JP6207736B2 - スクロール圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は空気調和機、冷凍機等に用いられるスクロール圧縮機に関するものである。
従来のスクロール圧縮機として、揺動スクロールに作用する遠心力の一部または全部を相殺するバランスウェイト部をスライダー部に一体的に取り付けたバランスウェイト付きスライダーを備えたものがある(特許文献1、2参照)。スライダー部は回転軸の回転力を揺動スクロールに伝達するものであり、スライド穴を備え、このスライド穴に回転軸の上端に回転軸の軸心に対して偏心して設けられた偏心軸部が摺動自在に挿入されている。そして、スライダー部は、偏心軸部に対してスライド移動することにより揺動スクロールの揺動半径を可変とし、揺動スクロールの渦巻体側面を固定スクロールの渦巻体側面に押圧する押圧動作、あるいは揺動スクロールの渦巻体側面を固定スクロールの渦巻体側面から離間する離間動作を行うスライダー機構を構成している。
実開平4−49602号公報(第7頁〜第9頁、第1図〜第3図) 特開平10−281083号公報(第7頁、第8頁、図1−図5)
スクロール圧縮機では回転軸が撓んで傾斜し、運転周波数が増加して回転軸の傾斜が大きくなると、偏心軸部の上端部がスライダー部のスライド穴の内壁面に接触することがある。バランスウェイト付きスライダーの遠心力が揺動スクロールの遠心力より大きく設定されている場合、偏心軸部の上端部とスライダー部のスライド穴の内面との接触位置には、バランスウェイト付きスライダーの遠心力と揺動スクロールの遠心力との差分に対抗する反力が作用する。
この反力が作用する前記接触位置は、スライダー部の軸方向中央から大きく離れた位置であり、それ故、潤滑油によって発生する油膜圧力分布は軸方向に大きく偏り、運転中のスライダー部の姿勢制御が困難となる。このため、揺動軸受に対してスライダー部外周面は傾斜することとなり、揺動軸受の負荷容量は低下し、揺動軸受に対してスライダー部外周面が片当たりを起こして摩耗が生じたり、焼付きにより運転不能となったりする問題点があった。
よって、回転軸の撓みに起因した揺動軸受に対するスライダー部の傾斜を抑制することが求められている。しかし、特許文献1、2では、回転軸の撓みについて一切言及されておらず、回転軸の撓みに起因した揺動軸受に対するスライダー部の傾斜の抑制に対応できていないのが実情である。
本発明はこのような点に鑑みなされたもので、回転軸の傾きによる揺動軸受に対するスライダー部の片当たりを抑制することが可能なスクロール圧縮機を得ることを目的とする。
本発明に係るスクロール圧縮機は、容器内に設けられた固定スクロールと、固定スクロールに対して揺動する揺動スクロールと、揺動スクロールに回転駆動力を伝達する回転軸と、回転軸の一端側に回転軸に対して偏心して設けられた偏心軸部と、スライド穴を有するスライダー部およびバランスウェイト部を一体化した構成を有し、スライド穴に偏心軸部が挿入されて偏心軸部に対して回転軸の軸線と直角な面内でスライド穴に沿った移動が可能なバランスウェイト付きスライダーと、揺動スクロールに設けられ、バランスウェイト付きスライダーのスライダー部を回転自在に支持する揺動軸受とを備えており、バランスウェイト付きスライダーの遠心力が揺動スクロールの遠心力よりも大きくなるように設定されており、偏心軸部の偏心方向側の側面と側面に対向するスライド穴の内壁面との間において揺動軸受の軸方向中央部に一致する位置に、バランスウェイト付きスライダーのスライダー部が揺動軸受に対して平行な姿勢を保つようにバランスウェイト付きスライダーの姿勢を制御する姿勢制御手段として、偏心軸部の偏心方向側の側面とこの側面に対向するスライド穴の内壁面とのうちの一方に突出して設けられた1つの頂点を有する曲面を有する凸部を備えたものである。
本発明によれば、回転軸の傾きによる揺動軸受に対するスライダー部の片当たりを抑制することが可能となる。
本発明の本実施の形態1に係るスクロール圧縮機の構成を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機のバランスウェイト付きスライダー5周りの横断面図である。 本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機の回転軸6の偏心軸部6a周りの斜視図である。 本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機のバランスウェイト付きスライダー5の動作説明図である。 本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機のバランスウェイト付きスライダー5に作用する力の説明図である。 本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機の運転周波数と渦巻体1b、2b同士の押付荷重Fwとの関係を示すグラフである。 図4のA−A断面における挙動を示す図である。 図4のB−B断面における挙動を示す図である。 本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機の揺動軸受2dに作用する油膜圧力分布を示す図である。 本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機の変形例における回転軸6の偏心軸部6a周りの断面図である。 本発明の実施の形態2に係るスクロール圧縮機における回転軸6の偏心軸部6a周りの斜視図である。 本発明の実施の形態2に係るスクロール圧縮機の変形例における回転軸6の偏心軸部6a周りの斜視図である。 本発明の実施の形態2に係るスクロール圧縮機の他の変形例における回転軸6の偏心軸部6a周りの斜視図である。 本発明の実施の形態3に係るスクロール圧縮機における回転軸6の偏心軸部6a周りの断面図である。 本発明の実施の形態4に係るスクロール圧縮機における回転軸6の偏心軸部6a周りの断面図である。 本発明の実施の形態5に係るスクロール圧縮機における回転軸6の偏心軸部6a周りの断面図である。
実施の形態1.
