JP2015143562A - 仕切弁の弁蓋撤去工法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】弁蓋4を両管部1内の流体の流れを維持した状態で弁箱2から撤去する仕切弁V1の弁蓋撤去工法で、両管部1の外周面のうち弁箱2を挟んだ両部位に亘って装着固定される枠状部材からなる第1押え手段C1により、弁蓋カバー10の上部を介して弁蓋4を弁箱2に対して密封状態に押付け固定し、弁蓋4のフランジ4Aと弁箱2のフランジ2Dとを連結する連結ボルト8A及び連結ナット8Bの連結を解除する。弁箱2のフランジ2Dに対して下方側から支持固定される割輪35の上面にアタッチメント30が固定され、アタッチメント30に設けた第2押え手段C2により、弁蓋カバー10の上部を介して弁蓋4を弁箱2に対して密封状態に押付け固定して、第1押え手段C1を両管部1から撤去し、第1押え手段C1による弁蓋カバー10の上部の押付け固定を解除する。
【選択図】図3
Description
仕切弁の弁箱に連通接続されている上流側及び下流側の両流体管に、当該両流体管の一部を含む状態で仕切弁の略全体を囲繞する分割構造の下部ハウジングを水密状態で取付ける工程、
下部ハウジングに設けたフランジ挾持装置により、弁箱のフランジと弁蓋のフランジとを外方から挟み込み固定して両フランジ間を水密状態に維持する工程、
弁箱のフランジと弁蓋のフランジとを締付け固定しているボルト及びナットを取り外す工程、
仕切弁の弁棒の上端部に、上部ハウジングに装備される昇降搬送装置の昇降軸を構成する複数の分割昇降軸部のうち、下方側の分割昇降軸部の下端部を連結する工程、
下部ハウジングの上側開口部のフランジに、作業用開閉弁の下側フランジをボルト及びナットで水密状態に固定連結する工程、
上部ハウジングに装備されている昇降搬送装置の上方側の分割昇降軸部を、仕切弁の弁棒に連結されている下方側の分割昇降軸部に連結するとともに、作業用開閉弁の上側フランジに、上部ハウジングの下側フランジをボルト及びナットで水密状態に固定連結する工程、
フランジ挾持装置による弁箱のフランジと弁蓋のフランジとの挟み込み固定を解除したのち、昇降搬送装置の昇降軸を上昇操作して、弁体及び弁棒を備えた弁蓋を上部ハウジングの格納空間内に取り出し、作業用開閉弁を閉弁操作する工程、
上部ハウジングの格納空間内に取り出された弁蓋を撤去する工程、
上記工程を備えた弁蓋撤去工法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
流体配管系を構成する両管部間に接続されている弁箱と、当該弁箱の弁体装着口部に設けたフランジに連結ボルト及び連結ナットにより脱着自在に固定連結されるフランジを備えた弁蓋と、当該弁蓋に貫設された弁棒を介して前記弁箱の弁体装着口部から脱着自在に装着される弁体とを備えた仕切弁のうち、前記弁体及び前記弁棒を備えた前記弁蓋を前記両管部内の流体の流れを維持した状態で前記弁箱から撤去する仕切弁の弁蓋撤去工法であって、その特徴構成は、
前記弁蓋の上部を覆う弁蓋カバーを、前記弁蓋に脱着自在に装着固定する工程と、
前記弁蓋及び前記弁蓋カバーの外周側を囲繞自在なアタッチメントを脱着自在に備え且つ前記弁蓋カバーを介して前記弁蓋を前記弁箱に対して押付け固定する枠状部材からなる第1押え手段を、前記両管部の外周面のうち前記弁箱を挟んだ両部位に亘って脱着自在に装着固定する工程と、
前記第1押え手段の第1押え部材により、前記アタッチメントの上部開口部から前記弁蓋カバーの上部を介して前記弁蓋を前記弁箱に対して密封状態に押付け固定する工程と、
前記第1押え部材による押付け固定状態において、前記弁蓋のフランジと前記弁箱のフランジとを連結する前記連結ボルト及び前記連結ナットの連結を解除する工程と、
分割構造の割輪を前記弁箱のフランジに対して下方側から押付けた状態で支持固定するとともに、前記アタッチメントを前記第1押え手段から脱離して、前記弁蓋及び前記弁蓋カバーの外周側を囲繞する状態で前記分割構造の割輪の上面に密封状態で脱着自在に固定する工程と、
前記アタッチメントに設けた第2押え手段により、前記弁蓋カバーの上部を介して前記弁蓋を前記弁箱に対して密封状態に押付け固定する工程と、
前記第1押え手段を前記両管部から撤去して、前記第1押え手段による前記弁蓋カバーの上部の押付け固定を解除する工程と、
前記アタッチメントに作業用開閉弁を取付け、前記弁蓋に連結される昇降搬送手段を備えた作業ハウジングを前記作業用開閉弁に取付けて、前記仕切弁の作業対象部位を密封する工程と、
前記第2押え手段による前記弁蓋カバーの上部の押付け固定を解除し、前記昇降搬送手段にて前記弁体及び前記弁棒を備えた前記弁蓋と前記弁蓋カバーとを前記作業ハウジングの格納空間内に取り出したのち、前記作業用開閉弁を閉弁操作して取り出された前記弁蓋及び前記弁蓋カバーを前記昇降搬送手段及び前記作業ハウジングとともに撤去する工程と、を備えている点にある。
この第1押え手段は、枠状部材により構成され、弁蓋及び弁蓋カバーの外周側を囲繞自在なアタッチメントを脱着自在に備えた状態で、両管部の外周面のうち弁箱を挟んだ両部位に亘って脱着自在に装着固定される。そして、第1押え手段の第1押え部材により、アタッチメントの上部開口部から弁蓋カバーの上部を介して弁蓋を弁箱に対して密封状態に押付け固定する。
このため、弁蓋を弁箱に対して密着状態で押付け固定する作業を、仕切弁の略全体を囲繞するハウジング等の外部から間接的に行うのではなく、枠状部材により構成される第1押え手段の開口部分を介して目視しながら直接的に行うことができ、当該作業を容易、迅速、確実に能率よく行うことができる。この際には、弁蓋及び弁蓋カバーの外周側を囲繞自在なアタッチメントは、第1押え手段に装着された状態であるので、当該アタッチメントやその他の部材に邪魔されることなく、第1押え部材により弁蓋カバーを介して弁蓋を弁箱に対して押付けることができる。
