JP7045058B2 - ダイヤフラムポンプ - Google Patents

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本発明は、回転するクランク体に傾斜した状態で固着された駆動軸を備えるダイヤフラムポンプに関する。
従来のこの種のダイヤフラムポンプは、例えば特許文献1に記載されている。特許文献1に記載されたダイヤフラムポンプは、モータの回転軸に固定されたクランク体と、このクランク体に傾斜した駆動軸を介して接続された駆動体と、この駆動体に接続されたダイヤフラムと、吸入弁および吐出弁とを備えている。
クランク体は、モータの回転軸と同一軸線上に位置付けられている。駆動軸は、クランク体側の一端部がモータの回転軸の軸線に対して偏心し、他端部が回転軸の軸線に接近するように傾斜した状態でクランク体に固定されている。駆動体は、駆動軸に接続される軸部と、この軸部から径方向の外側に延びる複数の腕部とを備えている。
軸部は、駆動軸が回転自在に嵌合する軸孔を有する軸受部材と、この軸受部材を収容するボスとによって構成されている。軸孔は、軸受部材におけるクランク体に近接する一端に開口する非貫通孔である。
軸受部材には、軸孔に開口する油溜め溝が形成されている。この油溜め溝の中には、駆動軸と軸受部材との摺接部分を潤滑するために潤滑油が充填されている。油溜め溝は、軸孔に沿って駆動軸の軸線と平行に延び、軸受部材の他端に開口している。このため、軸孔の閉塞側端部の孔壁面(駆動軸の先端部が摺動する摺動面)は、周方向において油溜め溝で途切れている。
駆動体の腕部には、ダイヤフラムの変形部が取付けられている。この変形部は、ポンプ室の壁の一部を構成している。特許文献1に開示されたダイヤフラムポンプは、モータの回転軸とともにクランク体が回転することにより、駆動体が回転を往復運動に変換して変形部を収縮させたり拡張させたりする。ポンプ室が収縮することにより、吐出弁が開いてポンプ室内の流体が吐出される。一方、変形部が拡張することにより、吸入弁が開いてポンプ室内に流体が吸入される。
特開2014-196679号公報
特許文献1に開示されたダイヤフラムポンプでは、駆動体の軸孔に油溜め溝が開口していることが原因で耐摩耗性が低くなるおそれがあった。耐摩耗性が低くなる理由は、軸孔の閉塞側端部に油溜め溝が開口しているために、この閉塞側端部の真円度が低くなるからである。真円度が低いと、軸孔と駆動軸との接触部の面圧が周方向において一定になり難い。すなわち、駆動軸の先端部がポンプの負荷を受けながら軸孔内で摺動するときに、摺動部の面圧が高くなる部分で油膜が途切れ、摩耗が進行するから、耐摩耗性が低くなると考えられる。
このような不具合は、摺動部の面圧が高くなる部分、すなわち軸孔の閉塞側端部を除いて油溜め溝を形成することにより解消できると考えられる。しかし、軸孔の油溜め溝を有する部分の変形が閉塞側端部に影響を及ぼすことを避けることはできないために、閉塞側端部の真円度を高く維持することは難しい。
本発明の目的は、駆動体と駆動軸との摺動部に潤滑油が補給される構成を採りながら、軸孔の真円度が高く耐摩耗性が高くなるダイヤフラムポンプを提供することである。
この目的を達成するために、本発明に係るダイヤフラムポンプは、ポンプ室の壁の一部を構成する変形部を有するダイヤフラムと、モータの回転軸に固定されたクランク体と、前記クランク体の偏心した位置に一端が固着されて傾斜した駆動軸と、前記駆動軸が回転自在に嵌合する非貫通孔からなる軸孔が穿設された軸部を有し、かつ前記軸部から径方向の外側に突出して前記変形部に接続された腕部を有し、前記クランク体の回転を往復運動に変換して前記変形部に伝達する駆動体と、前記駆動体の往復運動に伴って前記ポンプ室から流体が吐出される状態と前記ポンプ室に流体が吸引される状態とを交互に繰り返すポンプ機構とを備え、前記軸部は、前記軸孔に周方向の全域にわたって開口する油溜め部を有しているものである。
本発明は、前記ダイヤフラムポンプにおいて、前記軸部は、前記軸孔の開口側半部が形成された第1の軸孔部材と、前記第1の軸孔部材が嵌合状態で固定される凹部を有しかつ前記凹部の底面に前記軸孔の閉塞側半部が開口する第2の軸孔部材とを備え、前記油溜め部は、前記第1の軸孔部材と前記凹部の底面との境界部分に形成されていてもよい。
