JP2006182436A - 注出口付きパウチ - Google Patents
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Abstract
【課題】 注出口から内容物を出し入れすることができるパウチであって、内容物を残すことなくほぼ全てしぼり出せる注出口付きパウチを提供する。
【解決手段】 複数枚のシート状材料20A、20Bの周縁部21A、21B、21C、21Dが重ねてヒートシールされ、ヒートシールされた周縁部21A、21B、21C、21Dの一部に内容物を出し入れするための筒状の注出口部材30が設けられた略長方形形状の注出口付きパウチ10であって、注出口部材30は、略長方形形状の一辺21Aにおける中央を避けた位置22に設けられるとともに、注出口部材30からパウチ10の内部に延びるストロー32の長さを、注出口部材30が設けられた一辺21Aに隣り合う辺21Bまたは21Dの長さLの2分の1以下0(ゼロ)以上の長さとすることにより、上記課題を解決する。
【選択図】 図1
【解決手段】 複数枚のシート状材料20A、20Bの周縁部21A、21B、21C、21Dが重ねてヒートシールされ、ヒートシールされた周縁部21A、21B、21C、21Dの一部に内容物を出し入れするための筒状の注出口部材30が設けられた略長方形形状の注出口付きパウチ10であって、注出口部材30は、略長方形形状の一辺21Aにおける中央を避けた位置22に設けられるとともに、注出口部材30からパウチ10の内部に延びるストロー32の長さを、注出口部材30が設けられた一辺21Aに隣り合う辺21Bまたは21Dの長さLの2分の1以下0(ゼロ)以上の長さとすることにより、上記課題を解決する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、注出口から内容物を出し入れすることができるパウチに関するものである。
胃ろう用の栄養剤や酸化染毛剤などの内容物を注出口から内容物を出し入れすることができるパウチが知られている。
医療分野において、食道が不自由であり口から食事の取れない人や、食事をとるとむせ込んで肺炎などを起こしやすい人のために、胃と腹部に胃ろうと呼ばれる小さな口をつくり、その胃ろうから直接胃に栄養を投与する方法が知られている。
胃ろうを有する人は、胃ろうに取り付けられた胃ろうカテーテルというチューブ状の器具に、栄養剤が封入された容器を取り付け、容器の内容物をしぼり出すことにより、胃に栄養剤を投与している。
胃ろう用の栄養剤を封入した容器としては、注出口の付いたパウチを用いることが可能である。このような注出口の付いたパウチとしては、シート材の周縁部をヒートシールにより貼り付けたガセット袋状のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このようなパウチにおいては、通常、直線状にヒートシールされた一辺の中心に注出口が設けられており、注出口の内部にストローや容器の閉塞防止用のリブが設けられたものが知られている。
特開2000−62813
胃ろうを有する人が栄養剤を投与する際、自ら容器の内容物をしぼり出すため、例えば、特許文献1の図1に開示されているようなヒートシール部分を多く有するパウチでは、握ったときに端面が手に当たり、痛くて握りにくい場合があった。また、胃ろう用の栄養剤は高価であるため、内容物を残すことなく全てしぼり出せる容器が求められている。これら課題は、例えば酸化染毛剤用などの容器であっても有する場合がある。
そこで、本発明の目的は、注出口から内容物を出し入れすることができるパウチであって、内容物を残すことなくほぼ全てしぼり出せる注出口付きパウチを提供することにある。
上記課題を解決する本発明の注出口付きパウチは、複数枚のシート状材料の周縁部が重ねてヒートシールされ、ヒートシールされた周縁部の一部に内容物を出し入れするための筒状の注出口部材が設けられた略長方形形状の注出口付きパウチであって、前記注出口部材は、略長方形形状の一辺における中央を避けた位置に設けられるとともに、前記注出口部材から前記パウチの内部に延びるストローを設けず、または、前記注出口部材から前記パウチの内部に延びるストローが設けられる場合に、前記ストローの長さは、前記注出口部材が設けられた一辺に隣り合う辺の長さの2分の1以下の長さであることを特徴とする注出口付きパウチである。
