JP6920720B2 - ダイヤフラムポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、回転するクランク体に傾斜した状態で固着された駆動軸を備えるダイヤフラムポンプに関する。
従来のこの種のダイヤフラムポンプは、例えば特許文献1に記載されている。特許文献1に記載されたダイヤフラムポンプは、モータの回転軸に固定されたクランク体と、このクランク体に傾斜した駆動軸を介して接続された駆動体と、この駆動体に接続されたダイヤフラムと、吸入弁および吐出弁とを備えている。
クランク体は、モータの回転軸と同一軸線上に位置付けられている。駆動軸は、クランク体側の一端部がモータの回転軸の軸線に対して偏心し、他端部が回転軸の軸線に接近するように傾斜した状態でクランク体に固定されている。駆動体は、駆動軸に接続される軸部と、この軸部から径方向の外側に延びる複数の腕部とを備えている。
軸部は、駆動軸が回転自在に嵌合する軸孔を有する軸受部材と、この軸受部材を収容するボスとによって構成されている。軸孔は、軸受部材におけるクランク体に近接する一端に開口する非貫通孔である。
軸受部材には、軸孔に開口する油溜め溝が形成されている。この油溜め溝の中には、駆動軸と軸受部材との摺接部分を潤滑するために潤滑油が充填されている。油溜め溝は、軸孔に沿って駆動軸の軸線と平行に延び、軸受部材の他端に開口している。このため、軸孔の閉塞側端部の内周面(駆動軸の先端部が摺動する摺動面)は、周方向において油溜め溝で途切れている。
駆動体の腕部には、ダイヤフラムの変形部が取付けられている。この変形部は、ポンプ室の壁の一部を構成している。特許文献1に開示されたダイヤフラムポンプは、モータの回転軸とともにクランク体が回転することにより、駆動体が回転を往復運動に変換して変形部を収縮させたり拡張させたりする。ポンプ室が収縮することにより、吐出弁が開いてポンプ室内の流体が吐出される。一方、変形部が拡張することにより、吸入弁が開いてポンプ室内に流体が吸入される。
特開2014−196679号公報
特許文献1に開示されたダイヤフラムポンプでは、駆動体の軸孔に油溜め溝が開口していることが原因で耐摩耗性が低くなるおそれがあった。耐摩耗性が低くなる理由は、軸孔の閉塞側端部に油溜め溝が開口しているために、この閉塞側端部の真円度が低くなるからである。真円度が低いと、軸孔と駆動軸との接触部の面圧が一定になり難い。すなわち、駆動軸の先端部がポンプの負荷を受けながら軸孔内で摺動するときに、摺動部の面圧が高くなる部分で油膜が途切れ、摩耗が進行するから、耐摩耗性が低くなると考えられる。
本発明の目的は、駆動体と駆動軸との摺動部に潤滑油を補給できる構成を採りながら、耐摩耗性が高いダイヤフラムポンプを提供することである。
この目的を達成するために、本発明に係るダイヤフラムポンプは、ポンプ室の壁の一部を構成する変形部を有するダイヤフラムと、モータの回転軸に固定されたクランク体と、前記クランク体の偏心した位置に一端が固着されて傾斜した駆動軸と、前記駆動軸が回転自在に嵌合する非貫通孔からなる軸孔が穿設された軸部を有し、かつ前記軸部から径方向の外側に突出して前記変形部に接続された腕部を有し、前記クランク体の回転を往復運動に変換して前記変形部に伝達する駆動体と、前記駆動体の往復運動に伴って前記ポンプ室から流体が吐出される状態と前記ポンプ室に流体が吸引される状態とを交互に繰り返すポンプ機構とを備え、前記軸孔の開口側端部および閉塞側端部は、それぞれ内周面が周方向に途切れることなく存在し、前記軸部は、前記軸孔の開口側端部と閉塞側端部との間に開口する油溜め部を有しているものである。
本発明は、前記ダイヤフラムポンプにおいて、前記油溜め部は、予め定めた開口幅で前記駆動軸の軸線方向に延びるスリット状に形成されて前記軸孔に開口する補給口と、前記補給口から前記駆動軸の軸線とは直交する方向に延びる貯留部とを有し、前記貯留部における前記補給口との接続部分の開口幅は、前記補給口に向かうにしたがって次第に狭くなってもよい。
本発明は、前記ダイヤフラムポンプにおいて、前記軸部は、前記軸孔と前記油溜め部とが形成された軸受部材と、前記腕部に接続されるとともに前記軸受部材を収容する筒状部材とを備え、前記貯留部は、前記軸受部材の外面に開口し、この開口部は、前記筒状部材の内面によって閉塞されていてもよい。
