JP2010053844A - スクロール式流体機械 - Google Patents

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和孝 末藤
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Abstract

【課題】 旋回スクロールの駆動力の反作用による駆動軸の傾きや振動を防止しつつ、自転防止機構に作用する旋回スクロールの遠心力を低減することができるスクロール式流体機械を提供する。
【解決手段】 駆動軸15には、クランクピン16の基端側に位置して主バランスウエイト22を設ける。また、第1の軸受20の内周側には、駆動軸15が挿入されたスライダブッシュ23を設ける。そして、スライダブッシュ23と駆動軸15との間には、クランクピン16の偏心方向に隙間Sが形成される。一方、クランクピン16の偏心方向と直交する方向では、スライダブッシュ23と駆動軸15は互いに接触する。これにより、駆動軸15は、クランクピン16の偏心方向に変位可能となっている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、例えば空気等の流体の圧縮機、真空ポンプ、膨張機等に用いて好適なスクロール式流体機械に関する。
一般に、スクロール式流体機械としては、空気、冷媒等の流体を圧縮する圧縮機、容器内を減圧する真空ポンプ、流体を膨張させる膨張機等がある。この種のスクロール式流体機械は、ケーシングに固定され板体の表面に渦巻状のラップ部が立設された固定スクロールと、板体の表面に渦巻状のラップ部が立設され旋回運動によって前記固定スクロールとの間に流体を圧縮または膨張する複数の流体室を画成する旋回スクロールと、該旋回スクロールの自転を防止する例えば補助クランク等の自転防止機構と、前記旋回スクロールを旋回動作するために前記ケーシングに回転可能に設けられた駆動軸とを備えている。また、駆動軸の先端側には偏心したクランクピンを有すると共に、駆動軸の両端側は第1,第2の軸受によって回転可能に支持されている。
そして、スクロール式流体機械は、モータ等の駆動源により駆動軸を介して旋回スクロールを旋回動作させる。これにより、スクロール式流体機械は、例えば空気、冷媒等の流体を各流体室内で順次圧縮する。
また、スクロール式流体機械として、異常負荷時にクランクピンやラップに加わる負荷を半径方向のいかなる方向にも逃すことができるようにするために、第1の軸受と駆動軸との間に環状弾性体を設けたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平3−141883号公報
ところで、従来技術によるスクロール式流体機械では、旋回スクロールの旋回運動に伴って遠心力が発生する。この旋回スクロールの遠心力は、駆動軸を支持する第1の軸受と自転防止機構とによって分担して支持する構成となっている。このため、例えば旋回スクロールが高速で旋回運動したときには、自転防止機構に過大な遠心力が作用し、自転防止機構の耐久性が低下する虞れがある。
一方、特許文献1の構成では、第1の軸受と駆動軸との間に環状弾性体を設けたから、バランスウエイトの遠心力を直接的に旋回スクロールに作用させることができる。このため、旋回スクロールの遠心力をバランスウエイトの遠心力によって低減できるから、自転防止機構に作用する遠心力も低減することができる。
しかし、特許文献1の構成では、駆動軸の径方向に対していかなる方向にも負荷を逃すようにするために、環状弾性体は全周に亘って一様に剛性が弱くなっている。このため、旋回スクロールの駆動力の反作用によっても駆動軸が変位し、駆動軸が傾いて第1,第2の軸受に悪影響を与えたり、駆動軸が振動して信頼性や耐久性が低下するという問題がある。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、旋回スクロールの駆動力の反作用による駆動軸の傾きや振動を防止しつつ、自転防止機構に作用する旋回スクロールの遠心力を低減することができるスクロール式流体機械を提供することにある。
本発明は、ケーシングと、該ケーシングに固定され板体の表面に渦巻状のラップ部が立設された固定スクロールと、板体の表面に渦巻状のラップ部が立設され旋回運動によって該固定スクロールとの間に流体を圧縮または膨張する複数の流体室を画成する旋回スクロールと、該旋回スクロールの自転を防止する自転防止機構と、前記ケーシングに回転可能に設けられ、先端側に偏心したクランクピンを有すると共に、該クランクピンが前記旋回スクロールに連結された駆動軸と、前記ケーシングに設けられ該駆動軸の先端側を回転可能に支持する第1の軸受と、前記ケーシングに設けられ前記駆動軸の基端側を回転可能に支持する第2の軸受と、前記駆動軸の先端側に設けられ、前記駆動軸と一緒に回転して回転バランスを保持するために前記クランクピンの偏心方向と逆方向に配置されたバランスウエイトとを備えてなるスクロール式流体機械に適用される。
