JP3030202B2 - ギアポンプ - Google Patents
ギアポンプInfo
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- JP3030202B2 JP3030202B2 JP6111904A JP11190494A JP3030202B2 JP 3030202 B2 JP3030202 B2 JP 3030202B2 JP 6111904 A JP6111904 A JP 6111904A JP 11190494 A JP11190494 A JP 11190494A JP 3030202 B2 JP3030202 B2 JP 3030202B2
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- Japan
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- gear
- casing
- gap
- pump
- inner peripheral
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- Rotary Pumps (AREA)
- Details And Applications Of Rotary Liquid Pumps (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、互いに噛み合う２つの
歯車とその周囲を囲繞するケーシングとの間で流体を送
り出すギアポンプに関する。更に詳述すると、本発明
は、空気などの圧縮性流体と水などの非圧縮性流体とを
順次吸引し吐出するのに用いて好適なギアポンプに関す
る。
歯車とその周囲を囲繞するケーシングとの間で流体を送
り出すギアポンプに関する。更に詳述すると、本発明
は、空気などの圧縮性流体と水などの非圧縮性流体とを
順次吸引し吐出するのに用いて好適なギアポンプに関す
る。
【０００２】
【従来の技術】従来のギアポンプは、図５に示すよう
に、互いに噛み合う一対のギア１０１，１０２とこれら
を囲繞してポンプ室を構成する小判形のケーシング１０
３及び一方のギア例えばギア１０１を駆動する駆動源
（図示省略）とから構成され、噛み合った一対のギア１
０１，１０２によってケーシング１０３内が吸入側の室
１０４と吐出側の室１０５とに分けられている。このギ
アポンプは、一対のギア１０１，１０２の回転によっ
て、吸入口１０６から流体を吸入して各ギア１０１，１
０２とケーシング１０３との間の空間１１２に閉じ込め
て圧送し、他方の室１０５に連通する吐出口１０７から
吐出する。各ギア１０１，１０２は、インサート成形な
どによって一体化された軸部１０８，１０９を有し、該
軸部１０８，１０９をケーシング１０３側に設けられた
軸受孔（図示省略）に嵌合させることによって回転自在
に支持されている。そして、駆動側となる一方のギア例
えばギアの１０１の軸１０８がケーシング１０３の外に
突出されて図示しない駆動源と連結されている。ギア１
０１，１０２は、歯先面１１０とケーシング１０３の内
周壁１１１との間に圧送しようとする流体（以下、被圧
送流体と呼ぶ）に応じたシール性を損なわない大きさの
一定のギャップを形成するように、あるいはケーシング
内周壁１１１に摺接するように設置されている。
に、互いに噛み合う一対のギア１０１，１０２とこれら
を囲繞してポンプ室を構成する小判形のケーシング１０
３及び一方のギア例えばギア１０１を駆動する駆動源
（図示省略）とから構成され、噛み合った一対のギア１
０１，１０２によってケーシング１０３内が吸入側の室
１０４と吐出側の室１０５とに分けられている。このギ
アポンプは、一対のギア１０１，１０２の回転によっ
て、吸入口１０６から流体を吸入して各ギア１０１，１
０２とケーシング１０３との間の空間１１２に閉じ込め
て圧送し、他方の室１０５に連通する吐出口１０７から
吐出する。各ギア１０１，１０２は、インサート成形な
どによって一体化された軸部１０８，１０９を有し、該
軸部１０８，１０９をケーシング１０３側に設けられた
軸受孔（図示省略）に嵌合させることによって回転自在
に支持されている。そして、駆動側となる一方のギア例
えばギアの１０１の軸１０８がケーシング１０３の外に
