JP5417680B2 - 樹脂組成物、積層体、配線板および配線板の製造方法 - Google Patents

樹脂組成物、積層体、配線板および配線板の製造方法 Download PDF

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本発明は、樹脂組成物、積層体、配線板および配線板の製造方法に関する。
近年の電子機器の使用においては、情報伝達に高速伝送が行われており、高速伝送においては電気信号の劣化が問題となっている。前記電気信号の劣化は、導体損失と誘電体損失の和で表される。特に多層配線板の層間絶縁材料の誘電特性に起因する誘電体損失は、高速伝送に必要な高周波領域では著しく増加する。そのため、誘電特性がGHz帯の周波数において電気信号劣化の主要因となっている。この問題を解決するために、絶縁材料に低誘電率及び低誘電正接の特性を有する材料を用いることが求められている。
このような背景より、これまで配線板などの電子部品の絶縁材料として用いられてきたエポキシ樹脂やポリイミド樹脂では、誘電率および誘電正接の電気特性が不足する場合があり、高速伝送化に対応することが困難である。
一方、環状オレフィン系樹脂である付加型ノルボルネン系樹脂は、高いガラス転移温度を有する高耐熱性樹脂であり、しかもGHz帯の周波数領域において、誘電率が2.2〜2.8、誘電正接が0.001〜0.006であり、優れた電気特性を示すことから、高周波数対応の配線板用の絶縁樹脂として期待されている。
しかしながら、付加型ノルボルネン系樹脂は、機械強度が低く、熱線膨張率も大きいため電子部品用に使用する場合には、フィラーなどの充填材を配合して機械強度を上げたり、熱線膨張率を低下させたりするといった技術が示されている。(例えば、特許文献1参照)また、付加型ノルボルネン系樹脂は非常に極性が低いため充填材を樹脂中に均一に分散させることは非常に困難である。そのため充填材を高充填することや平均粒径2μm以下の分散性の低い充填材を使用した配線板用の絶縁樹脂として使用した例(例えば、特許文献2参照)が示されているが、更なる高充填化や充填材の分散性は満足するものではなかった。また、付加型ノルボルネン系樹脂の各種被着体との密着性が低いため実装信頼性や、接続信頼性も課題となっている。このような環状オレフィン系樹脂の密着性を向上させるためは、プライマー処理を施し被着体の表面処理する方法がある(例えば、特許文献3参照)が、製造工数が掛かることや均一に処理することが難しく不十分であった。
特開平11−43566号公報 国際公開第98/056011 特開2003−73631号公報
本発明の目的は、上記配線板の樹脂層を形成した場合に、密着性、低熱膨張率および電気特性に優れる樹脂組成物を提供することにある。
また、本発明の目的は、加工性に優れる積層体を提供することである。
また、本発明の目的は、電気特性に優れた配線板およびその製造方法を提供することである。
このような目的は、下記[1]〜[14]に記載の本発明により達成される。
[1] 配線板の絶縁層を構成する樹脂組成物であって、
(A)下記一般式(2a)〜(2d)で表される4種類のノルボルネン系モノマーを付加共重合させた付加型ノルボルネン系樹脂と、(B)平均粒径2μm以下の球状シリカと、(C)反応開始剤とを必須成分とし、さらにエポキシ樹脂およびオキセタン樹脂の少なくともいずれか一方を含み、前記一般式(2a)〜(2d)で表される4種類のノルボルネン系モノマーの構成比率をそれぞれa,b,c、およびdモル%とした場合、75≦a≦80、2.5≦b≦10、2.5≦c≦5、10≦d≦15を満たし、前記(A)は、樹脂組成物に対して10〜50重量%であり、前記(B)は、樹脂組成物に対して30〜80重量%であり、前記(C)は、樹脂組成物の樹脂成分に対して0.1〜10重量%であり、200℃で1時間熱処理した樹脂組成物の−50〜150℃の熱膨張率が60ppm以下であることを特徴とする樹脂組成物。
Figure 0005417680
[式(2a)〜(2d)中のXは、−CH2−、−CH2CH2−、または−O−を示し、
1は水素または炭素数1〜3の炭化水素基、R2は、オキシランまたはオキセタンである環状エーテル基、R3はトリメトキシシリル基またはトリエトキシシリル基、R4は炭素数4〜12の炭化水素基を示す。nは0から2の整数を示す。]
Figure 0005417680

[式(2a)〜(2d)中のXは、−CH2−、−CH2CH2−、または−O−を示し、R1は水素または炭素数1〜3の炭化水素基、R2は環状エーテル基または反応性二重結合を有する有機基、R3はアルコキシシリル基を含む基、R4は炭素数4〜12の炭化水素基を示す。nは0から2の整数を示す。]
[]
前記球状シリカは、予め表面処理されたものである[1]項に記載の樹脂組成物。
[]
前記球状シリカを予め表面処理する表面処理剤が、官能基含有シラン類、環状オリゴシロキサン類、オルガノハロシラン類、オルガノアルコキシシラン類、アルキルシラザン類およびシロキサン結合の繰り返し単位を2個以上、かつアルコキシ基を有するシリコーンオイル類からなる群から選ばれる少なくとも1種類の化合物である [2]項に記載の樹脂組成物。
[]
前記官能基含有シラン類が、エポキシシラン、(メタ)アクリルシラン、メルカプトシラン、アミノシラン、ビニルシラン、イソシアネートシラン、ウレイドシラン、(5−ノルボルネン−2−イル)アルキルシランおよびフェニルシランからなる群から選ばれるものである[]項に記載の樹脂組成物。
[]
オルガノハロシラン類が、トリメチルクロロシラン、ジメチルジクロロシランおよびメチルトリクロロシランからなる群から選ばれるものである[]項に記載の樹脂組成物。
[]
前記アルキルシラザン類がヘキサメチルジシラザン、1,3−ジビニル−1,1,3,3,−テトラメチルジシラザン、オクタメチルトリシラザンおよびへキサメチルシクロトリシラザンからなる群から選ばれるものである[]項に記載の樹脂組成物。
[]
配線板に用いる積層体であって、[1]ないし[]項のいずれかに記載の樹脂組成物より構成される樹脂層と、キャリアフィルムとを積層してなることを特徴とする積層体。
[]
[1]ないし[]項のいずれかに記載の樹脂組成物を用いて絶縁層を形成する工程と、回路層を形成する工程と、前記絶縁層をレーザー照射により開孔する工程とを含む配線板の製造方法。
[]
前記絶縁層を形成する工程は、前記樹脂組成物を塗布して形成するものである[]項に記載の配線板の製造方法。
[10]
前記絶縁層を形成する工程は、前記樹脂組成物を用いて得られたフィルムをラミネートして形成するものである[]または[]に記載の配線板の製造方法。
[11]
前記絶縁層を形成する工程におけるフィルムは、[]項に記載の積層体である[10]項に記載の配線板の製造方法。
[12]
前記絶縁層を加熱硬化する工程を含む[]ないし[11]項のいずれかに記載の配線板の製造方法。
[13]
[]ないし[11]項のいずれかに記載の配線板の製造方法により得られる配線板。
[14]
[]項に記載の積層体を用いて形成された樹脂層を有することを特徴とする配線板。

本発明によれば、配線板の樹脂層を形成した場合に、密着性、低線膨張率および電気特性に優れる樹脂組成物を提供することができる。
また、本発明によれば、加工性に優れる積層体を提供することができる。
また、本発明によれば、電気特性に優れた配線板およびその製造方法を提供することができる。
以下、本発明の樹脂組成物、積層体および配線板について説明する。
本発明の樹脂組成物は、配線板の絶縁層を構成する樹脂組成物であって、水素または炭素数1〜3の炭化水素基、環状エーテル基または反応性二重結合を有する有機基、アルコキシシリル基を含む基、および炭素数4〜12の炭化水素基を含む付加型ノルボルネン系樹脂と、平均粒径2μm以下の球状シリカとを必須成分とし、−50〜150℃の熱膨張率が60ppm以下であることを特徴とする。
また、本発明の積層体は、上記に記載の樹脂組成物が、キャリアフィルム(キャリア材料)の少なくとも片面に形成されていることを特徴とする。
また、本発明の配線板は、上記に記載の樹脂組成物で絶縁層を構成することを特徴とする。
以下、樹脂組成物について説明する。
本発明の樹脂組成物は、配線板の絶縁層を構成するものである。電気信号の高速伝送化が要求される配線板に、電気特性が優れる絶縁層を提供するためである。
前記樹脂組成物は、下記一般式(1a)〜(1d)の構造単位を含む付加型ノルボルネン系樹脂を含む。これにより、絶縁層を形成した場合に電気特性、耐熱性、および機械強度に優れる。
前記樹脂組成物は、平均粒径2μm以下の球状シリカを含む。これにより、−50〜150℃の熱膨張率が60ppm以下である樹脂層が得られるため導体配線間の熱膨張率差による発生応力を低減することができる。また、鉛フリーのリフロー工程に耐えうる耐熱性を有する。更には、ファインピッチの配線に対応して絶縁層の薄膜化が可能である。そのため、高密度化、薄膜化の配線板において実装信頼性および接続信頼性に優れる。
Figure 0005417680
