JP5420876B2 - 食品用接着組成物および該接着組成物を用いて接着してなる接着食品。 - Google Patents
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Description
しかしながら、この組成物はアルカリ剤が主体であるため野菜等の変色や独特な異味・異臭の発生が避けられなかった。本発明者らは、前記問題に鑑み、食品本来のpHに影響することなく接着を行なう方法としてカルシウムなどの2価の金属塩と容易に結合してゲルを形成するアルギン酸塩に着目した。
1.硬化油脂で被覆された硫酸カルシウム、クエン酸カルシウム又は乳酸カルシウムの1種以上のカルシウム塩をカルシウム塩として1%となるように水に分散させ、分散後3分経過時にカルシウム溶出濃度が50ppm以下である。
2.硬化油脂で被覆された硫酸カルシウム、クエン酸カルシウム又は乳酸カルシウムの1種以上のカルシウム塩をカルシウム塩として1%となるように水に分散させ、分散後120分経過時にカルシウム溶出濃度が18ppm以上である。
第2には、アルギン酸塩と、硬化油脂で被覆された硫酸カルシウム、クエン酸カルシウム又は乳酸カルシウムの1種以上のカルシウム塩およびカルシウム溶出促進剤としてシュガーエステル又グルコノデルタラクトンからなるカルシウム混合物を含む食品用接着組成物であって、該カルシウム塩および該カルシウム溶出促進剤からなるカルシウム混合物のカルシウム溶出濃度が1および2に特定された範囲であることを特徴とする食品用接着組成物を提供する。
1.硬化油脂で被覆された水硫酸カルシウム、クエン酸カルシウム又は乳酸カルシウムの1種以上のカルシウム塩をカルシウム塩として1%、カルシウム溶出促進剤を0.1%となるようにカルシウム混合物を水に分散させ、分散後3分経過時にカルシウム溶出濃度が50ppm以下である。
2.硬化油脂で被覆された硫酸カルシウム、クエン酸カルシウム又は乳酸カルシウムの1種以上のカルシウム塩をカルシウム塩として1%、カルシウム溶出促進剤を0.1%となるようにカルシウム混合物を水に分散させ、分散後120分経過時にカルシウム溶出濃度が18ppm以上である。
第3には、アルギン酸塩がアルギン酸ナトリウム又はアルギン酸カリウムであることを特徴とする請求項1または2に記載の食品用接着組成物を提供するものである。
また、第4には、上記の食品用接着組成物を食品に対して、アルギン酸塩0.2%〜2%、硬化油脂で被覆された硫酸カルシウム、クエン酸カルシウム又は乳酸カルシウムの1種以上のカルシウム塩をカルシウム塩として0.1〜1%、カルシウム溶出促進剤を0〜1%となるように用いて接着することを特徴とする接着食品を提供する。
なお、食品業界では複数の食品片同志または粒状の食品同志の結合或いは接合に当たって「結着」と「接着」という二用語が用いられているが「結着」は、ハム・ソーセージ業界において不定型のブロック肉片を一定形状に成形する場合の如く、主として接合面よりも保型性を重視する集合食品の結合或いは接合に当たって用いられており、一方、「接着」は、主として接合後の外見の形状よりも接合面を重視する場合や広い接合面を有する食品同志の結合或いは接合に当って用いられている。本願発明における接着とは、上記の「結着」と「接着」を包含するものである。
カルシウム溶出促進剤としては、シュガーエステル又はグルコノデルタラクトンが良好である。
なお、本発明の実施に当たって、本発明に係る食品接着用組成物の希釈剤或いは増量剤として、小麦澱粉、馬鈴薯澱粉、とうもろこし澱粉などの澱粉類やコーンフラワー、ポテトフラワー、米粉、小麦粉などの穀粉類を接着能力が低下しない範囲で添加でき、また、必要に応じて調味料や香辛料なども接着能力が低下しない範囲で添加することができる。
一方、硬化油脂被覆カルシウム塩のカルシウム溶出濃度が低いと、アルギン酸塩はカルシウムイオンが少なくなるためゲル化が進まず充分な接着力は得られない。
1.硬化油脂被覆カルシウム塩をカルシウム塩として1%となるように水に分散させ、分散後3分経過時にカルシウム溶出濃度が50ppm以下である。
2.硬化油脂被覆カルシウム塩をカルシウム塩として1%となるように水に分散させ、分散後120分経過時にカルシウム溶出濃度が18ppm以上である。
1.硬化油脂被覆カルシウム塩をカルシウム塩として1%、カルシウム溶出促進剤を0.1%以下となるようにカルシウム混合物を水に分散させ、分散後3分経過時にカルシウム溶出濃度が50ppm以下である。
2.硬化油脂被覆カルシウム塩をカルシウム塩として1%、カルシウム溶出促進剤を0.1%以下となるようにカルシウム混合物を水に分散させ、分散後120分経過時にカルシウム溶出濃度が18ppm以上である。
本発明において、「カルシウム塩として」という表記をよく使用しているが、例えば、カルシウム塩と各種硬化油脂を、9:1の割合で、各種硬化油脂被覆カルシウム塩を作成した場合、カルシウム塩としては、1gあたりに、硬化油脂被覆カルシウム塩中に、0.9g含まれるので、硬化油脂被覆カルシウム塩をカルシウム塩として、1g添加したい場合には、1/0.9=1.111・・となり、約1.1g程度添加することとなる。