また、第1押え部材により弁蓋カバーを介して弁蓋を弁箱に対して押付けた状態において、弁箱のフランジと弁蓋のフランジとを固定連結している複数の連結ボルト及び連結ナットを連結解除する際でも、第1押え手段の開口部分を介して目視しながら直接的に作業を行うことができ、当該連結解除作業を、容易、迅速、確実に能率よく行うことができる。また、上述のとおり、アタッチメントは第1押え手段に装着された状態であるので、当該アタッチメントやその他の部材に邪魔されることなく、連結ボルト及び連結ナットの連結解除作業を行うことができる。なお、これら連結ボルト及び連結ナットを連結解除させても、弁蓋は第1押え手段により弁蓋に押付けられているので、弁蓋が流体圧で飛び出すことがない。
このため、連結ボルト及び連結ナットの連結解除の際には、当該連結解除作業を直接的に容易に行うことができる第1押え手段による弁箱に対する弁蓋の押付けを行い、連結解除作業以外の作業では、例えば、アタッチメントの外方側から第2押え手段による弁箱に対する弁蓋の押付けを行う構成として、アタッチメント、分割構造の割輪等に、後述する昇降搬送手段を備えた作業ハウジングや作業用開閉弁等の荷重が印加した場合でも、当該荷重に耐えることのできる頑丈な構造とすることができる。
この状態では、作業ハウジングの昇降搬送手段と弁蓋とが連結されているため、弁蓋が流体圧で飛び出すことがなく、昇降搬送手段にて弁体及び弁棒を備えた弁蓋を作業ハウジングの格納空間内に確実に取り出すことができ、この取り出された弁蓋は、作業用開閉弁の閉弁後に昇降搬送手段及び作業ハウジングとともに撤去する。
なお、この仕切弁の弁蓋撤去工法では、弁箱の略全体及び両管部の一部を下方側及び上方側から水密状態で囲繞するハウジングを設ける必要が無く、また、当該ハウジング設けるためのピットを掘削する作業も必要が無くなる。
また、この弁蓋を弁箱に押付け固定する作業は、弁箱に対して両管部の管軸方向で偏倚した部位に位置する一対の分割継輪体と、当該一対の分割継輪体及び弁箱の上方側に対応する部位に配置される本体部と、本体部の両端部と一対の分割継輪体とを連結した状態で本体部を一対の分割継輪体に対して近接・離間方向に移動自在な移動機構と、本体部から下方側に突出する下方側突出部材とを用いて行うことができる。
これにより、この弁蓋を弁箱に押付け固定する作業を、仕切弁の略全体を囲繞するハウジング等の外部から間接的に行うのではなく、各構成部材を目視しながら直接的に操作することで行うことができ、当該作業をより一層能率良く確実に行うことができる。
流体配管系を構成する両管部間に接続されている弁箱と、当該弁箱の弁体装着口部に設けたフランジに連結ボルト及び連結ナットにより脱着自在に固定連結されるフランジを備えた弁蓋と、当該弁蓋に貫設された弁棒を介して前記弁箱の弁体装着口部から脱着自在に装着される弁体とを備えた仕切弁のうち、前記弁体及び前記弁棒を備えた前記弁蓋を前記両管部内の流体の流れを維持した状態で前記弁箱から撤去する仕切弁の弁蓋撤去工法であって、その特徴構成は、
前記弁蓋の上部を覆う弁蓋カバーを前記弁蓋に脱着自在に装着固定するとともに、分割構造の割輪を前記弁箱のフランジに対して下方側から押付けた状態で支持固定する工程と、
前記弁蓋カバーと前記分割構造の割輪とに亘って設けられた第3押え手段により、前記弁蓋カバーを前記分割構造の割輪に対して近接移動させて、前記弁蓋を前記弁箱に対して密封状態で押付け固定する工程と、
前記第3押え手段による押付け固定状態において、前記弁蓋のフランジと前記弁箱のフランジとを連結する前記連結ボルト及び前記連結ナットの連結を解除する工程と、
前記両管部の外周面のうち前記弁箱を挟んだ両部位に亘って、前記両管部の下部を囲繞する分割構造の下部ハウジングと、前記両管部の上部、前記弁箱、前記弁蓋及び前記弁蓋カバーを囲繞する分割構造の上部ハウジングとを、ボルト及びナットにより密封状態で取付ける工程、
前記上部ハウジングに設けられた第4押え手段により前記弁蓋カバーの上部を介して前記弁蓋を前記弁箱に対して密封状態に押付け固定する工程と、
前記第3押え手段による前記弁蓋カバーの上部の押付け固定を解除する工程と、
前記上部ハウジングの上側開口部のフランジに作業用開閉弁を取付け、前記弁蓋に連結される昇降搬送手段を備えた作業ハウジングを前記作業用開閉弁に取付けて、前記仕切弁の作業対象部位を密封する工程と、
前記第4押え手段による前記弁蓋カバーの上部の押付け固定を解除し、前記昇降搬送手段にて前記弁体及び前記弁棒を備えた前記弁蓋と前記弁蓋カバーとを前記作業ハウジングの格納空間内に取り出したのち、前記作業用開閉弁を閉弁操作して取り出された前記弁蓋及び前記弁蓋カバーを前記昇降搬送手段及び前記作業ハウジングとともに撤去する工程と、を備えている点にある。
その際には、まず、弁蓋の上部を覆う弁蓋カバーを弁蓋に脱着自在に装着固定するとともに、分割構造の割輪を弁箱のフランジに対して下方側から押付けた状態で支持固定し、第3押え手段を、弁蓋カバーと分割構造の割輪とに亘って設ける。なお、分割構造の割輪は、弁箱のフランジに対して下方側から押付けられるので、弁箱のフランジと弁蓋のフランジとを連結する連結ボルトの頭部又は連結ナットと干渉しないように切欠き等の干渉回避部が形成されている。
そして、第3押え手段により弁蓋カバーを分割構造の割輪に対して近接移動させることで、弁蓋を弁箱に対して密封状態で押付け固定する。
このため、弁蓋を弁箱に対して密着状態で押付け固定する作業を、仕切弁の略全体を囲繞するハウジング等の外部から間接的に行うのではなく、弁蓋と弁蓋カバーとに亘って設けられ弁蓋カバーを分割構造の割輪に対して近接移動可能な第3押え手段の開口部分を介して目視しながら直接的に行うことができ、当該作業を容易、迅速、確実に能率良く行うことができる。
また、第3押え手段により弁蓋カバーを介して弁蓋を弁箱に対して押付けた状態において、弁箱のフランジと弁蓋のフランジとを固定連結している複数の連結ボルト及び連結ナットを連結解除する際でも、第3押え手段の開口部分を介して目視しながら直接的に作業を行うことができ、当該連結解除作業を、容易、迅速、確実に能率良く行うことができる。なお、これら連結ボルト及び連結ナットを連結解除させても、弁蓋は第3押え手段により弁蓋に押付けられているので、弁蓋が流体圧で飛び出すことがない。
