JP5417706B2 - 把手用貫通孔付き袋体、およびその製造方法 - Google Patents

把手用貫通孔付き袋体、およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、液体、粘調体、固体、粉体、顆粒状等の内容物を収納し、いずれかのヒートシール部に把手用貫通孔を有する把手用貫通孔付き包装体に関し、更に詳しくは、把手用貫通孔に指を通して内容物入りの袋を指でぶら下げた時に、把手用貫通孔周縁から受ける指の痛みを軽減でき、食品類、試薬類や医薬品類の収納に好適な把手用貫通孔付き包装体、およびその製造方法に関する。
従来から、液体や粘調体等の流動性の内容物を収納した、チューブ状、三方シール、四方シール、ピロー状、スタンディングタイプ等の袋体があり、ヒートシール部にフックに掛けて使用するための吊下げ用孔や、指を挿入するための把手用貫通孔を設けた袋体が医療現場で多用されている(例えば、特許文献1参照)。前記特許文献1には、可撓性のパウチ側壁部とパウチ底部を熱溶着して自立可能の袋体としたスタンディングパウチにおいて、前記パウチ側壁部の上辺と側辺との一角に傾斜部を設け、該傾斜部に内容物を注出するためのスパウトを熱溶着し、該スパウトと対角に位置する熱溶着部に吊り下げ用孔を設けたスパウト付きスタンディングパウチが開示されている。上記スタンディングパウチは、使用時にパウチを倒立状態にし、吊り下げ用孔を支柱に引っ掛け、下方の液取出部に液抜き針を突き刺し、内容液を徐々に排出させることができる。
このような吊り下げ用孔は、単にスタンド吊り下げ用に使用されるにとどまらず、孔径を大きくして指を挿入しうる把手用貫通孔とすることもできる(例えば、特許文献2参照)。前記特許文献2には、ヒートシール辺の少なくとも一辺に、切り込みと前記切り込みの両側に形成された貫通孔を有する包装袋が開示されている。前記貫通孔に指を引掛けることで、手などが滑りやすい条件でも包装袋を確実に保持することができ、前記貫通孔に指を挿入して左右に引っ張ることで、前記切込みから容易に2分割することができる、という。
特開2002−104446号公報 実開平5−51706号公報
しかしながら、外周をヒートシールして成形してなる袋体は、外層の基材フィルム層と少なくとも最内層に形成したヒートシール層とを有する積層フィルムを使用し、前記ヒートシール層を対向して重ね合わせ、外周部をヒートシールして成形されることが一般的であり、ヒートシール部の剛性が高い。このヒートシール部に形成された吊り下げ用の貫通孔や把手用貫通孔は、指を通すと把手用貫通孔の端縁が指に対してほぼ垂直に当たるため圧痛を与え、または把手用貫通孔の端縁の剛性によって指が傷つけられる場合がある。ヒートシール部の強度を維持するため、把手用貫通孔は使用に支障のない範囲で小さく形成されるため、指を挿入した状態で包装体が揺れたり回転したりすると、把手用貫通孔の縁端で指表面に切り傷が形成される場合がある。
特に、近年、内容量が2kgを超える輸液バックなども実際に流通しており、スタンドに吊り下げて使用する際の形状を維持しうる保型性を確保するため、把手用貫通孔およびヒートシール部には上記重量に対抗できる剛性が付与される必要がある。このため、取扱い者がゴム手袋をしている場合には、前記把手用貫通孔でゴム手袋を破損する可能性があり、手指のみならずゴム手袋まで傷つける恐れがある。このため、このような袋体が医療現場で使用される場合には、手指やゴム手袋の破損により感染の機会が増加し、使用者がこのような傷やゴム手袋の破損を認識していない場合には、感染が院内全体に広がる可能性もある。
また、把手用貫通孔は、スタンドに吊り下げて展示し、または内容物を徐々に排出させる目的でスタンドに吊り下げて使用される際に、その形状が安定に維持される必要がある。袋体の未シール部に前記把手用貫通孔を形成すると、剛性が不足するために指を挿入すると把手用貫通孔が伸張し、指やスタンドが袋体から抜け落ち、伸張によって袋体の取り扱いが困難となる場合がある。
加えて、把手用貫通孔を未シール部に形成すると、孔の抜き工程において貫通孔の形状の複数のフィルムが抜きカスとなって発生し、これらは帯電して袋体に付着したまま最終製品となり、内容物の充填工程において抜きカスが内容物と共に袋体内に入り、衛生上の不都合を生じる場合が発生する。
上記現状に鑑み、本発明は、強度に優れ、かつ使用時に指を挿入しても指を傷つけることがない、把手用貫通孔付き袋体を提供することを目的とする。
更に、製造時に抜きカスが散乱することがなく、かつ柔軟性に優れる把手用貫通孔を形成し得る把手用貫通孔付き袋体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記のような問題点を解決すべく種々研究を重ねた結果、少なくとも2層の延伸フィルムを積層した層を含む基材フィルムの最内側にヒートシール層を形成した積層フィルムからなり、前記ヒートシール層が対向して重ねられ、外周がヒートシールされ袋状に成形され、かつ、前記外周部に把手用貫通孔が設けられた袋体であれば、使用時の保形性に優れること、前記把手用貫通孔の周縁の少なくとも一部に未シール部を形成するとともに、前記未シール部端部のヒートシール層の融着部に、樹脂溜りを有することによって、前記未シール部を構成する2枚の積層フィルムが前記樹脂溜りの存在によって左右に広がっていると、前記把手用貫通孔に挿入した指で当該袋体を持ち上げた場合でも、未シール部によって接触面が増加するため圧痛を低減でき、端縁に接触した場合の手指の傷つけを回避しうることを見出し、また、把手用貫通孔を形成する際に、把手用貫通孔の孔側の少なくとも一部にヒートシール部を形成することで、抜き刃によって貫通孔を形成した際にも、抜きカスの発生部数を低減し、特に薄いフィルム状の抜きカスの発生を回避できることを見出し、本発明を完成させた。
本発明の把手用貫通孔付き袋体は、未シール部の形成により、把手用貫通孔に指を挿入して袋体を保持しても、指の圧痛や手指および手袋などの破損を回避できる。このため、医療関係者が取り扱う場合には院内感染の危険性を回避することができる。
また、本発明の把手用貫通孔付き袋体は、最内層がヒートシール層である積層フィルムの前記ヒートシール層を対向して重ね、外周をヒートシールして袋状に成形し、かつ、前記ヒートシール部に把手用貫通孔を設けた袋体であって、少なくとも2層の延伸フィルムを積層した層を含む基材フィルムの最内側にヒートシール層を形成した積層フィルムを使用しているため、ガスバリア性、剛性、遮光性などの諸機能を確保することができ、内容物の保存性および使用時の保形性に優れる。
また、本発明の製造方法によれば、把手用貫通孔の内側の少なくとも一部がヒートシールされているため、抜きカスが製品の外装に付着し、または製品に内部に混入して発生する異物混入を回避することができる。