突出されて図示しない駆動源と連結されている。ギア１
０１，１０２は、歯先面１１０とケーシング１０３の内
周壁１１１との間に圧送しようとする流体（以下、被圧
送流体と呼ぶ）に応じたシール性を損なわない大きさの
一定のギャップを形成するように、あるいはケーシング
内周壁１１１に摺接するように設置されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来のギアポンプによって空気のような圧縮性流体と水の
ような非圧縮性流体とを圧送しようとする場合、例えば
冷蔵庫の製氷装置に給水するポンプとして使用するよう
な場合、非圧縮性流体を吸い込んだ際のポンプ内ノイズ
を増大させたり、非圧縮性流体を吸い上げる前に圧縮性
流体を吸入する能力（いわゆる自吸性）を低下させる問
題を有している。
来のギアポンプによって空気のような圧縮性流体と水の
ような非圧縮性流体とを圧送しようとする場合、例えば
冷蔵庫の製氷装置に給水するポンプとして使用するよう
な場合、非圧縮性流体を吸い込んだ際のポンプ内ノイズ
を増大させたり、非圧縮性流体を吸い上げる前に圧縮性
流体を吸入する能力（いわゆる自吸性）を低下させる問
題を有している。
【０００４】即ち、ギアポンプを給水ポンプとして使用
する場合、運転当初には空気を吸入して吸入側のホース
・パイプ内の圧力を低下させて給水タンクより水を吸い
上げることによって水を圧送するようにしている。そし
て、衛生上の要望から給水が完了した後は再びポンプ室
内の水を給水タンクに還流させてポンプ室内及びそれに
接続されたホース・パイプ内から水を排出するようにし
ている。このため、ポンプを駆動するたびに空気を吸引
してから水を圧送することとなる。
する場合、運転当初には空気を吸入して吸入側のホース
・パイプ内の圧力を低下させて給水タンクより水を吸い
上げることによって水を圧送するようにしている。そし
て、衛生上の要望から給水が完了した後は再びポンプ室
内の水を給水タンクに還流させてポンプ室内及びそれに
接続されたホース・パイプ内から水を排出するようにし
ている。このため、ポンプを駆動するたびに空気を吸引
してから水を圧送することとなる。
【０００５】しかし、歯先面１１１とケーシング１１０
との間の適正なギャップは、空気のような圧縮性流体を
吸入するときと水のような非圧縮性流体を吸入するとき
では異なり同一ではない。
との間の適正なギャップは、空気のような圧縮性流体を
吸入するときと水のような非圧縮性流体を吸入するとき
では異なり同一ではない。
【０００６】したがって、冷蔵庫内での給水などに使用
される従来のギアポンプでは、空気を吸入して水をケー
シング１０３内の吸入側の室１０４にまで吸い上げるポ
ンプの自吸性を向上させることに重点を置き、ギャップ
寸法を空気を吸入する際に適した値に固定していた。こ
のため、ポンプの自吸性の確保はできるものの、水の吸
入と同時にポンプノイズが大幅に増大する問題を有して
いる。反面、ポンプノイズを低減させるためにギャップ
寸法を水を吸入する際に適した値に固定すれば、ポンプ
の自吸性を失うこととなる。
される従来のギアポンプでは、空気を吸入して水をケー
シング１０３内の吸入側の室１０４にまで吸い上げるポ
ンプの自吸性を向上させることに重点を置き、ギャップ
寸法を空気を吸入する際に適した値に固定していた。こ
のため、ポンプの自吸性の確保はできるものの、水の吸
入と同時にポンプノイズが大幅に増大する問題を有して
いる。反面、ポンプノイズを低減させるためにギャップ
寸法を水を吸入する際に適した値に固定すれば、ポンプ
の自吸性を失うこととなる。
【０００７】また、歯先面とケーシング内周壁とが接触
して摺動する場合には、歯先とケーシングとの接触によ
るノイズが発生する問題がある。
して摺動する場合には、歯先とケーシングとの接触によ
るノイズが発生する問題がある。
【０００８】本発明は、ポンプの自吸性を確保すると同
時に水などの非圧縮性流体を導入した際のポンプノイズ
を低下させ得るギアポンプを提供することを目的とす
る。
時に水などの非圧縮性流体を導入した際のポンプノイズ
を低下させ得るギアポンプを提供することを目的とす
る。
【０００９】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本発明は、ケーシング内で互いに噛合する駆動ギア
