JP5431821B2 - 液体供給ポンプ、転動装置用潤滑油供給ポンプ、及びこれを用いた転動装置 - Google Patents

液体供給ポンプ、転動装置用潤滑油供給ポンプ、及びこれを用いた転動装置 Download PDF

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Description

本発明は、機械装置に対して潤滑油等の液体を供給するための液体供給ポンプ、及び、直動ガイドや、ボールねじ、転がり軸受といった転動体を利用した転動装置に用いられる転動装置用潤滑油供給ポンプ、並びにこれを用いた転動装置に関する。
直動ガイドや、ボールねじ、転がり軸受といった転動装置には、微量の潤滑油を継続して供給するための転動装置用潤滑油供給ポンプを有するものがある。
この転動装置用潤滑油供給ポンプ(以下、潤滑油供給ポンプともいう)は、圧電素子等によってポンプ室の容積を変化させることで潤滑油を吸引吐出するといった簡易な構成によってコンパクト化が図られている。この潤滑油供給ポンプを、例えば、転がり軸受に用いた場合には、その内外輪間に内蔵されたり、隣接する転がり軸受同士の間に配置される間座内に配置されたりといったように、限られた狭いスペースに配置されて用いられる(例えば特許文献1及び2参照)。
また、上記潤滑油供給ポンプは、潤滑油を貯留するための貯留タンクから潤滑油を吸引するが、この貯留タンクも、当該ポンプが配置された限られた狭いスペースに配置されることとなるので、その容量を大きく確保することはできず、比較的少ない容量に限定される。このため、上記潤滑油供給ポンプは、微量の潤滑油を予め定められた間隔で間欠的に吐出することで必要最低限量の潤滑油を転動装置に供給し、比較的少ないタンク容量であっても、長時間に渡って供給できるように構成されている。
特開2004−108388号公報 特開2006−125540号公報
上記従来の潤滑油供給ポンプは、上述のように転動装置に内蔵あるいは転動装置の近傍に配置されるので、転動装置の運転による発熱によって当該潤滑油供給ポンプの周囲温度が上昇する。このため、前記ポンプ室内の潤滑油が熱膨張することでポンプ室内の内圧が高まり、ポンプとして吐出動作を行っていないにも関わらず、前記吐出口から潤滑油が流出する場合があった。
このように、ポンプが吐出動作を行っていないときに潤滑油が流出すると、必要以上に転動装置に潤滑油を供給してしまうこととなり、限られた容量であるタンク内の潤滑油を無用に消費することで長時間に渡って継続的に供給することが困難になるという問題を有していた。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、潤滑油等の液体の熱膨張によりポンプ室内の内圧が高まったとしても、必要以上に液体(潤滑油)が供給されるのを防止することで、長時間に渡って継続的に潤滑油等の液体を供給することができる液体供給ポンプ、転動装置用潤滑油供給ポンプ、及びこれを用いた転動装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明である液体供給ポンプは、外部から液体を吸引するための吸引路と、前記吸引路を通じて前記液体が導入されるポンプ室と、前記吸引路を通じて前記液体を前記ポンプ室内に吸引するとともにこの液体を吐出するポンプ機構を構成しているダイヤフラムと、前記吸引路と前記ポンプ室との間を連通するとともに、前記ポンプ機構の駆動に伴う前記液体の脈動に対して流動抵抗を生じさせて当該液体の通過を阻止し、前記ポンプ室内の前記液体の熱膨張に伴う静的な流動に対しては当該液体の通過を許容する連通孔と、を有し、前記ダイヤフラムは、その周縁部が、前記ポンプ室を画定している側壁部から当該ポンプ室の内部側に突設されている突設部に固定されており、前記連通孔の前記ポンプ室側の開口は、前記突設部に対向して形成されていることを特徴としている。
上記のように構成された液体供給ポンプによれば、吸引路とポンプ室との間を連通するとともに、ポンプ室内の液体の熱膨張に伴う静的な流動に対しては当該液体の通過を許容する連通孔を設けたので、ポンプ室内の液体が熱膨張し序々にポンプ室内の内圧が高まったとしても、この連通孔を通じてポンプ室内の液体を吸引路側に戻すことができ、ポンプ室内の高まった内圧を解放することができる。従って、ポンプ機構を駆動していないにも関わらず、ポンプ室内の内圧が高まることで液体が流出してしまうのを防止することができる。