本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機について説明する。図1は、本発明の本実施の形態1に係るスクロール圧縮機の構成を示す縦断面図である。
スクロール圧縮機は、例えば、冷蔵庫、冷凍庫、自動販売機、空気調和装置、冷凍装置、または給湯装置等の用途に用いられる冷凍サイクルの構成要素の1つとなるものであり、冷凍サイクルを循環する冷媒等の作動ガスを吸入して圧縮し、高温高圧の状態にして吐出するものである。なお、全図において、各構成部材の寸法の関係や形状等が実際のものとは異なる場合がある。また、全図において、同一の符号を付したものは、同一のまたはこれに相当するものであり、これは明細書の全文において共通している。
スクロール圧縮機は、固定スクロール1、揺動スクロール2、回転軸6、フレーム7、サブフレーム9が固定されたサブフレームプレート8、電動機10、第1バランスウェイト60および第2バランスウェイト61等が密閉容器100内に収容された構成を有している。フレーム7およびサブフレームプレート8は密閉容器100に固定されている。フレーム7は固定スクロール1を固定配置する。また、フレーム7は揺動スクロール2に作用するスラスト力をスラスト面7aにて軸方向に支持している。密閉容器100の側面の一部には、作動ガスを吸入するための吸入管101が接続されている。密閉容器100の上面には、圧縮した作動ガスを吐出するための吐出管102が接続されている。
固定スクロール1は、台板1aと、台板1aの一方の面に立設された渦巻体1bとを有している。台板1aの略中央部には、圧縮された作動ガスを吐出するための吐出ポート20が貫通して形成されている。吐出ポート20の出口部には、バッフル4に形成された吐出ポート4aが連通しており、吐出ポート4aには、後述の圧縮室3が所定の圧力以上となった際に開く吐出バルブ11が設けられている。また、バッフル4には、吐出バルブ11を覆うように吐出マフラー容器12が取り付けられている。
揺動スクロール2は、台板2aと、台板2aの一方の面に立設された渦巻体2bとを有している。揺動スクロール2の台板2aにおいて渦巻体2bの形成面とは反対側の面の略中心部には、中空円筒形状のボス部2cが形成され、ボス部2cの内周面には揺動軸受2dが固定されている。揺動軸受2dには、回転軸6の一端(上端)に形成された偏心軸部6aが後述のバランスウェイト付きスライダー5のスライダー部5aを介して挿入されており、回転軸6の回転により揺動スクロール2が揺動(公転)運動するようになっている。なお、揺動スクロール2は、不図示のオルダム機構によって、固定スクロール1に対して自転することなく揺動運動する。揺動軸受2dは、例えば、銅鉛合金等の滑り軸受に使用される軸受け材料が圧入などにより固定され形成されている。
固定スクロール1と揺動スクロール2とは、渦巻体1bと渦巻体2bとを互いに噛み合わせるようにして嵌合している。渦巻体1bと渦巻体2bとの間には、作動ガスを圧縮する圧縮室3が形成される。圧縮室3は、揺動スクロール2の揺動運動に伴って容積が変化するようになっている。
電動機10は、電動機固定子10aと電動機回転子10bとを備えている。電動機固定子10aは、密閉容器100に焼嵌め等により固定されており、フレーム7に固定されたガラス端子(図示せず)にリード線(図示せず)で接続されて外部から電力を得ている。電動機回転子10bは、回転軸6に焼嵌め等によって固定されており、電動機固定子10aへの通電により回転軸6と共に回転するようになっている。
回転軸6は、電動機10の回転駆動力を揺動スクロール2に伝達し、揺動スクロール2を揺動させるものである。回転軸6の上部の主軸部6bは、フレーム7の中心部に設けられた主軸受7bにスリーブ13を介して嵌合され、潤滑油による油膜を介して主軸受7bに対して回転自在に摺動する。回転軸6の下部の副軸部6cは、サブフレームプレート8の中心部に設けられた玉軸受からなる副軸受14に嵌合され、潤滑油による油膜を介して副軸受14に対して回転自在に摺動する。なお、副軸受14は玉軸受以外の別の軸受構成のものとしても良い。主軸部6bおよび副軸部6cの軸心は、回転軸6の軸心と一致している。
回転軸6の上端には回転軸6の軸心とは偏心して突出する偏心軸部6aが設けられている。偏心軸部6aは、バランスウェイト付きスライダー5のスライダー部5aに形成されたスライド穴5aa(図2参照)に挿入されている。
回転軸6の下端には、ポンプ要素112が取り付けられている。回転軸6の内部には、油の流路となる不図示の給油路が形成されている。密閉容器100の底部に貯蔵される油は、ポンプ要素112により汲み上げられ、給油路を通って軸受等の摺動部に供給される。また、ポンプ要素112は、上端面で回転軸6を軸方向に支承する。
バランスウェイト付きスライダー5は、略円筒形状のスライダー部5aにバランスウェイト部5bが固着された構成を有し、バランスウェイト付きスライダー5として一体化されている。バランスウェイト付きスライダー5は、一部材から形成されるものもあれば、複数の部材を相互に固着させることで一体化するものもある。
スライダー部5aは回転軸6の回転力を揺動スクロール2に伝達するものであり、このスライダー部5aに設けられたスライド穴5aaに偏心軸部6aが挿入されることによって、バランスウェイト付きスライダー5は、偏心軸部6aに対して回転軸6の軸線と直角な面内でスライド穴5aaに沿った移動が可能となっている。また、スライダー部5a自身は揺動軸受2d内に回動自在に支持されている。そして、偏心軸部6aがスライダー部5aに挿入されている状態において、スライダー部5aの軸心(中心軸)Yは回転軸6の軸心Yから所定寸法e(図4参照)だけ偏心している。スライダー部5aは、回転軸6が回転した際、偏心軸部6aと一体的に回転することによって揺動スクロール2に揺動運動を与え、所定寸法eが揺動スクロール2の正規揺動半径となる。
