本発明の実施例を図面に基づいて説明すると、先ず図1は、本発明に係る管接続部材としての空気弁及び補修弁が連通管に取付けられた状態を示す正面図である。図2は、取付部材がフランジに取付けられた状態を示す正面図である。図3(a)は、取付部材の上面図であり、(b)は、同じく下面図であり、(c)は、(a)のX−X断面図である。図4は、管接続部材移動具を構成する部材が連通管に取付けられた状態を示す正面図である。図5(a)は、支持部材を示す下面図であり、(b)は、同じく正面図であり、(c)は、第1の支持部を示す上面図であり、(d)は、同じく正面図である。図6(a)は、図4のY−Y断面図であり、(b)は、図4のZ−Z断面図である。図7(a)は、図4の拡大断面図であり、(b)は、図6(a)のA−A断面図である。図8(a)は、図6(a)のB−B断面図であり、(b)は、(a)の状態から漏洩防止部材が挿通孔を密封した状態を示す断面図である。図9(a)は、移動部材を示す上面図であり、(b)は、同じく正面図であり、(c)は、図4のW−W断面図である。図10は、フランジ同士が離間し、弁体がフランジの対向面間に挿入された状態を示す一部断面図である。図11は、図10の状態から押圧部材が管接続部材のフランジを押圧している状態を示す一部断面図である。図12(a)は、押圧部材を示す上面図であり、(b)は、同じく正面図であり、(c)は、図11のV−V断面図である。図13は、図11の状態から空気弁及び移動部材が取外された状態を示す一部断面図である。図14は、閉塞装置が取付けられた状態を示す一部断面図である。図15は、閉塞部材を連通管に挿入して密封した状態を示す一部断面図である。図16は、取付部材及び押圧部材を撤去した状態を示す一部断面図である。図17は、補修弁及び収容ケースを撤去した状態を示す一部断面図である。図18は、新規の補修弁及び収容ケースを取付ける状態を示す一部断面図である。図19は、空気弁が新たに取付けられた状態を示す正面図である。以下、図1の上下左右側を管接続部材の脱着装置の上下左右側、紙面手前側を管接続部材の脱着装置の前方側(正面側)、紙面奥側を管接続部材の脱着装置の後方側(背面側)として説明する。
図1に示されるように、上水輸送管としての既設流体管Pの管内の空気を管外に排出するために、あるいは管内が負圧にならないようにするために既設流体管Pの長手方向の所定箇所毎には管接続部材としての空気弁AV1が設けられており、空気弁AV1は、既設流体管Pに設けられた連通管Bに接続され、径方向に膨出するフランジを除く本体部に弁体を備え連通管Bからの流れを開閉操作する管接続部材としての補修弁FPを介して取付けられている。尚、空気弁AV1のフランジF4及び補修弁FPのフランジF3にボルト68が取付けられ、このボルト68にナット69が締結されることで、空気弁AV1は補修弁FPに接続される。
また、連通管Bと補修弁FPとの接続については、連通管Bに設けたフランジF1に複数形成された第1の挿通孔Faと、補修弁FPに設けたフランジF2に複数形成された第2の挿通孔Fbと、に一体的に既設ボルト18を夫々挿通して、この既設ボルト18及びナット19の締結により接続される。
また、上記した補修弁の替わりに、管接続部材としての短管が、既設流体管Pの連通管BのフランジF1に取付けられて、該短管の上端にフランジを介して空気弁が取付けられている場合もある。図1のように補修弁FPが設けられていてもその補修弁FP自体が故障等によって止水不良となり交換を要する場合や補修弁FPの替わりの短管に取付けられた空気弁が故障等によって止水不良となり交換を要する場合に、管接続部材の脱着装置を連通管BのフランジF1及び管接続部材のフランジF2に取付けて管接続部材の脱着が行われる。
脱着装置は、図4、図11、及び図14に示されるように、主に、一対のフランジF1,F2の対向面S,T間に間隙を形成可能に密封状に取付けられ、内部に弁体2aを収容する取付部材3と、既設ボルト18に換えて、第1の挿通孔Faを密封する第1の漏洩防止部材21と、既設ボルト18に換えて、第2の挿通孔Fbを密封する第2の漏洩防止部材22と、補修弁FPを連通管Bに対し移動させる管接続部材移動具6と、後述する連通管B内に配置することで連通管Bを閉塞する閉塞部材13を備える閉塞装置11と、を有している。
図3(a)〜(c)に示されるように、取付部材3は、弁体2aと、この弁体2aを収容する弁収容部2と、一方の分割部が弁収容部2に連設される2分割構造のフランジ収容部5と、から構成されており、フランジ収容部5が、フランジF1及びフランジF2を周方向に亘って挟み込み、取付ボルト・ナット4で接続して設置されるようになっている(図6(a)、(b)参照)。
弁収容部2は、主として弁体2aを収容する矩形部2eから成っており、弁体2aは、連通管BのフランジF1における対向面Sで止水するように弁軸2cの押し引き操作で進退可能になっている(図10参照)。