そして、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、前記第1の軸受の内周側には、前記駆動軸を挿入する筒状のスライダブッシュを設け、該スライダブッシュは、前記第1の軸受の内周側と前記駆動軸との間に前記クランクピンの偏心方向に位置して隙間が形成されると共に、前記クランクピンの偏心方向と直交する方向では前記駆動軸と接触し、前記駆動軸が前記クランクピンの偏心方向に変位するのを許容した状態で前記駆動軸と一緒に回転する構成としたことにある。
また、請求項4の発明が採用する構成の特徴は、前記第1の軸受の内周側には、前記駆動軸を挿入する筒状の異方性ばね部材を設け、該異方性ばね部材は、前記クランクピンの偏心方向のばね定数が小さく、前記クランクピンの偏心方向と直交する方向のばね定数が大きく形成され、前記駆動軸が前記クランクピンの偏心方向に変位するのを許容した状態で前記駆動軸と一緒に回転する構成としたことにある。
本発明によれば、旋回スクロールの駆動力の反作用による駆動軸の傾きや振動を防止しつつ、自転防止機構に作用する旋回スクロールの遠心力を低減することができる。
以下、本発明の実施の形態によるスクロール式流体機械として無給油式のスクロール式空気圧縮機を例に挙げ、添付図面に従って詳細に説明する。
まず、図1ないし図3は本発明の第1の実施の形態を示している。図1において、1は空気を圧縮するスクロール式空気圧縮機を示している。このスクロール式空気圧縮機1は、後述のケーシング2、固定スクロール4、旋回スクロール7、補助クランク機構11、駆動軸15等により大略構成されている。
2はスクロール式空気圧縮機1の外枠を形成するケーシングで、該ケーシング2は、軸方向の一側がほぼ閉塞され、他側が開口した段付筒状体として形成されている。また、ケーシング2は、大径筒部2Aと、該大径筒部2Aよりも小径な筒状に形成され該大径筒部2Aの軸方向の一側から外側に向けて突出した小径な軸受筒部2Bと、該軸受筒部2Bと大径筒部2Aとの間に形成された環状部2Cとにより大略構成されている。
さらに、ケーシング2の外周側には、固定側の軸受収容部3が周方向に離間して例えば3箇所(1箇所のみ図示)に設けられている。そして、軸受収容部3は、旋回スクロール7側が開口した段付の円形穴によって形成されると共に、その内部に後述する補助クランク機構11のケーシング側軸受12を収容している。
4はケーシング2の他側に設けられた固定スクロールである。この固定スクロール4は、ケーシング2の大径筒部2Aを軸方向他側から閉塞するように該大径筒部2Aの開口端に固定されている。また、固定スクロール4は、軸線O−Oを中心としてほぼ円板状に形成された板体4Aと、該板体4Aの表面に軸方向に立設された渦巻状のラップ部4Bと、該ラップ部4Bを取囲んで板体4Aの外周側に設けられた筒部4Cと、板体4Aの背面に突設された複数の冷却フィン4Dとによって大略構成されている。
5は固定スクロール4に設けられた例えば2個の吸込口で、該各吸込口5は、板体4Aの外周側から筒部4Cにかけて開口し、後述する外周側の圧縮室10に連通している。そして、吸込口5は、吸込フィルタ5Aを通じて外周側の圧縮室10内に空気を流通させるものである。
6は固定スクロール4の板体4Aの中心側に設けられた吐出口で、該吐出口6は、最中心側の圧縮室10に連通し、この圧縮室10内の圧縮空気を吐出パイプ6Aから外部に吐出させるものである。
7は固定スクロール4と対向してケーシング2の大径筒部2A内に旋回可能に設けられた旋回スクロールを示している。この旋回スクロール7は、固定スクロール4の板体4Aと対向して配置されたほぼ円板状の板体7Aと、該板体7Aの表面に立設された渦巻状のラップ部7Bと、板体7Aの背面に突設された複数の冷却フィン7Cと、該冷却フィン7Cの先端側に位置して固定された背面プレート7Dとによって大略構成されている。
また、背面プレート7Dの中央側には、後述する駆動軸15のクランクピン16と回転可能に連結される有底筒状のボス部8が一体形成されている。さらに、背面プレート7Dの外周側には、固定側の軸受収容部3と対応した位置に旋回側の軸受収容部9が例えば3箇所(1箇所のみ図示)に設けられている。そして、軸受収容部9は、ケーシング2の環状部2C側が開口した有底の円形穴によって形成され、その内部に後述する補助クランク機構11のスクロール側軸受13を収容している。
10は固定スクロール4と旋回スクロール7との間に設けられた流体室としての複数の圧縮室である。これらの圧縮室10は、旋回スクロール7が旋回運動するときに、ラップ部4B,7Bの外周側から中心側に向けて移動しつつ、これらの間で連続的に縮小される。これにより、各圧縮室10のうち外周側の圧縮室10には、吸込口5から空気が吸込まれ、この空気を中心側の圧縮室10に達するまでに圧縮する。そして、この圧縮空気を吐出口6から吐出し、吐出パイプ6Aを介して外部の空気タンク(図示せず)等に貯える。
11はケーシング2の環状部2Cと旋回スクロール7との間に周方向に離間して例えば3個配設された自転防止機構としての補助クランク機構(1個のみ図示)を示している。これらの補助クランク機構11は、図1に示すように、ケーシング側軸受12、スクロール側軸受13および補助クランク軸14によって大略構成されている。
ここで、ケーシング側軸受12は、ケーシング2の軸受収容部3内に収容されている。一方、スクロール側軸受13は、旋回スクロール7の軸受収容部9内に収容されている。また、補助クランク軸14は、駆動軸15と実質的に同じ偏心量をもって偏心すると共に、その両端側がケーシング側軸受12とスクロール側軸受13とによって回転可能に支持されている。これにより、補助クランク機構11は、旋回スクロール7が駆動軸15の回転駆動によって旋回するときに、旋回スクロール7が自転するのを防止する。
