JP7264175B2 - 鉛蓄電池 - Google Patents

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Description

本発明は、鉛蓄電池に関する。
鉛蓄電池は、車載用、産業用の他、様々な用途で使用されている。鉛蓄電池は、正極板と負極板とがセパレータを介して交互に積層された極板群を具備する。電極板は、集電体と、集電体に保持された電極材料とで構成されている。集電体は、打ち抜き加工、エキスパンド加工、または鋳造などにより形成される。
例えば、特許文献1では、正極集電体と正極活物質と、負極集電体と負極活物質と、保液体とを有する制御弁式鉛蓄電池において、前記正極集電体は、鉛合金の圧延シートを打ち抜いた打抜き集電体で、集電体の厚さ方向の断面での、層状の集電体組織の平均層間隔が25μm以上180μm以下であることを特徴とする、制御弁式鉛蓄電池が提案されている。
国際公開第2015/056417号パンフレット
鉛蓄電池では、正極板や負極板の劣化により寿命性能が低下することがある。電極板の劣化モードとして、例えば、サルフェーション、正極電極材料の脱落または軟化、集電体の腐食、負極板におけるクラック発生などが考えられる。
一方、集電体の状態は、加工方法および加工条件などによっても大きく異なる。集電体の状態が異なると、電極材料との密着性や腐食性なども異なる。そのため、集電体の状態によっては、十分な寿命性能が得られないことがある。また、寿命性能は、充放電の条件によって大きく異なる。
本発明の一側面は、鉛蓄電池であって、
正極板と、負極板と、電解液と、を備え、
前記正極板および前記負極板からなる群より選択される少なくとも一方の電極板は、集電体と、前記集電体に保持された電極材料と、を備え、
前記集電体は、枠骨と、前記枠骨に設けられた耳と、前記枠骨の内側の内骨と、を有し、
前記枠骨は、前記耳と連続する上部要素と、前記上部要素と対向する下部要素と、前記上部要素と前記下部要素とを連結する一対の側部要素と、を具備し、
前記内骨は、前記上部要素から前記下部要素に向かう第1方向に延びる縦骨と、一方の前記側部要素から他方の前記側部要素に向かう第2方向に延びる横骨と、を具備し、
前記枠骨の前記側部要素の第1方向に垂直な第1断面と、前記縦骨の第1方向に垂直な第2断面と、において、金属の繊維状組織の縞模様が見られ、
前記第1断面の外周領域は、前記繊維状組織が前記第1断面の輪郭に沿って延びる第1部分と、前記第1部分以外の第2部分と、で構成され、前記第2部分は、前記枠骨の内側に配置された2A部分と、前記枠骨の外側に配置された2B部分と、で構成され、
前記第2断面の外周領域は、前記繊維状組織が前記第2断面の輪郭に沿って延びる第1部分と、前記第1部分以外の第2部分と、で構成され、
前記第1断面の輪郭の全長に占める前記2A部分に対応する輪郭の長さの割合R1は、25%未満であり、
前記第2断面の輪郭の全長に占める前記第2部分に対応する輪郭の長さの割合R2は、50%未満である、鉛蓄電池に関する。
本発明の上記側面に係る鉛蓄電池によれば、充放電サイクルにおいて高い寿命性能を得ることができる。
本発明の一実施形態に係る鉛蓄電池に使用される集電体の外観を示す平面図である。 別の実施形態に係る鉛蓄電池に使用される集電体の外観を示す平面図である。 縦骨の第1方向に垂直な断面(第2断面C2)の断面写真である。 第2断面C2の概念図である。 内骨の第2方向に垂直な断面G2の断面写真である。 内骨の腐食の進行状態を示す断面概念図である。 本発明の一実施形態に係る鉛蓄電池の外観を示す斜視図である。 正極板の側部要素近傍の第1方向に垂直な断面の模式図である。
本発明の一態様に係る鉛蓄電池は、正極板と、負極板と、電解液と、を備える。正極板および負極板からなる群より選択される少なくとも一方の電極板は、集電体と、集電体に保持された電極材料と、を備える。集電体は、枠骨と、枠骨に設けられた耳と、枠骨の内側の内骨と、を有する。枠骨は、耳と連続する上部要素と、上部要素と対向する下部要素と、上部要素と下部要素とを連結する一対の側部要素と、を具備する。内骨は、上部要素から下部要素に向かう第1方向に延びる縦骨と、一方の側部要素から他方の側部要素に向かう第2方向に延びる横骨と、を具備する。第1方向とは、側部要素に平行な方向であり、第2方向とは、上部要素および下部要素に平行な方向である。
縦骨は、側部要素と平行に延びていてもよく、側部要素に対して斜め方向に延びていてもよい。また、縦骨は、直線状でもよく、曲線状でもよく、多少の折れ曲がりを有してもよい。すなわち、縦骨は、第1方向に向かうベクトルが第2方向に向かうベクトルよりも大きくなるように延びていればよい。
横骨は、上部要素または下部要素と平行に延びていてもよく、上部要素または下部要素に対して斜め方向に延びていてもよい。また、横骨は、直線状でもよく、曲線状でもよく、多少の折れ曲がりを有してもよい。すなわち、横骨は、第2方向に向かうベクトルが第1方向に向かうベクトルよりも大きくなるように延びていればよい。
集電体の枠骨の側部要素(以下、縦枠骨とも称する。)の第1方向に垂直な第1断面(すなわち、上部要素に平行かつ厚さ方向に平行な断面)、および縦骨の第1方向に垂直な第2断面(すなわち、上部要素に平行かつ厚さ方向に平行な断面)においては、金属の繊維状組織の縞模様が見られる。なお、第1断面および第2断面を、それぞれ、断面C1および断面C2とも称することがある。断面C1の外周領域は、繊維状組織が断面C1の輪郭に沿って延びる第1部分と、第1部分以外の第2部分とで構成されている。ただし、第2部分は、枠骨の内側に配置された2A部分と、枠骨の外側に配置された2B部分と、で構成されている。断面C2の外周領域は、繊維状組織が断面C2の輪郭に沿って延びる第1部分と、第1部分以外の第2部分と、で構成される。断面C1の輪郭とは、縦枠骨の外表面に対応する線を意味する。断面C2の輪郭とは、縦骨の外表面に対応する線を意味する。断面C1の外周領域および断面C2の外周領域とは、それぞれ、断面C1の輪郭に沿う周縁領域および断面C2の輪郭に沿う周縁領域であり、各断面において、外表面に対応する線から少なくとも55μm以上の深さを有し、好ましくは100μm以上の深さを有する周縁領域である。各断面における第2部分では、縞模様が観測されなくてもよく、外周領域の深さ方向に延びる縞模様が観測されてもよい。
ここで、断面C1の輪郭の全長に占める2A部分に対応する輪郭の長さの割合R1は、25%未満であり、断面C2の輪郭の全長に占める第2部分に対応する輪郭の長さの割合R2は、50%未満である。このように、割合R1およびR2が制御される場合、断面C1および断面C2の外周領域の外表面に、繊維状組織の繊維長に垂直な断面が露出しにくくなる。繊維状組織の繊維長に垂直な断面は、多くの粒界を有する。第1部分と第2部分とでは、腐食の進行形態が異なる。
このように、本発明の上記態様では、縦枠骨の断面C1における2A部分の割合R1を25%未満とするとともに、縦骨の断面C2における第2部分の割合R2を50%未満とすることで、充放電サイクルにおける寿命性能を向上できる。寿命性能が向上するのは、第1に、充放電時の集電体の伸びが抑制されるためと考えられる。また、第2に、縦枠骨と、この縦枠骨と隣接する縦骨との間において、これらの骨と電極材料との距離が近くなるため、内部の電極材料まで充放電反応が起こり易くなることによるものと考えられる。第3に、集電体と電極材料との接触面積が増加することで、両者間の導電性が高まり、充放電性能が向上することによるものと考えられる。
第1の理由についてより詳細に説明する。
