JP2008161081A - フライバッター用粉に用いる蛋白含有α化澱粉及び該α化澱粉を使用したフライ食品 - Google Patents

フライバッター用粉に用いる蛋白含有α化澱粉及び該α化澱粉を使用したフライ食品 Download PDF

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Abstract

【課題】
高加水のバッターとして使用でき、油ちょう後のフライ食品をソフトで、サクサク感や、口当たりに優れた食感となし、油ちょう後に、常温或いは冷凍で長時間経過してもその食感を維持させうるフライバッター用粉を開発すること
【解決手段】
加熱膨潤度30以下の澱粉と食用蛋白を含む混合物を加熱して澱粉を糊化し、乾燥して得られるものを、フライバッター用粉として用いること。

Description


フライバッター用粉に用いる食用蛋白含有α化澱粉及びそれを使用した高加水のバッターで油ちょうした場合の食感に優れたフライ食品。

コロッケ、豚カツなどの揚げ物は、具材(中種)にパン粉などを付着させてから揚げて製造される食品であり、産業的には具材(中種)を、フライバッター用粉を水でといたバッターに浸漬してから、パン粉等をまぶし、油ちょうする方法で製造されている。
このフライバッター用粉に要求される品質特性には、次の様な要件が要求される。
・ バッターとすることが容易であること。(2)具材への衣つけが良いこ
と。(3)ソフトでサクサク感があること。(4)口あたりの良い食感の衣が得られ、その食感が長く持続すること。(5)更に経済性を考慮して、加水率をあげたバッターにしてバッター層を薄くすること。
従来フライ食品を製造する際、衣と揚げ種の結着性が良いなどの理由で、バッタ
ー用粉としては小麦粉などの穀粉が主体に使用されていたが、フライ時に衣の表面が固まると衣の内部の水分飛散が妨げられて、揚がりが悪くなり、その結果揚げ種と衣の間に残る澱粉糊に起因するぬめり感が残る欠点があるといわれている。
小麦粉などを使用しない、或いは使用しても少量ですまそうとして、α化澱粉好ましくはα化ワキシーコーンスターチ、生澱粉好ましくは架橋小麦澱粉またはハイアミロースコーンスターチと食用油脂及び水からなり、小麦粉を含まない揚げ物用バッター液と該バッター液を用いて油ちょうする揚げ物が開発されている
。また蛋白物質20〜50重量%及び/またはデキストリン1〜40重量%を含有するバッターミックスが に示され、更には、小麦粉を含むことなく架橋澱粉を主成分とし、且つグルコマンナンを含有するパン粉付けフライ食品用バッターミックスが に開示されている。
特許文献1では、バッター切れが良く、薄く均一なバッターで、小麦粉特有のヌメリ感が無く、冷凍や冷蔵庫で保存しても好ましい食感の揚げ物となると記載されているが、バッター用粉に対する加水が1〜3倍程度であり、充分なものではない。
特許文献2では、サク味があって、口溶けの良いフライ食品を作れるとしているが、バッター用粉に対する加水が1.7倍程度と低い。
特許文献3では、バッター切れが良く、薄く均一なバッター層を設け、パン粉の付着性も良く、衣と揚げ種との間のヌメリの無いパン粉付けフライ食品を得ること出来る旨示されているが、バッター用粉に対する加水としては1.8倍程度と低い。加えてグルコマンナンとして純品やコンニャク粉が使用出来ると記載しているが、コンニャク粉の場合特に違和感が懸念される。
一方、高加水のバッターやそれを可能にするバッター用粉として、小麦粉系
バッターにアラビアガム、タマリンド種子抽出物、アーモンドガム、ファーセルラン、キサンタンガム、カラヤガム、トラガントガム、カラギーナンの1種以上を全系の2%以下添加するバッターが
に、α化もち米をベースとするフライバッター用粉が に、α化米粉と生コーンフラワーを75〜25:25〜65に混合して主原料とし、必要に応じて増粘剤や乳化剤を添加するフライバッター粉が に、小麦粉57.5〜80.0重量%、小麦粉グルテン分解物7.8〜17.0重量%、α−化澱粉の一種、又は二種以上とデキストリンの混合物9.5〜17.0重量%、グルコマンナン2.5〜8.0重量%、凝固剤は水酸化カルシウム、卵殻カルシウム、貝殻カルシウム、炭酸ソーダの一種、または二種以上の混合物を0.2〜1.5重量%の構成からなるバッターミックスの製造方法が などに開示されている。