15はケーシング2の軸受筒部2B内に回転可能に設けられた駆動軸である。この駆動軸15は、モータ(図示せず)によって駆動されることにより、軸線O−Oを中心として回転し、旋回スクロール7を旋回動作させるものである。
ここで、駆動軸15の先端側には、軸線O−Oに対して一定の寸法(偏心量ε)だけ径方向に偏心したクランクピン16が形成されている。そして、クランクピン16は、円柱状に形成されると共に、旋回軸受17等を介して旋回スクロール7のボス部8に回転可能に連結されている。このとき、旋回軸受17は、駆動軸15のクランクピン16に対して旋回スクロール7を回転可能に支持する。
また、駆動軸15には、クランクピン16の基端側に位置して後述の主バランスウエイト22が取付けられている。さらに、駆動軸15のうち主バランスウエイト22の近傍には、軸方向に対して主バランスウエイト22を挟んでクランクピン16の反対側に位置して、後述する第1の軸受20が取付けられる軸受取付部15Aが形成されている。そして、軸受取付部15Aの基端側には、後述のスライダブッシュ23を抜止めするためのワッシャ15Bが取付けられている。
また、駆動軸15の基端側はケーシング2の外部に突出すると共に、その突出部分には軸線O−Oから径方向に位置ずれして副バランスウエイト18が設けられている。このとき、副バランスウエイト18は、後述する主バランスウエイト22と一緒に駆動軸15の回転バランスをとるものである。さらに、駆動軸15の基端側は、モータの出力側にベルト(図示せず)等を介して接続される。
また、ボス部8の開口側には、旋回軸受17の軸方向の一端側に位置してオイルシール19が設けられている。そして、オイルシール19は、グリース等の潤滑剤が旋回軸受17から漏洩するのを防止している。
20はケーシング2の軸受筒部2B内に設けられた第1の軸受で、この第1の軸受20は、軸受筒部2Bのうち軸方向の他端側に位置して駆動軸15の先端側を回転可能に支持している。ここで、軸受20は、ケーシング2の軸受筒部2Bに例えば圧入等によって嵌合して固定された外輪20Aと、該外輪20Aの内周側に設けられた内輪20Bと、外輪20Aと内輪20Bとを回転可能に連結する複数個の鋼球等からなる転動体20Cとによって構成されている。また、主軸受20は、外輪20Aと内輪20Bとの間に例えばグリス等の潤滑剤が封入されている。そして、内輪20B内には、後述のスライダブッシュ23を介して駆動軸15が挿入されている。
21はケーシング2の軸受筒部2B内に設けられた第2の軸受で、この第2の軸受21は、軸受筒部2Bのうち軸方向の一端側に位置して駆動軸15の基端側を回転可能に支持している。これにより、第1,第2の軸受20,21は、駆動軸15の両端側に配置され、駆動軸15を軸線O−Oを中心に回転可能に支持している。
22は駆動軸15のうちクランクピン16の基端側に設けられたバランスウエイトとしての主バランスウエイトである。この主バランスウエイト22は、径方向に対して駆動軸15の回転中心(軸線O−O)を挟んでクランクピン16の反対側に配置されている。即ち、主バランスウエイト22は、径方向に対して駆動軸15の回転中心を挟んでクランクピン16の偏心方向と逆方向に配置されている。また、主バランスウエイト22は、例えば略扇形状に形成されると共に、その要部分が駆動軸15に固着されている。そして、主バランスウエイト22は、駆動軸15と一緒に回転して駆動軸15の回転バランスを保持する。
23は第1の軸受20内に設けられたスライダブッシュである。このスライダブッシュ23は、例えば銅等の金属材料、潤滑油を含浸した焼結含油金属材料、四フッ化エチレン系の樹脂材料等のように自己潤滑性材料を用いて略円筒状に形成されている。そして、スライダブッシュ23の外周面は、軸受20の内輪20B内にしまり嵌め固定されている。また、スライダブッシュ23内には、駆動軸15の軸受取付部15Aが挿入されている。
ここで、スライダブッシュ23の内周側には、表面が平面状となった廻止め部23Aが形成されている。このため、スライダブッシュ23の内部には、円形の一部を直線状に切欠いた断面形状となった貫通孔24が形成されている。
一方、駆動軸15の軸受取付部15Aには、円弧状の外周面の一部を平坦面状に切欠いた切欠き25が形成されている。これにより、駆動軸15の切欠き25とスライダブッシュ23の廻止め部23Aとが係合し、スライダブッシュ23は、廻止め状態で駆動軸15の外周側に取付けられている。このため、スライダブッシュ23は、駆動軸15と一緒に回転する。
また、駆動軸15の切欠き25は、クランクピン16の偏心方向と平行な平面を形成している。さらに、スライダブッシュ23の貫通孔24は、駆動軸15の外径寸法よりも大きな内径寸法を有している。このため、スライダブッシュ23の貫通孔24と駆動軸15との間には、駆動軸15の偏心方向に大きな間隔をもった隙間Sが形成され、偏心方向と直交する方向には殆ど隙間Sが形成されない。これにより、駆動軸15はクランクピン16の偏心方向には拘束されずに変位可能な状態となり、スライダブッシュ23の廻止め部23Aと駆動軸15の切欠き25とは互いに摺接する構成となっている。