また、被覆率の異なる各種硬化油脂被覆カルシウム塩を混合して使用する場合も同様の考え方に基づき、各硬化油脂被覆カルシウム塩中のカルシウム塩量を計算して、所定量添加することとする。例えば、被覆率の異なる各種硬化油脂被覆カルシウム塩を使用して、カルシウム塩として、1g添加したい場合には、カルシウム塩と硬化油脂を、9:1で作成した硬化油脂被覆カルシウム塩(A)と、カルシウム塩と硬化油脂8:2で作成した硬化油脂被覆カルシウム塩(B)とを、A:B=7:3の割合で使用した場合の混合した硬化油脂被覆カルシウム塩のカルシウム塩量の計算式は、
(A)0.7/0.9+(B)0.3/0.8=約1.153となり、約1.1
5g添加することとなる。
200mLトールビーカーに150mLのイオン交換水を入れ、そこに、各種硬化油脂被覆カルシウム塩をカルシウム塩として1(w/v)%、各種カルシウム促進剤を添加する場合には0.1(w/v)%を添加して水に分散させ、室温(20℃)で分散後3分経過時及び120分経過時のカルシウム溶出濃度をイオンメーター(東亜ディーケーケー社)で測定する。
約1cm角にカットした牛外もも肉300gにアルギン酸塩0.8%、各種硬化油脂被覆カルシウム塩0.4%(カルシウム塩として)、各種乳化剤及び酸性剤を追加する場合にはそれぞれ1%追加して、全体が均一に混ざるよう3分間手で混合し、11cm×7.5cm×3.5cmの型に詰め120分放置後、冷凍する。これを冷凍のままバンドソーで3cm×3cm×1cmのサイズにカットし、接着強度測定用の接着成型品を得た。これを10枚解凍し、レオメーター(サン科学社製)を用い、クリップで挟んで引っ張り、接着強度を測定する。
各種カルシウム塩を、ハイスピードミキサー5J型(深江工業製)に入れた後、70℃で加温攪拌しながら、75℃に加温して溶解した所定量の各種硬化油脂を噴霧しながら加える。所定量の各種硬化油脂を噴霧し終えたら、次に25℃まで除々に冷却し、硬化油脂被覆カルシウム塩を得た。カルシウム塩と油脂との比が、9:1の場合には90Rと記載する。
クエン酸カルシウム(扶桑化学(株)製)9部量を、ハイスピードミキサー5J型(深江工業製)に入れた後、70℃で加温攪拌しながら、75℃に加温して溶解した所定量の菜種硬化油脂(日油(株)製、融点約65〜72℃)1部量を噴霧しながら加える。菜種硬化油脂を噴霧し終えたら、次に25℃まで除々に冷却し、硬化油脂被覆カルシウム塩を得た。(以降90Rクエン酸Caと記載する)。次に、アルギン酸ナトリウム((株)キミカ製)2部、90Rクエン酸Ca1部(カルシウム塩として)を混合して食品用接着組成物を得た。次に、この食品用接着組成物を用いて、約1cm角にカットした牛外もも肉300gに対して前述の接着強度測定法により測定したところ、接着強度は671g/cm 2 であった。また、接着した牛外もも肉をフライパンで焼成し、試食したところ接着層が目立たず風味もよかった。この結果を表1に示す。このとき用いた90Rクエン酸Caをカルシウム塩として1%となるように水に分散させた時のカルシウム溶出濃度は、水に分散させ、分散後3分経過時に1.3ppm、分散後120分経過時に28.6ppmであった。
アルギン酸ナトリウム((株)キミカ製)2部、実施例1で用いた90Rクエン酸Ca1部(カルシウム塩として)、シュガーエステル(三菱化学フーズ製 S−770)2.5部を混合して食品用接着組成物を得た。次に、この食品用接着組成物を用いて、約1cm角にカットした牛外もも肉300gに対して前述の接着強度測定法により測定したところ、接着強度は884g/cm 2 であった。また、接着した牛外もも肉をフライパンで焼成し、試食したところ接着層が目立たず風味もよかった。この結果を表1に示す。このとき用いた90Rクエン酸Caをカルシウム塩として1%、シュガーエステル0.1%となるように水に分散させた時のカルシウム混合物のカルシウム溶出濃度は、水に分散させ、分散後3分経過時に1.7ppm、分散後120分経過時に85.9ppmであった。
クエン酸カルシウム(扶桑化学(株)製)8部量を、ハイスピードミキサー5J型(深江工業製)に入れた後、70℃で加温攪拌しながら、75℃に加温して溶解した菜種硬化油脂(日油(株)製、融点約65〜72℃)2部量を噴霧しながら加える。菜種硬化油脂を噴霧し終えたら、次に25℃まで除々に冷却し、硬化油脂被覆カルシウム塩を得た。(以降80Rクエン酸Caと記載する)。次に、アルギン酸ナトリウム((株)キミカ製)2部、80Rクエン酸Ca1部(カルシウム塩分として)を混合して食品用接着組成物を得た。次に、この食品用接着組成物を用いて、約1cm角にカットした牛外もも肉300gに対して前述の接着強度測定法により測定したところ、接着強度は450g/cm 2 であった。また、接着した牛外もも肉をフライパンで焼成し、試食したところ接着層が目立たず風味もよかった。この結果を表1に示す。このとき用いた80Rクエン酸Caをカルシウム塩として1%となるように水に分散させた時のカルシウム溶出濃度は、水に分散させ、分散後3分経過時に0.8ppm、分散後120分経過時に18.4ppmであった。