フランジ収容部5は、矩形部2eに連設され、フランジF1の外径より若干大きめの内径の円弧状部24と、円弧状部24と同様にフランジF1の外径より若干大きめの内径の円弧状部23と、から成っており、円弧状部23,24の両端部には、取付ボルト・ナット4を挿通するボルト孔が設けられた掛止部23b,24bが設けられている。
円弧状部23,24の内壁面の中央部には、フランジ収容部5の内径方向に向かって膨出する膨出部23a,24aが形成されている。この膨出部23a,24aは、連結されているフランジF1,F2の外周側における対向面S,T間に挿通可能な比較的薄い肉厚を有しており、膨出部23a,24aの上面が、対向面Tの外径方向に形成されたフランジF2の下面に当接して、弁収容部2及びフランジ収容部5がフランジF1,F2に取付けられるようになっている(図7(a)、(b)参照)。
また、フランジF2の上方位置における円弧状部23,24の周壁部23h,24hには、内径方向に向かって貫通し、固定部としてのボルト30が螺挿するボルト孔が周方向に沿って形成されており、このボルト30と、膨出部23a,24aの上面とによりフランジF2を常時規制するように挟持して、弁収容部2及びフランジ収容部5がフランジF1,F2に取付けられる。つまり、取付部材3を構成するフランジ収容部5は、補修弁FPのフランジF2に対し固定に取付けられるようになっている(図7(a)、(b)参照)。
円弧状部23,24の内壁部の上部及び下部には、該内壁部に亘って形成された夫々の嵌合溝に嵌合する弾性材から成る止水部材23c,24c及び止水部材23d,24dが配設される。
また、円弧状部23,24には、その下端から、互いの円弧状部24,23に向かって延びる下鍔部23f,24fが形成されており、この下鍔部23f,24fには、移動規制部としての複数のボルト26が夫々螺合されている。弁収容部2及びフランジ収容部5が取付ボルト・ナット4によりフランジF1,F2に取付けられた後に、このボルト26及び前述したボルト30が、夫々のフランジF2,F1に向かって螺入されることで、ボルト26及びフランジF2が、フランジF1を上下方向、すなわち連通管Bの軸方向に挟持し、一対のフランジF1,F2の相対移動を規制するようになっている(図7(b)参照)。尚、ボルト26は、後述するように、螺入の度合いを調整することで、フランジF1,F2の対向面間に形成する間隙を、弁体2aが挿入可能な間隙長さまでに規制するようになっている。
更に、ボルト30が配置された箇所と異なる円弧状部23,24の周壁部23h,24hには、周壁部23h,24hの上端面を凹溝状に切り欠いて形成した、後述する第2の漏洩防止部材22の押圧部33が第2の挿通孔Fbに向けて挿通する開口部としての挿通溝23k,24kが、周方向に沿って複数形成されている。また、円弧状部23,24の上部における周壁部23h,24hの外周面には、外径方向に突出する突出部23m,24mが形成されている。
図6(a)及び図8(b)に示されるように、第2の漏洩防止部材22は、第2の挿通孔Fbに嵌合する第2の嵌合部34と、該第2の嵌合部34と独立して設けられ、挿通溝23k,24kに挿通されて第2の嵌合部34を押圧する押圧部33と、周壁部23h,24hの外周側に設けられ、押圧部33を操作する操作部としてのボルト29と、から成る。
押圧部33は、板状部材から成り、その一端部には、押圧部33を突出部23m,24mを一体的に取付けるボルト29を螺合するためのボルト孔が形成されており、押圧部33が、挿通溝23k,24kに挿通して配設され、突出部23m,24mにボルト29で固定されることで、押圧部33が円弧状部23,24に対して着脱可能に支持されるようになっている。
図8(a)、(b)に示されるように、第2の嵌合部34は、径方向に膨出した膨出部34aと、第2の挿通孔Fbの軸方向に突出し、後述の第1の嵌合部32の首下部32bよりも短寸の首下部34bとから成り、首下部34bが第2の挿通孔Fb内に挿入されるとともに径方向に膨出した膨出部34aがフランジF2の上面と当接し、第2の嵌合部34が第2の挿通孔Fbに嵌合することで第2の挿通孔Fbからの漏洩を防止するようになっている。より具体的には、膨出部34aの図示下に周方向に亘って設けられた防水リングがフランジF2の上面に水密に当接することで、漏洩が防止される。
更に、第2の嵌合部34の図示上下寸法は、第2の嵌合部34が第2の挿通孔Fbに嵌合された状態において、第2の嵌合部34の首下部34bの先端が第2の挿通孔Fbの略中央高さ位置よりも若干高い位置に位置する寸法になっている。すなわち、第2の嵌合部34が第2の挿通孔Fbに嵌合された状態で、第2の挿通孔Fb内における下部は空隙Kが形成されている。
図5(c)、(d)及び図8(b)に示されるように、第1の漏洩防止部材21は、後述する連通管Bの外周面に対し相対移動が規制されて支持される管接続部材移動具6の支持部材41(図4参照)に対し固定に取付けられる第1の支持部31と、第1の支持部31と独立して設けられ、第1の挿通孔Faに嵌合する第1の嵌合部32と、から成っている。