第1の実施の形態によるスクロール式空気圧縮機1は上述の如き構成を有するもので、次に、その動作について説明する。
まず、電動モータにより駆動軸15を回転し、旋回軸受17を介して旋回スクロール7を旋回動作させると、固定スクロール4のラップ部4Bと旋回スクロール7のラップ部7Bとの間に画成された圧縮室10が連続的に縮小する。これにより、吸込口5から吸込んだ外気は、各圧縮室10で順次圧縮することにより、圧縮空気として吐出口6から吐出し、外部の空気タンク等に貯留することができる。
この圧縮運転時に、各補助クランク機構11は、旋回スクロール7の自転を防止しつつ、この旋回スクロール7を固定スクロール4に対して旋回動作させている。また、圧縮運転時には、各圧縮室10の圧力がスラスト荷重となって旋回スクロール7に作用する。このスラスト荷重は、3個の補助クランク機構11を用いて支持する。
然るに、旋回スクロール7の旋回運動に伴って、旋回スクロール7には遠心力が作用する。この遠心力は、旋回軸受17および補助クランク機構11によって分担して支持する。このとき、主バランスウエイト22にも遠心力が作用する。
また、主バランスウエイト22の重心位置は、駆動軸15の回転中心を挟んで旋回スクロール7の重心位置とは反対側に配置されている。このため、主バランスウエイト22は、旋回スクロール7の遠心力が働く方向とは逆方向に向けて作用する。
一方、スライダブッシュ23は、駆動軸15との間にクランクピン16の偏心方向に位置して隙間Sが形成されている。このため、駆動軸15の軸受取付部15Aは、主バランスウエイト22の近傍に位置してスライダブッシュ23内でクランクピン16の偏心方向に向けて径方向に変位可能な状態となっている。
これにより、主バランスウエイト22の遠心力は、第1の軸受20によって支持されることなく、旋回スクロール7に対して直接的に作用する。このため、主バランスウエイト22の遠心力によって、旋回スクロール7の遠心力の一部または全部を相殺することができる。この結果、補助クランク機構11に作用する遠心力が減少するから、補助クランク機構11等の信頼性、耐久性を高めることができる。
また、スライダブッシュ23は、クランクピン16の偏心方向と直交する方向では、スライダブッシュ23の廻止め部23Aと駆動軸15の切欠き25とが摺接し、駆動軸15と接触する構成とした。このため、旋回スクロール7の駆動力の反作用が生じても、駆動軸15がクランクピン16の偏心方向と直交する方向に対して変位することがなく、駆動軸15の傾きや振動を防ぐことができる。これにより、クランクピン16の旋回力は旋回スクロール7に確実に伝達されるから、旋回スクロール7を安定して旋回運動させることができる。
さらに、駆動軸15と第1の軸受20との間には、駆動軸15をクランクピン16の偏心方向に変位可能に支持するスライダブッシュ23を設ける構成とした。このため、駆動軸15の先端側は、旋回軸受17および旋回スクロール7を介して補助クランク機構11によって支持されると共に、駆動軸15の基端側は、第2の軸受21によって支持される。これにより、駆動軸15は2箇所で支持されるから、静定支持することができる。
これに加えて、駆動軸15の先端に位置するクランクピン16も偏心方向に変位可能となっているから、旋回スクロール7は、補助クランク機構11によって3箇所で支持される。このため、クランクピン16が径方向に変位不能な場合に比べて、4点不静定から3点不静定に減少させることができる。これにより、位置誤差、熱膨張等に伴う不静定荷重を抑制することができ、軸受12,13,17,20,21等の破損を防止することができる。
また、スライダブッシュ23は自己潤滑性材料を用いて形成したから、駆動軸15がクランクピン16の偏心方向に変位したときでも、スライダブッシュ23と駆動軸15との間の摩擦を低減することができ、これらの摩耗やフレッティングを防止することができる。
次に、図4および図5は本発明の第2の実施の形態を示している。本実施の形態の特徴は、駆動軸には、スライダブッシュと駆動軸との間に位置して潤滑剤貯留部を設ける構成としたことにある。なお、第2の実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
31は第2の実施の形態によるスライダブッシュを示している。このスライダブッシュ31は、例えば金属材料を用いて略円筒状に形成されている。そして、スライダブッシュ31は、第1の実施の形態によるスライダブッシュ23と同様に、例えば軸受20の内輪20B内にしまり嵌めの状態で装着されている。また、スライダブッシュ31内には、駆動軸15の軸受取付部15Aが挿入されている。
ここで、スライダブッシュ31の内周側には、表面が平面状となった廻止め部31Aが形成されている。このため、スライダブッシュ31の内部には、円形の一部を直線状に切欠いた断面形状となった貫通孔32が形成されている。そして、スライダブッシュ31の廻止め部31Aは、駆動軸15の切欠き25と係合している。これにより、スライダブッシュ31は、廻止め状態で駆動軸15の外周側に取付けられ、駆動軸15と一緒に回転する。
