JPH08543Y2 - 油冷式スクリュ圧縮機 - Google Patents

油冷式スクリュ圧縮機

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JPH08543Y2
JPH08543Y2 JP1989073596U JP7359689U JPH08543Y2 JP H08543 Y2 JPH08543 Y2 JP H08543Y2 JP 1989073596 U JP1989073596 U JP 1989073596U JP 7359689 U JP7359689 U JP 7359689U JP H08543 Y2 JPH08543 Y2 JP H08543Y2
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rotor
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潤一 金井
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HOKUETSU INDUSTRIES CO., LTD.
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、軸受潤滑油の循環回路を改良した油冷式ス
クリュ圧縮機に関するものである。
(従来技術) 従来の油冷式スクリュ圧縮機は、特公昭59-51680号公
報に示すように、両端をベアリングで支承されたおす・
めす一対のスクリュロータの噛み合い回転によって圧縮
作用がなされると共に、前記各ベアリングへの給油は第
6図図示の経路で行われている。
即ち、レシーバタンク50から圧縮圧力により圧送され
た潤滑油は、管路51を介して圧縮作用空間52に噴射され
ると共に、前記配管から分岐した管路53を介しておす・
めすロータ54,55の吐出側ベアリング56,57を潤滑後分離
室(図示せず)において、該分離室内に漏洩した潤滑油
液体と高圧の圧縮気体とを各々分離し、潤滑用液体は外
部配管58を経て吸入側ベアリング59,60を潤滑し吸入作
用空間(図示せず)に回収する構造となっている。
また、作用空間52と吐出側ベアリング56,57及び吸入
側ベアリング59,60を収容するベアリング室(図示せ
ず)各々間は各ロータ軸外周とケーシング61間に形成さ
れた軸封部62,空隙63によって仕切られている。
なお、64はメカニカルシールである。
(考案が解決しようとする課題) 従来のスクリュ圧縮機は以上のように構成されている
が、圧縮機運転中は圧縮作用空間52から軸封部62を介し
てベアリング室側に漏洩した圧縮空気がベアリング56,5
7を潤滑した潤滑油と共に気液混合状態となって配管58
を介して吸入側ベアリング59,60に送られ、そこから空
隙63を介して吸入作用空間内に流入する構造となってい
るため、前記潤滑油は吐出側ベアリング56,57を潤滑す
る過程で受けたベアリングの摩擦熱によって高温となっ
たまゝ吸入作用空間に流入するので、該吸入気体は熱せ
られ膨張することによって圧縮機の体積効率を低下させ
る原因ともなっていた。
また、おすロータ54の吸入側軸端にはメカニカルシー
ル64が設けられ外部との密封を保っているが、圧縮機の
無負荷運転時図示せざるアンローダの閉塞によって吸入
作用空間(図示せず)内が負圧となるに伴い、空隙63を
介して連通する各ベアリング室内の圧力も低下し負圧と
なる。
そのため、前記ベアリング室内は吐出側ベアリング室
との圧力差が大となり、高温となった多量の潤滑油が吸
入側ベアリング室を介して吸入作用空間内に流入し無負
荷運転時における負荷動力を増大させる他、前記負圧に
よってメカニカルシールの密封摺動部の面圧が低下し、
その密封性能が低下する。特に、この現象は圧縮機の負
荷変動の繰り返し頻度が多いときに顕著で前記メカニカ
ルシールの密封摺動部の密封性が不安定となり、潤滑油
漏洩の原因ともなっている。
したがって、本考案は上記課題を解消し、圧縮機の体
