JP2002098073A - スクロール圧縮機 - Google Patents
スクロール圧縮機Info
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- JP2002098073A JP2002098073A JP2000286079A JP2000286079A JP2002098073A JP 2002098073 A JP2002098073 A JP 2002098073A JP 2000286079 A JP2000286079 A JP 2000286079A JP 2000286079 A JP2000286079 A JP 2000286079A JP 2002098073 A JP2002098073 A JP 2002098073A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 固定、旋回の両スクロール間でシール性の低
下を防止するとともに耐久性の向上を図って圧縮性能を
向上させる。 【解決手段】 ハウジング1と、端板2aの一側面に立
設された渦巻き状の壁体2bを有しハウジング1内部の
定位置に固定された固定スクロール2と、端板3aの一
側面に立設された渦巻き状の壁体3bを有し、壁体3b
を固定スクロール2の壁体2bと噛み合わせて自転を阻
止されつつ公転旋回運動可能に支持された旋回スクロー
ル3とを備えるスクロール圧縮機について、旋回スクロ
ール3側の壁体3bの上縁に沿って溝14を形成し、こ
の溝14に潤滑油を供給して固定スクロール2側の端板
2aとの間に満たし、両者間を封止する。
下を防止するとともに耐久性の向上を図って圧縮性能を
向上させる。 【解決手段】 ハウジング1と、端板2aの一側面に立
設された渦巻き状の壁体2bを有しハウジング1内部の
定位置に固定された固定スクロール2と、端板3aの一
側面に立設された渦巻き状の壁体3bを有し、壁体3b
を固定スクロール2の壁体2bと噛み合わせて自転を阻
止されつつ公転旋回運動可能に支持された旋回スクロー
ル3とを備えるスクロール圧縮機について、旋回スクロ
ール3側の壁体3bの上縁に沿って溝14を形成し、こ
の溝14に潤滑油を供給して固定スクロール2側の端板
2aとの間に満たし、両者間を封止する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば空気調和装
置や冷凍装置に用いられるスクロール圧縮機に関する。
置や冷凍装置に用いられるスクロール圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のスクロール圧縮機には、固定スク
ロール、旋回スクロール間のシール性を高めるために、
スクロールをなす渦巻き状の壁体の上縁に溝を設けてチ
ップシールをはめ込む構造を採用したものや、固定スク
ロール、旋回スクロールのいずれか一方を他方に押し付
ける構造を採用したものがある。
ロール、旋回スクロール間のシール性を高めるために、
スクロールをなす渦巻き状の壁体の上縁に溝を設けてチ
ップシールをはめ込む構造を採用したものや、固定スク
ロール、旋回スクロールのいずれか一方を他方に押し付
ける構造を採用したものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な構造を有するスクロール圧縮機には、次のような問題
点が指摘されている。 (1)チップシールをはめ込む構造の場合、溝とチップ
シールとのわずかな隙間から搬送流体(冷媒ガス等)が
漏れることがある。 (2)いずれか一方のスクロールを他方のスクロールに
押し付ける構造の場合は、一方のスクロールを構成する
渦巻き状の壁体上縁が、他方のスクロールを構成する端
板に押し付けられたまま摺動するため、押し付けられた
壁体上縁と端板との間に摩擦を生じて動力損を生んだ
り、両者が摩耗してシール性が劣化したりする。
な構造を有するスクロール圧縮機には、次のような問題
点が指摘されている。 (1)チップシールをはめ込む構造の場合、溝とチップ
シールとのわずかな隙間から搬送流体(冷媒ガス等)が
漏れることがある。 (2)いずれか一方のスクロールを他方のスクロールに