特許文献4では、加水を4倍程度のバッターとして使用し、2時間程度はバッ
ターとしての粘性変化は少なく、具材をこのバッターに付けパン粉をつけ油ちょうすると油ちょう直後では、衣軟らかく、カリッとすると記載しているが、食感の劣化がはやく、常温或いは冷凍で長時間保存されると、サクサク感が充分でなくなり、口当たりが悪くなるという欠点を有する。
特許文献5では、α化もち粉を使用することによって、α化米粉に比べて倍
程度の加水(α化米粉:6.5倍、α−化もち粉:13倍)で、粘度変化の少ないバッターとして使用でき、油ちょう時のパンクも少なく、油の消費量を少なく、さっぱりとしたフライやコロッケになると開示しているが、サクサク感が必ずしも充分でない。
特許文献6では、高加水で粘度安定なバッターが調製でき、パン粉の付着が
均一、揚げ状態が良好で、食感にサク味があり、フライ後の老化が遅く、サク味が持続できるフライ食品の製造が可能となるフライバッター粉が得られる旨記載されているが、実施例でみるとα化米粉で1次バッターを調製し、バッター掛け後にドライパン粉を付着させ、α化米粉と生コーンフラワーからなるフライバッター用粉を4.7〜6.7倍に加水した2次バッターを調製し、バッター掛け後に生パン粉を付着して油ちょうするフライ食品であり、バッター液を2種類調製し、バッター掛け及びパン粉つけの工程をそれぞれ2度ずつ行う必要があり、非常に工程が煩雑である。
特許文献7では、バッターミックス中にアルカリ分解した小麦グルテンとア
ルカリ凝固剤を添加することによって、小麦粉に依存する緩衝作用によるグルコマンナンの極端な粘度低下をなくし、約10倍程度の高加水バッターの製造を可能にし、カリカリ感に優れたフライ食品となるなどの利点のあることが開示されているが、使用する原材料の種類が多すぎて操作が煩雑になるし、油ちょう後の皮膜が硬くなりすぎて、口当たりやソフト感は必ずしも充分なものでなかった。
上記のように高加水のバッターとして使用でき、油ちょう後のフライ食品を
ソフトでサクサク感があって口溶けの良い食感とし、その食感を持続させるフライバッター用粉については、未だ充分なものとはいいず、その改善が現在強く望まれている。
特開2000−333633号 特開2002−84999号 特開2004−173574号 特開昭53−59053号 特開昭61−192254号 特開平9−154518号 特開2000−125795号
本発明の解決しようとする課題は、高加水のバッターとして使用でき、油ちょう後のフライ食品をソフトで、サクサク感や、口当たりに優れた食感となし、油ちょう後に、常温或いは冷凍で長時間経過してもその食感を維持させうるフライバッター用粉を開発することである。
本発明者等は、上記の課題を解決すために鋭意検討を行った結果、フライバッター用粉用に、澱粉と食用蛋白を必須成分として使用する食用蛋白含有α化澱粉を開発することにより、問題点の解消がはかれることを見出して本発明を完成さした。
即ち、必須成分として加熱膨潤度30以下の澱粉と食用蛋白とを含む混合物を加熱して澱粉を糊化し、乾燥して得られる食用蛋白含有α化澱粉をフライバッター用粉として使用することである。
本発明は、加熱膨潤度30以下の澱粉と食用蛋白を含む混合物を加熱して粉澱を糊化し、乾燥して得られる組成物を、フライバッター用粉として用いることにより、高加水のバッターとして使用でき、油ちょう後のフライ食品をソフトで、サクサク感や、口当たりに優れた食感となし、油ちょう後に、常温或いは冷凍で長時間経過してもその食感を維持させることが出来る。
本発明でいうフライ食品とは、具材(中種)をそのまま或いは必要に応じて小麦粉や澱粉などで打ち粉してからバッターに浸漬し、パン粉やクラッカー粉などのまぶし粉をつけ油ちょうして得られるたとえばコロッケ、メンチカツ、豚カツ、チキンカツ、魚フライなどのフライ食品を意味する。