本発明は、前記ダイヤフラムポンプにおいて、前記油溜め部は、前記第1の軸孔部材における前記凹部の底面と対向する端面に前記軸孔を中心として環状に形成された穴によって形成されていてもよい。
本発明は、前記ダイヤフラムポンプにおいて、前記油溜め部は、前記軸孔から前記駆動軸の軸線とは直交する方向に延びていてもよい。
本発明によれば、軸孔の油溜め部が開口する部分においては、軸孔の孔壁面が存在することがなく、軸孔のその他の部分においては、軸孔の孔壁面が周方向において途切れることがない状態で存在する。このため、軸孔の孔壁面は、形成されている範囲の全域において、周方向に途れることなく連続して形成される。これにより、第1および第2の通路部材の成形に伴って軸孔の孔壁面が歪むことがなく、軸孔の真円度が軸孔の軸線方向の全域において高く保たれる。この結果、ポンプ作動時に駆動軸がポンプの負荷を受けて軸孔に対して摺動するときに駆動軸と軸孔との間で油膜が途切れることを防ぐことができる。したがって、本発明によれば、駆動体と駆動軸との摺動部に潤滑油が補給される構成を採りながら、軸孔の真円度が高く耐摩耗性が高くなるダイヤフラムポンプを提供することができる。
本発明に係るダイヤフラムポンプの断面図である。 駆動体の断面図である。 第1の軸孔部材の平面図である。 図3におけるIV-IV線断面図である。 第2の軸孔部材の断面図である。
以下、本発明に係るダイヤフラムポンプの一実施の形態を図1~図5によって詳細に説明する。
図1に示すダイヤフラムポンプ1は、図1において最も下に位置するモータ2に取付けられ、このモータ2によって駆動されて動作する。この実施の形態によるダイヤフラムポンプ1は、空気を吸込んで吐出するポンプである。この実施の形態においては、空気が本発明でいう「流体」に相当する。
このダイヤフラムポンプ1は、モータ2に固定されたハウジング3を備えている。このダイヤフラムポンプ1を構成する機能部品は、このハウジング3に保持されている。
ハウジング3は、複数の部材をモータ2の軸線方向に組み合わせて円柱状に形成されており、モータ2の回転軸4と同一軸線上に位置付けられている。ハウジング3を構成する複数の部材は、モータ2に取付けられた有底円筒状の底体5と、この底体5の開口部分に取付けられたダイヤフラムホルダー6と、このダイヤフラムホルダー6との間に後述するダイヤフラム7が挟まれる状態でダイヤフラムホルダー6に取付けられた円板状のバルブホルダー8と、このバルブホルダー8に重なる状態で取付けられた蓋体9などである。
ダイヤフラム7は、ダイヤフラムホルダー6とバルブホルダー8とに挟まれて保持されている。また、ダイヤフラム7は、バルブホルダー8に向けて開口する複数のカップ状の変形部11を有している。これらの変形部11は、ハウジング3の周方向において、ダイヤフラム7を複数に分割する位置にそれぞれ設けられている。
変形部11の開口部分は、バルブホルダー8によって閉塞されている。
この変形部11とバルブホルダー8との間にポンプ室12が形成されている。このため、ダイヤフラム7は、ポンプ室12の壁の一部を構成している。
カップ状を呈する変形部11の底壁11aには、ポンプ室12とは反対方向に向けて突出する連結片13が設けられている。
バルブホルダー8におけるポンプ室12の壁を構成する部分には、吸入弁14が設けられているとともに、吸入通路15と吐出通路16とが開口している。吸入弁14は、ゴム材料によって形成され、ポンプ室12毎に設けられている。この実施の形態による吸入弁14は、バルブホルダー8を貫通してバルブホルダー8に固定された軸部14aと、バルブホルダー8におけるポンプ室12側の壁面に密着する弁体14bとを有している。
吸入通路15は、複数の孔や空間などを接続して形成されている。この実施の形態による吸入通路15の上流端は、蓋体9の外周部に設けられた吸入パイプ17によって構成されている。この吸入パイプ17の内部通路17aは、バルブホルダー8の第1の貫通孔18を介してダイヤフラムホルダー6内の空間Sに連通されている。一方、吸入通路15の下流端は、ポンプ室12に一端が開口する状態でバルブホルダー8を貫通する第2の貫通孔19によって構成されている。
