JPH10288156A - 振動式圧縮機 - Google Patents

振動式圧縮機

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JPH10288156A
JPH10288156A JP9704097A JP9704097A JPH10288156A JP H10288156 A JPH10288156 A JP H10288156A JP 9704097 A JP9704097 A JP 9704097A JP 9704097 A JP9704097 A JP 9704097A JP H10288156 A JPH10288156 A JP H10288156A
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JP
Japan
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piston
cylinder
motor
fixed
mover
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Makoto Katayama
誠 片山
Ichiro Morita
一郎 森田
Masanori Kobayashi
正則 小林
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Refrigeration Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷凍サイクル等に使用される振動式圧縮機に
おいて、ピストンの軸心がずれて加工・組立されても、
ピストンとシリンダの摺動部における局所的な摺動やこ
じりの発生を防止すると共に、弾性要素の信頼性の向上
を図ることを目的とする。 【解決手段】 シャフト14と軸方向に連結され、シャ
フト14に対して回転可能なピストン15を備えること
により、シリンダ4,ピストン15,弾性要素8の軸心
がずれて加工・組立されても、ピストン15とシリンダ
4の摺動部における局所的な摺動やこじりの発生を防止
し、圧縮機の効率低下や摺動部の摩耗といった信頼性の
低下を防止できると共に、弾性要素8の信頼性向上を図
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷蔵庫,エアーコ
ンディショナー等に使用される振動式圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の振動式圧縮機としては、特開平0
4−298689号公報や、特開平4−347460号
公報に記載されているものがある。以下図面を参照しな
がら上記従来の振動式圧縮機に説明する。
【0003】図7は従来の振動式圧縮機であり、図8は
図7のA−A線要部断面図である。図7,図8におい
て、1は密閉ケーシング、2は本体である。モーター3
は、固定子3aと可動子3bとから構成されており、可
動子3bはピストン5に固定されている。本体2はモー
ター3の可動子3b,ピストン5などから構成される可
動要素12と、シリンダ4,モーター3の固定子3a,
ブロック6などから構成される固定要素13とから構成
されており、サスペンションスプリング(図示せず)に
より、密閉ケーシング1内に弾性支持されている。11
は潤滑油であり、密閉ケーシング1の下部に溜められて
いる。
【0004】弾性要素8は、複数の弾性体8aを積み重
ねて構成されており、弾性要素8の内周部8bがピスト
ン5に固定され、弾性要素8の外周部8cがブロック6
に固定されている。また、各弾性体8aの内周部8bと
外周部8cには、それぞれスペーサー8d,8eが挟み
込まれており、各弾性体8aの間に一定の隙間を保持し
ている。
【0005】また、弾性体8aは複数のらせん状のスリ
ット8sを有しており、そのため弾性要素、例えばバネ
として機能する。
【0006】また、シリンダ4と弾性要素8は、ピスト
ン5が軸方向に可動可能なようにピストン5を支持して
いる。9はシリンダ4とピストン5から構成される圧縮
室である。
【0007】次に振動式圧縮機の機構について説明す
る。交流電源を半波整流し、固定子3aに通電すること
により、ピストン5に固定された可動子3bの固定子3
aの磁極の方向に磁気可変抵抗原理により吸引される。
そして吸引時に、可動子3bとブロック6間に配設され
た弾性要素8に蓄えられた弾性力により逆方向に押さ
れ、この繰り返しによりピストン5は軸方向の往復運動
を行う。
【0008】冷却システム(図示せず)からの冷媒ガス
は、シリンダヘッド7内に配設された吸入弁(図示せ
ず)を介してシリンダヘッド7の低圧室7aに導かれ、
シリンダ4内の圧縮室9に至る。圧縮室9に至った冷媒
ガスは、上述したピストン5の往復運動により圧縮され
る。
【0009】圧縮された冷媒ガスは、シリンダヘッド7
内に配設された吐出弁(図示せず)を介して一旦シリン
ダヘッド7内の高圧室7bに吐出された後、システムに
吐出される。
【0010】また、弾性体8aの内周部8bが図8の紙
面に対して垂直方向上方及び下方に変位したときに、弾
性体8aの内周部8bは図8中に示した矢印の方向に回
転する。従って、弾性体8aの内周部8bと固定された
ピストン5も弾性体8aの変位と共に回転することとな
り、ピストン5は回転しながら往復運動する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、シリンダ4,ピストン5,弾性要素8の軸
