JP2013122838A - 鉛蓄電池用の正極格子体 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐食性が向上し、長寿命化に好適な鉛蓄電池用の正極格子体及び鉛蓄電池を提供する。
【解決手段】Pb−Ca−Sn−Al−Ba鉛合金からなる鉛蓄電池用の正極格子体10において、この正極格子体10に存在している結晶粒の数を1mm2当たり4個以下にした。
【選択図】図1

Description

本発明は、Pb−Ca−Sn−Al−Ba鉛合金からなる鉛蓄電池用の正極格子体に関する。
鉛蓄電池の正極格子体には、Pb−Sb合金が用いられていた。これに対して、近年ではメンテナンスフリーの観点から自己放電・減液量が少ない等の特徴を備えるPb−Ca−Sn系合金が多く用いられている。
このPb−Ca−Sn系合金は、Pb−Sb合金に比べて機械的強度が低い上、結晶粒の界面で腐食が優先的に進行する粒界腐食が起こるため、腐食が進むとグロスと呼ばれる伸びによる変形が起こりやすい傾向にある。
そこで、Pb−Ca−Sn系合金にBaを含む合金、更にAg、Bi、Tiよりなる群から選ばれた少なくとも一種の元素を含む鉛合金が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この鉛合金によれば、上記従来の鉛合金に対し、耐食性と機械的強度の両方を向上してグロスによる短寿命問題を解消でき、長寿命の鉛蓄電池を提供することができる。
特開2003−306733号公報
しかしながら、近年の自動車メーカーは燃費改善を目的として、充電制御車やアイドリングストップ車等の環境対応車を次々に市場に投入しており、搭載される鉛蓄電池には更なる長寿命化が求められている。この長寿命化を図るには、正極格子体の耐食性の向上が求められており、合金組成のみならず結晶粒界で腐食を抑制し、耐食性の向上が必要不可欠である。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、耐食性が向上し、長寿命化に好適な鉛蓄電池用の正極格子体を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するため、本発明は、Pb−Ca−Sn−Al−Ba鉛合金からなる鉛蓄電池用の正極格子体において、前記正極格子体に存在している結晶粒の数が1mm2当たり4個以下であることを特徴とする。この構成によれば、正極格子体に存在している結晶粒の数が1mm2当たり4個以下とするので、正極格子体の耐食性を向上させることができる。これにより、この正極格子体を用いた鉛蓄電池を長寿命化できる。
上記構成において、前記正極格子体を構成する鉛合金の素材が、Caを0.02質量%以上、0.05質量%未満、Snを0.4質量%以上、2.5質量%以下、Alを0.005質量%以上、0.04質量%以下、Baを0.002質量%以上、0.014質量%以下であり、残部が鉛と不可避の不純物からなるようにすることが好ましい。この構成によれば、耐食性と機械的強度の双方が高い素材を用いることにより、これによっても鉛蓄電池を長寿命化できる。
なお、本発明においてCaの添加は機械的強度を高めるものであり、Ca含有量が0.02質量%未満では機械的強度が不十分である。また、Ca含有量を0.05質量%以上とすると耐食性を悪化させる。Caを0.02質量%以上で0.05質量%未満とし、これに0.002〜0.014質量%のBaを添加することで機械的強度を高めながら耐食性も向上することができるものである。Caのより好ましい含有量の範囲は0.03質量%以上で0.045質量%以下である。
Snの添加は、合金の湯流れ性と機械的強度を向上するとともに、電池とした場合に格子界面に溶出したSnが腐食層にドープされ、半導体効果で導電性を高める効果がある。Snの含有量は、0.4質量%以上で2.5質量%以下とする。Snが0.4質量%未満では上記の効果がいずれも不足し、また耐食性も低下する。また、Snが2.5質量%を超えると結晶が粗大化し、見掛けの腐食以上に粒界腐食が進行する。Snのより好ましい含有量は0.6質量%以上である。
Alの添加は、溶湯の酸化によるCaとBaの損失を抑制するためで、その含有量は0.005重量%以上、0.04重量%以下とする。Alが0.005重量%未満ではその効果が十分でなく、また0.04重量%を超えるとAlがドロスとして析出し易くなる。残部は、鉛および不可避の元素である。
Baの添加は機械的強度を高めるためであり、その含有量は0.002質量%以上、0.014質量%以下である。Ba含有量が0.002質量%未満では強度向上の効果が不足し、0.014質量%を超えると耐食性が急速に低下する。Baのより好ましい含有量の範囲は0.002質量%以上で0.010質量%以下である。