また、駆動軸15の切欠き25は、クランクピン16の偏心方向と平行な平面を形成している。さらに、スライダブッシュ31の貫通孔32は、駆動軸15の外径寸法よりも大きな内径寸法を有している。このため、スライダブッシュ31の貫通孔32と駆動軸15との間には、駆動軸15の偏心方向に大きな間隔をもった隙間Sが形成され、偏心方向と直交する方向には殆ど隙間Sが形成されない。これにより、駆動軸15はクランクピン16の偏心方向に変位可能な状態となり、スライダブッシュ31の廻止め部31Aと駆動軸15の切欠き25とは互いに摺接する構成となっている。
33は駆動軸15とスライダブッシュ31との間に位置して駆動軸15の軸受取付部15Aに設けられた潤滑剤貯留部で、この潤滑剤貯留部33の内部には、グリース等の潤滑剤Gが収容されている。また、潤滑剤貯留部33は、駆動軸15の切欠き25に設けられ、軸方向に延びる長溝によって形成されている。そして、駆動軸15とスライダブッシュ31とが互いに摺接する部位として、例えば廻止め部31Aと切欠き25との間に潤滑剤Gを供給する。
かくして、このように構成された第2の実施の形態でも、第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。特に、第2の実施の形態では、駆動軸15の軸受取付部15Aにはスライダブッシュ31と駆動軸15との間に位置して潤滑剤貯留部33を設けたから、駆動軸15がクランクピン16の偏心方向に変位したときでも、スライダブッシュ31と駆動軸15との間は潤滑剤貯留部33から潤滑剤Gを供給することができる。このため、スライダブッシュ31と駆動軸15との間を潤滑状態に保つことができるから、これらの間の摩擦を低減することができ、スライダブッシュ31や駆動軸15の摩耗やフレッティングを防止することができる。
なお、第2の実施の形態では、駆動軸15の外周側に潤滑剤貯留部33を設ける構成としたが、スライダブッシュ31の内周側に潤滑剤貯留部を設ける構成としてもよく、スライダブッシュ31および駆動軸15の両方に潤滑剤貯留部を設ける構成としてもよい。
次に、図6ないし図9は本発明の第3の実施の形態を示している。本実施の形態の特徴は、第1の軸受の内周側には駆動軸を挿入する異方性ばね部材を設け、該異方性ばね部材は、クランクピンの偏心方向のばね定数が小さく、クランクピンの偏心方向と直交する方向のばね定数が大きく形成する構成としたことにある。なお、第3の実施の形態では、第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
41は第1の軸受20と駆動軸15との間に設けられた筒状の異方性ばね部材である。この異方性ばね部材41は、第1の軸受20の内周側に取付けられると共に、内部に駆動軸15が挿入されている。また、異方性ばね部材41は、例えば外筒部41Aおよび内筒部41Bによって二重筒状に形成されると共に、これらの間をばね性をもって周方向に延びる2本の梁部41Cによって連結する構成となっている。このとき、梁部41Cは、円弧状の片持ち梁によって形成され、一端側が外筒部41Aに取付けられると共に、他端側が内筒部41Bに取付けられている。
ここで、異方性ばね部材41は、例えば薄鋼板をプレス加工した複数枚のプレートを積み重ねると共に、これらを接合することによって形成されている。積層後に精度出しが必要であれば、外径は旋盤で加工が可能であり、内径の仕上げは内面に均等な側圧が同時にかかるホーニングを用いれば円筒壁が異方性の剛性をもっていても、問題なく加工することができる。
また、梁部41Cは、クランクピン16の偏心方向の両端側に配置されている。このため、異方性ばね部材41のうち偏心方向の両側位置には、梁部41Cを挟んで2本のスリット42A,42Bが形成されている。一方、異方性ばね部材41のうちクランクピン16の偏心方向と直交した方向の両側位置には、外筒部41Aと内筒部41Bとに挟まれた1本のスリット42Cが形成されている。
これにより、クランクピン16の偏心方向に対しては2本の梁部41Cが片持ち梁として撓むから、異方性ばね部材41の剛性は低い。これに対し、クランクピン16の偏心方向と直交する方向に対しては2本の梁部41Cは殆ど伸び縮みしないから、異方性ばね部材41の剛性は高い。この結果、異方性ばね部材41は、クランクピン16の偏心方向に対してばね定数が小さく、クランクピン16の偏心方向と直交する方向に対してばね定数が大きい構成となっている。
そして、第1の軸受20の内輪20B内に外筒部41Aがしまり嵌め状態で装着されると共に、内筒部41B内には駆動軸15の軸受取付部15Aがしまり嵌め状態で取付けられている。これにより、異方性ばね部材41は、駆動軸15と一緒に回転する。このとき、軸受取付部15Aは、第1の実施の形態とは異なり、切欠きが省かれている。このため、軸受取付部15Aの断面は、円形状に形成されている。
なお、駆動軸15の回転駆動に伴って、梁部41Cには圧縮荷重または引張り荷重が加わる。梁部41Cに圧縮荷重が作用すると、梁部41Cの変形、座屈等が生じる虞れがある。このため、梁部41Cに引張り荷重が作用する方向で、第1の軸受20内に異方性ばね部材41を装着するのが好ましい。