一般に、集電体の腐食は、外表面に露出する繊維状組織の繊維長に垂直な断面において優先的に進行する。外周領域の第1部分の外表面においては、繊維状の金属組織が内骨の面方向に延びている。すなわち、結晶粒界は、内骨の深さ方向よりも、内骨の面方向に長く延びている。このため、外周領域の第1部分に形成される腐食層は、内骨の面方向に沿って形成され、内骨の内部の深い位置まで形成されにくい。外周領域の第1部分の外表面に沿って形成された腐食層は、集電体(内骨)との接合強度が低い。よって、集電体(外周領域の第1部分の外表面)と腐食層との界面でガスが発生すると、腐食層が集電体から比較的容易に剥離する。一方、縦枠骨の外周領域の2A部分および縦骨の外周領域の第2部分の外表面では、繊維状の金属組織が内骨の深さ方向に延びている。すなわち、結晶粒界は、内骨の面方向よりも、内骨の深さ方向に長く延びている。このため、縦枠骨の外周領域の2A部分および縦骨の外周領域の第2部分の外表面に沿って形成された腐食層は、集電体(内骨)との接合強度が高い。縦枠骨の外周領域の2A部分および縦骨の外周領域の第2部分と腐食層との界面にガスが発生したとしても、腐食層は集電体から剥離しにくく、内骨に応力を与えて内骨を変形させる。すなわち、繊維状の金属組織が内骨の深さ方向に延びる外周領域の縦枠骨の外周領域の2A部分および縦骨の外周領域の第2部分では、繊維状の金属組織が内骨の面方向に延びる第1部分に比べて、腐食層が剥離し難く、集電体の変形の要因となる腐食層からの応力を受け易い。よって、腐食量が同じであっても、割合R1およびR2のそれぞれが小さいほど集電体の伸びが抑制される。特に、正極板では、過充電時は、集電体の腐食が進行し易くなり、集電体の伸びが顕著になるが、このような場合でも、2A部分の割合R1および第2部分の割合R2を上記の範囲に制御することで、集電体の縦枠骨および縦骨における伸びを抑制することができるため、正極電極材料の脱落を抑制できる。
一方、枠骨の上部要素および下部要素(以下、枠骨の上部要素および下部要素を横枠骨とも称する。)の第2方向に垂直な断面(以下、断面G1とも称する。)および横骨の第2方向に垂直な断面(以下、断面G2とも称する。)には、金属の繊維状組織の縞模様がほとんど見られず、一般的には繊維状組織の繊維長に垂直な断面が見られる。つまり、断面G1の外周領域は、通常、ほぼ全周が断面C1における第2部分に相当し、断面G2の外周領域は、通常、ほぼ全周が断面C2における第2部分に相当する。つまり、断面G1およびG2の外周領域は、ほぼ全周が第2方向に伸びる繊維状組織で構成されている。よって、断面G1およびG2の外周領域では、腐食量が同じでも集電体の伸びが抑制される。
2A部分および第2部分の比率によって、集電体の伸びが異なるのは、次のような理由によると考えられる。
第1部分では、縦骨の腐食は、浅く進行しやすく、浅い腐食による集電体の伸びは小さい。一方、縦枠骨の2A部分や縦骨の第2部分では、腐食は、縦枠骨や縦骨の深くまで楔状に進行しやすく、深い腐食による集電体の伸びは大きくなる傾向がある。正極板では、特に過充電時に集電体の腐食がさらに進行し易くなるため、集電体の伸びが顕著になる。
それに対し、本発明の上記態様では、縦枠骨の2A部分の割合R1を25%未満および縦骨の第2部分の割合R2を50%未満とすることで、腐食の進行の程度を、集電体全体でより均一にしている。このような腐食の均一化により、腐食部分の偏在が抑制されるため、集電体の一方向への伸びが抑制されるものと考えられる。
なお、割合R1および割合R2のいずれか一方のみを上記の範囲を充足するように制御した場合、割合R1および割合R2の双方が、上記の範囲を充足しない場合に比べると、充放電サイクルにおける寿命性能はある程度向上する。しかし、本発明の上記態様のように、割合R1および割合R2の双方を上記の範囲に制御すると、いずれか一方のみを上記範囲を充足するように制御した場合の効果を足し合わせた効果よりもさらに高い効果が得られる。この理由の詳細は定かではないが、割合R1およびR2のいずれか一方を上記範囲に制御した場合には、腐食の進行の程度は、枠骨および内骨の個々において均一化されることになると考えられる。それに対し、枠骨および内骨の双方において割合R1およびR2を上記範囲に制御する場合には、腐食の進行の程度が、集電体全体で均一化されると考えられる。これにより、枠骨および内骨における伸びの抑制効果が相乗的に発揮されるものと考えられる。
縦枠骨においては、2B部分も、2A部分と同じような金属組織を有する。しかし、2B部分には電極材料が、通常、担持されていないことから、2A部分に比べると、集電体の充放電反応が起こりにくいため、腐食し難い。また、2B部分は、腐食しても、電極材料と接触していないため、電極材料の脱落を考慮する必要がない。従って、枠骨については、2A部分の割合R1の制御により、集電体の伸びを制御することができる。
ここで、縦枠骨および縦骨において、2A部分の割合R1および第2部分の割合R2は、意図的に制御可能である。縦枠骨や縦骨において、元々、第2部分の割合が大きい場合であっても、第2部分をつぶすように枠骨や縦骨を変形させることも可能である。例えば、プレス加工で縦枠骨や縦骨を変形させる場合、プレスのスピード、プレス圧力、金型形状などにより、割合R1およびR2を任意に制御可能である。すなわち、プレス加工で縦枠骨や縦骨を変形させることが、割合R1およびR2を小さくするための十分条件ではなく、プレス加工の条件を適宜制御することが必要である。割合R1およびR2が小さくなると、充放電時の(特に、正極板では、過充電を伴う使用による)集電体の伸びが抑制され、電極材料の脱落が抑制される。本発明は、これらの新たな知見を基礎として完成に至ったものである。
次に、図6を参照しながら、第2の理由について説明する。図6(a)(b)は、正極板の側部要素近傍の枠骨の第1方向に垂直な断面の模式図である。(a)には、第2部分の割合R1が25%以上の例を、(b)には、割合R1が25%未満の例をそれぞれ示す。(a)における縦枠骨F1および(b)における縦枠骨F2は、それぞれ、第1方向に垂直な第1断面(断面C1)を有する。断面C1の外周領域は、第1部分p1と、2A部分p2Aおよび2B部分p2Bで構成される第2部分と、を備えている。
図6(a)(b)を参照すると、2A部分p2Aの割合R1が大きい(a)に比べて、割合R1が25%未満と小さい(b)では、2A部分p2Aを第1部分p1で覆うようにして小さくするため、縦枠骨F2が内側(電極材料m1側)に迫り出すことになる。そのため、(b)における縦枠骨F2と隣接する縦骨B1との間の距離D2は、(a)における縦枠骨F1と隣接する縦骨B1との距離D1よりも短くなる。つまり、(b)における縦枠骨F2と縦骨B1との間に存在する電極材料m1と集電体までの距離が、(a)の場合よりも短くなる。よって、より内部の電極材料m1まで充放電反応が起こり易くなり、これにより、寿命性能が向上すると考えられる。
第3の理由について説明する。図6に示すように、(b)における縦枠骨F2と電極材料m1との接触面積は、(a)における縦枠骨F1と電極材料m1との接触面積に比べて大きくなる。そのため、(a)の割合R1が25%以上の場合と比べると、(b)の割合R1が25%未満の場合の方が、縦枠骨F2と電極材料m1との間の導電性を高めることができるため、充放電性能が向上すると考えられる。このような充放電性能の向上により、寿命性能が向上すると考えられる。
縦骨の断面C2における第2部分の割合R2は、50%未満であり、45%以下であることが好ましく、42%以下であることがさらに好ましく、40%以下または38%以下であってもよい。割合R2は、例えば、5%以上であり、10%以上であることが好ましく、15%以上であることがより好ましく、20%以上(例えば、25%以上)または30%であってもよい。これらの上限値と下限値とは任意に組み合わせることができる。また、縦枠骨の断面C1における2A部分の割合R1は、25%未満であり、21%以下であることが好ましい。割合R1は、例えば、5%以上であり、10%以上であってもよい。これらの上限値と下限値とは任意に組み合わせることができる。
割合R2や割合R1がこのような範囲である場合、寿命性能をさらに高めることができる。
上記のように、正極板では、過充電時に集電体の腐食が進行し易くなり、集電体の伸びが顕著になる。本発明の上記態様では、2A部分の割合R1および第2部分の割合R2を上記の範囲に制御することで、充放電に伴う集電体の伸びを低減する高い効果が得られる。よって、少なくとも正極板に上記の集電体を用いると、集電体の伸びの抑制効果が十分に発揮されるため好ましい。正極板において、集電体の伸びが抑制されることで、正極電極材料の脱落も抑制できる。