図5(c)、(d)に示されるように、第1の支持部31は、支持部材41に対し固定に取付けられることで連通管Bの外周面に支持される支持片31aと、支持片31aの上片31cに形成されたボルト孔に螺合され、第1の嵌合部を押圧するボルト31b,31bと、を有しており、支持部材41の外周に沿って複数配設される(図6(b)参照)。
また、上片31cに下方に向かって延びる支持片31aの下片31dには、第1の支持部31を支持部材41に固定に取付けるためのボルト49を挿通する挿通孔31eが形成されており、挿通孔31eにボルト49を挿通し、支持部材41に形成されたボルト孔41a(図5(b)参照)にボルト49を螺合することにより、第1の支持部31が支持部材41に対して支持されるようになっている。すなわち、第1の支持部31は、連通管Bの外周面に対し相対移動が規制されて支持される支持部材41に対し固定に取付けられるため、第1の支持部31は、支持部材41を介して連通管Bの外周面に固定に支持されるようになっている(図4参照)。
図8(b)に示されるように、第1の嵌合部32は、径方向に膨出した膨出部32aと第1の挿通孔Faの軸方向に突出し、第2の嵌合部34の首下部34bよりも長寸の首下部32bとから成り、首下部32bが第1の挿通孔Fa内に挿入され、かつ首下部32bの先端部が挿通孔Faを貫通してフランジF1,F2の対向面S,T側から第2の挿通孔Fbの空隙Kにかけて挿通されるとともに、膨出部32aがフランジF1の下面と当接して第1の挿通孔Faに隙間なく嵌合されることで、第1の挿通孔Faからの漏洩が防止されるようになっている。尚、第1の嵌合部32は、第1の挿通孔Faに嵌合された状態において、首下部32bの先端が第2の挿通孔Fbの略中央高さ位置に位置する寸法になっている。
漏洩防止について、より具体的には、膨出部32aの上面に周方向に亘って設けられた防水リングがフランジF1の下面に水密に当接することで、漏洩が防止される。また、フランジF1の対向面Sを中心軸として第1の挿通孔Faよりも外方側に配置され、第1の支持部31が支持部材41(図4参照)を介して連通管Bに支持されるsことで、ボルト31bが第1の嵌合部32を押圧するようになっている。
図11に示されるように、管接続部材移動具6は、前述した支持部材41と、該支持部材41に支持され連通管Bの管軸方向、すなわち上方に延びるネジ部材42と、補修弁FPのフランジF3に対し固定に取付けられるとともに、ネジ部材42に沿って移動可能に支持される移動部材43と、ネジ部材42に沿って移動可能に支持され、補修弁FPのフランジF2を押圧する押圧部材44と、を有している。
図5(a)、(b)に示されるように、支持部材41は、連通管Bに支持される2分割構造であって、略対称形状の支持片41c,41dから、成っており、図6(b)に示されるように、支持片41c,41dを連通管Bの外周面に沿って配設させた後、支持部材41の図示下方左右両端部に複数設けられた挿通孔に複数のボルト47、ナット46で締結することで、支持部材41は連通管Bの外周面に沿って取付けられるようになっている。
図5(b)に示されるように、支持片41cの中央部には、前述したボルト49と螺合するためのボルト孔41aと、支持部材41を連通管Bの外周面に支持するボルト48を螺合するためのボルト孔41bが形成されている。また、支持片41dは,支持片41cと同構造になっており、図示しないが、支持片41dの中央部には、ボルト49と螺合するためのボルト孔と、ボルト48を螺合するためのボルト孔と、が形成されている。
図5(b)に示されるように、夫々の支持片41c,41dの図示左右に延びる延部41g,41hには、図5(a)に示されるように、半円状の切欠溝41e,41fが夫々形成されており、支持部材41は連通管Bの外周面に沿って取付けられた状態において、切欠溝41e,41fにより、後述するネジ部材42を挿通する挿通孔41kが形成されるようになっている。
図4に示されるように、ネジ部材42は、補修弁FPの図示左右側に複数配置され、このネジ部材42には、移動部材43の上方側に配置されるナット51と、移動部材43の下方側に配置されるナット52と、押圧部材44の上面を下方に押圧するナット53と、押圧部材44の下方側に配置されるナット54と、が螺合されており、これらナット51〜54は、ネジ部材42に対して移動可能になっている。
図4及び図5(a)、(b)に示されるように、ネジ部材42の下部は、支持部材41が連通管Bの外周面に沿って取付けられた状態において挿通孔41kに挿通され、このネジ部材42の下部に、延部41g,41hの上面と当接する取付片55を溶接等により固着し、かつ延部41g,41hの下面と当接してネジ部材42にナット56を螺合し、この取付片55及びナット56により延部41g,41hが挟持されることで、ネジ部材42が支持部材41に対し固定に支持されるようになっている。