また、異方性ばね部材41は、上述した製造方法に限らず、例えば円筒の壁にワイヤカット放電加工でスリット42A〜42Cを形成する構成としてもよい。この場合、予め旋盤等によって内外径の精度を出しておけば、剛性の異方性の問題は発生しない。また、スリット加工後の変形は内外径の同心度が変化するのみで、内外径の寸法は殆ど変化しないから、使用上差し支えない。
かくして、このように構成された第3の実施の形態でも、第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。具体的に説明すると、異方性ばね部材41は、クランクピン16の偏心方向のばね定数が小さく、クランクピン16の偏心方向と直交する方向のばね定数が大きく形成した。即ち、駆動軸15はクランクピン16の偏心方向に対する拘束力が弱く、クランクピン16の偏心方向と直交する方向に対する拘束力が強い。このため、バランスウエイト22に遠心力が作用したときには、異方性ばね部材41がクランクピン16の偏心方向に弾性変形し、バランスウエイト22の遠心力は、第1の軸受20に作用することなく、旋回スクロール7に対して直接的に作用する。この結果、バランスウエイト22の遠心力によって、旋回スクロール7の遠心力の全部または一部を相殺することができ、補助クランク機構11に作用する旋回スクロール7の遠心力を低減することができる。
また、異方性ばね部材41は、クランクピン16の偏心方向と直交する方向ではばね定数が大きく、剛性が高いから、旋回スクロール7の駆動力の反作用が生じても、駆動軸15がクランクピン16の偏心方向と直交する方向に対して変位することがなく、駆動軸15の傾きや振動を防ぐことができる。
さらに、駆動軸15と第1の軸受20との間には、駆動軸15をクランクピン16の偏心方向に変位可能に支持する異方性ばね部材41を設ける構成とした。このため、駆動軸15は2箇所で支持されるから、駆動軸15を静定支持することができる。また、旋回スクロール7は、補助クランク機構11によって3箇所で支持されるから、駆動軸15が径方向に変位不能な場合に比べて、4点不静定から3点不静定に減少させることができる。これにより、位置誤差、熱膨張等に伴う不静定荷重を抑制することができ、軸受12,13,20,21等の破損を防止することができる。
特に、本実施の形態では、第1の軸受20と駆動軸15との間には異方性ばね部材41を設けたから、異方性ばね部材41を弾性変形させることによって旋回スクロール7の遠心力を低減することができる。このため、駆動軸15が異方性ばね部材41に対して摺動変位することがなく、異方性ばね部材41と駆動軸15との間で摩耗等を生じることがないから、信頼性、耐久性を高めることができると共に、潤滑剤を省くことができ、製造コストを軽減することができる。
また、異方性ばね部材41は、クランクピン16の偏心方向ではスリット42A,42Bが多く、梁部41Cが片持ち梁として撓み易い構造とし、クランクピン16の偏心方向と直交する方向ではスリット42Cが少なく、撓む部分がない構成とした。このため、異方性ばね部材41は、クランクピン16の偏心方向のばね定数を小さくすると共に、クランクピン16の偏心方向と直交する方向のばね定数を大きくすることができる。
次に、図10は本発明の第4の実施の形態を示している。本実施の形態の特徴は、第1の軸受の内周側には駆動軸を挿入する異方性ばね部材を設けると共に、該異方性ばね部材は、外筒部と内筒部との間を両持ち梁によって連結した構成としたことにある。なお、第4の実施の形態では、第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
51は第1の軸受20と駆動軸15との間に設けられた筒状の異方性ばね部材である。この異方性ばね部材51は、第1の軸受20の内周側に取付けられると共に、内部に駆動軸15が挿入されている。また、異方性ばね部材51は、第3の実施の形態による異方性ばね部材41とほぼ同様に、外筒部51Aおよび内筒部51Bによって二重筒状に形成されると共に、これらの間をばね性をもった2本の梁部51Cによって連結する構成となっている。
このとき、異方性ばね部材51は、第3の実施の形態による異方性ばね部材41と同様に、例えば薄鋼板をプレス加工した複数枚のプレートを積み重ねて接合する構成としてもよく、円筒の壁にワイヤカット放電加工を施す構成としてもよい。
但し、本実施の形態による梁部51Cは、第3の実施の形態による片持ち梁からなる梁部41Cと異なり、両持ち梁によって形成されている。このため、梁部51Cは、その両端側が外筒部51Aに取付けられると共に、その長さ方向の中間部分が内筒部51Bに取付けられている。
また、梁部51Cは、クランクピン16の偏心方向の両端側に配置されている。このため、異方性ばね部材51のうちクランクピン16の偏心方向の両側位置には、梁部51Cを挟んで2本のスリット52A,52Bが形成されているから、梁部51Cが両持ち梁として撓み易くなっている。一方、異方性ばね部材51のうちクランクピン16の偏心方向と直交した方向の両側位置には、外筒部51Aと内筒部51Bとに挟まれた1本のスリット52Cが形成されており、撓む部分がない構成とした。このため、異方性ばね部材51は、クランクピン16の偏心方向のばね定数が小さく、クランクピン16の偏心方向と直交する方向のばね定数が大きい構成となっている。