積効率の向上と吸入側ベアリング室内のメカニカルシー
ルの密封性能の安定を図ることを目的とする。
(課題を解決するための手段) 上記目的達成のため、互に噛み合い回転するおす・め
す一対のスクリュロータをケーシング内に収容し、該ス
クリュロータの両端をベアリングで支承するようにした
油冷式スクリュ圧縮機において、該圧縮機の吐出側軸受
室からの潤滑油回収路出口を、前記ロータのシール線に
よって仕切られる吸入閉じ込み位置から1ピッチ先に先
行するロータのシール線によって区画される作用空間の
シリンダ壁に開口すると共に、駆動軸となるスクリュロ
ータの吸入側軸受室を油路を介して圧縮作用空間へ連通
する油噴射通路と接続し、さらに該軸受室と連通する前
記油路には絞りを設け、かつ吸入側の軸受室と吸入作用
空間間の軸部に気体および油の流通を制限する軸封装置
を設けたこと。
また、被駆動側となるスクリュロータの吸入側軸受室
と前記油路間を、吸入側軸受カバーのフランジ座面に環
状凹溝を設け、連通したことを特徴とする油冷式スクリ
ュ圧縮機。
(作用) 圧縮機の吐出側ベアリングを潤滑した油は吐出端側軸
封部から漏洩する微量の圧縮空気と共に吸入閉じ込み後
の作用空間に回収される。
また、被駆動軸となるおすロータの吸入側軸受室内
は、潤滑油入口出口部の絞りと吸入作用空間側軸部の軸
封装置(ラビリンスシール)によって吸入作用空間側へ
の潤滑油と圧縮空気の流入が制限されるため、運転中ほ
ゞ一定圧力でバランスすることとなり、よって圧縮機の
全負荷又は無負荷の繰り返し頻度が高くとも該軸受室内
の圧力変動は小さく、メカニカルシールの安定した密封
性が維持できる。
(実施例) 以下、本考案実施例を第1図ないし第2図により説明
する。
圧縮機本体1のケーシング2内にはおす・めす一対の
スクリュロータ3,4が吐出側ベアリング5,5′及び吸入側
ベアリング6,6′によって支承され噛み合い回転して圧
縮を行う。
また、圧縮作用空間7と吐出側軸受室8,8′間には軸
封部9,9′が設けられ、両者間の密封を保つ。
潤滑油は、第6図に図示したレシーバタンク50から直
接配管10を介して通路11に送られ、その後軸封部9,9′
の液封を行いながらおす・めすロータの各軸受室8,8′
に流入し、各ベアリングを潤滑後その下方の回収路12を
介して吸入閉じ込み後の作用空間と連通するシリンダ内
壁13を介して回収される。
即ち、この位置はおす・めすロータのシール線によっ
て仕切られるシリンダの吸入閉じ込み位置から1ピッチ
先に先行するロータのシール線によって区画される作用
空間で、好ましくは前記先行するシール線前後略1/2ピ
ッチの範囲である。
この位置は、作用空間内圧力がまだ上昇に至らない空
間で前記軸受室に対して何ら悪影響のない位置でもあ
る。
一方、圧縮作用空間7に対しては油噴射通路15を介し
て該空間内の密封冷却用の潤滑油が供給されると共に、
その一部は該油噴射通路から分岐した油路16,絞り17を
介しておすロータの吸入側軸受室18に入りベアリング6,
メカニカルシール19を潤滑し、そこからさらに油路20,
絞り21を介してめすロータ側の軸受6′に対して必要最
少量の給油を行い、その後吸入作用空間22内へ回収され
る。
また、駆動軸となる前記おすロータの吸入側軸受室18
内はメカニカルシール19によって外部と軸封され、また
軸封装置23(ラビリンスシール)又はこれと同等以上の
シール能力を有する軸封装置によって、吸入作用空間22
との間の気体および油の流通が封じられ制限されてい
る。
以上により、圧縮機の負荷運転中、吐出側軸封部9,
9′から漏洩した作用空間内の圧縮空気は、吐出側軸受
5,5′を潤滑した油と共に吸入閉じ込み直後の作用空間
に回収されるので、従来のように前記漏洩空気が吸入作
用空間に流入したり、また吐出側ベアリング56,57を潤
滑した高温の潤滑油が吸入作用空間内で吸入空気を熱し
たりして体積効率を低下させることがなくなる。
それと共に、前記おすロータ側軸受室18内はめすロー
タの吸入側軸受室24に対する油路20途中の絞り21と軸封