バランスウェイト部5bは、回転軸6に対する偏心軸部6aの偏心方向とは逆の反偏心方向に遠心力を発生させ、揺動スクロール2に作用する遠心力を相殺するものである。
以上のように構成したバランスウェイト付きスライダー5は、圧縮室3内の作動ガスの圧力による力、揺動スクロール2に作用する遠心力、およびバランスウェイト部5bに作用する遠心力等により、偏心軸部6aに対して相対的に移動し、揺動スクロール2の揺動半径をその揺動運転中に自動的に調整する可変クランク機構を構成している。
この可変クランク機構により、バランスウェイト付きスライダー5が最大限、偏心方向に移動した状態(つまり、揺動スクロール2が正規揺動半径eの位置に位置した状態)では、固定スクロール1および揺動スクロール2の渦巻体側面間の隙間がゼロとなり固定スクロール1の渦巻体1bと揺動スクロール2の渦巻体2bとが互いに押圧する状態となる。一方、バランスウェイト付きスライダー5が反偏心方向に移動すると、固定スクロール1および揺動スクロール2の渦巻体1b、2b間に隙間が生じて固定スクロール1の渦巻体1bと揺動スクロール2の渦巻体2bとが離間する状態となる。
第1バランスウェイト60および第2バランスウェイト61は、揺動スクロール2およびバランスウェイト付きスライダー5により生じるアンバランスを相殺するものであり、回転軸6および電動機10に設けられている。
次に、冷媒の流れについて説明する。吸入管101から密閉容器100内のフレーム7の下部空間70に流入した低圧冷媒は、フレーム7内に設置された2つの連通流路7cを通ってフレーム7の中部空間71に流入する。中部空間71に流入した低圧冷媒は、揺動スクロール2の揺動動作に伴って、固定スクロール1との間に形成された圧縮室3へと吸い込まれる。揺動スクロール2の揺動動作に伴う圧縮室3の幾何学的な容積変化によって冷媒は低圧から高圧へと昇圧され、吐出ポート20、吐出ポート4aおよび吐出バルブ11を介して吐出マフラー容器12内に吐出される。そして、吐出マフラー容器12内に吐出された冷媒は、固定スクロール1の上部空間72を経由して吐出管102から高圧冷媒として圧縮機外部へと吐出される。
図2は、本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機のバランスウェイト付きスライダー5周りの横断面図である。図3は、本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機の回転軸6の偏心軸部6a周りの斜視図である。図2および図3において左方向は回転軸6に対する揺動スクロール2の偏心方向、右方向は反偏心方向である。
回転軸6の偏心軸部6aは、スライダー部5aのスライド穴5aaの内壁面に常に摺動自在に接触する半円柱形状の凸部で構成された接触部6eを有している。回転軸6の偏心軸部6aにはさらに、偏心方向側の側面に半球体形状の凸部で構成された接触部6fを有している。接触部6eおよび接触部6fは、揺動軸受2dの軸方向中央部に相当する高さ位置に設けられている。接触部6eおよび接触部6fは偏心軸部6aに一体に形成されている。
また、接触部6fとスライド穴5aaの偏心方向側の内壁面との間には、スライダー部5aを偏心方向側に付勢して揺動スクロール2を偏心方向側に押圧する弾性体17を備えている。弾性体17は実施の形態1では皿ばねで構成されている。
次に、バランスウェイト付きスライダー5、偏心軸部6aおよび揺動スクロール2の位置関係について説明する。
バランスウェイト付きスライダー5は偏心軸部6aに対して相対的に偏心方向または反偏心方向に移動可能となっており、バランスウェイト付きスライダー5の位置に応じて揺動スクロール2の位置が変化する。以下では、揺動スクロール2の渦巻体2bが固定スクロール1の渦巻体1bに押圧する渦巻体押圧時と、揺動スクロール2の渦巻体2bが固定スクロール1の渦巻体1bから離間する渦巻体離間時とのそれぞれにおけるバランスウェイト付きスライダー5と偏心軸部6aとの位置関係を次の図4を用いて説明する。
図4は、本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機のバランスウェイト付きスライダー5の動作説明図である。図4中の(a)は渦巻体押圧時、(b)は渦巻体離間時を示している。図4において左方向は回転軸6に対する揺動スクロール2の偏心方向、右方向は反偏心方向である。また、図4においてXは回転軸6の軸心、Yは揺動軸受2dの軸心(スライダー部5aの軸心に同じ)を示している。以下、渦巻体押圧時、渦巻体離間時のそれぞれのスライダー部5aと偏心軸部6aとの位置関係について順に説明する。
図4(a)は、揺動スクロール2が正規揺動半径eで揺動運動するときのバランスウェイト付きスライダー5の位置を示しており、起動時(運転停止時)の初期位置でもある。そして、揺動スクロール2が正規揺動半径eの位置(初期位置)に位置した状態において、スライド穴5aaと偏心軸部6aの接触部6fとの間には、偏心方向に初期隙間50aが設定されており、バランスウェイト付きスライダー5は、初期位置から初期隙間50aの寸法δ0分だけ、偏心軸部6aに対して相対的に反偏心方向に移動可能となっている。なお、バランスウェイト付きスライダー5が初期位置に位置した状態において弾性体17はスライダー部5aを偏心方向側に付勢して揺動スクロール2を偏心方向側に押圧しており、運転開始直後の初期起動性を確保する機能を有しているが、この点については後述する。