本発明は、前記ダイヤフラムポンプにおいて、前記油溜め部は、前記軸孔の内周面の周方向に所定の間隔をおいて並ぶ複数の位置にそれぞれ設けられていてもよい。
本発明によれば、軸孔と駆動軸との摺動部に油溜め部から潤滑油を補給することができる。軸孔の開口側端部と閉塞側端部は、それぞれ周方向の全域にわたって内周面が周方向に途切れることなく存在しているから、真円度が高く保たれる。このため、ポンプ作動時に駆動軸がポンプの負荷を受けて軸孔に対して摺動するときに駆動軸の両端部と軸孔との間で油膜が途切れることを防ぐことができる。したがって、本発明によれば、駆動軸と軸孔との摺動部の耐摩耗性が高いダイヤフラムポンプを提供することができる。
本発明に係るダイヤフラムポンプの断面図である。 軸受部材の縦断面図である。 軸受部材の横断面図である。図3の破断位置は図2中にIII-III線によって示す位置である。
以下、本発明に係るダイヤフラムポンプの一実施の形態を図1〜図3によって詳細に説明する。
図1に示すダイヤフラムポンプ1は、図1において最も下に位置するモータ2に取付けられ、このモータ2によって駆動されて動作する。この実施の形態によるダイヤフラムポンプ1は、空気を吸込んで吐出するポンプである。この実施の形態においては、空気が本発明でいう「流体」に相当する。
このダイヤフラムポンプ1は、モータ2に固定されたハウジング3を備えている。このダイヤフラムポンプ1を構成する機能部品は、このハウジング3に保持されている。
ハウジング3は、複数の部材をモータ2の軸線方向に組み合わせて円柱状に形成されており、モータ2の回転軸4と同一軸線上に位置付けられている。ハウジング3を構成する複数の部材は、モータ2に取付けられた有底円筒状の底体5と、この底体5の開口部分に取付けられたダイヤフラムホルダー6と、このダイヤフラムホルダー6との間に後述するダイヤフラム7が挟まれる状態でダイヤフラムホルダー6に取付けられた円板状のバルブホルダー8と、このバルブホルダー8に重なる状態で取付けられた蓋体9などである。
ダイヤフラム7は、ダイヤフラムホルダー6とバルブホルダー8とに挟まれて保持されている。また、ダイヤフラム7は、バルブホルダー8に向けて開口する複数のカップ状の変形部11を有している。これらの変形部11は、ハウジング3の周方向において、ダイヤフラム7を複数に分割する位置にそれぞれ設けられている。
変形部11の開口部分は、バルブホルダー8によって閉塞されている。
この変形部11とバルブホルダー8との間にポンプ室12が形成されている。このため、ダイヤフラム7は、ポンプ室12の壁の一部を構成している。
カップ状を呈する変形部11の底壁11aには、ポンプ室12とは反対方向に向けて突出する連結片13が設けられている。
バルブホルダー8におけるポンプ室12の壁を構成する部分には、吸入弁14が設けられているとともに、吸入通路15と吐出通路16とが開口している。吸入弁14は、ゴム材料によって形成され、ポンプ室12毎に設けられている。この実施の形態による吸入弁14は、バルブホルダー8を貫通してバルブホルダー8に固定された軸部14aと、バルブホルダー8におけるポンプ室12側の壁面に密着する弁体14bとを有している。
吸入通路15は、複数の孔や空間などを接続して形成されている。この実施の形態による吸入通路15の上流端は、蓋体9の外周部に設けられた吸入パイプ17によって構成されている。この吸入パイプ17の内部通路17aは、バルブホルダー8の第1の貫通孔18を介してダイヤフラムホルダー6内の空間Sに連通されている。一方、吸入通路15の下流端は、ポンプ室12に一端が開口する状態でバルブホルダー8を貫通する第2の貫通孔19によって構成されている。
この第2の貫通孔19は、バルブホルダー8と蓋体9との間に形成された吸入用流体室20と、ポンプ室12とを連通している。吸入用流体室20は、図示してない流体通路を介して上述した空間Sに接続されている。吸入用流体室20は、詳細には図示してはいないが、ハウジング3と同一軸線上に位置する環状に形成されており、各ポンプ室12にポンプ室12毎の第2の貫通孔19を介して連通されている。
