JP5428645B2 - 鉛蓄電池用の鉛合金および鉛蓄電池 - Google Patents

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Description

本発明は、鉛蓄電池用の鉛合金と鉛蓄電池に関するものである。
従来、鉛蓄電池の格子に用いる鉛合金や、端子ブッシング、接続体、ストラップあるいは極柱等の鉛部品用の鉛合金には、それぞれ使用される部位の特性に応じた硬さや耐食性が必要であり、このような鉛合金として、1.5質量%〜6.0質量%程度のアンチモン(Sb)、0.2質量%〜0.5質量%程度のヒ素(As)を添加した、Pb−Sb−As合金が一般的に用いられている。
鉛蓄電池に用いる、Pb−Sb−As合金に関して、これまで種々の技術開発が行なわれてきたが、これらの多くは、Pb−Sb−As合金の耐食性を向上するための、Sb、As以外の他の合金成分およびその含有量の検討や、電解液中の水分の減液を抑制することを目的とした、Sb含有量の削減に関するものであった。
例えば、特許文献1には、Sb含有量が1.6質量%〜3.5質量%、As含有量が0.2質量%未満、Sn含有量が0.06質量%〜1質量%、Cu含有量が0.002質量%〜0.01質量%、Se含有量が0.006質量%〜0.1質量%、残部を鉛から成る蓄電池用の鉛合金が提案されている。特許文献1の鉛合金では、Sb含有量を低減しても、鉛合金の結晶粒が微細な状態となり、良好な耐食性が得られること、また、溶湯表面上での酸化皮膜の発生量が抑制でき、材料ロスが削減できることが示されている。
特許文献1に示された鉛合金では、As含有量が0.2質量%未満に制限されているものの、Asおよびその無機化合物は人体や他の生物に対して強い毒性を有し、環境衛生上好ましくない物質であり、As含有量をさらに制限することが環境負荷を低減する上で好ましい。特に、このようなAsを含む鉛合金を用いて蓄電池を製造したり、あるいはこのような蓄電池から鉛を回収する際、鉛合金を溶融する工程は不可避的に存在し、鉛合金の溶湯からAsが昇華したり、あるいは、Asを含むフュームとして空気中に放散する場合があった。
そのため、鉛合金中のAsによる環境負荷を低減することを目的として、鉛蓄電池用のPb−Sb系合金中のAs含有量をさらに削減するか、あるいはAsを含まない鉛合金の検討が行なわれてきた。しかしながら、Pb−Sb−As合金中のAs含有量を、ただ単に削減しただけでは、鉛蓄電池用の鉛合金に必要な硬度が得られない。
このような状況に鑑み、特許文献2では、As含有量が0.095質量%以下であり、Sbを含有し、Snが0.001質量%〜0.02質量%、Agが0.001質量〜0.02質量%、残部を鉛から成る鉛合金が提案されている。このような組成によれば、鉛蓄電池に用いる、Pb−Sb系の鉛合金中の、As含有量を低減しても、鉛合金の硬さを低下させることのないことが示されている。
また、特許文献3では、As含有量が0.1質量%以下、Sb含有量が0.7質量%〜3.0質量%、Sn含有量が0.001質量%〜0.02質量%、Zn含有量が0.001質量%〜0.02質量%、残部を鉛から成る、Pb−Sb系の鉛蓄電池用鉛合金が提案されている。このような組成によれば、As含有量を0.1質量%以下に制限した場合においても、鉛合金中の、Sb、SnおよびZnの含有量を上記の値に規定することによって、鉛蓄電池用鉛合金として必要な硬度が得られることが示されている。
特開平4−2055号公報 特開2008−266739号公報 特開2009−68094号公報
前記したような、特許文献2および特許文献3によれば、Pb−Sb系合金中のAs含有量を削減しつつ、合金の硬度低下を抑制できることが示されているが、依然として、従来から使用されてきた、0.2質量%〜0.5質量%のAsを含むPb−Sb−As合金に比較して、機械的強度に劣ったものであった。また、鉛合金の耐食性も未だ十分ではなく、また、鋳造性にも優れているとは言えなかった。
本発明は、Sbを含むPb−Sb系の鉛蓄電池用鉛合金において、生体に対して強い毒性を有するAsを削減することによって、環境負荷を低減するとともに、機械的強度および耐食性に優れた鉛合金と、この鉛合金を用いることにより、耐久性に優れた鉛蓄電池を提供することを課題とする。
また、同時に鋳造性に優れ、鉛蓄電池生産時の、生産性に有利な鉛合金を提供することを課題とする。