この発明によれば、注出口部材が略長方形形状の一辺における中央を避けた位置に設けられることにより、内容物が少なくなると当該一辺の中央付近からこれに対向する辺の中央付近にかけて折り曲げやすくなる。また、注出口付きパウチの内部にストローを設けないか、または従来のストローよりも短くすることにより、内容物が少なくなると注出口部材を有する辺に対向する辺側から巻くように折りたたむことができる。このようにパウチが折りたたみやすく構成されているため、内容物を注出口からしぼりだしやすくなり、パウチの内容物をほぼ全て出すことが可能となるので、内容物がパウチ内に残り無駄になることがなくなる。さらに、注出口付きパウチを胃ろう用の栄養剤の容器として用いることにより、当該パウチの使用者がパウチを折りたたみやすいため、内容物である栄養剤を投入する作業が容易となる。
上記本発明の注出口付きパウチにおいては、前記パウチにおける前記注出口部材が設けられた略長方形形状の一辺に隣り合うとともに前記注出口部材から離れた側の一辺、または、前記パウチにおける前記注出口部材が設けられた略長方形形状の一辺に対向する辺のいずれか一方の辺に、二枚の前記シート状材料に挟まれ、前記パウチの内側に折り込まれた前記シート状材料をさらに有することを特徴とする。
この発明によれば、略長方形形状のパウチにおける所定の辺に内側に折り込まれたシート状材料を有するため、折り込まれたシート状材料を広げることにより、パウチは当該辺側を下にして自立が可能となり、パウチを置きやすくなる。また、このシート状材料を有することによりパウチの当該辺に幅ができるのでパウチの内容量を多くすることができるとともに、パウチに内容物が入っていない場合には、コンパクトに収納することができる。
さらに、パウチにおける注出口部材が設けられた略長方形形状の一辺に隣り合い注出口部材から離れた側の一辺に折り込まれたシート状材料を設け、この辺とこれに対向する辺でヒートシールされた部分を三ヶ所とすることができる。このような注出口付きパウチを胃ろう用の栄養剤の容器として用いた場合、当該パウチの使用者がパウチを握るときに、ヒートシールされた部分が手に垂直に当たりにくくなる。また、パウチの内容量が多い割に大きさが小さいため、使用者は片手でパウチを握ることも可能である。このように、パウチの使用者は、パウチを握りやすく、内容物である栄養剤を投入する作業が容易となる。
上記本発明の注出口付きパウチにおいては、前記パウチの周縁部に、前記パウチを折りたたみやすくするために加工された易折部が設けられていることを特徴とする。
この発明によれば、内容物が少なくなると、パウチの易折部を折ることにより、内容物を注出口からしぼりだしやすくなり、パウチの内容物をほぼ全て出すことが可能となるので、内容物がパウチ内に残り無駄になることがなくなる。
上記本発明の注出口付きパウチにおいては、前記パウチの周縁部であって、前記注出口部材が設けられた一辺および当該辺に対向する辺における中央の位置、および、前記注出口部材が設けられた一辺に隣り合う二つの辺における対向する複数の位置に前記易折部が設けられることを特徴とする。
この発明によれば、内容物が少なくなると、注出口部材が設けられた一辺の易折部からこれに対向する辺の易折部にかけて、パウチを半分に折ることができる。さらに、他の対向する位置に設けられた各辺の易折部間を、注出口部材を有する辺に対向する辺側から折ることにより、巻くように折りたたむことができる。このようにパウチが折りたたみやすく構成されているため、内容物を注出口からしぼりだしやすくなり、パウチの内容物をほぼ全て出すことが可能となるので、内容物がパウチ内に残り無駄になることがなくなる。
上記本発明の注出口付きパウチにおいて、前記注出口部材が設けられた一辺に隣り合う二つの辺における対向する位置は、前記注出口部材が設けられた一辺または当該辺に対向する辺と当該辺に隣り合う易折部との間の長さおよび各隣り合う易折部の間の長さが、前記注出口部材が設けられた一辺から離れるに従って短くなることを特徴とする。
この発明によれば、各隣り合う易折部の間の長さ等を注出口部材が設けられた一辺から離れるに従って短くなるようにしたため、対向する位置に設けられた各辺の易折部間を、注出口部材を有する辺に対向する辺側から折る際に、端から折る部分までの長さが徐々に長くなっていくことになり、折ったパウチがかさばりにくく、折りたたみやすくなる。
