JP5352940B2 - 樹脂組成物、積層体、配線板および配線板の製造方法 - Google Patents

樹脂組成物、積層体、配線板および配線板の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、樹脂組成物、積層体および配線板および配線板の製造方法に関する。
近年の電子機器の使用においては、情報伝達に高速伝送が行われており、高速伝送においては電気信号の劣化が問題となっている。前記電気信号の劣化は、導体損失と誘電損失の和を示すものであり、特に多層配線板の層間絶縁材料の誘電特性に起因する誘電体損失は、電気信号周波数を増加させると、顕著に増加することから、GHz帯の周波数においては、電気信号劣化の主要因となっている。この問題を解決するために、絶縁材料に低誘電率及び低誘電正接の特性を有する材料を用いることが求められている。
このような背景より、これまで配線板などの電子部品の絶縁材料として用いられてきたエポキシ樹脂やポリイミド樹脂では、誘電率および誘電正接の電気特性が不足する場合があり、高速伝送化に対応することが困難である。
一方、環状オレフィン系樹脂である付加型ノルボルネン樹脂は、高いガラス転移温度を有する高耐熱性樹脂であり、しかもGHz帯の周波数領域において、誘電率が2.2〜2.8、誘電正接が0.001〜0.006であり、優れた電気特性を示すことから、高周波数対応の配線板用の絶縁樹脂として期待されている。
しかしながら、前記付加型ノルボルネン系樹脂は、高いガラス転移温度を有する熱可塑性樹脂であることから、ビルドアップ法による多層配線板の製造において、付加型ノルボルネン系樹脂単独からなる絶縁層を配線板にラミネートすることは困難である。これまで、配線板などの絶縁材料として環状オレフィン系樹脂が開示されている(例えば、特許文献1参照。)が、絶縁材料としての樹脂の特性のみ言及しており実際の加工性を両立させるには不十分であった。
また、各種被着体への密着性が低いため、実装信頼性や、接続信頼性も課題となっている。そのため環状オレフィン系樹脂の密着性を向上させるため、プライマー処理を施し被着体の方面処理する方法がある。(例えば、特許文献2、3参照。)
特開2001−301088号公報 特許3259294号公報 特開2003−73631号公報
本発明の目的は、上記配線板の樹脂層を形成した場合に、電気特性および密着性に優れる樹脂組成物を提供することにある。
また、本発明の目的は、加工性に優れる積層体を提供することである。
また、本発明の目的は、電気特性に優れた配線板およびその製造方法を提供することである。
このような目的は、下記(1)〜(15)に記載の本発明により達成される。
(1)回路基板の樹脂層を構成する樹脂組成物であって、(A)2−ノルボルネン/5−メチルグリシジルエーテル−2−ノルボルネン共重合体、2−ノルボルネン/5−トリメトキシシリル−2−ノルボルネン共重合体、および5−メチル−2−ノルボルネン/2−ノルボルネン−5−メチルアクリレート共重合体からなる群から選択される少なくとも1種類の付加型ノルボルネン系樹脂と、(B)4,4'−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル]ビフェニル、メタクリル酸(3−エチル−3−オキセタニル)メチルエステル、3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン、3−エチル−3{[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]メチル}オキセタン、3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン、および1,4−ビス{[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]メチル}ベンゼンからなる群から選択される少なくとも1種類のオキセタン基を有する化合物とを含み、
前記樹脂組成物は、さらに反応開始剤を含んでおり、
前記反応開始剤は、光または熱により酸を発生する化合物であることを特徴とする樹脂組成物。
(2)前記樹脂組成物は、さらに充填材を含む(1)項に記載の樹脂組成物。
)前記充填材は、シリカである()項に記載の樹脂組成物。
)前記充填材は、フッ素樹脂で構成される粒子である()項に記載の樹脂組成物。
)前記充填材は、無機多孔体である()項に記載の樹脂組成物。
)配線板に用いる積層体であって、(1)ないし()項のいずれか1つに記載の樹脂組成物より構成される樹脂層と、キャリアフィルムとを積層してなることを特徴とする積層体。
)(1)ないし()項のいずれか1つに記載の樹脂組成物を用いて絶縁層を形成する工程と、回路層を形成する工程と、前記絶縁層をレーザー照射により開孔する工程とを含む配線板の製造方法。
)前記絶縁層を形成する工程は、前記樹脂組成物を用いて得られたフィルムをラミネートして形成する工程を含む()項に記載の配線板の製造方法。
)前記絶縁層を形成する工程におけるフィルムは、()項に記載の積層体である()または()項に記載の配線板の製造方法。
10)前記絶縁層を180℃以下の温度で加熱硬化する工程を含む()ないし()項のいずれか1つに記載の配線板の製造方法。
11)()ないし(10)項のいずれか1つに記載の製造方法により得られる配線板。
12)()項に記載の積層体を用いて形成された樹脂層を有することを特徴とする配線板。
本発明によれば、配線板の樹脂層を形成した場合に、電気特性および密着性に優れる樹脂組成物を提供することができる。
また、本発明によれば、加工性に優れる積層体を提供することができる。
また、本発明によれば、電気特性に優れた配線板およびその製造方法を提供することができる。
以下、本発明の樹脂組成物、積層体および配線板について説明する。
本発明の樹脂組成物は、配線板の絶縁層を構成する樹脂組成物であって、環状エーテル基、反応性二重結合を有する有機基、アルコキシシリル基の群から選択される少なくとも1種類の架橋可能な基を有する付加型ノルボルネン系樹脂と、オキセタン基を有する化合物とを含むことを特徴とする。
また、本発明の積層体は、上記に記載の樹脂組成物がキャリアフィルム(キャリア材料)の少なくとも片面に形成されていることを特徴とする。
また、本発明の配線板は、上記に記載の樹脂組成物で絶縁層を構成することを特徴とする。
以下、樹脂組成物について説明する。
本発明の樹脂組成物は、配線板の絶縁層を構成するものである。電気信号の高速伝送化が要求される配線板に、電気特性が優れる絶縁層を提供するためである。
前記樹脂組成物は、 環状エーテル基、反応性二重結合を有する有機基、及びアルコキシリル基からなる群から選択される少なくとも1種類の架橋可能な基を有する下記式(1)に表される付加型ノルボルネン系樹脂を含む。これにより、絶縁層を形成した場合に耐熱性および電気特性が優れる。
また、前記樹脂組成物は、オキセタン基を有する化合物を含む。これにより、絶縁層を形成する場合にフィルム状にした樹脂組成物をラミネートすることができる。さらには、高耐熱性のオキセタン基を含む化合物との組合わせにより、ラミネート性などの加工性と耐熱性を兼ね備えることができる。
Figure 0005352940
[式(1)中のXは、−CH2−、−CH2CH2−、または−O−を示し、R1、R2、R3、R4はそれぞれ独立して水素原子、炭化水素基、炭素数1〜12の極性基を示し、または該極性基を含む基を示す。R1、R2、R3およびR4は、少なくとも1つが炭素数1〜12の環状エーテル基、反応性二重結合を有する有機基、又はアルコキシシリル基を含む基である。nは0から2の整数を示し、その繰り返しは異なっていても良い。]
前記極性基としては、ヒドロキシル基、カルボキシル基、エステル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、シリル基、エポキシ基およびこれらの極性基を含む有機基などを挙げることができる。該極性基を含む有機基としては、該極性基が、直鎖もしくは分岐したアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、環状脂肪族基、アリール基、エーテル基により結合されたものであってもよい。
アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基およびドデシル基等が、アルケニル基の具体例としては、ビニル基、アリル基、ブチニル基およびシクロヘキセニル基等が、アルキニル基の具体例としては、エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、1−ブチニル基および2−ブチニル基等が、環状脂肪族基の具体例として、シクロペンチル基、シクロヘキシル基およびシクロオクチル基等が、アリール基の具体例としては、フェニル基、ナフチル基およびアントラセニル基等が、アラルキル基の具体例としてはベンジル基およびフェネチル基等がそれぞれ挙げられるが、本発明は何らこれらに限定されない。
前記極性基の導入量は、特に限定されないが、前記ノルボルネン系樹脂全体の3〜70モル%が好ましく、特に5〜40モル%が好ましい。導入量が前記範囲内であると、特に密着性および電気特性に優れる。また、このような側鎖に極性基を有するノルボルネン系樹脂は、例えば1)前記ノルボルネン系樹脂に前記極性基を有する化合物を変性反応により導入することによって、2)前記極性基を有する単量体を重合することによって、3)前記極性基を有する単量体を共重合体成分として他の成分と共重合することによって、または4)エステル基等の前記極性基を有する単量体を共重合成分として共重合した後、エステル基を加水分解することによって得ることができる。
