JP4415178B2 - スクロール流体機械及びその組立方法 - Google Patents
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Description
Dr<Di<Ds
の関係を満たすように構成し、
且つ、前記支持部材の内面は、径がDiの円弧状部分で形成された複数の案内面と、これら複数の円弧状案内面の間でかつ該案内面より外径側に形成され組立治具をステータ内面に位置決めするための組立治具の嵌合面を挿入するための複数の逃げ部(切欠部)とを有する構成としたものである。
Dr<Di<Ds−(Ds−Dr)/2
となるように構成すると、ロータのシャフトへの挿入組立時に前記案内面をガイドとして容易に挿入が可能となる。
また、本発明によれば、前記支持部材の内面は、径がDiの円弧状部分で形成された複数の案内面と、これら複数の円弧状案内面の間でかつ該案内面より外径側に形成され組立治具をステータ内面に位置決めするための組立治具の嵌合面を挿入するための複数の逃げ部(切欠部)とを有するようにしているので、スクロール流体機械組立時の組立治具を前記逃げ部を介して容易にステータ内部に挿入可能となる。また、逃げ部を設けることで、高精度の加工が要求される案内面の加工を少なくできる効果もある。
図1は本実施形態のスクロール圧縮機の全体構成を示す縦断面図で、密閉容器6内には、圧縮機構部12、駆動部17、副軸受部22を内蔵した構造となっている。密閉容器6は、筒状のケーシング3とその両側開口端を塞ぐように上キャップ1及び下キャップ2を溶接して構成されている。なお、上キャップ1には吸入パイプ4が、ケーシング3には吐出パイプ5が設けられている。
まず、図3に示すように、モータを構成するステータ13をケーシング3に焼き嵌め等により固定する。一方、フレーム10の軸心部には主軸受16を圧入等により固定する。なお、フレーム10の軸心部の下端面はフレーム10の軸心に垂直となるように平面度を保たれるように製作され、またフレーム10の軸心部の下部内周面はフレーム10の軸心に同軸上になるように加工を施されている。次に、主軸受16を内蔵したフレーム10をケーシング3の上方から挿入し、また下部の副軸受部22を支持するための支持部材(軸受案内部材)21をケーシング3の下方から挿入する。
前記組立冶具23の中間部には、中心軸からの距離が、支持部材21の案内面21aよりも小さい円弧状の面23aと、中心軸からの距離がステ−タ23内周の半径と略同一に形成されステ−タ内周面と嵌合する複数の円弧状の嵌合面23bが形成されている。
図5は、図3におけるB−B断面図である。支持部材(軸受案内部材)21は、複数の円弧状部分21aで副軸受部22を構成する副軸受フレーム18の嵌合面と嵌合する。この嵌合面直径(円弧状部分21aで構成される案内面直径)は、図2に示すDiである。また、ステータ13内径Dsの略1/2の半径をもつ組立治具23の中間部円弧状嵌合面23bを、ケーシング3下方から、支持部材21の中央開口部を通過させてステ−タ内まで挿入できるようにするため、前記逃げ部21bが形成されているが、この逃げ部21bは、例えば図に示すように、平面部の組合せで構成されている。逃げ部21bの深さは、軸中心からDs/2以上の距離を保つように形成されている。この結果、ステータ13内径Dsの略1/2の半径をもつ組立治具23の中間部円弧状嵌合面23bを、支持部材21の前記逃げ部21bから通過させてステ−タ位置まで挿入可能となる。
上記のように、フレーム10及び支持部材21の位置決めが完了した状態で、ケーシング3の側面から、これらフレーム10及び支持部材21を溶接等により固定する。
Dr<Di<Ds−(Ds−Dr)/2
の関係を満足させるように構成すると良い。
最後に、ケーシング3に、密閉容器を構成する上キャップ1及び下キャップ2を溶接して取り付ける。
Claims (6)
- 円筒状のケーシングを有する密閉容器内に、流体を圧縮又は膨張させるための固定スクロール及び旋回スクロールをもつ圧縮機構部と、この圧縮機構部の旋回スクロールを駆動するためのロータ及びステータを有する駆動部と、前記ロータと一体に構成され前記旋回スクロールと接続されるロータシャフトと、このロータシャフトを支持するためにロータと圧縮機構部との間に配置された主軸受と、前記ロータシャフトの前記主軸受とはロータを挟んで反対側に配置された副軸受とを備えたスクロール流体機械において、