このため、連結ボルト及び連結ナットの連結解除の際には、当該連結解除作業を直接的に容易に行うことができる第3押え手段による弁箱に対する弁蓋の押付けを行い、一方で、当該連結解除作業以外の作業では、例えば、上部ハウジングの外方側から第4押え手段による弁箱に対する弁蓋の押付けを行う構成として、上部ハウジングや下部ハウジング等に、後述する昇降搬送手段を備えた作業ハウジングや作業用開閉弁等の荷重が印加した場合でも、当該荷重に耐えることのできる頑丈な構造とすることができる。
この状態では、作業ハウジングの昇降搬送手段と弁蓋とが連結されているため、弁蓋が流体圧で飛び出すことがなく、昇降搬送手段にて弁体及び弁棒を備えた弁蓋を作業ハウジングの格納空間内に確実に取り出すことができ、この取り出された弁蓋は、作業用開閉弁の閉弁後に昇降搬送手段及び作業ハウジングとともに撤去する。
前記作業用開閉弁を開弁操作し、前記昇降搬送手段によって前記弁箱止水治具に設けられた止水部を前記弁箱の弁体装着口部に対して連通する流路の内周面に当接させて当該流路を止水するとともに、止水状態維持手段により前記止水部を当該流路の止水状態に維持する工程と、
前記止水状態維持手段により当該流路の止水状態が維持された状態で、前記作業用開閉弁から前記作業ハウジングを取外すことで形成される前記作業用開閉弁の上方開放部、又は、前記作業ハウジングに形成され開閉自在な作業用窓を介して、前記弁箱のフランジの上面に形成された環状溝内に装着されるシール部材を新規のシール部材に交換する工程と、
前記シール部材を前記新規のシール部材に交換した後、前記作業用開閉弁に前記作業ハウジングを取付け、又は、前記作業用窓を水密状態で閉鎖し、前記止水状態維持手段による当該流路の止水状態の維持を解除して、前記昇降搬送手段により前記弁箱止水治具を前記作業ハウジングの格納空間内に取り出し、前記作業用開閉弁を閉弁操作して取り出された前記弁箱止水治具を前記昇降搬送手段及び前記作業ハウジングとともに撤去する工程と、を備えている点にある。
具体的には、弁蓋及び弁蓋カバーを昇降搬送手段及び作業ハウジングとともに撤去したのち、昇降搬送手段に、両管部内の流体の流れを維持した状態で弁箱の弁体装着口部に対して連通する流路を止水自在な弁箱止水治具を取付け、作業用開閉弁に当該昇降搬送手段を備えた作業ハウジングを取付ける。そして、作業用開閉弁を開弁操作し、昇降搬送手段によって弁箱止水治具に設けられた止水部を弁箱の弁体装着口部に対して連通する流路の内周面に当接させて当該流路を止水するとともに、止水状態維持手段により止水部を当該流路の止水状態に維持する。
このため、弁箱止水治具の止水部により、弁体と共に撤去された弁蓋が装着されていた弁箱の弁体装着口部に対して連通する流路を止水し、当該止水部よりも上流側(両管部側)においては流体の流れを維持しながら、当該止水部よりも下流側(弁箱のフランジ側)においては流体の流れを遮断することができる。そして、流体の流れが遮断されている状態の弁箱のフランジの上面において、当該上面に形成された環状溝に装着されているシール部材を、流体を噴出させることなく容易に新規のシール部材に交換することができる。この際には、止水状態維持手段により止水部での止水状態が維持されているので、時間的な余裕をもってシール部材の除去作業を行うことができ、シール部材の確実な除去を実現することができる。
このため、比較的大きな開口部とすることのできる作業用開閉弁の上方開放部や作業ハウジングの作業用窓を利用して、弁箱のフランジの上面に形成された環状溝にアクセスすることができ、シール部材の交換作業をより容易且つ能率良く行うことができる。
なお、シール部材は弁箱のフランジの上面に形成された比較的狭い環状溝内に装着されており、弁蓋を単に撤去しただけでは当該シール部材を一体的に除去することができず、また、経年劣化や固着等により当該シール部材の除去作業は非常に手間の掛かる作業となり易いため、更には、シール部材の環状溝への装着作業が意外に手間のかかる作業であるから、このようにシール部材の交換作業を容易且つ能率良く行えることは非常に重要である。
そして、シール部材を新規のシール部材に交換した後、作業用開閉弁に作業ハウジングを密封状態で取付け、又は、作業用窓を水密状態で閉鎖し、止水状態維持手段による当該流路の止水状態の維持を解除して、昇降搬送手段により弁箱止水治具を作業ハウジングの格納空間内に取り出し、作業用開閉弁を閉弁操作して取り出された弁箱止水治具を昇降搬送手段及び作業ハウジングとともに撤去する。
これにより、両管部内に流体の流れを維持したまま、弁箱から弁蓋を撤去するとともに、弁箱のフランジの上面における環状溝におけるシール部材を新規のシール部材に交換して、必要に応じて行われる当該弁箱のフランジへの新たな弁蓋、中栓を備えた短管、補修弁等の流体機器を密封状態で装着する作業に備えることができる。
前記止水状態維持手段により前記止水部を前記止水状態に維持する際、前記第2押え手段又は前記第4押え手段により前記板部材の上部を下方側に押付け固定するように構成されている点にある。
また、弁箱止水治具において止水部よりも先端側には、両管部の管軸方向に貫通する貫通孔部が形成されているので、止水部の全周を縮径環状内周面に当接させ止水した状態で、両管部内に当該止水部の先端側に形成された貫通孔部を位置させることができ、縮径環状内周面を止水しながら、貫通孔部により両管部の流体の流れを維持することができる。
さらに、弁箱止水治具において止水部よりも基端側には、昇降搬送手段の移動方向に対して直交する環状の板部材が設けられているので、止水状態維持手段により止水部を止水状態に維持する際、止水部の全周を縮径環状内周面に当接させ止水した状態で、当該板部材の上部を第2押え手段又は第4押え手段により下方側に押付け固定することができる。これにより、弁蓋カバーを介して弁蓋を弁箱に対して押付け固定する第2押え手段又は第4押え手段を、止水状態維持手段として兼用することができ、装置構成の簡略化を図ることができる。