心がずれて加工・組立された時には、ピストン5とシリ
ンダ4の摺動部において、局所的な摺動やこじりが発生
し、摺動損失の増大による圧縮機の効率低下や、摺動部
の摩耗といった信頼性低下の可能性があった。
【0012】また、ピストン5が固定された弾性体8a
の内周部8bにおいて、弾性体8aの半径方向の過大な
変形が引き起こされ、弾性体8aに過大な応力が発生
し、弾性体8aの疲労や破壊といった信頼性低下の可能
性があった。
【0013】さらに、ピストン5とシリンダ4の摺動部
において、弾性要素8が変位する際に生じるピストン5
の周方向の回転により、回転に伴う摺動損失が増大し、
摺動部の摩耗といった信頼性低下の可能性があった。
【0014】また、上記の可能性を回避するために、部
品の加工精度や組立精度を向上させると、部品や圧縮機
のコストが高くなる可能性があった。
【0015】本発明は、従来の課題を解決するもので、
シリンダ,ピストン,弾性要素の軸心がずれて加工・組
立されても、ピストンとシリンダの摺動部における局所
的な摺動やこじりの発生を防止し、摺動損失の増大によ
る圧縮機の効率低下や、摺動部の摩耗といった信頼性の
低下を防止する。
【0016】また、ピストンが固定された弾性体の半径
方向の過大な変形を防止し、弾性体に座屈やねじれによ
る過大な応力が発生することを防止することにより、弾
性体の疲労や破壊といった信頼性の低下を防止する。
【0017】また、ピストンとシリンダ間の回転方向の
相対速度を低減することにより摺動損失を低減し、圧縮
機の効率向上を図る。
【0018】また、上記従来の構成では、シリンダ4,
ピストン5,弾性要素8が傾いて加工・組み立てられた
ときや、可動要素12の一部が潤滑油11に浸り往復運
動する際に潤滑油11から効力を受ける際には、ピスト
ン5とシリンダ4の摺動部において、局所的な摺動やこ
じりが発生し、摺動損失の増大による圧縮機の効率低下
や、摺動部の摩耗といった信頼性の低下の可能性があっ
た。
【0019】また、ピストン5が固定された弾性要素8
が軸方向に対して傾いて変形するために、弾性体8aに
過大な応力が発生し、弾性体8aの疲労や破壊といった
信頼性低下の可能性があった。
【0020】本発明は、従来の課題を解決するもので、
シリンダ,ピストン,弾性要素が傾いて加工・組み立て
られたときや、可動要素の一部が潤滑油に浸り往復運動
する際に潤滑油から抵抗を受けた時において、ピストン
とシリンダの摺動部における局所的な摺動やこじりの発
生を防止し、摺動損失の増大による圧縮機の効率低下
や、摺動部の摩耗といった信頼性低下を防止する。
【0021】また、ピストンが固定された弾性体が軸方
向に対して傾いて変形することを防止し、弾性体に過大
な応力が発生することを防止することにより、弾性体の
疲労や破壊といった信頼性低下を防止する。
【0022】また、上記従来の構成では、弾性要素8が
軸方向に変位する際に、それに伴って弾性体8aの内周
部8b及びピストン5を含む可動要素12の回転方向が
変わる。そのため、回転方向が変わる際に可動要素12
の回転による慣性力により弾性体8aに回転に伴う過大
な変形が生じるため、弾性体8aに過大な応力が発生
し、弾性体8aの疲労や破壊といった信頼性低下の可能
性があった。
【0023】本発明は、従来の課題を解決するもので、
往復運動に伴って可動要素の回転方向が変わる際に、可
動要素による回転の慣性力が働いても、弾性体が回転に
伴なって過大に変形することを防止し、弾性体に課題な
応力が発生することを防止することにより、弾性要素の
疲労や破壊といった信頼性低下を防止する。
【0024】また、上記従来の構成では、弾性要素8が
軸方向に変位し、それに伴って弾性体8aの内周部8b
及びピストン5を含む可動要素12が方向を変えながら
回転する。その回転力は、弾性体8aを介してブロック
6等の固定要素13に伝達されるため、固定要素13,
本体2及び圧縮機の回転振動が増大する可能性があっ
た。
【0025】本発明は、従来の課題を解決するもので、
弾性要素が軸方向に変位しつつ内周部が回転しても、ピ
ストンやモーターの可動子などの可動要素及びブロック
などの固定要素への回転力の伝達を低減することによ
り、固定要素,本体及び圧縮機の回転振動を低減する。
【0026】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明の振動式圧縮機は、冷媒ガス空間を有する密閉ケ
ーシングと、密閉ケーシング内に収納されたシリンダ
と、固定子及び可動子とから構成されたモーターと、モ
ーターの可動子などにより構成された可動要素と、シリ
ンダやモーターの固定子などにより構成された固定要素
と、一部が可動要素に固定され、一部が固定要素に固定
された弾性要素と、可動要素と軸方向に連結され弾性要
素に対して回転可能なピストンとから構成されている。
【0027】これにより、シリンダ,ピストン,弾性要
素の軸心がずれて加工・組立されても、ピストンとシリ
ンダの摺動部における局所的な摺動やこじりの発生を防
止し、摺動損失の増大による圧縮機の効率低下や、摺動
部の摩耗といった信頼性の低下を防止する。
【0028】また、ピストンが固定された弾性体の半径
方向の過大な変形を防止し、弾性体に座屈やねじれによ
る過大な応力が発生することを防止することにより、弾
性体の疲労や破壊といった信頼性の低下を防止する。
【0029】また、ピストンとシリンダ間の回転方向の
相対速度を低減することにより摺動損失を低減し、圧縮