アルギン酸ナトリウム((株)キミカ製)2部、実施例3で用いた80Rクエン酸Ca1部(カルシウム塩として)、シュガーエステル(三菱化学フーズ製 S−770)2.5部を混合して食品用接着組成物を得た。この食品用接着組成物を用いて、牛外もも肉300gに対して前述の接着力測定法により引っ張り強度を測定したところ476g/cm 2 であった。また、接着した牛外もも肉をフライパンで焼成し、試食したところ接着層が目立たず風味もよかった。この結果を表1に示す。このとき用いた80Rクエン酸Caをカルシウム塩として1%、シュガーエステル0.1%となるように水に分散させた時のカルシウム混合物のカルシウム溶出濃度は、水に分散させ、分散後3分経過時に0.8ppm、分散後120分経過時に55.6ppmであった。
硫酸カルシウム(富田製薬(株)製)8部を、ハイスピードミキサー5J型(深江工業製)に入れた後、70℃で加温攪拌しながら、75℃に加温して溶解した所定量の菜種硬化油脂(日油(株)製、融点約65〜72℃)2部量を噴霧しながら加える。菜種硬化油脂を噴霧し終えたら、次に25℃まで除々に冷却し、硬化油脂被覆カルシウム塩を得た。(以降80R硫酸Caと記載する)。次に、アルギン酸ナトリウム((株)キミカ製)2部、80R硫酸Ca1部(カルシウム塩として)を混合して食品用接着組成物を得た。次に、この食品用接着組成物を用いて、牛外もも肉300gに対して前述の接着力測定法により引っ張り強度を測定したところ703g/cm 2 であった。また、接着した牛外もも肉をフライパンで焼成し、試食したところ接着層が目立たず風味もよかった。この結果を表1に示す。このとき用いた80R硫酸Caをカルシウム塩として1%となるように水に分散させた時のカルシウム溶出濃度は、水に分散させ、分散後3分経過時に27.8ppm、分散後120分経過時に58.6ppmであった。
乳酸カルシウム(扶桑化学(株)製)7部を、ハイスピードミキサー5J型(深江工業製)に入れた後、70℃で加温攪拌しながら、75℃に加温して溶解した菜種硬化油脂(日油(株)製、融点約65〜72℃)3部量を噴霧しながら加える。菜種硬化油脂を噴霧し終えたら、次に25℃まで除々に冷却し、硬化油脂被覆カルシウム塩を得た。(以降70R乳酸Caと記載する)。次に、アルギン酸ナトリウム((株)キミカ製)2部、70R乳酸Ca1部(カルシウム塩として)を混合して食品用接着組成物を得た。次に、この食品用接着組成物を用いて、牛外もも肉300gに対して前述の接着力測定法により引っ張り強度を測定したところ538g/cm 2 であった。また、接着した牛外もも肉をフライパンで焼成し、試食したところ接着層が目立たず風味もよかった。この結果を表1に示す。このとき用いた70R乳酸Caをカルシウム塩として1%となるように水に分散させた時のカルシウム溶出濃度は、水に分散させ、分散後3分経過時に32.1ppm、分散後120分経過時に68.9ppmであった。
アルギン酸ナトリウム((株)キミカ製)2部、実施例1で用いた90Rクエン酸Ca1部(カルシウム塩として)、グルコノデルタラクトン(扶桑化学(株)製)2.5部を混合して食品用接着組成物を得た。この食品用接着組成物を用いて、牛外もも肉300gに対して前述の接着力測定法により引っ張り強度を測定したところ919g/cm 2 であった。また、接着した牛外もも肉をフライパンで焼成し、試食したところ接着層は目立たなかった。この結果を表1に示す。このとき用いた90Rクエン酸Caをカルシウム塩として1%、グルコノデルタラクトン0.1%となるように水に分散させた時のカルシウム混合物のカルシウム溶出濃度は、水に分散させ、分散後3分経過時に21.3ppm、分散後120分経過時に185.8ppmであった。
アルギン酸ナトリウム((株)キミカ製)2部、実施例3で用いた80Rクエン酸Ca1部(カルシウム塩として)、グルコノデルタラクトン(扶桑化学(株)製)2.5部を混合して食品用接着組成物を得た。この食品用接着組成物を用いて、牛外もも肉300gに対して前述の接着力測定法で引っ張り強度を測定したところ937g/cm 2 であった。また、接着した牛外もも肉をフライパンで焼成し、試食したところ接着層が目立たず風味もほとんど変わらなかった。この結果を表1に示す。このとき用いた80Rクエン酸Caをカルシウム塩として1%、グルコノデルタラクトン0.1%となるように水に分散させた時のカルシウム混合物のカルシウム溶出濃度は、水に分散させ、分散後3分経過時に3.5ppm、分散後120分経過時に56.6ppmであった。
アルギン酸ナトリウム((株)キミカ製)2部、実施例5、実施例6で用いた硬化油脂被覆カルシウム塩1部(カルシウム塩として)、グルコノデルタラクトン(扶桑化学(株)製)2.5部をそれぞれ混合して食品用接着組成物を得た。次に実施例7と同様にして硬化油脂被覆カルシウム塩のカルシウム混合物のカルシウム溶出濃度の測定並びに接着試験を行い、このときの結果を表1に示す。