Caの含有量を0.02質量%以上で0.05質量%未満、Baの含有量を0.002質量%以上で0.014質量%以下とした本発明の合金は、耐食性と機械的強度を向上させる効果の外に、この合金を適用した電池の長寿命化を達成することができる。それは単に合金の耐食性や機械的強度の向上によるものでなく、本発明合金と活物質の界面が緻密化して、腐食層を介した格子と活物質との導電性が長期に維持されるなど新たな効果が発現し、耐食性や機械的強度の評価以上に電池としての長寿命化が達成されるものと考えられるものである。
また、前記正極格子体を重力鋳造法により製造し、その製造時の冷却速度を100K/sec以下とすることが好ましく、より好ましくは、85K/sec〜100K/sec以下が良い。この構成によれば、特殊な熱処理が不要であり、生産性を損ねることなく結晶粒を効率よく粗大化させ、耐食性の向上を図ることができる。
なお、冷却速度が100K/sec超過の場合、結晶粒が成長するのに必要な熱エネルギーが急速に奪われるため結晶粒が微細となり、耐食性が低下する。また、冷却速度を85K/sec以下にしても結晶粒の大きさは殆ど変わらず、また、冷却速度を85K/sec以下にすると正極格子体が凝固するまでに時間がかかるため生産性が低下する。よって、冷却速度は85K/sec〜100K/secが好ましい。
通常、正極格子体を構成する鉛合金の素材の結晶粒を粗大化させるためには、高い温度での熱処理が必要となる。前記熱処理をすることにより、結晶格子内の内部エネルギーが解放される回復現象、欠陥の少ない新しい結晶粒が形成される再結晶現象、その再結晶粒が成長する粒成長現象が順次発生し、粗大化した結晶粒が形成され、耐食性を向上させることができる。しかしながら、耐食性を向上させるための熱処理を実施するものの、結晶粒を粗大化させることを目的とした熱処理は行われていない。その理由として、結晶粒を粗大化させるには高い温度での熱処理が必要であり、専用の設備や熱処理工程の追加が必要になり、設備の大型化や生産性に不利だからである。
そこで、本発明者等は、特殊な熱処理を行わずに基板鋳造時の鋳造条件(冷却条件)を調整することによって、結晶粒を粗大化させ、生産性を損ねることなく正極格子体の耐食性を向上させたものである。
本発明では、Pb−Ca−Sn−Al−Ba鉛合金からなる鉛蓄電池用の正極格子体において、前記正極格子体に存在している結晶粒の数が1mm2当たり4個以下とすることで、正極格子体の耐食性を向上させることができ、この正極格子体を用いた鉛蓄電池を長寿命化できる。
本発明の実施例に係る鉛蓄電池の正極格子体を示す図である。
Pb−Ca−Sn−Al−Ba鉛合金において、CaとBaをある規制した範囲で添加すると、耐食性と機械的強度の双方を向上させることが可能であることが特開2003−306733号公報に記載されている。本発明では、更に結晶粒を粗大化させることで、より耐食性を向上させるものである。
鉛蓄電池の正極格子体として、Ca(カルシウム)を0.04質量%、Sn(スズ)を1.0質量%、Al(アルミニウム)を0.02質量%、Ba(バリウム)を0.008質量%で残部が鉛と不可避の不純物からなるPb−Ca−Sn−Al−Ba鉛合金(Ba添加鉛合金とも言う)を用い、ブックモールド鋳型による重力鋳造により図1に示す基板格子10を製造した。
前記基板格子10は、格子形状を彫り込んだ一対の割型を垂直にし、溶融した上記鉛合金を上方から一定スピードで流し込むことにより作製される。この鋳造方式は、鋳型がコンパクトであるために、段替が容易、鋳型のコストが安い、格子デザインの自由度があるなどの利点がある。
図1に示すように、この基板格子(正極格子体)10は、互いに直交する縦格子部11と横格子部12とを枠体13で囲い、更に耳部14を有して構成される。耳部14は、複数の基板格子10からなる極板群を形成する際に、同極性同士の基板格子10をつなぐ箇所として機能する。
発明者等は基板格子10を製造する際、鋳型温度や溶湯温度の温度条件を変更することによって、溶湯が凝固する際の冷却速度を118K/sec、110K/sec、100K/sec、105K/sec、85K/sec、80K/secの異なる条件とし、各条件で基板格子10を作製した。なお、鋳型に塗布する離型剤には、コルク粉末を水系溶媒中に均一に分散させたものを用い、スプレーを使用して鋳型表面に塗布を行った。
また、冷却温度をそれぞれ変化させ作製した鋳造後の基板格子10は、夫々125℃で5時間、時効処理を施し、時効硬化させた(サンプルNo.1〜No.6)。