[式(1a)〜(1d)中のXは、−CH2−、−CH2CH2−、または−O−を示し、R1は水素または炭素数1〜3の炭化水素基、R2は環状エーテル基または反応性二重結合を有する有機基、R3はアルコキシシリル基を含む基、R4は炭素数4〜12の炭化水素基を示す。nは0から2の整数を示す。]
前記置換基R1としては、水素、メチル基、エチル基、プロピル基、およびイソプロピル基などが、前記置換基R2としては、環状エーテル基のオキシラン基またはオキセタン基を含む有機基や、ビニル基、アリル基、アクリロイル基、およびメタクリロイル基の反応性二重結合を有する有機基などが、前記置換基R3としては、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基を含む有機基などが、前記置換基R4としては、ブチル基、ヘキシル基、およびデシル基などの炭素数4〜12の炭化水素基をそれぞれ挙げることができるが、本発明は何らこれらに限定されない。
前記置換基を有する付加型ノルボルネン系樹脂は、例えば1)前記付加型ノルボルネン系樹脂に前記置換基を有する化合物を変性反応により導入することによって、2)前記置換基を有する単量体を重合することによって、3)前記置換基を有する単量体を共重合体成分として他の成分と共重合することによって得ることができる。
前記付加型ノルボルネン系樹脂は、下記一般式(2a)〜(2d)で表される4種類のノルボルネン系モノマーを付加共重合させることが好ましい。これにより、重合後に変性および煩雑な精製工程を省略することができ、生産性に優れる。
Figure 0005417680

[式(2a)〜(2d)中のXは、−CH2−、−CH2CH2−、または−O−を示し、R1は水素または炭素数1〜3の炭化水素基、R2は環状エーテル基または反応性二重結合を有する有機基、R3はアルコキシシリル基を含む基、R4は炭素数4〜12の炭化水素基を示す。nは0から2の整数を示す。]
前記一般式(2a)〜(2d)で表される4種類のノルボルネン系モノマーの構成比率をそれぞれa、b、c、およびdモル%とした場合、一般式(2a)〜(2d)の構成比率は下記式(3)を満たすことが好ましい。これにより、前記樹脂組成物の官能基を架橋させて−50〜150℃の熱膨張率が60ppm以下にすることができる。また、電気特性に優れ、さらに機械強度および配線回路を形成する金属との密着性を向上させることができる。
a≧3d、 b≦0.5a、 c≦0.8d
かつ 50≦a+d≦95、 5≦b+c≦50 (3)
[但し、a+b+c+d=100である。]
前記付加型ノルボルネン系樹脂は、金属触媒による配位重合、又はラジカル重合によって得られる。このうち、配位重合においては、モノマーを、遷移金属触媒存在下、溶液中で重合することによってポリマーが得られる(NiCOLE R. GROVE et al. Journal of Polymer Science:part B,Polymer Physics, Vol.37, 3003−3010(1999))。
配位重合に用いる金属触媒として代表的なニッケルと白金触媒は、PCT WO 9733198とPCT WO 00/20472に述べられている。配位重合用金属触媒の例としては、(トルエン)ビス(パーフルオロフェニル)ニッケル、(メシレン)ビス(パーフルオロフェニル)ニッケル、(ベンゼン)ビス(パーフルオロフェニル)ニッケル、ビス(テトラヒドロ)ビス(パーフルオロフェニル)ニッケル、ビス(エチルアセテート)ビス(パーフルオロフェニル)ニッケル、ビス(ジオキサン)ビス(パーフルオロフェニル)ニッケルなどの公知の金属触媒が挙げられる。
ラジカル重合技術については、Encyclopedia of Polymer Science, John Wiley & Sons,13,708(1988)に述べられている。
一般的にはラジカル重合はラジカル開始剤の存在下、温度を50℃〜150℃に上げ、モノマーを溶液中で反応させる。ラジカル開始剤としてはアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウリル、アゾビスイソカプトロニトリル、アゾビスイソレロニトリル、t−ブチル過酸化水素などである。
上述重合系の適当な重合溶媒としては炭化水素系溶媒や芳香族系溶媒が含まれる。炭化水素系溶媒の例としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、やシクロヘキサンなどであるがこれに限定されない。芳香族系溶媒の例としては、ベンゼン、トルエン、キシレンやメシチレンなどであるがこれに限定されない。ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチルアセテート、エステル、ラクトン、ケトン、アミドも使用できる。これら溶剤を単独や混合しても重合溶媒として使用できる。
前記付加型ノルボルネン系樹脂の分子量は、開始剤とモノマーの比を変えたり、重合時間を変えたりすることにより制御することができる。上記の配位重合が用いられる場合、米国特許No.6,136,499に開示されるように、分子量は連鎖移動触媒を使用することにより制御することができる。この発明においては、エチレン、プロピレン、1−ヘキサン、1−デセン、4−メチル−1−ペンテン、などα−オレフィンが分子量制御するのに適当である。
本発明において付加型ノルボルネン系樹脂の重量平均分子量は10,000〜500,000が好ましく、より好ましくは30,000〜300,000さらに好ましくは50,000〜200,000である。 重量平均分子量は、例えばシクロヘキサンまたはテトラヒドロフランを有機溶剤とし標準ポリスチレンを用いて、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定することができる。(ASTMDS3536−91準拠)
前記付加型ノルボルネン系樹脂の分子量分布[重量平均分子量:Mwと、数平均分子量:Mnとの比(Mw/Mn)]は、特に限定されないが、5以下が好ましく、特に4以下が好ましく、特に1〜3が好ましい。分子量分布が前記範囲内であると、機械強度に特に優れる。
また、上記方法で重量平均分子量や分子量分布が測定できない付加型ノルボルネン系樹脂の場合には、通常の溶融加工法により樹脂層を形成し得る程度の溶融粘度や重合度を有するものを使用することができる。前記付加型ノルボルネン系樹脂のガラス転移温度は、使用目的に応じて適宜制御できるが、好ましくは150℃以上、より好ましくは200℃以上、さらに好ましくは250℃以上である。
このような付加型ノルボルネン系樹脂は、開環型ノルボルネン系樹脂や共重合可能な他のα−オレフィンとの共重合体と比べてガラス転移温度が高く耐熱性に優れるため、鉛フリー半田を用いる環境対応型の配線板用途に特に好ましい。
本発明において付加型ノルボルネン系樹脂は、置換基R1を有するため、低熱膨張率に優れる。また、置換基R2を有するため架橋させることで配線板を形成した場合に耐熱性に優れる。また、置換基R3を有するため配線板の導体回路との密着性に優れる。また、置換基R4を有するため機械強度に優れる。
本発明に用いる付加型ノルボルネン系樹脂の含有量としては、樹脂組成物に対しての10〜70重量%が好ましく、特に20〜50重量%が好ましい。含有量が前記下限値未満であると密着性および電気特性が低下する場合があり、前記上限値を超えると熱膨張率を悪化させる場合がある。
前記樹脂組成物は、平均粒径2μm以下の球状シリカを含む。球状シリカは公知の方法によって得られるものを制限なく使用することができる。球状シリカの種類としては、乾式シリカ、湿式シリカ、ゾル−ゲル法シリカを挙げることができる。
上記乾式シリカは、一般的に四塩化ケイ素などのケイ素化合物を酸素を含む雰囲気中で燃焼させて得られる。一般的にはヒュームドシリカとも呼ばれている。本発明で用いられる球状シリカは、平均粒子径が0.05〜2μmの真球状粒子であるものが好ましく、平均粒径が0.05〜1μmの真球状粒子であるものがより好ましい。これにより、微細な導体回路の配線板、薄型化多層配線板およびインターポーザーに好適な絶縁層を形成する樹脂組成物とすることができる。
また、上記湿式シリカは、ケイ酸ソーダを鉱酸で中和することによって溶液中でシリカを析出させる沈殿法シリカが代表的である。
また、上記ゾル−ゲル法シリカは、テトラメトキシシランやテトラエトキシシランなどのアルコキシシランを酸性あるいはアルカリ性の含水有機溶媒中で加水分解することで生成させることができ、極めて高純度のシリカが得られるという特徴がある。
また、上記乾式、湿式およびゾル−ゲル法による中空または多孔質シリカも、必要に応じて使用することもできる。この場合も、平均粒径が2μm以下であることが好ましい。
前記平均粒径2μm以下の球状シリカは、予め表面処理をされていても良い。予め表面処理を施すことで、シリカの凝集を抑制することができる。従って、付加型ノルボルネン系樹脂での分散性に優れる。また、付加型ノルボルネン系樹脂とシリカ表面の密着性を向上するため、機械強度に優れる。