本発明の第一は、最内層がヒートシール層である積層フィルムの前記ヒートシール層を対向して重ね、外周をヒートシールして袋状に成形し、かつ、前記ヒートシール部に把手用貫通孔を設けた袋体であって、前記積層フィルムが、少なくとも2層の延伸フィルムを積層した層を含む基材フィルムの最内側にヒートシール層を形成した積層フィルムであり、前記把手用貫通孔は、その周縁の少なくとも一部に未シール部が形成されるとともに、前記未シール部端部のヒートシール層の融着部に、樹脂溜りを有することによって、前記未シール部を構成する2枚の積層フィルムが前記樹脂溜りの存在によって左右に広がっていることを特徴とする把手用貫通孔付き袋体である。以下、本発明について、図面等を用いて詳細に説明する。
(1)把手用貫通孔付き袋体
(参考態様1)
まず、樹脂溜りのない参考態様である図1、図2、図4を用いて、本願発明の把手用貫通孔付き袋体の基本構成を説明する。
図1(a)に示すように、把手用貫通孔付き袋体(10)は、袋体の外周がヒートシールされ、前記ヒートシール部(40)内に把手用貫通孔(20)が設けられたものである。該把手用貫通孔(20)の周縁には、未シール部(30)が形成されている。内容物が収納され密封された把手用貫通孔付き袋体(10)の前記把手用貫通孔(20)に指を挿入して当該把手用貫通孔付き袋体(10)を持ち上げた場合、前記把手用貫通孔(20)の周縁に形成された未シール部(30)によって重量が分散され圧痛などを回避でき、または把手用貫通孔(20)に接触する傷などの発生を防止することができる。なお、前記把手用貫通孔(20)は、フックなどに吊り下げるための吊下げ用孔として使用することもできる。
把手用貫通孔(20)のサイズは、用途によって適宜選択することができる。図1(b)に、図1(a)の部分拡大図を示すが、図1(b)に示すように、指一本を挿入する袋体(10)の場合には、等価円で換算して、把手用貫通孔(20)の直径(h1)が18〜25mmであることが好ましく、より好ましくは20〜23mmである。直径18mmを下回ると指1本の挿入が困難となる場合があり、一方、25mmを超えると使用時の把手用貫通孔(20)の形状を維持するため、ヒートシール部(30)の幅を40mm以上にする必要が生じ、不経済である。なお、上記は指一本を挿入する場合のサイズであるが、より内容物の重量が重い場合や、手提げを前提とする袋体の場合など、複数の指を挿入することを前提とする場合には、把手用貫通孔(20)のサイズは、上記に限定されるものではない。
把手用貫通孔付き袋体は、把手用貫通孔(20)の周縁に未シール部(30)が形成されることを特徴とするが、未シール部(30)の幅(h2)は、内容物の重量や使用する積層フィルムの種類によって適宜選択することができる。一般には、1〜10mm、より好ましくは1〜5mmである。1mmを下回ると指に対する圧力を分散する効果が弱い場合があり、10mmを超えても分散効果が少なく、ヒートシール部が少なくなり強度が低下する場合がある。
なお、図1(a)、(b)では、円形の把手用貫通孔(20)を示したが、貫通するものであれば円形に限定されず、楕円型、樽型、半円型、多角形その他であってもよい。一方、貫通孔を形成せず、指などが貫通しうる切り込みを形成した場合や、切り込みと抜きとを組み合わせた場合など、切込みが含まれる場合には、内容物の重量によっては前記切り込み部から袋体が裂ける場合があり、好ましくない。
把手用貫通孔付き袋体(10)に形成するヒートシール部(40)は、袋体(10)の形状に対応して適宜選択することができる。把手用貫通孔(20)は、いずれかのヒートシール部(40)に形成されればよい。また、把手用貫通孔付き袋体(10)を介してフックに吊り下げる場合には、把手用貫通孔(20)は、天シール部に形成されることが一般的であるが、これに限定されるものではない。
一方、把手用貫通孔(20)が形成されるヒートシール部(40)は、上記把手用貫通孔(20)の周縁に設けた未シール部(30)の端部からの最短距離が5〜30mm、より好ましくは5〜15mmとなるように形成される。5mmを下回ると、使用時に把手用貫通孔(20)やその近傍のヒートシール部(40)の保形性が低下する場合があり、一方、30mmを超えても、その効果に変化が無く、無駄である。なお、図1(b)において上記最短距離をh3またはh4で例示する。
前記したように、把手用貫通孔(20)が形成されるヒートシール部(40)は、天シール部に限定されず、横シール部や横シール部と天シール部との重複部などいずれであってもよく、その形状も図1に示すような帯状に限定されるものはない。
把手用貫通孔付き袋体(10)で使用する積層フィルムが、延伸フィルム(81)、接着剤層(83)、延伸フィルム(85)を積層してなる基材フィルムにヒートシール層(87)を積層してなる積層フィルム(80)である場合の図1(a)のA−A'切断面を図2に示す。把手用貫通孔(20)の両側に、重ね合わせたヒートシール層(87)が融着されずに積層フィルム(80)が分離した状態の未シール部(30)が形成されている。なお、「未シール」とは、袋体をヒートシールして製袋する際に、熱溶着されず、最内層のヒートシール層が未融着の状態をいう。
図3に、従来の把手用貫通孔(20)に指(60)を挿入して袋体(10)を持ち上げた場合のヒートシール部(40)の部分断面と指(60)との関係を示す。把手用貫通孔(20)には未シール部が存在しないため、指(60)がヒートシール部(40)に直接接触する。このため、袋体(10)の内容物の重量によって把手用貫通孔(20)形成時の切断面、すなわちヒートシール部(40)が指(60)に食い込み、大きな負荷がかかる。基材フィルムとして使用する延伸フィルムは積層フィルムに機械的強度や剛性を付与するに足る硬度を有するために使用され、一般的に腰があり、かつ、把手用貫通孔(20)形成時には鋭利に切断するため、その外周に角が立ち、指を傷つけやすい。このため、把手用貫通孔(20)に指を貫通しない場合でも、把手用貫通孔(20)外周を触れるだけで、手指を傷つける場合がある。これに対し、把手用貫通孔(20)の周縁に未シール部(30)が形成された把手用貫通孔付き袋体(10)は、未シール部(30)によって手指を保護することができる。すなわち、図4に示すようにヒートシール部(40)の端部に2枚の積層フィルムからなる未シール部(30)が形成されるため、把手用貫通孔(20)に指(60)を挿入して袋体を持ち上げても、未シール部(30)の積層フィルムが指(60)の接線方向に折れ曲がり、指(60)が把手用貫通孔(20)の切断端に触れることが無く、切断端の未シール部(30)は、剛性が低いため、例え接触しても手指を傷つけることがない。
(実施態様1)
次に、樹脂溜りのある実施態様である図5および図6を用いて、本願発明の把手用貫通孔付き袋体について説明する。
