JP3132952B2 - スクロ−ル型流体機械 - Google Patents

スクロ−ル型流体機械

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JP3132952B2
JP3132952B2 JP05219586A JP21958693A JP3132952B2 JP 3132952 B2 JP3132952 B2 JP 3132952B2 JP 05219586 A JP05219586 A JP 05219586A JP 21958693 A JP21958693 A JP 21958693A JP 3132952 B2 JP3132952 B2 JP 3132952B2
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徹三 鵜飼
公温 武田
真澄 関田
佳弘 安達
竜也 北川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、旋回スクロ−ルと固定
スクロ−ルとを組合わせて構成される圧縮機、膨脹機と
いったスクロ−ル型流体機械に関する。
【0002】
【従来の技術】空気調和装置では、効率の良い圧縮がで
きるとの利点から、近時、スクロ−ル型圧縮機(スクロ
−ル型流体機械)が採用されてきている。スクロ−ル型
圧縮機は、図5および図6に示されるように端板aに渦
巻状のラップbを有してなる固定スクロ−ルdと、同様
に端板eに渦巻状のラップfを立設してなる旋回スクロ
−ルgとを組合わせたスクロ−ル式の圧縮機部hを有し
て構成される。
【0003】詳しくは、圧縮機部hは、両スクロ−ル
d,gを、各ラップb,f同志が、所定角度、ずらして
相互に噛み合うように組合わせて、ラップ間に圧縮工程
を行わせるための密閉空間iを構成する構造となってい
る。
【0004】この密閉空間iの容積の可変には、旋回ス
クロ−ルgの端板eの背面中央部に筒形のボス部jを突
設し、このボス部j内に、回転シャフトk(回転軸)の
軸端から突出する偏心ピンmを摺動自在に嵌める構造
(偏心連結部)が採用されている。
【0005】すなわち、回転シャフトkから伝えられる
回転力で、旋回スクロ−ルgを固定スクロ−ルdの軸心
回りに公転旋回させることにより、密閉空間iの容積は
周側から中央に向かうにしたがい、次第に減少するよう
になっていて、同容積の変化を利用して、ガスを圧縮す
るようにしている。
【0006】なお、nは旋回スクロ−ルgの自転を規制
するための自転阻止機構、例えばオルダムリングを示
す。またスクロ−ル型圧縮機は、密閉空間iからのガス
の漏洩を抑制するために、図5に示されるように固定ス
クロ−ルdを軸方向に変位可能に支持し、この固定スク
ロ−ルdの背面側に背圧室uを設けて、固定スクロ−ル
dを旋回スクロ−ルgに対して軸方向に押し付けること
が行われている。
【0007】ところで、こうしたスクロ−ル型圧縮機で
は、図5に示されるように回転シャフトkの上端部を回
転自在に受ける主フレ−ムo(軸受ブロック)を活用し
て、旋回スクロ−ルgを背面からスラスト的に支持する
ことが行われている。
【0008】このスラスト支持構造に用いられる主フレ
−ムoには、従来より、つぎのような構造が採用されて
いた。すなわち、主フレ−ムoの上部には、旋回スクロ
−ルgの端板eの背面部分と対向するスラスト軸受面p
が形成されている。このスラスト軸受面pによって、ボ
ス部jの端板eの背面を摺動自在に受けるようにしてい
る。
【0009】また主フレ−ムoの上部中央には、図7に
示されるようにボス部jの軌跡を囲む地点から、スラス
ト軸受面pを凹陥させてなる円形の油溜り部qが形成さ
れている。この油溜り部qは、回転シャフトkの軸心に
設けた油通路rを通じて圧送される油ポンプ(図示しな
い)からの油(潤滑油)が溜まるものである。
【0010】スラスト軸受面pには、図7に示されるよ
うに油溜り部qを囲むように円周方向に沿って油溝sが
形成されている。この油溝sは、スライド軸受面pとこ
れに摺接する端板eの背面との間の摺接部全体に油を供
給させるものである。
【0011】さらに油溝sと油溜り部qとの間には、図
7に示されるように例えば180°位相した2か所の地
点に、両者間をつなぐつなぎ溝tが形成されている。こ
うした主フレ−ムgの構造により、油溜り部q内の油
を、旋回スクロ−ルgの運動を利用して、つなぎ溝t、
油溝sを通じて、スライド軸受面p、すなわち端板eと
の摺接部全体へ導き、スラスト軸受面pによる旋回スク