図4(b)は、バランスウェイト付きスライダー5が図4(a)の初期位置から反偏心方向に寸法δ0分、移動して揺動スクロール2の渦巻体側面が固定スクロール1の渦巻体側面から離れた離間時のバランスウェイト付きスライダー5と偏心軸部6aとの位置関係を示している。このときの渦巻体1b、2b同士の離間量は寸法δ0に相当する。すなわち、初期隙間50aの寸法δ0が渦巻体1b、2bの離間量となるため、離間時にその隙間で生じる漏れを最小限に抑えることができるように寸法δ0は規定されている。
ここで、バランスウェイト付きスライダー5の半径方向に作用する力について説明する。
図5は、本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機のバランスウェイト付きスライダー5に作用する力の説明図である。
実施の形態1では、バランスウェイト付きスライダー5の遠心力Fbを揺動スクロール2の遠心力Fc(図示せず)よりも大きく設定している。このため、バランスウェイト付きスライダー5の遠心力Fbは揺動スクロール2の遠心力Fcの全部を相殺し、かつ、遠心力Fcとの差分で渦巻体1b、2bを互いに引き離そうとする離間寄与荷重Frがバランスウェイト付きスライダー5の半径方向に作用する。このとき、離間寄与荷重Frは、
Fr=Fb−Fc
となる。離間寄与荷重Frは、遠心力Fcと遠心力Fbとの差分によるため、スクロール圧縮機の運転周波数の二乗に比例して増加する。
また、スライダー部5aには、スライダー部5aのスライド穴5aaの内壁面と偏心軸部6aとの間に備えられた弾性体17により、スライダー部5aを偏心方向に押圧する弾性力Fs、言い換えれば渦巻体1b、2bを互いに押し付けようとする弾性力Fsが作用する。弾性体17の変形量が一定であれば、弾性力Fsは運転周波数に係らず一定である。
また、スライド穴5aaおよび偏心軸部6aの向きは揺動スクロール2の偏心方向に対して所定量(傾斜角度)θだけ傾斜している。このため、作動ガスの圧力に対する反力(駆動伝達反力)Fnの分力Fn・sinθがさらにバランスウェイト付きスライダー5に作用する。この分力Fn・sinθは、圧力条件が同一であれば、運転周波数に係らずほぼ一定である。これらの合力が渦巻体1b、2b同士を押し付けようとする押付寄与荷重Fpとしてバランスウェイト付きスライダー5の半径方向に作用する。この押付寄与荷重Fpは、
Fp=Fs+Fn・sinθ
となる。押付寄与荷重Fpは、弾性力Fsと分力Fn・sinθとを加算した荷重であるため、運転周波数に係らず一定である。
以上の離間寄与荷重Frと押付寄与荷重Fpとにより、渦巻体1b、2b同士を押し付けようとする押付荷重Fwがバランスウェイト付きスライダー5に対して偏心方向に作用する。この押付荷重Fwは、
Fp−Fr>0のとき、
Fw=Fp−Fr
Fp−Fr≦0のとき、
Fw=0
となる。なお、前述の駆動伝達反力Fnは、圧縮室3内部での圧縮動作に伴う作動ガスの圧力に基づく力であるため、運転停止時や運転開始直後においては押付荷重Fwに影響しない。
図6は、本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機の運転周波数と渦巻体1b、2b同士の押付荷重Fwとの関係を示すグラフである。グラフの横軸は運転周波数を示し、縦軸は押付荷重Fwを示している。なお、図中の実線はFwを、点線はFp−Frの値を示している。
実施の形態1では、バランスウェイト付きスライダー5の遠心力Fb、揺動スクロール2の遠心力Fc、弾性体17の弾性力Fs、傾斜角度θを規定する。これにより、所定の運転周波数N*未満の運転範囲において押付荷重Fw>0となり、渦巻体1b、2bは互いに押圧動作する(図4(a)の状態)。
一方、所定の運転周波数N*以上の運転範囲において押付荷重Fw=0となり、渦巻体1b、2bは互いに離間動作する(図4(b)の状態)。
つまり、起動時から所定の運転周波数N*に至るまでは離間寄与荷重Frが小さく、弾性力Fsと分力Fn・sinθとの合力である押付寄与荷重Fpの方が離間寄与荷重Frより大きいため、バランスウェイト付きスライダー5は、図4(a)に示す初期位置に位置している。そして、運転周波数が所定の運転周波数N*以上となると、離間寄与荷重Frが大きくなっていき、押付寄与荷重Fp以上となると、図4(b)に示すようにバランスウェイト付きスライダー5が偏心軸部6aに対して相対的に反偏心方向に移動し、これに伴い、揺動スクロール2も反偏心方向(つまり揺動半径を縮める方向)に移動する。
所定の運転周波数N*以上の運転範囲において押付荷重Fwは0となり、両渦巻体1b、2bは互いに離間動作する(図4(b)の状態)。このように、ガス漏れによる損失の寄与度が大きい低速運転では渦巻体1b、2b同士が押圧動作し、摺動による損失の寄与度が大きい高速運転では渦巻体1b、2b同士が離間動作することで、広範な運転範囲において圧縮機の性能を向上することができる。さらに、弾性体17によって運転停止時から押付荷重Fwを付与することにより、確実に圧縮室3内部での圧縮動作を補助することで、運転開始直後の初期起動性を確保することができる。さらに、上述したように渦巻体1b、2bの離間量を許容する初期隙間50a(図4中に図示)の寸法δ0を規定することで、両渦巻体1b、2bの離間時における渦巻体側面間の隙間を管理し、離間時にその隙間で生じる漏れを最小限に抑えている。