本発明において、未シール部(30)の態様は、未シール部(30)の開きをより促進できるように、例えば図5に示すように、ヒートシール層(87)とヒートシール層(87)との融着端部に樹脂溜り(89)が形成されている。このような樹脂溜り(89)は、たとえば把手用貫通孔(20)の外周の未シール部(30)の更に外周を高圧シールすると、最内層のヒートシール層(87)を構成する樹脂が未シール部(30)に移行され、ヒートシールと未シール部の境界に樹脂溜り(89)が形成される。図5において符号43は、高圧シール部である。
図6に、ヒートシール層(87)とヒートシール層(87)との融着端部に樹脂溜り(89)が形成された未シール部(30)を有する把手用貫通孔(20)に指(60)を挿入した場合のヒートシール部(40)、高圧シール部(43)、樹脂溜り(89)、未シール部(30)の部分断面と指(60)との関係を示す。未シール部(30)を構成する2枚の積層フィルムが樹脂溜り(89)の存在によって左右に広がって指(60)と接するため、指(60)と未シール部(30)との接触面積が増加し、より指(60)への負荷を軽減させることができる。また、図6とは相違するが、未シール部(30)を構成する積層フィルムが同方向に重なって折れ曲がった場合でも、樹脂溜り(89)によって一旦広がってから折れ曲がるため、指(60)への負荷を低減することができる。なお、樹脂溜り(89)を形成するので、未シール部(30)の幅(h2)を上記範囲で広くすれば、指に対する負荷を更に減少させることができる。
本発明の把手用貫通孔付き袋体おいて、ヒートシール部(40)は、均一な厚さを維持する必要は無く、図5に示すように、高圧シール部が形成されることによって一部に凹部が形成されていてもよい。
把手用貫通孔付き袋体の形状としては、チューブ状、三方シール、四方シール、ピロー状、スタンディングタイプ、ガセットタイプ、封筒貼りシールタイプ、その他のいずれでもよく、そのサイズも用途に応じて適宜選択することができる。また、本発明の把手用貫通孔付き袋体には、更に、注出具や吊下げ用孔、開閉チャック、開閉用ノッチなどが設けられていてもよい。
(実施態様2)
次に、樹脂溜りのある実施態様である図7を用いて、本願発明の把手用貫通孔付き袋体の別の態様を説明する。
図7は、天シール部と横シール部との重複部に円形の把手用貫通孔(20)が形成され、前記把手用貫通孔(20)の周縁の略半分に未シール部(30)と高圧シール部(40)とが形成され、かつ前記把手用貫通孔(20)の対角に注出具(50)が設けられた把手用貫通孔付き袋体(10)である。この袋体(10)の把手用貫通孔(20)に指を通しフックに吊るす場合、指は前記把手用貫通孔(20)の一部と接触して袋体(10)の重量を受けるため、指が接触する前記一部にのみ未シール部(30)が形成されている。また、前記把手用貫通孔(20)をフックに吊るすと、把手用貫通孔(20)と対角に設けられた注出具(50)とが鉛直になり、前記注出具(50)から内容物を排出させることができる。なお、未シール部(30)は、前記把手用貫通孔(20)の周縁の略半分にのみ形成され、これによってヒートシール部(40)の面積を小さくすることができる。
(参考態様2)
次に、樹脂溜りのない参考態様である図8を用いて、本願発明の把手用貫通孔付き袋体の別の態様を説明する。
図8は、未シール部(30)付き把手用貫通孔(20)とは別に、専用の吊下げ用孔(53)を設けた本発明に係る把手用貫通孔付き袋体(10)の参考態様である。天シール部に把手用貫通孔(20)と吊下げ用孔(53)とが形成され、底シール部に注出具(50)が形成されている。本発明では、把手用貫通孔(20)は、孔の端部が指と接触すればよく、同時に袋体(10)をフックに吊り下げるための吊下げ用孔(53)として用いてもよい。
(実施態様3)
次に、樹脂溜りのある実施態様である図9を用いて、本願発明の把手用貫通孔付き袋体の別の態様を説明する。
図9は、天シール部の下に開閉可能なチャック(55)を設けた袋体(10)であり、上記チャック(55)の上部に袋体を形成する2枚の積層フィルムのいずれか1枚に切り込みを形成してなる開口部(56)が設けられ、両横のシール部に円形の把手用貫通孔(20)が、底シール部に注出具(50)が形成されている。チャック(55)の上部にあるに開口部(56)を開封した状態で製袋されており、例えば病院で患者の状態に合わせて調合した経腸栄養剤などを充填して投与することができる。チャック(55)を開封した後に、親指と人差し指とをそれぞれ把手用貫通孔(20)に挿入すれば、片手で袋の口を開くことができ、空いた片手で袋体(10)に内容物を収納することができる。図9では、把手用貫通孔(20)の上部に未シール部(30)と高圧シール部(43)とが形成され、把手用貫通孔(20)に指を挿入して袋体(10)を持ち上げた場合にも指の圧痛や傷などを回避することができる。把手用貫通孔(20)の上部に限定して未シール部(30)と高圧シール部(43)とを形成したため、ヒートシール部(40)の面積を小さくすることができた。なお、前記開口部の上部の天シール部に吊下げ用孔(53)が形成されており、内容物の収納された袋体をフックに吊り下げた状態で使用することができる。
(実施態様4)
次に、樹脂溜りのある実施態様である図10を用いて、本願発明の把手用貫通孔付き袋体の別の態様を説明する。
図10は、本発明に係る注出具(50)および把手用貫通孔付き袋体(10)の実施態様で、スタンディングパウチの底材部に把手用貫通孔(20)が設けられ、その対角に注出具(50)を設けられた態様を示す。自立性維持のためにスタンディングパウチを構成するフィルムは腰が強く、特に、ヒートシール部(40)が2枚重なった底部は剛性が極めて高い。図10では、このような剛性の高いヒートシール部(40)に把手用貫通孔(20)が形成され、把手用貫通孔(20)の周縁の一部に未シール部(30)および高圧シール部(43)が形成された態様を示す。未シール部(30)の形成によって指への負荷を大きく軽減することができる。なお、図中の破線は、スタンディングパウチの底部の折り曲げ端部である。
(2)基材フィルム
本発明で使用する基材フィルムは、少なくとも2層の延伸フィルムを積層した層からなる。
延伸フィルムは、袋体を構成するに足る機械的、物理的、化学的等に優れた特性を有する合成樹脂製フィルムを用いることができ、たとえば、ポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィンフィルム;ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステルフィルム;6,6−ナイロン等のポリアミドフィルム;ポリカーボネートフィルム;ポリアクリロニトリルフィルム;ポリイミドフィルム等を用いることができる。上記延伸フィルムは、一軸延伸フィルムでも二軸延伸フィルムでもよく、機械強度や寸法安定性を有する点で二軸延伸フィルムを好適に使用することができる。