上記本発明の注出口付きパウチにおいて、前記易折部は、前記周縁部の複数の短い切り込みからなるミシン目、前記周縁部の線状又は破線状にエンボス加工されたエンボス加工部、前記周縁部の内側をヒートシールしないシール抜け部、前記周縁部の外側をヒートシールしないシール抜け部、前記周縁部の外側の一部を切り取って除いた切り欠き部、または、前記周縁部に穴を開けたパンチ穴の少なくともいずれか一つからなることを特徴とする。
この発明によれば、具体的に、易折部をミシン目、シール抜け部、切り欠き部、パンチ穴の少なくともいずれか一つとすることにより、易折部を従来公知の手段を用いて形成することができ、加工が容易となる。
本発明の注出口付きパウチによれば、パウチが折りたたみやすく構成されているため、内容物を注出口からしぼりだしやすくなり、パウチの内容物をほぼ全て出すことが可能となるので、内容物がパウチ内に残り無駄になることがなくなる。さらに、本発明の注出口付きパウチを胃ろう用の栄養剤や酸化染毛剤などの内容物の容器として用いることにより、当該パウチの使用者がパウチを握りやすく、折りたたみやすいため、内容物を投入する作業が容易となる。
以下に、本発明の注出口付きパウチについて、図面を参照して説明する。
なお、図1(A)は、本発明の注出口付きパウチを注出口に対して一側面側から見た図であり、図1(B)は、当該パウチに内容物を入れた状態の斜視図である。図2は、本発明の注出口付きパウチの各形態を示す図である。図3は、本発明の注出口付きパウチを折りたたむ工程を示した図であり、図4は、本発明の注出口付きパウチを胃ろう用の栄養剤の容器とした場合の使用形態を示す図である。
本発明の注出口付きパウチ10は、図1(A)に示すように、複数枚のシート状材料20(20A、20B)の周縁部21(21A〜21D)を重ねてヒートシールされ、ヒートシールされた周縁部21(21A〜21D)の一部22に内容物を出し入れするための筒状の注出口部材30が設けられた略長方形形状の注出口付きパウチ10である。注出口部材30には、キャップ33が設けられて内容物が封入されている。以下、注出口付きパウチ10について、単にパウチ10ともいう。
なお、略長方形形状とは、図1(A)や図2等に示すように、注出口31に対する一側面側から見て略長方形の形状であればよく、パウチ10に厚みがあるか否かは問わない。本実施形態においては、図1(A)および図1(B)等に示すように、パウチ10における注出口部材30が設けられた略長方形形状の一辺21Aに隣り合うとともに注出口部材30から離れた側の一辺21Bに、二枚のシート状材料20Aに挟まれ、パウチ10の内側に折り込まれたシート状材料20B(以下、シート状材料20Bをガセットとも言う。)を有するガセットパウチについて主に説明する。
図1(A)に示すように、本発明のパウチ10は、注出口部材30が略長方形形状の一辺21Aにおける中央を避けた位置22に設けられ、注出口部材30からパウチ10の内部に延びるストロー32を設けず、または、注出口部材30からパウチ10の内部に延びるストロー32が設けられる場合に、ストロー32の長さは、注出口部材30が設けられた一辺21Aに隣り合う辺21Bまたは21Cの長さの2分の1以下の長さであることを特徴とする。
注出口部材30は、略長方形形状のいずれかである一辺、図1(A)においては辺21A、における中央を避けた位置22に設けられる。具体的に、注出口部材30は、略長方形形状の短い二辺21Aまたは21Cの一方(ここでは21A)に設けられることが好ましく、当該辺21Aの一端から当該辺の長さWの4分の1の位置が注出口部材30の中心の位置になるように設けられることがより好ましい。この構成により、注出口部材30を有する辺21Aを半分に折りやすくなる。