次に、偏心軸部6aに設けた接触部6eおよび接触部6fの作用について説明する。接触部6eは偏心軸部6aにおいて回転軸6の回転駆動力を揺動スクロール2に伝達するものであり、偏心軸部6aに接触部6eを設ける点および接触部6eを半円筒状に構成する点自体は従来公知であるが、ここではまず接触部6eの作用について説明し、続いて本発明の特徴部分である接触部6fの作用について説明する。
図7は、図4のA−A断面における挙動を示す図で、(a)は運転停止状態、(b)は運転開始後の回転軸6の傾斜状態を示している。図7において符号30は偏心軸部6aの中心軸を示している。
運転停止時には、偏心軸部6aとスライダー部5aとは図7(a)に示すように互いに平行な状態にある。また、回転軸6の回転駆動力をスライダー部5aに伝達するために、図4(a)および図7(a)に示すように、接触部6eはスライダープレート(図示せず)を介してスライド穴5aaの内壁面に接触している。そして、運転開始すると、バランスウェイト部5b、第1バランスウェイト60および第2バランスウェイト61の遠心力、駆動伝達反力Fnの分力Fn・cosθ等により、回転軸6の上端部側が接触部6e側(以下、回転力伝達方向側)および接触部6f側(つまり、偏心方向側)に撓んで傾斜する。
接触部6eは回転軸6の回転力伝達方向側の傾斜に対して作用するものであり、回転軸6の上端部側が回転力伝達方向側に傾斜すると、偏心軸部6aが、図7(b)に示すように、運転停止時の偏心軸部6aの中心軸30に対して傾斜した姿勢となる。ここで、接触部6eは半円筒形状であるため、偏心軸部6aの傾斜角度に係らずスライダー部5aの姿勢を揺動軸受2dに平行な姿勢に制御したまま接触部6eをスライダー部5aに接触させることができる。
次に、本発明の特徴部分である接触部6fの作用について説明する。接触部6fは偏心方向側の傾斜に対して作用するものである。本発明は、回転軸6の撓みに起因した偏心軸部6aの偏心方向の傾きをスライダー部5aに伝えないようにすることで、揺動軸受2dに対するスライダー部5aの傾斜を抑制することを目的としており、そのための手段として姿勢制御手段としての接触部6fを設けている。
図8は、図4のB−B断面における挙動を示す図で、(a)は運転停止状態、(b)は運転開始後の回転軸6の傾斜状態を示している。図8において符号30は偏心軸部6aの中心軸を示している。図9は、本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機の揺動軸受2dに作用する油膜圧力分布を示す図である。
渦巻体1b、2bが互いに押圧する押圧動作時の運転周波数(所定の運転周波数N*未満)では、図8(a)に示すように接触部6fとスライド穴5aaとの間に初期隙間50aがあるため、偏心軸部6aが運転停止時の中心軸30に対して偏心方向側に傾斜しても、偏心軸部6aは接触部6fも含めてスライダー部5aに接触しない。
一方、渦巻体1b、2bが互いに離間する離間動作時の運転周波数(所定の運転周波数N*以上)では、上述したように接触部6fとスライド穴5aaとが接触する。つまり、離間動作時において偏心軸部6aはスライダー部5aの内壁面に対して接触部6e、6fの2カ所で接触する。そして、接触部6eを半円筒形状、接触部6fを半球体形状とすることで、2カ所接触においてもスライダー部5aを傾斜させることなく運転することが可能である。この時、接触部の微小弾性変形を無視すれば、接触部6eは線接触状態、接触部6fは点接触状態となる。
さらに、半球面形状の接触部6fを揺動軸受2dの軸方向中央部に設置しているため、接触部6eで生じる接触荷重が揺動軸受2dの軸方向中央部に相当する位置に作用する。よって、揺動軸受2dの油膜圧力分布は、図9に示すように揺動軸受2dの軸方向中央部を最大とした分布となり、すなわち、偏りのない分布となる。その結果、スライダー部5aを揺動軸受2dに対して平行な姿勢に維持することが可能となる。
以上説明したように本実施の形態1では、偏心軸部6aの偏心方向側の側面において揺動軸受2dの軸方向中心部に一致する位置に半球体形状の接触部6fを設けた。これにより、回転軸6の上端部側が偏心方向側に撓んで傾斜した場合に、接触部6fを支点として偏心軸部6aがスライダー部5aに対して傾斜し、このときに揺動軸受2dに作用する油膜圧力が揺動軸受2dの軸方向中央部を中心として軸方向に略対称に分布する。このため、運転中のスライダー部5aを揺動軸受2dに対して傾斜することなく平行な姿勢に制御できる。これにより、揺動軸受2dの負荷容量を確保し、揺動軸受2dに対するスライダー部5a外周面の片当たりによる摩耗や焼付きを抑制することができる。
また、弾性体17によって運転停止時から渦巻体側面に初期押付力(押付荷重Fw)を付与することにより、確実に圧縮室3内部での圧縮動作を補助することで、運転開始直後の初期起動性を確保することができる。なお、本実施の形態1では弾性体17を設けた構成としたが、弾性体17を設けない構成においてもスライダー部5aの姿勢制御に接触部6fは有効である。
また、弾性体17を皿ばねとし、接触部6fを囲むように配置するようにしたので、スライダー部5aのスライド穴5aaに初期押付力を確保するための弾性体17を収納したまま、揺動軸受2dに対してスライダー部5a外周面を傾斜させることなく運転することが可能である。
また、本実施の形態1では、偏心軸部6aの偏心方向側の側面に接触部6fを設けた構成としたが、図10のように、スライド穴5aaの偏心方向側の内壁面に接触部6fを設けた構成としてもよい。
また、スライド穴5aaおよび偏心軸部6aを軸方向から見た形状を本実施の形態1では平行四辺形としたが、この形状に限らず、他の形状としてもよい。例えば、長方形としてもよい。
実施の形態2.