本発明では、延伸フィルムとして、ポリ塩化ビニリデン系樹脂フィルム、ポリ塩化ビニリデン系樹脂やポリビニルアルコールを主成分とする組成物をコーティングした樹脂フィルム、メタキシレンジアミン(MXD)ナイロンなどの延伸ポリアミド系樹脂フィルム、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂層を含む二軸延伸多層ポリアミドフィルム、環状ポリオレフィンフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物からなるフィルム、基材層に酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化インジウム、酸化錫、酸化ジルコニウム等の金属酸化物の透明蒸着膜を有する樹脂の延伸フィルム等を使用してもよく、ガスバリア性を付与することができる。なお、金属酸化物の蒸着膜を有するフィルムの基材層としては、ポリエチレンテレフタレイト等のポリエステル系樹脂フィルム、各種ナイロン等のポリアミド系樹脂フィルム、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリブデン樹脂フィルム等のポリオレフィンフィルム、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアリールフタレイト樹脂、シリコーン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、セルロース系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニリデンフィルム、アセタール系樹脂フィルム、フッ素系樹脂、その他の延伸フィルムがある。無機酸化物の蒸着膜の膜厚としては、厚さ50〜3000Å、より好ましくは100〜1000Åのものを好適に使用することができる。ガスバリア性フィルムとしては、市販品を使用することもでき、例えば、大日本印刷株式会社製、製品名「IB−PET−WUB」、「IB−ON−FWRC」などを好適に使用することができる。
本発明で使用する延伸フィルムは、上記フィルムを構成する樹脂の1種ないしそれ以上を使用し、その製膜化に際して、例えば、フィルムの加工性、耐熱性、耐候性、機械的性質、寸法安定性、抗酸化性、滑り性、離形性、難燃性、抗カビ性、電気的特性、強度、その他等を改良、改質する目的で、種々のプラスチック配合剤や添加剤等を添加することができ、その添加量としては数10%まで、その目的に応じて、任意に添加することができる。
基材フィルムを構成する少なくも2層の延伸フィルムは、同一であっても異なっていてもよい。異なる延伸フィルムを使用する例として、二軸延伸ポリプロピレンフィルムと二軸延伸ポリプロピレンフィルムとの積層フィルムがある。
延伸フィルムを接着剤を介して積層して基材フィルムとすることができる。例えば、2液反応硬化型接着剤を用いて貼り合わせるドライラミネート法や、無溶剤接着剤を用いて貼り合わせるノンソルベントラミネートなどによって基材フィルムを調製できる。本発明では、上記2層の延伸フィルム間に、前記の金属箔や、未延伸フィルム層を更に積層し、上記接着剤によって貼り合わせてもよい。一方、上記延伸フィルムを熱接着性樹脂を用いてTダイ押し出しラミネーション法によってラミネートしてもよく、この際、共押し出しによって複層フィルムを調製してもよい。
また、本発明で使用する基材フィルムは、上記2層の延伸フィルムの間に、さらに、アルミニウム、鉄、銅、錫等の金属箔や前記延伸フィルムまたはその未延伸フィルムのいずれかを更に積層することもでき、基材フィルムを構成する金属箔や延伸フィルムには表面処理をおこなってもよい。接着性や印刷適性などを付与することができる。なお、基材フィルムのいずれかの層の表面または裏面に印刷層を形成してもよい。
基材フィルムの厚さは、強度、剛性などを確保するため、9〜50μmのものを好適に使用することができる。
(3)ヒートシール層
最内層を構成しうるヒートシール層としては、熱によって溶融し相互に融着し得る樹脂層を使用することができる。具体的には、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、及びそれらの金属架橋物等の樹脂、メタロセン触媒を使用して重合したエチレン−α・オレフィン共重合体、ポリプロピレン、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリブテンポリマー、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマール酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂等の樹脂からなる1種以上のフィルムもしくはシートまたはこれらを構成する樹脂からなる共押出しフィルムも使用できる。
上記のヒートシール層には、必要に応じて、滑剤、充填剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤、着色剤等の各種添加剤が添加されたものであってもよい。
ヒートシール層は、一般には、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ乳酸系樹脂の1種または2種以上を使用し、押し出し法、キャスト成形法、Tダイ法、切削法、インフレーション法、その他等の製膜化法を用いて単層で製膜化したもの、または2種以上の樹脂を使用して共押し出しなどで多層製膜したもの、または2種以上の樹脂を混合使用して製膜することができる。
なお、ヒートシール層として、エチレン・酢酸ビニル共重合体ケン化物、環状ポリオレフィン、ポリアクリロニトリル等の、ヒートシール性を有すると共にバリア性を有するフィルムを用いてもよい。
本発明において、ヒートシール層の厚さは、10〜150μmが好ましく、15〜80μmがより好ましい。
(4)積層フィルム
本発明で使用する積層フィルムは、前記基材フィルムの最内側にヒートシール層を形成した積層フィルムである。
基材フィルムにヒートシール層を積層するには、前記基材フィルム層にヒートシール層を構成するフィルムを2液反応硬化型接着剤を用いたドライラミネートやノンスルベントラミネートで貼り合わせ、または、ヒートシール層を構成するフィルムを、ポリエチレンなどの熱融着性樹脂のTダイ押し出しラミネーションにより積層して調製することができる。押し出しラミネーション法の場合は、必要に応じてアンカーコート剤を用いることができる。