一方、連通孔は、ポンプ機構の駆動に伴う液体の脈動に対しては流動抵抗を生じさせて当該液体の通過を阻止するので、当該ポンプが液体の吐出動作を行う際には、液体が連通孔を通過するのを阻止することができる。このため、連通孔はポンプ機構によるポンプ作用を妨げることがない。
以上によって、本発明の液体供給ポンプによれば、液体の膨張によりポンプ室内の内圧が高まったとしても、必要以上に液体が供給されるのを防止することができる。
なお、ここで液体の静的な流動とは、ポンプ室内の内圧が液体の熱膨張によって序々に上昇するときに当該液体がポンプ室外へ流出しようとする液体の流動であって、ポンプ機構の駆動に伴う液体の脈動と比較して極めて低速度の流動をいう。
上記液体供給ポンプにおいて、前記連通孔は、内径寸法の最小値が1mm以下に設定されていることが好ましい。この場合、連通孔は、ポンプ機構の駆動に伴って脈動する液体に対して、連通孔の通過を阻止できる程度の流動抵抗を確実に生じさせることができる。
また、上記液体供給ポンプにおいて、前記吸引路の一部が前記ポンプ室を画定するハウジングに形成され、前記連通孔は、前記吸引路の一部と前記ポンプ室とを連通するように前記ハウジングに形成されているものであってもよい。
この場合、連通孔をハウジングの外部に付加的に設ける必要がないので、当該液体供給ポンプをよりコンパクトにすることができる。
また、本発明は、軌道面を有する軌道部材及び前記軌道面を転動する転動体を備えた転動装置の近傍に配置され、この転動装置に潤滑油を供給する転動装置用潤滑油供給ポンプであって、外部から前記潤滑油を吸引するための吸引路と、前記吸引路を通じて潤滑油が導入されるポンプ室と、前記吸引路を通じて前記潤滑油を前記ポンプ室内に吸引するとともにこの潤滑油を前記転動装置に対して吐出するポンプ機構と、前記吸引路と前記ポンプ室との間を連通するとともに、前記ポンプ機構の駆動に伴う前記潤滑油の脈動に対して流動抵抗を生じさせて当該潤滑油の通過を阻止し、前記ポンプ室内の前記潤滑油の熱膨張に伴う静的な流動に対しては当該潤滑油の通過を許容する連通孔と、を有することを特徴としている。
上記のように構成された転動装置用潤滑油供給ポンプによれば、上述のように、液体としての潤滑油の膨張によりポンプ室内の内圧が高まったとしても、必要以上に潤滑油が供給されるのを防止することができる。
上記転動装置用潤滑油供給ポンプにおいて、前記連通孔は、内径寸法の最小値が1mm以下に設定されていることが好ましい。この場合、連通孔は、ポンプ機構の駆動に伴って脈動する潤滑油に対して、連通孔の通過を阻止できる程度の流動抵抗を確実に生じさせることができる。
また、上記転動装置用潤滑油供給ポンプにおいて、前記吸引路の一部が前記ポンプ室を画定するハウジングに形成され、前記連通孔は、前記吸引路の一部と前記ポンプ室とを連通するように前記ハウジングに形成されているものであってもよい。
この場合、連通孔をハウジングの外部に付加的に設ける必要がないので、当該転動装置用潤滑油供給ポンプをよりコンパクトにすることができる。
また、本発明は、軌道面を有する軌道部材と、前記軌道面を転動する転動体と、前記軌道面及び前記転動体に潤滑油を供給する潤滑油供給ポンプと、を備えた転動装置において、前記潤滑油供給ポンプが、上述の転動装置用潤滑油供給ポンプであることを特徴としている。
上記のように構成された転動装置によれば、上述のように、潤滑油の膨張によりポンプ室内の内圧が高まったとしても、必要以上に潤滑油が供給されるのを防止することができる。
本発明の液体供給ポンプ、転動装置用潤滑油供給ポンプ、及びこれを用いた転動装置によれば、潤滑油等の液体の熱膨張によりポンプ室内の内圧が高まったとしても、必要以上に液体(潤滑油)が供給されるのを防止することができるので、長時間に渡って継続的に潤滑油等の液体を供給することができる。
本発明の一実施形態に係る転がり軸受装置を示す断面図である。 他の実施形態に係るポンプ部20の一部を示す断面図である。
次に、添付図面を参照しつつ、本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、以下の説明では、本発明を、回転軸を支持する転動装置としての転がり軸受に適用した場合を例示して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る転がり軸受装置を示す断面図である。図1において、転がり軸受装置1は、軸受部10と、液体供給ポンプとしてのポンプ部20と有している。