従って、合理的な改良がなされた弁箱止水治具を用いて、両管部の流体の流れを維持したまま、止水部により弁箱の弁体装着口部に対して連通する流路の内周面の止水を容易且つ確実に行うことができ、工事コストの低廉化を図ることができる。
上記構成によれば、弁箱止水治具の板部材には、昇降搬送手段の移動方向視で、中心以外の部位に少なくとも1つの操作用開口が貫通形成されているので、作業用開閉弁から作業ハウジングを取外すことで形成される作業用開閉弁の上方開放部、又は、作業ハウジングに形成される開閉自在な作業用窓を介して、弁箱のフランジの上面に形成された環状溝内に装着されるシール部材を新規のシール部材に交換する際に、弁箱止水治具の板部材が弁箱のフランジの上面に形成されたシール部材を装着するための環状溝の上側を覆う状態となっている場合でも、当該板部材に形成された操作用開口を介して当該交換作業を容易且つ確実に行うことが可能となる。
図1〜図4は、水道配管系(流体配管系の一例)の水道管(両管部の一例)1の途中にフランジ接合されている仕切弁V1を示す。
この仕切弁V1は、上流側及び下流側の水道管1に接続される側面視略逆T字状に構成された鋳鉄製の弁箱2と、この弁箱2の上端部に開口形成された弁体装着口部3に対して上方から装着される鋳鉄製の弁蓋4と、当該弁蓋4に貫設された弁棒5を介して弁箱2の弁体装着口部3から脱着自在に装着されるゴムライニングが施された弁体6とが備えられている(図8参照)。
弁蓋カバー10は、上面視が円形状で断面視が概略ハット形状に形成されており、弁蓋4の軸支承部4Bの上面に当接する状態で当該軸支承部4Bに上方から外装される押えカバー部10Aと、押えカバー部10Aの外周下端から連設される環状の鍔部10Bと、弁棒5の回転操作部5aの突出を許容する内径を有するネジ筒状で、且つ、弁体6及び弁棒5を備えた弁蓋4等を昇降搬送する昇降搬送手段E側の連結部51の雌ネジに着脱自在に螺合連結される被連結部10Cとを備えている。
また、分割体20Aのうち水道管1の上部側に外嵌される分割体20Aには、頂部に形成された雌ネジ孔(図示せず)に長尺のボルト軸22Aが、抜け止めナット22Bにより抜け止め状態で螺合装着されている。このボルト軸22Aは、水道管1の管軸に対して垂直となるように上方側に延出するように装着されている。
また、本体部21の上部には、管軸方向の中央部を挟んだ位置に上方側に突出する円環状の吊り下げ用フック21Aが一対設けられており、本体部21、ひいては、本体部21に組み付けられるボルト軸22A及び分割継輪体20等をクレーン等により吊り下げ移動可能に構成されている。
さらに、本体部21の下部には、管軸方向で各吊り下げ用フック21Aよりも端部側部位において、後述するアタッチメント30を脱着自在に保持する保持部21Bが設けられている。保持部21Bは、本体部21にアタッチメント30を吊り下げ支持可能な部材により構成されており、図2では、環状のベルト(図示せず)により構成され、当該ベルトが、本体部21と後述するアタッチメント30の円筒ケース体30Aに設けられたネジ筒30Cとに亘って架け渡されることにより、アタッチメント30を本体部21に吊り下げた状態で保持可能に構成されている。
そして、本体部21、ボルト軸22A、分割体20A(上部側のみ)、下方側突出部材23及びアタッチメント30を一体的に吊り下げ移動して、下方側突出部材23が被連結部10Cと同心状態で外径側に位置し、各分割体20Aが両水道管1の外周面のうち弁箱2を挟んだ所定の装着部位に位置するように下降操作する。なお、この状態では、アタッチメント30は、弁蓋4及び弁蓋カバー10の外周側で且つ上方側に位置するように構成されている。
そして、水道管1の上部に外嵌された状態の各分割体20Aの両連結フランジ部20Bと、水道管1の下方側に外嵌する各分割体20Aの両連結フランジ20Bとを、ボルト20C及びナット20Dにより連結固定する。
このため、弁蓋4を弁箱2に対して密着状態で押付け固定する作業を、仕切弁V1の略全体を囲繞するハウジング等の外部から間接的に行うのではなく、枠状部材により構成される第1押え手段C1の開口部分を介して目視しながら直接的に行うことができ、当該作業を容易、迅速、確実に能率よく行うことができる。この際には、弁蓋4及び弁蓋カバー10の外周側を囲繞自在なアタッチメント30は、第1押え手段C1に装着された状態であるので、当該アタッチメント30やその他の部材に邪魔されることなく、下方側突出部材23により弁蓋カバー10を介して弁蓋4を弁箱2に対して押付けることができる。
そのため、第1押え手段C1による押付け固定後において、連結ボルト8A及び連結ナット8Bを撤去して、弁箱2フランジ2Dと弁蓋4のフランジ4Aとの固定連結を解除する。
また、各分割板部35aの上面には、弁箱2のフランジ2Dの外周部に対応する位置に、各分割板部35aの上面と弁箱2のフランジ2Dの下面との間を水密状態にする環状のシートパッキン36が装着されている。
反力受け部37は、縦向き弁箱部2Cと連結フランジ2Aとの間における横向き弁箱部2Bの外周面に、当該横向き弁箱部2Bの横断面に対して平行な状態で上方側から装着される一対の板状脚部37aと、各板状脚部37aの両端部に形成される貫通孔(図示せず)と、当該貫通孔に一端側を挿通自在な両ネジボルト37bと、貫通孔に挿通された両ネジボルト37bに螺合自在な押し付けナット37cと、両ネジボルト37bの他端側を下方側から螺合可能な装着雌ネジ孔(図示せず)を備えた押し付け部材37dとを備えている。
また、連結フランジ30Cの下面においてボルト挿通孔30aよりも内径側部位には、環状のシール装着溝30bが形成され、当該シール装着溝30bには、ボルト挿通孔35d及びボルト挿通孔30aに挿通されたボルト31A及びナット31Bによる締付け固定操作によって割輪35の上面と連結フランジ30Cの下面との間を水密状態にするOリング(シール材の一例)32が装着されている。