装置23(ラビリンスシール)の介在によって、吸入作用
空間内に負圧が直接おすロータ側軸受室18内に作用しな
いようになっているので、該軸受室内圧力は圧縮機の全
負荷,無負荷の負荷変動の有無にかかわらずほゞ一定圧
力範囲で保持されるから、メカニカルシールの密封性能
も安定している。
(他の実施例) 第3図ないし第5図は本考案の他の実施例を示し、被
駆動軸となるめすロータの吸入側軸受室24に対する給油
を駆動軸側軸受室18への給油と並列に行い、該軸受室内
の圧力変動を少くおさえるようにしたもので、油噴射通
路15から油路16に至る軸受カバー30のフランジ座面31に
凹状の環状溝32を凹設し、この環状溝と対向するめすロ
ータの吸入側軸受室24の隔壁33に絞り孔34を穿設した油
路16とを連通させる。
これにより、前述実施例で説明した軸受室18と24間の
直接連通油路20が廃止され、無負荷運転時吸入作用空間
22内の吸入負圧がおすロータ側軸受室18に作用すること
がなくなり、該軸受室内圧はより安定し、メカニカルシ
ールの密封性能も向上する。
なお、以上の実施例ではおすロータ側を駆動側として
説明したが、めすロータ側を駆動側としてもよく、何れ
を駆動側としてもよいものとする。
(考案の効果) 以上詳述したように、本考案によれば圧縮機の運転中
吐出側軸封部から軸受室内に漏洩した圧縮空気は、軸受
潤滑油と共にロータのシール線によって仕切られる吸入
閉じ込み位置から1ピッチ先に先行するロータのシール
線によって区画される作用空間内に回収されるので圧縮
機の体積効率の低下が防止でき、またレシーバタンクか
ら直接潤滑油を吸入側ベアリングに供給し、該ベアリン
グを前記潤滑油で潤滑した後、吸入作用空間に回収する
構造とした為、吸入空気を前記潤滑油で熱することが少
なくなるから体積効率を低下させることが少ない。
他方、おすロータの吸入側軸受室においても潤滑油の
入口,出口部の絞りと吸入作用空間側の軸封装置(ラビ
リンスシール)により、気体および油の流通を制限する
構造としたことによって常時一定圧力範囲に保持されて
いるのでメカニカルシールの密封性能も安定する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案スクリュ圧縮機の横断面図,第2図は縦
断面図,第3図は他の実施例の要部断面図,第4図はそ
の正面概略図,第5図は第3図の横断面図,第6図は従
来例の概要図である。 3……おすロータ、4……めすロータ 8……吐出側軸受室、12……回収路 17……絞り、18……吸入側軸受室 23……軸封装置(ラビリンスシール)

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】互に噛み合い回転するおす・めす一対のス
    クリュロータをケーシング内に収容し、該スクリュロー
    タの両端をベアリングで支承するようにした油冷式スク
    リュ圧縮機において、該圧縮機の吐出側軸受室からの潤
    滑油回収路出口を、前記ロータのシール線によって仕切
    られる吸入閉じ込み位置から1ピッチ先に先行するロー
    タのシール線によって区画される作用空間のシリンダ壁
    に開口すると共に、駆動軸となるスクリュロータの吸入
    側軸受室を油路を介して圧縮作用空間へ連通する油噴射
    通路と接続し、さらに該軸受室と連通する前記油路には
    絞りを設け、かつ吸入側の軸受室と吸入作用空間間の軸
    部に気体および油の流通を制限する軸封装置を設けたこ
    とを特徴とする油冷式スクリュ圧縮機。
  2. 【請求項2】請求項1の油冷式スクリュ圧縮機におい
    て、被駆動側となるスクリュロータの吸入側軸受室と前
    記油路間を、吸入側軸受カバーのフランジ座面に環状凹
    溝を設け、連通したことを特徴とする油冷式スクリュ圧
    縮機。
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