JP2002147368A - 内接ロータ型流体装置 - Google Patents
内接ロータ型流体装置Info
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- JP2002147368A JP2002147368A JP2000342348A JP2000342348A JP2002147368A JP 2002147368 A JP2002147368 A JP 2002147368A JP 2000342348 A JP2000342348 A JP 2000342348A JP 2000342348 A JP2000342348 A JP 2000342348A JP 2002147368 A JP2002147368 A JP 2002147368A
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- inner rotor
- rotor
- pressure
- chamber
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- Rotary Pumps (AREA)
- Details And Applications Of Rotary Liquid Pumps (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 高圧側と低圧側との圧力差によってインナロ
ータに加わる偏芯力を低減して回転安定性を確保する。 【解決手段】 インナロータ3が回転すると、アウタロ
ータ4が同方向に回転し、インナロータ3の外歯とアウ
タロータ4の内歯とで形成されるポンピングチャンバ容
積が増減される。このポンピングチャンバ容積の増加に
より、オイルが吸入ポート10を介して低圧ボリュート
室6内に吸入される一方、ポンピングチャンバ容積の減
少により、高圧のオイルが高圧ボリュート室7を介して
吐出ポート11に吐出される。同時に、吐出ポート11
からの高圧のオイルが高油圧供給通路14を通ってポン
プハウジング5−2のキャンセルチャンバ13内に導入
され、インナロータ3に加わるラジアル荷重を打ち消す
方向に作用してインナロータ3の円滑な回転を確保す
る。
ータに加わる偏芯力を低減して回転安定性を確保する。 【解決手段】 インナロータ3が回転すると、アウタロ
ータ4が同方向に回転し、インナロータ3の外歯とアウ
タロータ4の内歯とで形成されるポンピングチャンバ容
積が増減される。このポンピングチャンバ容積の増加に
より、オイルが吸入ポート10を介して低圧ボリュート
室6内に吸入される一方、ポンピングチャンバ容積の減
少により、高圧のオイルが高圧ボリュート室7を介して
吐出ポート11に吐出される。同時に、吐出ポート11
からの高圧のオイルが高油圧供給通路14を通ってポン
プハウジング5−2のキャンセルチャンバ13内に導入
され、インナロータ3に加わるラジアル荷重を打ち消す
方向に作用してインナロータ3の円滑な回転を確保す
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高圧側と低圧側と
の圧力差によってインナロータに加わる偏芯力を低減す
る内接ロータ型流体装置に関する。
の圧力差によってインナロータに加わる偏芯力を低減す
る内接ロータ型流体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、トロコイド型、パラコイド型、
ギヤ型等の各種内接ロータを有する流体ポンプ、或いは
流体モータを代表とする内接ロータ型流体装置では、イ
ンナロータと該インナロータに内接するアウタロータ、
及びこの両ロータの幅面側を覆うハウジングとによって
構成されており、ポンプ作動させる場合には、外部から
の駆動力でインナロータを回転させると、このインナロ
ータの回転力に伴い内接するアウタロータも同方向へ相
互回転し、両ロータの回転によるポンピングチャンバの
容積増減によって流体を吸引・圧送する。また、モータ
作動させる場合には、圧力流体を駆動源としてインナロ
ータにトルクを生じさせ、このトルクをインナロータの
支持軸から取り出す。