第2の貫通孔19のポンプ室12側の開口部分は、吸入弁14の弁体14bによって閉塞されている。
吐出通路16は、バルブホルダー8と蓋体9との間であってハウジング3の軸心部に形成された吐出用流体室21と、この吐出用流体室21とポンプ室12とが連通されるようにバルブホルダー8に穿設された第3の貫通孔22と、蓋体9の軸心部に突設された吐出パイプ23とによって構成されている。この吐出パイプ23の内部空間23aは吐出用流体室21に接続されている。吐出用流体室21内には吐出弁24が設けられている。この吐出弁24は、ゴム材料によって形成され、バルブホルダー8における吐出用流体室21側の壁面に密着する弁体24aを有している。この弁体24aは、第3の貫通孔22の開口部分を閉塞している。
この吐出弁24と上述した吸入弁14は、ポンプ室12の容積の増減に伴ってそれぞれ開閉する。吐出弁24は、ポンプ室12の容積が減少する収縮行程で開き、それ以外の場合は閉じている。吸入弁14は、ポンプ室12の容積が増加する拡張行程で開き、それ以外の場合は閉じている。ポンプ室12の容積は、ダイヤフラム7の変形部11が後述する駆動機構25により押されたり引かれたりすることによって変化する。
この実施の形態においては、吸入弁14および吐出弁24と、吸入パイプ17と、第1の貫通孔18と、空間Sと、図示していない流体通路と、吸入用流体室20と、第2の貫通孔19と、第3の貫通孔22と、吐出用流体室21と、吐出パイプ23などによって本発明に係るポンプ構26が構成されている。
駆動機構25は、モータ2の回転軸4に取付けられたクランク体31と、このクランク体31に駆動軸32を介して連結された駆動体33などを備えている。クランク体31は、円柱状に形成されており、軸心部に非貫通孔からなる第1の軸孔34が形成されている。この第1の軸孔34には、回転軸4が圧入されている。このため、クランク体31は、回転軸4に固定されており、回転軸4と一体に回転する。クランク体31と駆動体33は、プラスチック材料によって形成されている。駆動軸32は、金属材料によって形成されている。
駆動軸32は、クランク体31側の一端部32aがクランク体31における回転軸4とは偏心した部位に固着されてクランク体31に支持されており、軸線C1が回転軸4の軸線C2に対して所定の方向に傾斜している。駆動軸32のクランク体31への固定は、クランク体31に穿設された第2の軸孔35に駆動軸32の一端部32aを圧入して行われている。駆動軸32が傾斜する方向は、駆動軸32の他端部32bにおいて回転軸4に対する偏心量が少なくなる方向である。
駆動体33は、駆動軸32が接続された円柱状の軸部36と、この軸部36から径方向の外側に突出する複数の腕部37とによって構成されている。
軸部36は、駆動軸32が接続された円柱状の軸受部材41と、この軸受部材41を収容する筒状部材42とを備えている。この実施の形態による軸受部材41は、接着剤(図示せず)によって筒状部材42に接着されている。
軸受部材41の軸心部には、クランク体31に向けて開口する非貫通孔からなる第3の軸孔43が形成されている。この実施の形態においては、この第3の軸孔43が本発明でいう「軸孔」に相当する。駆動軸32は、この第3の軸孔43に回転自在に嵌合している。
軸受部材41の軸線方向の中央部には、図2および図3に示すように、複数の油溜め部44が形成されている。これらの油溜め部44は、第3の軸孔43の内周面45に開口する補給口46と、この補給口46から駆動軸32の軸線Cとは直交する方向に延びる貯留部47とを有し、潤滑油(図示せず)が充填されている。
この油溜め部44は、第3の軸孔43の内周面45の周方向に所定の間隔をおいて並ぶ複数の位置にそれぞれ設けられている。この実施の形態による軸受部材41には、周方向の4箇所にそれぞれ油溜め部44が設けられている。
補給口46は、予め定めた開口幅で駆動軸32の軸線方向に延びるスリット状に形成されている。補給口46が開口する軸線方向の位置は、第3の軸孔43の開口側端部43aと閉塞側端部43bとの間である。このため、第3の軸孔43の開口側端部43aおよび閉塞側端部43bは、それぞれ内周面45が周方向に途切れることなく存在している。