断面C1の形状は、特に限定されないが、六角形であることが好ましい。なお、断面C1の六角形としては、図6(b)に示すように、枠骨の内側に4角が存在し、枠骨の外側に2角が存在する六角形が好ましい。断面C2の形状は、特に限定されないが、八角形であることが好ましい。断面C1が六角形であり、断面C2が八角形であると、頂点の内角が小さくなり過ぎず、頂点付近の腐食を抑制する効果を高めやすい。断面C1が六角形の縦枠骨や断面C2が八角形の縦骨を形成するには、例えば、断面C1が矩形である縦枠骨や断面C2が矩形である縦骨を変形させればよい。縦枠骨や縦骨を変形させる方法は、特に限定されないが、例えば、枠骨の少なくとも内側や内骨をプレス加工すればよい。その際、2A部分の割合R1および第2部分の割合R2が所定の範囲となるように各骨のプレス条件を適宜選択すればよい。なお、断面C1の形状を六角形とし、断面C2の形状を八角形とすることで、割合R1を25%未満および割合R2を50%未満に制御しやすくなる。六角形や八角形は、数学的な意味における厳密な六角形や八角形でなくてもよく、頂点が多少丸みを帯びていたり、各辺が多少屈曲していたりしてもよい。なお、縦枠骨の第1断面の形状は、縦骨の第2断面における場合のような八角形でもよい。第1断面の形状を八角形にすると、第1断面における第1部分の割合が大きくなる(つまり、第2部分の割合R1が小さくなる)ため、集電体の伸びを抑制し易くなる。
本発明の上記態様は、上述の通り、正極の集電体として打ち抜き集電体を用いる場合に有用である。打ち抜き集電体としては、鉛または鉛合金の延伸シートの打ち抜き集電体が好ましい。延伸シートは、金属の繊維状組織の縞模様を生成し易いため、2A部分や第2部分の割合を調節し易くなる。
集電体が、鉛または鉛合金の延伸シートの打ち抜き集電体である場合、横骨の内法の合計長さWLWと、縦骨の内法の合計長さWLHとは、WLH/WLW≧0.8を満たしてもよく、WLH/WLW≧1.3を満たしてもよい。この場合、集電体の腐食の内側への入り込みが進行しやすい傾向があるため、割合R2を50%未満に制御することによる、集電体の伸びや歪みの抑制がより顕著になる。ここで、各内骨の内法長さとは、格子の升目の内法における長さ、すなわち、升目を画定する矩形の空間の辺の長さ(桟長)を意味する。なお、通常、長さWLWの方向(横骨の伸びる方向)は、延伸シートの延伸方向(MD方向)に相当する。
第2断面の第1部分において、繊維状組織(縞の方向)が断面C2の輪郭に沿って延びているとは、以下の状態を言うものとする。まず、集電体を、枠骨の上部要素側の上部領域と、枠骨の下部要素側の下部領域と、上部領域と下部領域との間の中部領域とに三等分されるように切断する。その際、複数の縦骨において、第1方向に垂直(上部要素および下部要素に平行かつ厚さ方向に平行)な断面C2の列が4つ形成される。すなわち、上部領域および下部領域にそれぞれ1つの断面C2の列が形成され、中部領域には2つの断面C2の列が形成される。三等分の分割ラインが縦骨と横骨との交差部(ノード)に該当する場合には、できるだけ交差部間の縦骨部分に断面C2が形成されるように、分割ラインを全体的に、または部分的に少し移動させて集電体を三分割してもよい。なお、集電体を三分割する際、耳もしくは足の寸法は考慮しない。
次に、4つの列のうち、任意の2つの列から観察対象の断面C2を複数(2つの列に含まれる断面Cの6割以上)選択する。選択された断面C2の外周領域のうち、側部要素から第1方向の水平面を基準として繊維状組織の縞が断面C2の輪郭と45°未満の角度を有する部分は第1部分である。第1部分以外は第2部分である。具体的には、各断面C2の輪郭上の任意の点Pにおいて、点Pの接線S1を描き、更に接線S1の垂線Lを、点Pを通るように描く。次に、垂線L上の点Pから55μmの深さに存在し、かつ垂線Lと交差する縞の接線S2を当該交差点で描く。接線S2と接線S1との角度θが45°未満である場合、点Pは、第1部分に対応する輪郭を構成している。角度θが45°以上である場合、点Pは第2部分に対応する輪郭を構成する。繊維状組織が観測できないなどの理由で、点Pが第1部分に対応する輪郭を構成するか否かを判別できないときも当該点Pは第2部分の輪郭を構成する。全ての選択された断面C2において、断面C2の輪郭の全長に対する第2部分に対応する輪郭の長さの割合を求め、平均化することにより、割合R2を計算する。
切断された箇所が縦骨と横骨との交差部(ノード)である場合には、当該断面を除いて平均を出せばよく、縦骨の切断位置をノードが外れるようにずらしてもよい。
割合R1については、割合R2の場合に準じて求めることができるが、割合R2が、第2部分のうち枠骨の内側に配置される2A部分に対応する輪郭の長さの、第1断面(断面C1)の輪郭の全長に占める割合である点を考慮する必要がある。また、集電体には、縦枠骨が2つ存在するため、この枠骨を一対とすると、上記のように集電体を三等分に切断したときに、第1方向に垂直な一対の断面C1が4つ形成される。すなわち、上部領域および下部領域にそれぞれ一対の断面C1が形成され、中部領域には、上部領域側に一対の断面C1と、下部領域側に一対の断面C1とが形成される。そのため、第1部分と第2部分とを区別する際には、断面C1の4つの対のうち、任意の2つの対を選択する。選択された断面C1の外周領域のうち、側部要素から第1方向の水平面を基準として繊維状組織の縞が断面C1の輪郭と45°未満の角度を有する部分は第1部分である。第1部分以外は第2部分である。第2部分のうち、枠骨の内側に位置し、かつ繊維状組織の縞が断面C1の輪郭と45°以上の角度を有する部分は2A部分である。全ての選択された断面C1において、C1の輪郭の全長に対する2A部分に対応する輪郭の長さの割合を求め、平均化することにより割合R1を計算する。
断面C1およびC2を形成する際には、準備した集電体の全体が覆われるように熱硬化性樹脂に埋め込んで樹脂を硬化させた後、集電体を切断する。集電体としては、電極材料を充填する前の集電体を用いてもよく、または満充電状態の鉛蓄電池を解体して取り出した集電体を用いてもよい。後者の場合、まず、電池を解体して取り出した電極板を水洗して、硫酸を含む電解液を除去し、乾燥させる。その後、電極板から電極材料を除去してマンニットで集電体表面に付着している電極材料を除去する。断面C1およびC2の金属組織の状態は、集電体断面をエッチング処理してからマイクロスコープで撮影および観察する。
本明細書中、鉛蓄電池の満充電状態とは、液式の電池の場合、25℃±2℃の水槽中で、定格容量(Ah)として記載の数値の0.2倍の電流(A)で2.5V/セルに達するまで定電流充電を行った後、さらに定格容量(Ah)として記載の数値の0.2倍の電流(A)で2時間、定電流充電を行った状態である。また、制御弁式の電池の場合、満充電状態とは、25℃±2℃の気槽中で、定格容量(Ah)として記載の数値の0.2倍の電流(A)で、2.23V/セルの定電流定電圧充電を行い、定電圧充電時の充電電流が定格容量(Ah)として記載の数値の0.005倍になった時点で充電を終了した状態である。なお、定格容量として記載の数値は、単位をAhとした数値である。定格容量として記載の数値を元に設定される電流の単位はAとする。
なお、満充電状態の鉛蓄電池は、既化成の鉛蓄電池を満充電したものをいう。鉛蓄電池の満充電は、化成後であれば、化成直後でもよく、化成から時間が経過した後に行ってもよい(例えば、化成後で、使用中(好ましくは使用初期)の鉛蓄電池を満充電してもよい)。使用初期の電池とは、使用開始後、それほど時間が経過しておらず、ほとんど劣化していない電池をいう。
断面C2において、第1部分の厚み(換言すれば、繊維状組織の厚み)は、55μm以上であればよい。また、一見すると第1部分に見える外周領域であっても、繊維状組織の縞模様が観察される領域の厚みが55μm未満の場合には、第1部分ではなく、第2部分とみなす。厚さ55μm以上の第1部分は、腐食の内骨内部への入り込みを抑制する十分な作用を有する。この場合、腐食が内骨の全体で高度に均一化されやすい。よって、集電体の伸びが顕著に抑制され、電極材料の脱落も顕著に抑制される。縦骨の腐食の内側への入り込みを更に向上させる観点から、第1部分の厚みは、100μm以上が好ましい。