実施の形態2は接触部6fの形状が実施の形態1と異なるものであり、本実施の形態2で特に記述しない項目については実施の形態1と同様とする。以下、実施の形態2が実施の形態1と異なる点を中心に説明する。
図11は、本発明の実施の形態2に係るスクロール圧縮機における回転軸6の偏心軸部6a周りの斜視図である。図中(a)は全体図、(b)は詳細図である。
実施の形態2のスクロール圧縮機は、接触部6fの形状を実施の形態1の半球体形状としたものであり、いわば、「スライダー部5aのスライド穴5aaの内壁面に対して1つの点で接触する凸曲面を有する形状」であった。これに対し、実施の形態2は、「一方向に延びた形状であって、且つ、スライダー部5aのスライド穴5aaの内壁面に対して1つの点で接触する凸曲面を有する形状」としたものである。この形状として、具体的には、「円弧21aを、その円弧21aに直交する別の円弧21bに沿って移動させて得た軌跡で形成された凸曲面を有する形状」としたものである。(トーラス面の外周を構成する部分的な面形状である。)
接触部6fは、実施の形態1と同様に揺動軸受2dの軸方向中央部に相当する位置において偏心軸部6aと一体に形成されている。また、接触部6fの形状を「円弧21aを、その円弧21aに直交する別の円弧21bに沿って移動させて得た軌跡で形成された凸曲面を有する形状」としたことに伴い、弾性体17の形状が図3に図示した形状から変更されている。
本実施の形態2によれば、実施の形態1と同様の効果が得られると共に、接触部6fを「円弧21aを、その円弧21aに直交する別の円弧21bに沿って移動させて得た軌跡で形成される凸曲面を有する形状」としたことにより、以下の効果が得られる。すなわち、円弧形状の刃先を有する刃物を歯先円弧に対して直交する方向の円弧に沿って移動しながら加工できるため、接触部の頂点を高い切削速度で加工できる。このため、接触部先端の高さ寸法を高精度で加工して、渦巻非接触時の離間量を精密に規定できるので、非接触時の漏れ損失をさらに低減することができる。
なお、「一方向に延びた形状であって、且つ、スライダー部5aのスライド穴5aaの内壁面に対して1つの点で接触する凸曲面を有する形状」は、図11に示した形状に限定されるものではなく、例えば次の図12のように変形実施可能である。
図12は、本発明の実施の形態2に係るスクロール圧縮機の変形例における回転軸6の偏心軸部6a周りの斜視図である。図中(a)は全体図、(b)は詳細図である。
この変形例では、接触部6fを「1つの曲面上に異なる曲率を有する楕円半球形状」としたものである。接触部6fは、実施の形態1と同様に揺動軸受2dの軸方向中央部に相当する位置において偏心軸部6aと一体に形成されている。
この変形例においても実施の形態1と同様の効果が得られる。
上記実施の形態1、2のように姿勢制御手段は要するに以下のように形成されていればよい。すなわち、姿勢制御手段は、偏心軸部6aとスライダー部5aのスライド穴5aaの内壁面との間に凸曲面を有し、運転周波数N*以上となってスライダー部5aが遠心力等で反偏心方向に移動した際に、1つの点で点接触する凸曲面を有していればよい。つまり、凸曲面は、偏心方向を軸とした場合に、最も高い1つの点(頂点)を有するような曲面とすればよい。
遠心力等により偏心軸部6aがスライダー部5aに対して傾斜すると、スライド穴5aaの上端と下端とで隙間が変化する。その変化の差よりも凸曲面の凸部の高さを十分に高くすると、傾斜した場合も凸曲面の1つの点で点接触することができる。
凸曲面は球面、トーラス面、楕円球面以外にも、滑らかな凸の3次元曲面とするとよい。このような形状では、接触部6fとその対向面(すなわちスライド穴5aaの内壁面)との接触力が増加した場合に凸曲面が弾性変形して点接触する微小面積が広がり、接触部6fの摩耗、損傷を少なくでき、長寿命化できる。凸曲面は精度の点で偏心軸部6aと一体に加工されることが望ましいが、凸曲面の部品を別に形成して偏心軸部6aと一体に組み合わせてもよい。摩耗防止のために凸曲面の表面は、偏心軸部6aの材料よりも硬度が高くなるような処理(窒化処理など)、材料で形成されていても長寿命化できるのでよい。また、凸曲面の頂点が接触する対向面側も同様な処理がされていてもよい。