機の効率向上を図る。
【0030】また、冷媒ガス空間を有する密閉ケーシン
グと、密閉ケーシング内に収納され内周部に曲率を有し
たブロックと、固定子及び可動子とから構成されたモー
ターと、モーターの可動子が連結されたピストンと、モ
ーターの可動子やピストンなどにより構成された可動要
素と、モーターの固定子やブロックなどにより構成され
た固定要素と、一部が可動要素に固定され、一部が固定
要素に固定された弾性要素と、外周部にブロックと同じ
又は僅かに大きい曲率を有し、ブロックに嵌められ内周
部がピストンと摺動可能な揺動シリンダとから構成され
ている。
【0031】これにより、シリンダ,ピストン,弾性要
素が傾いて加工・組み立てられたときや、可動要素の一
部が潤滑油に浸り往復運動する際に潤滑油から抵抗を受
けた時において、ピストンとシリンダの摺動部における
局所的な摺動やこじりの発生を防止し、摺動損失の増大
による圧縮機の効率低下や、摺動部の摩耗といった信頼
性低下を防止する。
【0032】また、ピストンが固定された弾性体の軸方
向に対して傾いて変形することを防止し、弾性体に過大
な応力が発生することを防止することにより、弾性体の
疲労や破壊といった信頼性低下を防止する。
【0033】また、冷媒ガス空間を有する密閉ケーシン
グと、密閉ケーシング内に収納されたシリンダと、固定
子及び可動子とから構成されたモーターと、シリンダ内
に嵌められモーターの可動子が連結されたピストンと、
モーターの可動子やピストンなどにより構成された可動
要素と、モーターの固定子やシリンダなどにより構成さ
れた固定要素と、一部が可動要素に固定され、一部が半
径方向に隙間を有して固定要素と軸方向に連結された弾
性要素とから構成されている。
【0034】これにより、往復運動に伴って可動要素の
回転方向が変わる際に、可動要素による回転の慣性力が
働いても、弾性体が回転に伴なって過大に変形すること
を防止し、弾性体に過大な応力が発生することを防止す
ることにより、弾性要素の疲労や破壊といった信頼性低
下を防止する。
【0035】また、冷媒ガス空間を有する密閉ケーシン
グと、密閉ケーシング内に収納されたシリンダと、固定
子及び可動子とから構成されたモーターと、シリンダ内
に嵌められたピストンと、モーターの可動子やピストン
などにより構成された可動要素と、モーターの固定子や
シリンダなどにより構成された固定要素と、一部に曲率
を有する弾性要素とからなり、弾性要素は弾性要素と同
じ又は僅かに大きい曲率を有する可動要素に嵌められ、
一部が半径方向に隙間を有して固定要素と軸方向に連結
された構成となっている。
【0036】これにより、弾性要素が軸方向に変位しつ
つ内周部が回転しても、ピストンやモーターの可動子な
どの可動要素及びブロックなどの固定要素への回転力の
伝達を低減することにより、固定要素,本体及び圧縮機
の回転振動を低減する。
【0037】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、冷媒ガス空間を有する密閉ケーシングと、密閉ケー
シング内に収納されたシリンダと、固定子及び可動子と
から構成されたモーターと、モーターの可動子などによ
り構成された可動要素と、シリンダやモーターの固定子
などにより構成された固定要素と、一部が可動要素に固
定され、一部が固定要素に固定された弾性要素と、可動
要素と軸方向に連結され可動要素に対して回転可能なピ
ストンを備えたものであり、シリンダ,ピストン,弾性
要素の軸心がずれて加工・組立されても、ピストンとシ
リンダの摺動部における局所的な摺動やこじりの発生を
防止し、摺動損失の増大による圧縮機の効率低下や、摺
動部の摩耗といった信頼性の低下を防止するという作用
を有する。
【0038】また、ピストンが固定された弾性体の半径
方向の過大な変形を防止し、弾性体に座屈やねじれによ
る過大な応力が発生することを防止することにより、弾
性体の疲労や破壊といった信頼性の低下を防止するとい
う作用を有する。
【0039】また、ピストンとシリンダ間の回転方向の
相対速度を低減することにより摺動損失を低減し、圧縮
機の効率向上を図るという作用を有する。
【0040】請求項2記載の発明は、密閉ケーシング
と、密閉ケーシング内に収納され内周部に曲率を有した
ブロックと、固定子及び可動子とから構成されたモータ
ーと、モーターの可動子が連結されたピストンと、モー
ターの可動子やピストンなどにより構成された可動要素
と、モーターの固定子やブロックなどにより構成された
固定要素と、一部が可動要素に固定され、一部が固定要
素に固定された弾性要素と、外周部にブロックと同じ又
は僅かに大きい曲率を有し、ブロックに嵌められ内周部
がピストンと摺動可能な摺動シリンダを備えたものであ
り、シリンダ,ピストン,弾性要素が傾いて加工・組み
立てられたときや、可動要素の一部が潤滑油に浸り往復
運動する際に潤滑油から抵抗を受けた時において、ピス
トンとシリンダの摺動部における局所的な摺動やこじり
の発生を防止し、摺動損失の増大による圧縮機の効率低
下や、摺動部の摩耗といった信頼性低下を防止するとい
う作用を有する。
【0041】また、ピストンが固定された弾性体の軸方
向に対して傾いて変形することを防止し、弾性体に過大
な応力が発生することを防止することにより、弾性体の
疲労や破壊といった信頼性低下を防止するという作用を
有する。
【0042】請求項3記載の発明は、密閉ケーシング
と、密閉ケーシング内に収納されたシリンダと、固定子
及び可動子とから構成されたモーターと、シリンダ内に