ギヤ型等の各種内接ロータを有する流体ポンプ、或いは
流体モータを代表とする内接ロータ型流体装置では、イ
ンナロータと該インナロータに内接するアウタロータ、
及びこの両ロータの幅面側を覆うハウジングとによって
構成されており、ポンプ作動させる場合には、外部から
の駆動力でインナロータを回転させると、このインナロ
ータの回転力に伴い内接するアウタロータも同方向へ相
互回転し、両ロータの回転によるポンピングチャンバの
容積増減によって流体を吸引・圧送する。また、モータ
作動させる場合には、圧力流体を駆動源としてインナロ
ータにトルクを生じさせ、このトルクをインナロータの
支持軸から取り出す。
【0003】このような内接ロータ型流体装置では、イ
ンナロータを安定的に回転させるため、従来から種々の
提案がなされており、例えば、実開平5−42686号
公報には、オイルポンプにおいて、ポンプハウジングの
インロー型軸受部におけるインナロータ対向面に環状溝
を周設し、この環状溝に吐出室から吐出オイルを導いて
インナロータをカバーの内壁面に向けて偏椅させること
で、インナロータのスラスト荷重による傾きを防止して
安定的な回転を確保し、オイル吐出量の変動を防止する
技術が開示されている。
ンナロータを安定的に回転させるため、従来から種々の
提案がなされており、例えば、実開平5−42686号
公報には、オイルポンプにおいて、ポンプハウジングの
インロー型軸受部におけるインナロータ対向面に環状溝
を周設し、この環状溝に吐出室から吐出オイルを導いて
インナロータをカバーの内壁面に向けて偏椅させること
で、インナロータのスラスト荷重による傾きを防止して
安定的な回転を確保し、オイル吐出量の変動を防止する
技術が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、インナ
ロータには、スラスト荷重の他に、高圧側と低圧側との
圧力差によりラジアル荷重が加わり、このラジアル荷重
による偏芯力がインナロータに作用すると、正常な回転
に支障が生じるばかりか、インナロータを支持している
部品にもその反力が加わり、各部の磨耗や噛り、焼き付
き等の損傷を受ける可能性があり、耐久性の低下を招く
虞がある。
ロータには、スラスト荷重の他に、高圧側と低圧側との
圧力差によりラジアル荷重が加わり、このラジアル荷重
による偏芯力がインナロータに作用すると、正常な回転
に支障が生じるばかりか、インナロータを支持している
部品にもその反力が加わり、各部の磨耗や噛り、焼き付
き等の損傷を受ける可能性があり、耐久性の低下を招く
虞がある。
【0005】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、高圧側と低圧側との圧力差によってインナロータに
加わる偏芯力を低減して、回転安定性を確保することの
できる内接ロータ型流体装置を提供することを目的とし
ている。
で、高圧側と低圧側との圧力差によってインナロータに
加わる偏芯力を低減して、回転安定性を確保することの
できる内接ロータ型流体装置を提供することを目的とし
ている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、アウタロータと該アウタロ
ータ内の偏心した位置に配設したインナロータとをハウ
ジングに収納し、両ロータと上記ハウジングとで区画さ
れた低圧ボリュート室と高圧ボリュート室とにおけるポ
ンピングチャンバの容積の増減にて流体を圧送し或いは
供給流体の圧力を駆動源として上記インナロータを支持
する軸を回転させる内接ロータ型流体装置において、上
記インナロータの軸側平面部から回転中心と同軸状に突
出するボス部を設けて上記ハウジングに摺動自在に収納
し、上記ボス部の外周側壁面と接触する上記ハウジング
の摺動面の上記低圧ボリュート室側の部位に、上記高圧
ボリュート室側に連通するチャンバ室を設けたことを特
徴とする。
め、請求項1記載の発明は、アウタロータと該アウタロ
ータ内の偏心した位置に配設したインナロータとをハウ
ジングに収納し、両ロータと上記ハウジングとで区画さ
れた低圧ボリュート室と高圧ボリュート室とにおけるポ
ンピングチャンバの容積の増減にて流体を圧送し或いは
供給流体の圧力を駆動源として上記インナロータを支持