前記付加型ノルボルネン系樹脂は、金属触媒による配位重合、又はラジカル重合によって得られる。このうち、配位重合においては、モノマーを、遷移金属触媒存在下、溶液中で重合することによってポリマーが得られる(NiCOLE R. GROVE et al. Journal of Polymer Science:part B,Polymer Physics, Vol.37, 3003−3010(1999))。
配位重合に用いる金属触媒として代表的なニッケルと白金触媒は、PCT WO 9733198とPCT WO 00/20472に述べられている。配位重合用金属触媒の例としては、(トルエン)ビス(パーフルオロフェニル)ニッケル、(メシレン)ビス(パーフルオロフェニル)ニッケル、(ベンゼン)ビス(パーフルオロフェニル)ニッケル、ビス(テトラヒドロ)ビス(パーフルオロフェニル)ニッケル、ビス(エチルアセテート)ビス(パーフルオロフェニル)ニッケル、ビス(ジオキサン)ビス(パーフルオロフェニル)ニッケルなどの公知の金属触媒が挙げられる。
ラジカル重合技術については、Encyclopedia of Polymer Science, John Wiley & Sons,13,708(1988)に述べられている。
一般的にはラジカル重合はラジカル開始剤の存在下、温度を50℃〜150℃に上げ、モノマーを溶液中で反応させる。ラジカル開始剤としてはアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウリル、アゾビスイソカプトロニトリル、アゾビスイソレロニトリル、t−ブチル過酸化水素などである。
上述重合系の適当な重合溶媒としては炭化水素系や芳香族系溶媒が含まれる。炭化水素系溶媒の例としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、やシクロヘキサンなどであるがこれに限定されない。芳香族系溶媒の例としては、ベンゼン、トルエン、キシレンやメシチレンなどであるがこれに限定されない。ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチルアセテート、エステル、ラクトン、ケトン、アミドも使用できる。これら溶剤を単独や混合しても重合溶媒として使用できる。
前記付加型ノルボルネン系樹脂の分子量は、開始剤とモノマーの比を変えたり、重合時間を変えたりすることにより制御することができる。上記の配位重合が用いられる場合、米国特許No.6,136,499に開示されるように、分子量は連鎖移動触媒を使用することにより制御することができる。この発明においては、エチレン、プロピレン、1−ヘキサン、1−デセン、4−メチル−1−ペンテン、などα−オレフィンが分子量制御するのに適当である。
本発明において付加型ノルボルネン系樹脂の重量平均分子量は10,000〜500,000が好ましく、より好ましくは30,000〜300,000さらに好ましくは50,000〜200,000である。 重量平均分子量は、例えばシクロヘキサンまたはテトラヒドロフランを有機溶剤とし標準ポリスチレンを用いて、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定することができる。(ASTMDS3536−91準拠)
前記付加型ノルボルネン系樹脂の分子量分布[重量平均分子量:Mwと、数平均分子量:Mnとの比(Mw/Mn)]は、特に限定されないが、5以下が好ましく、特に4以下が好ましく、特に1〜3が好ましい。分子量分布が前記範囲内であると、機械強度に特に優れる。
また、上記方法で重量平均分子量や分子量分布が測定できない付加型ノルボルネン系樹脂の場合には、通常の溶融加工法により樹脂層を形成し得る程度の溶融粘度や重合度を有するものを使用することができる。前記付加型ノルボルネン系樹脂のガラス転移温度は、使用目的に応じて適宜制御できるが、好ましくは150℃以上、より好ましくは200℃以上、さらに好ましくは250℃以上である。
このような付加型ノルボルネン系樹脂は、開環型ノルボルネン系樹脂や共重合可能な他のα−オレフィンとの共重合体と比べてガラス転移温度が高く耐熱性に優れるため、鉛フリー半田を用いる環境対応型の配線板用途に特に好ましい。
本発明において付加型のノルボルネン系樹脂は、環状エーテル基、反応性二重結合を有する有機基、及びアルコキシシリル基からなる群から選択される少なくとも1種類の架橋可能な基を有するため、本発明の樹脂組成物の絶縁層を形成した場合に導体回路および絶縁層などとの密着性や耐熱性を向上することができる。
前記環状エーテル基とは、3〜8員環のエーテル結合を有する環状の炭化水素基を示し、3員環のオキシランおよび4員環のオキセタンなどを挙げることができる。これら環状エーテルは、酸や塩基により容易に開環し他の環状エーテルと架橋することができる。架橋することにより特に耐熱性および機械強度に優れる。また、開環により生成したヒドロキシル基は銅、ニッケル、金などの導体回路の金属との密着性が期待できる。これらの中でも、反応性の高いオキシランが特に好ましい。このオキシランは、通称エポキシ基と呼ばれている。
前記反応性二重結合を有する有機基とは、ビニル基、アリル基などのアルケン類、アクリロイル基、メタクリロイル基などの不飽和カルボン酸類を示す。これら反応性二重結合は、ラジカルやカチオンにより容易に反応を開始し架橋することができる。架橋することにより特に耐熱性および機械強度に優れる。
前記アルコキシシリル基とは、容易に加水分解して活性なシラノール基を生成することのできるケイ素化合物を含むものであり、活性なシラノール基はお互いが架橋したり、充填材のシリカ表面のシラノール基と相互作用および化学結合することができる。そのため、特に耐熱性および機械強度が優れる。
本発明に用いる付加型ノルボルネン系樹脂を製造するために使用するモノマーとしては、一般式(2)で表されるノルボルネン系モノマーが好ましい。
Figure 0005352940
[式(2)中のXは、−CH2−、−CH2CH2−、または−O−を示し、R1、R2、R3およびR4は、それぞれ独立して、水素原子、炭化水素基、炭素数1〜12の極性基または該極性基を含む基を示す。R1、R2、R3およびR4は、少なくとも1つが炭素数1〜12の環状エーテル基、反応性二重結合を有する有機基、又はアルコキシシリル基を含む基である。nは0から2の整数を示す。]
前記環状エーテル基を有するノルボルネン系モノマーとして、例えば5−メチルグリシジルエーテル−2−ノルボルネン、5−エチルグリシジルエーテル−2−ノルボルネン、及び5−プロピルグリシジルエーテル−2−ノルボルネン、5−メチル[3−エチル(3−オキセタニル)]メチルエーテル−2−ノルボルネンなどを挙げることができるが、本発明は何らこれらに限定されない。
前記反応性二重結合を有する有機基を有するノルボルネン系モノマーとして、例えば5−ビニル−2−ノルボルネン、5−アリル−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、(メタ)アクリル酸(5−ノルボルネン−2−イル)メチルエステル、(メタ)アクリル酸2−(5−ノルボルネン−2−イル)エチルエステル、(メタ)アクリル酸4−(5−ノルボルネン−2−イル)n−ブチルエステル、(メタ)アクリル酸3−(5−ノルボルネン−2−イル)n−プロピルエステル、(メタ)アクリル酸2−(5−ノルボルネン−2−イル)−1−メチルエチルエステル、(メタ)アクリル酸6−(5−ノルボルネン−2−イル)n−ヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸8−(5−ノルボルネン−2−イル)n−オクチルエステル、及び(メタ)アクリル酸10−(5−ノルボルネン−2−イル)n−デシルエステルなどを挙げることができるが、本発明は何らこれらに限定されない。
前記アルコキシシリル基を有するノルボルネン系モノマーとして、例えば5−トリメトキシシリル−2−ノルボルネン、5−トリエトキシシリル−2−ノルボルネン、5−(2−トリメトキシシリルエチル)−2−ノルボルネン、5−(2−トリエトキシシリルエチル)−2−ノルボルネン、5−(3−トリメトキシプロピル)−2−ノルボルネン、5−(4−トリメトキシブチル)−2−ノルボルネン、5−トリメチルシリルメチルエーテル−2−ノルボルネン、及びジメチルビス((5−ノルボルネン−2−イル)メトキシ))シランなどを挙げることができるが、本発明はなんらこれらに限定されない。
本発明に用いるノルボルネン系樹脂は、環状エーテル基、反応性二重結合を有する有機基、及びアルコキシシリル基などの架橋可能な基を有するノルボルネン系モノマー以外も本発明の目的を損なわない範囲で併用することができる。