断面C1において、第1部分の厚み(換言すれば、繊維状組織の厚み)は、55μm以上であればよい。また、縦枠骨の内側において、一見すると第1部分に見える外周領域であっても、繊維状組織の縞模様が観察される領域の厚みが55μm未満の場合には、第1部分ではなく、2A部分とみなす。厚さ55μm以上の第1部分は、腐食の枠骨内部への入り込みを抑制する十分な作用を有する。この場合、枠骨の表面に沿って腐食層が成長する領域が多くなるため、腐食が枠骨の全体で高度に均一化されやすい。よって、集電体の伸びが顕著に抑制され、電極材料の脱落も顕著に抑制される。縦枠骨の腐食の内側への入り込みを更に向上させる観点から、第1部分の厚みは、100μm以上が好ましい。
断面C1および断面C2のそれぞれにおける第1部分の厚みは、以下のように測定すればよい。まず、第1部分の輪郭上の任意の点P1において接線S1を描き、接線S1の垂線Lを、点P1を通るように描く。次に、垂線L上を点P1からXμmの深さまで移動する点Pxにおいて、垂線Lと交差する縞の接線S2を連続的に描く。このとき、接線S1と接線S2との角度が連続的に45°以下である場合には、点P1の直下の第1部分の厚みは、Xμm以上であるといえる。
内骨の厚みは、例えば0.7mm以上3mm以下であればよい。内骨の骨幅は、例えば0.7mm以上3mm以下であればよい。
上記態様に係る鉛蓄電池では、上述のように、高い寿命性能が得られるが、この効果は、特に過充電を含む充放電サイクルにおいて顕著である。車両のエンジン始動用鉛蓄電池は、過充電状態となり易い。そのため、上記態様に係る鉛蓄電池は、特にこのような用途に適している。なお、アイドリングストップ車両など、部分充電状態(PSOC)での使用が想定される用途では、鉛蓄電池は、充電不足状態で使用されることが多く、過充電状態あるいは満充電の状態まで充電される場合は少ない。この観点からは、集電体の腐食および集電体伸びによる電極材料の脱落が問題となる場合は少なく、割合R1や割合R2を小さくする必要性はないと考えられる。
鉛蓄電池を自動車等の車両に設置する場合、エンジンルームに配置されることがある。この場合、エンジンから発生する熱により鉛蓄電池が高温に晒されることになる。鉛蓄電池の温度が高くなると、集電体の腐食が顕著になるため、腐食に関連する寿命性能への影響が大きくなる。上記態様に係る鉛蓄電池では、集電体における腐食を均一化できるため、特に、車両のエンジンルーム内に配置される用途に用いても、高い寿命性能を確保することができる。
本発明の上記態様に係る鉛蓄電池の製造方法は、例えば、集電体を準備する工程と、集電体と集電体に保持された電極材料とを備える、正極板および負極板からなる群より選択される少なくとも一方の電極板を得る工程と、を備える。集電体は、上記のように、枠骨の前駆体である中間枠骨および内骨の前駆体である中間骨をプレス加工することを含む準備工程により得ることができる。このような集電体の準備工程は、例えば、(i)圧延板を準備する工程と、(ii)圧延板に対して打ち抜き加工を行うことにより、中間枠骨と、中間枠骨の内側に格子状に形成された複数の中間骨と、を有する中間格子体を形成する工程と、(iii)中間格子体に対して中間格子体の厚さ方向からプレス加工を行って、枠骨の少なくとも一部および内骨の少なくとも一部を形成する工程と、を含む。ここで、プレス加工は、例えば、中間枠骨の少なくとも一部において、中間枠骨の延びる方向と交差する(例えば、直交する)骨幅方向(第1骨幅方向)における中央部よりも第1骨幅方向において中間枠骨の少なくとも内側の端部が薄くなり、かつ割合R1が25%未満となるように変形させるとともに、複数の中間骨の少なくとも一部において、中間骨の延びる方向と交差する(例えば、直交する)骨幅方向(第2骨幅方向)における中央部よりも第2骨幅方向における少なくとも一方の端部が薄くなり、かつ、割合R2が50%未満となるように変形させることを含む。プレス加工において、中間枠骨の少なくとも一部の変形と、複数の中間骨の少なくとも一部の変形とは、同時に行ってもよく、別々に行ってもよい。中間枠骨の変形と中間骨の変形とを別々に行う場合、例えば、中間枠骨のプレス加工に先立って、中間骨のプレス加工を行ってもよく、中間骨のプレス加工に先立って、中間枠骨のプレス加工を行ってもよい。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る鉛蓄電池について、主要な構成要件ごとに説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
図1Aおよび図1Bは、それぞれ、本発明の一実施形態および別の実施形態に係る鉛蓄電池において、電極板を構成する集電体100Aおよび100Bの外観を示す平面図である。集電体100Aおよび100Bは、いずれも枠骨110と、枠骨110の内側の内骨120とを有する。枠骨110は、耳130と連続する上部要素111と、上部要素111と対向する下部要素112と、上部要素111と下部要素112とを連結する一対の側部要素113、114とを具備する。破線は、内骨を、上部領域、中部領域、下部領域に三等分する境界を示している。図1Aの集電体100Aは、下部要素112と連続する下部突起(足部とも称する。)132を有する。図1Bの集電体100Bでは、横骨が上部要素または下部要素に対して斜め方向に延びている。LHは縦骨の格子当たりの内法長さを示し、LWは横骨の格子当たりの内法長さを示す。
集電体100Aおよび100Bは、例えば、鉛または鉛合金の延伸シートの打ち抜き格子体であり、延伸方向は、図1中の矢印MDで示される方向である。縦骨120Aの断面C2は、図1中のIIa-IIa線における断面であり、横骨120Bの断面G2は、IIb-IIb線における断面である。延伸シートの金属組織は、延伸方向に延びた繊維状の組織を形成しやすい。よって、断面C1にはこのような組織の縞模様が生じる。一方、断面G2には、繊維状の組織を裁断したときのような模様が生じ得る。
図2Aは、縦骨120Aの断面C2の写真の一例であり、当該断面は八角形の形状を有し、かつ金属の繊維状組織の縞模様が見られる。図2Bは、図2Aを模した八角形の断面C2の一例の概念図である。一方、図3は、横骨120Bの断面G2の写真の一例であり、当該断面には金属の繊維状組織の繊維長に垂直な断面による模様が見られる。図2Bにおいて、八角形の断面C2の左右両側の大部分が、第2部分220であり、それ以外の外周領域は第1部分210である。第1部分210では、繊維状組織の縞(接線S2)が断面Cの輪郭(線S1)と45°未満の角度θ1を有する。一方、第2部分220では、繊維状組織の縞が確認できないか、もしくは縞(接線S2)が断面Cの輪郭(線S1)と45°を超える角度θ2を有する。なお、図2Aには、第2部分220の最表層には厚み約55μm未満の繊維状組織の縞模様が観察される領域が存在するが、このような薄い部分は、第1部分210を構成しない。
図4は、内骨の腐食の進行状態を示す断面C2の概念図である。浅い腐食層が形成されている部分は、繊維状組織が断面C2の輪郭に沿って延びる第1部分であり、腐食が進行しても腐食層が深くまで形成されにくい。ただし、繊維状組織で形成されているため、集電体と電極材料との界面付近で剥離が生じやすくなる傾向がある。よって、集電体が変形しようとする応力が緩和され易いと考えられる。一方、くさび状の深い腐食層が形成されている部分は第2部分である。深い腐食層が形成されると、集電体の不均一な変形が生じやすく、集電体が伸び、電極材料の脱落が生じやすくなる。
図6(b)は、図1のVIb-VIb線による矢視断面図に相当する。図6(b)において、縦枠骨F2の断面C1は、縦枠骨F2の内側に4角が存在し、外側に2角が存在する六角形である。断面C1において、縦枠骨F2の内側に2A部分p2Aが存在し、外側に2B部分p2Bが存在する。縦枠骨F2の外周領域において、2A部分p2Aと2B部分p2Bとの間には、第1部分p1が存在する。第1部分p1、2A部分p2Aにおける腐食の状態は、内骨における第1部分および第2部分の場合と同様である。