と従動ギアにより流体を送り出すポンプにおいて、駆動
ギアの中心部に駆動軸を挿通する駆動軸挿通孔を形成す
ると共に、従動ギアの中心部に回転支持軸を挿通する回
転支持軸挿通孔を形成し、駆動軸と駆動軸挿通孔との間
及び回転支持軸と回転支持軸挿通孔との間に各々ギャッ
プを設け、駆動ギア及び従動ギアの各々歯先面とケーシ
ング内周壁との間隔が、圧縮性流体の吸引時にその自吸
性を維持する程度に近接した状態と非圧縮性流体の吸引
時にその自吸性を維持する程度に離れた状態との間で微
動するようにギャップを設定して、駆動ギア及び従動ギ
アを径方向に微動可能に支持するようにしている。
め、本発明は、ケーシング内で互いに噛合する駆動ギア
と従動ギアにより流体を送り出すポンプにおいて、駆動
ギアの中心部に駆動軸を挿通する駆動軸挿通孔を形成す
ると共に、従動ギアの中心部に回転支持軸を挿通する回
転支持軸挿通孔を形成し、駆動軸と駆動軸挿通孔との間
及び回転支持軸と回転支持軸挿通孔との間に各々ギャッ
プを設け、駆動ギア及び従動ギアの各々歯先面とケーシ
ング内周壁との間隔が、圧縮性流体の吸引時にその自吸
性を維持する程度に近接した状態と非圧縮性流体の吸引
時にその自吸性を維持する程度に離れた状態との間で微
動するようにギャップを設定して、駆動ギア及び従動ギ
アを径方向に微動可能に支持するようにしている。
【００１０】また、本発明のギアポンプは、駆動側と従
動側の各ギアを支持する軸とケーシングの軸受との間に
ギャップを設け、駆動ギア及び従動ギアの各々歯先面と
ケーシング内周壁との間隔が、圧縮性流体の吸引時にそ
の自吸性を維持する程度に近接した状態と非圧縮性流体
の吸引時にその自吸性を維持する程度に離れた状態との
間で微動するようにギャップを設定して、駆動ギア及び
従動ギアを径方向に微動可能に支持するようにしてい
る。
動側の各ギアを支持する軸とケーシングの軸受との間に
ギャップを設け、駆動ギア及び従動ギアの各々歯先面と
ケーシング内周壁との間隔が、圧縮性流体の吸引時にそ
の自吸性を維持する程度に近接した状態と非圧縮性流体
の吸引時にその自吸性を維持する程度に離れた状態との
間で微動するようにギャップを設定して、駆動ギア及び
従動ギアを径方向に微動可能に支持するようにしてい
る。
【００１１】更に、本発明のギアポンプは、ギアとそれ
を支持する軸とを別体に形成し、かつ各軸とこれを挿通
する各ギアの孔との間にもギャップを設け、軸とギアと
の間及び軸とケーシング側の軸受との間に各々ギャップ
を設けるようにしている。
を支持する軸とを別体に形成し、かつ各軸とこれを挿通
する各ギアの孔との間にもギャップを設け、軸とギアと
の間及び軸とケーシング側の軸受との間に各々ギャップ
を設けるようにしている。
【００１２】更に、本発明のギアポンプは、駆動ギア及
び従動ギアのケーシング内周壁側への微動を、ケーシン
グ内周壁に各ギアの歯先面が最も接近しかつ当接しない
位置で軸に各ギアを当接させて規制するようにしてい
る。
び従動ギアのケーシング内周壁側への微動を、ケーシン
グ内周壁に各ギアの歯先面が最も接近しかつ当接しない
位置で軸に各ギアを当接させて規制するようにしてい
る。
【００１３】
【作用】したがって、空気のような圧縮性流体を吸引す
るときにはギア間に作用するギア軸間距離を広げようと
する力で歯先面とケーシング内周壁との間のギャップが
狭められる。そして、水のような非圧縮性流体が吸引さ
れたときにはケーシング内周壁とギアの歯との間に閉じ
込められる非圧縮性流体の圧力によってギアが軸間距離
を狭める方向に押されてギャップを広くする。かくし
て、被圧送流体に応じてそれに適したギャップに自動調
心される。
るときにはギア間に作用するギア軸間距離を広げようと
する力で歯先面とケーシング内周壁との間のギャップが
狭められる。そして、水のような非圧縮性流体が吸引さ
れたときにはケーシング内周壁とギアの歯との間に閉じ
込められる非圧縮性流体の圧力によってギアが軸間距離
を狭める方向に押されてギャップを広くする。かくし
て、被圧送流体に応じてそれに適したギャップに自動調
心される。
【００１４】また、請求項４の発明の場合、空気などの
圧縮性流体が吸入された際に駆動ギア及び従動ギアがケ
ーシング内周壁側へ微動しても、ケーシング内周壁に各