この第2の貫通孔19は、バルブホルダー8と蓋体9との間に形成された吸入用流体室20と、ポンプ室12とを連通している。吸入用流体室20は、図示してない流体通路を介して上述した空間Sに接続されている。吸入用流体室20は、詳細には図示してはいないが、ハウジング3と同一軸線上に位置する環状に形成されており、各ポンプ室12にポンプ室12毎の第2の貫通孔19を介して連通されている。
第2の貫通孔19のポンプ室12側の開口部分は、吸入弁14の弁体14bによって閉塞されている。
吐出通路16は、バルブホルダー8と蓋体9との間であってハウジング3の軸心部に形成された吐出用流体室21と、この吐出用流体室21とポンプ室12とが連通されるようにバルブホルダー8に穿設された第3の貫通孔22と、蓋体9の軸心部に突設された吐出パイプ23とによって構成されている。この吐出パイプ23の内部空間23aは吐出用流体室21に接続されている。吐出用流体室21内には吐出弁24が設けられている。この吐出弁24は、ゴム材料によって形成され、バルブホルダー8における吐出用流体室21側の壁面に密着する弁体24aを有している。この弁体24aは、第3の貫通孔22の開口部分を閉塞している。
この吐出弁24と上述した吸入弁14は、ポンプ室12の容積の増減に伴ってそれぞれ開閉する。吐出弁24は、ポンプ室12の容積が減少する収縮行程で開き、それ以外の場合は閉じている。吸入弁14は、ポンプ室12の容積が増加する拡張行程で開き、それ以外の場合は閉じている。ポンプ室12の容積は、ダイヤフラム7の変形部11が後述する駆動機構25により押されたり引かれたりすることによって変化する。
この実施の形態においては、吸入弁14および吐出弁24と、吸入パイプ17と、第1の貫通孔18と、空間Sと、図示していない流体通路と、吸入用流体室20と、第2の貫通孔19と、第3の貫通孔22と、吐出用流体室21と、吐出パイプ23などによって本発明に係るポンプ機構26が構成されている。
駆動機構25は、モータ2の回転軸4に取付けられたクランク体31と、このクランク体31に駆動軸32を介して連結された駆動体33などを備えている。クランク体31は、円柱状に形成されており、軸心部に非貫通孔からなる第1の軸孔34が形成されている。この第1の軸孔34には、回転軸4が圧入されている。このため、クランク体31は、回転軸4に固定されており、回転軸4と一体に回転する。クランク体31と駆動体33は、プラスチック材料によって形成されている。駆動軸32は、金属材料によって形成されている。
駆動軸32は、クランク体31側の一端部32aがクランク体31における回転軸4とは偏心した部位に固着されてクランク体31に支持されており、軸線C1が回転軸4の軸線C2に対して所定の方向に傾斜している。駆動軸32のクランク体31への固定は、クランク体31に穿設された第2の軸孔35に駆動軸32の一端部32aを圧入して行われている。駆動軸32が傾斜する方向は、駆動軸32の他端部32bにおいて回転軸4に対する偏心量が少なくなる方向である。
駆動体33は、駆動軸32が接続された円柱状の軸部36と、この軸部36から径方向の外側に突出する複数の腕部37とによって構成されている。
軸部36は、駆動軸32が貫通する第1の軸孔部材41と、この第1の軸孔部材41を収容する第2の軸孔部材42とによって構成されている。
第1の軸孔部材41は、図3および図4に示すように、円柱状に形成されている。詳述すると、第1の軸孔部材41は、クランク体31と対向する円形の外端面43と、クランク体31とは反対側に位置する円形の内端面44と、これらの外端面43と内端面44との間に形成された外周面45とを有している。また、第1の軸孔部材41の軸心部には、貫通孔からなる第3の軸孔46が穿設されている。この第3の軸孔46は、第1の軸孔部材41を成形する型を使用して成形時に形成されている。