(電極板)
鉛蓄電池の電極板は、集電体と、集電体に保持された電極材料と、を備える。なお、電極材料は、電極板から集電体を除いたものである。なお、電極板には、マット、ペースティングペーパなどの部材が貼り付けられていることがある。このような部材(貼付部材)は電極板と一体として使用されるため、電極板に含まれるものとする。また、電極板がこのような部材を含む場合には、電極材料は、集電体および貼付部材を除いたものである。ただし、セパレータにマットなどの貼付部材が貼り付けられている場合には、貼付部材の厚みは、セパレータの厚みに含まれる。
上記集電体は、正極板に適用するのに適しているが、負極板に適用してもよい。上記集電体を、少なくとも正極板に用いることが好ましい。なお、鉛蓄電池が、複数の正極板を備える場合には、一部の正極板に上記の集電体を用いてもよく、全ての正極板に上記の集電体を用いてもよい。同様に、鉛蓄電池が、複数の負極板を備える場合には、少なくとも一部の負極板に上記の集電体を用いてもよく、全ての負極板に上記の集電体を用いてもよい。
上記の集電体は、上述のように、好ましくは打ち抜き集電体である。集電体は、上述のように、枠骨と、枠骨に設けられた耳と、枠骨の内側の内骨と、を有する。集電体としては、格子状の集電体(格子体)が好ましい。格子体では、内骨の部分が格子状(網目状なども含む)になっている。格子体を用いることで、電極材料を担持させ易くなる。枠骨は、四角形であることが好ましい。枠骨は、矩形であることが好ましい。なお、四角形や矩形は、厳密な矩形でなくてもよく、頂点が多少丸みを帯びていたり、各辺が多少屈曲したりしていてもよい。
集電体は、例えば、鉛または鉛合金のシートのプレス打ち抜き加工により形成することができる。シートは、延伸加工が施された延伸シート(圧延板とも称する)であることが好ましい。延伸シートは、一軸延伸シートでも二軸延伸シートでもよい。
一部の電極板において上記の集電体が用いられる場合には、他の集電体としては、特に制限されず、鉛(Pb)または鉛合金の鋳造により形成してもよく、鉛または鉛合金のシートを加工して形成してもよい。加工方法としては、例えば、エキスパンド加工や打ち抜き加工が挙げられる。
(正極板)
正極板としては、好ましくは、ペースト式正極板と呼ばれるものが使用される。
正極集電体に用いる鉛合金としては、耐食性および機械的強度の点で、Pb-Ca系合金、Pb-Ca-Sn系合金、またはPb-Sn系合金が好ましい。また、正極集電体には、スリーナイン以上の純度(純度が99.9質量%以上)の鉛を用いてもよい。正極集電体は、組成の異なる鉛合金層を有してもよく、合金層は複数でもよい。
正極電極材料は、酸化還元反応により容量を発現する正極活物質(二酸化鉛もしくは硫酸鉛)を含む。正極電極材料は、必要に応じて、添加剤を含んでもよい。
正極電極材料の密度は、例えば3.6g/cm3以上であればよい。また、十分な初期容量を確保する観点からは、正極電極材料密度は4.8g/cm3以下が好ましい。
なお、本明細書中、電極材料の密度は、満充電状態の電極材料のかさ密度の値を意味し、以下のようにして測定する。化成後もしくは使用中(好ましくは使用初期)の電池を満充電してから解体し、入手した電極板に水洗と乾燥とを施すことにより、電極板中の電解液を除く。(水洗は、水洗した極板表面にpH試験紙を押し当て、試験紙の色が変化しないことが確認されるまで行う。ただし、水洗を行う時間は、2時間以内とする。水洗した正極板は、60℃±5℃で6時間程度乾燥する。乾燥後に、極板に貼付部材が含まれる場合には、剥離により極板から貼付部材が除去される。)次いで電極板から電極材料を分離して、未粉砕の測定試料を入手する。測定容器に試料を投入し、真空排気した後、0.5psia以上0.55psia以下(≒3.45kPa以上3.79kPa以下)の圧力で水銀を満たして、電極材料のかさ容積を測定し、測定試料の質量をかさ容積で除すことにより、電極材料のかさ密度を求める。なお、測定容器の容積から、水銀の注入容積を差し引いた容積をかさ容積とする。
電極材料の密度は、(株)島津製作所製の自動ポロシメータ(オートポアIV9505)を用いて測定される。
未化成の正極板は、正極集電体に正極ペーストを充填し、熟成、乾燥することにより得られる。その後、未化成の正極板を化成する。正極ペーストは、鉛粉、添加剤、水、硫酸などを練合することで調製される。
(負極板)
負極集電体に用いる鉛合金は、Pb-Ca系合金、Pb-Ca-Sn系合金のいずれであってもよい。これらの鉛もしくは鉛合金は、更に、添加元素として、Ba、Ag、Al、Bi、As、Se、Cuなどからなる群より選択された少なくとも1種を含んでもよい。
負極電極材料は、酸化還元反応により容量を発現する負極活物質(鉛もしくは硫酸鉛)を必須成分として含み、有機防縮剤、炭素質材料、硫酸バリウムなどの添加剤を含み得る。充電状態の負極活物質は、海綿状鉛であるが、未化成の負極板は、通常、鉛粉を用いて作製される。
有機防縮剤には、リグニン類および/または合成有機防縮剤からなる群より選択される少なくとも一種を用いてもよい。リグニン類としては、リグニン、リグニン誘導体などが挙げられる。リグニン誘導体としては、リグニンスルホン酸またはその塩(ナトリウム塩などのアルカリ金属塩など)などが挙げられる。合成有機防縮剤は、硫黄元素を含む有機高分子であり、一般に、分子内に複数の芳香環を含むとともに、硫黄含有基として硫黄元素を含んでいる。硫黄含有基の中では、安定形態であるスルホン酸基もしくはスルホニル基が好ましい。スルホン酸基は、酸型で存在してもよく、Na塩のように塩型で存在してもよい。
有機防縮剤の具体例としては、硫黄含有基を有するとともに芳香環を有する化合物のアルデヒド化合物(アルデヒドまたはその縮合物、例えば、ホルムアルデヒドなど)による縮合物が好ましい。芳香環としては、ベンゼン環、ナフタレン環などが挙げられる。芳香環を有する化合物が複数の芳香環を有する場合には、複数の芳香環は直接結合や連結基(例えば、アルキレン基、スルホン基など)などで連結していてもよい。このような構造としては、例えば、ビフェニル、ビスフェニルアルカン、ビスフェニルスルホンなどが挙げられる。芳香環を有する化合物としては、例えば、上記の芳香環と、ヒドロキシ基および/またはアミノ基とを有する化合物が挙げられる。ヒドロキシ基やアミノ基は、芳香環に直接結合していてもよく、ヒドロキシ基やアミノ基を有するアルキル鎖として結合していてもよい。芳香環を有する化合物としては、ビスフェノール化合物、ヒドロキシビフェニル化合物、ヒドロキシナフタレン化合物、フェノール化合物などが好ましい。芳香環を有する化合物は、さらに置換基を有していてもよい。有機防縮剤は、これらの化合物の残基を一種含んでもよく、複数種含んでもよい。ビスフェノール化合物としては、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールFなどが好ましい。
硫黄含有基は、化合物に含まれる芳香環に直接結合していてもよく、例えば、硫黄含有基を有するアルキル鎖として芳香環に結合していてもよい。
また、例えば、上記の芳香環を有する化合物と、単環式の芳香族化合物(アミノベンゼンスルホン酸、アルキルアミノベンゼンスルホン酸、フェノールスルホン酸またはその置換体など)との、アルデヒド化合物による縮合物を、有機防縮剤として用いてもよい。
負極電極材料中に含まれる有機防縮剤の含有量は、例えば0.01質量%以上が好ましく、0.02質量%以上がより好ましく、0.05質量%以上が更に好ましい。一方、1.0質量%以下が好ましく、0.8質量%以下がより好ましく、0.5質量%以下が更に好ましい。これらの下限値と上限値とは任意に組み合わせることができる。ここで、負極電極材料中に含まれる有機防縮剤の含有量とは、既化成の満充電状態の鉛蓄電池から、後述の方法で採取した負極電極材料における含有量である。