前記した課題を解決するために、本発明の請求項1に係る発明は、Sb含有量が1.7質量%〜3.5質量%である鉛蓄電池用の鉛合金であって、前記鉛合金のAs含有量は0.09質量%以下であり、前記鉛合金は、0.0015質量%〜0.15質量%のAgおよび0.0015質量%〜0.015質量%のSnを含み、かつ、前記鉛合金中に含まれるAsの質量(MAs)に対する、前記鉛合金中に含まれるSbの質量(MSb)の質量比率(MSb/MAs)を70.0以下としたことを特徴とする鉛蓄電池用の鉛合金を示すものである。
また、本発明の請求項2に係る発明は、請求項1の鉛合金において、さらに0.0015質量%〜0.015質量%のCuを含むことを特徴とする鉛蓄電池用の鉛合金を示すものである。
また、本発明の請求項3に係る発明は、請求項1〜2に記載の鉛蓄電池用の鉛合金を備えた鉛蓄電池を示す。なお、鉛合金の鉛蓄電池の使用部位としては、正極格子、負極格子、同極性の極板耳を集合溶接するストラップ、セル間接続部品、端子、および端子とセルとを接続する極柱に適用することができる。
さらに、本発明の請求項4に係る発明は、請求項1〜2の鉛蓄電池用の鉛合金をバーニング溶接によって形成されたストラップに用いることを特徴とした鉛蓄電池を示すものである。鉛蓄電池に用いる部材、すなわち、正負の格子、セル間接続部品、端子および極柱といった部材は、溶融鉛を鋳造やその鋳造物を圧延することによって製造される。
一方、ストラップ、特にバーニング方式により形成されるストラップは、足し鉛を高温の炎により熱するため、鉛合金中のAsが、前記した部材に比較して放散されやすい。したがって、製造時の環境負荷を考慮すれば、バーニング方式により形成するストラップに形成することが好ましい。
さらに、本発明の請求項5に係る発明は、請求項1〜2の鉛合金を互いにバーナー溶接によって溶接される極柱および端子部品のいずれか一方に用いた鉛蓄電池を示すものである。本構成によれば、端子溶接時に生じ、溶接後に端子表面に残存するAsを含む酸化皮膜の発生が抑制され、電池外部でのAsの露出量が抑制され、環境上好ましい。
前記した本発明の構成によれば、従来、鉛蓄電池に使用するPb−Sb系合金に対して機械的強度を向上させるために添加していた、Asの含有量を削減しているにもかかわらず、鉛蓄電池の実使用で十分な機械的強度、耐食性および鋳造性を確保することが可能となる。従って、Asの含有量を低減させることによって、環境負荷を低減でき、従来の0.2質量%〜0.5質量%程度のAsを含有するPb−Sb系合金より優れた機械的強度、耐食性および鋳造性を有した鉛蓄電池の鉛合金を適用できるという、顕著な効果が得られる。
また、本発明による鉛蓄電池用の鉛合金を用いることにより、耐久性に優れた鉛蓄電池を得ることができる。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態による鉛蓄電池用の鉛合金は、1.7質量%〜3.5質量%のSbを含む鉛合金である。本発明の鉛蓄電池用の鉛合金(以下、本発明の鉛合金)に含まれるAs含有量は0.09%以下とする。また、本発明の鉛合金は、0.0015質量%〜0.015質量%のAgおよび0.0015質量%〜0.015質量%のSnを含み、さらに、本発明では、本発明の鉛合金に含有するAsの質量(MAs)に対する、本発明の鉛合金中に含有するSbの質量(MSb)の質量比率(MSb/MAs)を70.0の範囲に規定する。なお、本発明においては、Sb含有量の範囲が1.7質量%から3.5質量%、As含有量の範囲が0.09質量%以下であることを考慮すると、本発明が規定するところの質量比率(MSb/MAs)の下限値は、一義的に18.8となる。
本発明の発明者は、Pb−Sb合金へのAs添加による機械的強度向上のメカニズムを詳細に検討する過程で、Pb−Sb系合金に含まれるAsの質量(MAs)に対する、Sbの質量(MSb)の質量比率(MSb/MAs)が鉛合金の機械的強度に強く影響することを見出した。本発明では、当該質量比率(MSb/MAs)を70.0以下とすることにより、鉛蓄電池用のPb−Sb系鉛合金の強度を高めるものである。
一方、Pb−Sb系の鉛合金の強度を高めるメカニズムとして、前記した検討において、本発明の発明者らは、以下のように考察したものである。
