遷移金属と、第2の金属酸化物を構成する第2の遷移金属とは、異なる遷移金属であってもよい。この場合、第2の金属酸化物層は、第1の金属酸化物層よりも酸素不足度が小さい、つまり抵抗値が高い方が好ましい。このような構成とすることにより、抵抗変化時に第1電極層と第2電極層との間に印加された電圧が、各層の抵抗値に対応して第1の金属酸化物層よりも第2の金属酸化物層により多く分配される。これにより、第2の金属酸化物層中において酸化還元反応がより発生しやすくなる。
また、第1の遷移金属と第2の遷移金属とが互いに異なる材料である場合、第2の遷移金属の標準電極電位は、第1の遷移金属の標準電極電位より小さい方が好ましい。標準電極電位は、その値が大きいほど酸化しにくく、その値が小さいほど酸化しやすい特性を表す。第2の金属酸化物層を、第1の金属酸化物層より標準電極電位の小さい金属酸化物で構成することにより、第2の金属酸化物層中で酸化還元反応がより発生しやすくなる。
ここで、抵抗変化現象は、抵抗値が高い第2の金属酸化物層中に形成された微小なフィラメント(導電パス)中で酸化還元反応が起こってその抵抗値が変化し、発生すると考えられる。したがって、第2の金属酸化物層に第1の金属酸化物層より標準電極電位が小さい金属の酸化物を配置することにより、第2の金属酸化物層において抵抗変化が起こりやすくなり、安定した抵抗変化動作が得られる。
例えば、第1の金属酸化物層に、酸素不足型のタンタル酸化物を用い、第2の金属酸化物層にチタン酸化物(TiO)を用いてもよい。チタン(標準電極電位=−1.63eV)はタンタル(標準電極電位=−0.6eV)より標準電極電位が低い材料であるので、この構成によれば、安定した抵抗変化動作が得られる。
このように、抵抗変化層を構成する金属としてタンタル以外の金属酸化物を用いた場合にも、第1の金属酸化物材料層を形成する工程の後、第2電極材料層を形成する工程の前に、少なくとも第1の金属酸化物材料層に、第1の金属酸化物材料層および第2の金属酸化物材料層の酸素原子の拡散を抑制するための熱処理を行う工程を設けることにより、第2の金属酸化物材料層から第1の金属酸化物材料層への酸素拡散が低減する。よって、抵抗変化層の酸素濃度プロファイルは劣化しにくいという効果が得られる。なお、熱処理を行う工程は、第2の金属酸化物材料層を形成する工程の後、第2電極材料層を形成する工程の前であってもよいし、第1の金属酸化物材料層を形成する工程の後、第2の金属酸化物材料層を形成する工程の前であってもよい。
また、上記した実施の形態では、アニールの方式は、急熱アニール処理によりアニールを行っているが、ヒーター加熱アニール処理や、加熱炉によりアニールする方式など、その他の処理方式により行ってもよい。また、アニール温度、アニール時間などのアニール条件は、上記した実施の形態に示した条件に限らず、適宜変更してもよい。
また、上記した実施の形態では、アニールを窒素ガス雰囲気中で行うこととしたが、窒素ガスに限らず、例えばアルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気又は減圧雰囲気等で行ってもよい。
また、上記実施の形態において説明した第1電極層及び第2電極層の材料は一例であって、その他の材料を用いてもよい。例えば、酸素含有率が高い第2のタンタル酸化物材料層が接続される第2電極層としては、Ir(イリジウム)に限らず、Pt(白金)、Pd(パラジウム)、Au(金)、Cu(銅)、Ag(銀)など、第2のタンタル酸化物層を構成する遷移金属の標準電極電位より大きい標準電極電位を有する材料を用いることができ、酸素含有率が低い第1のタンタル酸化物層に接続される第1電極層としては、TaN(タンタル窒化物)に限らず、W(タングステン)、Ni(ニッケル)など、第2電極層の標準電極電位より、標準電極電位が小さい材料を用いてもよい。
また、上記実施の形態において、抵抗変化型素子の積層構造における第1のタンタル酸化物層と第2のタンタル酸化物層のいずれか一方が他方より酸素含有率が高ければ、第1および第2のタンタル酸化物材料層の積層順が上下逆に配置されても構わない。つまり、第1電極層の上に第2のタンタル酸化物層と第1のタンタル酸化物層とを順に形成した後、これらの層のパターニングと酸化が行われて抵抗変化型素子が形成されても構わない。この場合には、酸素含有率が高い第1のタンタル酸化物材料層または第2のタンタル酸化物材料層と接続される第1電極層にPt、Ir、Pd、Au、Cu、Agなどを用い、酸素含有率が低い第1のタンタル酸化物層または第2の酸化物材料層と接続される第2電極層にTaN、W、Niなどを用いればよい。
また、抵抗変化型素子の形成は、第1電極材料層、第1のタンタル酸化物材料層、第2のタンタル酸化物材料層、第2電極材料層を同時にパターニング及びドライエッチングして形成する方法に限らず、別々に形成してもよい。
また、抵抗変化型素子の形成において、第1電極材料層、第1のタンタル酸化物材料層、第2のタンタル酸化物材料層、第2電極材料層は必ずしもパターニング加工されなくてもよい。例えば、それらの各層の一部または全部を絶縁層間膜中のホール中に埋め込んで、ホール埋め込み型の抵抗変化型素子を形成する場合にも、上記実施の形態を応用することができる。