この際の具材(中種)としては、エビ、カニ、イカ,貝類などの魚介類、鶏肉、豚肉、牛肉などの畜肉類、イモ類、カボチャ、ナス、ピーマン、レンコンなどの野菜類、シイタケなどのキノコ類等が使用できる。また、これらを適度な大きさに裁断したり、或いは必要に応じて前処理、例えば魚介類や畜肉類についてはすりつぶし、イモ類については茹でてからすりつぶし、野菜などと適宜組み合わせて俵型,小判型などに成形したものなどが使用できる。
本発明でいう加水とは、フライバッター用粉を分散してバッターとする水のことを意味する。なおフライバッター用粉として家庭でよく使用する小麦粉では、小麦粉100質量部に対して水が200質量部を越えないような割合であり、バッター層が厚くなる。一方、高加水のバッターでは、フライバッター用粉100質量部に対して350〜400質量部を越える水を使用してバッター層を薄くしようとしている。
本発明に使用する食用蛋白とは、小麦蛋白、大豆蛋白、乳蛋白及び卵蛋白など食用に供することができる蛋白を総称し、小麦蛋白としては小麦グルテンや小麦プロラミン、小麦グルテリン、小麦アルブミン、小麦グロブリン等、大豆蛋白としては大豆粉、濃縮大豆蛋白、分離大豆蛋白、乳蛋白としては脱脂粉乳、ホエイ蛋白などが例示できるが、大豆蛋白がより好ましい
本発明の食用蛋白含有α化澱粉を製造するための澱粉とは、未処理の原料澱粉やこれを常法によりエーテル化、エステル化、架橋などの処理をした加工澱粉などの種類を問わないが、加熱膨潤度30以下である澱粉を意味し、具体的には、コーンスターチ、ハイアミロース、小麦澱粉等の原料澱粉やそれらの加工澱粉であり、各種種原料澱粉やエーテル化澱粉やエステル化澱粉などの加工澱粉で加熱膨潤度が30を越える場合には、架橋などの処理をして加熱膨潤度30以下にした加工澱粉とする。これらの中でも、加熱膨潤度4〜10の架橋澱粉が本発明にはより好ましい。
尚、加熱膨潤度は以下の方法で測定される。絶乾物換算で試料約1.0gを室温の水100mlに分散した状態にし、90℃まで加熱し、この温度で30分間加熱後、直ちに遠心分離(3000rpm、10分間)してゲル層と上澄液に分離する。次いでゲル層の重量を測定し、これをAとする。次いで、重量測定したゲル層を乾固(105℃、恒量)し、重量を測定してこれをBとし、A/Bで加熱膨潤度 を表す。
高加水のバッター、例えば小麦粉に天然ガムなどの増粘剤を併用したバッターを使用した場合、フライ食品は、油ちょう直後の食感はよくても常温で数時間放置したり、或いは冷凍で数ヶ月間も保存すると食感が相当低下するものであった。
本発明の食用蛋白含有α化澱粉は、高加水のバッターとして使用でき、油ちょう後のフライ食品をソフトで、サクサク感や口溶けに優れた食感と出来るばかりでなく、油ちょう後に、常温或いは冷凍で長時間経過してもその食感を維持させることが出来る。
本発明の食用蛋白含有α化澱粉は、澱粉と食用蛋白を必須成分として含む混合物を澱粉が糊化するような条件で加熱して製造するものであり、澱粉のみを加熱して、その後食用蛋白を配合するような方法では本発明の効果が得られない。
混合物の加熱は、澱粉を糊化して乾燥できる条件下でなされるが、ドラムドライヤーを使用する方法では、十分な水に混合物を投入したスラリーの状態、エクストルーダを使用する方法では、混合物に少量の水を添加する又は添加しない粉末の状態で行う。
ドラムドライヤーを使用する方法では、混合物をスラリーの状態にして加熱する。スラリー中に含有させる澱粉と食用蛋白の割合は、澱粉や食用蛋白の種類などによって影響をうけるが、本発明では澱粉と食用蛋白の質量比率を澱粉:食用蛋白=30〜95:5〜70、好ましくは70〜90:10〜30とする。澱粉と食用蛋白の比率が上記範囲を逸脱すると本発明の効果が得られにくくなる。
上記のスラリー中に、必要に応じて澱粉や食用蛋白に加えて食塩などの調味料や色素、大豆油などの油脂を添加することが出来る。特に澱粉と食用蛋白の合計量に対して油脂を5〜15質量%添加すると、フライ食品の口当りをさらに改善することができる。尚、油脂はバッターに直接添加しても同じような効果が得られる。
