JP2000021413A - 鉛蓄電池用正極格子体 - Google Patents

鉛蓄電池用正極格子体

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JP2000021413A
JP2000021413A JP10190532A JP19053298A JP2000021413A JP 2000021413 A JP2000021413 A JP 2000021413A JP 10190532 A JP10190532 A JP 10190532A JP 19053298 A JP19053298 A JP 19053298A JP 2000021413 A JP2000021413 A JP 2000021413A
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acid battery
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Arihiko Takemasa
有彦 武政
Ichiro Mukoya
一郎 向谷
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Shin Kobe Electric Machinery Co Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】トリクル充電にて使用されるペースト式鉛蓄電
池の正極用格子体の耐食性を向上させることにより長寿
命化をはかる。 【解決手段】使用する正極用格子体が、カルシウムを
0.08wt.%以下、錫を1.5wt.%以上を含有
し、1mm2当たりの結晶粒子数が1.0〜3.2個と
し、合金中の錫を均一に分散させることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は鉛(Pb)、カルシ
ウム(Ca)、錫(Sn)合金を、正極用格子体に用い
た鉛蓄電池に関するものであり、詳細には正極用格子体
の改良により鉛蓄電池の長寿命化を目的とするものであ
る。
【0002】
【従来の技術】密閉型鉛蓄電池は補水の必要がないこと
や、安価で信頼性が高いという特徴を有するため、無停
電電源装置用の電源として広く使用されている。なお、
密閉型鉛蓄電池の過充電時における水の電気分解を起こ
りにくくする手法として、格子体に用いる鉛合金組成の
選択が重要である。最近では格子体に用いる鉛合金の材
料として、Pb−Sb(アンチモン)合金に比べて水分
解の過電圧の高いPb−Ca−Sn合金が一般的に使用
され、補水不要という点に関しては、ほぼ満足する結果
が得られている。
【0003】なお、無停電電源装置に用いられる密閉形
鉛蓄電池は、通常はトリクル充電により充電状態で待機
し、停電時に放電をするものである。近年、これらの装
置に用いられる密閉形鉛蓄電池の長寿命化が、きわめて
強く要求されている。前記した密閉形鉛蓄電池の正極板
及び負極板には、一般的に前記した鉛合金からなる格子
体にペースト状の活物質を充填して作製する、ペースト
式極板が使用されている。そして電池の寿命に及ぼす主
な要因は、正極用格子体の酸化による腐食に伴う、電池
の内部抵抗の増加によることが明らかになっている。
【0004】特許第2639751号公報に開示されて
いるように、格子体を形成する合金の組成であるCa、
Snなどの添加量を最適化し、耐食性の向上をはかる試
みが図られている。そして、格子体の耐食性を向上させ
るには、鉛を主成分とする合金組成のなかで、Caの濃
度を低くし(低Ca)、Snの量を高くする(高Sn)
方法が一般的に行われている。しかしながら、この方法
を用いると、格子体を構成する合金組織が粗大となり、
耐食性には優れるものの、応力がかかった場合の変形に
は弱くなり、破断しやすくなるといった欠点がある。ま
た、低Ca、高Snの格子体を鋳造した場合には、Sn
は結晶の粒界部分に析出しやすい。そして、この格子体
を用いた電池をトリクル充電した場合には結晶の粒界部
分のSnが酸化されて、体積膨張するために結晶粒界が
開きやすい。その結果、結晶の粒界に沿って格子体の内
部にまで腐食が進む粒界腐食と呼ばれている現象が生
じ、それが電池の寿命低下の一原因となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、トリ
クル充電にて使用されるペースト式鉛蓄電池の正極用格
子体の耐食性を向上させることにより、長寿命な鉛蓄電
池を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、第一の発明では鉛を主成分とし、カルシウム及
び錫を含有する合金を正極格子体に用いる鉛蓄電池にお
いて、カルシウムを0.08wt.%以下、錫を1.5
wt.%以上を含有し、前記合金には1mm2当たり1.