すなわち、溶融されたPb−Sb系合金が冷却されて凝固していく過程で、Pbおよび微量のSbを固溶したPbの結晶が成長するとともに、Pb結晶間でSbが結晶化する。Pb−Sb系合金の凝固が終了した時点では、Pb結晶とPb結晶の間の結晶粒界にSbが析出する。鉛合金中のSb含有量を少なくするにつれ、当然のことながら粒界析出物であるSb結晶は少なくなるため、Pb結晶成長は、粒界析出物であるSb結晶に妨げられることがなく、凝固後のPb結晶粒は粗大化するとともに、粒界の厚みが薄くなる。
粒界の析出物であるSbは、Pb結晶粒間の結合力を高め、鉛合金強度を高めることから、ある程度の厚みで粒界の析出物であるSbを成長させることが重要であり、本発明はこのような観点から、Pb−Sb系の鉛合金中におけるSb含有量は1.7質量%以上とする。また、Sb含有量が3.5質量%を超える領域では、鉛合金の粒界腐食によって溶出したSbにより、鉛蓄電池の減液性能が低下し、減液量が多くなるため、Pb−Sb系合金中のSb含有量は3.5質量%以下とする。
そして、質量比率(MSb/MAs)と鉛合金強度との相関関係に注目したところ、Sb含有量が1.7質量%〜3.5質量%であるPb−Sb系の鉛合金において、As含有量が0.09質量%以下である場合には、質量比(MSb/MAs)が70.0を超えると、結晶粒界に析出するSb結晶の核となるAsが不足し、粒界におけるSb結晶のサイズが粗大化し、Pb結晶粒間の結合力が低下し、結果として、鉛合金の強度が低下する。
以上のことから、1.7質量%〜3.5質量%のSbを含むPb−Sb系の鉛蓄電池用の鉛合金において、Asによる環境負荷を低減する目的で、As含有量を0.09質量%以下とした場合、鉛合金の機械的強度を確保するためには、質量比(MSb/MAs)を70.0以下の範囲内とすることが必要である。
また、本発明の発明者らは、従来のPb−Sb系の鉛合金において、0.2質量%〜0.5質量%程度の含有量で存在するAsによって得られていたものと同等以上の耐食性を確保するため、Sbを1.7質量%〜3.5質量%含み、かつAs含有量を0.09質量%以下とした鉛合金に、Agを0.0015質量%以上で含有させることが極めて効果的であることを見出した。Ag含有量を0.0015%未満とした場合には、鉛合金の耐食性が低下するため、本発明においては、Ag含有量を0.0015質量%以上とする。
なお、As含有量が0.09質量%以下のPb−Sb系合金において、Ag含有量が0.015質量%を超えた領域では、さらなる耐食性向上は認められず、過剰なAgの添加は耐食性を低下させる場合もあり、また、Ag自体が鉛に比較して極めて高価であるため、鉛合金価格が高くなることから、実用的でない。したがって、本発明においては、Ag含有量は0.015%以下とすべきである。
さらに、従来の0.2質量%〜0.5質量%程度の含有量のAsを含むPb−Sb系合金において、Asは合金溶湯の湯流れ性を改善する効果を有しており、ただ単にAs含有量を、本発明のように、0.09質量%以下にすると、合金溶湯の湯流れ性が低下し、結果として鋳造性が低下する。鋳造性の低下により、格子、端子および接続体といった鉛部品中に引け巣やクラックといった欠陥が生じるため、鋳造不良が生じ、鋳造工程での歩留まりが低下する。また、このような鋳造欠陥によって、部品の機械的強度や耐食性が著しく低下する。
本発明の鉛蓄電池用の鉛合金では、Sn含有量を0.0015質量%〜0.015質量%とすることにより、鉛合金の鋳造性を改善し、引け巣やクラックといった、鋳造欠陥によって生じる機械的強度および耐食性の低下を抑制できる。なお、鋳造性の向上の結果、鉛合金から格子や鉛部品を鋳造する際の歩留まりが向上し、同時に、鉛部品の機械的強度および耐食性の低下を抑制できる。なお、0.015質量%を超えるSnの含有は、それ以上の鋳造性向上の効果が期待できないため、Snの含有量は0.015質量%以下とすべきである。また、Sn含有量が0.0015質量%未満では、鋳造性向上の効果が十分に得られないため、Sn含有量を0.0015質量%以上とする。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態による鉛蓄電池用の鉛合金は、第1の実施形態による鉛蓄電池用の鉛合金に、さらに0.0015質量%〜0.015質量%のCuを含む。このような量のCuの含有によって、粗大なPb結晶の成長が抑制され、鉛合金の機械的強度と耐食性をさらに改善することができる。