図9(a)〜(c)に示されるように、移動部材43は、補修弁FPのフランジF3及び空気弁AV1のフランジF4に支持される2分割構造の支持片43a,43bから、成っており、支持片43a,43bは、図示しない固定手段により組付けられるようになっている。また、支持片43a,43bは、略対称構造になっている。
支持片43a,43bの上端及び下端から、互いに向き合って延びる上鍔部43c,43c及び下鍔部43d,43dが設けられ、側面視略コ字状に形成されている。また、下鍔部43d,43dには、複数のボルト59が螺合されており、上鍔部43c,43cの下面43k,43kと、これらボルト59とが、フランジF3,F4を挟持することで、移動部材43が補修弁FP及び空気弁AV1に対し固定に取付けられるようになっている(図4参照)。
図9(a)に示されるように、支持片43a,43bにおいて、図示左右に延びる延出部43g,43hには、半円状の切欠溝43e,43fが夫々形成されており、支持片43a,43bを組付けることで、切欠溝43e,43fにより、ネジ部材42を挿通する挿通孔43mが形成されるようになっている。
そして、前述したように、支持片43a,43bの下面43k,43kと、これらボルト59と、がフランジF3,F4を挟持した状態で、ナット51を螺挿することで、移動部材43が、空気弁AV、補修弁FP、及び該補修弁FPのフランジF2に固定に取付けられた取付部材3を伴ってネジ部材42に沿って上下方向に相対移動可能になっている(図4参照)。
図12(a)〜(c)に示されるように、押圧部材44は、2分割構造の支持片44a,44bから、成っており、支持片44a,44bは、図示しない固定手段により組付けられるようになっている。また、支持片44a,44bは、略対称構造になっている。
支持片43a,43bには、下方に延び、かつフランジF2の上面を押圧する押圧部44hが形成されている。また、図12(a)に示されるように、支持片44a,44bにおいて、図示左右方向に延びる延出部44c,44dには、半円状の切欠溝44e,44fが夫々形成されており、支持片44a,44bを組付けることで、切欠溝44e,44fにより、ネジ部材42を挿通する挿通孔44gが形成されるようになっている。
そして、前述したように、ナット53を下方に螺挿することで、ナット53が延出部44c,44dの上面を押圧し、押圧部44hがフランジF2の上面を押圧することで、止水部材23d,24dがフランジF1の外周面と密着していても、補修弁FP及び補修弁FPに固定に取付けられた取付部材3が下方に移動するようになっている。
次に、脱着装置を用いて管接続部材の脱着を不断流で行う脱着工程を説明する。
図1に示されるように、既設ボルト18及びナット19で接続されている連通管BのフランジF1、及び補修弁FPのフランジF2を清掃し、フランジF1及びフランジF2の状態を確認して、パッキン等による止水に悪影響をもたらすような凹凸等があれば補修を行う。次に、既設ボルト18,ナット19を、一組ずつ図示しない作業用の仮ボルト・ナットに交換する。交換後、図2のようにフランジF1,F2に周方向より取付部材3を取付ける。
取付部材3を一対のフランジF1,F2に取付けるには、まず、膨出部23a,24aを、該膨出部23a,24aの上面とフランジF2の下面とが当接するようにフランジF1,F2の外周側における対向面S,T間に挿通して(図7(a)参照)、取付部材3を配置し、ボルト30を内径方向に螺挿してボルト30先端をフランジF2の上面と当接させ取付部材3をフランジF1,F2に対し位置決めするとともに、円弧状部23,24の掛止部23b,24bのボルト挿通孔に取付ボルト・ナット4で締め付ける(図6(a)参照)。
すなわち、ボルト30及び膨出部23a,24aの上面が、フランジF2を挟持することで、取付部材3を構成するフランジ収容部5は、補修弁FPのフランジF2に対し固定に取付けられる。
次に、図4及び図5(a)に示されるように、支持部材41の支持片41c,41dを連通管Bの外周面に配設し、支持片41c,41dの上端面がフランジF1の下面に当接する位置において、ボルト47及びナット46で支持片41c,41dを組付け、支持片41c,41dのボルト孔41bにボルト48を螺入することで、支持部材41が連通管Bの外周面に対して固定に取付けられる。そして、ネジ部材42を挿通孔41kに挿通し、取付片55とナット56により、延部41g,41hを挟持することで、ネジ部材42が支持部材41に対し固定に支持される。
図4及び図9(a)に示されるように、ネジ部材42が支持部材41に支持された後、移動部材43の挿通孔43mをネジ部材42が嵌挿するように、フランジF3,F4に支持片43a,43bを組付け、支持片43a,43bの下面43k,43kとボルト59により、フランジF3,F4を挟持することで、移動部材43を補修弁FP及び空気弁AV1に対し固定に取付ける。また、前述したように、取付部材3を構成するフランジ収容部5は、補修弁FPのフランジF2に対し固定に取付けられるため、移動部材43、補修弁FP、空気弁AV1及びフランジ収容部5が一体に連結されることになる。