押し付ける構造の場合は、一方のスクロールを構成する
渦巻き状の壁体上縁が、他方のスクロールを構成する端
板に押し付けられたまま摺動するため、押し付けられた
壁体上縁と端板との間に摩擦を生じて動力損を生んだ
り、両者が摩耗してシール性が劣化したりする。
【0004】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
であり、固定、旋回の両スクロール間でシール性の低下
を防止するとともに耐久性の向上を図って圧縮性能を向
上させることを目的としている。
であり、固定、旋回の両スクロール間でシール性の低下
を防止するとともに耐久性の向上を図って圧縮性能を向
上させることを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの手段として、次のような構成のスクロール圧縮機を
採用する。すなわち本発明に係る請求項1記載のスクロ
ール圧縮機は、ハウジングと、端板の一側面に立設され
た渦巻き状の壁体を有し、前記ハウジング内部の定位置
に固定された固定スクロールと、端板の一側面に立設さ
れた渦巻き状の壁体を有し、該壁体を前記固定スクロー
ルの壁体と噛み合わせて自転を阻止されつつ公転旋回運
動可能に支持された旋回スクロールとを備えるスクロー
ル圧縮機であって、前記壁体の少なくともいずれか一方
について、その上縁に沿って溝を形成し、該溝に液状流
体を供給することを特徴とする。
めの手段として、次のような構成のスクロール圧縮機を
採用する。すなわち本発明に係る請求項1記載のスクロ
ール圧縮機は、ハウジングと、端板の一側面に立設され
た渦巻き状の壁体を有し、前記ハウジング内部の定位置
に固定された固定スクロールと、端板の一側面に立設さ
れた渦巻き状の壁体を有し、該壁体を前記固定スクロー
ルの壁体と噛み合わせて自転を阻止されつつ公転旋回運
動可能に支持された旋回スクロールとを備えるスクロー
ル圧縮機であって、前記壁体の少なくともいずれか一方
について、その上縁に沿って溝を形成し、該溝に液状流
体を供給することを特徴とする。
【0006】請求項2記載のスクロール圧縮機は、請求
項1記載のスクロール圧縮機において、前記溝に前記液
状流体を供給する流体供給手段を備えることを特徴とす
る。
項1記載のスクロール圧縮機において、前記溝に前記液
状流体を供給する流体供給手段を備えることを特徴とす
る。
【0007】請求項3記載のスクロール圧縮機は、請求
項1または2記載のスクロール圧縮機において、前記壁
体の渦の中心に、前記溝に連通する連通孔を形成し、該
連通孔を通じて前記溝に前記液状流体を供給することを
特徴とする。
項1または2記載のスクロール圧縮機において、前記壁
体の渦の中心に、前記溝に連通する連通孔を形成し、該
連通孔を通じて前記溝に前記液状流体を供給することを
特徴とする。
【0008】請求項4記載のスクロール圧縮機は、請求
項1または2記載のスクロール圧縮機において、前記壁
体の渦の外側に、前記溝に連通する連通孔を形成し、該
連通孔を通じて前記溝に前記液状流体を供給することを
特徴とする。
項1または2記載のスクロール圧縮機において、前記壁
体の渦の外側に、前記溝に連通する連通孔を形成し、該
連通孔を通じて前記溝に前記液状流体を供給することを
特徴とする。
【0009】請求項5記載のスクロール圧縮機は、請求
項1または2記載のスクロール圧縮機において、前記壁
体の渦の中心および外側に、前記溝に連通する連通孔を
それぞれ形成し、該連通孔のいずれか一方を通じて前記
溝に前記液状流体を供給し他方を通じて前記溝から前記
液状流体を排除することを特徴とする。
項1または2記載のスクロール圧縮機において、前記壁
体の渦の中心および外側に、前記溝に連通する連通孔を
それぞれ形成し、該連通孔のいずれか一方を通じて前記
溝に前記液状流体を供給し他方を通じて前記溝から前記
液状流体を排除することを特徴とする。
【0010】請求項6記載のスクロール圧縮機は、請求
項1、2、3、4または5記載のスクロール圧縮機にお
いて、前記液状流体に潤滑油を利用することを特徴とす
る。
項1、2、3、4または5記載のスクロール圧縮機にお
いて、前記液状流体に潤滑油を利用することを特徴とす
る。
【0011】本発明に係るスクロール圧縮機において