なお、本発明で使用する積層フィルムは、上記基材フィルムとヒートシール層との間に、更に他の層を有していてもよい。このような他の層としては、前記延伸フィルムや、前記の金属箔や、前記延伸フィルムを構成樹脂からなる未延伸フィルムを例示することができる。これらは上記接着剤によって貼り合わせてもよく、熱接着性樹脂を用いてTダイ押し出しラミネーション法によってラミネートしてもよい。例えば、2枚の延伸フィルムをドライラミネート法によってラミネートして基材フィルムを調製し、この基材フィルムに金属箔をポリエチレン樹脂のTダイ押し出しラミネーションにより貼り合わせ、更に最内層として直鎖状低密度ポリエチレンフィルムを、ポリエチレン樹脂のTダイ押し出しラミネーションにより積層したものが例示できる。なお、内容物をレトルト殺菌する必要のある場合には、2液硬化型のウレタン系接着剤を用いてラミネート法によってラミネートする方法が耐熱性に優れ、好ましい。
また、本発明で使用する積層フィルムは、上記基材フィルムとヒートシール層との間に、さらに、アルミニウム、鉄、銅、錫等の金属箔や前記延伸フィルムのいずれかを更に積層することもでき、積層フィルムを構成する金属箔や延伸フィルムには表面処理をおこなってもよい。接着性や印刷適性などを付与することができる。なお、積層フィルムのいずれかの層の表面または裏面に印刷層を形成してもよい。
本発明で使用する積層フィルムは、前記基材フィルムの表面側に更にOPニスなどの外層を設けてもよい。このような外層としては、基材フィルムの用途によって適宜選択することができる。なお、外層は、2層以上の積層とすることができ、外層にデザイン印刷層を形成してもよい。
積層フィルムの厚さは、強度、剛性などを確保するため、40〜300μmのものを好適に使用することができる。
(5)把手用貫通孔付き袋体の製造方法
本発明の把手用貫通孔付き袋体は、少なくとも2層の延伸フィルムを積層した層を含む基材フィルムの最内側にヒートシール層を形成した積層フィルムを使用し、ヒートシール部に形成した把手用貫通孔の周縁の少なくとも一部に未シール部を形成して製造される。この際、把手用貫通孔の内部をヒートシールせずに把手用貫通孔を抜くと、軽くかつ帯電した未シールフィルムが袋体に付着しその除去が容易でなく、かつその後の内容物の封入時にそれが混入される場合がある。この問題点を回避するため、本発明では把手用貫通孔形成位置の外側および内側をヒートシールし、次いで前記外周の前記把手用貫通孔の形成位置に把手用貫通孔を形成し、把手用貫通孔付き袋体を製造する。すなわち、本発明の第二は、外周がヒートシールされ袋状に成形され、かつ、前記外周部に把手用貫通孔が設けられた袋体の製造方法であって、少なくとも2層の延伸フィルムを積層した層を含む基材フィルムの最内側にヒートシール層を形成した積層フィルムを、前記ヒートシール層を対向して重ね、前記重ね部の外周であって、前記把手用貫通孔の形成位置の外側および内側をヒートシールすることによって、前記把手用貫通孔の外周の少なくとも一部に未シール部を設け、次いで前記外周の前記把手用貫通孔形成位置の内側に設けたヒートシール部と未シール部からなる重ね合わされた前記積層フィルムを除去することによって把手用貫通孔を形成し、更に、ヒートシールの際に、前記把手用貫通孔形成位置の外側の未シール部とヒートシール部の境界のヒートシール部に、他よりも高い圧力でヒートシールする高圧ヒートシール部を形成して前記未シール部端部のヒートシール層の融着部に樹脂溜りを形成する工程を含むことを特徴とする、把手用貫通孔付き袋体の製造方法である。以下、特徴的な未シール部を有する把手用貫通孔の形成方法について図面を用いて説明する。
(参考態様3)
まず、樹脂溜りのない参考態様である図11を用いて、把手用貫通孔の形成方法の基本構成を説明する。
把手用貫通孔の形成において、「把手用貫通孔の形成位置の外側および内側をヒートシールし」とは、把手用貫通孔を形成するための抜き位置の外側および内側をヒートシールすることを意味する。これにより把手用貫通孔の外周の少なくとも一部に未シール部が形成され、把手用貫通孔の内側にシール部が形成される。図11(a)に把手用貫通孔(20)形成位置(23)を破線で示し、実線でその外側線(25)および内側線(27)を示す。外側線(25)および内側線(27)の実線で囲まれた範囲が未シール(30)となり、それ以外はヒートシール部(40)となる。図11(b)に、把手用貫通孔(20)を抜いた後の状態を示す。なお、把手用貫通孔(20)形成時に生成した打ち抜き片は、一部にヒートシール部(40)を有するため各積層フィルムに分離せず、その重力と剛性によって袋体に付着することが回避される。
(参考態様4)
次に、樹脂溜りのない参考態様である図12を用いて、把手用貫通孔の形成方法の別の態様を説明する。
把手用貫通孔の形成では、把手用貫通孔を形成する際に発生する打ちぬき片の一部を、把手用貫通孔の内側をヒートシールすることでその分離を防止できればよく、従って、把手用貫通孔の抜き位置の一部がヒートシールされていてもよい。このような態様でも、把手用貫通孔の外周の一部に未シール部を形成できるため指の傷を防止することができ、かつ打ち抜き片の分離を防止することができるからである。したがって、図12(a)に示すように、把手用貫通孔の抜き位置(23)の内側に十字のヒートシール部と、前記十時のヒートシール部と連設する抜き位置(23)の外側(25)の円形のヒートシール部とを形成するように、ヒートシールを行ってもよい。図12(b)に、把手用貫通孔の抜き位置(23)で把手用貫通孔(20)を抜いた後の状態を示す。把手用貫通孔(20)の外周の4箇所に未シール部(30)が形成され、打ち抜き片は、一部にヒートシール部(40)を有するため各積層フィルムに分離せず、その重力と剛性によって袋体に付着することが回避される。
(参考態様5)
次に、樹脂溜りのない参考態様である図13を用いて、把手用貫通孔の形成方法の別の態様を説明する。
図13(a)に示すように、円形の把手用貫通孔の中央を中心とする半円の内部を未シール部(30)とする態様であってもよい。前記把手用貫通孔形成位置の外側および内側の少なくとも一部がヒートシールされ、同時に把手用貫通孔の外周の一部に未シール部が形成され、かつ打ちぬき片の分離が防止されるからである。
(実施態様5)
次に、樹脂溜りのある実施態様である図14および図15を用いて、本願発明における把手用貫通孔の形成方法について説明する。
本発明では、上述の参考態様である把手用貫通孔の形成方法において、更に、ヒートシールの際に、前記把手用貫通孔形成位置の外側の未シール部とヒートシール部の境界のヒートシール部に、他よりも高い圧力でヒートシールされる高圧シール部を形成する。この態様を図14(a)に示す。図14(a)は、図11(a)の把手用貫通孔形成位置の外側の未シール部とヒートシール部の境界のヒートシール部に高圧シール部(43)を形成したものであり、図14(b)は、把手用貫通孔(20)を抜いた後の状態である。また、図14(b)のX−X'切断線の模式的な切断面を図15に示す。図15に示すように、未シール部(30)外周に高圧シール部(43)を形成することで、溶融した最内層のヒートシール層(87)が未シール部(30)に向かって変形して樹脂溜り(89)を形成し、未シール部(30)を構成する積層フィルム(80)が開くため、把手用貫通孔(20)に指を挿入した場合の指の負荷を軽減することができる。