次に、漏洩防止部材21,22を挿通孔Fa,Fbに夫々取付けるために、挿通孔Fa,Fbに取付けられている前記した作業用の仮ボルト・ナットを取外し、図8(a)に示されるように、第2の嵌合部34を、フランジF2の上面側から第2の挿通孔Fbに嵌合する。
そして、図3及び図8(b)に示されるように、取付部材の周壁部23h,24hの外方側から押圧部33を挿通溝23k,24kに第2の挿通孔Fbに向けて挿通し、押圧部33と突出部23m,24mに一体的にボルト29を周壁部23h,24hの外方側から螺入操作することにより、押圧部33の他端部が第2の嵌合部34を押圧し、第2の嵌合部34の膨出部34aとフランジF2の上面との当接状態が維持される。
より具体的には、図8(b)に示されるように、ボルト29を螺挿することで、押圧部33が、挿通溝23kの内壁に沿って略鉛直下方に向って(図示白抜矢印参照)押圧する押圧力を与えられ、この押圧力により、第2の嵌合部34を確実に押圧することになる。このとき、第2の漏洩防止部材22を構成する押圧部33、第2の嵌合部34、及びボルト29は、取付部材3の周壁部23h,24hの上端面よりも下方に位置している。
このように、フランジF2の上方位置であり、取付部材3の周壁部23h,24hに挿通溝23k,24kが形成されており、この挿通溝23k,24kに、押圧部33を第2の挿通孔Fbに向けて挿通することで、第2の漏洩防止部材22を周壁部23h,24hよりも補修弁FP側に延設する必要がないため、取付部材3の突出部23m,24mに支持される押圧部33及び第2の嵌合部34を、補修弁FPと干渉することなく第2の挿通孔Fbに向けて配設できるばかりか、挿通溝23k,24kに挿通した押圧部33を、挿通溝23k,24kの内側に沿って移動させ第2の挿通孔Fbを確実に密封できる。
また、第2の漏洩防止部材22が、第2の挿通孔Fbに嵌合する第2の嵌合部34と、挿通溝23k,24kに挿通されて第2の嵌合部34を押圧する押圧部33と、周壁部23h,24hの外周側の突出部23m,24mに設けられ押圧部33を操作するボルト29と、から成るため、補修弁FPと干渉しない周壁部23h,24hの外周側においてボルト29を操作するだけで、第2の挿通孔Fbに嵌合する第2の嵌合部34を押圧部33により押圧し、第2の挿通孔Fbを密封できる。
更に、押圧部33と第2の嵌合部34が互いに独立して設けられることで、押圧部と第2の嵌合部が別体でなく一体である漏洩防止部材の場合に、前記漏洩防止部材を取付部材に取付ける工程と挿通孔に嵌合する工程を同時に行うことによる、漏洩防止部材の嵌合の不整合若しくは嵌合調整の難しさに起因する密封の不具合を解消し、本実施例のように、第2の嵌合部34を第2の挿通孔Fbに嵌合する工程と、押圧部33を円弧状部23,24に取付ける工程とに分けて行うことで、押圧部としてのボルト33bが、円弧状部23,24に規制された状態で第2の嵌合部34を押圧するため、第2の漏洩防止部材22の取付工程を容易に行うことができ、既設流体管P内の流体圧による第2の漏洩防止部材22の抜け出しを防止することができる。
次に、図6(b)及び図8(b)に示されるように、第1の嵌合部32を、フランジF1の下面側から、首下部32bが第1の挿通孔Faを貫通し更に第2の挿通孔Fbの空隙Kにかけて挿通するように嵌合する。そして、支持片31a,31aを支持部材41の支持片41c,41dにボルト49で固定し、第1の嵌合部32の膨出部32aがフランジF1の下面と当接状態を維持するように、ボルト31bを螺入して第1の嵌合部32と当接させる。
このように、第1の支持部31と第1の嵌合部32が互いに独立して設けられることで、第1の支持部と第1の嵌合部が別体でなく一体である漏洩防止部材の場合に、前記漏洩防止部材を連通管の外周面に取付ける工程と挿通孔に嵌合する工程を同時に行うことによる、漏洩防止部材の嵌合の不整合若しくは嵌合調整の難しさに起因する密封の不具合を解消し、本実施例のように、第1の嵌合部32を第1の挿通孔Faに嵌合する工程と、第1の支持部31を連通管Bに取付ける工程とに分けて行うことで、第1の押圧部としてのボルト31bが、連通管Bに規制された状態で第1の嵌合部32を押圧するため、第1の漏洩防止部材21の取付工程を容易に行うことができ、既設流体管P内の流体圧による第1の漏洩防止部材21の抜け出しを防止することができる。
上記した作業用の仮ボルト・ナットと、第1の漏洩防止部材21及び第2の漏洩防止部材22との交換は、所定本数全てについて行う。尚、作業用の仮ボルト・ナットを用いることなく、既設ボルト18及びナット19と、第1の漏洩防止部材21及び第2の漏洩防止部材22とを直接に交換するようにしてもよい。