前記球状シリカを予め表面処理する処理剤は、官能基含有シラン類、環状オリゴシロキサン類、オルガノハロシラン類、オルガノアルコキシシラン類、アルキルシラザン類およびシロキサン結合の繰り返し単位を2個以上、かつアルコキシ基を有するシリコーンオイル類からなる群から選ばれる少なくとも1種類の化合物である。上記処理剤は、用いる付加型ノルボルネン系樹脂の架橋可能な基に合わせて選択することができる。
上記官能基含有シラン類は、例えばエポキシシラン、(メタ)アクリルシラン、メルカプトシラン、アミノシラン、ビニルシラン、イソシアネートシラン、ウレイドシラン、(5−ノルボルネン−2−イル)アルキルシランおよびフェニルシランなどを挙げることができるが、エポキシシラン、(メタ)アクリルシランおよび(5−ノルボルネン−2−イル)アルキルシランがより好ましい。
上記環状オリゴシロキサンは、例えばヘキサメチルシクロトリシロキサン、オリタメチルシクロテトラシロキサンなどを挙げることができる。
上記オルガノハロシラン類は、例えばトリメチルクロロシラン、ジメチルジクロロシランおよびメチルトリクロロシランなどを挙げることができるが、ジメチルジクロロシランがより好ましい。
上記アルキルシラザン類は、例えばヘキサメチルジシラザン、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシラザン、オクタメチルトリシラザンおよびへキサメチルシクロトリシラザンなどを挙げることができるが、ヘキサメチルジシラザンがより好ましい。
本発明で用いる球状シリカを予め表面処理する方法は、公知の方法により行うことができる。例えば、シリカ粉末をミキサーに入れ、窒素雰囲気下、撹拝しながら前記処理剤を噴霧し、所定温度で一定時間保持することにより行うことができる。上記噴霧する処理剤は溶剤にあらかじめ溶かしておいても良い。また、溶剤中に処理剤と一緒に入れて攪拌したり、シリカ表面のシラノールとカップリング剤の反応を促進するために、加温したり、少量の水を添加したり、酸やアルカリを用いることは当業者では公知であり、本発明に含まれる。また、処理剤の蒸気を直接球状シリカに接触させて表面処理する方法もある。
上記処理時の温度は処理剤の種類によるが、処理剤の分解温度以下で行うことが必要である。また、処理温度が低すぎると処理剤と原体シリカ粉末の結合力が低く、処理の効果が得られない。よって処理剤にあわせた適切な温度で処理を行う必要がある。更に、保持時間は処理剤の種類、処理温度により異なる。
また、オルガノハロシラン類およびアルキルシラザン類を用いてシリカの表面処理する場合、シリカ表面を疎水化するのに好適であり、本発明に用いる付加型ノルボルネン系樹脂中でのシリカの分散性に優れる。単独で用いることはもちろん、通常の官能基含有シラン類と、上記オルガノハロシラン類またはアルキルシラザン類の組合せで使用することも可能である。組合せで使用する場合、いずれを先に表面処理に用いても良いが、オルガノハロシラン類またはアルキルシラザン類を先に用いる方が、シリカ表面に有機物親和性を与え、次の表面処理を効果的にするので好ましい。ここで用いる通常の官能基含有シラン類と、上記オルガノハロシラン類またはアルキルシラザン類の使用量の比は、500/1〜5/1(重量比)であることが好ましい。この範囲を外れると併用する効果が低下する場合がある。
前記平均粒径2μm以下の球状シリカの含有量としては、樹脂組成物に対して30〜90重量%が好ましく、特に50〜80重量%が好ましい。含有量が前記下限値未満であると、−50〜150℃の熱膨張率を60ppm以下にすることができない場合があり、上記上限値を超えると電気特性を低下させる場合がある。
本発明の樹脂組成物には、さらにエポキシ樹脂を配合することが好ましい。これによりラミネート性などの加工性に優れる。本発明に用いられるエポキシ樹脂としては、1分子中に少なくとも2個以上のエポキシ基を有するものであれば、特に限定されるものではない。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂およびビスフェノールS型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂およびジヒドロキシベンゼン型エポキシ樹脂などのエポキシ樹脂、多官能のフェノール化合物の水酸基にエピクロロヒドリンを反応させて製造するエポキシ化合物、脂環式オレフィンを過酸により酸化させエポキシ化したエポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂およびグリシジルアミン型エポキシ樹脂等が挙げられるが、単独でも混合して用いても差し支えない。
これらのエポキシ樹脂の中でも、脂肪族エポキシ樹脂または脂環式エポキシ樹脂が特に好ましい。これらのエポキシ樹脂は本発明の付加型ノルボルネン系樹脂との相溶性に優れるためアロイ化が容易になる。脂肪族エポキシ樹脂としては、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂およびビスフェノールS型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂の水素添加体、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、およびシクロヘキサン型エポキシ樹脂などが挙げられる。また、脂環式エポキシ樹脂としては、例えば、ビシクロヘキシルー3,3’−ジオキシド、2、2−ビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)プロパン、(3’,4’−エポキシシクロヘキサン)メチル3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート等のシクロヘキセン部位をエポキシ化したエポキシ樹脂などが挙げられる。
本発明の樹脂組成物には、さらにオキセタン樹脂を配合することが好ましい。これによりラミネート性などの加工性に優れる。本発明に用いられるオキセタン樹脂とは、下記一般式(4)で表されるものであり、硬化剤または反応開始剤の存在下において開環により重合するものである。硬化剤としては、酸無水物、フェノール樹脂、反応開始剤としては、酸、塩基などが挙げられる。
Figure 0005417680
[式(4)中のR5またはR6は、それぞれ独立して、水素原子、極性基を含んでもよい炭化水素基、芳香族基またはオキセタン基を含む有機基を示す。また、分子量は、100〜3000の範囲である。]
前記オキセタン樹脂としては、脂肪族系、芳香族系、アルコキシシリル系、シルセスキオキサン系およびフェノールノボラック型などの種々のオキセタン基含有化合物が挙げられる。特に、脂肪族系はラミネート性に、芳香族系は耐熱性に、およびアルコキシシリル系は密着性に優れる。
本発明に用いるオキセタン基を有する化合物としては、下記式(5)〜(13)の群から選ばれるものが好ましい。これらにより、耐熱性、密着性および加工性に優れる。また、これらを単独でも混合して用いても差し支えない。
Figure 0005417680
本発明の樹脂組成物は、さらに反応開始剤を含むことが好ましい。これにより、絶縁層をラミネートまたはプレスにより形成した後に付加型ノルボルネン系樹脂中の架橋可能な基を架橋させることができる、更にオキセタン基を有する化合物を硬化させることができる。そのため耐熱性、配線板において実装信頼性および接続信頼性に優れる。
前記反応開始剤としては、例えばホスフィン化合物、イミダゾール誘導体などが挙げられる。ホスフィン化合物としては、トリフェニルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリイソプロピルホスフィン、テトラフェニルホスホニウムフェノエート、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、テトラフェニルホスホニウムテトラフェノキシボレート、テトラフェニルホスホニウムテトラアルコキシボレート、テトラフェニルホスホニウムテトラアルキルボレート、テトラフェニルホスホニウム等が挙げられる。イミダゾール誘導体としては、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−エチルイミダゾール、1−ベンジル−2−エチル−5−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシジメチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6−〔2′−メチル−イミダゾリル−(1′)〕−エチル−s−トリアジン、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール等が挙げられる。これらの中でも2,4−ジアミノ−6−〔2′−メチル−イミダゾリル−(1′)〕−エチル−s−トリアジン、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾールが特に好ましい。これにより、反応開始剤の潜伏性が特に向上する。
さらには、ホスフィン化合物は、ホスホニウム塩が好ましい。これにより、十分な潜在性と架橋速度を併せ持つことができる。これらは、単独または2種類以上を併用してもよい。
