JP7085751B2 - ダイヤフラムポンプ - Google Patents
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駆動軸の一端部は、回転体におけるモータの回転軸とは偏心した部位に取付けられている。また、駆動軸は、モータの出力軸に対して傾斜している。この駆動軸が傾斜する方向は、この駆動軸の他端部において出力軸に対する偏心量が少なくなる方向である。
駆動軸の他端部は、駆動体の軸線方向の一端部に挿入されている。駆動体の軸線方向の他端部には、駆動軸とは反対方向に突出する半球状の突起が設けられている。
この従来のダイヤフラムポンプにおいては、ポンプ室に空気が吸引される行程でポンプ室内が負圧になると、駆動体の腕部がダイヤフラム側に引っ張られる。このように負圧に起因して駆動体に加えられる荷重、すなわちスラスト荷重は、駆動体の突起が接触する凹部によって受けられる。このため、ポンプ動作時は、突起がスラスト荷重によって凹部に押し付けられながら、凹部に対して摺動することになる。
したがって、本発明によれば、駆動体の突起とハウジング側の凹部とからなる摺動部分で生じる接触音を低減できるダイヤフラムポンプを提供することができる。
図1に示すダイヤフラムポンプ1は、図1において最も下に位置するモータ2に取付けられ、このモータ2の回転軸3に取付けられた回転体4が回転することによって動作する。この実施の形態によるダイヤフラムポンプ1は、大気(空気)を吸込んで吐出するポンプである。
ハウジング5は、複数の部材をモータ2の軸線方向に組み合わせて円柱状に形成されており、モータ2の回転軸3と同一軸線上に位置付けられている。ハウジング5を構成する複数の部材は、モータ2に取付けられた有底円筒状の底体6と、この底体6の開口部分に取付けられたダイヤフラムホルダー7と、このダイヤフラムホルダー7に後述するダイヤフラム8を介して取付けられた円板状のバルブホルダー9と、このバルブホルダー9に重なる状態で取付けられた蓋体10などである。
変形部12には、ポンプ室16とは反対方向に向けて突出する連結片17が設けられている。
ダイヤフラム8の変形部12とバルブホルダー9のポンプ部15との間に形成されたポンプ室16には、詳細には図示してはいないが、吸入通路21と吐出通路22とが開口している。
吸入通路21は、ダイヤフラム8の固定部14とバルブホルダー9との間に形成されており、ポンプ室16に吸入弁23を介して接続されている。吸入通路21の上流端は、ダイヤフラムホルダー7と底体6とによって囲まれて形成されたハウジング内空間Sに開口している。
吐出通路22は、バルブホルダー9と蓋体10の中に形成されており、ポンプ室16に吐出弁24を介して接続されている。吐出通路22の下流端は、蓋体10に凸設された吐出パイプ25の内部空間25aによって構成されている。
駆動軸41は、回転体4にこの回転体4の軸線Cに対して傾斜した状態で立設されている。駆動軸41が傾斜する方向は、駆動軸41の先端部において回転体4の軸線Cに対する偏心量が少なくなる方向である。
したがって、この実施の形態によれば、駆動体42の突起45とハウジング5側の凹部33とからなる摺動部分で生じる接触音を低減できるダイヤフラムポンプを提供することができる。
したがって、この実施の形態によれば、接触音が小さくなるとともに振動も小さくなるダイヤフラムポンプを提供することができる。
このため、駆動体42の突起45と柱状突起32の凹部33との摺動部分を潤滑油によって潤滑できるから、この摺動部分で生じる騒音をさらに小さくすることができる。特に、柱状突起32を筒状に形成して非貫通孔34の孔径を拡げることにより、潤滑油35の貯留量が増えるから、低騒音の状態を長期間にわたって維持することが可能になる。
したがって、この実施の形態によれば、騒音がより一層小さいダイヤフラムポンプを提供することができる。
Claims (2)
- ハウジングと、
前記ハウジングの一部を構成する部材に保持され、前記部材と協働してポンプ室を形成するダイヤフラムと、
モータによって駆動されて回転する回転体と、
前記回転体にこの回転体の軸線に対して傾斜した状態で立設された駆動軸と、
一端部が前記回転体に前記駆動軸を介して支持されるとともに他端部が前記ハウジングの一部を構成する部材に摺接式の軸受構造を介して支持され、前記回転体の回転を往復運動に変換して前記ダイヤフラムに伝達する駆動体と、
前記ポンプ室に吸入弁を介して接続された吸入通路と、
前記ポンプ室に吐出弁を介して接続された吐出通路とを備え、
前記ハウジングの一部を構成する部材は、前記回転体と同一軸線上で前記駆動体に向けて突出する柱状突起を有し、
前記軸受構造は、
前記柱状突起の先端部に形成された凹部と、
前記駆動体の他端部に凸設されて前記凹部に摺動可能に接触する半球状の突起とによって構成され、
前記ダイヤフラムは、
前記ハウジングの一部を構成する部材に保持される固定部と、前記ポンプ室の壁の一部となる変形部とを有し、
前記固定部は、前記回転体と同一軸線上に位置する貫通孔を有し、
前記ハウジングの一部を構成する部材は、
前記ポンプ室の壁の一部となるポンプ部を有する第1の板部材と、
前記回転体と同一軸線上に貫通孔を有し、前記第1の板部材と協働して前記ダイヤフラムの前記固定部を挟んで保持する第2の板部材とからなり、
前記柱状突起は、前記第1の板部材に設けられているとともに、前記ダイヤフラムの前記貫通孔と、前記第2の板部材の前記貫通孔とに挿通されていることを特徴とするダイヤフラムポンプ。 - 請求項1記載のダイヤフラムポンプにおいて、
前記柱状突起の軸心部には前記凹部に開口する非貫通孔が形成され、
前記非貫通孔の中には潤滑油が充填されていることを特徴とするダイヤフラムポンプ。
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