なお、溶湯が凝固する際の冷却速度を118K/secとした格子基板10を作製する場合には、鋳型温度150℃、溶湯温度620℃とすることで可能である。また、冷却速度を遅くして格子基板10を作製する場合には、鋳型温度を上げ、溶湯温度を下げることで可能である。
表1は、夫々作製したサンプル(サンプルNo.1〜No.6)の冷却速度、結晶粒の数(縦格子部、横格子部)、および腐食量を併記したものである。
なお、上記基板格子10の格子断面部における結晶粒の数の測定は、樹脂埋めした基板格子10の縦格子部11と横格子部12とを厚み方向に切断し、その断面をエメリー研磨した後、エッチング処理を行い、金属顕微鏡により断面の微細組織を撮影し、目視によって確認した。
また、正極格子体の耐食性を確認するため、腐食量の評価を行った。まず、対極として純鉛板を使用し、電解液として比重1.28の硫酸を使用し、60℃雰囲気下で対極と試験片に電流を流し、試験片近傍に配置した参照極と試験片の電位差を1350mVで安定させ、電流を流して基板格子10を酸化腐食させた。その後、上記電位差を保つように電流を流し続け、試験開始してから28日後に基板格子10を取り出し、これを水洗乾燥した。
なお、本願における腐食量は、試験開始時の基板重量と、試験終了後の基板の重量を測定し、重量差を算出したものである。
Figure 2013122838
表1に示すように、基板鋳造時の冷却速度が結晶粒形成に大きく影響していることが判る。上記冷却速度の条件では、冷却速度が遅くなるにつれ、基板格子1mm2当たりの結晶粒の数が減少しており、特に冷却速度が100K/sec以下(サンプルNo.4〜No.6)で結晶粒の粗大化が顕著となり、1mm2当たりの結晶粒の数が4個以下となっている。このことから冷却速度を制御することにより粗大な結晶粒を持つ基板格子10の製造が可能になることが分かる。
また、腐食量は、結晶粒の数が最も多かったサンプルNo.1で41.3mg/cm2であり、金属顕微鏡による微細組織観察を実施したところ、結晶粒界に沿って腐食が大きく進行しており、特に腐食による損耗が激しい箇所では結晶粒が脱落している箇所も確認された。
それに対し、結晶粒の数が最も少なかったサンプルNo.5、No.6の腐食率は14.9mg/cm2となり、金属顕微鏡による組織観察結果からは一部に粒界腐食によるクラックが見られるものの、全体的に腐食が進行しておらず、良好な状態を保っていることが分かった。また、サンプルNo.4についても、サンプルNo.5、No.6とほぼ同様の結果が得られたことから、基板鋳造時の冷却速度が85〜100K/secの範囲にある時、耐食性の向上に効果的であると考えられる。
なお、冷却速度が100K/sec超過の場合、結晶粒が成長するのに必要な熱エネルギーが急速に奪われるため結晶粒が微細となり、耐食性が低下する。また、冷却速度を85K/sec以下にしても結晶粒の大きさは殆ど変わらず、また、冷却速度を85K/sec以下にすると正極格子体が凝固するまでに時間がかかるため生産性が低下する。
これらの結果から、基板格子10を形成する合金の結晶粒の数が1mm2当たり4個以下であるとき、耐食性の向上が顕著であることが分かった。これは結晶粒が粗大化することで単位面積当たりの結晶粒界に占める割合が小さくなり、腐食量が低減されたと考えられる。
通常、正極格子体を構成する鉛合金の素材の結晶粒を粗大化させるためには、高い温度での熱処理が必要となる。前記熱処理をすることにより、結晶格子内の内部エネルギーが解放される回復現象、欠陥の少ない新しい結晶粒が形成される再結晶現象、その再結晶粒が成長する粒成長現象が順次発生し、粗大化した結晶粒が形成され、耐食性を向上させることができる。しかしながら、耐食性を向上させるための熱処理を実施するものの、結晶粒を粗大化させることを目的とした熱処理は行われていない。その理由として、結晶粒を粗大化させるには高い温度での熱処理が必要であり、専用の設備や熱処理工程の追加が必要になり、設備の大型化や生産性に不利だからである。
そこで、本発明者等は、特殊な熱処理を行わずに基板鋳造時の鋳造条件(冷却条件)を調整することによって、結晶粒を粗大化させ、生産性を損ねることなく正極格子体の耐食性を向上させている。
以上説明したように、Pb−Ca−Sn−Al−Ba鉛合金からなる鉛蓄電池用の正極格子体となる基板格子10において、この基板格子10に存在している結晶粒の数が1mm2当たり4個以下とするので、基板格子10の耐食性を効率よく向上させることができ、長寿命化できる。また、この基板格子10を使用した鉛蓄電池についても長寿命化され、優れた寿命特性を得ることができる。