なお、ヒートシールの際に、把手用貫通孔形成位置の外側の未シール部とヒートシール部の境界のヒートシール部に、他よりも高い圧力でヒートシールする高圧ヒートシール部を形成して未シール部端部のヒートシール層の融着部に樹脂溜りが形成されればよく、図14(a)の態様に限定されるものではない。
例えば、図12(a)や図13(a)の把手用貫通孔形成位置の外側の未シール部とヒートシール部の境界のヒートシール部に高圧シール部を形成したものであってもよい。
ここで、図7、図9、図10における把手用貫通孔は、図13(a)の把手用貫通孔形成位置の外側の未シール部とヒートシール部の境界のヒートシール部に高圧シール部を形成したものである。
高圧シール部(43)の形成方法としては、ヒートシール部(40)を形成するヒートシールバーの、高圧シール部(43)に該当する部分のみ0.1〜0.5mm程度突起を設けることにより、部分的にヒートシール圧力を高める方法や、ヒートシール部(40)と高圧シール部(43)とをヒートシールを別個に行い、他より高い温度で高圧シール部をヒートシールしてもよい。ヒートシールバーを使用して高圧シール部を形成する方法は、一工程でヒートシールすることができ、製袋工程でヒートシール部(40)と高圧シール部(43)との位置合せも不要とする利点がある。一方、2段階で高圧シール部(43)を形成する方法は、高圧シール部(43)単独で温度や圧力を調整できるため、樹脂溜り(89)を簡便に形成することができる。尚、高圧シール部(43)をヒートシール部(40)と別ステップで行う場合、高圧シール部(43)を先に形成すると、高圧シール部(43)端部に形成された樹脂溜り(89)によって高圧シール部(43)外端の空気抜けが困難となる場合があり、ヒートシール部(40)を形成した後に高圧シール部(43)を形成することが好ましい。
本発明において、ヒートシールの方法としては、たとえば、バーシール、回転ロールシール、ベルトシール、インパルスシール、高周波シール、超音波シール等の周知の方法で行うことができる。また、超音波シール装置を用いて、ホーンをリング状にすることによって高圧シール部(43)を形成してもよい。
尚、高圧シール部(43)は、他よりも圧力を高めることで、未シール部(30)の端部のヒートシール層の融着部に、樹脂溜り(89)が形成されればよく、高圧の程度は任意に設定することができる。なお、本発明ではいずれの製造方法であっても、ヒートシール後に樹脂溜り(89)が形成されればよく、温度の調整のみで樹脂溜り(89)を形成してもよい。
ヒートシール工程では、ヒートシール後に冷却バーで冷却することが一般的であるが、この冷却方法では樹脂溜り(89)を潰してしまう場合があり、そのような恐れがある場合には冷却バーによる冷却前に樹脂溜り(89)に冷気を吹き付けて固化したり、冷却バーの受けゴム板の硬度を下げて冷却圧力を下げて樹脂溜り(89)の潰れを抑制してもよい。
(6)用途
本発明にかかる把手用貫通孔付き袋体は、例えば、飲食品、試薬、粉末薬、輸液、血液、または経腸栄養剤等を充填して使用することができる。本発明にかかる把手用貫通孔付き袋体は、把手用貫通孔の外周に未シール部が形成されているため、指を挿入してもそれが傷つくのを防止することができる。しかも、シール部の強度に優れ、長時間、吊り下げて使用する用途において、優れた効果を発揮できる。
次に実施例および比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、これらの実施例および比較例は何ら本発明を制限するものではない。
(製造例1)
厚み12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレイトフィルムと、厚み15μmの二軸延伸ポリアミドフィルムと、厚み9μmのアルミニウム箔とを、2液硬化型のウレタン系接着剤層を介してそれぞれ接着し、ヒートシール層として厚み60μmのハイレトルト用未延伸ポリプロピレンフィルムを2液硬化型のウレタン系接着剤層を介して積層した。これにより、二軸延伸ポリエチレンテレフタレイトフィルム(12μm)/接着剤層/二軸延伸ポリアミドフィルム(15μm)/接着剤層/アルミニウム箔(9μm)/接着剤層/未延伸ポリプロピレンフィルム(60μm)からなる巾580mmの積層フィルムAを作製した。
(製造例2)
厚み12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレイトフィルムと、厚み15μmの二軸延伸ポリアミドフィルムとを、2液硬化型のウレタン系接着剤層を介して接着した後、二軸延伸ポリアミドフィルム面に、2液硬化型のウレタン系アンカー剤層を塗布し、次いで厚み15μmの溶融ポリエチレン樹脂層を介して厚み60μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルムからならヒートシール層を積層した。これにより、二軸延伸ポリエチレンテレフタレイトフィルム(12μm)/接着剤層/二軸延伸ポリアミドフィルム(15μm)/ポリエチレン樹脂層(15μm)/直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(60μm)からなる巾580mmの積層フィルムBを作製した。
(製造例3)
厚み15μmの二軸延伸ポリアミドフィルムに、2液硬化型のウレタン系接着剤層を介して厚み60μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルムからならヒートシール層を積層した。これにより、二軸延伸ポリアミドフィルム(15μm)/接着剤層/直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(60μm)からなる巾580mmの比較用積層フィルムを作製した。
(製造例4)
図16に示すように、長さ610mm、巾50mmのヒートシールバー用鉄板の長手方向の両端を60mmずつ削り落して中央部に490mm×50mmのヒートシール部を形成し、長手方向両端から185mmの2箇所の中央に、外径25mm、内径10mmのリング状に削り出して未シール部を形成し、縦ヒートシールバーを製造した。当該縦シールバーと、20mm巾の横シールバー、および、直径21mmの抜き刃を三方シール袋製袋機にセットし、本発明の実施例および比較例に係る袋体の製造に用いた。
比較例1