第2押え手段C2は、円筒ケース体30Aの周方向複数箇所(当該実施形態では4箇所)に、円筒ケース体30Aの内部空間に連通するネジ筒30Cを備え、それのネジ軸芯が弁蓋カバー10の鍔部10Bの上面又はその近傍を通る水平軸芯上に位置する状態で固着され、各ネジ筒30Cには、鍔部10Bの上面の外周縁部に形成された環状のテーパー面10cに、水平方向から当接するテーパー状押え面33aを備えた押込みボルト33を螺合することにより構成されている。
これにより、下方側突出部材23による弁蓋カバー10を介して弁蓋4を弁箱2に対する押付け固定を解除する。
作業ハウジング本体43内には、弁体6及び弁棒5を備えた弁蓋4を収納可能な格納空間Sが形成されている。
なお、第2押え手段C2による弁蓋4の押付け固定を解除するときには、ネジ式の強制送り込み機構57の第2ナット57Cの締め込み操作によって、弁蓋4は弁箱2側に水密状態で押付け固定されている。
具体的には、本体軸部63の先端部に、水道管1の管軸方向視で円環状の円環状部材64が設けられており、当該円環状部材64の中央部が当該管軸方向に貫通する貫通孔部61として形成されている。
また、止水部60は、円環状部材64の上端部に形成されるとともに、本体軸部64の軸回りでの止水部60の外径が本体軸部64の先端部の外径よりも大径に形成され、更に、先端側に向かうにつれて縮径するテーパー状外周面60aを備えた環状の弾性部材により構成されている。
また、板部材62には、昇降搬送手段Eの移動方向視で、中心以外の部位に少なくとも1つの操作用開口62cが貫通形成されている(図9では、周方向に均等に4箇所)。当該操作用開口62cは、公知の清掃装置の清掃部材を通過可能な程度の大きさであればよいが、作業者の手や腕が挿入可能な程度の大きさに形成することが好ましい。
そこで、ネジ筒30Cに螺合装着された押込みボルト33を押込み側に螺合して、押込みボルト33のテーパー状押え面33aにより、板部材62の上面における環状のテーパー面62bに当接して、当該板部材62を介して、止水部60を下方側に押付け固定する。
このため、弁箱止水治具Qの止水部60により、弁体6と共に撤去された弁蓋4が装着されていた弁箱2の弁体装着口部3に対して連通する流路を止水し、当該止水部60よりも上流側(両水道管1側)においては流体の流れを維持しながら、当該止水部60よりも下流側(弁箱2のフランジ2D側)においては流体の流れを遮断することができる。
そして、十分な作業空間を形成した状態で、作業者が、作業用開閉弁V2の上方開放部46、及び、弁箱止水治具Qの板部材62の操作用開口62cを介して、手や腕を挿入して、弁箱2のフランジ2Dの上面に形成されたシール装着溝2bからガスケット9を除去し新たなガスケット9をシール装着溝2b内に装着する。
また、比較的大きな開口部とすることのできる作業用開閉弁V2の上方開放部46を利用して、弁箱2のフランジ2Dの上面に形成されたシール装着溝2bにアクセスすることができ、ガスケット9の交換作業をより容易且つ能率良く行うことができる。
なお、ガスケット9は弁箱2のフランジ2Dの上面に形成された比較的狭いシール装着溝2b内に装着されており、弁蓋4を単に撤去しただけでは当該ガスケット9を一体的に除去することができず、また、経年劣化や固着等により当該ガスケット9の除去作業は非常に手間の掛かる作業となり易いため、更には、ガスケット9のシール装着溝2bへの装着作業が意外に手間のかかる作業であるから、このようにガスケット9の交換作業を容易且つ能率良く行えることは非常に重要である。
これにより、両水道管1内における流体の流れを維持したまま、弁箱2から弁蓋4を撤去するとともに、弁箱2のフランジ2Dの上面におけるシール装着溝2bにおけるガスケット9を新規のガスケット9に交換して、必要に応じて行われる当該弁箱2のフランジ2Dへの新たな弁蓋4、中栓を備えた短管、補修弁等の流体機器を密封状態で装着する作業に備えることができる。
すなわち、弁蓋4の撤去工程後においては、
作業ハウジングHに設けた昇降搬送手段Eの昇降軸52の連結部51に、少なくとも新たな弁体6が装備された別の弁蓋4の被連結部21dを連結する工程と、
作業ハウジングHの作業ハウジング本体43の下側連結フランジ43Aと作業用開閉弁V2の弁ケース40の上側連結フランジ40Bとをボルト42A及びナット42Bで水密状態に固定連結する工程と、
作業用開閉弁V2の弁体39を開弁操作したのち、ネジ式の強制送り込み機構57の送込みナット57Cを締め込み操作して、作業ハウジングHの格納空間S内にある別の弁蓋4を昇降軸52と一体に弁箱2側に下降し、別の弁蓋4のフランジ4Aと弁箱2のフランジ2Dとを接続する工程と、
第2押え手段C2の押込みボルト33で別の弁蓋4を弁箱2側に押付け固定する工程と、
昇降軸52を螺合解除側に回転操作して当該昇降軸52の連結部51と別の弁蓋4の被連結部21dとの連結を解除したのち、アタッチメント30の円筒ケース体30Aと作業用開閉弁V2の弁ケース40とを固定連結している引き寄せボルト41を固定解除操作し、円筒ケース体30Aから作業用開閉弁V2及び昇降搬送手段Eを備えた作業ハウジングHを撤去する工程と、
別の弁蓋4のフランジ4Aと弁箱2のフランジ2Dとを連結ボルト8A及び連結ナット8Bで固定連結する工程と、
第2押え手段C2の押込みボルト33による別の弁蓋4の押付けを解除し、円筒ケース体30Aの連結フランジ30Cと割輪35の分割板部35aとを固定連結しているボルト31A及びナット31Bを固定解除操作し、アタッチメント30を割輪35から撤去する工程と、
反力受け部37の押付けナット37cを緩み操作するとともに、割輪35の分割割輪35Aの連結板部35b同士を連結するボルト35e及びナット35fを固定解除操作して、反力受け部37及び分割構造の割輪35を撤去する工程と、
別の弁蓋4のフック4Cに係合する状態で弁蓋カバー10とU字ボルト11とを固定連結している締結ナット12を固定解除操作し、別の弁蓋4から弁蓋カバー10及びU字ボルト11を撤去する工程と、
を実行する。
第2実施形態に係る仕切弁V1の弁蓋撤去工法について説明する。
なお、撤去の対象となる弁蓋4を備えた仕切弁としては、第1実施形態と同様の構成の仕切弁V1を用いるため、第1実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