この実施の形態による第3の軸孔46は、第1の軸孔部材41の外端面43に開口する摺動部46aと、この摺動部46aと内端面44との間に形成された油路形成部46bとによって構成されている。摺動部46aの孔径は、駆動軸32が回転自在に摺動する孔径である。油路形成部46bの孔径は、摺動部46aの孔径より僅かに大きい。これらの摺動部46aおよび油路形成部46bの孔壁面は、軸線方向の全域において、それぞれ周方向の全域にわたって途切れることなく形成されている。
第1の軸孔部材41の内端面44には、円形穴51が形成されている。この円形穴51は、本発明でいう「油溜め部」を形成するための非貫通穴で、第3の軸孔46を中心とする円形状に形成されているとともに、内端面44から所定の深さだけ外端面43側に凹む形状に形成されている。この円形穴51も第1の軸孔部材41を成形する型を使用して成形時に形成されている。
この円形穴51の底面51aに第3の軸孔46の油路形成部46bが開口している。この実施の形態においては、内端面44が請求項3記載の発明でいう「端面」に相当し、円形穴51が請求項3記載の発明でいう「円形の穴」に相当する。
第1の軸孔部材41の外周面45には、突条52が形成されている。この突条52は、第1の軸孔部材41の外周面45における軸線方向の中央部に形成されており、周方向の全域に途切れることなく延びている。この突条52の断面形状は、円弧状である。
第2の軸孔部材42は、図2および図5に示すように、上述した第1の軸孔部材41を収容する凹部53と、この凹部53の底面54に開口する非貫通孔からなる第4の軸孔55とを有している。第2の軸孔部材42におけるクランク体31とは反対側の端部には、複数の腕部37が一体に形成されている。これらの凹部53と、第4の軸孔55と、腕部37は、第2の軸孔部材42を成形する型を使用して成形時に形成されている。
第2の軸孔部材42の凹部53は、第1の軸孔部材41の全てが収容される大きさに形成されているとともに、第1の軸孔部材41の外周部が圧入により嵌合する形状に形成されている。凹部53と第4の軸孔55は、駆動体33(第2の軸孔部材42)の軸線C3と同一軸線上に形成されている。
凹部53の底面54は、軸線C3とは直交する方向に延びており、軸線C3を中心にして円形に形成されている。また、この底面54は、同一平面上に位置するように、全域にわたって平坦に形成されている。
凹部53の内周面には、第1の軸孔部材41の突条52と係合する溝56が形成されている。この溝56は、凹部53の周方向の全域にわたって延びるように環状に形成されている。凹部53に第1の軸孔部材41が圧入されて嵌合することにより、突条52が環状の溝56に係合し、第1の軸孔部材41が第2の軸孔部材42から外れることができないように第2の軸孔部材42に嵌合状態で固定される。この実施の形態においては、突条52と溝56とが係合して第1の軸孔部材41の脱落を阻止するから、第1の軸孔部材41を第2の軸孔部材42に固定するにあたって接着剤は不要である。
この実施の形態による第4の軸孔55は、閉塞端57を含む摺動部55aと、この摺動部55aと凹部53の底面54との間に形成された油路形成部55bとによって構成されている。摺動部55aの孔径は、駆動軸32が回転自在に摺動する孔径である。油路形成部55bの孔径は、摺動部55aの孔径より僅かに大きい。油路形成部55bは、凹部53の底面54に開口している。これらの摺動部55aおよび油路形成部55bの孔壁面は、軸線方向の全域において、それぞれ周方向の全域にわたって途切れることなく形成されている。
第1の軸孔部材41が第2の軸孔部材42の凹部53に嵌合することによって、第1の軸孔部材41と第2の軸孔部材42とが同一軸線上に位置付けられ、第1の軸孔部材41の第3の軸孔46と、第2の軸孔部材42の第4の軸孔55とが軸線C3上に位置付けられる。このため、第1の軸孔部材41が第2の軸孔部材42の凹部53に嵌合することによって、駆動体33に第3および第4の軸孔46,55によって構成された一つの非貫通孔からなる軸孔58が形成される。この軸孔58には、図1に示すように、駆動軸32が回転自在に嵌合する。
この実施の形態においては、第3の軸孔46が請求項2記載の発明でいう「軸孔の開口側半部」に相当し、第4の軸孔55が請求項2記載の発明でいう「軸孔の閉塞側半部」に相当する。