なお、Cuの含有量が0.0015質量%未満の場合には、実質的に本発明の第1の実施の形態による鉛合金と差がない。また、Cuの含有量が0.015質量%を超えると、鉛蓄電池の減液量や自己放電量が増大するため、Cuの含有量は0.015質量%以下とすべきである。
本発明の第1および第2の実施形態による鉛蓄電池用の鉛合金は、鉛蓄電池に用いる格子、ストラップ、接続体、極柱、端子部品に用いるPb−Sb合金中におけるAs含有量を従来の鉛合金に比較して削減しているため、鉛部品製造工程や鉛蓄電池からの鉛回収工程におけるAsの大気中への飛散が抑制され、生体に対するAsの被曝や、環境へのAsの放散が抑制され、環境衛生上、好ましい。
また、As含有量を低減することによって、従来発生していた、鉛合金の強度と耐食性および鋳造性の低下が、本発明によって抑制され、As含有量の低減と、鉛合金の強度と耐食性および優れた鋳造性を両立した鉛蓄電池用の鉛合金を提供できるという、顕著な効果を奏する。
(第3の実施形態)
前記した第1の実施形態による鉛合金および第2の実施形態による鉛合金を、正負両極の格子、ストラップ、接続体、極柱および端子部品の少なくともいずれかに適用することにより、本発明の鉛蓄電池を得ることができる。
また、本発明の鉛合金を用いる部位としては、一般的にPb−Sb系合金が用いられる、ストラップ、接続体、極柱および端子部品に適用することが好ましく、特にバーニング法によって形成されるストラップ、および溶接によって互いに接合される極柱と端子部品に適用することが最も好ましい。
バーニング法によって形成されるストラップおよび溶接によって互いに接合される極柱と端子部品は、それぞれの形成時に溶融鉛を炎で熱するため、溶融鉛の温度が鋳造での溶融鉛の温度(450℃〜550℃)よりも高くなる(約600℃〜1200℃程度)ため、Asの環境への放散が行なわれやすいからである。
特に、バーニング法では、ストラップと極板耳、ストラップと接続体もしくは極柱との溶接を強固なものとするために、溶接炎を放出するトーチを動かしたり、あるいは溶接炎の放出圧によって溶融鉛を揺動させることから、溶融鉛の温度は高くなりやすく、また、揺動によって、酸化膜も発生しやすいことから、鉛合金中のAsが昇華したり、あるいは溶接フューム(溶湯表面に形成された酸化物が粉体として吹き飛ばされた煙状のもの)中の含有物としてAsが大気中に放散される。
したがって、本発明の好ましい形態の鉛蓄電池は、第1もしくは第2の実施形態による鉛合金をバーニング法によって形成するストラップに適用した鉛蓄電池であり、また、第1もしくは第2の実施形態による鉛合金を互いに溶接して接合される極柱および端子部品に用いる鉛蓄電池も好ましいものである。
また、極柱あるいはこれに接続される端子部品のいずれか一方に本発明の鉛合金を用い、両者をバーナー溶接によって溶接する鉛蓄電池にも好ましいものである。このような鉛蓄電池においては、バーナー溶接時に飛散するAs量を削減することができる。また、溶接終了後の端子を覆う、Asを含む酸化皮膜の発生が抑制され、端子表面でのAsの暴露が抑制され、好ましい。
また、極板群同士を接続する、接続体および/もしくは極柱に本発明の第1もしくは第2の実施形態による鉛合金を適用してもよい。バーニング法、キャストン法ともに接続体は鋳造によって形成される。本発明の鉛合金を接続体に適用した場合、鋳造欠陥が少なく、強度および耐食性に優れた鉛蓄電池を得ることができる。また、接続体や極柱を溶融、すなわち、鉛蓄電池製造時の部品鋳造工程および鉛蓄電池から鉛を再生回収する工程で鉛合金を溶融する際のAsの大気中への放散を抑制することができる。
また、本発明の第1の実施形態もしくは第2の実施形態による鉛合金を正極格子および/もしくは負極格子に適用することができる。本発明の鉛合金は強度に優れるため、正極、負極ともに用いることにより、極板の変形が抑制され、機械的強度に優れた極板を得ることができ、鉛蓄電池の信頼性を向上することができる。
また、特に正極格子に用いた場合は、本発明の鉛合金が有する優れた耐食性によって、信頼性の高い鉛蓄電池を得ることができる。
一方、Pb−Sb系合金である、本発明の鉛合金を正極格子および/もしくは負極格子に用いることによれば、長寿命ではあるが、鉛合金中に含まれるSbの作用によって鉛蓄電池の減液が増大するため、補水作業が必要となる。