また、その他の反応開始剤としては、例えばベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン類、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインアルキルエーテル類、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン等のアセトフェノン類、チオキサンソン、2−クロルチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、2,4−ジメチルチオキサンソン等のチオキサンソン類、エチルアントラキノン、ブチルアントラキノン等のアルキルアントラキノン類等を挙げることができる。
また、アゾビスイソブチロニトリル、イソブチリルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカルボナート、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド等の有機過酸化物を挙げることができる。
更に本発明において樹脂組成物には、光または熱により酸を発生する化合物を用いることが好ましい。光または熱により酸を発生する化合物としては、オニウム塩、ハロゲン化合物、硫酸塩やその混合物である。例えばオニウム塩としては、ジアゾニウム塩、アンモニウム塩、ヨードニウム塩、スルフォニウム塩、リン酸塩、アルソニウム塩、オキソニウム塩などである。前記のオニウム塩とカウンターアニオンを作ることができる化合物である限り、カウンターアニオンの制限はない。カウンターアニオンの例としては、ホウ酸、リン酸、アンチモニック酸、硫酸塩、カルボン酸とその塩化物であるがこれに限定されない。オニウム塩の光酸発生剤としては、トリフェニルスルフォニウムテトラフルオロフォスフェート、トリフェニルスルフォニウムテトラフルオロサルフェート、4−チオフェノキシジフェニルスルフォニウムテトラフルオロボレート、4−チオフェノキシジフェニルスルフォニウムテトラフルオロアンチモネート、4−t−ブチルフェニルジフェニルスルフォニウムテトラフルオロアンチモネート、4−t−ブチルフェニルジフェニルスルフォニウムトリフルオロフォスフォネート、トリス(4−メチルフェニル)スルフォニウムトリフルオロボレート、トリス(4−メチルフェニル)スルフォニウムテトラフルオロボレート、トリス(4−メチルフェニル)スルフォニウムヘキサフルオロアーセネート、トリス(4−メチルフェニル)スルフォニウムヘキサフルフォスフェート、トリス(4−メチルフェニル)スルフォニウムヘキサフルオロスルフォネート、トリス(4−メトキシフェニル)スルフォニウムテトラフルオロボレート、トリス(4−メチルフェニル)スルフォニウムヘキサフルオアンチモネート、トリス(4−メチルフェニル)スルフォニウムヘキサフルオフォスフェート、トリフェニルヨードニウムヘキサフルオロフォスフェート、トリフェニルヨードニウムトリフルオロスルフォネート、3,3−ジニトロジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、3,3−ジニトロジフェニルヨードニウムトリフルオロサルフォネート、4,4−ジニトロジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、4,4−ジニトロジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアーセネイト、4,4−ジニトロジフェニルヨードニウムトリフルオロサルフォネート、4,4’−ジ−t−ブチルフェニルヨードニウムトリフレート、4,4’,4”−トリス(t−ブチルフェニル)スルフォニウムトリフレート、ジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルスルフォニウムジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4,4’−ジ−t−ブチルフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリス(t−ブチルフェニル)スルフォニムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、(4−メチルフェニル)(4−(1−メチルエチル)フェニル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4−(2−メチルプロピル)フェニル(4−メチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロフォスフェイトとそれらの混合物である。を単独で使用しても混合して使用しても良い。
これらの光または熱により酸を発生する化合物の中でも下記に記載のものが特に好ましい。
4,4’−ジ−t−ブチルフェニルヨードニウムトリフレート、4,4’,4”−トリス(t−ブチルフェニル)スルフォニウムトリフレート、ジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルスルフォニウムジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4,4‘−ジ−t−ブチルフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリス(t−ブチルフェニル)スルフォニムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、(4−メチルフェニル)(4−(1−メチルエチル)フェニル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4−(2−メチルプロピル)フェニル(4−メチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロフォスフェイトとそれらの混合物である。
本発明に用いられる付加型ノルボルネン系樹脂以外にも、密着性や接続信頼性を向上させるため、他の成分も併用することができる。例えば、アクリルモノマー、ビニルエーテルモノマー、ビニルモノマー、ビスフェノールA型フェノキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリブタジエン、ポリプロピレン、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ブチルゴム、クロロプレンゴム、ポリアミド樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−メタクリル酸共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、アクリル系共重合体、ポリ酢酸ビニル樹脂、ナイロン、スチレン−イソプレン共重合体、及びスチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体などを用いることができ、単独または2種以上混合しても良い。
更に本発明において樹脂組成物には、前記表面処理剤以外に必要に応じて、別途カップリング剤等の添加剤を用いることができる。本発明で使用できるカップリング剤としては、シラン系、チタネート系、アルミニウム系カップリング剤などが挙げられる。例えば、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランおよびN−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシランなどのアミノシラン化合物、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシランおよびβ−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどのエポキシシラン化合物、その他として、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルビニルエトキシシラン、γ−メルカトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカトプロピルトリエトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、(5−ノルボルネン−2−イル)エチルトリメトキシシラン、及びγ−メタクロキシプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。カップリング剤の配合量は、樹脂組成物100重量部に対し0.01〜5重量部が好ましく、特に0.01〜2.5重量部がより好ましい。これは、予め球状シリカが表面処理を施されているため少量で十分な効果が得られるためである。