次に、一対のフランジF1,F2の対向面S,T間に弁体2aを挿入できるように間隙を形成する。この間隙形成工程について説明すると、図8(b)の状態において、一対のフランジF1,F2の相対移動を規制しているボルト26の状態は、図7(a)の状態であって、この図7(a)の状態から、ボルト26を一本ずつ所定ピッチ量緩めて下方(図7(a)の白抜矢印参照)に螺出する。このボルト26の螺出により、ボルト26とフランジF1の下面に連通管Bの軸方向に所定の長さの間隙が生じる。
次いで、図10に示されるように、ナット51,52を上方(図示白抜矢印参照)に螺挿操作することによって、ナット52により移動部材43の延出部43g,43hが持ち上げられ、移動部材43が、該移動部材43を固定に取付けられた補修弁FP及び空気弁AV1と、補修弁FPのフランジF2に固定に取付けられた取付部材3とを伴って、上方に移動する。この移動により、ボルト26とフランジF1の下面に連通管Bの軸方向に生じた前記間隙の所定長さ分を許容してフランジF2が上方に持ち上げられ、フランジF1,F2の対向面S,T間に、後述する弁体2aが挿入可能な間隙が形成される。
このように、管接続部材移動具6が、連通管Bの外周面に支持される支持部材41と、この支持部材41に支持され連通管Bの管軸方向に延設されるネジ部材42と、補修弁FPのフランジF3に固定に取付けられるとともに、ネジ部材42に沿って上方に移動可能に支持される移動部材43と、を有しており、移動部材43が、補修弁FP、空気弁AV1、及び取付部材3の夫々の重量を支えながらネジ部材42に沿って連通管Bの管軸方向に相対移動することで、取付部材3による密封状態を維持したまま一対のフランジF1,F2を離間させることができる。
また、ナット52をネジ部材42に対して螺挿するだけで、補修弁FP、空気弁AV1、及び取付部材3を伴った移動部材43を容易に移動することができる。
一方、前述したように、第2の嵌合部34が、嵌合する第2の挿通孔Fbに空隙が形成される短寸の首下部34bを有し、第1の嵌合部32が、嵌合する第1の挿通孔Faを貫通し更に空隙Kにかけて挿通される長寸の首下部32bを有することで、一対のフランジF1,F2が離間する際に、一対のフランジF1,F2が長寸の首下部32bにより案内され、一対のフランジF1,F2が位置ずれすることを防止できる。
また、間隙を形成する際に、第1の挿通孔Fa及び第2の挿通孔Fbに取付けられていた仮ボルト・ナットを取外しても、ボルト26により両フランジF1,F2の相対移動を前記間隙までに規制するため、仮ボルト・ナットを取外した際や管接続部材移動具6によりフランジF1,F2の対向面S,T間に弁体2aが挿入可能な間隙を形成した際に、既設流体管P内の流体圧により空気弁AV1及び補修弁FPが外れてしまう虞を解消し、一対のフランジF1,F2の対向面S,T間からの漏洩を防止することができる。
この間隙形成工程において、連通管BのフランジF1に形成された第1の挿通孔Faを密封した第1の漏洩防止部材21が、支持部材41を介して連通管Bの外周面に支持されており、補修弁FPのフランジF2に形成された第2の挿通孔Fbを密封した第2の漏洩防止部材22とは独立して設けられているため、管接続部材移動具6により一対のフランジF1,F2の対向面S,T間に間隙を形成する際に、両フランジF1,F2が相対移動しても、第1の漏洩防止部材21と、第1の漏洩防止部材21を支持する連通管Bの外周面との相対位置に変化がなく、第1の漏洩防止部材21が第1の挿通孔Faを密封した状態を維持でき、第1の挿通孔Faからの漏洩を確実に防止することができる。
また、前述したように、第1の漏洩防止部材21が、支持部材41に支持されていることで、第1の漏洩防止部材21と連通管Bとの相対移動を規制するための特段の部材等を設けることなく、部品点数を減らすことができる。
一方、間隙形成工程において、また、取付部材3が、周壁部23h,24hに設けられたボルト30及び膨出部24aにより、取付部材3が、補修弁FPのフランジF2に対し固定を維持したままであり、該補修弁FPと共に、連通管BのフランジF1に対し相対移動し、この相対移動により、両フランジF1,F2に間隙を形成することになるため、第2の漏洩防止部材22と、第2の漏洩防止部材22を支持する取付部材3との相対位置に変化がなく、第2の漏洩防止部材22が第2の挿通孔Fbを密封した状態を維持でき、第2の挿通孔Fbからの漏洩を確実に防止することができる。
次いで、図10に示されるように、フランジF1とフランジF2との間隙に、弁軸2cを押し込み操作し弁体2aをフランジ中心方向に移動させ連通管Bを閉塞する所定位置まで挿入する。この図10の状態において、弁体2aと対向面Sの間に僅かな隙間が生じている。次いで、補修弁FPが弁体2aをフランジF1の対向面Sを押圧するために、押圧部材44の押圧部44hがフランジF2の上面と当接し、かつ押圧部材44の延出部44c,44dがナット53,54の間に位置するように、挿通孔44gにネジ部材42を挿通して押圧部材44を取付ける(図11参照)。