実施例1と実施例5の被覆カルシウム塩を使用し、アルギン酸ナトリウム((株)キミカ製)2部、90Rクエン酸Ca0.5部(カルシウム塩として)、80Rクエン酸Ca0.5部(カルシウム塩として)を混合して食品用接着組成物を得た。次に、この食品用接着組成物を用いて、牛もも肉300gに対して前述の接着力測定法により引っ張り強度を測定したところ724g/cm 2 であった。また、接着した牛もも肉をフライパンで焼成し、試食したところ接着層が目立たず風味もよかった。この結果を表1に示す。このとき用いた90Rクエン酸Caと80R硫酸Caとをカルシウム塩として1:1となるように混合したものを、カルシウム塩として1%となるように水に分散させた時のカルシウム溶出濃度は、水に分散させ、分散後3分経過時に13.2ppm、分散後120分経過時に48.7ppmであった。
90Rクエン酸Caの代わりに乳酸カルシウム(扶桑化学(株)製)を用いた以外は実施例1と同様にして食品用接着組成物を得た。次に実施例1と同様にして乳酸カルシウムのカルシウム溶出濃度の測定並びに接着試験を行った。接着試験では殆んど接着していなかったので接着強度は測定できなかった。このときの結果を表1に示す。
90Rクエン酸Caの代わりに硫酸カルシウム(富田製薬(株)製)を用いた以外は実施例1と同様にして食品用接着組成物を得た。次に実施例1と同様にして硫酸カルシウムのカルシウム溶出濃度の測定並びに接着試験を行った。接着試験では殆んど接着していなかったので接着強度は測定できなかった。このときの結果を表1に示す。
90Rクエン酸Caの代わりにクエン酸カルシウム(三栄源エフ・エフ・アイ(株)製)を用いた以外は実施例1と同様にして食品用接着組成物を得た。次に実施例1と同様にしてクエン酸カルシウムのカルシウム溶出濃度の測定並びに接着試験を行った。接着試験では引っ張り強度が低く実用性に乏しかった。このときの結果を表1に示す。
クエン酸カルシウム(扶桑化学(株)製)7部とハイスピードミキサー5J型(深江工業製)に入れた後、70℃で加温攪拌しながら、75℃に加温して溶解した所定量の菜種硬化油脂(日油(株)製、融点約65〜72℃)3部量を噴霧しながら加える。菜種硬化油脂を噴霧し終えたら、次に25℃まで除々に冷却し、硬化油脂被覆カルシウム塩を得た。(以降70Rクエン酸Caと記載する)。次に、アルギン酸ナトリウム((株)キミカ製)2部、70Rクエン酸Ca1部(カルシウム塩分として)を混合して食品用接着組成物を得た。次に実施例1と同様にして70Rクエン酸Caのカルシウム溶出濃度の測定並びに接着試験を行った。接着試験では引っ張り強度が低く実用性に乏しかった。このときの結果を表1に示す。
アルギン酸ナトリウム((株)キミカ製)2部、比較例4で用いた70Rクエン酸Ca1部(カルシウム塩として)、シュガーエステル(三菱化学フーズ製 S−770)2.5部を混合して食品用接着組成物を得た。次に実施例2と同様にして硬化油脂被覆カルシウムをカルシウム塩として1%、シュガーエステル0.1%となるように水に分散させた時のカルシウム混合物のカルシウム溶出濃度の測定並びに接着試験を行った。接着試験では引っ張り強度が低く実用性に乏しかった。このときの結果を表1に示す。
硫酸カルシウム(富田製薬(株)製)9部を、ハイスピードミキサー5J型(深江工業製)に入れた後、70℃で加温攪拌しながら、75℃に加温して溶解した所定量の菜種硬化油脂(日油(株)製、融点約65〜72℃)1部量を噴霧しながら加える。菜種硬化油脂を噴霧し終えたら、次に25℃まで除々に冷却し、硬化油脂被覆カルシウム塩を得た。(以降90R硫酸Caと記載する)。次に、次に実施例1と同様にして90R硫酸Caのカルシウム溶出濃度の測定並びに接着試験を行った。接着試験では引っ張り強度が低く実用性に乏しかった。このときの結果を表1に示す。
90Rクエン酸Caの代わりに炭酸カルシウム(白石カルシウム製)を用いた以外は実施例1と同様に炭酸カルシウムのカルシウム溶出濃度の測定並びに接着試験を行った。接着試験では引っ張り強度が低く実用性に乏しかった。このときの結果を表1に示す。
90Rクエン酸Caの代わりに70Rクエン酸Caを用いた以外は実施例7と同様にして食品用接着組成物を得た。次に実施例2と同様にして硬化油脂被覆カルシウム塩をカルシウム塩として1%、グルコノデルタラクトン0.1%となるように水に分散させた時のカルシウム混合物のカルシウム溶出濃度の測定並びに接着試験を行った。接着試験では引っ張り強度が低く実用性に乏しかった。このときの結果を表1に示す。
90Rクエン酸Caの代わりに90R硫酸Caを用いた以外は実施例7と同様にして食品用接着組成物を得た。次に実施例7と同様にして硬化油脂被覆カルシウム塩をカルシウム塩として1%、グルコノデルタラクトン0.1%となるように水に分散させた時のカルシウム混合物のカルシウム溶出濃度の測定並びに接着試験を行った。接着試験では引っ張り強度が低く実用性に乏しかった。このときの結果を表1に示す。