前記三方シール袋製袋機に製造例1で製造した積層フィルムAをセットし、半裁後未延伸ポリプロピレンフィルム面同士を向かい合わせて重ねた。
縦シール部には半裁側の端に、製造例4で製造した縦ヒートシールバーを用いて温度190℃で巾50mmの縦シールを施し、横シール部には、20mm巾の横ヒートシールバーを用いて240mm間隔で、前記縦ヒートシールバーの未シール部が240mm間隔の中央に位置するように温度220℃で横シールを施した。前記、縦ヒートシールおよび横ヒートシールの後に、冷却バーにより冷却した。
冷却後、前記縦シール部の未シール部内側中央を抜き刃を用いて直径21mmに抜き、長手方向両端を化粧裁ちし、横シール部の略中央部で裁断し、長さ280mm、巾240mm、側部シール巾10mm、天シール巾50mm、底シール部が未シール状態の把手用貫通孔付き袋体を得た。
同様にして、製造例1の積層フィルムAに代えて製造例2で製造した積層フィルムBを使用し、上記と同様にして、把手用貫通孔付き袋体を得た。
該袋体は、使用した積層フィルムの種類に係わらず、貫通孔シール部中央に直径21mmの把手用貫通孔が形成され、前記把手用貫通孔の周縁に2mm巾の未シール部が形成されていた。
また、当比較例に係る袋体は、積層フィルムA、および、積層フィルムB共に3000袋製造したが、直径21mmの抜きカスは、製袋機の抜き部に装着した吸引装置により全て吸引除去され、製袋機上に散乱したり、袋体に付着して排出されたりすることは無かった。
(製造例5)
外径35mm、内径26mmのリング状ポイントシールバーを2個製作し、前記三方シール袋製袋機の、縦シールと横シールの中間に位置する、チャック付き袋体製造時のチャック両端を潰すポイントシール部の、流れ方向の隣り合う位置に、240mm間隔でセットした。
(実施例1)
前記三方シール袋製袋機に前記積層フィルムBをセットし、半裁後未延伸ポリプロピレンフィルム面同士を向かい合わせて重ねた。
縦シール部には半裁側の端に、製造例4で製造した縦ヒートシールバーを用いて温度180℃で巾50mmの縦シールを施し、次いで前記縦ヒートシール部の未シール部外側に、製造例5で製造したポイントシールバーを用いてポイントシールを行った。なお、ポイントシールは、ポイントシール後に樹脂溜りが形成されるようヒートシール温度を210℃に調整した。次いで、横シール部には、20mm巾の横ヒートシールバーを用いて240mm間隔で、前記縦ヒートシールバーの未シール部が240mm間隔の中央に位置するように温度210℃で横シールを施した。前記、縦ヒートシールおよび横ヒートシールの後に、冷却バーにより冷却した。尚、ポイントシール部は周囲より凹んでいて冷却盤の当りが悪く冷却効果が得られないことから、ポイントシール直後にドライヤーの冷風を当てるのみとし、冷却バーによる冷却は施さなかった。
冷却後、前記縦シール部の未シール部内側中央を抜き刃を用いて直径21mmに抜き、長手方向両端を化粧裁ちし、横シール部の略中央部で裁断し、長さ280mm、巾240mm、側部シール巾10mm、天シール巾50mm、底シール部が未シール状態の把手用貫通孔付き袋体を得た。
同様にして、製造例2の積層フィルムBに代えて製造例1で製造した積層フィルムAを使用し、上記と同様にして、把手用貫通孔付き袋体を得た。
該袋体は、使用した積層フィルムの種類に係わらず、貫通孔シール部中央に直径21mmの把手用貫通孔が形成され、前記把手用貫通孔の周縁に2mm巾の未シール部が形成され、前記ポイントシール部と未シール部との間に樹脂溜りが形成されていた。
また、当実施例に係る袋体は、積層フィルムA、および、積層フィルムB共に3000袋製造したが、直径21mmの抜きカスは、製袋機の抜き部に装着した吸引装置により全て吸引除去され、製袋機上に散乱したり、袋体に付着して排出されたりすることは無かった。
(製造例6)
製造例4と同様にして、長さ610mm、巾50mmのヒートシールバー用鉄板を長手方向の両端を60mmずつ削り落して中央部に490mm×50mmのヒートシール部を形成した。次いで、長手方向両端から185mmの2箇所の中央に、外径25mmの円状に削り出しを施し、未シール部を形成し、縦ヒートシールバーを製造した。
(比較例2)
製造例4の縦ヒートシールバーに代えて製造例6の縦ヒートシールバーを使用した以外は、比較例1と同様にしてそれぞれ積層フィルムAまたは積層フィルムBからなる把手用貫通孔付き袋体を製造した。
該袋体は、使用した積層フィルムの種類に係わらず、貫通孔シール部中央に直径21mmの把手用貫通孔が形成され、前記把手用貫通孔の周縁に2mm巾の未シール部が形成されていた。
ただし、製袋後、製袋機の抜き部周辺には、製袋機の抜き部に装着した吸引装置では吸引除去しきれなかった積層フィルムBの抜きカスが2枚落下しており、製造した袋体に付着して袋体の束に混入することは無かったが、その可能性を示唆するもので、本発明の有用性が示されたものである。
(比較例3)
製造例4の縦ヒートシールバーに代えて長さ610mm、巾50mmの全ベタヒートシールバーを使用し、積層フィルムとして、製造例1の積層フィルムA、製造例2の積層フィルムB、製造例3の比較用積層フィルムを使用した以外は、比較例1と同様にして把手用貫通孔付き袋体を製造した。
該袋体は、使用した積層フィルムの種類に係わらず、貫通孔シール部中央に直径21mmの把手用貫通孔が形成され、前記把手用貫通孔の周縁には未シール部が存在しなかった。
(官能試験)
実施例1、および比較例1、3で製造した積層フィルムA、積層フィルムB、比較用積層フィルムからなる把手用貫通孔付き袋体に、500ml、1lの2パターンの水を充填した。次いで、開口部にヒートシールを施して密封した後、貫通孔シール部の前記把手用貫通孔に通して袋体をぶら下げ、20代〜30代の女性5名による、指へ与えられた感覚の試験結果を評価した。結果を表1に示す。
なお、表中、○は、指への感覚として痛みを感じない、△は、痛みを感じるが我慢できる、×は、我慢できない痛みを覚える、の3種で表現し、最も多かった感覚を結果とした。尚、水の量が多くなると、痛みの感覚に加えて指1本では支えきれない重さも感じるが、瞬間でも持ち上げた後で袋を下ろした後の感覚を記録すると共に、痛みが増幅されぬように、異なる区分で他の区分と同じ指の同じ箇所を用いて持ち上げないよう指示した。
表1に示した評価結果から明らかなように、水500mlでは、実施例1、および、比較例1の把手用貫通孔袋体では、殆ど指が痛くならないのに対し、比較例3の積層フィルムA、および、Bでは、すでに軽い痛みを感じており、更に、水1lになると、比較例3の積層フィルムA、および、Bでは指が痛くて袋体を持ち上げられない例もあったが、実施例1、および、比較例1では、痛みの差こそあれ、全て我慢できる範囲内であった。
尚、比較用フィルムで製造した、比較例3の袋体の場合、積層フィルムの腰が弱いため、把手用貫通孔の切断面が垂直に指に当ることが無く、本発明の効果は必要としなかった。