更に本発明において樹脂組成物には、必要に応じてフッ素粒子を配合することができる。フッ素粒子を配合することにより電気特性に優れる。フッ素粒子としては、平均粒径が5μm以下のものが好ましい。平均粒径が5μmを越えると樹脂組成物で構成された絶縁層を形成した場合、フッ素粒子が配線間にブリッジにより配線間の電気特性が不均一となり誤作動の原因となる場合や、密着低下により信頼性の低下する場合がある。
前記フッ素粒子を構成するフッ素樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、及びテトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(ETFE)などが挙げられるが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)が好ましい。ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)としては、テトラフルオロエチレンから誘導された単位のみで構成されるもの、あるいは、テトラフルオロエチレンから誘導された単位と、1種またはそれ以上の共重合できるモノマー、例えばヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロビニルエーテル、ヘキサフルオロイソブチレン、ビニリデンフルオライド、またはオレフィンから誘導された単位と、からなる共重合体であり、上記共重合体の場合のテトラフルオロエチレンから誘導された単位以外の単位の比率が20%以下、好ましくは5%以下、さらに好ましくは2%以下からなるものである。PTFEの結晶度は、少なくとも50%以上、好ましくは60%以上であり、更に好ましくは、70%〜90%であってよい。
前記反応開始剤の含有量は特に限定されないが、樹脂組成物の樹脂成分に対して0.1〜10重量%が好ましく、特に0.5〜5重量%が好ましい。含有量が前記下限値未満であると絶縁層が硬化不足、前記上限値を超えると保存安定性が低下する恐れがある。
また、本発明の樹脂組成物には、樹脂の相溶性、安定性、作業性等の各種特性向上のため、各種添加剤、例えば、レベリング剤、酸化防止剤、UV吸収剤、非反応性希釈剤、反応性希釈剤、揺変性付与剤、増粘剤等を適宜添加しても良い。
本発明の樹脂組成物の製造方法としては、まず、上記付加型ノルボルネン系樹脂、平均粒径2μm以下の球状シリカおよび任意の潜在性触媒や添加剤とを、メチルエチルケトン、トルエン、メシチレン、デカヒドロナフタレン、酢酸エチル、シクロヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフランおよびアニソール等の有機溶剤中で、超音波分散方式、高圧衝突式分散方式、高速回転分散方式、ビーズミル方式、高速せん断分散方式、および自転公転分散方式などの各種混合機を用いて混合・攪拌してワニスを得て、これをキャリア材料に塗布する方法により得ることができる。前記塗布する方法としては、例えば、ロールコーター、バーコーター、ナイフコーター、グラビアコーター、ダイコーターおよびカーテンコーターを用いる方法、スピンコーティングする方法、スプレーにより噴霧する方法、デッィピングにより浸漬する方法、印刷機、真空印刷機およびディルペンサーを用いる方法等が挙げられる。これらの中でも、ダイコーター、ナイフコーターを用いる方法が好ましい。また、回路上に直接スピンコーティングして絶縁層を形成することも可能である。このようにして得られる樹脂組成物を用いた絶縁層を形成して得られる配線板または多層配線板は、電気特性・加工性および信頼性に優れる。
本発明の樹脂組成物は、優れた電気特性および加工性を有するため、プリント配線板や多層配線板だけでなく、半導体装置および液晶表示装置などの絶縁体等に好適である。特に、層間絶縁層における厚みの均一性および表面の平滑性が求められる多層配線板の絶縁層に用いる場合、回路埋め込み性および表面平滑性に優れるため、安定性した高速伝送特性を有する多配線板を提供することができる。また、銅回路等の金属、シリコン、有機材料等の各被着体への優れた密着性、低吸湿性を有するため、高い実装信頼性・接続信頼性を有する多層配線板を提供することができる。
次に、積層体について説明する。
図1は、本発明の積層体の一例を模式的に示す断面図である。
積層体1は、上記の樹脂組成物で構成される樹脂層3と、キャリアフィルム2とを積層してなるものである。
上記樹脂組成物で構成される樹脂層により、電子機器の高速伝送化を可能とする。また、電気特性およびレーザー加工性に優れる特性を有する絶縁層として用いることができる。
樹脂組成物で構成される樹脂層3の厚さは、特に限定されないが、0.1〜60μmが好ましく、特に1〜40μmが好ましい。樹脂組成物で構成される樹脂層の厚さは、絶縁信頼性を向上させる上で前記下限値以上が好ましく、多層配線板における目的の一つである薄膜化を達成する上で前記上限値以下が好ましい。
キャリアフィルム2は、銅やアルミニウムなどの導体層として使用可能な金属箔、または樹脂組成物で構成される樹脂層3から適度な強度で剥離容易である樹脂フィルムが好ましい。前記樹脂フィルムとしては、ポリエステル、芳香族ポリイミド、ポリエチレン等で構成されるフィルムが挙げられる。これらキャリアフィルムの中でも、ポリエステルで構成されるフィルムが最も好ましい。これにより、樹脂組成物で構成される樹脂層3から適度な強度で剥離することが特に容易となる。また、反応性希釈剤に対する安定性にも優れている。さらに、反応性希釈剤および溶剤に溶解している樹脂組成物成分が、キャリアフィルムにマイグレーションするのを防止することもできる。また、キャリアフィルム2の厚さは、特に限定されないが、10〜200μmが好ましく、特に20〜100μmが好ましい。キャリアフィルムの厚さが前記範囲内であると、特に配線板における回路上での樹脂層の平坦性に優れる。
樹脂組成物で構成される樹脂層3をキャリアフィルム2に積層する方法としては、例えば、前記樹脂組成物を溶剤等に溶解してワニスとし、これをキャリアフィルム2に塗布して樹脂層を形成する方法等が挙げられる。前記塗布する方法としては、例えば、ロールコーター、バーコーター、ナイフコーター、グラビアコーター、ダイコーターおよびカーテンコーターなどにより塗布または流延する方法、スプレーにより噴霧する方法、デッィピングにより浸漬する方法、印刷機、真空印刷機およびディスペンサーにより描画する方法、場合によりスピンコーティング等が挙げられる。これらの中でもダイコーターを用いる方法が好ましい。これにより、所定の厚さを有する積層体1を安定して生産できる。
具体的に積層体1を製造する方法としては、例えば、樹脂組成物を溶剤に溶解したものをキャリアフィルム2に1〜100μm程度の厚さで塗布し、その塗布層を、例えば、80〜200℃で20秒〜30分乾燥し、残留溶媒量が樹脂組成物全体の1.0重量%以下とする。これにより、樹脂組成物で構成される樹脂層3がキャリアフィルム2上に積層された積層体1を得ることができる(図1)。
この様にして得られた樹脂層は、加工性と電気特性に優れており、例えば、1.0μm以下の表面凹凸の高低差、1GHzにおいて3.0以下の誘電率、0.006以下の誘電正接を達成することができる。
次に、配線板について説明する。
図2は、本発明の配線板の一例を示す断面図である。
図2に示すように、配線板10は、コア基板5と、コア基板5の両面に設けられた樹脂層3とで構成されている。
コア基板5には、ドリル機で開口された開口部51が形成されている。また、コア基板5の両表面には導体回路52が形成されている。
開口部51の内部はメッキ処理されており、コア基板5の両表面の導体回路52が導通されている。
導体回路52を覆うようにコア基板5の両面に、樹脂層3が設けられている。樹脂層3には、レーザー加工により形成された開口部31が形成されている。
また、樹脂層3の両表面には、第2導体回路32が形成されている。
導体回路52と、導体回路32とは、開口部31を介して導通されている。
このような配線板を製造する方法としては、図3を用いて説明すると、例えば、コア基板(例えばFR−4の両面銅箔)103にドリル機で開孔して開口部102を設けた後、無電解めっきにより、開口部102にメッキ処理を行い、コア基板103の両面の導通を図る。そして、前記銅箔をエッチングすることにより導体回路101を形成する(図3(a))。
導体回路101の材質としては、この製造方法に適するものであれば、どのようなものでも良いが、導体回路の形成においてエッチングや剥離などの方法により除去可能であることが好ましく、前記エッチングにおいては、これに使用される薬液などに耐性を有するものが好ましい。そのような導体回路101の材質としては、例えば、銅、銅合金、42合金およびニッケル等が挙げられる。特に、銅箔、銅板および銅合金板は、電解めっき品や圧延品を選択できるだけでなく、様々な厚みのものを容易に入手できるため、導体回路101として使用するのに最も好ましい。
次に、導体回路101を覆うように、樹脂層104を形成する(図3(b))。樹脂層104を形成する方法としては、本発明の樹脂組成物を絶縁層形成面に直接塗布して形成する方法、上述の樹脂層付キャリア材料をプレスする方法、樹脂層付キャリア材料を、真空プレス、常圧ラミネーター、真空ラミネータ−およびベクレル式積層装置等を用いて積層して樹脂層104を形成する方法が挙げられる。