0〜3.2個の結晶粒子が存在することを特徴とし、第
二の発明では前記合金を形成する結晶粒子の粒界と粒内
に存在する錫の濃度が、均一であることを特徴としてい
る。
【0007】
【実施例】以下に、本発明による格子体についての一実
施例を示す。 1.Pb−Ca−Sn合金組成の最適化 Pb−Ca−Sn合金を溶解させた500℃の溶湯を、
200℃に加熱した金型に注湯して凝固させる重力鋳造
法により、Ca量とSn量の異なる直径10mm、高さ
100mmの円柱を鋳造した。この円柱を濃度40w
t.%、液温40℃の希硫酸水溶液に浸積し、Pb板を
対極として17mA/cm2の電流で1週間、酸化方向
に電流を流した後、Caの濃度が0.1wt.%の腐食
量を100として比較した結果を図2、3に示す。図
2、3より耐食性の良い合金組成として、Ca量を0.
08wt.%以下、Sn量を1.5wt.%以上が選択さ
れる。
【0008】2.Pb−Ca−Sn合金の腐食量に及ぼ
す圧力の影響 一般に鉛蓄電池の電極は、電槽内で加圧がかかった状態
で使用されているため、加圧による腐食に及ぼす影響を
測定した。重力鋳造法により従来から使用していたPb
−0.09wt.%Ca−1.0wt.%Sn合金(以
下、合金1と呼ぶ)と、前記した耐食性の良いPb−
0.06wt.%Ca−1.5wt.%Sn合金(以下、
合金2と呼ぶ)から前記した寸法の円柱を鋳造する。こ
の円柱を、40kg/cm2の荷重をかけた状態で、前
記した条件で酸化方向に電流を流した後、前記合金1の
腐食量を100として合金2の腐食量を比較した結果を
図4に示す。図4より荷重がかかった状態においても、
合金2は合金1よりも腐食量が少なく、良好な特性を示
す。
【0009】3.Pb−Ca−Sn合金を用いた合金組
織及び腐食量の測定(実施例1〜6、比較例1〜4) Pb−0.06wt.%Ca−1.6wt.%Sn合金の
溶湯を用い、重力鋳造法または加圧鋳造法(加圧力7k
gf/cm2)を用いて、表1に示す仕様で鋳造後の冷
却条件及びその後の熱処理条件の異なる10種類の円柱
を鋳造した。
【0010】比較例1:重力鋳造法を用いて鋳造した
後、25℃の大気中で空冷した。
【0011】実施例1:加圧鋳造法を用いて鋳造した
後、25℃の大気中で空冷した。
【0012】実施例2:加圧鋳造法を用いて鋳造した
後、5℃の大気中で空冷した。
【0013】実施例3:加圧鋳造法を用いて鋳造した
後、25℃の水中に浸して水冷した。
【0014】比較例2:加圧鋳造法を用いて鋳造した
後、0℃の水中に浸して水冷した。
【0015】(比較例1、2)、(実施例1〜3)の格
子はそれぞれの条件で冷却した後、80℃で10時間保
持して熱処理した。
【0016】比較例3:加圧鋳造法を用いて鋳造した
後、25℃の大気中で空冷した。
【0017】実施例4:加圧鋳造法を用いて鋳造した
後、15℃の大気中で空冷した。
【0018】実施例5:加圧鋳造法を用いて鋳造した
後、5℃の大気中で空冷した。
【0019】実施例6:加圧鋳造法を用いて鋳造した
後、25℃の水中に浸して水冷した。
【0020】比較例4:加圧鋳造法を用いて鋳造した
後、0℃の水中に浸して水冷した。
【0021】(比較例3、4)、(実施例4〜6)の格
子はそれぞれの条件で冷却した後、120℃で1時間保
持し、25℃の水中に浸して5分保持した後、80℃で
10時間保持して空冷した。
【0022】作製した10種類の円柱の合金組織につい
て、1)金属顕微鏡により1mm当たりの結晶粒子数
の観察、2)X線マイクロアナライザー(明石製作所製
ALPHA−30W形)による、結晶粒子の粒界と粒内
に存在するSnの含有量の分析をした。そして、前記し
た条件で酸化方向に電流を流した後、比較例1の腐食量
を100としてそれぞれを比較した結果を表1に示す。
【0023】表1より、1mm2当たりの結晶粒子数が
1.0〜3.2個で腐食量が少ない。また、(実施例4
〜6)及び(比較例3、4)の鉛合金はSnが全体に均
一に分散していたが、(実施例1〜3)及び(比較例
1、2)の鉛合金は結晶粒界の部分にSnが多く存在し