する軸を回転させる内接ロータ型流体装置において、上
記インナロータの軸側平面部から回転中心と同軸状に突
出するボス部を設けて上記ハウジングに摺動自在に収納
し、上記ボス部の外周側壁面と接触する上記ハウジング
の摺動面の上記低圧ボリュート室側の部位に、上記高圧
ボリュート室側に連通するチャンバ室を設けたことを特
徴とする。
【0007】すなわち、請求項1記載の発明は、インナ
ロータの軸側平面部から回転中心と同軸状に突出するボ
ス部を設けてハウジングに摺動自在に収納し、ボス部の
外周側壁面と接触するハウジングの摺動面の低圧ボリュ
ート室側の部位にチャンバ室を設けて高圧ボリュート室
側に連通することで、チャンバ室からインナロータに、
高圧側と低圧側との圧力差によって発生するラジアル荷
重を打ち消す方向の力を作用させ、回転安定性を確保す
る。
ロータの軸側平面部から回転中心と同軸状に突出するボ
ス部を設けてハウジングに摺動自在に収納し、ボス部の
外周側壁面と接触するハウジングの摺動面の低圧ボリュ
ート室側の部位にチャンバ室を設けて高圧ボリュート室
側に連通することで、チャンバ室からインナロータに、
高圧側と低圧側との圧力差によって発生するラジアル荷
重を打ち消す方向の力を作用させ、回転安定性を確保す
る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1及び図2は本発明の実施の一
形態に係わり、図1はオイルポンプの正面図、図2は図
1のA−A断面図である。
施の形態を説明する。図1及び図2は本発明の実施の一
形態に係わり、図1はオイルポンプの正面図、図2は図
1のA−A断面図である。
【0009】図1において、符号1は内接ロータ型流体
装置を示し、本形態においては、その一例としてのトロ
コイド型オイルポンプとして説明する。オイルポンプと
しての内接ロータ型流体装置1は、ポンプ駆動軸2に設
けられた2面幅部に係合されて回転駆動されるインナロ
ータ3と、リング状円板の内径部にインナロータ3の外
歯に噛合する内歯が形成され、インナロータ3の回転中
心に対して所定量だけ偏心して回転するアウタロータ4
とを備え、インナロータ3とアウタロータ4とがポンプ
ハウジング5−1とポンプハウジング5−2(図2参
照)とによって囲繞される空間内に収納される。
装置を示し、本形態においては、その一例としてのトロ
コイド型オイルポンプとして説明する。オイルポンプと
しての内接ロータ型流体装置1は、ポンプ駆動軸2に設
けられた2面幅部に係合されて回転駆動されるインナロ
ータ3と、リング状円板の内径部にインナロータ3の外
歯に噛合する内歯が形成され、インナロータ3の回転中
心に対して所定量だけ偏心して回転するアウタロータ4
とを備え、インナロータ3とアウタロータ4とがポンプ
ハウジング5−1とポンプハウジング5−2(図2参
照)とによって囲繞される空間内に収納される。
【0010】ポンプハウジング5−1には、図中、1点
鎖線で示すように、インナロータ3及びアウタロータ4
の回転摺動面に対して凹部をなす低圧ボリュート室6と
高圧ボリュート室7とが形成され、それぞれ、シールラ
ンド8,9によって分離されている。低圧ボリュート室
6と高圧ボリュート室7とは、それぞれ、吸入ポート1
0、吐出ポート11に連通されている。
鎖線で示すように、インナロータ3及びアウタロータ4
の回転摺動面に対して凹部をなす低圧ボリュート室6と
高圧ボリュート室7とが形成され、それぞれ、シールラ
ンド8,9によって分離されている。低圧ボリュート室
6と高圧ボリュート室7とは、それぞれ、吸入ポート1
0、吐出ポート11に連通されている。
【0011】本形態においては、図1の時計回りにイン
ナロータ3とアウタロータ4とが回転し、インナロータ
3の外歯とアウタロータ4の内歯との間の歯間室によっ
て形成されるポンピングチャンバ容積が最小となる位置
でシールランド8が設けられ、このシールランド8から
時計回り方向にポンピングチャンバ容積が増大する領域
に、低圧ボリュート室6が形成される。また、シールラ
ンド8の反対側の位置にシールランド9が設けられ、こ
のシールランド9から時計回り方向にポンピングチャン
バ容積が減少する領域に、高圧ボリュート室7が形成さ
