JP2010116952A - 管接続部材の脱着装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】連通管のフランジに形成された挿通孔または管接続部材のフランジに形成された挿通孔の漏洩を確実に防止する管接続部材の脱着装置を提供すること。
【解決手段】第1の漏洩防止部材21は、第1の挿通孔Faを外平面側から対向面S側にかけて貫通するボルト31と、外平面側においてボルト31に螺合されるナット35と、ボルト31に嵌挿され、ナット35及び外平面の間に介在する漏洩防止リング41と、から構成されており、ボルト31は、第1の挿通孔Faを貫通しフランジF1の対向面S側に位置する先端部31eに、径方向に向けて突出可能な突出部32b,32bが設けられており、漏洩防止リング41は、突出部32b,32bにより軸方向に支持されたボルト31に螺挿されたナット35と外平面とに挟圧されて、第1の挿通孔Faからの漏洩を防止するようになっている。
【選択図】図9

Description

本発明は、既設流体管に連通した連通管のフランジに形成された第1の挿通孔と、該連通管に接続された管接続部材のフランジに形成された第2の挿通孔と、に挿通された既設ボルトにより結合している一対のフランジに密封状に取付けられ、該既設ボルトを取外して該一対のフランジの対向面間に弁体を挿入し前記連通管を密封し、前記連通管を閉塞する閉塞部材を連通管内に配置して、不断流状態で管接続部材の脱着を行う管接続部材の脱着装置に関する。
従来、既設流体管の連通管にフランジ等を介して連結される空気弁や補修弁等の管接続部材を、交換あるいは保守のために既設流体管に対して脱着する場合には、既設流体管の不断流状態を維持しながら管接続部材を取外すべく、弁体を備えた脱着装置によって連通管及び管接続部材を水密に覆い、連通管と管接続部材との間に弁体を挿入することで連通管に対する止水を行い、既設の管接続部材を取外し、新しい管接続部材に交換可能としている。
この種の連通管と管接続部材は、連通管のフランジに形成された挿通孔と、管接続部材のフランジに形成された挿通孔と、に挿通したボルトとナットにより連結されており、管接続部材の交換において、連通管の挿通孔及び管接続部材の挿通孔からの漏水を防止するために、連通管と管接続部材との間に弁体を挿入する前に、通常のボルト・ナットから、密封用の環状のパッキンとパッキンの外面を覆う金属製の座金により構成されたワッシャと、つば部にパッキンが収容されたナットと、を有する作業用ボルト・ナットに交換することで、つば部及びナットが、連通管のフランジ及び管接続部材のフランジと夫々当接し、連通管の挿通孔及び管接続部材の挿通孔からの漏水を防止するようになっている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−51231号公報(第6頁、第16図)
しかしながら、特許文献1に記載の脱着装置を用いた管接続部材の脱着方法にあっては、弁体により連通管に対する止水を行うにあたって、作業用ボルト・ナットを緩めながら一対のフランジの対向面間を離間させて弁体を挿入するため、作業用ボルト・ナットを緩めることで、つば部及びナットが、連通管のフランジ及び管接続部材のフランジと夫々離間してしまい、この離間の際に、連通管の挿通孔または管接続部材の挿通孔から漏水する虞がある。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、連通管のフランジに形成された挿通孔または管接続部材のフランジに形成された挿通孔の漏洩を確実に防止する管接続部材の脱着装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の管接続部材の脱着装置は、
既設流体管に連通した連通管のフランジに形成された第1の挿通孔と、該連通管に接続された管接続部材のフランジに形成された第2の挿通孔と、に挿通された既設ボルトにより結合している一対のフランジに密封状に取付けられ、該既設ボルトを取外して該一対のフランジの対向面間に弁体を挿入し前記連通管を密封し、前記連通管を閉塞する閉塞部材を連通管内に配置して、不断流状態で管接続部材の脱着を行う管接続部材の脱着装置であって、
前記一対のフランジの対向面間に間隙を形成可能に密封状に取付けられ、内部に前記弁体を収容する取付部材と、
前記既設ボルトに換えて、前記第1の挿通孔を密封する第1の漏洩防止部材と、
前記既設ボルトに換えて、前記第2の挿通孔を密封する第2の漏洩防止部材と、
を少なくとも有しており、
前記第1の漏洩防止部材と第2の漏洩防止部材のいずれか一方は、該漏洩防止部材に対応するフランジの挿通孔を外平面側から対向面側にかけて貫通するボルトと、前記外平面側において前記ボルトに螺合されるナットと、前記挿通孔よりも大径であって前記ボルトに嵌挿され、前記ナット及び前記外平面の間に介在する漏洩防止リングと、から構成されており、
前記ボルトは、前記挿通孔を貫通しフランジの対向面側に位置する先端部に、径方向に向けて前記挿通孔よりも大径に突出可能な突出部が設けられており、