第1の軸孔部材41が第2の軸孔部材42の凹部53に収容された組立状態においては、図2に示すように、第1の軸孔部材41の内端面44と凹部53の底面54とが互いに接触する。このため、この組立状態で第1の軸孔部材41の円形穴51の開口部分が凹部53の底面54によって塞がれ、第1の軸孔部材41と凹部53の底面54との境界部分に、軸孔58に連通する空間からなる油溜め部61が形成される。
この油溜め部61は、軸孔58に周方向の全域にわたって開口し、軸孔58から駆動体33の軸線C3(駆動軸32の軸線C1)とは直交する方向に延びている。第1の軸孔部材41を第2の軸孔部材42に組付ける作業は、円形穴51内に潤滑油(図示せず)を充填した状態で行われる。このため、組立後の駆動体33の油溜め部61には潤滑油が充填されている。
駆動体33の腕部37は、ダイヤフラム7の変形部11毎に設けられており、第2の軸孔部材42から放射状に径方向の外側へ延びている。腕部37には貫通穴37aが穿設されている。この貫通穴37aには、ダイヤフラム7の連結片13が係入されている。連結片13は、腕部37を貫通した状態で腕部37に固定されている。このため、腕部37は、ダイヤフラム7の複数の変形部11にそれぞれ接続されている。
このように構成されたダイヤフラムポンプ1においては、モータ2の回転軸4が回転することによりクランク体31および駆動軸32が回転軸4を中心として回転する。このとき、駆動体33は、ダイヤフラム7によって回転が規制されているために、駆動軸32の傾斜する方向の変化に伴って揺動する。この揺動により、腕部37が変形部11を押したり引いたりする。このため、駆動体33が回転軸4の回転を往復運動に変換して変形部11に伝達する。ダイヤフラム7の変形部11が腕部37によってモータ2側に引かれて拡張することにより、ポンプ室12の容積が増大し、吸入弁14が開いて空気が吸入パイプ17から吸入通路15を通ってポンプ室12内に吸入される。
一方、ダイヤフラム7の変形部11が腕部37によってバルブホルダー8側へ押されることにより、変形部11が収縮されてポンプ室12の容積が減少し、吐出弁24が開いてポンプ室12内の空気が吐出通路16を通って吐出パイプ23から吐出される。クランク体31が連続して回転することにより、ポンプ機構26において、ポンプ室12から空気が吐出される状態と、ポンプ室12に空気が吸引される状態とが交互に繰り返される。
このポンプ動作時に駆動軸32は、第3および第4の軸孔46,55の摺動部46a,55aに接触しながら回転する。すなわち、駆動軸32は、軸孔58に対して摺動する。
軸孔58には油溜め部61が開口している。油溜め部61内の潤滑油は、駆動軸32と第3および第4の軸孔46,55の油路形成部46b,55bとの間の微小な隙間を流れて摺動部46a,55aに達してここを潤滑する。すなわち、摺動部46a,55aに油溜め部61から潤滑油を補給することができる。
この実施の形態において、軸孔58の油溜め部61が開口する部分においては、軸孔58の孔壁面が存在することがなく、軸孔58のその他の部分においては、軸孔58の孔壁面が周方向において途切れることがない状態で存在する。このため、軸孔58の孔壁面は、形成されている範囲の全域において、周方向に途切れることなく連続して形成される。これにより、第3および第4の軸孔46,55の孔壁面が第1および第2の軸孔部材41,42の成形に伴って歪むことがなく、軸孔58の真円度が軸孔58の軸線方向の全域において高く保たれる。
この結果、ポンプ作動時に駆動軸32がポンプの負荷を受けて軸孔58に対して摺動するときに駆動軸32と軸孔58との間で油膜が途切れることを防ぐことができる。したがって、この実施の形態によれば、駆動体33と駆動軸32との摺動部に潤滑油が補給される構成を採りながら、軸孔58の真円度が高く耐摩耗性が高くなるダイヤフラムポンプを提供することができる。
