JPH0716064Y2 - 油入りスクリュ真空ポンプ - Google Patents

油入りスクリュ真空ポンプ

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JPH0716064Y2
JPH0716064Y2 JP1987176717U JP17671787U JPH0716064Y2 JP H0716064 Y2 JPH0716064 Y2 JP H0716064Y2 JP 1987176717 U JP1987176717 U JP 1987176717U JP 17671787 U JP17671787 U JP 17671787U JP H0716064 Y2 JPH0716064 Y2 JP H0716064Y2
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JP
Japan
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oil
rotor
screw
vacuum pump
pressure
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JP1987176717U
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昇 壷井
邦彦 西谷
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、各種真空装置に用いる油入りスクリュ真空ポ
ンプに関するものである。
(従来の技術) 従来、第8図に示すオイルフリースクリュ真空ポンプは
公知であり、一端が吸込口1に、他端が吐出口2に連通
するロータ室3内に互いに噛み合う雌雄一対のスクリュ
ロータ14を回転可能に収納して形成してある。そして、
吸込口1を図示しない真空引き部分、例えば真空タンク
に接続して、この中のガスを吸込口1より吸込み、吐出
口2より大気中に放出することにより、真空タンク内に
真空状態を作り出すもので、このポンプの性能を決める
うえで重要なのがそ到達真空度である。ここで、到達真
空度とは吸込口1を盲板で完全に塞いだ状態でポンプを
作動させたときに到達し得る最低圧力をいい、スクリュ
ロータ4の歯溝間のガス漏れが少ない程、到達真空度は
向上する。
ところで、上記同様のスクリュロータを用いて、吸込口
から吸込んだガスを吐出口から送り出すスクリュ圧縮機
については種々の形式のものが公知であり、上記真空ポ
ンプとは取扱うガスの圧力領域は異なるが、スクリュロ
ータの歯溝間のガス漏れの減少が装置性能の向上につな
がる点では共通している。そして、この圧縮機の分野で
は、スクリュロータの歯溝部に潤滑油を注入して、歯溝
間の隙間を潤滑油によりシールして歯溝間のガス漏れを
防ぐようにした油入りスクリュ圧縮機が従来より広く用
いられている。また、このようにスクリュ圧縮機を油入
り形ものにすれば、オイルフリー形のものに比べて、歯
溝間のガス漏れ量を同程度とした場合にはスクリュロー
タの回転速度を小さく出来るという利点がある。
したがって、上記同様に潤滑油により歯溝間の隙間をな
くして、スクリュ真空ポンプの性能向上を図る場合に、
以上の圧縮機の構造を、単にそのまま適用すれば第8図
中2点鎖線で示す部分が新たに追加された油入り真空ポ
ンプが形成される。すなわち、歯溝部に注入された潤滑
油とともに圧縮後、吐出口2から吐出されたガスは油分
離器兼油タンク(以下、油タンクという。)5にてガス
と分離され、ガスは油タンク5の上部から大気中に放出
される。一方、ガスから分離された油は油タンク5の下
部に一旦ためられた後、その底部から油ポンプ6を経て
スクリュロータ14の圧縮区間、すなわちガス圧縮を行い
つつある歯溝部に注入され、ガスとともに圧縮され、以
後上記同様の循環を繰返すことになる。
(考案が解決しようとする問題点) 上記構造からなる油入りスクリュ真空ポンプの対をなす
2つのスクリュロータ14のうちの一方のものの円柱面に
沿った歯溝部を平面に展開した状態で示すと第9図(横
方向がロータ軸方向)のようになり、各歯溝部には、互
いに区別するためにアルファベットが付してある。そし
て、同図中左上部が吸込口1側で、右下部が吐出口2側
となり、左側の辺上に位置する部分が吸込口1に対して
連通状態にある。したがって、この例では図示するよう
に歯溝部a〜dが吸込区間で、歯溝部e〜hが圧縮区間
を形成している。
この各歯溝部a〜hと容積との関係を示すと第10図(横
軸:ロータ室の吸込口側端面を原点とした場合のここか
らのロータ軸方向距離,縦軸:容積)のようになり、吸
込区間を過ぎると、直ちに容積が減少し始めすなわち圧