ロ−ルgのスラスト支持を実現している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来より、
油溜り部qと油溝sとをつなぐつなぎ溝tには、図7に
示されるように直線状のエンドミル加工を油溜り部qと
油溝sとの間に施してなる直線形状の溝が採用されてい
た。
【0013】ところが、このエンドミル加工で形成され
るつなぎ溝tは、でき上がるまでに、かなり手間がかか
るという難点がある。この点は、スクロ−ル型圧縮機の
生産性を高めるための障害となっており、改善が強く要
望されている。
【0014】本発明は、このような事情に着目してなさ
れたもので、その目的とするところは、加工の手間が少
ないつなぎ溝を有するスクロ−ル型流体機械を提供する
ことにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のスクロ−ル型流体機械は、油溜り部内の潤
滑油を油溝へ導くつなぎ溝を、トレパン加工で油溝と油
溜り部との間に円周形状の溝を加工することによる円弧
形状の溝で形成した。
【0016】
【作用】本発明のスクロ−ル型流体機械によると、つな
ぎ溝は、トレパニング工具を用いて、加工された溝なの
で、つなぎ溝を加工するのに必要な手間は、従来のエン
ドミル加工に比べて、かなり簡単ですむようになる。
【0017】
【実施例】以下、本発明を図1ないし図4に示す一実施
例にもとづいて説明する。図3は、本発明を適用した密
閉型圧縮機、例えばスクロ−ル型圧縮機を示し、図中1
は密閉ハウジングである。
【0018】密閉ハウジング1は、上下方向に沿って延
びる円筒形に構成されている。この密閉ハウジング1内
の上段側には、ディスチャ−ジカバ−2が上下方向を仕
切るように設けられている。このディスチャ−ジカバ−
2を境として、密閉ハウジング1内は、密閉ハウジング
1内の上方を高圧側3とし、下方を低圧側4にしてあ
る。
【0019】密閉ハウジング1の低圧側4には、下部側
にモ−タ5が配設され、上部側にスクロ−ル式の圧縮機
部6(圧縮機構)が配設されている。またこれら両者間
には、同間に沿って回転シャフト7(回転軸)が配設さ
れている。
【0020】モ−タ5は、密閉ハウジング1の内周部に
圧入されて支持されたステ−タ8と、このステ−タ8の
内腔に配置されたロ−タ9とを有している。そして、ロ
−タ9は回転シャフト7の下部側に固定され、回転を回
転シャフト7から出力させるようにしている。なお、ス
テ−タ8につながる端子10は、密閉ハウジング1の外
周部に設置してある。
【0021】スクロ−ル式の圧縮機部6は、例えばアル
ミ部材で構成されたアルミ製の固定スクロ−ル11とこ
れに組合う同じくアルミ製の旋回スクロ−ル16とを有
してなる。
【0022】すなわち、固定スクロ−ル11は、端板1
2、その端板12の内面に立設された渦巻状のラップ1
3(図6に示されているものと同じ)、さらにそのラッ
プ13を取り囲むように立設した周壁14を有してい
る。また端板12の中央部には吐出ポ−ト15を有して
いる。
【0023】旋回スクロ−ル16は、端板17、その内
面に立設された渦巻状のラップ18(図6に示されてい
るものと同じ)を有している。また端板17の背面中央
部には筒状のボス部19を有している。
【0024】そして、固定スクロ−ル11と旋回スクロ
−ル16とは、ラップ13,18同志が、180度(所
定角度)、ずらして相互に噛み合うように組合わせら
れ、端板部分で囲まれたラップ間に、圧縮工程を成立さ
せるための三日月状の複数個の密閉空間20(図6に示
されているものと同じ)を構成させている。
【0025】この組合った両スクロ−ル11,16は、
ディスチャ−ジカバ−2と、低圧側4の上段側に固定さ
れているケ−シング状の主フレ−ム21(軸受ブロッ
ク)との間に、固定スクロ−ル11を上側、旋回スクロ
−ル16を下側に配置した状態で介装してある。
【0026】そして、旋回スクロ−ル16の端板12の
背面は、主フレ−ム21の上面に形成された、端板12
の背面と対向する水平なスラスト軸受面21aにて摺動
自在に受け止められている。
【0027】固定スクロ−ル11は、主フレ−ム21の
外周側に形成されている周壁部分21bに対して、支持
ばね22を介して、上下方向に変位可能に支持されてい
る。詳しくは、固定スクロ−ル11には周壁部分21b
の側方へ突き出るブラケット23が設けられている。そ
して、このブラケット23が支持ばね22を介して周壁
部分21の上部に固定された構造となっている。