ていた。すなわち、鋳造後の熱処理条件によって、合金
中のSn分布に影響することが明らかになった。そし
て、表1より1mm2当たりの結晶粒子数が同程度であ
っても、結晶の粒界と粒内に存在するSnの分布が均一
である場合には腐食が少ないことが明らかになった。
【0024】
【表1】
【0025】4.密閉形鉛蓄電池のトリクル寿命試験 Pb−0.06wt.%Ca−1.6wt.%Sn合金を
用い、前記した(比較例1)と(実施例4)の条件で、
h240×w140×t4mm寸法の正極用格子体を鋳造
した。これら2種類の格子体に、従来から使用している
一酸化鉛の粉に水と硫酸を添加してペースト状としたも
のを充填し、その後40℃、湿度95%以上の環境で4
0h熟成し、次いで60℃で乾燥してペースト中の水分
量を1wt.%以下とした未化成の正極板を得た。この
未化成の正極板8枚と、従来から使用している未化成の
負極板9枚とをガラス繊維性のセパレータを介して電池
を組み立て、2V−200Ahタイプの密閉形鉛蓄電池
を組み立て、電解液を注液後電槽化成をした後、トリク
ル寿命試験を行った。トリクル寿命試験条件として、6
0℃の環境下で2.23V定電圧による過充電をし、容
量確認のために25℃の環境下で1ヶ月に1度の割合で
5HR放電をして放電容量を測定した結果を図1に示
す。図1より、正極用格子体を(実施例4)の条件で作
製した用いた本発明品は、(比較例1)の条件で作製し
た従来品に比べて、寿命性能が優れているという結果が
得られた。その他、表1に示される各実施例を用いた電
池においても、寿命特性に優れることが明らかになっ
た。
【0026】
【発明の効果】上記したように、本発明はカルシウムを
0.08wt.%以下、錫を1.5wt.%以上を含有し
た鉛合金を使用し、前記鉛合金の1mm2当たりのが
1.0〜3.2個の結晶の粒子が存在し、合金中のSn
を均一に分散することを特徴としている。本発明によっ
て、正極用格子体の耐食性が向上するとともに、密閉形
鉛蓄電池の長寿命化が可能となる点で優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】60℃でのトリクル寿命試験結果
【図2】鉛合金中のCa量と腐食量比の関係
【図3】鉛合金中のSn量と腐食量比の関係
【図4】合金1及び合金2の荷重をかけた試験片の腐食
量比の関係

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉛を主成分とし、カルシウム及び錫を含有
    する合金を正極格子体に用いる鉛蓄電池において、カル
    シウムを0.08wt.%以下、錫を1.5wt.%以上
    を含有し、前記合金には1mm2当たり1.0〜3.2個
    の結晶粒子が存在することを特徴とする鉛蓄電池用正極
    格子体。
  2. 【請求項2】前記合金を形成する結晶粒子の粒界と粒内
    に存在する錫の濃度が、均一であることを特徴とする請
    求項1記載の鉛蓄電池用正極格子体。
JP10190532A 1998-07-06 1998-07-06 鉛蓄電池用正極格子体 Abandoned JP2000021413A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013122838A (ja) * 2011-12-09 2013-06-20 Furukawa Battery Co Ltd:The 鉛蓄電池用の正極格子体
US11894560B2 (en) 2019-09-27 2024-02-06 Gs Yuasa International Ltd. Lead-acid battery

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JP2013122838A (ja) * 2011-12-09 2013-06-20 Furukawa Battery Co Ltd:The 鉛蓄電池用の正極格子体
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