また、第1のタンタル酸化物材料層と第2のタンタル酸化物材料層、またはこれらと第1電極層、第2電極層とは、必ずしも接している必要はなく、これらの層の間の少なくともいずれかに、例えば酸素含有率の異なる第3のタンタル酸化物材料層等、他の異なる層を有する構成であってもよい。
また、本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。例えば、本発明に係る不揮発性記憶装置を備えたReRAM等の記憶システムも本発明に含まれる。
本発明の抵抗変化型素子の製造方法は、抵抗変化型素子を用いたReRAM等の不揮発性記憶装置として有効である。
10、11、12、20 不揮発性記憶装置
100、200 基板
101、201 第1配線
102、202 第1層間絶縁層
103、203 第1コンタクトホール
104、204 第1コンタクトプラグ
105、205 第1電極層
105M 第1電極材料層
106、126、146、206 抵抗変化層
106a、126a、146a、206a 第1のタンタル酸化物層
106aF、126aF、146aF、206aF 第1のタンタル酸化物材料層
106b、126b、146b、206b 第2のタンタル酸化物層
106bF、126bF、146bF、206bF 第2のタンタル酸化物材料層
107、207 第2電極層
107M 第2電極材料層
108、208 第2層間絶縁層
109、209 第2コンタクトホール
110、210 第2コンタクトプラグ
111、211 第2配線
112、132、152、212 抵抗変化型素子

Claims (11)

  1. 基板上に第1電極材料層を形成する工程と、
    前記第1電極材料層上に第1のタンタル酸化物材料層を形成する工程と、
    前記第1のタンタル酸化物材料層上に第2のタンタル酸化物材料層を形成する工程と、
    前記第2のタンタル酸化物材料層上に第2電極材料層を形成する工程と、
    前記第1のタンタル酸化物材料層を形成する工程の後、前記第2電極材料層を形成する工程の前に、少なくとも前記第1のタンタル酸化物材料層に、前記第1のタンタル酸化物材料層および前記第2のタンタル酸化物材料層の酸素原子の拡散を抑制するための熱処理を行う工程とを含み、
    前記第1のタンタル酸化物材料層及び前記第2のタンタル酸化物材料層のいずれか一方の酸素含有率は、他方の酸素含有率よりも高く、
    前記熱処理を行う工程において、外部から酸素が供給されない状態で、300℃以上450℃以下の温度で熱処理が行なわれる
    抵抗変化型素子の製造方法。
  2. 前記熱処理の時間は、5sec以上600sec以下である
    請求項に記載の抵抗変化型素子の製造方法。
  3. 前記第2のタンタル酸化物材料層を形成する工程の後、前記第2電極材料層を形成する工程の前に、前記熱処理を行う工程を含む
    請求項1または2に記載の抵抗変化型素子の製造方法。
  4. 前記第1のタンタル酸化物材料層を形成する工程の後、前記第2のタンタル酸化物材料層を形成する工程の前に、前記熱処理を行う工程を含む
    請求項1〜のいずれか1項に記載の抵抗変化型素子の製造方法。
  5. 前記第2のタンタル酸化物材料層の酸素含有率は、前記第1のタンタル酸化物材料層の酸素含有率よりも高い
    請求項1〜のいずれか1項に記載の抵抗変化型素子の製造方法。
  6. 前記熱処理を行う工程において、熱処理を急熱アニール処理により行う
    請求項1〜のいずれか1項に記載の抵抗変化型素子の製造方法。
  7. 前記熱処理を行う工程において、熱処理を不活性ガス雰囲気または減圧雰囲気で行う
    請求項1〜のいずれか1項に記載の抵抗変化型素子の製造方法。
  8. 前記熱処理を行う工程において、前記不活性ガスは窒素またはアルゴンガスである
    請求項7に記載の抵抗変化型素子の製造方法。
  9. 基板上に第1電極材料層を形成する工程と、
    前記第1電極材料層上に第1の金属酸化物材料層を形成する工程と、
    前記第1の金属酸化物材料層上に第2の金属酸化物材料層を形成する工程と、
    前記第2の金属酸化物材料層上に第2電極材料層を形成する工程と、
    前記第1の金属酸化物材料層を形成する工程の後、前記第2電極材料層を形成する工程の前に、少なくとも前記第1の金属酸化物材料層に、前記第1の金属酸化物材料層および前記第2の金属酸化物材料層の酸素原子の拡散を抑制するための熱処理を行う工程とを含み、
    前記第1の金属酸化物材料層及び前記第2の金属酸化物材料層のいずれか一方の酸素含有率は、他方の酸素含有率よりも高く、
    前記熱処理を行う工程において、外部から酸素が供給されない状態で、300℃以上450℃以下の温度で熱処理が行なわれる
    抵抗変化型素子の製造方法。
  10. 前記第2の金属酸化物材料層を形成する工程の後、前記第2電極材料層を形成する工程の前に、前記熱処理を行う工程を含む
    請求項9に記載の抵抗変化型素子の製造方法。
  11. 前記第1の金属酸化物材料層を形成する工程の後、前記第2の金属酸化物材料層を形成する工程の前に、前記熱処理を行う工程を含む
    請求項9または10に記載の抵抗変化型素子の製造方法。
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