この実施の形態において、軸部36は、第1の軸孔部材41と第2の軸孔部材42とを備えている。第1の軸孔部材41は、第3の軸孔46(軸孔58の開口側半部)が形成されている。第2の軸孔部材42は、第1の軸孔部材41が嵌合状態で固定される凹部53を有しかつ凹部53の底面54に第4の軸孔55(軸孔58の閉塞側半部)が開口している。油溜め部61は、第1の軸孔部材41と凹部53の底面54との境界部分に形成されている。
このため、駆動体33の軸部36の中に油溜め部61を簡単に形成することができる。
この実施の形態による油溜め部61は、第1の軸孔部材41における凹部53の底面54と対向する内端面44に軸孔58を中心として環状に形成された円形穴51によって形成されている。
このため、駆動軸32の周方向に潤滑油を均等に供給することができるから、より一層耐摩耗性が高くなる。
油溜め部61内の潤滑油は、モータ2の回転軸4とは偏心した位置で回転軸4を中心にして回転するから、遠心力で油溜め部61内から第3および第4の軸孔46,55の油路形成部46b,55b内に押し出されると考えられる。油路形成部46b,55b内に押し出された潤滑油は、油路形成部46b,55bから摺動部46a,55a内に入り、ここを潤滑する。この実施の形態による油溜め部61は、軸孔58から駆動軸32の軸線とは直交する方向に延びている。このため、油溜め部61内の潤滑油は、回転方向のいずれの位置においても均等に遠心力を受けるようになる。したがって、軸孔58の周方向において潤滑油の供給量に偏りが生じることがないから、より一層潤滑が確実に行われるようになる。
この実施の形態による油溜め部61は、第1の軸孔部材41の内端面44に形成された円形穴51によって形成されている。しかし、油溜め部61の形状や位置は、適宜変更することができる。例えば、油溜め部61は、図示してはいないが、第2の軸孔部材42の凹部53の底面54に形成された円形穴やその他の形状の穴によって形成することができる。また、油溜め部61は、第1の軸孔部材41と第2の軸孔部材42とにそれぞれ形成された円形穴やその他の形状の穴によって形成することができる。
1…ダイヤフラムポンプ、2…モータ、4…回転軸、7…ダイヤフラム、11…変形部、12…ポンプ室、26…ポンプ機構、31…クランク体、32…駆動軸、33…駆動体、36…軸部、37…腕部、41…第1の軸孔部材、42…第2の軸孔部材、44…内端面(端面)、46…第3の軸孔(開口側半部)、51…円形穴(穴)、53…凹部、54…底面、55…第4の軸孔(閉塞側半部)、58…軸孔、61…油溜め部、C1…駆動軸の軸線。

Claims (3)

  1. ポンプ室の壁の一部を構成する変形部を有するダイヤフラムと、
    モータの回転軸に固定されたクランク体と、
    前記クランク体の偏心した位置に一端が固着されて傾斜した駆動軸と、
    前記駆動軸が回転自在に嵌合する非貫通孔からなる軸孔が穿設された軸部を有し、かつ前記軸部から径方向の外側に突出して前記変形部に接続された腕部を有し、前記クランク体の回転を往復運動に変換して前記変形部に伝達する駆動体と、
    前記駆動体の往復運動に伴って前記ポンプ室から流体が吐出される状態と前記ポンプ室に流体が吸引される状態とを交互に繰り返すポンプ機構とを備え、
    前記軸部は、
    前記軸孔に周方向の全域にわたって開口する油溜め部を有し
    前記軸部は
    前記軸孔の開口側半部が形成された第1の軸孔部材と、
    前記第1の軸孔部材が嵌合状態で固定される凹部を有しかつ前記凹部の底面に前記軸孔の閉塞側半部が開口する第2の軸孔部材とを備え、
    前記油溜め部は、前記第1の軸孔部材と前記凹部の底面との境界部分に形成されていることを特徴とするダイヤフラムポンプ。
  2. 請求項1記載のダイヤフラムポンプにおいて、
    前記油溜め部は、前記第1の軸孔部材における前記凹部の底面と対向する端面に形成された円形の穴によって形成されていることを特徴とするダイヤフラムポンプ。
  3. 請求項1または請求項2記載のダイヤフラムポンプにおいて、
    前記油溜め部は、前記軸孔から前記駆動軸の軸線とは直交する方向に延びていることを特徴とするダイヤフラムポンプ。
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