Figure 0005417706
本発明は、把手用貫通孔に指を通して使用する際に、使用時の指の圧痛みを軽減することができ、有用である。
(参考態様1)図1(a)は、袋体(10)の外周がヒートシールされ、前記ヒートシール部(40)内に把手用貫通孔(20)が設けられた把手用貫通孔付き袋体の平面図である。該把手用貫通孔(20)の周縁には、未シール部(30)が形成されている。また、図1(b)は、図1(a)の部分拡大図である。 (参考態様1)図2は、図1(a)のA−A'切断面である。 (従来態様)図3は、未シール部が存在しない従来の把手用貫通孔(20)に指(60)を挿入して袋体(10)を持ち上げた場合の、把手用貫通孔(20)と指(60)との関係を示す部分拡大断面模式図である。 (参考態様1)図4は、未シール部(30)を構成する2枚の積層フィルムと、把手用貫通孔(20)に指(60)を挿入して袋体を持ち上げた際の未シール部(30)の状態を示す図である。 (実施態様1)把手用貫通孔(20)が形成されたヒートシール部の断面図であり、ヒートシール層とヒートシール層との融着端部に樹脂溜り(89)が形成される態様を示す図である。 (実施態様1)図6は、把手用貫通孔(20)の外周に設けた未シール部(30)の更に外周端に高圧シール部(43)を形成した把手用貫通孔(20)に指(60)を挿入し、袋体を持ち上げた際の未シール部(30)の状態を示す図である。 (実施態様2)図7は、天シール部と横シール部との重複部に円形の把手用貫通孔(20)が形成され、前記把手用貫通孔(20)の周縁の略半分に未シール部(30)が形成され、かつ前記把手用貫通孔(20)の対角に注出具(50)が設けられた、本発明の把手用貫通孔付き袋体(10)の平面図である。なお、前記未シール部(30)外周端に高圧シール部(43)が形成されている。 (参考態様2)図8は、未シール部(30)付き把手用貫通孔(20)と共に吊下げ用孔(53)が形成された把手用貫通孔付き袋体(10)の平面図である。天シール部に把手用貫通孔(20)と吊下げ用孔(53)とが形成され、底シール部に注出具(50)が形成されている。 (実施態様3)図9は、天シール部の下に開閉可能なチャック(55)を設けた袋体(10)であり、上記チャック(55)の上部に袋体を形成する2枚の積層フィルムのいずれか1枚に切り込みを形成してなる開口部(56)が設けられ、両横のシール部に円形の把手用貫通孔(20)が、底シール部に注出具(50)が形成され、天シール部に吊下げ用孔(53)が形成されている本発明の把手用貫通孔付き袋体(10)の平面図である。 (実施態様4)本発明に係る注出具(50)および把手用貫通孔付き袋体(10)の実施態様で、スタンディングパウチの底材部に把手用貫通孔(20)が設けられ、その対角に注出具(50)を設けられた態様を示す図である。 (参考態様3)図11(a)は、ヒートシール部に未シール部を有する把手用貫通孔(20)の製造工程を示す図であり、把手用貫通孔(20)形成位置(23)を破線で示し、実線でその外側(25)および内側(27)を示す。図11(b)に、把手用貫通孔(20)を抜いた後の状態を示す。 (参考態様4)図12(a)は、把手用貫通孔の抜き位置(23)の内側の十字のヒートシール部と、前記十時のヒートシール部と連設する抜き位置(23)の外側(25)の円形のヒートシール部とを形成する、ヒートシールの説明図である。図12(b)に、把手用貫通孔(20)を抜いた後の状態を示す。 (参考態様5)図13(a)に、円形の把手用貫通孔の中央を中心とする半円の内部を未シール部(30)とする態様を示し、図13(b)に、把手用貫通孔(20)を抜いた後の状態を示す。 (実施態様5)図14(a)は、図11(a)の外側(25)の未シール部とヒートシール部の境界のヒートシール部に高圧シール部(43)を形成した態様を説明する図であり、図14(b)は、把手用貫通孔(20)を抜いた後の状態である。 (実施態様5)図15は、図14(a)のX−X'線の切断面である。 本発明に係る実施例1および比較例1で用いた縦ヒートシールバーの概略図面である。
符号の説明
10・・・把手用貫通孔付き袋体、
20・・・把手用貫通孔、
23・・・抜き位置、
25・・・把手用貫通孔の外側、
27・・・把手用貫通孔の内側、
30・・・未シール部、
40・・・ヒートシール部、
43・・・高圧シール部、
50・・・注出具、
60・・・指、
80・・・積層フィルム、
81・・・延伸フィルム、
83・・・接着剤層、
85・・・延伸フィルム、
87・・・ヒートシール層、
89・・・樹脂溜り

Claims (4)

  1. 最内層がヒートシール層である積層フィルムの前記ヒートシール層を対向して重ね、外周をヒートシールして袋状に成形し、かつ、前記ヒートシール部に把手用貫通孔を設けた袋体であって、
    前記積層フィルムが、少なくとも2層の延伸フィルムを積層した層を含む基材フィルムの最内側にヒートシール層を形成した積層フィルムであり、
    前記把手用貫通孔は、その周縁の少なくとも一部に未シール部が形成されるとともに、
    前記未シール部端部のヒートシール層の融着部に、樹脂溜りを有することによって、前記未シール部を構成する2枚の積層フィルムが前記樹脂溜りの存在によって左右に広がっていることを特徴とする把手用貫通孔付き袋体。
  2. 請求項1記載の把手用貫通孔付き袋体に、更に注出具が取り付けられていることを特徴とする把手用貫通孔付き袋体。
  3. 請求項1または2に記載の把手用貫通孔付き袋体に、輸液、血液、または経腸栄養剤が収納された、把手用貫通孔付き包装体。
  4. 外周がヒートシールされ袋状に成形され、かつ、前記外周部に把手用貫通孔が設けられた袋体の製造方法であって、
    少なくとも2層の延伸フィルムを積層した層を含む基材フィルムの最内側にヒートシール層を形成した積層フィルムを、前記ヒートシール層を対向して重ね、
    前記重ね部の外周であって、前記把手用貫通孔の形成位置の外側および内側をヒートシールすることによって、前記把手用貫通孔の外周の少なくとも一部に未シール部を設け、
    次いで前記外周の前記把手用貫通孔形成位置の内側に設けたヒートシール部と未シール部からなる重ね合わされた前記積層フィルムを除去することによって把手用貫通孔を形成し、
    更に、ヒートシールの際に、前記把手用貫通孔形成位置の外側の未シール部とヒートシール部の境界のヒートシール部に、他よりも高い圧力でヒートシールする高圧ヒートシール部を形成して前記未シール部端部のヒートシール層の融着部に樹脂溜りを形成する工程を含むことを特徴とする、把手用貫通孔付き袋体の製造方法。
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