は、壁体の上縁に沿って形成された溝に液状流体を流す
と、該壁体に相対する端板との間に液状流体が満たされ
て両者間が液密に封止される。これにより、壁体と端板
との間のシール性が向上する。さらに、壁体と端板との
間に液状流体が介在することから、両者の摩耗が防止さ
れる。これにより、歯先の焼き付きが防止される他、旋
回スクロールの動力損が減少する。
は、壁体の上縁に沿って形成された溝に液状流体を流す
と、該壁体に相対する端板との間に液状流体が満たされ
て両者間が液密に封止される。これにより、壁体と端板
との間のシール性が向上する。さらに、壁体と端板との
間に液状流体が介在することから、両者の摩耗が防止さ
れる。これにより、歯先の焼き付きが防止される他、旋
回スクロールの動力損が減少する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に係るスクロール圧縮機の
第1の実施形態を図1および図2に示して説明する。本
実施形態では、本発明に係るスクロール圧縮機の一形態
としてスクロール圧縮機を示して説明する。図1におい
て、符号1は密閉されたハウジング、2はハウジング1
に固定された固定スクロール、3は固定スクロール2に
噛み合わされた旋回スクロール、4は固定スクロール2
との間で空間Sを画成するとともに空間S内で旋回スク
ロール3を旋回運動可能に支持するフレーム、5は旋回
スクロール3を回転させるシャフト、6はシャフト5を
駆動するモータ、7は旋回スクロール2の自転を阻止し
て公転のみを許容する自転阻止機構、8は両スクロール
2,3間に画成される圧縮室Cに冷媒等の被搬送流体を
導く吸入管、9は圧縮された被搬送流体を外部に導く吐
出管である。
第1の実施形態を図1および図2に示して説明する。本
実施形態では、本発明に係るスクロール圧縮機の一形態
としてスクロール圧縮機を示して説明する。図1におい
て、符号1は密閉されたハウジング、2はハウジング1
に固定された固定スクロール、3は固定スクロール2に
噛み合わされた旋回スクロール、4は固定スクロール2
との間で空間Sを画成するとともに空間S内で旋回スク
ロール3を旋回運動可能に支持するフレーム、5は旋回
スクロール3を回転させるシャフト、6はシャフト5を
駆動するモータ、7は旋回スクロール2の自転を阻止し
て公転のみを許容する自転阻止機構、8は両スクロール
2,3間に画成される圧縮室Cに冷媒等の被搬送流体を
導く吸入管、9は圧縮された被搬送流体を外部に導く吐
出管である。
【0013】ハウジング1は、筒状部1aの上下端に底
部1bおよび蓋部1cが隙間なく溶接されて密閉状態と
されている。また、蓋部1cには吸入管8が貫通し、筒
部1aには吐出間9が貫通するように配設されており、
これらを穿通すべく形成された穴と各管との間も隙間な
く溶接されている。
部1bおよび蓋部1cが隙間なく溶接されて密閉状態と
されている。また、蓋部1cには吸入管8が貫通し、筒
部1aには吐出間9が貫通するように配設されており、
これらを穿通すべく形成された穴と各管との間も隙間な
く溶接されている。
【0014】固定スクロール2は、端板2aと、端板2
aの下面に立設された渦巻き状の壁体2bと、端板2a
の周縁部に設けられて固定スクロール2をハウジング1
に固定するためのフレームとしての役割を果たす周壁部
2cとを備えている。
aの下面に立設された渦巻き状の壁体2bと、端板2a
の周縁部に設けられて固定スクロール2をハウジング1
に固定するためのフレームとしての役割を果たす周壁部
2cとを備えている。
【0015】端板2aの中央には、容積を漸次減少させ
ながら中心に移動してきた圧縮室Cから高圧の流体を導
く吐出ポート2dが設けられている。また、端板2aの
上面中央には、所定の大きさ以上の圧力が作用した場合
に吐出ポート2dを開く吐出弁10が設けられている。
ながら中心に移動してきた圧縮室Cから高圧の流体を導
く吐出ポート2dが設けられている。また、端板2aの
上面中央には、所定の大きさ以上の圧力が作用した場合
に吐出ポート2dを開く吐出弁10が設けられている。
【0016】旋回スクロール3は、端板3aと、端板3
aの上面に立設された渦巻き状の壁体3bと、端板3a