貯留部47は、一端が補給口46として第3の軸孔43に開口するとともに他端が軸受部材41の外周面に開口する穴によって形成されている。この貯留部47と補給口46とは、駆動軸32の軸線方向において同じ長さとなるように形成されている。第3の軸孔43の周方向における貯留部47の開口幅は、貯留部47と補給口46との接続部分48(図3参照)を除いて一定である。この接続部分48の開口幅は、補給口46に向かうにしたがって次第に狭くなる。
軸受部材41におけるクランク体31とは反対側の端部は、外径が他の部分に較べて小さい円形突部49(図2参照)よって構成されている。
筒状部材42は、軸受部材41が嵌合する円筒状に形成されている。詳述すると、筒状部材42は、図1に示すように、軸受部材41の円形突部49が嵌合する小径穴51と、軸受部材41のその他の部分が嵌合する大径穴52とを有する円筒状に形成されている。軸受部材41が筒状部材42内に嵌合することにより、軸受部材41の外周面に形成された貯留部47の開口が筒状部材42の大径穴52の内周面52aによって閉塞される。この結果、補給口46のみが開口する貯留部47が軸部36の中に形成される。
筒状部材42における、クランク体31とは反対側の端部には、複数の腕部37が一体に形成されている。
腕部37は、ダイヤフラム7の変形部11毎に設けられており、筒状部材42から放射状に径方向の外側へ延びている。腕部37には貫通穴37aが穿設されている。この貫通穴37aには、ダイヤフラム7の連結片13が係入されている。連結片13は、腕部37を貫通した状態で腕部37に固定されている。このため、腕部37は、ダイヤフラム7の複数の変形部11にそれぞれ接続されている。
このように構成されたダイヤフラムポンプ1においては、モータ2の回転軸4が回転することによりクランク体31および駆動軸32が回転軸4を中心として回転する。このとき、駆動体33は、ダイヤフラム7によって回転が規制されているために、駆動軸32の傾斜する方向の変化に伴って揺動する。この揺動により、腕部37が変形部11を押したり引いたりする。このため、駆動体33が回転軸4の回転を往復運動に変換して変形部11に伝達する。ダイヤフラム7の変形部11が腕部37によってモータ2側に引かれて拡張することにより、ポンプ室12の容積が増大し、吸入弁14が開いて空気が吸入パイプ17から吸入通路15を通ってポンプ室12内に吸入される。
一方、ダイヤフラム7の変形部11が腕部37によってバルブホルダー8側へ押されることにより、変形部11が収縮されてポンプ室12の容積が減少し、吐出弁24が開いてポンプ室12内の空気が吐出通路16を通って吐出パイプ23から吐出される。クランク体31が連続して回転することにより、ポンプ機構26において、ポンプ室12から空気が吐出される状態と、ポンプ室12に空気が吸引される状態とが交互に繰り返される。
このポンプ動作時に駆動軸32は、第3の軸孔43の内周面45に接触しながら回転する。すなわち、駆動軸32は、第3の軸孔43に対して摺動する。
第3の軸孔43には複数の油溜め部44が開口している。このため、第3の軸孔43と駆動軸32との摺動部に油溜め部44から潤滑油を補給することができる。
第3の軸孔43の開口側端部43aと閉塞側端部43bは、それぞれ周方向の全域にわたって内周面45が周方向に途切れることなく存在しているから、真円度が高く保たれる。このため、ポンプ作動時に駆動軸32の先端部(他端部32b)がポンプの負荷を受けて摺動するときに、駆動軸32の両端部(32a,32b)と第3の軸孔43との間で油膜が途切れることを防ぐことができる。したがって、この実施の形態によれば、駆動軸32と第3の軸孔43との摺動部の耐摩耗性が高いダイヤフラムポンプを提供することができる。
この実施の形態による油溜め部44は、予め定めた開口幅で駆動軸32の軸線方向に延びるスリット状に形成されて第3の軸孔43に開口する補給口46と、補給口46から駆動軸32の軸線C1とは直交する方向に延びる貯留部47とを有している。貯留部47における補給口46との接続部分48の開口幅は、補給口46に向かうにしたがって次第に狭くなっている。