注出口部材30からパウチ10の内部に延びるストロー32が設けられる場合に、ストロー32の長さは、注出口部材30が設けられた一辺21Aに隣り合う辺21Bまたは21Cの長さの2分の1以下でゼロよりも大きい長さとする。また、ストロー32の長さは、後述する易折部を基準とすると、注出口部材30が設けられた一辺21Aから隣り合う二つの辺21Bおよび21Dにおける易折部402、402’、403、403’のうち、注出口部材30に最も近い易折部402、402’までの長さL1よりも短くゼロよりも大きい長さとする(図2の各図参照)。ストロー32の長さは、具体的には限定されないが、通常、ゼロまたはゼロよりも大きく30mm以下とする。このように、ストロー32の長さが短いことにより、パウチ10の内容物を注出口31から出しやすくなる。また、パウチ10の内部にはストロー32を設けないことが好ましい。ストロー32を設けないことにより、パウチ10の内容物を注出口31からより出しやすくなる。
注出口付きパウチ10は、上述の構成により、特にそれ以上に加工することがなくてもパウチ10を折りたたみやすくすることができる。すなわち、注出口部材30を取り付ける位置を、パウチ10の周縁部における一辺21Aにおける中央を避けた位置とすることにより、シート状材料20Aに挟まれた注出口部材30の端部34がパウチ10を折り曲げるきっかけとなり、折りたたみやすくすることができる。
しかしながら、パウチ10の一辺21Aにおける折りたたみやすい効果が得られない場合や、パウチ10のシート材料20Aにアルミニウムシートが貼り合わせてある等の理由によりシート材料20Aの周縁部21(21A〜21D)が硬く、簡単に折り曲げられない場合等には、以下に説明するようにパウチ10の周縁部21を折り曲げやすく加工することができる。
すなわち、注出口付きパウチ10は、当該パウチ10のヒートシールされた周縁部21(21A〜21D)に、パウチ10を折りたたみやすくするために加工された易折部40が設けられていることが好ましい。この易折部40について、図2を参照して説明する。
図2(A)に示すように、易折部40は、パウチ10の周縁部21(21A〜21D)であって、注出口部材30が設けられた一辺21Aおよび当該辺21Aに対向する辺21Cにおける中央の位置401、401’、および、注出口部材30が設けられた一辺21Aに隣り合う二つの辺21Bおよび21Dにおける対向する複数の位置402、402’、403、403’に易折部40が設けられる。
辺21A、21Cにおける対向する位置401、401’に設けられた各辺の易折部40、40間(折りたたみ線)451を折ることにより、パウチ10を縦に半分に折ることができる。
また、辺21B、21Dにおける対向する位置402、402’、403、403’に設けられた各辺の易折部40、40間を、注出口部材30を有する辺21Aに対向する辺21C側から折ることにより、すなわち、まず注出口31から離れた位置403、403’の易折部40、40間(折りたたみ線)453を折り、次いで注出口31から近い位置402、402’の易折部40、40間(折りたたみ線)452を折ることにより、パウチ10を巻くように折りたたむことができる。
具体的に、易折部40が設けられる、注出口部材30が設けられた一辺21Aに隣り合う二つの辺21Bおよび21Dにおける対向する位置402、402’、403、403’は、注出口部材30が設けられた一辺21Aと隣り合う易折部40(402)との間の長さL1、辺21Aに対向する辺21Cと当該辺21Cに隣り合う易折部40(403)との間の長さL3および各隣り合う易折部40(402)および40(403)の間の長さL2が、注出口部材30が設けられた一辺21Aから離れるに従って短くなることが好ましい。言い換えると、図2(A)において、L1>L2>L3となり、例えば、L1を60mm、L2を50mm、L3を40mmとすることができる。
このように、対向する位置402、402’、403、403’に設けられた各辺の易折部40、40間453、452を、注出口部材30を有する辺21Aに対向する辺21C側から折る際に、端から折る部分までの長さが40mm、50mm、と徐々に長くなっていくことになり、折ったパウチ10がかさばりにくく、折りたたみやすくなる。
なお、パウチ10の各辺(21A〜21D)における易折部40の数は、上述したものに限定されない。しかしながら、易折部40は、対向する辺において対に設けられ、パウチ10を折った場合の折りたたみ線451、452、453が互いに略平行または略垂直になることが好ましい。
次いで、易折部40の具体的な態様について、図2(A)〜図2(D)を用いて説明する。