の下面に設けられたボス部3cとを備えている。旋回ス
クロール3は、固定スクロール2に対して相互に公転旋
回半径だけ偏心しかつ180゜だけ位相をずらした状態
で、壁体2b,3bどうしをかみ合わせて組み付けられ
ている。
aの上面に立設された渦巻き状の壁体3bと、端板3a
の下面に設けられたボス部3cとを備えている。旋回ス
クロール3は、固定スクロール2に対して相互に公転旋
回半径だけ偏心しかつ180゜だけ位相をずらした状態
で、壁体2b,3bどうしをかみ合わせて組み付けられ
ている。
【0017】フレーム4は固定スクロール2の下部に固
定されており、固定スクロール2との間で空間Sを画成
している。空間Sは、後述するボス部3cが設けられる
旋回スクロール3の中央部と外周部とを隔てるシール部
材11によって内外に2分されている。また、自転阻止
機構7はこの空間S内にあって旋回スクロール3とフレ
ーム4との間に設けられている。
定されており、固定スクロール2との間で空間Sを画成
している。空間Sは、後述するボス部3cが設けられる
旋回スクロール3の中央部と外周部とを隔てるシール部
材11によって内外に2分されている。また、自転阻止
機構7はこの空間S内にあって旋回スクロール3とフレ
ーム4との間に設けられている。
【0018】シャフト5は上部をフレーム4に、下部を
下部軸受12にそれぞれ支持されており、その中間部に
はモータ6を構成するロータ6aが取り付けられてい
る。ちなみに、同じくモータ6を構成するステータ6b
はステータ6aを取り囲むようにしてハウジング1に固
定されている。
下部軸受12にそれぞれ支持されており、その中間部に
はモータ6を構成するロータ6aが取り付けられてい
る。ちなみに、同じくモータ6を構成するステータ6b
はステータ6aを取り囲むようにしてハウジング1に固
定されている。
【0019】シャフト5の上端には旋回スクロール3の
ボス部3cに回動自在に嵌合する偏心部5aが設けられ
ており、旋回スクロール3は、シャフト5を回転させる
ことによって、空間S内で自転を阻止されつつ公転旋回
運動するようになっている。
ボス部3cに回動自在に嵌合する偏心部5aが設けられ
ており、旋回スクロール3は、シャフト5を回転させる
ことによって、空間S内で自転を阻止されつつ公転旋回
運動するようになっている。
【0020】シャフト5には上下に貫通する油通路5b
が形成されている。さらに、シャフト5の下端には、ハ
ウジング1の底に溜まった潤滑油を油通路5bを通じて
汲み上げる油ポンプ機構13が設けられている。
が形成されている。さらに、シャフト5の下端には、ハ
ウジング1の底に溜まった潤滑油を油通路5bを通じて
汲み上げる油ポンプ機構13が設けられている。
【0021】このスクロール圧縮機には、フレーム4と
旋回スクロール2との間にハウジング1内の昇圧された
ガスを導入する導入孔(図示略)が設けられている。こ
の導入孔を通じて導入されたガスが旋回スクロール3の
下面(背面)を上方に押し上げる作用を生み、固定スク
ロール2に旋回スクロール3が押し付けられて両スクロ
ール2,3間のシールがなされる。
旋回スクロール2との間にハウジング1内の昇圧された
ガスを導入する導入孔(図示略)が設けられている。こ
の導入孔を通じて導入されたガスが旋回スクロール3の
下面(背面)を上方に押し上げる作用を生み、固定スク
ロール2に旋回スクロール3が押し付けられて両スクロ
ール2,3間のシールがなされる。
【0022】上記のように構成されたスクロール圧縮機
による気化冷媒等のガス(被搬送流体)の圧縮の過程を
説明すると、まず、モータ6を駆動することによりシャ
フト5を回転させると、旋回スクロール3が公転旋回運
動を開始する。これに伴い、吸入管8を通じて空間Sに
ガスが流れ込み、固定スクロール2と旋回スクロール3
との間に画成される圧縮室Cに導入される。圧縮室Cに
導入されたガスは、圧縮室Cの容積縮小に伴って圧縮さ
れながら、両スクロール2,3による圧縮機構の中央部
に移動する。圧を高めながら中央部に移動してきたガス
は、吐出ポート2dから吐出弁10を押し開けてハウジ
ング1内に排出され、吐出管9を通じて外部に排出され
る。
による気化冷媒等のガス(被搬送流体)の圧縮の過程を