例えば、アルキル基を有するものとして、5−メチル−2−ノルボルネン、5−エチル−2−ノルボルネン、5−プロピル−2−ノルボルネン、5−ブチル−2−ノルボルネン、5−ペンチル−2−ノルボルネン、5−ヘキシル−2−ノルボルネン、5−ヘプチル−2−ノルボルネン、5−オクチル−2−ノルボルネン、5−ノニル−2−ノルボルネンおよび5−デシル−2−ノルボルネンなどが挙げられ、アルケニル基を有するものとして、5−アリル−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、5−(2−プロペニル)−2−ノルボルネン、5−(3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(1−メチル−2−プロペニル)−2−ノルボルネン、5−(4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(1−メチル−3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(1−メチル−4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(2,3−ジメチル−3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(2−エチル−3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(3,4−ジメチル−4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(7−オクテニル)−2−ノルボルネン、5−(2−メチル−6−ヘプテニル)−2−ノルボルネン、5−(1,2−ジメチル−5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(5−エチル−5−ヘキセニル)−2−ノルボルネンおよび5−(1,2,3−トリメチル−4−ペンテニル)−2−ノルボルネンなどが挙げられ、アルキニル基を有するものとして、5−エチニル−2−ノルボルネンなどが挙げられ、シリル基を有するものとして、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチル−1,5−ジメチルビス((2−(5−ノルボルネン−2−イル)エチル)トリシロキサン5ートリメチルシリルメチルエーテル−2−ノルボルネンなどが挙げられ、アリール基を有するものとしては、5−フェニルー2−ノルボルネン、5−ナフチル−2−ノルボルネンおよび5−ペンタフルオロフェニル−2−ノルボルネンなどが挙げられ、アラルキル基を有するものとしては、5−ベンジル−2−ノルボルネン、5−フェネチル−2−ノルボルネン、5−ペンタフルオロフェニルメタン−2−ノルボルネン、5−(2−ペンタフルオロフェニルエチル)−2−ノルボルネンおよび5−(3−ペンタフルオロフェニルプロピル)−2−ノルボルネンなどが挙げられ、極性基を有するものとして、例えば5−ヒドロキシ−2−ノルボルネン、5−ノルボルネン−2−メタノール、酢酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、プロピオン酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、酪酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、吉草酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、カプロン酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、カプリル酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、カプリン酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、ラウリン酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、ステアリン酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、オレイン酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、リノレン酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸、5−ノルボルネン−2−カルボン酸メチルエステル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸エチルエステル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸t−ブチルエステル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸i−ブチルエステル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸トリメチルシリルエステル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸トリエチルシリルエステル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸イソボニルエステル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸2−ヒドロキシエチルエステル、5−ノルボルネン−2−メチル−2−カルボン酸メチルエステル、ケイ皮酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、5−ノルボルネン−2−メチルエチルカルボネ−ト、5−ノルボルネン−2−メチルn−ブチルカルボネ−ト、5−ノルボルネン−2−メチルt−ブチルカルボネ−ト、及び5−メトキシ−2−ノルボルネンなどを挙げることができるが、本発明は何らこれらに限定されない。
またテトラシクロ環から成るものとして、例えば8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−エトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−n−プロピルカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−i−プロピルカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−n−ブトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−(2−メチルプロポキシ)カルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−(1−メチルプロポキシ)カルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−t−ブトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−シクロヘキシロキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−(4’−t−ブチルシクロヘキシロキシ)カルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−フェノキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−テトラヒドロフラニロキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−テトラヒドロピラニロキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチル−8−エトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチル−8−n−プロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチル−8−i−プロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチル−8−n−ブトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチル−8−(2−メチルポロポキシ)カルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチル−8−(1−メチルポロポキシ)カルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチル−8−t−ブトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチル−8−シクロヘキシロキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチル−8−(4’−t−ブチルシクロヘキシロキシ)カルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチル−8−フェノキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチル−8−テトラヒドロフラニロキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチル−8−テトラヒドロピラニロキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−メチル−8−アセトキシテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8,9−ジ(メトキシカロボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8,9−ジ(エトキシカロボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8,9−ジ(n−プロポキシカロボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8,9−ジ(i−プロポキシカロボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8,9−ジ(n−ブトキシカロボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8,9−ジ(t−ブトキシカロボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8,9−ジ(シクロへキシロキシカロボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8,9−ジ(フェノキシロキシカロボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8,9−ジ(テトラヒドロフラニロキシカルボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8,9−ジ(テトラヒドロピラニロキシカルボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8,9−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン−8−カルボン酸、8−メチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン−8−カルボン酸、8−メチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−エチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.01,6]ドデック−3−エン、8−エチリデンテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,12]ドデック−3−エン、及び8−エチリデンテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,101,6]ドデック−3−エンなどが挙げることができるが、本発明は何らこれらに限定されない。