図2(A)には、易折部40として、シート状材料20A、20Bのヒートシールされた周縁部21(21A〜21D)において、複数の短い切り込みからなるミシン目40を形成した例を示す。また、図2(A)と同様の位置に、ミシン目40を形成する代わりに、線状または破線状にエンボス加工をしてもよい。図2(B)には、易折部41として、シート状材料20A、20Bのヒートシールされた周縁部21(21A〜21D)において、パウチ10の内側にシールしない部分、いわゆるシール抜け部41を形成した例を示す。シール抜け部41は、シールしていない部分41がシールされた部分21よりもやわらかいために折りやすくなる。図2(C)には、易折部42として、シート状材料20A、20Bのヒートシールされた周縁部21(21A〜21D)において、パウチ10の外側の一部を切り取って除いた切り欠き部42を形成した例を示す。また、図2(B)と同様の位置、すなわちパウチ10の外側に、切り欠き部42を形成する代わりに上述のシールしない部分(シール抜け部)を形成してもよい。図2(D)には、易折部43として、シート状材料20A、20Bのヒートシールされた周縁部21(21A〜21D)において、ヒートシールされる部分21の幅の中心付近にパンチ穴43を形成した例を示す。
これらの各易折部40〜43のうち、パウチ10の強度を考慮すると、ミシン目40、パンチ穴43が好ましく用いられる。また、パウチ10の加工性を考慮すると、加工時に切断屑の出ないミシン目40およびシール抜け41が好ましく用いられる。
なお、図2における各図においては、一のパウチ10に対して一種類、例えばミシン目40のみ、シール抜け部41のみ等の易折部を設けているが、これに限定されず、易折部の各態様を組合せたもの、例えば切り欠き部42とパンチ穴43との組合せ等の易折部であってもよい。
次いで、注出口付きパウチ10の使用方法について、図3を用いて説明する。なお、注出口付きパウチ10として、図2(A)に示すミシン目40からなる易折部を有するパウチ10を対象に説明する。パウチ10には、液体または流動体が内容物として入っているものとする。
まず、パウチ10の使用者は、パウチ10の注出口部材30からキャップ33をはずし、片手または両手でパウチ10の全体を握り、内容物を注出口31から外に出す(図3(A))。パウチ10の内容物がある程度なくなってきたら、使用者は、内容物が注ぎ出される方向に略平行に、易折部401(40)、401’(40)を含めて半分(1/2W)に折る(図3(B)、(C))。このとき、上述のようにパウチ10の周縁部21A、21Cに易折部401、401’が設けられているため、注出口部材30の近くを半分に折ろうとすると、自然に中央が折れやすくなっている。次いで、使用者は、残りの内容物を注出口部材30の対面側21Cからしごきだし、最も底辺21Cに近い易折部403(40)、403’(40)を折ることにより、例えば4/15Lの長さ分が折れる(図3(D)、(E))。次いで、使用者は、残りの内容物を注出口部材30の対面側21Cからしごきだし、注出口部材30側の易折部402(40)、402’(40)を折ることにより、例えば5/15Lの長さ分が折れる(図3(E)、(F))。さらに、使用者が残りの内容物を注出口部材30の対面側21Cからしごきだすことにより、ほぼ完全にパウチ10から内容物を出すことができる(図3(F))。
ここで、注出口付きパウチ10の用途は、特に限定されないが、図4に示すように、胃ろう用の用途として好適に使用することができる。具体的に、パウチ10の内容物としてゼリー状の胃ろう用の栄養剤や水分が封入される。胃ろう50は、胃51と腹部52に設けられており、当該胃ろう50には栄養剤を摂取するために胃ろうカテーテルというチューブ状の器具53が取り付けられている。胃ろうを有する人は、栄養剤を投与する際、胃ろうカテーテル53にキャップ33をはずした注出口付きパウチ10の注出口31を取り付ける。そして、図3を用いて上述したように、胃ろうを有する人は、注出口付きパウチ10を手54で握り、内容物である栄養剤や水分を胃51の中に直接投与する。このとき、胃ろうを有する人は、注出口部材30を自分の方向に向けて注出口付きパウチ10を握ることになるが、手54に当たるパウチ10の周縁部21Bおよび21Dの端面が三ヶ所になるため、端面が曲がりやすく、手54が痛くならずに握りやすいものとなる。また、パウチ10が折りたたみやすくなっていることにより、ほぼ完全にパウチ10から胃51へ内容物を移すことができ、高価な栄養剤等を無駄にすることがない。このように、胃ろうを有する人が栄養剤や水分を投入する作業が容易となる。