ギアの歯先面が最も接近しかつ当接しない位置で各ギア
の動きが軸によって規制され、ケーシング内周壁に接触
することがない。
圧縮性流体が吸入された際に駆動ギア及び従動ギアがケ
ーシング内周壁側へ微動しても、ケーシング内周壁に各
ギアの歯先面が最も接近しかつ当接しない位置で各ギア
の動きが軸によって規制され、ケーシング内周壁に接触
することがない。
【００１５】
【実施例】以下、本発明の構成を図面に示す実施例に基
づいて詳細に説明する。
づいて詳細に説明する。
【００１６】図１〜図３に本発明のギアポンプの一実施
例を示す。このギアポンプは、ケーシング３とこのケー
シング３内で噛合している駆動ギア１と従動ギア２及び
駆動源たるモータ４とから構成され、駆動ギア１の中心
部に駆動軸６を挿通する駆動軸挿通孔５を形成する一
方、従動ギア２の中心部に回転支持軸８を挿通する回転
支持軸挿通孔７を形成し、駆動軸６と駆動軸挿通孔５と
の間及び回転支持軸８と回転支持軸挿通孔７との間に各
々ギャップＧ１を設け、駆動ギア１及び従動ギア２を径
方向に微動可能に支持している。尚、ケーシング３内
は、噛み合う駆動ギア１と従動ギア２とによって吸入側
の室２２と吐出側の室２３とに分けられている。
例を示す。このギアポンプは、ケーシング３とこのケー
シング３内で噛合している駆動ギア１と従動ギア２及び
駆動源たるモータ４とから構成され、駆動ギア１の中心
部に駆動軸６を挿通する駆動軸挿通孔５を形成する一
方、従動ギア２の中心部に回転支持軸８を挿通する回転
支持軸挿通孔７を形成し、駆動軸６と駆動軸挿通孔５と
の間及び回転支持軸８と回転支持軸挿通孔７との間に各
々ギャップＧ１を設け、駆動ギア１及び従動ギア２を径
方向に微動可能に支持している。尚、ケーシング３内
は、噛み合う駆動ギア１と従動ギア２とによって吸入側
の室２２と吐出側の室２３とに分けられている。
【００１７】ここで、駆動ギア１及び従動ギア２とそれ
らを支持する駆動軸６及び回転支持軸８とは別体に形成
され、各ギア１，２の中心に穿孔された駆動軸挿通孔５
及び回転支持軸挿通孔７との間に各ギア１，２を径方向
に微動可能にするギャップＧ１が設けられている。ギャ
ップＧ１は、各ギア１，２の歯先面２０とケーシング内
周壁２１とが直接接触しないほぼ０の状態から水などの
非圧縮性流体を圧送する際に適した隙間、例えば３０μ
ｍ前後の隙間の間で微動するように設けられている。通
常、空気の場合、１０μｍ程度のギャップを形成するこ
とが好ましく、また水の場合には、３０μｍ程度のギャ
ップを形成することが好ましい。そこで、図１の実施例
の場合、各ギア１，２の孔５，７の孔径と各軸６，８の
直径との差は約４０μｍに設定されている。また、駆動
ギア１及び従動ギア２の各軸６，８との間のギャップＧ
１による径方向の微動量は、駆動ギア１並びに従動ギア
２がポンプ室を構成するケーシング３の内周壁２１側へ
最も接近した際に各ギア１，２の歯先面２０がケーシン
グ内周壁２１に各々当接しない量としている。即ち、各
軸６，８によって各ギア１，２のケーシング内周壁２１
への微動が規制され、ケーシング内周壁２１と歯先面２
０とが接触しないように設けられている。勿論、ギャッ
プＧ１の大きさはこれに限定されるものではなく、被圧
送流体の種類や使用材料などの条件によって適宜設定さ
れるものである。尚、駆動軸６と駆動ギア１の駆動軸挿
通孔５とはＤ形の横断面形状に形成され、回転を伝達す
るように設けられている。そして、駆動軸６の両端は円
形に形成されて上ケーシング部材３ａと下ケーシング部
材３ｃの凹部から成る軸受９，９にそれぞれ回転自在に
支持されている。
らを支持する駆動軸６及び回転支持軸８とは別体に形成
され、各ギア１，２の中心に穿孔された駆動軸挿通孔５
及び回転支持軸挿通孔７との間に各ギア１，２を径方向
に微動可能にするギャップＧ１が設けられている。ギャ
ップＧ１は、各ギア１，２の歯先面２０とケーシング内
周壁２１とが直接接触しないほぼ０の状態から水などの
非圧縮性流体を圧送する際に適した隙間、例えば３０μ
ｍ前後の隙間の間で微動するように設けられている。通
常、空気の場合、１０μｍ程度のギャップを形成するこ
とが好ましく、また水の場合には、３０μｍ程度のギャ
ップを形成することが好ましい。そこで、図１の実施例
の場合、各ギア１，２の孔５，７の孔径と各軸６，８の