説明すると、まず、モータ6を駆動することによりシャ
フト5を回転させると、旋回スクロール3が公転旋回運
動を開始する。これに伴い、吸入管8を通じて空間Sに
ガスが流れ込み、固定スクロール2と旋回スクロール3
との間に画成される圧縮室Cに導入される。圧縮室Cに
導入されたガスは、圧縮室Cの容積縮小に伴って圧縮さ
れながら、両スクロール2,3による圧縮機構の中央部
に移動する。圧を高めながら中央部に移動してきたガス
は、吐出ポート2dから吐出弁10を押し開けてハウジ
ング1内に排出され、吐出管9を通じて外部に排出され
る。
【0023】また、ハウジング1の底に溜まった潤滑油
が、シャフト5の回転に伴う油ポンプ機構13の駆動に
より油通路5bを通じて汲み上げられ、各摺動部に供給
されて潤滑する。
が、シャフト5の回転に伴う油ポンプ機構13の駆動に
より油通路5bを通じて汲み上げられ、各摺動部に供給
されて潤滑する。
【0024】ここで、上記スクロール圧縮機の特徴的な
部分について説明すると、旋回スクロール3側の壁体3
bの上縁には、図2に示すように、渦の中心から外側ま
でにわたって溝14が形成されている。さらに、壁体3
bの渦の中心には、シャフト5の延在方向に壁体3bを
貫いて一端を溝14に連通する連通孔15が形成されて
いる。また、固定スクロール2側の壁体2bの上縁に
も、同じように渦の中心から外側までにわたって溝が形
成されており、こちらにはチップシール16がはめ込ま
れている。
部分について説明すると、旋回スクロール3側の壁体3
bの上縁には、図2に示すように、渦の中心から外側ま
でにわたって溝14が形成されている。さらに、壁体3
bの渦の中心には、シャフト5の延在方向に壁体3bを
貫いて一端を溝14に連通する連通孔15が形成されて
いる。また、固定スクロール2側の壁体2bの上縁に
も、同じように渦の中心から外側までにわたって溝が形
成されており、こちらにはチップシール16がはめ込ま
れている。
【0025】連通孔15の他端はボス部3cに連通して
おり、該ボス部3cの内部空間を介して油通路5bと連
通している。これにより、油ポンプ機構13は流体供給
手段として機能し、油通路5bを通じて潤滑油を汲み上
げ、連通孔15を通じて溝14に供給するようになって
いる。
おり、該ボス部3cの内部空間を介して油通路5bと連
通している。これにより、油ポンプ機構13は流体供給
手段として機能し、油通路5bを通じて潤滑油を汲み上
げ、連通孔15を通じて溝14に供給するようになって
いる。
【0026】連通孔15を通じて溝14に供給された潤
滑油は、旋回スクロール3側の壁体3bの上縁と、固定
スクロール2側の端板2aとの間の摩擦、摩耗を防止す
るとともに、壁体3bの上縁と端板2aとの間に満たさ
れて両者間を封止するべく作用する。
滑油は、旋回スクロール3側の壁体3bの上縁と、固定
スクロール2側の端板2aとの間の摩擦、摩耗を防止す
るとともに、壁体3bの上縁と端板2aとの間に満たさ
れて両者間を封止するべく作用する。
【0027】潤滑油はポンプ機構13によって継続的に
加圧供給され、壁体3bの上縁と端板2aとの間の摩耗
防止および封止に供した後は両者間から流れ出し、別途
設けられた油回収手段(図示略)によって回収され、循
環利用される。
加圧供給され、壁体3bの上縁と端板2aとの間の摩耗
防止および封止に供した後は両者間から流れ出し、別途
設けられた油回収手段(図示略)によって回収され、循
環利用される。
【0028】以上説明したように、上記のように構成さ
れたスクロール圧縮機によれば、壁体3bの上縁と端板
2aとの間のシール性の低下を防止するとともに耐久性
の向上を図って圧縮性能を向上させることができる。
れたスクロール圧縮機によれば、壁体3bの上縁と端板
2aとの間のシール性の低下を防止するとともに耐久性
の向上を図って圧縮性能を向上させることができる。
【0029】ところで、本実施形態においては油ポンプ
機構13を流体供給手段として利用しているが、例え
ば、油ポンプ機構13とは別に流体供給手段を設けても
構わない。この場合、液状流体として潤滑油を利用して
もよいが、全く別の潤滑剤を利用しても構わない。
機構13を流体供給手段として利用しているが、例え