一方、スラリー中の水の割合は、澱粉と食用蛋白の比率、ドライヤーによる皮膜の形成や剥離の情況などによって決定するが、本発明では澱粉と食用蛋白の合計量に対して120〜300質量%程度とする。
澱粉と食用蛋白を上記の割合で含有するスラリーをよく混合して均一化した後、蒸気内圧3〜6kg/cm(表面温度140〜170℃)、ドラムの回転数1〜4rpmに調整したドラムドライヤーに供給して糊化すると共にフイルム状に乾燥する。乾燥したフイルムは、解砕機などで粗粉砕、粉砕機を使用して粉砕、篩別して、フライバッター用粉用の食用蛋白含有α化澱粉が得られる。
一方、エクストルーダを使用する場合は、澱粉と食用蛋白を上記のような割合で含む混合物,或いはこれに少量の水を添加し、100〜150℃程度に加熱したエクストルーダーに投入し、円筒内で混合物が混練、加圧,加熱されて澱粉が糊化され、反応物が出口(ダイ)より排出され、これを粉砕、篩別して食用蛋白含有α化澱粉とする。エクストルーダーとしては1軸形式のものと2軸形式のものがあり、本発明には何れも使用できるが、本発明では特に2軸形式のものが好ましい。
上記のようにして得られる食用蛋白含有α化澱粉は、そのままフライバッター用粉にするか、フライバッター用粉に通常使用されている澱粉類、増粘剤、調味料、着色料等の食品素材を加えてフライバッター用粉とし、加水してバッターとするが、調味料や着色料は、バッターに直接添加してもよい。必要に応じて油脂をバッターに添加してもよい。尚、食用蛋白以外の成分は、食用蛋白含有α化澱粉の性状、或いは澱粉類や増粘剤の種類によっても変わるが、本発明ではフライバッター用粉中50〜60質量%程度にとどめる。
加水は、上記のフライバッター用粉100質量部に対して、400〜1000質量部、好ましくは400〜600質量部程度の水を添加してバッターとする。
このようにして調製されたバッターを用いてフライ食品を製造する。即ち、肉、魚、野菜などを単独又は組み合わせ、必要に応じて成形した中種をそのまま、或いは澱粉などで打ち粉してからこのバッターに浸漬し、クラッカーやパン粉をまぶし、170〜200℃の温度に調整しておいた油で揚げてフライ食品とする。得られたフライ食品は、サク味感があり、ソフトで口当たりのよいフライ食品となり、常温で5時間程度は食感をほぼ保持できるし、冷凍で数ヶ月間保存してから電子レンジなどで再加熱すると、フライ直後に近い食感のフライ食品となる。以下に参考例、実施例で本発明をより詳細に説明するが、これらの例において質量部は部、質量%は%と表わす。
参考例1
撹拌下の水120部に硫酸ソーダ10部を溶解し、タピオカ澱粉100部を加えて分散したスラリーに、3%のカセソーダ溶液でpH11.1〜11.3に維持しながら、それぞれにトリメタリン酸ソーダを表1の割合で添加し、39℃で10時間反応した後10%硫酸溶液で中和し、水洗で塩類などを除去して精製後、乾燥して粉末化した架橋澱粉の加熱膨潤度を表1に示した。
参考例2
参考例1において、タピオカ澱粉を馬鈴薯澱粉に、トリメタリン酸ソーダの添加量を0.7部にした以外、同じようにして製造した加熱膨潤度6の架橋澱粉を澱粉7とした。
参考例3
参考例1の澱粉1〜澱粉6、フードスターチT−1(松谷化学工業社製で加熱膨潤度25.8の加工タピオカ澱粉)、コーンスターチ、濃縮大豆蛋白、大豆粉、小麦蛋白、大豆油を表2の割合にし、これらの試料が均一に分散できるだけの水を使用してスラリーとした。これらのスラリーを、予め蒸気圧5.5kg/cm、回転速度3rpmに調整したドラムドライヤーに供給して、澱粉を糊化して乾燥後、粉砕、篩別して表2に示す食用蛋白含有α化澱粉(澱粉のみの場合も含む)を製造した。尚、表2において、フードスターチT−1、コーンスターチ、濃縮大豆蛋白はそれぞれT−1、CS 濃縮大豆と表記した。
参考例4
参考例1の澱粉3(加熱膨潤度5.2)を70部と濃縮大豆蛋白30部を2軸エクストルーダ(日本製鋼所製、形式TEX−30FC−18でスクリュー直径30mm)に供給して、得られた食用蛋白含有α化澱粉をBα17とした。尚、エクストルーダの運転条件は、スクリューを同軸方向にセットし、439回転、LD:18.5)で行った。