本発明に用いる付加型ノルボルネン系樹脂の含有量としては、樹脂組成物に対しての10〜60重量%が好ましく、特に20〜50重量%が好ましい。含有量が前記下限値未満であると密着性および電気特性が低下する場合があり、前記上限値を超えると熱膨張率を悪化させる場合がある。
本発明に用いられるオキセタン基を有する化合物は、硬化剤または重合開始剤の存在下において開環により重合するものである。硬化剤としては、酸無水物、フェノール樹脂、重合開始剤としては、酸、塩基などが挙げられる。また、本発明のオキセタン基を有する化合物とは、下記一般式(3)で表されるものであり、これによりラミネート性などの加工性に優れる。
Figure 0005352940
[式(3)中のR5またはR6は、それぞれ独立して、水素原子、極性基を含んでもよい炭化水素基、芳香族基またはオキセタン基を含む有機基を示す。また、分子量は、100〜3000の範囲である。]
前記オキセタン基を有する化合物としては、脂肪族系、芳香族系、アルコキシシリル系、シルセスキオキサン系およびフェノールノボラック型などの種々のオキセタン基含有化合物が挙げられる。特に、脂肪族系はラミネート性に、芳香族系は耐熱性に、およびアルコキシシリル系は密着性に優れる。
本発明のオキセタン基を有する化合物としては、下記式(B−1)〜(B−8)の群から選ばれるものが好ましい。これらにより、耐熱性、密着性および加工性に優れる。また、これらを単独でも混合して用いても差し支えない。
Figure 0005352940
本発明に用いられる樹脂組成物は、さらに反応開始剤を含むことが好ましい。これにより、絶縁層をラミネートまたはプレスにより形成した後に付加型ノルボルネン系樹脂中の架橋可能な基を架橋させることができる、更にオキセタン基を有する化合物を硬化させることができる。そのため耐熱性、配線板において実装信頼性および接続信頼性に優れる。
前記反応開始剤としては、例えばホスフィン化合物、イミダゾール誘導体などが挙げられる。ホスフィン化合物としては、トリフェニルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリイソプロピルホスフィン、テトラフェニルホスホニウムフェノエート、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、テトラフェニルホスホニウムテトラフェノキシボレート、テトラフェニルホスホニウムテトラアルコキシボレート、テトラフェニルホスホニウムテトラアルキルボレート、テトラフェニルホスホニウム等が挙げられる。イミダゾール誘導体としては、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−エチルイミダゾール、1−ベンジル−2−エチル−5−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシジメチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6−〔2′−メチル−イミダゾリル−(1′)〕−エチル−s−トリアジン、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール等が挙げられる。これらの中でも2,4−ジアミノ−6−〔2′−メチル−イミダゾリル−(1′)〕−エチル−s−トリアジン、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾールが特に好ましい。これにより、反応開始剤の潜伏性が特に向上する。
さらには、ホスフィン化合物は、ホスホニウム塩が好ましい。これにより、十分な潜在性と架橋速度を併せ持つことができる。これらは、単独または2種類以上を併用してもよい。
また、その他の反応開始剤としては、例えばベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン類、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインアルキルエーテル類、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン等のアセトフェノン類、チオキサンソン、2−クロルチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、2,4−ジメチルチオキサンソン等のチオキサンソン類、エチルアントラキノン、ブチルアントラキノン等のアルキルアントラキノン類等を挙げることができる。
また、アゾビスイソブチロニトリル、イソブチリルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカルボナート、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド等の有機過酸化物を挙げることができる。
更に本発明において樹脂組成物には、光または熱により酸を発生する化合物を用いることが好ましい。光または熱により酸を発生する化合物としては、オニウム塩、ハロゲン化合物、硫酸塩やその混合物である。例えばオニウム塩としては、ジアゾニウム塩、アンモニウム塩、ヨードニウム塩、スルフォニウム塩、リン酸塩、アルソニウム塩、オキソニウム塩などである。前記のオニウム塩とカウンターアニオンを作ることができる化合物である限り、カウンターアニオンの制限はない。カウンターアニオンの例としては、ホウ酸、リン酸、アンチモニック酸、硫酸塩、カルボン酸とその塩化物であるがこれに限定されない。オニウム塩の光酸発生剤としては、トリフェニルスルフォニウムテトラフルオロフォスフェート、トリフェニルスルフォニウムテトラフルオロサルフェート、4−チオフェノキシジフェニルスルフォニウムテトラフルオロボレート、4−チオフェノキシジフェニルスルフォニウムテトラフルオロアンチモネート、4−t−ブチルフェニルジフェニルスルフォニウムテトラフルオロアンチモネート、4−t−ブチルフェニルジフェニルスルフォニウムトリフルオロフォスフォネート、トリス(4−メチルフェニル)スルフォニウムトリフルオロボレート、トリス(4−メチルフェニル)スルフォニウムテトラフルオロボレート、トリス(4−メチルフェニル)スルフォニウムヘキサフルオロアーセネート、トリス(4−メチルフェニル)スルフォニウムヘキサフルフォスフェート、トリス(4−メチルフェニル)スルフォニウムヘキサフルオロスルフォネート、トリス(4−メトキシフェニル)スルフォニウムテトラフルオロボレート、トリス(4−メチルフェニル)スルフォニウムヘキサフルオアンチモネート、トリス(4−メチルフェニル)スルフォニウムヘキサフルオフォスフェート、トリフェニルヨードニウムヘキサフルオロフォスフェート、トリフェニルヨードニウムトリフルオロスルフォネート、3,3−ジニトロジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、3,3−ジニトロジフェニルヨードニウムトリフルオロサルフォネート、4,4−ジニトロジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、4,4−ジニトロジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアーセネイト、4,4−ジニトロジフェニルヨードニウムトリフルオロサルフォネート、4,4’−ジ−t−ブチルフェニルヨードニウムトリフレート、4,4’,4“−トリス(t−ブチルフェニル)スルフォニウムトリフレート、ジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルスルフォニウムジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4,4‘−ジ−t−ブチルフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリス(t−ブチルフェニル)スルフォニムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、(4−メチルフェニル)(4−(1−メチルエチル)フェニル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4−(2−メチルプロピル)フェニル(4−メチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロフォスフェイトとそれらの混合物である。を単独で使用しても混合して使用しても良い。