干渉回避孔80eは、弁箱2の外周面を囲繞できるとともに、複数の連結ボルト8Aの頭部又は連結ナット8Bのうち、各連結板部80bの合わせ面(弁箱2の短辺方向中央位置)よりも横向き弁箱2Bの連結フランジ2A側に偏倚した連結ボルト8Aの頭部又は連結ナット8Bとの干渉を回避できる形状に形成されている。
各分割板部80aは、各分割板部80aを弁箱2のフランジ2Dに下方側から押付け固定支持する反力受け部37を備えている。
また、第3押え手段C3により弁蓋カバー70を介して弁蓋4を弁箱2に対して押付けた状態において、弁箱2のフランジ2Dと弁蓋4のフランジ4Aとを固定連結している複数の連結ボルト8A及び連結ナット8Bを連結解除する際でも、第3押え手段C3の開口部分を介して目視しながら直接的に作業を行うことができ、当該連結解除作業を、容易、迅速、確実に能率良く行うことができる。なお、これら連結ボルト8A及び連結ナット8Bを連結解除させても、弁蓋4は第3押え手段C3により弁蓋4に押付けられているので、弁蓋4が流体圧で飛び出すことがない。
そのため、第3押え手段C3による押付け固定後において、連結ボルト8A及び連結ナット8Bを撤去して、弁箱2フランジ2Dと弁蓋4のフランジ4Aとの固定連結を解除する。
このように、複数の連結ボルト8A及び連結ナット8Bを連結解除する際でも、弁箱2の略全体を囲繞する上部ハウジング91及び下部ハウジング90を両水道管1に装着固定する前の状態で、第3押え部材C3の開口部分を介して目視しながら直接的に作業を行うことができ、当該連結解除作業を、容易、迅速、確実に能率よく行うことができる。
上部ハウジング91の上部には、上方側に突出する円環状壁部91Aが、弁箱2、弁蓋4、各分割割輪80a及び弁蓋カバー70の外周側を囲繞自在に形成されている。
なお、下部ハウジング90と上部ハウジング91との接合部も、シール部材90a及びシール部材91aにより水密状態が維持されている。
第4押え手段C4は、円環状壁部91Aの周方向複数箇所(当該実施形態では4箇所)に、円環状壁部91Aの内部空間に連通するネジ筒91aを備え、それのネジ軸芯が弁蓋カバー70の上面又はその近傍を通る水平軸芯上に位置する状態で固着され、各ネジ筒91aには、弁蓋カバー70の上面の外周縁部に形成された環状のテーパー面70cに、水平方向から当接するテーパー状押え面94aを備えた押込みボルト94を螺合することにより構成されている。
その後、第4押え手段C4による弁蓋カバー70の上部の押付け固定を解除し、昇降搬送手段Eにて弁体6及び弁棒5を備えた弁蓋4と弁蓋カバー70とを作業ハウジングHの格納空間S内に取り出したのち、作業用開閉弁Hを閉弁操作して取り出された弁蓋4及び弁蓋カバー70を昇降搬送手段E及び作業ハウジングHとともに撤去する工程を実行する。
なお、仕切弁V1の作業部位を密封する工程、弁蓋カバー70を撤去する工程、その後に実行される弁箱2のフランジ2Dの上面におけるシール装着溝(図示せず)に装着されるシール部材を新規のシール部材に交換する工程等は、第1実施形態と同様であるから説明を省略する。
上述の第1及び第2実施形態では、弁箱2のフランジ2Dの上面に形成されたシール装着溝(環状溝の一例)2bに装着されたガスケット(シール部材の一例)9を新規のガスケット9に交換する際に、弁箱2内の流路を止水(遮断)する際に、弁箱止水治具Qとして、止水部60と貫通孔部61と板部材62とを備えた構成を採用したが、弁箱止水治具Qとしては、両水道管1内の流体の流れを維持しつつ、弁箱2内の流路を確実に止水することができる構成であれば、適宜変更することができる。
例えば、図18に示すように、弁箱止水治具Qとしてバッグ式の流路閉塞装置を採用することができる。簡単に説明すると、バッグ式の流路閉塞装置は、作業用開閉弁V2に着脱自在に接続される密閉ケース100と、弁箱2の縦向き弁箱2C内の流路及び密閉ケース100内を上下方向に摺動自在な状態で密閉ケース100に密封状態で貫設され且つ内部に通流路(図示せず)を備えた筒軸101と、筒軸101の先端部101Aに固設されて、通流路を介して供給される拡径用流体により拡径側に弾性膨張変形自在な閉塞バッグ102と、水道管1内の流体圧に抗して筒軸101を押し込み移動させる押込み操作手段(図示せず)とを備えている。
これにより、密閉ケース100を作業用開閉弁V1に水密状態で接続し、密閉ケース100に貫設された筒軸101を押込み操作して、筒軸101の先端部に設けられた閉塞バッグ102を、弁箱2の弁体装着口部3に対して連通する流路の内周面2cの内径側に位置させた状態で、筒軸101内の通流路を介して閉塞バッグ102内に拡径用流体を供給することにより当該閉塞バッグ102を拡径側に拡張させて、当該内周面2cを止水することができる。なお、拡径用流体としては、空気その他の気体であってもよく、水等の液体であってもよい。
また、このような弁箱止水治具Qとして、弁箱2の弁体装着口部3に対して連通する流路の内周面2cを閉塞する構成を、筒軸101の先端部に設けた拡径操作自在なゴム等の弾性部材が設けられた構成とすることができる。
なお、これら構成の場合、弁箱2の弁体装着口部3に対して連通する流路の内周面2cを閉塞する際には、これら構成自体に昇降機能を発揮する構成があるので、昇降搬送手段Eを省略する構成とすることができる。
上記実施形態において、分割構造の割輪35や割輪80を弁箱2のフランジ2Dに対して下方側から押付けた状態で支持固定する際、上記第1実施形態では、割輪35の上面と弁箱2のフランジ2Dの下面との間にシートパッキン35を介装することで、外部に流体が噴出しない密封状態とするとともに、割輪35に掛かる荷重を反力受け部37を介して流体管1の外周面で受ける構成とし、第2実施形態では、割輪80を下部ハウジング90及び上部ハウジング91により囲繞することで、外部に流体が噴出しない密封状態とするとともに、割輪80に係る荷重を反力受け部37を介して流体管1の外周面で受ける構成とした。しかしながら、分割構造の割輪の構成は、外部への流体の噴出を防止でき、割輪に掛かる荷重を受け止めて破損等しない構成であれば適宜変更することができる。