負極電極材料中に含まれる炭素質材料としては、カーボンブラック、黒鉛、ハードカーボン、ソフトカーボンなどを用いることができる。カーボンブラックとしては、アセチレンブラック、ファーネスブラック、ランプブラックなどが例示される。ファーネスブラックには、ケッチェンブラック(商品名)も含まれる。黒鉛は、黒鉛型の結晶構造を含む炭素材料であればよく、人造黒鉛および天然黒鉛のいずれであってもよい。
負極電極材料中の炭素質材料の含有量は、例えば0.05質量%以上が好ましく、0.2質量%以上が更に好ましい。一方、4.0質量%以下が好ましく、3質量%以下がより好ましく、2質量%以下が更に好ましい。これらの下限値と上限値とは任意に組み合わせることができる。
負極電極材料中の硫酸バリウムの含有量は、例えば0.5質量%以上が好ましく、1質量%以上がより好ましく、1.3質量%以上が更に好ましい。一方、3.0質量%以下が好ましく、2.5質量%以下がより好ましく、2質量%以下が更に好ましい。これらの下限値と上限値とは任意に組み合わせることができる。
以下、負極電極材料に含まれる有機防縮剤、炭素質材料および硫酸バリウムの定量方法について記載する。定量分析に先立ち、化成後の鉛蓄電池を満充電してから解体して分析対象の負極板を入手する。入手した負極板に水洗と乾燥とを施して負極板中の電解液を除く。(水洗は、水洗した負極板表面にpH試験紙を押し当て、試験紙の色が変化しないことが確認されるまで行う。ただし、水洗を行う時間は、2時間以内とする。水洗した負極板は、減圧環境下、60℃±5℃で6時間程度乾燥する。乾燥後に、負極板に貼付部材が含まれる場合には、剥離により負極板から貼付部材が除去される。)次に、負極板から負極電極材料を分離して未粉砕の試料Sを入手する。
[有機防縮剤]
未粉砕の試料Sを粉砕し、粉砕された試料Sを1mol/LのNaOH水溶液に浸漬し、有機防縮剤を抽出する。抽出された有機防縮剤を含むNaOH水溶液から不溶成分を濾過で除く。得られた濾液(以下、分析対象濾液とも称する。)を脱塩した後、濃縮し、乾燥すれば、有機防縮剤の粉末(以下、分析対象粉末とも称する。)が得られる。脱塩は、濾液を透析チューブに入れて蒸留水中に浸して行えばよい。
分析対象粉末の赤外分光スペクトル、分析対象粉末を蒸留水等に溶解して得られる溶液の紫外可視吸収スペクトル、分析対象粉末を重水等の溶媒に溶解して得られる溶液のNMRスペクトル、物質を構成している個々の化合物の情報を得ることができる熱分解GC-MSなどから情報を得ることで、有機防縮剤を特定する。
上記分析対象濾液の紫外可視吸収スペクトルを測定する。スペクトル強度と予め作成した検量線とを用いて、負極電極材料中の有機防縮剤の含有量を定量する。分析対象の有機防縮剤の構造式の厳密な特定ができず、同一の有機防縮剤の検量線を使用できない場合は、分析対象の有機防縮剤と類似の紫外可視吸収スペクトル、赤外分光スペクトル、NMRスペクトルなどを示す、入手可能な有機防縮剤を使用して検量線を作成する。
[炭素質材料と硫酸バリウム]
未粉砕の試料Sを粉砕し、粉砕された試料S10gに対し、20質量%濃度の硝酸を50ml加え、約20分加熱し、鉛成分を硝酸鉛として溶解させる。次に、硝酸鉛を含む溶液を濾過して、炭素質材料、硫酸バリウム等の固形分を濾別する。
得られた固形分を水中に分散させて分散液とした後、篩いを用いて分散液から炭素質材料および硫酸バリウム以外の成分(例えば補強材)を除去する。次に、分散液に対し、予め質量を測定したメンブレンフィルターを用いて吸引ろ過を施し、濾別された試料とともにメンブレンフィルターを110℃±5℃の乾燥器で乾燥する。濾別された試料は、炭素質材料と硫酸バリウムとの混合試料である。乾燥後の混合試料とメンブレンフィルターとの合計質量からメンブレンフィルターの質量を差し引いて、混合試料の質量(A)を測定する。その後、乾燥後の混合試料をメンブレンフィルターとともに坩堝に入れ、700℃以上で灼熱灰化させる。残った残渣は酸化バリウムである。酸化バリウムの質量を硫酸バリウムの質量に変換して硫酸バリウムの質量(B)を求める。質量Aから質量Bを差し引いて炭素質材料の質量を算出する。
負極電極材料の密度は、例えば、3g/cm3以上4.8g/cm3以下である。
負極板は、負極集電体に、負極ペーストを充填し、熟成および乾燥することにより未化成の負極板を作製し、その後、未化成の負極板を化成することにより形成できる。負極ペーストは、鉛粉と各種添加剤に、水と硫酸を加えて混練することで作製する。熟成工程では、室温、もしくはより高温かつ高湿度で、未化成の負極板を熟成させることが好ましい。
化成は、鉛蓄電池の電槽内の硫酸を含む電解液中に、未化成の負極板を含む極板群を浸漬させた状態で、極板群を充電することにより行うことができる。ただし、化成は、鉛蓄電池または極板群の組み立て前に行ってもよい。化成により、海綿状鉛が生成する。
(電解液)
電解液は、硫酸を含む水溶液であり、必要に応じてゲル化させてもよい。満充電状態の鉛蓄電池における電解液の20℃における比重は、例えば、1.20以上1.35以下であり、1.25以上1.32以下であることが好ましい。
(セパレータ)
負極板と正極板との間には、通常、セパレータが配置される。セパレータには、不織布、微多孔膜などが用いられる。負極板と正極板との間に介在させるセパレータの厚さや枚数は、極間距離に応じて選択すればよい。
不織布は、繊維を織らずに絡み合わせたマットであり、繊維を主体とする。不織布は、例えば、不織布の60質量%以上が繊維で形成されている。繊維としては、ガラス繊維、ポリマー繊維(ポリオレフィン繊維、アクリル繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維などのポリエステル繊維など)、パルプ繊維などを用いることができる。中でも、ガラス繊維が好ましい。不織布は、繊維以外の成分、例えば耐酸性の無機粉体、結着剤としてのポリマーなどを含んでもよい。
一方、微多孔膜は、繊維成分以外を主体とする多孔性のシートであり、例えば、造孔剤(ポリマー粉末および/またはオイルなど)を含む組成物をシート状に押し出し成形した後、造孔剤を除去して細孔を形成することにより得られる。微多孔膜は、耐酸性を有する材料で構成することが好ましく、ポリマー成分を主体とするものが好ましい。ポリマー成分としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィンが好ましい。
セパレータは、例えば、不織布のみで構成してもよく、微多孔膜のみで構成してもよい。また、セパレータは、必要に応じて、不織布と微多孔膜との積層物、異種または同種の素材を貼り合わせた物、または異種または同種の素材において凹凸をかみ合わせた物などであってもよい。
セパレータは、袋状に形成されていてもよい。その場合、袋状のセパレータが正極板を収容していてもよいし、負極板を収容してもよい。袋状のセパレータが正極板を収容する場合には、集電体から脱落し、電槽の底に堆積した正極電極材料が負極板と接触することで生じる下部短絡を抑制することができる。一方で、袋状のセパレータが負極板を収容する場合には、正極集電体が伸びて、セパレータを貫通することによる短絡を抑制できる。過充電時には、正極集電体の伸びが問題となり易いため、袋状のセパレータが負極板を収容していることがより好ましいと言える。
図5に、本発明の実施形態に係る鉛蓄電池の一例の外観を示す。
鉛蓄電池1は、極板群11と電解液(図示せず)とを収容する電槽12を具備する。電槽12内は、隔壁13により、複数のセル室14に仕切られている。各セル室14には、極板群11が1つずつ収納されている。電槽12の開口部は、負極端子16および正極端子17を具備する蓋15で閉じられる。蓋15には、セル室毎に液口栓18が設けられている。補水の際には、液口栓18を外して補水液が補給される。液口栓18は、セル室14内で発生したガスを電池外に排出する機能を有してもよい。