また、加工を容易とする観点から、スライド穴5aaの内壁面と対向する、偏心軸部6aの偏心方向側の側面に凸曲面を形成したが、スライド穴5aaの内壁面側に凸曲面を形成した場合も同様な効果が得られる。要するに、接触部6fは、偏心軸部6aの偏心方向側の側面と、その側面に対向するスライド穴5aaの内壁面とのうちの一方に突出して設けられた1つの頂点を有する曲面の凸部であるとよい。
図13は、本発明の実施の形態2に係るスクロール圧縮機の他の変形例における回転軸6の偏心軸部6a周りの斜視図である。
図13に示すように、弾性体17を保持するためのくぼみ(リング状の溝)6gを偏心軸部6aに設置してもよい。このくぼみ6gに弾性体17の一部を挿入することで、弾性体17のずれを防止することができる。なお、くぼみ6gの形成位置は偏心軸部6a側に限られたものではなく、スライド穴5aaの内壁側としてもよい。
このようにくぼみ6gを設けることで、弾性体17の位置ずれによって接触部6fと弾性体17とが予期せぬ位置で接触して誤作動することを防ぐことができる。また、くぼみ6gに弾性体17の一部を挿入する代わりに、弾性体17の一方の端を固定してもよい。なお、くぼみ6gは図11に示した接触部6fが形成された構成に対しても適用可能である。
実施の形態3.
実施の形態3は、初期起動性を確保するための弾性体の構成が実施の形態1と異なるものであり、本実施の形態3で特に記述しない項目については実施の形態1と同様とする。以下、実施の形態3が実施の形態1と異なる点を中心に説明する。
図14は、本発明の実施の形態3に係るスクロール圧縮機における回転軸6の偏心軸部6a周りの断面図である。
実施の形態3のスクロール圧縮機は、実施の形態1の皿ばねで構成した弾性体17に代えて、複数のコイルばね18を備えている。複数のコイルばね18は接触部6fの周囲を囲むようにして設置され、実施の形態1の弾性体17と同様の作用を有し、初期起動性を確保する。コイルばね18は、引張ばねでも圧縮ばねでも良い。
本実施の形態3によれば、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。また、本実施の形態3では、スライド穴5aaの内壁面において、接触部6fと接触する部分の周囲にくぼみ31が形成されている。このくぼみ31は、図13に示した実施の形態2のくぼみ6gと同様の作用効果を有するものである。すなわち、くぼみ31にコイルばね18の一部が挿入され、コイルばね18のずれを防止している。くぼみ31の形成位置は、スライド穴5aaの内壁側に限られたものではなく、偏心軸部6a側としてもよい。
実施の形態4.
実施の形態4は、初期起動性を確保するための構成が実施の形態1と異なるものであり、本実施の形態4で特に記述しない項目については実施の形態1と同様とする。以下、実施の形態4が実施の形態1と異なる点を中心に説明する。
図15は、本発明の実施の形態4に係るスクロール圧縮機における回転軸6の偏心軸部6a周りの断面図である。
上記実施の形態1では初期起動性を確保するために弾性体17を用いていたが、実施の形態4では、スライダー部5aに磁石19を備え、さらに接触部6fの全体または磁石19と対向する部分を磁石で構成することで、初期起動性を確保するようにしている。なお、磁石19と接触部6fの磁石部分とは本発明に係る磁力発生手段を構成している。
このように構成されたスクロール圧縮機では、起動時(運転停止時)において弾性力Fsに代えて磁石19と接触部6fとの吸引力がスライダー部5aに作用し、初期起動性を確保することができる。
本実施の形態4によれば、実施の形態1と同様の効果が得られると共に、スライダー部5aに磁石19を備え、さらに接触部6fを磁石で構成したので、以下の効果が得られる。すなわち、スライダー部5aのスライド穴5aaに弾性体17を収納することなく、実施の形態1と同等の初期起動性を確保することができる。
実施の形態5.