【0028】固定スクロ−ル11の周壁14に設けた吸
込ポ−ト(図示しない)は、周壁14の側方の空間2
9、主フレ−ム21に設けた同フレ−ム21の両側を連
通する吸込通路(図示せず)、低圧側4を通じて、密閉
ハウジング1の外周部に接続してある吸込管30に連通
してあり、外部からガスを圧縮機部6へ導けるようにし
てある。
【0029】また旋回スクロ−ル16のボス部19内に
は、旋回軸受24を介して、ドライブブッシュ25が嵌
挿してある。このドライブブッシュ25には、径方向に
若干延びる通孔で構成されるスライド孔25aが形成し
てある。
【0030】回転シャフト7の上端は、主フレ−ム21
を貫通して、旋回スクロ−ル16の端板中央に向かって
延びている。この回転シャフト7の上端部は、主フレ−
ム21の貫通部分に設けてある上部軸受26にて回転自
在に支持されている。この回転シャフト7の上端には、
偏心ピン27が突設してある。この偏心ピ27が、上記
スライド孔25aにスライド自在に嵌挿されている(偏
心連結部)。これによって、旋回スクロ−ル16は、回
転シャフト7が回転すると、固定スクロ−ル11の軸心
回りを旋回するようになる。
【0031】旋回スクロ−ル16の端板17と主フレ−
ム21のスラスト軸受面21aとの間の外側部分には、
旋回スクロ−ル16の公転旋回運動を許容するが同旋回
スクロ−ル16の自転を阻止する自転阻止機構、例えば
オルダムリング28が介装されている。
【0032】このオルダムリング28および偏心ピン2
7によって得られる旋回スクロ−ル16の旋回公転運動
により、密閉空間20の容積は、次第に減少するように
なっている。つまり、この密閉空間20を利用して、ガ
スを圧縮させることができるようになっている。
【0033】また主フレ−ム21の上面中央部には、図
2に示されるようにボス部19の旋回軌跡を囲む上部軸
受26の直上の領域に、スラスト軸受面21から円形に
凹陥してなる油溜り部60が形成されている。これによ
り、ボス部19の旋回領域外に存在する端板17の背面
だけをスラスト軸受面21aでスラスト方向に移動自在
に受けるようにしてある。
【0034】このスラスト軸受面21a上のオルダムリ
ング28と油溜め部60との間には、油溜り部60を囲
むように円周方向に沿って油溝61が形成されている。
さらにこの油溝61と油溜め部60との間には、図2に
示されるように例えば180°位相した2か所の地点
に、それぞれ両者間をつなぐつなぎ溝62が形成されて
いる。
【0035】つなぎ溝62,62は、いずれも加工が簡
単なトレパン加工を用いて形成されている。すなわち、
つなぎ溝62は、図3および図4に示されるように油溝
61と油溜め部60との間の軸受面部分にトレパニング
工具を用いて、二点鎖線で示されるような円周形状の溝
をトレパン加工で形成し、このとき油溝61と油溜め部
60との間に残る一対の円弧形状の溝部分62a,62
aから形成される。
【0036】一方、固定スクロ−ル11の端板12の上
面には、端板12の軸心を中心とした大小2つの円筒状
のフランジ31,32が上方に向かって突き出ている。
またディスチャ−ジカバ−2の内面には、フランジ3
1,32間に形成される環状の凹部33内に向かって突
き出る円筒状のフランジ34が形成されている。このフ
ランジ34は、凹部33にスライド自在に嵌挿されてい
る。そして、各フランジ34と各フランジ31,32と
が摺接する側面間には、それぞれUシ−ル35が介装さ
れ、同部分をシ−ルしている。
【0037】これにより、内側のUシ−ル35で仕切ら
れた中央の領域、すなわちディスチャ−ジカバ−2の中
央部で覆われる端板12の上面の中央部分には高圧室3
6が形成され、その外周側の外側のUシ−ル35で仕切
られた中間の領域、すなわちディスチャ−ジカバ−2の
中間部分で覆われる端板12の上面の中間部分には中間
圧力室37が形成される。さらにその外周側には、空間
29を利用した吸込圧力と同圧力になる低圧室が形成さ
れる。
【0038】これら端板12と同心的に並ぶ高圧室3
6、中間圧力室37、低圧室のうちの高圧室36は、吐
出ポ−ト15と連通している。また中間圧力室37は、
端板12に設けた導圧孔38を通じて、圧縮途中にある
密閉空間20と連通している。これら高圧室36、中間
圧力室37内に導入される高圧,中間圧のガスによっ
て、上方に浮上している固定スクロ−ル11は、旋回ス
クロ−ル16に対して軸方向に押し付けられるようにな
っている。
【0039】また旋回スクロ−ル16において、固定ス
クロ−ル11の周壁14の軸端面と摺接する周縁部に