直径との差は約４０μｍに設定されている。また、駆動
ギア１及び従動ギア２の各軸６，８との間のギャップＧ
１による径方向の微動量は、駆動ギア１並びに従動ギア
２がポンプ室を構成するケーシング３の内周壁２１側へ
最も接近した際に各ギア１，２の歯先面２０がケーシン
グ内周壁２１に各々当接しない量としている。即ち、各
軸６，８によって各ギア１，２のケーシング内周壁２１
への微動が規制され、ケーシング内周壁２１と歯先面２
０とが接触しないように設けられている。勿論、ギャッ
プＧ１の大きさはこれに限定されるものではなく、被圧
送流体の種類や使用材料などの条件によって適宜設定さ
れるものである。尚、駆動軸６と駆動ギア１の駆動軸挿
通孔５とはＤ形の横断面形状に形成され、回転を伝達す
るように設けられている。そして、駆動軸６の両端は円
形に形成されて上ケーシング部材３ａと下ケーシング部
材３ｃの凹部から成る軸受９，９にそれぞれ回転自在に
支持されている。
【００１８】本実施例の場合、一対のギア１，２を囲繞
するケーシング３は、上ケーシング部材３ａと中ケーシ
ング部材３ｂ及び下ケーシング部材３ｃとに分割されて
形成されている。そして、上ケーシング部材３ａと中ケ
ーシング部材３ｂの間にはＯリングなどのシール部材１
０が介在されてシールされ、ポンプ室が構成されてい
る。そして、上ケーシング部材には筒状の吸入口部材１
１と吐出口部材１２とが一体形成されている。また、上
ケーシング部材３ａの横断面形状は図１に示すようなほ
ぼ８の字形（ひょうたん形）に形成され、各ギア１，２
の歯との間で被圧送流体を閉じ込める室１３を数多く形
成するようにして、非圧縮性流体の吸入能力（自吸性）
を高めるように設けられている。
するケーシング３は、上ケーシング部材３ａと中ケーシ
ング部材３ｂ及び下ケーシング部材３ｃとに分割されて
形成されている。そして、上ケーシング部材３ａと中ケ
ーシング部材３ｂの間にはＯリングなどのシール部材１
０が介在されてシールされ、ポンプ室が構成されてい
る。そして、上ケーシング部材には筒状の吸入口部材１
１と吐出口部材１２とが一体形成されている。また、上
ケーシング部材３ａの横断面形状は図１に示すようなほ
ぼ８の字形（ひょうたん形）に形成され、各ギア１，２
の歯との間で被圧送流体を閉じ込める室１３を数多く形
成するようにして、非圧縮性流体の吸入能力（自吸性）
を高めるように設けられている。
【００１９】中ケーシング部材３ｂの裏面側には、ケー
シング３内を貫通する駆動軸６に嵌め込まれたリップシ
ール１４を中ケーシング部材３ｂとの間で挟持する蓋板
１５がかしめなどによって固着され、駆動軸６を伝って
水などが洩れ出るのを防ぐように設けられている。リッ
プシール１４は特に限定されるものではないが、駆動軸
６に嵌合されるディスク状を成し、漏れ出た流体を溜め
るための溜部を周辺部に形成するフランジを有してい
る。
シング３内を貫通する駆動軸６に嵌め込まれたリップシ
ール１４を中ケーシング部材３ｂとの間で挟持する蓋板
１５がかしめなどによって固着され、駆動軸６を伝って
水などが洩れ出るのを防ぐように設けられている。リッ
プシール１４は特に限定されるものではないが、駆動軸
６に嵌合されるディスク状を成し、漏れ出た流体を溜め
るための溜部を周辺部に形成するフランジを有してい
る。
【００２０】中ケーシング部材３ｂと下ケーシング部材
３ｃには駆動軸６を減速回転させるギア１６，１７を収
容する室が構成されている。一方の減速ギア１６は駆動
軸６に圧入され、他方のギア１７はモータ４の出力軸１
８に圧入されている。モータ４は下ケーシング部材３ｃ
に固定されている。更に、モータ４には保護キャップ１
９が被せられている。尚、上ケーシング部材３ａと中ケ
ーシング部材３ｂ及び下ケーシング部材３ｃは、締め付
けねじ２４等によって連結されている。
３ｃには駆動軸６を減速回転させるギア１６，１７を収
容する室が構成されている。一方の減速ギア１６は駆動
軸６に圧入され、他方のギア１７はモータ４の出力軸１
８に圧入されている。モータ４は下ケーシング部材３ｃ
に固定されている。更に、モータ４には保護キャップ１
９が被せられている。尚、上ケーシング部材３ａと中ケ
ーシング部材３ｂ及び下ケーシング部材３ｃは、締め付
けねじ２４等によって連結されている。