実施の形態5は、部品点数の削減に関するものであり、本実施の形態5で特に記述しない項目については実施の形態1と同様とする。以下、実施の形態5が実施の形態1と異なる点を中心に説明する。
図16は、本発明の実施の形態5に係るスクロール圧縮機における回転軸6の偏心軸部6a周りの断面図である。
上記実施の形態1では弾性体17を用いていたが、実施の形態5では弾性体17を用いない構成としたものである。なお、離間量を許容する初期隙間50aは実施の形態1と同様に所定の寸法δ0に規定されており、両渦巻体1b、2bの離間時における渦巻体側面間の隙間を管理し、離間時にその隙間で生じる漏れを最小限に抑えている。
なお、実施の形態5では弾性体17を用いないため弾性力Fsはゼロである。よって、実施の形態1と比較すると、実施の形態5におけるバランスウェイト付きスライダー5に作用する押付荷重Fwは、図6の実線のグラフを下方向に移動したグラフとなり、グラフと荷重ゼロとの交点である運転周波数N*以上では押付荷重Fwはゼロとなる。すなわち、弾性体17を用いない場合、弾性体17を用いる場合に比べて低い運転周波数で渦巻体1b、2b同士が離間する挙動となる。
このように、低い運転周波数で渦巻体1b、2b同士が離間しても、初期隙間50aは微少に規定されているため、隙間漏れを抑制することができ、圧縮室3において十分な昇圧動作が可能となる。そして、作動ガスの圧力に対する反力(駆動伝達反力)Fnの分力Fn・sinθによって起動時より渦巻体1b、2b同士を押圧することができる。
以上説明したように実施の形態5によれば、実施の形態1と同様の効果が得られると共に、また、弾性体を用いないため、実施の形態1に比べて部品点数を低減でき、低コスト化を図ることができる。また、スライダー部5aの内部に弾性体17を収納することなく、実施の形態1と同等の初期起動性を確保することができる。
なお、上記各実施の形態1〜5においてそれぞれ別の実施の形態として説明したが、各実施の形態の特徴的な構成を適宜組み合わせてスクロール圧縮機を構成してもよい。また、各実施の形態1〜5のそれぞれにおいて、同様の構成部分について適用される変形例はその変形例を説明した実施の形態以外の他の実施の形態においても同様に適用される。
1 固定スクロール、1a 台板、1b 渦巻体、2 揺動スクロール、2a 台板、2b 渦巻体、2c ボス部、2d 揺動軸受、3 圧縮室、4 バッフル、4a 吐出ポート、5 バランスウェイト付きスライダー、5a スライダー部、5aa スライド穴、5b バランスウェイト部、6 回転軸、6a 偏心軸部、6b 主軸部、6c 副軸部、6e 接触部、6f 接触部、6g くぼみ、7 フレーム、7a スラスト面、7b 主軸受、7c 連通流路、8 サブフレームプレート、9 サブフレーム、10 電動機、10a 電動機固定子、10b 電動機回転子、11 吐出バルブ、12 吐出マフラー容器、13 スリーブ、14 副軸受、17 弾性体、18 コイルばね、19
磁石、20 吐出ポート、21a 円弧(第1円弧)、21b 円弧(第2円弧)、30 偏心軸部の中心軸、31 くぼみ、50 揺動スクロール、50a 初期隙間、60
第1バランスウェイト、61 第2バランスウェイト、70 下部空間、71 中部空間、72 上部空間、100 密閉容器、101 吸入管、102 吐出管、112 ポンプ要素。

Claims (9)

  1. 容器内に設けられた固定スクロールと、前記固定スクロールに対して揺動する揺動スクロールと、前記揺動スクロールに回転駆動力を伝達する回転軸と、前記回転軸の一端側に前記回転軸に対して偏心して設けられた偏心軸部と、スライド穴を有するスライダー部およびバランスウェイト部を一体化した構成を有し、前記スライド穴に前記偏心軸部が挿入されて前記偏心軸部に対して前記回転軸の軸線と直角な面内で前記スライド穴に沿った移動が可能なバランスウェイト付きスライダーと、前記揺動スクロールに設けられ、前記バランスウェイト付きスライダーの前記スライダー部を回転自在に支持する揺動軸受とを備えており、
    前記バランスウェイト付きスライダーの遠心力が前記揺動スクロールの遠心力よりも大きくなるように設定されており、前記偏心軸部の偏心方向側の側面と前記側面に対向する前記スライド穴の内壁面との間において前記揺動軸受の軸方向中央部に一致する位置に、前記バランスウェイト付きスライダーの前記スライダー部が前記揺動軸受に対して平行な姿勢を保つように前記バランスウェイト付きスライダーの姿勢を制御する姿勢制御手段として、前記偏心軸部の偏心方向側の側面と前記側面に対向する前記スライド穴の内壁面とのうちの一方に突出して設けられた1つの頂点を有する曲面を有する凸部を備えたスクロール圧縮機。
  2. 前記凸部は半球体形状の凸部である請求項記載のスクロール圧縮機。
  3. 前記凸部は、第1円弧を、第1円弧に直交する第2円弧に沿って移動させて得た軌跡で形成された凸曲面を有する形状である請求項記載のスクロール圧縮機。
  4. 前記凸部は、1つの曲面上に異なる曲率を有する楕円半球形状である請求項記載のスクロール圧縮機。
  5. 前記スライダー部を偏心方向側に付勢して前記揺動スクロールを偏心方向側に押圧する弾性体を備えた請求項1〜請求項のいずれか一項に記載のスクロール圧縮機。
  6. 前記弾性体は皿ばねである請求項記載のスクロール圧縮機。
  7. 前記弾性体はコイルばねである請求項記載のスクロール圧縮機。
  8. 前記偏心軸部の偏心方向側の側面と前記側面に対向する前記スライド穴の内壁面とのうちの一方に、前記弾性体の一部を収容するくぼみを有する請求項〜請求項のいずれか一項に記載のスクロール圧縮機。
  9. 前記偏心軸部の偏心方向側の側面と前記側面に対向する前記スライド穴の内壁面とを磁気吸着させる磁力を発生する磁力発生手段を備えた請求項1〜請求項のいずれか一項に記載のスクロール圧縮機。
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