前記漏洩防止リングは、前記突出部により軸方向に支持されたボルトに螺挿されたナットと前記外平面とに挟圧されて、前記挿通孔からの漏洩を防止するようになっていることを特徴としている。
この特徴によれば、漏洩防止部材を構成する漏洩防止リングが、フランジの対向面側で突出した突出部により軸方向に支持されたボルトに螺挿されたナットと、フランジの外平面とに挟圧されて、挿通孔からの漏洩を防止するようになっていることで、フランジの対向面側を利用して漏洩防止リングを支持できるため、漏洩防止リングを支持するための箇所を他に要しないばかりか、狭隘なフランジの対向面側を利用して装置をコンパクトにできる。
本発明の請求項2に記載の管接続部材の脱着装置は、請求項1に記載の管接続部材の脱着装置であって、
前記第1の漏洩防止部材と第2の漏洩防止部材の前記一方を除いた他方は、前記取付部材に支持されており、該取付部材は、前記他方の漏洩防止部材に対応するフランジに対し固定に取付けられていることを特徴としている。
この特徴によれば、取付部材が、漏洩防止部材の他方に対応するフランジに対し固定に取付けられ、漏洩防止部材の他方に対応するフランジと共に漏洩防止部材の一方に対応するフランジに対し相対移動することで、両フランジに間隙を形成することになるため、漏洩防止部材の他方と、この漏洩防止部材の他方を支持する取付部材との相対位置に変化がなく、この漏洩防止部材の他方が挿通孔を密封した状態を維持でき、この挿通孔からの漏洩を確実に防止することができる。
本発明の請求項3に記載の管接続部材の脱着装置は、請求項2に記載の管接続部材の脱着装置であって、
前記第1の漏洩防止部材と第2の漏洩防止部材の前記一方を除いた他方は、前記取付部材に支持される支持部と、該支持部と独立して設けられ前記他方の漏洩防止部材に対応する挿通孔に嵌合する嵌合部と、から成り、
前記支持部は、前記挿通孔の軸方向に移動して前記嵌合部を押圧する押圧部を有していることを特徴としている。
この特徴によれば、支持部と嵌合部が互いに独立して設けられており、漏洩防止部材の他方を取付ける際に、嵌合部を挿通孔に密封する工程と、支持部を取付部材に取付ける工程とに分けて個別に行った後に、押圧部が、取付部材に支持された状態で挿通孔の軸方向に移動して嵌合部を押圧できるため、漏洩防止部材の他方の支持と挿通孔の密封とを同時に行うことに起因する密封の不具合を解消し、既設流体管内の流体圧による漏洩防止部材の他方の抜け出しを防止することができる。
本発明の請求項4に記載の管接続部材の脱着装置は、請求項1に記載の管接続部材の脱着装置であって、
前記第1の漏洩防止部材と第2の漏洩防止部材の前記一方を除いた他方は、前記突出部が設けられたボルトと、前記ナットと、前記漏洩防止リングと、から構成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、一対のフランジにそれぞれ形成された挿通孔のいずれにも、突出部が設けられたボルトと、ナットと、漏洩防止リングと、から構成されている同じ仕様の漏洩防止部材を用いることで、装置を更にコンパクトにできるばかりか、漏洩防止部材の汎用性が増す。
本発明の請求項5に記載の管接続部材の脱着装置は、請求項1ないし4のいずれかに記載の管接続部材の脱着装置であって、
前記取付部材は、前記一対のフランジの対向面間の相対移動を、前記弁体が挿入可能な間隙長さまでに規制する移動規制部を有していることを特徴としている。
この特徴によれば、フランジの対向面間に間隙を形成し弁体を挿入するときに、挿通孔に取付けられていた既設ボルトを取外しても、移動規制部により一対のフランジの対向面間の相対移動を、弁体が挿入可能な間隙長さまでに規制するため、既設ボルトを取外した際、若しくはフランジの対向面間に弁体が挿入可能な間隙を形成した際に、既設流体管内の流体圧により管接続部材が外れてしまう虞を解消し、一対のフランジの対向面間からの漏洩を防止することができる。
本発明に係る管接続部材の脱着装置を実施するための最良の形態を実施例に基づいて以下に説明する。
本発明の実施例を図面に基づいて説明すると、先ず図1は、本発明に係る管接続部材としての空気弁及びフランジ短管が連通管に取付けられた状態を示す正面図である。図2は、取付部材がフランジに取付けられた状態を示す正面図である。図3(a)は、取付部材の上面図であり、(b)は、同じく下面図であり、(c)は、(a)のX−X断面図である。図4(a)は、第1の漏洩防止部材を示す正面図であり、(b)は、第1の漏洩防止部材の挿通部とボルトを示す断面図である。図5(a)は、第1の挿通孔に第1の漏洩防止部材が挿入された状態を示す一部断面図であり、(b)は、同じく第1の漏洩防止部材が取付けられた状態を示す断面図である。図6は、漏洩防止部材が挿通孔に夫々嵌合された状態を示す正面図である。図7(a)は、図6のY−Y断面図であり、(b)は、図6のZ−Z断面図である。図8は、図6の拡大断面図である。