ば、油ポンプ機構13とは別に流体供給手段を設けても
構わない。この場合、液状流体として潤滑油を利用して
もよいが、全く別の潤滑剤を利用しても構わない。
【0030】また、本実施形態においては固定スクロー
ル2側の壁体2bと旋回スクロール3側の端板3aとの
間を従来と同様にチップシール16によって封止してい
るが、こちらにおいても上記のような潤滑油によるシー
ル構造を採用しても構わない。
ル2側の壁体2bと旋回スクロール3側の端板3aとの
間を従来と同様にチップシール16によって封止してい
るが、こちらにおいても上記のような潤滑油によるシー
ル構造を採用しても構わない。
【0031】次に、本発明に係るスクロール圧縮機の第
2の実施形態を図3に示して説明する。なお、上記第1
の実施形態において既に説明した構成要素には同一符号
を付して説明は省略する。本実施形態においては、旋回
スクロール3側の壁体3bの渦の外側に、シャフト5の
延在方向に壁体3bを貫いて一端を溝14に連通する連
通孔17が形成されている。連通孔17の他端はボス部
3cに連通しており、該ボス部3cの内部空間を介して
油通路5bと連通している。
2の実施形態を図3に示して説明する。なお、上記第1
の実施形態において既に説明した構成要素には同一符号
を付して説明は省略する。本実施形態においては、旋回
スクロール3側の壁体3bの渦の外側に、シャフト5の
延在方向に壁体3bを貫いて一端を溝14に連通する連
通孔17が形成されている。連通孔17の他端はボス部
3cに連通しており、該ボス部3cの内部空間を介して
油通路5bと連通している。
【0032】本実施形態によっても、上記第1の実施形
態と同様の作用効果が期待できる。なお、本実施形態に
おいても油ポンプ機構13を流体供給手段として利用し
ているが、例えば、油ポンプ機構13とは別に流体供給
手段を設けても構わない。
態と同様の作用効果が期待できる。なお、本実施形態に
おいても油ポンプ機構13を流体供給手段として利用し
ているが、例えば、油ポンプ機構13とは別に流体供給
手段を設けても構わない。
【0033】次に、本発明に係るスクロール圧縮機の第
3の実施形態を図4に示して説明する。なお、上記の各
実施形態において既に説明した構成要素には同一符号を
付して説明は省略する。本実施形態においては、壁体3
bの渦の中心に、シャフト5の延在方向に壁体3bを貫
いて一端を溝14に連通する連通孔15が形成され、壁
体3bの渦の外側には、同じくシャフト5の延在方向に
壁体3bを貫いて一端を溝14に連通する連通孔17'
が形成されている。
3の実施形態を図4に示して説明する。なお、上記の各
実施形態において既に説明した構成要素には同一符号を
付して説明は省略する。本実施形態においては、壁体3
bの渦の中心に、シャフト5の延在方向に壁体3bを貫
いて一端を溝14に連通する連通孔15が形成され、壁
体3bの渦の外側には、同じくシャフト5の延在方向に
壁体3bを貫いて一端を溝14に連通する連通孔17'
が形成されている。
【0034】連通孔15の他端はボス部3cに連通して
おり、該ボス部3cの内部空間を介して油通路5bと連
通している。また、連通孔17'の他端は端板3aを貫
通してハウジング1内の空間に連通している。
おり、該ボス部3cの内部空間を介して油通路5bと連
通している。また、連通孔17'の他端は端板3aを貫
通してハウジング1内の空間に連通している。
【0035】連通孔15を通じて溝14に供給された潤
滑油は、旋回スクロール3側の壁体3bの上縁と、固定
スクロール2側の端板2aとの間の摩擦、摩耗を防止す
るとともに、壁体3bの上縁と端板2aとの間に満たさ
れて両者間を封止するべく作用する。
滑油は、旋回スクロール3側の壁体3bの上縁と、固定
スクロール2側の端板2aとの間の摩擦、摩耗を防止す
るとともに、壁体3bの上縁と端板2aとの間に満たさ
れて両者間を封止するべく作用する。
【0036】潤滑油はポンプ機構13によって継続的に
加圧供給され、壁体3bの上縁と端板2aとの間の摩耗
防止および封止に供し、一部は両者間から流れ出し、別
途設けられた油回収手段(図示略)によって回収され、
循環利用される。また、潤滑油の残りは連通孔17'を
通じて溝14から排除され、ハウジング1の下部に溜ま