れる。
ナロータ3とアウタロータ4とが回転し、インナロータ
3の外歯とアウタロータ4の内歯との間の歯間室によっ
て形成されるポンピングチャンバ容積が最小となる位置
でシールランド8が設けられ、このシールランド8から
時計回り方向にポンピングチャンバ容積が増大する領域
に、低圧ボリュート室6が形成される。また、シールラ
ンド8の反対側の位置にシールランド9が設けられ、こ
のシールランド9から時計回り方向にポンピングチャン
バ容積が減少する領域に、高圧ボリュート室7が形成さ
れる。
【0012】また、図1,2に示すように、外周に外歯
が形成されたインナロータ3には、ポンプハウジング5
−2側の平面部から環状のボス部3aが回転中心と同軸
状に突出されており、図2に示すように、このボス部3
aが他方のポンプハウジング5−2に形成された凹部1
2に摺動自在に嵌合・収納される。このポンプハウジン
グ5−2の凹部12の摺動側壁面の一部には、低圧ボリ
ュート室6のポンピングチャンバ容積が減少する領域の
近辺で、インナロータ3のボス部3aの外周側壁との間
に空間をなすチャンバ室(キャンセルチャンバ)13が
設けられている。
が形成されたインナロータ3には、ポンプハウジング5
−2側の平面部から環状のボス部3aが回転中心と同軸
状に突出されており、図2に示すように、このボス部3
aが他方のポンプハウジング5−2に形成された凹部1
2に摺動自在に嵌合・収納される。このポンプハウジン
グ5−2の凹部12の摺動側壁面の一部には、低圧ボリ
ュート室6のポンピングチャンバ容積が減少する領域の
近辺で、インナロータ3のボス部3aの外周側壁との間
に空間をなすチャンバ室(キャンセルチャンバ)13が
設けられている。
【0013】キャンセルチャンバ13は、後述するよう
に、吐出側と吸入側との圧力差によるインナロータ3の
ラジアル荷重を低減するためのものであり、破線で示す
ように、ポンプハウジング5−1からポンプハウジング
5−2にかけて設けられた高油圧供給通路14を介し
て、高圧ボリュート室7に連通する吐出ポート11に連
通されている。
に、吐出側と吸入側との圧力差によるインナロータ3の
ラジアル荷重を低減するためのものであり、破線で示す
ように、ポンプハウジング5−1からポンプハウジング
5−2にかけて設けられた高油圧供給通路14を介し
て、高圧ボリュート室7に連通する吐出ポート11に連
通されている。
【0014】キャンセルチャンバ13の大きさ、すなわ
ち長さや高さ等は、発生するラジアル荷重の大きさを考
慮して最適に設定されている。ボス部3a及びキャンセ
ルチャンバ13は、ラジアル荷重による偏芯力を効果的
に打ち消す上ではインナロータ3の両側に設けることが
理想的であるが、本形態では、ポンプハウジング5−1
側の低圧ボリュート室6及び高圧ボリュート室7とのス
ペースの関係上、ポンプハウジング5−2側にボス部3
a及びキャンセルチャンバ13を設けており、この場合
においても、十分効果的にラジアル荷重を低減すること
ができる。
ち長さや高さ等は、発生するラジアル荷重の大きさを考
慮して最適に設定されている。ボス部3a及びキャンセ
ルチャンバ13は、ラジアル荷重による偏芯力を効果的
に打ち消す上ではインナロータ3の両側に設けることが
理想的であるが、本形態では、ポンプハウジング5−1
側の低圧ボリュート室6及び高圧ボリュート室7とのス
ペースの関係上、ポンプハウジング5−2側にボス部3
a及びキャンセルチャンバ13を設けており、この場合
においても、十分効果的にラジアル荷重を低減すること
ができる。
【0015】次に、以上の構成によるオイルポンプとし
ての内接ロータ型流体装置1の作動について説明する。
図示しない駆動装置によりポンプ駆動軸2を介してイン
ナロータ3が駆動・回転されると、アウタロータ4が同
方向に回転し、インナロータ3の外歯とアウタロータ4
の内歯とで形成されるポンピングチャンバ容積が増減さ
れる。このポンピングチャンバ容積の増加により、オイ
ルが吸入ポート10を介して低圧ボリュート室6内に吸
入される一方、ポンピングチャンバ容積の減少により、
高圧のオイルが高圧ボリュート室7を介して吐出ポート
11に吐出される。同時に、吐出ポート11からの高圧