したがって、本発明においては、正極格子および/負極格子に本発明の鉛合金を用いず、Sbを含まないPb−Ca合金、あるいはPb−Sn合金を用い、ストラップ、接続体、極柱および端子部品の少なくともいずれかに本発明の鉛合金を用いてよい。ただし、そのような場合、格子合金として用いるPb−Ca合金あるいはPb−Sn合金は、本発明のAs含有量の削減による環境負荷の削減効果を損なわないよう、本発明の鉛合金と同様、Asの含有量は0質量%であるか、含んだとしても0.09質量%以下に制限されるべきである。
本発明の鉛蓄電池は、その内部に用いる鉛合金のAs含有量が削減されているため、その製造あるいは回収工程におけるAsの環境への放散が抑制され、環境衛生上、好ましい。また、As含有量が従来の鉛蓄電池用鉛合金に比較して大幅に削減したにも関らず、鉛合金の強度、耐食性および鋳造性の面で、従来のAsを0.2質量%〜0.5質量%含有する鉛合金に遜色がなく、信頼性に優れた鉛蓄電池を歩留まりよく製造することができるという、顕著な効果を奏する。
(実施例1)
以下、実施例により、本発明の効果を説明する。
本実施例ではPb−Sb合金について、表1に示すように、種々の含有量でSb、As、Ag、SnおよびCuを含有する鉛蓄電池用の鉛合金を作成した。これらの鉛合金に含まれるSb、As、SnおよびCuの含有量と、鉛合金に含まれるAsの質量(MAs)に対する鉛合金に含まれるSbの質量(MSb)の比率(MSb/MAs)を表1に示す。
Figure 0005428645
表1に示した各鉛合金の機械的強度を、JIS Z2244「ビッカース硬さ−試験方法」に規定されたビッカース硬さ測定において、測定時の荷重を10gf(0.098N)としたマイクロビッカース硬さ試験によって評価した。
また、表1の各鉛合金の耐食性を以下の方法で行った。すなわち、各鉛合金を溶融し、鋳造によって幅80mm、高さ80mmおよび厚さ1.0mmの板状テストピースを作成した。また、板状テストピースとは別に純鉛(Pb含有量99.999質量%)で幅80mm、高さ80mm、厚さ1.0mmの純鉛板を準備した。
板状テストピースを厚み1mmの微孔性ポリエチレン製のセパレータで袋詰めした。セパレータの両面に純鉛板を重ね合わせてアクリル製の容器に収納し、モデルセルとした。
アクリル製の容器に密度1.30g/cm(25℃換算値)の希硫酸を注液した。希硫酸の液面は、板状テストピースの上端から上に30mmの位置とした。そして、板状テストピースを陽極、純鉛板を陰極として連続通電を行なった。通電時の電流密度は、板状テストピースの面積を基準として0.5mA/cmとした。また、通電期間は60日間連続とした。通電中、モデルセルは75℃に温度制御された恒温槽に配置した。モデルセルの希硫酸液面が低下した場合、イオン交換水を適宜補充し、希硫酸液面が純鉛板上端より上方5mmの位置を下回らないようにした。
60日間の連続通電の終了後、板状テストピースを水洗した。その後、作用極を水洗した後にマンニトールのアルカリ性水溶液に浸漬することにより、板状テストピース表面に生成した腐食物を除去し、水洗乾燥した。
次に、腐食物を除去した状態の板状テストピースの質量(W1)を計量した。通電前に予め計量した板状テストピース質量(W0)と、通電後の板状テストピースの質量(W1)の差(W0−W1)を腐食量として求め、この腐食量の、通電前の板状テストピース質量(W0)に対する百分率を腐食減量として算出し、この腐食減量の多寡によって耐食性の評価を行なった。鉛合金の腐食減量が少ない程、より耐食性に優れていることになる。この板状テストピースを用いたビッカース硬さと腐食減量の評価結果については後述する。
更に、表1に示した各鉛合金を用いて鉛蓄電池用の格子を鋳造した。鋳造格子の骨切れ不良や、やけ巣不良等の鋳造不良の発生率で、各鉛合金の鋳造性を評価した。なお、骨切れ不良は、格子鋳造型の枠骨および中骨の掘り込み部分に十分に溶融鉛合金が流入せず、枠骨や中骨が途中で不連続になったものを目視で確認した。
また、目視確認後の各格子をV字形に折り曲げた際、折り曲げ部分で切断したものや、目視で確認できるレベルの亀裂が折り曲げ部に発生したものをやけ巣不良とした。なお、鋳造不良の計数について、骨切れ不良とやけ巣不良が一枚の格子に同時に発生している場合、骨切れ不良のみが発生している場合、やけ巣不良のみが発生している場合および骨切れ不良もやけ巣不良も発生していない場合(良品)に場合わけし、良品を除く格子の発生率を鋳造不良率として算出した。