嵌められモーターの可動子が連結されたピストンと、モ
ーターの可動子やピストンなどにより構成された可動要
素と、モーターの固定子やシリンダなどにより構成され
た固定要素と、一部が可動要素に固定され、一部が半径
方向に隙間を有して固定要素と軸方向に連結された弾性
要素を備えたものであり、往復運動に伴って可動要素の
回転方向が変わる際に、可動要素による回転の慣性力が
働いても、弾性体が回転に伴なって過大に変形すること
を防止し、弾性体に過大な応力が発生することを防止す
ることにより、弾性要素の疲労や破壊といった信頼性低
下を防止するという作用を有する。
【0043】請求項4記載の発明は、冷媒ガス空間を有
する密閉ケーシングと、密閉ケーシング内に収納された
シリンダと、固定子及び可動子とから構成されたモータ
ーと、シリンダ内に嵌められたピストンと、モーターの
可動子やピストンなどにより構成された可動要素と、モ
ーターの固定子やシリンダなどにより構成された固定要
素と、内周部に曲率を有する弾性要素とからなり、弾性
要素は弾性要素と同じ又は僅かに大きい曲率を有する可
動要素に嵌められ、外周部が固定要素に固定されたもの
を備えたものであり、弾性要素が軸方向に変位しつつ内
周部が回転しても、ピストンやモーターの可動子などの
可動要素及びブロックなどの固定要素への回転力の伝達
を低減することにより、固定要素,本体及び圧縮機の回
転振動を低減する。
【0044】以下、本発明の実施の形態について、図1
から図6を用いて説明する。尚、従来と同一構成につい
ては、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0045】(実施の形態1)本発明の実施の形態1に
ついて説明する。図1は本発明の第1の実施例による振
動式圧縮機の縦断面図であり、図2は図1の要部拡大図
である。
【0046】図1,図2において、14はシャフトであ
り、ピストン15の凸部15aにより軸方向に連結され
ており、また弾性要素8の内周部8bと固定されてい
る。また、ピストン15の凸部15a及び凹部15b
は、シャフト14に対して半径方向に隙間を備えてい
る。
【0047】以上のように構成された振動式圧縮機につ
いて、以下その動作を説明する。圧縮機運転中におい
て、可動子3bに発生した推力は、シャフト14,ピス
トン15に伝えられる。
【0048】この時、ピストン15はシリンダ4内に嵌
められ、またピストン15の凸部15a及び凹部15b
は、シャフト14に対して半径方向に隙間を備えている
ため、ピストン15はシリンダ4との軸芯が一致するよ
うに半径方向に可動する。そして、その状態のままピス
トン15はシリンダ4内を往復運動を繰り返しながら冷
媒ガスを吸入・圧縮する。
【0049】従って、シリンダ4,ピストン15,弾性
要素8の軸心がずれて加工・組立されても、ピストン1
5とシリンダ4の摺動部における局所的な摺動やこじり
の発生を防止し、摺動損失の増大による圧縮機の効率低
下や、摺動部の摩耗といった信頼性の低下を防止するこ
とができる。
【0050】さらに、弾性要素8は常にシャフト14の
軸方向に変位するため、半径方向に過大に変形すること
もない。そのため、弾性要素8が半径方向に過大に変形
することを防止し、弾性要素8に過大な応力が発生する
ことを防止することにより、弾性要素8の疲労や破壊と
いった信頼性低下を防止することができる。
【0051】また、弾性体8aの内周部8bは、軸方向
変位に伴って回転を行うため、弾性要素8を介してシャ
フト14も回転する。
【0052】この時、ピストン15もシャフト14と同
方向に回転しようとするが、ピストン15はシャフト1
4に対して回転可能であるため、ピストン15とシリン
ダ4間の回転方向の相対速度は、シャフト14とシリン
ダ間の回転方向の相対速度よりも小さくなる。
【0053】従って、ピストン15がシリンダ4内を往
復摺動する際に、弾性要素8が回転しシャフト14が回
転しても、ピストン15とシリンダ4間の回転方向の相
対速度を低減できるため、ピストン5の回転に伴う摺動
損失を低減できると共に、摺動部の摩耗といった信頼性
の低下を防止することができる。
【0054】以上のように、冷媒ガス空間を有する密閉
ケーシングと、密閉ケーシング内に収納されたシリンダ
と、固定子及び可動子とから構成されたモーターと、モ
ーターの可動子などにより構成された可動要素と、シリ
ンダやモーターの固定子などにより構成された固定要素
と、一部が可動要素に固定され、一部が固定要素に固定
された弾性要素と、可動要素と軸方向に連結され可動要
素に対して回転可能なピストンを備えたものであり、シ
リンダ,ピストン,弾性要素の軸心がずれて加工・組立
されても、ピストンとシリンダの摺動部における局所的
な摺動やこじりの発生を防止し、摺動損失の増大による
圧縮機の効率低下や、摺動部の摩耗といった信頼性の低
下を防止することができる。
【0055】また、ピストンが固定された弾性体の半径
方向の過大な変形を防止し、弾性体に座屈やねじれによ
る過大な応力が発生することを防止することにより、弾
性体の疲労や破壊といった信頼性の低下を防止すること
ができる。
【0056】また、ピストンとシリンダ間の回転方向の
相対速度を低減することにより摺動損失を低減し、圧縮
機の効率を向上させることができる。
【0057】尚、本実施例においては、弾性要素8をシ
ャフト14とブロック6に固定しているが、他の可動要
素12,固定要素13に固定しても同様の効果が得られ
ることは言うまでもない。