比較例4と比較例6の被覆カルシウム塩を使用し、アルギン酸ナトリウム((株)キミカ製))2部、90R硫酸酸Ca0.1部(カルシウム塩として)、70Rクエン酸Ca0.9部(カルシウム塩として)、シュガーエステル(三菱化学フーズ製 S−770)2.5部を混合して食品用接着組成物を得た。この食品用接着組成物を用いて、牛もも肉300gに対して前述の接着力測定法により引っ張り強度を測定したところ437g/cm 2 であった。また、接着した牛もも肉をフライパンで焼成し、試食したところ接着層が目立たず風味もよかった。この結果を表1に示す。このとき用いた90R硫酸酸Caと70Rクエン酸Caとを1:9で混合したものを、カルシウム塩として1%、シュガーエステル0.1%となるように水に分散させた時のカルシウム混合物のカルシウム溶出濃度は、水に分散させ、分散後3分経過時に16.6ppm、分散後120分経過時に28.9ppmであった。
クエン酸カルシウム(扶桑化学(株)製)9部とハイスピードミキサー5J型(深江工業製)に入れた後、70℃で加温攪拌しながら、75℃に加温して溶解した所定量の牛硬化油脂(ミヨシ油脂(株)製、融点約55℃)1部を噴霧しながら加える。牛硬化油脂を噴霧し終えたら、次に25℃まで除々に冷却し、硬化油脂被覆カルシウム塩を得た。(以降90RBクエン酸Caと記載する)。次に、アルギン酸ナトリウム((株)キミカ製)2部、90RBクエン酸Ca1部(カルシウム塩として)を混合して食品用接着組成物を得た。次に、この食品用接着組成物を用いて、牛もも肉300gに対して前述の接着力測定法により引っ張り強度を測定したところ637g/cm 2 であった。また、接着した牛もも肉をフライパンで焼成し、試食したところ接着層が目立たず風味もよかった。この結果を表1に示す。このとき用いた90RBクエン酸Caをカルシウム塩として1%となるように水に分散させた時のカルシウム溶出濃度は、水に分散させ、分散後3分経過時に1.8ppm、分散後120分経過時に26.8ppmであった。
アルギン酸ナトリウム((株)キミカ製))の代わりにアルギン酸カリウム((株)キミカ製))を用いた以外は実施例1、実施例2、実施例3、実施例4、実施例5、実施例6と同様にして食品用接着組成物を得た。次に、実施例1、実施例2、実施例3、実施例4、実施例5、実施例6と同様にしてカルシウム溶出濃度の測定並びに接着試験を行った。このときの結果を表2に示す。
アルギン酸ナトリウム((株)キミカ製))の代わりにアルギン酸カリウム((株)キミカ製))を用いた以外は比較例1〜7と同様にして食品用接着組成物を得た。次に比較例1〜7と同様にしてカルシウム溶出濃度の測定並びに接着試験を行った。このときの結果を表2に示す。
組成の異なる食品用接着組成物を種々の条件で野菜、魚、肉などの食品素材に用いて接着食品を作成した。その結果を下記に示す。
実施例1で用いたアルギン酸ナトリウム((株)キミカ製) 94.8 %、実施例1で用いた90Rクエン酸カルシウム5.2 %からなる食品用接着組成物を不定形マグロ小片肉1000gに対し 21.1g添加し、手で3分間混合後、7cm×7cm×28cmのリテーナーに詰め、冷蔵で、120分放置の後、冷凍してマグロ成型品を得た。このときの食品用接着組成物中の不定形マグロ小片肉に対する各成分の使用割合は、不定形マグロ小片肉に対し、アルギン酸ナトリウム2%、90Rクエン酸カルシウム(カルシウム塩として)0.1%となる。次にマグロ成型品を凍結したままスライサーで10mmの厚さにカットし、マグロ成型ステーキとした後、接着力、接着層の評価を行い、フライパンで焼成し、再び接着力、風味について評価を行なった。その結果を次に記載する。
<マグロ成型ステーキの接着力、接着層、風味について評価方法>
接着力
焼成前に接着品の端を手で持ち、持ち上げようとすると接着面から剥がれる。
・・・0
焼成前に接着品の端を手で持ち持ち上げても、接着面から剥がれない。
・・・1
焼成前に接着品の端を手で持ち、振っても剥がれない。
・・・2
焼成後に接着品の端を手で持ち、振っても剥がれない。
・・・3
接着層 接着層が目立つ。 0
接着層がやや分る。 1
接着層がほとんど分らない。 2
接着層が分からない。 3
風味 明確に異味を感じる。 0
異味をやや感じる。 1
異味をほとんど感じない。 2
異味を感じない。 3
実施例1で用いたアルギン酸ナトリウム((株)キミカ製)78.4%、実施例1で用いた90Rクエン酸カルシウム21.6%からなる食品用接着組成物を実施例20で用いたマグロ小片肉1000gに対し10.2g添加し、手で、3分間混合後、7cm×7cm×28cmのリテーナーに詰め、冷蔵で、120分放置の後、冷凍してマグロ成型品を得た。このときの食品用接着組成物中のマグロ小片肉に対する各成分の使用割合は、マグロ小片肉に対し、アルギン酸ナトリウム0.8%、90Rクエン酸カルシウム(カルシウム塩として)0.2%となる。次にマグロ成型品を凍結したままスライサーで10mm厚にカットし、マグロ成型ステーキとした後、接着力、接着層の評価を行い、フライパンで焼成し、再び接着力、風味について実施例20と同様にして評価を行なった。その結果を次に記載する。