軸受部10は、内周面側に回転軸Sが挿入固定されるとともに外周面に軌道面11aが形成された内輪11と、内周面に軌道面12aが形成された外輪12と、内外輪11,12間に介在して両軌道面11a,12aを転動する転動体としての複数の玉13と、複数の玉13をそれぞれ周方向に所定の間隔で保持する保持器14とを有しており、いわゆるアンギュラ玉軸受を構成している。
ポンプ部20は、軸受部10の軸方向に並べて配置される他の軸受部(図示せず)との間に介在する外輪間座K1の内周面に固定されており、外輪間座K1及びこの外輪間座K1の内周側に配置される内輪間座K2との間の環状空間に配置されている。ポンプ部20は、このように両間座K1,K2の間の環状空間に配置されることで、軸受部10の近傍に配置されている。また、この環状空間には、両軌道面11a,12a及び複数の玉13を潤滑するための潤滑油を貯留している貯留タンク21も配置されている。なお、図1では、貯留タンク21は模式的に示している。
ポンプ部20は、例えば、アルミ合金等の金属によって、側壁部22aや、上壁部22b、底壁部22c等が一体的に形成されたハウジング22を有しており、このハウジング22の内部を仕切ることで、後述のポンプ室23や、副室24等が画定されている。
ポンプ部20は、潤滑油を貯留している貯留タンク21から液体としての潤滑油を吸引するための吸引路25と、逆止弁26を介して吸引路25が接続されたポンプ室23とを有している。
吸引路25は、ハウジング22に形成された第一の吸引路25aと、この第一の吸引路25aから貯留タンク21までを繋ぐ第二の吸引路25bとにより構成されており、貯留タンク21とポンプ室23とを連通することで、ポンプ室23に潤滑油を導く。また、逆止弁26は、この吸引路25を通じてポンプ室23に吸引された潤滑油が再度吸引路25側へ逆流するのを阻止している。
ポンプ室23は、側壁部22aの内面に加えて、上壁部22aと底壁部22cとの間を仕切るように形成された仕切り部22d、及び、この仕切り部22dの底壁部22c側に配置されたダイヤフラム27によってその空間が画定されている。
ダイヤフラム27は、底壁部22cに対して僅かに空間を空けた位置に固定されており、その底壁部22c側には、圧電素子27aが貼り付けられている。圧電素子27aは、当該圧電素子27aを駆動するための駆動制御回路(図示せず)に接続されており、この駆動制御回路が出力する電気信号によって、ダイヤフラム27を紙面上下方向に連続的に湾曲変形させる。ダイヤフラム27及び圧電素子27aは、ダイヤフラム27の湾曲変形によってポンプ室23の容積を変化させることで潤滑油を脈動させ、ポンプ作用を生じさせる。
このように、ダイヤフラム27、圧電素子27a、及びポンプ室23に吸引された潤滑油が再度吸引路25側へ逆流するのを阻止する逆止弁26は、吸引路25を通じて潤滑油をポンプ室23内に吸引するとともに、吸引した潤滑油を後述する副室24及びノズル29を通じて軸受部10に対して吐出するポンプ機構を構成している。
ポンプ部20は、仕切り部22dと、上壁部22aとによって画定された副室24をさらに有している。この副室24とポンプ室23との間に位置する仕切り部22dには、両室23,24を連通する孔部22eが形成されている。この孔部22eには、副室24内の潤滑油がポンプ室23側へ逆流するのを阻止する逆止弁28が設けられており、ポンプ室23から吐出された潤滑油が再度ポンプ室23側へ逆流するのを防止している。
また、この副室24には、軸受部10に向けて開口する吐出口24aが形成されている。ポンプ部20において、圧電素子27aがダイヤフラム27を湾曲変形させてポンプ作用を生じさせると、副室24内には、ポンプ室23の潤滑油が孔部22eを通じて吐出される。さらに、副室24内に吐出された潤滑油は、副室24を通過して吐出口24aから吐出される。
また、吐出口24aには、突出した筒状のノズル29が取り付けられている。このノズル29は、軸受部10の保持器14内周側まで突出しており、ポンプ部20が吐出する潤滑油をノズル29から吐出させることで、軸受部10の両軌道面11a,12a及び複数の玉13に潤滑油を確実に供給することができる。