このため、貯留部47の容積を大きくとりながら、補給口46を可及的小さく形成することができるから、第3の軸孔43における補給口46が開口する部分の真円度が低下し難くなるとともに、潤滑油を補給口46から必要最低限度の供給量だけ少量ずつ補給することが可能になる。この結果、第3の軸孔43と駆動軸32との摺動部の耐摩耗性がより一層高くなる。
この実施の形態による駆動体33の軸部36は、第3の軸孔43と油溜め部44とが形成された軸受部材41と、腕部37に接続されるとともに軸受部材41を収容する筒状部材42とを備えている。貯留部47は、軸受部材41の外面に開口し、筒状部材42の内周面52aによって閉塞されている。
このため、貯留部47は、軸受部材41に第3の軸孔43から軸受部材41の外面まで延びる貫通穴として形成される。この貯留部47を有する軸受部材41が筒状部材42内に収容されることによって、補給口46のみが開口する油溜め部44が軸部36内に形成される。
したがって、軸部36内に油溜め部44を簡単に形成できるから、油溜め部44を有するダイヤフラムポンプを安価に提供することができる。
この実施の形態による油溜め部44は、第3の軸孔43の内周面45の周方向に所定の間隔をおいて並ぶ複数の位置にそれぞれ設けられている。このため、潤滑油を大量に貯留可能になるから、長期間にわたって潤滑油を補給でき、更なる耐摩耗性の向上を図ることができる。
なお、上述した実施の形態では油溜め部44を軸受部材41の4箇所に設ける例を示したが、油溜め部44の数は適宜変更することができる。すなわち、油溜め部44は、軸受部材41の1箇所に設けたり、2箇所以上に設けることができる。
1…ダイヤフラムポンプ、2…モータ、4…回転軸、7…ダイヤフラム、11…変形部、12…ポンプ室、25…駆動機構、26…ポンプ機構、31…クランク体、32…駆動軸、33…駆動体、36…軸部、37…腕部、41…軸受部材、42…筒状部材、43…第3の軸孔、43a…開口側端部、43b…閉塞側端部、44…油溜め部、45…内周面(筒状部材の内面)、46…補給口、47…貯留部、48…接続部分。

Claims (3)

  1. ポンプ室の壁の一部を構成する変形部を有するダイヤフラムと、
    モータの回転軸に固定されたクランク体と、
    前記クランク体の偏心した位置に一端が固着されて傾斜した駆動軸と、
    前記駆動軸が回転自在に嵌合する非貫通孔からなる軸孔が穿設された軸部を有し、かつ前記軸部から径方向の外側に突出して前記変形部に接続された腕部を有し、前記クランク体の回転を往復運動に変換して前記変形部に伝達する駆動体と、
    前記駆動体の往復運動に伴って前記ポンプ室から流体が吐出される状態と前記ポンプ室に流体が吸引される状態とを交互に繰り返すポンプ機構とを備え、
    前記軸孔の開口側端部および閉塞側端部は、それぞれ内周面が周方向に途切れることなく存在し、
    前記軸部は、前記軸孔の開口側端部と閉塞側端部との間に開口する油溜め部を有し
    前記油溜め部は
    予め定めた開口幅で前記駆動軸の軸線方向に延びるスリット状に形成されて前記軸孔に開口する補給口と、
    前記補給口から前記駆動軸の軸線とは直交する方向に延びる貯留部とを有し、
    前記貯留部における前記補給口との接続部分の開口幅は、前記補給口に向かうにしたがって次第に狭くなることを特徴とするダイヤフラムポンプ。
  2. 請求項1記載のダイヤフラムポンプにおいて、
    前記軸部は、前記軸孔と前記油溜め部とが形成された軸受部材と、
    前記腕部に接続されるとともに前記軸受部材を収容する筒状部材とを備え、
    前記貯留部は、前記軸受部材の外面に開口し、
    この開口部は、前記筒状部材の内面によって閉塞されていることを特徴とするダイヤフラムポンプ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のダイヤフラムポンプにおいて、
    前記油溜め部は、前記軸孔の内周面の周方向に所定の間隔をおいて並ぶ複数の位置にそれぞれ設けられていることを特徴とするダイヤフラムポンプ。
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