実施例1で用いたアルギン酸ナトリウム((株)キミカ製) 32%、実施例3で用いた80Rクエン酸カルシウム20%、ショ糖エステル(三菱化学フーズ(株)S-1670)48%からなる食品用接着組成物をかき揚げを想定し、半月切りで、5〜8mm厚にカットした玉葱40%、千切りで、3mmにカットした人参30%、10cm程度にカットした春菊5%、小エビ(2〜3cm程度)25%の割合で混合したもの100gに対し0.625g添加し、手で3分間混合後、直径15cm円筒の金型にて手成型し、冷蔵で、24時間放置の後、天ぷらバッター液をバッタリングし、油調してかき揚げを作成した。このときの食品用接着組成物中のカット野菜とエビに対する各成分の使用割合は、カット野菜とエビに対し、アルギン酸ナトリウム0.2%、80Rクエン酸カルシウム(カルシウム塩として)0.1%、ショ糖エステル(三菱化学フーズ(株) S-1670)0.3%となる。次に、かき揚げを油調した後、試食をし、風味について評価を行なった。尚、接着力に関しては、バッタリング時に評価を行なった。その結果を次に記す。
<かき揚げの接着力、風味について評価方法>
接着力 野菜、エビがバラバラになってバッタリング出来ない。
・・・0
野菜、エビの一部が剥がれ落ちてバッタリング出来ない。
・・・1
野菜、エビが接着した状態を保ってバッタリング出来る。
・・・2
風味 明確に異味を感じる。 0
異味をやや感じる。 1
異味をほとんど感じない。 2
異味を感じない。 3
実施例1で用いたアルギン酸ナトリウム((株)キミカ製) 19.4%、実施例3で用いた80Rクエン酸カルシウム80.6%からなる食品用接着組成物をかき揚げを想定し、半月切りで、5〜8mm厚にカットした玉葱40%、千切りで、3mmにカットした人参30%、10cm程度にカットした春菊5%、小エビ(2〜3cm程度)25%の割合で混合したもの100gに対し1.55g添加し、手で3分間混合後、直径15cm円筒の金型にて成型し、冷蔵で、24時間放置の後、天ぷらバッター液をバッタリングし、油調してかき揚げを作成した。このときの食品用接着組成物中のカット野菜とエビに対する各成分の使用割合は、カット野菜とエビに対し、アルギン酸ナトリウム0.3%、80Rクエン酸カルシウム(カルシウム塩として)1%となる。次に、かき揚げを油調した後、試食をし、風味について実施例22と同様に評価を行なった。尚、接着力に関しては、バッタリング時に実施例22と同様に評価を行なった。その結果を次に記す。
実施例1で用いたアルギン酸ナトリウム((株)キミカ製) 57.1%、実施例5で用いた80R硫酸カルシウム14.3%、シュガーエステル28.6%(三菱化学フーズ(株)製 S-1670)からなる食品用接着組成物を1〜3cm角の牛ばら肉80%、市販のミックスベジタブル(人参、青豆、玉蜀黍)20%の割合で混合したもの1000gに対し、17.5g添加し、手で3分間混合後、7cm×7cm×28cmのリテーナーで成型し、120分冷蔵後、冷凍して野菜入り牛ばら肉成型品を作成した。このときの食品用接着組成物中の野菜入り牛ばら肉成型品に対する各成分の使用割合は、野菜入り牛ばら肉成型ステーキに対し、アルギン酸ナトリウム((株)キミカ製)1.0%、80R硫酸カルシウム0.2%(カルシウム塩として)、シュガーエステル(三菱化学フーズ(株)製 S-1670)0.5%となる。次に野菜入り牛ばら肉成型品を凍結したままスライサーで10mmにカットし、野菜入り牛ばら肉成型ステーキとした後、接着力、接着層の評価を行い、フライパンで焼成し、再び接着力、風味について評価を行なった。その結果を次に記載する。
<野菜入り牛ばら肉成型ステーキの接着力、接着層、風味について評価方法>
接着力
焼成前に接着品の端を手で持ち、持ち上げようとすると接着面から剥がれる。
・・・0
焼成前に接着品の端を手で持ち、持ち上げても、接着面から剥がれない。
・・・1
焼成前に接着品の端を手で持ち、振っても剥がれない。
・・・2
焼成後に接着品の端を手で持ち、振っても接着面から剥がれない。
・・・3
接着層・接着層が目立つ。 0
接着層がやや分る。 1
接着層がほとんど分らない。 2
接着層が分からない。 3
風味 明確に異味を感じる。 0
異味をやや感じる。 1
異味をほとんど感じない。 2
異味を感じない。 3