【００２１】駆動ギア１及び従動ギア２は、本実施例の
場合、平歯車を採用しているがこれに特に限定されるも
のではなく、はすば歯車を採用しても良い。
場合、平歯車を採用しているがこれに特に限定されるも
のではなく、はすば歯車を採用しても良い。
【００２２】以上のように構成されているので、次のよ
うにして圧縮性流体と非圧縮性流体例えば空気と水とを
最適なギャップに自動調整しながら圧送することができ
る。
うにして圧縮性流体と非圧縮性流体例えば空気と水とを
最適なギャップに自動調整しながら圧送することができ
る。
【００２３】まず、空気を吸引するときには、ギア１，
２間に作用するギア軸間距離を広げようとする力で歯先
面２０とケーシング内周壁２１との間のギャップが狭め
られる。ここで、駆動ギア１及び従動ギア２がケーシン
グ内周壁２１側へ向けて微動しても、ケーシング内周壁
２１に各ギア１，２の歯先面２０が最も接近しかつ当接
しない位置で各ギア１，２の動きは各軸６，８によって
規制され、ケーシング内周壁２１に接触することはな
い。そして、水が吸引されたときにはケーシング内周壁
２１とギア１，２の歯との間の室１３に閉じ込められる
水の圧力によってギア１，２が軸間距離を狭める方向に
押されてギャップを広くする。かくして、被圧送流体に
応じてそれに適したギャップに自動調心される。
２間に作用するギア軸間距離を広げようとする力で歯先
面２０とケーシング内周壁２１との間のギャップが狭め
られる。ここで、駆動ギア１及び従動ギア２がケーシン
グ内周壁２１側へ向けて微動しても、ケーシング内周壁
２１に各ギア１，２の歯先面２０が最も接近しかつ当接
しない位置で各ギア１，２の動きは各軸６，８によって
規制され、ケーシング内周壁２１に接触することはな
い。そして、水が吸引されたときにはケーシング内周壁
２１とギア１，２の歯との間の室１３に閉じ込められる
水の圧力によってギア１，２が軸間距離を狭める方向に
押されてギャップを広くする。かくして、被圧送流体に
応じてそれに適したギャップに自動調心される。
【００２４】尚、上述の実施例は本発明の好適な実施の
一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の
要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能であ
る。例えば、ギア１，２を支持する軸６，８とケーシン
グ３の軸受９との間にギャップＧ２を設け、駆動ギア１
及び従動ギア２が径方向に微動するようにしても良い。
また、ギア１，２とそれを支持する軸６，８との間及び
軸６，８とこれを支持するケーシング３の軸受９との双
方にギャップＧ１，Ｇ２を同時に形成しても良い。即
ち、ギア１，２とそれを支持する軸６，８とを別体に形
成し、ギア１，２の孔５，７と軸６，８との間及び各軸
６，８を支持する軸受９との間に各々ギャップを設け
る。この場合、ギャップＧ２あるいはＧ１とＧ２の総和
は、各ギア１，２の歯先面２０とケーシング内周壁２１
とが直接接触しないほぼ０の状態から水などの非圧縮性
流体を圧送する際に適した隙間、例えば３０μｍ前後の
隙間の間で微動するように設けられ、より好ましくは各
軸６，８によって各ギア１，２のケーシング内周壁２１
への微動が規制され、ケーシング内周壁２１と歯先面２
０とが接触しないように設けられている。
一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の
要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能であ
る。例えば、ギア１，２を支持する軸６，８とケーシン
グ３の軸受９との間にギャップＧ２を設け、駆動ギア１
及び従動ギア２が径方向に微動するようにしても良い。
また、ギア１，２とそれを支持する軸６，８との間及び
軸６，８とこれを支持するケーシング３の軸受９との双
方にギャップＧ１，Ｇ２を同時に形成しても良い。即
ち、ギア１，２とそれを支持する軸６，８とを別体に形
成し、ギア１，２の孔５，７と軸６，８との間及び各軸
６，８を支持する軸受９との間に各々ギャップを設け
る。この場合、ギャップＧ２あるいはＧ１とＧ２の総和
は、各ギア１，２の歯先面２０とケーシング内周壁２１
とが直接接触しないほぼ０の状態から水などの非圧縮性