注出口付きパウチ10の用途としては、その他に、内容物を液体または流動体として用いることができる。パウチ10の内容物がジュースなどの飲料、ゼリー状の栄養剤、流動体状のシャーベット等、人が直接飲食できる物である場合には、注出口31を口に当てて吸い出すことにより飲食することが可能である。その他に、パウチ10の内容物は、薬品や塗料等の飲食できないものであってもよい。
次いで、注出口付きパウチ10の他の構成について、以下に説明する。
注出口付きパウチ10の大きさは、特に限定されず、内容量によって適宜設定されるが、通常、図1(A)において、幅Wが50〜100mm程度、長さLが80〜220mm程度、折りこみ部分の長さW’が10〜35mm程度である。ここで、幅Wは、注出口部材30を有する周縁部21Aの長さとし、長さLは、周縁部21Aに略垂直な周縁部21Bまたは21Dの長さとし、折り込み部分20Bの長さW’は、周縁部10Bから折り線26までの長さとする。パウチ10の大きさが、具体的に(1)幅Wが75mm、長さLが150mm、折りこみ部分の長さW’が25mmとすると、その内容量が100〜130ml程度となり、(2)幅Wが75mm、長さLが190mm、折りこみ部分の長さW’が35mmとすると、その内容量が180〜240ml程度となる。また、パウチ10のヒートシールされる周縁部21A〜21Dの幅も特に限定されないが、通常、4〜30mm程度である。
注出口付きパウチ10の形状は、上述したような形状でなく、ガセットを有しない平パウチであってもよいし、一般的なスタンド型であってもよい。また、パウチ10における注出口部材30が設けられた略長方形形状の一辺21Aに対向する辺21Cに、二枚のシート状材料20Aに挟まれ、パウチ10の内側に折り込まれたシート状材料20B(ガセット)を有するパウチ10であってもよい。ガセットを有する形状の場合には、パウチ10を自立させることが可能となるとともに、内容量を大きくすることができる。
また、注出口付きパウチ10がガセット20Bを有する場合、図1(A)および図1(B)に示すように、シート状材料20Aがガセット20Bを挟む位置23において、ガセット20Bに穴を開け、シート状材料20Aの周縁部23同士が当該穴を介してヒートシールされていてもよい。この構成により、パウチ10は自立しやすくなる。また、図1(A)に示すように、シート状材料20Aがガセット20Bに接触する位置であって、略長方形形状の角から三角形の範囲24がヒートシールされていてもよい。この略直角三角形となる範囲24の斜辺25とパウチ10におけるガセット20Bを有する辺21Bとの角度は特に限定されないが、45°程度とすることが好ましい。
注出口付きパウチ10を形成するシート状材料20の材質は、特に限定されず、内容物の種類等によって適宜設定されるが、通常、基材層、内容物保護のためのバリヤー性を有するフィルム等からなる中間層、ヒートシーラント層、から構成されるシート状材料20が用いられる。これらの各層の間には、接着剤、アンカーコート剤、熱接着性樹脂などからなる接着層を設けてもよい。
基材層としては、印刷適性、強度、耐熱性等を有する材料から選択され、各種薄紙、あるいは、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド等の樹脂を製膜して得られる無延伸または延伸フィルムを用いることができるが、好ましくはこれらの樹脂を2軸延伸したフィルムが用いられる。
また、中間層を設けることにより、内容物の保存性、例えば、ガスバリア性、遮光性を向上でき、また、パウチの落下衝撃に耐える強度を付与すること等ができる。パウチ10にバリア性を付与するためには、ポリビニルアルコール樹脂を製膜してなるフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体のけん化物からなる樹脂を製膜してなるフィルム等のバリアフィルム、アルミニウム等の金属箔や前記各種のフィルムに塩化ビニリデン等の防湿コートを施したもの、または、バリア材として別のフィルムとせず、基材フィルムに直接に金属単体あるいは珪素やアルミニウム等の酸化物等を蒸着したフィルムを用いてもよい。また、パウチ10に遮光性を付与するためには、アルミ箔、アルミ蒸着フィルム等を用いることができる。パウチ10の強度を向上させるためには、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート等のフィルムを積層することができる。