上記構成のポンプ部20は、以下のように動作する。すなわち、上記駆動制御回路は、例えば、8秒に1回の間隔で、圧電素子27aに対して電気信号を所定時間出力し、圧電素子27a及びダイヤフラム27を駆動するように構成されている。ポンプ部20は、圧電素子27aに対して電気信号が出力される前記所定時間の間、ダイヤフラム27の連続的な湾曲変形によって、貯留タンク21内に貯留されている潤滑油を吸引するとともに、潤滑油の吐出動作を行い、軸受部10に対して潤滑油を供給する。なお前記所定時間は、ポンプ部20の潤滑油の吐出能力や、軸受部10を潤滑するために必要な潤滑油の量等に基づいて、微量の潤滑油が吐出できる程度に定められる。
このようにして、ポンプ部20は、微量の潤滑油を一定の間隔で間欠的に吐出することで必要最低限量の潤滑油を軸受部10に供給し、前記環状空間に配置されることで比較的少ないタンク容量に設定された貯留タンク21であっても、長時間に渡って供給できるように構成されている。
ここで、本実施形態では、ポンプ部20のハウジング22における第一の吸引路25a近傍には、第一の吸引路25aとポンプ室23とを連通する連通孔30が形成されている。この連通孔30は、圧電素子27a及びダイヤフラム27の駆動に伴う潤滑油の脈動に対して流動抵抗を生じさせて当該潤滑油の通過を阻止し、ポンプ室23内の潤滑油の熱膨張に伴う静的な流動に対しては潤滑油の通過を許容する形状に設定されており、具体的には、連通孔30は、第一の吸引路25aとポンプ室23とを連通する円筒状の孔として形成されており、その内径寸法は、1mm以下に設定されている。
このように、連通孔30の内径寸法を1mm以下とすることで、圧電素子27a及びダイヤフラム27の駆動に伴って脈動する潤滑油に対して、連通孔30の通過を阻止できる程度の流動抵抗を確実に生じさせることができる。
上記のように構成されたポンプ部20によれば、吸引路25とポンプ室23との間を連通するとともに、ポンプ室23内の潤滑油の熱膨張に伴う静的な流動に対しては潤滑油の通過を許容する連通孔30を設けたので、例えば、軸受部10の運転に伴う発熱によりポンプ部20の周囲温度が上昇し、ポンプ室23内の潤滑油が熱膨張して序々にポンプ室23の内圧が高まったとしても、この連通孔30を通じてポンプ室23内の潤滑油を吸引路25側に戻すことができ、ポンプ室23内の高まった内圧を吸引路25側に解放することができる。従って、当該ポンプ部20が吐出動作を行っていないにも関わらず、ポンプ室23内の内圧が高まることで潤滑油が流出してしまうのを防止することができる。
一方、連通孔30は、ダイヤフラム27及び圧電素子27aの駆動に伴う潤滑油の脈動に対しては流動抵抗を生じさせて当該潤滑油の通過を阻止するので、ポンプ部20が潤滑油の吐出動作を行う際には、潤滑油が連通孔30を通過するのを阻止することができる。このため、連通孔30はポンプ作用を妨げることがない。
以上によって、本実施形態のポンプ部20及び転がり軸受装置10によれば、潤滑油の膨張によりポンプ室23内の内圧が高まったとしても、必要以上に潤滑油が供給されるのを防止することができる。
このため、ポンプ部20は、限られた容量である貯留タンク21内の潤滑油を無用に消費することなく、長時間に渡って継続的に潤滑油を供給することができる。
また、上記実施形態において、連通孔30は、ハウジング22に形成された吸引路25の一部である第一の吸引路25aと、ポンプ室23とを連通するようにハウジング22に形成されているので、連通孔30をハウジング22の外部に付加的に設ける必要がなく、ポンプ部20をよりコンパクトにすることができる。
なお、上記実施形態において、連通孔30の内径寸法を1mm以下に設定したが、この点について、本発明者らは、転がり軸受の潤滑に一般的に用いられる潤滑油を用いて、上記構成のポンプ部20を実際に動作させて検証を行った。その結果、連通孔30の内径寸法を1mm以下とすれば、前記ポンプ作用によって脈動する潤滑油に対しては連通孔30の通過を阻止できるとともに、潤滑油が熱膨張し序々にポンプ室23の内圧が高まった場合には、その高まった内圧を吸引路25側に解放するように、ポンプ室23から吸引路25側への潤滑油の通過を許容することができることを確認した。
図2は、他の実施形態に係るポンプ部20の一部を示す断面図である。上述の実施形態と、本実施形態との相違点は、連通孔30が、大径孔部31と、この大径孔部31に圧入固定されたオリフィス32とによって構成されている点である。