のオイルが高油圧供給通路14を通ってポンプハウジン
グ5−2のキャンセルチャンバ13内に導入され、イン
ナロータ3に加わるラジアル荷重を打ち消す方向に作用
してインナロータ3の円滑な回転を確保する。
ての内接ロータ型流体装置1の作動について説明する。
図示しない駆動装置によりポンプ駆動軸2を介してイン
ナロータ3が駆動・回転されると、アウタロータ4が同
方向に回転し、インナロータ3の外歯とアウタロータ4
の内歯とで形成されるポンピングチャンバ容積が増減さ
れる。このポンピングチャンバ容積の増加により、オイ
ルが吸入ポート10を介して低圧ボリュート室6内に吸
入される一方、ポンピングチャンバ容積の減少により、
高圧のオイルが高圧ボリュート室7を介して吐出ポート
11に吐出される。同時に、吐出ポート11からの高圧
のオイルが高油圧供給通路14を通ってポンプハウジン
グ5−2のキャンセルチャンバ13内に導入され、イン
ナロータ3に加わるラジアル荷重を打ち消す方向に作用
してインナロータ3の円滑な回転を確保する。
【0016】すなわち、インナロータ3及びアウタロー
タ4の回転に伴い、ポンピングチャンバ容積が減少する
高圧ボリュート室7側では高圧が発生し、一方、ポンピ
ングチャンバ容積が拡大する低圧ボリュート室6側で
は、負圧が発生している。従って、キャンセルチャンバ
13が無い場合には、吐出側と吸入側との圧力差による
ラジアル方向の荷重が発生し、インナロータ3に図1に
矢印で示すような偏芯力Fが加わる。従って、この偏芯
力Fによってインナロータ3の円滑な回転が妨げられて
吐出圧力が変動する虞があるばかりでなく、その反力に
よってポンプ駆動軸2やポンプハウジング5−1,5−
2に、磨耗や噛り、焼き付き等が発生する可能性があ
る。このため、ポンプハウジング5−2の凹部12内壁
とインナロータ3のボス部3a外周の側壁との間にキャ
ンセルチャンバ13を設け、このキャンセルチャンバ1
3に吐出と同期して高圧のオイルを導入することで、上
述の偏芯力Fと逆方向の力をインナロータ3に与え、偏
芯力Fを打ち消すように作用させる。
タ4の回転に伴い、ポンピングチャンバ容積が減少する
高圧ボリュート室7側では高圧が発生し、一方、ポンピ
ングチャンバ容積が拡大する低圧ボリュート室6側で
は、負圧が発生している。従って、キャンセルチャンバ
13が無い場合には、吐出側と吸入側との圧力差による
ラジアル方向の荷重が発生し、インナロータ3に図1に
矢印で示すような偏芯力Fが加わる。従って、この偏芯
力Fによってインナロータ3の円滑な回転が妨げられて
吐出圧力が変動する虞があるばかりでなく、その反力に
よってポンプ駆動軸2やポンプハウジング5−1,5−
2に、磨耗や噛り、焼き付き等が発生する可能性があ
る。このため、ポンプハウジング5−2の凹部12内壁
とインナロータ3のボス部3a外周の側壁との間にキャ
ンセルチャンバ13を設け、このキャンセルチャンバ1
3に吐出と同期して高圧のオイルを導入することで、上
述の偏芯力Fと逆方向の力をインナロータ3に与え、偏
芯力Fを打ち消すように作用させる。
【0017】これにより、フリクションを低減してイン
ナロータ3の円滑な回転を保証し、安定した吐出圧力を
得ることができると共に、ポンプ駆動軸2やポンプハウ
ジング5−1,5−2の磨耗や噛り、焼き付き等を未然
に防止し、耐久性を向上することができる。
ナロータ3の円滑な回転を保証し、安定した吐出圧力を
得ることができると共に、ポンプ駆動軸2やポンプハウ
ジング5−1,5−2の磨耗や噛り、焼き付き等を未然
に防止し、耐久性を向上することができる。
【0018】以上の実施の形態では、オイルポンプとし
ての内接ロータ型流体装置1について説明したが、内接
ロータ型流体装置1が流体モータである場合には、構成
は同様であるが、オイルポンプにおける吐出ポート11
が高圧流体の導入ポートとなり、吸入ポート10が流体
を排出する排出ポートとなって流体の流れ方向が逆とな
る。この場合においても、オイルポンプと同様、高圧側
と低圧側との圧力差によってインナロータ3に加わるラ
ジアル荷重を低減することができる。
ての内接ロータ型流体装置1について説明したが、内接
ロータ型流体装置1が流体モータである場合には、構成
は同様であるが、オイルポンプにおける吐出ポート11