例えば、図19に示すように、分割構造の割輪120は、横向き弁箱部2Bの一端側の連結フランジ2Aと水道管1の連結フランジ1Aとの連結部と、横向き弁箱部2Bの他端側の連結フランジ2Aと水道管1の連結フランジ1Aとの連結部とに亘って、上方側から載置される二分割構造の半円盤形状の分割割輪120Aにより構成され、各分割割輪120Aは、弁箱2の短辺方向中央位置で二分割された平面視で略半円盤形状の分割板部120aと、各分割板部120aの両端部から下方側に突設された連結板部120bとを一体的に備えている。
各分割板部120aの上面には、各分割板部120aの上面と弁箱2のフランジ2Dの下面との間の間隔が所定間隔以下となるように規制する環状突起121が、弁箱2のフランジ2Dの外周部よりも若干内径側に位置するように突出形成されている。各分割板部120aの外径側端部には、アタッチメント30の円筒ケース体30Aの連結フランジ30Cに形成されたボルト挿通孔(図示せず)に対応する位置に雌ネジ孔(図示せず)が形成され、ボルト122が連結フランジ30Cの上方側からボルト挿通孔を介して雌ネジ孔に螺合装着して、アタッチメント30と分割板部120aとが連結固定される。連結フランジ30Cの下面と分割板部120aの上面とは、当該ボルト122の螺合箇所よりも若干内径側位置に装着されたシール部材(図示せず)により水密状態となっている。
そして、各分割板部120aの上面における環状突起121の内径側には、環状(ドーナツ状)のバッグ123を備えたバッグ装置(図示せず)が装着され、バッグ123内に流体が供給されることにより、バッグ123の断面が拡径するように構成されている。そのため、当該環状のバッグ123が環状突起121の内径側で、弁箱2のフランジ2Dの下面と分割板部120aの上面との間の空間に配設されることで、バッグ123が拡径すると当該空間を密封状態とすることができる。分割板部120aに掛かる荷重は両連結フランジ1A、2Aにより確実に受止めることができる。よって、分割構造の割輪120の構成を、外部への流体の噴出を防止でき、割輪120に掛かる荷重を受け止めて破損等しない構成とすることができる。
なお、バッグ123が拡径することで、分割割輪120aは下方側に押付けられるが、円筒ケース体30Aの周方向複数箇所に形成された押込みボルト33と弁蓋カバー10の上面とが当接し円筒ケース体30Aが上方側に移動することで、分割板部120aは相対的に弁箱2のフランジ2Dの下面に押付ける構成となる。
(1)上記実施形態では、ガスケット9を交換する際、作業用開閉弁V2から作業ハウジングHを取外すことで形成される作業用開閉弁Hの上方開放部を介して作業を行ったが、作業ハウジングHに形成され開閉自在な作業用窓を介して、ガスケット9の交換作業を行ってもよい。
また、例えば、弁箱止水治具の環状の板部材62が作業ハウジングHやアタッチメント30の内径よりも大幅に小さく隙間等が形成されている場合には、当該隙間を介してガスケット9の交換作業を行ってもよい。
C2 第2押え手段
C3 第3押え手段
C4 第4押え手段
E 昇降搬送手段
H 作業ハウジング
S 格納空間
Q 弁箱止水治具
V1 仕切弁
V2 作業用開閉弁
1 水道管(両管部)
2 弁箱
2D フランジ(弁箱)
2b シール装着溝(環状溝)
2c 内周面
2d 縮径環状内周面
3 弁体装着口部
4 弁蓋
4A フランジ(弁蓋)
5 弁棒
6 弁体
8A 連結ボルト
8B 連結ナット
9 ガスケット(シール部材)
10 弁蓋カバー
20 分割継輪体
21 本体部
22 移動機構
23 下方側突出部材
30 アタッチメント
35 割輪
60 止水部
61 貫通孔部
63 本体軸部
70 弁蓋カバー
80 割輪
120 割輪
Claims (6)
- 流体配管系を構成する両管部間に接続されている弁箱と、当該弁箱の弁体装着口部に設けたフランジに連結ボルト及び連結ナットにより脱着自在に固定連結されるフランジを備えた弁蓋と、当該弁蓋に貫設された弁棒を介して前記弁箱の弁体装着口部から脱着自在に装着される弁体とを備えた仕切弁のうち、前記弁体及び前記弁棒を備えた前記弁蓋を前記両管部内の流体の流れを維持した状態で前記弁箱から撤去する仕切弁の弁蓋撤去工法であって、
前記弁蓋の上部を覆う弁蓋カバーを、前記弁蓋に脱着自在に装着固定する工程と、
前記弁蓋及び前記弁蓋カバーの外周側を囲繞自在なアタッチメントを脱着自在に備え且つ前記弁蓋カバーを介して前記弁蓋を前記弁箱に対して押付け固定する枠状部材からなる第1押え手段を、前記両管部の外周面のうち前記弁箱を挟んだ両部位に亘って脱着自在に装着固定する工程と、
前記第1押え手段の第1押え部材により、前記アタッチメントの上部開口部から前記弁蓋カバーの上部を介して前記弁蓋を前記弁箱に対して密封状態に押付け固定する工程と、
前記第1押え部材による押付け固定状態において、前記弁蓋のフランジと前記弁箱のフランジとを連結する前記連結ボルト及び前記連結ナットの連結を解除する工程と、
分割構造の割輪を前記弁箱のフランジに対して下方側から押付けた状態で支持固定するとともに、前記アタッチメントを前記第1押え手段から脱離して、前記弁蓋及び前記弁蓋カバーの外周側を囲繞する状態で前記分割構造の割輪の上面に密封状態で脱着自在に固定する工程と、
前記アタッチメントに設けた第2押え手段により、前記弁蓋カバーの上部を介して前記弁蓋を前記弁箱に対して密封状態に押付け固定する工程と、
前記第1押え手段を前記両管部から撤去して、前記第1押え手段による前記弁蓋カバーの上部の押付け固定を解除する工程と、
前記アタッチメントに作業用開閉弁を取付け、前記弁蓋に連結される昇降搬送手段を備えた作業ハウジングを前記作業用開閉弁に取付けて、前記仕切弁の作業対象部位を密封する工程と、
前記第2押え手段による前記弁蓋カバーの上部の押付け固定を解除し、前記昇降搬送手段にて前記弁体及び前記弁棒を備えた前記弁蓋と前記弁蓋カバーとを前記作業ハウジングの格納空間内に取り出したのち、前記作業用開閉弁を閉弁操作して取り出された前記弁蓋及び前記弁蓋カバーを前記昇降搬送手段及び前記作業ハウジングとともに撤去する工程と、