流体を圧送する際に適した隙間、例えば３０μｍ前後の
隙間の間で微動するように設けられ、より好ましくは各
軸６，８によって各ギア１，２のケーシング内周壁２１
への微動が規制され、ケーシング内周壁２１と歯先面２
０とが接触しないように設けられている。
【００２５】また、本実施例では、駆動ギア１は駆動軸
６によって駆動されているが、これに特に限定されず、
図示していないが駆動ギア１の内部に内歯歯車を設け、
この内歯歯車によって駆動ギア１を回転させるようにし
ても良い。
６によって駆動されているが、これに特に限定されず、
図示していないが駆動ギア１の内部に内歯歯車を設け、
この内歯歯車によって駆動ギア１を回転させるようにし
ても良い。
【００２６】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
のギアポンプは、駆動ギアと従動ギアとを径方向に微動
するように設けて歯先面とケーシング内周壁との間のギ
ャップを調整可能としているので、空気のような圧縮性
流体を吸引するときにはギア間に作用するギア軸間距離
を広げようとする力で歯先面とケーシング内周壁との間
のギャップが狭められて自吸能力が向上し、かつ非圧縮
性流体が吸引されたときには非圧縮性流体の力によって
ギアが軸間距離を狭める方向に押されてギャップを広く
してポンプノイズの発生を防止する。
のギアポンプは、駆動ギアと従動ギアとを径方向に微動
するように設けて歯先面とケーシング内周壁との間のギ
ャップを調整可能としているので、空気のような圧縮性
流体を吸引するときにはギア間に作用するギア軸間距離
を広げようとする力で歯先面とケーシング内周壁との間
のギャップが狭められて自吸能力が向上し、かつ非圧縮
性流体が吸引されたときには非圧縮性流体の力によって
ギアが軸間距離を狭める方向に押されてギャップを広く
してポンプノイズの発生を防止する。
【００２７】また、請求項４の発明の場合、各ギアがケ
ーシング内周壁へ向けて微動しても、ケーシングの内周
壁側へ最も接近した際にギアを支持する各軸によって移
動が規制されるので、最適なギャップを確保して尚かつ
歯先面とケーシング内周壁との摺動を防ぐことができ
る。
ーシング内周壁へ向けて微動しても、ケーシングの内周
壁側へ最も接近した際にギアを支持する各軸によって移
動が規制されるので、最適なギャップを確保して尚かつ
歯先面とケーシング内周壁との摺動を防ぐことができ
る。
【図１】本発明のギアポンプの一実施例をケーシングだ
けを断面して示す概略構成図である。
けを断面して示す概略構成図である。
【図２】図１のギアポンプにおいてギャップが最小値に
調整された状態を示す説明図である。
調整された状態を示す説明図である。
【図３】本発明のギアポンプの一実施例を示す中央縦断
面図である。
面図である。
【図４】本発明のギアポンプの他の実施例を示す断面図
である。
である。
【図５】従来のギアポンプをケーシングだけ断面して示
す概略構成図である。
す概略構成図である。
１ 駆動ギア ２ 従動ギア ３ ケーシング ５ 駆動軸挿通孔 ６ 駆動軸 ７ 回転支持軸挿通孔 ８ 回転支持軸 ９ 軸受 ２０ 歯先面 ２１ ケーシング内周壁
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) F04C 2/10 F04C 15/00 F04C 18/10 F04C 29/06
Claims (4)
- 【請求項１】 ケーシング内で互いに噛合する駆動ギア
と従動ギアにより流体を送り出すポンプにおいて、上記
駆動ギアの中心部に駆動軸を挿通する駆動軸挿通孔を形
成すると共に、上記従動ギアの中心部に回転支持軸を挿
通する回転支持軸挿通孔を形成し、上記駆動軸と駆動軸
挿通孔との間及び回転支持軸と回転支持軸挿通孔との間
に各々ギャップを設け、上記駆動ギア及び上記従動ギア
の各々歯先面とケーシング内周壁との間隔が、圧縮性流
体の吸引時にその自吸性を維持する程度に近接した状態
と非圧縮性流体の吸引時にその自吸性を維持する程度に
離れた状態との間で微動するように上記ギャップを設定
して、前記駆動ギア及び従動ギアを径方向に微動可能に
支持したことを特徴とするギアポンプ。 - 【請求項２】 ケーシング内で互いに噛合する駆動ギア
と従動ギアにより流体を送り出すポンプにおいて、上記