しかも、この基板格子10を重力鋳造法により製造し、その製造時の冷却速度を100K/sec以下とすることによって、結晶粒の数を1mm2当たり4個以下にしているので、特殊な熱処理が不要であり、生産性を損ねることなく結晶粒を効率よく粗大化させ、耐食性の向上を図ることができる。
さらに、基板格子10を、CaとBaの添加量が耐食性と機械的強度の向上に有利な量とされたPb−Ca−Sn−Al−Ba鉛合金製としたので、これによっても鉛蓄電池を長寿命化できる。
上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の主旨を逸脱しない範囲で任意に変形及び応用が可能である。
例えば、上述の実施形態では、鋳造時の冷却速度を100K/sec以下にする場合を説明したが、これに限らない。要は、基板格子(正極格子体)10を形成する鉛合金の結晶粒の数が1mm2当たり4個以下になるようにすれば、基板格子10の耐食性が向上し、長寿命化することが可能である。
また、本発明に適用できる鉛合金としては、Caを0.02質量%以上、0.05質量%未満、Snを0.4質量%以上、2.5質量%以下、Alを0.005質量%以上、0.04質量%以下、Baを0.002質量%以上、0.014質量%以下であり、残部が鉛と不可避の不純物からなる素材を広く適用可能である。この組成は、耐食性と機械的強度の双方が高い素材であるため、鉛蓄電池の長寿命化に有利である。
ここで、Caの添加は機械的強度を高めるものであり、Ca含有量が0.02質量%未満では機械的強度が不十分である。また、Ca含有量を0.05質量%以上とすると耐食性を悪化させる。Caを0.02質量%以上で0.05質量%未満とし、これに0.002〜0.014質量%のBaを添加することで機械的強度を高めながら耐食性も向上することができるものである。Caのより好ましい含有量の範囲は0.03質量%以上で0.045質量%以下である。
Snの添加は、合金の湯流れ性と機械的強度を向上するとともに、電池とした場合に格子界面に溶出したSnが腐食層にドープされ、半導体効果で導電性を高める効果がある。Snの含有量は、0.4質量%以上で2.5質量%以下とする。Snが0.4質量%未満では上記の効果がいずれも不足し、また耐食性も低下する。また、Snが2.5質量%を超えると結晶が粗大化し、見掛けの腐食以上に粒界腐食が進行する。Snのより好ましい含有量は0.6質量%以上である。
Alの添加は、溶湯の酸化によるCaとBaの損失を抑制するためで、その含有量は0.005重量%以上、0.04重量%以下とする。Alが0.005重量%未満ではその効果が十分でなく、また0.04重量%を超えるとAlがドロスとして析出し易くなる。残部は、鉛および不可避の元素である。
Baの添加は機械的強度を高めるためであり、その含有量は0.002質量%以上、0.014質量%以下である。Ba含有量が0.002質量%未満では強度向上の効果が不足し、0.014質量%を超えると耐食性が急速に低下する。Baのより好ましい含有量の範囲は0.002質量%以上で0.010質量%以下である。
Caの含有量を0.02質量%以上で0.05質量%未満、Baの含有量を0.002質量%以上で0.014質量%以下とした本発明の合金は、耐食性と機械的強度を向上させる効果の外に、この合金を適用した電池の長寿命化を達成することができる。それは単に合金の耐食性や機械的強度の向上によるものでなく、本発明の合金と活物質の界面が緻密化して、腐食層を介した格子と活物質との導電性が長期に維持されるなど新たな効果が発現し、耐食性や機械的強度の評価以上に電池としての長寿命化が達成されるものと考えられるものである。
10 基板格子(正極格子体)
11 縦格子部
12 横格子部
13 枠体
14 耳部

Claims (3)

  1. Pb−Ca−Sn−Al−Ba鉛合金からなる鉛蓄電池用の正極格子体において、
    前記正極格子体に存在している結晶粒の数が1mm2当たり4個以下であることを特徴とする鉛蓄電池用の正極格子体。
  2. 前記正極格子体を構成する鉛合金の素材が、Caを0.02質量%以上、0.05質量%未満、Snを0.4質量%以上、2.5質量%以下、Alを0.005質量%以上、0.04質量%以下、Baを0.002質量%以上、0.014質量%以下であり、残部が鉛と不可避の不純物からなることを特徴とする請求項1に記載の鉛蓄電池用の正極格子体。
  3. 前記正極格子体を重力鋳造法により製造し、その製造時の冷却速度を100K/sec以下とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の鉛蓄電池用の正極格子体。
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