表1に示した各鉛合金の各鉛合金のビッカース硬さ、腐食減量および鋳造不良率の測定結果を表2に示す。
Figure 0005428645
鉛合金1はSbを1.7質量%、Asを0.2質量%それぞれ含有し、鉛合金2はSbを3.5質量%、Asを0.2質量%それぞれ含有しており、いずれも比較例であり、鉛蓄電池用の鉛合金として一般的に使用されているPb−Sb−As合金である。
鉛合金3〜38は、Sbの含有量を1.7質量%から3.5質量%の範囲で変化させるとともに、Asの含有量を0.025質量%から0.09質量%の範囲で変化させた鉛合金である。
表1に示した各鉛合金のビッカース硬さを比較すると、鉛合金中に含有されるSbの質量(MSb)とAsの質量(MAs)の比(MSb/MAs)が70以下とすることにより、Asを0.095質量%以下とした場合であっても、従来のAsの含有量が0.2質量%である鉛合金1および2と同等の強度を得られることが分かる。すなわち、Pb−Sb合金中のAs含有量を削減することによる、環境負荷の緩和効果と、鉛合金の機械的強度の低下を抑制する効果を両立して得ることができる。
一方、鉛合金21、22、24、28、37および38での比率(MSb/MAs)は、それぞれ85、85、83.3、80、78および78であり、表2に示した結果によれば、これらの各鉛合金のビッカース硬さは、比較例の鉛合金1と鉛合金2のそれと比較すると、より小さく、機械的強度が低下したことを示している。
このような鉛合金の強度が低下する要因として、前記した比率(MSb/MAs)比が70を超えると、鉛合金を溶融状態から急冷した際、Sbに対するAsが非常に少ないため、結晶粒界に析出する粒界析出物であるSbの結晶粒径が粗大化し、粒界析出物自体の強度が低下する、あるいは粒界析出物と鉛結晶間の結合強度が低下することが推測される。
したがって、Pb−Sb系合金中のAs量を削減することによる鉛合金の強度低下を抑制するためには、少なくとも、前記した比率(MSb/MAs)を70以下とすべきである。
また、AgとSnを含まないか、どちらか一方のみを含む、あるいは、比率(MSb/MAs)比が70を超える鉛合金、すなわち、鉛合金3〜5、鉛合金8〜9、鉛合金12〜14、鉛合金17〜18、鉛合金21〜22、鉛合金24、鉛合金28〜30、鉛合金33〜34および鉛合金37〜38は、AgとSnを共に含む、あるいは、比率(MSb/MAs)が70以下になる鉛合金と比較して、腐食減量が増加し、鋳造不良率が増加した。
以上の結果から、As含有量を削減した鉛合金の中には、鉛合金の機械的強度の低下とともに、耐食性の低下(腐食減量の増加)とともに、鋳造性の低下(鋳造不良率の増大)が認められた。したがって、Pb−Sb合金中に添加するAsは鉛合金の機械的強度を改善するとともに、鉛合金の耐食性を向上し、鋳造性を向上する作用を有していると推測される。
一方、比率(MSb/MAs)を70以下とし、鉛合金中のAs含有量を0.09質量%以下とするとともに、鉛合金中にAgとSnを含有させた鉛合金6、10、15、19、22〜28、31、35および38は、ビッカース硬度も鉛蓄電池に使用する鉛合金として十分な水準にあり、また腐食減量や鋳造不良率も低い水準で抑制されていた。このことから、本発明では、As含有量削減による耐食性や鋳造性の低下を、鉛合金中にAgとSnとを共存させることによって抑制できると考えられる。
以上のことから、環境負荷の削減を目的として、鉛蓄電池用のPb−Sb鉛合金に添加するAsを、環境負荷への影響が殆ど問題とならないレベルである、0.09%以下に削減する場合、鉛蓄電池用の鉛合金として実用的な機械的強度、耐食性および鋳造性を得るために、前記した比率(MSb/MAs)を70以下とするとともに、0.0015質量%〜0.015質量%の含有量のAgと0.0015質量%〜0.015質量%の含有量のSnを共存させることによって得られるものであり、AgとSnのいずれか一方を含むだけでは、本発明の効果は得られない。
したがって、本発明の効果を得るためには、前記した比率(MSb/MAs)を70以下とし、かつ鉛合金中にSnとAgとを共存させることが必要である。