蒸したジャガイモをつぶし、炒めた牛肉ミンチ、玉葱、胡椒,調味料を混ぜ、
成形してコロッケ種を作った。
次に参考例2と参考例3で製造したBα1〜Bα17及び参考例1で製造した澱粉7と濃縮大豆蛋白を表3の割合で使用したフライバッター用粉にして、表3の割合の水を加えてバッターとした。
対照例のフライバッター用粉としては、小麦粉79部、マツノリンXA(松谷化学製のα化馬鈴薯澱粉)10部、粉末全卵10部、キサンタンガム1部よりなる混合物に表3の割合で加水してバッターとした。
次いで、コロッケ種を上記のバッターにつけ、パン粉をまぶし、パン粉を付着させたコロッケ種を180℃の油で油ちょうしてコロッケを製造し、油ちょう後後5時間目に下記の基準で評価した。
尚、比較例4と比較例5は澱粉のみをα化したものに濃縮大豆蛋白を配合した例である。
<コロッケの評価>
サク味
◎:もろくて、サクサク感が非常に強い
○:もろくてサクサク感が強い。
△:やや粘りがあて、歯切れもやや悪い。
×:粘りがあり、歯切れが悪い。
ソフトさ
◎:非常にソフトである。
○:ソフトである。
△:やや硬い。
×:硬い。
口当たり
◎:非常に細かくて滑らかな口当り。
○:細かくて滑らかな口当たり。
△:やや荒く、ざらつきがややある。
×:荒くてざらざらした口当たり
実施例1における対照例、実施例3、実施例6、実施例12、実施例14で使用したバッターの名称をそれぞれ、対象B、Bα5B、Bα8B、Bα15B、Bα17Bとした。
これらのバッターで鯵の魚片をバッター掛けし、パン粉をまぶし、180℃の油で油ちょうして鯵のフライを2点ずつ製造し、1点は油ちょう後30分間目に、残りの1点は冷凍で1月間保存した後電子レンジで解凍し、実施例1と同じ基準で評価した結果を表4に記載した。
参考例2の食用蛋白含有α化澱粉Bα6を70部、小麦粉25部、粉末全卵4.5部、シュガーエステル0.5部を混合したフライバッター用粉100部に水510部を加水し、さらに10部の大豆油を加えバッターとした。
鮭の切り身に小麦粉で打ち粉し、上記のバッターにつけ、パン粉を付着させ、180℃の油で油ちょうした。
油ちょう直後の鮭のフライは、サクサクし、ソフトで口当たりもよく、そのまま5時間放置した後でもほぼ同じように良好であった。また、油ちょう後に冷凍し、2月間保存した鮭のフライを電子レンジで解凍して食したところ、油ちょう直後に近い良好な食感を示した。
参考例2の食用蛋白含有α化澱粉Bα14を90部、小麦粉10部、香辛料1部よりなる混合物に食塩0.5部を溶解した水430部で加水してバッターとした。
殻を剥いた海老に小麦粉で打ち粉をし、上記のバッターにつけ、パン粉をまぶし、180℃の油で油ちょうした。
油ちょう直後の海老フライは、サクサクし、ソフトで口当たりもよく、そのまま5時間放置した後でもほぼ同じように良好であった。また、油ちょう後に冷凍し、2月間保存した海老フライを電子レンジで解凍して食したところ、油ちょう直後に近い良好な食感を示した。




















Claims (6)

  1. 必須成分として加熱膨潤度30以下の澱粉と食用蛋白を含む混合物を加熱して澱粉を糊化し、乾燥することを特徴とするフライバッター用粉に用いる食用蛋白含有α化澱粉。
  2. 加熱膨潤度30以下の澱粉と食用蛋白の質量比率が30〜95:5〜70である請求項1に記載の食用蛋白含有α化澱粉。
  3. 澱粉が加熱膨潤度4〜10の架橋澱粉で、該架橋澱粉と食用蛋白の質量比率が70〜90:10〜30である請求項1又は請求項2に記載の食用蛋白含有α化澱粉。
  4. 食用蛋白が大豆蛋白である請求項1〜3のいづれかに記載の食用蛋白含有α化澱粉。
  5. 澱粉と食用蛋白の合計量に対して油脂を5〜15質量%含有する混合物を使用する請求項1〜4のいづれかに記載の食用蛋白含有α化澱粉。
  6. 請求項1〜5のいづれかに記載の食用蛋白含有α化澱粉を使用するフライ食品。




















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