これらの光または熱により酸を発生する化合物の中でも下記に記載のものが特に好ましい。
4,4’−ジ−t−ブチルフェニルヨードニウムトリフレート、4,4’,4“−トリス(t−ブチルフェニル)スルフォニウムトリフレート、ジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルスルフォニウムジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4,4‘−ジ−t−ブチルフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリス(t−ブチルフェニル)スルフォニムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、(4−メチルフェニル)(4−(1−メチルエチル)フェニル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4−(2−メチルプロピル)フェニル(4−メチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロフォスフェイトとそれらの混合物である。
本発明の樹脂組成物には充填材を用いることができ、これにより、樹脂組成物の熱膨張、電気特性を制御することができる。充填材としては、無機フィラー、フッ素樹脂で構成される粒子、無機多孔体などが挙げられる。無機フィラーとしては、窒化アルミ、アルミナ、ボロンナイトライト、酸化チタン、マイカ、雲母粉、クレー、シリカなどが挙げられるが、熱放散性とコスト面からシリカ粒子が好ましく、低放射線性であればより好ましい。充填材の形状には、球状と破砕状、フレーク状等の非球状フィラーがある。例えば、球状フィラーを用いた場合その最大粒径が20μm以下であることが好ましい。また、必要に応じて無機フィラーの表面処理は行なわれて良い。最大粒径が20μmを越える充填材を含む樹脂組成物で構成された絶縁層を形成した場合、充填材の祖粒分が配線間にブリッジし配線間の電気特性が不均一となり誤作動の原因や、信頼性の低下を招くことから好ましくない。
本発明の樹脂組成物には、必要に応じてフッ素樹脂で構成される粒子を用いることができ、電気特性を向上することができる。粒子の大きさとしては、20μm以下が好ましく、更に好ましくは5μm以下である。粒径は破砕状、球状などがあるが特に限定されるものではない。フッ素樹脂で構成される粒子を構成するフッ素樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(ETFE)などが挙げられるが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)が好ましい。ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)としては、テトラフルオロエチレンから誘導された単位のみで構成されるもの、あるいは、テトラフルオロエチレンから誘導された単位と、1種またはそれ以上の共重合できるモノマー、例えばヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロビニルエーテル、ヘキサフルオロイソブチレン、ビニリデンフルオライド、またはオレフィンから誘導された単位と、からなる共重合体であり、上記共重合体の場合のテトラフルオロエチレンから誘導された単位以外の単位の比率が20%まで、好ましくは5%まで、さらに好ましくは2%以下からなるものである。
PTFEの結晶度は、少なくとも50%以上、好ましくは60%以上であり、更に好ましくは、70%〜90%であってよい。
本発明の樹脂組成物には、無機多孔体を用いることができ、これにより、熱膨張率、電気特性を制御できる。前記無機多孔体としては、上記無機フィラーの多孔体を挙げることができるが、空孔率10〜95%、空孔の孔径1〜500nmを有することが好ましい。これらの無機多孔体中でも熱放散性の観点からシリカを用いることが好ましい。無機多孔体の作製方法としては、SiO2、H3BO3、Na2CO3を調合した後、1200℃〜1400℃にて溶融し、スピノーダル分相を利用しSiO2と無機塩を分相させ、無機塩を酸処理することで空孔を持つ多孔性シリカを得ることができる。
前記無機多孔体の平均粒子径は、特に限定されないが、20μm以下が好ましい。最大粒径が20μmを越える充填材を含む樹脂組成物で構成された絶縁層を形成した場合、充填材の祖粒分が配線間にブリッジし配線間の電気特性が不均一となり誤作動の原因や、信頼性の低下を招くことから好ましくない。また充填量としてはこの樹脂組成物に適するものであれば限定されない。
前記充填材の含有量は、樹脂組成物に対して5〜80重量%が好ましく、特に10〜60重量%が好ましい。含有量が前記下限値未満であると耐熱性を向上する効果が低下する場合があり、前記上限値を超えると電気特性または機械強度を低下させる場合がある。
本発明に用いられる付加型ノルボルネン系樹脂およびオキセタン基を有する化合物以外にも、密着性や接続信頼性を向上させるため、他の成分も併用することができる。例えば、アクリルモノマー、ビニルエーテルモノマー、エポキシ樹脂、ビニルモノマー、ビスフェノールA型フェノキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリブタジエン、ポリプロピレン、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ブチルゴム、クロロプレンゴム、ポリアミド樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−メタクリル酸共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、アクリル系共重合体、ポリ酢酸ビニル樹脂、ナイロン、スチレン−イソプレン共重合体、及びスチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体などを用いることができ、単独あるいは2種以上混合しても良い。
更に本発明において樹脂組成物には、必要に応じて別途カップリング剤等の添加剤を用いることができる。本発明で使用できるカップリング剤としては、シラン系、チタネート系、アルミニウム系カップリング剤などが挙げられる。例えば、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランおよびN−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシランなどのアミノシラン化合物、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシランおよびβ−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどのエポキシシラン化合物、その他として、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルビニルエトキシシラン、γ−メルカトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカトプロピルトリエトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、(5−ノルボルネン−2−イル)エチルトリメトキシシラン、及びγ−メタクロキシプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。カップリング剤の配合量は、樹脂組成物100重量部に対し0.01〜8重量部が好ましく、特に0.01〜4重量部がより好ましい。
また、本発明の樹脂組成物には、樹脂の相溶性、安定性、作業性等の各種特性向上のため、各種添加剤、例えば、レベリング剤、酸化防止剤、UV吸収剤、非反応性希釈剤、反応性希釈剤、揺変性付与剤、増粘剤等を適宜添加しても良い。
本発明の樹脂組成物の製造方法としては、まず、上記ノルボルネン系樹脂、平均粒径2μm以下の球状シリカおよび任意の潜在性触媒や添加剤とを、メチルエチルケトン、トルエン、メシチレン、デカヒドロナフタレン、酢酸エチル、シクロヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフランおよびアニソール等の有機溶剤中で、超音波分散方式、高圧衝突式分散方式、高速回転分散方式、ビーズミル方式、高速せん断分散方式、および自転公転分散方式などの各種混合機を用いて混合・攪拌してワニスを得て、これをキャリア材料に塗布・乾燥する方法により得ることができる。前記塗布する方法としては、例えば、ロールコーター、バーコーター、ナイフコーター、グラビアコーター、ダイコーターおよびカーテンコーターを用いる方法、スピンコーティングする方法、スプレーにより噴霧する方法、デッィピングにより浸漬する方法、印刷機、真空印刷機およびディルペンサーを用いる方法等が挙げられる。これらの中でも、ダイコーター、ナイフコーターを用いる方法が好ましい。また、回路上に直接スピンコーティングして絶縁層を形成することも可能である。このようにして得られる樹脂組成物を用いた絶縁層を形成して得られる配線板または多層配線板は、電気特性・加工性および信頼性に優れる。
本発明の樹脂組成物は、優れた電気特性および加工性を有するため、プリント配線板や多層配線板だけでなく、半導体装置および液晶表示装置などの絶縁体等に好適である。特に、層間絶縁層における厚みの均一性および表面の平滑性が求められる多層配線板の絶縁層に用いる場合、回路埋め込み性および表面平滑性に優れるため、安定性した高速伝送特性を有する多配線板を提供することができる。また、銅回路等の金属、シリコン、有機材料等の各被着体への優れた密着性、低吸湿性を有するため、高い実装信頼性・接続信頼性を有する多層配線板を提供することができる。