図9(a)は、図7(a)のC−C断面図であり、(b)は、図7(a)のD−D断面図である。図10は、フランジ同士が離間した状態を示す一部断面図である。図11は、弁体がフランジの対向面間に挿入された状態を示す一部断面図である。図12は、閉塞装置が取付けられた状態を示す一部断面図である。図13は、閉塞部材が連通管に設置された状態を示す断面図である。図14は、取付部材及び収容ケースが取外された状態を示す断面図である。図15は、連通管に補修弁及び収容ケースが取付けられた状態を示す断面図である。図16は、空気弁が新たに取付けられた状態を示す正面図である。以下、図1の上下左右側を管接続部材の脱着装置の上下左右側、紙面手前側を管接続部材の脱着装置の前方側(正面側)、紙面奥側を管接続部材の脱着装置の後方側(背面側)として説明する。
図1に示されるように、上水輸送管としての既設流体管Pの管内の空気を管外に排出するために、あるいは管内が負圧にならないようにするために既設流体管Pの長手方向の所定箇所毎には管接続部材としての空気弁AV1が設けられており、空気弁AV1は、既設流体管Pに設けられた連通管B及び連通管Bに接続された管接続部材としてのフランジ短管FPを介して取付けられている。また、連通管Bとフランジ短管FPとの接続については、連通管Bに設けたフランジF1に複数形成された第1の挿通孔Faと、フランジ短管FPに設けたフランジF2に複数形成された第2の挿通孔Fbと、に一体的に既設ボルト18を夫々挿通して、この既設ボルト18及びナット19の締結により接続される。
また、空気弁AV1の修理、調整時に連通管Bからの流れを開閉操作する管接続部材としての補修弁Vが、既設流体管Pの連通管BのフランジF1に取付けられて、補修弁Vの上端にフランジを介して空気弁AV2が取付けられている場合もある(図16参照)。図1のように補修弁Vが設けられていない空気弁AV1や、補修弁Vが設けられていてもその補修弁V自体が故障等によって止水不良となった空気弁AV1を交換する必要が生じた場合に、管接続部材の脱着装置を連通管BのフランジF1及びフランジ短管FPのフランジF2に取付けてフランジ短管FP及び空気弁AV1の脱着が行われる(図2、12参照)。
脱着装置は、図7(a)、(b)、図9及び図12に示されるように、主に、一対のフランジF1,F2の対向面S,T間に間隙を形成可能に密封状に取付けられ、内部に弁体2a(図3(c)参照)を収容する取付部材3と、既設ボルト18に換えて、第1の挿通孔Faを密封する第1の漏洩防止部材21と、既設ボルト18に換えて、第2の挿通孔Fbを密封する第2の漏洩防止部材22と、後述する連通管B内に配置することで連通管Bを閉塞する閉塞部材13を備える閉塞装置11と、を有している。
図3(a)〜(c)に示されるように、取付部材3は、弁体2aと、この弁体2aを収容する弁収容部2と、一方の分割部が弁収容部2に連設される2分割構造のフランジ収容部5と、から構成されており、フランジ収容部5が、フランジF1及びフランジF2を周方向に亘って挟み込み、取付ボルト・ナット4で接続して設置されるようになっている(図7(a)、(b)参照)。
弁収容部2は、主として弁体2aを収容する矩形部2eから成っており、弁体2aは、連通管BのフランジF1におけるフランジ短管FPのフランジF1の対向面Sで止水するように弁軸2cの押し引き操作で進退可能になっている(図11参照)。
フランジ収容部5は、矩形部2eに連設され、フランジF1の外径より若干大きめの内径の円弧状部24と、円弧状部24と同様にフランジF1の外径より若干大きめの内径の円弧状部23と、から成っており、円弧状部23,24の両端部には、取付ボルト・ナット4を挿通するボルト孔が設けられた掛止部23b,24bが設けられている。
また、円弧状部23,24には、その上端及び下端から、互いの円弧状部24,23に向かって延びる上鍔部23e,24e及び下鍔部23f,24fが形成されており、上鍔部23e,24eには、移動規制部としての複数のボルト25(本実施例では、2つずつ)が夫々螺合されているとともに、下鍔部23f,24fには、移動規制部としての複数のボルト26(本実施例では、2つずつ)が夫々螺合されている。弁収容部2及びフランジ収容部5が取付ボルト・ナット4によりフランジF1,F2に取付けられた後に、これらボルト25,26が、夫々のフランジF2,F1に向かって螺入されることで、ボルト25,26が、一対のフランジF1,F2を上下方向、すなわち連通管Bの軸方向に挟持し、一対のフランジF1,F2の相対移動を規制するようになっている(図9(b)参照)。尚、図9(b)において、対向面Tよりも図示上方側はボルト25を通る断面を示しており、対向面Sよりも図示下方側はボルト26を通る断面を示している。また、移動規制部としてのボルト25,26は、後述するように、螺入の度合いを調整することで、フランジF1,F2の対向面間に形成する間隙を、弁体2aが挿入可能な間隙長さまでに規制するようになっている。