前記副軸受は、前記ケーシングに円弧状の案内面を有する支持部材を介して取付けられ、且つその支持部材の案内面内径をDi、前記ステータの内径をDs、前記ロータの外径をDrとしたとき、
Dr<Di<Ds
の関係を満たすように構成し、
且つ、前記支持部材の内面は、径がDiの円弧状部分で形成された複数の案内面と、これら複数の円弧状案内面の間でかつ該案内面より外径側に形成され組立治具をステータ内面に位置決めするための組立治具の嵌合面を挿入するための複数の逃げ部(切欠部)とを有する
ことを特徴とするスクロール流体機械。 - 請求項1において、前記案内面内径Diと、ステータ内径Ds及びロータ外径Drとの関係が、
Dr<Di<Ds−(Ds−Dr)/2
となるように構成したことを特徴とするスクロール流体機械。 - 円筒状のケーシングを有する密閉容器内に、流体を圧縮又は膨張させるための固定スクロール及び旋回スクロールをもつ圧縮機構部と、この圧縮機構部の旋回スクロールを駆動するためのロータ及びステータを有する駆動部と、前記ロータと一体に構成され前記旋回スクロールと接続されるロータシャフトと、このロータシャフトを支持するためにロータと圧縮機構部との間に配置された主軸受と、前記ロータシャフトの前記主軸受とはロータを挟んで反対側に配置された副軸受とを備えたスクロール流体機械において、
前記副軸受は、前記ケーシングに円弧状の案内面を有する支持部材を介して取付けられ、且つその支持部材の案内面内径をDi、前記ステータの内径をDs、前記ロータの外径をDrとしたとき、
Dr<Di<Ds
の関係を満たすように構成し、
前記副軸受を嵌合固定する前記支持部材の案内面は、1つの円周の一部で構成され、該支持部材の案内面以外の部分を全て、前記案内面を含む円の径Diの部分より外側になるような逃げ部に形成されていることを特徴とするスクロール流体機械。 - 請求項1〜3の何れかにおいて、前記ロータシャフトの一端部側には偏心部であるクランクピン部を有し、該クランクピン部に前記圧縮機構部を構成する旋回スクロール部材を係合し、圧縮機構部は前記旋回スクロール部材と固定スクロール部材により冷凍サイクルの作動冷媒を圧縮するものであることを特徴とするスクロール流体機械。
- 請求項1〜4の何れかにおいて、前記案内面及び逃げ部の数はそれぞれ周方向に3個以上設けたことを特徴とするスクロール流体機械。
- 密閉容器内に、圧縮機構部と、この圧縮機構部を駆動するためのロータ及びステータを有する駆動部と、前記ロータと一体に構成され前記圧縮機構部と接続されるロータシャフトと、このロータシャフトを支持するためにロータと圧縮機構部との間に配置された主軸受と、前記ロータシャフトの前記主軸受とはロータを挟んで反対側に配置された副軸受とを備えたスクロール流体機械の組立方法において、
円筒状のケーシング内に駆動部を構成するステ−タを固定し、
次に、前記圧縮機構部を構成するフレームを前記ケーシングにおけるステータの一方側に挿入すると共に、前記副軸受を前記ケーシングに支持するための部材であって、内径が前記ステータの内径よりも小さく且つ前記ロータの外径よりも大きい案内面を有する支持部材を前記ケーシングにおけるステータの他方側に挿入し、
中央部に前記ステータ内面に嵌合される嵌合面を有し、一方端側には前記フレームを位置決めするための嵌合面を備え、他方端側には前記副軸受支持部材を位置決めする嵌合面を備える組立治具であって、この組立治具の中央部に設けられた前記嵌合面は、ステータ内面半径と略同一の半径を有する複数の円弧状部分で構成され、前記支持部材にはこの円弧状嵌合面が通過できる逃げ部を形成していて、前記組立治具を前記支持部材側からケーシング内に挿入し、この組立治具を使用して前記ステータに対する前記フレーム及び支持部材の位置決めをした後、これらフレーム及び支持部材を前記ケーシングに固定し、
次に、前記組立治具を前記支持部材の側からケーシング外に抜き取り後、ロータシャフトをフレーム側からケーシング内に挿入して主軸受で支持し、その後バランスウェイト及び駆動部を構成するロータを前記ロータシャフトに支持部材側から挿入して該シャフトに固定し、
その後、副軸受を前記支持部材に固定して前記ロータシャフトの下部を支持させるようにしたことを特徴とするスクロール流体機械の組立方法。
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