そして、本発明では、鉛合金中のAg含有量を0.0015質量%〜0.015質量%の範囲とする。Ag含有量が0.0015%未満の場合、機械的強度および耐食性が低下する。一方、Ag含有量が0.015質量を超えても、機械的強度や耐食性の向上に対してさらなる効果はないこと、さらには、Ag増量によるコスト増加が障害となりうるため、Ag含有量の上限は0.015質量%とすべきである。
また、Sn含有量についても、Agと同様の理由から0.0015質量〜0.015質量%とする。Sn含有量が0.0015%未満の場合、機械的強度および耐食性を向上させる効果を得ることができない。一方、Sn含有量が0.015質量%を超えた場合、機械的強度や耐食性に対してさらなる効果はなく、むしろ鉛蓄電池の減液量や自己放電量を増大させるため、避けるべきである。
さらに、本発明の鉛合金において、0.0015質量%〜0.015質量%のCuを含む鉛合金7、11、16、20、32および36は、Cuを含まない本発明の鉛合金6,10、15、19、31および35と比較して、ビッカース硬さが向上し、腐食減量および鋳造不良率も、より抑制されることから、本実施例において、鉛蓄電池用の鉛合金として最も好ましいことがわかる。
なお、Cu含有量は、0.0015質量%〜0.015質量%の範囲にすべきである。0.0015%未満の含有量では、Cu含有による機械的強度および耐食性が向上する効果を得ることができない。0.015質量%を超えるCuの添加は、鉛蓄電池の自己放電および減液が増大するため、Cu含有量の上限は0.015質量%とすべきである。
本発明によれば、鉛蓄電池用のSbを含む鉛合金において、As含有量を0.09質量%以下に削減できることから、環境負荷を削減した鉛合金が得られ、この鉛合金を使用することにより、鉛蓄電池の製造および鉛蓄電池からの鉛回収工程における環境中へのAsの放散が抑制される。また、従来の0.2質量%程度の多量のAsを含む鉛合金に比較して、同等以上の機械的強度を有し、耐食性および鋳造性に優れた鉛合金を得ることができる。
さらに、本発明の鉛合金を格子やストラップ、接続体、極柱や端子に用いることにより、耐久性に優れた鉛蓄電池を得ることができる。
(実施例2)
実施例2として、前記した実施例1の鉛合金1(比較例)と、鉛合金6(本発明例)を足し鉛として用い、バーニング法およびキャストン法によってストラップを形成した。いずれのストラップにも溶湯が空気に触れた面にAsを含む酸化皮膜が形成されるが、Asを含む酸化皮膜の厚みは、鉛合金1のバーニング法によるストラップの表面に生成する酸化皮膜の厚みを1とすると、鉛合金1のキャストン法によるストラップ2の表面に生成するAsを含む酸化皮膜の厚みは0.2であった。
一方、鉛合金6(本発明例)のバーニング法によるストラップの表面に生成する酸化皮膜の厚みは0.2、キャストン法によるストラップ表面に生成する酸化皮膜の厚みは0.15であり、いずれも本発明の鉛合金6を用いたストラップにおいて、その表面での酸化皮膜の生成が抑制されており、特にバーニング法によるストラップにおいてその削減効果は特に顕著であった。また、鉛合金1と鉛合金2から生成する酸化皮膜に含まれるAs含有量は、鉛合金中のAsの含有量に相関しており、本発明の鉛合金を特にバーニング法により形成されるストラップ合金に適用することにより、ストラップ溶接時に生成するAsを含む酸化物の生成が抑制され、作業者へのAsの暴露抑制という、環境衛生上の観点から好ましいことが解る。
(実施例3)
実施例1で表1に示した鉛合金1および鉛合金6を鋳造して端子ブッシング(JIS D5301(始動用鉛蓄電池)で規定するテーパ端子用)を2種類の端子ブッシングを作成した。
次に、上記した端子ブッシングに適合する極柱を、鉛合金1および鉛合金6を用いて鋳造により作成した。
前記した端子ブッシングと極柱を表3に示す組み合わせで、端子ブッシングに形成した貫通孔に極柱の先端を挿通し、端子ブッシング天面から3.0mmの高さで極柱が突出した状態とし、これら両者を溶接して端子を形成した。端子の形成方法としては、端子ブッシングの側面に鉛流失防止用の金型を配置した状態で、端子ブッシングの天面にバーナー火炎を放出し、この火炎の熱によって、端子ブッシングの天面と極柱の先端を溶融し、凝固させる、バーナー溶接と、端子ブッシングの側面に鉛流出防止用の金型を配置した状態で、端子ブッシングの天面とこれから突出する極柱先端に、鉛合金の融点以上の温度に保温された底面が円形平面の円筒状の加熱体を圧接することにより、端子ブッシングと極柱を溶融させ、両者を溶接する溶接法(以下、加熱体溶接という)を用いて端子を形成した。