次に、積層体について説明する。
図1は、本発明の積層体の一例を模式的に示す断面図である。
積層体1は、上記の樹脂組成物で構成される樹脂層3と、キャリアフィルム2とを積層してなるものである。
上記樹脂組成物で構成される樹脂層により、電子機器の高速伝送化を可能とする。また、電気特性およびレーザー加工性に優れる特性を有する絶縁層として用いることができる。
樹脂組成物で構成される樹脂層3の厚さは、特に限定されないが、0.1〜60μmが好ましく、特に1〜40μmが好ましい。樹脂組成物で構成される樹脂層の厚さは、絶縁信頼性を向上させる上で前記下限値以上が好ましく、多層配線板における目的の一つである薄膜化を達成する上で前記上限値以下が好ましい。
キャリアフィルム2は、銅やアルミニウムなどの導体層として使用可能な金属箔、または樹脂組成物で構成される樹脂層2から適度な強度で剥離容易である樹脂フィルムが好ましい。前記樹脂フィルムとしては、ポリエステル、芳香族ポリイミド、ポリエチレン等で構成されるフィルムが挙げられる。これらキャリアフィルムの中でも、ポリエステルで構成されるフィルムが最も好ましい。これにより、樹脂組成物で構成される樹脂層3から適度な強度で剥離することが特に容易となる。また、反応性希釈剤に対する安定性にも優れている。さらに、反応性希釈剤および溶剤に溶解している樹脂組成物成分が、キャリアフィルムにマイグレーションするのを防止することもできる。また、キャリアフィルム3の厚さは、特に限定されないが、10〜200μmが好ましく、特に20〜100μmが好ましい。キャリアフィルムの厚さが前記範囲内であると、特に配線板における回路上での樹脂層の平坦性に優れる。
樹脂組成物で構成される樹脂層3をキャリアフィルム2に積層する方法としては、例えば、前記樹脂組成物を溶剤等に溶解してワニスとし、これをキャリアフィルム3に塗布して樹脂層を形成する方法等が挙げられる。前記塗布する方法としては、例えば、ロールコーター、バーコーター、ナイフコーター、グラビアコーター、ダイコーターおよびカーテンコーターなどにより塗布または流延する方法、スプレーにより噴霧する方法、デッィピングにより浸漬する方法、印刷機、真空印刷機およびディスペンサーにより描画する方法、場合によりスピンコーティング等が挙げられる。これらの中でもダイコーターを用いる方法が好ましい。これにより、所定の厚さを有する積層体1を安定して生産できる。
具体的に積層体1を製造する方法としては、例えば、樹脂組成物を溶剤に溶解したものをキャリアフィルム2に1〜100μm程度の厚さで塗布し、その塗布層を、例えば、80〜200℃で20秒〜30分乾燥し、残留溶媒量が全体の1.0重量%以下とする。これにより、樹脂組成物で構成される樹脂層3がキャリアフィルム2上に積層された積層体1を得ることができる(図1)。
この様にして得られた樹脂層は、加工性と電気特性に優れており、例えば、1.0μm以下の表面凹凸の高低差、1GHzにおいて3.0以下の誘電率、0.006以下の誘電正接を達成することができる。
次に、配線板について説明する。
図2は、本発明の配線板の一例を示す断面図である。
図2に示すように、配線板10は、コア基板5と、コア基板5の両面に設けられた樹脂層3とで構成されている。
コア基板5には、ドリル機で開口された開口部51が形成されている。また、コア基板5の両表面には導体回路52が形成されている。
開口部51の内部はメッキ処理されており、コア基板5の両表面の導体回路52が導通されている。
導体回路52を覆うようにコア基板5の両面に、樹脂層3が設けられている。樹脂層3には、レーザー加工により形成された開口部31が形成されている。
また、樹脂層3の両表面には、第2導体回路32が形成されている。
導体回路52と、導体回路32とは、開口部31を介して導通されている。
このような配線板を製造する方法としては、図3を用いて説明すると、例えば、コア基板(例えばFR−4の両面銅箔)107にドリル機で開孔して開口部102を設けた後、無電解めっきにより、開口部102にメッキ処理を行い、コア基板107の両面の導通を図る。そして、前記銅箔をエッチングすることにより導体回路101を形成する(図3(a))。
導体回路101の材質としては、この製造方法に適するものであれば、どのようなものでも良いが、導体回路の形成においてエッチングや剥離などの方法により除去可能であることが好ましく、前記エッチングにおいては、これに使用される薬液などに耐性を有するものが好ましい。そのような導体回路101の材質としては、例えば、銅、銅合金、42合金およびニッケル等が挙げられる。特に、銅箔、銅板および銅合金板は、電解めっき品や圧延品を選択できるだけでなく、様々な厚みのものを容易に入手できるため、導体回路101として使用するのに最も好ましい。
次に、導体回路101を覆うように、樹脂層104を形成する(図3(b))。樹脂層104を形成する方法としては、本発明の樹脂組成物を絶縁層形成面に直接塗布して形成する方法、上述の樹脂層付キャリア材料をプレスする方法、樹脂層付キャリア材料を、真空プレス、常圧ラミネーター、真空ラミネータ−およびベクレル式積層装置等を用いて積層して樹脂層104を形成する方法が挙げられる。
また、キャリア材料として金属層を用いた場合、該金属層を導体回路として加工することができる。
次に、樹脂層形成に樹脂層付きキャリア材料を用いた場合、キャリア材料を剥離した後、形成した樹脂層104を加熱・硬化する。加熱・硬化する温度は、150℃〜300℃の範囲が好ましい。特に、150℃〜250℃が好ましい。また、一層目の樹脂層104を加熱、半硬化させ、樹脂層104上に、一層ないし複数の樹脂層104をさらに形成し半硬化の樹脂層104を実用上問題ない程度に再度加熱硬化させることにより樹脂層104間および樹脂層104と導体回路101間の密着力を向上させることができる。この場合の半硬化の温度は、100℃〜250℃が好ましく、150℃〜200℃がより好ましい。
次に、樹脂層104に、レーザーを照射して、開口部105を形成する(図3(c))。前記レーザーとしては、エキシマレーザー、UVレーザーおよび炭酸ガスレーザー等が使用できる。前記レーザーによる開口部105の形成は、樹脂層104の材質が感光性・非感光性に関係なく、微細な開口部105を容易に形成することができる。したがって、樹脂層104に微細加工が必要とされる場合に、特に好ましい。
次に、導体回路106を形成する(図3(d))。導体回路106の形成方法としては、公知の方法であるセミアディティブ法などで形成することができる。
次に、導体ポストを形成する(図3(e))。導体ポスト107の形成方法としては、公知の方法である電解メッキ等で形成することができる。例えば、導体回路106を電解メッキ用リードとして、銅電解メッキを行ない、銅で充填し銅ポストを形成することができる。これの方法により、配線板を得ることができる。
上記配線板を得る工程において、上記図3(a)〜図3(d)で示した工程を繰り返すことにより、さらに多層の配線板を得ることができる。
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
付加型ノルボルネン系樹脂として2−ノルボルネン/5−メチルグリシジルエーテル−2−ノルボルネン(70/30)モノマーの付加共重合体(A−1、Mw=200,000)を用いた。なお、付加型ノルボルネン系樹脂(A−1)は、下記の方法で合成した。
[付加型ノルボルネン系樹脂(A−1)の合成]
重合系の雰囲気を不活性ガスの窒素で十分に満たした反応容器中に、2−ノルボルネン13.2g(0.14mol)、5−メチルグリシジルエーテル−2−ノルボルネン10.8g(0.06mol)、重合溶剤としてエチルアセテート170g、シクロヘキサン147g(0.53M)を仕込んだ。次いで、遷移金属触媒(η6−トルエンニッケルビス(ペンタフルオロフェニル)1.39g(2.86×10-3mol)をトルエン10gに溶解させた触媒溶液を反応容器に投入した。室温で4時間攪拌重合させた後、氷酢酸94ml、30%過酸化水素水174ml、純水600mlの混合液に前記重合溶液を投入し、2時間攪拌した。水層の遷移金属触媒と樹脂溶液の有機層とに分離した溶液の水層を除去した。更に有機層を数回純水で洗浄した、そして、樹脂溶液をメタノール中に投入し環状オレフィン系樹脂を析出させた。固形分を濾過後、減圧乾燥し溶剤を除き環付加型ノルボルネン系樹脂を得た。
得られたノルボルネン系樹脂(A−1)10g、オキセタン基を有する化合物として4,4'−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル]ビフェニル(宇部興産社製、ETERNACOLL OXBP)10g、潜在性触媒として(4−メチルフェニル)(4−(1−メチルエチル)フェニル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニルボレート)0.1g、UV吸収剤として2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール0.15gとを、メシチレン溶剤中に35%になるように溶解させた。(シリカは0重量%)続いて、高速せん断分散方式の混合機(奈良機械製作所社製、マイクロスMICROS−0型)を用いて分散処理を行ない、樹脂溶液を調製した。上述の樹脂溶液をキャリアフィルムとしてポリエステルフィルム(ダイヤホイル社製、MRX−50、厚さ50μm)上にロールコーターで、厚さが25μmになるように塗布した。その後、80℃で10分、140℃で10分乾燥を行い、キャリアフィルムとを積層して、キャリアフィルム付き樹脂層からなる積層体を得た。
(実施例2)
充填材として、以下のものを60重量%にした以外は、実施例1と同じした。