縮区間になっている。この図は、また一歯溝に着目した
場合のその経時的変化を示し、すなわち時間の経過とと
もに回転し、かつ右方へ進むので、横軸に上記同様ロー
タ軸方向の距離をとり、その位置での容積との関係を示
すものであり、横軸に回転角をとっても同じである。
そこで、一歯溝に着目して、ロータ軸方向の距離と圧力
との関係を示すと第11図(横軸:吸込行程完了点、例え
ば第9図中A点を原点とした場合のロータ軸方向距離、
縦軸:圧力)のようになり、歯溝内の圧力は吸込完了
後、直ちに上昇し始め、最終的には大気圧となる。
そこで、第8図に示す構造の油入りスクリュ真空ポンプ
について考えた場合、注油位置Bは歯溝部a〜dの部分
では吸込口1に連通しているために到達真空度の低下を
招くことになり適当でなく、吸込口1に連通しない圧縮
区間にある歯溝部e〜hにする必要がある。このため、
第11図に示すように注入油の圧力(略大気圧)と注油位
置における歯溝部内の圧力との間の圧力差ΔP1は、圧縮
区間内の最も圧力の低い部分との間の圧力差より圧縮に
する圧力上昇分ΔP2だけ小さくなっており、この分だけ
歯溝内に油が注入し難くなるという問題がある。
また、大気圧より低い圧力状態にある歯溝部内に油注入
すると、油中に含有していた空気、その他のガスが歯溝
内へ出て来て、膨張し、歯溝内の圧力を高くする。この
結果、膨張したガスが第9図中矢印Xで示すように吸込
口1側へ漏れ返り、真空ポンプの性能を決めるうえで最
も重要な到達真空度が悪くなる。
ちなみに、大気圧の状態で油中に空気が混入し、これが
低圧で油から分離して膨張したときのガス体積を計算す
ると次のようになる。注油された位置でのロータ室内の
圧力を1×10-1Torrとすると、ロータ室内でのガス体積
V1は、 ただし、 P1:上記ロータ室内の圧力すなわち1×10-1Torr P2:大気圧 V2:油中より分離した直後の空気の量、ここでは、例え
ば1/minとする。
の式で表わされ、V1=7600l/minとなり非常に大きくな
る。
注入油のシール効果、冷却効果を高めるには注入位置を
出来るだけ吸込行程完了点に近い方が良いが、上述した
ように吸込口1に近くなればなる程、吸込口1側へ漏れ
返るガスの量が増えるので、油注入を吸込行程完了点か
ら離れた位置にて行わざるを得なくなり、注油位置が吐
出口2に近くなり油注入の効果が小さくなるという問題
がある。
(問題点を解決するための手段) 上記従来の問題点を解決するために、本考案は、スクリ
ュロータの巻き角を360°以上として、ガス閉込み空間
である歯溝部の容積変化がない移送区間を設けるととも
に、移送区間または吐出口に連通しない圧縮区間のロー
タ室内に注油可能に形成した。
(実施例) 次に、本考案の一実施例を図面にしたがって説明する。
第1図は、本考案に係る油入りスクリュ真空ポンプを示
し、第8図に示す装置とは油ポンプ6を省略した点とス
クリュロータ14の代りに、全長をより大きくしたスクリ
ュロータ4を用いた点を除き、他は実質的に同一であ
り、互いに共通する部分には同一番号を付して説明を省
略する。
具体的には、この真空ポンプは、巻き角が360°以上の
スクリュロータ4を用いて、ガス閉込み空間である歯溝
部の容積変化がない移送区間を設けるとともに、この移
送区間内に注油口7を設けて形成してある。
この真空ポンプについて、第9図と同様に平面に展開し
た状態の歯溝部を示すと第2図のようになり、吸込区間
と圧縮区間との間に吸込口1に連通せず、かつ容積変化
がない移送区間が形成される。この点については、上記
第10図と同様の第3図(横軸:ロータ室の吸込口側端面
を原点とした場合のここからのロータ軸方向距離,縦
軸:容積)により明確に示されている。
また、この真空ポンプについて、第11図と同様な圧力変
化の状態を表わすと第4図(横軸:吸込行程完了点を原
点とした場合のロータ軸方向距離,縦軸:圧力)のよう
になり、注油口7が移送区間内にあるから、吸込圧力Ps
の状態にある歯溝部に注油が行われる。なお、第4図中
Cは注油位置を示す。
したがって、ロータ室3内の最低圧力である吸込圧力Ps
部分に注油されることになり、注油位置Cでの歯溝部と
油との圧力差△P3は、油との間でとり得る圧力差のうち
で最大であり、最も注油し易い状態となり、第8図に示
す油ポンプ6も不要となっている。
また、上述したように、注入油中のガスの吸込口1側へ
の漏れを防ぐために、注油位置は吸込口1に連通しない
吸込区間から適宜離れているのが好ましく、注油の効果
をあげるには、圧縮区間に入る前か、入った直後が好ま
しい。移送区間内の注油位置Cはこの2つの要求を満た
すものである。
この結果、注油により、吸込口1側へのガス漏れによる
到達真空度の低下を招くことなく、ロータ室3内の冷却