って循環利用される。
加圧供給され、壁体3bの上縁と端板2aとの間の摩耗
防止および封止に供し、一部は両者間から流れ出し、別
途設けられた油回収手段(図示略)によって回収され、
循環利用される。また、潤滑油の残りは連通孔17'を
通じて溝14から排除され、ハウジング1の下部に溜ま
って循環利用される。
【0037】本実施形態においては、渦の中心に形成し
た連通孔15から溝14に潤滑油を供給し、この潤滑油
を渦の外側に形成した連通孔17'から排除するように
構成したが、渦の外側に形成した連通孔から潤滑油を供
給し、渦の中心に形成した連通孔から排除するように構
成しても構わない。
た連通孔15から溝14に潤滑油を供給し、この潤滑油
を渦の外側に形成した連通孔17'から排除するように
構成したが、渦の外側に形成した連通孔から潤滑油を供
給し、渦の中心に形成した連通孔から排除するように構
成しても構わない。
【0038】また、上記第1、第2、第3の実施形態で
は、旋回スクロールを固定スクロールに押し付ける構造
を採用したスクロール圧縮機を例に説明したが、本発明
に係るスクロール圧縮機は、旋回スクロールを固定スク
ロールに押し付けずにチップシールを設けてシールを行
うべき構造のものに適用することも可能である。
は、旋回スクロールを固定スクロールに押し付ける構造
を採用したスクロール圧縮機を例に説明したが、本発明
に係るスクロール圧縮機は、旋回スクロールを固定スク
ロールに押し付けずにチップシールを設けてシールを行
うべき構造のものに適用することも可能である。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るスク
ロール圧縮機によれば、壁体の上縁に沿って形成された
溝に液状流体を流すと、該壁体に相対する端板との間に
液状流体が満たされて両者間が液密に封止される。これ
により、壁体と端板との間のシール性が向上する。さら
に、壁体と端板との間に液状流体が介在することから、
両者の摩耗が防止される。これにより、歯先の焼き付き
が防止される他、旋回スクロールの動力損が減少する。
したがって、シール性の低下を防止するとともに耐久性
の向上を図って圧縮性能を向上させることができる。
ロール圧縮機によれば、壁体の上縁に沿って形成された
溝に液状流体を流すと、該壁体に相対する端板との間に
液状流体が満たされて両者間が液密に封止される。これ
により、壁体と端板との間のシール性が向上する。さら
に、壁体と端板との間に液状流体が介在することから、
両者の摩耗が防止される。これにより、歯先の焼き付き
が防止される他、旋回スクロールの動力損が減少する。
したがって、シール性の低下を防止するとともに耐久性
の向上を図って圧縮性能を向上させることができる。
【図1】 本発明に係る第1の実施形態を示す図であっ
て、スクロール圧縮機の側断面図である。
て、スクロール圧縮機の側断面図である。
【図2】 図1の旋回スクロールを示す斜視図である。
【図3】 本発明に係る第2の実施形態を示す図であっ
て、旋回スクロールを示す斜視図である。
て、旋回スクロールを示す斜視図である。
【図4】 本発明に係る第3の実施形態を示す図であっ
て、旋回スクロールを示す斜視図である。
て、旋回スクロールを示す斜視図である。
【符号の説明】 1 ハウジング 2 固定スクロール 3 旋回スクロール 4 フレーム 5 シャフト 6 モータ 7 自転阻止機構 8 吸入管 9 吐出管 13 油ポンプ機構 14 溝 15 連通孔
フロントページの続き (72)発明者 御手洗 登 愛知県西春日井郡西枇杷島町旭町3丁目1 番地 三菱重工業株式会社冷熱事業本部内 Fターム(参考) 3H029 AA02 AA14 AB03 BB01 BB16 BB44 CC05 CC19 CC22 CC34 3H039 AA03 AA04 AA12 BB05 BB11 BB15 CC02 CC04 CC08 CC27 CC31 CC44
Claims (6)
- 【請求項1】 ハウジングと、 端板の一側面に立設された渦巻き状の壁体を有し、前記
ハウジング内部の定位置に固定された固定スクロール
と、 端板の一側面に立設された渦巻き状の壁体を有し、該壁