図3(a)〜(c)に示されるように、円弧状部23,24の内壁面には、フランジ収容部5の内径方向に向かって複数の間隙形成片9(本実施例では、円弧状部23に1つ、円弧状部24に2つ)が設けられており、間隙形成片9の取付部材3の内径側端部は、連結されているフランジF1,F2の外周側における対向面S,T間に挿通可能な比較的薄い肉厚を有している(図8参照)。そして、間隙形成片9の内径側端部をフランジF1,F2の外周側における対向面間に挿通して、弁収容部2及びフランジ収容部5がフランジF1,F2に取付けられるようになっている(図8参照)。
特に、間隙形成片9は、取付部材3内に設けられた図示しない支持棒に枢支されており、後述するように間隙形成片9の外径側端部が上方に押圧されることで、前記支持棒を中心に梃子の原理で、間隙形成片9の内径側端部が下方に回動可能となっている。
間隙形成片9の外径側端部の下方には挿通孔が穿設されており、この挿通孔には間隙形成片9の外径側端部を下方から押圧する操作ボルト39が螺挿されている。
また、間隙形成片9の配設箇所を除く円弧状部23,24の中央部には、フランジ収容部5の内径方向に向かって膨出する膨出部23a,24aが形成されており、この膨出部23a,24aの上面とボルト25の下部によりフランジF2を常時規制するように挟持して、弁収容部2及びフランジ収容部5がフランジF1,F2に取付けられる。つまり、取付部材3を構成するフランジ収容部5は、フランジ短管FPのフランジF2に対し固定に取付けられる(図9(b)参照)。
円弧状部23,24の内壁部の上部及び下部には、該内壁部に亘って形成された夫々の嵌合溝に嵌合する弾性材から成る止水部材23c,24c及び止水部材23d,24dが配設される。
図4(a)、(b)に示されるように、第1の漏洩防止部材21は、特殊ボルトで構成されており、具体的には、第1の挿通孔Faを貫通するボルト31と、ボルト31に螺合されるナット35と、第1の挿通孔Faを密封する漏洩防止リング41と、から主として成る。
更に、ボルト31は、雄ネジ部31a及び雌ネジ部31bを主に備えた略筒状に形成され、ボルト31の雌ネジ部31bに螺合する雄ネジ部32aを備えた内側ネジ32と、ボルト31の雌ネジ部31b内に配置され、内側ネジ32の螺入により押圧されてボルト31の先端部31eから径方向に突出可能な突出部32b,32bとを備えている。突出部32b,32bは、より具体的には、比較的硬質の金属製から成り、ボルト31の先端に向けて互いに離間する方向に屈曲する形状になっている。また、内側ネジ32には、雄ネジ部32aと頭部との間に漏洩防止リングが設けられている。
ボルト31について詳述すると、ボルト31の先端側に、内側ネジ32が螺入することで突出部32b,32bと当接する当接面31f,31fを有する当接部31gが形成されている。更に、ボルト31の先端側に、突出部32b,32bが当接部31gの当接面31f,31fと当接することで、突出部32b,32bをボルト31の外径方向に送り出すための、ボルト31外部と雌ネジ部31b内とを連通する開口部31c,31cが夫々形成されている。
また、ボルト31における開口部31c,31cよりも先端側の軸方向の寸法(図示上下寸法)は、後述する両フランジF1,F2における挿通孔Fa,Fbが配置される箇所の対向面間の離間寸法程度に収まるように、極力小さい寸法になっている(図9(a)参照)。
漏洩防止リング41は、挿通部31の先端部31eとナット35の間に配設され、可撓性材質で環状に形成されたシール部材41bと、シール部材41bの外周と一平面とを覆う金属製の座金41aと、により構成されている。
図7(a)及び図9(a)に示されるように、第2の漏洩防止部材22は、円弧状部23,24に支持される支持部33と、支持部33と独立して設けられ、第2の挿通孔Fbに嵌合する嵌合部34と、から成っており、フランジF2の周方向に沿って複数配設される。
支持部33は、円弧状部23,24に支持される支持片33aと、支持片33aに形成されたボルト孔に螺合される押圧部としてのボルト33bと、を有しており、支持部33が、フランジF2の周方向に沿って配設され、支持片33aを円弧状部23,24の上部における外周面をボルト29で固定されることで、支持部33が円弧状部23,24に対して着脱可能に支持されるようになっている。
図9(a)に示されるように、嵌合部34は、径方向に膨出した膨出部34aと第2の挿通孔Fbの軸方向に突出した突出部34bとから成り、突出部34bが第2の挿通孔Fb内に挿入されるとともに膨出部34aがフランジF2の上面と当接して第2の挿通孔Fbに隙間なく嵌合されることで、第2の挿通孔Fbからの漏洩が防止されるようになっている。より具体的には、突出部34bの外周面に亘って設けられた防水リングが第2の挿通孔Fbの内周面に水密に当接するとともに、膨出部34aの下面に周方向に亘って設けられた防水リングがフランジF2の上面に水密に当接することで、漏洩が防止される。また、フランジF2の対向面Tを中心軸として第2の挿通孔Fbよりも外方側に配置され、支持部33が取付部材の円弧状部23,24の外周面に支持されることで、ボルト33bが嵌合部34を押圧するようになっている。