極板群11は、それぞれ複数枚の負極板2および正極板3を、セパレータ4を介して積層することにより構成されている。ここでは、負極板2を収容する袋状のセパレータ4を示すが、セパレータの形態は特に限定されない。電槽12の一方の端部に位置するセル室14では、複数の負極板2を並列接続する負極棚部6が貫通接続体8に接続され、複数の正極板3を並列接続する正極棚部5が正極柱7に接続されている。正極柱7は蓋15の外部の正極端子17に接続されている。電槽12の他方の端部に位置するセル室14では、負極棚部6に負極柱9が接続され、正極棚部5に貫通接続体8が接続される。負極柱9は蓋15の外部の負極端子16と接続されている。各々の貫通接続体8は、隔壁13に設けられた貫通孔を通過して、隣接するセル室14の極板群11同士を直列に接続している。
図5には、液式電池(ベント型電池)の例を示したが、鉛蓄電池は、制御弁式電池(VRLA型)でもよい。液式電池では、制御弁式電池に比べて、集電体の伸びが顕著になり易い。そのため、本発明の上記態様では、集電体の伸びを抑制できるため、特に液式電池に適している。
なお、鉛蓄電池の寿命性能は、試験電池を用いて以下の条件で評価される。
JIS D5301-2006で指定された通常の4分-10分試験よりも過充電条件にするために、放電2分-充電10分の試験(2分-10分試験)を75℃±2℃で実施し、550サイクル毎にCCA性能を判定する。
放電:25A、2分
充電:2.47V/セル(Max25A)、10分
なお、CCA性能の判定方法は、JIS D5301-2006の規定に準じる。
集電体の伸びは、特に、正極板において、過充電時に顕著となるため、正極集電体の伸びに基づいて寿命性能を評価するものとする。
本発明の一側面に係る鉛蓄電池を以下にまとめて記載する。
(1)本発明の一側面は、鉛蓄電池であって、
正極板と、負極板と、電解液と、を備え、
正極板および負極板からなる群より選択される少なくとも一方の電極板は、集電体と、集電体に保持された電極材料と、を備え、
集電体は、枠骨と、枠骨に設けられた耳と、枠骨の内側の内骨と、を有し、
枠骨は、耳と連続する上部要素と、上部要素と対向する下部要素と、上部要素と下部要素とを連結する一対の側部要素と、を具備し、
内骨は、上部要素から下部要素に向かう第1方向に延びる縦骨と、一方の側部要素から他方の側部要素に向かう第2方向に延びる横骨と、を具備し、
枠骨の側部要素の第1方向に垂直な第1断面と、縦骨の第1方向に垂直な第2断面と、において、金属の繊維状組織の縞模様が見られ、
第1断面の外周領域は、繊維状組織が第1断面の輪郭に沿って延びる第1部分と、第1部分以外の第2部分と、で構成され、第2部分は、枠骨の内側に配置された2A部分と、枠骨の外側に配置された2B部分と、で構成され、
第2断面の外周領域は、繊維状組織が第2断面の輪郭に沿って延びる第1部分と、第1部分以外の第2部分と、で構成され、
第1断面の輪郭の全長に占める2A部分に対応する輪郭の長さの割合R1は、25%未満であり、
第2断面の輪郭の全長に占める第2部分に対応する輪郭の長さの割合R2は、50%未満である。
(2)上記(1)において、割合R2は、45%以下であることが好ましい。
(3)上記(1)または(2)において、割合R2は、42%以下であることが好ましい。
(4)上記(1)~(3)のいずれか1つにおいて、割合R2は、40%以下であってもよい。
(5)上記(1)~(4)のいずれか1つにおいて、割合R2は、38%以下であってもよい。
(6)上記(1)~(5)のいずれか1つにおいて、割合R2は、5%以上であることが好ましい。
(7)上記(1)~(6)のいずれか1つにおいて、割合R2は、10%以上であることが好ましい。
(8)上記(1)~(7)のいずれか1つにおいて、割合R2は、15%以上であることが好ましい。
(9)上記(1)~(8)のいずれか1つにおいて、割合R2は、20%以上であってもよい。
(10)上記(1)~(9)のいずれか1つにおいて、割合R2は、25%以上であってもよい。
(11)上記(1)~(10)のいずれか1つにおいて、割合R2は、30%以上であってもよい。
(12)上記(1)~(11)のいずれか1つにおいて、割合R1は、21%以下であることが好ましい。
(13)上記(1)~(12)のいずれか1つにおいて、割合R1は、5%以上であってもよい。
(14)上記(1)~(13)のいずれか1つにおいて、割合R1は、10%以上であってもよい。
(15)上記(1)~(14)のいずれか1つにおいて、少なくとも正極板が、上記の集電体を含むことが好ましい。
(16)上記(1)~(15)のいずれか1つにおいて、第1断面は、六角形であり、第2断面が、八角形であることが好ましい。
(17)上記(1)~(16)のいずれか1つにおいて、集電体は、鉛または鉛合金の延伸シートの打ち抜き集電体であることが好ましい。
(18)上記(17)において、縦骨の内法の合計長さWLHと、横骨の内法の合計長さWLWとが、WLH/WLW≧0.8を満たすことが好ましい。
(19)上記(18)において、WLH/WLW≧1.3を満たすことが好ましい。
(20)上記(1)~(19)のいずれか1つにおいて、鉛蓄電池は、特に、車両のエンジン始動用に適している。
(21)上記(1)~(20)のいずれか1つにおいて、鉛蓄電池は、特に、車両のエンジンルーム内に配置されるのに適している。
(22)上記(1)~(21)のいずれか1つにおいて、内骨の厚みは、0.7mm以上であることが好ましい。
(23)上記(1)~(22)のいずれか1つにおいて、内骨の厚みは、3mm以下であることが好ましい。
(24)上記(1)~(23)のいずれか1つにおいて、内骨の骨幅は、0.7mm以上であることが好ましい。
(25)上記(1)~(24)のいずれか1つにおいて、内骨の骨幅は、3mm以下であることが好ましい。
(26)上記(1)~(25)のいずれか1つにおいて、第2断面において、第1部分の厚みは、55μm以上であることが好ましい。
(27)上記(1)~(26)のいずれか1つにおいて、第2断面において、第1部分の厚みは、100μm以上であることが好ましい。
(28)上記(1)~(27)のいずれか1つにおいて、第1断面において、第1部分の厚みは、55μm以上であることが好ましい。
(29)上記(1)~(28)のいずれか1つにおいて、第1断面において、第1部分の厚みは、100μm以上であることが好ましい。
(30)上記(1)~(29)のいずれか1つにおいて、正極板の電極材料の密度は、3.6g/cm3以上であることが好ましい。
(31)上記(1)~(30)のいずれか1つにおいて、正極板の電極材料の密度は、4.8g/cm3以下であることが好ましい。
(32)上記(1)~(31)のいずれか1つに記載の鉛蓄電池を製造する方法は、例えば、集電体を準備する工程と、集電体と集電体に保持された電極材料とを備える、正極板および負極板からなる群より選択される少なくとも一方の電極板を得る工程と、を備える。集電体を準備する工程は、例えば、圧延板を準備する工程と、圧延板に対して打ち抜き加工を行うことにより、中間枠骨と、中間枠骨の内側に格子状に形成された複数の中間骨と、を有する中間格子体を形成する工程と、中間格子体に対して中間格子体の厚さ方向からプレス加工を行って、枠骨の少なくとも一部および内骨の少なくとも一部を形成する工程と、を含む。プレス加工は、例えば、中間枠骨の少なくとも一部において、中間枠骨の延びる方向と交差する第1骨幅方向における中央部よりも第1骨幅方向において中間枠骨の少なくとも内側の端部が薄くなり、かつ割合R1が25%未満となるように変形させるとともに、複数の中間骨の少なくとも一部において、中間骨の延びる方向と交差する第2骨幅方向における中央部よりも第2骨幅方向における少なくとも一方の端部が薄くなり、かつ、割合R2が50%未満となるように変形させることを含む。
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
《鉛蓄電池A1~A7および鉛蓄電池B1~B3》
(1)集電体の準備
Pb-Ca-Sn系合金の圧延シートを打ち抜き、内骨および/または枠骨にプレス加工を施して、集電体を得る。集電体を得る際には、断面C1における第2部分の割合R1および断面C2における第2部分の割合R2が表1の値となるように、プレス加工を施す。なお、断面C1の形状は、図6(b)に示すような六角形とし、断面C2の形状は、八角形とする。
(2)正極板の作製