を備えている仕切弁の弁蓋撤去工法。 - 前記第1押え手段が、前記両管部の外周面のうち前記弁箱を挟んだ両部位に亘って脱着自在に外嵌状態で装着固定される一対の分割継輪体と、前記両管部の管軸方向に沿う状態で前記一対の分割継輪体及び前記弁箱の上方側に対応する部位に配置される本体部と、前記本体部を前記一対の分割継輪体に対して近接・離間方向に移動自在な移動機構と、前記本体部において前記弁蓋カバーの上方側に対応する部位から下方側に突出形成される前記第1押え部材としての下方側突出部材とを備え、前記移動機構により前記本体部を前記一対の分割継輪体に対して近接移動させることで、前記下方側突出部材により前記弁蓋カバーの上部を下方側に押付けて、前記弁蓋を前記弁箱に対して押付け固定する請求項1に記載の仕切弁の弁蓋撤去工法。
- 流体配管系を構成する両管部間に接続されている弁箱と、当該弁箱の弁体装着口部に設けたフランジに連結ボルト及び連結ナットにより脱着自在に固定連結されるフランジを備えた弁蓋と、当該弁蓋に貫設された弁棒を介して前記弁箱の弁体装着口部から脱着自在に装着される弁体とを備えた仕切弁のうち、前記弁体及び前記弁棒を備えた前記弁蓋を前記両管部内の流体の流れを維持した状態で前記弁箱から撤去する仕切弁の弁蓋撤去工法であって、
前記弁蓋の上部を覆う弁蓋カバーを前記弁蓋に脱着自在に装着固定するとともに、分割構造の割輪を前記弁箱のフランジに対して下方側から押付けた状態で支持固定する工程と、
前記弁蓋カバーと前記分割構造の割輪とに亘って設けられた第3押え手段により、前記弁蓋カバーを前記分割構造の割輪に対して近接移動させて、前記弁蓋を前記弁箱に対して密封状態で押付け固定する工程と、
前記第3押え手段による押付け固定状態において、前記弁蓋のフランジと前記弁箱のフランジとを連結する前記連結ボルト及び前記連結ナットの連結を解除する工程と、
前記両管部の外周面のうち前記弁箱を挟んだ両部位に亘って、前記両管部の下部を囲繞する分割構造の下部ハウジングと、前記両管部の上部、前記弁箱、前記弁蓋及び前記弁蓋カバーを囲繞する分割構造の上部ハウジングとを、ボルト及びナットにより密封状態で取付ける工程、
前記上部ハウジングに設けられた第4押え手段により前記弁蓋カバーの上部を介して前記弁蓋を前記弁箱に対して密封状態に押付け固定する工程と、
前記第3押え手段による前記弁蓋カバーの上部の押付け固定を解除する工程と、
前記上部ハウジングの上側開口部のフランジに作業用開閉弁を取付け、前記弁蓋に連結される昇降搬送手段を備えた作業ハウジングを前記作業用開閉弁に取付けて、前記仕切弁の作業対象部位を密封する工程と、
前記第4押え手段による前記弁蓋カバーの上部の押付け固定を解除し、前記昇降搬送手段にて前記弁体及び前記弁棒を備えた前記弁蓋と前記弁蓋カバーとを前記作業ハウジングの格納空間内に取り出したのち、前記作業用開閉弁を閉弁操作して取り出された前記弁蓋及び前記弁蓋カバーを前記昇降搬送手段及び前記作業ハウジングとともに撤去する工程と、
を備えている仕切弁の弁蓋撤去工法。 - 前記弁蓋及び前記弁蓋カバーを前記昇降搬送手段及び前記作業ハウジングとともに撤去したのち、前記昇降搬送手段に、前記両管部内の流体の流れを維持した状態で前記弁箱の弁体装着口部に対して連通する流路を止水自在な弁箱止水治具を取付け、前記作業用開閉弁に当該昇降搬送手段を備えた前記作業ハウジングを取付ける工程、
前記作業用開閉弁を開弁操作し、前記昇降搬送手段によって前記弁箱止水治具に設けられた止水部を前記弁箱の弁体装着口部に対して連通する流路の内周面に当接させて当該流路を止水するとともに、止水状態維持手段により前記止水部を当該流路の止水状態に維持する工程と、
前記止水状態維持手段により当該流路の止水状態が維持された状態で、前記作業用開閉弁から前記作業ハウジングを取外すことで形成される前記作業用開閉弁の上方開放部、又は、前記作業ハウジングに形成され開閉自在な作業用窓を介して、前記弁箱のフランジの上面に形成された環状溝内に装着されるシール部材を新規のシール部材に交換する工程と、
前記シール部材を前記新規のシール部材に交換した後、前記作業用開閉弁に前記作業ハウジングを取付け、又は、前記作業用窓を水密状態で閉鎖し、前記止水状態維持手段による当該流路の止水状態の維持を解除して、前記昇降搬送手段により前記弁箱止水治具を前記作業ハウジングの格納空間内に取り出し、前記作業用開閉弁を閉弁操作して取り出された前記弁箱止水治具を前記昇降搬送手段及び前記作業ハウジングとともに撤去する工程と、
を備えている請求項1〜3の何れか一項に記載の仕切弁の弁蓋撤去工法。 - 前記弁箱止水治具には、前記弁箱の弁体装着口部に対して連通する流路の内周面に形成され且つ前記弁体装着口部側から前記両管部側に向かうにつれて縮径する縮径環状内周面に当接する環状の弾性部材からなる前記止水部と、前記止水部よりも先端側に形成され且つ前記両管部の管軸方向に貫通する貫通孔部と、前記止水部よりも基端側に形成され且つ前記昇降搬送手段の移動方向に対して直交する環状の板部材とが設けられ、
前記止水状態維持手段により前記止水部を前記止水状態に維持する際、前記第2押え手段又は前記第4押え手段により前記板部材の上部を下方側に押付け固定するように構成されている請求項4に記載の仕切弁の弁蓋撤去工法。 - 前記弁箱止水治具の前記板部材には、前記昇降搬送手段の移動方向視で、中心以外の部位に少なくとも1つの操作用開口が貫通形成され、前記シール部材を前記新規のシール部材に交換する際に、当該操作用開口を介して当該交換作業を行うことができるように構成されている請求項5に記載の仕切弁の弁蓋撤去工法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014017574A JP6274889B2 (ja) | 2014-01-31 | 2014-01-31 | 仕切弁の弁蓋撤去工法および弁蓋撤去治具 |
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