は、リング状に形成された耐磨耗プレ−ト40が埋設さ
れている。この耐磨耗プレ−ト40によって、運転中に
発生する旋回スクロ−ル16を反転させようとする力を
原因とした磨耗を抑制するようにしてある。
【0040】吐出ポ−ト15内には、逆流防止用の逆止
弁42が設けられている。また吐出ポ−ト15は、高圧
側3を構成する空間で形成される吐出チャンバ−43に
連通している。この吐出チャンバ−43は、密閉ハウン
ジ1の上部壁に接続してある吐出管44と連通してい
て、吐出チャンバ−43内に吐出された吐出ガスを密閉
ハウジング1外へ吐出できるようにしてある。
【0041】他方、回転シャフト7の下端部は、密閉ハ
ウジング1の内底側へ延びている。そして、この下端部
が低圧側4の下部側に据付けてある下部軸受体45に
て、回転自在に支持されている。
【0042】この回転シャフト7の下端部には、例えば
偏心軸46を回転させて、シリンダ47内に収容された
旋回リング48を揺動させることでポンプ作用を発生さ
せる圧送機構を採用した油ポンプ49が据付けられてい
る。
【0043】この油ポンプ49の吸込部(図示しない)
は、密閉ハウジング1の内底部で形成された油集溜部5
1と連通していて、同油集溜部51に溜っている油51
aを吸込むようになっている。油ポンプ49の吐出部
は、回転シャフト7の軸心に形成した油通路50a、偏
心ピン50bの軸心に形成した油通路50bに連通して
いる。これにより、油ポンプ49から吐出された油51
aを、ボス部19内へ向かって送れるようにしてある。
そして、この偏心ピン50bからの油51aが、ドライ
ブブッシュ25の摺動部、旋回軸受24の摺動部といっ
た各部を潤滑した後、油溜り部60に溜まるようになっ
ている。
【0044】そして、この油溜り部60内の油51a
が、油溜り部60内を旋回するボス部19の運動を利用
して、つなぎ溝62,62、油溝61に圧送され、スラ
スト軸受面21aを潤滑するようにしている。
【0045】また油ポンプ49の吐出部には、所定の圧
力を越えると、油51aを油集溜部51に戻すためのリ
リ−フ弁49aが設けてある。なお、52は密閉ハウジ
ング1外に露出している端子10を覆うための端子カバ
−である。
【0046】つぎに、このように構成されたスクロ−ル
型圧縮機の作用について説明する。端子10を通じて、
モ−タ5を励磁すると、ロ−タ9は回転していく。この
回転は、回転シャフト7を通じて、油ポンプ49に伝達
される。
【0047】すると、油ポンプ49の偏心ピン46は偏
心回転され、旋回リング40を揺動させていく。これに
より、油集溜部51内の油51aは、油ポンプ49の吸
込部から吸込まれ、油ポンプ49の吐出部から吐出され
る。
【0048】この吐出した油51aは、油通路50a,
50bを経て、上部軸受26といった摺動部、さらには
ボス部19内へ吐出して、ドライブブッシュ25の摺動
部、旋回軸受24の摺動部といった各部を潤滑した後、
油溜り部60へ至る。
【0049】この油溜り部60の油51aは、後述する
油溜り部60内を旋回するボス部19によって、つなぎ
溝62,62を経て油溝61へ圧送される。この油溝6
1からの油51aが、スライド軸受面21aとこれに摺
接する旋回スクロ−ル16の端板背面との間の摺接部全
体へ供給される。
【0050】この際、油51aは、オルダムリング28
の摺接部分にも供給される。一方、モ−タ5の回転は、
回転シャフト7、偏心ピン27、ボス部19を通じて、
旋回スクロ−ル16に伝達されている。
【0051】ここで、旋回スクロ−ル16はオルダムリ
ング28によって自転が抑制されているから、旋回スク
ロ−ル全体は、自転せず、固定スクロ−ル11の軸心の
中心とする公転旋回半径の円軌道上を公転旋回運動す
る。
【0052】この公転旋回運動にしたがって、固定スク
ロ−ル11と旋回スクロ−ル16との間で形成されてい
る密閉空間20は、容積が減少する方向に変化してい
く。すると、吸込ガスは、吸込管30、低圧側4、吸込
通路、吸込ポ−ト(いずれも図示せず)を順に経て、ラ
ップ13,18の最外周の領域に導かれ、同領域から密
閉空間20内へ吸込まれる。
【0053】この吸込まれたガスは、旋回スクロ−ル1
6の公転旋回運動にしたがって密閉空間20の容積が減
少するのにしたがって、次第に圧縮されながら中央部へ
至る。
【0054】このとき、固定スクロ−ル11は高圧室3
6へ導かれる吐出圧、中間圧力室37へ導かれる中間圧
により旋回スクロ−ル16に押し付けられているから、
密閉空間20内で進行する圧縮工程はガスの漏れが抑制