が高圧流体の導入ポートとなり、吸入ポート10が流体
を排出する排出ポートとなって流体の流れ方向が逆とな
る。この場合においても、オイルポンプと同様、高圧側
と低圧側との圧力差によってインナロータ3に加わるラ
ジアル荷重を低減することができる。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、内
接ロータ型流体装置の高圧側と低圧側との圧力差によっ
てインナロータに加わる偏芯力を低減し、回転安定性を
確保して耐久性を向上することができる。
接ロータ型流体装置の高圧側と低圧側との圧力差によっ
てインナロータに加わる偏芯力を低減し、回転安定性を
確保して耐久性を向上することができる。
【図1】オイルポンプの正面図
【図2】図1のA−A断面図
1 内接ロータ型流体装置 2 ポンプ駆動軸 3 インナロータ 3a ボス部 4 アウタロータ 5−1,5−2 ポンプハウジング 6 低圧ボリュート室 7 高圧ボリュート室 13 キャンセルチャンバ
Claims (1)
- 【請求項1】 アウタロータと該アウタロータ内の偏心
した位置に配設したインナロータとをハウジングに収納
し、両ロータと上記ハウジングとで区画された低圧ボリ
ュート室と高圧ボリュート室とにおけるポンピングチャ
ンバの容積の増減にて流体を圧送し或いは供給流体の圧
力を駆動源として上記インナロータを支持する軸を回転
させる内接ロータ型流体装置において、 上記インナロータの軸側平面部から回転中心と同軸状に
突出するボス部を設けて上記ハウジングに摺動自在に収
納し、 上記ボス部の外周側壁面と接触する上記ハウジングの摺
動面の上記低圧ボリュート室側の部位に、上記高圧ボリ
ュート室側に連通するチャンバ室を設けたことを特徴と
する内接ロータ型流体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000342348A JP2002147368A (ja) | 2000-11-09 | 2000-11-09 | 内接ロータ型流体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000342348A JP2002147368A (ja) | 2000-11-09 | 2000-11-09 | 内接ロータ型流体装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002147368A true JP2002147368A (ja) | 2002-05-22 |
Family
ID=18816926
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000342348A Pending JP2002147368A (ja) | 2000-11-09 | 2000-11-09 | 内接ロータ型流体装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002147368A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011506837A (ja) * | 2007-12-17 | 2011-03-03 | ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング | 液体ポンプ |
JP2014005794A (ja) * | 2012-06-26 | 2014-01-16 | Nachi Fujikoshi Corp | 内接歯車ポンプ及びこれを備えた流体圧力制御装置 |
CN110345370A (zh) * | 2019-08-13 | 2019-10-18 | 湖南机油泵股份有限公司 | 一种能减少内转子偏磨的转子式机油泵以及机油泵泵盖 |
-
2000
- 2000-11-09 JP JP2000342348A patent/JP2002147368A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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