また、ヒートシーラント層としては、内容物の味覚等に支障を及ぼすおそれがなく、パウチ10としての必要強度を有する材質を選定する。例えば、ヒートシーラント層の材質としては、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、メタロセン触媒を用いて重合したポリオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等を挙げることができる。ただし、ヒートシーラント層を構成する材質は、パウチ10の組立のためのヒートシール性であるとともに、注出口部材30の接着面への熱接着可能な材質であることが必要であり、注出口部材の材質選定の際に相互接着性を確認する必要がある。
注出口部材30とキャップ33とは、上述のように別体からなるもので、それぞれ、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン等を射出成形されて作製される。注出口部材30の成形材料としては、パウチ10の内面と熱接着可能な材質であり、また、キャップ33を注出口部材30に螺着したとき、より緊密性を得ることができるものを選択することが望ましい。たとえば、注出口部材30には、低密度ポリエチレンを用い、キャップ33には中密度ポリエチレンあるいはポリプロピレンを用いることができる。低密度ポリエチレンは、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンまたはポリプロピレンよりも剛性が低いため、キャップ33を注出口部材30に螺着する際に、この材質の組み合わせのように、剛性の程度の差を利用することによって緊密な巻締めが容易にできる。注出口部材30とキャップ33とに用いる成形材料を上述の逆としても、同様に緊密な巻締めをすることができる。
上記注出口付きパウチは、上記胃ろう用栄養剤を供給する場合に限られず、例えば内容物として酸化染毛剤を有する酸化染毛剤用パウチとして、染毛用途などにも使用することができる。
10 注出口付きパウチ
20A、20B シート状材料
21、21A、21B、21C、21D シート状材料の周縁部またはパウチの辺
30 注出口部材
31 注出口
33 キャップ
34 注出口部材の端部
40、41、42、43 易折部
401、401’、402、402’、403、403’ 易折部の位置
451、452、453 折りたたみ線
50 胃ろう
51 胃
52 腹部
53 胃ろうカテーテル
54 手
20A、20B シート状材料
21、21A、21B、21C、21D シート状材料の周縁部またはパウチの辺
30 注出口部材
31 注出口
33 キャップ
34 注出口部材の端部
40、41、42、43 易折部
401、401’、402、402’、403、403’ 易折部の位置
451、452、453 折りたたみ線
50 胃ろう
51 胃
52 腹部
53 胃ろうカテーテル
54 手
Claims (6)
- 複数枚のシート状材料の周縁部が重ねてヒートシールされ、ヒートシールされた周縁部の一部に内容物を出し入れするための筒状の注出口部材が設けられた略長方形形状の注出口付きパウチであって、
前記注出口部材は、略長方形形状の一辺における中央を避けた位置に設けられるとともに、
前記注出口部材から前記パウチの内部に延びるストローを設けず、または、
前記注出口部材から前記パウチの内部に延びるストローが設けられる場合に、前記ストローの長さは、前記注出口部材が設けられた一辺に隣り合う辺の長さの2分の1以下の長さであることを特徴とする注出口付きパウチ。 - 前記パウチにおける前記注出口部材が設けられた略長方形形状の一辺に隣り合うとともに前記注出口部材から離れた側の一辺、または、前記パウチにおける前記注出口部材が設けられた略長方形形状の一辺に対向する辺のいずれか一方の辺に、二枚の前記シート状材料に挟まれ、前記パウチの内側に折り込まれた前記シート状材料をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の注出口付きパウチ。