されながら行われる。
【0055】そして、吐出ポ−ト15から、所定に圧縮
されたガスは、逆止弁42、吐出チャンバ−43を経
て、吐出管44から密閉ハウジング1外に吐出される。
しかして、こうした油溜り部60と油溝61とをつなぐ
つなぎ溝62を、トレパン加工で形成する構造にする
と、加工に必要な手間は、従来のエンドミル加工に比べ
て、かなり簡単ですむようになる。
【0056】つまり、加工の手間が少ないつなぎ溝62
を有するスクロ−ル型圧縮機を実現できる。なお、本発
明を一実施例では、スクロ−ル型圧縮機に適用したが、
これに限らず、膨脹機といった他のスクロ−ル型流体機
械に適用してもよい。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、油
溜り部と油溝とをつなぐつなぎ溝を、加工な簡単なトレ
パン加工で形成する構造にすると、つなぎ溝を加工する
のに必要な手間は、従来のエンドミル加工でつなぐ溝を
加工するときに比べて、かなり簡単ですむようになる。
したがって、加工の手間が少ないつなぎ溝を有するスク
ロ−ル型流体機械を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のスクロ−ル型圧縮機を示す
断面図。
【図2】図1中、A−A線から見た、油溝、つなぎ溝、
油溜り部を有するスラスト軸受面を示す平面図。
【図3】トレパン加工で、形成されてなるつなぎ溝を説
明するための平面図。
【図4】同じくそのつなぎ溝の斜視図。
【図5】従来のスクロ−ル型圧縮機の圧縮機部を、旋回
スクロ−ルのスラスト支持の構造を説明するための断面
図。
【図6】同圧縮機部を構成する固定スクロ−ル、旋回ス
クロ−ルのラップが噛み合っている状態を示す断面図。
【図7】図5中、B−B線から見た、油溝、つなぎ溝、
油溜り部を有するスラスト軸受面を示す平面図。
【符号の説明】
6…圧縮機部(圧縮機構) 7…回転シャ
フト(回転軸) 11…固定スクロ−ル 16…旋回ス
クロ−ル 17…端板 19…ボス部
(偏心連結部) 21…主フレ−ム(軸受ブロック) 21a…スラス
ト軸受面 27…偏心ピン(偏心連結部) 60…油溜り
部 61…油溝 62…つなぎ
フロントページの続き (72)発明者 関田 真澄 愛知県名古屋市中村区岩塚町字高道1番 地 三菱重工業株式会社名古屋研究所内 (72)発明者 安達 佳弘 愛知県西春日井郡西枇杷島町字旭町3丁 目1番地 三菱重工業株式会社エアコン 製作所内 (72)発明者 北川 竜也 愛知県西春日井郡西枇杷島町字旭町3丁 目1番地 三菱重工業株式会社エアコン 製作所内 (56)参考文献 特開 平3−294680(JP,A) 実開 昭55−121901(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04C 18/02 311 F04C 23/00 - 29/10 331

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上端部が軸受ブロックで回転自在に支持
    された上下方向に延びる回転軸と、この回転軸の上方に
    配置された旋回スクロ−ルの端板の背面部分とを、偏心
    連結部を介して回動自在に連結して、前記旋回スクロ−
    ルを同旋回スクロ−ルと組み合う固定スクロ−ルの軸心
    回りを旋回させるとともに、前記軸受ブロックは、前記
    旋回スクロ−ルの端板の背面と対向して形成された同背
    面を摺動自在に受けるスラスト軸受面と、このスラスト
    軸受面から凹陥して前記偏心連結部の軌跡を囲むように
    形成されてなる潤滑油を溜めるための油溜り部と、前記
    スラスト軸受面に前記油溜り部を囲むように円周方向に
    沿って形成された油溝と、前記油溝と前記油溜り部との
    間に形成されたつなぎ溝とを有し、前記油溜り部内の潤
    滑油を前記つなぎ溝、油溝を通じて前記スラスト軸受面
    へ導くスクロ−ル型流体機械において、 前記つなぎ溝は、トレパン加工で前記油溝と前記油溜り
    部との間に円周形状の溝を加工することによる円弧形状
    の溝からなることを特徴とするスクロ−ル型流体機械。
JP05219586A 1993-09-03 1993-09-03 スクロ−ル型流体機械 Expired - Fee Related JP3132952B2 (ja)

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