押圧部材44の取付けた後、図13に示されるように、ナット53を下方に螺挿することによって、延出部44c,44dに押圧力を与え、押圧部材44の押圧部44hがフランジF2の上面を押圧し、補修弁FP、補修弁FPに接続された空気弁AV1、フランジF2に取付けられたフランジ収容部5、及び補修弁FP及び補修弁FPに固定された移動部材43が下降し、補修弁FPが弁体2aをフランジF1の対向面Sに押圧させ前記隙間を無くして止水する。つまり、押圧部材44が補修弁FPのフランジF2を連通管Bに向けて直接に押圧することで、一対のフランジF1,F2が互いに接近する。
このように、管接続部材移動具6が、ネジ部材42に沿って移動可能に支持され、補修弁FPのフランジF2を押圧する押圧部材44を、更に有しており、押圧部材44が補修弁FPのフランジF2を連通管Bに向けて直接に押圧することで、連通管Bのフランジに近い補修弁FPのフランジF2において押圧力を確実且つ容易に調整しながら伝達し、一対のフランジF1,F2を互いに接近させることができる。
また、延出部44c,44dの上面を押圧するように、ナット53をネジ部材42に対して螺挿するだけで、一対のフランジF1,F2を互いに接近させることができる。尚、必ずしも押圧部材44により、補修弁FP等を下方に移動させ、弁体2aを押圧して止水するに限られず、例えば、移動部材43により、補修弁FP等を下方に移動させ、弁体2aを押圧して止水するとともに、押圧部材44により止水状態を維持するようにしてもよい。この止水の後、図13に示されるように、空気弁AV1及び移動部材43を取外し、図14に示されるように、補修弁FPのフランジF3に閉塞装置11を取付ける。
閉塞装置11は、補修弁FPに水密に取付けられる収容ケース12と、収容ケース12の内部に収容され、連通管Bを閉塞する閉塞部材13と、閉塞部材13の上端部に一体に接続されて収容ケース12の上面から突出し、収容ケース12に対し水密に上下動可能に設けられた挿入部材14と、から構成されている。
収容ケース12は、下端に、補修弁FPのフランジに水密に接続可能なフランジ12aを有し、フランジ12aには、補修弁FPのボルト挿通孔に対応したボルト挿通孔が形成されている。また、収容ケース12の内部には、閉塞部材13が収容されており、収容ケース12の上面には挿入部材14を水密に挿通する挿通孔12bが形成されている。
更に、収容ケース12の上部に、収容ケース12内部と開閉可能に連通する排水バルブ12dが設けられており、後述する閉塞部材13の挿入の際に、止水状態の確認ができるようになっている。
挿入部材14は、内空の円筒形状に形成された外筒部14aと、外筒部14a内で回動可能に挿通された内杆部14bと、から主として構成され、外筒部14aの外周面がパッキン12cを介して収容ケース12の挿通孔12bに上下動可能に挿通されており、内杆部14bの下端部には閉塞部材13が一体に接続されるとともに、内杆部14bの上端部には後述する止水ゴム13aを径方向に伸縮可能とする送りネジ14cが設けられている。
また、ネジ部材42には、2本のネジ部材42,42を挿通可能な挿通孔を備えるワッシャ73及び移動アーム20を挿通するとともに、移動アーム20がワッシャ73と当接した状態で移動アーム20及びワッシャ73を挟持するようにナット66,67を螺挿し、ネジ部材42,42の上端部に固定板58を挿通してナット77、77を螺挿することで、固定板58がネジ部材42,42に固定される。
そして、図14の状態から、押圧部材44の押圧による弁体2aの止水状態を解除し、フランジF1とフランジF2との間隙から、弁軸2cを引き込み操作し弁体2aを矩形部2e内に移動させ連通管Bを開放し、図15に示されるように、ナット66,67を下方に向けて螺挿することで、移動アーム20に形成された中央孔20aから挿入部材14の送りネジ14cを上方に突出させ、移動アーム20を介して外筒部14aの上端を下方に向けて押圧することで、閉塞装置11の上下位置を調整する。閉塞部材13が連通管Bの内面側に到達した位置で調整は終了する。
次いで、送りネジ14cを図示しないラチェット等で回転操作し、内杆部14bの下端部に接続した閉塞部材13の止水ゴム13aを径方向に伸張させて連通管Bの内周面に周方向に亘って密着させる。このように、止水ゴム13aを押圧変形させて径方向に拡張し、連通管B内部を遮蔽し止水状態とする。この後に収容ケース12の排水バルブ12dを開放することで、確実に止水状態となっているか否かを確認できる。
次いで、図16に示されるように、止水ゴム13aの止水状態を維持したままで、取付部材3及び押圧部材44を連通管Bから撤去する。次に、閉塞部材13が既設流体管P内の流体圧により抜け出ししないように、移動アーム20により挿入部材14を介して閉塞部材13を支持した状態で、収容ケース12と補修弁FPとを、閉塞部材13及び挿入部材14に対して若干引き上げる。