【0058】(実施の形態2)図3は本発明の第2の実
施例による振動式圧縮機の縦断面図であり、図4は図3
の要部拡大図である。
【0059】図3,図4において、16は揺動シリンダ
であり、外周部に曲率部16aを備えており、内周部1
6bにおいてピストン5が軸方向に摺動可能である。6
はブロックであり、内周部に揺動シリンダ16の曲率部
16aと同じまたは僅かに大きい曲率部6aを備えてい
る。そして、揺動シリンダ16の曲率部16aは、ブロ
ック6の曲率部6aに嵌められている。
【0060】以上のように構成された振動式圧縮機にお
いて、以下その動作を説明する。揺動シリンダ16は、
その外周部の曲率部16aがブロック6の内周の曲率部
6aに嵌められているため、曲率部16a,6aの中心
を原点として、ブロック6に対して傾くことができる。
また、ピストン5は揺動シリンダ16の内周部16bに
嵌められているため、揺動シリンダ16と同様にピスト
ン5も傾くことができる。
【0061】弾性要素8が固定されたピストン5がブロ
ック6に対して傾いて加工・組立てられて運転されたと
きや、圧縮機の運転時においてピストン5がブロック6
に対して傾いて摺動する力が作用したときにおいて、ピ
ストン5に対して傾かないように、揺動シリンダ16の
曲率部16aがブロック6の曲率部6aの曲率に沿って
回転する。
【0062】圧縮機の運転中に、ピストン5が揺動シリ
ンダ16に対して傾いて摺動する力が作用する可能性が
ある場合として、例えば可動要素12や弾性要素8など
の一部が潤滑油11中に浸り、往復動する際に潤滑油か
ら抵抗を受ける場合などが考えられる。
【0063】その為、ピストン5,ブロック16が相対
的に傾斜するように加工・組み立てられたり、何らかの
要因により圧縮機の運転中において、ブロック6に対し
てピストン5が傾斜しても、揺動シリンダ16に対して
ピストン5は常に傾斜することなく摺動する。
【0064】従って、ピストン5と揺動シリンダ16の
摺動部における局所的な摺動やこじりの発生を防止でき
ると共に、摺動損失の増大による圧縮機の効率低下や、
摺動部の摩耗といった信頼性低下を防止することができ
る。
【0065】また逆に、ピストン5がブロック6に対し
て傾かずに摺動しようとすると、ピストン5に固定され
た弾性要素8が軸方向に対して傾いた変形をしようとす
る。
【0066】しかしその時も上述した通り、揺動シリン
ダ16がブロック6に対して傾くことができるためピス
トン5もブロック6に対して傾くことができ、ブロック
6に一部が固定された弾性要素8が軸方向に対して傾い
た変形をすることはない。その為、弾性要素8の疲労や
破損といった信頼性の低下を防止することができる。
【0067】以上のように、密閉ケーシングと、密閉ケ
ーシング内に収納され内周部に曲率を有したブロック
と、固定子及び可動子とから構成されたモーターと、モ
ーターの可動子が連結されたピストンと、モーターの可
動子やピストンなどにより構成された可動要素と、モー
ターの固定子やブロックなどにより構成された固定要素
と、一部が可動要素に固定され、一部が固定要素に固定
された弾性要素と、外周部にブロックと同じ又は僅かに
大きい曲率を有し、ブロックに嵌められ内周部がピスト
ンと摺動可能な揺動シリンダを備えたものであり、シリ
ンダ,ピストン,弾性要素が傾いて加工・組み立てられ
たときや、可動要素の一部が潤滑油に浸り往復運動する
際に潤滑油から抵抗を受けた時において、ピストンとシ
リンダの摺動部における局所的な摺動やこじりの発生を
防止し、摺動損失の増大による圧縮機の効率低下や、摺
動部の摩耗といった信頼性低下を防止することができ
る。
【0068】また、ピストンが固定された弾性体の軸方
向に対して傾いて変形することを防止し、弾性体に過大
な応力が発生することを防止することにより、弾性体の
疲労や破壊といった信頼性低下を防止することができ
る。
【0069】(実施の形態3)図5は本発明の第3の実
施例による振動式圧縮機の縦断面図である。
【0070】図5において、8は弾性要素であり、弾性
体8a,スペーサ8d,8e,固定部材8gとから構成
されており、内周部8bがピストン5に固定されてい
る。弾性要素8は、固定部材8gにて、ブロック6に対
して軸方向に連結され、半径方向には隙間(B)を備え
ている。
【0071】以上のように構成された振動式圧縮機につ
いて、以下その動作を説明する。圧縮機運転中におい
て、弾性要素8aの内周部8bは、軸方向変位に伴って
回転し、その回転方向が変化する。その回転方向が変わ
る際に、ピストン5やモーター3の可動子3bなどの可
動要素12には、その質量,回転速度により常に同じ方
向に回転し続けようとする慣性力が作用し、弾性要素8
が固定要素13に固定されていると、弾性要素8の弾性
体8aが必要以上に回転し、回転に伴う変形が生じる。
【0072】しかしながら、弾性要素8は固定要素13
であるブロック6に対して軸方向には連結されているも
のの回転可能であるため、弾性体8aが必要以上に回転
することを防止でき、過大な回転を伴う過大な変形を防
止できる。従って、弾性体8aに過大な応力が発生する
ことを防止でき、弾性要素8の疲労や破壊といった信頼
性の低下を防止することができる。
【0073】また、圧縮機運転中において、弾性要素8
の固定部材8gは、ブロック6に対して半径方向に隙間
を備えているため、ピストン5及び弾性要素8はシリン
ダ4との軸芯が一致するように半径方向に可動する。そ
して、その状態のままピストン5はシリンダ4内を往復