Figure 0005428645
前記した鉛合金と端子溶接方法を表3に示した組み合わせで端子を形成した際の端子天面の酸化皮膜の厚みと、酸化皮膜中のAsのEPMA分析を行なった。これらの結果を表4に示す。なお、酸化皮膜の厚みは同一端子中で最大の値とし、端子ブッシングと極柱の両者に鉛合金1を用い、かつ両者をバーナー溶接で溶接した端子での酸化皮膜の最大厚みを1とした相対値で示した。また、酸化皮膜中のAsは、EPMAにおけるAsの検出ピーク値を比較した。検出ピーク値は、前記した、端子ブッシングと極柱の両者に鉛合金1を用い、かつ両者をバーナー溶接で溶接した端子の酸化皮膜で検出されたAsの検出ピークを1としたときの相対値で示した。
Figure 0005428645
表4に示した結果から、端子ブッシングもしくは極柱の一方、あるいは両方を本発明の鉛合金を用いることにより、端子天面でのAsを含んだ酸化皮膜の厚みが減少するとともに、酸化皮膜中のAs量も減少していることがわかる。また、これらの減少量は、特にバーナー溶接の方が、加熱体溶接に比較して多く、本発明の効果がより顕著に得られていることがわかる。
実施例3から、本発明の鉛蓄電池用の鉛合金を端子および/あるいは極柱に用いて鉛蓄電池を構成することにより、鉛蓄電池の外部に露出した部分でのAsの暴露量が低減でき、環境負荷が低減した鉛蓄電池を提供することができる。また、このようにして得た鉛蓄電池の端子の強度は、少なくとも従来の鉛合金1で構成した端子と同等の強度を有しているものである。
また、本発明の鉛蓄電池用の鉛合金は、従来の鉛合金と同等の強度あるいは鋳造性を有するとともに、従来の鉛合金に比較して優れた耐食性を有することから、本発明の鉛合金をセル間接続体、あるいは格子体に用いることができる。
Pb−Sb系合金を正極格子に用いる場合、Sbによる正極活物質改質効果と、活物質と正極格子間の結合力向上効果によって長寿命の鉛蓄電池を得ることができる。但し、正極格子中のSbが負極に移行するため、鉛蓄電池の自己放電特性や減液特性を低下させる場合がある。したがって、求められる自己放電特性および減液特性に応じて本発明の鉛合金を正極格子に用いてもよい。
鉛蓄電池の負極格子に、本発明の鉛合金を用いることもできる。但し、前記した本発明の鉛合金を正極格子に用いた場合と同様、鉛合金中のSbの存在によって、鉛蓄電池の自己放電特性や減液特性を低下させる場合がある。したがって、求められる自己放電特性および減液特性に応じて本発明の鉛合金を負極格子に用いてもよい。
本発明の構成によれば、鉛蓄電池に必要な機械的強度や耐食性および鋳造性を低下させることなく、鉛合金中のAs含有量を低減でき、Asによる環境負荷を緩和することができる。また、本発明の鉛合金を端子、極柱、ストラップ、接続体および格子といった部位に適用することができる。また、このような鉛蓄電池は、始動用鉛蓄電池やサイクルサービス用鉛蓄電池等、各種用途に適用することができる。

Claims (5)

  1. Sb含有量が1.7質量%〜3.5質量%である鉛蓄電池用の鉛合金であって、
    前記鉛合金のAs含有量は0.09質量%以下であり、
    前記鉛合金は、0.0015質量%〜0.15質量%のAgおよび0.0015質量%〜0.015質量%のSnを含み、
    かつ、前記鉛合金中に含まれるAsの質量(MAs)に対する、前記鉛合金中に含まれるSbの質量(MSb)の質量比率(MSb/MAs)を70.0以下としたことを特徴とする鉛蓄電池用の鉛合金。
  2. 0.0015質量%〜0.015質量%のCuを含むことを特徴とする請求項1に記載の鉛蓄電池用の鉛合金。
  3. 請求項1〜2に記載の鉛蓄電池用の鉛合金を備えた鉛蓄電池。
  4. 請求項1〜2に記載の鉛蓄電池用の鉛合金をバーニング溶接によって形成されたストラップに用いた鉛蓄電池。
  5. 請求項1〜2に記載の鉛蓄電池用の鉛合金を互いにバーナー溶接によって溶接される極柱もしくは端子のいずれか一方、もしくは両方に用いた鉛蓄電池。
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