また、キャリア材料として金属層を用いた場合、該金属層を導体回路として加工することができる。
次に、樹脂層形成に樹脂層付きキャリア材料を用いた場合、キャリア材料を剥離した後、形成した樹脂層104を加熱・硬化する。加熱・硬化する温度は、150℃〜300℃の範囲が好ましい。特に、150℃〜250℃が好ましい。また、一層目の樹脂層104を加熱、半硬化させ、樹脂層104上に、一層ないし複数の樹脂層104をさらに形成し半硬化の樹脂層104を実用上問題ない程度に再度加熱硬化させることにより樹脂層104間および樹脂層104と導体回路101間の密着力を向上させることができる。この場合の半硬化の温度は、100℃〜250℃が好ましく、150℃〜200℃がより好ましい。
次に、樹脂層104に、レーザーを照射して、開口部105を形成する(図3(c))。前記レーザーとしては、エキシマレーザー、UVレーザーおよび炭酸ガスレーザー等が使用できる。前記レーザーによる開口部105の形成は、樹脂層104の材質が感光性・非感光性に関係なく、微細な開口部105を容易に形成することができる。したがって、樹脂層104に微細加工が必要とされる場合に、特に好ましい。
次に、導体回路106を形成する(図3(d))。導体回路106の形成方法としては、公知の方法であるセミアディティブ法などで形成することができる。
次に、導体ポストを形成する(図3(e))。導体ポスト107の形成方法としては、公知の方法である電解メッキ等で形成することができる。例えば、導体回路106を電解メッキ用リードとして、銅電解メッキを行い、銅で充填し銅ポストを形成することができる。これらの方法により、配線板を得ることができる。
上記配線板を得る工程において、上記図3(b)〜図3(e)で示した工程を繰り返すことにより、さらに多層の配線板を得ることができる。
(実施例1)
付加型ノルボルネン系樹脂として5−メチル−2−ノルボルネン/(2−ノルボルネン−5−イル)メチルアクリレート/5−(2−トリメトキシシリルエチル)−2−ノルボルネン/5−デシル−2−ノルボルネン(75/10/5/10)モノマーの付加共重合体(A−1、Mw=150,000)を用いた。なお、付加型ノルボルネン系樹脂(A−1)は、下記の方法で合成した。
[付加型ノルボルネン系樹脂(A−1)の合成]
重合系の雰囲気を不活性ガスの窒素で十分に満たした反応容器中に、5−メチルー2−ノルボルネン40.57g(0.375mol)、(2−ノルボルネン−5−イル)メチルアクリレート9.62g(0.05mol)、5−(2−トリメトキシシリルエチル)−2−ノルボルネン6.06g(0.025mol)、5−デシル−2−ノルボルネン11.72g(0.05mol)、重合溶剤としてトルエン216gを仕込んだ。次いで、遷移金属触媒([(アセチル)ビス(トリイソプロピルホスフィン)(アセトニトリル)パラジウム])0.0482g(4.0×10-5mol)、ルイス酸としてジメチルフェニルアンモニウムテトラキス(パーフルオロフェニル)ボレート0.0641g(8.0×10-5mol)、分子量調節剤としてトリエトキシシラン0.58gとを、トルエン10gに溶解させ、触媒溶液を反応容器に投入した。70℃で3時間攪拌重合させた後、樹脂溶液をメタノール中に投入し樹脂を析出させた。固形分を濾過後、減圧乾燥し溶剤を除き付加型ノルボルネン系樹脂(ポリマーA−1)を得た。
得られた付加型ノルボルネン系樹脂(ポリマーA−1)10g、球状シリカ(アドマテックス社製、SE−2030、平均粒径0.5μm、3μm粗粒カット)10g、反応開始剤として(4−メチルフェニル)(4−(1−メチルエチル)フェニル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニルボレート)0.1g、UV吸収剤として2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール0.15gとを、メシチレン溶剤中に50%になるように溶解させた。続いて、高速せん断分散方式の混合機(奈良機械製作所社製、マイクロスMICROS−0型)を用いてシリカの分散処理を行い、樹脂溶液を調整した。この場合、球状シリカ含有量は樹脂組成物に対して40重量%である。
上述の樹脂溶液をキャリアフィルムとしてポリエステルフィルム(ダイヤホイル社製、MRX−50、厚さ50μm)上にロールコーターで、厚さが25μmになるように塗布した。その後、80℃で10分、140℃で10分乾燥を行い、キャリアフィルムとを積層して、キャリアフィルム付き樹脂層からなる積層体を得た。
得られた積層体について、次の評価を行った。評価項目を内容と共に示す。結果を表1に示す。
(1)−50〜150℃の熱膨張率、およびガラス転移温度
熱歪測定装置(セイコーインスツルメント社製、EXSTAR6000 TMA/SS)を用いて、荷重20mN、昇温速度5℃/min、温度範囲−50〜350℃で測定した。−50〜150℃の熱膨張率は−50〜0℃、0〜50℃、50〜100℃、100〜150℃での各平均熱線膨張係数を算出しその平均値として算出して評価した。また、変曲点をガラス転移温度とした。なお積層体よりキャリアフィルムを除去し、続いて窒素雰囲気下の乾燥機により200℃で1時間熱処理した樹脂組成物をサンプルとした。
各符号は以下の通りである。
◎:30ppm未満
○:30〜60ppm以下
△:60〜90ppm以下
×:90ppm以上
(2)誘電率、誘電正接の測定
周波数1.0GHzにおける誘電特性(誘電率、誘電正接)を測定した。測定機器は、円筒空洞共振機(アジレント・テクノロジー社製、マイクロ波ネットワークアナライザ HP8510B)を用いた。なお積層体よりキャリアフィルムを除去し、続いて窒素雰囲気下の乾燥機により200℃で1時間熱処理した樹脂組成物をサンプルとした。
(実施例2)
実施例1の球状シリカをヘキサメチルジシラザンで表面処理し、樹脂組成物に対して含有量を60重量%にした以外は、実施例1と同様にして積層体を得た。得られた積層体について、実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に示す。
(実施例3)
球状シリカの表面処理剤およびエポキシ樹脂として以下のものを用いた以外は、実施例2と同様にして積層体を得た。得られた積層体について、実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に示す。
球状シリカの表面処理剤としてN−3−アミノプロピルトリメトキシシランを、エポキシ樹脂としてジシクロペンタジエンジメタノールジグリシジルエーテルを用いた。また、配合量は(ポリマーA−1)10g、表面処理した球状シリカ(アドマテックス社製、SE−2030、平均粒径0.5μm、3μm粗粒カット)30.0g、エポキシ樹脂10g、反応開始剤として(4−メチルフェニル)(4−(1−メチルエチル)フェニル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニルボレート)0.1g、UV吸収剤として2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール0.15gとを、メシチレン溶剤中に50%になるように溶解させた。この場合、球状シリカ含有量は樹脂組成物に対して60重量%である。
(実施例4)
エポキシ樹脂として以下のものを用いた以外は、実施例3と同様にして積層体を得た。得られた積層体について、実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に示す。
エポキシ樹脂としてビシクロヘキシルー3,3’−ジオキシドを用いた。また、配合量は(ポリマーA−1)10g、表面処理した球状シリカ(アドマテックス社製、SE−2030、平均粒径0.5μm、3μm粗粒カット)30.0g、エポキシ樹脂10g、反応開始剤として(4−メチルフェニル)(4−(1−メチルエチル)フェニル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニルボレート)0.1g、UV吸収剤として2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール0.15gとを、メシチレン溶剤中に50%になるように溶解させた。この場合、球状シリカ含有量は樹脂組成物に対して60重量%である。
(実施例5)
エポキシ樹脂の一部を以下のオキセタン樹脂にした以外は、実施例3と同様にして積層体を得た。得られた積層体について、実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に示す。