運動を繰り返しながら冷媒ガスを吸入・圧縮する。
【0074】従って、シリンダ4,ピストン5,弾性要
素8の軸心がずれて加工・組立されても、ピストン5と
シリンダ4の摺動部における局所的な摺動やこじりの発
生を防止し、摺動損失の増大による圧縮機の効率低下
や、摺動部の摩耗といった信頼性の低下を防止すること
ができる。
【0075】さらに、弾性要素8は軸心がずれることな
く常に軸方向に変位するため、半径方向に過大に変形す
ることもない。そのため、弾性要素8が半径方向に過大
に変形することを防止し、弾性要素8に過大な応力が発
生することを防止することにより、弾性要素8の疲労や
破壊といった信頼性低下を防止することができる。
【0076】以上のように、密閉ケーシングと、密閉ケ
ーシング内に収納されたシリンダと、固定子及び可動子
とから構成されたモーターと、シリンダ内に嵌められモ
ーターの可動子が連結されたピストンと、モーターの可
動子やピストンなどにより構成された可動要素と、モー
ターの固定子やシリンダなどにより構成された固定要素
と、一部が可動要素に固定され、一部が半径方向に隙間
を有して固定要素と軸方向に連結された弾性要素を備え
たものであり、往復運動に伴って可動要素の回転方向が
変わる際に、可動要素による回転の慣性力が働いても、
弾性要素が必要以上に回転することを防止でき、過大な
回転に伴う弾性要素の過大な変形,過大な応力の発生を
防止できるため、弾性要素の信頼性が向上する。
【0077】また、シリンダ,ピストン,弾性要素の軸
心がずれて加工・組立されても、ピストンとシリンダの
摺動部における局所的な摺動やこじりの発生を防止し、
摺動損失の増大による圧縮機の効率低下や、摺動部の摩
耗といった信頼性の低下を防止することができる。
【0078】尚、本実施例では、弾性体8をピストン5
とブロック6にそれぞれ固定,連結されているが、他の
可動要素12,固定要素13にそれぞれ固定,連結して
も同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0079】(実施の形態4)図6は本発明の第3の実
施例による振動式圧縮機の縦断面図である。
【0080】図6において、8は弾性要素であり、弾性
体8a,スペーサ8d,8eとから構成されている。8
fは、弾性要素8の内周部8bに設けられた曲率部であ
る。5はピストンであり、弾性要素8の曲率部8fと同
じまたは僅かに大きい曲率部5aを備えている。
【0081】そして、弾性要素8の曲率部8fは、ピス
トン5の曲率部5aに嵌められ連結されており、また弾
性要素8は、外周部8dがブロック6に対して軸方向に
連結され、半径方向に隙間(B)を備えている。
【0082】以上のように構成された振動式圧縮機につ
いて、以下その動作を説明する。圧縮機運転中におい
て、弾性要素8aの内周部8bは、軸方向変位に伴って
方向が反転しながら常に回転を行う。その際に、弾性要
素8を介してピストン5やブロック6も回転しようとす
るが、弾性要素8の曲率部8fとピストン5の曲率部5
a、そして弾性要素8の外周部8dとブロック6とは軸
方向に連結されているものの相対的に回転可能であるた
め、ピストン5やブロック6へは、弾性要素8の回転に
伴う回転力があまり伝達されず、ピストン5の回転も小
さくなる。
【0083】そのため、弾性要素8が軸方向に変位しつ
つ内周部8bが回転しても、ピストン5やモーター3の
可動子3bなどの可動要素12,ブロック6などの固定
要素13への回転力の伝達を低減でき、固定要素13,
本体2及び圧縮機の回転振動を低減することができる。
さらに、ピストン5とシリンダ4間の回転方向の相対速
度を低減できるため、回転に伴う摺動損失を低減できる
と共に、摺動部の摩耗といった信頼性の低下を防止する
ことができる。
【0084】また、モーター3の可動子3b,ピストン
5等から構成される可動要素12の往復運動に伴う回転
が低減でき、可動要素による慣性力が低減できるため、
弾性体8aが回転に伴なって過大に変形することを防止
し、弾性体8aに過大な応力が発生することを防止する
ことができるため、弾性要素8の疲労や破壊といった信
頼性低下を防止することができる。
【0085】さらに、圧縮機運転中において弾性要素8
の外周部8dは、ブロック6に対して半径方向に隙間を
備えているため、ピストン5はシリンダ4との軸芯が一
致するように半径方向に可動する。そして、その状態の
ままピストン5はシリンダ4内を往復運動を繰り返しな
がら冷媒ガスを吸入・圧縮する。
【0086】従って、シリンダ4,ピストン5,弾性要
素8の軸心がずれて加工・組立されても、ピストン5と
シリンダ4の摺動部における局所的な摺動やこじりの発
生を防止し、摺動損失の増大による圧縮機の効率低下
や、摺動部の摩耗といった信頼性の低下を防止すること
ができる。また、弾性要素8が半径方向に過大に変形す
ることがないため、弾性要素8に過大な応力が作用する
ことを防止でき、弾性要素8の疲労や破壊といった信頼
性の低下を防止することができる。
【0087】また、弾性要素8は、その内周部の曲率部
8fがピストン5の曲率部5aに嵌められているため、
曲率部8f,5aの中心を原点として傾くことができ
る。
【0088】従って、弾性要素8が固定されたピストン
5がシリンダ4に対して傾いて加工・組立されて運転さ
れたときや、圧縮機の運転時においてピストン5がシリ
ンダ4に対して傾いて摺動するように力が作用したとき
において、シリンダ4に対してピストン5が傾かないよ
うにピストン5の曲率部5aが弾性要素8の曲率部8a