オリフィス32は、軸方向に貫通している小径孔部32aが形成された筒状の部材であり、小径孔部32aは、その内径が1mm以下に設定されている。本実施形態の連通孔30は、この小径孔部32aによって、内径寸法の最小値が1mm以下とされており、上述の実施形態と同様、前記ポンプ作用によって脈動する潤滑油に対して、連通孔30の通過を阻止できる程度の流動抵抗を確実に生じさせる。
本実施形態の場合、連通孔30が、大径孔部31と、この大径孔部31に圧入固定されたオリフィス32とによって構成されているので、小径孔部32aの内径寸法を所定の値に調整した後のオリフィス32を、大径孔部31に圧入固定することができる。従って、連通孔30をハウジング22の加工のみによって形成する場合と比較して、連通孔30の内径寸法の最小値の設定を容易に変更できるとともに精度良く設定することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態では、本発明をアンギュラ玉軸受に適用した場合を例示したが、本発明は、例えば、軌道面を有する軌道部材、及び軌道面を転動する転動体を有する転動装置である、直動ガイドや、ボールねじ等にも適用することができるし、微量の潤滑油等の液体の供給を要する他の機械装置等にも適用することができる。
1:転がり軸受装置(転動装置) 11:内輪 11a:軌道面 12:外輪
12a:軌道面 20:ポンプ部(液体供給ポンプ、転動装置用潤滑油供給ポンプ)
23:ポンプ室 25:吸引路 25a:第一の吸引路
26:逆止弁(ポンプ機構) 27:ダイヤフラム(ポンプ機構)
28:圧電素子(ポンプ機構) 30:連通孔 31:大径孔部
32:オリフィス 32a:小径孔部

Claims (7)

  1. 外部から液体を吸引するための吸引路と、
    前記吸引路を通じて前記液体が導入されるポンプ室と、
    前記吸引路を通じて前記液体を前記ポンプ室内に吸引するとともにこの液体を吐出するポンプ機構を構成しているダイヤフラムと、
    前記吸引路と前記ポンプ室との間を連通するとともに、前記ポンプ機構の駆動に伴う前記液体の脈動に対して流動抵抗を生じさせて当該液体の通過を阻止し、前記ポンプ室内の前記液体の熱膨張に伴う静的な流動に対しては当該液体の通過を許容する連通孔と、を有し、
    前記ダイヤフラムは、その周縁部が、当該ダイヤフラムとともに前記ポンプ室を画定している側壁部から当該ポンプ室の内部側に向けて突設されている突設部に固定されており、
    前記連通孔の前記ポンプ室側の開口は、前記突設部に対向して形成されていることを特徴とする液体供給ポンプ。
  2. 前記連通孔は、内径寸法の最小値が1mm以下に設定されている請求項1に記載の液体供給ポンプ。
  3. 前記吸引路の一部が前記ポンプ室を画定するハウジングに形成され、
    前記連通孔は、前記吸引路の一部と前記ポンプ室とを連通するように前記ハウジングに形成されている請求項1又は2に記載の液体供給ポンプ。
  4. 軌道面を有する軌道部材及び前記軌道面を転動する転動体を備えた転動装置の近傍に配置され、この転動装置に潤滑油を供給する転動装置用潤滑油供給ポンプであって、
    外部から前記潤滑油を吸引するための吸引路と、
    前記吸引路を通じて潤滑油が導入されるポンプ室と、
    前記吸引路を通じて前記潤滑油を前記ポンプ室内に吸引するとともにこの潤滑油を前記転動装置に対して吐出するポンプ機構と、
    前記吸引路と前記ポンプ室との間を連通するとともに、前記ポンプ機構の駆動に伴う前記潤滑油の脈動に対して流動抵抗を生じさせて当該潤滑油の通過を阻止し、前記ポンプ室内の前記潤滑油の熱膨張に伴う静的な流動に対しては当該潤滑油の通過を許容する連通孔と、を有することを特徴とする転動装置用潤滑油供給ポンプ。
  5. 前記連通孔は、内径寸法の最小値が1mm以下に設定されている請求項4に記載の転動装置用潤滑油供給ポンプ。
  6. 前記吸引路の一部が前記ポンプ室を画定するハウジングに形成され、
    前記連通孔は、前記吸引路の一部と前記ポンプ室とを連通するように前記ハウジングに形成されている請求項4又は5に記載の転動装置用潤滑油供給ポンプ。
  7. 軌道面を有する軌道部材と、前記軌道面を転動する転動体と、前記軌道面及び前記転動体に潤滑油を供給する潤滑油供給ポンプと、を備えた転動装置において、
    前記潤滑油供給ポンプが、請求項4〜6のいずれか一項に記載の転動装置用潤滑油供給ポンプであることを特徴とする転動装置。
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