充填材として、β−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランで表面処理された球状シリカ(アドマテックス社製、SE−2030、平均粒径0.5μm、粗粒3μmカット)を用いた。
用いた
参考例1
オキセタン基を有する化合物として以下のものを用いた以外は、実施例2と同じにした。
オキセタン基を有する化合物として、テレフタル酸ビス(3−エチル−3−オキセタニル)メチルエステル(宇部興産社製)を用いた。
(実施例
オキセタン基を有する化合物として以下のものを用いた以外は、実施例2と同じにした。
オキセタン基を有する化合物として、メタクリル酸(3−エチル−3−オキセタニル)メチルエステル(宇部興産社製、ETERNACOLL OXMA)を用いた。
(実施例
オキセタン基を有する化合物として以下のものを用いた以外は、実施例2と同じにした。
オキセタン基を有する化合物として、3−エチル−3−(フェノキシメチル) オキセタン(東亜合成社製、OXT−211)を用いた。
(実施例
オキセタン基を有する化合物として以下のものを用いた以外は、実施例2と同じにした。
オキセタン基を有する化合物として、3−エチル−3{[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]メチル}オキセタン(東亜合成社製、OXT−221)を用いた。
(実施例
オキセタン基を有する化合物として以下のものを用いた以外は、実施例2と同じにした。
オキセタン基を有する化合物として、3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン(東亜合成社製、OXT−212)を用いた。
(実施例
オキセタン基を有する化合物として以下のものを用いた以外は、実施例2と同じにした。
オキセタン基を有する化合物として、1,4−ビス{[(3-エチルー3−オキセタニル)メ トキシ]メチル}ベンゼン(東亜合成社製、アロンオキセタンOXT−121)を用いた。
(実施例
充填材として、以下のPTFE粒子を10重量%、球状シリカ50重量%とした以外は、実施例1と同じにした。
充填材として、フッ素樹脂(PTFE)からなるもの(喜多村社製、KD−0600AS、トルエン分散溶液)を、β−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランで表面処理された球状シリカ(アドマテックス社製、SE−2030、平均粒径0.5μm、粗粒3μmカット)を用いた。
(実施例
充填材として、以下の無機多孔体を30重量%、球状シリカ30重量%とした以外は、実施例1と同じにした。
充填材として、無機多孔体(触媒化成社製、シリカマイクロビードP500、空隙率30%)を、β−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランで表面処理された球状シリカ(アドマテックス社製、SE−2030、平均粒径0.5μm、粗粒3μmカット)を用いた。
(実施例10
付加型ノルボルネン系樹脂として以下のものを用いた以外は、実施例2と同じにした。
付加型ノルボルネン系樹脂として2−ノルボルネン/5−メチルグリシジルエーテル−2−ノルボルネン(90/10)モノマーの付加共重合体(A−2、Mw=200,000)を用いた。なお、付加型ノルボルネン系樹脂(A−2)は、下記の方法で合成した。
[付加型ノルボルネン系樹脂(A−2)の合成]
重合系の雰囲気を不活性ガスの窒素で十分に満たした反応容器中に、2−ノルボルネン16.95g(0.18mol)、5−メチルグリシジルエーテル−2−ノルボルネン3.60g(0.02mol)、重合溶剤としてエチルアセテート170g、シクロヘキサン147g(0.53M)を仕込んだ。次いで、遷移金属触媒(η6−トルエンニッケルビス(ペンタフルオロフェニル)1.39g(2.86×10-3mol)をトルエン10gに溶解させた触媒溶液を反応容器に投入した。室温で4時間攪拌重合させた後、氷酢酸94ml、30%過酸化水素水174ml、純水600mlの混合液に前記重合溶液を投入し、2時間攪拌した。水層の遷移金属触媒と樹脂溶液の有機層とに分離した溶液の水層を除去した。更に有機層を数回純水で洗浄した、そして、樹脂溶液をメタノール中に投入し環状オレフィン系樹脂を析出させた。固形分を濾過後、減圧乾燥し溶剤を除き付加型ノルボルネン系樹脂を得た。
(実施例11
付加型ノルボルネン系樹脂として以下のものを用いた以外は、実施例2と同じにした。
付加型ノルボルネン系樹脂として2−ノルボルネン/5−トリメトキシシリル−2−ノルボルネン(90/10)モノマーの付加共重合体(A−3、Mw=200,000)を用いた。なお、付加型ノルボルネン系樹脂(A−3)は、下記の方法で合成した。
[付加型ノルボルネン系樹脂(A−3)の合成]
重合系の雰囲気を不活性ガスの窒素で十分に満たした反応容器中に、2−ノルボルネン16.95g(0.18mol)、5−トリメトキシシリル−2−ノルボルネン4.3g(0.02mol)、重合溶剤としてエチルアセテート170g、シクロヘキサン147g(0.53M)を仕込んだ。次いで、遷移金属触媒(η6−トルエンニッケルビス(ペンタフルオロフェニル)1.39g(2.86×10-3mol)をトルエン10gに溶解させた触媒溶液を反応容器に投入した。室温で4時間攪拌重合させた後、氷酢酸94ml、30%過酸化水素水174ml、純水600mlの混合液に前記重合溶液を投入し、2時間攪拌した。水層の遷移金属触媒と樹脂溶液の有機層とに分離した溶液の水層を除去した。更に有機層を数回純水で洗浄した、そして、樹脂溶液をメタノール中に投入し環状オレフィン系樹脂を析出させた。固形分を濾過後、減圧乾燥し溶剤を除き環状オレフィン系樹脂を得た。
(実施例12
付加型ノルボルネン系樹脂として以下のものを用いた以外は、実施例2と同じにした。
付加型ノルボルネン系樹脂として5−メチル−2−ノルボルネン/2−ノルボルネン−5−メチルアクリレート(90/10)モノマーの付加共重合体(A−4、Mw=200,000)を用いた。なお、付加型ノルボルネン系樹脂(A−4)は、下記の方法で合成した。
[付加型ノルボルネン系樹脂(A−4)の合成]
重合系の雰囲気を不活性ガスの窒素で十分に満たした反応容器中に、5−メチルー2−ノルボルネン16.23g(0.15mol)、2−ノルボルネン−5−メチルアクリレート9.62g(0.05mol)、重合溶剤としてメシチレン115g、を仕込んだ。次いで、遷移金属触媒([(アセチル)ビス(トリイソプロピルホスフィン)(アセトニトリル)パラジウム])0.0193g(1.60×10-5mol)、ルイス酸としてジメチルフェニルアンモニウムテトラキス(パーフルオロフェニル)ボレート0.0256g(3.20×10-5mol)、分子量調節剤としてトリエトキシシラン0.116gとを、トルエン1gに溶解させ、触媒溶液を反応容器に投入した。70℃で3時間攪拌重合させた後、樹脂溶液をメタノール中に投入し環状オレフィン系樹脂を析出させた。固形分を濾過後、減圧乾燥し溶剤を除き環状オレフィン系樹脂を得た。
(比較例1)
オキセタン基を有する化合物を用いない以外は、実施例2と同じにした。
(比較例2)
付加型ノルボルネン系樹脂として、架橋可能な基を持たない以下のホモポリマー(A−5)を用いた以外は実施例2と同じにした。
付加型ノルボルネン系樹脂として2−ノルボルネンのホモポリマー(A−5、Mw=200,000)を用いた。なお、付加型ノルボルネン系樹脂(A−5)は、下記の方法で合成した。
[付加型ノルボルネン系樹脂(A−5)の合成]
重合系の雰囲気を不活性ガスの窒素で十分に満たした反応容器中に、2−ノルボルネン18.8g(0.20mol)、重合溶剤としてエチルアセテート170g、シクロヘキサン147g(0.53M)を仕込んだ。次いで、遷移金属触媒(η6−トルエンニッケルビス(ペンタフルオロフェニル)1.39g(2.86×10-3mol)をトルエン10gに溶解させた触媒溶液を反応容器に投入した。室温で4時間攪拌重合させた後、氷酢酸94ml、30%過酸化水素水174ml、純水600mlの混合液に前記重合溶液を投入し、2時間攪拌した。水層の遷移金属触媒と樹脂溶液の有機層とに分離した溶液の水層を除去した。更に有機層を数回純水で洗浄した、そして、樹脂溶液をメタノール中に投入し環状オレフィン系樹脂を析出させた。固形分を濾過後、減圧乾燥し溶剤を除き環状オレフィン系樹脂を得た。
(比較例3)
付加型ノルボルネン系樹脂の代わりに、以下の開環型ノルボルネン系樹脂を用いた以外は実施2と同じにした。
開環型ノルボルネン系樹脂として、テトラシクロドデセンと8−メチルテトラシクロドデセンを特開平4−363312号公報記載の公知の方法により開環重合水素添加物(Mw=52,000、水素化率95%)を用い、続いて、アリルグリシジルエーテル10部、2,5−ジメチル−2,5(t−ブチルパーオキシ)ヘキシンー3を5部加えて230℃で溶融混錬することによって、エポキシ変性を得た。
各実施例および比較例により得られた積層体について、次の評価を行った。評価項目を内容と共に示す。結果を表1に示す。
(1)誘電率、誘電正接測定
周波数1GHzにおける誘電率、誘電正接を測定した。測定機器は、円筒空洞共振機(アジレント・テクノロジー社製、マイクロ波ネットワークアナライザ HP8510B)を用いた。なお積層体よりキャリアフィルムを除去し、続いて窒素雰囲気下の乾燥機により200℃で1時間熱処理した樹脂組成物をサンプルとした。
(2)ガラス転移温度、および熱膨張率
熱歪測定装置(セイコーインスツルメント社製、EXSTAR6000 TMA/SS)を用いて、荷重20mN、昇温速度5℃/min、温度範囲−50〜350℃で測定した。ガラス転移温度は、熱変形量の変曲点とし、熱膨張率は0〜100℃での平均熱線膨張係数を算出した値とした。また。なお積層体よりキャリアフィルムを除去し、続いて窒素雰囲気下の乾燥機により200℃で1時間熱処理した樹脂組成物をサンプルとした。