更に、嵌合部34の図示上下寸法は、嵌合部34が第2の挿通孔Fbに嵌合された状態において、嵌合部34の突出部34bの端面が第2の挿通孔Fbの略中央高さ位置に位置する寸法になっている。すなわち、嵌合部34が第2の挿通孔Fbに嵌合された状態で、第2の挿通孔Fb内における下部は空隙部が形成されている。
このようにすることで、挿通部31の先端部31eが第2の挿通孔Fbの前記空隙部に対して僅かに進入して、第1の漏洩防止部材21が、第1の挿通孔Faに取付けられても、第1の漏洩防止部材21及び第2の漏洩防止部材22を、互いに干渉することなく、第1の挿通孔Fa及び第2の挿通孔Fbを密封することができる。
次に、脱着装置を用いて管接続部材の脱着を不断流で行う脱着工程を説明する。
まず、図1に示されるように、既設ボルト18及びナット19で接続されている連通管BのフランジF1、及びフランジ短管FPのフランジF2を清掃し、フランジF1及びフランジF2の状態を確認する。パッキン等による止水に悪影響をもたらすような凹凸等があれば補修を行い、図2のようにフランジF1,F2に周方向より取付部材3を取付ける。
取付部材3を一対のフランジF1,F2に取付けるには、まず、膨出部23a,24a及び間隙形成片9をフランジF1,F2の外周側における対向面S,T間に挿通するように(図8及び図9(a)参照)、取付部材3を配置し、円弧状部23,24の掛止部23b,24bのボルト挿通孔に取付ボルト・ナット4で締め付ける(図3(a)参照)。
そして、フランジF1の下面と当接するようにボルト26を螺入し、フランジF2の上面と当接するようにボルト25を螺入する。すなわち、取付部材3のフランジ収容部5に設けられたボルト25及びボルト26が、フランジF1,F2を挟持することで、両フランジF1,F2の連通管Bの管軸方向の相対移動が規制される(図9(b)参照)。
次に、漏洩防止部材21,22を挿通孔Fa,Fbに夫々取付けるために、挿通孔Fa,Fbに取付けられた全ての既設ボルト18及びナット19を夫々取外す。これら既設ボルト18及びナット19を外しても、前記したようにボルト25及びボルト26により一対のフランジF1,F2の相対移動を規制するため、既設ボルト18,ナット19を取外した際、既設流体管P内の流体圧により空気弁AV1及びフランジ短管FPが外れてしまう虞を解消し、一対のフランジF1,F2の対向面S,T間からの漏洩を防止することができる。
既設ボルト18及びナット19を夫々取外した後、図5(a)に示されるように、ボルト31の先端部31e側をフランジF1の下面側から挿通孔Faに挿入し、先端部31eが両フランジF1,F2の対向面間に位置するように貫入し、次いで、図5(b)に示されるように、内側ネジ32をボルト31内に(図示白抜矢印参照)螺入していく。この内側ネジ32を螺入していくことで、突出部32b,32bが、当接部31gの当接面31f,31fと当接する。そして、更にボルト32を螺入することで突出部32b,32bの先端が外径方向を向くように向きを変え、向きを変えた突出部32b,32bの先端がボルト31の開口部31c,31cからボルト31の外径方向に送り出され、フランジF1の挿通孔Faよりも大径に突出することで、突出部32b,32bがフランジF1の上面に係合するため、ボルト31のフランジF1に対し下方への移動が規制される。
突出部32b,32bがフランジF1の上面に係合した後、ナット35をフランジF1に向かって螺入し、この螺入により、フランジF1の上面に係合した突出部32b,32bを反力として利用して、座金41aがナット35によりフランジF1に向かって押圧されることで、座金41aとフランジF1の下面との間でシール部材41bが挟圧される。このように狭圧されたシール部材41bにより、フランジF1の下面において挿通孔Faが密封され漏洩防止できることになる。
このように、第1の漏洩防止部材21を構成する漏洩防止リング41が、フランジF1,F2の対向面側で突出した突出部32b,32bにより軸方向に支持されたボルト31に螺挿されたナット35と、フランジF1の外平面、すなわち下面とに挟圧されて、挿通孔Faからの漏洩を防止するようになっていることで、フランジF1,F2の対向面側を利用して漏洩防止リング41を支持できるため、漏洩防止リング41を支持するための箇所を他に要しないばかりか、狭隘なフランジF1,F2の対向面側を利用して装置をコンパクトにできる。
次いで、図6及び図9(a)に示されるように、嵌合部34を、フランジF2の上面側から全ての第2の挿通孔Fbに嵌合する。そして、支持片33aを夫々円弧状部23,24の上部における外周面にボルト29で固定し、嵌合部34の膨出部34aがフランジF2の上面と当接状態を維持するように、ボルト33bを螺入して嵌合部34と当接させる。