体を前記固定スクロールの壁体と噛み合わせて自転を阻
止されつつ公転旋回運動可能に支持された旋回スクロー
ルとを備えるスクロール圧縮機であって、 前記壁体の少なくともいずれか一方について、その上縁
に沿って溝を形成し、該溝に液状流体を供給することを
特徴とするスクロール圧縮機。 - 【請求項2】 前記溝に前記液状流体を供給する流体供
給手段を備えることを特徴とする請求項1記載のスクロ
ール圧縮機。 - 【請求項3】 前記壁体の渦の中心に、前記溝に連通す
る連通孔を形成し、該連通孔を通じて前記溝に前記液状
流体を供給することを特徴とする請求項1または2記載
のスクロール圧縮機。 - 【請求項4】 前記壁体の渦の外側に、前記溝に連通す
る連通孔を形成し、該連通孔を通じて前記溝に前記液状
流体を供給することを特徴とする請求項1または2記載
のスクロール圧縮機。 - 【請求項5】 前記壁体の渦の中心および外側に、前記
溝に連通する連通孔をそれぞれ形成し、該連通孔のいず
れか一方を通じて前記溝に前記液状流体を供給し他方を
通じて前記溝から前記液状流体を排除することを特徴と
する請求項1または2記載のスクロール圧縮機。 - 【請求項6】 前記液状流体に潤滑油を利用することを
特徴とする請求項1、2、3、4または5記載のスクロ
ール圧縮機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000286079A JP2002098073A (ja) | 2000-09-20 | 2000-09-20 | スクロール圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000286079A JP2002098073A (ja) | 2000-09-20 | 2000-09-20 | スクロール圧縮機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002098073A true JP2002098073A (ja) | 2002-04-05 |
Family
ID=18770051
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000286079A Withdrawn JP2002098073A (ja) | 2000-09-20 | 2000-09-20 | スクロール圧縮機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002098073A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008121623A (ja) * | 2006-11-15 | 2008-05-29 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | スクロール圧縮機 |
CN102953989A (zh) * | 2012-11-27 | 2013-03-06 | 大连三洋压缩机有限公司 | 一种浮动涡旋式压缩机 |
CN102052321B (zh) * | 2009-11-02 | 2014-08-13 | 上海三电贝洱汽车空调有限公司 | 涡旋压缩机的传动机构 |
-
2000
- 2000-09-20 JP JP2000286079A patent/JP2002098073A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008121623A (ja) * | 2006-11-15 | 2008-05-29 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | スクロール圧縮機 |
CN102052321B (zh) * | 2009-11-02 | 2014-08-13 | 上海三电贝洱汽车空调有限公司 | 涡旋压缩机的传动机构 |
CN102953989A (zh) * | 2012-11-27 | 2013-03-06 | 大连三洋压缩机有限公司 | 一种浮动涡旋式压缩机 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20071204 |