実施例1で用いたアルギン酸ナトリウム((株)キミカ製) 26.7 %、実施例5で用いた80R硫酸カルシウム20%、シュガーエステル53.3%(三菱化学フーズ(株)製 S-770)からなる食品用接着組成物を1〜3cm角の牛ばら肉80%、市販のミックスベジタブル(人参、青豆、玉蜀黍)20%の割合で混合したもの1000gに対し、18.75g添加し、手で3分間混合後、7cm×7cm×28cmのリテーナーで成型し、120分冷蔵後、冷凍して野菜入り牛ばら肉成型品を作成した。このときの食品用接着組成物中の野菜入り牛ばら肉成型品に対する各成分の使用割合は、野菜入り牛ばら肉成型品に対し、アルギン酸ナトリウム((株)キミカ製)0.5%、80R硫酸カルシウム0.3%(カルシウム塩として)、シュガーエステル(三菱化学フーズ(株)製 S-770)1%からなる食品用接着組成物となる。次に野菜入り牛ばら肉成型品を凍結したままスライサーで10mmにカットし、野菜入り牛ばら肉成型ステーキとした後、接着力、接着層の評価を行い、フライパンで焼成し、再び接着力、風味について実施例24と同様にして評価を行なった。その結果を次に記載する。
実施例14で用いたアルギン酸カリウム((株)キミカ製)47%、実施例3で用いた80Rクエン酸カルシウム29.5%、シュガーエステル23.5%(三菱化学フーズ(株)製 S-770)からなる食品用接着組成物を加熱済みベビーホタテ(1〜3cm程度のもの)100gに対し、4.25g添加し、手で3分間混合後、直径5cmのケーシングで成型し、120分冷蔵後、冷凍してホタテ成型品を作成した。このときの食品用接着組成物中のホタテ成型品に対する各成分の使用割合は、ホタテ成型品に対し、アルギン酸カリウム((株)キミカ製)2%、80Rクエン酸カルシウム1%(カルシウム塩として)、シュガーエステル(三菱化学フーズ(株)製 S-770)1%からなる食品用接着組成物となる。次にホタテ成型品を凍結したままスライサーで10mmにカットし、ホタテ成型ステーキとした後、接着力、接着層の評価を行い、フライパンで焼成し、再び接着力、風味について評価を行なった。その結果を次に記載する。
<ホタテ成型ステーキの接着力、接着層、風味について評価方法>
接着力
焼成前に接着品の端を手で持ち、持ち上げようとすると接着面から剥がれる。
・・・0
焼成前に接着品の端を手で持ち、持ち上げても、接着面から剥がれない。
・・・1
焼成前に接着品の端を手で持ち、振っても剥がれない。
・・・2
焼成後接着品の端を手で持ち、振っても接着面から剥がれない。
・・・3
接着層 接着層が目立つ。 0
接着層がやや分る。 1
接着層がほとんど分らない。 2
接着層が分かれない。 3
風味 明確に異味を感じる。 0
異味をやや感じる。 1
異味をほとんど感じない。 2
異味を感じない。 3
実施例1で用いたアルギン酸ナトリウム((株)キミカ製)64.1%、実施例1で用いた90Rクエン酸カルシウム35.9%からなる食品用接着組成物を不定形マグロ小片肉1000gに対し1.56g添加し、手で3分間混合後、7cm×7cm×28cmのリテーナーで成型し、冷蔵で、120分放置の後、冷凍してマグロ成型品を得た。このときの食品用接着組成物中のマグロ小片肉に対する各成分の使用割合は、マグロ小片肉に対し、アルギン酸ナトリウム0.1%、90Rクエン酸カルシウム(カルシウム塩として)0.05%となる。次にマグロ成型品を凍結したままスライサーで10mmにカットし、マグロ成型ステーキとした後、接着力、接着層の評価を行い、フライパンで焼成し、再び接着力、風味について実施例20と同様に評価を行なった。その結果を次に記載する。
実施例1で用いたアルギン酸ナトリウム((株)キミカ製)97.5%、実施例1で用いた90Rクエン酸カルシウム2.5%からなる食品用接着組成物を不定形マグロ小片肉1000gに対し 22.56g添加し、手で3分間混合後、7cm×7cm×28cmのリテーナーで成型し、冷蔵で、120分放置の後、冷凍してマグロ成型品を得た。このときの食品用接着組成物中のマグロ小片肉に対する各成分の使用割合は、マグロ小片肉に対し、アルギン酸ナトリウム2.2%、90Rクエン酸カルシウム(カルシウム塩として)0.05%となる。次にマグロ成型品を凍結したままスライサーで10mmにカットし、マグロ成型ステーキとした後、接着力、接着層の評価を行い、フライパンで焼成し、再び接着力、風味について実施例20と同様に評価を行なった。その結果を次に記載する。
実施例1で用いたアルギン酸ナトリウム((株)キミカ製)7 %、実施例1で用いた90Rクエン酸カルシウム93%からなる食品用接着組成物を加熱済みベビーホタテ(1〜3cm程度のもの)1000gに対し、14.3g添加し、手で3分間混合後、直径5cmケーシング成型し、120分冷蔵後、冷凍してホタテ成型品を作成した。このときの食品用接着組成物中のベビーホタテ成型品に対する各成分の使用割合は、ベビーホタテ成型品に対し、アルギン酸ナトリウム((株)キミカ製)0.1%、90Rクエン酸カルシウム1.2%(カルシウム塩として)となる。次にホタテ成型品を凍結したままスライサーで10mmにカットし、ホタテ成型ステーキとした後、接着力、接着層の評価を行い、フライパンで焼成し、再び接着力、風味について実施例26と同様に評価を行なった。その結果を次に記載する。