オキセタン樹脂として、4,4'−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル]ビフェニルを用いた。また、配合量は(ポリマーA−1)10g、表面処理した球状シリカ(アドマテックス社製、SE−2030、平均粒径0.5μm、3μm粗粒カット)30.0g、エポキシ樹脂5g、オキセタン樹脂5g、反応開始剤として(4−メチルフェニル)(4−(1−メチルエチル)フェニル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニルボレート)0.1g、UV吸収剤として2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール0.15gとを、メシチレン溶剤中に50%になるように溶解させた。この場合、球状シリカ含有量は樹脂組成物に対して60重量%である。
(実施例6)
付加型ノルボルネン系樹脂として以下のものを用いた以外は、実施例2と同様にして積層体を得た。得られた積層体について、実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に示す。
付加型ノルボルネン系樹脂として5−メチル−2−ノルボルネン/5−メチルグリシジルエーテル−2−ノルボルネン/5−(2−トリメトキシシリルエチル)−2−ノルボルネン/5−デシル−2−ノルボルネン(80/2.5/2.5/15)モノマーの付加共重合体(A−2、Mw=150,000)を用いた。なお、付加型ノルボルネン系樹脂(A−2)は、下記の方法で合成した。
[付加型ノルボルネン系樹脂(A−2)の合成]
重合系の雰囲気を不活性ガスの窒素で十分に満たした反応容器中に、5−メチルー2−ノルボルネン43.27g(0.4mol)、5−メチルグリシジルエーテル−2−ノルボルネン2.25g(0.0125mol)、5−(2−トリメトキシシリルエチル)−2−ノルボルネン3.03g(0.013mol)、5−デシル−2−ノルボルネン17.75g(0.075mol)、重合溶剤としてトルエン216gを仕込んだ。次いで、遷移金属触媒([(アセチル)ビス(トリイソプロピルホスフィン)(アセトニトリル)パラジウム])0.0482g(4.0×10-5mol)、ルイス酸としてジメチルフェニルアンモニウムテトラキス(パーフルオロフェニル)ボレート0.0641g(8.0×10-5mol)、分子量調節剤としてトリエトキシシラン0.58gとを、トルエン10gに溶解させ、触媒溶液を反応容器に投入した。70℃で3時間攪拌重合させた後、樹脂溶液をメタノール中に投入し樹脂を析出させた。固形分を濾過後、減圧乾燥し溶剤を除き付加型ノルボルネン系樹脂を得た。
(実施例7)
付加型ノルボルネン系樹脂として、以下のものを用いた以外は、実施例4と同様にして積層体を得た。得られた積層体について、実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に示す。
付加型ノルボルネン系樹脂として5−メチル−2−ノルボルネン/5−メチルグリシジルエーテル−2−ノルボルネン/5−(2−トリメトキシシリルエチル)−2−ノルボルネン/5−デシル−2−ノルボルネン(80/2.5/2.5/15)モノマーの付加共重合体(A−2、Mw=150,000)を用いた。
(比較例1)
付加型ノルボルネン系樹脂として、以下の2種類のノルボルネン系モノマーから重合したものを用いた以外は実施例2と同様にして積層体を得た。得られた積層体について、実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に示す。
付加型ノルボルネン系樹脂として、5−ブチル−2−ノルボルネン/5−(2−トリメトキシシリルエチル)−2−ノルボルネン(90/10)モノマーの付加共重合体(ポリマーA−3、Mw=250,000)を用いた。なお、ポリマーA−3は、下記の方法で合成した。
[付加型ノルボルネン系樹脂(A−3)の合成]
重合系の雰囲気を不活性ガスの窒素で十分に満たした反応容器中に、5−ブチル−2−ノルボルネン20.29g(0.135mol)、5−(2−トリメトキシシリルエチル)−2−ノルボルネン3.64g(0.015mol)、重合溶剤としてエチルアセテート170g、シクロヘキサン147gを仕込んだ。次いで、遷移金属触媒(η6−トルエンニッケルビス(ペンタフルオロフェニル)1.04g(2.14×10-3mol)をトルエン5gに溶解させた触媒溶液を反応容器に投入した。室温で4時間攪拌重合させた後、氷酢酸47ml、30%過酸化水素水87ml、純水300mlの混合液に前記重合溶液を投入し、2時間攪拌した。水層の遷移金属触媒と樹脂溶液の有機層とに分離した溶液の水層を除去した。更に有機層を数回純水で洗浄した、そして、樹脂溶液をメタノール中に投入し樹脂を析出させた。固形分を濾過後、減圧乾燥し溶剤を除き付加型ノルボルネン系樹脂を得た。
(比較例2)
付加型ノルボルネン系樹脂として、以下のものを用いた以外は、実施例3と同様にして積層体を得た。得られた積層体について、実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に示す。
付加型ノルボルネン系樹脂として5−メチル−2−ノルボルネン/(2−ノルボルネン−5−イル)メチルアクリレート/5−(2−トリメトキシシリルエチル)−2−ノルボルネン/5−デシル−2−ノルボルネン(10/30/30/30)モノマーの付加共重合体(A−4、Mw=150,000)を用いた。なお、付加型ノルボルネン系樹脂(A−4)は、下記の方法で合成した。
[付加型ノルボルネン系系樹脂(A−4)の合成]
重合系の雰囲気を不活性ガスの窒素で十分に満たした反応容器中に、5−メチルー2−ノルボルネン5.41g(0.05mol)、(2−ノルボルネン−5−イル)メチルアクリレート28.85g(0.15mol)、5−(2−トリメトキシシリルエチル)−2−ノルボルネン36.36g(0.15mol)、5−デシル−2−ノルボルネン0.35.16g(0.15mol)、重合溶剤としてトルエン216gを仕込んだ。次いで、遷移金属触媒([(アセチル)ビス(トリイソプロピルホスフィン)(アセトニトリル)パラジウム])0.0482g(4.0×10-5mol)、ルイス酸としてジメチルフェニルアンモニウムテトラキス(パーフルオロフェニル)ボレート0.0641g(8.0×10-5mol)、分子量調節剤としてトリエトキシシラン0.58gとを、トルエン10gに溶解させ、触媒溶液を反応容器に投入した。70℃で3時間攪拌重合させた後、樹脂溶液をメタノール中に投入し樹脂を析出させた。固形分を濾過後、減圧乾燥し溶剤を除き付加型ノルボルネン系樹脂を得た。
(比較例3)
ノルボルネン系樹脂および球状シリカの表面処理剤として以下のものを用いた以外は実施例6と同じにした。
ノルボルネン系樹脂として、テトラシクロ[4. 4. 0.12, 5.17, 10]ドデセンを公知の方法にて開環重合、水素添加した後、エポキシ変性したもの(ポリマーA−5、Mw=85000)を用いた。なお、ポリマーA−5は、下記の方法で合成した。シリカの表面処理剤として、β−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(信越化学工業社製、KBM−303)を用いた。
[ポリマーA−5の合成]
重合系の雰囲気を不活性ガスの窒素で十分に満たした反応容器に、テトラシクロ[4. 4. 0.12, 5.17, 10]ドデセン100部、トルエン300部、1−ヘキセン13部を加え、攪拌しながら80℃に加熱した。パラアルデヒドの0.1mol/Lのトルエン溶液0.9部、ジエチルアルミニウムクロリドの0.5mol/Lのトルエン溶液1.5部、ヘキサクロロタングステンの0.05mol/Lのクロロベンゼン溶液1部を加え、80℃で3時間反応させた。重合終了後、重合溶液を大量のメタノール中に滴下してポリマーを析出沈殿させ、濾別分離後真空乾燥を行った。このポリマー100部をテトラヒドロフラン2000部に溶解して、パラジウム触媒(活性炭担時触媒)を加え、オートクレーブ中で水素ガス圧150kg/cm2、反応温度150℃で4時間加熱して水素添加反応を行った。反応終了後、触媒を濾別し大量のメタノール中で析出させて回収した。得られた開環水素添加重合体50部をキシレン1000部に130℃で溶解させた。続いて、アリルグリシジルエーテル10部、2,5−ジメチル−2,5(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3を5部加えて230℃で溶融混錬することによって、エポキシ変性を得た。(Mw=85000)
次に、上記で得た積層体(キャリアフィルム付き樹脂層)を用いて、配線板の実施例および比較例について説明する。
(実施例1A)
1.内層回路および絶縁層の形成
総厚さが0.3mmで銅箔厚さが12μmの両面銅張り積層板(住友ベークライト(株)製ELC−4781)を用いて、ドリル機で開孔後、無電解めっきで上下銅箔間の導通を図り、前記両面の銅箔をエッチングすることにより内層導体回路を両面に形成した。
次に内層導体回路に過酸化水素水と硫酸を主成分とする薬液(旭電化工業(株)製テックSO−G)をスプレー吹きつけすることにより粗化処理による凹凸形成を行い、実施例1で得られた樹脂溶液をスピンコーティングで塗布し80℃で10分、140℃で10分乾燥させる、または得られた積層体を真空積層装置により温度150℃、圧力1MPa、時間1分の条件でラミネートした後、180℃で60分間のベーキング処理を行い、絶縁層を形成した。