の他、歯溝間のシール作用によりロータ回転速度が小さ
くても、歯形間のガス漏れは小さくなっている。したが
って、実際の運転状態の油入りスクリュ真空ポンプとオ
イルフリースクリュ真空ポンプについて、スクリュロー
タの回転数(rpm)(または、スクリュロータの周速(m
/s))と到達真空度(Torr)との関係は第5図(横軸:
上記回転数または上記周速,縦軸:到達真空度)に示す
傾向となり、同じ到達真空度で比較すると、油入り形の
場合の方がオイルフリー形の場合より低速となる。
なお、上記実施例では注油口7を移送区間内に設けたも
のを示したが、本考案はこれに限るものではなく、この
他第6図に示すように油ポンプ6を設けて注油口7を吐
出口2に連通しない圧縮区間内に設けてもよく、この場
合にもオイルフリー形のものに比べて同じ到達真空度を
達成する場合は、スクリュロータ4の回転速度はより低
速となる。
さらに、第7図に示すように、油タンク5と注油口7と
の間にフラッシュタンク8を設けて、この上部をロータ
室3内に連通させて真空状態にすることにより、注油す
る油内に混入したガスをフラッシュタンク8内で油から
分離してスクリュロータ4により吸込み、外部へ吐出さ
せて、注入油中の混入ガスを減少させるようにしてもよ
い。
その他、第1図,第6図,第7図のいずれの装置におい
ても、注油口は1カ所に限るものでなく、複数設けても
よい。
(考案の効果) 以上の説明より明らかなように、本考案によれば、スク
リュロータの巻き角を360°以上として、ガス閉込み空
間である歯溝部の容積変化がない移送区間を設けるとと
もに、移送区間または吐出口に連通しない圧縮区間のロ
ータ室内に注油可能に形成してある。
このため、吸込口側へのガス漏れを招くことなく歯溝間
をシールをすることにより、真空ポンプの性能の中で最
も重要な到達真空度を向上させることが可能となる。
また、オイルフリーの形のものと比べて、同じ到達真空
度をより低いロータ回転速度で達成出来るため、スクリ
ュロータ駆動部の増速装置がより簡単になる他、軸受,
歯車精度,軸封装置等もより低度なものに出来る等の効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る油入りスクリュ真空ポンプの断面
図、第2図は第1図中のスクリュロータの歯溝部の展開
図、第3図はロータ軸方向距離と容積との関係を示す
図、第4図はロータ軸方向距離と圧力との関係を示す
図、第5図はロータ回転速度(または、ロータ周速)と
到達真空度との関係を示す図、第6図,第7図は本考案
の他の実施例を示す断面図、第8図は従来のオイルフリ
ースクリュ真空ポンプ、および従来の油入りスクリュ圧
縮機の構造をそのまま適用した油入りスクリュ真空ポン
プの断面図、第9図は第8図のスクリュロータの歯溝部
の展開図、第10図はロータ軸方向距離と容積との関係を
示す図、第11図はロータ軸方向距離と圧力との関係を示
す図である。 2……吐出口、3……ロータ室、4……スクリュロー
タ、7……注油口。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】スクリュロータの巻き角を360°以上とし
    て、ガス閉込み空間である歯溝部の容積変化がない移送
    区間を設けるとともに、移送区間または吐出口に連通し
    ない圧縮区間のロータ室内に油注入可能に形成したこと
    を特徴とする油入りスクリュ真空ポンプ。
JP1987176717U 1987-11-19 1987-11-19 油入りスクリュ真空ポンプ Expired - Lifetime JPH0716064Y2 (ja)

Priority Applications (1)

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JPH0180688U JPH0180688U (ja) 1989-05-30
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JPH11270484A (ja) * 1998-03-24 1999-10-05 Taiko Kikai Industries Co Ltd スクリューロータ型ウエット真空ポンプ
JP6259309B2 (ja) * 2014-02-20 2018-01-10 日立ジョンソンコントロールズ空調株式会社 スクリュー流体機械及び冷凍サイクル装置

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JPH0180688U (ja) 1989-05-30

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