このように、支持部33と嵌合部34が互いに独立して設けられることで、支持部と嵌合部が別体でなく一体である漏洩防止部材の場合に、前記漏洩防止部材を取付部材に取付ける工程と挿通孔に嵌合する工程を同時に行うことによる、漏洩防止部材の嵌合の不整合若しくは嵌合調整の難しさに起因する密封の不具合を解消し、本実施例のように、嵌合部34を第2の挿通孔Fbに嵌合する工程と、支持部33を円弧状部23,24に取付ける工程とに分けて行うことで、押圧部としてのボルト33bが、円弧状部23,24に規制された状態で嵌合部34を押圧するため、第2の漏洩防止部材22の取付工程を容易に行うことができ、既設流体管P内の流体圧による第2の漏洩防止部材22の抜け出しを防止することができる。
次に、一対のフランジF1,F2の対向面S,T間に弁体2aが挿入できるように間隙を形成する。この間隙形成工程について説明すると、図9(a)の状態において、一対のフランジF1,F2の相対移動を規制しているボルト25,26の状態は、図9(b)の状態であって、この図9(b)の状態から、ボルト26を一本ずつ所定ピッチ量緩めて下方(図9(b)の白抜矢印参照)に夫々螺出する。これらボルト26の螺出により、ボルト26とフランジF1の下面に連通管Bの軸方向に所定の長さの間隙が生じる。
次いで、図10に示されるように、各操作ボルト39を上方(図示白抜矢印参照)に回転操作することによって、間隙形成片9の前記した内径側端部を下方に向けて回動させる。より詳しくは、前記した支持棒を支点とし、間隙形成片9が回動することで、間隙形成片9の内径側端部がフランジF1と当接するとともに、間隙形成片9の外径側端部が、円弧状部23,24の内壁面の段部23gと当接するようになっている。つまり、間隙形成片9の外径側端部を力点として、梃子の原理によって、間隙形成片9の内径側端部がフランジF1と当接することで、フランジF1に下向きの力がはたらき、このフランジF1に下向きの力を反力として、間隙形成片9の外径側端部が、段部23gを押圧するため、フランジ収容部5、フランジ収容部5に固定に取付けられたフランジF2を備えたフランジ短管FP、及びフランジ短管FPに接続された空気弁AV1が、ボルト26とフランジF1の下面に連通管Bの軸方向に生じた間隙の所定長さ分上方に持ち上げられ、フランジF1,F2の対向面S,T間に、後述する弁体2aが挿入可能な間隙が形成される。
この間隙が形成された状態で、ボルト25,26が、それぞれ両フランジF2,F1に当接しており、両フランジF1,F2の相対移動を前記間隙までに規制するため、フランジF1,F2の対向面S,T間に弁体2aが挿入可能な間隙を形成した際に、既設流体管P内の流体圧により空気弁AV1及びフランジ短管FPが外れてしまう虞を解消し、一対のフランジF1,F2の対向面S,T間からの漏洩を防止することができる。
この間隙形成工程において、ボルト25は緩めることが無いので、取付部材3が、フランジ短管FPのフランジF2に対し固定を維持したままであり、間隙形成片9により該フランジ短管FPと共に、連通管BのフランジF1に対し相対移動し、この相対移動により、両フランジF1,F2に間隙を形成することになるため、第2の漏洩防止部材22と、第2の漏洩防止部材22を支持する取付部材3との相対位置に変化がなく、第2の漏洩防止部材22が第2の挿通孔Fbを密封した状態を維持でき、第2の挿通孔Fbからの漏洩を確実に防止することができる。
次いで、図11に示されるように、フランジF1とフランジF2との間隙に、弁軸2cを押し込み操作し弁体2aをフランジ中心方向に移動させ連通管Bを閉塞する所定位置まで挿入する。この図11の状態において、弁体2aと対向面Sの間に僅かな隙間が生じており(図示一点囲い部W参照)、次いで、フランジ短管FP及び空気弁AV1が弁体2aをフランジF1の対向面Sに押圧させ前記隙間を無くして止水し、この止水の後、空気弁AV1を取外し、連通管Bの上部のフランジに閉塞装置11を取付ける。
閉塞装置11について説明すると、閉塞装置11は、図12に示されるように、連通管BのフランジF1に取付けられる収容ケース12と、収容ケース12の内部に収容され、連通管Bの分岐口BE(図13参照)を閉鎖する閉塞部材13とから構成されている。
収容ケース12は、一端にフランジ短管FPの上部のフランジに水密に接続可能なフランジを有し、内部には閉塞部材13が収容されている。
閉塞部材13は、筒状の弾性体13aの中央を貫通し、上端に装着されたハンドル17の操作による回転により先端の係合体13dを半径方向に伸縮させるスピンドル14と、上端にハンドル17’を備え下方にネジが螺設されるとともに、その下方に弾性体13aの支持体13bを有するスリーブ15と、このスリーブ15のネジに螺合されその上端にハンドル17’’を備えるとともに下端に弾性体13a上部を押圧できる押圧体13cを備えたパイプ16とで構成されている。
ハンドル17、17’、17’’は、スピンドル14、スリーブ15及びパイプ16に着脱自在に取付けられており、また、スピンドル14、スリーブ15及びパイプ16は、収容ケース12に対して水密に取付けられている。