各符号は以下の通りである。
◎:30ppm未満
○:30〜60ppm以下
△:60〜90ppm以下
×:90ppm以上
(実施例1A)
1.内層回路および絶縁層の形成
総厚さが0.2mmで銅箔厚さが12μmの両面銅張り積層板(住友ベークライト(株)製ELC−4785GS)を用いて、ドリル機で開孔後、無電解めっきで上下銅箔間の導通を図り、前記両面の銅箔をエッチングすることにより内層導体回路を両面に形成した。
次に内層導体回路に過酸化水素水と硫酸を主成分とする薬液(旭電化工業(株)製テックSO−G)をスプレー吹きつけすることにより粗化処理による凹凸形成を行い、実施例1で得られた積層体をベクレル式積層装置(名機製作所社製、MVLP500/600−II−A型)により温度150℃、圧力1MPa、時間1分の条件でラミネートした後、180℃で120分間のベーキング処理を行い、絶縁層を形成した。
2.レーザー加工および外層回路の形成
次に、UV−YAGレーザー装置(三菱電機(株)製ML605LDX)を用いてφ40μmの開口部(ブラインド・ヴィアホール)を形成し、デスミア処理(日本マクダーミッド(株)製マキュダイザーシリーズ)を施した後、無電解銅めっき(上村工業(株)製スルカップPRX)を15分間行い、厚さ0.5μmの給電層を形成した。次に、この給電層表面に、厚さ25μmの紫外線感光性ドライフィルム(旭化成(株)製AQ−2558)をホットロールラミネーターにより貼り合わせ、最小線幅/線間が20/20μmのパターンが描画されたクロム蒸着マスク((株)トウワプロセス製)を使用して、位置合わせ、露光装置(ウシオ電機(株)製UX−1100SM−AJN01)により露光した。炭酸ソーダ水溶液にて現像し、めっきレジストを形成した。
次に、給電層を電極として電解銅めっき(奥野製薬(株)81−HL)を3A/dm2、30分間行って、厚さ約20μmの銅配線を形成した。ここで2段階剥離機を用いて、前記めっきレジストを剥離した。各薬液は、1段階目のアルカリ水溶液層にはモノエタノールアミン溶液(三菱ガス化学(株)製R−100)、2段階目の酸化性樹脂エッチング剤には過マンガン酸カリウムと水酸化ナトリウムを主成分とする水溶液(日本マクダーミッド(株)製マキュダイザー9275、9276)、中和には酸性アミン水溶液(日本マクダーミッド(株)製マキュダイザー9279)をそれぞれ用いた。
次に、給電層を過硫酸アンモニウム水溶液(メルテックス(株)製AD−485)に浸漬処理することで、エッチング除去し、配線間の絶縁を確保した。最後に、回路表面にドライフィルムタイプのソルダーレジスト(住友ベークライト(株)製CFP−1121)を真空ラミネーターにて回路埋め込みを行いながら形成し、最終的に配線板を得た。
(実施例2A〜12A、参考例1
実施例1で得られた積層体に替えて、実施例2〜12および参考例1で得た積層体を用いて、実施例1Aと同様にしてそれぞれ配線板を得た。
(比較例1A〜3A)
実施例1で得られた積層体に替えて、比較例1〜3で得た積層体を用いて、実施例1Aと同様にしてそれぞれ配線板を得た。
各実施例および比較例により得られた配線板について、次の評価を行った。評価項目を内容と共に示す。結果を表1に示す。
(1)加工性
加工性は、回路厚みが12μmで配線ピッチ40μm(L/S=40/40)パターンの基板を用いて、絶縁層の充填性及び絶縁層厚みバラツキを走査型電子顕微鏡で断面を観察して確認した。なお積層体をベクレル式積層装置(名機製作所社製、MVLP500/600−II−A型)により温度150℃、圧力1MPa、時間1分の条件で上記回路基板上にラミネートした後、キャリアフィルムを剥離し180℃で60分間のベーキング処理して絶縁層を形成したもをサンプルとした。
各符号は以下の通りである。
◎:98%以上絶縁樹脂が充填され、かつ厚みバラツキは±2.5%以内
○:98%以上絶縁樹脂が充填されているか、
あるいは膜厚バラツキはが±2.5%より大きく±5%以内
△:95%以上98%未満絶縁樹脂が充填され、
かつ膜厚バラツキはが±2.5%より大きく±5%以内
×:95%未満絶縁樹脂が充填されているか、
あるいはあるいは膜厚バラツキはが±5%より大きい
(2)接続信頼性
接続信頼性は、温度30℃、湿度70%の雰囲気下で196時間放置後260℃リフローを3回行い、温度サイクル試験(−40℃、125℃各30分、さらしなし)を行ない、100サイクル毎に導通テストして、不良発生サイクルで評価した。
各符号は以下の通りである。
◎:800サイクル以上
○:500〜800サイクル
△:100〜500サイクル
×:100サイクル未満
(3)絶縁信頼性(PCBT)
絶縁信頼性は、温度100℃、湿度85%の雰囲気下で電圧DC5V、配線ピッチ20μm(L/S=40/40)パターンの基板を用いて、100時間放置後の導体間の絶縁抵抗値をデジタル絶縁抵抗値で評価した。各符号は以下の通りである。
◎:絶縁抵抗値1010Ω以上
○:絶縁抵抗値108〜109Ω
△:絶縁抵抗値107〜108Ω
×:絶縁抵抗値107未満
Figure 0005352940
表1から明らかなように、実施例1〜12では、誘電率、誘電正接、ガラス転移温度、熱膨張率、加工性、接続信頼性、絶縁信頼性にいずれも良好な結果を得た。
これに対し比較例1はオキセタン基を有する化合物が含まれていないため、熱膨張率が大きく、また加工性、接続信頼性、絶縁信頼性が特に劣っていた。比較例2は、付加型ノルボルネン系樹脂が架橋可能な基を有しないため、接続信頼性、絶縁信頼性が特に劣っていた。比較例3は、開環型ノルボルネン形樹脂を用いたため、ガラス転移温度が低く、接続信頼性が特に劣っていた。
本発明によれば、絶縁層として必要な高信頼性とビルドアップ法で絶縁層を形成するのに必要なラミネート性等の加工性を合わせ持った樹脂組成物を得ることができるので、電気特性や、微細加工を必要とする半導体搭載用基板などの絶縁材として用いることができる。またこれにより、電気特性、特に誘電特性に優れた配線板が得られるので、部品の小型化や信号の高速伝送性が要求される電子機器用の多層配線板などに適用できる。
本発明の積層体の一例を示す断面図である。 本発明の配線板の一例を示す断面図である。 本発明の配線板の製造方法の一例を示す断面図である。
符号の説明
1 積層体
2 キャリアフィルム
3 樹脂層
5 コア基板
10 配線板
31 樹脂層の開口部
32 導体回路
51 コア基板の開口部
52 導体回路
101 導体回路
102 開口部
103 コア基板
104 樹脂層
105 開口部
106 導体回路
107 導体ポスト

Claims (12)

  1. 回路基板の樹脂層を構成する樹脂組成物であって、
    (A)2−ノルボルネン/5−メチルグリシジルエーテル−2−ノルボルネン共重合体、2−ノルボルネン/5−トリメトキシシリル−2−ノルボルネン共重合体、および5−メチル−2−ノルボルネン/2−ノルボルネン−5−メチルアクリレート共重合体からなる群から選択される少なくとも1種類の付加型ノルボルネン系樹脂と、(B)4,4'−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル]ビフェニル、メタクリル酸(3−エチル−3−オキセタニル)メチルエステル、3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン、3−エチル−3{[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]メチル}オキセタン、3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン、および1,4−ビス{[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]メチル}ベンゼンからなる群から選択される少なくとも1種類のオキセタン基を有する化合物とを含み、
    前記樹脂組成物は、さらに反応開始剤を含んでおり、
    前記反応開始剤は、光または熱により酸を発生する化合物であることを特徴とする樹脂組成物。
  2. 前記樹脂組成物は、さらに充填材を含む請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記充填材は、シリカである請求項2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記充填材は、フッ素樹脂で構成される粒子である請求項2に記載の樹脂組成物。
  5. 前記充填材は、無機多孔体である請求項2に記載の樹脂組成物。
  6. 配線板に用いる積層体であって、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の樹脂組成物より構成される樹脂層と、キャリアフィルムとを積層してなることを特徴とする積層体。
  7. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の樹脂組成物を用いて絶縁層を形成する工程と、回路層を形成する工程と、前記絶縁層をレーザー照射により開孔する工程とを含む配線板の製造方法。
  8. 前記絶縁層を形成する工程は、前記樹脂組成物を用いて得られたフィルムをラミネートして形成する工程を含む請求項7に記載の配線板の製造方法。
  9. 前記絶縁層を形成する工程におけるフィルムは、請求項6に記載の積層体である請求項7または8に記載の配線板の製造方法。
  10. 前記絶縁層を180℃以下の温度で加熱硬化する工程を含む請求項7乃至9のいずれか一項に記載の配線板の製造方法。
  11. 請求項7乃至10のいずれか一項に記載の製造方法により得られる配線板。
  12. 請求項6に記載の積層体を用いて形成された樹脂層を有することを特徴とする配線板。
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