- 前記パウチの周縁部に、前記パウチを折りたたみやすくするために加工された易折部が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の注出口付きパウチ。
- 前記パウチの周縁部であって、前記注出口部材が設けられた一辺および当該辺に対向する辺における中央の位置、および、前記注出口部材が設けられた一辺に隣り合う二つの辺における対向する複数の位置に前記易折部が設けられることを特徴とする請求項3に記載の注出口付きパウチ。
- 前記注出口部材が設けられた一辺に隣り合う二つの辺における対向する位置は、前記注出口部材が設けられた一辺または当該辺に対向する辺と当該辺に隣り合う易折部との間の長さおよび各隣り合う易折部の間の長さが、前記注出口部材が設けられた一辺から離れるに従って短くなることを特徴とする請求項4に記載の注出口付きパウチ。
- 前記易折部は、前記周縁部の複数の短い切り込みからなるミシン目、前記周縁部の線状又は破線状にエンボス加工されたエンボス加工部、前記周縁部の内側をヒートシールしないシール抜け部、前記周縁部の外側をヒートシールしないシール抜け部、前記周縁部の外側の一部を切り取って除いた切り欠き部、または、前記周縁部に穴を開けたパンチ穴の少なくともいずれか一つからなることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか一項に記載の注出口付きパウチ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004380713A JP2006182436A (ja) | 2004-12-28 | 2004-12-28 | 注出口付きパウチ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004380713A JP2006182436A (ja) | 2004-12-28 | 2004-12-28 | 注出口付きパウチ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006182436A true JP2006182436A (ja) | 2006-07-13 |
Family
ID=36735836
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2004380713A Pending JP2006182436A (ja) | 2004-12-28 | 2004-12-28 | 注出口付きパウチ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006182436A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008143534A (ja) * | 2006-12-07 | 2008-06-26 | Hosokawa Yoko Co Ltd | ストロー及びストロー付容器 |
KR20120140586A (ko) * | 2011-06-21 | 2012-12-31 | 미우라고교 가부시키카이샤 | 약제 포장체 |
US9612230B2 (en) | 2011-06-21 | 2017-04-04 | Miura Co., Ltd. | Water quality measuring device |
JP2017145029A (ja) * | 2016-02-18 | 2017-08-24 | テルモ株式会社 | パウチ容器 |
US10226400B2 (en) | 2011-01-31 | 2019-03-12 | Ea Pharma Co., Ltd. | Multi-cell container |
-
2004
- 2004-12-28 JP JP2004380713A patent/JP2006182436A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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