そして、図12の状態から、フランジF1とフランジF2との間隙から、弁軸2cを引き込み操作し弁体2aを矩形部2e内に移動させ連通管Bを開放し、図13に示されるように、スリーブ15のハンドル17’を用いて閉塞部材13を連通管B内面の所定位置まで送り込み、スピンドル14のハンドル17を回転操作し、スピンドル14の先端の係合体13dを半径方向に伸張させて分岐口BEの既設流体管Pの内周面に係止させる。この状態でスリーブ15のハンドル17’を押さえて固定し、パイプ16のハンドル17’’を回転操作させて弾性体13aを挟持している支持体13bと押圧体13cとを相対移動させて、この弾性体13aを押圧変形させて半径方向に拡張し、分岐口BE内部を遮蔽し止水状態とする。
次いで、図14に示されるように、スピンドル14、スリーブ15及びパイプ16よりハンドル17、17’、17’’をそれぞれ取外し、パイプ16を固定させるためのストッパ(図示せず)をスリーブ15の上端に固定し、弾性体13aの拡張状態を維持する。この状態で、フランジ短管FP、収容ケース12及び取付部材3を取外す。
その後、図15に示されるように、スピンドル14、スリーブ15及びパイプ16に新しい補修弁V及び収容ケース12を挿通し、補修弁Vを連通管BのフランジF1に既設ボルト18及びナット19で水密に接続し、補修弁Vの上側に収容ケース12を設置する。
連通管BのフランジF1の対向面Sを点検、清掃、補修した後に補修弁Vを取付けることができるので、止水性能を確実に確保することができる。
補修弁V及び収容ケース12が取付けられると、スピンドル14、スリーブ15及びパイプ16にハンドル17、17’、17’’を取付け、スリーブ15のハンドル17’を支持した状態でパイプ16のハンドル17’’を操作して弾性体13aを縮小させ、スピンドル14を操作して係合体13dを縮小させて分岐口BEの既設流体管Pの内周面との係止を解除し、閉塞部材13を収容ケース12の内部まで引き上げる。
そして、図16に示されるように補修弁Vを閉にして収容ケース12を取外した後、補修弁Vの上側に空気弁AV2を取付け、補修弁Vを開にすることにより、新たな補修弁Vを空気弁AV2の下方に設置できる。この場合、空気弁AV2を新たなものに変換できることは勿論、空気弁AV1の、点検、保守を行って再度取付けることもできる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
前記実施例では、既設流体管P及び連通管Bは、その内部を流れる流体が上水である上水輸送管として構成されているが、流体は必ずしも上水に限らず、例えば工業用水であってもよいし、また気体や気液混合状態の流体が流れる流体管にも適用可能である。
また、前記実施例では、第2の漏洩防止部材22、支持部33と、該支持部33と独立して設けられた嵌合部34と、から成っているが、支持部と嵌合部が別体で構成された第2の漏洩防止部材に限定されるものではなく、例えば、第2の漏洩防止部材は、1つの部材で構成され、取付部材に支持され、かつ第2の挿通孔に嵌合されるものであってもよい。
また、前記実施例では、一方の漏洩防止部材、すなわち第1の漏洩防止部材21が、ボルト31、ナット35、及び漏洩防止リング41から主として成る特殊ボルトで構成されているが、前記した特殊ボルトは、一方の漏洩防止部材のみを構成するのに限定されるものではなく、例えば、一方の漏洩防止部材に加えて、他方の漏洩防止部材もまた、前記特殊ボルトで構成され、第1の漏洩防止部材及び第2の漏洩防止部材が干渉しないように、夫々の挿通孔に取付けられていてもよい。このようにすることで、一対のフランジにそれぞれ形成された挿通孔のいずれにも、突出部が設けられたボルトと、ナットと、漏洩防止リングと、から構成されている同じ仕様の漏洩防止部材を用いることで、装置を更にコンパクトにできるばかりか、漏洩防止部材の汎用性が増す。
また例えば、前記実施例では、第1の漏洩防止部材が前記特殊ボルトで構成されるとともに、第2の漏洩防止部材が取付部材に支持されているが、例えば、第1の漏洩防止部材が取付部材に支持されているとともに、第2の漏洩防止部材が前記特殊ボルトで構成されていてもよい。更にこの場合、第1の漏洩防止部材は、連通管の外周面に支持された支持部と、支持部と独立して設けられた嵌合部と、から成っているものであっても良い。
このようにすることで、支持部と嵌合部32が互いに独立して設けられることで、支持部と嵌合部が別体でなく一体である漏洩防止部材の場合に、前記漏洩防止部材を連通管の外周面に取付ける工程と挿通孔に嵌合する工程を同時に行うことによる、漏洩防止部材の嵌合の不整合若しくは嵌合調整の難しさに起因する密封の不具合を解消することができる。
また例えば、前記実施例では、取付部材3が、管接続部材としてのフランジ短管FPのフランジF2に対し固定に取付けられ、両フランジF1,F2の相対移動の際に、フランジF2とともに移動しているが、例えば、取付部材は、連通管BのフランジF1に対し固定に取付けられ、両フランジF1,F2の相対移動の際に、フランジF1とともに移動せずに取付部材の高さ位置を維持するように構成してもよい。