に沿って回転する。そのためピストン5とシリンダ4の
摺動部における局所的な摺動やこじりの発生を防止でき
ると共に、摺動損失の増大による圧縮機の効率低下や、
摺動部の摩耗といった信頼性低下を防止することができ
る。
【0089】また逆に、ピストン5が弾性要素8に対し
て傾かずに摺動しようとすると、ピストン5に固定され
た弾性要素8が軸方向に対して傾いた変形をしようとす
る。
【0090】しかしその時も上述した通り、ピストン5
が弾性要素8に対して傾くことができるため、弾性要素
8が軸方向に対して傾いた変形をすることはない。その
為、弾性要素8の疲労や破損といった信頼性の低下を防
止することができる。
【0091】以上のように、冷媒ガス空間を有する密閉
ケーシングと、密閉ケーシング内に収納されたシリンダ
と、固定子及び可動子とから構成されたモーターと、シ
リンダ内に嵌められたピストンと、モーターの可動子や
ピストンなどにより構成された可動要素と、モーターの
固定子やシリンダなどにより構成された固定要素と、内
周部に曲率を有する弾性要素とからなり、弾性要素は弾
性要素と同じ又は僅かに大きい曲率を有する可動要素に
嵌められ、一部が半径方向に隙間を有して固定要素と軸
方向に連結されているため、弾性要素が軸方向に変位し
つつ内周が回転しても、可動要素や固定要素への回転力
の伝達を低減でき、固定要素,本体及び圧縮機の回転振
動を低減することができる。さらに、ピストンの回転を
低減することによりシリンダとの摺動損失を低減できる
と共に、摺動部の摩耗といった信頼性の低下を防止する
ことができる。
【0092】また、シリンダ,ピストン,弾性要素の軸
心がずれて加工・組立されたり、傾いて加工・組立され
たり、運転中においてその軸心がずれたり傾いたりする
何らかの力が作用しても、ピストンとシリンダの摺動部
における局所的な摺動やこじりの発生を防止し、摺動損
失の増大による圧縮機の効率の低下や、摺動部の摩耗と
いった信頼性の低下を防止することができる。
【0093】また、シリンダ,ピストン,弾性要素の軸
心ずれや傾きを防止でき、弾性要素は常に軸心に沿って
傾くことなく変形するため、軸心ずれや傾きに起因する
弾性要素の過大な変形,過大な応力の発生を低減でき、
弾性要素の信頼性が向上する。
【0094】尚、本実施例では、ピストン5に曲率部5
aを設けると共に、弾性要素8をブロック6に軸方向に
連結しているが、他の可動要素12に曲率を設けても、
また他の固定要素に連結しても同様の効果が得られるこ
とは言うまでもない。
【0095】
【発明の効果】以上のように、冷媒ガス空間を有する密
閉ケーシングと、密閉ケーシング内に収納されたシリン
ダと、固定子及び可動子とから構成されたモーターと、
モーターの可動子などにより構成された可動要素と、シ
リンダやモーターの固定子などにより構成された固定要
素と、一部が可動要素に固定され、一部が固定要素に固
定された弾性要素と、可動要素と軸方向に連結され可動
要素に対して回転可能なピストンを備えたものであり、
シリンダ,ピストン,弾性要素の軸心がずれて加工・組
立されても、ピストンとシリンダの摺動部における局所
的な摺動やこじりの発生を防止し、摺動損失の増大によ
る圧縮機の効率低下や、摺動部の摩耗といった信頼性の
低下を防止することができる。
【0096】また、ピストンが固定された弾性体の半径
方向の過大な変形を防止し、弾性体に座屈やねじれによ
る過大な応力が発生することを防止することにより、弾
性体の疲労や破壊といった信頼性の低下を防止すること
ができる。
【0097】また、ピストンとシリンダ間の回転方向の
相対速度を低減することにより摺動損失を低減し、圧縮
機の効率向上させることができる。
【0098】また、冷媒ガス空間を有する密閉ケーシン
グと、密閉ケーシング内に収納され内周部に曲率を有し
たブロックと、固定子及び可動子とから構成されたモー
ターと、モーターの可動子が連結されたピストンと、モ
ーターの可動子やピストンなどにより構成された可動要
素と、モーターの固定子やブロックなどにより構成され
た固定要素と、一部が可動要素に固定され、一部が固定
要素に固定された弾性要素と、外周部にブロックと同じ
又は僅かに大きい曲率を有し、ブロックに嵌められ内周
部がピストンと摺動可能な揺動シリンダを備えたもので
あり、シリンダ,ピストン,弾性要素が傾いて加工・組
み立てられたときや、可動要素の一部が潤滑油に浸り往
復運動する際に潤滑油から抵抗を受けた時において、ピ
ストンとシリンダの摺動部における局所的な摺動やこじ
りの発生を防止し、摺動損失の増大による圧縮機の効率
低下や、摺動部の摩耗といった信頼性低下を防止するこ
とができる。
【0099】また、ピストンが固定された弾性体の軸方
向に対して傾いて変形することを防止し、弾性体に過大
な応力が発生することを防止することにより、弾性体の
疲労や破壊といった信頼性低下を防止することができ
る。
【0100】また、冷媒ガス空間を有する密閉ケーシン
グと、密閉ケーシング内に収納されたシリンダと、固定
子及び可動子とから構成されたモーターと、シリンダ内
に嵌められモーターの可動子が連結されたピストンと、
モーターの可動子やピストンなどにより構成された可動
要素と、モーターの固定子やシリンダなどにより構成さ
れた固定要素と、一部が可動要素に固定され、一部が半
径方向に隙間を有して固定要素と軸方向に連結された弾
性要素を備えたものであり、弾性要素が必要以上に回転
することを防止でき、弾性要素における過大な回転に伴
う過大な変形,過大な応力の発生を防止できるため、弾