そして、第1の軸受20の内輪20B内に外筒部51Aがしまり嵌め状態で装着されると共に、内筒部51B内には駆動軸15の軸受取付部15Aがしまり嵌め状態で取付けられている。これにより、異方性ばね部材51は、駆動軸15と一緒に回転する。このとき、軸受取付部15Aは、第1の実施の形態とは異なり、切欠きが省かれている。このため、軸受取付部15Aの断面は、円形状に形成されている。
かくして、このように構成された第4の実施の形態でも、第1,第3の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。特に、本実施の形態では、外筒部51Aと内筒部51Bとの間を両持ち梁からなる梁部51Cによって連結した。このため、クランクピン16の偏心方向と直交する方向に対して、梁部51Cの中央部分を中心にして異方性ばね部材51を対称な形状に形成することができる。この結果、回転方向に関係なく、異方性ばね部材51を適用することができるから、異方性ばね部材51の誤組付けを防止できると共に、回転方向が異なる2種類のスクロール式空気圧縮機1に適用することができる。
また、前記各実施の形態では、補助クランク機構11を用いて自転防止機構を構成するものとしたが、例えばボールカップリング機構等を用いて自転防止機構を構成してもよい。
さらに、前記各実施の形態では、スクロール式流体機械としてスクロール式空気圧縮機1を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、冷媒を圧縮する冷媒圧縮機、真空ポンプ、膨張機等を含めて他のスクロール式流体機械に適用してもよい。
以上の各実施の形態で述べたように、請求項1の発明によれば、スライダブッシュは、駆動軸との間にクランクピンの偏心方向に位置して隙間が形成される構成とした。このため、バランスウエイトの遠心力は、第1の軸受に作用することなく、旋回スクロールに対して直接的に作用する。このとき、バランスウエイトの遠心力は旋回スクロールの遠心力とは逆方向に発生するから、バランスウエイトの遠心力によって、旋回スクロールの遠心力の全部または一部を相殺することができ、自転防止機構に作用する旋回スクロールの遠心力を低減することができる。
また、スライダブッシュは、クランクピンの偏心方向と直交する方向では駆動軸と接触する構成としたから、旋回スクロールの駆動力の反作用が生じても、駆動軸がクランクピンの偏心方向と直交する方向に対して変位することがなく、駆動軸の傾きや振動を防ぐことができる。これにより、クランクピンの旋回力は旋回スクロールに確実に伝達されるから、旋回スクロールを安定して旋回運動させることができる。
請求項2の発明によれば、スライダブッシュは自己潤滑性材料を用いて形成したから、駆動軸がクランクピンの偏心方向に変位したときでも、スライダブッシュと駆動軸との間の摩擦を低減することができ、これらの摩耗やフレッティング(fretting)を防止することができる。
請求項3の発明によれば、スライダブッシュと駆動軸とのうち少なくともいずれか一方には、スライダブッシュと駆動軸との間に位置して潤滑剤貯留部を設けたから、駆動軸がクランクピンの偏心方向に変位したときでも、スライダブッシュと駆動軸との間は潤滑剤貯留部から潤滑剤を供給することができる。このため、スライダブッシュと駆動軸との間の摩擦を低減することができ、これらの摩耗やフレッティングを防止することができる。
請求項4の発明によれば、第1の軸受の内周側には駆動軸を挿入する筒状の異方性ばね部材を設け、該異方性ばね部材は、クランクピンの偏心方向のばね定数が小さく、クランクピンの偏心方向と直交する方向のばね定数が大きく形成した。このため、バランスウエイトに遠心力が作用したときには、異方性ばね部材がクランクピンの偏心方向に弾性変形し、バランスウエイトの遠心力は、第1の軸受に作用することなく、旋回スクロールに対して直接的に作用する。このとき、バランスウエイトの遠心力は旋回スクロールの遠心力とは逆方向に発生するから、バランスウエイトの遠心力によって、旋回スクロールの遠心力の全部または一部を相殺することができ、自転防止機構に作用する旋回スクロールの遠心力を低減することができる。
また、異方性ばね部材は、クランクピンの偏心方向と直交する方向ではばね定数が大きく、剛性が高いから、旋回スクロールの駆動力の反作用が生じても、駆動軸がクランクピンの偏心方向と直交する方向に対して変位することがなく、駆動軸の傾きや振動を防ぐことができる。これにより、クランクピンの旋回力は旋回スクロールに確実に伝達されるから、旋回スクロールを安定して旋回運動させることができる。
さらに、第1の軸受と駆動軸との間には異方性ばね部材を設けたから、異方性ばね部材の弾性変形によって旋回スクロールの遠心力を低減することができる。このため、駆動軸が異方性ばね部材に対して摺動変位することがなく、異方性ばね部材と駆動軸との間で摩耗等を生じることがないから、信頼性、耐久性を高めることができると共に、潤滑剤を省くことができ、製造コストを軽減することができる。
請求項5の発明によれば、異方性ばね部材は、クランクピンの偏心方向ではスリットが多く、クランクピンの偏心方向と直交する方向ではスリットが少ない構成とした。このため、異方性ばね部材は、クランクピンの偏心方向のばね定数を小さくすると共に、クランクピンの偏心方向と直交する方向のばね定数を大きくすることができる。