実施例14で用いたアルギン酸カリウム((株)キミカ製)46.5%、実施例3で用いた80Rクエン酸カルシウム28.1%、シュガーエステル(三菱化学フーズ(株)製 S-770)25.4%からなる食品用接着組成物を2〜3cm角の牛モモ肉1000gに対し47.3g添加し、手で3分間混合後、7cm×7cm×28cmのリテーナーに詰め、冷蔵で、120分放置の後、冷凍して牛肉成型品を得た。このときの食品用接着組成物中の2〜3cm角の牛モモ肉に対する各成分の使用割合は、2〜3cm角の牛モモ肉に対し、アルギン酸カリウム2.2%、90Rクエン酸カルシウム(カルシウム塩として)1.2%、シュガーエステル(三菱化学フーズ(株)製 S-770)1.2%となる。次に牛肉成型品を凍結したままスライサーで10mmにカットし、牛肉成型ステーキとした後、接着力、接着層の評価を行い、フライパンで焼成し、再び接着力、風味について評価を行なった。その結果を次に記載する。
<牛肉成型ステーキの接着力、接着層、風味について評価方法>
接着力
焼成前に接着品の端を手で持ち、持ち上げようとすると接着面から剥がれる。
・・・0
焼成前に接着品の端を手で持ち、持ち上げても、接着面から剥がれない。
・・・1
焼成前に接着品の端を手で持ち、振っても剥がれない。
・・・2
焼成後に接着品の端を手で持ち、振っても接着面から剥がれない。
・・・3
接着層 接着層が目立つ。 0
接着層がやや分る。 1
接着層がほとんど分らない。 2
接着層が分かれない。 3
風味 明確に異味を感じる。 0
異味をやや感じる。 1
異味をほとんど感じない。 2
異味を感じない。 3
本願発明の食品用接着組成物が従来の食品用接着組成物に比較して接着力も風味も優れたものであることは上記のデータから理解できる。
2a,2b:実施例7に使用した硬化油脂皮膜カルシウム塩及びカルシウム溶出促進剤からなるカルシウム混合物の、水に分散後3分経過時及び120分経過時のカルシウム溶出濃度を表す。
3a,3b:実施例10に使用した硬化油脂皮膜カルシウム塩及びカルシウム溶出促進剤からなるカルシウム混合物の、水に分散後3分経過時及び120分経過時のカルシウム溶出濃度を表す。
4a,4b:実施例11に使用した硬化油脂皮膜カルシウム塩(2種類混合物)の、水に分散後3分経過時及び120分経過時のカルシウム溶出濃度を表す。
5a,5b:比較例7に使用した硬化油脂皮膜カルシウム塩の、水に分散後3分経過時及び120分経過時のカルシウム溶出濃度を表す。
6a,6b:比較例10に使用した硬化油脂皮膜カルシウム塩及びカルシウム溶出促進剤からなるカルシウム混合物の、水に分散後3分経過時及び120分経過時のカルシウム溶出濃度を表す。
Claims (4)
- アルギン酸塩および硬化油脂で被覆された硫酸カルシウム、クエン酸カルシウム又は乳酸カルシウムの1種以上のカルシウム塩からなる食品用接着組成物であって、該硬化油脂で被覆された硫酸カルシウム、クエン酸カルシウム又は乳酸カルシウムの1種以上のカルシウム塩のカルシウム溶出濃度が下記の1および2に特定されたものであることを特徴とする食品用接着組成物。
1.硬化油脂で被覆された硫酸カルシウム、クエン酸カルシウム又は乳酸カルシウムの1種以上のカルシウム塩をカルシウム塩として1%となるように水に分散させ、分散後3分経過時にカルシウム溶出濃度が50ppm以下である。
2.硬化油脂で被覆された硫酸カルシウム、クエン酸カルシウム又は乳酸カルシウムの1種以上のカルシウム塩をカルシウム塩として1%となるように水に分散させ、分散後120分経過時にカルシウム溶出濃度が18ppm以上である。 - アルギン酸塩と、硬化油脂で被覆された硫酸カルシウム、クエン酸カルシウム又は乳酸カルシウムの1種以上のカルシウム塩およびカルシウム溶出促進剤としてシュガーエステル又はグルコノデルタラクトンからなるカルシウム混合物で構成される食品用接着組成物であって、該カルシウム塩および該カルシウム溶出促進剤からなるカルシウム混合物のカルシウム溶出濃度が下記の1および2に特定されたものであることを特徴とする食品用接着組成物。
1.硬化油脂で被覆された硫酸カルシウム、クエン酸カルシウム又は乳酸カルシウムの1種以上のカルシウム塩をカルシウム塩として1%、カルシウム溶出促進剤を0.1%となるようにカルシウム混合物を水に分散させ、分散後3分経過時にカルシウム溶出濃度が50ppm以下である。
2.硬化油脂で被覆された硫酸カルシウム、クエン酸カルシウム又は乳酸カルシウムの1種以上のカルシウム塩をカルシウム塩として1%、カルシウム溶出促進剤を0.1%となるように、カルシウム混合物を水に分散させ、分散後120分経過時にカルシウム溶出濃度が18ppm以上である。 - アルギン酸塩がアルギン酸ナトリウム又はアルギン酸カリウムであることを特徴とする請求項1または2に記載の食品用接着組成物。
- 請求項1ないし3に記載の食品用接着組成物を食品に対して、アルギン酸塩0.2%〜2%、硬化油脂で被覆された硫酸カルシウム、クエン酸カルシウム又は乳酸カルシウムの1種以上のカルシウム塩をカルシウム塩として0.1〜1%、カルシウム溶出促進剤を0〜1%となるように用いて接着することを特徴とする接着食品。
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