鉛粉を含む正極ペーストを調製し、上記(1)で得られた集電体の格子部に正極ペーストを充填し、熟成、乾燥し、未化成の正極板を作製する。このとき、満充電後の正極電極材料の密度が3.6g/cm3となるように正極ペーストの充填量を調整する。
(3)負極板の作製
鉛粉、水、希硫酸、硫酸バリウム、カーボンブラックおよび有機防縮剤(リグニンスルホン酸ナトリウム)を混合して、負極ペーストを調製する。負極集電体としてのPb-Ca-Sn系合金製のエキスパンド格子に負極ペーストを充填し、熟成乾燥し、未化成の負極板を得る。満充電後の負極電極材料の密度が3.7g/cm3になるように、負極ペーストの充填量を調節する。
(4)試験電池の作製
試験電池は、12Vであり、定格5時間率容量は30Ahである。
試験電池は、正極板6枚とこれを挟持する負極板7枚で構成する。
未化成の負極板は袋状セパレータに収容し、未化成の正極板と積層し、極板群を形成する。極板群をポリプロピレン製の電槽に電解液とともに収容して、電槽内で化成を施し、液式の鉛蓄電池A1~A7およびB1~B3を作製する。電解液としては、20℃における比重が1.28の硫酸水溶液を用いる。
[評価1:寿命性能]
一旦満充電状態にした鉛蓄電池について、既述の手順で寿命性能を評価する。寿命性能は、鉛蓄電池B1の結果を100としたときの比率(%)で表す。
鉛蓄電池A1~A7およびB1~B3の結果を表1に示す。
Figure 0007264175000001
表1に示されるように、割合R1が25%未満で、かつ割合R2が50%未満である電池A1~A7では、過充電を含む充放電サイクルを繰り返しても、高い寿命性能が得られる。
一方、割合R1およびR2の双方が上記の範囲外である電池B1では、寿命性能が100%であり、いずれか一方が範囲外である電池B2およびB3では、寿命性能が115%および190%である。これらの結果からは、割合R1およびR2を上記の範囲とした場合の寿命性能は、205%と予想される。それに対し、実際には、電池A1~A7では、215~244%の高い寿命性能が得られており、予想される205%の値よりも10~39%も高い値である。
電池A1~A7において、このように格別顕著に高い寿命性能が得られるのは、上述のように、縦枠骨および枠骨の2A部分の割合R1および第2部分の割合R2をそれぞれ上記の範囲に制御することで、過充電時の腐食の進行の程度が集電体全体で均一化されたためと考えられる。その結果、過充電時の集電体の伸びが抑制され、これに伴い、正極電極材料の脱落が抑制されたものと考えられる。
本発明の上記側面に係る鉛蓄電池は、制御弁式および液式の鉛蓄電池に適用可能であり、車両(自動車、バイクなど)の始動用電源や、電動車両(フォークリフトなど)などの産業用蓄電装置などの電源として好適に利用できる。鉛蓄電池は、中でも、液式電池に好適であり、特に、過充電状態に晒されやすい車両の始動用電源に適している。
1:鉛蓄電池
2:負極板
3:正極板
4:セパレータ
5:正極棚部
6:負極棚部
7:正極柱
8:貫通接続体
9:負極柱
11:極板群
12:電槽
13:隔壁
14:セル室
15:蓋
16:負極端子
17:正極端子
18:液口栓
100A,100B:集電体
110:枠骨
111:上部要素
112:下部要素
113,114:側部要素
120:内骨
120A:縦骨
120B:横骨
130:耳
132:下部突起(足部)
210:縦骨の第1部分
220:縦骨の第2部分
F1,F2:縦枠骨
C1:第1断面
C2:第2断面
m1:電極材料
p1:第1部分
p2A:2A部分
p2B:2B部分

Claims (15)

  1. 鉛蓄電池であって、
    正極板と、負極板と、電解液と、を備え、
    前記正極板および前記負極板からなる群より選択される少なくとも一方の電極板は、集電体と、前記集電体に保持された電極材料と、を備え、
    前記集電体は、枠骨と、前記枠骨に設けられた耳と、前記枠骨の内側の内骨と、を有し、
    前記枠骨は、前記耳と連続する上部要素と、前記上部要素と対向する下部要素と、前記上部要素と前記下部要素とを連結する一対の側部要素と、を具備し、
    前記内骨は、前記上部要素から前記下部要素に向かう第1方向に延びる縦骨と、一方の前記側部要素から他方の前記側部要素に向かう第2方向に延びる横骨と、を具備し、
    前記枠骨の前記側部要素の第1方向に垂直な第1断面と、前記縦骨の第1方向に垂直な第2断面と、において、金属の繊維状組織の縞模様が見られ、
    前記第1断面の外周領域は、前記繊維状組織が前記第1断面の輪郭に沿って延びる第1部分と、前記第1部分以外の第2部分と、で構成され、前記第2部分は、前記枠骨の内側に配置された2A部分と、前記枠骨の外側に配置された2B部分と、で構成され、
    前記第2断面の外周領域は、前記繊維状組織が前記第2断面の輪郭に沿って延びる第1部分と、前記第1部分以外の第2部分と、で構成され、
    前記第1断面の輪郭の全長に占める前記2A部分に対応する輪郭の長さの割合R1は、25%未満であり、
    前記第2断面の輪郭の全長に占める前記第2部分に対応する輪郭の長さの割合R2は、50%未満である、鉛蓄電池。
  2. 前記割合R1は、21%以下である、請求項1に記載の鉛蓄電池。
  3. 前記割合R1は、5%以上である請求項1または2に記載の鉛蓄電池。
  4. 前記割合R2は、45%以下である請求項1~のいずれか1項に記載の鉛蓄電池。
  5. 前記割合R2は、5%以上である請求項1~のいずれか1項に記載の鉛蓄電池。
  6. 少なくとも正極板が、前記集電体を含む、請求項1~のいずれか1項に記載の鉛蓄電池。
  7. 前記第1断面は、六角形であり、
    前記第2断面は、八角形である、請求項1~のいずれか1項に記載の鉛蓄電池。
  8. 前記集電体は、鉛または鉛合金の延伸シートの打ち抜き集電体である、請求項1~のいずれか1項に記載の鉛蓄電池。
  9. 前記集電体の、縦骨の内法の合計長さWLHと、横骨の内法の合計長さWLWとが、WLH/WLW≧0.8を満たす請求項に記載の鉛蓄電池。
  10. 車両のエンジン始動用である、請求項1~のいずれか1項に記載の鉛蓄電池。
  11. 車両のエンジンルーム内に配置される、請求項1~10のいずれか1項に記載の鉛蓄電池。
  12. 前記第2断面において、前記第1部分の厚みは、55μm以上である請求項1~11のいずれか1項に記載の鉛蓄電池。
  13. 前記第1断面において、前記第1部分の厚みは、55μm以上である請求項1~12のいずれか1項に記載の鉛蓄電池。
  14. 前記正極板の電極材料の密度は、3.6g/cm3以上4.8g/cm3以下である請求項1~13のいずれか1項に記載の鉛蓄電池。
  15. 請求項1~14のいずれか1項に記載の鉛蓄電池を製造する方法であって、
    前記集電体を準備する工程と、
    前記集電体と前記集電体に保持された電極材料とを備える、前記正極板および前記負極板からなる群より選択される少なくとも一方の電極板を得る工程と、を備え、
    前記集電体を準備する工程が、
    圧延板を準備する工程と、
    前記圧延板に対して打ち抜き加工を行うことにより、中間枠骨と、前記中間枠骨の内側に格子状に形成された複数の中間骨と、を有する中間格子体を形成する工程と、
    前記中間格子体に対して前記中間格子体の厚さ方向からプレス加工を行って、前記枠骨の少なくとも一部および前記内骨の少なくとも一部を形成する工程と、を含み、
    前記プレス加工は、
    前記中間枠骨の少なくとも一部において、前記中間枠骨の延びる方向と交差する第1骨幅方向における中央部よりも前記第1骨幅方向において前記中間枠骨の少なくとも内側の端部が薄くなり、かつ前記割合R1が25%未満となるように変形させるとともに、
    前記複数の中間骨の少なくとも一部において、前記中間骨の延びる方向と交差する第2骨幅方向における中央部よりも前記第2骨幅方向における少なくとも一方の端部が薄くなり、かつ、前記割合R2が50%未満となるように変形させることを含む、鉛蓄電池の製造方法。
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