本発明に係る管接続部材としての空気弁及びフランジ短管が連通管に取付けられた状態を示す正面図である。 取付部材がフランジに取付けられた状態を示す正面図である。 (a)は、取付部材の上面図であり、(b)は、同じく下面図であり、(c)は、(a)のX−X断面図である。 (a)は、第1の漏洩防止部材を示す正面図であり、(b)は、第1の漏洩防止部材の挿通部とボルトを示す断面図である。 (a)は、第1の挿通孔に第1の漏洩防止部材が挿入された状態を示す一部断面図であり、(b)は、同じく第1の漏洩防止部材が取付けられた状態を示す断面図である。 漏洩防止部材が挿通孔に夫々嵌合された状態を示す正面図である。 (a)は、図6のY−Y断面図であり、(b)は、図6のZ−Z断面図である。 図6の拡大断面図である。 (a)は、図7(a)のC−C断面図であり、(b)は、図7(a)のD−D断面図である。 フランジ同士が離間した状態を示す一部断面図である。 弁体がフランジの対向面間に挿入された状態を示す一部断面図である。 閉塞装置が取付けられた状態を示す一部断面図である。 閉塞部材が連通管に設置された状態を示す断面図である。 取付部材及び収容ケースが取外された状態を示す断面図である。 連通管に補修弁及び収容ケースが取付けられた状態を示す断面図である。 空気弁が新たに取付けられた状態を示す正面図である。
符号の説明
2a 弁体
3 取付部材
13 閉塞部材
18 既設ボルト
21 第1の漏洩防止部材
22 第2の漏洩防止部材
25 ボルト(移動規制部)
26 ボルト(移動規制部)
31 ボルト
31e 先端部
32b 突出部
33 支持部
33b ボルト(押圧部)
34 嵌合部
35 ナット
41 漏洩防止リング
B 連通管
P 既設流体管
V 補修弁(管接続部材)
S,T 対向面
F1 フランジ(連通管)
F2 フランジ(管接続部材)
Fa 第1の挿通孔
Fb 第2の挿通孔
AV1 空気弁(管接続部材)
AV2 空気弁(管接続部材)
FP フランジ短管(管接続部材)

Claims (5)

  1. 既設流体管に連通した連通管のフランジに形成された第1の挿通孔と、該連通管に接続された管接続部材のフランジに形成された第2の挿通孔と、に挿通された既設ボルトにより結合している一対のフランジに密封状に取付けられ、該既設ボルトを取外して該一対のフランジの対向面間に弁体を挿入し前記連通管を密封し、前記連通管を閉塞する閉塞部材を連通管内に配置して、不断流状態で管接続部材の脱着を行う管接続部材の脱着装置であって、
    前記一対のフランジの対向面間に間隙を形成可能に密封状に取付けられ、内部に前記弁体を収容する取付部材と、
    前記既設ボルトに換えて、前記第1の挿通孔を密封する第1の漏洩防止部材と、
    前記既設ボルトに換えて、前記第2の挿通孔を密封する第2の漏洩防止部材と、
    を少なくとも有しており、
    前記第1の漏洩防止部材と第2の漏洩防止部材のいずれか一方は、該漏洩防止部材に対応するフランジの挿通孔を外平面側から対向面側にかけて貫通するボルトと、前記外平面側において前記ボルトに螺合されるナットと、前記挿通孔よりも大径であって前記ボルトに嵌挿され、前記ナット及び前記外平面の間に介在する漏洩防止リングと、から構成されており、
    前記ボルトは、前記挿通孔を貫通しフランジの対向面側に位置する先端部に、径方向に向けて前記挿通孔よりも大径に突出可能な突出部が設けられており、
    前記漏洩防止リングは、前記突出部により軸方向に支持されたボルトに螺挿されたナットと前記外平面とに挟圧されて、前記挿通孔からの漏洩を防止するようになっていることを特徴とする管接続部材の脱着装置。
  2. 前記第1の漏洩防止部材と第2の漏洩防止部材の前記一方を除いた他方は、前記取付部材に支持されており、該取付部材は、前記他方の漏洩防止部材に対応するフランジに対し固定に取付けられていることを特徴とする請求項1に記載の管接続部材の脱着装置。
  3. 前記第1の漏洩防止部材と第2の漏洩防止部材の前記一方を除いた他方は、前記取付部材に支持される支持部と、該支持部と独立して設けられ前記他方の漏洩防止部材に対応する挿通孔に嵌合する嵌合部と、から成り、
    前記支持部は、前記挿通孔の軸方向に移動して前記嵌合部を押圧する押圧部を有していることを特徴とする請求項2に記載の管接続部材の脱着装置。
  4. 前記第1の漏洩防止部材と第2の漏洩防止部材の前記一方を除いた他方は、前記突出部が設けられたボルトと、前記ナットと、前記漏洩防止リングと、から構成されていることを特徴とする請求項1に記載の管接続部材の脱着装置。
  5. 前記取付部材は、前記一対のフランジの対向面間の相対移動を、前記弁体が挿入可能な間隙長さまでに規制する移動規制部を有していることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の管接続部材の脱着装置。
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