本発明の第1の実施の形態によるスクロール式空気圧縮機を示す縦断面図である。 図1中のスライダブッシュおよび第1の軸受の周囲を拡大して示す拡大縦断面図である。 スライダブッシュおよび駆動軸を図2中の矢示III−III方向からみた拡大横断面図である。 第2の実施の形態によるスライダブッシュおよび第1の軸受の周囲を拡大して示す図2と同様位置の拡大縦断面図である。 スライダブッシュおよび駆動軸を図4中の矢示V−V方向からみた拡大横断面図である。 第3の実施の形態による異方性ばね部材および第1の軸受の周囲を拡大して示す図2と同様位置の拡大縦断面図である。 異方性ばね部材および駆動軸を図6中の矢示VII−VII方向からみた拡大横断面図である。 自由状態の異方性ばね部材を単体で示す正面図である。 異方性ばね部材の内筒部がクランクピンの偏心方向に変位した状態を示す正面図である。 第4の実施の形態による異方性ばね部材の変形例を示す図8と同様の正面図である。
符号の説明
1 スクロール式空気圧縮機(スクロール式流体機械)
2 ケーシング
4 固定スクロール
4A,7A 板体
4B,7B ラップ部
7 旋回スクロール
10 圧縮室(流体室)
11 補助クランク機構(自転防止機構)
15 駆動軸
16 クランクピン
17 旋回軸受
20 第1の軸受
21 第2の軸受
22 主バランスウエイト(バランスウエイト)
23,31 スライダブッシュ
33 潤滑剤貯留部
41,51 異方性ばね部材
42A〜42C,52A〜52C スリット

Claims (5)

  1. ケーシングと、
    該ケーシングに固定され板体の表面に渦巻状のラップ部が立設された固定スクロールと、
    板体の表面に渦巻状のラップ部が立設され旋回運動によって該固定スクロールとの間に流体を圧縮または膨張する複数の流体室を画成する旋回スクロールと、
    該旋回スクロールの自転を防止する自転防止機構と、
    前記ケーシングに回転可能に設けられ、先端側に偏心したクランクピンを有すると共に、該クランクピンが前記旋回スクロールに連結された駆動軸と、
    前記ケーシングに設けられ該駆動軸の先端側を回転可能に支持する第1の軸受と、
    前記ケーシングに設けられ前記駆動軸の基端側を回転可能に支持する第2の軸受と、
    前記駆動軸の先端側に設けられ、前記駆動軸と一緒に回転して回転バランスを保持するために前記クランクピンの偏心方向と逆方向に配置されたバランスウエイトとを備えてなるスクロール式流体機械において、
    前記第1の軸受の内周側には、前記駆動軸を挿入する筒状のスライダブッシュを設け、
    該スライダブッシュは、前記第1の軸受の内周側と前記駆動軸との間に前記クランクピンの偏心方向に位置して隙間が形成されると共に、前記クランクピンの偏心方向と直交する方向では前記駆動軸と接触し、前記駆動軸が前記クランクピンの偏心方向に変位するのを許容した状態で前記駆動軸と一緒に回転する構成としたことを特徴とするスクロール式流体機械。
  2. 前記スライダブッシュは、自己潤滑性材料を用いて形成してなる請求項1に記載のスクロール式流体機械。
  3. 前記スライダブッシュと駆動軸とのうち少なくともいずれか一方には、前記スライダブッシュと駆動軸との間に位置して潤滑剤を供給する潤滑剤貯留部を設けてなる請求項1に記載のスクロール式流体機械。
  4. ケーシングと、
    該ケーシングに固定され板体の表面に渦巻状のラップ部が立設された固定スクロールと、
    板体の表面に渦巻状のラップ部が立設され旋回運動によって該固定スクロールとの間に流体を圧縮または膨張する複数の流体室を画成する旋回スクロールと、
    該旋回スクロールの自転を防止する自転防止機構と、
    前記ケーシングに回転可能に設けられ、先端側に偏心したクランクピンを有すると共に、該クランクピンが前記旋回スクロールに連結された駆動軸と、
    前記ケーシングに設けられ該駆動軸の先端側を回転可能に支持する第1の軸受と、
    前記ケーシングに設けられ前記駆動軸の基端側を回転可能に支持する第2の軸受と、
    前記駆動軸の先端側に設けられ、前記駆動軸と一緒に回転して回転バランスを保持するために前記クランクピンの偏心方向と逆方向に配置されたバランスウエイトとを備えてなるスクロール式流体機械において、
    前記第1の軸受の内周側には、前記駆動軸を挿入する筒状の異方性ばね部材を設け、
    該異方性ばね部材は、前記クランクピンの偏心方向のばね定数が小さく、前記クランクピンの偏心方向と直交する方向のばね定数が大きく形成され、前記駆動軸が前記クランクピンの偏心方向に変位するのを許容した状態で前記駆動軸と一緒に回転する構成としたことを特徴とするスクロール式流体機械。
  5. 前記異方性ばね部材は、前記クランクピンの偏心方向ではスリットが多く、前記クランクピンの偏心方向と直交する方向ではスリットが少ない構成としてなる請求項4に記載のスクロール式流体機械。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018076780A (ja) * 2016-11-07 2018-05-17 日立ジョンソンコントロールズ空調株式会社 冷媒圧縮機

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