各ギアを支持する軸と該軸を支持するケーシング側の軸
受との間にギャップを設け、上記駆動ギア及び上記従動
ギアの各々歯先面とケーシング内周壁との間隔が、圧縮
性流体の吸引時にその自吸性を維持する程度に近接した
状態と非圧縮性流体の吸引時にその自吸性を維持する程
度に離れた状態との間で微動するように上記ギャップを
設定して、上記駆動ギア及び従動ギアを径方向に微動可
能としたことを特徴とするギアポンプ。 - 【請求項３】 上記各ギアとそれを支持する軸とは別体
に形成され、かつ上記各軸とこれを挿通する各ギアの孔
との間にもギャップを設けたことを特徴とする請求項２
記載のギアポンプ。 - 【請求項４】 上記駆動ギア及び従動ギアのケーシング
内周壁側への微動を、ケーシング内周壁に各ギアの歯先
面が最も接近しかつ当接しない位置で上記軸に各ギアを
当接させて規制することを特徴とする請求項１ないし３
のいずれかに記載のギアポンプ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6111904A JP3030202B2 (ja) | 1994-04-28 | 1994-04-28 | ギアポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6111904A JP3030202B2 (ja) | 1994-04-28 | 1994-04-28 | ギアポンプ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07293453A JPH07293453A (ja) | 1995-11-07 |
| JP3030202B2 true JP3030202B2 (ja) | 2000-04-10 |
Family
ID=14573046
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6111904A Expired - Lifetime JP3030202B2 (ja) | 1994-04-28 | 1994-04-28 | ギアポンプ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3030202B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100523269B1 (ko) * | 2002-12-12 | 2005-10-24 | 임락복 | 플로우팅 기어하우징을 갖는 저소음 외접기어펌프 |
| KR100669230B1 (ko) * | 2005-03-31 | 2007-01-15 | 안재섭 | 유압펌프의 공기혼합장치 |
| JP5683422B2 (ja) * | 2011-09-30 | 2015-03-11 | 日立アプライアンス株式会社 | ギヤポンプ及びこれを備えた冷蔵庫 |
| CN104265625A (zh) * | 2014-09-19 | 2015-01-07 | 常州市武进金城齿轮有限公司 | 减噪油泵齿轮组件 |
| CN109185124A (zh) * | 2018-11-27 | 2019-01-11 | 沈阳航天新光集团有限公司 | 一种集成化齿轮泵 |
| CN115646076B (zh) * | 2022-11-15 | 2023-09-12 | 新沂市大自然木业有限公司 | 一种热风式木屑烘干用旋风分离器 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5381908U (ja) * | 1976-12-10 | 1978-07-07 | ||
| JPH05172035A (ja) * | 1991-02-20 | 1993-07-09 | Hitachi Powdered Metals Co Ltd | 油圧装置 |
-
1994
- 1994-04-28 JP JP6111904A patent/JP3030202B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07293453A (ja) | 1995-11-07 |
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