2.レーザー加工および外層回路の形成
次に、UV−YAGレーザー装置(三菱電機(株)製ML605LDX)を用いてφ40μmの開口部(ブラインド・ヴィアホール)を形成し、デスミア処理(日本マクダーミッド(株)製マキュダイザーシリーズ)を施した後、無電解銅めっき(上村工業(株)製スルカップPRX)を15分間行い、厚さ0.5μmの給電層を形成した。次に、この給電層表面に、厚さ25μmの紫外線感光性ドライフィルム(旭化成(株)製AQ−2558)をホットロールラミネーターにより貼り合わせ、最小線幅/線間が20/20μmのパターンが描画されたクロム蒸着マスク((株)トウワプロセス製)を使用して、位置合わせ、露光装置(ウシオ電機(株)製UX−1100SM−AJN01)により露光した。炭酸ソーダ水溶液にて現像し、めっきレジストを形成した。
次に、給電層を電極として電解銅めっき(奥野製薬(株)81−HL)を3A/dm2、30分間行って、厚さ約20μmの銅配線を形成した。ここで2段階剥離機を用いて、前記めっきレジストを剥離した。各薬液は、1段階目のアルカリ水溶液層にはモノエタノールアミン溶液(三菱瓦斯化学(株)製R−100)、2段階目の酸化性樹脂エッチング剤には過マンガン酸カリウムと水酸化ナトリウムを主成分とする水溶液(日本マクダーミッド(株)製マキュダイザー9275、9276)、中和には酸性アミン水溶液(日本マクダーミッド(株)製マキュダイザー9279)をそれぞれ用いた。
次に、給電層を過硫酸アンモニウム水溶液(メルテックス(株)製AD−485)に浸漬処理することで、エッチング除去し、配線間の絶縁を確保した。最後に、回路表面にドライフィルムタイプのソルダーレジスト(住友ベークライト(株)製CFP−1121)を真空ラミネーターにて回路埋め込みを行いながら形成し、最終的に配線板を得た。
(実施例2A〜7A)
実施例1で得られた積層体に替えて、実施例2〜7で得た積層体を用いて、実施例1Aと同様にしてそれぞれ配線板を得た。
(比較例1A〜3A)
実施例1で得られた積層体に替えて、比較例1〜3で得た積層体を用いて、実施例1Aと同様にしてそれぞれ配線板を得た。
各実施例および比較例により得られた配線板について、次の評価を行った。評価項目を内容と共に示す。結果を表1に示す。
(1)接続信頼性
接続信頼性は、温度30℃、湿度70%の雰囲気下で196時間放置後260℃リフローを3回行い、温度サイクル試験(−40℃、125℃各30分、さらしなし)を行い、100サイクル毎に導通テストして、不良発生サイクルで評価した。
各符号は以下の通りである。
◎:800サイクル以上
○:500〜800サイクル
△:100〜500サイクル
×:100サイクル未満
(2)絶縁信頼性試験(PCBT)
絶縁信頼性は、温度100℃、湿度85%の雰囲気下で電圧DC5V、配線ピッチ20μm(L/S=20/20)パターンの基板を用いて、100時間放置後の導体間の絶縁抵抗値をデジタル絶縁抵抗値で評価した。各符号は以下の通りである。
◎:絶縁抵抗値1010Ω以上
○:絶縁抵抗値108〜109Ω
△:絶縁抵抗値107〜108Ω
×:絶縁抵抗値107未満
Figure 0005417680
表1から明らかなように、実施例1〜7は、誘電率、−50〜150℃の熱膨張率、ガラス転移温度、誘電正接に優れていた。また、実施例1、2および6は、特に誘電率に優れていることが示された。また、実施例2〜5及び7は、特に熱膨張率に優れていることが示された。これに対して、比較例1〜3は、−50〜150℃の熱膨張率に劣っていた。また、比較例2、および3は、ガラス転移温度が著しく低く劣っていた。また、比較例2は誘電正接に劣っていた。
更に、表1から明らかなように、実施例1A〜7Aは、接続信頼性および絶縁信頼性に優れていた。特に実施例3A〜7Aは接続信頼性および絶縁信頼性共に非常に優れていた。
これに対して、比較例1A〜3Aは、接続信頼性および絶縁信頼性に劣っていた。比較例3Aは、−50〜150℃の熱膨張率及びガラス転移温度が大きく劣っていたため接続信頼性および絶縁信頼性共に大きく劣る結果となった。
本発明によれば、絶縁層として必要な高信頼性と加工性を合わせ持った樹脂組成物を得ることができるので、電気特性や、微細加工を必要とする半導体搭載用基板などの絶縁材として用いることができる。また、これにより、電気特性、特に誘電特性に優れた配線板が得られるので、部品の小型化や信号の高速伝送性が要求される電子機器用の多層配線板などに適用できる。
本発明の積層体の一例を示す断面図である。 本発明の配線板の一例を示す断面図である。 本発明の配線板の製造方法の一例を示す断面図である。
符号の説明
1 積層体
2 キャリアフィルム
3 樹脂層
5 コア基板
10 配線板
31 樹脂層の開口部
32 導体回路
51 コア基板の開口部
52 導体回路
101 導体回路
102 開口部
103 コア基板
104 樹脂層
105 開口部
106 導体回路
107 導体ポスト

Claims (14)

  1. 配線板の絶縁層を構成する樹脂組成物であって、
    (A)下記一般式(2a)〜(2d)で表される4種類のノルボルネン系モノマーを付加共重合させた付加型ノルボルネン系樹脂と、(B)平均粒径2μm以下の球状シリカと、(C)反応開始剤とを必須成分とし、さらにエポキシ樹脂およびオキセタン樹脂の少なくともいずれか一方を含み、前記一般式(2a)〜(2d)で表される4種類のノルボルネン系モノマーの構成比率をそれぞれa,b,c、およびdモル%とした場合、75≦a≦80、2.5≦b≦10、2.5≦c≦5、10≦d≦15を満たし、前記(A)は、樹脂組成物に対して10〜50重量%であり、前記(B)は、樹脂組成物に対して30〜80重量%であり、前記(C)は、樹脂組成物の樹脂成分に対して0.1〜10重量%であり、200℃で1時間熱処理した樹脂組成物の−50〜150℃の熱膨張率が60ppm以下であることを特徴とする樹脂組成物。
    Figure 0005417680
    [式(2a)〜(2d)中のXは、−CH2−、−CH2CH2−、または−O−を示し、
    1は水素または炭素数1〜3の炭化水素基、R2は、オキシランまたはオキセタンである環状エーテル基、R3はトリメトキシシリル基またはトリエトキシシリル基、R4は炭素数4〜12の炭化水素基を示す。nは0から2の整数を示す。]
  2. 前記球状シリカは、予め表面処理されたものである請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記球状シリカを予め表面処理する表面処理剤が、官能基含有シラン類、環状オリゴシロキサン類、オルガノハロシラン類、オルガノアルコキシシラン類、アルキルシラザン類およびシロキサン結合の繰り返し単位を2個以上、かつアルコキシ基を有するシリコーンオイル類からなる群から選ばれる少なくとも1種類の化合物である請求項2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記官能基含有シラン類が、エポキシシラン、(メタ)アクリルシラン、メルカプトシラン、アミノシラン、ビニルシラン、イソシアネートシラン、ウレイドシラン、(5−ノルボルネン−2−イル)アルキルシランおよびフェニルシランからなる群から選ばれるものである請求項3に記載の樹脂組成物。
  5. オルガノハロシラン類が、トリメチルクロロシラン、ジメチルジクロロシランおよびメチルトリクロロシランからなる群から選ばれるものである請求項3に記載の樹脂組成物。
  6. 前記アルキルシラザン類がヘキサメチルジシラザン、1,3−ジビニル−1,1,3,3,−テトラメチルジシラザン、オクタメチルトリシラザンおよびへキサメチルシクロトリシラザンからなる群から選ばれるものである請求項3に記載の樹脂組成物。
  7. 配線板に用いる積層体であって、請求項1ないし6のいずれかに記載の樹脂組成物より構成される樹脂層と、キャリアフィルムとを積層してなることを特徴とする積層体。
  8. 請求項1ないし6のいずれかに記載の樹脂組成物を用いて絶縁層を形成する工程と、回路層を形成する工程と、前記絶縁層をレーザー照射により開孔する工程とを含む配線板の製造方法。
  9. 前記絶縁層を形成する工程は、前記樹脂組成物を塗布して形成するものである請求項8に記載の配線板の製造方法。
  10. 前記絶縁層を形成する工程は、前記樹脂組成物を用いて得られたフィルムをラミネートして形成するものである請求項8または9に記載の配線板の製造方法。
  11. 前記絶縁層を形成する工程におけるフィルムは、請求項7に記載の積層体である請求項10に記載の配線板の製造方法。
  12. 前記絶縁層を加熱硬化する工程を含む請求項8ないし11のいずれかに記載の配線板の製造方法。
  13. 請求項8ないし11のいずれかに記載の配線板の製造方法により得られる配線板。
  14. 請求項7に記載の積層体を用いて形成された樹脂層を有することを特徴とする配線板。
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