性要素の信頼性が向上する。
【0101】また、シリンダ,ピストン,弾性要素の軸
心がずれて加工・組立されても、ピストンとシリンダの
摺動部における局所的な摺動やこじりの発生を防止し、
摺動損失の増大による圧縮機の効率低下や、摺動部の摩
耗といった信頼性の低下を防止することができる。
【0102】また、冷媒ガス空間を有する密閉ケーシン
グと、密閉ケーシング内に収納されたシリンダと、固定
子及び可動子とから構成されたモーターと、シリンダ内
に嵌められたピストンと、モーターの可動子やピストン
などにより構成された可動要素と、モーターの固定子や
シリンダなどにより構成された固定要素と、内周部に曲
率を有する弾性要素とからなり、弾性要素は弾性要素と
同じ又は僅かに大きい曲率を有する可動要素に嵌めら
れ、一部が半径方向に隙間を有して固定要素と軸方向に
連結されたものであり、弾性要素が軸方向に変位しつつ
内周が回転しても、可動要素や固定要素への回転力の伝
達を低減でき、固定要素,本体及び圧縮機の回転振動を
低減することができる。さらに、ピストンの回転を低減
することによりシリンダとの摺動損失を低減できると共
に、摺動部の摩耗といった信頼性の低下を防止すること
ができる。
【0103】また、シリンダ,ピストン,弾性要素の軸
心がずれて加工・組立されたり、傾いて加工・組立され
たり、運転中においてその軸心がずれたり傾いたりする
何らかの力が作用しても、ピストンとシリンダの摺動部
における局所的な摺動やこじりの発生を防止し、摺動損
失の増大による圧縮機の効率の低下や、摺動部の摩耗と
いった信頼性の低下を防止することができる。
【0104】また、シリンダ,ピストン,弾性要素の軸
心ずれや傾きを防止でき、弾性要素は常に軸心に沿って
傾くことなく変形するため、軸心ずれや傾きに起因する
弾性要素における過大な変形,過大な応力の発生を低減
でき、弾性要素の信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による振動式圧縮機の縦
断面図
【図2】図1の要部拡大図
【図3】本発明の実施の形態2による振動式圧縮機の縦
断面図
【図4】図3の要部拡大図
【図5】本発明の実施の形態3による振動式圧縮機の縦
断面図
【図6】本発明の実施の形態4による振動式圧縮機の縦
断面図
【図7】従来の振動式圧縮機の縦断面図
【図8】図8のA−A線要部断面図
【符号の説明】
1a 冷媒ガス空間 1 密閉ケーシング 3 モーター 3a 固定子 3b 可動子 4 シリンダ 5 ピストン 6 ブロック 8 弾性要素 12 可動要素 13 固定要素 15 ピストン 16 シリンダ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】冷媒ガス空間を有する密閉ケーシングと、
    前記密閉ケーシング内に収納されたシリンダと、固定子
    及び可動子とから構成されたモーターと、前記モーター
    の可動子などにより構成された可動要素と、前記シリン
    ダや前記モーターの固定子などにより構成された固定要
    素と、一部が前記可動要素に固定され、一部が前記固定
    要素に固定された弾性要素と、前記可動要素と軸方向に
    連結され前記可動要素に対して回転可能なピストンとか
    らなる振動式圧縮機。
  2. 【請求項2】冷媒ガス空間を有する密閉ケーシングと、
    前記密閉ケーシング内に収納され内周部に曲率を有した
    ブロックと、固定子及び可動子とから構成されたモータ
    ーと、前記モーターの可動子が連結されたピストンと、
    前記モーターの可動子や前記ピストンなどにより構成さ
    れた可動要素と、前記モーターの固定子や前記ブロック
    などにより構成された固定要素と、一部が前記可動要素
    に固定され、一部が前記固定要素に固定された弾性要素
    と、外周部に前記ブロックと同じ又は僅かに大きい曲率
    を有し、前記ブロックに嵌められ内周部が前記ピストン
    と摺動可能な摺動シリンダとからなる振動式圧縮機。
  3. 【請求項3】冷媒ガス空間を有する密閉ケーシングと、
    前記密閉ケーシング内に収納されたシリンダと、固定子
    及び可動子とから構成されたモーターと、前記シリンダ
    内に嵌められ前記モーターの可動子が連結されたピスト
    ンと、前記モーターの可動子や前記ピストンなどにより
    構成された可動要素と、前記モーターの固定子や前記シ
    リンダなどにより構成された固定要素と、一部が前記可
    動要素に固定され、一部が半径方向に隙間を有して前記
    固定要素と軸方向に連結された弾性要素とからなる振動
    式圧縮機。
  4. 【請求項4】冷媒ガス空間を有する密閉ケーシングと、
    前記密閉ケーシング内に収納されたシリンダと、固定子
    及び可動子とから構成されたモーターと、前記シリンダ
    内に嵌められたピストンと、前記モーターの可動子や前
    記ピストンなどにより構成された可動要素と、前記モー
    ターの固定子や前記シリンダなどにより構成された固定
    要素と、一部に曲率を有する弾性要素とからなり、前記
    弾性要素は前記弾性要素と同じ又は僅かに大きい曲率を
    有する可動要素に嵌められ、一部が半径方向に隙間を有
    して前記固定要素と軸方向に連結された振動式圧縮機。
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