そして、補修弁FPを引き上げたスペースに、2分割構造の抜け止め金具71を、閉塞部材13と外筒部14aとの間に挟むようにナット53,54にて取付ける。このようにすることで、取付けられた抜け止め金具71により、閉塞部材13が既設流体管P内の流体圧により抜け出すことを防止できる。次いで、移動アーム20を66,67の螺挿により上方(図示白抜矢印参照)に移動させるとともに、図17に示されるように、補修弁FPと収容ケース12とを引き上げて取外す。
その後、図18に示されるように、挿入部材14の外筒部14aに、新しい補修弁V及び収容ケース12を挿通して吊り下げ、閉塞部材13が抜け出ししないように移動アーム20により支持した状態で、抜け止め金具71を外す。補修弁Vを連通管BのフランジF1に既設ボルト18及びナット19で水密に接続し、補修弁Vの上側に収容ケース12を設置する。
連通管BのフランジF1を点検、清掃、補修した後に補修弁Vを取付けることができるので、止水性能を確実に確保することができる。また、補修弁V及び収容ケース12が取付けられると、送りネジ14cを操作して止水ゴム13aを縮小させ、閉塞部材13を収容ケース12の内部まで引き上げる。
次に、補修弁Vを閉状態にして収容ケース12及び管接続部材移動具6を取外した後、図19に示されるように、補修弁Vの上側に空気弁AV2を取付け、補修弁Vを開にすることにより、新たな補修弁Vを空気弁AV2の下方に設置できる。この場合、空気弁AV2を新たなものに変換できることは勿論、既設の空気弁AV1の、点検、保守を行って再度取付けることもできる。
次に、本発明の変形例を以下に説明する。上述した実施例と重複する構成については、説明を省略する。
本発明の押圧部材の変形例を図面に基づいて説明すると、図20(a)は、変形例の移動部材を示す上面図であり、(b)は、同じく正面図である。図21は、変形例の移動部材が適用された管接続部材の脱着装置を示す正面図である。
図20(a)、(b)に示されるように、変形例の移動部材43’は、2分割構造の支持片43a’,43b’から、成っており、支持片43a’,43b’は、略対称構造になっている。
図20(b)に示されるように、支持片43a’,43b’には、下方に延びる延出部43d’,43d’が形成されており、延出部43d’,43d’には、互いの延出部43d’,43d’に向かってボルト60’が螺合されている。また、支持片43a’,43b’の上端には、下方に向かって複数のボルト59’が螺合されている。
これらボルト59’,60’がフランジF3,F4を挟持することで、移動部材43’が補修弁FP及び空気弁AV1に対し固定に取付けられるようになっている(図21参照)。
図20(a)に示されるように、支持片43a’,43b’において、図示左右に延びる延出部43g’,43h’には、半円状の切欠溝43e’,43f’が夫々形成されており、移動部材43’がフランジF3,F4の外周面に沿って取付けられた状態において、切欠溝43e’,43f’により、ネジ部材42を挿通する挿通孔43m’が形成されるようになっている。
このように、延出部43d’,43d’にボルト60’が螺合されているとともに、支持片43a’,43b’の上端には、下方に向かって複数のボルト59’が螺合されているため、移動部材43’をボルト61’によりフランジF3,F4に取付ける際に、ボルト59’,60’を上方に向かって螺入することがないため、移動部材43’を容易にフランジF3,F4に取付けることができる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
前記実施例では、既設流体管Pは、その内部を流れる流体が上水である上水輸送管として構成されているが、流体は必ずしも上水に限らず、例えば工業用水であってもよいし、また気体や気液混合状態の流体が流れる流体管にも適用可能である。
また、前記実施例では、移動部材43は、ネジ部材42に挿通されており、ネジ部材42と螺合したナット52の螺挿によりフランジF2がフランジF1に対して離間する方向に移動可能になっているが、例えば、移動部材自体に雌ネジ部が形成されてネジ部材に螺合され、ネジ部材を回動することで移動部材がネジ部材に沿って移動するものであってもよい。同様に、押圧部材44は、ネジ部材42に挿通されており、ネジ部材42と螺合したナット53の螺挿によりフランジF2がフランジF1に対して近接する方向に移動可能になっているが、例えば、押圧部材自体に雌ネジ部が形成されてネジ部材に螺合され、ネジ部材を回動することで押圧部材がネジ部材に沿って移動するものであってもよい。
また、前記実施例では、第1の漏洩防止部材21の第1の支持部31は、支持部材41を介して連通管Bの外周面に支持されているが、例えば、第1の漏洩防止部材は、取付部材に支持されるものでもよい。